説明

超音波を用いた材料劣化検出方法及び装置

【課題】金属材料内のクリープ損傷の初期段階を高感度で検出する。
【解決手段】材料劣化検出装置の送・受信部12でアレイ型超音波センサ11をフェーズドアレイ方式で駆動し、検査対象10内に特定周波数が中心の周波数の超音波を送信し、その反射波をアレイ型超音波センサ11で受信し電気信号化して送・受信部12に供給し、特定方向からの受信波形に係る受信信号を合成し、合成後の受信信号に含まれる波形情報を計算機12Aで時間−周波数分析して特定周波数の倍数成分の高調波波形の情報を抽出し、その高調波波形の情報を基に計算機12Aで探傷画像データを生成し、画像データを基に損傷程度に表示色諧調レベルを対応させて表示部13に探傷画像を表示し、その表示と予め求めてある表示色の諧調レベル(高調波波形の振幅の大小程度に対応する。)と損傷状態の関係を参照して損傷状態を評価する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、材料の劣化の程度を超音波を用いて検査する技術分野に属し、特に高温・応力下で使用される金属材料のクリープ損傷を検出するに好適な技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
火力発電プラントの高経年化により、配管等の構造材料の高温・応力下での健全性(クリープ損傷の程度)を非破壊で診断できる技術が重要になってきている。一方で、運転温度が高い火力発電プラントでは、構造材料としてクロム比率の高い鉄鋼材料(以下、高クロム鋼とも言う。)を溶接して用いるようになってきている。しかし、高クロム鋼の特徴として溶接箇所における溶接熱影響部で内部から劣化が進行する点があげられる。
【0003】
そのため、その劣化の進行程度を検査する必要がある。構造材料を非破壊検査する方法としてレプリカ法が知られている。レプリカ法は構造材料の金属表面の組織を非破壊的に観察する方法なので、構造材料の表面の損傷状況を把握できるが、構造材料の材料内部の損傷状況を検査できない、という課題がある。
【0004】
その課題に答える方法として、超音波を用いて金属性の構造材料の内部を検査する方法が提案されている。この方法は、クリープによって生じた構造材料内の空隙、もしくは空隙が連結することで生じたき裂の位置で、超音波が反射・散乱・回折する性質に着目したものである。
【0005】
例えば、下記の特許文献1には、金属材料に超音波を入射し、超音波ノイズ信号を金属材料の深さ方向の位置に対応する時間幅で時分割し、当該時分割したノイズ信号毎に周波数スペクトルを算出し、周波数スペクトルに基づいて深さ方向に対応する欠陥の進行度を示す値を算出する方法が開示されている。
【0006】
また、下記の特許文献2には、超音波送信探触子と超音波受信探触子を傷を挟んで配置し、金属材料内に超音波を発信させて、傷からの回折波を受信探触子により検出し、得られた回折波の分布状態ならびにレプリカ法による空隙の有無及びその分布状態に基づき金属材料内の傷がクリープ損傷によるものなのかどうかを判定する方法が開示されている。
【0007】
さらに、初期の劣化状態を検出する方法として、送信する周波数の高調波成分を抽出する技術が知られている。例えば、下記の特許文献3には、超音波探触子の後方散乱波もしくは表面波の送信周波数成分と高調波成分のイメージを作成し、両者の比率から残存寿命を評価する方法が示されている。
【0008】
また、下記の特許文献4には、アレイ型超音波センサを使って、超音波を送信し、送信周波数の高調波成分を含む超音波を受信し、受信波に基づく画像を生成する装置が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】WO2007/110900号公報
【特許文献2】特開2001−153865号公報
【特許文献3】特開2005−128018号公報
【特許文献4】特開平11−276478号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1に開示の技術は、空隙に感度の良い特定の周波数帯域を限定的に表示する方法であり、閉じた状態の比較的初期の空隙に対しては感度が低いと予想されるものである。また、特許文献2に開示の技術は、一般的には、き裂の検出や寸法測定に用いられるTOFD法(Time-of-flight Diffraction法)を応用したもので、き裂にまで進展した後期のクリープ損傷には適切な方法であるが、空隙が完全に連結していない初期のクリープ損傷では、超音波の回折が生じにくく、感度が低いと予想される。
【0011】
また、特許文献3では、単一の超音波探触子を用い、送信周波数成分の高調波成分の情報を用いて映像化する方法であり、特許文献1,2に比べて、閉じた状態の比較的初期の空隙に対して感度が高い可能性がある。しかしながら、検査結果を映像化するには単一の超音波探触子を機械的に走査する必要があり、また、損傷位置の分解能が十分ではない可能性がある。
【0012】
また、特許文献4では、アレイ型超音波センサを用いて、高調波成分の画像を生成する方法が示されているが、損傷を検出する方法に関しては記載がない。
【0013】
従って、本発明の目的は、金属製の構造材料内のクリープ損傷の初期段階の状態に対して感度が高く、かつ探傷センサを機械的に走査することなく高い分解能で損傷位置を映像化できる材料劣化検出方法および装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するための本発明方法の特徴は、劣化検出装置でアレイ型超音波センサをフェーズドアレイ方式にて駆動して前記アレイ型超音波センサから検査対象内に特定周波数を中心とする波形を送信し、前記送信によって発生した前記検査対象内からの反射波を前記アレイ型超音波センサで受信し、前記受信によって得られた受信波形について計算機で周波数分析を行うことに基づいて前記特定周波数よりも高い高調波波形の波形情報を抽出し、前記抽出した波形情報に基づいて計算機で探傷画像を構築するためのデータを生成し、前記データに基づいて前記探傷画像を表示手段で可視化する超音波を用いた材料劣化検出方法である。
【0015】
上記目的を達成するための本発明装置の特徴は、アレイ型超音波センサをフェーズドアレイ方式にて駆動して検査対象内に特定周波数を中心とする波形の超音波を送受信する送・受信手段と、前記送・受信手段にて受信した受信波形について周波数分析を行って、前記特定周波数よりも高い高調波波形の波形情報を抽出する波形処理手段と、前記抽出した波形情報から探傷画像を構築するための情報を生成する探傷画像情報生成手段と、前記探傷画像情報に基づいて探傷画像を可視化する表示手段とを備えた超音波を用いた材料劣化検出装置である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、金属材料の劣化を初期段階で検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施例による材料劣化検出装置の全体構成のブロック図である。
【図2】本発明の実施例による材料劣化検出方法を示すフローチャート図である。
【図3】本発明の実施例による材料劣化検出装置による2次元表示画面内容と検査対象の溶接継手形状との関係を示す模式図である。
【図4】本発明の実施例による材料劣化検出装置の受信信号の波形の一例を示した図である。
【図5】本発明の実施例による材料劣化検出装置の受信信号の周波数を解析した結果を説明する図である。
【図6】本発明の実施例による材料劣化検出装置の表示画像と検査対象の溶接継手形状との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施例では、超音波探触子としてアレイ型超音波センサを用いて金属材料内の損傷を検査する装置おいて、超音波探触子の各振動素子へ電子的に遅延を与えた駆動信号を与えてフェーズドアレイ方式によるアレイ型超音波センサの動作を行わせ、特定周波数を中心とする波形の超音波を超音波探触子から金属材料内に対して超音波の送受信を送・受信部を利用して行い、その受信による受信波形は計算機で波形合成処理され、合成処理された受信波形に関して時間−周波数分析を施して特定周波数の倍数成分の高調波波形を抽出する波形処理を計算機で実施し、抽出した高調波波形に基づいて探傷画像の画像データを計算機で生成して、その画像データに基づいて表示部に探傷画像を二次元断面にて可視化表示させて、クリープ損傷初期の空隙の存在下で特徴的に出現する特定周波数の倍数成分の高調波波形を利用して探傷画像を可視化しその空隙の存在を認識する。
【0019】
さらに、本実施例では、抽出した高調波波形が、特定周波数の倍調波成分であることが好ましい。
【0020】
さらに、抽出した高調波波形から探傷画像を構築する際に、超音波探触子からの屈折角に応じて、時間−周波数分析の時間窓のピッチを変化させることが好ましい。
【実施例1】
【0021】
以下に本発明の実施例として、超音波を用いた材料劣化検出方法及び装置について、各図に基づいて詳細に説明する。
【0022】
図1のように、材料の劣化を検出する検査対象10は検査対象10材料の母材部10Aと母材部10Aを溶接した溶接部10Bとからなる溶接構造物である。検査部位は、溶接部10Bとその周辺の溶接熱影響部を含む部分である。
【0023】
図1には、本発明の一実施形態にかかわる材料劣化検出装置のブロック図が示されている。その図1のように、本発明の実施例による材料劣化検出装置は、金属材料製の検査対象10と、これに超音波を入射するアレイ型超音波センサ11、アレイ型超音波センサ11で超音波を送信し、その反射波を受信し、その受信情報について情報処理する送・受信部12、その受信信号及び情報処理して得られた探傷結果を探傷画像として可視化表示する表示部13で構成されている。
【0024】
アレイ型超音波センサ11は、図1に示すように、基本的には超音波を発生し受信する複数個の圧電振動素子14で構成され、検査対象10の探傷面に設置された後、送・受信部12のパルサー12Cから供給される駆動信号により超音波15を発生し、これを検査対象10内に伝播させ、これにより現れる反射波を受けて電気的信号に変換して受信信号として送・受信部12のレシーバ12Dに入力する働きをする。
【0025】
このように、材料劣化検出装置の送・受信部12はアレイ型超音波センサ11により超音波の送信と受信を行うと共に受信信号処理や受信情報の分析や表示部13へ画像を表示するための画像情報の生成や各部の制御を行うもので、このため、計算機12Aと遅延時間制御部12B,パルサー12C,レシーバ12D、それにデータ収録部12Eを備えている。
【0026】
パルサー12Cが駆動信号をアレイ型超音波センサ11に供給し、アレイ型超音波センサ11から入力される受信信号をレシーバ12Dが受けるようになっている。
【0027】
計算機12Aは、データ収録部12Eから必要とされる外部データを読込んで演算処理し、必要に応じて処理したデータをデータ収録部12Eへ出力する。また、計算機12Aは、遅延時間制御部12Bとパルサー12C,レシーバ12Dを制御し必要な動作が得られるようにするものである。
【0028】
まず遅延時間制御部12Bは、パルサー12Cから出力される駆動信号のタイミングとレシーバ12Dによる受信信号の入力タイミングの双方を制御し、これによりフェーズドアレイ方式によるアレイ型超音波センサ11の動作が得られるようにする。
【0029】
ここにいうフェーズドアレイ方式によるアレイ型超音波センサ11の動作とは、超音波15の焦点位置と入射角度16を制御して超音波を送信し受信する動作のことであり、これによりレシーバ12Dからデータ収録部12Eに受信信号が供給されることになる。
【0030】
そこで、データ収録部12Eは、供給された受信信号を処理し、収録データとして収録すると同時に計算機12Aにデータを送る。これにより、計算機12Aは各圧電振動素子14で得られた波形を遅延時間に応じて合成処理し、各超音波の入射角度ごとの波形に適当な内挿処理を施し、ピクセルと呼ばれる2次元正方格子を単位としたピクセル形式の2次元探傷データを作成し(この動作に関しては、材料劣化検出方法として後述する)、それを探傷画像の画像データに生成して画像化できるデータとして表示部13に供給して表示させる制御動作を実行する。
【0031】
その表示部13は、計算機12Aで2次元探傷データを表示部が表示できる画像データに生成したものを受けて2次元表示画面13Bを表示でき、および各圧電振動子の波形信号を表示する波形表示画面13Aを表示できる機能を備えている。
【0032】
また、図1には一つの表示部13に2画面を表示することを示したが、波形表示画面13Aと2次元表示画面13Bを、複数の表示部に個々に表示分担させて可視化表示してもよい。
【0033】
次に、本実施形態における材料劣化検出方法を、図2のフローチャート、及び図3の説明図を用いて説明する。
【0034】
初めに、特定周波数を中心とする波形の超音波をアレイ型超音波センサ11から検査対象10内へ向けて送信して検査対象10内に伝播させる(ステップS101)。ここで、特定周波数は、事前にクリープ損傷を付与した試験体や実機プラントで実際に損傷した材料を用いて、その損傷程度への対応が良い周波数を事前に決定しておく。
【0035】
次に、特定方向からの受信波形を合成する(ステップS102)。合成の処理は、通常のフェーズドアレイ超音波の原理と同じであるため、説明は省略する。
【0036】
次に、合成した受信波形に時間−周波数分析をして前記特定周波数の倍数成分の高調波波形を抽出する(ステップS103)。このステップで、計算機12Aは、例えば、短時間フーリエ変換処理を受信波形に施すことにより、特定周波数の離散的な波形データを求めることができる。入射角度16がθ=0°の場合には、短時間フーリエ変換処理の時間窓のピッチを、ピクセルの一辺の2倍の長さに対応させ、入射角度16がθ=0°以外の場合には、ピクセルの一辺の2倍の長さをcosθで除した長さに対応させる。これによって、各ピクセルの位置に対応する高調波成分の振幅値を求めることができる。
【0037】
なお、このステップで、計算機12Aは、短時間フーリエ変換の変わりに、デジタル周波数フィルタを用いることもできる。デジタル周波数フィルタを用いる場合は、必要な高調波成分を含む周波数帯域を選択的にフィルタリングし、得られた波形のある時間窓内の実効振幅を各ピクセルに割り当てる処理をする。時間窓のピッチは、短時間フーリエ変換処理を用いた場合と同様であるので説明を省略する。
【0038】
次に、抽出した高調波波形から探傷画像を構築する(ステップS104)。このステップで、計算機12Aは、ステップS103で抽出した高調波波形を元に、検査対象10の断面に対応した探傷画像を表示するための画像情報(画像データとも言う。)を生成する。計算機12Aは、その画像情報を表示部13に送出して2次元表示画面13Bの領域にその画像情報を可視化画像として表示する。
【0039】
このように、計算機12Aは波形処理手段であり、波形処理で抽出した波形情報から探傷画像を構築するための情報を生成する探傷画像情報生成手段でもある。計算機12Aで生成された探傷画像を構築するための情報、即ち画像情報に基づいて表示部は探傷画像を可視化表示する
図3は、表示部13の2次元表示画面13Bによる表示例を模式的に示した図である。同図において、色の濃いピクセル41は振幅が高いことを示し、色の薄いピクセル42は振幅が低いことを示しており、振幅の高低で色の濃淡を制御して表示し、その濃度の階調は適切に選択する。
【0040】
クリープ損傷初期の閉じた状態の空隙は、高調波(2f0)の画像に顕著に現れる可能性が高い。特定周波数である基本周波数(f0)の画像と比較表示することも可能であり、空隙の連結が進展してき裂に至った状態なのか、空隙が連結を始めた初期の状態なのかを区別することも可能である。
【0041】
最後に、表示部13に表示された探傷画像から劣化を評価する(ステップS105)。探傷画像の各ピクセルの振幅と劣化の状態の関係を予め求めておき、その関係を参照することによって、劣化を評価する。
【0042】
本発明の実施形態による効果を、図4から図6を用いて説明する。図4は、クリープ損傷を与えた溶接部を有する検査対象10に対して、溶接部近傍にアレイ型超音波センサ11を配置し、圧電振動素子14のうち単一の素子を用いて超音波を送信したときの受信波形の一例である。信号21は検査対象10の底面からの反射波であり、信号22は検査対象10の厚さのほぼ中央部分からの反射波である。これらの反射波を見ると、複数の周波数成分が混在していることがわかる。
【0043】
このような受信波形を周波数分析した結果は、例えば、図5のようになる。損傷が生じる前の健全な試験体の場合と、損傷後の試験体の場合とを比較すると、基本周波数成分31,32はいずれも振幅が大きいが、損傷後の試験体の高調波成分34は健全な試験体の高調波成分33と比較して振幅が大きい。このことから、高調波成分の振幅を抽出することで、損傷劣化が進行した状態か否かを測定できる。
【0044】
図6は、クリープ損傷が進んだ試験体を対象に測定した結果に対して、アレイ型超音波センサの受信信号から、基本周波数成分(f0)と高調波成分(2f0)の情報を抽出して探傷画像を構築した結果のイメージで、表示部13での表示例である。なお、図6中の点線表示は探傷画像を印刷して検査部位である溶接部10Bと検査対象材料の母材部10Aとの間の溶接開先形状を記入したものである。
【0045】
図6の(b)図のように高調波成分(2f0)を抽出して探傷画像として表示した画像では、図6の(a)図のように基本周波数成分(f0)を抽出して探傷画像として表示した画像と比較して、溶接部内とその周囲近傍からの反射波が多く、クリープ損傷に伴う空隙を検出できている。この探傷画像と、予め求めてある振幅と劣化の状態の関係を参照することで、クリープ損傷の状態を評価できることになる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、金属材料の内部に生じた空隙を非破壊的に検知する超音波を用いた劣化検出方法とその装置に利用可能性がある。
【符号の説明】
【0047】
10 検査対象
10A 母材部
10B 溶接部
11 アレイ型超音波センサ
12 送・受信部
12A 計算機
12B 遅延時間制御部
12C パルサー
12D レシーバ
12E データ収録部
13 表示部
13A 波形表示画面
13B 2次元表示画面
14 圧電振動素子
15 超音波
16 入射角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
劣化検出装置でアレイ型超音波センサをフェーズドアレイ方式にて駆動して前記アレイ型超音波センサから検査対象内に特定周波数を中心とする波形を送信し、前記送信によって発生した前記検査対象内からの反射波を前記アレイ型超音波センサで受信し、前記受信によって得られた受信波形について計算機で周波数分析を行うことに基づいて前記特定周波数よりも高い高調波波形の波形情報を抽出し、前記抽出した波形情報に基づいて計算機で探傷画像を構築するためのデータを生成し、前記データに基づいて前記探傷画像を表示手段で可視化する超音波を用いた材料劣化検出方法。
【請求項2】
請求項1において、前記高調波波形が前記特定周波数の倍調波成分であることを特徴とする超音波を用いた材料劣化検出方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、前記計算機により前記検査対象への超音波の入射角度に応じて、時間−周波数分析の時間窓のピッチを変化させて前記探傷画像を構築するためのデータを生成することを特徴とする超音波を用いた材料劣化検出方法。
【請求項4】
アレイ型超音波センサをフェーズドアレイ方式にて駆動して検査対象内に特定周波数を中心とする波形の超音波を送受信する送・受信手段と、前記送・受信手段にて受信した受信波形について周波数分析を行って、前記特定周波数よりも高い高調波波形の波形情報を抽出する波形処理手段と、前記抽出した波形情報から探傷画像を構築するための情報を生成する探傷画像情報生成手段と、前記探傷画像情報に基づいて探傷画像を可視化する表示手段とを備えた超音波を用いた材料劣化検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−122729(P2012−122729A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−271015(P2010−271015)
【出願日】平成22年12月6日(2010.12.6)
【出願人】(000005441)バブコック日立株式会社 (683)
【Fターム(参考)】