説明

超音波送受放射センサ及び位置検出装置並びに除湿器

【課題】 簡単な構成で効果的にタンク内の水位量等の計測対象を非接触で近距離で検出できることを目的とする。
【解決手段】 本発明の超音波送受放射センサ2は、開口を有するケーシング21と、ケーシング内に設けられたエッジ部固定部22に両端が固定され、一つ以上の半円弧状の凸面20aを有する自己振動による収束時間が早い振動膜20とを備え、振動膜20の両面への交流電圧の印加により伸縮動作を行って凸面の半径寸法に相当する超音波を放射し、超音波を受けると振動膜20に交流電圧を発生させるようにしたので、振動膜20の振動により送信された超音波に反射された超音波が埋もれることがなく、非接触で非常に近距離の計測対象を簡単な構成で、容易且つ低コストで計測することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波を用いた超音波送受放射センサ及び位置検出装置並びに除湿器に係り、特に、タンク内の水位等の計測対象を非接触で近距離で検出するためのものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のタンク水量測定装置は、超音波を放射する超音波振動子の前面に反射鏡を設置し、超音波振動子から放射した超音波信号を前記反射鏡に一度放射して、反射鏡で反射鏡下面のタンク内の水面に間接放射させ、且つ水面で反射した超音波信号を再び反射鏡で反射させて超音波振動子に帰還させて超音波振動子を振動させることで、超音波信号の放射から帰還するまでの時間を計測することにより、タンク内の水位位置を測定するものであった(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2001−59765号公報(第1頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のタンク水量測定装置は、水量測定するために用いていた超音波を放射する超音波振動子が電気−機械系の高いQ特性で定まる固有振動数の超音波信号を発生するものであり、自己振動時間(自励振動)が長いために超音波放射後の自励振動が直ちに収束せずに、超音波振動子から放射した超音波信号が水面で反射してきた場合に、自励振動の中に帰還振動による信号が埋もれてしまうため、反射信号を精度良く検出することができないという問題があった。
【0004】
また、反射鏡で若干時間差を作ることで自励振動が収束した後に反射波を検出するようにしたとしても、空気中に放射された音波は音響減衰するために、反射鏡を設置した場合には超音波信号の放射(送信信号)から帰還距離(受信信号)が長くなるために、音響減衰による超音波信号の劣化や超音波信号が外来ノイズ等の影響を受ける等の問題もあった。
更に、水面が斜めになった場合等には、水面で超音波が乱反射するために、反射鏡に超音波信号が戻らず、正確な水位量の測定ができなくなるという問題もあった。
【0005】
本発明は、このような問題を解決し、簡単な構成で効果的にタンク内の水位量等の計測対象を非接触で近距離で検出できる超音波送受放射センサ及び位置検出装置並びに除湿器の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る超音波送受放射センサは、開口を有するケーシングと、ケーシング内に設けられたエッジ部固定部に両端が固定され、一つ以上の半円弧状の凸面又は凹面を有する自己振動による収束時間が早い振動膜とを備え、前記振動膜の両面への交流電圧又はパルス状の電圧の印加により伸縮動作を行って前記凸面又は凹面の半径寸法に相当する超音波を放射し、超音波を受けると該振動膜に交流電圧又はパルス状の電圧を発生させるようにしたものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る超音波送受放射センサによれば、開口を有するケーシング内に設けられたエッジ部固定部に両端が固定され、一つ以上の半円弧状の凸面又は凹面を有する自己振動による収束時間が早い振動膜は、その両面への交流電圧又はパルス状の電圧の印加により伸縮動作を行って前記凸面又は凹面の半径寸法に相当する超音波を放射し、超音波を受けると該振動膜に交流電圧又はパルス状の電圧を発生させるようにしたので、振動膜の振動により送信された超音波に反射された超音波が埋もれることがなく、非接触で非常に近距離の計測対象を簡単な構成で、容易且つ低コストで計測することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る位置検出装置を適用した除湿器の前側断面図、図2は同位置検出装置を適用した除湿器の水タンクの拡大断面図、図3は同位置検出装置の回路構成を示すブロック図、図4は同位置検出装置の超音波送受放射センサの構成を示す平面図、図5は同位置検出装置の超音波送受放射センサの構成を示す断面図、図6は同位置検出装置の超音波送受放射センサの送信及び受信波形例を示す波形図、図7は本発明の位置検出装置の超音波送受放射センサと従来のタンク水量測定装置の超音波振動子の送信及び受信波形をそれぞれ示す比較波形図である。
【0009】
図1〜図2において、位置検知装置1を搭載した除湿機10は、本体上部に熱交換器11を、本体下部に水タンク12を備えている。
この除湿機10は、熱交換器11で空気中の水分を吸収し、吸収された水分はドレン部13を伝わって、水タンク12内に集められる。水タンク12を除湿機10の本体から引き抜くことで水タンク12に溜まった水分は外部に捨てることができる。
水タンク12を受け止める除湿機10の下面14には前側から後側に延びる凸部15が形成されており、水タンク12の下面には前側から後側に延びる凹部16が形成されている。
【0010】
除湿機10の下面14の凸部15上を水タンク12の凹部16と係合させ、水タンク12を除湿機10の下面14の前側から後側にスライドさせることにより、水タンク12は常に決まった位置に装着される。
17は水タンク12内の底面、18は水タンク12に溜まった任意量の水の水面、18Aは最上水面である。
【0011】
位置検出装置1は、図3に示すように、超音波の送受信を行う超音波送受放射センサ2と、超音波送受放射センサ2に電気的に接続され、位置検出を行うための回路部3とで構成されている。
位置検知装置1の超音波送受放射センサ2は、略中央に半径Rの円弧を持つ一つの凸面30aが前後方向に延びるよう成型してなる振動膜20の両端を、一端側が開口されたケーシング21内の底部寄りに設けたエッジ固定部22で挟着固定することにより、ケーシング21内に振動可能に振動膜20が配設されて構成されている。
【0012】
振動膜20の裏面とケーシング21の底面との空間には、超音波を吸音するための例えばウレタン等で形成された吸音材23が挿入されている。この吸音材23は振動膜20の裏面側に放射された超音波信号を吸音し、不要な信号成分を除去するためのものである。
振動膜20は高分子系の圧電材料である例えばポリフッ化ビニリデン(略称:PVDF)で形成されており、PVDFの振動膜20の両面に交流電圧を印加することにより、振動膜20が伸縮動作を行い、振動膜20の凸面30aから半径Rの円弧形状に相当する超音波を放射する。
【0013】
半径Rは式(1)で定義することで求まる半径を要する。
R=λ/2 (1)
λ=C/f
λ=波長、C=音速、f=発振周波数(超音波の周波数)
【0014】
位置検知装置1の回路部3は、超音波送受放射センサ2の両面に創生した矩形波のパルス状の波形である交流電圧を印加する送信回路部30と、超音波送受放射センサ2が受信して超音波から変換した交流電圧からその波高値と、超音波送受放射センサ2が反射した超音波を受信する時間とを計測する受信回路部31と、受信回路部31が計測した波高値と超音波の受信した時間及び送信回路部30の超音波を発生させるための交流電圧を出力した時間とに基づいて超音波送受放射センサ2から水面までの距離を演算して求める演算処理回路部32とで構成されている。
【0015】
次に、本発明の実施の形態1の位置検出装置を適用した除湿器における水タンクの水位を検出する場合の動作について説明する。
水タンク12の上部に設置された位置検出装置の超音波送受放射センサ2の上記式(1)で求めた半径Rに基づいて形成した凸面20aを有する振動膜20に、回路部3の送信回路部30で創生した20kHz以上の矩形波のパルス状の波形の交流電圧を印加すると、振動膜20から超音波を放射する。
そして、振動膜20から超音波を放射した後に送信回路部30が交流電圧を振動膜30に印加することを停止すると、振動膜20からの超音波の放射が直ちに停止される。
【0016】
超音波送受放射センサ2の振動膜20から放射した超音波は水タンク12内の水面等で反射して振動膜20に帰還して、振動膜20を強制的に振動させる。強制的に振勤された振動膜30の両面には超音波から変換した交流電圧が発生し、その交流電圧は受信回路部31で受信される。受信回路部31では、交流電圧の波高値と超音波の受信した時間を計測する。
演算処理回路部42では、受信回路部31が計測した交流電圧の波高値及び受信した時間と送信回路部30の超音波を発生させるための交流電圧を出力した時間、即ちいわゆる超音波の送信から受信までの時間とから超音波受放射センサ2から計測例である水面までの距離を計算して求めるというものである。
【0017】
本発明の実施の形態1の超音波送受放射センサ2の振動膜20を構成する圧電材料であるPVDFは固有の振動周波数を持たないので、送信回路部30から交流電圧を振動膜20に印加して振動膜20を振動させても、交流電圧の印加を停止させると振動膜20の振動が直ぐに減衰するので、超音波を受信するための振動を検出する準備ができる。
【0018】
また、受信回路部31が計測した交流電圧の波高値に基づいて超音波受放射センサ2から計測例である水面までの距離を計算して求めることができるのは、超音波受放射センサ2から水面までの距離が近ければ、超音波受放射センサ2から超音波が送信され、水面で反射されて受信するときの超音波の減衰量が小さいため、受信するときの超音波の波高値が大きいが、超音波受放射センサ2から水面までの距離が遠くなればなる程、超音波の減衰量が次第に大きくなるため、受信するときの超音波の波高値も次第に小さくなるので、その波高値を計測することによって超音波受放射センサ2から水面までの距離を計算によって求めることができるためである。
【0019】
従って、演算処理回路部42では、受信回路部31が計測した交流電圧の波高値又はいわゆる超音波の送信から受信までの時間から超音波受放射センサ2から計測例である水面までの距離をそれぞれ計算して求めることができるが、交流電圧の波高値といわゆる超音波の送信から受信までの時間の両方で超音波受放射センサ2から水面までの距離を求めるようにした方がより精度を高く水面までの距離を求めることができる。
【0020】
この実施の形態1では、図2に示すように、位置検出装置1の超音波送受放射センサ2から放射した超音波は、大きくは4つの計測面を計測することができる。
まず、水タンク12が除湿機10の本体から取り外された場合である。
この場合は、超音波送受放射センサ2からの超音波が、水タンク12よりも下面である除湿機10の下面14に放射することになる。
除湿機10の下面14で反射した超音波を受信した超音波送受放射センサ2の波形は、送信波形Sから最も時間を要した時間差Aで、図6に示す受信波形Aとなる。
この受信波形Aの計測により、水タンク12の有無が確認でき、水タンク12が無い状態で除湿機10が運転されて、水が室内に溢れる等の問題を解決する安全装置として適用することができる。
【0021】
次に、水タンク12が除湿機10の本体に取り付けられているが、水タンク12内の水分が空の場合である。
この場合は超音波送受放射センサ2から放射した超音波が、水タンク12内の底面20で反射して、超音波送受放射センサ2に受信される波形は受信波形Bとなる。この受信波形Bは基本的に、受信波形Aの時間差B後のものとなる。この受信波形Bの計測により、水タンク12が空の状態を検知することができる。
【0022】
さらに、水タンク12が除湿機10の本体に取り付けられ、水タンク12内にドレイン部13より水分が供給されて水分が溜まり任意量の水面18となった場合である。
この場合は、超音波送受放射センサ2から放射した超音波が、水タンク12内の任意量の水面18で反射して、超音波送受放射センサ2に受信される波形は受信波形Cとなる。この受信波形Cは基本的に受信波形Bの時間差C後のものとなる。この受信波形Cの計測により、水タンク12における任意量の水面18の水位を検出することができる。
【0023】
最後に、水タンク12に溜まった水が最大容量位置の最上水面18Aとなった場合である。
この場合は、超音波送受放射センサ2から放射した超音波が、水タンク12内の最上水面18Aで反射して、超音波送受放射センサ2に受信される波形は受信波形Dとなる。この受信波形Dは基本的に受信波形Cの時間差D後のものとなる。この受信波形Dの計測により、水タンク12における最上水面18Aの水位を検出することができる。
この場合、いわゆる超音波の送信から受信までの時間は0.5秒であり、この結果から、非常に近距離0.5cm程度の近距離も非接触で検出可能である。
【0024】
本発明による超音波送受放射センサ2に用いた振動膜20の送信及び受信の波形例と、従来の超音波振動子による送信及び受信の波形例の比較を図7に示す。
本発明の超音波送受放射センサ2に用いた高分子系の圧電材料による振動膜20は柔らかい材料のために固有の振動周波数を持たないので、振動膜20を振動させるためのパルス状の交流電圧が振動膜20に印加されて振動膜20が振動しても、振動の減衰は非常に速く減衰することができる。
【0025】
これに対して、従来の超音波振動子は固有の振動周波数を持っており、一度振動した場合、その振動が何時までも継続する特性を有している。
そこで、同じ水タンク12の最上水面21Aにおける水位を計測した場合の送信波形と受信波形を比較すると、本発明による超音波送受放射センサ2では振動膜20の振動が速く減衰するので、或る時間T後に、最上水面21Aで反射した超音波の受信波形を測定することができる。
【0026】
しかし、従来の超音波振動子を用いた場合は、送信波形がなかなか減衰しないために、受信波形が送信波形に埋もれてしまうために、受信信号の計測ができず、結果的に受信までの計測時間を計測することができない。
よって、従来の超音波振動子では、近距離の計測を行うことができなかったが、本発明による超音波送受放射センサ2では、近距離の計測が容易に可能となった。
【0027】
実施の形態2.
図8は本発明の実施の形態2に係る位置検出装置を適用した除湿器の前側断面図、図9は同位置検出装置の超音波送受放射センサの構成を示す断面図、図10は同位置検出装置の超音波送受放射センサを回動させた状態を示す断面図である。
この実施の形態2は平らでない床面50に設置される除湿器に適用される位置検出装置の超音波送受放射センサ2の構成に関するものである。
【0028】
超音波送受放射センサ2から放射する超音波は、その性質上、直線的に音波が伝播するため、超音波送受放射センサ2の振動膜20の面と反射面(水面)が平行であることが、超音波の望ましい反射を受けることができる。
ところが、除湿機10の設置に関して、床面50が必ずしも平らであるとは限らない。
床面50が平らでない場合、図8に示すように、反射面である水面21と超音波送受放射センサ2とは並行な位置関係にならないので、超音波送受放射センサ2から送信した超音波は、超音波送受放射センサ2と並行でない水面21に送信された場合、反射した超音波が不均衡に水タンク12内に伝播することに成り、超音波送受放射センサ2の振動膜20に反射した超音波が的確に入らない場合が発生する。
【0029】
そこで、超音波送受放射センサ2のケーシング21のケーシング底面24に、軸孔45aを有する凸部体45を設け、この凸部体45の軸孔45aに回転軸46を挿入し、回転軸46の両端を除湿器10の本体に固定している。このように除湿器10の本体に対して超音波送受放射センサ2のケーシング21を回動させる回動部材は、軸孔45aを有する凸部体45と、その軸孔45aに挿入され、本体に両端が固定される回転軸46とで構成される。
このようにすることで、回転軸36を中心として、超音波送受放射センサ2が振り子状に可動とすることができる。
【0030】
従って、平らでない床面50に除湿器10が設置された場合に、除湿器10が斜めに傾斜したとしても、その傾斜で持ち上がった方向とは逆の方向に超音波送受放射センサ2を例えば、図10に示すように傾斜角Aだけ可動させ、反射面である水面21と並行するように傾斜させることにより、確実に位置検知を行うことができる。
また、除湿器10の傾斜が前述とは逆であれば、超音波送受放射センサ2を例えば、図10に示すように傾斜角Bだけ可動させ、反射面である水面21と並行するように傾斜させることにより、確実に位置検知を行うことができる。
【0031】
実施の形態3.
図11は本発明の実施の形態3に係る同位置検出装置を適用した構造体を示す断面図である。
上述した実施の形態では、位置検出装置1を除湿機10に設け、除湿機10の水タンク内の水量を検知する場合について示したが、この実施の形態は、除湿機10とは異なり、位置検出装置1を位置関係を検知したい構造体である例えば自動ドアの出入口に設け、自動ドアの出入口を出入りする人を検知するようにしたものである。
【0032】
この実施の形態3は、自動ドアの出入口60に位置検出装置1の超音波送受放射センサ2を設置するようにしたものである。
自動ドアの出入口60の間61で、超音波送受放射センサ2の超音波の送受信が行われ、超音波送受放射センサ2の相対位置にある面からの超音波の反射がある場合には、自動ドアの出入口60に人62の出入りが無いと判断する。
【0033】
しかし、自動ドアの出入口60の間61に人が入った場合は、超音波送受放射センサ2の超音波の放射が人62によって遮られるために、超音波送受放射センサ2の相対位置にある面からの反射する超音波を受信することができないため、自動ドアの出入口60を出入りする人の検知を行うことができる。
【0034】
以上は、自動ドアの出入口60に位置検出装置1の超音波送受放射センサ2を設置するようにしたものであるが、超音波送受放射センサ2は例えば0.5cm程度の近距離も非接触で検出可能であるので、自動ドアよりも小さい隙間を有する構造体に設置することにより、任意の隙間を有する構造体に侵入した人の「手」を検知することもできる。
【0035】
上記実施の形態では、位置検出装置1の超音波送受放射センサ2の振動膜20に1つの凸面20aを形成した場合について記載したが、一つ以上の凸面20aを波形に形成しても、各凸面20aからの超音波を送信、受信することにより同様の効果を発揮することができる。
さらに、振動膜20の形状を凸面20aに形成した場合について記載したが、凹面に形成しても同等の効果を有することができることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0036】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内において、各種の変更が可能である。
また、上記実施の形態では、本発明の位置検出装置を除湿機や自動ドア等に適用する例を示したが、これらに限定されることなく、例えば、洗濯機の洗濯槽内の水位量検知やファンヒータの油タンクの油量検知など、更には超音波を一定放射している場所に侵入してきた物体の進入を検知などに適用可能である。
さらに、本発明の位置検出装置を家電製品の動作用スイッチとして応用展開することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施の形態1に係る位置検出装置を適用した除湿器の前側断面図。
【図2】同位置検出装置を適用した除湿器の水タンクの拡大断面図。
【図3】同位置検出装置の回路構成を示すブロック図。
【図4】同位置検出装置の超音波送受放射センサの構成を示す平面図。
【図5】同位置検出装置の超音波送受放射センサの構成を示す断面図。
【図6】同位置検出装置の超音波送受放射センサの送信及び受信波形例を示す波形図。
【図7】本発明の位置検出装置の超音波送受放射センサと従来のタンク水量測定装置の超音波振動子の送信及び受信波形をそれぞれ示す比較波形図。
【図8】本発明の実施の形態2に係る位置検出装置を適用した除湿器の前側断面図。
【図9】同位置検出装置の超音波送受放射センサの構成を示す断面図。
【図10】同位置検出装置の超音波送受放射センサを回動させた状態を示す断面図。
【図11】本発明の実施の形態3に係る同位置検出装置を適用した構造体を示す断面図。
【符号の説明】
【0038】
1 位置検出装置、2 超音波送受放射センサ、3 回路部、10 除湿器、12 水タンク、18 水面、20 振動膜、20a 凸面、21 ケーシング、22 エッジ固定部、23 吸音材、30 送信回路部、31 受信回路部、32 演算処理回路部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有するケーシングと、
ケーシング内に設けられたエッジ部固定部に両端が固定され、一つ以上の半円弧状の凸面又は凹面を有する自己振動による収束時間が早い振動膜とを備え、
前記振動膜の両面への交流電圧の印加により伸縮動作を行って前記凸面又は凹面の半径寸法に相当する超音波を放射し、超音波を受けると該振動膜に交流電圧又はパルス状の電圧を発生させることを特徴とする超音波送受放射センサ。
【請求項2】
前記振動膜は高分子系の圧電材料で形成されていることを特徴とする請求項1記載の超音波送受放射センサ。
【請求項3】
前記振動膜の凸面又は凹面の半径Rは、超音波発振周波数f、空気中の音速C、波長をλとした場合、
R=λ/2、λ=C/fの関係を有することを特徴とする請求項1又は2記載の超音波送受放射センサ。
【請求項4】
前記ケーシングの底面と前記振動膜との間に該振動膜のケーシング底面側に放射した不要な超音波を吸音するための吸音材を配置したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の超音波送受放射センサ。
【請求項5】
前記ケーシングは該ケーシングを所定の箇所に取り付けたときに該所定の箇所に対して該ケーシングを回動させることができる回動部材を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の超音波送受放射センサ。
【請求項6】
前記請求項1〜5のいずれか記載の超音波送受放射センサと、該超音波送受放射センサに交流電圧又はパルス状の電圧を印加する送信回路と、
該超音波送受放射センサが超音波を受けて変換した交流電圧又はパルス状の電圧を受信し、該交流電圧又はパルス状の電圧の波高値を計測する受信回路部と、
受信回路部が計測した波高値から前記超音波送受放射センサから該超音波送受放射センサが放射した超音波を反射する部材までの距離を演算する演算処理回路部と、
を備えてなる位置検出装置。
【請求項7】
前記請求項1〜5のいずれか記載の超音波送受放射センサと、該超音波送受放射センサに交流電圧又はパルス状の電圧を印加する送信回路と、
該超音波送受放射センサが超音波を受けて変換した交流電圧又はパルス状の電圧を受信し、該交流電圧を受信した時間を計測する受信回路部と、
前記送信回路部が該超音波送受放射センサに交流電圧又はパルス状の電圧を印加した時間と前記受信回路部が該交流電圧又はパルス状の電圧を受信した時間とに基づいて前記超音波送受放射センサから該超音波送受放射センサが放射した超音波を反射する部材までの距離を演算する演算処理回路部と、
を備えてなる位置検出装置。
【請求項8】
前記請求項6又は7のいずれか記載の位置検出装置が上部に設置された水タンクを有することを特徴とする除湿器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−47087(P2006−47087A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−227833(P2004−227833)
【出願日】平成16年8月4日(2004.8.4)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】