説明

身体表面へ適用する形成物及びその製造方法

【課題】プロテイン系ではない美容的又は医薬的成形製剤、特に身体表面への適用に用いられる比較的大型で、十分な結合力、つまり機械的強度を有し、一定形状であり、皮膚への適用の過程で容易に溶解し、適用時の感触が良好である形成物の提供。
【解決手段】プロテイン系物質ではない少なくとも一の骨格形成剤を含み、任意的に添加された少なくとも一以上の活性物質と、同じく任意的に添加された少なくとも一以上の補助物質を含む形成物を、身体表面に適用する形成物として使用する方法、前記骨格形成剤の製造方法、及び新規な形成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロテイン系物質ではない少なくとも一の骨格形成剤を含み、任意的に添加された少なくとも一以上の活性物質と、同じく任意的に添加された少なくとも一以上の補助物質を含む形成物を、身体表面に適用する形成物として使用する方法に関する。本発明はまた、上記形成物の製造方法に関する。本発明はまた、新規な形成物に関する。
【背景技術】
【0002】
独国特許明細書第4201172号、第4201173号、第4201179号において、プロテインに基づいた骨格形成剤を有する医薬用又は美容用ペレットが記載されている。上記ペレットは、特に経口薬製造用として使用される。上記ペレットは以下のように製造される。プロテイン系骨格形成剤を、任意的に活性物質が注入され、極度に冷却されたニトロゲン溶液等の不活性液に分散させる。続いて、上記冷却されたペレットを分離し、フリーズドライ処理する。しかし、このような条件下で安定したペレットを形成できるのはプロテイン系骨格形成剤のみであるため、プロテイン系骨格形成剤、特にコラーゲン又はコラーゲン誘導体の存在が不可欠である。これは、コラーゲン分子同士の分子間力に関係するものと考えられている。
【0003】
上記独国特許明細書の発明の開示部分によると、ペレットの大きさは、0.2mm〜12mmと定められている。しかし、上記明細書の実施例で達成された最大径はわずか4mmである。つまり、ここでは平均径のことを述べているのであり、ペレットの大きさは大幅に変動し得るといえる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特に美容的に身体表面に適用する場合、一定の形状及び大きさの比較的大型の形成物が好ましい。このような形成物であれば、消費者は容易に扱うことができる。概して、粉末、又は微小のペレットや不規則形状の形成物等は上記目的に適しない。求められるのは、適用に適した形をなす大きさの形成物を作成することである。更に、大型である方が、例えば着色等することができ、より好ましい美的印象を与える。
【0005】
また、プロテイン系骨格形成剤を適用することが好ましくない場合がある。例えば、特に美容製品分野において、一部の消費者の間で、純粋な植物性製品への人気が高まっている。この理由としては、何よりも健康上の問題が挙げられる。
【0006】
更に、一般的にプロテインの再処理には複雑な調整工程を要する。更に、プロテイン系骨格形成剤は、常に同じアミノ酸よりなるため、皮膚への適用において、その適用範囲が非常に限られることが多い。
【0007】
したがって、プロテイン系ではない美容的又は医薬的成形製剤、特に身体表面への適用に用いられる形成物への要望が高まっている。しかし、アルギナート等の植物性骨格形成剤を上記特許明細書に記載の方法にしたがって処理しようとすると、特に身体表面への適用に求められる十分な大きさと十分な溶解性を持った一定形状の形成物を製造することはできないということが分かる。
【0008】
フリーズドライ工程を伴った経口薬の製造方法に関する文献は多く存在する。例えば、EP-A-0352190開示の組成物は、ミクロ及びナノレベルの粒子からなる固形で多孔
性の単位成形からなる。この組成物は、ペーストを鋳型の空洞に入れ、続いて凍結乾燥を行うことにより製造される。EP-A-0352190の目的は、表面に何らかの風味をもた
せた、水への溶解が早い経口薬を提供することであり、上記組成物を身体表面へ適用することについての記載はない。同様に、EP-A-399902は、表面に風味をもたせた、水
への溶解が早い経口薬に使用される、フリーズドライによって製造された組成物を開示している。US-A-4758598には、経口用のみに使用され、フリーズドライによって製
造される組成物が開示されている。US-A-4079018には、経口による医薬品投与用
の可溶性添加材料が開示されている。US4695463は、投与が制御されている経口投与システムを開示している。更に、EP-A-0412449にはフリーズドライによる組成
物が開示されているが、一定の形状にはなっていない。上記先行技術文献はいずれも、皮膚への適用の過程で容易に溶解し、且つ活性物質キャリアとして機能する比較的大型で一定形状の形成物が製造され得るという可能性について開示していない。
【0009】
したがって、本発明の目的は、活性物質を含み、プロテインに基づいていない骨格形成剤を有する形成物の身体表面への適用のための新規な使用方法を可能にすることにある。この形成物は、比較的大型で、十分な結合力、つまり機械的強度を有し、一定形状であり、皮膚への適用の過程で容易に溶解し、適用時の感触が良好であるべきである。更にこの形成物は、特に美容用活性物質や治療用又は医薬用活性物質等の種々の活性物質を受け取るのに適しており、また上記物質のキャリアとして機能するのに適しているべきである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、プロテイン系物質ではない少なくとも一の骨格形成剤を含み、任意的に添加された少なくとも一以上の活性物質と、同じく任意的に添加された少なくとも一以上の補助物質を含む形成物を、身体表面に適用する形成物として使用する方法を提供する。
【0011】
本発明における「形成物」は、一定の形状を持った幾何学体を意味するものとして理解される。例えば、球体、立方体、ピラミッド型、星型等である。また、上記形成物は、ヒトデ等の海洋動物、イ貝等の魚介類などの動物や、葉等の植物の一部など、自然界に存在する形状をモデルにした形状であってもよい。これらの形状は、以下に説明する本発明による形成物の製造方法によって可能となる。容器の中に形成物が複数入ったものも本発明に包含される。また、種々の形状の形成物を詰め合わせたものであってもよい。上記形成物は各々包装されていてもよい。しかし、特に美容的適用においては、複数の上記形成物を容器に入れ、個々を接触させた方が好ましい。
【0012】
製造方法に関わる理由から、使用する上記形成物の体積は特に限定されないが、少なくともおよそ0.1cmが好都合であり、好ましくは0.3cmであり、更に好ましくは少なくともおよそ0.5cmであり、更に好ましくは少なくともおよそ0.8cmである。採用する体積は、およそ6cm、好ましくはおよそ5cm、更に好ましくはおよそ4cmを上限として増やすことができる。前記形成物の大きさは、何よりも前記形成物をどの身体表面部分に適用するかによって決まる。例えば、身体の比較的広範囲に適用する場合や髪に適用する場合(例えば、湿性の形成物を背部に直接適用する場合や、入浴時の添加剤として使用する場合)は、比較的大型の形成物を使用することができるが、身体の小さな部分(例えば頬)に適用する場合は、小型の形成物が好ましい。
【0013】
形成物の直径(任意形状の形成物における最も遠く離れた二点の距離)は、少なくともおよそ3mmが好都合であるが、好ましくは少なくともおよそ5mmであり、更に好ましくは少なくともおよそ7mmであり、更に好ましくは少なくともおよそ8mmであり、およそ60mmを上限とするのが好都合であり、好ましくは少なくともおよそ50mmが上限であり、更に好ましくは少なくともおよそ40mmが上限であり、更に好ましくは少なくともおよそ30mmが上限である。
【0014】
特に好ましい形成物は、幾何学的形状が実質的に球形状であり、球体の直径が3mm〜30mmであり、好ましくは5mm〜20mmであり、更に好ましくは7mm〜15mmであり、更に好ましくは8mm〜13mmである。
【0015】
本発明に使用される形成物は、プロテイン系物質ではない少なくとも一の骨格形成剤を含む。一般的に、骨格形成剤は、いわゆる親水コロイドである。親水コロイドとは、水系においてゲル又は粘性の溶液を形成する、(部分的に)水溶性の天然又は合成ポリマーである。上記骨格形成剤は多糖類又は合成ポリマーより選択されるのが好都合である。好ましくは、上記骨格形成剤は多糖類の群より選択される。多糖類の例としては以下のものが挙げられる。例えば特にナトリウムアルギナート等のアルギナート、カラゲーニン、ペクチン、トラガカント、グアーゴム、イナゴマメ粉、寒天、アラビアゴム、キサンタンゴム、天然又は変性スターチ、デキストラン、デキストリン、マルトデキストリン、キトサン等のホモグリカン又はヘテログリカン、β-1、3−グルカンや、セルロース等のβ-1、4−グルカン等のグルカン、ヒアルロン酸等のムコ多糖類。合成ポリマーの例としては、セルロースエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、カルボキシセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロースエステル、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロースエーテル等の合成セルロース誘導体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ(メチル メタクリレート)(PMMA)、ポリメタクリレート(PMA)、ポリエチレングリコース等が挙げられる。数種の骨格形成剤を混合して使用し
てもよい。本発明において特に好ましいのはアルギナートであり、ナトリウムアルギナートが特に好ましい。低粘度の骨格形成剤が好ましく、特にカルシウムを含まないナトリウムアルギナート(カルシウム含有量<3wt%、更に好ましくは2wt%、更に好ましくは1.5wt%、のナトリウムアルギナート)が好ましい。つまり、上記ナトリウムアルギナートの粘度は好ましくは2000mPa.s未満であり、更に好ましくは1000mPa.s未満であり、最も好ましくは100mPa.s未満である。(つまり、99mlの蒸留水中に1gの上記骨格形成剤を20℃及びpH値6〜8で溶かした水溶液(1%水溶液w/w)の粘度が、それぞれ2000mPa.s未満、1000mPa.s未満、100mPa.s未満である。)ナトリウムアルギナート等の低粘度の骨格形成剤を使用することは、一方で、作成方法に関する理由によって好ましい。また他方で、そのような低粘度の骨格形成剤を適用すると、形成物が水を加えた場合には高い水溶性を示し、又は高い分解度又は溶解度を示す。よって、皮膚への高い分散度を示す。特に、低粘度のアルギナートを使用すると、本発明に使用される形成物が高い溶解度を示す。
【0016】
本発明の骨格形成剤に使用することが好ましいとされる多糖類のモル質量は、およそ10からおよそ10までとするのが好都合であり、好ましくはおよそ10からおよそ10までである。
【0017】
骨格形成剤は皮膚との親和性があり、皮膚に適用する場合、保護機能を有する被膜を形成するものが好ましい。
【0018】
なお、分類の観点からいうと、本発明における「プロテイン系物質ではない骨格形成剤」は、酵素やホルモン等のプロテイン系の活性物質の存在を除外するものではない。
【0019】
本発明に使用される形成物は任意的に添加された一以上の活性物質を含み、好ましくは少なくとも一の活性物質を含む。活性物質の例としては、特に、身体表面への適用に適した美容用又は治療用活性物質、更に正確には医薬用活性物質が挙げられる。本発明に使用される形成物は、好ましくは少なくとも一の美容用及び/又は医薬用活性物質を含む。したがって、本発明に使用される形成物においては、美容品又は医薬品であることが好ましい。美容用形成物、又はより正確には、美容用活性物質を使用して製造された本発明における形成物は、基本的にはドイツ食品材及び消費財法(LMBG)の意味における物質である。つまり、クレンジング、グルーミング、又は外見又は体臭への影響、又は芳香の発散を目的とし、病気、疾病、身体的不具合、又は病理的苦痛を軽減又は除去することを主な目的としていない、人間の身体に適用される物質から由来した物質又は調製剤である。この意味における本発明に使用される形成物は、好ましくは入浴用調製剤、皮膚洗浄剤又は皮膚クレンジング剤、特に顔面の皮膚用ケア製品、目もと用美容製品、唇用ケア製品、肢用ケア製品、特にシャンプー、整髪剤、ヘアコンディショナー等の髪用ケア製品、光遮蔽剤、日焼け促進製品、脱色剤、デオドラント、防汗剤、脱毛剤、防虫剤、又はこれらの化合物である。
【0020】
美容効果があり、また任意的に、例えば皮膚病の治療効果もある化合物の例としては、以下のものが挙げられる。にきび防止剤、微生物防止剤、防汗剤、収斂剤、脱臭剤、脱毛剤、皮膚用コンディショニング剤、皮膚用円滑剤、グリセリン又は尿素等の皮膚用水和促進剤、日焼け防止剤、角質溶解剤、フリーラディカル用ラディカル分離剤、脂漏防止剤、フケ防止剤、消毒活性剤、皮膚の老化現象の治療剤又は/及び皮膚の分化又は/及び増殖又は/及び色素沈着を調節する薬剤、ビタミンC等のビタミン、α-ヒドロキシ酸、β-ヒ
ドロキシ酸、α-ケト酸、β-ケト酸等の刺激性の副作用を有する活性物質、レチノイド(レチノール、レチナール、レチノイド酸)、アントラリン(ジオキシアントラノ-ル)、
アントラノイド、過酸化物(特にベンゾイル過酸化物)、ミノキシジル、リチウム塩、代謝拮抗物質、ビタミンD及びその誘導体;カテコール、フラボノイド、セラミド。脂肪性
物質として、パラフィン油やバセリン油等のミネラル油、シリコーン油、ココナッツ油、スイートアーモンド油、アプリコット油、コーン油、ホホバ油、オリーブ油、アボガド油、胡麻油、椰子油、ユーカリ油、ローズマリー油、ラベンダー油、パイン油、タイム油、はっか油、カルダモン油、オレンジ花油、大豆油、ブラン油、コメ油、菜種油、海狸香油、麦胚芽油及びそれより抽出されたビタミンE、マツヨイグサ油等の植物性油、植物性レ
シチン(大豆レシチン)、植物より抽出されたスフィンゴ脂質/セラミド、獣脂、ラノリン等の動物性油又は脂質、ブチル油、脂肪酸エステル、脂肪アルコールのエステル、皮膚温度に対応した溶解度の蝋(蜜蝋、ブラジルロウヤシ、キャンデリア蝋等の動物蝋、微晶質蝋等のミネラル蝋、ポリエチレン蝋、シリコーン蝋等の合成蝋)。その他、例えば、C
FTA論文「CosmeticIngredient Handbook」(第一版、1998年、the Cosmetic, Toiletry and FragranceAssociation, Inc. (米国ワシントン))に記載の油、多不飽和脂肪
酸、必須脂肪酸(例えばγ-リノレン酸)、酵素、補酵素、酵素抑制剤、水和剤、皮膚鎮
静剤、洗剤又は泡立て剤、無機又は合成艶消し充填剤、研摩剤等の、美的用途に適した全ての油。
【0021】
また、植物活性物質抽出物及びそれより抽出されたエッセンス、又は各々の植物物質でもよい。概して、植物活性物質抽出物は以下からなる群から選択される。固体植物抽出物、液体植物抽出物、親水性植物抽出物、脂肪親和性植物抽出物、個々の植物成分、上記の混合物で、例えばフラボノイドやそのアグリコン:ルチン、ケルセチン、ジオスミン、ヒペロシド、(ネオ)ヘスペリジン、ヘスペリチン、イチョウ(例えばギンコフラボングリコシド)、クラテグス抽出物(例えばオリゴマープロシアニジン)、ソバ粉(例えばルチン)、エンジュ(例えばルチン)、カバの葉(例えばケルセチングリコシド、ヒペロシド、ルチン)、ニワトコ(例えばルチン)、ライムの花(例えばケルセチンとファルネソールを有するエーテル油)、オトギリソウ油(例えばオリーブ油エッセンス)、キンセンカ、アルニカ(例えばエーテル油を有する花の油性エッセンス、フラボノイドを有する極性エッセンス)、メリッサ(例えばフラボン、エーテル油);免疫促進剤:エキナセアプルプレア(例えばアルコールエッセンス、新鮮な野菜抽出液、圧搾された抽出液)、刺五加皮;アルカロイド:ラウオルフィア(例えばプラジマリン)、マートル(例えばビンカミン);他の植物薬:アロエ、トチノキ(例えばアエスシン)、ニンニク(例えばニンニク油)、パイナップル(例えばブロメライン)、ジンセン(例えばジンセノシド)、ノゲシ実(例えばシリマリンについて標準化された抽出物)、ナギイカダ(例えばルスコゲニン)、カノコソウ(例えばバレポトリエート、tctカノコソウ)、カバカバ(例えばカバラクトン)、ホップフラワー(例えばホップビター)、extr.パッシフロラ、リンドウ(例えばエタノール抽出物)、例えばアロイン含有アロエベラ抽出液等のアンスラキノン含有チンキ剤、花粉抽出物、藻類抽出物、カンゾウの根抽出物、椰子抽出物、キントラノオ(例えば母液)、ヤドリギ(例えば水性エタノールエッセンス)、フィトステロール(例えばβ-シトステロール)、ムレインの花(例えば水性アルコール抽出物)、モウセンゴケ(例えばリキュール-ワイン抽出物)、サジー実(例えばこれより得られた抽出液、又はサジー油)、ウスベニタチアロイの根、抽出物、サクラソウの根抽出物、ゼニアオイ、コンフリー、ツタ、ホーステール、オオバコ(例えば圧搾された抽出液)、イラクサ、クサノオウ、パセリからの新鮮な野菜抽出物;ノロラエナ・ロバタ(Norolaena lobata)、タゲテス ルキダ、テオマ・シエムス(Teeoma siems)、モモルディカ カランティア、アロエベラ抽出物からの野菜抽出物。
【0022】
好ましい美容用活性物質は、天然又は合成の水分補給ファクターである。例としては、グリセリン、尿素、セラミド、皮膚保護剤、皮膚美白剤、ビタミン、酸化防止剤、いわゆる老化防止剤、刺激防止剤、日焼け防止剤等がある。
【0023】
上記のような、基本的に美容分野で使用される形成物とは別に、治療(薬剤)目的で使用される場合の形成物は、少なくとも一の、特に皮膚病に関する医薬用又は治療用活性物質を含む形成物であり、また独国薬事法の意味において、病気、疾病、身体的不具合、又は病理的苦痛を治療、軽減又は除去することを意図された形成物である。このような薬剤や活性物質は身体表面への適用に用いられ、したがって皮膚用活性物質又は皮膚透過用活性物質であってもよい。例としては、デキストロプロポクシフェン、ペンタゾシン、ペチジン、ブプレノルフィン等の皮膚病治療剤や身体表面へ適用可能な鎮痛剤;インドメタシン、ジクロフェナク、ナプロキセン、ケトプロフェン、イブプロフェン、フルルビプロフェン、サリチル酸、アセチルサリチル酸に代表されるサリチル酸誘導体、オキシカム等の抗リューマチ剤/抗炎症剤;ベタメタゾン、デキサメトゾン、メチルプレドニゾロン、エチニルエストラジオール、メドロエルゴタミン、ジヒドロエルゴトキシン等のステロイドホルモン;ベンズブロマロン、アロプリノール等の痛風治療剤;抗バクテリア剤、抗真菌剤、抗ウイルス活性物質、抗炎症活性物質、止痒活性物質、ベンゾカイン等の麻痺活性物質、コルチコイド、抗にきび剤、抗寄生虫活性物質等の皮膚用身体表面適用剤;身体表面適用可能ホルモン;静脈用薬剤;免疫抑制剤。上記は全て身体表面への適用に用いることができる。
【0024】
好ましい治療用薬剤は、免疫抑制剤やホルモン等の鎮痛剤、神経皮膚炎やアトピー性皮膚炎等の皮膚病治療剤、抗ヘルペス剤等である。
【0025】
上記骨格形成剤は、特に多糖類であり、また治療的効果を有していてもよい(例えば、使用される骨格形成剤は、好ましくは(ナトリウム)アルギナートであり、ある程度ウィルス防止効果を有してもよい)。しかし、これは本発明の意味における活性物質ではない。
【0026】
更に、本発明の形成物質は任意的に添加された一以上の補助物質を含む。補助物質の例としては、上記洗浄用界面活性剤と、乳化剤や分散剤等の界面活性剤、充填剤、緩衝物質等のpH値調整剤、安定剤、共存溶媒、医薬用又は美容用に従来より用いられている他の染料及び顔料、防腐剤、可塑剤、潤滑剤、スリップ添加剤等である。スクアランが特に好ましい補助物質である。
【0027】
本発明の形成物は、人間及び動物への身体表面への適用に用いられる。身体表面への適用は、本発明の形成物を水又は一以上の活性物質又は/及び補助物質を含んだ水溶液で湿らせるか、水に溶解させることで行われる。水の量や使用する形成物材料の溶解度によっては、形成物を完全に溶解させて溶液としてもよいし、分解させてゲル状にしてもよい。本発明の形成物を比較的大量の水に溶解させる場合、基本的に入浴時の適用に用いられ、本発明によればこれは身体表面への適用に包含される。しかし、好ましい適用は、形成物を少量の水又は活性物質又は/及び補助物質の水溶液で湿らせてゲル状にし、皮膚又は髪に直接塗布し、こすりつけるかマッサージをすることで行われる。
【0028】
本発明は、本発明に使用される少なくとも一の形成物と、一以上の活性物質又は/及び補助物質を含んだ水溶液とをセットにした詰め合わせ(塗布用パーツパック、セット、キット等)にも関する。活性物質溶液を使用する場合、活性又は/及び補助物質は容易に揮発する溶液であり、フリーズドライによる製造方法のため、エーテル油や芳香剤等の形成物の一部に混入しない又はできない溶液であることが好ましい。
【0029】
付加的に存在し得る活性物質又は/及び補助物質の量又は種類によって、本発明に使用される形成物は、前記形成物の全重量に対して10wt%の骨格形成剤を含み、好ましくは少なくとも15wt%であり、更に好ましくは30wt%であり、更に好ましくは少なくともおよそ50wt%〜100wt%であり。また前記形成物はナトリウムアルギナート等の多糖類である。
【0030】
概して、形成物中には水分が残留している。活性物質の種類(親水性、疎水性)によっては、水の含有量が20wt%になる場合もある。水の含有量は、形成物をフリーズドライによって製造した後に保存する過程で変更、基本的には増加させることができる。形成物製造後の水の含有量は、およそ2wt%〜15wt%であり、更に好ましくは2wt%〜12wt%である。
【0031】
本発明に使用される形成物は、一以上の活性物質を、0wt%〜85wt%含んでおり、好ましくは0.000001wt%〜50wt%含んでいる。活性物質の量比は、活性物質が美容用活性物質か治療用活性物質かによって決まる。特に治療用活性物質は、ごく少量で使用される場合がある。
【0032】
上記形成物は、一以上の補助物質を、0wt%〜85wt%含んでいる。好ましくは、上記形成物は、0.1wt%〜75wt%の補助物質を含んでおり、更に好ましくは5wt%〜60wt%の補助物質を含んでいる。
【0033】
特に、活性物質溶液を加えて適用する場合、形成物は、親水性骨格形成剤のみを含むか、任意的に補助物質を加えてもよい。
【0034】
好ましい補助物質はスクアランであり、この場合、美容用油となる。スクアランは疎水性であるにも関わらず、形成物の溶解度を向上させることができ、これによって皮膚の表面適用が容易になる。また、スクアランは本発明の意味での活性物質ではないが、スキンケア効果を有する。好ましい実施の形態では、形成物は10wt%〜60wt%のスクアランを含んでいる(独国日用品規制法§35の公的調査方法集に規定のWeibull/Stoldt法に基づき、ジエチルエーテルを用いて抽出することにより決定することができる)。
【0035】
本発明における補助物質の範疇を上記のように分類したが、補助物質が美容及び/又は治療効果を有する可能性を除外するものではない。
【0036】
特に好ましい形成物は、少なくとも10wt%の一以上の多糖類の骨格形成剤と、0.000001wt%〜50wt%の一以上の活性物質と、0.7wt%〜70wt%のスクアランの補助物質と、20wt%までの、特に15wt%までの水、を含み、前記多糖類がカルシウムを含まないナトリウムアルギナートであり、前記骨格形成剤の1重量%水溶液又は懸濁液(20℃、pH値6〜8で水99ml中に1g)の粘度が2000mPa.s
未満であり、好ましくは1000mPa.s未満であり、特に好ましくは100mPa.s未満であり、前記形成物は骨格形成剤としてのプロテインを含まない、ことを特徴とする。
【0037】
本発明に使用される形成物、例えばプロテイン系物質ではない少なくとも一の骨格形成剤を含み、任意的に添加された少なくとも一以上の活性物質と、同じく任意的に添加された少なくとも一以上の補助物質を含んだ上記構成の、身体表面への適用を目的とした形成物は、密度が0.005g/cm〜0.8g/cm、好ましくは0.01g/cm〜0.8g/cmであり、体積が0.1cm〜6cm、好ましくは0.8cm〜6cmであり、直径(前記形成物における最も遠く離れた二点の距離)が少なくとも6mmである、ことが好ましい。
【0038】
本発明に使用される形成物は、多孔性の形成物であり、その構成成分が均一に分布している(任意的に存在し得る被膜の場合を除く)。
【0039】
本発明に使用される形成物の溶解速度は、Pham EUに基づく実験機器を用いて「錠剤及
びカプセルの分解時間」を計測する方法で計測した場合、好ましくは4分未満であり、更に好ましくは1分未満である(直径が9mmの形成物の場合、20分未満で識別可能な核はなく、完全に水和する)。
【0040】
本発明に使用される形成物は、以下の工程を含む方法によって得ることができる:(a
)少なくとも一のバイオポリマーと、任意的に添加された生理的効果のある一以上の活性物質と、同じく任意的に添加された一以上の補助物質を含む溶液又は懸濁液を作成するステップ;(b)前記溶液を鋳型に注入するステップ;(c)前記鋳型中の溶液を凝固させるステップ;(d)前記凝固溶液をフリーズドライ処理して形成物を形成するステップ。
【0041】
これらの工程の途中で、更なる工程を行ってもよい。特に、ステップ(c)の後、機械又はスプレーにより、前記形成物の表面を例えば活性物質、染料液、及び/又は溶解速度調整剤で処理することもできる。しかし、形成物の表面に被膜処理を行なわず、均一構造、つまり構成成分を形成物全体に均一に分散させることが好ましい。
【0042】
製造工程は、まず骨格形成剤の水溶液を作成し、続いて任意的に一以上の活性物質あるいは一以上の補助物質を加え、混合する手順とすることが好都合である。
【0043】
形成物に十分な機械的安定性を付与するためには、前記溶液又は懸濁液中の骨格形成剤がある程度の濃縮度を有する必要がある。濃縮度(溶液の全体量に対する骨格形成剤の重量)は当然、使用する骨格形成剤の種類によって決まるが、溶液の全体量に対して少なくともおよそ0.1wt%とすることが好都合であり、少なくともおよそ0.25wt%〜20wt%とするのが好ましく、15wt%未満とすることが好ましく、10wt%未満とすることが更に好ましい。高濃縮度とすると、溶液の粘度が高くなり、その結果溶液の加工が困難となるため好ましくない。溶液又は懸濁液に含まれる骨格形成剤の量が、得られる形成物の濃度(形成物の外形に対する形成物の重量)に決定的な影響を与える。濃度の方も、形成物の水濡又は活性物質及び/又は補助物質液への溶解の際の溶解速度を決定する重要な変数である。溶液中の骨格形成剤の濃縮度が高いほど、形成物の濃度も高くなり(多孔度は低くなる)、その逆もいえる。濃度及び多孔度の観点から、またより正確には溶解速度の観点から、ステップ(a)で作成される溶液又は懸濁液中の骨格形成剤の濃縮度は、およそ0.25wt%〜15wt%の範囲から選択されるのが好ましい。骨格形成剤として使用するのが好ましいナトリウムアルギナートの濃縮度は0.5wt%〜5wt%であり、好ましくは1wt%〜4wt%である。
【0044】
本発明に使用される形成物の濃度は、およそ0.01g/cm〜0.8g/cmとするのが好都合であり、0.015g/cm〜0.5g/cmとするのが好ましく、およそ0.02g/cm〜0.1g/cmとするのが好ましい。本明細書中に使用される「濃度」という概念は、形成物の外形に対する形成物の重量を意味する。
【0045】
個々の形成物の重量は当然、各々の大きさによって決まるが、概して、形成物の重量はおよそ10mg〜200mgであり、好ましくは20mg〜200mgである。例えば、直径12mmの球体の場合、重量の範囲は20mg〜80mgが好ましく、30mg〜60mgがより好ましい。
【0046】
球体の直径が異なれば、それぞれに対応した好ましい範囲を算出する。
【0047】
フリーズドライ処理する溶液の製造は、以下のようにして行われる。まず、骨格形成剤の水溶液を作成し、続いて、任意的に存在し得る活性物質又は補助物質を前記骨格形成剤の水溶液に混合する。油可溶性の活性物質を使用する場合、これを任意的に補助物質として使用される油(特にスクアラン)に溶解させ、その後骨格形成剤の水溶液に混合するのが好ましい。この製造方法は、安定した溶液又は懸濁液が形成されるという利点がある。乳化剤は必要なく、また油可溶性又は油性の補助又は活性物質を使用する場合、処理中に前記溶液又は懸濁液の相分離が起こることはない。
【0048】
このようにして作成された溶液は、形成物の所望の外形に対応した形の空洞を有する鋳型に注入される。鋳型は天然ゴム、シリコーンゴム、加硫ゴム等からなるのが好ましい。鋳型材料は表面をコーティングしてもよい。形成物の形状をした空洞に前記溶液を注入すれば、所望の形の形成物を得ることができる。つまり、前記空洞の体積が、その後得られる形成物の体積に実質的に対応している。
【0049】
空洞に充填された溶液又は懸濁液は、凝固処理の過程で体積が増加するため(水と氷の濃度差)、空洞は完全に充填しないことを原則とする。このようにして、完全に左右対称な形成物が得られる。例えば極度に冷却された溶液(例えばニトロゲン液)に注入する方法では、不均一な温度分布が起こり、定型から著しく逸脱した形成物となるため、上記のような形成物を得ることはできない。完成品が美容用である分野においては、不規則形状の形成物は望ましくない。よって、注入方法で製造された形成物は概して、後処理が必要となる。本発明に使用される方法では、そのような後処理は必要ない。そのような後処理は形成物の体積が増加するほどより必要となる。注入方法で製造された形成物は外形が著しく不均一となり、形成物が大きくなるほど目立つためである。
【0050】
溶液又は懸濁液は鋳型の空洞に充填した後、凝固させる。冷却又は凝固処理方法は任意の方法によって行われ、以下のような方法であってもよい。冷却処理は、本発明で使用されているように、冷風を吹き付ける方法が好ましい。他の方法としては、例えば、鋳型を液体ニトロゲン等の液体ガス中に浸漬するする方法がある。冷却速度は形成される氷晶の大きさに影響する。これは、今度は形成される形成物の孔分布に影響する。数個の大型の結晶が形成されれば、形成物の孔も数個の大型のものとなる。小型の結晶が多く形成されれば、形成物にも多くの小型の孔が形成される。溶液又は懸濁液の冷却速度が速いほど、結晶は小型となる。
【0051】
必要とされる凝固温度は、何よりも、溶液中に含まれる活性物質又は補助物質の存在によってどれ程氷点を下げるかによって決まる。しかし、凝固温度は、水の氷点以下から液体ニトロゲンの温度(−196℃)までとするのが都合がよい。好ましくは、およそ−20℃〜−80℃とする。溶液又は懸濁液を凝固させた後、形成物を鋳型から取り出し、任意的に後処理を行う。後処理は、例えば表面処理(研磨、粗面化等)により、機械的に行われる。更に、骨格形成剤を可溶性の低い形状とする場合や、特にナトリウムアルギナートと多価金属イオンの塩溶液を使用する場合、塩溶液によるスプレー処理等の表面処理を行ってもよい。凝固させた形成物の表面に染料液を塗布して形成物を着色することも可能である。
【0052】
続いて、形成物をフリーズドライ処理する。フリーズドライ処理は、例えば独国特許明細書第4328329C2号や第4028622C2号に記載の方法により行われる。
【0053】
本発明を、以下の実施例により更に詳しく説明する。
【実施例】
【0054】
実施例1 (ナトリウムアルギナート球体、直径12mm)
アルギナートを有する基本構成
2g Protanal LF 10/60 (Naアルギナート)
98g 水
2gのNaアルギナート(Protanal LF 10/60)を98gの水に通し、撹拌する(2g溶液w/w)。この均一な(脱ガスされた)溶液を鋳型に注入し、空気を吹き付けて凝固させる。その後鋳型から取り出し、周知の方法によりフリーズドライ処理する。およそ110の球体が得られる。
【0055】
実施例2 (球体、直径12mm)
スクワランを有するアルギナート
2g Protanal LF 10/60 (Naアルギナート)
1g スクワラン
97g 水
2gのNaアルギナートを97gの水に通し、撹拌して均一に混合する。続いて1gのスクワランを加えて撹拌する。この均一な(脱ガスされた)溶液を鋳型に注入し、空気を吹き付けて凝固させる。その後鋳型から取り出し、周知の方法によりフリーズドライ処理する。
【0056】
実施例3 (球体、直径9mm)
スクワラン及びグリセリンを有するアルギナート
2.0g Protanal LF 10/60 (Naアルギナート)
0.9g スクワラン
0.6g グリセリン
96.5g 水
2gのNaアルギナートを96.5gの水に溶解させて撹拌する。続いて0.9gのスクワランと0.6gのグリセリンからなる混合物を加えて撹拌する。この均一な(脱ガスされた)溶液を鋳型に注入し、空気を吹き付けて凝固させる。その後鋳型から取り出し、周知の方法によりフリーズドライ処理する。
【0057】
実施例4 (球体、直径12mm)
スクワラン及び尿素を有するアルギナート
2.0g Protanal LF 10/60 (Naアルギナート)
1.0g スクワラン
1.0g 尿素
96.0g 水
2gのNaアルギナートと1.0gの尿素を96.0gの水に溶解させて撹拌する。続いて1gのスクワランを加えて撹拌する。この均一な(脱ガスされた)溶液を鋳型に注入し、空気を吹き付けて凝固させる。その後鋳型から取り出し、周知の方法によりフリーズドライ処理する。
【0058】
実施例5 (球体、直径12mm)
スクワラン及びセラミドを有するアルギナート
2.0g Protanal LF 10/60 (Naアルギナート)
1.5g スクワラン
0.01g セラミド
96.4g 水
2gのNaアルギナートを96.4gの水に溶解させて撹拌する。続いて1.5gのスクワランと0.01gのセラミドからなる混合物を加えて撹拌する。この均一な(脱ガスされた)溶液を鋳型に注入し、空気を吹き付けて凝固させる。その後鋳型から取り出し、周知の方法によりフリーズドライ処理する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロテイン系物質ではない少なくとも一の骨格形成剤を含み、任意的に添加された少なくとも一以上の活性物質と、同じく任意的に添加された少なくとも一以上の補助物質を含む形成物を、身体表面に適用する形成物として利用する方法。
【請求項2】
請求項1に記載した形成物を利用する方法において、身体表面への美容的な適用である。
【請求項3】
請求項1に記載した形成物を利用する方法において、身体表面への治療的な適用である。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載した形成物を利用する方法において、前記骨格形成剤は一の多糖類又はその誘導体を含む。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載した形成物を利用する方法において、前記骨格形成剤はナトリウムアルギナートである。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載した形成物を利用する方法において、前記形成物は、体積が0.1cm〜6cmであり、幾何学形状が球形状である。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載した形成物を利用する方法において、
前記形成物は、プロテイン系物質ではない少なくとも一の骨格形成剤を含み、任意的に添加された少なくとも一以上の活性物質と、同じく任意的に添加された少なくとも一以上の補助物質を含んだ凝固溶液又は懸濁液をフリーズドライ処理することにより得られるものである。
【請求項8】
請求項7に記載した形成物を利用する方法において、
前記形成物は、
(a)少なくとも一のバイオポリマーを含み、任意的に添加された生理的効果のある一以上の活性物質と、同じく任意的に添加された一以上の補助物質を含む溶液又は懸濁液を作成するステップと、
(b)前記溶液を鋳型に注入するステップと、
(c)前記鋳型中の溶液を凝固させるステップと、
(d)前記凝固溶液をフリーズドライ処理して形成物を形成するステップ、
を有する工程によって得られる。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載した形成物を利用する方法において、
前記形成物への身体表面への適用は、使用者によって直接塗布される。
【請求項10】
請求項1ないし8のいずれかに記載した形成物を利用する方法において、
前記形成物は、水、又は活性物質又は/及び補助物質の水溶液、で湿らせてゲルにし、皮膚又は髪に適用される。
【請求項11】
少なくとも10wt%の一以上の骨格形成剤と、
0.000001wt%〜50wt%の一以上の活性物質と、
0.1wt%〜70wt%の一以上の補助物質と、
20wt%までの水、
を含む形成物であり、
前記骨格形成剤の1重量%水溶液又は懸濁液の粘度が20℃及びpH値6〜8において2000mPa.s未満であり、
前記形成物は、骨格形成剤に由来するプロテインを含まない、
ことを特徴とする形成物。
【請求項12】
請求項11に記載の形成物において、
前記骨格形成剤がナトリウムアルギナートである。
【請求項13】
プロテイン系物質ではない少なくとも一の骨格形成剤を含み、任意的に添加された少なくとも一以上の活性物質と、同じく任意的に添加された少なくとも一以上の補助物質を有する、身体表面への適用を目的とした、請求項11又は12で規定された形成物であって、
前記形成物は、
密度が0.01g/cm〜0.8g/cmであり、
体積が0.1cm〜6cmであり、
直径(前記形成物における最も遠く離れた二点の距離)が少なくとも6mmである、
ことを特徴とする形成物。
【請求項14】
請求項1ないし13のいずれかに記載の少なくとも一の形成物と、一以上の活性物質又は/及び一以上の補助物質を含んだ少なくとも一の水溶液と、をセットにした詰め合わせ物。

【公開番号】特開2010−280704(P2010−280704A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−180441(P2010−180441)
【出願日】平成22年8月11日(2010.8.11)
【分割の表示】特願2005−501273(P2005−501273)の分割
【原出願日】平成15年9月30日(2003.9.30)
【出願人】(598148544)ドクトル ズベラック スキン ウント ヘルス ケア アクチェンゲゼルシャフト (2)
【Fターム(参考)】