説明

車両のカウル部構造

【課題】外気導入口からの水の吸い込みを防ぐことができる車両のカウル部構造を提供すること。
【解決手段】車両前部のカウルトップガーニッシュ2の下方に形成されるカウルボックス3に空調装置の外気導入口9を形成し、カウルボックス3の一部を構成するカウルトップパネル4の車幅方向において前記外気導入口9が形成された部位の前端部に、車両前方へ延びるカウルトップカバー10を取り付けて成る車両のカウル部構造において、前記カウルトップパネル4の前端部と前記カウルトップカバー10にクリップ用孔をそれぞれ形成し、これらのクリップ用孔に貫通するクリップ15によって前記カウルトップカバー10を前記カウルトップパネル4の前端部に取り付け、前記カウルトップカバー10のクリップ用孔の下方に、クリップ用孔とクリップ15との間から滴下する水を受け止める水受け11を前記カウルトップカバー10に一体に形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カウルボックス内に開口する空調装置の外気導入口を覆うようにカウルボックス内に配置されるカウルトップカバーをカウルトップパネルの前端部に取り付けて成る車両のカウル部構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両前部のカウル部構造の従来例を図7に示す。
【0003】
即ち、図7は従来の車両のカウル部構造を示す断面図であり、同図に示すように、フロントガラス101とその前方に配される不図示のフロントフードとの隙間はカウルトップガーニッシュ102によって覆われており、このカウルトップガーニッシュ102の下方にはカウルボックス103が車幅方向(図7の紙面垂直方向)に長く形成されている。このカウルボックス103は、フロントガラス101の下端を支持するカウルトップパネル104と左右一対の不図示のカウルサイドパネル及び前後に配されたカウルフロントパネル106及びカウルアッパパネル107によって上方が開口する矩形ボックスとして構成されており、不図示の空調装置等に外気を導入するエアボックスとしての機能や不図示のワイパー装置の収納空間としての機能を有している。
【0004】
ところで、カウルトップパネル104には空調装置に外気を導入するための外気導入口109が形成されているが、フロントガラス101の表面に沿って流れてカウルトップガーニッシュ102との間からカウルボックス103内へと漏れる水が外気の流れによって外気導入口109から空調装置へと吸い込まれ、空調装置に悪影響を及ぼすという問題が発生する。
【0005】
そこで、図8の平面図に示すようにカウルトップパネル104の一部(斜線部分)を車両前方へと延ばして庇状の延長部104Aを一体に形成し、この延長部104Aによって外気導入口109の上方を覆って外気導入口109からの水の吸い込みを防ぐ構成が考えられる。
【0006】
ところが、庇状の延長部104Aを一体に形成すると一部が突出した形状となるため、歩留りが悪くなって生産性が低下する。又、カウルトップパネル104の延長部104Aを車幅方向側部へと一定以上延長すると、カウルトップパネル104を図7に示す点Pにてボディパネルに溶接する際に不図示の溶接ガンと延長部104Aとが干渉するという問題が発生する。
【0007】
そこで、図9の断面図に示すように、外気導入口109の上方を覆う別体のカウルトップカバー110をクリップ115によってカウルトップパネル104の前端部に取り付ける構成が採用されている。斯かる構成に関して、特許文献1には、カウルトップカバーの一部に、カウルトップパネルの上部に形成された段部の形状にほぼ一致した状態で当接する防水延出部を形成し、該防水延出部とカウルトップパネルの段部との間に側面視で上下方向に連続したクランク状(ラビリンス状)の当接面を形成する構成が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−326385号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、図9に示すように、別体のカウルトップカバー110をクリップ115によってカウルトップパネル104の前端部に取り付ける構成を採用した場合、フロントガラス101の表面に沿って流れてカウルトップカバー110に達した水が、カウルトップカバー110とカウルトップパネル104にそれぞれ形成されたクリップ用孔113,114とクリップ115との隙間から水が漏れ、クリップ用孔113,114とクリップ115との隙間を通過した水がクリップ115の先端から滴下し、この水が外気導入口109に吸い込まれるという問題が発生する。
【0010】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、外気導入口からの水の吸い込みを防ぐことができる車両のカウル部構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、車両前部のカウルトップガーニッシュの下方に形成されるカウルボックスに空調装置の外気導入口を形成し、カウルボックスの一部を構成するカウルトップパネルの車幅方向において前記外気導入口が形成された部位の前端部に、車両前方へ延びるカウルトップカバーを取り付けて成る車両のカウル部構造において、前記カウルトップパネルの前端部と前記カウルトップカバーにクリップ用孔をそれぞれ形成し、これらのクリップ用孔に貫通するクリップによって前記カウルトップカバーを前記カウルトップパネルの前端部に取り付け、前記カウルトップカバーのクリップ用孔の下方に、クリップ用孔とクリップとの間から滴下する水を受け止める水受けを前記カウルトップパネルに一体に形成したことを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記カウルトップカバーの略板状の本体部から上方に起立する腕部を形成し、該腕部の先端部に前記クリップ用孔を形成したことを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記カウルトップカバーの略板状の本体部の上面に、該上面から上方に突出する位置決め突起を形成し、該位置決め突起を前記カウルトップパネルの前端縁に当接させたことを特徴とする。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の発明において、前記カウルトップカバーの前記腕部を前記カウルトップパネルの前端部上面に重ねたことを特徴とする。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の発明において、前記カウルトップカバーの水受けの後端部に縦壁を立設したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1記載の発明によれば、カウルトップカバーとカウルトップパネルに形成されたクリップ用孔とクリップの間の隙間から漏れてクリップに沿って滴下する水は、カウルトップカバーのクリップ用孔の下方に形成された水受けによって受け止められるため、外気導入口からの水の吸い込みが防がれ、水の吸い込みによって空調装置が悪影響を受けることがない。
【0017】
請求項2記載の発明によれば、カウルトップカバーのカウルトップパネルへの取付部である腕部を略板状の本体部から上方に起立させたため、水受けを本体部の一部として容易に構成することができる。又、腕部によって取付箇所が容易に判別できるためにカウルトップパネルへの位置合わせが容易となり、片手で持ちながらカウルトップカバーをカウルトップパネルに位置決め及び取り付けることができ、該カウルトップカバーの取付作業性が高められる。
【0018】
請求項3記載の発明によれば、カウルトップカバーの取り付けに際して、カウルトップカバーに形成された位置決め突起をカウルトップパネルの前端縁に当接させることによって該カウルトップカバーとカウルトップパネルに形成されたクリップ用孔同士の位置合わせが容易となり、カウルトップカバーの取付作業性が高められる。
【0019】
請求項4記載の発明によれば、カウルトップカバーの腕部に形成されたクリップ用孔を目視しながら、該クリップ用孔をカウルトップパネルのクリップ孔に容易に合わせることができるため、カウルトップカバーの取付作業性が高められるとともに、クリップ用孔へのクリップの挿入性が高められる。
【0020】
請求項5記載の発明によれば、カウルトップカバーが受け止める水の量が多い場合であっても、水の車両後方への逆流が縦壁によって防がれ、カウルトップカバーの後端縁からの水の滴下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係るカウル部構造を示す車両前部の部分平面図である。
【図2】図1のAーA線断面図である。
【図3】図2のB部拡大詳細図である。
【図4】本発明に係るカウル部構造を構成するカウルトップカバーの斜視図である。
【図5】本発明に係るカウル部構造の別形態を示す断面図である。
【図6】本発明に係るカウル部構造の別形態を示す断面図である。
【図7】従来のカウル部構造を示す断面図である。
【図8】従来のカウル部構造を示す車両前部の平面図である。
【図9】従来のカウル部構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0023】
図1は本発明に係るカウル部構造を示す車両前部の部分平面図、図2は図1のA−ーA線断面図、図3は図2のB部拡大詳細図であり、図2に示すように、フロントガラス1とその前方に配された不図示のフロントフードとの隙間はカウルトップガーニッシュ2によって覆われており、このカウルトップガーニッシュ2の下方にはカウルボックス3が車幅方向(図2の紙面垂直方向)に長く形成されている。
【0024】
上記カウルボックス3は、カウルトップパネル4と左右一対のカウルサイドパネル5(図1参照)とカウルフロントパネル6とカウルアッパパネル7にて上方が開口する矩形ボックスとして構成されている。詳細には、フロントガラス1の下端を支持するカウルトップパネル4にて車両後方側上部が構成され、左右一対のカウルサイドパネル5にて左右を閉じる側壁が構成され、カウルフロントパネル6にて車両前側の前壁が構成され、カウルアッパパネル7にて底面と車両後側の後壁が構成され、これらによって車両前側上方が開口する矩形ボックスとしてカウルボックス3は構成されている。カウルボックス3は、不図示の空調装置等に外気を導入するエアボックスとしての機能や不図示のワイパー装置の収納空間としての機能を有している。空調装置の外気導入口は、車幅方向における任意の位置で底面の車両後方側に配置されていて、当該部位のカウルアッパパネル7には開口孔が形成されている。カウルアッパパネル7の開口孔周縁の車両前方側と側方側及びカウルアッパパネル7の後壁部分に接合されてカウルアッパパネル7と共に上方に向かって延び、上方に開口するダクト部を構成するベントシールパネル20にて外気導入口が構成されている。
【0025】
ところで、図2に示すように、カウルトップパネル4は、フロントガラス1の傾斜に沿って車両前方(図2の左方)に向かって斜め下方に傾斜する斜面部4aと、略垂直に起立する垂直部4bとで構成されている。そして、このカウルトップパネル4の傾斜部4aは、シール材(接着剤)8を介してフロントガラス1の下端部を支持しており、垂直部4bの車両前方側であって、傾斜部4aとベントシールパネル20の上端部との間には不図示の空調装置に外気を導入するための外気導入口9が形成されている。
【0026】
而して、カウルトップパネル4の車幅方向において前記外気導入口9が形成された部位の前端部には、カウルトップカバー10が外気導入口9の車両前方側にカウルトップパネル4の前端部を車両前方へ延長するように取り付けられ、カウルトップパネル4の前端部から滴下する水を外気導入口9から遠ざけ、水が外気導入口9から入り込まないように構成されている。
【0027】
ここで、カウルトップカバー10の構成の詳細を図4に基づいて以下に説明する。
【0028】
図4はカウルトップカバー10の斜視図であり、このカウルトップカバー10は、樹脂にて一体成形された車幅方向に長い略矩形平板状の部材であって、略板状の本体部10Aと、この本体部10Aの左右において上方に起立する腕部10Bとで構成されており、左右の各腕部10Bの周囲には本体部10Aの面から凹状に窪んだ水受け11がそれぞれ形成されている。詳細には、各腕部10Bの車両後方側では水受け11は各腕部10Bの後方に回り込み水受け部を構成し、各腕部10Bの車両前方側では水受け11は各腕部10Bの側方を通過して前端縁に達して水受け部で受けた水を排水する排水溝部を構成している。又、カウルトップカバー10の本体部10Aの左右の水受け11の間の幅方向中央部上面には、当該カウルトップカバー10を図1〜図3に示すようにカウルトップパネル4の傾斜部4aの前端部に取り付ける際に、カウルトップパネル4の前端縁に当接して位置決めする位置決め突起12が幅方向に長く突設されている。更に、カウルトップパネル4の左右の水受け11の後端部には縦壁10aが立設されており、水受け11が形成されたカウルトップパネル4の後端縁からの水の滴下を防いでいる。尚、カウルトップカバー10の樹脂による射出成形を容易にするため、縦壁10aは腕部10Bの後方には形成していない。つまり、腕部10Bを形成するための型構成を容易とすることができる。
【0029】
カウルトップカバー10の左右に形成された前記腕部10Bは、カウルトップパネル4の斜面部4aの前端部に重ねられてクリップにて固定される固定部であって、上方に起立した後に車両後方に向かって本体部10Aと平行に延びており、その先端部には円孔状のクリップ用孔13が形成されている。又、カウルトップパネル4のカウルトップカバー10が取り付けられる傾斜部4aの左右2箇所(カウルトップカバー10の左右の腕部10Bに形成されたクリップ用孔13に対応する2箇所)には円孔状のクリップ用孔14(図3参照)がそれぞれ形成されている。
【0030】
ここで、カウルトップカバー10は以下の要領でカウルトップパネル4に取り付けられる。
【0031】
即ち、カウルトップカバー10をカウルトップパネル4の前端部に取り付けるには、該カウルトップカバー10を片手で持って腕部10Bを図3に示すようにカウルトップパネル4の傾斜部4aの前端下面に当て、カウルトップカバー10を位置決め突起12がカウルトップパネル4の傾斜部4aの前端縁に当接するまで車両後方へとスライドさせる。すると、カウルトップカバー10がカウルトップパネル4に対して位置決めされ、該カウルトップカバー10の左右の腕部10Bにそれぞれ形成されたクリップ用孔13とカウルトップパネル4の傾斜部4aの左右2箇所に形成されたクリップ用孔14とが正確に合致する。この状態において、互いに合致する両クリップ用孔13,14にクリップ15を上方から圧入し、図2及び図3に示すようにカウルトップカバー10がカウルトップパネル4の傾斜部4aの前端部に取り付けられる。これによって、傾斜部4aとベントシールパネル20の上端部との間に形成された外気導入口9の上方前方にカウルトップカバー10が配置され、カウルトップパネル4の前端部を延長するように取り付けられて、カウルトップパネル4の前端部から滴下する水を外気導入口9から遠ざけ、水が外気導入口9から入り込まないように構成されている。
【0032】
而して、雨天時において不図示の空調装置が作動している場合、空調装置のファンによって外気はカウルトップガーニッシュ2のルーバー状の不図示の開口部からカウルボックス3内に吸引され、カウルボックス3内に吸引された外気は外気導入口9を通過して空調装置へと導入される。
【0033】
一方、フロントガラス1上の落下する雨水は、図2に矢印にて示すようにフロントガラス1の上面に沿って流れ、フロントガラス1とカウルトップガーニッシュ2との間の隙間からカウルトップパネル4の傾斜部4a上へと滴下する。そして、カウルトップパネル4の傾斜部4aに滴下した雨水は、斜面に沿って流れて傾斜部4aの前端縁からカウルボックス3内に滴下する。又、カウルトップカバー10が取り付けられた外気導入口9付近では、傾斜部4aからカウルトップカバー10へと流れてカウルトップカバー10の前端縁からカウルボックス3内に滴下する。このとき、カウルトップパネル4とカウルトップカバー10の左右にそれぞれ形成されたクリップ用孔13,14とクリップ15との間の隙間を通過して下方に漏れた水がクリップ15の先端(下端)から下方に滴下するが、カウルトップパネル4への固定部であってクリップ用孔13が形成された腕部10Bの下方にはカウルトップカバー10(水受け11)が配置されており、カウルトップカバー10上に落下する。この落下した雨水は、カウルトップカバー10の水受け11によって確実に受けられ、水受け11の傾斜に沿って車両前方へと流れて該水受け11の前端(カウルトップカバー10の前端であって、外気導入口9から遠い箇所となる)から落下してカウルボックス3へと回収され、最終的には車体の外部に排出される。
【0034】
以上のように、本発明によれば、カウルトップカバー10とカウルトップパネル4に形成されたクリップ用孔13,14とクリップ15の間の隙間から漏れてクリップ15に沿って滴下する水は、カウルトップカバー10のクリップ用孔13の下方に形成された水受け11によって受け止められるため、外気導入口9から空調装置への水の吸い込みが防がれ、水の吸い込みによって空調装置が悪影響を受けることがない。
【0035】
又、本実施の形態では、カウルトップカバー10のカウルトップパネル4への取付部である腕部10Bを略板状の本体部10Aから上方に起立させたため、水受け11を本体部10Aの一部として容易に構成することができる。又、腕部10Bによってカウルトップカバー10をカウルトップパネル4に容易に取り付けることができ、該カウルトップカバー10の取付作業性が高められる。そして、本実施の形態では、カウルトップカバー10の取り付けに際して、該カウルトップカバー10に形成された位置決め突起12をカウルトップパネル4の傾斜部4aの前端縁に当接させることによって該カウルトップカバー10とカウルトップパネル4にそれぞれ形成されたクリップ用孔13,14同士の位置合わせが容易となり、クリップ15のクリップ用孔13,14への挿入性及び組付性が向上してカウルトップカバー10の取付作業性が高められる。
【0036】
ところで、図5に示すように、カウルトップカバー10の左右の腕部10Bをカウルトップパネル4の前端部上面に重ねれば、カウルトップカバー10のカウルトップパネル4への取り付けに際してはカウルトップカバー10の腕部10Bに形成されたクリップ用孔13を目視しながら、該クリップ用孔13をカウルトップパネル4のクリップ用孔14に容易に合わせることができ、このことによってもカウルトップカバー10の取付作業性が更に高められる。又、、図6に示すように、カウルトップカバー10の左右の腕部10Bを上下の二股状とし、この二股状の腕部10Bにカウルトップパネル4の傾斜部4aの前端縁を挿入し、この二股状の腕部10Bによってカウルトップパネル4の傾斜部4aの前端縁を挟持するようにしても同様の効果が得られる。この構成によれば、カウルトップパネル4の板面垂直方向の位置決めをも行うことができる。
【0037】
又、本実施の形態では、カウルトップカバー10の左右の各水受け11の後端部に縦壁10aを立設したため、カウルトップカバー10の水受け11が受け止める水の量が多い場合であっても、水の車両後方への逆流が縦壁10aによって防がれるという効果が得られる。
【符号の説明】
【0038】
1 フロントガラス
2 カウルトップガーニッシュ
3 カウルボックス
4 カウルトップパネル
9 外気導入口
10 カウルトップカバー
10A カウルトップカバーの本体部
10B カウルトップカバーの腕部
10a カウルトップカバーの縦壁
11 カウルトップカバーの水受け
12 カウルトップカバーの位置決め突起
13 カウルトップカバーのクリップ用孔
14 カウルトップパネルのクリップ用孔
15 クリップ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両前部のカウルトップガーニッシュの下方に形成されるカウルボックスに空調装置の外気導入口を形成し、カウルボックスの一部を構成するカウルトップパネルの車幅方向において前記外気導入口が形成された部位の前端部に、車両前方へ延びるカウルトップカバーを取り付けて成る車両のカウル部構造において、
前記カウルトップパネルの前端部と前記カウルトップカバーにクリップ用孔をそれぞれ形成し、これらのクリップ用孔に貫通するクリップによって前記カウルトップカバーを前記カウルトップパネルの前端部に取り付け、前記カウルトップカバーのクリップ用孔の下方に、クリップ用孔とクリップとの間から滴下する水を受け止める水受けを前記カウルトップカバーに一体に形成したことを特徴とする車両のカウル部構造。
【請求項2】
前記カウルトップカバーの略板状の本体部から上方に起立する腕部を形成し、該腕部の先端部に前記クリップ用孔を形成したことを特徴とする請求項1記載の車両のカウル部構造。
【請求項3】
前記カウルトップカバーの略板状の本体部の上面に、該上面から上方に突出する位置決め突起を形成し、該位置決め突起を前記カウルトップパネルの前端縁に当接させたことを特徴とする請求項1又は2記載の車両のカウル部構造。
【請求項4】
前記カウルトップカバーの前記腕部を前記カウルトップパネルの前端部上面に重ねたことを特徴とする請求項2又は3記載の車両のカウル部構造。
【請求項5】
前記カウルトップカバーの水受けの後端部に縦壁を立設したことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の車両のカウル部構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−1134(P2013−1134A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−130696(P2011−130696)
【出願日】平成23年6月10日(2011.6.10)
【出願人】(000002082)スズキ株式会社 (3,196)
【Fターム(参考)】