説明

車両のハーネス配設構造

【課題】車両に搭載された蓄電装置を効果的に冷却することができるとともに、該蓄電装置とその電力制御装置とを繋ぐハーネスを適正に配索できるようにする。
【解決手段】車両前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレーム5と、該両フロントサイドフレーム5間に配設された内燃機関と、上記フロントサイドフレーム5の外方側に配設されたフロントタイヤ3とを備えた車両のハーネス配設構造であって、上記フロントサイドフレーム5よりも車幅方向外方側で、かつ上記フロントタイヤ3の前方側に配設された蓄電装置70と、該蓄電装置70と車幅方向の同じ側で、かつ上記フロントタイヤ3の後方側に配設された蓄電装置用の電力制御装置と、該電力制御装置と上記蓄電装置70とを繋ぐハーネス94とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載された蓄電装置と該蓄電装置用の電力制御装置とを繋ぐハーネスの配設構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば下記特許文献1に示すように、ニッケル水素二次電池、ニッカド二次電池、リチウムイオン二次電池、鉛蓄電池二次電池等からなる蓄電装置を車両の車室フロア下方に配設するとともに、該蓄電装置のコントローラ部(電力制御装置)を車両前方室に配設した燃料電池搭載車両が知られている。
【0003】
また、下記特許文献2には、車両用電源装置として一般的に使用されている鉛蓄電池、電気二重層コンデンサ等を使用したキャパシタまたはリチウムイオン二次電池等からなる複数個のバッテリを、車両前部のエンジンルーム内でエンジン本体の左右に分散させて配設した車両用エンジン補機の配設構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−89040号公報
【特許文献2】特開2006−281806号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記キャパシタ等からなる蓄電装置は、使用時に発熱して電気的特性が低下する傾向があるため、車両の走行風等によって出来る限り冷却することが好ましい。しかし、上記特許文献1のように蓄電装置を車室フロアの下側に配設した場合には、車両走行風が蓄電装置に当たり難いため、蓄電装置を効率良く冷却することが困難であった。
【0006】
一方、上記特許文献2のように蓄電装置を車両前部のエンジンルーム内に配設した場合には、エンジンの熱影響を受け易いという問題がある。また、スペース上の都合等により蓄電装置をエンジンルーム内に配設するとともに、該蓄電装置を制御する電力制御装置を車室内に配設した場合には、蓄電装置と電力制御装置とが離れているために両者を繋ぐハーネスを適正に配策することが困難であるという問題があった。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑み、車両に搭載された蓄電装置を効果的に冷却することができるとともに、該蓄電装置と、これを制御する電力制御装置とを繋ぐハーネスを適正に配索することができる車両のハーネス配設構造を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、車両前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレームと、該両フロントサイドフレーム間に配設された内燃機関と、上記フロントサイドフレームの外方側に配設されたフロントタイヤとを備えた車両のハーネス配設構造であって、上記フロントサイドフレームよりも車幅方向外方側で、かつ上記フロントタイヤの前方側に配設された蓄電装置と、該蓄電装置と車幅方向の同じ側で、かつ上記フロントタイヤの後方側に配設された蓄電装置用の電力制御装置と、該電力制御装置と上記蓄電装置とを繋ぐハーネスとを備えたものである。
【0009】
請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載の車両のハーネス配設構造において、上記ハーネスが、フロントタイヤの上部に形成されたホイールアーチに沿って配策されたものである。
【0010】
請求項3に係る発明は、上記請求項1または2に記載の車両のハーネス配設構造において、上記ハーネスは、ホイールアーチを形成するマッドガードと、その上方に設置されたホイールエプロンメンバとの間に配策されたものである。
【0011】
請求項4に係る発明は、上記請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両のハーネス配設構造において、上記ハーネスが車室の前部に位置するダッシュパネルの側辺部前面に沿って配策されるとともに、該ハーネスを保護するプロテクタ部材がダッシュパネルの側辺部前面に沿って設置されたものである。
【0012】
請求項5に係る発明は、上記請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両のハーネス配設構造において、上記電力制御装置が車室の底面に位置するフロアパネルの上方に配設され、上記ハーネスが上記電力制御装置の設置部近傍までフロアパネルの下面に沿って配策されるとともに、該フロアパネルの上方に導出されて上記電力制御装置に接続されたものである。
【0013】
請求項6に係る発明は、上記請求項5に記載の車両のハーネス配設構造において、上記フロアパネルの下面に沿って配策された上記ハーネスを保護するプロテクタ部材を有し、該プロテクタ部材が、上記フロアパネルの下面に沿って設置されたフレーム部材の下端面よりも上方に配設された構成としてもよい。
【0014】
請求項7に係る発明は、上記請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両のハーネス配設構造において、上記左右一対のフロントサイドフレームを連結するように車幅方向に延びるクロスメンバを有するとともに、上記両フロントサイドフレームの間に電力供給装置が配置され、かつ該電力供給装置と上記蓄電装置とを繋ぐハーネスが上記クロスメンバに沿って設置された構成としてもよい。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係る発明では、蓄電装置をフロントサイドフレームよりも車幅方向外側に配設したため、内燃機関からの熱影響が蓄電装置に及ぶのを効果的に防止しつつ、該蓄電装置を車両走行風によって効率良く冷却することができる。また、上記蓄電装置と電力制御装置とを車幅方向の同じ側に配設してこれら上記ハーネスにより繋ぐように構成したため、該ハーネスの全長が長くなるのを防止してその電気抵抗の増大を抑制しつつ、蓄電装置と電力制御装置とを上記ハーネスにより適正に接続することができ、該ハーネスを介して供給される電力エネルギーの伝達効率が悪化することを効果的に防止できる等の利点がある。
【0016】
請求項2に係る発明では、上記電力制御装置と蓄電装置とを繋ぐハーネスをホイールアーチに沿って設置したため、上記のようにフロントタイヤを挟んでその前後に蓄電装置と電力制御装置とを配設したにも拘わらず、ハーネスの全長が長くなるのを効果的に抑制することができ、かつハーネスをフロントタイヤに干渉させることなく、上記蓄電装置と電力制御装置とを適正に接続することができる。
【0017】
請求項3に係る発明では、ホイールアーチを形成するマッドガードと、その上方に設置されたホイールエプロンメンバとの間に上記ハーネスを配策したため、該ハーネスを設置状態を充分に安定させることができるとともに、車両の走行時に雨水や小石等の影響が上記ハーネスに及ぶことをマッドガードにより効果的に防止できるという利点がある。
【0018】
請求項4に係る発明では、上記ハーネスを車室の前部に位置するダッシュパネルの側辺部前面に沿って配策するとともに、該ハーネスの配策部をプロテクタ部材により保護するように構成したため、上記ハーネスのぐらつきを防止した状態でダッシュパネルの側辺部前面に止着することができ、これにより上記ホイールアーチに沿って配策されたハーネスにねじれが生じること等を効果的に防止して、該ハーネスの設置状態を、より安定させることができるという利点がある。
【0019】
請求項5に係る発明では、上記電力制御装置を車室の底面に位置するフロアパネルの上方に配設したため、該電力制御装置が雨水や小石等の影響を受けるのを上記フロアパネルにより効果的に防止することができる。また、上記ハーネスを上記電力制御装置の設置部近傍までフロアパネルの下面に沿って配策するとともに、該フロアパネルの上方に導出して上記電力制御装置に接続したため、車室内に設置された乗員用シートに着座した乗員の足元部が狭められるという事態を生じることなく、上記ハーネスを適正に配策できるという利点がある。
【0020】
請求項6に係る発明では、フロアパネルの下面に沿って配策された上記ハーネスを保護するプロテクタ部材を設置したため、上記ハーネスをプロテクタ部により効果的に保護することができる。また、該プロテクタ部材を、上記フロアパネルの下面に沿って設置されたフレーム部材の下端面よりも上方に配設したため、車両の走行時にプロテクタ部材が路面に干渉するのを防止し、プロテクタ部材の損傷を抑制できるという利点がある。
【0021】
請求項7に係る発明では、左右一対のフロントサイドフレームを連結するように車幅方向に延びる連結クロスメンバを設けるとともに、上記両フロントサイドフレームの間にオルタネータ等からなる電力供給装置を配置し、かつ該電力供給装置と上記蓄電装置とを繋ぐハーネスを上記連結クロスメンバに沿って設置したため、上記電力供給装置と蓄電装置とがエンジンルーム2内の左右に離れた位置にある場合においても、これらを繋ぐ上記ハーネスを上記連結クロスメンバにより安定して支持できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態に係るハーネス配設構造が適用された車両の前部を左斜め前側から見た斜視図である。
【図2】エンジンルームの要部構成を示す平面図である。
【図3】エンジンルームを車両の左側から見た側面図である。
【図4】エンジンルームを車両の斜め左下側から見た斜視図である。
【図5】エンジンルーム左側部分の正面図である。
【図6】蓄電装置の取付部分を車両の左斜め前側から見た斜視図である。
【図7】本発明に係るハーネス配設構造の実施形態を示す平面図である。
【図8】電力供給装置の設置部を車両の左側から見た側面図である。
【図9】電力供給装置の設置部を車両の左斜め上側から見た斜視図である。
【図10】電力制御装置の設置部を示す平面図である。
【図11】ハーネスの配策部を車両の左側から見た側面図である。
【図12】ハーネスの配策部を車両の左斜め前方上側から見た斜視図である。
【図13】ハーネスの配策部を車両の左斜め後方側から見た斜視図である。
【図14】第2プロテクタ部材が取り外されたハーネスの配策部を車両の左斜め前方下側から見た斜視図である。
【図15】第2プロテクタ部材が取り付けられたハーネスの配策部を車両の左斜め前方下側から見た斜視図である。
【図16】ハーネスの配策部を車両の左斜め前方上側から見た斜視図である。
【図17】第3,第4プロテクタ部材が取り外されたハーネスの配策部を車両の左斜め下側から見た斜視図である。
【図18】フロアパネル下方のハーネス配策部を車両の左斜め下側から見た斜視図である。
【図19】フロアパネル下方のハーネス配策部を示す底面図である。
【図20】フロアパネル下方のハーネス配策部を示す正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1〜図3は、本発明の実施形態に係るハーネス配設構造が適用された車両1の前部構造を示している。該車両1の前部に位置するエンジンルーム2内には、左右のフロントタイヤ3を駆動する図示を省略したエンジン(内燃機関)およびトランスミッションが配設されている。エンジンルーム2の車幅方向両側方部には、左右一対のフロントサイドフレーム5が車両の前後方向に延びるように設置されている。
【0024】
上記フロントサイドフレーム5の後部に設けられた前上がりのキックアップ部5aと前後方向の略同一位置には、上記エンジンルーム2と車室4とを仕切るダッシュパネル9が配設されている(図1参照)。上記フロントサイドフレーム5の車幅方向外方側面には、それぞれホイールハウスパネル12およびサスペンションタワー13が設けられている。
【0025】
上記ホイールハウスパネル12の上端部は、ホイールエプロンメンバ16に接続されるとともに、サスペンションタワー13の上端部は、ホイールエプロンメンバ16に接続されている。また、車両1の前端部には、図示を省略したフロントバンパーが設けられ、このフロントバンパー内には、車幅方向に延びるバンパービーム18が配設されている。
【0026】
上記フロントサイドフレーム5の前端には、クラッシュカン6がそれぞれ配設されている。該クラッシュカン6の後端に設けられたフランジ部6aと、上記フロントサイドフレーム5の前端に設けられたフランジ部5bとが、ボルトおよびナットからなる締結部材7によって固定されている。
【0027】
上記バンパービーム18の後方における左右のクラッシュカン6の間には、不図示のラジエータを支持する枠状のシュラウド20が配設されている。該シュラウド20の上側部分を構成するアッパメンバ21は、車幅方向外側方かつ後方に延びるとともに、該アッパメンバ21の両端部が上記左右のホイールエプロンメンバ16の前端に連結部材22を介してそれぞれ結合されている。
【0028】
上記シュラウド20の下側部分には、歩行者保護用のスティフナー25が前側へ突設されている。該スティフナー25は、車両の前面に衝突した歩行者の脚部の下部に接触して該脚部を払うことで、該歩行者をボンネット上に転倒させることにより歩行者を保護するものである。
【0029】
上記サスペンションタワー13と前後方向の略同一位置には、左右のフロントタイヤ3をそれぞれ支持するサスペンションクロスメンバ31が車幅方向に延びるように設置されている(図4参照)。該サスペンションクロスメンバ31は、車幅方向に延びるクロスメンバ本体部31aと、該クロスメンバ本体部31aの左右両端部の前縁から前方へ延びる左右の前方延設部31bとを有している。
【0030】
上記クロスメンバ本体部31aの左右両端部には、図示を省略した左右のフロントタイヤ用サスペンションアーム(ロアアーム)がそれぞれ支持され、該フロントタイヤ用サスペンションアームを介してフロントタイヤ3がサスペンションクロスメンバ31に支持されている。上記クロスメンバ本体部31aの上面における左右両端部には、上方へ延びる上方延設部31cがそれぞれ設けられ、該上方延設部31cの上端部が、左右のフロントサイドフレーム5の下面にそれぞれ固定されている。
【0031】
上記サスペンションクロスメンバ31を構成する前方延設部31bの前端部下面には、サスペンションクロスメンバ31の前方側において車幅方向に延びるように設置された連結クロスメンバ32が接続されている。該連結クロスメンバ32と、上記サスペンションクロスメンバ31のクロスメンバ本体部31aおよび左右の前方延設部31bとにより、平面視で略矩形枠状のペリメータフレーム(車体部材)が構成されている。
【0032】
上記前方延設部31bの前端部上面には、上方へ延びる円筒部材35がそれぞれ固定されている。該各円筒部材35の上端は、上記各フロントサイドフレーム5のフランジ部5bの下部において略水平状に折り曲げられることにより形成された固定部5cの下面にそれぞれ締結固定されている(図5および図6参照)。また、各前方延設部31bの前端には、上記スティフナー25の左右両端部に結合される結合部材36が締結固定されている。
【0033】
上記スティフナー25の左端から左側のホイールハウスパネル12の前端部分(車両1の左前角部の下部)およびスティフナー25の右端から右側のホイールハウスパネル12の前端に至る部分(車両1の右前角部の下部)には、車体の下面を覆うアンダーカバー41が配設されている(図1参照)。
【0034】
上記左側のフロントサイドフレーム5よりも車幅方向外側(左側)、つまりエンジンルーム2の左外側でかつ前後方向においてフロントタイヤ3の前方側、かつクラッシュカン6の後方側(左側のアンダーカバー41の上側)には、蓄電装置70の保持部材77が設けられている。該保持部材77は、その内部にキャパシタからなる複数の蓄電素子を有する蓄電装置70が配設された状態で、上記保持部材77は左側のフロントサイドフレーム5のフランジ部5bに取り付けられている。
【0035】
図7〜図9に示すように、上記両フロントサイドフレーム5,5の間において、エンジンの配設部となるエンジンルーム2内の右側部には、上記蓄電装置70に電力を供給するオルタネータ等からなる電力供給装置85が設けられている。また、該電力供給装置85と、トランスミッションの配設部となるエンジンルーム2内の左側部に配設された上記蓄電装置70とが第1ハーネス86により繋がれている。そして、車両1の減速時にオルタネータからなる電力供給装置85がエンジンにより駆動されて発生した電力が、上記第1ハーネス86を介して蓄電装置70に供給されて蓄電されるように構成されている。
【0036】
上記電力供給装置85は、車体の右側部において、上記フロントサイドフレーム5と略同一高さで、その前部内方側、かつ上記連結クロスメンバ32の後方側に配設されている。また、上記第1ハーネス86は、電力供給装置85から連結クロスメンバ32の中央部に向けて斜め下方に延びる垂下部87と、該連結クロスメンバ32に沿って車幅方向に延びる水平部88とを有し、該水平部88の端部が上記保持部材77に設けられた取付部78に接続されている(図13参照)。
【0037】
上記連結クロスメンバ32の背面には、第1ハーネス86の水平部88を保護する第1プロテクタ部材89が設けられている。該第1プロテクタ部材89は、図8に示すように、第1ハーネス86の水平部88が挿通される角パイプ状のプロテクタ本体部90と、該プロテクタ本体部90の左右に設けられた取付ブラケット91とを有している。そして、該取付ブラケット91が上記連結クロスメンバ32の上面に取付ボルト等からなる締結部材によって締結固定されることにより、上記第1ハーネス86の水平部88が、第1プロテクタ部材89によって保持された状態で連結クロスメンバ32の背面側に止着されている。
【0038】
また、上記エンジンルーム2の後方側に位置する車室4内には、図10に示すように、蓄電装置用の電力制御装置92が、上記蓄電装置70と車幅方向の同じ側(車体の左側)で、かつ上記フロントタイヤ3の後方側に配設されている。図11〜図16に示すように、フロントタイヤ3の上方に設置されたマッドガード93により形成されたホイールアーチに沿って第2ハーネス94が配策され、該第2ハーネス94により上記蓄電装置70と電力制御装置92とが繋がれている。
【0039】
そして、上記第2ハーネス94を介して蓄電装置70から電力制御装置92に供給された電力が、該電力制御装置92に設けられたDC/DCコンバータ(図示せず)により所定電圧に降圧された状態で、車両1に搭載された空調装置、オーディオ装置、ナビゲーション装置または照明装置等からなる電装品に供給されるとともに、後述の第3ハーネス95により鉛蓄電池121に供給されて蓄電されるように構成されている。
【0040】
上記電力制御装置92は、車室4内の運転席または助手席の下方に位置するフロアパネル8上に設置され、該電力制御装置92には、上記第2,第3ハーネス94,95の後端部が接続される接続部97,98が設けられている(図10参照)。そして、上記電力制御装置92の前方側においてフロアパネル8に形成された挿通孔99を上記第2,第3ハーネス94,95が挿通してフロアパネル8上に導出されるとともに、さらに後方側に延びるように折り曲げられた状態で上記電力制御装置92の接続部97,98に上記第2,第3ハーネス94,95が接続されている。
【0041】
上記第2ハーネス94は、図11および図13等に示すように、蓄電装置70の接続部57aからフロントタイヤ上方の上記マッドガード93により形成されたホイールアーチに沿って側面視で上方に膨出するように湾曲した円弧状部102と、図14等に示すように、ダッシュパネル9の側辺部前面に沿って下方に延びる垂下部103と、図15および図16等に示すように上記ダッシュパネル9の下端部およびフロアパネル8の前端部下面に沿って車幅方向外方側に延びる側方延長部104と、図17および図18等に示すように、上記フロアパネル8の下面に沿って上記電力制御装置92の設置部近傍まで後方側に延びる後方延長部105と、フロアパネル8に形成された挿通孔99から車室4内に導入されて上記電力制御装置92に接続される車室内導入部107を有している(図10参照)。
【0042】
上記第2ハーネス94の円弧状部102は、図11および図12等に示すように、上記第3ハーネス94とともに被覆チューブ108により覆われた状態で、上記マッドガード93とその上方に設置されたホイールエプロンメンバ16との間に配設されるとともに、該ホイールエプロンメンバ16に複数個の係止具109を介して係止されている。これにより上記第2ハーネス94の円弧状部102がマッドガード93およびホイールエプロンメンバ16の間に安定した状態で支持され、フロントタイヤ3に干渉することが確実に防止されるようになっている。
【0043】
また、上記ダッシュパネル9の側辺部前面には、図14および図15等に示すように、第2ハーネス94の垂下部103を保護する第2プロテクタ部材110が取り付けられている。該第2プロテクタ部材110には、上記ダッシュパネル9の前面に突設された係止ピン111が挿入されて係止される係止孔112が形成されている。そして、上記第2ハーネス94をダッシュパネル9の側辺部前面に沿って配策した後、その前方側から第2ハーネス94の垂下部103を覆うように第2プロテクタ部材110を設置して上記係止ピン111を係止孔112に挿入することにより、第2ハーネス94のぐらつきが防止された状態でダッシュパネル9の側辺部前面に止着されるように構成されている。
【0044】
上記フロアパネル8の前部下面には、図16〜図19に示すように、上記第2ハーネス94の側方延長部104および後方延長部105を保護する第3プロテクタ部材113と、該後方延長部105の後部を保護する第4プロテクタ部材114とが取り付けられるようになっている。該第3,第4プロテクタ部材113,114は、上記第2プロテクタ部材110と同様にフロアパネル8の下面に突設された係止ピンが挿入されて係止される係止孔を有している。
【0045】
上記第3プロテクタ部材113は、フロアパネル8の前辺部に沿って車幅方向に延びる横架部115と、フロアパネル8の下面に設けられたフロアフレーム116の外側面部に沿って前後方向に延びる前後部117とを備えている(図19参照)。そして、上記第3プロテクタ部材113の横架部115により、第2ハーネス94の側方延長部104がフロアパネル8の前端部下面に止着されるとともに、上記第3プロテクタ部材113の前後部117により上記後方延長部105がフロアパネル8の側方部下面に止着されるようになっている。
【0046】
また、上記第4プロテクタ部材114は、フロアフレーム116の外側面部に沿って前後方向に延びるように設置された前方部118と、その後端部から後方かつ車幅方向外方側に向けて延びる傾斜部119と、その後端部からフロアパネル8の外側辺部に沿って後方側に延びる後方部120とを有し、上記前方部118が第3プロテクタ部材113の後方側に所定距離を置いて配設されている。そして、上記第2ハーネス94の後方延長部105が、第4プロテクタ部材114の前方部118と傾斜部119と後方部120とに保持されることにより、上記後方延長部105の一部(前後方向の中間部)が、後方かつ車幅方向外方側に向けて延びるように屈曲した状態で、フロアパネル8の下面に沿って止着されるように構成されている。
【0047】
なお、上記第4プロテクタ部材114の傾斜部119を省略し、フロアフレーム116の外側面部に沿って直線的に延びるように第4プロテクタ部材を設置することにより、上記第2ハーネス94の後方延長部105をフロアパネル8に止着することも可能である。しかし、このように構成した場合には、上記フロアフレーム116の外側面部に沿って直線的に延びるように設置された上記第2ハーネス94の後方延長部105を上方に折り曲げてフロアパネル8の挿通孔99を挿通させた後、図10に示すようにフロアパネル8の外側方部上に設置された電力制御装置92の接続部97,98に向けて車幅方向に折り曲げるとともに、さらに後方側に折り曲げる必要がある。
【0048】
第2ハーネス94等は、所定の外径とかなりの剛性とを有しているので、短い距離おいて各種の方向に折り曲げることは困難である。したがって、図19に示すように、上記第4プロテクタ部材114に前方部118と傾斜部119と後方部120とを設けることにより、上記挿通孔99の前方側に所定距離をおいて離間した位置で、上記後方延長部105の一部を、後方かつ車幅方向外方側に向けて延びるように屈曲させることにより、該第2ハーネス94の後方延長部105等が短い距離で各種の方向に折り曲げられた状態となるのを防止することが望ましい。
【0049】
また、図20に示すように、上記第3,第4プロテクタ部材113,114の上下寸法は、フロアパネル8の下面に沿って設置された上記フロアフレーム116からなるフレーム部材よりも小さく設定されている。これにより上記第3,第4プロテクタ部材113,114の下端面がフロアフレーム116の下端面よりも、所定距離だけ上方に配設されるようになっている。
【0050】
さらに、図7および図11に示すように、エンジンルーム2内には、その左側に位置するフロントサイドフレーム5の車幅方向内方側において、サスペンションタワー13と略同一の前後位置に鉛蓄電池121が設置されている。そして、図11、図12および図14に示すように、該鉛蓄電池121と車室4内に設置された上記電力制御装置92とを接続する第3ハーネス95が上記第2ハーネス94と平行に配策されている。
【0051】
すなわち、上記第3ハーネス95は、マッドガード93により形成されたホイールアーチに沿って側面視で上方に湾曲した円弧状部122と、ダッシュパネル9の側辺部前面に沿って下方に延びる垂下部123と、上記フロアパネル8の前端部下面に沿って車幅方向外方側に延びる側方延長部124と、上記フロアパネル8の下面に沿って上記電力制御装置92の設置部近傍まで後方側に延びる後方延長部125と、図10に示すように、フロアパネル8に形成された挿通孔99から車室4内に導入されて上記電力制御装置92に接続される車室内導入部127を有している。
【0052】
上記第3ハーネス95の円弧状部122は、図11および図12等に示すように、第2ハーネス94の円弧状部102と一体的に被覆チューブ108により被覆された状態で、マッドガード93とその上方に設置されたホイールエプロンメンバ16との間に配設されるとともに、該ホイールエプロンメンバ16に複数個の係止具109を介して係止されている。
【0053】
また、上記第3ハーネス95の垂下部123は、第2ハーネス94の垂下部103と一体的に、第2プロテクタ部材110によりダッシュパネル9の側辺部前面に止着されている。さらに、上記第3ハーネス95の側方延長部124および後方延長部125は、第2ハーネス94の側方延長部104および後方延長部105と一体的に、第3,第4プロテクタ部材113,114によりフロアパネル8の下面に止着されている。
【0054】
そして、上記第3ハーネス95の円弧状部122の前端部から車幅方向内方側に向けて延びる側方延長部124が上記鉛蓄電池121に接続されることにより、上記電力制御装置92から第3ハーネス95を介して鉛蓄電池121に電力が供給され、該電力が鉛蓄電池121に蓄電されるように構成されている。
【0055】
上記のように車両前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレーム5と、該両フロントサイドフレーム5間に配設された図外の内燃機関と、上記フロントサイドフレーム5の外方側に配設されたフロントタイヤ3とを備えた車両において、上記フロントサイドフレーム5よりも車幅方向外方側で、かつ上記フロントタイヤ3の前方側に配設された蓄電装置70と、該蓄電装置70と車幅方向の同じ側で、かつ上記フロントタイヤ3の後方側に配設された蓄電装置用の電力制御装置92と、該電力制御装置92と蓄電装置70とを繋ぐ第2ハーネス94とを設けたため、車両に搭載される蓄電装置70を効果的に冷却できるとともに、該蓄電装置70とその電力制御装置92とを繋ぐ第2ハーネス94を適正に配索できるという利点がある。
【0056】
すなわち、上記のように蓄電装置70を一方のフロントサイドフレーム5よりも車幅方向外側(エンジンルーム2の外側方部)に配設したため、エンジンからの熱影響が蓄電装置70に及ぶのを効果的に防止しつつ、該蓄電装置70を車両走行風によって効率良く冷却することができる。しかも、上記実施形態に示すように蓄電装置70をクラッシュカン6の後方側に位置させた場合には、左右のクラッシュカン6がバンパービーム18から衝突荷重を受けて前後方向に潰れる軽衝突時に、上記蓄電装置70がクラッシュカン6による衝撃吸収作用を阻害するような事態を生じることがなく、かつ蓄電装置70の破損を防止できるという利点がある。
【0057】
そして、上記蓄電装置70と電力制御装置92とを車幅方向の同じ側(当実施形態では、車体の左側)に配設してこれらを第2ハーネス94により繋ぐように構成したため、該第2ハーネス94の全長が長くなること起因した弊害、例えば該第2ハーネス94の電気抵抗が増大して該第2ハーネス94により供給される電力エネルギーの伝達効率が悪化したり、第2ハーネス94を介して伝達される電気信号に大きなノイズが生じたりすること効果的に防止しつつ、該第2ハーネス94によって上記蓄電装置70と電力制御装置92とを適正に接続することができる。
【0058】
特に上記実施形態に示すように、電力制御装置92と蓄電装置70とを繋ぐ第2ハーネス94を、上記マッドガード93により形成されたホイールアーチに沿って設置した場合には、上記のようにフロントタイヤ3を挟んでその前後に蓄電装置70と電力制御装置92とを配設したにも拘わらず、上記第2ハーネス94がフロントタイヤ3に干渉したり、第2ハーネス94の全長が長くなったりすることなく、該第2ハーネス94によって上記蓄電装置70と電力制御装置92とを最短距離で接続することができる。
【0059】
また、上記実施形態では、ホイールアーチを形成するマッドガード93と、その上方に設置されたホイールエプロンメンバ16との間に、上記電力制御装置92と蓄電装置70とを繋ぐ第2ハーネス94を配策したため、該第2ハーネス94の設置状態を充分に安定させることができるとともに、車両の走行時に雨水や小石等の影響が第2ハーネス94に及ぶことを上記マッドガード93により効果的に防止できるという利点がある。
【0060】
さらに、上記実施形態に示すように、第2ハーネス94を車室4の前部に位置するダッシュパネル9の側辺部前面に沿って配策するとともに、該第2ハーネス94を保護する第2プロテクタ部材110をダッシュパネル9の側辺部前面に沿って設置した場合には、上記第2ハーネス94のぐらつきを防止した状態でダッシュパネル9の側辺部前面に止着することができるため、上記ホイールアーチに沿って配策された第2ハーネス94にねじれが生じること等を効果的に防止して、該第2ハーネス94の設置状態を、より安定させることができる。
【0061】
また、上記実施形態では、DC/DCコンバータ等を備えた電力制御装置92を車室の底面に位置するフロアパネル8の上方に配設したため、該電力制御装置92が雨水や小石等の影響を受けるのを上記フロアパネル8により効果的に防止することができる。そして、上記のように第2ハーネス94を、車室4内に設置された電力制御装置92の設置部近傍までフロアパネル8の下面に沿って配策するとともに、該フロアパネル8の上方に導出して上記電力制御装置92に接続したため、車室4内に設置された乗員用シートに着座した乗員の足元部が狭められるという事態を生じることなく、上記第2ハーネス94を配策できるという利点がある。
【0062】
特に、上記電力制御装置92が運転席側に位置するフロアパネル8上に設置された車両において、上記第2ハーネス94の挿通孔をダッシュパネル9に形成し、該ダッシュパネル9を介して車室4内に上記第2ハーネス94を配策することも可能であるが、この場合には、上記ダッシュパネル9に設置された各種ペダル部材等を避けるように上記第2ハーネス94を配策しなければならないという問題がある。これに対して上記のようにフロアパネル8の下面に沿って第2ハーネス94を配策するように構成した場合には、該第2ハーネス94と上記ペダル部材等との干渉を考慮することなく、第2ハーネス94を容易かつ適正に配策できるという利点がある。
【0063】
また、図20に示すように、フロアパネル8の下面に沿って第2ハーネス94を保護する第3,第4プロテクタ部材113,114を設置するとともに、該第3,第4プロテクタ部材113,114の下端面を、上記フロアパネル8の下面に沿って設置されたフロアフレーム116等からなるフレーム部材の下端面よりも上方に配設した構造とした場合には、上記第2ハーネス94を第3,第4プロテクタ部材113,114により効果的に保護することができるとともに、車両の走行時に第3,第4プロテクタ部材113,114が路面に干渉するのを防止してその損傷を抑制できるという利点がある。
【0064】
さらに、上記実施形態では、左右一対のフロントサイドフレーム5を連結するように車幅方向に延びる連結クロスメンバ32を有するとともに、上記両フロントサイドフレーム5の間にオルタネータ等からなる電力供給装置85を配置し、かつ該電力供給装置85と上記蓄電装置70とを繋ぐ第1ハーネス86を上記連結クロスメンバ32に沿って設置したため、上記電力供給装置85と蓄電装置70とがエンジンルーム2内の左右に離れた位置にある場合においても、これらを繋ぐ上記第1ハーネス86を上記連結クロスメンバ32により安定して支持させることができる。
【0065】
特に、上記実施形態に示すように、第1ハーネス86を連結クロスメンバ32の背面に沿って設置した場合には、該連結クロスメンバ32により、車両の前突時等に車体の前方から上記第1ハーネス86に設置部に向けて作用する衝撃荷重から該第1ハーネス86を効果的に保護することができるとともに、エンジンルーム2内の前部においてシュラウド20に支持されたラジエータの揺動変位等が上記第1ハーネス86により阻害されるという事態の発生を防止できる等の利点がある。
【0066】
すなわち、上記連結クロスメンバ32の前面、または上面に沿って第1ハーネス86を配策することも考えられるが、この場合には、車両の前突時に作用する衝撃荷重から第1ハーネス86を上記連結クロスメンバ32により効果的に保護することが困難である。また、ラジエータがその下端部に設けられた揺動軸を支点に揺動変位することにより、前突時の荷重からラジエータを保護するように構成された車両において、上記連結クロスメンバ32の前面等に沿って第1ハーネス86を配策した場合には、上記ラジエータの揺動変位が第1ハーネス86により阻害される可能性がある。したがって、上記実施形態に示すように、第1ハーネス86を連結クロスメンバ32の背面に沿って設置することが好ましい。
【0067】
また、上記実施形態では、エンジンルーム2内の左側、つまり上記キャパシタからなる蓄電装置70の設置部側に位置するフロントサイドフレーム5の車幅方向内方側に鉛蓄電池121を設置し、該鉛蓄電池121と上記電力制御装置92とを接続する第3ハーネス95を上記第2ハーネス94と平行に配策したため、該第2ハーネス94と上記第3ハーネス95とを一体に束ねた状態でフロントタイヤ3の上部に設けられたホイールアーチに沿って配策することができるという利点がある。
【0068】
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。例えば、上記実施形態では、蓄電装置70を、左側のフロントサイドフレーム5よりも車幅方向外側(左側)でかつ前後方向においてフロントタイヤ3とクラッシュカン6との間の位置(左側のアンダーカバー41の上側)に配設したが、右側のフロントサイドフレーム5よりも車幅方向外側(右側)で、かつ上記フロントタイヤ3とクラッシュカン6との間の前後方向位置に配設するようにしてもよい。
【0069】
また、上記実施形態では、蓄電装置70を車両正面視で左側のフロントタイヤ3に対して車幅方向内側にオフセットした位置に配設したが、蓄電装置70を、車幅方向において左側のフロントタイヤ3と略同一位置に配設するようにしてもよい。但し、重衝突時に良好な衝撃吸収性能を確保する観点からは、上記実施形態のように、蓄電装置70を、車両正面視で、当該蓄電装置70に近い側のフロントタイヤ3に対して車幅方向にオフセットした位置に配設することが好ましい。
【符号の説明】
【0070】
1 車両
2 エンジンルーム
3 フロントタイヤ
4 車室
5 フロントサイドフレーム
6 クラッシュカン
8 フロアパネル
9 ダッシュパネル
16 ホイールエプロンメンバ
31 サスペンションクロスメンバ
32 クロスメンバ
70 蓄電装置
85 電力供給装置
86 第1ハーネス
92 電力制御装置
93 マッドガード
94 第2ハーネス
99 挿通孔
110 第2プロテクタ部材
113 第3プロテクタ部材
114 第4プロテクタ部材
116 フロアフレーム(フレーム部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレームと、該両フロントサイドフレーム間に配設された内燃機関と、上記フロントサイドフレームの外方側に配設されたフロントタイヤとを備えた車両のハーネス配設構造であって、上記フロントサイドフレームよりも車幅方向外方側で、かつ上記フロントタイヤの前方側に配設された蓄電装置と、該蓄電装置と車幅方向の同じ側で、かつ上記フロントタイヤの後方側に配設された蓄電装置用の電力制御装置と、該電力制御装置と上記蓄電装置とを繋ぐハーネスとを備えたことを特徴とする車両のハーネス配設構造。
【請求項2】
請求項1記載の車両のハーネス配設構造において、上記ハーネスは、フロントタイヤの上部に形成されたホイールアーチに沿って配策されたことを特徴とする車両のハーネス配設構造。
【請求項3】
請求項2記載の車両のハーネス配設構造において、上記ハーネスは、ホイールアーチを形成するマッドガードと、その上方に設置されたホイールエプロンメンバとの間に配策されたことを特徴とする車両のハーネス配設構造。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両のハーネス配設構造において、上記ハーネスが車室の前部に位置するダッシュパネルの側辺部前面に沿って配策されるとともに、該ハーネスを保護するプロテクタ部材がダッシュパネルの側辺部前面に沿って設置されたことを特徴とする車両のハーネス配設構造。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両のハーネス配設構造において、上記電力制御装置が車室の底面に位置するフロアパネルの上方に配設され、上記ハーネスが上記電力制御装置の設置部近傍までフロアパネルの下面に沿って配策されるとともに、該フロアパネルの上方に導出されて上記電力制御装置に接続されたことを特徴とする車両のハーネス配設構造。
【請求項6】
請求項5に記載の車両のハーネス配設構造において、上記フロアパネルの下面に沿って配策された上記ハーネスを保護するプロテクタ部材を有し、該プロテクタ部材が、上記フロアパネルの下面に沿って設置されたフレーム部材の下端面よりも上方に配設されたことを特徴とする車両のハーネス配設構造。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に車両のハーネス配設構造において、上記左右一対のフロントサイドフレームを連結するように車幅方向に延びるクロスメンバを有するとともに、上記両フロントサイドフレームの間に電力供給装置が配置され、かつ該電力供給装置と上記蓄電装置とを繋ぐハーネスが上記クロスメンバに沿って設置されたことを特徴とする車両のハーネス配設構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−148762(P2012−148762A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−249542(P2011−249542)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】