説明

車両のヘッドライトの光放射を調整する方法および装置

【課題】車両のヘッドライトの光放射を調整する方法を提供する。
【解決手段】車両の少なくとも1つのヘッドライトの光放射を調整する方法であって、変化イネーブル信号への応答で始まるデバウンシング時間またはデバウンシング距離の間に、前記少なくとも1つのヘッドライトの光放射を初期照射特性から最終照射特性へ変化させるための当該変化イネーブル信号を受信するステップと、前記少なくとも1つのヘッドライトの光放射を前記初期照射特性から中間照射特性へ、前記変化イネーブル信号に応答して変化するステップと、前記少なくとも1つのヘッドライトの光放射を前記中間照射特性から前記最終照射特性へ、前記デバウンシング時間および/またはデバウンシング距離の後に変化するステップと、を有する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のヘッドライトの光放射を調整する方法、ならびに当該方法のステップを実施するように構成された装置に関する。
【背景技術】
【0002】
公知のハイビームアシストによる車両での光調整には、たとえば眩惑を遅らせるためにデバウンシング時間またはデバウンシング距離が使用される。ここでは一般的にハイビームアシストに所定のデバウンシング時間またはデバウンシング距離が設けられており、これによりたとえばカーブの直後または凸部の直後に消えていて突然(再び)現れた車両が眩惑されないようにする。デバウンシングは一般的にすべてのハイビームアシストで必要である。他の道路使用者が眩惑に関連する交通空間に存在する場合には、夜間では通常ハイビームは使用されない。車両前方の眩惑に関連する交通領域に車両が存在せず、たとえば対向車両とすれ違ったか、または先行車両がカーブの後に消えた場合に初めてハイビームに切り換えることができる。
【0003】
特許文献1は、自動車のメインヘッドライトの光分布を調整するための制御装置を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許公開公報第2119592号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これを背景に本発明の非従属請求項にしたがって、車両のヘッドライトの光放射を調整する方法、対応する装置、ならびに対応するコンピュータプログラムが紹介される。有利な構成は、それぞれの従属請求項および以下の説明から明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、たとえばデバウンシング時間またはデバウンシング距離により定義されるデバウンシング窓の間に、車両ヘッドライトの光放射がたとえばロービームからハイビームへの増光過程の枠内で変化するとき、照射特性を1つまたは複数の中間ステップにわたって調整することができるという知識に基づくものである。したがってたとえばロービームに対応することのできる初期照射特性から、たとえばハイビームに対応することのできる最終照射特性へ直接、突然切り換えることは行われない。その代わりに、初期照射特性から最終照射特性へ段階的に変化されるか、または最終照射特性への調整の最終段階が中間照射特性から出発して行われる。
【0007】
本発明の利点は、デバウンシング時間またはデバウンシング距離について、視界と予防的眩惑回避との間で有利な妥協が図られることである。ハービームとロービームとの頻繁な切り換え、およびそれと結び付いた走行快適性および視覚能力への障害的作用を阻止することができる。ハイビームとロービームとの間の予防的待機であるデバウンシング時間またはデバウンシング距離の間に、運転者は中間ステップによって改善された視界が得られ、他の道路使用者の突然の眩惑が回避される。同じように、ハイビームにした直後に車両が現れた場合の不快なロービームを回避することができる。このようにしてデバウンシング時間またはデバウンシング距離の間の視界と安全性が向上し、突然現れる車両が眩惑される確率を低く抑えることができる。調整はたとえば運転者にとって快適であるように行われる。運転者が容易に知覚することができ、とりわけロービームまたは視界の低減の際に不利に感じられるハービームとロービームの急速な切替えが平均的に頻繁でなくなる。たとえば「ロービームにしたまま」と「ハイビームにする」との間でヘッドライトの中間ステップが調節される。これにより運転者はさらなる視界を得る。しかし現れる他の道路使用者は眩惑されない。なぜなら中間ステップは、明暗境界が最大でもヘッドライトの高さにまでしか達しないよう選択されているからである。たとえば他の道路使用者が残りのデバウンシング時間の間に現れる場合でも減光する必要はないか、最小限の減光でよい。このことは運転者にとっては、交通空間での光量変化による障害が緩和されることを意味する。
【0008】
本発明は、車両の少なくとも1つのヘッドライトの光放射を調整する方法を提供する。この方法は以下のステップを有する。
【0009】
変化イネーブル信号への応答で始まるデバウンシング時間またはデバウンシング距離の間に、少なくとも1つのヘッドライトの光放射を初期照射特性から最終照射特性へ変化させるための変化イネーブル信号を受信するステップ、
少なくとも1つのヘッドライトの光放射を初期照射特性から中間照射特性へ、前記変化イネーブル信号に応答して変化するステップ、
少なくとも1つのヘッドライトの光放射を前記中間照射特性から最終照射特性へ、前記デバウンシング時間および/またはデバウンシング距離の後に変化するステップ。
【0010】
車両は自動車、とりわけ道路自動車、たとえば自家用車、トラック、人員運搬用車両、またはその他の営業車とすることができる。少なくとも1つのヘッドライトは車両の前照灯とすることができる。ここでヘッドライトの光放射は段階的に変化することができる。ヘッドライトの光放射は、ヘッドライトの照射特性に関して変化することができる。初期照射特性、中間照射特性および最終照射特性は、それぞれ少なくとも1つのヘッドライトの照明角度、光分布、明度、光量、照明強度、照射距離を表すことができる。ここで初期照射特性、中間照射特性および最終照射特性は、ヘッドライトの前記パラメータの少なくとも1つに関してそれぞれ異なっている。ここで中間照射特性の照明角度、光分布、明度、光量、照明強度、照射距離の値は、初期照射特性と最終照射特性の対応する値の間にある。たとえば初期照射特性は、最終照射特性よりも小さいヘッドライトの照明角度または短い照明距離にすることができ、その反対でも良い。たとえば初期照射特性はロービームに対応するか、ロービームに類似するものとすることができ、最終照射特性はハイビームに対応するか、ハイビームに類似するものとすることができ、その反対でも良い。デバウンシング時間はヒステリシスの形態にある。デバウンシング時間とはたとえば、初期照射特性と最終照射特性との間でヘッドライトの光放射が変化する際の遅延時間として理解することができる。デバウンシング時間は、変化イネーブル信号の受信直後にスタートすることができる。初期照射特性から中間照射特性への光放射の変化により、同様に変化イネーブル信号の受信直後開始することができる。中間照射特性から最終照射特性への光放射の変化により、デバウンシング時間の終了直後に開始することができる。デバウンシング時間の持続時間は固定的に設定することも、調節することもできる。デバウンシング時間の代わりにデバウンシング距離を使用することができる。デバウンシング距離は、車両の走行した走行区間に関連する。車両の速度を知っていれば、デバウンシング時間からデバウンシング距離を求めることができる。
【0011】
変化の少なくとも1つのステップでは光放射が徐々に変化される。ヘッドライトの光放射は連続的または無段階もしくはランプ状に変化することができる。ここで少なくとも1つのヘッドライトの初期照射特性から中間照射特性への光放射および/または中間照射特性から最終照射特性への光放射は徐々に変化することができる。このような緩慢な変化は、照射特性の変化の際に突然の変化を回避できるという利点を提供し、運転者の目がそれぞれ新たに調整された照射特性に上手く順応することができる。したがって走行安全性が向上する。なぜなら潜在的な危険性をより良く知覚することができるからである。
【0012】
実施形態によれば、変化の少なくとも1つのステップは、光放射を変化するための少なくとも1つのイネーブル条件を満たすことを示す値を変化イネーブル信号が有するときに実行することができる。したがって変化の少なくとも1つのステップは、変化イネーブル信号の特別の値または論理レベルに応答して実行することができる。変化イネーブル信号は、光放射を変化するためのイネーブル条件が満たされるときに特別の値または論理レベルを有することができる。ここで満たされたイネーブル条件は、たとえば眩惑に関連する交通空間内に他の車両が存在しないこと、車両の目下の位置が密集した集落等の外であることと規定することができる。変化イネーブル信号が別の値または論理レベルを有する場合、変化の少なくとも1つのステップは実行されない。変化イネーブル信号はデバウンシング時間中にも一時的にまたは一貫して受信することができる。イネーブル条件がデバウンシング時間中に満たされなくなり、これにより変化イネーブル信号が特別の値を有しなくなると、変化の少なくとも1つのステップの実行を中止またはリセットすることができる。このような実施形態は、たとえばそれにより他の道路使用者が眩惑されるおそれのないときにだけ光放射の変化が実行されるという利点を提供する。これにより交通安全性を向上することができる。
【0013】
車両特性および/または車両の走行データに基づいて中間照射特定を決定するステップを設けることもできる。車両特性は、たとえば車両のヘッドライトの構造高さおよび実施形態に該当する。走行データはたとえば車両の目下の速度またはヨーイング速度に該当する。ここではデバウンシング時間中および/またはデバウンシング距離の間に決定するステップを実行することができる。とりわけデバウンシング時間中に1回または複数回、決定するステップを実行することができる。ここではそれぞれ決定された目下の中間照射特定を、光放射の調整のために使用することができる。言い替えると、初期照射特性から中間照射特性へ光放射を変化するステップの後に、複数回の決定ステップの実行に依存して中間照射特性を更新することができる。このような中間照射特性の決定は、目下の走行状況に対して適合した中間照射特性が存在するという利点を提供する。したがいデバウンシング時間中に、他の道路使用者が眩惑されることをさらに低減することができる。
【0014】
ここで決定ステップでは、車両が運動している道路の勾配に関する情報に基づいて中間照射特性を付加的に決定することができる。道路の勾配は、たとえば高度推定のための測定プログラムを備えるカメラによって、高度地図を備えるナビゲーション機器によって、または車両前方の走行方向における高度プロフィールを測定、推定または決定することのできる他の装置によって求めることができる。これにより勾配に関する情報を受信し、たとえば高度プロフィールに適合するために中間照射特性を中間照射特性の決定ステップで使用することができる。このような地形適合は、視界も眩惑回避も両方改善できるという利点を提供する。
【0015】
さらに、変化イネーブル信号に応答して少なくとも1つのヘッドライトの光放射を初期照射特性から中間照射特性へ変化するステップを実行する時点を求めるステップを設けることができる。ここではデバウンシング時間内にある時点を求めることができる。たとえばこの時点は、少なくとも1つのヘッドライトの光放射を初期照射特性から中間照射特性へ変化するステップが、変化イネーブル信号の受信に直ちに応答して実行されるように求めることができる。このような時点を求めることは、眩惑に関連する交通空間内に場合により他の道路使用者がいる目下の交通状況を考慮することができ、変化ステップを適切な時点で実行できるという利点を提供する。これにより他の道路使用者の眩惑の危険性が低下する。
【0016】
とりわけ初期照射特性と中間照射特性との比較を実行するステップを設けることができる。ここで少なくとも1つのヘッドライトの光放射を初期照射特性から中間照射特性へ変化するステップは、この比較に依存して実行することができる。たとえば初期照射特性と中間照射特性とが第1の関係にあれば、少なくとも1つのヘッドライトの光放射を初期照射特性から中間照射特性へ変化するステップを実行することができる。たとえば初期照射特性と中間照射特性とが第2の関係にあれば、少なくとも1つのヘッドライトの光放射を初期照射特性から中間照射特性へ変化するステップの実行を省略して飛ばすことができる。このような実施形態は、初期照射特性に依存せずに常に適切な中間照射特性を調整することができるという利点を提供する。
【0017】
さらに少なくとも1つのヘッドライトの光放射を中間照射特性から少なくとも1つの別の中間照射特性に変化するステップを設けることができる。ここで変化するステップでは、少なくとも1つのヘッドライトの光放射を、デバウンシング時間および/またはデバウンシング区間の終了時に少なくとも1つの別の中間照射特性から最終照射特性に変化することができる。少なくとも1つの別の中間照射特性は、値的に、中間照射特性と最終照射特性の間にすることもできる。したがって初期照射特性と最終照射特性との間に複数の中間照射特性を置くことができる。これらの中間照射特性は、光放射が初期照射特性から最終照射特性へ全体として変化する際に実行することができる。このような別の中間照射特性は、少なくとも1つのヘッドライトの光放射を変化する際に、照射特性の突然の変化をさらに低減できるという利点を提供する。
【0018】
本発明はさらに、本発明の方法のステップを実施または実行するように構成された装置を提供する。とりわけこの装置は、方法の各ステップを実行するように構成された機構を有する。装置の形の本発明の変形実施形態によっても、本発明の基礎とする課題を迅速かつ効率的に解決することができる。
【0019】
ここで装置とは、センサ信号を処理し、それに依存して制御信号を出力する電子機器であると理解することができる。この装置は、ハードおよび/またはソフト的に構成されたインタフェースを有することができる。ハードウエア的に構成されている場合、インタフェースはたとえば、装置の種々の機能を含むいわゆるASICシステムの一部とすることができる。しかしインタフェースが固有の集積回路でも良く、または少なくとも部分的に離散的構成素子からなっていても良い。ソフトウエア的に構成されている場合、インタフェースは、たとえばマイクロコントローラ上に他のソフトウエアモジュールの他に存在するソフトウエアモジュールとすることができる。
【0020】
機械により読み出し可能な担体、たとえば半導体メモリ、ハードディスクメモリ、または光学的メモリに記憶されており、プログラムが装置で実行される時に前記実施形態の1つによる方法を実施するための使用されるプログラムコードを有するコンピュータプログラムも有利である。
【0021】
本発明を以下、添付図面に基づき例として詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】車両ヘッドライトの種々の照射特性を概略的に示す図である。
【図2】車両ヘッドライトの種々の照射特性を概略的に示す図である。
【図3】本発明の実施例による制御装置を備える車両の概略図である。
【図4】本発明の実施例による方法のフローチャートである。
【図5】本発明の実施例による車両ヘッドライトの種々の照射特性を示す図である。
【図6】本発明の実施例による車両ヘッドライトの種々の照射特性を示す図である。
【図7】本発明の実施例による車両ヘッドライトの種々の照射特性を示す図である。
【図8】本発明の実施例による車両ヘッドライトの種々の照射特性を示す図である。
【図9】本発明の実施例によるアルゴリズムのフローチャートである。
【図10】本発明の実施例によるアルゴリズムのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の有利な実施例の以下の説明では、異なる図面に示してあっても類似に作用する要素には同じまたは類似の参照符合が付してあり、これら要素の説明は繰り返さない。
【0024】
図1Aから1Fは、車両ヘッドライトの種々の照射特性171を概略的に示す図である。ここで照射特性171は、車両ヘッドライトの光分布もしくは射程または照射距離として示されている。正確に言うと種々の照射特性171をハイビームアシスト、たとえばAHC(適応形ハイビームコントロール)によって調整することができる。ここで照射特性171は上から見て図示されている。図1Aから1Fには、照射特性171が車両(図示せず)のヘッドライトによってそれぞれ形成され、このような車両は図1Aから1Fのそれぞれ左の画像縁に配置されている。照射特性171は光分布または光強度の経過を有する。図1Bから1Fには、他車190も図示されている。図1Bから1Fの経過で他車190は、照射特性171を形成する車両を基準にして、ますます小さくなる間隔で配置されている。ここで照射特性171はそれぞれ、車両ヘッドライトの光分布または射程の外に他車190が存在するようにそれぞれ適合される。たとえば80km/h以上の速度に対してロービームは照射距離が短いのでAHCが開発された。AHCはヘッドライトの射程をダイナミックに適合することができる。これによりヘッドライトの最大射程が、他車190を眩惑することなく調整される。したがって射程の適応が行われる。
【0025】
図2Aから2Eは、車両ヘッドライトの種々の照射特性を概略的に示す図である。図示されているのは車両200ならびに種々の照射特性271である。図2Bから2Eには、他車290もそれぞれ図示されている。ここで照射特性271は、車両200のヘッドライトの光円錐体として図示されている。種々の照射特性271をハイビームアシスト、たとえばAHC(適応形ハイビームコントロール)によって調整することができる。ここでは照射特性271は側面から見て図示されている。図2Bでは他車290が、図2Cよりも車両200に対して大きな間隔で配置されている。図2Dと2Eでは、車両200と他車290の存在する走行路が少なくとも登坂路または降坂路を有している。ここで照射特性271はそれぞれ、車両ヘッドライトの光分布または射程の外に他車290が存在するようにそれぞれ適合される。射程または照射特性271の調整は、車両200のヘッドライトの種々の照射角度の調整を介して行われる。
【0026】
図3は、本発明の実施例による制御装置を備える車両の概略図である。車両300は、イネーブル機構310、受信機構330と第1の変化機構340と第2の変化機構350とを備える制御装置320、制御機器360、および2つのヘッドライト370を有する。イネーブル機構310は制御装置320と通信インタフェース、たとえば少なくとも1つの信号線路等を介して接続されている。制御機器360は制御装置320と別の通信インタフェース、たとえば少なくとも1つの信号線路等を介して接続されている。したがって制御装置320は、イネーブル機構310と制御機器360との間に接続されている。ヘッドライト370は制御機器360と別の通信インタフェース、たとえば少なくとも1つの信号線路等を介して接続されている。したがって制御機器360は、制御装置320とヘッドライト370との間に接続されている。図3に図示されていなくても、制御機器350は制御装置320の一部とすることができ、または制御装置320が制御機器360の一部であっても良い。
【0027】
イネーブル機構310はたとえば、車両カメラ、画像処理、画像分析、パターン認識、対象物識別等を行う適切な方法のための画像処理電子回路、車両データを獲得するための車両センサ、位置データのための送受信機器、およびその他の信号処理電子回路を有することができる。イネーブル機構310は、変化イネーブル信号を形成するように構成されている。変化イネーブル信号の種々の論理値は、許可または禁止、および場合によりヘッドライト370の光放射を初期照射特性から最終照射特性へ変化させるための別の情報を表すことができる。ここでヘッドライト370の光放射を初期放射特性から最終照射特性に変化させることは、変化イネーブル信号に応答して開始されるデバウンシング時間中に行われる。この実施例および別の実施例では、デバウンシング時間に加えて、またはその代わり変化イネーブル信号に応答して開始されるデバウンシング距離を使用することができる。イネーブル機構310は、変化イネーブル信号を制御装置320に出力するよう構成されている。
【0028】
制御装置320は、受信機構330、第1の変化機構340ならびに第2の変化機構350を有する。制御装置320は、車両300のヘッドライト370の光放射を調整するように構成されている。
【0029】
受信機構330は、変化イネーブル信号をイネーブル機構310から受信するよう構成されている。変化イネーブル信号が、ヘッドライト370の光放射を初期照射特性から最終照射特性へ変化することを許容する論理値を有する場合、受信機構330は、変化イネーブル信号を第1の変化機構340およびそれに加えて、またはその代わりに第2の変化機構350に出力またはさらに導通するように構成することができる。変化の実行を許容する論理値を備える変化イネーブル信号の受信に応答して、受信機構330は、時間発生器またはタイマをスタートさせ、第1の時間信号を形成し、第1の変化機構340に出力し、それに加えてまたはその代わりに第2の時間信号を形成し、第2の変化機構350に出力するように構成することができる。変化の実行を許可する論理値を備える変化イネーブル信号の受信により、デバウンシング時間がスタートする。
【0030】
第1の変化機構340は、変化イネーブル信号およびそれに加えて、またはその代わりに第1の時間信号を受信機構330から受信するように構成されている。第1の変化機構340は、変化イネーブル信号に応答して、または第1の時間信号に応答して、ヘッドライトの光放射を初期照射特性から中間照射特性へ変化させるように構成されている。そのために第1の変化機構340またはこれに配設された機構が中間照射特性を決定することができる。この決定は、車両特性および/または車両300の走行データ、および付加的に車両300が運動する道路の傾斜に関する情報に基づいて行うことができる。この第1の変化機構340またはこれに配設された機構は、たとえば第1の時間信号を使用してこの変化を実行するための時点をオプションで求めることもできる。第1の変化機構340は、中間照射特性および/または時点を第1の制御情報の形態で制御機器360およびオプションで第2の変化機構350に出力するよう構成されている。
【0031】
第2の変化機構350は、変化イネーブル信号およびそれに加えて、またはその代わりに第2の時間信号を受信機構330から受信し、オプションで第1の制御信号を第1の変化機構340から受信するように構成されている。第2の変化機構350は、ヘッドライト370の光放射を、デバウンシング時間の終了時に中間照射特性から最終照射特性へ変化させるように構成されている。ここでたとえば受信機構330からの第2の時間信号はデバウンシング時間の終了を指示することができる。またはデバウンシング時間の終了を第2の時間信号に基づいて求めることができる。第2の変化機構350またはこれに配設された機構は、たとえば第2の時間信号を使用してこの変化を実行するための時点をオプションで求めることもできる。第2の変化機構350は、最終照射特性および/または時点を第2の制御情報の形態で制御機器360に出力するよう構成されている。
【0032】
制御機器360は、第1の制御情報および/または第2の制御情報を制御装置320から受信するように構成されている。制御機器360は、ヘッドライト370を制御するための制御信号を形成するようにも構成されている。制御機器は制御信号を形成する際に、第1の制御情報および/または第2の制御情報をヘッドライト370の光放射を制御するために考慮または使用することができる。したがって制御信号は、第1の制御情報および/または第2の制御情報を含むことができる。制御機器360は、制御信号をヘッドライト370に出力するよう構成されている。
【0033】
ヘッドライト370は、制御信号を制御機器360から受信することができる。制御信号に含まれる第1の制御情報および/または第2の制御情報は、ヘッドライト370の光放射がデバウンシング時間中に初期照射特性から中間照射特性を介して最終照射特性に変化するよう作用することができる。
【0034】
図4は、本発明の実施例による車両の少なくとも1つのヘッドライトの光放射を制御する方法400のフローチャートである。この方法400は、変化イネーブル信号への応答で始まるデバウンシング時間の間に、少なくとも1つのヘッドライトに光放射を初期照射特性から最終照射特性へ変化させるための当該変化イネーブル信号を受信するステップ410を有する。方法400はまた、変化イネーブル信号に応答して少なくとも1つのヘッドライトの光放射を初期照射特性から中間照射特性へ変化するステップ420も有する。方法400はまた、デバウンシング時間の終了時に、少なくとも1つのヘッドライトの光放射を中間照射特性から最終照射特性へ変化するステップ430も有する。方法400は、たとえば図3の制御装置のような装置と関連して有利に実施することができる。したがって図3の制御装置は、方法400のステップを実行するように構成することができる。
【0035】
図5Aから5Cは、本発明の実施例による車両ヘッドライトの種々の照射特性を示す図である。各図5Aから5Cには、ヘッドライト370と光円錐体の形の照射特性とを有する車両300が側面から見て図示されている。さらにそれぞれ平坦な道路も図示されている。車両300は、図3の制御装置を有する車両とすることができる。図5Aで照射特性は初期照射特性373であり、他車390が追加で示されている。初期照射特性373はたとえばロービームに対応することができる。初期照射特性373またはこれに基づいて形成された光円錐体は、他車390の領域で道路と収束する上側境界を有することができる。他車390は車両300を基準にすると対向車である。図5Bで照射特性373は中間照射特性375であり、他車は図示されていない。中間照射特性375またはこれに基づいて形成された光円錐体は、道路にほぼ平行に延在する上側境界を有することができる。図5Cで照射特性は最終照射特性377である。最終照射特性377はたとえばハイビーム等に対応することができる。最終照射特性377またはこれに基づいて形成された光円錐体は、道路から拡散する上側境界を有することができる。
【0036】
図5Aから5Cに示された照射特性は、図4の方法のような光放射の制御方法を使用して得ることができる。他車390が交通空間に存在しなくなると、デバウンシング時間の第1の持続時間後に、初期照射特性373から出発して、光円錐体が0°を上回らない程度に上昇される。すなわち道路面に対して平行に、または水平方向に照射される(図5B参照)。デバウンシング時間の第1の持続時間はゼロにすることができる。すなわち対向車デバウンシングの意味では直ちに0°に調整することができる。中間照射特性375で光の照射を最大でも水平にすることにより、他の道路使用者390が現れた際に他の道路使用者は理想的には眩惑されない。なぜなら明暗境界が最大でも他車390のヘッドライトの高さにまでしか達しないからである。それでもなお道路上に格段に多くの光があるので車両300の運転者は広い視界を有する。デバウンシング時間の待機時間とすることのできるさらなる持続時間後に、明暗境界はさらに持ち上げられ、必要な場合にはハイビーム377に切り換えられる(図5C参照)。図9にはヘッドライトのための基礎となる照射適合アルゴリズムの基本経過が示されている。
【0037】
図6Aから6Cは、本発明の実施例による車両ヘッドライトの種々の照射特性を示す図である。図6Aから6Cの図示は、図5Aから5Cの図示に対応する。しかし道路が部分的に傾斜している。正確に言うと、道路は左の図縁から図6Aで車両300と他車390の間の地点まで平坦であり、その地点から右の図縁まで傾斜している。図6Bでは付加的にヘッドライト構造高さhが図示されている。中間照射特性375またはこれに基づき形成された光円錐体は、図6Bで上側境界を有することができる。この上側境界は、ヘッドライト構造高さhとほぼ同じ間隔で道路の傾斜部分に近似的に平行である。
【0038】
図6Aから6Cに示された照射特性は、たとえば図4の方法のような光放射の制御方法を使用して得ることができる。たとえば図4の方法または図3の制御装置が、たとえば高度推定のための測定プログラムを備えるカメラのような勾配センサと、高度地図等を備え、車両300前方の高度プロフィールを測定または推定するナビゲーション機器とを使用すれば、0°の照射角度の代わりに高度プロフィールに適合した中間照射特性の照射角度を調整することができる。照射角度は最大でも、ヘッドライト光円錐体がヘッドライト構造高さhを上回らない大きさでなければならない(図6B参照)。この明暗境界の適合は、道路が平坦でない場合には勾配センサの使用に頼ることはできず、0°までの上昇が行われるだけである。図5B参照。
【0039】
図7Aから7Cは、本発明の実施例による車両ヘッドライトの種々の照射特性を示す概略図である。図7Aから7Cの図示は、図5Aから5Cの図示に対応する。しかし図7Aには常に照明される領域を示すために2つの街灯が図示されている。
【0040】
図7Aから7Cに示された照射特性は、図4の方法のような光放射の制御方法を使用して得ることができる。このように常に照明される領域内、たとえば市街地内では、最終照射特性377に調整してはならず、ハイビームに切り換えてはいけない。市街地を去ると、再びハイビームに切り換えても良い。この場合、交通空間に他車が存在しなければ、中間ステップまたは中間照射特性375より上に明暗境界を上昇することができる。したがって常灯道路照明を去ると中間ステップまたは中間照射特性375が調整される。中間ステップまたは中間照射特性375に続いて最終照射特性377を調整することができる。
【0041】
図8Aから8Dは、本発明の実施例による車両ヘッドライトの種々の照射特性を示す線図である。各線図で横軸に時間tがプロットされており、時間値または時点t1,t2,t3が記入されている。縦軸にはヘッドライト角度aがプロットされており、3つのヘッドライト角度a1,a2,a3が記入されている。各線図には、ヘッドライト角度aの経過が時間について示されている。ここで時点t1から時点t3までの時間は、車両の少なくとも1つのヘッドライトの光放射を制御するための図4の方法におけるデバウンシング時間である。図8Aから8Dに示されたヘッドライト角度aの経過は照射特性を表し、図4の光放射の制御方法を使用して得ることができる。
【0042】
図8Aに示されたヘッドライト角度873は、たとえばロービームの形の初期照射特性または出発ステップに対応する。中間ヘッドライト角度875は眩惑の減じられた中間ステップの形の中間照射特性に対応し、最終ヘッドライト角度877はハイビームの形の最終照射特性または眩惑ステップに対応する。出発ヘッドライト角度873は、時点t1、すなわちデバウンシング時間の開始と時点t2との間で一定の値a1を有する。時点t2でヘッドライト角度が中間ヘッドライト角度875に上昇される。中間ヘッドライト角度875は、時点t2から時点t3、すなわちデバウンシング時間の終了まで一定の値a2を有する。時点t3でヘッドライト角度が値a3の最終ヘッドライト角度877に上昇される。ここで値a2は値a1と値a3の間にある。図4の方法と関連すれば、図8Aでは、出発ステップ873からたとえば最後の他車の消失後(t1)に、眩惑の減じられた中間照射特性は値的875に切り換えられ(t2)、それから眩惑ステップ877、すなわちハイビームに切り換えられる(t3)。ここではステップ間ではっきりした切換が行われる。
【0043】
図8Bは図8Aに対応するが、値a1を有する出発ヘッドライト角度873が時点t1まで、すなわちデバウンシング時間の開始まで存在し、時点t2まで値a2を有する中間ヘッドライト角度875に連続的に上昇される点で異なる。図4の方法に関連すれば、図8では、他車が図に存在しなくなった後(t1)または市街地から出た後(t1)、ヘッドライト角度が出発ステップ873(t1)から中間ステップ875(t2)にランプ状に上昇する。しかし眩惑ステップ877(t3)へのはっきりした切換が行われる。したがって時点t1と時点t2の間では中間ステップ875への連続的切換が行われ、時点t3では眩惑ステップ877へはっきりした切換が行われる。このようなランプ状の上昇を使用することにより、種々のステップの起動を比較的緩慢に行うことができ、図8Bに示すようにヘッドライト角度をランプ状に変化することができる。
【0044】
図8Cは図8Aに相当するが、出発ヘッドライト角度873が時点t1と時点t3との間で一定の値a1を有する点で異なる。ここで値a1は、図8Aと8Bの対応する値a1より高められており、値a2と値a3の間にある。時点t3でヘッドライト角度が出発ヘッドライト角度873から最終ヘッドライト角度877に上昇される。図4の方法に関連すれば、図8Cには、スタート角度または出発ヘッドライト角度873が、図8Aに示す標準方法と比較して中間ステップの目標角度a2より大きい場合には出発ヘッドライト角度873が維持されることが示されている。したがってスタート角度a1が通常の中間ステップa2より高い場合には、高められた出発ヘッドライト角度873を維持することができる。たとえば時点t1でAHCによって照射角が水平(0°)より上に、または勾配センサにより測定された勾配よりも高く調整された場合、この最初の光分布が中間ステップとして古典的なデバウンシングのように維持される。これにより運転者の視界は低減されず、しかし図8Cに示すように眩惑のおそれが大きいので上昇もされない。基礎となるアルゴリズムのフローチャートが図10に示されている。
【0045】
図8Dも図8Aに対応するが、値a2を有する1つの中間ヘッドライト角度の代わりに、ここでは2つの中間ヘッドライト角度が図示されている。第1の中間ヘッドライト角度875は値a2,a)を有し、第2の中間ヘッドライト角度876は値a2,b)を有する。図8Dのすべての角度値の関係は、a1<a2,a)<a2,b)<a3である。時点t2で初期ヘッドライト角度873が第1の中間ヘッドライト角度875に上昇される。時点t2と時点t3の間の時間では、第1の中間ヘッドライト角度875が第2の中間ヘッドライト角度876に上昇される。時点t3で第2のヘッドライト角度876が最終ヘッドライト角度877に上昇される。したがって図8Cは、複数のステップまたは複数の中間ステップを有する実施例を示す。ここでは1つの中間ステップではなく、原則的に任意の数の中間ステップを設けることができる。
【0046】
図9は、本発明の実施例による車両の少なくとも1つのヘッドライトの光放射を制御する方法のフローチャートをアルゴリズム900の形に示す。
【0047】
開始時には、低い明暗境界、ロービーム、または図8A、8B、8Dの初期ヘッドライト角度に対応する状態873が存在する。ステップ910で、第1のタイマ912またはそれからの信号が待機される。ステップ915で中間ステップが計算される。ここで勾配センサ917がセンサデータをステップ915に対する入力量として送出することができる。ただし勾配センサ917はオプションである。ステップ920で中間ステップが起動される。中間ステップは、図8A、8B、8Dの中間ステップまたは中間ヘッドライト角度、たとえば0°の照射角とすることができる。ステップ925で、次に高いステップのタイマ927またはそれからの信号が待機される。複数の中間ステップが設けられている場合、ステップ915および/またはステップ925はオプションとすることができる。ステップ930で高い明暗境界が起動され、この高い明暗境界はハイビームまたは図8Aから8Dの最終ヘッドライト角度に対応することができる。
【0048】
したがって図9は、比較的高い角度を維持しないアルゴリズムのフローチャートを示す。1つの勾配センサおよび複数の中間ステップにより拡張することも基本的に可能である。
【0049】
図10は、本発明の実施例による車両の少なくとも1つのヘッドライトの光放射を制御する方法のフローチャートをアルゴリズム1000の形に示す。
【0050】
ステップ910で、デバウンシング時間の第1の持続時間が経過したことが確定される。ステップ915で、中間ステップまたは中間ステップのための目標角度が計算される。ステップ1015で、中間ステップに対する目標角度が実際角度より大きいか否かが検査される。中間ステップに対する目標角度が実際角度より大きければ、ステップ920で中間ステップに対する目標角度に接近される。中間ステップに対する目標角度は、図8A、8Bまたは8Dの中間ヘッドライト角度、たとえば0°の照射角に対応することができる。中間ステップに対する目標角度が実際角度より大きくなければ、ステップ1020で実際角度が維持される。ステップ925で、デバウンシング時間の第2の持続時間が経過したことが確定される。ステップ930で高い明暗境界が起動される。この高い明暗境界はハイビームまたは図8Aから8Dの最終ヘッドライト角度に対応することができる。
【0051】
したがって図10は、制御の際に最大角度を維持するためのアルゴリズムのフローチャートを示す。
【0052】
図3から10を参照して、本発明の実施例を以下にまとめて説明する。
【0053】
制御装置320と関連して実行することのできる方法400は、ある程度滑らかな照明距離(GLW)の詳細な実現、すなわち連続的な調整ではなくステップごとの調整、したがい照明距離調整の特殊な場合である。これにより予防的眩惑回避のためのデバウンシング時間中に照明距離を、たとえばAHC(適応形ハイビームコントロール)、CHCまたはALC(適応形ロービームコントロール)でも高めることができる。ヘッドライト370の照射角は、中間ステップまたは少なくとも1つの中間ステップで高められる。この場合、デバウンシング時間を種々のステップに分割することができる。これは図8Aに例として図示されている。
【0054】
たとえばハイビームをスイッチオンすべきとき、ヘッドライト角度はまずランプ状に最大角877に調整され、それからハイビーム分布が調整される。これによりハイビームへの切換が緩やかになり、このことは運転者にとって快適である。明暗境界(HDG)がロービームとハイビームとの間で擬似的に無段階で調整することのできる滑らかな照明距離(AHC、適応形ハイビームコントロール)が設けられていない場合、明暗境界をダイナミックな照明距離調整により適合することができる。これはダイナミック照明距離調整(ALC、適応形ロービームコントロールとも)が組み込まれた純粋なハイビームアシスト(HBA、ハイビームアクティベーション)の場合である。たとえばキセノンヘッドライトの場合には、法規制のため常に組み込まれている。実施例でハイビームがまだスイッチオンされない場合、それでも明暗境界を高めることができ、それによりハイビームデバウンシング時間前の視界を高めることができる。このとき予防的眩惑回避は維持される。デバウンシング時間の代わりにデバウンシング距離を使用することもできる。この場合は、車両がある程度の距離を走行してから、別の照射特性に切り替わるか、またはそれらの組合せが使用される。
【0055】
前記および図面に示された実施例は単なる例として選択されたものである。種々の異なる実施例を個々の特徴に基づき互いに組み合わせることができる。実施例を別の実施例の特徴により補うこともできる。さらに本発明の方法工程は繰り返すことも、記述の順序で実施することもできる。実施例が第1の特徴と第2の特徴との「および/または」結合を含む場合、1つの実施形態によればこの実施例は第1の特徴も第2の特徴も含み、別の実施形態によれば第1の特徴または第2の特徴のいずれかだけを有することを意味する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(300)の少なくとも1つのヘッドライト(370)の光放射を調整する方法(400)であって、
変化イネーブル信号への応答で始まるデバウンシング時間および/またはデバウンシング距離の間に、前記少なくとも1つのヘッドライト(370)の光放射を初期照射特性(373,873)から最終照射特性(377,877)へ変化させるための当該変化イネーブル信号を受信するステップと、
前記少なくとも1つのヘッドライト(370)の光放射を前記初期照射特性(373,873)から中間照射特性(375,875)へ、前記変化イネーブル信号に応答して変化するステップと、
前記少なくとも1つのヘッドライト(370)の光放射を前記中間照射特性(375,875)から前記最終照射特性(377,877)へ、前記デバウンシング時間および/またはデバウンシング距離の終了時に変化するステップと、
を有する方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法(400)であって、
前記変化の少なくとも1つのステップ(420,430)では光放射が徐々に変化される方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の方法(400)であって、
前記変化の少なくとも1つのステップ(420,430)は、前記光放射を変化するための少なくとも1つのイネーブル条件を満たすことを示す値を前記変化イネーブル信号が有するときに実行される方法。
【請求項4】
請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法(400)であって、
前記車両(300)の車両特性および/または走行特性に基づいて前記中間照射特性を決定するステップ(915)を有し、
前記デバウンシング時間中および/またはデバウンシング距離の間に前記決定するステップ(915)が実行される方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法(400)であって、
前記決定ステップ(915)では、前記車両(300)が運動している道路の勾配に関する情報に基づいて前記中間照射特性(375,875)が付加的に決定される方法。
【請求項6】
請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法(400)であって、
前記変化イネーブル信号に応答して前記少なくとも1つのヘッドライト(370)の光放射を、前記初期照射特性(373,873)から前記中間照射特性(373,873)へ変化するステップ(420)を実行する時点を求めるステップを有する方法。
【請求項7】
請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法(400)であって、
前記初期照射特性(373,873)と前記中間照射特性(375,875)の比較を実行するステップ(1015)を有し、
前記少なくとも1つのヘッドライト(370)の光放射を前記初期照射特性(373,873)から前記中間照射特性(373,873)へ変化するステップ(420)は、当該比較に依存して実行される方法。
【請求項8】
請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法(400)であって、
前記少なくとも1つのヘッドライト(370)の光放射を前記中間照射特性(375,875)から少なくとも1つの別の中間照射特性(376,876)に変化するステップを有し、
前記変化するステップ(430)では、前記少なくとも1つのヘッドライト(370)の光放射を、前記デバウンシング時間および/またはデバウンシング距離の終了時に前記少なくとも1つの別の中間照射特性(376,876)から前記最終照射特性(377,877)に変化する方法。
【請求項9】
請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法(400)のステップを実施するように構成された装置(320)。
【請求項10】
プログラムが装置(320)で実施されるときに請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法(400)を実施するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−43640(P2013−43640A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−184371(P2012−184371)
【出願日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【出願人】(390023711)ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (2,908)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
【Fターム(参考)】