説明

車両用ドアロック装置

【課題】車内から容易にドアを開くことが可能な車両用ドアロック装置を提供する。
【解決手段】本発明の車両用ドアロック装置20に備えたインサイドドアハンドル連結部材80は、ドア10のインサイドドアハンドルに連結されて連結切替部材35と独立して作動可能であると共に、インサイドドアハンドルからの操作力を、常時、ポール24に伝達するので、連結切替部材35がロック姿勢であってもロック解除操作を別途行うことなく、インサイドドアハンドルの操作により車内から容易にドア10を開くことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のドア枠に係合可能なラッチと、そのラッチの回動を規制可能なポールとを有し、ドアに備えたアウトサイドドアハンドル又はインサイドドアハンドルによって操作可能な車両用ドアロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の車両用ドアロック装置は、ラッチとポールとをベース部材の表側の面に備えている。そのベース部材の裏面には、図12に示すように、ポールと常に一体に回動するポール一体回動部材1と、ドアのアウトサイドドアハンドル及びインサイドドアハンドルが共に連結されたリンク部材2と、そのリンク部材2に連動して上下動する連結切替部材3と、連結切替部材3に連結されたロック切替部材4とが備えられている。そして、ロック切替部材4が、ドア外面に備えたキーシリンダやドア内面に備えたロック操作摘みの操作を受けて連結切替部材3をロック姿勢とロック解除姿勢とに変更する。そのロック解除姿勢になると、アウトサイドドアハンドル及びインサイドドアハンドルのハンドル操作によって連結切替部材3が上下動する過程で、その連結切替部材3がポール一体回動部材1に係合して、ポールをラッチとの係合解除位置まで回動する。これによりラッチが回動してドアが開かれる。一方、連結切替部材3がロック姿勢になると、ハンドル操作によって連結切替部材3が上下動する過程で、その連結切替部材3がポール一体回動部材1を素通りして、ポールがラッチとの係合位置に保持される。これによりドアがロックされた状態になる(例えば、特許文献1,2参照)。
【特許文献1】特開2004−44360号公報(段落[0021]、[0022]、第1図、第2図)
【特許文献2】特開2004−19315号公報(段落[0019]、[0020]、第1図、第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記した従来の車両用ドアロック装置の構成では、ロック状態のドアを車内から開ける場合、インサイドドアハンドルを操作する前に逐一ロック切替部材4にてロック解除を行う必要があり、操作が面倒であった。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、車内から容易にドアを開くことが可能な車両用ドアロック装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る車両用ドアロック装置は、車両のドアに取り付け可能なベース部材と、ベース部材に軸支され、ドア枠のストライカに係合するラッチ位置とその係合を解除するアンラッチ位置との間で回動するラッチと、ベース部材に軸支され、ラッチをラッチ位置に保持するラッチ規制位置とラッチの回動を許容するラッチ解放位置との間で回動するポールと、ポールと常に一体に回動するポール一体回動部材と、ドアの車外面に備えたアウトサイドドアハンドルの操作に応じて往復動すると共にロック姿勢とロック解除姿勢とに姿勢変更可能に設けられ、ロック解除姿勢になると往復動の過程でポール一体回動部材に係合してポールをラッチ解放位置に回動させる一方、ロック姿勢になると往復動の過程でポール一体回動部材を素通りする連結切替部材と、車両に備えたロック操作部の操作に応じて往復動し、連結切替部材をロック姿勢とロック解除姿勢とに変更するロック切替部材とを有した車両用ドアロック装置において、ドアの車内面に備えたインサイドドアハンドルからの操作力を、常時、ポールに伝達可能であると共に、連結切替部材と独立して作動可能なインサイドドアハンドル連結部材を設けたところに特徴を有する。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載の車両用ドアロック装置において、ベース部材に回動可能に軸支され、一端部にアウトサイドドアハンドルが連結されるシーソー部材を備え、連結切替部材は、シーソー部材に回動可能に軸支されてシーソー部材と共に往復動しかつそのシーソー部材に対して回動してロック姿勢とロック解除姿勢とに姿勢変更され、ラッチ、ポール、ポール一体回動部材、シーソー部材及び連結切替部材の回動軸が、ドアの端面と略直交するように配置され、ロック切替部材は、ドアの端面と略直交する回動軸を有しかつ回動ロック部材に連結したロッキングレバーと、ドアの端面と略平行な略水平方向に延びた回転軸を有しかつロッキングレバーに連結した外部操作ロック部材とを備えてなり、外部操作ロック部材は、ドアの側面と略平行に延びかつ先端にロック操作部としてのキーシリンダが連結される連結レバーを有したところに特徴を有する。
【0007】
請求項3の発明は、請求項2に記載の車両用ドアロック装置において、ロッキングレバーは、共通の回動軸を中心にして回動する第1ロッキングレバーと第2ロッキングレバーとからなり、第1ロッキングレバーが外部操作ロック部材に連結される一方、第2ロッキングレバーが回動ロック部材に連結され、第1及び第2のロッキングレバーの間には、それら第1及び第2のロッキングレバーが一方向に互いに相対回転してそれらの開脚角度が所定角度になった原点姿勢で当接する一方、その原点姿勢から逆方向への相対回動を許容するストッパ部と、第1及び第2のロッキングレバーを原点姿勢に付勢するレバー連結バネとが設けられ、アウトサイドドアハンドルの操作により連結切替部材が作動してからロック操作部がロック解除側に操作された結果、連結切替部材が往復動方向と交差する方向からポール一体回動部材に当接して連結切替部材がロック姿勢に保持された特異状態になった場合に、第1及び第2のロッキングレバーがレバー連結バネに抗して原点姿勢から離れるように相対回動するところに特徴を有する。
【0008】
請求項4の発明は、請求項3に記載の車両用ドアロック装置において、ロック操作部としてドアの車内側に備えたロック操作スイッチの操作により作動し、第1ロッキングレバーを駆動可能な電動アクチュエータを備えたところに特徴を有する。
【0009】
請求項5の発明は、請求項3又は4に記載の車両用ドアロック装置において、インサイドドアハンドル連結部材が第1ロッキングレバーに連結され、連結切替部材がロック姿勢に保持された状態でインサイドドアハンドルを操作したときにレバー連結バネが弾性変形して、その弾発力により連結切替部材がロック解除姿勢側に付勢されるように構成したところに特徴を有する。
【0010】
請求項6の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の車両用ドアロック装置において、連結切替部材とインサイドドアハンドル連結部材との間を連結する連結弾性部材を設け、連結切替部材がロック姿勢に保持された状態でインサイドドアハンドルを操作したときに連結弾性部材が弾性変形して、その弾発力により連結切替部材がロック解除姿勢側に付勢されるように構成したところに特徴を有する。
【0011】
請求項7の発明は、請求項1乃至6の何れかに記載の車両用ドアロック装置において、ポール一体回動部材が、インサイドドアハンドル連結部材であるところに特徴を有する。
【0012】
請求項8の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の車両用ドアロック装置において、インサイドドアハンドル連結部材と連結切替部材とは、相互間で力が伝達されないように機械的に切り離されたところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0013】
[請求項1の発明]
請求項1の構成によれば、ドアに備えたロック操作部の操作により、連結切替部材がロック姿勢とロック解除姿勢とに姿勢変更されて、ドアがロック状態とロック解除状態とに切り替わる。そして、連結切替部材がロック解除姿勢になると、ドアのアウトサイドドアハンドルを操作した際に、その操作力が連結切替部材及びポール一体回動部材を介してポールに伝達され、ポールがラッチ解放位置に移動してラッチが回動し、ドアが開かれる。一方、連結切替部材がロック姿勢になると、連結切替部材とポール一体回動部材とが間が断絶されて、アウトサイドドアハンドルを操作しても、その操作力がポールに伝達されず、ポールがラッチ規制位置に保持されかつラッチもラッチ位置に保持される。これにより、ドアがロックされた状態になる。ここで、本発明の車両用ドアロック装置に設けたインサイドドアハンドル連結部材は、ドアのインサイドドアハンドルによって操作され、連結切替部材と独立して作動可能であると共に、インサイドドアハンドルからの操作力を、常時、ポールに伝達するので、連結切替部材がロック姿勢であってもロック解除操作を別途行うことなく、インサイドドアハンドルの操作により車内から容易にドアを開くことができる。
【0014】
[請求項2の発明]
請求項2の構成では、連結切替部材をロック姿勢とロック解除姿勢とに姿勢変更するための外部操作ロック部材のうちキーシリンダに連結される連結レバーが、ドアの端面と略平行な回転軸を有し、ドアの側面と略平行に延びているので、連結レバーを長くしても、連結レバーがドアの側面に接近することがない。これにより、車両用ドアロック装置の設置スペースをコンパクトにすることができる。
【0015】
[請求項3の発明]
請求項3の構成によれば、アウトサイドドアハンドルの操作により連結切替部材が作動してからロック操作部がロック解除側に操作された結果、連結切替部材が往復動方向と交差する方向からポール一体回動部材に当接して連結切替部材がロック姿勢に保持された特異状態になった場合に、第1及び第2のロッキングレバーがレバー連結バネに抗して原点姿勢から離れるように相対回動する。そして、アウトサイドドアハンドルの操作を止めた際に、そのレバー連結バネの弾発力によって第1及び第2のロッキングレバーが原点姿勢に復帰し、これに伴って連結切替部材がロック解除姿勢に姿勢変更される。これにより、再度アウトサイドドアハンドルを操作した際にドアが開かれる。
【0016】
[請求項4の発明]
請求項4の構成では、車内のロック操作スイッチを操作すれば、アクチュエータが駆動してドアをロック状態とロック解除状態とに切り替えることができる。
【0017】
[請求項5の発明]
請求項5の構成では、インサイドドアハンドル連結部材は第1ロッキングレバーに連結されているので、ロック状態でインサイドドアハンドルを操作すると、自動的にロックが解除される。また、グリス切れ等により連結切替部材の作動抵抗が増しても、レバー連結バネを弾性変形させながら、インサイドドアハンドル連結部材を連結切替部材から独立して作動させることができる。これにより、車内のインサイドドアハンドルの操作によって容易にドアを開けることができる。
【0018】
[請求項6の発明]
請求項6の構成では、インサイドドアハンドル連結部材は連結切替部材に連結されているので、ロック状態でインサイドドアハンドルを操作すると、自動的にロックが解除される。また、グリス切れ等により連結切替部材の作動抵抗が増しても、連結弾性部材を弾性変形させながら、インサイドドアハンドル連結部材を連結切替部材から独立して作動させることができる。これにより、車内のインサイドドアハンドルの操作によって容易にドアを開けることができる。
【0019】
[請求項7の発明]
請求項7の構成では、ポール一体回動部材が、インサイドドアハンドル連結部材であるので、これらを別々に設けた場合に比べてインサイドドアハンドルの操作力をより確実にポールに伝達することができる。
【0020】
[請求項8の発明]
請求項8の構成では、インサイドドアハンドル連結部材と連結切替部材とは、相互間で力が伝達されないように機械的に切り離されているの、グリス切れ等により連結切替部材の作動抵抗が増しても、インサイドドアハンドルを容易に操作してドアを開けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図10に基づいて説明する。
図1に示した車両のドア10は、板金のプレス部品で外郭壁11が構成され、ドア10の回動中心と反対側の端部に、本実施形態の車両用ドアロック装置20を内蔵している。この車両用ドアロック装置20は、上方から見ると全体として略L字形をなし、その角部がドア10の端部室内側角部に宛がわれた状態で固定されている。
【0022】
車両におけるドア枠12の内面にはストライカ13が設けられている。ストライカ13は、例えば断面円形の線材を門形に屈曲させてなり、略水平方向に突出している。また、ストライカ13のうち門形の両脚部はドアの開閉方向に並べられ、それらのうち一方の脚部に相当する部分が車両用ドアロック装置20と係合する。図3及び図4には、ストライカ13のうち車両用ドアロック装置20と係合する部分のみの断面図が示されている。また、図2に示すように外郭壁11のうちドア10の端面を構成する外殻端部壁11Aとドア10の車内面を構成する外殻側部壁11Bとが直交した角部には、ストライカ13を受容するためのストライカ受容部14が切り欠き形成されている。
【0023】
車両用ドアロック装置20は、ドア10の外殻端部壁11Aに対向した部分にラッチアンドポール機構部21を備えると共に、ドア10の外殻側部壁11Bに対向した部分に電動アクチュエータ60を備えている。また、車両用ドアロック装置20は、略全体が樹脂ハウジング50によって覆われている。樹脂ハウジング50は、図1に示すように、外殻端部壁11Aに対向した機構カバー部51と外殻側部壁11Bに対向したケース本体部55とからなる。
【0024】
機構カバー部51は、ドア10の外殻端部壁11Aに対向した機構カバー主板壁52(図5参照)の上縁部及び一側縁部から外殻端部壁11Aに向かって図2に示したカバー部庇壁53を張り出した構造なっている。また、ケース本体部55は、ドア10の外殻側部壁11Bに対向したケース本体主板壁56(図5参照)の上縁部及び一側縁部からケース本体庇壁57を張り出した構造なっている。そして、ケース本体部55のうちケース本体庇壁57の下方にカバー体70(図2参照)が組み付けられて、このカバー体70に覆われた部分に電動アクチュエータ60を構成する電気部品(モータ等)が収容されている。
【0025】
図3に示すようにラッチアンドポール機構部21は、機構ケース22の内部にラッチ23及びポール24を収容してなる。機構ケース22は、略偏平容器状の樹脂部品を1対の板金部品で挟んでなり、その一方の板金部品がドア10の外殻端部壁11Aに宛がわれ、後方と上方及び一側方とが、樹脂ハウジング50の機構カバー部51(図1参照)によって覆われている。
【0026】
また、機構ケース22は、図2に示すようにボルト固定部22Bを例えば3カ所に備えている。そして、外殻端部壁11Aの内面に機構ケース22を宛がい、外殻端部壁11Aを外側から貫通した複数のボルト(図示せず)をボルト固定部22Bに螺合することで、車両用ドアロック装置20がドア10に固定されている。さらに、機構ケース22には、ストライカ受容部14に対応してストライカ進入溝22Mが形成されている。そして、ドア10を開閉する動作に伴ってストライカ13が、ストライカ進入溝22Mに進退する。
【0027】
図3に示すように、ラッチアンドポール機構部21のうち、ストライカ進入溝22Mより下方には、ポール支持シャフト24Jが備えられ、そのポール支持シャフト24Jにポール24が回動可能に軸支されている。ポール24は、ポール支持シャフト24Jから相反する方向にラッチ当接片24Aとストッパ当接片24Bとを突出して備えている。また、ポール24と機構ケース22との間にはトーションバネ25が備えられ、このトーションバネ25によってポール24が図3における反時計回り方向に付勢されている。そして、ストッパ当接片24Bが機構ケース22に備えたポールストッパ26に当接して位置決めされている。
【0028】
ラッチアンドポール機構部21のうち、ストライカ進入溝22Mより上方にはラッチ支持シャフト23Jが備えられ、そのラッチ支持シャフト23Jにラッチ23が回動可能に軸支されている。ラッチ23は、金属板を樹脂で覆って防音を図った構造になっている。また、ラッチ23には、互いに略平行になった1対の係止爪23A,23Bが備えられ、それら係止爪23A,23Bの間がストライカ受容部23Gになっている。さらに、ラッチ23には、各係止爪23A,23Bの張り出し方向と反対側に1対のストッパ当接部23S,23Sが突出形成され、機構ケース22に設けたラッチストッパ27が、それらストッパ当接部23S,23Sの間に配置されている。そして、図3に示すようにラッチ23が一方(図3における時計回り方向)に回転した場合には、一方のストッパ当接部23Sがラッチストッパ27に当接して、ラッチ23がアンラッチ位置に位置決めされる。また、図4に示すようにラッチ23が他方に回転した場合には、他方のストッパ当接部23Sがラッチストッパ27に当接して、ラッチ23がラッチ位置に位置決めされる。
【0029】
ラッチ23は、機構ケース22との間に設けた図示しないトーションバネによりアンラッチ位置側に付勢されて、ドア10を開けた状態では図3に示したアンラッチ位置に位置決めされる。このアンラッチ位置では、一方の係止爪23A(以下、「前側係止爪23A」という)がストライカ進入溝22Mの上方に退避しかつ、他方の係止爪23B(以下、「後側係止爪23B」という)がストライカ進入溝22Mを横切った状態になり、ストライカ受容部23Gの開口端がストライカ進入溝22Mのストライカ進入口22S側を向く。
【0030】
これにより、ストライカ進入溝22Mに進入したストライカ13がストライカ受容部23G内に受容されると共に、ストライカ13が後側係止爪23Bを押してラッチ23が図3における反時計回り方向に回動する。このとき、ポール24のラッチ当接片24Aが前側係止爪23A及び後側係止爪23Bに押され、ポール24がトーションバネ25に抗して、ラッチ当接片24Aがラッチ23の回動領域から外れたラッチ解放位置へと回転する。そして、ドア10が閉じられると、図4に示すようにストライカ進入溝22Mのうちストライカ13よりストライカ進入口22S側が前側係止爪23Aによって塞がれてラッチ23とストライカ13とが係合すると共に、ポール24のラッチ当接片24Aがラッチ23の回動領域内に突入したラッチ規制位置へと回動し、そのラッチ当接片24Aが前側係止爪23Aの前面側に突き当てられて、ラッチ23の逆戻り回転を規制する。これにより、ドア10が閉塞状態に係止される。
【0031】
この状態でドア10を開くには、ポール24をラッチ解放位置に回動すればよい。そのため、ドア10の車内面には図示しないインサイドドアハンドルが備えられ、ドア10の車外面には図示しないアウトサイドドアハンドルが備えられている。そして、図5に示すように車両用ドアロック装置20には、インサイドドアハンドルと、アウトサイドドアハンドルとが連結されている。
【0032】
詳細には、車両用ドアロック装置20のうち機構ケース22の裏面には、ポール24と一体回転するポール一体回動部材30が備えられている。ポール一体回動部材30は、相反する方向に張り出したインサイド操作突片31と支持突片32を有している。そして、支持突片32の先端部からは、係止突起32Kが直角曲げされて機構ケース22の後方に起立している。
【0033】
機構ケース22の裏面のうちポール一体回動部材30より下方には、シーソー部材33が回動可能に軸支されている。シーソー部材33の回転軸33Jは、機構カバー主板壁52における側部寄りに配置されている。また、シーソー部材33の一端部は、樹脂ハウジング50の外側に張り出したアウトサイドドアハンドル連結部34になっており、そのアウトサイドドアハンドル連結部34に前述の如くアウトサイドドアハンドルがワイヤーW2を介して連結されている。さらに、シーソー部材33のうち回転軸33Jを挟んでアウトサイドドアハンドル連結部34と反対側には連結切替部材35が回動可能に軸支されている。そして、シーソー部材33の回動に応じて連結切替部材35が上下に往復動する。
【0034】
連結切替部材35は、シーソー部材33による軸支部分より上方側に延びた係止板36と、下方側に延びた案内アーム38とを一体に備えている。そして、係止板36には係止窓37が貫通形成され、ここに前記したポール一体回動部材30の係止突起32Kが受容されている。係止窓37の上縁部は左右方向における一方側が他方側に比べて段付き状に低くなっており、その比較的低くなった部分が押圧部37Kになっている。そして、連結切替部材35が回動可能範囲の一端側に移動してロック解除姿勢になると、図6に示すように押圧部37Kが係止突起32Kに対して上方から対向する。この状態で、アウトサイドドアハンドルを操作して連結切替部材35を降下させると、図7に示すように係止窓37の押圧部37Kによって係止突起32Kが下方に押し下げられてポール24がラッチ23との当接位置から退避してラッチ23が回動し、ドア10が開く。
【0035】
一方、連結切替部材35が回動可能範囲の他端側に移動してロック姿勢になると、図8に示すように押圧部37Kが係止突起32Kの側方にずれて、係止突起32Kの上方に係止窓37内の無干渉領域R1が位置する。この状態で、アウトサイドドアハンドルの操作により連結切替部材35を降下させても、図9に示すように押圧部37Kが係止突起32Kの側方を素通りして係止突起32Kが無干渉領域R1内を相対移動し、ポール24がラッチ規制位置に保持され、ドア10が開かない。即ち、車両用ドアロック装置20がロック状態になる。
【0036】
電動アクチュエータ60は、連結切替部材35をロック姿勢とロック解除姿勢とに変更するために用いられる。図5には、電動アクチュエータ60の出力部に備えた回動出力盤61が示されている。回動出力盤61は、樹脂ハウジング50のケース本体部55における下端部に収容され、連結切替部材35の回動軸と直交する水平方向を向いた回動軸61Jを中心に上下に回動する。そして、回動出力盤61のうち機構カバー部51側に突出した上下駆動レバー62と、連結切替部材35の案内アーム38とが、第1ロッキングレバー41及び第2ロッキングレバー42を介して連結されている。
【0037】
第1ロッキングレバー41及び第2ロッキングレバー42は、樹脂ハウジング50の機構カバー部51における下端部に回転可能に軸支され、共通の回動軸40Jを有している。その回動軸40Jは、連結切替部材35の回動軸35Jと平行になっており、第1ロッキングレバー41は、その回動軸40Jから上下駆動レバー62側の側方に延び、第2ロッキングレバー42は案内アーム38側の上方に延びている。そして、第1ロッキングレバー41に形成されて第1ロッキングレバー41の長手方向に延びた係合長孔41Aに上下駆動レバー62が突入して係合し、これにより回動出力盤61に連動して第1ロッキングレバー41が回動する。また、第2ロッキングレバー42に形成されたエンボス42Aが、案内アーム38に形成されて案内アーム38の長手方向に延びた案内孔38Aに突入して係合している。これにより、第2ロッキングレバー42に連動して連結切替部材35が回動すると共に、エンボス42Aと案内孔38Aとの案内によって連結切替部材35が上下動時に一定の姿勢に維持される。
【0038】
第1ロッキングレバー41と第2ロッキングレバー42とには、互いに当接可能な図示しないストッパ部が備えられ、これらストッパ部は第1ロッキングレバー41と第2ロッキングレバー42との開脚角度が90度になった原点姿勢(図6参照)で互いに当接して、第1ロッキングレバー41と第2ロッキングレバー42との開脚角度が90度以下にならないように規制する一方、図10に示すように第1ロッキングレバー41と第2ロッキングレバー42との開脚角度が90度より大きくなることを許容している。また、第1ロッキングレバー41と第2ロッキングレバー42とは、図示しないレバー連結バネによって連結され、第1ロッキングレバー41と第2ロッキングレバー42とが常に原点姿勢になるように付勢している。
【0039】
なお、図6〜図10に記載した第1ロッキングレバー41の中心線L1と、第2ロッキングレバー42の中心線L2と、不動の基準水平線L10と、中心線L1と基準水平線L10との間の角度θ1とは、これら図面の間で第1ロッキングレバー41及び第2ロッキングレバー42の回動位置の相違を示すためのものである。
【0040】
電動アクチュエータ60には、車両の運転席の近傍に設けられた図示しないロック操作スイッチが図示しないケーブルにて電気接続され、そのロック操作スイッチをロックオフ操作すると電動アクチュエータ60の回動出力盤61を一方向に回動する。すると、これに連動して第1ロッキングレバー41及び第2ロッキングレバー42が図6の反時計回り方向に回動して、連結切替部材35が同図に示したロック解除姿勢になる。一方、ロック操作スイッチをロックオン操作すると電動アクチュエータ60の回動出力盤61を他方向に回動する。すると、第1ロッキングレバー41及び第2ロッキングレバー42が図6の反時計回り方向に回動し、連結切替部材35が図8に示したロック姿勢になる。
【0041】
ここで、連結切替部材35がロック姿勢で、アウトサイドドアハンドルの操作により連結切替部材35が降下してから、電動アクチュエータ60をオフ操作すると、図10に示すように、無干渉領域R1内に位置した係止突起32Kに対して押圧部37Kが側方から当接して連結切替部材35は、ロック姿勢に保持された特異状態になる。より詳細には、ロック操作スイッチのロックオフ操作によって、電動アクチュエータ60から力を受けた第1ロッキングレバー41が図10の時計回り方向に回動し、通常のロック解除時と同じ位置に配置される。しかしながら、押圧部37Kが係止突起32Kに対して側方から当接して、連結切替部材35がロック姿勢に保持されているため、第2ロッキングレバー42の回動が規制されて第1ロッキングレバー41と第2ロッキングレバー42との間の開脚角度が90度より大きくなる。なお、第2ロッキングレバー42は、レバー連結バネの弾発力により第1ロッキングレバー41側に付勢されている。
【0042】
この状態でアウトサイドドアハンドルの操作を止めて連結切替部材35が上昇すると、係止突起32Kに対する押圧部37Kの側方からの当接が解除されて、連結切替部材35が回動可能な状態になる。すると、レバー連結バネの弾発力により第2ロッキングレバー42が第1ロッキングレバー41側に回動して原点姿勢になり、これに伴って、連結切替部材35がロック解除姿勢になる。これにより、再度、アウトサイドドアハンドルを操作した際にドア10が開かれる。
【0043】
図5に示すように機構カバー部51の下端部には、外部操作ロック部材43が回動可能に軸支されている。外部操作ロック部材43は、連結切替部材35の回動軸35Jと直交した(即ち、ドア10の端面と平行でかつ水平方向に延びた)回動軸43Jを中心に回動する。また、外部操作ロック部材43における回動シャフト部44の一端部には扇形回動盤45が備えられ、その扇形回動盤45に形成された係合凹部45Aに第1ロッキングレバー41を貫通した上下駆動レバー62が突入している。係合凹部45Aは、上下方向に長くなっており、係合凹部45Aにおける上端内面が上下駆動レバー62に上方から当接している。これにより、扇形回動盤45を下方に回動した際には、これに伴って上下駆動レバー62も連動して下方に回動する。一方、上下駆動レバー62が下方に回動した際には、係合凹部45A内を上下駆動レバー62が移動して扇形回動盤45は回動しない。また、回動シャフト部44の他端部には、回動シャフト部44と直交する方向に連結レバー46が張り出されている。そして、ドア10に備えた図示しないキーシリンダが、連結レバー46の先端にワイヤーW3を介して連結されている。これにより、電動アクチュエータ60に通電せずに、キーシリンダの手動操作によって回動出力盤61を回動することができ、ドア10の内側から車両用ドアロック装置20をロック状態とロック解除状態とに切り替えることができる。
【0044】
さて、ケース本体部55のケース本体主板壁56には、中継リンク81及びインサイドドアハンドル連結部材80が上下に並べて設けられ、これらが別々の回動軸を中心にして回動可能に軸支されている。また、インサイドドアハンドルは、このインサイドドアハンドル連結部材80にワイヤーW1を介して連結されている。そして、インサイドドアハンドルを操作することで、インサイドドアハンドル連結部材80が回動し、そのインサイドドアハンドル連結部材80に連動して中継リンク81が回動する。すると、中継リンク81がインサイド操作突片31を押し上げて、ポール一体回動部材30が回動する。即ち、インサイドドアハンドルからの操作力は、常時、ポール24に伝達可能な構成になっている。
【0045】
また、インサイドドアハンドル連結部材80と回動出力盤61とは、図示しない凹凸係合部によって互いに凹凸係合しており、インサイドドアハンドル連結部材80が回動するとこれに伴って回動出力盤61も回動する。そして、回動出力盤61が第1ロッキングレバー41、第2ロッキングレバー42及びそれらの間のレバー連結バネを介して連結切替部材35に連結されている。これにより、ロック状態でインサイドドアハンドルを操作すると、自動的に連結切替部材35がロック姿勢からロック解除姿勢に変更される。
【0046】
本実施形態の車両用ドアロック装置20の構成に係る説明は以上である。次に、この車両用ドアロック装置20の作用効果について説明する。この車両用ドアロック装置20では、ドア10に備えたキーシリンダ又はロック操作スイッチ等のロック操作部の操作により、連結切替部材35がロック姿勢とロック解除姿勢とに姿勢変更される。そして、連結切替部材35がロック解除姿勢になると、ドア10のアウトサイドドアハンドルを操作した際に、その操作力が連結切替部材35及びポール一体回動部材30を介してポール24に伝達され、ポール24がラッチ解放位置に移動してラッチ23が回動し、ドア10が開かれる。
【0047】
一方、連結切替部材35がロック姿勢になると、連結切替部材35とポール一体回動部材30とが間が断絶されて、アウトサイドドアハンドルを操作しても、その操作力がポール24に伝達されず、ポール24がラッチ規制位置に保持されかつラッチ23もラッチ位置に保持される。これにより、ドア10がロックされた状態になる。
【0048】
ここで、本実施形態の車両用ドアロック装置20では、インサイドドアハンドル連結部材80がインサイドドアハンドルに連結され、そのインサイドドアハンドルからの操作力を、中継リンク81及びポール一体回動部材30を介して、常時、ポール24に伝達可能な構成になっているので、連結切替部材35がロック姿勢であってもロック解除操作を別途行うことなく、インサイドドアハンドルの操作により、車内から容易にドアを開くことができる。
【0049】
また、本実施形態では、連結切替部材35をロック姿勢とロック解除姿勢とに姿勢変更するための外部操作ロック部材43のうちキーシリンダに連結される連結レバー46が、ドア10の端面と略平行な回転軸を有し、ドア10の側面と略平行に延びているので、連結レバー46を長くしても、その連結レバー46がドア10の側面(図1の符号11Cで示した部分参照)に接近しない。これにより、これにより、車両用ドアロック装置20の設置スペースをコンパクトにすることができる。
【0050】
さらに、例えば、グリス切れ等により連結切替部材35の作動抵抗が増しても、インサイドドアハンドルを操作した際に、レバー連結バネを弾性変形させながらインサイドドアハンドル連結部材80を連結切替部材35から独立して作動させることができるので、インサイドドアハンドルの軽い操作でドア10を開けることができる。
【0051】
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0052】
(1)前記実施形態の車両用ドアロック装置20は、電動アクチュエータ60を有していたが、電動アクチュエータ60を有しない構成にしてもよい。
【0053】
(2)前記実施形態の車両用ドアロック装置20では、インサイドドアハンドルのみがポール一体回動部材30に連結されていたが、例えば、非常用のハンドルをドアに内蔵して、その非常用のハンドルもポール一体回動部材に常時連結しておき、例えば、ドアの外面に備えた小扉をキー操作で開放すると非常用のハンドルの操作が可能になる構成にしてもよい。
【0054】
(3)前記実施形態では、ポール一体回動部材30とは別個に設けたインサイドハンドル連結部材80にインサイドドアハンドルがワイヤーW1を介して連結されいたが、図11に示すように、ポール一体回動部材30に一体形成したインサイドドアハンドル連結部31Wに、インサイドドアハンドルがワイヤーW1を介して連結した構成にしてもよい。即ち、本発明に係る「インサイドドアハンドル連結部材」を、本発明に係る「インサイドドアハンドル連結部材」にした構成であってもよい。この構成によりインサイドドアハンドルの操作力をより確実にポール24に伝達することができる。
【0055】
(4)また、図11に示すように、ポール一体回動部材30と連結切替部材35との間を、相互間で力が伝達されないように機械的に切り離してもよい。この構成によれば、グリス切れにより連結切替部材35の作動抵抗が増しても軽い力でインサイドドアハンドルを操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両用ドアロック装置の平面図
【図2】車両用ドアロック装置の斜視図
【図3】ラッチアンドポール機構部の正面図
【図4】ラッチアンドポール機構部の正面図
【図5】車両用ドアロック装置の後方斜視図
【図6】ロック解除状態におけるロック機構の正面図
【図7】ロック解除状態でアウトサイドドアハンドルを操作した場合のロック機構の正面図
【図8】ロック状態におけるロック機構の正面図
【図9】ロック状態でアウトサイドドアハンドルを操作した場合のロック機構の正面図
【図10】ロック状態でアウトサイドドアハンドルを操作した上で、ロック解除を行った場合のロック機構の正面図
【図11】変形例(3)の車両用ドアロック装置の後方斜視図
【図12】従来の車両用ドアロック装置の背面図
【符号の説明】
【0057】
10 ドア
12 ドア枠
13 ストライカ
23 ラッチ
24 ポール
30 ポール一体回動部材
33 シーソー部材
34 アウトサイドドアハンドル連結部
35 連結切替部材
41 第1ロッキングレバー
42 第2ロッキングレバー
43 外部操作ロック部材
44 回動シャフト部
46 連結レバー
60 電動アクチュエータ
80 インサイドハンドル連結部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のドアに取り付け可能なベース部材と、
前記ベース部材に軸支され、ドア枠のストライカに係合するラッチ位置とその係合を解除するアンラッチ位置との間で回動するラッチと、
前記ベース部材に軸支され、前記ラッチを前記ラッチ位置に保持するラッチ規制位置と前記ラッチの回動を許容するラッチ解放位置との間で回動するポールと、
前記ポールと常に一体に回動するポール一体回動部材と、
前記ドアの車外面に備えたアウトサイドドアハンドルの操作に応じて往復動すると共にロック姿勢とロック解除姿勢とに姿勢変更可能に設けられ、前記ロック解除姿勢になると前記往復動の過程で前記ポール一体回動部材に係合して前記ポールを前記ラッチ解放位置に回動させる一方、前記ロック姿勢になると前記往復動の過程で前記ポール一体回動部材を素通りする連結切替部材と、
前記車両に備えたロック操作部の操作に応じて往復動し、前記連結切替部材を前記ロック姿勢と前記ロック解除姿勢とに変更するロック切替部材とを有した車両用ドアロック装置において、
前記ドアの車内面に備えたインサイドドアハンドルからの操作力を、常時、前記ポールに伝達可能であると共に、前記連結切替部材と独立して作動可能なインサイドドアハンドル連結部材を設けたことを特徴とする車両用ドアロック装置。
【請求項2】
前記ベース部材に回動可能に軸支され、一端部に前記アウトサイドドアハンドルが連結されるシーソー部材を備え、
前記連結切替部材は、前記シーソー部材に回動可能に軸支されて前記シーソー部材と共に往復動しかつそのシーソー部材に対して回動して前記ロック姿勢と前記ロック解除姿勢とに姿勢変更され、
前記ラッチ、前記ポール、前記ポール一体回動部材、前記シーソー部材及び前記連結切替部材の回動軸が、前記ドアの端面と略直交するように配置され、
前記ロック切替部材は、前記ドアの端面と略直交する回動軸を有しかつ前記回動ロック部材に連結したロッキングレバーと、前記ドアの端面と略平行な略水平方向に延びた回転軸を有しかつ前記ロッキングレバーに連結した外部操作ロック部材とを備えてなり、
前記外部操作ロック部材は、前記ドアの側面と略平行に延びかつ先端に前記ロック操作部としてのキーシリンダが連結される連結レバーを有したことを特徴とする請求項1に記載の車両用ドアロック装置。
【請求項3】
前記ロッキングレバーは、共通の回動軸を中心にして回動する第1ロッキングレバーと第2ロッキングレバーとからなり、
前記第1ロッキングレバーが前記外部操作ロック部材に連結される一方、前記第2ロッキングレバーが前記回動ロック部材に連結され、
前記第1及び第2のロッキングレバーの間には、
それら第1及び第2のロッキングレバーが一方向に互いに相対回転してそれらの開脚角度が所定角度になった原点姿勢で当接する一方、その原点姿勢から逆方向への相対回動を許容するストッパ部と、前記第1及び第2のロッキングレバーを前記原点姿勢に付勢するレバー連結バネとが設けられ、
前記アウトサイドドアハンドルの操作により前記連結切替部材が作動してから前記ロック操作部がロック解除側に操作された結果、前記連結切替部材が前記往復動方向と交差する方向から前記ポール一体回動部材に当接して前記連結切替部材が前記ロック姿勢に保持された特異状態になった場合に、前記第1及び第2のロッキングレバーが前記レバー連結バネに抗して前記原点姿勢から離れるように相対回動することを特徴とする請求項2に記載の車両用ドアロック装置。
【請求項4】
前記ロック操作部として前記ドアの車内側に備えたロック操作スイッチの操作により作動し、前記第1ロッキングレバーを駆動可能な電動アクチュエータを備えたことを特徴とする請求項3に記載の車両用ドアロック装置。
【請求項5】
前記インサイドドアハンドル連結部材が前記第1ロッキングレバーに連結され、
前記連結切替部材が前記ロック姿勢に保持された状態で前記インサイドドアハンドルを操作したときに前記レバー連結バネが弾性変形して、その弾発力により前記連結切替部材が前記ロック解除姿勢側に付勢されるように構成したことを特徴とする請求項3又は4に記載の車両用ドアロック装置。
【請求項6】
前記連結切替部材と前記インサイドドアハンドル連結部材との間を連結する連結弾性部材を設け、
前記連結切替部材が前記ロック姿勢に保持された状態で前記インサイドドアハンドルを操作したときに前記連結弾性部材が弾性変形して、その弾発力により前記連結切替部材が前記ロック解除姿勢側に付勢されるように構成したことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の車両用ドアロック装置。
【請求項7】
前記ポール一体回動部材が、前記インサイドドアハンドル連結部材であることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の車両用ドアロック装置。
【請求項8】
前記インサイドドアハンドル連結部材と前記連結切替部材とは、相互間で力が伝達されないように機械的に切り離されたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の車両用ドアロック装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−270586(P2007−270586A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−100718(P2006−100718)
【出願日】平成18年3月31日(2006.3.31)
【出願人】(000100827)アイシン機工株式会社 (122)
【Fターム(参考)】