説明

車両用ドアロック装置

【課題】ドアに付着した雨水等の水分がコネクタの内部部品や制御基板に付着するのを防止できる車両用ドアロック装置を得る。
【解決手段】第1ワイヤーハーネス35、36、37、39の端部が着脱可能な第1コネクタ42と、第2ワイヤーハーネス43の端部が着脱可能で、ドアが車両本体の開口を閉じたときに第1コネクタより上方に位置する第2コネクタ41と、第1コネクタ及び第2コネクタが設けられた制御基板40と、制御基板を収納し、かつドアに固定したケース44、54と、を備え、第2コネクタが、上記第2ワイヤーハーネスが挿通し、かつドアが上記開口を閉じたときに下方に向かって開口する開口部41bを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に設けたドアを施解錠する車両用ドアロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は車両用ドアロック装置の従来技術の一例である。
このドアロック装置は車両本体の開口を開閉可能なドアに設けたものであり、共に回転可能なフック及びラチェットと、フックを回転駆動可能な電動式モータ(クロージャモータ)と、モータと電気的に接続する制御基板(制御装置)と、制御基板と接続するコネクタと、これらの部品を収納しかつドアに固定したケーシングと、を備えている。フックはストライカと係合しないアンロック位置と係合するロック位置との間を回転可能であり、ラチェットはフックと係合しない位置と係合する位置との間を回転可能である。またコネクタに対して、ケーシング外に配置されたバッテリや電子部品等から延びるワイヤーハーネスの端部が接続している。
【0003】
開状態にあるドアが全閉位置近傍まで回転することにより、アンロック位置に位置していたフックがストライカと係合しながらハーフラッチ位置まで回転すると、フックのハーフラッチ位置への回転移動を検出した検出手段が制御基板に信号を送る。すると制御基板がワイヤーハーネスを介して受けたバッテリの電力をモータに供給し、モータの駆動力を受けたフックがロック位置まで回転するので、ドアが全閉位置まで回転する。さらにフックがロック位置まで回転するとラチェットがフックと係合する位置まで回転し、ラチェットがフックをロック位置に保持する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−300826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のコネクタは、ケーシングに一体的に設けた端部が開口する筒状部内に固定してある。
しかし筒状部に対して防水上の特別な工夫が施していないので、雨水がドアの内部空間に入り込んだ場合には、この雨水が筒状部の開口を通ってコネクタや制御基板に付着するおそれがある。
【0006】
本発明は、ドアに付着した雨水等の水分がコネクタの内部部品や制御基板に付着するのを防止できる車両用ドアロック装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の車両用ドアロック装置は、車両本体の開口を開閉するドアに設けた、上記車両本体側のストライカと係合するロック状態と係合を解除するアンロック状態とに移行可能なロック機構と、上記ロック機構のモータへ電力を供給する第1ワイヤーハーネスの端部が着脱可能な第1コネクタと、上記車両本体側から電力を供給される第2ワイヤーハーネスの端部が着脱可能な第2コネクタと、上記第1コネクタ及び第2コネクタが設けられた制御基板と、上記制御基板を収納し、かつ上記ロック機構に固定したケースと、を備え、上記第1コネクタは、上記第1ワイヤーハーネスの端部が挿通し、かつ上記ドアが上記開口を閉じたときに下方に向かって開口する開口部を備え、上記第2コネクタは、上記第2ワイヤーハーネスの端部が挿通し、かつ上記ドアが上記開口を閉じたときに下方に向かって開口する開口部を備えることを特徴としている。
【0008】
上記ドアが、水平方向の回転軸回りに回転可能として上記車両本体に取り付けてもよい。
【0009】
上記ドアが上記開口を閉じたときに、上記第2ワイヤーハーネスが上記ケース外で下向きに配索された後に上方に延びるようにしてもよい。
【0010】
上記ケースが傾斜平板部を有し、該傾斜平板部が、上記ドアが上記開口を閉じたときに鉛直方向に対して傾斜し、かつ下方に向かって開口する接続開口を有し、上記第2コネクタは、上記接続開口を通って上記ケースの内から外に延びてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ドアが開口を閉じたときに第1コネクタ及び第2コネクタの開口部が下方に向かって開口する。そのため仮にドアに雨水等の水分が付着している場合であっても、この水分が開口部を通って第1コネクタ及び第2コネクタの内部部品や制御基板に付着することはない。
【0012】
請求項2の発明のように構成すると、ドアが水平方向の回転軸回りに回転するため、ドアを下方に回転させたときに、第2コネクタより上方においてドアに付着した水分が下方に流れ易い。しかし第2コネクタの開口部が下方に向かって開口しているので、この水分が開口部を通って第2コネクタの内部部品や制御基板に付着することはない。
【0013】
請求項3の発明によれば、ドアが上方に回転することにより車両本体の開口を開放したときに第2コネクタの開口部が上方に向かって開口する。しかし第2ワイヤーハーネスが第2コネクタの開口部からケース外側に向かって上向きに延びた後に下方に延びるので、仮に下方に延びる部分に水分が付着しても、この水分が第2ワイヤーハーネスを伝って第2コネクタの開口部から第2コネクタの内部やケース内に侵入することはない。
【0014】
請求項4の発明によれば、ケースの傾斜平板部に水が付着している場合、この水は傾斜平板部の表面を下方に流れて接続開口に向かう。しかし第2コネクタが接続開口を通ってケースの内から外に延びているので、接続開口まで流れた水は第2コネクタの表面(上面)に付着した後に第2コネクタの表面を接続開口と反対側に流れるので、この水が制御基板側に流れることはない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明を適用した車両の側面図である。
【図2】ドアロック装置の分解斜視図である。
【図3】ドアロック装置のフックを単体で示した斜視図である。
【図4】ドアロック装置のラチェットを単体で示した斜視図である。
【図5】ドアロック装置のクローズレバーと連動レバーの斜視図である。
【図6】ドアロック装置のオープンレバーを単体で示した斜視図である。
【図7】ドアロック装置のセクタギヤと押圧部材を単体で示した斜視図である。
【図8】制御基板と蓋部材の分離状態の斜視図である。
【図9】制御基板と蓋部材を組み付けたときの図8の矢線A方向に見た図である。
【図10】制御基板及び蓋部材の結合体と本体部材の分離状態の斜視図である。
【図11】電子制御ユニット(ECU)の完成状態の斜視図である。
【図12】図15のXII−XII矢線に沿う断面図である。
【図13】バックドアが全閉位置近傍に位置するときのドアロック装置を示した平面図である。
【図14】ハーフラッチ状態のドアロック装置を示した平面図である。
【図15】フルラッチ状態への動作が完了した状態のドアロック装置を示した平面図である。
【図16】図13のXVI−XVI矢線に沿う断面図である。
【図17】バックドアが全開位置に位置するときの電子制御ユニット(ECU)とその周辺部材の斜視図である。
【図18】ドアロック装置の通常作動状態を示すタイミングチャート図である。
【図19】ハーフラッチ状態からフルラッチ状態になる途中で電動によるオープン(クローズキャンセル)操作が行われた場合のタイミングチャート図である。
【図20】ハーフラッチ状態からフルラッチ状態になる途中で機械的なオープン(クローズキャンセル)操作が行われた場合のタイミングチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図示実施形態に基づき、本発明のドアロック装置を説明する。図に示すロック機構(ドアクロージャー)10は、車両本体100の後部開口101の上縁部に左右方向(水平方向)の回転軸回りに回転可能として取り付けたバックドア102に固定したものである。車両本体100の後部開口101の下縁部には、ロック機構10に対して係脱するストライカS(図1、図13から図15参照)が設けられている。
【0017】
図2に示すように、ロック機構10は、バックドア102に対して固定的に取り付けられる金属製のベースプレート11を有している。ベースプレート11には、ストライカSが進入可能なストライカ進入溝11aが形成され、ストライカ進入溝11aを挟んで位置する軸支持穴11b、11cに対して、軸ピン14と軸ピン15が固定されている。軸ピン14はフック12に形成した軸穴12aに挿通され、フック12は、軸ピン14を中心として回動可能に支持されている。軸ピン15はラチェット13に形成した軸穴13aに挿通され、ラチェット13は、軸ピン15を中心して回動可能に支持されている。
【0018】
図3に示すように、フック12の基部を構成するフック本体12jは金属製であり、フック本体12jには軸穴12aを中心とする略半径方向に向けて形成されたストライカ保持溝12bと、このストライカ保持溝12bを挟んで位置する第1脚部12cと第2脚部12dを有している。第2脚部12dの先端部付近には、ストライカ保持溝12bに臨む側にラチェット係合段部(係合部)12eが形成されており、これと反対側の側部にラチェット押圧突部(ラチェット制御手段)12fが形成されている。また、ラチェット係合段部12eとラチェット押圧突部12fを接続する第2脚部12dの先端部は、凸状の円弧状面(ラチェット制御手段、ラチェット保持手段)12gとなっている。また、第2脚部12dには、ベースプレート11から離れる方向に突出する結合突起(オープンレバー保持手段)12hが形成されている。フック12は、図13に示すストライカ解除位置と図15に示すストライカ保持位置の間で回動可能であり、トーションばね16によって、ストライカ解除位置(図13から図15における時計方向)に向けて回動付勢されている。トーションばね16は、軸ピン14を囲むコイル部と、フック12のばね掛け穴12i及びベースプレート11のばね掛け穴11dに係合する一対のばね端部を備えている。フック本体12jの表面には樹脂製のフックカバー12kが被せてある。ただしフックカバー12kは、第1脚部12c、ラチェット係合段部12e、ラチェット押圧突部12f、円弧状面12g、結合突起12hを露出させており、かつ第2脚部12dの付け根部分を露出させるための切欠12lを備えている。
【0019】
図4に示すように、ラチェット13は、ベースプレート11に形成したラチェットガイド溝11eに対して摺動自在に係合するガイド突起(図示略)を備えている。ラチェット13においてフック12に対向する側部には、ラチェット係合段部12eに対して係合可能な回動規制段部13cを有し、該回動規制段部13cに続く側面に、フック12の円弧状面12gに対応する凹状の円弧面部(ラチェット制御手段、ラチェット保持手段)13dが形成され、円弧面部13dのうち軸穴13aに近い基端部側に滑らかな段差部(ラチェット制御手段)13eが形成されている。また、軸穴13aから離れた先端部付近にはスイッチ操作片13fが設けられ、円弧面部13dとの反対側の側部には被押圧片(ラチェット制御手段、連動レバー連係部)13gが設けられている。ラチェット13は、フック12に接近して回動規制段部13cを該フック12のラチェット係合段部12eの移動軌跡上に位置させる(ラチェット係合段部12eと係合可能な)ラッチ位置(図13、図15)と、回動規制段部13cをラチェット係合段部12eの移動軌跡上から退避させる(ラチェット係合段部12eと係合しない)アンラッチ位置(図14)の間で回動可能であり、トーションばね(ラチェット付勢手段)17によって、ラッチ位置(図13ないし図15における反時計方向)に回動付勢されている。トーションばね17は、軸ピン15を囲むコイル部と、ラチェット13のばね掛け部13h及びベースプレート11のばね掛け突起11f(図2参照)に係合する一対のばね端部を備えている。
【0020】
軸ピン14はまた、クローズレバー20の軸穴20aにも挿通されており、クローズレバー20は、軸ピン14を中心として、フック12に対して独立して回動可能に支持されている。図5に示すように、クローズレバー20は、軸穴20aを中心とする半径方向に第1アーム20bと第2アーム20cを延設させた略L字状をなし、同軸で回動するフック12のストライカ解除位置方向に位置する引込解除位置(図13、図14)と、該フック12のストライカ保持位置方向に位置する引込位置(図15)の間で回動可能である。
【0021】
クローズレバー20の第1アーム20bの先端部付近には、フック12の結合突起12hが当接可能な凹部20dと、軸ピン22が挿通支持される軸支持穴20eが形成されている。またクローズレバー20のフック12との対向面には、切欠12lを通して第2脚部12dに摺接する摺動突起20hが突設してある。軸ピン22は連動レバー(ラチェット制御手段)21の軸穴21aに挿通され、連動レバー21は、軸ピン22を中心として回動可能にクローズレバー20上に枢着されている。図5に示すように、連動レバー21は、フック12の結合突起12hに対応する形状の結合凹部21bを側部に有し、該フック12の結合突起12hの移動軌跡上に結合凹部21bを位置させる(結合突起12hと係合可能な)結合位置(図14、図15)と、該フック12の結合突起12hの移動軌跡上から結合凹部21bを退避させた(結合突起12hと係合しない)結合解除位置(図13)との間で回動が可能である。連動レバー21はさらに、結合凹部21bの近傍に、ベースプレート11から離れる方向に突出する制御突起21cを有し、軸穴21aを有する基端部とは反対側の先端部に、ラチェット押圧突起21dが設けられている。
【0022】
ベースプレート11の軸支持穴11gには軸ピン24が固定され、軸ピン24に対して、オープンレバー23に形成した軸穴23aが回動可能に嵌まっている。図6に示すように、オープンレバー23は、軸穴23aを中心として異なる方向へ延出された第1アーム23bと第2アーム(アーム部)23cを有し、第1アーム23bの先端部付近には、図示しない緊急解除ハンドルの端部が連係するハンドル連係穴が形成され、軸穴23aとハンドル連係穴の中間部にはスイッチ操作片23eが設けられている。また第1アーム23bには図示しないキー装置に対して一端が連係するワイヤの他端が連係している。第2アーム23cは、図13ないし図15のように平面視したときにラチェット13と概ね重なる位置にあり、連動レバー21の制御突起21cが挿入される連動レバー制御穴(ラチェット制御手段)23fと、フック12の結合突起12hに当接可能な回動規制壁(オープンレバー保持手段)23gと、後述するセクタギヤ26に対向するギヤ当接部23hが形成されている。連動レバー制御穴23fは、軸穴23aに近い側(クローズレバー20の引込位置方向)から第2アーム23cの先端部(クローズレバー20の引込解除位置方向)に向かうにつれて徐々に幅を広くする円弧状の長穴であり、それぞれ中心軸が異なる内側円弧面部(突起操作面)23f1と外側円弧面部(対向ガイド面)23f2を有している。オープンレバー23は、連動レバー制御穴23fを有する第2アーム23cを、ラチェット13のラッチ位置方向へ変位させるクローズ位置(図14、図15)と、ラチェット13のアンラッチ位置方向へ変位させるオープン位置(図13)との間で回動可能である。
【0023】
クローズレバー20の第2アーム20cに形成したばね掛け部20fと、オープンレバー23の第2アーム23cに形成したばね掛け部23iの間には、引張ばね(クローズレバー付勢手段、オープンレバー付勢手段)25が張設されている。引張ばね25によって、クローズレバー20は、上記の引込解除位置(図13ないし図15の時計方向)へ回動付勢され、オープンレバー23は、上記のクローズ位置(図13ないし図15の時計方向)へ回動付勢されている。
【0024】
ベースプレート11の中央近傍に突出状態で形成した突出支持部11jには軸支持穴11hが形成してあり、ベースプレート11における突出支持部11jの周辺部は突出支持部11jを中心に周方向に延びる環状段差部11kとなっている。軸支持穴11hには軸ピン28が固定され、金属製のセクタギヤ26の軸穴26aが、軸ピン28に対して回動可能に嵌まっている。セクタギヤ26は、軸穴26aを中心とする扇状部の周縁に形成されたギヤ部26bと、オープンレバー23のギヤ当接部23hに当接可能なオープンレバー操作片26cと、オープンレバー操作片26cに連なり、かつクローズレバー20の第2アーム20cに対して係合可能なクローズレバー操作部26dと、を備えている。さらにセクタギヤ26の環状段差部11kとの対向部は接近対向部26eとなっており、接近対向部26eの外周部は接近対向部26eに比べて一段凹んだ(セクタギヤ26の軸穴26aを中心とする周方向に延びる)離間対向部26fとなっている。そのため離間対向部26fと環状段差部11kの間隔は、接近対向部26eと突出支持部11jとの間隔に比べて広くなっている(図16)。図7に示すように、オープンレバー操作片26c及びクローズレバー操作部26dは、セクタギヤ26のその他の部分に対して略直交しており、クローズレバー操作部26dはオープンレバー操作片26cに比べて幅広に形成してある。さらに離間対向部26fにはビス29によって合成樹脂製の押圧部材34が固定してあり、押圧部材34は環状段差部11kとの間に微小隙間を形成している。ベースプレート11上に固定されるモータユニット27には、モータ27aによって正逆に回転駆動されるピニオン27bが設けられ、ピニオン27bがギヤ部26bに噛合している。このモータユニット27とセクタギヤ26が、電動駆動機構を構成している。
【0025】
ベースプレート11上には、ラチェット検知スイッチ(検知手段、第1のスイッチ)30と、オープンレバー検知スイッチ(検知手段、第2のスイッチ)31が設けられている。ラチェット検知スイッチ30は、ラチェット13に設けたスイッチ操作片13fによって押圧可能なスイッチであり、オープンレバー検知スイッチ31は、オープンレバー23に設けたスイッチ操作片23eによって押圧可能なスイッチである。具体的には、ラチェット検知スイッチ30は、ラチェット13が図13と図15に示すラッチ位置にあるときには、スイッチ操作片13fがスイッチ接片30aから離間したスイッチオフ状態にあり、ラチェット13が図14に示すアンラッチ位置に回動されると、スイッチ操作片13fがスイッチ接片30aを押圧してスイッチオン状態になる。また、オープンレバー検知スイッチ31は、オープンレバー23が図14と図15に示すクローズ位置にあるときには、スイッチ操作片23eがスイッチ接片31aから離間したスイッチオフ状態にあり、オープンレバー23が図13に示すオープン位置に回動されると、スイッチ操作片23eがスイッチ接片31aを押圧してスイッチオン状態になる。ラチェット検知スイッチ30とオープンレバー検知スイッチ31のオンオフ状態は電子制御ユニット(ECU)32に入力され、電子制御ユニット32によって、モータユニット27が後述するように制御される。
【0026】
ロック機構10はまた、スイッチ接片33aを備えセクタギヤ26の初期位置を検出するセクタギヤ位置検知センサ33(図2、図13等)と、モータ駆動によるオープン作動を行わせるためのオープン操作スイッチ(図示略)を備える。図示するようにセクタギヤ位置検知スイッチ33はベースプレート11の環状段差部11kにビスにより固定してあり、スイッチ接片33aと押圧部材34は共にセクタギヤ26の回転方向と平行な一平面上に位置している。
【0027】
図2に示すようにラチェット検知スイッチ30、オープンレバー検知スイッチ31、及びセクタギヤ位置検知スイッチ33には、導電性材料からなるハーネスの周囲を絶縁性材料からなる被覆チューブで覆った全体として可撓性を有するワイヤーハーネス35、36、37の一端が接続しており、ワイヤーハーネス35、36、37の他端はコネクタ38に接続している。またコネクタ38にはワイヤーハーネス35、36、37と同一構造であるワイヤーハーネス39の一端が接続しており、ワイヤーハーネス39の他端にはモータユニット27のソケット27cに接続するコネクタ39aが設けてある。図2及び図17に示すように、ワイヤーハーネス35、36、37、39のコネクタ38側の端部近傍にはそれぞれ屈曲部35a、36a、37a、39aが形成してある。そのためバックドア102が全閉位置又は全閉位置近傍に位置するとき、ワイヤーハーネス35、36、37、及び39はコネクタ38から屈曲部35a、36a、37a、39aに向かって斜め下方に向かって延び、屈曲部35a、36a、37a、39aより先の部分は屈曲部35a、36a、37a、39aから斜め上方に向かって延びる。
【0028】
電子制御ユニット32は、上側コネクタ41(第2コネクタ)及び下側コネクタ42(第1コネクタ)と一体化した制御基板40と、蓋部材44と、本体部材54とを組み合わせて構成したものである。
制御基板40の一面は回路をプリントした回路形成面となっており、制御基板40の一つの角部にはL字状の切欠部40aが形成してある。上側コネクタ41は、制御基板40の回路に半田付けした複数のコンタクト(ピン)と、絶縁性の硬質樹脂からなりこのコンタクト(群)の周囲を覆う断面矩形筒状の筒状カバー41aと、を具備している。下側コネクタ42は、制御基板40の回路に半田付けした複数のコンタクト(ピン)と、絶縁性の硬質樹脂からなりこのコンタクト(群)の周囲を覆う断面矩形筒状の筒状カバー42aと、を具備している。図示するように筒状カバー41aと筒状カバー42aは共に長手方向の一方の端部のみが開口しており、筒状カバー41aの開口は上側開口41b(開口部)を構成し、筒状カバー42aの開口は下側開口42bを構成している。さらに筒状カバー41aと筒状カバー42aの軸線は互いに直交している。
絶縁性の硬質樹脂からなる蓋部材44は、筒状カバー41aと略同じ断面形状の上側接続開口45が形成された傾斜平板部46と、傾斜平板部46の一端から傾斜平板部46に対して直交する方向に延びる段差部47と、段差部47の端部から傾斜平板部46と反対側に延びる係止片48と、傾斜平板部46の他端から段差部47と反対側に向かって延びる端面部50と、端面部50の端部から係止片48と同じ方向に延びる係止片51と、を一体的に具備している。係止片48には係止穴49が穿設してあり、係止片51にも係止穴49と同様の係止穴52が形成してある。
絶縁性の硬質樹脂からなる本体部材54は中空の箱状部材であり、長手方向の一方の端面全体が開口しており、該一方の端部にはL字状の切欠部55が形成してある。本体部材54の一方の側面には係止爪56が突設してあり、本体部材54の他方の側面にも係止爪56が突設してある。さらに本体部材54の長手方向の他方の端面には筒状カバー42aと略同じ断面形状の下側接続開口57が形成してある。
制御基板40は、筒状カバー41aを上側接続開口45に嵌合することにより蓋部材44と一体化させてある。一体化させると筒状カバー41aの端部が上側接続開口45の外側に突出し、かつ切欠部40aが傾斜平板部46と段差部47の内面にそれぞれ接触する。さらに制御基板40と蓋部材44の一体物は、本体部材54の切欠部55側の端面開口から下側コネクタ42を本体部材54の内部に挿入して筒状カバー42aを下側接続開口57に嵌合することにより本体部材54と一体化させてある。一体化させると傾斜平板部46、段差部47及び端面部50が本体部材54の切欠部55側の開口端面に被さり、係止片48の係止穴49と係止片51の係止穴52が本体部材54の2つの係止爪56にそれぞれ係止する。
【0029】
電子制御ユニット32はベースプレート11のストライカ進入溝11aと反対側の端部に複数のビスを利用して固定してある。図示するようにベースプレート11に対して固定された電子制御ユニット32の軸線(筒状カバー42aの軸線及び傾斜平板部46)は上下方向に対して傾斜し、筒状カバー41aの軸線は水平方向に対して傾斜する。
そして筒状カバー41aには、車両本体100に設けた(モータ27a、ラチェット検知スイッチ30、オープンレバー検知スイッチ31、電子制御ユニット32、セクタギヤ位置検知スイッチ33等に電力を供給するための)バッテリ(図示略)と電気的に接続するワイヤーハーネス43(ワイヤーハーネス35、36、37と同じ構造)の端部に設けたコネクタ(雄型コネクタ)43a(図13、図15、図17参照)が接続し、コネクタ43aのコンタクト群が上側コネクタ41(雌型コネクタ)の筒状カバー41a内に位置する上記コンタクト群と接触する。このように車両本体100に設けたバッテリと電気的に接続するワイヤーハーネス43の端部に設けたコネクタ(雄型コネクタ)43aを上側コネクタ41に接続するのは、下側コネクタ42に接続するよりも接続作業が容易だからである。図13、図15及び図17に示すように、ワイヤーハーネス43のコネクタ43a側の端部近傍には屈曲部43bが形成してある。そのためバックドア102が全閉位置又は全閉位置近傍に位置するとき、ワイヤーハーネス43はコネクタ43aから屈曲部43bに向かって斜め下方に向かって延び、屈曲部43bより先の部分は屈曲部43bから斜め上方に向かって延びる。
また筒状カバー42aにはコネクタ38が接続し、コネクタ38の内部に設けたコンタクト群(ワイヤーハーネス35、36、37の各ハーネスの端部に接続している)が筒状カバー42a内に位置する上記コンタクト群と接触する。このようにラチェット検知スイッチ30、オープンレバー検知スイッチ31、セクタギヤ位置検知スイッチ33、モータユニット27と電気的に接続するワイヤーハーネス35、36、37、39の端部に設けたコネクタ38を下側コネクタ42に接続するのは、ラチェット検知スイッチ30、オープンレバー検知スイッチ31、セクタギヤ位置検知スイッチ33、モータユニット27からの距離が上側コネクタ41に比べて短いためである。
【0030】
以上の構造のロック機構10の動作を、主に図13以下を参照して説明する。図13から図15はロック機構10の機構的な作動の態様を示し、図18から図20は電気的な制御を示すタイミングチャートである。機構図中のF1、F2、F3及びF4はそれぞれ、フック12、ラチェット13、クローズレバー20及びオープンレバー23に作用するばねの付勢力の方向を表している。以下に述べる各部材の回動方向は、図13から図15における回動方向である。また、モータ27aの駆動方向に関し、ドアを閉じさせる(ロックさせる)方向を正転、ドアロックを解除させる方向を逆転と呼ぶ。
【0031】
まず、図18に示す通常作動を説明する。図13は、図18のタイミングチャートにT1で示すバックドア102開放状態(全閉位置の近傍に位置する状態)でのロック機構10を示している。
このときフック12は、第2脚部12dをストライカ進入溝11a上に位置させ、第1脚部12cをストライカ進入溝11a上から退避させたストライカ解放位置にあり、ラチェット13は、フック12に接近する方向に回動されたラッチ位置にある。前述のように、ラチェット13は、ラッチ位置にあるときには、スイッチ操作片13fがラチェット検知スイッチ30のスイッチ接片30aを押圧しておらず、ラチェット検知スイッチ30はスイッチオフ状態にある。フック12とラチェット13のそれぞれの位置は、トーションばね16の付勢力F1とトーションばね17の付勢力F2によって維持される。具体的には、フック12はその側面がベースプレート11の立壁部11iに当て付くことによって、F1方向へのそれ以上の回動が制限され、ラチェット13は、上記ガイド突起(図示略)をラチェットガイド溝11eの一端部に当接させることで、F2方向へのそれ以上の回動が規制されている。
【0032】
図13のバックドア102開放状態では、クローズレバー20はその側面が立壁部11iに接触することにより引込解除位置に保持されるので、該クローズレバー20に軸ピン22を介して枢着された連動レバー21の制御突起21cはオープンレバー23の連動レバー制御溝23fの下端側の端面から上方に離間しており、引張ばね25が付勢するF3方向へのそれ以上の回動が規制されている。このとき、引張ばね25がクローズレバー20に及ぼす付勢力F3は、連動レバー21の制御突起21cを連動レバー制御溝23fの内側円弧面部23f1に押し付ける方向に作用しており、連動レバー21は制御突起21cが内側円弧面部23f1に当て付くことによって、フック12の結合突起12hに対して結合できない結合解除位置に保持されている。また、セクタギヤ26のオープンレバー操作片26cがオープンレバー23のギヤ当接部23hに当接する一方で、クローズレバー操作部26dは引込解除位置にあるクローズレバー20の第2アーム20cからは離間している。この位置が、セクタギヤ26に固定した押圧部材34がスイッチ接片33aを押圧することによりセクタギヤ位置検知スイッチ33が検出するセクタギヤ26の初期位置である。オープンレバー23は、回動規制壁23gがフック12の結合突起12hに当て付いて、引張ばね25に付勢されたF4方向への回動が規制され、オープン位置に保持されている。前述のように、オープンレバー23は、オープン位置にあるときには、スイッチ操作片23eがオープンレバー検知スイッチ31のスイッチ接片31aを押圧して、オープンレバー検知スイッチ31がスイッチオン状態にある。そして、ラチェット検知スイッチ30がオフ、オープンレバー検知スイッチ31がオンという信号入力の組み合わせによって、電子制御ユニット32の制御基板40が図13のドア開放状態を検知する。
【0033】
バックドア102の閉成動作によって、ストライカSがストライカ進入溝11aに進入して第2脚部12dを押圧すると、フック12は、ストライカSをストライカ保持溝12b内に保持しつつ、トーションばね16の付勢力F1に抗して図13のストライカ解放位置から図15の引込開始位置へ反時計方向に回動される。すると、フック12のラチェット押圧突部12fがラチェット13の段差部13eを押し込んで、トーションばね17の付勢力F2に抗して、ラチェット13は図13のラッチ位置から図15に示すアンラッチ位置へ時計方向に回動される。ラチェット13がアンラッチ位置に回動すると、スイッチ操作片13fがスイッチ接片30aを押圧し、ラチェット検知スイッチ30がオフからオンに切り替わる(T2)。
【0034】
オープンレバー23の回動規制壁23gは第2アーム23cの長手方向に所定の長さを有しており、フック12が図13のストライカ解放位置から図14の引込開始位置に達する直前までは、回動規制壁23gがフック12の結合突起12hに当て付いて、オープンレバー23はクローズ位置(時計方向)への回動が規制されてオープン位置に保持され続けている。そして、フック12が図14の引込開始位置まで達すると、フック12の結合突起12hが回動規制壁23gとの対向位置から外れて回動規制が解除され、引張ばね25の付勢力F4によって、オープンレバー23が同図に示すクローズ位置へ回動される(T3)。オープンレバー23がクローズ位置に回動すると、オープンレバー23の外側円弧面部23f2が連動レバー21の制御突起21cをクローズ位置側に押圧するので、連動レバー21が、引張ばね25の付勢力F3によって軸ピン22を中心として時計方向に回動され、図13に示す結合解除位置から図14の結合位置に移動する。その結果、連動レバー21の結合凹部21bの底面にフック12hの結合突起12hが当接するので、連動レバー21によってフック12は引込開始位置に保持される。この状態が図14に示すハーフラッチ状態である。ロック機構10が図13のドア開放状態から図14のハーフラッチ状態に移行する間(フック12がストライカ解放位置と引込開始位置に位置するときを含む)、クローズレバー20の側面が立壁部11iに接触し続けるので、ハーフラッチ状態においてもクローズレバー20は引込解除位置に保持される。オープンレバー23がクローズ位置に回動すると、スイッチ操作片23eがスイッチ接片31aへの押圧を解除して、オープンレバー検知スイッチ31がオンからオフに切り替わる(T3)。そして、ラチェット検知スイッチ30がオン、オープンレバー検知スイッチ31がオフという信号入力の組み合わせによって、電子制御ユニット32が図14のハーフラッチ状態を検知される。
【0035】
なお、図13のバックドア102の開放状態(全閉位置の近傍に位置する状態)から図14のハーフラッチ状態になるとき、連動レバー21とオープンレバー23はいずれも時計方向に回動されるが、その際、連動レバー21の制御突起21cは、連動レバー制御溝23f内における幅方向への位置を相対的に変化させ外側円弧面部23f2へ当接する状態(図14)になる。そして、この状態では、制御突起21cと外側円弧面部23f2の当接関係によって、結合解除位置への連動レバー21の回動が規制される。
【0036】
ハーフラッチ状態が検知されると、電子制御ユニット32の制御基板40がモータユニット27のモータ27aを正転駆動させる(T4)。すると、ピニオン27bとギヤ部26bの噛合関係によってセクタギヤ26が図14中の時計方向に回動され(T5)、クローズレバー操作部26dがクローズレバー20の第2アーム20cを押圧し、クローズレバー20が図14の引込解除位置から図15の引込位置へ反時計方向に回動される。これにより、連動レバー21を介してクローズレバー20と一体化された(結合凹部21bによってストライカ解放位置側への回転が規制された)フック12も、図14の引込開始位置から図15のストライカ保持位置へ反時計方向に回動され、フック12のストライカ保持溝12bによってストライカSをストライカ進入溝11aの奥側へ引き込んでゆく。このとき、連動レバー21は、制御突起21cを連動レバー制御溝23fの(このとき自身の中心が軸ピン14と一致する)外側円弧面部23f2に摺接させながら、結合凹部21bと結合突起12hの係合を維持した状態で、軸ピン14を中心として、クローズレバー20と一体的に移動される。そして、オープンレバー23がクローズ位置に保持されている間は、外側円弧面部23f2と制御突起21cの当接によって、結合凹部21bと結合突起12hの係合を解除する方向(結合解除位置)への連動レバー21の回動(軸ピン22を中心とした自転)が規制されている。換言すれば、外側円弧面部23f2は、ハーフラッチ状態からのクローズ作動時における連動レバー21の回動軌跡を決めるガイド面として機能する。
【0037】
フック12とクローズレバー20の結合体が図14のハーフラッチ状態からストライカSの引込方向に回動されている間は、フック12の第2脚部12dの先端部に形成した円弧状面12gが、ラチェット13の円弧面部13dに対して摺接し、ラチェット13は、トーションばね17の付勢力F2に抗して、図14のハーフラッチ状態と同様にアンラッチ位置に保持される。この間、オープンレバー23も、ハーフラッチ状態と同じくクローズ位置に保持される。すなわち、ラチェット検知スイッチ30がオン、オープンレバー検知スイッチ31がオフという状態が続く。そして、フック12が図15のストライカ保持位置まで回動されると、円弧状面12gが円弧面部13dとの対向位置から上方に逃げてラチェット13に対する回動規制が解除され、ラチェット13がトーションばね17の付勢力F2によってアンラッチ位置からラッチ位置(反時計方向)へ回動され、図15に示すように回動規制段部13cがラチェット係合段部12eに係合する。この回動規制段部13cとラチェット係合段部12eの係合により、ストライカ解放位置方向へのフック12の回動が規制され、ストライカSがストライカ進入溝11aの奥部に完全に保持されるフルラッチ状態(ドア全閉状態)となる。回動規制段部13cをラチェット係合段部12eに係合させるときのラチェット13の反時計方向回動により、スイッチ操作片13fがスイッチ接片30aに対する押圧を解除して、ラチェット検知スイッチ30がオンからオフに切り替わる(T6)。つまり、ラチェット検知スイッチ30とオープンレバー検知スイッチ31がいずれもオフになり、これによってフルラッチ状態が検知される。
【0038】
フルラッチ状態が検知されると、電子制御ユニット32の制御基板40が、ラッチを確実にさせるために所定のオーバーストローク分のモータ正転駆動を継続させた後、モータ27aをオープン方向に逆転駆動させる(T7)。このモータ逆転駆動は、クローズ作動によって図15の位置まで回動されたセクタギヤ26を、図13に示す初期位置に戻すためのものであり、押圧部材34がスイッチ接片33aを押圧することによりセクタギヤ位置検知スイッチ33がセクタギヤ26の初期位置への復帰を検知すると(T8)、モータ27aが停止される(T9)。このモータ停止状態で、クローズレバー操作部26dが第2アーム20cから離れて、セクタギヤ26からクローズレバー20への押圧力は解除されている。しかし、前述のように、ラチェット13との係合関係によって図15の時計方向(ストライカ解放方向)へのフック12の回動が規制されており、連動レバー21を介してフック12と一体化されているクローズレバー20も、引張ばね25の付勢力4に抗して時計方向(引込解除位置方向)への回動が規制される。つまり、フルラッチ状態が維持される。
【0039】
さらに図15に示すようにフルラッチ状、即ち、バックドア102の全閉状態において、筒状カバー41aの上側開口41bが斜め下方を向き、かつワイヤーハーネス43がコネクタ43aから屈曲部43bに向かって斜め下方に延びるので、仮にワイヤーハーネス43に雨水等の水分が付着している場合であっても(又はバックドア102に付着していた水がワイヤーハーネス43に流れた場合であっても)、この水分がワイヤーハーネス43の表面を伝って屈曲部43bよりコネクタ43a側に流れ上側開口41bを通って筒状カバー41aの内部や制御基板40に付着することはない。同様に、筒状カバー42aの下側開口42bが斜め下方を向き、かつワイヤーハーネス35、36、37、39がコネクタ42から屈曲部35a、36a、37a、39aに向かって斜め下方に延びるので、仮にワイヤーハーネス35、36、37、39に雨水等の水分が付着している場合であっても、この水分がワイヤーハーネス35、36、37、39の表面を伝って屈曲部35a、36a、37a、39aよりコネクタ42側に流れ下側開口42bを通って筒状カバー42aの内部や制御基板40に付着することはない。
さらに図12に示すように、傾斜平板部46の上側接続開口45より上方に位置する部分が鉛直方向に対して傾斜しているので、傾斜平板部46の表面に水が付着している場合、この水は傾斜平板部46の表面を下方に流れて上側接続開口45に向かう。しかし筒状カバー41aの長手方向が傾斜平板部46の傾斜方向に対して直交しているので、上側接続開口45まで流れた水は筒状カバー41aの表面(上面)に付着した後に上側開口41b側(下方)に流れるので、この水が筒状カバー41aの表面を通って制御基板40側に流れることはない。
また、図2に示すようにこのとき筒状カバー42aの下側開口42bが斜め下方を向き、かつワイヤーハーネス35、36、37、及び39はコネクタ38から屈曲部35a、36a、37a、39aに向かって斜め下方に向かって延びるので、水分がワイヤーハーネス35、36、37、及び39の表面を伝って屈曲部35a、36a、37a、39aよりコネクタ38側に流れ下側開口42bを通って筒状カバー42aの内部や制御基板40に付着することはない。
【0040】
フルラッチ状態において制御基板40と電気的に接続するオープン操作スイッチ(図示略)がオンされると(T10)、モータ27aが逆転駆動され(T11)、セクタギヤ26が図13に示す初期位置から反時計方向に回動される(T12)。すると、オープンレバー操作片26cがギヤ当接部23hを押圧し、オープンレバー23が、引張ばね25の付勢力F4に抗して図15のクローズ位置からオープン位置へ向けて反時計方向に回動され、オープンレバー検知スイッチ31がオフからオンに切り替わる(T13)。このオープンレバー23の反時計方向回動によって、連動レバー制御溝23fの内側円弧面部23f1が制御突起21cを押圧し、連動レバー21が軸ピン22を中心として反時計方向(結合解除位置)に回動(自転)される。そして、この連動レバー21の回動によって、結合凹部21bと結合突起12hの係合が解除され、フック12とクローズレバー20の(連動レバー21を介した)結合が解除される。また、反時計方向に回動する連動レバー21のラチェット押圧突起21dがラチェット13の被押圧片13gを押圧して、トーションばね17の付勢力F2に抗して、ラチェット13がラッチ位置からアンラッチ位置へと時計方向に回動される(T14)。
【0041】
ラチェット13がアンラッチ位置へ回動することにより、回動規制段部13cとラチェット係合段部12eの係合、すなわちフック12に対する回動規制が解除されて、トーションばね16の付勢力F1によって、フック12が図15のストライカ保持位置から図13のストライカ解放位置へ向けて回動される。フック12との結合が解除されたクローズレバー20も、引張ばね25の付勢力F4によって図15の引込位置から図13及び図14の引込解除位置へ向けて時計方向に回動され、これに伴い、連動レバー21の制御突起21cは、内側円弧面部23f1に対して摺接しながら、連動レバー制御溝23f内を下端部方向へ移動する。そして、オープンレバー23がオープン位置に保持されている間は、内側円弧面部23f1と制御突起21cの当接によって、結合凹部21bと結合突起12hを再係合させる方向(結合位置)への連動レバー21の回動(軸ピン22を中心とした自転)が規制されている。換言すれば、内側円弧面部23f1は、フルラッチ状態からのオープン作動時における連動レバー21の回動軌跡を決めるガイド面として機能する。
【0042】
クローズレバー20の引込解除位置への回動に伴って連動レバー21が所定量下方に移動したところで、該連動レバー21のラチェット押圧突起21dによる、ラチェット13の被押圧片13gに対するアンラッチ位置方向への押圧が解除される。しかし、フック12は回動規制段部13cとラチェット係合段部12eの係合が解除されてから図13のストライカ解放位置に達するまでの間は、フック12の第2脚部12dの円弧状面12gが、ラチェット13の円弧面部13dを押圧しており、トーションばね17の付勢力F2に抗してアンラッチ位置に保持され続ける。具体的には、クローズレバー20の引込位置(図15)から引込解除位置(図14)への回動量は、フック12のストライカ保持位置(図15)から引込開始位置(図14)までの回動量にほぼ等しく、オープン作動時には、クローズレバー20が図14の引込解除位置に達するよりも前の段階で、連動レバー21によるラチェット13のアンラッチ位置方向への押圧が解除される。一方、フック12の第2脚部12dによるラチェット13のアンラッチ位置方向への押圧は、連動レバー21よりも長く続き、フック12がストライカ解放位置(図13)に達し、ラチェット押圧突部12fがラチェット13の段差部13eを乗り越えて、互いの円弧面部12g、13dの当接が解除されると初めて、ラチェット13のラッチ位置への回動が許容される。そして、この回動許容が生じて初めて、トーションばね17の付勢力F2によって、ラチェット13がアンラッチ位置からラッチ位置へと復帰回動する(T15)。つまり、フック12がストライカ解放位置に達するまでは、ラチェット検知スイッチ30がオフ、オープンレバー検知スイッチ31がオンという、前述したバックドア102の開放状態の信号が入力されない。
【0043】
バックドア102の開放状態が検知されると、電子制御ユニット32の制御基板40が、ラッチ解除を確実にさせるために所定のオーバーストローク分のモータ逆転駆動を継続させた後、モータ27aをクローズ方向に正転駆動させる(T16)。このモータ正転駆動は、オープン作動に際して図13に示す初期位置から反時計方向に回動されたセクタギヤ26を、初期位置に戻すためのものであり、セクタギヤ位置検知スイッチ33によって初期位置への復帰が検知されると(T17)、モータ27aが停止されて(T18)、ロック機構10は図13に示すバックドア102開放状態に戻る。
【0044】
さらに図17に示すようにバックドア102が全開状態になると、筒状カバー41aの上側開口41b及び筒状カバー42aの下側開口42bが斜め上方を向く。しかし図示するように、このときワイヤーハーネス43は屈曲部43bからコネクタ43aと反対側に向かって斜め下方に延びるので、仮にワイヤーハーネス43(の屈曲部43bよりコネクタ43aと反対側に位置する部分)に雨水等の水分が付着している場合であっても、この水分がワイヤーハーネス43の表面を伝って屈曲部43bよりコネクタ43a側に流れることはない。そのため水分が上側開口41bを通って筒状カバー41aの内部や制御基板40に付着することはない。同様にワイヤーハーネス35、36、37、及び39は屈曲部35a、36a、37a、39aからコネクタ38と反対側に向かって斜め下方に向かって延びるので、ワイヤーハーネス35、36、37、及び39(の屈曲部35a、36a、37a、39aよりコネクタ38と反対側に位置する部分)に水分が付着していても、この水分がワイヤーハーネス35、36、37、及び39の表面を伝って屈曲部35a、36a、37a、39aよりコネクタ38側に流れることはない。そのため水分が下側開口42bを通って筒状カバー42aの内部や制御基板40に付着することはない。
【0045】
図19は、図14のハーフラッチ状態から図15のフルラッチ状態になるまでの間に、上記オープン操作スイッチによるオープン(クローズキャンセル)操作があった場合の処理を示している。ハーフラッチ信号(ラチェット検知スイッチ30がオン、オープンレバー検知スイッチ31がオフ)の入力によってモータ27aが正転駆動され、セクタギヤ26が図14中の時計方向に回動されてクローズレバー20を引込位置へ向けて押圧回動しているところ(T5)までは、先に説明した通常作動と同じである。ここで、フルラッチ状態になる前にオープン操作スイッチがオンされると(T19)、電子制御ユニット32の制御基板40はモータ27aを正転から逆転駆動に切り替える(T20)。すると、セクタギヤ26は、クローズレバー操作部26dによってクローズレバー20を押圧していた状態を解除する。これにより、トーションばね16と引張ばね25の付勢力F1、F3により、フック12とクローズレバー20の結合体は、図14のハーフラッチ状態の位置に戻る。セクタギヤ26は一旦初期位置に戻る(T21)が、モータ27aを停止させずに逆転駆動が継続される。すると、セクタギヤ26のオープンレバー操作片26cがギヤ当接部23hを押圧し、オープンレバー23が、引張ばね25の付勢力F4に抗してクローズ位置からオープン位置へ向けて反時計方向に回動され、この動作がオープンレバー検知スイッチ31によって検知される(T22)。
【0046】
図14のハーフラッチ状態においてオープンレバー23がオープン位置へ回動すると、所定の空走期間(制御突起21cの当接位置が外側円弧面部23f2から内側円弧面部23f1に切り替わる区間)の後、連動レバー制御溝23fの内側円弧面部23f1が制御突起21cを押圧して、連動レバー21がフック12の結合突起12hとの結合位置から結合解除位置に回動される。これによりフック12とクローズレバー20の結合が解除され、フック12がトーションばね16の付勢力F1によって単独で図14の引込開始位置から図13のストライカ解放位置に向けて回動される。フック12がストライカ解放位置に達したところで、第2脚部12dの円弧状面12gによる円弧面部13dの押圧が解除され、ラチェット13がラッチ位置からアンラッチ位置へ回動され、これがラチェット検知スイッチ30によって検知される(T23)。これによって、ラチェット検知スイッチ30がオフ、オープンレバー検知スイッチ31がオンという、バックドア102の開放状態を示す信号となる。この信号が入力されたら、あとは通常作動時と同様に、オーバーストローク分の逆転駆動継続後にモータ27aを正転駆動に切り替えて(T24)、セクタギヤ26を初期位置に復帰させ(T25)、モータ27aを停止させる(T26)ことによって、バックドア102は図13に示す開放状態に復帰される。
【0047】
図20は、図14のハーフラッチ状態から図15のフルラッチ状態になるまでの間に、上記オープン操作スイッチに代えて、緊急解除ハンドル又はキー装置を介した機械的なオープン(クローズキャンセル)操作があった場合の処理を示している。ハーフラッチ信号(ラチェット検知スイッチ30がオン、オープンレバー検知スイッチ31がオフ)の検出によってモータ27aが正転駆動され、セクタギヤ26が図14中の時計方向に回動されてクローズレバー20を押圧回動しているところ(T5)までは、先に説明した通常作動と同じである。ここでキー装置や緊急解除ハンドル又はキー装置の操作によって(T27)、第1アーム23bを引き上げようとする力が入力され、オープンレバー23がクローズ位置からオープン位置へ回動され、オープンレバー検知スイッチ31がオフ(クローズ位置)からオン(オープン位置)に切り替わる(T28)。このオープンレバー23の回動によって、連動レバー制御溝23fの内側円弧面部23f1が連動レバー21の制御突起21cを押圧し、連動レバー21が軸ピン22を中心として反時計方向に回動(自転)されて、フック12の結合突起12hとの結合を解除する。これによりクローズレバー20の結合が解除されたフック12が、トーションばね16の付勢力F1によって、図13のストライカ解放位置に向けて回動される。そしてフック12がストライカ解放位置に達したところで、第2脚部12dの円弧状面12gによる円弧面部13dの押圧が解除され、ラチェット13がラッチ位置からアンラッチ位置へ回動され、ラチェット検知スイッチ30がオンからオフに切り替わる(T29)。これとオープンレバー検知スイッチ31のオンとの組み合わせで、バックドア102の開放状態が検知される。バックドア102の開放状態が検知されると、電子制御ユニット32の制御基板40がモータ27aを、クローズ用の正転駆動から逆転駆動に切り替え(T30)、セクタギヤ26が、クローズレバー20を押圧する位置から初期位置へ向けて回動される。セクタギヤ26が初期位置に戻ったことがセクタギヤ位置検知スイッチ33で検知されると(T31)、モータ27aが停止され(T32)、図13に示すバックドア102の開放状態に復帰する。
【0048】
以上のように、本実施形態のロック機構10では、バックドア102が開いているときも閉じているときも、バックドア102(ワイヤーハーネス35、36、37、39、43等)に付着している水が筒状カバー41a、42aの内部や制御基板40に流れることがないので、制御基板40によってモータユニット27を常に正確に制御可能である。
【0049】
さらにセクタギヤ26が初期位置に回転したことを、セクタギヤ位置検知スイッチ33と押圧部材34によって確実に検出できるので、制御基板40によってセクタギヤ26を正確に制御できる。
そしてセクタギヤ位置検知スイッチ33をベースプレート11のセクタギヤ26との対向面に設けているので、従来のクロージャ機構に比べて10を小型化できる。
さらにベースプレート11に突出支持部11jと環状段差部11kを形成すると共にセクタギヤ26に接近対向部26eと離間対向部26fを形成することにより、ベースプレート11とセクタギヤ26の間にセクタギヤ位置検知スイッチ33を配置可能としつつ、セクタギヤ26とセクタギヤ位置検知スイッチ33の干渉を防止している。またピニオン27b等からセクタギヤ26にベースプレート11側へ倒れる方向の外力が掛かったとしても、押圧部材34がベースプレート11(環状段差部11k)に当接することによりセクタギヤ26の倒れを規制するので、セクタギヤ26を円滑に回転させることが可能である。そのためセクタギヤ26(押圧部材34)及びセクタギヤ位置検知スイッチ33を円滑に動作させることが可能である。
さらに押圧部材34をセクタギヤ26と別体の樹脂製としているので、押圧部材34を所望の形状となるように成形するのが(金属製の場合に比べて)容易である。そのため、セクタギヤ位置検知スイッチ33及び押圧部材34によってセクタギヤ26の位置検出を正確に行うことが可能である。
【0050】
また、フック12がストライカ解放位置まで達したときに、ラチェット13をアンラッチ位置からラッチ位置に復帰動作させ、このラチェット復帰動作を参照してドアの開放(ラッチ解除、ロック解除)を検知している。これにより、フック12の位置を直接に検知せずに、すなわちフック12の周囲に検知手段を配する十分なスペースがなくてもドア開放状態を検出することが可能になった。そして、ロック機構10では、検知手段であるラチェット検知スイッチ30とオープンレバー検知スイッチ31を含めた各構成要素が、ベースプレート11上で予め位置決めされてユニット化されているため、取り扱いが容易であり、車両への組み付け時の面倒な調整も不要である。また、オープン作動時には、フック12がストライカ解放位置に達するまで、すなわちドアロックが完全に解除されるまではラッチ位置への復帰動作を行わないので、何らかのエラーでオープン作動の途中で止まってしまったような場合でも、これをドア開放と誤検出するおそれがない。例えば、オープン作動時に、所定の時間内にドア開放状態の信号入力(ラチェット検知スイッチ30がオフ、オープンレバー検知スイッチ31がオンの組み合わせ)が入力されない場合は、オープン作動のエラーと判断して、モータを停止させる、警告を出すなどの、適切な処理を実行させて安全性を確保することができる。
【0051】
また、以上のようなラチェット13の動作を達成するラチェット制御手段は、クローズレバー20に枢着した小型の連動レバー21やオープンレバー23に形成した連動レバー制御溝23fなど、スペース効率に優れた構造からなっており、ロック機構10の大型化を回避できる。
【0052】
以上、図示実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、図示実施形態はバックドア102のドアロック装置に適用したものであるが、本発明はバックドア102以外の車両ドア(例えば水平方向の回転軸回りに回転可能なトランクドア)にも適用が可能である。
また本発明はクロージャ機構とは異なるロック機構にも適用可能である。例えば、フックとラチェットを一つのハウジングに収納し、モータと該モータによって回転させられるレバーを別のハウジングに収納し、両ハウジングを接続することにより該レバーをラチェットと対向させて、モータの駆動力によって回転させたレバーの押圧力によってラチェットを回転させてロック解除を行うタイプのロック機構にも適用可能である。
さらに押圧部材34を金属製とした上で、押圧部材34をセクタギヤ26と一体成形してもよい。
またセクタギヤ位置検知スイッチ33のベースプレート11に対する取付位置を変更して、セクタギヤ26が初期位置以外の位置(例えば図15の位置)に回転したことをセクタギヤ位置検知スイッチ33(及び押圧部材34)によって検出してもよい。
【符号の説明】
【0053】
10 ロック機構(クロージャ機構)
11 ベースプレート(ベース部材)
11a ストライカ進入溝
11j 突出支持部
11k 環状段差部
12 フック
12b ストライカ保持溝
12e ラチェット係合段部(係合部)
12f ラチェット押圧突部(ラチェット制御手段)
12g 円弧状面(ラチェット制御手段、ラチェット保持手段)
12h 結合突起(オープンレバー保持手段)
13 ラチェット
13c 回動規制段部
13d 円弧面部(ラチェット制御手段、ラチェット保持手段)
13e 段差部(ラチェット制御手段)
13f スイッチ操作片
13g 被押圧片(ラチェット制御手段、連動レバー連係部)
16 トーションばね
17 トーションばね(ラチェット付勢手段)
18 ストッパ部材(ストッパ手段)
20 クローズレバー
20b 第1アーム
20c 第2アーム
20d 凹部
20g ストッパ面(ストッパ手段)
21 連動レバー(ラチェット制御手段)
21b 結合凹部
21c 制御突起
21d ラチェット押圧突起
23 オープンレバー(制御レバー)
23b 第1アーム
23c 第2アーム(アーム部)
23d ハンドル連係穴
23e スイッチ操作片
23f 連動レバー制御溝(制御溝)
23f1 内側円弧面部(突起操作面)
23f2 外側円弧面部
25 引張ばね(クローズレバー付勢手段、制御レバー付勢手段)
26 セクタギヤ(電動駆動機構)
26c オープンレバー操作片
26d クローズレバー操作部
26e 接近対向部
26f 離間対向部
27 モータユニット
27a モータ
27b ピニオン
27c ソケット
30 ラチェット検知スイッチ(検知手段、第1のスイッチ)
31 オープンレバー検知スイッチ(検知手段、第2のスイッチ)
32 電子制御ユニット(ECU)
33 セクタギヤ位置検知スイッチ(位置検出センサ)
34 押圧部材
35 36 37 ワイヤーハーネス(第1ワイヤーハーネス)
38 コネクタ
39 ワイヤーハーネス(第1ワイヤーハーネス)
40 制御基板
40a 切欠部
41 上側コネクタ(第2コネクタ)
41a 筒状カバー
41b 上側開口(開口部)
42 下側コネクタ(第1コネクタ)
42a 筒状カバー
42b 下側開口
43 ワイヤーハーネス(第2ワイヤーハーネス)
43a コネクタ
43b 屈曲部
44 蓋部材(ケース)
45 上側接続開口(接続開口)
46 傾斜平板部
47 段差部
48 係止片
49 係止穴
50 端面部
51 係止片
52 係止穴
54 本体部材(ケース)
55 切欠部
56 係止爪
57 下側接続開口
S ストライカ
100 車両本体
101 後部開口(開口)
102 バックドア(ドア)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両本体の開口を開閉するドアに設けた、上記車両本体側のストライカと係合するロック状態と係合を解除するアンロック状態とに移行可能なロック機構と、
上記ロック機構のモータへ電力を供給する第1ワイヤーハーネスの端部が着脱可能な第1コネクタと、
上記車両本体側から電力を供給される第2ワイヤーハーネスの端部が着脱可能な第2コネクタと、
上記第1コネクタ及び第2コネクタが設けられた制御基板と、
上記制御基板を収納し、かつ上記ロック機構に固定したケースと、
を備え、
上記第1コネクタは、上記第1ワイヤーハーネスの端部が挿通し、かつ上記ドアが上記開口を閉じたときに下方に向かって開口する開口部を備え、
上記第2コネクタは、上記第2ワイヤーハーネスの端部が挿通し、かつ上記ドアが上記開口を閉じたときに下方に向かって開口する開口部を備えることを特徴とする車両用ドアロック装置。
【請求項2】
請求項1記載の車両用ドアロック装置において、
上記ドアが、水平方向の回転軸回りに回転可能として上記車両本体に取り付けてある車両用ドアロック装置。
【請求項3】
請求項2記載の車両用ドアロック装置において、
上記ドアが上記開口を閉じたときに、上記第2ワイヤーハーネスが上記ケース外で下向きに配索された後に上方に延びる車両用ドアロック装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項記載の車両用ドアロック装置において、
上記ケースが傾斜平板部を有し、
該傾斜平板部が、上記ドアが上記開口を閉じたときに鉛直方向に対して傾斜し、かつ下方に向かって開口する接続開口を有し、
上記第2コネクタは、上記接続開口を通って上記ケースの内から外に延びている車両用ドアロック装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2013−7201(P2013−7201A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−140405(P2011−140405)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【出願人】(590001164)シロキ工業株式会社 (610)
【Fターム(参考)】