説明

車両用ワイパ

【課題】払拭面へ洗浄液を供給する手段を備えた車両用ワイパにおいて、該手段をワイパアームに装着してワイパブレードの交換作業を簡単としつつも、該手段から払拭面への洗浄液の着水を安定させるようにする。
【解決手段】ウォッシャノズル41の装着部材42がワイパアームに装着されるとともに、洗浄液を払拭面に供給するノズル部材43がその装着部材42に対して回動可能に支持される。ノズル部材43は、その係止片43cがワイパブレード(カバー部材)の上面に載置することで係止し、該ワイパブレードの回動に追従するように装着部材42に対して回動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両ウインドガラスの払拭面の払拭とともに、該払拭面へ洗浄液を供給する手段を備えた車両用ワイパに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車両ウインドガラスの払拭面に付着した汚れをワイパブレードにて払拭する際、ウォッシャ装置の作動により払拭面に洗浄液が供給されるようになっている。この洗浄液を払拭面に的確に供給すべく、ワイパブレードの外側にて剛性を有する配管を該ワイパブレードの長手方向に沿うようにしてワイパアームに装着し、その配管に形成される複数の噴射孔から払拭面に向けて至近距離から洗浄液を噴射させるようにしたものが知られている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】実開昭54−180541号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記構成では、噴射孔を有する配管がワイパブレードの長手方向に沿って設けられつつもワイパアーム側に装着されることから、湾曲面よりなるウインドガラスの払拭面を払拭する際に、ワイパアームに回動可能に支持されるワイパブレードは払拭面の湾曲形状に追従するが、噴射孔を有する配管は払拭面の湾曲形状に追従しない。従って、払拭の際に払拭面と配管の噴射孔との間の距離や方向(払拭面に向けての噴射角度)が変化するため、該噴射孔から噴射される洗浄液の着水が安定しないという問題がある。
【0004】
そこで、払拭面へ洗浄液を供給するウォッシャノズルを該払拭面の湾曲形状に追従するようにワイパブレード側に取り付けることが考えられるが、ワイパブレードを交換する際に、ウォッシャノズルと車体側から洗浄液を供給するホースとの取り外し作業が必要になり、交換作業が煩雑となってしまう。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、払拭面へ洗浄液を供給する手段を備えた車両用ワイパにおいて、該手段をワイパアームに装着してワイパブレードの交換作業を簡単としつつも、該手段から払拭面への洗浄液の着水を安定させることができる車両用ワイパを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ワイパアームと、払拭面を払拭するためのブレードラバーと、前記ワイパアームと回動可能に連結されるとともに前記ブレードラバーを保持するために少なくとも1つのレバーからなるレバー部材とを有するワイパブレードと、前記ワイパアームに装着される装着部材と、該装着部材に対して回動可能に支持され前記ワイパアームに沿って配策された配管部材から圧送される洗浄液を前記払拭面に供給するノズル部材とを有し、該ノズル部材に設けられ該ノズル部材を前記ワイパブレードの回動に追従させるべく前記ワイパブレードに係止させる係止部を有するウォッシャノズルとを備えた車両用ワイパである。
【0007】
同構成によれば、ウォッシャノズルの装着部材がワイパアームに装着されるとともに、洗浄液を払拭面に供給するノズル部材がその装着部材に対して回動可能に支持される。ノズル部材は、その係止部がワイパブレードに係止して該ワイパブレードの回動に追従するように装着部材に対して回動する。これにより、ウォッシャノズルをワイパアームに装着することから、ワイパブレードのワイパアームからの着脱が容易で該ワイパブレードの交換作業が簡単である。また、係止部をワイパブレードに係止してノズル部材を該ワイパブレードの回動に追従するようにしているため、該ワイパブレードとともに払拭面の湾曲形状に追従するようにノズル部材が回動する。これにより、払拭動作時においてノズル部材の洗浄液を供給する供給孔と払拭面との間の距離変化や方向変化が小さく抑えられるため、払拭面に対する洗浄液の着水が安定する。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用ワイパにおいて、前記ノズル部材を回動させる前記係止部は、前記レバー部材に係止させることをその要旨とする。
同構成によれば、ノズル部材を回動させる係止部がレバー部材に係止され、該ノズル部材がワイパブレードの回動に追従するように回動する。従って、剛体であるレバー部材に対してノズル部材の係止部を係止させて該ノズル部材を回動させるため、該ノズル部材をワイパブレードに確実に追従させることが可能となる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、ワイパアームと、払拭面を払拭するためのブレードラバーと、前記ワイパアームに回動可能に連結されるとともに前記ブレードラバーを保持するために少なくとも1つのレバーからなるレバー部材と、前記ブレードラバー側に開口し前記レバー部材の少なくとも一部を前記開口から内部に収容するように前記レバー部材に対して装着されるカバー部材とを有するワイパブレードと、前記ワイパアームに装着される装着部材と、該装着部材に対して回動可能に支持され前記ワイパアームに沿って配策された配管部材から圧送される洗浄液を前記払拭面に供給するノズル部材とを有し、該ノズル部材に設けられ該ノズル部材を前記ワイパブレードの回動に追従させるべく前記カバー部材及び前記レバー部材の少なくとも一方に係止させる係止部を有するウォッシャノズルとを備えた車両用ワイパである。
【0010】
同構成によれば、ウォッシャノズルの装着部材がワイパアームに装着されるとともに、洗浄液を払拭面に供給するノズル部材がその装着部材に対して回動可能に支持される。ノズル部材は、その係止部がレバー部材を収容するカバー部材及びそのレバー部材の少なくとも一方に係止して該ワイパブレードの回動に追従するように装着部材に対して回動する。これにより、上記した請求項1と同様の作用効果が得られる。また、ノズル部材を回動させる係止部が剛体であるレバー部材に係止、又はカバー部材を所定の剛性を有するように形成した場合そのカバー部材に係止させることで、上記した請求項2と同様の作用効果も得ることが可能である。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の車両用ワイパにおいて、前記カバー部材は、長手方向と直交する横断面視において、その一方側に車両走行時に生じる走行風を受けると前記ブレードラバーを前記払拭面側に押圧する押圧力を生成するフィン部を有することをその要旨とする。
【0012】
同構成によれば、カバー部材は、車両の外部に配置されるワイパブレードのデザイン性を向上させるだけでなく、該カバー部材にフィン部を設け、該フィン部にて走行風を受け止めてワイパブレード、即ちブレードラバーを払拭面に押し付ける力を生じさせることで、ワイパブレードの払拭面からの浮き上がりが防止される。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用ワイパにおいて、前記ノズル部材は、前記装着部材に対する回動軸が前記ワイパブレードの前記ワイパアームに対する回動軸と同軸に配置されることをその要旨とする。
【0014】
同構成によれば、ノズル部材の装着部材に対する回動軸はワイパブレードのワイパアームに対する回動軸と同軸とされるため、ワイパブレードの回動に連動してノズル部材が回動する際に軸ズレに起因する拗れは生じず、ノズル部材の回動はスムーズとなる。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用ワイパにおいて、前記ノズル部材を回動させる前記係止部は、該ノズル部材の回動軸に対して前記ワイパブレードの長手方向両側に設けられることをその要旨とする。
【0016】
同構成によれば、ノズル部材を回動させる係止部は、該ノズル部材の回動軸に対しワイパブレードの長手方向両側に設けられるため、ワイパブレードの両方向の回動においても該ブレードに係止する。これにより、ノズル部材はワイパブレードの両方向の回動に迅速に追従可能となる。
【0017】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両用ワイパにおいて、前記ウォッシャノズルの前記装着部材は、車両走行時に生じる走行風を受けると該装着部材が装着される前記ワイパアームを介して前記ブレードラバーを前記払拭面側に押圧する押圧力を生成するフィン部を有することをその要旨とする。
【0018】
同構成によれば、ウォッシャノズルの装着部材はワイパアームに装着されて露出されることから、該装着部材にフィン部を設け、該フィン部にて走行風を受け止めてワイパアームを介してワイパブレード、即ちブレードラバーを払拭面に押し付ける力を生じさせることで、ワイパブレードの払拭面からの浮き上がりが防止される。
【0019】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両用ワイパにおいて、前記ウォッシャノズルは、前記洗浄液の圧送時に該洗浄液の流路を開弁し、前記洗浄液の供給停止時に該洗浄液の流路を閉弁する逆止弁を有していることをその要旨とする。
【0020】
同構成によれば、ウォッシャノズルには洗浄液の圧送時にノズル部材への洗浄液の流入を許容し、洗浄液の供給停止時にノズル部材への洗浄液の流入を阻止する逆止弁が備えられるため、配管部材内に残留した洗浄液の漏れが払拭面に付着することが防止される。特に、洗浄液の供給を停止した状態でワイパの払拭動作が行われ遠心力が作用する場合に有効に液漏れを防止できる。
【0021】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の車両用ワイパにおいて、前記逆止弁は、前記洗浄液の流路の開閉を行う弁体と、該弁体を流路の閉塞側に付勢する付勢部材とを有してなることをその要旨とする。
【0022】
同構成によれば、洗浄液の流路の開閉を行う弁体と該弁体を流路の閉塞側に付勢する付勢部材とを用いて逆止弁が構成されるため、逆止弁の開弁動作圧力を安定させ不用意な開弁を防止できる。
【0023】
請求項10に記載の発明は、請求項8又は9に記載の車両用ワイパにおいて、前記逆止弁は、前記装着部材側に設けられて前記配管部材から前記洗浄液の供給を受けるとともに、前記ノズル部材と可撓性を有する連結配管にて相互に接続されることをその要旨とする。
【0024】
同構成によれば、逆止弁をノズル部材とは離間した装着部材側に設け、該ノズル部材の所望の回動を妨げない可撓性の連結配管にて相互を連結する構成としたため、逆止弁を備えつつもノズル部材を小型に構成することが可能である。これにより、ノズル部材の配置の自由度が向上する。
【0025】
請求項11に記載の発明は、請求項1〜10のいずれか1項に記載の車両用ワイパにおいて、前記ノズル部材は、前記装着部材に対して着脱可能に装着されることをその要旨とする。
【0026】
同構成によれば、ウォッシャノズルのノズル部材を装着部材に対し着脱可能に装着する構成としたため、ノズル部材のみの交換が可能で、メンテナンス性に優れている。
請求項12に記載の発明は、請求項1〜11のいずれか1項に記載の車両用ワイパにおいて、前記ウォッシャノズルは、前記ワイパアームに対して着脱可能に装着されることをその要旨とする。
【0027】
同構成によれば、ウォッシャノズルをワイパアームに対し着脱可能に装着する構成としたため、ウォッシャノズルのみの交換が可能で、メンテナンス性に優れている。また、ウォッシャノズル有りと無しのワイパの仕様設定が容易にでき、後付けのオプション設定が可能である。
【発明の効果】
【0028】
従って、本発明によれば、払拭面へ洗浄液を供給する手段をワイパアームに装着してワイパブレードの交換作業を簡単としつつも、該手段から払拭面への洗浄液の着水を安定させることができる車両用ワイパを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、自動車のフロントガラス(ウインドシールドガラス)1の払拭面1aに付着した汚れや雨滴等を払拭する車両用ワイパ11を示す。
【0030】
車両用ワイパ11は、ワイパアーム12とワイパブレード13とを備え、更にそのワイパアーム12にウォッシャノズル41が装着されて構成される。ワイパアーム12は、基端部がワイパモータ(図示略)の駆動力にて所定角度で往復回動されるピボット軸(図示略)に固定され、該アーム12の先端部にはワイパブレード13が回動可能に連結される。尚、ワイパアーム12には、ワイパブレード13を払拭面1aに押圧するためのスプリング(図示略)が装着されている。そして、ピボット軸の往復回動に伴ってワイパアーム12が往復回動運動を行うことにより、ワイパブレード13が払拭面1aの払拭動作を行うようになっている。
【0031】
ワイパブレード13は、図3に示すように、レバーアッセンブリ14と、ブレードラバー15と、カバー部材16と、連結部材17とを備えている。
レバーアッセンブリ14は、それぞれ金属板材をプレス加工することにより形成される3つのレバー、即ちプライマリレバー21と、そのプライマリレバー21の長手方向両端部にそれぞれ回動可能に連結される2つのセカンダリレバー22とによりトーナメント状(階層的)に構成されている。
【0032】
プライマリレバー21は、長手方向中央部にホルダ部21aと、該ホルダ部21aの両側から長手方向に延びるアーム部21bとを有している。ホルダ部21aは、一対の平板状の側壁が平行をなし上部に長方形状の開口部21cを有しており、該開口部21cからワイパアーム12の先端部が挿入される。このホルダ部21aには開口部21c間に跨るように取り付けられる連結ピン18に対して連結部材17が回動可能に装着され、該連結部材17には前記ワイパアーム12の先端部が着脱可能に装着される。アーム部21bは、長手方向と直交する横断面視において山折り形状(払拭面1a側が開口した断面略U字状)に形成されている。
【0033】
セカンダリレバー22は、プライマリレバー21のアーム部21bと同様、山折り形状(払拭面1a側が開口した断面略U字状)に形成されている。セカンダリレバー22は、長手方向中央部がプライマリレバー21の両端部(各アーム部21bの先端)にそれぞれ回動可能に連結されている。各セカンダリレバー22の長手方向両端部には、ブレードラバー15を把持(保持)するための把持部22aがそれぞれ形成されている。把持部22aは、長手方向から見て払拭面1a側が開口する略コ字状をなし、開口端においては互いに内側に延びて幅狭に形成されている。これら4つの把持部22aは、ゴム材にて長尺に形成され払拭面1aに接触して払拭するためのブレードラバー15を図2に示すように長手方向に所定間隔を有して把持する。
【0034】
因みに、ブレードラバー15には、把持部22aから受ける払拭面1a側への押圧力を長手方向に分散すべく長尺に形成された一対のバッキング19が該ラバー15の長手方向に沿って装着されている。バッキング19は、長手方向に複数の異なる曲率で区分されて全体として湾曲状に形成されている。バッキング19の各区間における曲率は、該バッキング19が装着されたブレードラバー15が払拭面1aの払拭範囲全体で良好に追従するように該払拭面1aの曲面形状に対応させて設定されている。
【0035】
カバー部材16は、図1〜図3に示すように、前記レバーアッセンブリ14を覆い、ブレードラバー15の両端部まで延びるように設けられる。カバー部材16は、それぞれ樹脂材料にて所定の剛性を有するように形成されるセンターカバー部31と、該センターカバー部31の両側に配置される2つのサイドカバー部32とから構成されている。
【0036】
センターカバー部31は、前記プライマリレバー21に装着され、該レバー21の略全体を覆う。センターカバー部31は、長手方向中央部にホルダ収容部31aと、該ホルダ収容部31aの両側から長手方向に延びるアーム収容部31bとを有している。ホルダ収容部31aは、プライマリレバー21のホルダ部21aを収容するとともに該ホルダ部21aに設けた開口部21cと対応した開口部31cを上部に有しており、該開口部31cからワイパアーム12の先端部が挿入される。アーム収容部31bは、長手方向と直交する横断面視において山折り形状(払拭面1a側が開口した断面略U字状)に形成されている。
【0037】
サイドカバー部32は、その基端部がプライマリレバー21の両端部(アーム部21bの先端部)に対して回動可能に装着される。この場合、サイドカバー部32の基端部内側には連結ピン32xが設けられるとともに、プライマリレバー21の両端部にはその連結ピン32xが嵌合する嵌合孔21xが設けられ、連結ピン32xと嵌合孔21xとの嵌合により、サイドカバー部32が回動可能となっている。サイドカバー部32は、センターカバー部31のアーム収容部31bと同様、山折り形状(払拭面1a側が開口した断面略U字状)に形成され、基端部から先端部に向かうほど頂部の高さが次第に低く形成されている。サイドカバー部32は、プライマリレバー21の両端から突出するセカンダリレバー22を覆うとともに、該セカンダリレバー22よりも更に端部側においてはブレードラバー15の上部に配置される。サイドカバー部32の先端部には、ブレードラバー15の端部を把持(保持)すべく前記セカンダリレバー22の把持部22aと略同様な形状をなす把持部32aが形成されている。そして、サイドカバー部32は、各セカンダリレバー22の端部から長手方向に突出したブレードラバー15の撓みに追従するように、プライマリレバー21の両端部に装着される基端部(連結ピン32x)を中心に回動するようになっている。
【0038】
また、センターカバー部31のアーム収容部31b及び各サイドカバー部32における車両前方側の壁部には、車両走行時に生じる走行風を受けるとブレードラバー15を払拭面1a側に押圧する押圧力を生成するフィン部31d,32bがそれぞれ形成されている。また、フィン部31d,32bは、アーム収容部31b及びサイドカバー部32の長手方向全体に設けられている。
【0039】
このように構成されるワイパブレード13の長手方向中央部には、図1に示すように、払拭面1aに洗浄液Wを噴射供給するウォッシャノズル41が配置され、該ウォッシャノズル41は前記ワイパアーム12の先端寄りの所定部位に装着されている。このウォッシャノズル41は、図4〜図6に示すように、装着部材42、ノズル部材43及び連結ホース44を備えている。
【0040】
装着部材42は、樹脂製であり、アーム挟持部45、前側腕部46、連結部47及び後側腕部48を有している。アーム挟持部45は、略コ字状をなしており、ワイパアーム12を構成する板状のアームピース12aに対しその板厚方向に挟持するように着脱可能に装着される。ここで、ワイパアーム12は、前記ピボット軸に固定するためのアームヘッド(図示略)と、該アームヘッドに基端部が回動可能に連結されるリテーナ12bと、該リテーナの先端部に固定される板状のアームピース12aとで構成されるものであり、そのアームピース12aの基端部分に装着部材42のアーム挟持部45が装着される。因みに、リテーナ12bの車両前方側には、ワイパアーム12を介してワイパブレード13(ブレードラバー15)を払拭面1a側に押圧する押圧力を生成するフィン部12cが形成されている。
【0041】
前側腕部46は、アーム挟持部45からワイパブレード13の長手方向の先端側(ワイパアーム12の反対側)に向かって延設され、前記センターカバー部31のホルダ収容部31aの車両前方側側面に対向するように設けられている。前側腕部46及びアーム挟持部45には、リテーナ12bのフィン部12cと連続するような形状をなし、前記ワイパアーム12に設けたフィン部12cと同様な目的のフィン部42aが形成されている。
【0042】
連結部47は、アーム挟持部45から前記センターカバー部31の長手方向中央部近傍の上部を幅方向に跨ぐように延設されている。連結部47の内側には、ワイパブレード13と干渉しない位置に連結ホース44を支持する支持リング47aが形成されている。
【0043】
後側腕部48は、連結部47からワイパブレード13の長手方向の先端側(ワイパアーム12の反対側)に向かって延設されている。後側腕部48は、前記センターカバー部31のホルダ収容部31aの車両後方側側面に対向するように設けられている。
【0044】
後側腕部48の内側面には、ワイパブレード13の幅方向に沿って略円柱状の支持軸部48aが突設されている。支持軸部48aの先端よりの外周面には、上方に向けて突出する係止突起48bが形成されている。この支持軸部48aは、前記ワイパブレード13の回動軸、即ち前記連結ピン18と同軸上に配置されるように設けられている。支持軸部48aは、ノズル部材43を回転自在に支持する。
【0045】
アーム挟持部45の下面には、逆止弁部50を一体に構成すべく該逆止弁部50の略有底円筒状のケース部51が一体に形成されている。図7に示すように、ケース部51の内部には断面円形状の収容凹部51aを有し、該収容凹部51a内には弁体52及びコイルスプリング53が収容される。
【0046】
弁体52は、樹脂にて略円柱状に形成された基部52aと、ゴムやエラストマー等の弾性部材にて略円盤状に形成されたシール部52bとを有し、該シール部52bが基部52aの軸方向一端に装着されて構成されている。また、基部52aの軸方向他端には円環状のバネ装着溝52cが形成されており、該装着溝52cにはコイルスプリング53の一端が装着される。コイルスプリング53は、その弁体52とケース部51の底部との間に圧縮状態で介在される。尚、弁体52(基部52a及びシール部52b)は、その外径が収容凹部51aの内径よりも小さくなるように設定されている。つまり、収容凹部51aにはその内壁面に対して隙間を有するように弁体52が収容され、弁体52の周囲が洗浄液Wの流路とされている。
【0047】
ケース部51の開口部には、該開口部を閉塞する蓋体54が装着される。蓋体54には、略円筒状のホース接続部54aが形成されている。ホース接続部54a内には、洗浄液Wをケース部51の収容凹部51a内に導入する導入通路54bが形成され、導入通路54bは蓋体54の内側面中央にて開口している。蓋体54内側面における導入通路54bの開口の周囲には、弁体52の外径より小さい直径の環状凸部54cが形成されている。環状凸部54cには、弁体52のシール部52bがコイルスプリング53の付勢力にて密着している。
【0048】
また、ケース部51の底部には、略円筒状の吐出側接続部51bが形成されている。吐出側接続部51b内には、洗浄液Wをケース部51の収容凹部51aから吐出する吐出通路51cが形成されている。この吐出側接続部51bには、図4〜図6に示すように、後述する車体側ホース40と同様に樹脂材料又はゴム、エラストマー等の弾性材料にて可撓性を有して形成される連結ホース44の一端が嵌着される。連結ホース44の他端は、ノズル部材43の導入側接続部43dに嵌着される。
【0049】
ノズル部材43は、樹脂にて略直方体形状に形成されており、後側腕部48の支持軸部48aに装着される。即ち、ノズル部材43の中央部には、支持軸部48aが嵌挿される嵌挿孔43aが形成され、該嵌挿孔43aには、ノズル部材43の長手方向一方に延び支持軸部48aに設けた係止突起48bを挿通するための挿通孔43bが形成されている。そして、ノズル部材43を支持軸部48aに装着する際、先ずその長手方向が上下方向となるように、即ち係止突起48bが挿通孔43bに挿通可能な位置となるようにノズル部材43が配置される。次いで、挿通孔43bに係止突起48bを挿通させつつ嵌挿孔43aに支持軸部48aが嵌挿され、ノズル部材43が支持軸部48aの基端部まで嵌挿される。そして、ノズル部材43の長手方向が水平方向となるように該ノズル部材43が90°回転され、該ノズル部材43が支持軸部48aに対して装着される。この場合、係止突起48bは嵌挿孔43aの反挿入側の周縁部に係止するため、ノズル部材43は支持軸部48aから脱落しないように回動可能に装着される。尚、ノズル部材43はこの逆の手順を踏めば支持軸部48aから取り外し可能である。
【0050】
ノズル部材43の上部には、図8に示すように、前記センターカバー部31の開口部31cの周縁部に載置される係止片43cが形成されている。係止片43cは、嵌挿孔43a、即ち回動軸である支持軸部48aから長手方向両側に延びている。この係止片43cがセンターカバー部31の開口部31cの周縁部に載置されることで、前記ワイパアーム12に対するセンターカバー部31の回動、即ちワイパブレード13の回動に追従すべく係止し、該ワイパブレード13の回動に連動してノズル部材43が回動するようになっている。
【0051】
この場合、ノズル部材43が支持される支持軸部48aは前記連結ピン18と同軸上、即ち前記ワイパブレード13の回動軸と同軸上に設けられるため、ノズル部材43の回動軸とワイパブレード13の回動軸とが一致するようになっている。そのため、ワイパブレード13とともにノズル部材43が回動する際に軸ズレに起因する拗れは生じず、ノズル部材43はスムーズに回動される。また、係止片43cは回動軸である支持軸部48aから長手方向両側に延びていることから、ワイパブレード13の両方向の回動においても該ブレード13に係止するため、ノズル部材43がワイパブレード13の両方向の回動に迅速に追従可能となっている。
【0052】
ノズル部材43の基端側側面には、略円筒状の導入側接続部43dが形成されている。導入側接続部43d内には、連結ホース44を介して逆止弁部50から吐出された洗浄液Wをノズル部材43内に導入する導入通路43eが形成されている。ノズル部材43内には、その導入通路43eと連通する供給通路43fがその長手方向に沿って延びている。ノズル部材43の下面、即ち前記払拭面1aと対向する面には、長手方向両端部と中央部との3箇所にそれぞれ噴射孔43gがノズル部材43内の供給通路43fと連通するように形成されている(図5参照)。
【0053】
ここで、図1にて示すワイパアーム12には、その下面において、車体側のウォッシャポンプ(図示略)から延びる車体側ホース40が配設されている。車体側ホース40は、樹脂材料又はゴム、エラストマー等の弾性材料にて形成されており、装着部材42の逆止弁部50のホース接続部54aに嵌着される。
【0054】
そして、車体側からの洗浄液Wの供給が停止されている場合には、図7に示すように導入通路54bの周囲の環状凸部54cに弁体52のシール部52bがコイルスプリング53の付勢力にて密着しており、導入通路54bが閉塞(閉弁)されている。つまり、洗浄液Wの収容凹部51a内への浸入が阻止されている。これに対し、ウォッシャポンプの作動により車体側ホース40を通じて洗浄液Wが供給されると、その洗浄液Wの供給圧に基づいて弁体52がコイルスプリング53の付勢力に抗して退避し、導入通路54bが開放(開弁)される。これにより、収容凹部51a内に洗浄液Wが供給され、その洗浄液Wが吐出通路51c及び連結ホース44を通じて後段のノズル部材43に供給される。そして、図5及び図8に示すように、ノズル部材43内に導入された洗浄液Wは供給通路43fを通じて各噴射孔43gから払拭面1aに向けた洗浄液Wの噴射が行われるようになっている。
【0055】
このような構成の車両用ワイパ11において、その停止状態では、ワイパブレード13がフロントガラス1の下端に配置されている。つまり、カバー部材16のフィン部31d,32bはワイパブレード13の車両前方側に、ウォッシャノズル41が配置されている側がワイパブレード13の車両後方側に位置している。
【0056】
そして、払拭面1aに洗浄液Wの必要が生じウォッシャポンプが作動されると、ウォッシャポンプにてタンクから汲み上げられた洗浄液Wが車体側ホース40からウォッシャノズル41に圧送される。このとき、ウォッシャポンプからウォッシャノズル41までの車体側ホース40内及びウォッシャノズル41の導入通路54bから逆止弁部50の弁体52までの間には、以前に洗浄液Wの噴射を行った際の洗浄液Wが充満している。そして、ウォッシャノズル41においては(図7参照)、洗浄液Wの供給圧に基づいて逆止弁部50の弁体52が直ちに退避して開弁されると、連結ホース44を通じてノズル部材43内に洗浄液Wが供給され、該ノズル部材43の各噴射孔43gから洗浄液Wが迅速に噴射される。そして、ウォッシャポンプの作動に連動してワイパブレード13の払拭動作が開始される。
【0057】
このとき、ウォッシャノズル41(ノズル部材43)は払拭面1aに近い位置に配置されていることから、払拭面1aに至近距離から洗浄液Wが噴射されることになり、走行風によりフロントガラス1から外側に噴射される所謂スプレーアウトを防止でき、目標着水ポイントに的確に洗浄液Wを供給できる。しかも、ワイパブレード13の車両後方側、即ち払拭開始時におけるブレードラバー15の進行方向側にノズル部材43が配置され該ノズル部材43から洗浄液Wの供給がなされるため、払拭面1aの迅速な汚れ落としができ、該払拭面1aのドライ状態でのブレードラバー15の摺接をも防止される。
【0058】
また、ノズル部材43はその係止片43cがセンターカバー部31と係止していることから、ワイパブレード13の回動に連動して同軸で回動する。従って、ワイパブレード13が払拭面1aの湾曲形状に追従するようにワイパアーム12に対して回動すると、ノズル部材43も同様に回動して払拭面1aの湾曲形状に追従する。従って、ノズル部材43の噴射孔43gと払拭面1aとの間の距離変化及び方向変化が小さく抑えられ、該噴射孔43gから噴射される洗浄液Wの着水が安定するようになっている。
【0059】
やがて、払拭面1aに洗浄液Wの必要がなくなってウォッシャポンプの作動が停止されると、ウォッシャノズル41への洗浄液Wの供給が停止される。この場合、逆止弁部50では弁体52にかかる洗浄液Wの供給圧が低下し、これに伴い弁体52がコイルスプリング53の付勢力により突出して、導入通路54bの開口周囲に設けた環状凸部54cに圧接する。これにより、導入通路54bが閉塞され、洗浄液Wの収容凹部51a内への流入が阻止される。つまり、車体側ホース40内に洗浄液Wが残留するとともに、その残留液がウォッシャノズル41から漏れ出ることが防止されるようになっており、次回の洗浄液供給の際に、その残留液によって迅速に洗浄液Wが噴射されるようになっている。
【0060】
尚、ワイパブレード13を交換する必要が生じた場合、本実施の形態ではウォッシャノズル41がワイパアーム12側に装着されていることから、ウォッシャノズル41から車体側ホース40を取り外す必要がなく、単にワイパブレード13をワイパアーム12から外すだけで済むようになっている。このように本実施の形態では、ワイパブレード13の交換作業を容易としている。
【0061】
次に、本実施の形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)本実施の形態では、ウォッシャノズル41の装着部材42がワイパアーム12に装着されるとともに、洗浄液Wを払拭面1aに供給するノズル部材43がその装着部材42に対して回動可能に支持されている。ノズル部材43は、その係止片43cがワイパブレード13のセンターカバー部31の上面に載置することで係止し、該ワイパブレード13の回動に追従するように装着部材42に対して回動する。これにより、ウォッシャノズル41をワイパアーム12に装着することから、ワイパブレード13のワイパアーム12からの着脱が容易で該ワイパブレード13の交換作業が簡単である。また、係止片43cをワイパブレード13に係止してノズル部材43を該ワイパブレード13の回動に追従するようにしているため、該ワイパブレード13とともに払拭面1aの湾曲形状に追従するようにノズル部材43が回動する。これにより、払拭動作時においてノズル部材43の洗浄液Wを噴射供給する噴射孔43gと払拭面1aとの間の距離変化及び方向変化が小さく抑えられるため、払拭面1aに対する洗浄液Wの着水を安定させることができる。
【0062】
(2)本実施の形態では、ノズル部材43を回動させる係止片43cがセンターカバー部31に係止され、該ノズル部材43がワイパブレード13の回動に追従するように回動する。従って、本実施の形態のセンターカバー部31は所定の剛性を有しているため、該センターカバー部31に対してノズル部材43の係止片43cを係止させて該ノズル部材43を回動させるため、該ノズル部材43をワイパブレード13に確実に追従させることができる。また、本実施の形態のノズル部材43は、その係止片43cをセンターカバー部31の上面に載置することで係止させているため、センターカバー部31の形状変更を伴わないばかりか、ウォッシャノズル41のワイパブレード13に対する着脱が容易である。
【0063】
(3)本実施の形態のカバー部材16は、車両の外部に配置されるワイパブレード13のデザイン性を向上させるだけでなく、該カバー部材16にフィン部31d,32bを設け、該フィン部31d,32bにて走行風を受け止めてワイパブレード13、即ちブレードラバー15を払拭面1aに押し付ける力を生じさせている。そのため、ワイパブレードの払拭面1aからの浮き上がりを防止することができる。
【0064】
(4)本実施の形態のノズル部材43は、その回動軸である支持軸部48aがワイパブレード13の回動軸である連結ピン18と同軸となるように配置されている。これにより、ワイパブレード13とともにノズル部材43が回動する際に軸ズレに起因する拗れは生じず、ノズル部材43の回動はスムーズである。
【0065】
(5)本実施の形態では、ノズル部材43を回動させる係止片43cは、該ノズル部材43の回動軸(支持軸部48a)に対しワイパブレード13の長手方向両側に設けられているため、ワイパブレード13の両方向の回動においても該ブレード13に係止する。これにより、ノズル部材43はワイパブレード13の両方向の回動に迅速に追従することができる。
【0066】
(6)本実施の形態では、ウォッシャノズル41の装着部材42はワイパアーム12に装着されて露出されていることから、該装着部材42にフィン部42aを設け、該フィン部42aにて走行風を受け止めてワイパアーム12を介してワイパブレード13、即ちブレードラバー15を払拭面1aに押し付ける力を生じさせている。これにより、上記したカバー部材16のフィン部31d,32bとともに、ワイパブレード13の払拭面1aからの浮き上がりを防止することができる。
【0067】
(7)本実施の形態のウォッシャノズル41には、洗浄液Wの圧送時にノズル部材43への洗浄液Wの流入を許容し、洗浄液Wの供給停止時にノズル部材43への洗浄液Wの流入を阻止する逆止弁部50が備えられているため、車体側ホース40内に残留した洗浄液Wの漏れが払拭面1aに付着することを防止することができる。特に、洗浄液Wの供給を停止した状態でワイパ11の払拭動作が行われ遠心力が作用する場合に有効に液漏れを防止することができる。
【0068】
(8)本実施の形態の逆止弁部50は、洗浄液Wの流路の開閉を行う弁体52と該弁体52を流路の閉塞側に付勢するコイルスプリング53とを用いて構成されているため、逆止弁部50の開弁動作圧力を安定させ不用意な開弁を防止することができる。
【0069】
(9)本実施の形態のウォッシャノズル41は、逆止弁部50をノズル部材43とは離間した装着部材42側に設け、該ノズル部材43の所望の回動を妨げない可撓性の連結ホース44にて相互を連結する構成としたため、逆止弁部50を備えつつもノズル部材43を小型に構成することができる。これにより、ノズル部材43の配置の自由度が向上し、本実施の形態のようにワイパブレード13の幅方向一側側に配置しても大型化を極力防止することができる。
【0070】
(10)本実施の形態では、ウォッシャノズル41のノズル部材43を装着部材42に対し着脱可能に装着する構成としたため、ノズル部材43のみの交換が可能で、メンテナンス性に優れている。
【0071】
(11)本実施の形態では、ウォッシャノズル41をワイパアーム12に対し着脱可能に装着する構成としたため、ウォッシャノズル41のみの交換が可能で、メンテナンス性に優れている。また、ウォッシャノズル41の有りと無しのワイパ11の仕様設定が容易にでき、後付けのオプション設定が可能である。
【0072】
尚、本発明の実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態では、逆止弁部50をノズル部材43とは離間した装着部材42側に設けて連結ホース44にて相互を連結する構成としたが、逆止弁部50をノズル部材43側に設けてもよい。このようにすれば、連結ホース44を省略できる。また、ウォッシャノズル41に設けた逆止弁(逆止弁部50)が特に必要なければ省略してもよい。
【0073】
・上記実施の形態では、逆止弁部50を弁体52とコイルスプリング53とを用いて構成したが、例えばコイルスプリング53以外の付勢部材を用いる等、構成を適宜変更してもよい。
【0074】
・上記実施の形態では、ノズル部材43に係止片43cを設け、該係止片43cをセンターカバー部31(カバー部材16)の上面に載置(係止)してワイパブレード13の回動に追従させたが、ワイパブレード13に係止させるノズル部材43の係止部の構成はこれに限定されるものではない。例えば、ノズル部材43の係止部とカバー部材16とを凹凸係合させてもよい。また、ノズル部材43の係止部をレバーアッセンブリ14に対して係止させてもよい。
【0075】
・上記実施の形態では、レバーアッセンブリ14をカバーするカバー部材16をセンターカバー部31及び2つのサイドカバー部32の3つの部品にて構成したが、2つ以下又は4つ以上の部品にて構成してもよい。また、カバー部材16を用いないワイパブレードで構成されるワイパに実施してもよい。この場合、ノズル部材43の係止部をレバーアッセンブリ14に対して係止させて対応する。
【0076】
・上記実施の形態では、ブレードラバー15を保持するレバー部材として、3つのレバー21,22からなるレバーアッセンブリ14を用いたが、レバー部材の構成はこれに限定されるものではなく、レバーの数を適宜変更してもよい。この場合、レバーの数は1つであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本実施の形態のワイパブレードを有する車両用ワイパの斜視図である。
【図2】(a)はワイパブレードの平面図であり、(b)はワイパブレードの正面図であり、(c)はワイパブレードの背面図である。
【図3】ワイパブレードの分解斜視図である。
【図4】ウォッシャノズルの斜視図である。
【図5】ウォッシャノズルの側面図である。
【図6】ウォッシャノズルの分解斜視図である。
【図7】逆止弁の断面斜視図である。
【図8】ワイパブレードの横断面図である。
【符号の説明】
【0078】
1a…払拭面、12…ワイパアーム、13…ワイパブレード、14…レバー部材としてのレバーアッセンブリ、15…ブレードラバー、16…カバー部材、18…回動軸としての連結ピン、21…レバー部材を構成するレバーとしてのプライマリレバー、22…レバー部材を構成するレバーとしてのセカンダリレバー、31…カバー部材を構成するセンターカバー部、31d…フィン部、32…カバー部材を構成するサイドカバー部、32b…フィン部、40…配管部材としての車体側ホース、41…ウォッシャノズル、42…装着部材、42a…フィン部、43…ノズル部材、43c…係止部としての係止片、44…連結配管としての連結ホース、48a…回動軸としての支持軸部、50…逆止弁としての逆止弁部、52…弁体、53…付勢部材としてのコイルスプリング、W…洗浄液。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイパアームと、
払拭面を払拭するためのブレードラバーと、前記ワイパアームと回動可能に連結されるとともに前記ブレードラバーを保持するために少なくとも1つのレバーからなるレバー部材とを有するワイパブレードと、
前記ワイパアームに装着される装着部材と、該装着部材に対して回動可能に支持され前記ワイパアームに沿って配策された配管部材から圧送される洗浄液を前記払拭面に供給するノズル部材とを有し、該ノズル部材に設けられ該ノズル部材を前記ワイパブレードの回動に追従させるべく前記ワイパブレードに係止させる係止部を有するウォッシャノズルと
を備えたことを特徴とする車両用ワイパ。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用ワイパにおいて、
前記ノズル部材を回動させる前記係止部は、前記レバー部材に係止させることを特徴とする車両用ワイパ。
【請求項3】
ワイパアームと、
払拭面を払拭するためのブレードラバーと、前記ワイパアームに回動可能に連結されるとともに前記ブレードラバーを保持するために少なくとも1つのレバーからなるレバー部材と、前記ブレードラバー側に開口し前記レバー部材の少なくとも一部を前記開口から内部に収容するように前記レバー部材に対して装着されるカバー部材とを有するワイパブレードと、
前記ワイパアームに装着される装着部材と、該装着部材に対して回動可能に支持され前記ワイパアームに沿って配策された配管部材から圧送される洗浄液を前記払拭面に供給するノズル部材とを有し、該ノズル部材に設けられ該ノズル部材を前記ワイパブレードの回動に追従させるべく前記カバー部材及び前記レバー部材の少なくとも一方に係止させる係止部を有するウォッシャノズルと
を備えたことを特徴とする車両用ワイパ。
【請求項4】
請求項3に記載の車両用ワイパにおいて、
前記カバー部材は、長手方向と直交する横断面視において、その一方側に車両走行時に生じる走行風を受けると前記ブレードラバーを前記払拭面側に押圧する押圧力を生成するフィン部を有することを特徴とする車両用ワイパ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用ワイパにおいて、
前記ノズル部材は、前記装着部材に対する回動軸が前記ワイパブレードの前記ワイパアームに対する回動軸と同軸に配置されることを特徴とする車両用ワイパ。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用ワイパにおいて、
前記ノズル部材を回動させる前記係止部は、該ノズル部材の回動軸に対して前記ワイパブレードの長手方向両側に設けられることを特徴とする車両用ワイパ。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両用ワイパにおいて、
前記ウォッシャノズルの前記装着部材は、車両走行時に生じる走行風を受けると該装着部材が装着される前記ワイパアームを介して前記ブレードラバーを前記払拭面側に押圧する押圧力を生成するフィン部を有することを特徴とする車両用ワイパ。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両用ワイパにおいて、
前記ウォッシャノズルは、前記洗浄液の圧送時に該洗浄液の流路を開弁し、前記洗浄液の供給停止時に該洗浄液の流路を閉弁する逆止弁を有していることを特徴とする車両用ワイパ。
【請求項9】
請求項8に記載の車両用ワイパにおいて、
前記逆止弁は、前記洗浄液の流路の開閉を行う弁体と、該弁体を流路の閉塞側に付勢する付勢部材とを有してなることを特徴とする車両用ワイパ。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の車両用ワイパにおいて、
前記逆止弁は、前記装着部材側に設けられて前記配管部材から前記洗浄液の供給を受けるとともに、前記ノズル部材と可撓性を有する連結配管にて相互に接続されることを特徴とする車両用ワイパ。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の車両用ワイパにおいて、
前記ノズル部材は、前記装着部材に対して着脱可能に装着されることを特徴とする車両用ワイパ。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の車両用ワイパにおいて、
前記ウォッシャノズルは、前記ワイパアームに対して着脱可能に装着されることを特徴とする車両用ワイパ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate