説明

車両用動力伝達装置

【課題】エンジンの燃料消費量を減らすことができる車両用動力伝達装置を提供する。
【解決手段】この動力伝達装置10は、ダブルクラッチ装置13と、変速装置14と、エンジン11によって駆動されるオイルポンプ15とを備えている。ダブルクラッチ装置13は、油圧回路25に設けられた可変リリーフ弁30と、第1クラッチ51と、第2クラッチ52とを備えている。第1クラッチ51は、油圧式の第1アクチュエータ60によって、駆動側プレート51aと被動側プレート51bとを摩擦係合させるものである。第2クラッチ52は、油圧式の第2アクチュエータ65によって、駆動側プレート52aと被動側プレート52bとを摩擦係合させるものである。可変リリーフ弁30は、エンジン11からダブルクラッチ装置13に伝達されるトルクが小さいときに油圧回路25の圧力を小さくし、トルクが増大したときに油圧回路25の圧力が大きくなるようにECU34によって制御される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンと変速機との間に油圧式のダブルクラッチ装置を有する車両用動力伝達装置に関する。
【背景技術】
【0002】
トラックやバス等の大形車両では、例えば下記の特許文献1に開示されているように、エンジンの動力を駆動輪に伝えるための動力伝達装置にダブルクラッチ装置が使用されることがある。ダブルクラッチ装置は、油圧式の第1アクチュエータによって駆動される第1クラッチと、油圧式の第2アクチュエータによって駆動される第2クラッチとを有している。第1クラッチには変速装置の第1入力軸を介して変速装置の第1歯車機構が接続され、第2クラッチには、変速装置の第2入力軸を介して変速装置の第2歯車機構が接続されている。
【0003】
例えば第1クラッチが接続され、第1歯車機構の変速段で車両が走行しているときには、第2クラッチが断たれていることによって、第2歯車機構が待機状態にあるため、第2歯車機構の変速操作を行っておくことができる。逆に、第2クラッチが接続され、第2歯車機構の変速段で走行しているときは、第1クラッチが断たれていることによって、第1歯車機構が待機状態にあるため、第1歯車機構の変速操作を行っておくことができる。このため変速段の切換えを行う際には、第1クラッチと第2クラッチとを切換えるだけで動力伝達経路が切換わるため、変速を速やかに行うことができる。
【0004】
前記第1クラッチと第2クラッチを駆動するための油圧はエンジンの回転に連動するオイルポンプによって発生し、加圧されたオイルが切換弁ユニットを介して第1クラッチと第2クラッチに供給されている。すなわち第1クラッチと第2クラッチのうち動力伝達経路をなす方に油圧が選択的に供給される。このため車両の走行中は、第1クラッチと第2クラッチのいずれかに油圧を常時供給する必要があるため、エンジンの動力の一部がオイルポンプを動かすために消費されている。
【0005】
しかも前記第1クラッチと第2クラッチを作動させるには、油圧回路内の圧力が保持されている必要がある。油圧回路の圧力を保持するためにリリーフ弁が使用され、油圧回路の圧力が基準値を越えたときにオイルを逃がすようにしている。従来のリリーフ弁は、エンジンのトルクの大小にかかわらず第1クラッチあるいは第2クラッチを動作させることができるようにするために、エンジントルクの最大値あるいはエンジンの最高出力に合わせて高い圧力に設定されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−263359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記したように従来のリリーフ弁を備えたダブルクラッチ装置を有する動力伝達装置では、エンジントルクにかかわらず常に高い圧力を油圧回路に生じさせているため、オイルポンプの負荷が大であり、燃料消費量(いわゆる燃費)が低下する原因となっている。
【0008】
従って本発明の目的は、エンジンの燃費を向上させることができる油圧式のダブルクラッチ装置を備えた車両用動力伝達装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の車両用動力伝達装置は、油圧式の第1アクチュエータによって駆動される第1クラッチおよび油圧式の第2アクチュエータによって駆動される第2クラッチを有するダブルクラッチ装置と、前記第1アクチュエータおよび前記第2アクチュエータに接続された油圧回路と、エンジンによって駆動され、前記油圧回路にオイルを供給するオイルポンプと、前記油圧回路に設けられ、該油圧回路の圧力が予め設定された値を越えると該油圧回路内のオイルを逃がす可変リリーフ弁と、前記エンジンから前記ダブルクラッチ装置に伝達されるトルクに応じて前記可変リリーフ弁を制御する制御手段であって、前記トルクが小のときの前記油圧回路の圧力を、トルクが大のときの圧力よりも低くするように前記可変リリーフ弁を制御する制御手段とを具備している。
【発明の効果】
【0010】
本発明の車両用動力伝達装置によれば、エンジントルクが小さいとき油圧回路の圧力が低くなるように可変リリーフ弁によって油圧回路の圧力が制御されるためオイルポンプの負荷を下げることができ、オイルポンプを駆動するために費やされるエンジンの動力を節約することができ、燃費を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の1つの実施形態に係るダブルクラッチ装置を備えた車両用動力伝達装置を模式的に示す断面図。
【図2】図1に示されたダブルクラッチ装置の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本発明の1つの実施形態に係るダブルクラッチ装置を備えた車両用動力伝達装置について、図1と図2を参照して説明する。
図1は、トラックやバス等の大形車両の動力伝達装置10を示している。この動力伝達装置10は、エンジン11の出力軸12によって回転駆動されるダブルクラッチ装置13と、変速装置14とを備えている。図2はダブルクラッチ装置13の一例を示している。
【0013】
またこの動力伝達装置10は、エンジン11の回転によって駆動されるオイルポンプ15を備えている。オイルポンプ15の流入口は、オイルフィルタ20を介してオイルタンク21に接続されている。オイルポンプ15の吐出口に油圧回路25が接続されている。油圧回路25に可変リリーフ弁30が設けられている。この可変リリーフ弁30については後に詳しく説明する。
【0014】
油圧回路25はダブルクラッチ装置13の切換弁ユニット32に接続されている。すなわちこのダブルクラッチ装置13は油圧式クラッチ装置である。切換弁ユニット32は、制御手段として機能するECU(電子コントロールユニット)34によって、油圧回路25内のオイルを下記の第1アクチュエータ60または第2アクチュエータ65に選択的に供給するようになっている。またこの油圧回路25は、変速装置14の変速操作をなすためのシフト用アクチュエータ36に接続されている。
【0015】
ダブルクラッチ装置13は、油圧回路25に設けられた前記可変リリーフ弁30と、前記切換弁ユニット32と、エンジン11(図1に示す)の出力軸12と一体に回転するクラッチ入力軸40と、クラッチ入力軸40と一体に回転する内側クラッチドラム41と、内側クラッチドラム41に対して相対回転可能な外側クラッチドラム42と、外側クラッチドラム42と一体に回転する第1出力部45と、第1出力部45に対して相対回転可能な第2出力部46と、多板式のアウタクラッチ(第1クラッチ51)と、多板式のインナクラッチ(第2クラッチ52)と、これらを収容するハウジング53などを備えている。
【0016】
第1クラッチ51は、内側クラッチドラム41の外周側に設けられた複数枚の駆動側プレート51aと、外側クラッチドラム42の内周側に設けられた複数枚の被動側プレート51bと、油圧によって駆動される油圧式の第1アクチュエータ60と、リターンスプリング61(図2に示す)などを備えている。
【0017】
第2クラッチ52は、内側クラッチドラム41の内周側に設けられた複数枚の駆動側プレート52aと、第2出力部46と一体に回転する被動側プレート52bと、油圧によって駆動される油圧式の第2アクチュエータ65と、リターンスプリング66(図2に示す)などを備えている。
【0018】
例えば第1クラッチ51を接続する場合、切換弁ユニット32から第1アクチュエータ60に油圧を供給することにより、駆動側プレート51aと被動側プレート51bとを摩擦係合させる。第1クラッチ51を切断するには、第1アクチュエータ60の油圧を解消させることにより、リターンスプリング61によって駆動側プレート51aと被動側プレート51bとの摩擦係合を解除する。
【0019】
一方、第2クラッチ52を接続する場合、切換弁ユニット32から第2アクチュエータ65に油圧を供給することにより、駆動側プレート52aと被動側プレート52bとを摩擦係合させる。第2クラッチ52を切断するには、第2アクチュエータ65の油圧を解消させることにより、リターンスプリング66によって駆動側プレート52aと被動側プレート52bとの摩擦係合を解除する。
【0020】
このように第1アクチュエータ60または第2アクチュエータ65に油圧を選択的に供給することにより、第1クラッチ51または第2クラッチ52のうちの一方を接続することができる。車両が停止するなどしてニュートラルが選択されたときには、第1アクチュエータ60と第2アクチュエータ65に油圧を供給しないことにより、第1クラッチ51と第2クラッチ52とがそれぞれ前記切断状態に保たれるようになっている。
【0021】
油圧回路25に設けられた可変リリーフ弁30は、例えばデューティ制御がなされる比例ソレノイド(リニアソレノイド)を用いた電磁弁であり、油圧回路25の圧力(ライン圧)が予め設定された基準値(例えば0.98MPa)を越えた状態において、油圧回路25内のオイルをリターン流路70からオイルポンプ15の上流側に逃がすことにより、油圧回路25の圧力を基準値に保つことができるようにしている。
【0022】
しかもこの可変リリーフ弁30は、制御手段として機能する前記ECU34によって制御され、エンジン11からクラッチ入力軸40に伝達されるトルクが所定のしきい値以上のときには油圧回路25の圧力を前記基準値に保ち、トルクが前記しきい値よりも小さいときに油圧回路25の圧力が前記基準値よりも低くなるように、トルクの大きさに応じて油圧回路25の圧力を変化させるようになっている。
【0023】
エンジン11からクラッチ入力軸40に伝達されるトルクの大小は、例えばアクセルペダル71の踏み量を検出するセンサ72からの信号に基いて、ECU34によって判断することが可能である。あるいは、エンジン11の出力軸12と一体に回転する部材(例えばクラッチ入力軸40)にトルクセンサを設けることにより、トルクの大小を判断するようにしてもよい。
【0024】
前記ダブルクラッチ装置13の動力伝達経路の下流側に、変速装置14が設けられている。この変速装置14は、ダブルクラッチ装置13の第1出力部45に接続された中空の第1入力軸75と、この第1入力軸75の内側を通る第2入力軸76とを備えている。第2入力軸76はダブルクラッチ装置13の第2出力部46に接続されている。
【0025】
第1入力軸75には、後退ドライブギヤ80aと、第1速ドライブギヤ81aと、第5速ドライブギヤ82aと、第3速ドライブギヤ83aとが、それぞれ第1入力軸75に対して相対回転可能に設けられている。第1入力軸75と平行に配置されたアイドラ軸85に、後退アイドラギヤ80bが設けられている。後退アイドラギヤ80bは、カウンタ軸86に設けられた後退ドリブンギヤ80cと常時噛合っている。
【0026】
カウンタ軸86には、第1速ドリブンギヤ81bと、第5速ドリブンギヤ82bと、第3速ドリブンギヤ83bとが設けられている。これらのドライブギヤ81a,82a,83aと、ドリブンギヤ81b,82b,83bとによって、奇数変速段のための第1歯車機構87が構成されている。
【0027】
カウンタ軸86の端部にカウンタギヤ88が設けられている。カウンタギヤ88に出力ギヤ89が常時噛合っている。出力ギヤ89は、この変速装置14の出力軸90に設けられている。出力軸90の回転は、図示しないプロペラシャフトを介して駆動輪に伝達される。
【0028】
前記第1歯車機構87は、第1入力軸75と一体に回転する第1シンクロ装置S1と第2シンクロ装置S2とを備えている。
図示しない操作部によって例えば第1変速段が選択された場合、シフト用アクチュエータ36によって第1シンクロ装置S1が第1速ドライブギヤ81aに係合される。このため第1シンクロ装置S1を介して第1速ドライブギヤ81aが第1入力軸75に連結される。そののちダブルクラッチ装置13の第1クラッチ51が接続されることにより、エンジン11の回転が第1クラッチ51を介して第1入力軸75に伝達される。第1入力軸75に伝達されたエンジントルクは、第1速ドライブギヤ81aから第1速ドリブンギヤ81bに伝達され、さらにカウンタギヤ88と出力ギヤ89を介して出力軸90に伝達される。
【0029】
第3変速段が選択された場合には、シフト用アクチュエータ36によって第2シンクロ装置S2が第3速ドライブギヤ83aに係合される。このため第2シンクロ装置S2を介して第3速ドライブギヤ83aが第1入力軸75に連結される。そののちダブルクラッチ装置13の第1クラッチ51が接続されることにより、エンジン11の回転が第1クラッチ51を介して第1入力軸75に伝達される。第1入力軸75に伝達されたエンジントルクは、第3速ドライブギヤ83aから第3速ドリブンギヤ83bに伝達され、さらにカウンタギヤ88と出力ギヤ89を介して出力軸90に伝達される。
【0030】
第5変速段が選択された場合には、第2シンクロ装置S2が第5速ドライブギヤ82aに係合され、第2シンクロ装置S2を介して第5速ドライブギヤ82aが第1入力軸75に連結される。そののちダブルクラッチ装置13の第1クラッチ51が接続されることにより、エンジン11の回転が第1クラッチ51を介して第1入力軸75に伝達される。第1入力軸75に伝達されたエンジントルクは、第5速ドライブギヤ82aから第5速ドリブンギヤ82bに伝達され、さらにカウンタギヤ88と出力ギヤ89を介して出力軸90に伝達される。
【0031】
一方、第2入力軸76には、第4速ドライブギヤ91aと、第2速ドライブギヤ92aと、第6速ドライブギヤ93aとが、それぞれ第2入力軸76に対して相対回転可能に設けられている。カウンタ軸86には、第4速ドリブンギヤ91bと、第2速ドリブンギヤ92bと、第6速ドリブンギヤ93bとが設けられている。これらのドライブギヤ91a,92a,93aと、ドリブンギヤ91b,92b,93bとによって、偶数変速段のための第2歯車機構95が構成されている。この第2歯車機構95は、第2入力軸76と一体に回転する第3シンクロ装置S3と、第4シンクロ装置S4とを備えている。
【0032】
例えば第2変速段が選択された場合、第3シンクロ装置S3を介して第2速ドライブギヤ92aが第2入力軸76に連結される。そののちダブルクラッチ装置13の第2クラッチ52が接続されることにより、エンジン11の回転が第2クラッチ52を介して第2入力軸76に伝達される。第2入力軸76に伝達されたエンジントルクは、第2速ドライブギヤ92aから第2速ドリブンギヤ92bに伝達され、さらにカウンタギヤ88と出力ギヤ89を介して出力軸90に伝達される。
【0033】
第4変速段が選択された場合には、第3シンクロ装置S3を介して第4速ドライブギヤ91aが第2入力軸76に連結される。そののちダブルクラッチ装置13の第2クラッチ52が接続されることにより、エンジン11の回転が第2クラッチ52を介して第2入力軸76に伝達される。第2入力軸76に伝達されたエンジントルクは、第4速ドライブギヤ91aから第4速ドリブンギヤ91bに伝達され、さらにカウンタギヤ88と出力ギヤ89を介して出力軸90に伝達される。
【0034】
第6変速段が選択された場合には、第4シンクロ装置S4を介して第6速ドライブギヤ93aが第2入力軸76に連結される。そののちダブルクラッチ装置13の第2クラッチ52が接続されることにより、エンジン11の回転が第2クラッチ52を介して第2入力軸76に伝達される。第2入力軸76に伝達されたエンジントルクは、第6速ドライブギヤ93aから第6速ドリブンギヤ93bに伝達され、さらにカウンタギヤ88と出力ギヤ89を介して出力軸90に伝達される。
【0035】
このように、第1クラッチ51を接続状態としたときには第2クラッチ52を切断状態とすることにより、第1歯車機構87の奇数変速段を介して出力軸90を回転させ、かつ、待機中の第2歯車機構95の変速段操作を行っておくことができる。逆に、第2クラッチ52を接続状態としたときには第1クラッチ51を切断状態とすることにより、第2歯車機構95の偶数変速段を介して出力軸90を回転させ、かつ、待機中の第1歯車機構87の変速段操作を行っておくことができる。このため各変速段間の変速操作を速やかに行うことができる。
【0036】
本実施形態の油圧回路25には、前記したようにエンジントルクに応じて油圧回路25の圧力を変化させることが可能な可変リリーフ弁30が設けられている。例えば車両の発進時や登坂時のようにアクセルペダル71の踏込み量が大きく、エンジントルクが大となったときには、可変リリーフ弁30は油圧回路25の圧力が前記基準値(高圧)となるようにECU34によって制御される。このため、ダブルクラッチ装置13を作動させるアクチュエータ60,65に十分な油圧を与えることができ、第1クラッチ51および第2クラッチ52をそれぞれ確実に接続することができる。
【0037】
また、定速走行中のようにアクセルペダル71の踏み量が小さく、エンジントルクが比較的小さく安定している場合には、可変リリーフ弁30は油圧回路25の圧力を前記基準値よりも下げて低圧とするようにECU34によって制御される。このため、エンジントルクが小さい状態で走行しているときにはオイルポンプ15の負荷が小さくてすみ、その分、エンジン11の燃料消費を少なくすることができるものである。
【0038】
なお本発明を実施するに当たって、ダブルクラッチ装置を構成する第1クラッチや第2クラッチ、アクチュエータをはじめとして、可変リリーフ弁や制御手段等の具体的な構成や配置等の態様を適宜に変更して実施できることは言うまでもない。例えば可変リリーフ弁はデューティ比を制御することによって油圧の実質的な平均値を制御するデューティソレノイド弁でもよいし、あるいはDCモータによって弁体の位置(絞り量)を変化させるものであってもよい。
【符号の説明】
【0039】
10…動力伝達装置
11…エンジン
13…ダブルクラッチ装置
14…変速装置
15…オイルポンプ
25…油圧回路
30…可変リリーフ弁
34…ECU(制御手段)
51…第1クラッチ
52…第2クラッチ
60…第1アクチュエータ
65…第2アクチュエータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
油圧式の第1アクチュエータによって駆動される第1クラッチおよび油圧式の第2アクチュエータによって駆動される第2クラッチを有するダブルクラッチ装置と、
前記第1アクチュエータおよび前記第2アクチュエータに接続された油圧回路と、
エンジンによって駆動され、前記油圧回路にオイルを供給するオイルポンプと、
前記油圧回路に設けられ、該油圧回路の圧力が設定値を越えると該油圧回路内のオイルを逃がす可変リリーフ弁と、
前記エンジンから前記ダブルクラッチ装置に伝達されるトルクに応じて前記可変リリーフ弁を制御する制御手段であって、前記トルクが小のときの前記油圧回路の圧力を、トルクが大のときの圧力よりも低くするように前記可変リリーフ弁を制御する制御手段と、
を具備したことを特徴とする車両用動力伝達装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−127695(P2011−127695A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−286762(P2009−286762)
【出願日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(303002158)三菱ふそうトラック・バス株式会社 (1,037)
【Fターム(参考)】