説明

車両用小物入れのリッド支持構造

【課題】小物入れの開口部に対してリッドを任意の角度で保持させることができると共に、ベース及びアームの取付け作業を容易に行うことができる、車両用小物入れのリッド支持構造を提供する。
【解決手段】このリッド支持構造は、アーム22、ベース12、軸部材30、及び、アーム22又はベース12の一方を挟み込むように、コ字状に折曲された一対の側部52,53を有する板バネ50とを有し、板バネ50の一方の側部52は、軸部33の環状溝33aに嵌合する第1スリット54を有しており、他方の側部53は、アーム22とベース12との間に挿入され、軸部33が挿入される第2スリット57と、ベース12に当接する挟持部59,61と、挟持部からアーム22に向けて膨出するように折曲形成され、アーム22に圧接される押圧部70とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用小物入れのリッド支持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両には、キーやコイン、CD等の小物を収容可能な、ボックス状の小物入れが設けられている。例えば、車両前方の運転席と助手席との間に配置されたセンターコンソールの内部をボックス状にして、小物入れとして利用することが行われている。
【0003】
ところで、ボックス状の小物入れの開口部には、リッドが開閉可能に取付けられていることが多い。上記センターコンソールの場合も、小物入れの開口部にリッドが開閉可能に取付けられている。
【0004】
開閉可能なリッドの支持構造として、下記特許文献1には、固定アームと、可動アームとを軸部材で連結したシートヒンジが記載されている。また、可動アームの一側には、ロックプレートと、その外側に位置するカムプレートと、前記可動アームとロックプレートとの間に介装され、前記ロックプレートをカムプレート側へ押圧するセットスプリングとが配置され、軸部材先端に装着されたEリングにより抜け止め固定されている。
【0005】
ところで、上記リッドは手で持上げることにより開くようになっているが、開いた後に手を離してもリッドが閉じることがなく、任意の開き角度で停止させることができる、いわゆるフリーストップ構造が採用される場合がある。
【0006】
図20,21には、従来のフリーストップ構造が示されている。この構造はベース1及びその外側に配置されるアーム2を有し、ベース1と軸部材3頭部との間、及び、ベース1とアーム2との間に、樹脂ワッシャ4,5をそれぞれ配置して、それらに軸部材3を挿通すると共に、軸部材3の先端側に、樹脂ワッシャ6,金属ワッシャ7,皿バネ8をそれぞれ配置し、軸部材先端にナット9を螺着することにより、軸部材3が抜け止めされてベース1に対してアーム2が回動支持されるようになっている。そして、皿バネ8により、金属ワッシャ7及び樹脂ワッシャ6を介してアーム2が押圧されて、ベース1及びアーム2間の樹脂ワッシャ5によって、ベース1に対するアーム2の回動動作に摩擦力が付与され、アーム2に取付けられたリッドを所定角度に保持させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実公昭63−42846号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記特許文献1の場合、軸部材をEリングで抜け止めする必要があるので、部品点数が多くコスト高になると共に、固定アーム及び可動アームに軸部材を挿通後、軸部材に、セットスプリング、ロックプレート、カムプレートを外装しないと、軸部材先端にEリングを装着できず、取付け作業性に問題があった。
【0009】
図20,21の従来のフリーストップ構造においても、軸部材3をナット9で抜け止めする必要があるので、部品点数が多くコスト高になると共に、複数の樹脂ワッシャ4,5,6、金属ワッシャ7、皿バネ8を介装した後でなければ、軸部材3先端にナット9を螺着できず、取付け作業性に問題があった。
【0010】
したがって、本発明の目的は、小物入れの開口部に対してリッドを任意の角度で保持させることができると共に、ベース及びアームの取付け作業を容易に行うことができる、車両用小物入れのリッド支持構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の車両用小物入れのリッド支持構造は、開口部を有する車両用小物入れと、前記開口部に開閉可能に取付けられるリッドとを有するリッド支持構造であって、前記リッドに設けられた、軸孔を有するアームと、前記車両用小物入れに設けられた、軸孔を有するベースと、前記アーム又は前記ベースに係合する頭部、及び、先端部に環状溝を有していて前記アーム及び前記ベースの各軸孔に挿通される軸部を有する軸部材と、前記アーム及び前記ベースのうち、前記軸部材の軸部先端側に位置する一方の部材を挟み込むように、コ字状に折曲された一対の側部を有する板バネとを有し、前記板バネの一方の側部は、前記一方の部材の前記軸部先端側の面に当接して配置され、前記軸部の環状溝に嵌合する第1スリットを有しており、前記板バネの他方の側部は、前記アームと前記ベースとの間に挿入され、前記軸部が挿入される第2スリットと、前記一方の部材に当接する挟持部と、該挟持部から他方の部材に向けて膨出するように折曲形成され、他方の部材に圧接される押圧部とを有していることを特徴とする。
【0012】
本発明の車両用小物入れのリッド支持構造においては、前記軸部材がほぼ水平に配置されて、前記リッドが上下方向に回動するように構成されており、前記リッドが水平に近い角度のときの方が、前記リッドが垂直に近い角度のときに比べて、前記板バネの押圧部の他の部材に対する押圧力が増大するように構成されていることが好ましい。
【0013】
本発明の車両用小物入れのリッド支持構造においては、前記軸部材がほぼ水平に配置されて、前記リッドが上下方向に回動するように構成されており、前記リッドが水平に近い角度のときの方が、前記リッドが垂直に近い角度のときに比べて、前記板バネの押圧部の接触領域が増大するように構成されていることが好ましい。
【0014】
本発明の車両用小物入れのリッド支持構造においては、前記軸部材がほぼ水平に配置されて、前記リッドが上下方向に回動するように構成されており、前記リッドが水平に近い角度のときの方が、前記リッドが垂直に近い角度のときに比べて、前記板バネの押圧部によって他の部材が押圧される位置が、前記軸部材の軸心よりも遠くなるように構成されていることが好ましい。
【0015】
本発明の車両用小物入れのリッド支持構造においては、前記アーム及び前記ベースのうち、前記軸部材の軸部先端側に位置する一方の部材の前記板バネとの接触面には、凹部又は孔が設けられており、前記板バネには、前記凹部又は孔に嵌合する係止突起が設けられていることが好ましい。
【0016】
本発明の車両用小物入れのリッド支持構造においては、前記板バネの第1スリットは、その入口又は途中部分に、前記軸部の環状溝の溝底部分における外径よりも小さい内径とされた縮径部を有しており、前記縮径部によって前記軸部から抜け止めされるように構成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、アームの軸孔とベースの軸孔とが整合するように両者を配置し、該軸孔に軸部材を挿入して両者を回動可能に支持する。その状態で、アーム及びベースのうち、軸部材の軸部先端側に位置する一方の部材を、板バネの一対の側壁で挟み込ませながら、板バネの一方の側部の第1スリットを軸部の環状溝に嵌合させ、板バネの他方の側部の第2スリットに軸部を挿入させて、板バネを一方の部材に装着させる。
【0018】
すると、板バネの他方の側部は、アームとべースの間に挿入され、その挟持部が一方の部材に当接し、押圧部が他方の部材に圧接されて、アームとベースとの回動動作に摩擦力を付与することができる。その結果、リッドを開いて所定の角度に配置したとき、上記摩擦力によってリッドをその角度に保持させることができる。
【0019】
また、板バネの一方の側部の第1スリットが軸部の環状溝に嵌合して、軸部材の抜け止めがなされるので、軸部材をCリングやナット等で抜け止めする必要がなくなり、取付け作業性を向上させることができる。
【0020】
なお、板バネは次のようにしてアーム又はベースに装着させることもできる。すなわち、アーム又はベースのうち、軸部材の軸部先端側に位置する一方の部材に、板バネを一対の側壁で挟み込ませ、一方の部材の軸孔に第1スリット及び第2スリットが整合する程度に板バネを押し込んで、一方の部材に板バネを仮保持させる。その状態で、アーム及びベースの両者の軸孔どうしを整合させ、両者の軸孔、板バネの第2スリット及び第1スリットに、軸部材の軸部をそれぞれ挿通させた後、板バネを深く押し込むことにより、第1スリットを軸部の環状溝に嵌合して、板バネを一方の部材に装着させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る車両用小物入れのリッド支持構造の、第1実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】同リッド支持構造を構成する板バネを示しており、(a)はその正面側からの斜視図、(b)は背面側からの斜視図である。
【図3】同板バネを示しており、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は背面図である。
【図4】同リッド支持構造における取付方法を示しており、(a)は第1工程の斜視図、(b)は第2工程の斜視図である。
【図5】同リッド支持構造における取付状態を示す斜視図である。
【図6】図5のA−A矢示線における断面図である。
【図7】同リッド支持構造における他の取付方法を示しており、(a)は第1工程の斜視図、(b)は第2工程の斜視図である。
【図8】同リッド支持構造におけるリッド動作時の状態を示し、(a)はリッドが水平に近い状態での説明図、(b)はリッドが垂直に近い状態での説明図である。
【図9】同リッド支持構造において、リッド開閉状態における、リッド自重による回転モーメントと、押圧部のアームに対する押圧力との関係を示す図表である。
【図10】本発明に係る車両用小物入れのリッド支持構造の第2実施形態を示し、同リッド支持構造を構成する板バネの背面図である。
【図11】同リッド支持構造における取付状態を示し、(a)はその要部拡大斜視図、(b)は(a)とは反対側から見た場合の要部拡大斜視図である。
【図12】同リッド支持構造におけるリッド動作時の状態を示し、(a)はリッドが水平に近い状態での説明図、(b)はリッドが垂直に近い状態での説明図である。
【図13】同リッド支持構造において、リッド開閉状態における、リッド自重による回転モーメントと、押圧部のアームに対する押圧力との関係を示す図表である。
【図14】本発明に係る車両用小物入れのリッド支持構造の第3実施形態を示し、(a)は同リッド支持構造を構成する板バネの正面図、(b)は同板バネの正面側からの斜視図である。
【図15】同リッド支持構造におけるリッド動作時の状態を示し、(a)はリッドが水平に近い状態での説明図、(b)はリッドが垂直に近い状態での説明図である。
【図16】同リッド支持構造において、リッド開閉状態における、リッド自重による回転モーメントと、押圧部のアームに対する押圧力との関係を示す図表である。
【図17】本発明に係る車両用小物入れのリッド支持構造の第4実施形態を示し、(a)は同リッド支持構造を構成する板バネの左側面図(b)は同板バネの正面図である。
【図18】同リッド支持構造におけるリッド動作時の状態を示し、(a)はリッドが水平に近い状態での説明図、(b)はリッドが垂直に近い状態での説明図である。
【図19】試験例の結果を示し、リッドの開閉回数と、そのときの押圧部のアームに対する押圧力との関係を示す図表である。
【図20】従来のフリーストップ構造の分解斜視図である。
【図21】同構造の要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図1〜9を参照して、本発明に係る車両用小物入れのリッド支持構造の第1実施形態について説明する。
【0023】
図1に示すように、この車両用小物入れの支持構造(以下、「支持構造」)は、例えば、車両前方の運転席と助手席との間に設けられた、センターコンソールに設けられた車両用小物入れ10(以下、「小物入れ10」)と、この小物入れ10の開口部11に上下開閉可能に取付けられるリッド20と、前記リッド20を前記小物入れ10に回動可能に軸支する軸部材30とを有している。
【0024】
前記小物入れ10は、上方に開口部11を有する縦長ボックス状をなし、その上方先端から一対の板状のベース12,12が後方に向けて平行に突設されている。各ベース12には軸孔12aがそれぞれ形成されていると共に、その下方部分に段部13が形成されている。前記軸孔12aの外面周縁からは、ベース12の上下方向に伸びる挿入ガイド凸部14が設けられている。この挿入ガイド凸部14から所定隙間を設けて、ベース12の基部側外面にアーム支持凸部15が突設されている。このアーム支持凸部15の、前記挿入ガイド凸部14とは反対側の周縁は、曲面状をなしている。また、各ベース12の内面側であって、前記軸孔12aの周縁には、複数の凹部16が設けられている。
【0025】
一方、リッド20は所定長さで伸びる板状をなしており、その後端から斜め下方に向け円弧状に延出する一対のアーム22,22を有している。この実施形態のアーム22,22は、前記ベース12,12の外側にそれぞれ配置されるようになっている。各アーム22の先端部には軸孔22aがそれぞれ形成されており、その先端部外面であって、軸孔22aの外周には複数の肉抜き凹部23が形成されている。
【0026】
また、各アーム22の内面であって、延出方向中間部には所定深さの凹部24が形成され、同アーム22の内面先端部に押圧凸部25が形成されている。更に、アーム22の内面基端部には、前記ベース12のアーム支持凸部15に隣接配置される回動ガイド凸部26が形成されている。押圧凸部25の外周縁は曲面状をなし、内周縁はアーム22の延出方向に直交する直線状をなしている。また、回動ガイド凸部26の内周面は、前記アーム支持凸部15に対応して曲面状をなしている。
【0027】
前記軸部材30は、前記アーム22の外面に係合する円板状の頭部31と、この頭部31の裏面中央から所定長さで延出し、前記アーム22の軸孔22a及び前記ベース12の軸孔12aにそれぞれ挿入される円柱状の軸部33とを有している。前記軸部33の先端部外周には環状溝33aが形成されている。なお、この実施形態の軸部材30は、その頭部31が前記アーム22外面に係合し、軸部33先端が前記ベース12の軸孔12a裏面から突出するようになっているが、軸部材30をベース12側から挿入して、頭部31をベース12の外面に当接させる構成とすることもできる。また、この軸部材30は、図示しない車両底面に対してほぼ水平に配置されている。
【0028】
前記アーム22及び前記ベース12のうち、前記軸部材30の軸部先端側に位置する一方の部材、この実施形態の場合はベース12に、板バネ50が装着されるようになっている。図2及び図3を併せて参照して説明すると、この板バネ50は、所定幅で帯状に伸びる金属板を適宜屈曲させて形成されたもので、基部51と、この基部両側に前記ベース12を挟み込むように折曲形成された一対の側部52,53とを有している。一対の側部52,53は互いにほぼ平行となるように基部51両側縁から伸び、その間隔はベース12の肉厚よりやや小さくなるように設定されている。
【0029】
一方の側部52は、ベース12の軸部先端側の内面に当接して配置され、その幅方向中央であって、延出方向先端から所定長さで、軸部33の環状溝33aに嵌合する第1スリット54を有している。この第1スリット54の入口側両側には、軸部33の挿入ガイド用の面取部54a,54aが形成されている。また、側部52の第1スリット54両側には、コ字状スリット55aを介して、他方の側部53に向けて内方に切起こされた係止突起55,55が設けられている。係止突起55,55は、前記ベース12内面の上方側の凹部16,16に係合する部分となっている。
【0030】
他方の側部53は、その幅方向中央であって、延出方向先端から中間をやや超えた位置に至るまで、前記軸部33が挿入される第2スリット57が形成されている。また、側部53の、第2スリット57により分割された先端部両側に、ベース12の外面に当接する挟持部59,59がそれぞれ形成されていると共に、側部53の基部側にも、ベース12の外面に当接する挟持部61が形成されている。なお、側部53先端側の挟持部59,59の先端部59a,59aは、前記アーム22に向けて斜めに折り返されている。
【0031】
更に、挟持部59,59から、アーム22に向けて斜めに傾斜部63,63が延出されていると共に、挟持部61からも、アーム22に向けて斜めに傾斜部65が延出されている。
【0032】
各傾斜部63先端の折曲部67,67及び傾斜部65先端の折曲部69を介して、挟持部59,59及び61の間の部分が、前記アーム22に向けて膨出するように門型に折曲形成され、一方の側部52に対して平行で幅広形状をなし、前記アーム22に圧接される押圧部70が形成されている。
【0033】
次に、本発明に係る車両用小物入れの支持構造の、使用方法及び作用効果について説明する。
【0034】
まず、小物入れ10のベース12,12の外側に、リッド20のアーム22,22を配置して、両部材の軸孔12a,22aを整合させる(図4(a)参照)。その状態で、軸部材30の軸部33をアーム22外面側から挿入し、アーム22外面に頭部31を係合させると共に、軸孔22aを通して軸孔12aから軸部33先端を挿出させ、ベース12に対してアーム22を回動可能に支持する(図4(b)参照)。
【0035】
その後、図4(b)に示すように、板バネ50の一方の側部52をベース12の内面側に配置する一方、他方の側部53をベース12の外面側に配置して、第2スリット57をベース12の挿入ガイド凸部14に整合させる。その状態で、側部53の先端部をベース12及びアーム22の隙間に挿入し、ベース12を側部52,53で挟み込ませながら、ベース12の下方から板バネ50を押し込んでいく。
【0036】
すると、第2スリット57内に挿入された挿入ガイド凸部14により、他方の側部53がガイドされつつ、撓み変形しながら押し込まれていき、第2スリット57内に軸部33が挿入される。そして、一方の側部52の第1スリット54を軸部33の環状溝33aに嵌合させると共に、係止突起55,55を、ベース12内面の上方の凹部16,16にそれぞれ係合させることにより、ベース12に板バネ50を装着させることができる(図5,6参照)。
【0037】
このとき、ベース12に設けられた挿入ガイド凸部14により、ベース12及びアーム22の隙間内への、側部53の挿入作業がガイドされるので、板バネ50の装着作業性を向上させる。また、側部53先端側の挟持部59,59の先端部59a,59aは、前記アーム22に向けて斜めに折り返されているので、ベース12及びアーム22の隙間に挿入しやすくなり、挿入作業性を向上させる。更に、ベース12に板バネ50を装着させたとき、ベース12下方に設けられた段部13に、板バネ50の基部51が当接するので(図6参照)、板バネ50をベース12にガタ付きなく強固に装着させることができる。
【0038】
更にこの実施形態では、上記のように、板バネ50の係止突起55がベース12内面の凹部16に係合して、板バネ50の動きを規制するので、リッド20が回動しても板バネ50が動くことが防止され、リッド20に対する回転規制をより確実にすることができる。また、板バネ50が一方の部材から抜けて外れてしまうことを防止できる。
【0039】
なお、上記板バネ50は、図7に示すようにしてベース12に装着させることもできる。すなわち、ベース12を板バネ50の両側部52,53で挟み込ませて、ベース12の軸孔12aに第1スリット54の入口部及び第2スリット57が整合する程度に、板バネ50を押し込んで、ベース12に板バネ50を仮保持させる(図7(a)参照)。
【0040】
その状態で、ベース12,12の外側にリッド20のアーム22,22を配置して、軸孔12a,22aどうしを整合させ、軸部材30の軸部33をアーム22外面側から挿入し、アーム22外面に頭部31を係合させると共に、軸孔22a、第2スリット57、軸孔12aに軸部33を通し、第1スリット54の入口部から軸部33先端を挿出させて、ベース12に対してアーム22を回動可能に支持する(図7(b)参照)。
【0041】
次いで、板バネ50を上方に押し上げることにより、第1スリット54を軸部33の環状溝33aに嵌合させると共に、係止突起55,55をベース12内面上方の凹部16,16にそれぞれ係合させ、図5に示すようにベース12に板バネ50を装着させることができる。
【0042】
そして、上記のようにアーム22に板バネ50を装着した状態では、図6に示すように、板バネ50の他方の側部53は、アーム22とベース12の間に挿入され、挟持部59,59及び61がアーム22外面にそれぞれ当接すると共に、押圧部70がアーム22内面の押圧凸部25に圧接されるので、アーム22とベース12との回動動作に摩擦力を付与することができる。その結果、リッド20を開いて、所定角度に配置したときに、上記摩擦力によって、リッド20をその角度に保持させることができる(いわゆるフリーストップが可能となる)。
【0043】
また、板バネ50の側部52の第1スリット54が、軸部33の環状溝33aに嵌合して、軸部材30の抜け止めがなされるので、軸部材30をCリングやEリング、ナット等で抜け止めする必要がなくなり、板バネ50の取付け作業性を向上させることができる。
【0044】
更に、リッド20のアーム22が、小物入れ10のベース12に回動支持された状態では、ベース12外面のアーム支持凸部15が、アーム22内面の凹部24内に入り込むようになっている(図1,6参照)。そのため、例えば、リッド20に外力が作用して、アーム22がベース12側に押し込まれても、前記アーム支持凸部15によりアーム22の押し込みを抑制することができ、板バネ50の側部53が過度に押し潰されることを防止して、押圧部70のアーム22に対する押圧力を所定値に維持することができる。
【0045】
この実施形態における板バネ50は、その押圧部70の幅広面が、ベース12の延出方向に沿って整合するようにベース12に装着される(図1,5参照)。そして、図8(a)に示すように、リッド20が水平に近い角度のときは、アーム22先端内面の押圧凸部25が、板バネ50の押圧部70の幅方向一側部に当接し(このときのアーム22に対する押圧部70の接触領域をSとする)、一方、図8(b)に示すように、リッド20が垂直に近い角度のときは、前記押圧凸部25が押圧部70に当接せず、押圧部70はアーム22の凹部24(図1参照)に当接するようになっている。その結果、リッド20が水平に近い角度のときの方が、リッド20が垂直に近い角度のときに比べて、板バネ50の押圧部70のアーム22に対する押圧力が増大するように構成されている。
【0046】
そのため、リッド20が水平に近い角度のときには、リッド20の重力による回転モーメントが大きくなるが、板バネ50の押圧部70のアーム22に対する押圧力が増大するので、摩擦力が増大して回転制止力を高めることができ、リッド20を所望の開き角度で制止させることができる。一方、リッド20が垂直に近い角度のときには、リッド20の重力による回転モーメントが小さくなるが、板バネ50の押圧部70のアーム22に対する押圧力が低減するので、摩擦力による回転制止力も小さくなり、所望の開き角度で制止させる摩擦力を維持しつつ、リッド20を回動させるときの摩擦抵抗を低減させることができる。
【0047】
図9には、リッド20を水平にして小物入れ10の開口部11を閉じた状態から、リッド20を垂直にして開口部11を完全に開いた状態における、リッド20の自重による回転モーメントMと、押圧部70のアーム22に対する押圧力Fとの関係を示している。この図に示すように、リッド20を開いてその回転モーメントMが減少するのに伴って、リッド自重で閉じない程度に、押圧部70による押圧力Fが減少するようになっている。また、リッド20を開いて、アーム22の押圧凸部25が板バネ50の折曲部69から外れ、押圧部70に当接しなくなったとき、押圧力Fが急減するようになっている(符号F1参照)。
【0048】
図10〜13には、本発明に係る車両用小物入れのリッド支持構造の第2実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
【0049】
図10に示すように、この実施形態における板バネ50aは、側部52の幅方向中央に所定長さで形成された第1スリット54の途中部分に、前記軸部33の環状溝33aの溝底部分における外径よりも小さい内径とされた縮径部54bが形成されている。また、アーム22内面には、凹部24、押圧凸部25、回動ガイド凸部26が形成されていない形状となっている。
【0050】
そして、ベース12の突出方向先端から板バネ50aを横方向に押し込むことにより、ベース12及びアーム22の間に他方の側部53を挿入すると共に、第1スリット54に軸部33を差し込んで、縮径部54bを通過させて圧入させて、軸部33を抜け止めした状態でベース12に板バネ50を装着させることができる(図11(a),(b)参照)。
【0051】
上記のように、この実施形態の板バネ50aによれば、軸部33を第1スリット54に縮径部54bを通過させて圧入すると、縮径部54bによって軸部33が抜け止めされるので、板バネ50aがベース12から抜けて外れてしまうことを防止できる。
【0052】
この実施形態における板バネ50aは、押圧部70の幅広面が、ベース12の延出方向に直交する方向に整合してベース12に装着され(図11(a),(b)参照)、平面状のアーム22の先端内面が押圧部70に直接当接して、アーム22の回動動作に摩擦力が付与されるようになっている。
【0053】
そして、図12(a)に示すように、リッド20が水平に近い角度のときは、アーム22の先端内面が、板バネ50aの押圧部70の所定領域に接触し、特に各折曲部67,69の周縁に強く接触する(このときのアーム22に対する折曲部67,69の接触領域をS1,S2とする)。そして、リッド20を開いていくと、折曲部67,69の接触領域が変動し、図12(b)に示すように、リッド20が垂直に近い角度のときに、アーム22に折曲部67,69が、図12(a)における接触領域よりも、小さい接触面積で接触する(S1,S2参照)。すなわち、リッド20が水平に近い角度のときの方が、リッド20が垂直に近い角度のときに比べて、板バネ50aの押圧部70の接触領域が増大するように構成されている。
【0054】
この態様によれば、リッド20が水平に近い角度のときには、リッド20の重力による回転モーメントが大きくなるが、板バネ50aの押圧部70の接触領域が増大するので、摩擦力による回転制止力がより効果的に作用し、リッド20を所望の開き角度で制止させることができる。一方、リッド20が垂直に近い角度のときには、リッド20の重力による回転モーメントが小さくなるが、板バネ50aの押圧部70の接触領域が減少するので、摩擦力による回転制止力も小さくなり、所望の開き角度で制止させる摩擦力を維持しつつ、リッド20を回動させるときの摩擦抵抗を低減させることができる。
【0055】
図13には、リッド20を水平にして小物入れ10の開口部11を閉じた状態から、リッド20を垂直にして開口部11を完全に開いた状態における、リッド20の自重による回転モーメントMと、押圧部70のアーム22に対する押圧力Fとの関係を示している。同図には、この実施形態の構造を採用しない場合で、ボルト締付けによる従来構造にした場合の、アーム22に対する押圧力Gの変動も併記されている。
【0056】
図13に示すように、リッド20を開くとその回転モーメントMが減少していくと、当初は押圧部70による押圧力Fは押圧力Gと差がないが、リッド20を半分以上開くと押圧力Fが急減して(符号F1参照)、前記押圧力Gよりも軽い力でリッド20を開くことができるようになっている。
【0057】
図14〜16には、本発明に係る車両用小物入れのリッド支持構造の第3実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
【0058】
図14に示すように、この実施形態における板バネ50bは、第1,第2実施形態の板バネ50,50aよりも、両側部52,53が幅広に形成された構造となっている。すなわち、両側部52,53において、第1スリット54又は第2スリット57を挟んで、幅方向一側部よりも幅方向他側部の方が幅広に形成されている。なお、アーム22内面には、凹部24、押圧凸部25、回動ガイド凸部26が形成されていない形状となっている。
【0059】
そして、この実施形態の板バネ50bは、第1実施形態の板バネ50と同様に、押圧部70の幅広面が、ベース12の延出方向に沿って整合するようにベース12に装着され、押圧部70にアーム22の先端内面が当接して、アーム22の回動動作に摩擦力が付与されるようになっている。
【0060】
このとき、図15(a)に示すように、リッド20が水平に近い角度のときの、アーム22の先端内面が、板バネ50bの押圧部70の所定領域、特に折曲部67,69の周縁に強く当接する(このときのアーム22に対する折曲部67,69の接触領域をS1,S2とする)。そして、リッド20を開くと折曲部67,69の接触領域が変動し、図15(b)に示すように、リッド20が垂直に近い角度のときには、アーム22に折曲部67,69が、図15(a)における接触領域よりも、小さな接触面積で接触する(符号S1,S2参照)。すなわち、リッド20が水平に近い角度のときの方が、リッド20が垂直に近い角度のときに比べて、板バネ50bの押圧部70の接触領域が増大するように構成されている。
【0061】
この態様も前記第2実施形態と同様、リッド20が水平に近い角度のときには、押圧部70の接触領域が増大して、摩擦力による回転制止力がより効果的に作用し、リッド20を所望の開き角度で制止させることができ、一方、リッド20が垂直に近い角度のときには、押圧部70の接触領域が減少して、摩擦力による回転制止力も小さくでき、リッド20回動時の摩擦抵抗を低減させることができる。
【0062】
図16には、リッド20を水平にして小物入れ10の開口部11を閉じた状態から、リッド20を垂直にして開口部11を完全に開いた状態における、リッド20の自重による回転モーメントMと、押圧部70のアーム22に対する押圧力Fとの関係を示している。同図に示すように、リッド20を開いて回転モーメントMが減少していくと、始めは押圧力Fが横ばいであるが、アーム22の一部が折曲部69から外れたときから、押圧力Fが減少していき(符号F1参照)、軽い力でリッド20を開くことが可能となる。
【0063】
図17,18には、本発明に係る車両用小物入れのリッド支持構造の第4実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
【0064】
図17(a),(b)に示すように、この実施形態における板バネ50cは、他方の側部53の先端に挟持部59,59が形成されており、この挟持部59から傾斜部63,63を介して、アーム22に向けて膨出するように押圧部70が形成されている。また、基部51の一側縁から一方の側部52を直角に折曲形成すると共に、基部51の他側縁から他方の側部53を、側部52に対して近接するように斜め内方に折曲形成し、押圧部70を基部側に向けて次第に突出させた形状をなしている(図17(a)参照)。
【0065】
この板バネ50cは、前記第2実施形態と同様に、ベース12に対して横方向に装着され、アーム22の先端内面が押圧部70に当接して、アーム22の回動動作に摩擦力が付与される。このとき、アーム22は、押圧部70の最も高く突出した部分に強く当たる。
【0066】
図18(a)に示すように、リッド20が水平に近い角度のときは、アーム22の先端部が、板バネ50cの押圧部70の最も高い部分に強く接触して摩擦力が付与される。そして、リッド20を開いていき、図18(b)に示すように、リッド20が垂直に近い角度となると、アーム22の側辺近傍が、押圧部70の突出高さがやや低くなった部分に当接するようになる。このときの、軸部材30の軸心C1からアーム22の押圧部接触位置C2までの距離をLとすると、図18(a)での距離Lの方が、図18(b)での距離Lよりも遠くなる。また、押圧力も、図18(a)の方が図18(b)よりも大きくなる。すなわち、リッド20が水平に近い角度のときの方が、リッド20が垂直に近い角度のときに比べて、押圧部70によりアーム22が押圧される位置C2が、軸部材30の軸心C1よりも遠くなると共に、押圧力も強くなるように構成されている。
【0067】
これによれば、リッド20が水平に近い角度のときには、リッド20の重力による回転モーメントが大きくなるが、板バネ50cの押圧部70によってアーム22が押圧される位置C2が、軸部材30の軸心C1よりも遠くなり、押圧力も強くなるので、摩擦力による回転制止力がより効果的に作用し、リッド20を所望の開き角度で制止させることができる。一方、リッド20が垂直に近い角度のときには、リッド20の重力による回転モーメントが小さくなるが、板バネ50cの押圧部70によってアーム22が押圧される位置C2が、軸部材30の軸心C1に近くなり、押圧力も弱くなるので、摩擦力による回転制止力も小さくなり、所望の開き角度で制止させる摩擦力を維持しつつ、リッド20を回動させるときの摩擦抵抗を低減させることができる。
【0068】
なお、以上説明した実施形態においては、本発明にかかる「前記アーム及び前記ベースのうち、前記軸部の軸部先端側に位置する一方の部材」はベース12を意味し、「他方の部材」はアーム22を意味し、ベース12に板バネ50を装着し、アーム22外面から各軸孔に軸部材30が挿入するようになっている。この態様に限らず、例えば、「前記軸部の軸部先端側に位置する一方の部材」をアームとし、「他方の部材」をベースとして、アームに板バネを装着して、ベース内面から各軸孔に軸部材を挿入するようにしてもよい。
【実施例】
【0069】
本発明に係るリッド支持構造の耐久試験を行った。すなわち、リッドを複数回開閉動作したときに、板バネによる摩擦力の変動を測定し、フリーストップ機能が維持されるかどうかについて調べた。
【0070】
(実施例1)
図1〜9の第1実施形態のものを用い、図6に示すように、ベース12外面と、アーム22の押圧凸部25内面との距離Hを、7.6mmとなるように設定した。
【0071】
(実施例2)
前記距離Hを8.5mmと設定した以外は、前記実施例1と同様とした。
【0072】
(試験方法)
前記実施例1,2について、リッドを水平状態から垂直状態まで回動し更に水平状態まで戻し、これを1回の開閉動作として、リッドを複数回(1〜10000回)開閉動作させた。そのときの板バネによる、リッド全開時における押圧力と、リッド全閉時における押圧力との、変動を測定した。その結果を図19に示す。
【0073】
(試験結果)
図19に示すように、実施例1,2共に、リッドを複数回開閉させても、リッドの自重で閉じない程度には、押圧部による押圧力を維持することができ、リッドを任意の角度に保持できるフリーストップ機能を維持できることが分かった。
【0074】
また、実施例1の押圧力の方が実施例2の押圧力よりも高く、ベース12外面とアーム22の押圧凸部25内面との距離Hが小さい方が、押圧力が高くなることが理解できた。更に、リッド全閉時の方が、リッド全閉時よりも押圧力が高くなることを確認できた。
【符号の説明】
【0075】
10 車両用小物入れ(小物入れ10)
11 開口部
12 ベース
12a ベースの軸孔
20 リッド
22 アーム
22a アームの軸孔
30 軸部材
31 頭部
33 軸部
33a 環状溝
50,50a,50b,50c 板バネ
51 基部
52 一方の側部
53 他方の側部
54 第1スリット
54b 縮径部
55 係止突起
57 第2スリット
59,61 挟持部
70 押圧部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有する車両用小物入れと、前記開口部に開閉可能に取付けられるリッドとを有するリッド支持構造であって、
前記リッドに設けられた、軸孔を有するアームと、
前記車両用小物入れに設けられた、軸孔を有するベースと、
前記アーム又は前記ベースに係合する頭部、及び、先端部に環状溝を有していて前記アーム及び前記ベースの各軸孔に挿通される軸部を有する軸部材と、
前記アーム及び前記ベースのうち、前記軸部材の軸部先端側に位置する一方の部材を挟み込むように、コ字状に折曲された一対の側部を有する板バネとを有し、
前記板バネの一方の側部は、前記一方の部材の前記軸部先端側の面に当接して配置され、前記軸部の環状溝に嵌合する第1スリットを有しており、
前記板バネの他方の側部は、前記アームと前記ベースとの間に挿入され、前記軸部が挿入される第2スリットと、前記一方の部材に当接する挟持部と、該挟持部から他方の部材に向けて膨出するように折曲形成され、他方の部材に圧接される押圧部とを有していることを特徴とする車両用小物入れのリッド支持構造。
【請求項2】
前記軸部材がほぼ水平に配置されて、前記リッドが上下方向に回動するように構成されており、前記リッドが水平に近い角度のときの方が、前記リッドが垂直に近い角度のときに比べて、前記板バネの押圧部の他の部材に対する押圧力が増大するように構成されている請求項1記載の車両用小物入れのリッド支持構造。
【請求項3】
前記軸部材がほぼ水平に配置されて、前記リッドが上下方向に回動するように構成されており、前記リッドが水平に近い角度のときの方が、前記リッドが垂直に近い角度のときに比べて、前記板バネの押圧部の接触領域が増大するように構成されている請求項1記載の車両用小物入れのリッド支持構造。
【請求項4】
前記軸部材がほぼ水平に配置されて、前記リッドが上下方向に回動するように構成されており、前記リッドが水平に近い角度のときの方が、前記リッドが垂直に近い角度のときに比べて、前記板バネの押圧部によって他の部材が押圧される位置が、前記軸部材の軸心よりも遠くなるように構成されている請求項1記載の車両用小物入れのリッド支持構造。
【請求項5】
前記アーム及び前記ベースのうち、前記軸部材の軸部先端側に位置する一方の部材の前記板バネとの接触面には、凹部又は孔が設けられており、前記板バネには、前記凹部又は孔に嵌合する係止突起が設けられている請求項1〜4のいずれか1つに記載の車両用小物入れのリッド支持構造。
【請求項6】
前記板バネの第1スリットは、その入口又は途中部分に、前記軸部の環状溝の溝底部分における外径よりも小さい内径とされた縮径部を有しており、前記縮径部によって前記軸部から抜け止めされるように構成されている請求項1〜4のいずれか1つに記載の車両用小物入れのリッド支持構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2012−11871(P2012−11871A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−149448(P2010−149448)
【出願日】平成22年6月30日(2010.6.30)
【出願人】(000124096)株式会社パイオラックス (331)
【出願人】(000119232)株式会社イノアックコーポレーション (1,145)
【Fターム(参考)】