説明

車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン

【課題】 車両用自動変速機の遊星ギヤトレインを提供する。
【解決手段】 エンジン動力を伝達する入力軸、変速された回転動力を出力する出力ギヤ、第1、第2遊星ギヤセットの組合わせにより4つの回転要素を保有し、2つの入力経路を通じて入力される回転動力を6つの変速段に1次変速して出力する第1複合遊星ギヤセット、第3、第4遊星ギヤセットの組合わせにより4つの回転要素を保有し、第1複合遊星ギヤセットから入力される回転動力と1つの経路を通じて入力軸の回転動力を伝達されて多段変速段に2次変速して出力する第2複合遊星ギヤセット、第1、第2複合遊星ギヤセットの各回転要素のうち、2つの回転要素を連結したり1つの回転要素からなる8つの回転軸、および前記回転軸のうち選択された回転軸と入力軸との間に介されて動力を断続する3つのクラッチ、および回転軸のうち選択された回転軸を変速機ハウジングに可変的に連結する3つのブレーキから構成される7つの摩擦部材を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用自動変速機に係り、より詳しくは、動力伝達性能を向上させ、燃費を低減させることができる車両用自動変速機の遊星ギヤトレインに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に自動変速機の多段変速メカニズムは、複数の遊星ギヤセットを組み合わせて実現する。このような遊星ギヤトレインは、トルクコンバーターから伝達される回転動力を多段に自動変速して出力軸に伝達する機能を行う。
【0003】
前記遊星ギヤトレインは、実現可能な変速段が多いほど、より適切な変速比の設計が可能であるばかりか、動力性能および燃費の面で優れた車両の実現が可能である。そのため、より多くの変速段を実現することができる自動変速機用遊星ギヤトレインに対する不断な研究が行われている。
【0004】
前記遊星ギヤトレインは、同一の変速段を実現しても回転要素(サンギヤ、遊星キャリア、リングギヤ)の連結構成により異なる作動メカニズムを有する。
【0005】
また、遊星ギヤトレインは、その連結構成により耐久性、動力伝達効率、大きさなどが異なる特性がある。そのため、自動変速機分野ではより堅固で、動力損失がなく、コンパクト(Compact)なギヤトレインの製作のために研究開発が続けられている。
【0006】
このような側面から、現在通常的に使用されている通常の自動変速機は、4速および5速自動変速機が主流をなしているが、最近は6速自動変速機が商用化される傾向にあり、それ以上の変速段(8速乃至10速)を実現することができる遊星ギヤトレインの研究開発も活発に行われている。
(例えば特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−349153号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は前記のような点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、複数の遊星ギヤセットと複数の摩擦部材との組み合わせにより、前進11速および後進1速の変速段を実現し、各変速段で作動しない摩擦部材の個数を減らし摩擦ドラッグ損失を低減することができる車両用自動変速機の遊星ギヤトレインを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような目的を達成するための本発明の一または複数の実施例においては、エンジンの動力を伝達される入力軸、変速された回転動力を出力する出力ギヤ、第1、2遊星ギヤセットの組み合わせにより4つの回転要素を保有し、2つの入力経路を通じて入力される回転動力を6つの変速比に1次変速して出力する第1複合遊星ギヤセット、第3、4遊星ギヤセットの組み合わせにより4つの回転要素を保有し、前記第1複合遊星ギヤセットから入力される回転動力と1つの経路を通じて前記入力軸の回転動力を伝達されて多段変速段に2次変速して出力する第2複合遊星ギヤセット、前記第1、2複合遊星ギヤセットの回転要素の中の2つの回転要素を連結したり1つの回転要素からなる8つの回転軸、および前記回転軸のうち、選択された回転軸と前記入力軸との間に介されて動力を選択的に伝達する3つのクラッチ、および前記回転軸のうち選択された回転軸を変速機ハウジングに選択的に連結する4つのブレーキから構成される7つの摩擦部材を含む車両用自動変速機の遊星ギヤトレインを提供することを特徴とする。
【0010】
また、前記第1複合遊星ギヤセットは、第1サンギヤ、第1遊星キャリア、第1リングギヤを保有するシングルピニオン遊星ギヤセットからなる第1遊星ギヤセット、第2サンギヤ、第2遊星キャリア、第2リングギヤを保有するシングルピニオン遊星ギヤセットからなる第2遊星ギヤセット、前記第1サンギヤを含み、変速機ハウジングと選択的に連結される第1回転メンバー、前記第1遊星キャリアと第2リングギヤを含む第2回転メンバー、前記第1リングギヤと第2遊星キャリアを含み、入力軸と選択的に連結されたり変速機ハウジングと選択的に連結される第3回転メンバー、前記第2サンギヤを含み、入力軸と選択的に連結されたり変速機ハウジングと選択的に連結される第4回転メンバー、前記入力軸と第4回転メンバーとの間に介される第1クラッチ、前記入力軸と第3回転メンバーとの間に介される第2クラッチ、前記第3回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第1ブレーキ、前記第1回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第2ブレーキ、および前記第4回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第4ブレーキから構成されることを特徴とする。
【0011】
前記第2複合遊星ギヤセットは、第3サンギヤ、第3遊星キャリア、第3リングギヤを保有するシングルピニオン遊星ギヤセットからなる第3遊星ギヤセット、第4サンギヤ、第4遊星キャリア、第4リングギヤを保有するシングルピニオン遊星ギヤセットからなる第4遊星ギヤセット、前記第4サンギヤを含み、前記第1複合遊星ギヤセットの第1遊星キャリアおよび第2リングギヤと直接連結される第5回転メンバー、前記第3リングギヤと第4遊星キャリアを含み、前記入力軸と選択的に連結される第6回転メンバー、前記第3遊星キャリアと第4リングギヤを含み、出力ギヤと直接連結される第7回転メンバー、前記第3サンギヤを含み、変速機ハウジングと選択的に連結される第8回転メンバー、前記入力軸と第6回転メンバーとの間に介される第3クラッチ、前記第8回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第3ブレーキから構成されることを特徴とする。
【0012】
また、前記多段変速段は、前記第1クラッチと、第2ブレーキと、第3ブレーキの同時作動により実現される前進1速変速段、前記第2クラッチと、第2ブレーキと、第3ブレーキの同時作動により実現される前進2速変速段、前記第1クラッチと、第2クラッチと、第3ブレーキの同時作動により実現される前進3速変速段、前記第2クラッチと、第3ブレーキと、第4ブレーキの同時作動により実現される前進4速変速段、前記第2クラッチと、第3クラッチと、第3ブレーキの同時作動により実現される前進5速変速段、前記第2クラッチと、第3クラッチと、第4ブレーキの同時作動により実現される前進6速変速段、前記第1クラッチと、第2クラッチと、第3クラッチの同時作動により実現される前進7速変速段、前記第2クラッチと、第3クラッチと、第2ブレーキの同時作動により実現される前進8速変速段、前記第1クラッチと、第3クラッチと、第2ブレーキの同時作動により実現される前進9速変速段、前記第3クラッチと、第1ブレーキと、第2ブレーキの同時作動により実現される前進10速変速段、前記第1クラッチと、第3クラッチと、第1ブレーキの同時作動により実現される前進11速変速段、および前記第1クラッチと、第1ブレーキと、第3ブレーキの同時作動により実現される後進変速段から構成されることを特徴とする。
【0013】
本発明の他の実施例によれば、前記第1複合遊星ギヤセットは、ダブルピニオン遊星ギヤセットである第1遊星ギヤセットと、シングルピニオン遊星ギヤセットである第2遊星ギヤセットとを組み合わせ、リングギヤと遊星キャリアを共有するラビニオ型の複合遊星ギヤセットであって、ショートピニオンと噛合する第1サンギヤと、ロングピニオンと噛合する第2サンギヤと、共有遊星キャリアと、共有リングギヤを保有し、前記第1サンギヤを含んで構成され、変速機ハウジングと選択的に連結される第1回転メンバー、前記共有リングギヤを含む第2回転メンバー、前記共有遊星キャリアを含んで構成され、入力軸と選択的に連結されたり変速機ハウジングと選択的に連結される第3回転メンバー、前記第2サンギヤを含んで構成され、入力軸と選択的に連結されたり変速機ハウジングと選択的に連結される第4回転メンバー、前記入力軸と第4回転メンバーとの間に介される第1クラッチ、前記入力軸と第3回転メンバーとの間に介される第2クラッチ、前記第3回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第1ブレーキ、前記第1回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第2ブレーキ、および前記第4回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第4ブレーキから構成されることを特徴とする。
【0014】
また、前記第2複合遊星ギヤセットは、第3サンギヤ、第3遊星キャリア、第3リングギヤを保有するシングルピニオン遊星ギヤセットからなる第3遊星ギヤセット、第4サンギヤ、第4遊星キャリア、第4リングギヤを保有するシングルピニオン遊星ギヤセットからなる第4遊星ギヤセット、前記第3リングギヤを含み、前記第1複合遊星ギヤセットの共有リングギヤと直接連結される第5回転メンバー、前記第3遊星キャリアと第4リングギヤを含み、入力軸と選択的に連結される第6回転メンバー、前記第4遊星キャリアを含み、出力ギヤと直接連結される第7回転メンバー、前記第3サンギヤと第4サンギヤを含んで構成され、変速機ハウジングと選択的に連結される第8回転メンバー、前記入力軸と第6回転メンバーとの間に介される第3クラッチ、および前記第8回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第3ブレーキから構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の車両用自動変速機の遊星ギヤトレインによれば、複数の遊星ギヤセットと複数の摩擦部材との組み合わせにより、前進11速および後進1速の変速段を実現し、各変速段で作動しない摩擦部材の個数を減らし摩擦ドラッグ損失を低減する効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施例による遊星ギヤトレインの構成図である。
【図2】本発明の第1実施例による遊星ギヤトレインに適用される各摩擦部材の各変速段別作動表である。
【図3】本発明の第1実施例による遊星ギヤトレインのレバー解析線図である。
【図4】本発明の第2実施例による遊星ギヤトレインの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施例を添付した図面を参照して詳細に説明する。
但し、本発明の実施例を明確に説明するために、説明上不要な部分は省略し、明細書全体を通して同一または類似する構成要素については同一の参照符号を付した。
【0018】
以下の説明で、構成要素の名称を第1または第2などに区分したのは、同一名称の構成要素を区分するためのものであり、必ずしもその順序に限定するものではない。
【0019】
図1は、本発明の第1実施例による遊星ギヤトレインの構成図である。
【0020】
図1を参照すれば、本発明の第1実施例による遊星ギヤトレインは、同一軸線上に配置される第1、2、3、4遊星ギヤセットPG1、PG2、PG3、PG4、入力軸IS、出力ギヤOG、前記第1、2、3、4遊星ギヤセットPG1、PG2、PG3、PG4の回転要素を互いに直接連結したり選択的に連結する8つの回転メンバーTM1〜TM8、7つの摩擦部材C1〜C3、B1〜B4、および変速機ハウジングHを含む。
【0021】
これによって、入力軸ISから入力される回転動力が前記第1、2、3、4遊星ギヤセットPG1、PG2、PG3、PG4の相互補完作動により変速されて出力ギヤOGを通じて出力される。
【0022】
そして、前記各単純遊星ギヤセットは、後方側からエンジン側に第1、2、3、4遊星ギヤセットPG1、PG2、PG3、PG4の順に配置される。
【0023】
前記入力軸ISは、入力部材であって、エンジンのクランクシャフトからの回転動力がトルクコンバーターを通じてトルク変換が行われて入力される。
【0024】
前記出力ギヤOGは、出力部材であって、差動装置を通じて駆動輪を駆動させるように駆動力を伝達する。
【0025】
前記第1遊星ギヤセットPG1は、シングルピニオン遊星ギヤセットであって、第1サンギヤS1、前記第1サンギヤS1に外接噛合する第1ピニオンP1を回転可能に支持する第1遊星キャリアPC1、および前記第1ピニオンP1に内接噛合する第1リングギヤR1をその回転要素として含む。
【0026】
前記第2遊星ギヤセットPG2は、シングルピニオン遊星ギヤセットであって、第2サンギヤS2、前記第2サンギヤS2に外接噛合する第2ピニオンP2を回転可能に支持する第2遊星キャリアPC2、および前記第2ピニオンP2に内接噛合する第2リングギヤR2をその回転要素として含む。
【0027】
前記第3遊星ギヤセットPG3は、シングルピニオン遊星ギヤセットであって、第3サンギヤS3、前記第3サンギヤS3に外接噛合する第3ピニオンP3を回転可能に支持する第3遊星キャリアPC3、および前記第3ピニオンP3に内接噛合する第3リングギヤR3をその回転要素として含む。
【0028】
前記第4遊星ギヤセットPG4は、シングルピニオン遊星ギヤセットであって、第4サンギヤS4、前記第4サンギヤS4に外接噛合する第4ピニオンP4を回転可能に支持する第4遊星キャリアPC4、および前記第4ピニオンP4に内接噛合する第4リングギヤR4をその回転要素に含む。
【0029】
そして、前記第1、2、3、4遊星ギヤセットPG1、PG2、PG3、PG4は、2つの複合遊星ギヤセット(Compound Planetary Gear Set、CPG1、CPG2)を構成し、入力軸から伝達される回転動力を前進11速の変速段に変換して出力する。
【0030】
前記第1複合遊星ギヤセットCPG1は、第1、2遊星ギヤセットPG1、PG2が組み合わされ、前記第2複合遊星ギヤセットCPG2は、第3、4遊星ギヤセットPG3、PG4が組み合わされる。
【0031】
つまり、前記第1複合遊星ギヤセットCPG1は、第1遊星キャリアPC1と第2リングギヤR2が直接連結し、第1リングギヤR1と第2遊星キャリアPC2が直接連結されて4つの回転要素により作動し、第1、2、3、4回転メンバーTM1、TM2、TM3、TM4を保有する。
【0032】
そして、前記第2複合遊星ギヤセットCPG2は、第3遊星キャリアPC3と第4リングギヤR4が直接連結され、第3リングギヤR3と第4遊星キャリアPC4が直接連結して4つの回転要素により作動し、第5、6、7、8回転メンバーTM5、TM6、TM7、TM8を保有する。
【0033】
これによって、本発明の実施例による遊星ギヤトレインは、8つの回転メンバーTM1〜TM8を保有して作動する。
【0034】
前記第1回転メンバーTM1は、第1サンギヤS1を含んで構成され、変速機ハウジングHと選択的に連結される。
【0035】
前記第2回転メンバーTM2は、第1遊星キャリアPC1と第2リングギヤR2を含んで構成される。
【0036】
前記第3回転メンバーTM3は、第1リングギヤR1と第2遊星キャリアPC2を含んで構成され、入力軸ISと選択的に連結されたり変速機ハウジングHと選択的に連結される。
【0037】
前記第4回転メンバーTM4は、第2サンギヤS2を含んで構成され、入力軸ISと選択的に連結されたり変速機ハウジングHと選択的に連結される。
【0038】
前記第5回転メンバーTM5は、第4サンギヤS4を含んで構成され、前記第2回転メンバーTM2と直接連結される。
【0039】
前記第6回転メンバーTM6は、第3リングギヤR3と第4遊星キャリアPC4を含んで構成され、入力軸ISと選択的に連結される。
【0040】
前記第7回転メンバーTM7は、第3遊星キャリアPC3と第4リングギヤS4を含んで構成され、出力ギヤOGと連結される。
【0041】
前記第8回転メンバーTM8は、第3サンギヤS3を含んで構成され、変速機ハウジングHと選択的に連結される。
【0042】
そして、前記回転メンバーTM1〜TM8のうち、入力軸ISと選択的に連結されて選択的な入力要素として作動する第3、4、6回転メンバーTM3、TM4、TM6は、それぞれクラッチC2、C1、C3を通じて入力軸ISと連結する。
【0043】
また、前記回転メンバーTM1〜TM8のうち、変速機ハウジングHと選択的に連結されて選択的な固定要素として作動する第1、3、4、8回転メンバーTM1、TM3、TM4、TM8は、ブレーキB2、B1、B4、B3を通じて変速機ハウジングHと連結する。
【0044】
つまり、第1クラッチC1は、入力軸ISと第4回転メンバーTM4との間に介されて第4回転メンバーTM4が選択的な入力要素として作動するようにする。
【0045】
前記第2クラッチC2は、入力軸ISと第3回転メンバーTM3との間に介されて第3回転メンバーTM3が選択的な入力要素として作動するようにする。
【0046】
前記第3クラッチC3は、入力軸ISと第6回転メンバーTM6との間に介されて第6回転メンバーTM6が選択的な入力要素として作動するようにする。
【0047】
前記第1ブレーキB1は、第3回転メンバーTM3と変速機ハウジングHとの間に介されて第3回転メンバーTM3が選択的な固定要素として作動するようにする。
【0048】
前記第2ブレーキB2は、前記第1回転メンバーTM1と変速機ハウジングHとの間に介されて前記第1回転メンバーTM1が選択的な固定要素として作動するようにする。
【0049】
前記第3ブレーキB3は、前記第8回転メンバーTM8と変速機ハウジングHとの間に介されて第8回転メンバーTM8が選択的な固定要素として作動するようにする。
【0050】
前記第4ブレーキB4は、前記第4回転メンバーTM4と変速機ハウジングHとの間に介されて第4回転メンバーTM4が選択的な固定要素として作動するようにする。
【0051】
前記構成により、第1複合遊星ギヤセットCPG1には、第1、2クラッチC1、C2と第1、2、4ブレーキB1、B2、B4が適用され、前記第1、2クラッチC1、C2を通じて入力される回転動力が前記第1、2、4ブレーキB1、B2、B4の作動有無に応じて6つの変速比に変速される。
【0052】
そして、前記第2複合遊星ギヤセットCPG2には、第3クラッチC3と第3ブレーキB3が適用され、前記第3クラッチC3を通じて入力軸ISから入力される回転動力と第1複合遊星ギヤセットCPG1から6つの変速比に変速されて入力される回転動力が第3ブレーキB3の作動有無に応じて前進11速および後進1速に最終変速されて出力される。
【0053】
前記で第1、2、3クラッチC1、C2、C3と、第1、2、3、4ブレーキB1、B2、B3、B4からなる各摩擦部材は、油圧により摩擦結合される多板式油圧摩擦結合ユニットからなってもよい。
【0054】
図2は、本発明の第1実施例による遊星ギヤトレインに適用される各摩擦部材の各変速段別作動表である。
【0055】
図2に示されているように、本発明の第1実施例による遊星ギヤトレインは、各変速段で3つの摩擦部材が作動して変速が行われる。
【0056】
前進1速変速段D1は、第1クラッチC1と、第2ブレーキB2と、第3ブレーキB3の同時作動により達成される。
【0057】
前進2速変速段D2は、第2クラッチC2と、第2ブレーキB2と、第3ブレーキB3の同時作動により達成される。
【0058】
前進3速変速段D3は、第1クラッチC1と、第2クラッチC2と、第3ブレーキB3の同時作動により達成される。
【0059】
前進4速変速段D4は、第2クラッチC2と、第3ブレーキB3と、第4ブレーキB4の同時作動により達成される。
【0060】
前進5速変速段D5は、第2クラッチC2と、第3クラッチC3と、第3ブレーキB3の同時作動により達成される。
【0061】
前進6速変速段D6は、第2クラッチC2と、第3クラッチC3と、第4ブレーキB4の同時作動により達成される。
【0062】
前進7速変速段D7は、第1クラッチC1と、第2クラッチC2と、第3クラッチC3の同時作動により達成される。
【0063】
前進8速変速段D8は、第2クラッチC2と、第3クラッチC3と、第2ブレーキB2の同時作動により達成される。
【0064】
前進9速変速段D9は、第1クラッチC1と、第3クラッチC3と、第2ブレーキB2の同時作動により達成される。
【0065】
前進10速変速段D10は、第3クラッチC3と、第1ブレーキB1と、第2ブレーキB2の同時作動により達成される。
【0066】
前進11速変速段D11は、第1クラッチC1と、第3クラッチC3と、第1ブレーキB1の同時作動により達成される。
【0067】
後進変速段(REV)は、第1クラッチC1と、第1ブレーキB1と、第3ブレーキB3の同時作動により達成される。
【0068】
図3は、本発明の第1実施例による遊星ギヤトレインのレバー解析線図である。
【0069】
図3を参照すれば、下側の横線は回転速度「0」を示し、上側の横線は回転速度「1.0」つまり、入力軸ISと同一の回転速度を示す。
【0070】
第1複合遊星ギヤセットCPG1の4つの縦線は、左側から順次に第1、2、3、4回転メンバーTM1、TM2、TM3、TM4と設定される。
【0071】
ここで、前記第1、2、3、4回転メンバーTM1、TM2、TM3、TM4の間の間隔は、第1、2遊星ギヤセットPG1、PG2のギヤ比(サンギヤの歯数/リングギヤの歯数)により設定される。
【0072】
第2複合遊星ギヤセットCPG2の4つの縦線は、左側から順次に第5、6、7、8回転メンバーTM5、TM6、TM7、TM8と設定される。
【0073】
ここで、前記第5、6、7、8回転メンバーTM5、TM6、TM7、TM8の間の間隔は、第3、4遊星ギヤセットPG3、PG4のギヤ比(サンギヤの歯数/リングギヤの歯数)により設定される。
【0074】
この時、前記第2回転メンバーTM2と第5回転メンバーTM5は直接連結して一つの回転メンバーとして作用するが、説明の便宜上区分することとする。
【0075】
以下、図2と図3を参照して本発明の第1実施例による遊星ギヤトレインの各変速段別変速過程を説明する。
【0076】
[前進1速]
図2を参照すれば、前進1速変速段D1では、第1クラッチC1および第2、3ブレーキB2B3が作動する。
【0077】
そうすると、図3のように、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1クラッチC1の作動により第4回転メンバーTM4に入力軸ISの回転速度が入力されている状態で、第2ブレーキB2の作動により第1回転メンバーTM1が固定要素として作動する。
【0078】
これによって、第1複合遊星ギヤセットCPG1は、第1減速速度線T1を形成し、第2回転メンバーTM2を通じて第1減速が出力される。
【0079】
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、前記第2回転メンバーTM2と直接連結している第5回転メンバーTM5に第1減速が入力されている状態で、第3ブレーキB3の作動により第8回転メンバーTM8が固定要素として作動して第1変速線SP1を形成する。
【0080】
そうすると、前記第1変速線SP1と出力要素である第7回転メンバーTM7の縦線とが交差して前進1速変速段D1が出力される。
【0081】
[前進2速]
前進2速変速段D2では、前記前進1速D1の状態で作動していた第1クラッチC1の作動が解除され、第2クラッチC2が作動する。
【0082】
そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第2クラッチC2の作動により第3回転メンバーTM3に入力軸ISの回転速度が入力されている状態で、第2ブレーキB2の作動により第1回転メンバーTM1が固定要素として作動する。
【0083】
これによって、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第2減速速度線T2を形成し、第2回転メンバーTM2を通じて第2減速が出力される。
【0084】
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、前記第2回転メンバーTM2に直接連結している第5回転メンバーTM5を通じて第2減速が入力されている状態で、第3ブレーキB3の作動により第8回転メンバーTM8が固定要素として作動して第2変速線SP2を形成する。
【0085】
そうすると、前記第2変速線SP2と出力要素の第7回転メンバーTM7の縦線とが交差して前進2速変速段D2が出力される。
【0086】
[前進3速]
前進3速D3では、前記前進2速D2の状態で作動していた第2ブレーキB2の作動が解除され、第1クラッチC1が作動する。
【0087】
そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1、2クラッチC1、C2が同時に作動し、第3、4回転メンバーTM3、TM4に入力軸ISの回転速度が同時に入力されて第1複合遊星ギヤセットCPG1は直結の状態となる。したがって、第1複合遊星ギヤセットCPG1は、直結速度線T3を形成し、入力軸ISの回転速度を第2回転メンバーTM2を通じて出力する。
【0088】
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、前記第2回転メンバーTM2と直接連結している第5回転メンバーTM5を通じて入力軸ISの回転速度が入力されている状態で、第3ブレーキB3の作動により第8回転メンバーTM8が固定要素として作動して第3変速線SP3を形成する。
【0089】
そうすると、前記第3変速線SP3と出力要素である第7回転メンバーTM7の縦線とが交差して前進3速変速段D3が出力される。
【0090】
[前進4速]
前進4速D4では、前記前進3速D3の状態で作動していた第1クラッチC1の作動が解除され、第4ブレーキB4が作動する。
【0091】
そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第2クラッチC2の作動により第3回転メンバーTM3に入力軸ISの回転速度が入力されている状態で、第4ブレーキB4の作動により第4回転メンバーTM4が固定要素として作動する。
【0092】
これによって、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、増速速度線T4を形成し、第2回転メンバーTM2を通じて増速が出力される。
【0093】
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、前記第2回転メンバーTM2と直接連結している第5回転メンバーTM5を通じて前記増速が入力されている状態で、第3ブレーキB3の作動により第8回転メンバーTM8が固定要素として作動して第4変速線SP4を形成する。
【0094】
そうすると、前記第4変速線SP4と出力要素である第7回転メンバーTM7の縦線とが交差して前進4速変速段D4が出力される。
【0095】
[前進5速]
前進5速D5では、前記前進4速D4の状態で作動していた第4ブレーキB4の作動が解除され、第3クラッチC3が作動する。
【0096】
そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第2クラッチC2の作動により第3回転メンバーTM3に入力軸ISの回転速度が入力されているが、固定要素がないため、変速に何ら影響を与えない。
【0097】
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、前記第3クラッチC3の作動により第6回転メンバーTM6を通じて入力軸ISの回転速度が入力されている状態で、第3ブレーキB3の作動により第8回転メンバーTM8が固定要素として作動して第5変速線SP5を形成する。
【0098】
そうすると、前記第5変速線SP5と出力要素である第7回転メンバーTM7の縦線とが交差して前進5速変速段D5が出力される。
【0099】
[前進6速]
前進6速D6では、前記前進5速D5の状態で作動していた第3ブレーキB3の作動が解除され、第4ブレーキB4が作動する。
【0100】
そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第2クラッチC2の作動により第3回転メンバーTM3に入力軸ISの回転速度が入力されている状態で、第4ブレーキB4の作動により第4回転メンバーTM4が固定要素として作動する。
【0101】
これによって、第1複合遊星ギヤセットCPG1は、増速速度線T4を形成し、第2回転メンバーTM2を通じて増速を出力する。
【0102】
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、前記第2回転メンバーTM2と直接連結している第5回転メンバーTM5を通じて前記増速が入力されている状態で、第3クラッチC3の作動により第6回転メンバーTM6を通じて入力軸ISの回転速度が入力される。したがって、第2複合遊星ギヤセットCPG2は第6変速線SP6を形成する。
【0103】
そうすると、前記第6変速線SP6と出力要素である第7回転メンバーTM7の縦線とが交差して前進6速変速段D6が出力される。
【0104】
[前進7速]
前進7速D7では、前記前進6速D6の状態で作動していた第4ブレーキB4の作動が解除され、第1クラッチC1が作動する。
【0105】
そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1、2クラッチC1、C2が同時に作動し、第3、4回転メンバーTM3、TM4に入力軸ISの回転速度が同時に入力されて第1複合遊星ギヤセットCPG1は直結の状態となる。したがって、第1複合遊星ギヤセットCPG1は、直結速度線T3を形成し、入力軸ISの回転速度を第2回転メンバーTM2を通じて出力する。
【0106】
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、前記第2回転メンバーTM2と直接連結している第5回転メンバーTM5を通じて入力軸ISの回転速度が入力されている状態で、第3クラッチC3の作動により第6回転メンバーTM6を通じて入力軸ISの回転速度が入力される。したがって、第2複合遊星ギヤセットCPG2は、直結の状態となり、第7変速線SP7を形成する。
【0107】
そうすると、前記第7変速線SP7と出力要素である第7回転メンバーTM7の縦線とが交差して前進7速変速段D7が出力される。
【0108】
つまり、入力軸ISの回転速度と同一の速度が出力される。
【0109】
[前進8速]
前進8速D8では、前記前進7速D7の状態で作動していた第1クラッチC1の作動が解除され、第2ブレーキB2が作動する。
【0110】
そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第2クラッチC2の作動により第3回転メンバーTM3に入力軸ISの回転速度が入力されている状態で、第2ブレーキB2の作動により第1回転メンバーTM1が固定要素として作動する。
【0111】
これによって、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第2減速速度線T2を形成し、第2回転メンバーTM2を通じて第2減速を出力する。
【0112】
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、前記第2回転メンバーTM2と直接連結している第5回転メンバーTM5を通じて第2減速が入力されている状態で、第3クラッチC3の作動により第6回転メンバーTM6を通じて入力軸ISの回転速度が入力されて第8変速線SP8を形成する。
【0113】
そうすると、前記第8変速線SP8と出力要素である第7回転メンバーTM7の縦線とが交差して前進8速変速段D8が出力される。
【0114】
[前進9速]
前進9速D9では、前記前進8速D8の状態で作動していた第2クラッチC2の作動が解除され、第1クラッチC1が作動する。
【0115】
そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1クラッチC1の作動により第4回転メンバーTM4に入力軸ISの回転速度が入力されている状態で、第2ブレーキB2の作動により第1回転メンバーTM1が固定要素として作動する。
【0116】
これによって、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1減速速度線T1を形成し、第2回転メンバーTM2を通じて第1減速を出力する。
【0117】
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、前記第2回転メンバーTM2と直接連結している第5回転メンバーTM5を通じて第1減速が入力されている状態で、第3クラッチC3の作動により第6回転メンバーTM6を通じて入力軸ISの回転速度が入力されて第9変速線SP9を形成する。
【0118】
そうすると、前記第9変速線SP9と出力要素である第7回転メンバーTM7の縦線とが交差して前進9速変速段D9が出力される。
【0119】
[前進10速]
前進10速D10では、前記前進9速D9の状態で作動していた第1クラッチC1の作動が解除され、第1ブレーキB1が作動する。
【0120】
そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1ブレーキB1と第2ブレーキB2の作動により回転せず、停止速度線T5を形成する。
【0121】
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、前記第2回転メンバーTM2と直接連結している第5回転メンバーTM5が固定要素として作動している状態で、第3クラッチC3の作動により第6回転メンバーTM6を通じて入力軸ISの回転速度が入力されて第10変速線SP10を形成する。
【0122】
そうすると、前記第10変速線SP10と出力要素である第7回転メンバーTM7の縦線とが交差して前進10速変速段D10が出力される。
【0123】
[前進11速]
前進11速D11では、前記前進10速D10の状態で作動していた第2ブレーキB2の作動が解除され、第1クラッチC1が作動制御される。
【0124】
そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1クラッチC1の作動により第4回転メンバーTM4に入力軸ISの回転速度が入力されている状態で、第1ブレーキB1の作動により第3回転メンバーTM3が固定要素として作動する。
【0125】
これによって、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、逆回転速度線T5を形成し、第2回転メンバーTM2を通じて逆回転速度が出力される。
【0126】
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、前記第2回転メンバーTM2と直接連結している第5回転メンバーTM5に逆回転速度が入力されている状態で、第3クラッチC3の作動により第6回転メンバーTM6を通じて入力軸ISの回転速度が入力されて第11変速線SP11を形成する。
【0127】
そうすると、前記第11変速線SP11と出力要素である第7回転メンバーTM7の縦線とが交差して前進11速変速段D11が出力される。
【0128】
[後進]
後進変速段REVでは、第1クラッチC1と第1、3ブレーキB1、B3が作動する。
【0129】
そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1クラッチC1の作動により第4回転メンバーTM4に入力軸ISの回転速度が入力されている状態で、第1ブレーキB1の作動により第3回転メンバーTM3が固定要素として作動する。
【0130】
これによって、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、逆回転速度線T5を形成し、第2回転メンバーTM2を通じて逆回転速度が出力される。
【0131】
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、前記第2回転メンバーTM2と直接連結している第5回転メンバーTM5に逆回転速度が入力されている状態で、第3ブレーキB3の作動により第8回転メンバーTM8が固定要素として作動して後進変速線SRを形成する。
【0132】
そうすると、前記後進変速線SRと出力要素である第7回転メンバーTM7の縦線とが交差して後進変速段REVが出力される。
【0133】
本発明の第1実施例によれば、4つの遊星ギヤセットPG1、PG2、PG3、PG4を組み合わせて2つの複合遊星ギヤセットCPG1、CPG2を形成し、3つのクラッチC1、C2、C3と4つのブレーキB1、B2、B3、B4の作動制御を通じて前進11速および後進1速の変速段を実現することができる。
【0134】
つまり、前記第1複合遊星ギヤセットCPG1では、入力軸ISの回転速度が6つの変速比で出力され、前記第2複合遊星ギヤセットCPG2では、前記第1複合遊星ギヤセットCPG1からの6つの変速比を選択的に伝達して前進11速および後進1速に2次変速して出力するようになる。
【0135】
これによって、本発明の第1実施例による遊星ギヤトレインは、自動変速機の多段化に動力伝達効率および燃費を向上することができる。
【0136】
そして、各変速段で3つの摩擦部材が作動するようにすることによって、作動しない摩擦部材の個数を最小化する。したがって、摩擦ドラッグ損失を低減させることによって、動力伝達効率および燃費を向上することができる。
【0137】
図4は、本発明の第2実施例による遊星ギヤトレインの構成図である。
【0138】
図4を参照すれば、第2実施例では、第1複合遊星ギヤセットCPG1をダブルピニオン遊星ギヤセットからなる第1遊星ギヤセットPG1と、シングルピニオン遊星ギヤセットからなる第2遊星ギヤセットPG2とを組み合わせて構成した。
【0139】
より具体的に、前記第1複合遊星ギヤセットCPG1は、ダブルピニオン遊星ギヤセットである第1遊星ギヤセットPG1とシングルピニオン遊星ギヤセットである第2遊星ギヤセットPG2とを組み合わせる、リングギヤと遊星キャリアを共有するラビニオ型の複合遊星ギヤセットからなる。
【0140】
これによって、リングギヤと遊星キャリアそして2つのサンギヤを含む4つの回転要素として作動するようになるが、説明の便宜上、前記リングギヤを共有リングギヤR12、遊星キャリアを共有遊星キャリアPC12、ショートピニオンP1と噛合するサンギヤを第1サンギヤS1、ロングピニオンP2と噛合するサンギヤを第2サンギヤS2に称す。
【0141】
前記第1複合遊星ギヤセットCPG1は、第1、2、3、4回転メンバーTM1、TM2、TM3、TM4を保有する。
【0142】
前記第2複合遊星ギヤセットCPG2は、前記第1実施例と同一に、シングルピニオン遊星ギヤセットからなる第3遊星ギヤセットPG3とシングルピニオン遊星ギヤセットからなる第4遊星ギヤセットPG4との組み合わせからなる。
【0143】
前記第2複合遊星ギヤセットCPG2は、第3遊星キャリアPC3と第4リングギヤR4が直接連結され、第3サンギヤS3と第4サンギヤS4が直接連結して4つの回転要素として作動し、第5、6、7、8回転メンバーTM5、TM6、TM7、TM8を保有する。
【0144】
これによって、第2実施例による遊星ギヤトレインは、8つの回転メンバーTM1〜TM8を保有して作動する。
【0145】
前記第1回転メンバーTM1は、第1サンギヤS1を含んで構成され、変速機ハウジングHと選択的に連結される。
【0146】
前記第2回転メンバーTM2は、共有リングギヤR12を含んで構成される。
【0147】
前記第3回転メンバーTM3は、共有遊星キャリアPC12を含んで構成され、入力軸ISと選択的に連結されたり変速機ハウジングHとも選択的に連結される。
【0148】
前記第4回転メンバーTM4は、第2サンギヤS2を含んで構成され、入力軸ISと選択的に連結されたり変速機ハウジングHとも選択的に連結される。
【0149】
前記第5回転メンバーTM5は、第3リングギヤR3を含んで構成され、前記第2回転メンバーTM2と直接連結される。
【0150】
前記第6回転メンバーTM6は、第3遊星キャリアPC3と第4リングギヤR4を含んで構成され、入力軸ISと選択的に連結される。
【0151】
前記第7回転メンバーTM7は、第4遊星キャリアPC4を含んで構成され、同時に出力ギヤOGと連結される。
【0152】
前記第8回転メンバーTM8は、第3サンギヤS3と第4サンギヤS4を含んで構成され、変速機ハウジングHと選択的に連結される。
【0153】
そして、前記回転メンバーTM1〜TM8のうち、入力軸ISと選択的に連結されて選択的な入力要素として作動する第3、4、6回転メンバーTM3、TM4、TM6は、それぞれクラッチC2、C1、C3を通じて入力軸ISと選択的に連結される。
【0154】
また、前記回転メンバーTM1〜TM8のうち、変速機ハウジングHと選択的に連結されて選択的な固定要素として作動する第1、3、4、8回転メンバーTM1、TM3、TM4、TM8は、それぞれブレーキB2、B1、B4、B3を通じて変速機ハウジングHと選択的に連結される。
【0155】
前記第1クラッチC1は、入力軸ISと第4回転メンバーTM4との間に介されて第4回転メンバーTM4が選択的な入力要素として作動するようにする。
【0156】
前記第2クラッチC2は、入力軸ISと第3回転メンバーTM3との間に介されて第3回転メンバーTM3が選択的な入力要素として作動するようにする。
【0157】
前記第3クラッチC3は、入力軸ISと第6回転メンバーTM6との間に介されて第6回転メンバーTM6が選択的な入力要素として作動するようにする。
【0158】
前記第1ブレーキB1は、第3回転メンバーTM3と変速機ハウジングHとの間に介されて第3回転メンバーTM3が選択的な固定要素として作動するようにする。
【0159】
前記第2ブレーキB2は、前記第1回転メンバーTM1と変速機ハウジングHとの間に介されて前記第1回転メンバーTM1が選択的な固定要素として作動するようにする。
【0160】
前記第3ブレーキB3は、前記第8回転メンバーTM8と変速機ハウジングHとの間に介されて第8回転メンバーTM8が選択的な固定要素として作動するようにする。
【0161】
前記第4ブレーキB4は、前記第4回転メンバーTM4と変速機ハウジングHとの間に介されて第4回転メンバーTM4が選択的な固定要素として作動するようにする。
【0162】
また、前記第8回転メンバーTM8と変速機ハウジングHとの間には、前記第3ブレーキB3と並列に配置されるワンウェイクラッチF1をさらに含む。
【0163】
前述のように構成される本発明の第2実施例は、第1複合遊星ギヤセットCPG1の構成が第1実施例と異なり、これによって第2複合遊星ギヤセットCPG2との連結関係と変動する。
【0164】
そのため、前記8つ回転メンバーが図3および図4のように変動するが、各変速段で作動する摩擦部材と変速過程は前記第1実施例と同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0165】
本発明の実施例は、単純遊星ギヤセットからなる4つの遊星ギヤセットを7つの摩擦部材で組み合わせて前進11速の変速段を実現し、動力伝達性能および燃費を向上することができる。
【0166】
そして、各変速段別3つの摩擦部材が作動するようにすることによって、摩擦ドラッグ損失を低減させ、動力伝達効率および燃費を向上することができる。
【0167】
以上で本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明は前記実施例に限定されず、本発明の実施例から当業者による技術的範囲内のすべての変更を含む。
【産業上の利用可能性】
【0168】
本発明は、動力伝達性能を向上させ、燃費を低減させることができる車両用自動変速機の遊星ギヤトレインの分野に適用できる。
【符号の説明】
【0169】
CPG1、CPG2 第1、2複合遊星ギヤセット
PG1、PG2、PG3、PG4 第1、2、3、4遊星ギヤセット
S1、S2、S3、S4 第1、2、3、4サンギヤ
PC1、PC2、PC3、PC4 第1、2、3、4遊星キャリア
R1、R2、R3、R4 第1、2、3、4リングギヤ
IS 入力軸
OG 出力ギヤ
R12 共有リングギヤ
PC12 共有遊星キャリア
TM1、TM2、TM3、TM4、TM5、TM6、TM7、TM8 第1、2、3、4、5、6、7、8回転メンバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンの動力を伝達される入力軸、
変速された回転動力を出力する出力ギヤ、
第1、2遊星ギヤセットの組み合わせにより4つの回転要素を保有し、2つの入力経路を通じて入力される回転動力を6つの変速比に1次変速して出力する第1複合遊星ギヤセット、
第3、4遊星ギヤセットの組み合わせにより4つの回転要素を保有し、前記第1複合遊星ギヤセットから入力される回転動力と1つの経路を通じて前記入力軸の回転動力を伝達されて多段変速段に2次変速して出力する第2複合遊星ギヤセット、
前記第1、2複合遊星ギヤセットの回転要素の中の2つの回転要素を連結したり1つの回転要素からなる8つの回転メンバー、および
前記回転メンバーの中から選択された回転メンバーと前記入力軸との間に介されて動力を選択的に伝達する3つのクラッチおよび前記回転メンバーの中から選択された回転メンバーを変速機ハウジングに選択的に連結する4つのブレーキから構成される7つの摩擦部材
を含む、車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項2】
前記第1複合遊星ギヤセットは、
第1サンギヤ、第1遊星キャリア、第1リングギヤを保有するシングルピニオン遊星ギヤセットからなる第1遊星ギヤセット、
第2サンギヤ、第2遊星キャリア、第2リングギヤを保有するシングルピニオン遊星ギヤセットからなる第2遊星ギヤセット、
前記第1サンギヤを含み、変速機ハウジングと選択的に連結される第1回転メンバー、
前記第1遊星キャリアと第2リングギヤを含む第2回転メンバー、
前記第1リングギヤと第2遊星キャリアを含み、入力軸と選択的に連結されたり変速機ハウジングと選択的に連結される第3回転メンバー、
前記第2サンギヤを含み、入力軸と選択的に連結されたり変速機ハウジングと選択的に連結される第4回転メンバー、
前記入力軸と第4回転メンバーとの間に介される第1クラッチ、
前記入力軸と第3回転メンバーとの間に介される第2クラッチ、
前記第3回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第1ブレーキ、
前記第1回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第2ブレーキ、および
前記第4回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第4ブレーキ
から構成されることを特徴とする、請求項1に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項3】
前記第2複合遊星ギヤセットは、
第3サンギヤ、第3遊星キャリア、第3リングギヤを保有するシングルピニオン遊星ギヤセットからなる第3遊星ギヤセット、
第4サンギヤ、第4遊星キャリア、第4リングギヤを保有するシングルピニオン遊星ギヤセットからなる第4遊星ギヤセット、
前記第4サンギヤを含み、前記第1複合遊星ギヤセットの第1遊星キャリアおよび第2リングギヤと直接連結される第5回転メンバー、
前記第3リングギヤと第4遊星キャリアを含み、前記入力軸と選択的に連結される第6回転メンバー、
前記第3遊星キャリアと第4リングギヤを含み、出力ギヤと直接連結される第7回転メンバー、
前記第3サンギヤを含み、変速機ハウジングと選択的に連結される第8回転メンバー、
前記入力軸と第6回転メンバーとの間に介される第3クラッチ、
前記第8回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第3ブレーキ、
から構成されることを特徴とする、請求項1に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項4】
前記多段変速段は、
前記第1クラッチと、第2ブレーキと、第3ブレーキの同時作動により実現される前進1速変速段、
前記第2クラッチと、第2ブレーキと、第3ブレーキの同時作動により実現される前進2速変速段、
前記第1クラッチと、第2クラッチと、第3ブレーキの同時作動により実現される前進3速変速段、
前記第2クラッチと、第3ブレーキと、第4ブレーキの同時作動により実現される前進4速変速段、
前記第2クラッチと、第3クラッチと、第3ブレーキの同時作動により実現される前進5速変速段、
前記第2クラッチと、第3クラッチと、第4ブレーキの同時作動により実現される前進6速変速段、
前記第1クラッチと、第2クラッチと、第3クラッチの同時作動により実現される前進7速変速段、
前記第2クラッチと、第3クラッチと、第2ブレーキの同時作動により実現される前進8速変速段、
前記第1クラッチと、第3クラッチと、第2ブレーキの同時作動により実現される前進9速変速段、
前記第3クラッチと、第1ブレーキと、第2ブレーキの同時作動により実現される前進10速変速段、
前記第1クラッチと、第3クラッチと、第1ブレーキの同時作動により実現される前進11速変速段、および
前記第1クラッチと、第1ブレーキと、第3ブレーキの同時作動により実現される後進変速段、
からなることを特徴とする、請求項1に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項5】
前記第1複合遊星ギヤセットは、ダブルピニオン遊星ギヤセットである第1遊星ギヤセットと、シングルピニオン遊星ギヤセットである第2遊星ギヤセットとを組み合わせ、リングギヤと遊星キャリアを共有するラビニオ型の複合遊星ギヤセットであって、ショートピニオンと噛合する第1サンギヤと、ロングピニオンと噛合する第2サンギヤと、共有遊星キャリアと、共有リングギヤを保有し、
前記第1サンギヤを含んで構成され、変速機ハウジングと選択的に連結される第1回転メンバー、
前記共有リングギヤを含む第2回転メンバー、
前記共有遊星キャリアを含んで構成され、入力軸と選択的に連結されたり変速機ハウジングと選択的に連結される第3回転メンバー、
前記第2サンギヤを含んで構成され、入力軸と選択的に連結されたり変速機ハウジングと選択的に連結される第4回転メンバー、
前記入力軸と第4回転メンバーとの間に介される第1クラッチ、
前記入力軸と第3回転メンバーとの間に介される第2クラッチ、
前記第3回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第1ブレーキ、
前記第1回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第2ブレーキ、および
前記第4回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第4ブレーキ、
から構成されることを特徴とする、請求項1に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項6】
前記第2複合遊星ギヤセットは、
第3サンギヤ、第3遊星キャリア、第3リングギヤを保有するシングルピニオン遊星ギヤセットからなる第3遊星ギヤセット、
第4サンギヤ、第4遊星キャリア、第4リングギヤを保有するシングルピニオン遊星ギヤセットからなる第4遊星ギヤセット、
前記第3リングギヤを含み、前記第1複合遊星ギヤセットの共有リングギヤと直接連結される第5回転メンバー、
前記第3遊星キャリアと第4リングギヤを含み、入力軸と選択的に連結される第6回転メンバー、
前記第4遊星キャリアを含み、出力ギヤと直接連結される第7回転メンバー、
前記第3サンギヤと第4サンギヤを含んで構成され、変速機ハウジングと選択的に連結される第8回転メンバー、
前記入力軸と第6回転メンバーとの間に介される第3クラッチ、および
前記第8回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第3ブレーキ、
から構成されることを特徴とする、請求項1に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項7】
前記第3ブレーキと並列配置されるワンウェイクラッチをさらに含む、請求項6に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項8】
エンジンの動力を伝達される入力軸、
変速された回転動力を出力する出力ギヤ、
第1サンギヤ、第1遊星キャリア、第1リングギヤを回転要素として保有する第1遊星ギヤセットと、第2サンギヤ、第2遊星キャリア、第2リングギヤを回転要素として保有する第2遊星ギヤセットとの組み合わせにより構成される第1複合遊星ギヤセット、
第3サンギヤ、第3遊星キャリア、第3リングギヤを回転要素として保有する第3遊星ギヤセットと、第4サンギヤ、第4遊星キャリア、第4リングギヤを回転要素として保有する第4遊星ギヤセットとの組み合わせにより構成される第2複合遊星ギヤセット、
前記第1サンギヤを含み、変速機ハウジングと選択的に連結される第1回転メンバー、
前記第1遊星キャリアと第2リングギヤを含む第2回転メンバー、
前記第1リングギヤと第2遊星キャリアを含み、入力軸と選択的に連結されたり変速機ハウジングと選択的に連結される第3回転メンバー、
前記第2サンギヤを含んで構成され、入力軸と選択的に連結されたり変速機ハウジングと選択的に連結される第4回転メンバー、
前記第4サンギヤを含み、前記第1複合遊星ギヤセットの第1遊星キャリアおよび第2リングギヤと直接連結される第5回転メンバー、
前記第3リングギヤと第4遊星キャリアを含み、入力軸と選択的に連結される第6回転メンバー、
前記第3遊星キャリアと第4リングギヤを含み、出力ギヤと直接連結される第7回転メンバー、
前記第3サンギヤを含み、変速機ハウジングと選択的に連結される第8回転メンバー、および
前記8つの回転メンバーの中から選択された回転メンバーの間または選択された回転メンバーと前記入力軸との間に介されるクラッチ、および前記回転メンバーの中から選択された回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介されるブレーキからなる7つの摩擦部材、
を含んで多段変速段を実現する、車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項9】
前記第1、2、3、4遊星ギヤセットは、シングルピニオン遊星ギヤセットから構成されることを特徴とする、請求項8に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項10】
前記摩擦部材は、
前記入力軸と第4回転メンバーとの間に介される第1クラッチ、
前記入力軸と第3回転メンバーとの間に介される第2クラッチ、
前記入力軸と第6回転メンバーとの間に介される第3クラッチ、
前記第3回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第1ブレーキ、
前記第1回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第2ブレーキ、
前記第8回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第3ブレーキ、および
前記第4回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第4ブレーキ、
から構成されることを特徴とする、請求項8に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項11】
前記多段変速段は、
前記第1クラッチと、第2ブレーキと、第3ブレーキの同時作動により実現される前進1速変速段、
前記第2クラッチと、第2ブレーキと、第3ブレーキの同時作動により実現される前進2速変速段、
前記第1クラッチと、第2クラッチと、第3ブレーキの同時作動により実現される前進3速変速段、
前記第2クラッチと、第3ブレーキと、第4ブレーキの同時作動により実現される前進4速変速段、
前記第2クラッチと、第3クラッチと、第3ブレーキの同時作動により実現される前進5速変速段、
前記第2クラッチと、第3クラッチと、第4ブレーキの同時作動により実現される前進6速変速段、
前記第1クラッチと、第2クラッチと、第3クラッチの同時作動により実現される前進7速変速段、
前記第2クラッチと、第3クラッチと、第2ブレーキの同時作動により実現される前進8速変速段、
前記第1クラッチと、第3クラッチと、第2ブレーキの同時作動により実現される前進9速変速段、
前記第3クラッチと、第1ブレーキと、第2ブレーキの同時作動により実現される前進10速変速段、
前記第1クラッチと、第3クラッチと、第1ブレーキの同時作動により実現される前進11速変速段、および
前記第1クラッチと、第1ブレーキと、第3ブレーキの同時作動により実現される後進変速段、
からなることを特徴とする、請求項10に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項12】
エンジンの動力を伝達される入力軸、
変速された回転動力を出力する出力ギヤ、
ショートピニオンと噛合する第1サンギヤと、ロングピニオンと噛合する第2サンギヤと、共有遊星キャリアと、共有リングギヤを保有するラビニオ型の複合遊星ギヤセットから構成される第1複合遊星ギヤセット、
第3サンギヤ、第3遊星キャリア、第3リングギヤを回転要素として保有する第3遊星ギヤセットと、第4サンギヤ、第4遊星キャリア、第4リングギヤを回転要素として保有する第4遊星ギヤセットとの組み合わせにより構成される第2複合遊星ギヤセット、
前記第1サンギヤを含んで構成され、変速機ハウジングと選択的に連結される第1回転メンバー、
前記共有リングギヤを含む第2回転メンバー、
前記共有遊星キャリアを含んで構成され、入力軸と選択的に連結されたり変速機ハウジングと選択的に連結される第3回転メンバー、
前記第2サンギヤを含んで構成され、入力軸と選択的に連結されたり変速機ハウジングと選択的に連結される第4回転メンバー、
前記第3リングギヤを含み、前記第1複合遊星ギヤセットの共有リングギヤと直接連結される第5回転メンバー、
前記第3遊星キャリアと第4リングギヤを含み、入力軸と選択的に連結される第6回転メンバー、
前記第4遊星キャリアを含み、出力ギヤと直接連結される第7回転メンバー、
前記第3サンギヤと第4サンギヤを含んで構成され、変速機ハウジングと選択的に連結される第8回転メンバー、および
前記8つの回転メンバーの中から選択された回転メンバーの間または選択された回転メンバーと前記入力軸との間に介されるクラッチ、および前記回転メンバーの中から選択された回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介されるブレーキからなる7つの摩擦部材、
を含んで多段変速段を実現する、車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項13】
前記第2複合遊星ギヤセットを形成する第3、4遊星ギヤセットは、シングルピニオン遊星ギヤセットから構成されることを特徴とする、請求項12に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項14】
前記摩擦部材は、
前記入力軸と第4回転メンバーとの間に介される第1クラッチ、
前記入力軸と第3回転メンバーとの間に介される第2クラッチ、
前記入力軸と第6回転メンバーとの間に介される第3クラッチ、
前記第3回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第1ブレーキ、
前記第1回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第2ブレーキ、
前記第8回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第3ブレーキ、および
前記第4回転メンバーと変速機ハウジングとの間に介される第4ブレーキ、
から構成されることを特徴とする、請求項12に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項15】
前記多段変速段は、
前記第1クラッチと、第2ブレーキと、第3ブレーキの同時作動による前進1速変速段、
前記第2クラッチと、第2ブレーキと、第3ブレーキの同時作動による前進2速変速段、
前記第1クラッチと、第2クラッチと、第3ブレーキの同時作動による前進3速変速段、
前記第2クラッチと、第3ブレーキと、第4ブレーキの同時作動による前進4速変速段、
前記第2クラッチと、第3クラッチと、第3ブレーキの同時作動による前進5速変速段、
前記第2クラッチと、第3クラッチと、第4ブレーキの同時作動による前進6速変速段、
前記第1クラッチと、第2クラッチと、第3クラッチの同時作動による前進7速変速段、
前記第2クラッチと、第3クラッチと、第2ブレーキの同時作動による前進8速変速段、
前記第1クラッチと、第3クラッチと、第2ブレーキの同時作動による前進9速変速段、
前記第3クラッチと、第1ブレーキと、第2ブレーキの同時作動による前進10速変速段、
前記第1クラッチと、第3クラッチと、第1ブレーキの同時作動による前進11速変速段、および
前記第1クラッチと、第1ブレーキと、第3ブレーキの同時作動による後進変速段、
からなることを特徴とする、請求項14に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−247057(P2012−247057A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262436(P2011−262436)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(591251636)現代自動車株式会社 (1,064)
【Fターム(参考)】