説明

車体側部構造

【課題】フロントピラーを構成する部品の成形性を高めることを目的とする。
【解決手段】車両上下方向に延設されるフロントピラーロア18のうち車幅方向外側に配置され、断面ハット形に構成されると共に車両後側稜線12Rが直線的に形成されたフロントピラーアウタリインフォースロア12と、該フロントピラーアウタリインフォースロア12の下端部と、車体側部の下部において車両前後方向に延びるフロアサイドメンバ28とに結合されたロアヒンジリインフォース14と、フロントピラーロア12の上端部に結合されるフロントピラーアッパ16のうち車幅方向外側に配置され、断面ハット形に構成されると共に車両下側稜線16Aが直線的に形成されたフロントピラーアウタリインフォースアッパ16と、を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体側部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の車体側面下部構造において、サイドシル(フロアサイドメンバ)の車両前方端側に、フロントピラーインナロアとリンフォースフロントピラーロア(フロントピラーアウタリインフォースロア)によって形成される閉断面形状を連続形成し、該リンフォースフロントピラーロアの上端部にリンフォースフロントピラーアッパ(フロントピラーアウタリインフォースアッパ)を重ね合わせて結合することで、前面衝突時等にリンフォースフロントピラーロアに入力された荷重を他の部材に分散伝達する構造が開示されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−108930号公報
【特許文献2】特開2000−211549号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記した従来例のように、フロントピラーアウタリインフォースアッパ、フロントピラーアウタリインフォースロア及びフロアサイドメンバと結合して行くに際し、各々の結合部断面をつなげようとすると、各部品の形状が複雑となり、成形が難しかった。
【0004】
本発明は、上記事実を考慮して、フロントピラーを構成する部品の成形性を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、車両上下方向に延設されるフロントピラーロアのうち車幅方向外側に配置され、断面ハット形に構成されると共に車両後側稜線が直線的に形成されたフロントピラーアウタリインフォースロアと、該フロントピラーアウタリインフォースロアの下端部と、車体側部の下部において車両前後方向に延びるフロアサイドメンバとに結合されたロアヒンジリインフォースと、前記フロントピラーロアの上端部に結合されるフロントピラーアッパのうち車幅方向外側に配置され、断面ハット形に構成されると共に車両下側稜線が直線的に形成されたフロントピラーアウタリインフォースアッパと、を有することを特徴としている。
【0006】
請求項1に記載の車体側部構造では、フロントピラーアウタリインフォースロアの車両後側稜線と、フロントピラーアウタリインフォースアッパの車両下側稜線とが夫々直線的に形成されているので、これらの稜線を絞り加工や曲げ成形等により成形することが容易である。このため、フロントピラーを構成する部品の成形性を高めることが可能である。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の車体側部構造において、前記フロントピラーアウタリインフォースアッパのうち前記車両下側稜線に沿って形成された下壁部が、前記フロントピラーアウタリインフォースロアの後壁部よりも車両前方まで延設されて該フロントピラーアウタリインフォースロアの前壁部に結合されていることを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載の車体側部構造では、車両下側稜線に沿って形成された下壁部が、フロントピラーアウタリインフォースロアの後壁部よりも車両前方まで延設されて該フロントピラーアウタリインフォースロアの前壁部に結合されているので、車両の前面衝突時に該下壁部がバルクヘッドの役割をする。このため、フロントピラーの断面変形を抑制できると共に、衝突荷重を効率的に車両後方へ伝達することができる。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の車体側部構造において、前記フロントピラーアウタリインフォースロアには、前記車両後側稜線に沿って後壁部が形成されており、前記フロントピラーアウタリインフォースロアにおける少なくとも前記後壁部には、前記ロアヒンジリインフォースを配置するための切欠きが設けられ、該ロアヒンジリインフォースは、前記フロントピラーアウタリインフォースロアの前記後壁部と前記フロアサイドメンバの上壁部とを結合するコーナ壁部を有していることを特徴としている。
【0010】
請求項3に記載の車体側部構造では、フロントピラーアウタリインフォースロアにおける少なくとも後壁部に、ロアヒンジリインフォースを配置するための切欠きが設けられ、ロアヒンジリインフォースは、フロントピラーアウタリインフォースロアの後壁部とフロアサイドメンバの上壁部とを結合するコーナ壁部を有しているので、フロントピラーアウタリインフォースロアの成形性を高めると共に、該フロントピラーアウタリインフォースロアからフロアサイドメンバへの断面連続性を確保することができる。このため、フロントピラーアウタリインフォースロアとフロアサイドメンバとの結合部において、従来と同等の剛性を確保することができる。
【0011】
請求項4の発明は、請求項3に記載の車体側部構造において、前記フロントピラーアウタリインフォースロアの車両外側壁部には、前記後壁部に前記切欠きを設けたことに対応して、補強用の凹凸部が設けられていることを特徴としている。
【0012】
請求項4に記載の車体側部構造では、フロントピラーアウタリインフォースロアの車両外側壁部には、後壁部に切欠きを設けたことに対応して、補強用の凹凸部が設けられているので、フロントピラーアウタリインフォースロアの成形時の残留応力により、該フロントピラーアウタリインフォースロアに余分な変形が生じることを抑制できる。またフロントピラーアウタリインフォースロアの剛性を高めることができるので、側方から荷重が入力された場合に、該側方荷重を車両上下方向へ効率的に伝達することができる。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載の車体側部構造によれば、フロントピラーを構成する部品の成形性を高めることができる、という優れた効果が得られる。
【0014】
請求項2に記載の車体側部構造によれば、フロントピラーの断面変形を抑制できると共に、衝突荷重を効率的に車両後方へ伝達することができる、という優れた効果が得られる。
【0015】
請求項3に記載の車体側部構造によれば、フロントピラーアウタリインフォースロアとフロアサイドメンバとの結合部において、従来と同等の剛性を確保することができる、という優れた効果が得られる。
【0016】
請求項4に記載の車体側部構造によれば、フロントピラーアウタリインフォースロアの成形時に該フロントピラーアウタリインフォースロアに余分な変形が生じることを抑制できると共に、側方荷重を車両上下方向へ効率的に伝達することができる、という優れた効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1において、本実施の形態に係る車体側部構造Sは、フロントピラー10の構造に係り、フロントピラーアウタリインフォースロア12と、ロアヒンジリインフォース14と、フロントピラーアウタリインフォースアッパ16と、を有している。
【0018】
まずフロントピラー10の構造について簡単に説明する。図1,図2において、フロントピラー10は、車両上下方向に延設されるフロントピラーロア18の上端部に、例えば車両後方かつ斜め上方に延びるフロントピラーアッパ20を結合して構成されている。
【0019】
フロントピラーロア18は、車幅方向外側に凸となる断面ハット形に形成され車幅方向外側に配置されるフロントピラーアウタリインフォースロア12と、車幅方向内側に凸となる断面ハット形に形成され車幅方向内側に配置されるフロントピラーインナリインフォースロア(図示せず)とを、例えばフランジ26において接合することにより閉断面に構成されている。
【0020】
フロントピラーアッパ20についても同様に、車幅方向外側に凸となる断面ハット形に形成され車幅方向外側に配置されるフロントピラーアウタリインフォースアッパ16と、車幅方向内側に凸となる断面ハット形に形成され車幅方向内側に配置されるフロントピラーインナリインフォースアッパ24とを、例えばフランジ22において接合することにより閉断面に構成されている。
【0021】
図1,図2において、フロントピラーアウタリインフォースロア12は、車両外側壁部12Sと、前壁部12Fと、後壁部12Rと、フランジ26とにより断面ハット形に形成されている。車両外側壁部12Sと後壁部12Rとの境界部には、車両上下方向に延びる車両後側稜線12Aが直線的に形成され、また車両外側壁部12Sと前壁部12Fとの境界部には、車両上下方向に延びる車両前側稜線12Bが直線的に形成されている。後壁部12Rは、車両後側稜線12Aに沿って、例えば平面的に形成されており、湾曲部を極力排した構成となっている。前壁部12Fについても同様に、車両前側稜線12Bに沿って、例えば平面的に形成されている。
【0022】
フロントピラーアウタリインフォースロア12における少なくとも後壁部12Rには、ロアヒンジリインフォース14を配置するための切欠き12Kが設けられている。図2に示されるように、本実施形態では、この切欠き12Kは、後壁部12Rだけでなく、フランジ26や車両外側壁部12Sにまで形成されている。これは切欠き12Kの周辺部を成形し易くするためである。
【0023】
図1,図2,図3において、ロアヒンジリインフォース14は、フロントピラーアウタリインフォースロア12の下端部と、車体側部の下部において車両前後方向に延びるフロアサイドメンバ28とに結合されている。このロアヒンジリインフォース14は、例えば車両外側壁部14Sと、前壁部14Fと、コーナ壁部14Cとにより断面U字形に形成されている。またロアヒンジリインフォース14には、コーナ壁部14Cの車幅方向内側の端縁に沿ってフランジ14Aが形成されている。図3に示されるように、ロアヒンジリインフォース14のフランジ14Aと、フロントピラーロア18のフランジ26との干渉を抑制するために、フランジ26の部分に設けられる切欠き12Kは、ロアヒンジリインフォース14の上端よりも車両上方まで形成されている。
【0024】
図3に示されるように、コーナ壁部14Cは、フロントピラーアウタリインフォースロア12の後壁部12Rとフロアサイドメンバ28の上壁部28Aとを結合するように、例えば円弧形状に湾曲形成されている。コーナ壁部14Cの上部14Uは、フロントピラーアウタリインフォースロア12の後壁部12Rの車両前方側に接するように重ねられて結合されている。またコーナ壁部14Cの下部14Dは、フロアサイドメンバ28の上壁部28Aに接するように重ねられて結合されている。
【0025】
ロアヒンジリインフォース14における車両外側壁部14Sの上部Eは、フロントピラーアウタリインフォースロア12における車両外側壁部12Sの車幅方向内側に重ねられて結合されている。またロアヒンジリインフォース14における下部14Gは、フロアサイドメンバ28の車両外側壁部28Sに重ねられて結合されている。
【0026】
ロアヒンジリインフォース14における前壁部14Fは、フロントピラーアウタリインフォースロア12における前壁部12Fの車両後側に重ねられて結合されている。フロントピラーアウタリインフォースロア12における車両外側壁部12Sの下部12Dは、フロアサイドメンバ28の車両外側壁部28Sに重ねられて結合されている。また、図2に示されるように、フロントピラーアウタリインフォースロア12における前壁部12Fの下端部には、結合用舌部12Cが設けられている。この結合用舌部12Cはフロアサイドメンバ28の前端に結合されている(図示せず)。
【0027】
なお、フロアサイドメンバ28は、車体の骨格部材であり、各々断面ハット形に形成された車幅方向外側のアウタパネル30と車幅方向内側のインナパネル32とをフランジ接合することで、閉断面に構成されている。
【0028】
図1,図2,図4において、フロントピラーアウタリインフォースアッパ16は、フロントピラーロア18の上端部に結合されるフロントピラーアッパ20のうち車幅方向外側に配置され、断面ハット形に構成されると共に車両下側稜線16Aが直線的に形成されている。フロントピラーアウタリインフォースアッパ16のうち車両下側稜線16Aに沿って形成された下壁部16Dは、該車両下側稜線16Aに沿って、例えば平面的に形成されている。
【0029】
図4に示されるように、フロントピラーアウタリインフォースアッパ16において、この下壁部16Dと車両外側壁部16Sとは、フロントピラーアウタリインフォースロア12の後壁部12Rよりも車両前方まで延設されて該フロントピラーアウタリインフォースロア12の前壁部12Fに結合されている。具体的には、下壁部16D及び車両外側壁部16Sの前端には、結合用舌部16B,16Cが夫々設けられており、該結合用舌部16B,16Cが前壁部12Fの車両後側に重ねられて結合されている。
【0030】
また車両外側壁部16Sの下部16Eは、フロントピラーアウタリインフォースロア12の車両外側壁部12Sの車幅方向内側に重ねられて結合されている。更にフロントピラーアッパ20における下側のフランジ22は、フロントピラーロア18のフランジ26の車幅方向内側に重ねられて結合されている。フランジ22は、下壁部16Dがフロントピラーアウタリインフォースロア12の前壁部12Fまで延設されていることに伴い、フランジ26と結合される下部において幅広に形成されている。
【0031】
なお、「車両下側稜線16Aが直線的に形成されている」とは、該車両下側稜線16Aがフロントピラーアウタリインフォースアッパ16の全長にわたって真直であることに限定されるものではなく、下壁部16Dがフロントピラーアウタリインフォースロア12の後壁部12Rに接するように大きく湾曲していた従来構造よりも、車両下側稜線16Aが直線的であることを意味している。言い換えれば、下壁部16Dをフロントピラーアウタリインフォースロア12の前壁部12Fまで延設することで、車両下側稜線16Aの湾曲度を少なくしている。
【0032】
図5,図6において、フロントピラーアウタリインフォースロア12には、次のような構造を追加してもよい。即ち、フロントピラーアウタリインフォースロア12の車両外側壁部12Sには、後壁部12Rに切欠き12Kを設けたことに対応して、補強用の凹凸部の一例たるビード部12Gを設けてもよい。このビード部12Gは、例えば車幅方向内側に凸形成されると共に、切欠き12Kの範囲に対応して、車両外側壁部12Sに車両上下方向に形成されている。
【0033】
このようなビード部12Gを設けることで、フロントピラーアウタリインフォースロア12の成形時の残留応力により、該フロントピラーアウタリインフォースロア12に余分な変形が生じることを抑制でき、また該フロントピラーアウタリインフォースロア12の剛性を高めることが可能である。ここでの余分な変形とは、図6において、フロントピラーアウタリインフォースロア12の成形時に、例えば矢印B方向にひねりが生ずることをいう。
【0034】
なお、ビード部12Gは1本に限られるものではなく、複数本であってもよい。またビード部12Gは連続していなくてもよく、例えば断続的に形成されていてもよい。更に凹凸部はビード部12Gに限られるものではなく、フロントピラーアウタリインフォースロア12の成形時の余分な変形を抑制でき、車両外側壁部12Sの面剛性を高めることができる構成であれば、どのような形状であってもよい。
【0035】
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。車体側部構造Sにおいて、フロントピラーアウタリインフォースロア12及びフロントピラーアウタリインフォースアッパ16は、例えば高張力鋼板や超高張力鋼板を絞り加工や曲げ加工することで成形される。ここでの超高張力鋼板とは、例えば引張強度590MPa以上の鋼板をいう。本実施形態では、フロントピラーアウタリインフォースロア12の車両後側稜線12Aと、フロントピラーアウタリインフォースアッパ16の車両下側稜線16Aとが夫々直線的に形成されているので、これらの稜線を絞り加工や曲げ成形等により成形することが容易である。このため、フロントピラー10を構成する部品の成形性を高めることが可能である。
【0036】
また本実施形態では、車両下側稜線16Aに沿って形成された下壁部16Dが、フロントピラーアウタリインフォースロア12の後壁部12Rよりも車両前方まで延設されて該フロントピラーアウタリインフォースロア12の前壁部12Fに結合されているので、車両の前面衝突時に該下壁部16Dがバルクヘッドの役割をする。このため、図7に示されるように、車両の前面衝突によりフロントピラー10に衝突荷重Fが入力された際に、該フロントピラー10の断面変形を抑制できると共に、衝突荷重Fの一部の荷重F1を、フロントピラーアッパ20を通じて車両後方へ効率的に伝達することができる。
【0037】
更に本実施形態では、フロントピラーアウタリインフォースロア12における少なくとも後壁部12Rに、ロアヒンジリインフォース14を配置するための切欠き12Kが設けられ、ロアヒンジリインフォース14は、フロントピラーアウタリインフォースロア12の後壁部12Rとフロアサイドメンバ28の上壁部28Aとを結合するコーナ壁部14Cを有しているので、車両後側稜線12Aを直線的な形状としてフロントピラーアウタリインフォースロア12の成形性を高めると共に、該フロントピラーアウタリインフォースロア12からフロアサイドメンバへの断面連続性を確保することができる。このため、フロントピラーアウタリインフォースロア12とフロアサイドメンバ28との結合部において、従来と同等の剛性を確保することができる。
【0038】
また図5,図6に示されるように、フロントピラーアウタリインフォースロア12の車両外側壁部12Sに、後壁部12Rに切欠き12Kを設けたことに対応した補強用のビード部12Gを設けた場合には、フロントピラーアウタリインフォースロア12の成形時の残留応力により、該フロントピラーアウタリインフォースロア12に余分な変形が生じることを抑制できる。このため、フロントピラーアウタリインフォースロア12を精度よく成形することができる。
【0039】
またビード部12Gを設けることで、フロントピラーアウタリインフォースロア12の剛性を高めることができるので、例えば車両外側壁部12Sの下部に対して、側方から荷重が入力された場合に、該側方荷重をフロントピラー10の車両上下方向へ効率的に伝達することができる。
【0040】
なお、図4に示されるように、本実施形態では、フロントピラーアウタリインフォースアッパ16の下壁部16Dと、フロントピラーアウタリインフォースロア12における後壁部12Rの上端との間に隙間34が形成されているが、これに限られず、後壁部12Rと下壁部16Dとの交差部分を結合するようにしてもよい。フロントピラー10の剛性がより向上するからである。なおこの際、隙間34を埋めるために隙詰め部材を用いてもよい(図示せず)。
【0041】
また本実施形態では、フロントピラーアウタリインフォースロア12及びフロントピラーアウタリインフォースアッパ16の材料が、例えば高張力鋼板や超高張力鋼板であるものとして説明したが、これらよりも引張強度が低い一般の鋼板を用いることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】車体側部構造の斜視図である。
【図2】車体側部構造の分解斜視図である。
【図3】車体側部構造において、フロントピラーアウタリインフォースロア、ロアヒンジリインフォース及びフロアサイドメンバの結合部分の構成を示す拡大斜視図である。
【図4】車体側部構造において、フロントピラーアウタリインフォースロア及びフロントピラーアウタリインフォースアッパの結合部分の構成を示す拡大斜視図である。
【図5】フロントピラーアウタリインフォースロアの車両外側壁部に、ビード部が設けられた例を示す拡大斜視図である。
【図6】ビード部の構成を示す、図5における6−6矢視拡大断面図である。
【図7】車両の前面衝突時に、フロントピラーに対して衝突荷重が入力された際に、該衝突荷重の一部の荷重を、フロントピラーアッパを通じて車両後方へ伝達している状態を示す拡大斜視図である。
【符号の説明】
【0043】
12 フロントピラーアウタリインフォースロア
12A 車両後側稜線
12G ビード部(凹凸部)
12R 後壁部
14 ロアヒンジリインフォース
14C コーナ壁部
16 フロントピラーアウタリインフォースアッパ
16A 車両下側稜線
16D 下壁部
18 フロントピラーロア
20 フロントピラーアッパ
28 フロアサイドメンバ
28A 上壁部
S 車体側部構造

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両上下方向に延設されるフロントピラーロアのうち車幅方向外側に配置され、断面ハット形に構成されると共に車両後側稜線が直線的に形成されたフロントピラーアウタリインフォースロアと、
該フロントピラーアウタリインフォースロアの下端部と、車体側部の下部において車両前後方向に延びるフロアサイドメンバとに結合されたロアヒンジリインフォースと、
前記フロントピラーロアの上端部に結合されるフロントピラーアッパのうち車幅方向外側に配置され、断面ハット形に構成されると共に車両下側稜線が直線的に形成されたフロントピラーアウタリインフォースアッパと、
を有することを特徴とする車体側部構造。
【請求項2】
前記フロントピラーアウタリインフォースアッパのうち前記車両下側稜線に沿って形成された下壁部が、前記フロントピラーアウタリインフォースロアの後壁部よりも車両前方まで延設されて該フロントピラーアウタリインフォースロアの前壁部に結合されていることを特徴とする請求項1に記載の車体側部構造。
【請求項3】
前記フロントピラーアウタリインフォースロアには、前記車両後側稜線に沿って後壁部が形成されており、
前記フロントピラーアウタリインフォースロアにおける少なくとも前記後壁部には、前記ロアヒンジリインフォースを配置するための切欠きが設けられ、
該ロアヒンジリインフォースは、前記フロントピラーアウタリインフォースロアの前記後壁部と前記フロアサイドメンバの上壁部とを結合するコーナ壁部を有していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車体側部構造。
【請求項4】
前記フロントピラーアウタリインフォースロアの車両外側壁部には、前記後壁部に前記切欠きを設けたことに対応して、補強用の凹凸部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の車体側部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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