説明

車載用電子機器及びプログラム

【課題】車両の搭乗者が、表示内容を直感的に理解できる車載用電子機器等を提供する。
【解決手段】(a)に示すように、三軸の加速度センサから取得した車両の加速度が、加速のときはガイドスケール下端部70b方向へ、減速のときはガイドスケール上端部70a方向へ、左カーブによる加速度が検出された場合にはガイドスケール右端部70c方向へ、右カーブによる加速度が検出された場合にはガイドスケール左端部70d方向へといった具合に、検出された車両状態としての速度の変位(加速度)をその車両の搭乗者(例えばドライバー)が認識する方向へ3Dオブジェクト61・62の表示位置を変位させて表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検出した車両状態に基づく表示を行う車載用電子機器及びこれらのプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両状態を検出して表示する車載用電子機器が知られている。例えば、特許文献1には、車両の加速度を検出し、車両の加速度をアナログ針式加速度メータとして、加速度が0の状態の場合には、加速度針が垂直方向を向くように表示し、加速時には加速度針を右方向へ傾け、減速時には加速度針を左方向へ傾けるように表示をする車載用電子機器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−76740号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のように、加速度に応じて左右に針を傾けて表示する方法では、車両の搭乗者が実際に受ける加速度の方向と針の動く方向とが一致せず、車両の搭乗者が表示内容を直感的に理解しにくいという問題があった。特に、加速度の検出・表示に加え、速度の検出・表示や、車両の傾斜状態の検出・表示など、複数の車両状態を検出してこれらを切り替えて表示したり、これら複数の車両状態を同時に表示したりする場合などに、現在どの車両状態が表示されているのかが直感的に理解しにくいという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、係る問題を解決するためになされたもので、車両の搭乗者が、表示内容を直感的に理解できる車載用電子機器等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するために、本発明に係る車載用電子機器は、(1)車両状態を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された車両状態を表示手段にグラフィカルに表示させる制御を行う制御手段とを備えた車載用電子機器であって、前記制御手段は、前記検出手段によって検出された車両状態に基づき、前記検出手段によって検出された車両状態の変位を当該車両の搭乗者が認識する方向へ3Dオブジェクトの表示状態を変位させる制御を行うことを特徴とする。
【0007】
このようにすれば、車両の搭乗者が車両状態の変位を認識する方向へ3Dオブジェクトの表示状態が変位して表示されるため、車両の搭乗者はグラフィカルな表示が何の車両状態を示しているものかを、直感的に理解できる。
【0008】
(2)特に、前記検出手段は、前記車両状態を複数検出し、前記制御手段は、前記検出手段によって検出された複数の車両状態を切り替え、または、これら複数の車両状態を同時に、表示させる制御を行う構成である場合に優れた効果を発揮する。
【0009】
すなわち、検出手段が複数の車両状態を検出し、検出手段によって検出された複数の車両状態を切り替えて表示する構成の場合、現在表示されている3Dオブジェクトがどのような車両状態を示しているのか容易に理解できる。
【0010】
なお「切り替えて」とは、例えば、ユーザからの入力指示に従って切り替える場合や、例えば、所定の処理イベントの発生に応じて切り替える場合を含む。特に後者の場合には、表示される車両状態が自動的に変更されてしまうため、従来の表示態様では、どの車両状態に対応する表示がなされているのかが分かりにくかったが、このようにすれば、車両の搭乗者が車両状態の変位を認識する方向へ3Dオブジェクトの表示状態が変位して表示されるので、複数の車両状態のうちいずれの車両状態に対応する状態が表示されているのかが直感的に理解できる。同様に、複数の車両状態を同時に表示する場合にも、表示された複数の3Dオブジェクトのうち、搭乗者の受けた車両状態の変位と一致する変位をする3Dオブジェクトが搭乗者の受けた車両状態を示すものとして、直感的に認識できる。
【0011】
なお、前記所定の処理イベントは、検出手段によって検出された車両状態が予め定めたパターンに該当するときに発生させる構成とするとよい。
【0012】
また、複数の車両状態としては、例えば、加速度、速度、車両の傾斜状態などとするとよい。
【0013】
(3)前記3Dオブジェクトの表示状態の変位は、当該3Dオブジェクトの表示位置の変位、当該3Dオブジェクトの向きの変位、当該3Dオブジェクトの大きさの変位の少なくともいずれか1つの変位とするとよい。
【0014】
(4) 前記制御手段は、前記検出手段によって検出された車両状態の検出値の大きさまたは車両状態の検出値の所定時間における変化量の大きさに応じて前記3Dオブジェクトの表示状態の変位量を決定するとよい。
【0015】
(5)(4)の構成を前提として、前記制御手段は、前記3Dオブジェクトの近傍に前記変位量に対応する前記変化量の大きさを視認可能とするガイドスケールを表示させるとよい。このようにすれば3Dオブジェクトとガイドスケールとの相関で直感的に車両状態の変化量を認識することができる。なお、ガイドスケールには例えば目盛りを設けるとよい。例えば、3Dオブジェクトを針形状とし、画面上に描画し目盛りとこの針との相関でセンサの検出値をグラフィカルに表示して、直感的な理解を促すとよい。
【0016】
(6)(5)の構成を前提として、前記制御手段は、前記ガイドスケールとして前記変化量の大きさによって車両の搭乗者が体感する前記車両状態のイメージを示すオブジェクトを表示すると共に、当該ガイドスケールに沿うように前記3Dオブジェクトの表示状態を変位させるとよい。
このようにすることで、車両の搭乗者はガイドスケールを見るだけで、表示されたグラフィックが、何の車両状態を示すものかを直感的に理解できる。
【0017】
前記ガイドスケールとして前記変化量の大きさによって車両の搭乗者が体感する前記車両状態のイメージを示すオブジェクトとしては、例えば、車両状態として車両の傾きを検出するものであれば、その傾きのイメージを示す円弧によって構成されたオブジェクトをガイドスケールとして表示するとよい。
【0018】
(7)前記制御手段は、前記3Dオブジェクトの近傍に前記検出手段によって検出された車両状態に基づく値、または、前記3Dオブジェクトの近傍に前記検出手段によって検出された車両状態を示す文字を表示させる構成とするとよい。
このようにすれば、車両の搭乗者はグラフィカルな表示が何の車両状態を示しているものかの直感的な理解を補助することができる。
【0019】
(8)前記検出手段は、2つの車両状態を検出し、前記制御手段は、前記2つの車両状態をそれぞれ別の3Dオブジェクトとして表示し、これらの3Dオブジェクトの表示状態の変位は1つの3D平面内で行い、前記3D平面内でのこれら3Dオブジェクトの前記変位の範囲全体で、これら3Dオブジェクトが視認可能な視点から表示させるとよい。
【0020】
このようにすることで、変位範囲全体を見渡すことができ、その範囲内で車両状態の変化に伴う3Dオブジェクトの変位がなされるため、車両状態の採りうる範囲と、現在の車両状態との対比を容易に行うことができ、直感的に表示内容や車両状態を把握できる。
【0021】
この場合、特に、2つの車両状態は、同一の物理量を異なる方向で捉えるものとするとよい。例えば、2つの車両状態として、左右方向の加速度と、前後方向の加速度を、それぞれ別の3Dオブジェクトとして表示し、左右方向に変位する3Dオブジェクトと、前後方向に変位する3Dオブジェクトを、1つの3D平面内に表示して、この3D平面内でのこれら3Dオブジェクトの変位範囲の全体で、これら3Dオブジェクトが視認可能な視点から表示する。例えば、この3D平面は、鳥瞰する視点から表示させるとよい。このようにすることで加速度の前後・左右の成分を直感的に把握することができる。
【0022】
(9)前記検出手段は、2つの車両状態を検出し、前記制御手段は、前記2つの車両状態を合成して1つの3Dオブジェクトの所定の3D平面内の表示状態の変位として行い、前記3D平面内での前記3Dオブジェクトの前記変位の範囲全体で前記3Dオブジェクトが視認可能な視点から表示させるとよい。
【0023】
このようにすることで、変位範囲全体を見渡すことができ、その範囲内で車両状態の変化に伴う3Dオブジェクトの変位がなされるため、車両状態の採りうる範囲と、現在の車両状態との対比を容易に行うことができ、直感的に表示内容や車両状態を把握できる。
【0024】
この場合、特に、2つの車両状態は、同一の物理量を異なる方向で捉えるものとするとよく、2つの方向の物理量をベクトル合成して平面内に表示させると良い。例えば、2つの車両状態として、左右方向の加速度と、前後方向の加速度を、ベクトル合成して1つの3Dオブジェクトとして1つの3D平面内に表示して、この3D平面内でのこれら3Dオブジェクトの変位範囲の全体で、これら3Dオブジェクトが視認可能な視点から表示する。例えば、この3D平面は、鳥瞰する視点から表示させるとよい。このようにすることで加速度を直感的に把握することができる。例えば、検出値を左右方向、前後方向でベクトル合成し、その値を平面上の球の位置と直線の方向による3Dオブジェクトによりグラフィカルに表示し、直感的な理解を促したり、検出値を左右方向、前後方向でベクトル合成し、その値を平面上の矢印の向きと長さで示した3Dオブジェクトによりグラフィカルに表示し、直感的な理解を促したりするとよい。
【0025】
(10)(8)または(9)の構成を前提として、前記検出手段は、車両の前後方向の加速度と、車両の左右方向の加速度を検出するものであり、前記制御手段は、前記前後方向を示す軸と、前記左右方向を示す軸を表示させ、前記検出手段によって検出した方向に対応する方向に前記表示状態を変位させるとよい。
【0026】
(11)前記検出手段は、車両のピッチ角、ロール角、及び、ヨー角を検出するものであり、前記制御手段は、前記検出手段によって検出されたピッチ角とロール角に対応する方向へ第一の3Dオブジェクトを回転表示させ、前記検出手段によって検出されたヨー角に対応する方向へ前記第一の3Dオブジェクトとは異なる第二の3Dオブジェクトを回転表示させ、第一の3Dオブジェクトと第二の3Dオブジェクトは同時に視認可能に表示させるとよい。このようにすれば、車両の回転状態を直感的に理解することができる。
【0027】
(12)(11)の構成を前提として、前記第一の3Dオブジェクトは球または円盤状のオブジェクトとして構成し、前記第二の3Dオブジェクトは車または矢状のオブジェクトとして構成するとよい。
【0028】
(13)前記検出手段は、車両のピッチ角、ロール角、及び、ヨー角を検出するものであり、前記制御手段は、前記検出手段によって検出されたピッチ角とロール角とヨー角に対応する方向へ前記3Dオブジェクトを回転表示させるものであり、前記3Dオブジェクトは、円盤上に乗った自動車形状のオブジェクトとするとよい。このようにすれば車両の回転状態を表示された自動車形状のオブジェクトの状態で直感的に理解できる。
【0029】
(14)前記検出手段は、車両の存在する位置の高度と車両のピッチ角とを検出するものであり、前記高度の軌跡を示すグラフと並べて前記ピッチ角を示す前記3Dオブジェクトを表示させるとよい。
【0030】
このようにすれば、現時点までに走行した高度の軌跡を把握することができるとともに、車両のピッチ角の状態を直感的に理解することができ、高度が今後どのように推移するか高度の軌跡とピッチ角の関係から直感的に把握することができる。
【0031】
(15)前記制御手段は、前記3Dオブジェクトとともに、当該電子機器の状態、時計の少なくともいずれか一方を表示させるとよい。
【0032】
(16)前記制御手段は、前記検出手段によって検出された車両状態の基準状態からの変化を当該車両の搭乗者が認識する方向へ3Dオブジェクトの表示状態を基準位置から変位させる制御を行い、前記3Dオブジェクトは前記基準位置から前記変位された位置に至る大きさの3Dオブジェクトであり、当該3Dオブジェクトは、前記変位された位置側に前記基準位置側よりも大きさの大きい部位を設けるとよい。
このようにすれば、基準状態からの車両状態の変化量を直感的に理解することができる。
【0033】
前記基準位置から前記変位された位置に至る形状であって前記変位された位置側に前記基準位置側よりも大きさの大きい部位を設けた3Dオブジェクトとしては、例えば変位された位置側を矢の先端方向とした矢印形状からなる3Dオブジェクトや、基準位置と球体と棒状の部材で結んだ3Dオブジェクトであって変位された位置側に球体を設けて棒状の部材の径は球体の径よりも小さくしたものとするとよい。
【0034】
(17)前記制御手段は、前記検出手段によって検出された車両状態の変位を当該車両の搭乗者が認識する方向へ3Dオブジェクトの表示状態を変位させる制御を行う際に、前記3Dオブジェクトの表示状態の変位を車両の搭乗者が視認可能なように徐々に行うようにするとよい。
【0035】
前記制御手段は、前記検出手段によって検出された車両状態の変位を当該車両の搭乗者が認識する方向へ3Dオブジェクトの表示状態を変位させる制御を行う際に、前記3Dオブジェクトの表示状態の変位を前記検出手段によって検出された車両状態と常に一致するように行うようにしてもよいが、車両状態の検出間隔が人間の視認可能な間隔よりも短い場合に車両状態の時間当たりの変化が激しいと、3Dオブジェクトもその変化が視認できないほど時間当たりの変化が激しくなってしまう場合がある。例えば、(11)の構成を有する例で、車両状態の検出間隔が例えば50msである場合、3Dオブジェクトがくるくるとめまぐるしく回転表示されてしまう場合がある。そこで、前記3Dオブジェクトの表示状態の変位を車両の搭乗者が視認可能なように徐々に行うようにするとよい。表示状態の変位を車両の搭乗者が視認可能なように徐々に行う方法としては、例えば、現在の3Dオブジェクトの表示状態から、今回検出された車両状態に対応する3Dオブジェクトの変位位置へ向けて、時間当たりの3Dオブジェクトの表示状態の変位量を規制しつつ、変位させるようにするとよい。このようにすれば、3Dオブジェクトがめまぐるしく変位して視認にくくなるという問題を解決できる。
【0036】
(18)(1)〜(17)の車載用電子機器における制御手段としての機能は、コンピュータに実現させるためのプログラムとして構成することができる。
【発明の効果】
【0037】
本発明によれば、車両の搭乗者が、表示内容を直感的に理解できる車載用電子機器等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の好適な一実施形態であるレーダー探知機の構成を示す図である。
【図2】レーダー探知機のブロック図である。
【図3】待ち受け画面の表示例を示す図である。
【図4】待ち受け画面の表示例を示す図である。
【図5】地図表示画面の表示例を示す図である。
【図6】GPS警報画面の表示例を示す図である。
【図7】レーダー警報画面の表示例を示す図である。
【図8】無線警報支援画面の第二の表示例を示す図である。
【図9】アイコンの例を示す図である。
【図10】本発明にかかる加速度表示の待ち受け画面の表示例を示す図である。
【図11】本発明にかかる傾斜表示の待ち受け画面の表示例を示す図である。
【図12】本発明にかかる高度表示の待ち受け画面の表示例を示す図である。
【図13】本発明にかかる別例の待ち受け画面の表示例を示す図である。
【図14】本発明にかかる別例の待ち受け画面の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
図1,図2は、本発明の車載用電子機器として好適な一実施形態であるレーダー探知機の構成を示している。本レーダー探知機は通常ダッシュボード上に取付部29の底面を両面テープやゲルシートなどで貼りつけて取り付けられる。本レーダー探知機は、ケース本体1の上面にソーラーパネル2並びにスイッチ部3を配置し、ケース本体1の前面側(車両前方へ配置される側(フロントガラス側))の内部に速度測定装置の発する周波数帯のマイクロ波を検知するマイクロ波受信器4を配置する。一方、ケース本体1の後面側(車両後方へ配置される側(ユーザ側(ドライバー側))には、表示部5と警報ランプ6と赤外線通信機7とリモコン受信器16を配置している。また、ケース本体1内部の中心部には、加速度センサ21と、ジャイロセンサ23を配置しており、ケース本体1の上面側内部には、GPS受信器8を配置する。加速度センサ21は、前後・左右・上下の3軸の加速度を測定可能なセンサであり、常時検出される重力加速度の方向と水平な道路等で車両を前進させて検出された加速度の方向とに基づいて行なう公知のキャリブレーション方法によって初期設定され、初期設定後には、車両の前後・左右・上下の加速度の値を出力するセンサである。同様に、ジャイロセンサ23は角速度を測定するものであり、公知のキャリブレーション方法によって初期設定され、初期設定後には、車両のピッチ角、ロール角、及び、ヨー角の値を出力するセンサである。さらに、ケース本体1の一方の側面には、アダプタージャック9を配置し、他方の側面には電源スイッチ10並びに図示省略するDCジャックを配置する。また、ケース本体1内には、スピーカ20も内蔵している。本実施形態では、表示部5は2.4インチの小型液晶ディスプレイであり、ケース本体1の後面側(車両後方へ配置される側(ユーザ側(ドライバー側))を表示面としている。表示部5を実装するケース本体1の後方側の高さHは、その他の部位の高さH0よりも大きくしている。
【0040】
図2に示すように、赤外線通信機7は携帯電話機12等の赤外線通信機を内蔵した通信装置との間でデータの送受を行なう。アダプタージャック9は、メモリカードリーダ13を接続する端子である。アダプタージャック9にメモリカードリーダ13を接続することで、そのメモリカードリーダ13に装着されたメモリカード14に格納されたデータを内部に取り込んだり、データベース19や制御部18のメモリの内容をメモリカード14に書き込んだりすることができる。より具体的には、制御部18がメモリカード14に格納されたデータに、新規な目標物(GPSターゲットとも称する)の情報(経度・緯度を含む位置情報,種別情報等)を、装置に内蔵されるデータベース19に格納(ダウンロード)し、データベース19のデータを更新する。なお、メモリカードリーダ13の機能は、本体ケース1内に内蔵するように構成してもよい。
データベース19は、制御部18のマイコン内あるいはマイコンに外付けした不揮発性メモリ(たとえばEEPROM)
である。データベース19には、出荷時に一定の目標物に関する情報を登録しており、その後に追加された目標物についてのデータ等は上記のようにしてデータ更新することができる。また、データ更新は、同様に赤外線通信機7を介して行なうこともできるように構成している。目標物の情報としては、種別情報の一つとして、その目標物が一般道上の目標物であるか、高速道上の目標物であるかを示す情報を付加している。こうした目標物としては、居眠り運転事故地点、レーダー、制限速度切替りポイント、取締エリア、検問エリア、駐車禁止監視エリア、車上狙い多発エリア、Nシステム、交通監視システム、交差点監視ポイント、信号無視抑止システム、警察署、事故多発エリア、車上狙い多発エリア、急/連続カーブ(高速道)、分岐/合流ポイント(高速道)、ETCレーン事前案内(高速道)、サービスエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、ハイウェイオアシス(高速道)、スマートインターチェンジ(高速道)、PA/SA内 ガソリンスタンド(高速道)、トンネル(高速道)、ハイウェイラジオ受信エリア(高速道)、県境告知、道の駅、ビューポイントパーキング等があり、これらの目標物の種別情報とその位置を示す緯度経度情報と表示部5に表示する模式図または写真のデータとアイコンデータと音声データとを対応付けてデータベース19に記憶している。さらにデータベース19には、道路ネットワーク情報を記憶している。道路ネットワーク情報としては、道路の位置情報とその道路が高速道か一般道かの道路種別と道路の制限速度とを関連付けて記憶している。
【0041】
DCジャックは、図示省略のシガープラグコードを接続するためのもので、そのシガープラグコードを介して車両のシガーソケットに接続して電源供給を受け得るようにする。無線受信器15は、飛来する所定周波数の無線を受信する。リモコン受信器16は、赤外線によりリモコン(携帯機:子機)17とデータ通信をし、本装置に対する各種の設定を行なう。また、スイッチ部3も制御部18に接続され(図示省略)、リモコン17と同様の設定を行える構成としている。リモコン17には、待受切替ボタン、設定ボタン、取消ボタン、決定ボタンと、上下左右の十字ボタンを備えている。
【0042】
また、制御部18は、CPU,ROM,RAM,不揮発性メモリ、I/O等を備えるマイコンであり、上記の各種の入力機器から入力される情報に基づき所定の処理を実行し、出力機器を利用して所定の警報・メッセージや情報を出力する。なお、これらの基本構成は、基本的に従来のものと同様のものを用いることができる。
【0043】
本実施形態のレーダー探知機における機能は、制御部18に有するコンピュータが実行するプログラムとして制御部18のEEPROM上に格納され、これを制御部18に有するコンピュータが実行することで実現される。
【0044】
制御部18の有するプログラムによってコンピュータが実現する機能としては、待ち受け画面表示機能、地図表示機能、GPS警報機能、レーダー警報機能、無線警報機能、GPSログ機能などがある。図3及び図4、図10〜図12は待ち受け画面表示機能による表示部5への表示(描画(以下同様))例、図5及び図6はGPS警報機能による表示部5への表示例、図7はレーダー警報機能による表示部5への表示例、図8は無線警報機能による表示部5への表示例を示す図である。なお、図5〜図8には地図表示機能による地図の表示例を含んでいる。図3〜図8に示すように、各画面の最下部には左右方向に帯状の領域を表示しており、帯状の領域の左側にアイコン表示部41、右側に時計表示部43または図4(a)の時計表示時のみ表示する速度表示部42を設けている。アイコン表示部41には、図9に示す各種のアイコンを表示する。すなわち、GPS測位表示アイコン、方位磁針表示アイコン、道路選択表示アイコン、レーダー受信感度モード表示アイコン、お好みモード選択表示アイコン、カーロケ近接受信表示アイコン、取締・検問エリア表示アイコン、駐車禁止監視エリア表示アイコン、車上狙い多発エリア表示アイコン、ミュート表示アイコン、ログ表示アイコンを表示する。GPS測位表示アイコンは、GPS受信器8によってGPS測位するまで点滅表示させ、GPS受信器8によるGPS測位後は「GPS」の文字及び「G+Gyro」の表示を表示させ、走行中に非測位になるとアイコン中の「GPS」の文字を消して「G+Gyro」の表示のみとするアイコンである。方位磁針表示アイコンは、GPS測位後に表示し、走行中すると赤色の針が北方向を指すように表示させるアイコンである。方位は、GPS受信器8によって得た衛星の位置に基づいて求めている。道路選択表示アイコンは、一般道のGPSターゲットを警報する状態にあるか、高速道のGPSターゲットを警報する状態にあるか、一般道、高速道の両者(すべて)のGPSターゲットを警報する状態にあるかの状態を表示するアイコンである。いずれの状態にするかは、現在走行している道路種別によって切り替えている。レーダー受信感度モード表示アイコンはマイクロ波受信器4で受信したレーダー波の警報すべき感度の設定状態を示すアイコンである。設定ボタンの押下が検出された場合に行う設定処理において、設定メニューを表示して、ユーザからのリモコン指示によってレーダー波の警報すべき感度の設定を行うことができ、この設定された状態に対応するアイコンを表示するものである。お好みモード選択表示アイコンは、警報すべき目標物の範囲を設定するお好みモード選択の状態を示すアイコンである。設定ボタンの押下が検出された場合に行う設定処理において、設定メニューを表示して、ユーザからのリモコン指示によってお好みモードの選択・設定を行うことができ、この設定された状態に対応するアイコンを表示するものである。カーロケ近接受信表示アイコンは無線受信器15で受信したカーロケ無線が接近状態を示す受信状態である場合に点滅表示を行うアイコンである。取締・検問エリア表示アイコンは、GPS受信器8によって得た現在位置が、データベース19に記憶された取締エリアまたは検問エリア内である場合に表示するアイコンである。駐車禁止監視エリア表示アイコンは、GPS受信器8によって得た現在位置が、データベース19に記憶された駐車禁止監視エリア内である場合に表示するアイコンである。車上狙い多発エリア表示アイコンも同様にGPS受信器8によって得た現在位置が、データベース19に記憶された駐車禁止監視エリア内である場合に表示するアイコンである。ミュート表示アイコン、ログ表示アイコンを表示する。
【0045】
GPSログ機能は、制御部18が1秒ごとにGPS受信器8によって検出された現在位置をその検出した時刻および速度(車速)と関連づけて位置履歴として不揮発性メモリに記憶する機能である。この位置履歴は例えばNMEA形式で記録する機能である。
【0046】
待ち受け画面表示機能は、図3及び図4、後述する図10〜図12に示す各種の警報待ち受け時の画面(待ち受け画面)を表示する機能である。図3(a)は時計表示、図3(b)は速度表示、図3(c)は日付表示、図4(a)はエコドライブ表示、図4(b)は測位情報表示、図5は地図表示を行う待ち受け画面である。各待ち受け画面は、待受切替ボタンの押下の検出された場合に、順に切り替える構成としている。例えば、図3(a)の時計表示、図3(b)の速度表示、図3(c)の日付表示、図4(a)のエコドライブ表示、図4(b)の測位情報表示、図5の地図表示、図10(a)の加速度表示、図10(b)の加速度表示、図10(c)の加速度表示、図11(a)の傾斜表示、図11(b)の傾斜表示、図11(c)の傾斜表示、図12(a)の高度表示、図12(b)の高度表示、図12(c)の高度表示、そして、もとに戻って図3(a)の時計表示の順に切り替える。図3(a)の時計表示の待ち受け画面は、上部の左右方向にわたって「2010 2/1 MON」のように日付と曜日を表示する日付表示部31を備え、日付表示部31と、最下部のアイコン表示部41及び速度表示部42を設けた帯状の領域とに挟まれた中心部の大部分の領域に「AM 10:00」のように時刻表示部32を有する。図3(b)の速度表示の待ち受け画面は、上部の左右方向にわたって日付表示部31を備え、日付表示部31と、最下部のアイコン表示部41及び時計表示部43を設けた帯状の領域とに挟まれた中心部の大部分の領域に「60km/h」のようにGPS受信器8から取得した時速情報を表示し、この数字の上部を半円の円弧状に配置した台形のブロックで取り囲み、その表示した速度情報に対応するこの半円の円弧状の領域上の位置に速度メータのように針を表示する時速表示部33を有する。図3(c)の速度表示の待ち受け画面は、最下部のアイコン表示部41及び時計表示部43を設けた帯状の領域を有し、その領域の上部の領域には、「2010 2/1 MON」のように日付と曜日を表示する日付表示部34を有する。図4(a)のエコドライブ表示の待ち受け画面は、最下部のアイコン表示部41及び時計表示部43を設けた帯状の領域の上部の左側領域には、加速度センサ21から得られた前後方向の加速度を加速度計として表示する加速度計表示部35aと、GPS受信器8から得た速度を数値で表示する速度表示部35bを有する。また上部の右側領域には、加速度センサ21から得られた前後方向の加速度の推移をグラフで表示する加速度グラフ表示部35cと、GPS受信器8から得た速度の推移をグラフで表示する速度グラフ表示部35dを有する。さらに、加速度計表示部35aと速度グラフ表示部35dとの間に設けた総合評価ポイント表示部35eと、加速度計表示部35a及び速度グラフ表示部35dの上部の左右方向に設けた帯状の各種ポイント表示部35fを有する。各種ポイント表示部35fは、加速度センサ21から得られた加速度に基づいて、急加速と、急減速と、アイドリングの各ポイントを表示し、また、GPS受信器8から得た速度に基づいて経済速度のポイントを表示する。図4(a)では、A:70ptが急加速のポイントの表示例、D:70ptが急減速のポイントの表示例、I:70ptがアイドリングのポイントの表示の例、S:70ptが経済速度のポイントの表示例である。急加速と判断するとA(急加速)のポイント(pt)を減点する(初期値:70pt)。急ブレーキなどによる急減速と判断するとD(急減速)のポイント(pt)を減点する(初期値:70pt)。エンジン始動後、停車している時間が長いとI(アイドリング)のポイント(pt)を減点する(初期値:70pt)。時速60km前後での走行と判断するとS(経済速度)のポイント(pt)を加点し、高速、低速での走行と判断するとS(経済速度)のポイント(pt)を減点する(初期値:70pt)。総合評価ポイント表示部35eは、「A(急加速)」,「D(急減速)」,「I(アイドリング)」,「S(経済速度)」の各ポイント(pt)の平均を算出して表示する。なお、GPS受信器8で位置測位ができない場合は、各項目の採点は行なわない。各項目のポイント(pt)表示は、上限100pt、下限0ptである。加速度センサ21から得られた加速度が所定の閾値を超え、急加速や急減速と判断した場合、その度合に応じて、通常の青色から、黄色や赤色に背景色が変化する。このような待ち受け画面を見て環境や経済走行の目安として使用できる。図4(b)の測位情報表示の待ち受け画面は、GPS受信器8から取得した緯度・経度を表示する緯度・経度表示部36aと、方位を表示する方位表示部36bと、衛星の位置を表示する衛星位置表示部36cと、GPS受信器8から得た各GPS衛星電波の受信レベルを表示するGPS電波受信レベル表示部36dを有する。
【0047】
地図表示機能は、地図表示部100(図5等参照)に示すように、GPS受信器8によって検出した現在位置から所定の範囲内(例えば約1kmの範囲内)の道路ネットワークと目標物をデータベース19に記憶された目標物の位置情報に基づいて検索し、自車位置Iと道路及び目標物(地図中のPや車のアイコンなど)の位置との相対的な位置関係を表示部5に表示させる機能である。地図表示機能は、図5及び図6(a)に示すように、GPSターゲット情報表示部201と、制限速度表部120と、走行速度表示部130を表示する状態と、図5のうち、GPSターゲット情報表示部201と、制限速度表部120と、走行速度表示部130を表示しない状態と、図6〜図8に示すように警報機能による表示時の地図表示状態とをとる。
【0048】
制御部18は、待ち受け画面表示機能の実行中に、発生したイベントに応じて、GPS警報機能、レーダー警報機能、無線警報機能の各機能を実現する処理を実行する。各機能の優先度は、高いほうから、レーダー警報機能、無線警報機能、GPS警報機能の順に設定している。
【0049】
GPS警報機能は、制御部18に有するタイマーからのイベントにより所定時間間隔(1秒間隔)で実行される処理であり、データベース19に記憶された目標物の緯度経度とGPS受信器8によって検出した現在位置の緯度経度から両者の距離を求め、求めた距離が第一の所定距離(例えば2km以内)となった場合に、図5及び図6(a)に示すように地図表示機能によって表示した地図に重ねて、GPSターゲット情報表示部201を上部に表示し、時計表示部43の上部に制限速度表示部120と走行速度表示部130とを上下に並べて表示し、第一の所定の接近距離より短い(近接した)第二の所定の接近距離(例えば500m以内)になった場合に、図6(b)に示すように、地図表示機能によって表示した地図に重ねて、GPSターゲットを実際の現場で撮影した写真である実写画像300を表示する。また、この実写画像300上の左下部には、目標物のアイコン表示部202を設け、実写画像300上の右下部には、現在走行中の道路の制限速度表示部120を設けている。第二の所定の接近距離(例えば500m以内)になった際には、スピーカ20からその旨を示す接近警告の音声も出力する。音声出力中は、警報ランプ6を点燈させる。
【0050】
レーダー警報機能は、マイクロ波受信器4によって速度測定装置(移動式レーダー等(以下、単に「レーダー」と称する))から発せられる周波数帯のマイクロ波に対応する信号が検出された場合に、表示部5に対して警報画面を表示するとともに、スピーカ20から警報音を出力する警報機能である。例えば、レーダーの発するマイクロ波の周波数帯のマイクロ波がマイクロ波受信器4によって検出された場合に、図7に示すように、データベース19に記憶されたレーダーの写真画像210を地図表示機能によって表示した地図に重ねて表示するとともに、データベース19に記憶された音声データを読み出して「レーダーです。スピード注意」という音声をスピーカ20から出力する。音声出力中は、警報ランプ6を点燈させる。このレーダーの写真画像210上の左下部には、目標物のアイコン表示部202を設けている。
【0051】
無線警報機能は、無線受信器15によって、緊急車両等の発する無線電波を受信した場合に、その走行等の妨げとならないよう、警報を発する機能である。無線警報機能においては、取締無線、カーロケ無線、デジタル無線、特小無線、署活系無線、警察電話、警察活動無線、レッカー無線、ヘリテレ無線、消防ヘリテレ無線、消防無線、救急無線、高速道路無線、警備無線等の周波数をスキャンし、スキャンした周波数で、無線を受信した場合には、データベース19に無線種別ごとに記憶されたその周波数に対応する無線を受信した旨の警報画面を表示部5に表示するとともに、データベース19に無線種別ごとに記憶された音声データを読み出して、スピーカ20からその無線の種別を示す警報音声を出力する。たとえば、取締無線を受信した場合には「取締無線です。スピード注意」のように音声を出力する。音声出力中は、警報ランプ6を点燈させる。この警報画面は、図8に示すように、データベース19に記憶された各種無線受信を示す写真画像220を地図表示機能によって表示した地図に重ねて表示する。この各種無線受信を示す写真画像220上の左下部には、目標物のアイコン表示部202を設けている。
【0052】
本実施形態のレーダー探知機は、待ち受け画面表示機能として、図10に示す加速度表示機能、図11に示す傾斜表示機能、図12に示す高度表示機能を有する。これらの機能は、GPS受信器8、加速度センサ21、ジャイロセンサ23等から車両状態を検出し、検出された車両状態を表示部5にグラフィカルに表示させる制御を制御部18が行うことで実現される。制御部18は、検出された車両状態に基づき、検出された車両状態の変位をその車両の搭乗者(例えばドライバー)が認識する方向へ3Dオブジェクトの表示状態を変位させる制御を行う。
【0053】
この3Dオブジェクトは、図10(a)では符号61及び62、図10(b)では符号63a、図10(c)では符号63b、図11(a)では符号64a及び符号65a、図11(b)では符号64b及び符号65b、図11(c)では符号66、図12(a)では符号66a、図12(b)では符号66b、図12(c)では符号66cで示したオブジェクトである。この3Dオブジェクトとともに、各画面の最下部には左右方向に帯状の領域を表示しており、帯状の領域の左側にアイコン表示部41、右側に時計表示部43または図4(a)の時計表示時のみ表示する速度表示部42を設けている。このように当該電子機器の状態、時計の少なくともいずれか一方を表示させるとよい。
【0054】
この3Dオブジェクトの近傍には、この3Dオブジェクトの変位量に対応する変化量の大きさを視認可能とするガイドスケールを表示させている。このガイドスケールは、図10(a)では符号70、図10(b)(c)では符号71・72、図11(a)(b)では符号73・74・75、図11(c)では符号76、図12(a)(b)では符号77、図12(c)では符号78で示した目盛りを有するオブジェクトである。このようにすれば3Dオブジェクトとガイドスケールとの相関で直感的に車両状態の変化量を認識することができる。そして、このガイドスケールに沿うようにこの3Dオブジェクトの表示状態を変位させる。このようにすることで、車両の搭乗者はガイドスケールを見るだけで、表示されたグラフィックが、何の車両状態を示すものかを直感的に理解できる。
【0055】
また、この3Dオブジェクトの近傍に検出された車両状態に基づく値を表示させる。この値は、図10(a)(b)(c)では符号52・53・54・55、図11(c)では符号56、図12(b)では符号57のオブジェクトである。速度値表示部52は、GPS受信器8によって取得された速度を表示する。方向値表示部53は、加速度センサ21によって検出した加速度の方向を前方方向(ガイドスケール上端部70a・70b)方向)から時計回りに計測した変位角度の値として表示する。前後方向加速度値表示部54は、加速度センサ21によって検出した車両の前後方向の加速度の値を表示する。加速度の値が減速の値である場合に「−」の値で表示し、加速度の値が減速の値である場合には符号を付与せず値を表示する。同様に、左右方向加速度値表示部55は、加速度センサ21によって検出した車両の左右方向の加速度の値を表示する。加速度の値が左カーブの際の加速度の値である場合に「−」の値で表示し、加速度の値が右カーブの際の加速度の値である場合には符号を付与せず値を表示する。図12(b)の傾斜角度値表示部78は、ジャイロセンサ23によって検出された車両のピッチ角の値を表示する。また、前記3Dオブジェクトの近傍に検出された車両状態を示す文字を表示させる構成としている。この文字は、図12の符号58のオブジェクトである。このように値や文字を3Dオブジェクトの近傍に表示させれば、車両の搭乗者はグラフィカルな表示が何の車両状態を示しているものかの直感的な理解を補助することができる。
【0056】
図10(a)に示す加速度表示機能では、制御部18は、加速度センサ21によって検出された前後方向及び左右方向の加速度を所定間隔(例えば50msごとに)取得し、前後方向の加速度を示す3Dオブジェクト61と、左右方向の加速度を示す3Dオブジェクト62の2つの3Dオブジェクトを、ガイドスケール70上でその取得した加速度の値に応じて移動させる。前後方向の加速度を示す3Dオブジェクト61と、左右方向の加速度を示す3Dオブジェクト62の2つの3Dオブジェクトは同一の大きさの直方体のオブジェクトとしている。
【0057】
前後方向の加速度を示す3Dオブジェクト61は、取得した前後方向の加速度が0のときガイドスケール70の中心部(原点)に表示し、車両の加速が検出された場合には、ガイドスケール70上でガイドスケール下端部70b方向へ移動させ、減速が検出された場合には、ガイドスケール70上でガイドスケール上端部70a方向へ移動させる。移動距離は検出された加速度の大きさに比例して設定し、0.25G以上で端部にとどまる構成としている。また、左右方向の加速度を示す3Dオブジェクト62は、取得した左右方向の加速度が0のときガイドスケール70の中心部(原点)に表示する。このとき、前後方向の加速度も0であれば、前後方向の加速度を示す3Dオブジェクト61と、左右方向の加速度を示す3Dオブジェクト62の2つの3Dオブジェクトは重なり合って1つのオブジェクトに見えることとなる。そして、左カーブによる加速度が検出された場合には、ガイドスケール70上でガイドスケール右端部70c方向へ移動させ、右カーブによる加速度が検出された場合には、ガイドスケール70上でガイドスケール左端部70c方向へ移動させる。移動距離は検出された加速度の大きさに比例して設定し、0.25G以上で端部にとどまる構成としている。
【0058】
このように、加速のときはガイドスケール下端部70b方向へ、減速のときはガイドスケール上端部70a方向へ、左カーブによる加速度が検出された場合にはガイドスケール右端部70c方向へ、右カーブによる加速度が検出された場合にはガイドスケール左端部70d方向へといった具合に、検出された車両状態としての速度の変位(加速度)をその車両の搭乗者(例えばドライバー)が認識する方向へ3Dオブジェクト61・62の表示位置が変位して表示されるため、車両の搭乗者はグラフィカルな表示が何の車両状態を示しているものかを、直感的に理解できる。
【0059】
また、ガイドスケール70は、その全体が1つの平面内に形成したオブジェクトであり、原点から上下左右の4方向へ同一の長さの矢印状のオブジェクトを合成したものであって、前後方向を示す軸と、左右方向を示す軸となる。そして、ガイドスケール70は、表示部5の表示面の法線方向に対して所定の仰角を持ってその全体が視認可能なように表示させている。すなわち、この3D平面は、鳥瞰する視点から表示させている。そして、前後方向の加速度と左右方向の加速度ように、2つの車両状態を検出し、2つの車両状態をそれぞれ別の3Dオブジェクト61・62として表示し、これらの3Dオブジェクト61・62の表示状態の変位は1つの3D平面内(ガイドスケール70と平行な平面内)で行うようにしている。2つの車両状態は、同一の物理量である加速度を異なる方向(前後方向と左右方向)で捉えるものである。そして、この3D平面内でのこれら3Dオブジェクト61・62の変位の範囲全体で、これら3Dオブジェクト61・62が視認可能な視点から表示させるようにしている。すなわち、3Dオブジェクト61は、ガイドスケール上端部70aとガイドスケール上端部70bとの間に移動範囲を制限しており、この移動範囲全体で画面外にでてしまったり、他のオブジェクトによって隠れたりすることがないように表示している。同様に、3Dオブジェクト62は、ガイドスケール右端部70cとガイドスケール左端部70dとの間に移動範囲を制限しており、この移動範囲全体で画面外にでてしまったり、他のオブジェクトによって隠れたりすることがないように表示している。
【0060】
このように、3Dオブジェクトの変位範囲全体を見渡すことができ、その範囲内で車両状態の変化に伴う3Dオブジェクト61・62の変位がなされるため、車両状態の採りうる範囲と、現在の車両状態との対比を容易に行うことができ、直感的に表示内容や車両状態を把握でき、加速度の前後・左右の成分を直感的に把握することができる。
【0061】
図10(a)の加速度表示機能では、前後方向の加速度を示す3Dオブジェクト61と、左右方向の加速度を示す3Dオブジェクト62の2つの3Dオブジェクトを、ガイドスケール70上でその取得した加速度の値に応じて移動させることとしたが、前後方向の加速度と左右方向の加速度を合成して、図10(b)のように矢印状の3Dオブジェクト63aとして構成したり、図10(c)に示すように球と原点とを結ぶ棒からなる3Dオブジェクト63bとして構成したりしてもよい。すなわち、前後方向の加速度と左右方向の加速度の2つの車両状態を検出し、2つの車両状態を合成して1つの3Dオブジェクト63aないし3Dオブジェクト63bとして、ガイドスケール71と平行な3D平面内の表示位置を変位させ、かつ、この3D平面内での3Dオブジェクト63aないし3Dオブジェクト63bの変位の範囲全体で3Dオブジェクトが視認可能な視点から表示させる。すなわち、この3D平面は、鳥瞰する視点から表示させている。
【0062】
このようにすることで、変位範囲全体を見渡すことができ、その範囲内で車両状態の変化に伴う3Dオブジェクト63aないし3Dオブジェクト63bの変位がなされるため、加速度の採りうる範囲と、現在の車両の加速度との対比を容易に行うことができ、直感的に表示内容や車両状態を把握できる。2つの車両状態は、加速度という同一の物理量を異なる方向で捉えるものであり、2つの方向の物理量をベクトル合成して平面内に表示させている。このようにすることで加速度を直感的に把握することができる。
【0063】
なお、3Dオブジェクト63aは、加速度の検出値を左右方向、前後方向でベクトル合成し、その値を平面上の矢印の向きと長さで示した3Dオブジェクトである。また3Dオブジェクト63bは、加速度の検出値を左右方向、前後方向でベクトル合成し、その値を平面上の球の位置と、その球と原点とを結んだ直線(棒状のオブジェクト)とした3Dオブジェクトである。このように、3Dオブジェクト63a・63bは、変位された位置側に基準位置(原点)側よりも大きさの大きい部位を設けている。すなわち、3Dオブジェクト63aは、変位された位置側を矢の先端方向とした矢印形状としている。また3Dオブジェクト63bは、基準位置と球体と棒状の部材で結んだ3Dオブジェクトであって変位された位置側に球体を設けて棒状の部材の径は球体の径よりも小さくしたものとしている。そして、加速度の大きさに応じてこれら3Dオブジェクト63a・63bの大きさを変位させている。このようにすることで、基準状態からの車両状態の変化量を直感的に理解することができる。
【0064】
また、図10(b)、図10(c)には、原点から一定距離間隔で同心円状に4つの円を設け、1つ目の円と2つ目の円の間と、3つ目の円と4つ目の円の間とを塗りつぶした平面を設けている。ガイドスケール71は、図10(a)のガイドスケール71のように、原点で合成した1のオブジェクトではなく、単体の4つの矢印オブジェクトとして構成したものであり、原点から、ガイドスケール上端部71a、ガイドスケール下端部71b、ガイドスケール右端部71c、ガイドスケール左端部71dの4つの方向へ、前記1つ目の円の円弧を端点として、4つの矢印状のオブジェクトとして構成したものである。これらのガイドスケールの機能は、図10(a)のガイドスケール70と同様である。ガイドスケール72は、表示部5の表示面の法線方向に対して所定の仰角を持ってその全体が視認可能なように表示させればよく、図13(a)のような表示としてもよい。
【0065】
図11(a)及び(b)に示す傾斜表示機能では、ジャイロセンサ23によって取得されたピッチ角とロール角に対応する方向へ第一の3Dオブジェクト64a・64bを回転表示させ、ジャイロセンサ23によって取得されたヨー角に対応する方向へ第一の3Dオブジェクト64a・64bとは異なる第二の3Dオブジェクト65a・65bを回転表示させ、第一の3Dオブジェクト64a・64bと第二の3Dオブジェクト65a・65bは同時に視認可能に表示部5の表示面内に表示させる。
【0066】
図11に示すように、これら3Dオブジェクトの近傍には、ガイドスケールを設けている。すなわち、第一の3Dオブジェクト64a・64bの中心部の上下方向にピッチ角ガイドスケール73を設け、第一の3Dオブジェクト64a・64bの右側にロール角ガイドスケール74を設けている。また、第二の3Dオブジェクト65a・65bの外周円状にヨー角ガイドスケール75を設けている。これらのガイドスケールには等間隔に目盛りを付している。
【0067】
図11(a)の傾斜表示では、第一の3Dオブジェクト64aは球状のオブジェクトでありその球の表面の上半分を白色、下半分を青色として、この上下の境界に赤線を引いている。ジャイロセンサ23によって取得されたロール角が0の場合には、この赤線が水平となるように表示させ、ジャイロセンサ23によって取得されたピッチ角が0の場合には、ピッチ角ガイドスケール73の上下方向の中心を通るように表示する。そして、取得したピッチ角が前上がりの値である場合にはその値を、角度値表示部56の上段のピッチ角表示部に表示するとともに、その角度分、第一の3Dオブジェクト64aをピッチ方向に回転させる。また、取得したピッチ角が前下がりの値である場合にはその値を、角度値表示部56の上段のピッチ角表示部に「−」の符号を付して表示するとともにその角度分、第一の3Dオブジェクト64aをピッチ方向に回転させる。取得したロール角が右上がりの値である場合にはその値を、角度値表示部56の中段のロール角表示部に表示するとともに、その角度分、第一の3Dオブジェクト64aをそのロール方向に回転させる。また、取得したロール角が右下がりの値である場合にはその値を、角度値表示部56の中段のロール角表示部に「−」の符号を付して表示するとともにその角度分、第一の3Dオブジェクト64aをそのロール方向に回転させる。また、第二の3Dオブジェクト65aは自動車状のオブジェクトでありその天面から見た状態で表示するオブジェクトである。ジャイロセンサ23によって取得されたヨー角が0の場合に自動車状のオブジェクトはその進行方向が真上側となるように表示する。そして、取得したヨー角の値を、角度値表示部56の下段のヨー角表示部に表示するとともに、その角度分、第二の3Dオブジェクト65aをヨー方向に回転させる。
【0068】
図11(b)は、図11(a)における第一の3Dオブジェクト64aの赤線部分を外周円とした円盤状の第一の3Dオブジェクト64bに置き換え、第二の3Dオブジェクト65aを矢状の第二の3Dオブジェクト65bに置き換えたものである。
【0069】
図11(c)は、ジャイロセンサ23によって検出されたピッチ角とロール角とヨー角に対応する方向へ3Dオブジェクト66を回転表示させるものであり、3Dオブジェクト66は、円盤上に乗った自動車形状のオブジェクトとしたものである。
【0070】
このように車両の搭乗者が車両の回転変位を認識する方向へ3Dオブジェクト64a・64b・65a・65b・66の表示状態を実際の車両の回転角度と同じ角度分、回転変位(3Dオブジェクトの向きを変位)させることで、車両の回転状態を直感的に理解することができ、この表示が何の車両状態を示しているものかを、直感的に理解できる。
【0071】
なお、上記の実施形態では、ピッチ角、ヨー角はジャイロセンサ23から取得することとしたが、加速度センサ23の検出する重力加速度の方向に基づいて求めるように構成してもよい。また、図11(c)のようにピッチ角、ヨー角、ロール角の値を表示することは必須ではなく、例えば、図13(b)に示すように、GPS受信器8から取得した車両の速度(図では30km/h)と、ヨー角(図では327°)とを表示するなど、同時に視認することが有用な他の値を表示するようにしてもよい。
【0072】
図12(a)及び(b)の高度表示機能は、GPS受信器8によって検出した車両の存在する位置の高度(標高)と、ジャイロセンサ23から取得した車両のピッチ角から、高度の軌跡を示すグラフ67と並べてピッチ角を示す3Dオブジェクト66a・66bを表示する機能である。
【0073】
グラフ67は、ガイドスケール77で示す標高を縦軸、時間を横軸として、GPS受信器8によって検出した車両の存在する位置の高度を所定間隔ごとに取得してその値と前の取得値との間を線分で結んだ折れ線グラフであり、右端までグラフ67を描画すると次の値のグラフを描画する際には左側に全体をスクロール表示させるようにしている。
【0074】
3Dオブジェクト66aは、矢印状のオブジェクトであって、3Dオブジェクト66aは、三角形のオブジェクトであって、ジャイロセンサ23から取得した車両のピッチ角が0の場合に水平右方向へ矢が向くように表示し、ジャイロセンサ23から取得した車両のピッチ角と同一の値分、角度変位させて表示させる。
【0075】
このようにすれば、現時点までに走行した高度の軌跡を把握することができるとともに、車両のピッチ角の状態を直感的に理解することができ、高度が今後どのように推移するか高度の軌跡とピッチ角の関係から直感的に把握することができる。
【0076】
図12(c)の高度表示機能は、高度を示すガイドスケール79を画面中央部の上下方向に設け、GPS受信器8によって検出した車両の存在する位置の高度を所定間隔ごとに取得して矢じり状の3Dオブジェクト66cの後端部が現在の高度のガイドスケール79の値を指すように3Dオブジェクト66cの位置を移動させる。また、ジャイロセンサ23から取得した車両のピッチ角が0の場合に表示部5の表示面の法線の奥行き方向へ矢の先端が向くように表示し、ジャイロセンサ23から取得した車両のピッチ角と同一の値分、先端部を上下方向へ角度変位させて表示させる。
【0077】
車両の搭乗者が車両状態の変位を認識する方向へ3Dオブジェクト66cの表示状態が変位して表示されるため、車両の搭乗者はグラフィカルな表示が何の車両状態を示しているものかを、直感的に理解できる。
【0078】
なお、上記の実施形態では、標高のグラフとともに車両の傾斜角度を表示することとしたが、これに限らず例えば図13(b)に示すように、グラフとともに速度値と速度メータを表示させるようにしてもよい。またグラフは、折れ線グラフではなく、図13(c)や図14に示すように棒グラフで表示するようにしてもよい。またスケールも図12(a)のように0mから2000mまでを表示するのではなく、例えば、図14(a)、(b)に示すように、1画面には所定の範囲分(400m分)を表示するようにし、現在の高度値に近い箇所を拡大して表示するようにしてもよい。このようにすれば、より精度の高い高度値のグラフを得ることができる。
本発明は、上述した実施例に限らず、各種の組み合わせを採ることができる。
【0079】
例えば、上述した実施形態では、制御部18は、複数の車両状態を図10〜図12に示すように、切り替えて待ち受け画面として表示する構成としたが、これら複数の車両状態を同時に、表示させる制御を行う構成としてもよい。例えば、図10(c)の加速度表示において、3Dオブジェクト63bの代わりに図11(c)の3Dオブジェクト66の表示をさせるようにして、加速度と傾斜との2つの車両状態を同時に表示するようにしてもよい。このように同時に表示する場合においても、車両の搭乗者が車両状態の変位を認識する方向へ3Dオブジェクトの表示状態が変位して表示されるため、現在表示されている3Dオブジェクトがどのような車両状態を示しているのか容易に理解できる。
【0080】
また、上述した実施形態では、例えば、ユーザからのリモコン17の待受切替ボタンの押下に応じて順に切り替える構成としたが、例えば、その他の所定の処理イベントの発生に応じて切り替えるようにしてもよい。所定の処理イベントは、検出された車両状態が予め定めたパターンに該当するときに発生させる構成とするとよい。例えば、通常はユーザが設定した待ち受け画面を表示しておき、所定のパターンとして車両状態の検出値が所定値以上となった場合に、その車両状態を示す待ち受け画面を表示させるようにしてもよい。例えば、通常は地図表示機能による待受画面を表示しておき、所定値以上の加速度が検出された場合に、予め設定しておいた図10(a)〜(c)のいずれかの加速度表示画面に切り替えるようにしたり、所定のパターンとして所定値以上の傾斜が検出された場合に、予め設定しておいた図11(a)〜(c)のいずれかの傾斜表示画面に切り替えるようにしたり、所定のパターンとして所定値以上の高度または高度変化が検出された場合に、予め設定しておいた図12(a)〜(c)のいずれかの高度表示画面に切り替えるようにしてもよい。なおこのように、表示される車両状態が自動的に変更される構成とすると、従来の表示態様では、どの車両状態に対応する表示がなされているのかが分かりにくかったが、このようにすれば、車両の搭乗者が車両状態の変位を認識する方向へ3Dオブジェクトの表示状態が変位して表示されるので、複数の車両状態のうちいずれの車両状態に対応する状態が表示されているのかが直感的に理解できる。同様に、例えば、図10(c)の加速度表示において、3Dオブジェクト63bの代わりに図11(c)の3Dオブジェクト66の表示をさせるようにして、加速度と傾斜との2つの車両状態を同時に表示する場合にも、表示された複数の3Dオブジェクトのうち、搭乗者の受けた車両状態の変位と一致する変位をする3Dオブジェクトが搭乗者の受けた車両状態を示すものとして、直感的に認識できる。
【0081】
検出された車両状態の変位をその車両の搭乗者が認識する方向へ各3Dオブジェクトの表示状態を変位させる制御を行う際に、各3Dオブジェクトの表示状態の変位を検出された車両状態と常に一致するように行うようにしてもよいが、車両状態の検出間隔が人間の視認可能な間隔よりも短い場合に車両状態の時間当たりの変化が激しいと、3Dオブジェクトもその変化が視認できないほど時間当たりの変化が激しくなってしまう場合がある。例えば、図11の傾斜表示の例では、車両状態の検出間隔が例えば50msである場合、3Dオブジェクトがくるくるとめまぐるしく回転表示されてしまう場合がある。そこで、3Dオブジェクトの表示状態の変位を車両の搭乗者が視認可能なように徐々に行うようにするとよい。表示状態の変位を車両の搭乗者が視認可能なように徐々に行う方法としては、例えば、現在の3Dオブジェクトの表示状態から、今回検出された車両状態に対応する3Dオブジェクトの変位位置へ向けて、時間当たりの3Dオブジェクトの表示状態の変位量を規制しつつ、変位させるようにするとよい。すなわち、今回検出された車両状態に対応する3Dオブジェクトの変位位置へ向けて、時間当たり規制された所定量をインクリメントする。例えば、図11の傾斜表示では、各3Dオブジェクトの変位角度を最大1秒当たり45度の割合に規制して徐々に回転させるようにする。このような処理は、加速度表示及び高度表示に対しても同様に適用できる。このようにすれば、3Dオブジェクトがめまぐるしく変位して視認にくくなるという問題を解決できる。
【0082】
なお、本実施形態では、レーダー探知機の例で説明したが、車載用の各種の電子機器の機能として実施することができる。たとえば、ナビゲーション装置や、ドライブレコーダ、カーオーディオの機能として組み込んでもよい。また本実施例で記載した数値の値は、実験等を行って適宜、効果を奏する値に変更してもよい。表示部5の画面サイズなども任意のものとすることができる。
【符号の説明】
【0083】
1 ケース本体
2 ソーラーパネル
4 マイクロ波受信器
5 表示部
6 ランプ
7 赤外線通信機
8 GPS受信器
9 アダプタージャック
10 電源スイッチ
11 携帯電話機
12 メモリカードリーダ
14 メモリカード
15 無線受信器
16 リモコン受信器
17 リモコン
18 制御部
19 データベース
20 スピーカ
21 加速度センサ
23 ジャイロセンサ
29 取付部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両状態を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された車両状態を表示手段にグラフィカルに表示させる制御を行う制御手段と
を備えた車載用電子機器であって、
前記制御手段は、前記検出手段によって検出された車両状態に基づき、前記検出手段によって検出された車両状態の変位を当該車両の搭乗者が認識する方向へ3Dオブジェクトの表示状態を変位させる制御を行うこと
を特徴とする車載用電子機器。
【請求項2】
前記検出手段は、前記車両状態を複数検出し、
前記制御手段は、前記検出手段によって検出された複数の車両状態を切り替え、または、これら複数の車両状態を同時に、表示させる制御を行うこと
を特徴とする請求項1に記載の車載用電子機器。
【請求項3】
前記3Dオブジェクトの表示状態の変位は、当該3Dオブジェクトの表示位置の変位、当該3Dオブジェクトの向きの変位、当該3Dオブジェクトの大きさの変位の少なくともいずれか1つの変位とすること
を特徴とする請求項1または2に記載の車載用電子機器。
【請求項4】
前記制御手段は、前記検出手段によって検出された車両状態の検出値の大きさまたは車両状態の検出値の所定時間における変化量の大きさに応じて前記3Dオブジェクトの表示状態の変位量を決定すること
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車載用電子機器。
【請求項5】
前記制御手段は、前記3Dオブジェクトの近傍に前記変位量に対応する前記変化量の大きさを視認可能とするガイドスケールを表示させること
を特徴とする請求項4に記載の車載用電子機器。
【請求項6】
前記制御手段は、前記ガイドスケールとして前記変化量の大きさによって車両の搭乗者が体感する前記車両状態のイメージを示すオブジェクトを表示すると共に、当該ガイドスケールに沿うように前記3Dオブジェクトの表示状態を変位させること
を特徴とする請求項5に記載の車載用電子機器。
【請求項7】
前記制御手段は、前記3Dオブジェクトの近傍に前記検出手段によって検出された車両状態に基づく値、または、前記3Dオブジェクトの近傍に前記検出手段によって検出された車両状態を示す文字を表示させること
を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の車載用電子機器。
【請求項8】
前記検出手段は、2つの車両状態を検出し、
前記制御手段は、前記2つの車両状態をそれぞれ別の3Dオブジェクトとして表示し、これらの3Dオブジェクトの表示状態の変位は1つの3D平面内で行い、前記3D平面内でのこれら3Dオブジェクトの前記変位の範囲全体で、これら3Dオブジェクトが視認可能な視点から表示させること
を特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の車載用電子機器。
【請求項9】
前記検出手段は、2つの車両状態を検出し、
前記制御手段は、前記2つの車両状態を合成して1つの3Dオブジェクトの所定の3D平面内の表示状態の変位として行い、前記3D平面内での前記3Dオブジェクトの前記変位の範囲全体で前記3Dオブジェクトが視認可能な視点から表示させること
を特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の車載用電子機器。
【請求項10】
前記検出手段は、車両の前後方向の加速度と、車両の左右方向の加速度を検出するものであり、
前記制御手段は、前記前後方向を示す軸と、前記左右方向を示す軸を表示させ、前記検出手段によって検出した方向に対応する方向に前記表示状態を変位させること
を特徴とする請求項8または9に記載の車載用電子機器。
【請求項11】
前記検出手段は、車両のピッチ角、ロール角、及び、ヨー角を検出するものであり、
前記制御手段は、前記検出手段によって検出されたピッチ角とロール角に対応する方向へ第一の3Dオブジェクトを回転表示させ、前記検出手段によって検出されたヨー角に対応する方向へ前記第一の3Dオブジェクトとは異なる第二の3Dオブジェクトを回転表示させ、第一の3Dオブジェクトと第二の3Dオブジェクトは同時に視認可能に表示させること
を特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の車載用電子機器。
【請求項12】
前記第一の3Dオブジェクトは球または円盤状のオブジェクトとして構成し、前記第二の3Dオブジェクトは車または矢状のオブジェクトとして構成すること
を特徴とする請求項11に記載の車載用電子機器。
【請求項13】
前記検出手段は、車両のピッチ角、ロール角、及び、ヨー角を検出するものであり、
前記制御手段は、前記検出手段によって検出されたピッチ角とロール角とヨー角に対応する方向へ前記3Dオブジェクトを回転表示させるものであり、前記3Dオブジェクトは、円盤上に乗った自動車形状のオブジェクトであること
を特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の車載用電子機器。
【請求項14】
前記検出手段は、車両の存在する位置の高度と車両のピッチ角とを検出するものであり、
前記高度の軌跡を示すグラフと並べて前記ピッチ角を示す前記3Dオブジェクトを表示させること
を特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の車載用電子機器。
【請求項15】
前記制御手段は、前記3Dオブジェクトとともに、当該電子機器の状態、時計の少なくともいずれか一方を表示させること
を特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の車載用電子機器。
【請求項16】
前記制御手段は、前記検出手段によって検出された車両状態の基準状態からの変位を当該車両の搭乗者が認識する方向へ3Dオブジェクトの表示状態を基準位置から変位させる制御を行い、前記3Dオブジェクトは前記基準位置から前記変位された位置に至る形状の3Dオブジェクトであり、当該3Dオブジェクトは、前記変位された位置側に前記基準位置側よりも大きさの大きい部位を設けること
を特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の車載用電子機器。
【請求項17】
前記制御手段は、前記検出手段によって検出された車両状態の変位を当該車両の搭乗者が認識する方向へ3Dオブジェクトの表示状態を変位させる制御を行う際に、前記3Dオブジェクトの表示状態の変位を車両の搭乗者が視認可能なように徐々に行うこと
を特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の車載用電子機器。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれかに記載の車載用電子機器における制御手段としての機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−1074(P2012−1074A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−137074(P2010−137074)
【出願日】平成22年6月16日(2010.6.16)
【出願人】(391001848)株式会社ユピテル (238)
【Fターム(参考)】