説明

車載装置

【課題】携帯機器と車載装置との間の通信によるタイムラグを低減して、エンターテイメント性を高めることができる車載装置を提供すること。
【解決手段】アプリケーション3を実行する携帯機器2と連携する車載装置1において、記憶部6はアプリケーション3に関係する音響情報7を記憶し、受信部4はアプリケーション3の実行における動作に応じたタイミングで携帯機器2から送信される指示信号を受信する。そして、出力部5は、受信部4で受信された指示信号に基づき、記憶部6に記憶された音響情報7を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アプリケーションを実行する携帯機器と連携する車載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カーナビゲーション装置やカーオーディオ装置などの車載装置が知られている。かかる車載装置は、運転手をターゲットにした機能がメインであった。例えば、従来の車載装置では、運転手が道に迷わず、運転に集中できるよう経路案内を行う種々の機能が組み込まれている。
【0003】
しかし、かかる従来の車載装置は、運転手によっては優れたものであっても、同乗者にとっては、魅力の乏しいものであった。すなわち、従来の車載装置では、同乗者が移動中の車室内空間を魅力のある空間として楽しめるものではなく、同乗者にとってエンターテイメント性に欠けるものであった。
【0004】
そこで、車載装置に他の機器を連携させることで、運転中の車両内で同乗者が楽しむことができる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、車載装置をゲーム機器などの他の機器と接続して、他の機器から出力される音響情報を車載スピーカから出力する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−199960号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の車載装置では、単に他の機器から出力される音響情報を車載装置経由で車載スピーカから出力するものであるため、車載装置と他の機器との間の通信に時間がかかる場合にはタイムラグが発生する。
【0007】
例えば、従来の車載装置では、他の機器に対する操作をする際に、その操作タイミングと操作に対応して出力する効果音との間にタイムラグが発生する。そのため、従来の車載装置では、エンターテイメント性を十分に発揮することができなかった。
【0008】
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、エンターテイメント性を高めることができる車載装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る車載装置は、アプリケーションを実行する携帯機器と連携する車載装置において、前記アプリケーションに関係する音響情報を記憶する記憶手段と、前記アプリケーションの実行における動作に応じたタイミングで記携帯機器から送信される指示信号を受信する受信手段と、前記受信手段で受信された前記指示信号に基づき、前記記憶手段に記憶された前記音響情報を出力する出力手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、車載装置と携帯機器との間の通信による音響のタイムラグを低減することができ、これによりエンターテイメント性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明に係る車載装置の概要を説明する図である。
【図2】図2は、本発明に係る車載装置の構成を示す図である。
【図3】図3は、音響情報に含まれる音響情報テーブルの一例を示す図である。
【図4】図4は、指示信号に含まれる制御コマンドの説明図である。
【図5】図5は、携帯機器上で実行されるアプリケーションによる宝探しゲームの説明図である。
【図6】図6は、携帯機器上で実行されるアプリケーションによる宝探しゲームの説明図である。
【図7】図7は、車載装置の制御部が実行する主な処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る車載装置の一実施例を詳細に説明する。まず、実施例の詳細な説明に先立ち、本発明に係る車載装置の概要について図1を用いて説明する。図1は、本発明に係る車載装置の概要を説明する図である。
【0013】
図1の(A)に示すように、本発明に係る車載装置1が設置されている車両8には、車載スピーカ31として、右フロントスピーカ31a、左フロントスピーカ31b、右リアスピーカ31c、左リアスピーカ31dが設置されている。
【0014】
そして、本発明に係る車載装置1は、携帯機器2と連携し、携帯機器2からの指示に応じた音響を車載スピーカ31から出力させる。
【0015】
ここで、車載装置1には、携帯機器2と関係する音響情報が予め記憶されている。そして、携帯機器2から指定された音響情報を車載装置1から車載スピーカ31へ出力するようにしている。
【0016】
このように本発明に係る車載装置1では、音響情報を携帯機器2から送信することなく、車載スピーカ31から携帯機器2に関係する音響が出力される。従って、携帯機器2から音響情報を送信する場合に比べて、携帯機器2から送信するデータ量を大幅に低減することができ、通信によるタイムラグを低減することができる。また、車載装置1が複数の携帯機器2と接続できる場合、特定の携帯機器2による通信帯域の占有を防ぐことが可能となる。また、携帯機器2のバッテリー容量の消耗を軽減することも可能となる。
【0017】
そして、このように携帯機器2に関係する音響を車載スピーカ31からタイムリーに出力することができるため、同乗者が移動中の車室内空間を魅力のある空間として楽しめることができ、エンターテイメント性を高めることができる。
【0018】
図1の(B)を参照して、車載装置1と携帯機器2との連携の流れを説明する。まず、携帯機器2上でアプリケーション3が実行される。そして、アプリケーション3による処理によって携帯機器2から指示信号が送信される(Step1)。なお、この指示信号は携帯機器2から無線通信により車載装置1へ出力される信号であるが、携帯機器2から有線通信により車載装置1へ出力するようにしてもよい。
【0019】
携帯機器2から出力される指示信号は、携帯機器2上でのアプリケーション3の実行中に発生する動作に応じたタイミングで送信される信号である。アプリケーション3の実行中に発生する動作としては、例えば、アプリケーション3の内容において所定のイベントが発生した場合や、アプリケーション3を実行中の携帯機器2に対し所定操作があった場合などがある。そして、このような動作の発生に応じて、携帯機器2から指示信号が送信される。
【0020】
このように携帯機器2から出力された指示信号は、車載装置1の受信部4によって受信される。そして、受信部4によって受信された指示信号は、受信部4から出力部5に通知される(Step2)。
【0021】
車載装置1には、記憶部6が設けられている。記憶部6には、携帯機器2のアプリケーション3に関係する音響情報7が記憶されており、出力部5は、受信部4によって受信された指示信号に基づいて、記憶部6に記憶された音響情報7を読み出す(Step3)。
【0022】
ここで、記憶部6に記憶された音響情報7には、BGM(Background Music)情報や効果音情報などの複数の音響情報が含まれており、出力部5は、指示信号に含まれる音響指定情報に基づいた音響情報を記憶部6から読み出す。例えば、指示信号に含まれる音響指定情報が効果音を指定するものである場合、出力部5は、音響指定情報に応じた効果音情報を記憶部6から読み出す。
【0023】
そして、出力部5は、記憶部6から読み出した音響情報に応じた音響を、指示信号に含まれる出力先指定情報に基づいて車載スピーカ31から出力する(Step4)。出力先指定情報は、音像を定位させる位置(以下、音像定位位置と記載する)や音量を規定する情報である。出力部5は、この出力先指定情報に基づいて、複数のスピーカ31a〜31dからどのような音量及び位相で音響を出力させるかを決定する。
【0024】
このように制御することで、出力部5は、車両8の乗員に対して規定した相対角度方向から音像が認識されるように音響を車載スピーカ31から出力させることができる。なお、音像を定位させる方法は周知であるため、ここでは具体的な説明は省略する。
【0025】
このように本発明に係る車載装置1では、携帯機器2で実行されるアプリケーション3に関係する音響情報を記憶部6に記憶しており、携帯機器2から指示信号を送信することにより、車載スピーカ31からアプリケーション3に関係する音響を迅速に出力することができる。従って、携帯機器2を操作する同乗者が移動中の車室内空間を魅力のある空間として楽しめることができ、エンターテイメント性を高めることができる。
【0026】
なお、携帯機器2のアプリケーション3は、車載装置1と通信状態にあるときには、携帯機器2の図示しない出力部からの音響出力を停止して、車載スピーカ31からのみ音響を出力させる。そのため、携帯機器2の出力部と車載スピーカ31の両方から音響が出力されることがなく、利用者に不快感を与えることがない。
【0027】
また、他の実施形態では、アプリケーション3に関係する音響情報のうち一部の音響信号を携帯機器2の内部メモリ又は携帯機器2に接続される外部メモリに格納しておくことで、車室内の全体に出力される第1の音響情報(例えば、BGM情報など)と少なくとも携帯機器2の操作者にのみ聞こえればよい第2の音響情報(例えば、効果音情報、アプリケーションの内容を面白くするための秘密音声情報など)とを区別して出力させてもよい。
【0028】
この場合、携帯機器2と車載装置1とが通信状態にあっても、携帯機器2の出力部と車載スピーカ31の両方から音響情報を出力させることができ、第1の音響情報は車載スピーカ31から出力させ、第2の音響情報は携帯機器2の出力部から出力させる。また、この場合、携帯機器2から出力される指示信号は、第1の音響情報の出力に該当するもののみ車載装置1へ出力される。
【0029】
また、本発明に係る車載装置1では、音像定位位置や音量を変更することができるため、さらに、エンターテイメント性を高めることができる。なお、音像定位位置は、運転手を含めた乗員のいずれも同様の位置にあるように設定することもできるが、車内の位置に応じて音像定位位置が異なるように設定することもできる。これにより、各乗員に対して異なる方向から音響を提供することができ、さらに、エンターテイメント性を高めることができる。また、例えば、音像定位位置を前後左右に回転移動するように音響を出力させることで、よりエンターテイメント性を高めることができる。
【0030】
なお、アプリケーション3として、例えば、クイズや宝探しゲームなどの種々のゲームアプリケーションなどがあり、同乗者だけでなく運転手も楽しむことができる。また、このようなゲームアプリケーションの他、アプリケーション3として、車載装置1の機能と連動するアプリケーションを採用することもできる。
【0031】
例えば、車載装置1がカーナビゲーション装置である場合、地図情報や現在位置情報などを用いることができる観光案内のアプリケーションなどをアプリケーション3として適用することができる。また、現在位置情報や車速情報に応じたクイズを出題するアプリケーションをアプリケーション3として提供することもできる。これらの場合も音響情報7と同様に、観光案内やクイズなどを音響情報として記憶部6に記憶させておく。
【0032】
また、アプリケーション毎に音響情報を記憶部6に記憶させておくことで、様々なアプリケーションに対応することが可能となる。
【0033】
次に、本発明に係る車載装置についての一実施例を詳細に説明する。なお、以下においては、車載装置がカーナビゲーション装置であるものとして説明するが、車載装置はこれに限られるものではなく、例えば、カーオーディオ装置などの車載装置であってもよい。
【実施例】
【0034】
本実施例に係る車載装置の構成について図2を用いて説明する。図2は、本実施例に係る車載装置の構成を示す図である。なお、同図では、車載装置10の特徴を説明するために必要な構成要素を主に示しており、一般的な構成要素についての記載を省略している。また、携帯機器20において実行されるアプリケーションとして、宝探しゲームのアプリケーションを一例に挙げて説明する。
【0035】
図2に示すように、車載装置10は、近距離通信部11と、GPS部12aと、車速取得部12bと、記憶部13と、制御部14とを備えている。
【0036】
近距離通信部11は、ブルートゥース(Bluetooth:登録商標)による近距離無線通信によって携帯機器20との間でデータの送受信を行うための通信部である。また、携帯機器20も同様に、ブルートゥース(登録商標)による近距離無線通信機能を搭載する。携帯機器20は、例えば、携帯電話、PHS(Personal Handy-phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、又はゲーム機といった携帯機器である。
【0037】
かかる携帯機器20は、操作部21と、表示部22と、制御部23と、記憶部24と、近距離通信部25とを備えている。そして、携帯機器20の利用者による操作部21への操作に応じて、制御部23が、記憶部24に記憶されたアプリケーション26のプログラムを読み出して実行することで、車載装置10と携帯機器20とが通信可能に接続される。
【0038】
例えば、制御部23は、アプリケーション26のプログラムを読み出して実行することにより、近距離通信部25を介して車載装置10に対して指示信号を送信し、車載スピーカ31から指示信号に応じた音響を出力させる。
【0039】
なお、本実施例では、ブルートゥース(登録商標)を用いて車載装置10と携帯機器20間の通信を行う場合について説明するが、Wi−Fi(ワイファイ:登録商標)、ZigBee(ジグビー:登録商標)といった他の無線通信規格を用いることとしてもよい。また、車載装置10と携帯機器20間の通信を有線通信で行うこととしてもよい。
【0040】
車載装置10のGPS部12aは、GPSアンテナとGPSレシーバを備えている。GPSアンテナは、衛星からのGPS信号を受信し、GPSレシーバにGPS信号を送信する。GPSレシーバは、GPSアンテナから受信したGPS信号の復調を行って生成したGPS情報を制御部14へ出力する。
【0041】
車速取得部12bは、車速センサを備えており、自車両の車速を常時取得する。車速取得部12bによって取得された車速の情報は、制御部14へ出力される。
【0042】
記憶部13は、地図情報13aと音響情報13bとを記憶する。地図情報13aには、例えば、道路データ、施設データ、及びアイコン等の画像データなどが含まれる。また、音響情報13bには、効果音情報16とBGM情報17とが含まれる。なお、ここでは、音響情報13bとして、効果音情報16及びBGM情報17を例に挙げて説明したが、これらの音響情報以外であってもよい。
【0043】
ここで、図3を参照して、音響情報13bに含まれる情報を具体的に説明する。図3は、音響情報13bに含まれる音響情報テーブルの一例を示す図である。同図では、音響タイプが効果音である4種類の音響データが効果音情報16として含まれ、また、音響タイプがBGMである2種類の音響データがBGM情報17として含まれることを示している。
【0044】
制御部14は、この音響情報テーブルに基づいて、携帯機器20から指定された音響情報を読み出す。例えば、携帯機器20からの指示信号に含まれる音響指定情報が「A10」である場合には、効果音情報16として、音響ファイル名「A10.mp3」の音響データを記憶部13から読み出す。
【0045】
また、例えば、携帯機器20からの指示信号に含まれる音響指定情報が「B10」である場合には、BGM情報17として、音響ファイル名「B10.mp3」の音響データを記憶部13から読み出す。なお、音響情報テーブルを用いることなく、音響指定情報において単に音響ファイル名などを指定することによって、記憶部13から音響情報13bを読み出すようにしてもよい。
【0046】
ところで、上述した音響情報13bは、例えば、車載装置10が次のように携帯機器20から取得する。まず、携帯機器20の記憶部24には、アプリケーション26と関連づけられて音響情報27が記憶されている。携帯機器20の制御部23は、アプリケーション26を実行する場合に、記憶部24から音響情報27を読み出す。
【0047】
そして、携帯機器20の制御部23は、近距離通信部25を介して、車載装置10へ音響情報27を送信する。車載装置10は、携帯機器20から送信される音響情報27を近距離通信部11経由で取得すると、取得した音響情報27を音響情報13bとして記憶部13に記憶する。
【0048】
なお、制御部14による音響情報13bの取得を携帯機器20から行うのではなく、他の方法によって行うこともできる。例えば、音響情報27が記憶されたメモリカードなどの記憶媒体から図示しない記憶媒体取得部を介して取得することもできる。また、図示しない通信部を介して、ネットワーク上のサーバなどから取得することもできる。
【0049】
次に、制御部14について具体的に説明する。制御部14は、図2に示すように、位置情報取得部14aと、地図情報取得部14bと、送信部14cと、受信部14dと、出力部14eとを備えている。
【0050】
なお、図2には、制御部14の機能的な構成を示しているが、この制御部14は、物理的にはCPU(Central Processing Unit)とROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)とを有する情報処理装置を備えている。そして、CPUがROMから各種プログラムを読出し、RAMを作業領域として使用して実行することにより、位置情報取得部14a、地図情報取得部14b、送信部14c、受信部14d、出力部14e等として機能する。
【0051】
位置情報取得部14aは、GPS部12aから出力されるGPS情報に基づいて、車載装置10の現在位置の緯度情報及び経度情報を取得する。さらに、位置情報取得部14aは、車速取得部12bから車速の情報を取得する。また、地図情報取得部14bは、記憶部13に記憶された地図情報を取得する。
【0052】
送信部14cは、位置情報取得部14aによって取得された現在位置の情報や車速の情報、進行方向の情報、及び地図情報取得部14bによって取得された地図情報などを、近距離通信部11経由で携帯機器20へ送信する。
【0053】
携帯機器20のアプリケーション26は、このように車載装置10から送信される情報などに基づいて、宝探しゲームを進行する。この宝探しゲームは、表示部22に表示されたキャラクタを操作部21への操作によって移動させて、宝を発見するゲームである。
【0054】
出力部14eは、受信部14dで受信された指示信号に基づき、記憶部13に記憶された音響情報13bを出力する。指示信号は、アプリケーション26において所定のイベントが発生した場合に、又は、アプリケーション26を実行中の携帯機器20への所定操作があった場合に、携帯機器20から送信される信号である。
【0055】
ここで、指示信号について、図4を参照して具体的に説明する。図4の(A)は、効果音出力制御コマンドのフォーマットを示す図、図4の(B)は、BGM開始制御コマンドのフォーマットを示す図、図4の(C)は、BGM停止制御コマンドのフォーマットを示す図である。
【0056】
まず、効果音出力制御コマンドについて説明する。この効果音出力制御コマンドは、アプリケーション26において効果音の出力指示を示すイベントが発生した場合に携帯機器20から出力される指示信号に含まれる情報である。
【0057】
図4の(A)に示すように、効果音出力制御コマンドには、携帯機器名情報、アプリケーション名情報、要求コード、音響情報指定コード、出力先指定コード、繰り返し回数指定コードなどが含まれる。
【0058】
携帯機器名情報及びアプリケーション名情報は、連携する携帯機器20及びアプリケーション26を規定するための情報である。車載装置10の出力部14eは、これらの情報に基づいて、指示信号を受け付ける携帯機器20及びアプリケーション26を特定する。
【0059】
なお、車載装置10の出力部14eは、携帯機器20の一つのアプリケーション26との通信を開始した場合に、このアプリケーション26との通信を終了するまで、他のアプリケーションや他の携帯機器からの指示信号を受け付けないようにすることができる。
【0060】
また、出力部14eは、例えば、アプリケーション26からの要求に基づいて、複数のアプリケーションや携帯機器からの指示信号を受け付けることも可能である。このようにすることで、複数のアプリケーションや携帯機器と協働して音響情報の出力制御が可能となり、エンターテイメント性をさらに向上させることができる。
【0061】
要求コードは、他の制御コマンドとの区別をするためのコードであり、効果音出力制御コマンドの場合、「00」である。すなわち、要求コードが「00」の場合に、出力部14eは、指示信号が効果音の出力要求であることを把握する。
【0062】
音響情報指定コードは、音響指定情報であり、効果音情報16を指定するコードである。例えば、音響情報13bに含まれる音響情報テーブルが図3に示すような内容であり、音響情報指定コードが「A11」である場合には、出力部14eは、効果音情報16として、音響ファイル名「A11.mp3」の音響データを記憶部13から読み出す。
【0063】
出力先指定コードは、出力先指定情報であり、音像定位位置及び音量を規定するコードである。このコードには、例えば、音量レベルの情報、音像定位位置を示す情報、音像定位位置の変化を示す情報などが含まれる。出力部14eは、この出力先指定コードに応じた音量及び音像定位位置となるように車載スピーカ31から音響を出力する。
【0064】
繰り返し回数指定コードは、音響情報指定コードで規定された効果音情報16の繰り返し回数を規定するコードである。出力部14eは、この繰り返し回数指定コードに応じた回数で効果音情報16を繰り返し車載スピーカ31へ出力する。
【0065】
次に、BGM開始制御コマンドを説明する。このBGM開始制御コマンドは、BGM情報17の出力開始を要求する場合に携帯機器20に含まれる指示信号に含まれる情報である。
【0066】
図4の(B)に示すように、BGM開始制御コマンドには、効果音出力制御コマンドと同様に、携帯機器名情報、アプリケーション名情報、要求コード、音響情報指定コード、出力先指定コードが含まれる。
【0067】
BGM開始制御コマンドに含まれる要求コードは「10」であり、要求コードが「10」の場合に、出力部14eは、指示信号がBGMの出力を開始する要求であることを把握する。
【0068】
また、BGM開始制御コマンドには、効果音出力制御コマンドのような繰り返し回数指定コードは含まれていない。これは、BGM開始制御コマンドによってBGM情報17の出力が開始されると、出力部14eはBGM停止制御コマンドを含む指示信号を受信するまで繰り返しBGM情報17を出力するためである。
【0069】
図4の(C)に示すように、BGM停止制御コマンドには、効果音出力制御コマンドやBGM開始制御コマンドと同様に、携帯機器名情報、アプリケーション名情報、要求コードが含まれる。
【0070】
BGM停止制御コマンドに含まれる要求コードは「11」であり、要求コードが「11」の場合に、出力部14eは、指示信号がBGMの出力を停止する要求であることを把握する。
【0071】
このように、車載装置10は、アプリケーション26の実行により携帯機器20から出力される指示信号に基づいて車載スピーカ31から音響を出力する機能を有している。以下においては、携帯機器20上でのアプリケーション26によって実行される宝探しゲームを例に挙げて説明する。
【0072】
なお、制御部23は、アプリケーション26の実行を開始した場合、宝探しゲームの実行に先立って、記憶部24から音響情報27を読み出して、近距離通信部25から音響情報27を送信する。
【0073】
車載装置10の制御部14は、携帯機器20から音響情報27を受信すると、この音響情報27を記憶部13に音響情報13bとして記憶する。このように、アプリケーション26の実行により、携帯機器20から車載装置10への音響情報の設定が行われる。
【0074】
車載装置10への音響情報の設定後、宝探しゲームが開始される。図5及び図6は、携帯機器20上で実行されるアプリケーション26による宝探しゲームの説明図である。
【0075】
携帯機器20は、アプリケーション26による宝探しゲームの実行を開始すると、BGM開始制御コマンドを含む指示信号を車載装置10へ送信する。
【0076】
携帯機器20からの指示信号が受信部14dにより受信されると、受信部14dから指示信号の情報が出力部14eに通知される。出力部14eは、指示信号に含まれるBGM開始制御コマンドに応じたBGM情報17を記憶部13から読み出し、BGM開始制御コマンドに規定される音像定位位置及び音量に基づいた音響を車載スピーカ31から出力する。
【0077】
携帯機器20で、宝の位置が決定される。具体的には、車載装置10において、地図情報取得部14bが、位置情報取得部14aから現在位置の情報と進行方向の情報を取得して、自車両の動態状況(現在位置と進行方向)を決定し、送信部14cが、決定された動態状況の情報を携帯機器20へ送信する。そして、携帯機器20が、図5の(A)に示すように、現在位置Pcから所定範囲内にある位置を宝の位置Ptとしてランダム又は所定の規則に従って決定する。
【0078】
また、携帯機器20の制御部23は、近距離通信部25を介して車載装置10から取得された動態状況の情報(現在位置情報と進行方向情報)に基づいて宝の位置Ptと自車両との相対位置関係を算出し、記憶部24に記憶する。
【0079】
さらに、車載装置10では、携帯機器20に表示させる宝探し用の地図画像データ(例えば、デフォルメされた簡易地図画像データ、イラスト地図画像データなど)を生成する。具体的には、地図情報取得部14bが、位置情報取得部14aから現在位置Pcの情報を取得し、現在位置から所定範囲内にある領域(図5の(A)に示すXの領域)の地図情報13aを記憶部13から取得する。なお、所定範囲Xの領域は、携帯機器20の表示部22で表示される範囲より広い領域である。
【0080】
そして、地図情報取得部14bが、取得した地図情報13aに基づいて、地図画像データを生成し、現在位置情報と共に送信部14cにより携帯機器20へ送信する。
【0081】
携帯機器20の制御部23は、車載装置10から近距離通信部25を介して地図画像データと動態状況の情報(現在位置情報と進行方向情報)を取得し記憶部24に記憶する。そして、制御部23は、取得した地図画像データから、表示部22に表示する範囲の地図画像データを部分的に切り取り、図5の(B)に示すように、現在位置情報に基づいてキャラクタ60が現在位置に位置するよう、切り取った地図画像にキャラクタ60の画像を重畳させて表示部22に表示する。その後、制御部23は、操作部21からの操作入力を受け付ける。
【0082】
動態状況の情報(現在位置情報と進行方向情報)は、車載装置10から携帯機器20に定期的に送信される。制御部23は、この現在位置情報に基づいて、キャラクタ60が現在位置に位置するように地図画像にキャラクタ60の画像を重畳させて表示させるので、キャラクタ60が地図上の現在位置に対応して移動する。
【0083】
また、進行方向情報に基づいて地図画像にキャラクタ60の画像を重畳させて表示させるので、地図上における進行方向に対応してキャラクタ60の向きが変化する。具体的には、制御部23は、キャラクタ60の位置が所定位置(例えば、画面下中央部)に位置するよう、車載装置10から携帯機器20に定期的に送信される現在位置情報と進行方向情報の変化に応じて、車載装置10から取得した所定範囲Xの地図画像データから、携帯機器20の表示部22に表示される地図画像を切り取りスクロール表示させていく。
【0084】
携帯機器20の制御部23は、移動位置に応じて、表示部22に表示する地図画像が車載装置10から取得した地図画像データの端部近くになると、進行方向に該当する新たな地図画像を車載装置10に対して要求する(例えば、地図要求信号を送信する)。この要求(例えば、地図要求信号)は車載装置10の受信部14dにより受信され、地図情報取得部14bに通知される。なお、キャラクタ60は操作部21への操作により移動するようにしてもよい。
【0085】
地図情報取得部14bは、携帯機器20からの要求がある毎に、要求に応じた移動位置の地図情報13aを記憶部13から取得し、地図画像データを生成して動態状況の情報(現在位置情報と進行方向情報)と共に送信部14cを介して携帯機器20へ出力する。
【0086】
なお、本実施例では、地図情報13aに基づいて地図画像データを生成し、現在位置情報と共に携帯機器20へ送信するという構成を記載したが、他の実施例として、地図情報13aに基づいて生成された地図画像データ上の現在位置にキャラクタの画像を重畳させた地図画像データを携帯機器20へ送信する構成であってもよい。この場合は、現在位置が変化する毎に、携帯機器20から車載装置10へ地図要求信号を送信することとなる。
【0087】
また、携帯機器20の制御部23は、操作部21への操作がある毎に、その操作に応じた効果音出力制御コマンドを生成する。さらに、制御部23は、記憶部24に記憶した宝の位置と操作部21への操作に応じた移動位置との関係に基づいて、効果音出力制御コマンドを生成する。
【0088】
制御部23は、生成した効果音出力制御コマンドを含む指示信号を車載装置10に対し近距離通信部25を介して送信する。この指示信号は受信部14dにより受信され、出力部14eに通知される。そして、出力部14eは、指示信号に含まれる効果音出力制御コマンドに応じた音響情報を車載スピーカ31へ出力し、車載スピーカ31から効果音出力制御コマンドに応じた効果音を出力させる。
【0089】
ここで、例えば、地図画像上のキャラクタ60の位置Pcと宝の位置Ptとが図6の(A)の上段に示す関係にある場合、すなわち両者が比較的離れている場合、図6の(A)の下段に示す音像定位位置Psで小音量の効果音が車載スピーカ31から出力される。また、地図画像上のキャラクタ60の位置Pcと宝の位置Ptとが図6の(B)の上段に示す関係にある場合、すなわち両者が第1の所定距離以内に近づいた場合、図6の(B)の下段に示す音像定位位置Psで中音量の効果音が車載スピーカ31から出力される。
【0090】
また、地図画像上のキャラクタ60の位置Pcと宝の位置Ptとが図6の(C)の上段に示す関係にある場合、すなわち両者が第1の所定距離より小さい第2の所定距離以内に近づいた場合、図6の(C)の下段に示す音像定位位置Psで大音量の効果音が車載スピーカ31から出力される。
【0091】
また、地図画像上のキャラクタ60の位置Pcと宝の位置Ptとの関係に加え、キャラクタ60の進行方向に応じて、音像定位位置Psが異なる。例えば、図6の(C)の上段に示す例と図6の(D)の上段に示す例とでは、地図画像上のキャラクタ60の位置Pcと宝の位置Ptとの関係は同じであるが、キャラクタ60の進行方向が90度異なる。そのため、音像定位位置Psも90度異なる。すなわち、図6の(C)の上段に示す例では、図6の(C)の下段に示すように、音像定位位置Psが前方の左寄りとなるが、図6の(D)の上段に示す例では、図6の(D)の下段に示すように、音像定位位置Psが左側の上方寄りとなる。
【0092】
このように、キャラクタ60の位置と宝の位置との関係に応じて生成された効果音出力制御コマンドを含む指示信号が携帯機器20から出力されるため、宝の位置がどの方向にあるのか、及び宝の位置に近づいているかどうかなどを容易に把握することができる。従って、携帯機器20から音響を出力させるのに比べて、エンターテイメント性をさらに高めることができる。また、地図上における進行方向に対応してキャラクタ60の向きが変化するので、キャラクタ60の進行方向に対して宝の位置がどの方向にあるのかが感覚的に分かりやすくなる。
【0093】
なお、操作部21からの設定に応じて車速なども考慮される。すなわち、制御部23は、この効果音出力制御コマンドの内容を、車速などに応じて変更することができる。このようにすることで、エンターテイメント性をさらに高めることができる。
【0094】
また、キャラクタ60の位置Pcと宝の位置Ptとがほぼ一致して宝が発見されたときには、例えば、制御部23によって宝発見を祝福するための効果音出力制御コマンドが生成され、車載装置10へ送信される。出力部14eは、受信部14dにより通知された効果音出力制御コマンドに基づいて、宝発見を祝福するための効果音情報を記憶部13から読み出して、車載スピーカ31から出力する。
【0095】
また、携帯機器20の制御部23は、宝が発見されたとき、宝探しゲームを終了させるために、BGM停止制御コマンドを含む指示信号を車載装置10へ出力する。出力部14eは、指示信号に含まれるBGM停止制御コマンドが受信部14dで受信されると、このBGM停止制御コマンドに基づき、車載スピーカ31からのBGMの出力を停止する。
【0096】
このように、出力部14eは、効果音出力制御コマンドに応じて、音像定位位置、音量、効果音の種類などを選択して車載スピーカ31から出力することができる。そのため、携帯機器20から音響を出力させるのに比べて、通信による遅延を抑制することができ、エンターテイメント性をさらに高めることができる。
【0097】
また、出力部14eは、宝探しゲームのアプリケーションの実行開始の際に携帯機器20から送信される指示信号に基づいて、BGM情報の出力を開始する。また、宝探しゲームのアプリケーションの実行終了の際に携帯機器20から送信される指示信号に基づいて、BGM情報の出力を停止する。
【0098】
このように携帯機器20側では、BGM情報の出力開始と出力停止とを指示するだけにしているため、BGM情報を携帯機器20から継続的に出力する場合に比べ、通信量を大幅に低減することができ、BGMの出力に重畳又は割り込まれる効果音の出力タイミングが大幅に遅延することを防止することができる。
【0099】
なお、上述においては、キャラクタ60の位置と宝の位置との関係を携帯機器20により判断して効果音出力制御コマンドを含む指示信号を車載装置10へ送信することとしたが、他の動作も可能である。例えば、アプリケーション26に対する設定によって、車載装置10側でこれらの関係を把握して車載スピーカ31から適切な効果音を出力することもできる。
【0100】
この場合、地図情報取得部14bは、例えば、位置情報取得部14aから現在位置の情報を取得し、現在位置から所定範囲内にある位置を宝の位置としてランダム又は所定の規則に従って決定し、決定した宝の位置を内部に記憶する。
【0101】
そして、地図情報取得部14bは、携帯機器20から通知されたキャラクタ60の移動位置と内部に記憶した宝の位置との関係に応じた効果音出力制御コマンドを生成して、この効果音出力制御コマンドを出力部14eへ通知する。
【0102】
このように効果音出力制御コマンドの生成を車載装置10側で行うようにすることで、効果音の出力の際に、車載装置10と携帯機器20との間で通信をする必要がなくなり、効果音の出力遅延の発生を防止することが可能となる。
【0103】
次に、本実施例に係る車載装置10の具体的動作について図7を用いて説明する。図7は、車載装置10の制御部14が実行する主な処理手順を示すフローチャートであり、繰り返し実行される処理である。
【0104】
図7に示すように、車載装置10では、受信部14dが、携帯機器20から指示信号を受信したか否かを判定する(ステップS10)。この処理において、指示信号が受信されたと判定された場合(ステップS10,Yes)、出力部14eは、現在のモードがオーディオモードであるか否かを判定する(ステップS11)。
【0105】
ここで、オーディオモードとは、車載装置10の図示しないオーディオ機能が現在実行中の状態であるか、携帯機器モードでない状態を意味している。なお、出力部14eからラジオや音楽ディスクからの音響情報が車載スピーカ31から出力されている場合が、オーディオ機能が実行中の状態である。
【0106】
ステップS11において、現在のモードがオーディオモードであると判定した場合(ステップS11,Yes)、出力部14eは、モードを携帯機器モードへ切り替えて(ステップS12)、ステップS13に移行する。また、現在のモードがオーディオモードでない判定した場合(ステップS11,No)、出力部14eは、そのままステップS13に移行する。
【0107】
つづいて、出力部14eは、ナビゲーション案内音声の出力要求があるか否かを判定する(ステップS13)。ステップS13において、ナビゲーション案内音声の出力要求があると判定した場合(ステップS13,Yes)、出力部14eは、ナビゲーション案内音声を出力する(ステップS14)。一方、ナビゲーション案内音声の出力要求がない判定した場合(ステップS13,No)、出力部14eは、そのままステップS15に移行する。
【0108】
ここで、ナビゲーション案内音声の出力要求があった場合は、優先的にナビゲーション案内音声を出力する。その場合、音像定位位置Psとは関係なく通常の音像位置で音声出力が行われる。これにより、安全運転を確実に支援できる。
【0109】
そして、出力部14eは、携帯機器20からの指示信号に応じた音響情報を出力する(ステップS15)。例えば、携帯機器20からの指示信号にBGM開始制御コマンドが含まれている場合、BGM開始制御コマンドに応じたBGM情報を記憶部13から読み出して車載スピーカ31への出力を開始する。
【0110】
また、携帯機器20からの指示信号に効果音出力制御コマンドが含まれている場合、出力部14eは、効果音出力制御コマンドに応じた効果音情報を記憶部13から読み出して車載スピーカ31から出力する。また、携帯機器20からの指示信号にBGM停止制御コマンドが含まれている場合、出力部14eは、車載スピーカ31へのBGM情報の出力を停止する。
【0111】
ステップS10において、指示信号が受信されていないと判定した場合(ステップS10,No)、受信部14dは、携帯機器20から地図情報要求があるか否かを判定する(ステップS16)。地図情報要求があると判定された場合(ステップS16,Yes)、地図情報取得部14bは、携帯機器20からの要求に応じた地図情報を記憶部13から読み出す。
【0112】
そして、地図情報取得部14bは、携帯機器20に対して読み出した地図情報に基づいた地図画像データを送信部14cから送信させる(ステップS17)。
【0113】
ステップS16において、地図情報要求がないと判定された場合(ステップS16,No)、出力部14eは、車載装置10の図示しない操作部からオーディオモードへの移行指示があるか否かを判定する(ステップS18)。オーディオモードへの移行指示があると判定した場合(ステップS18,Yes)、出力部14eは、携帯機器モードからオーディオモードへ切り替える(ステップS19)。
【0114】
ステップS14,S15,S17,S19の処理が終了した場合、又はステップS18においてオーディオモードへの移行指示がないと判定した場合(ステップS18,No)、制御部14は、処理をステップS10に戻す。
【0115】
上述してきたように、本実施例の車載装置10では、記憶部13に予め携帯機器20上で実行されるアプリケーション26に関係する音響情報13bを記憶しておく。そして、携帯機器20上でのアプリケーション26の実行によって携帯機器20から所定のタイミングで送信される指示信号に基づき、記憶部13に記憶された音響情報13bを出力するようにしている。
【0116】
そのため、携帯機器20から音響を出力させるのに比べて、通信による遅延を抑制することができ、エンターテイメント性をさらに高めることができる。
【0117】
以上、本発明の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0118】
以上のように、本発明に係る車載装置は、携帯機器と連携して音響を車載スピーカから出力したい場合に有効であり、特に、携帯機器上のアプリケーションを実行するときに、エンターテイメント性を高める技術への適用に適している。
【符号の説明】
【0119】
1,10 車載装置
2,20 携帯機器
3,26 アプリケーション
4,14d 受信部
5,14e 出力部
6,13 記憶部
7,13b 音響情報
14 制御部
14a 位置情報取得部
14b 地図情報取得部
14c 送信部
16 効果音情報
17 BGM情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケーションを実行する携帯機器と連携する車載装置において、
前記アプリケーションに関係する音響情報を記憶する記憶手段と、
前記アプリケーションの実行における動作に応じたタイミングで前記携帯機器から送信される指示信号を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信された前記指示信号に基づき、前記記憶手段に記憶された前記音響情報を出力する出力手段と
を備えたことを特徴とする車載装置。
【請求項2】
前記指示信号は、
前記アプリケーションにおいて所定のイベントが発生した場合に、又は、前記アプリケーションを実行中の前記携帯機器への所定操作があった場合に、前記携帯機器から送信される信号であることを特徴とする請求項1に記載の車載装置。
【請求項3】
現在位置を示す現在位置情報を検出する位置情報検出手段と、
前記指示信号に含まれる位置情報を記憶する位置情報記憶手段と
をさらに備え、
前記出力手段は、
前記位置情報検出手段によって検出された前記現在位置情報と前記位置情報記憶手段に記憶された前記位置情報とに基づいて、前記記憶手段に記憶された前記音響情報を出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の車載装置。
【請求項4】
前記指示信号は、
前記音響情報を指定する音響指定情報を含み、
前記出力手段は、
前記指示信号に含まれる前記音響指定情報に応じた音響情報を前記記憶手段から読み出して出力することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車載装置。
【請求項5】
前記指示信号は、
前記音響情報の出力先を規定する出力先指定情報を含み、
前記出力手段は、
前記記憶手段から読み出した前記音響情報を前記出力先指定情報に応じた出力先へ出力することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車載装置。
【請求項6】
前記記憶手段に記憶される前記音響情報は、
BGM情報を含み、
前記出力手段は、
前記携帯機器上での前記アプリケーションの実行開始の際に前記携帯機器から送信される指示信号に基づいて、前記BGM情報の出力を開始し、前記携帯機器上での前記アプリケーションの実行終了の際に前記携帯機器から送信される指示信号に基づいて、前記BGM情報の出力を停止することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車載装置。
【請求項7】
前記記憶手段に記憶される前記音響情報は、
効果音情報を含み、
前記出力手段は、
前記アプリケーションにおいて効果音の出力指示を示すイベントが発生した際に前記携帯機器から送信される指示信号に応じた前記効果音情報を前記記憶手段から読み出して出力することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の車載装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−121385(P2012−121385A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−272051(P2010−272051)
【出願日】平成22年12月6日(2010.12.6)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】