説明

転写装置および部材支持機構

【課題】ジンバル機構を構成する2つの部材間におけるまわり止めを的確に行うことができる転写装置を提供する。
【解決手段】型Mに形成されている微細な転写パターンを被成型品Wに転写する転写装置1において、被成型品Wを保持する被成型品保持体3と、被成型品保持体3に対して接近・離反する方向で相対的に移動位置決め自在な可動体5と、型Mを保持し、ジンバル機構11によって可動体5に支持されている型保持体7と、ジンバル機構11によって支持されている型保持体7の姿勢の調整を容易ならしめる一方で、型保持体7の回り止めを行うように型保持体7を支持する支持体9とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は転写装置および部材支持機構に係り、特に、ジンバル機構を備えているものに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子線描画法などで石英基板等に超微細な転写パターンを形成してモールド(テンプレート;スタンパ;型)を作製し、被成モールド品として被転写基板表面(基材の表面)に形成されたレジスト膜(たとえば、UV硬化樹脂や熱可塑性樹脂で構成されたレジスト膜)に前記モールドを所定の圧力で押圧して、当該モールドに形成された転写パターンを転写するナノインプリント技術が研究開発されている(非特許文献1参照)。
【0003】
そして、ナノインプリント技術による転写を実行する転写装置として、転写むらを無くすべく被成型品に対する型の姿勢を調整するジンバル機構を備えたものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
図4は、上記従来の転写装置100の概略構成を示す図である。
【0005】
転写装置100は、被成型品Wを保持する被成型品保持体102と、上下方向に移動自在な可動体104と、型Mを保持しジンバル機構106を介して可動体104に支持されている型保持体108とを備えて構成されている。
【非特許文献1】Precision Engineering Journal of the International Societies for Precision Engineering and Nanotechnology 25(2001) 192-199
【特許文献1】特開2007−160565
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、従来の転写装置100では、ジンバル機構106の他に、可動体104に対する型保持体108の回動(軸CL11まわりの回動)を規制するためのキー110が設けられている。しかし、型Mに形成されている微細な転写パターンを被成型品Wに転写するときに、キー110とキーミゾ112との間に存在しているごく僅かな隙間によって、転写の位置がずれてしまう場合があるという問題がある。
【0007】
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、ジンバル機構を構成する2つの部材間におけるまわり止めを的確に行うことができる転写装置および部材支持機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、型に形成されている微細な転写パターンを被成型品に転写する転写装置において、前記被成型品を保持する被成型品保持体と、前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で前記被成型品保持体に対して相対的に移動位置決め自在な可動体と、前記型を保持し、ジンバル機構によって前記可動体に支持されている型保持体と、前記ジンバル機構によって支持されている前記型保持体の姿勢の調整を容易ならしめる一方で、前記型保持体の回り止めを行うように前記型保持体を支持する支持体とを有する転写装置である。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の転写装置において、前記支持体は、ベローズを備えて構成されている転写装置である。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の転写装置において、前記型に形成されている微細な転写パターンを前記被成型品に転写するときに、前記型と前記被成型品とが内側に入る真空成型室が形成されるように構成されており、前記支持体は、前記可動体と前記型保持体との間に設けられ、前記ジンバル機構と前記真空成型室とが前記支持体によって遮断されるように構成されている転写装置である。
【0011】
請求項4に記載の発明は、型に形成されている微細な転写パターンを被成型品に転写する転写装置において、ベースフレームに支持され、前記被成型品を保持する被成型品保持体と、前記ベースフレームに支持され、前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で移動位置決め自在な可動体と、前記型を保持し、ジンバル機構によって前記可動体に支持されている型保持体と、筒状に形成され、伸縮方向が前記可動体の移動方向と一致し前記型保持体の一部が内側に入り込み前記ジンバル機構が存在している空間と前記型保持体に保持される型が存在する空間とを分離するようにして、伸縮方向の一端部が前記可動体に一体的に設けられ、伸縮方向の他端部が前記型保持体に一体的に設けられているベローズとを有する転写装置である。
【0012】
請求項5に記載の発明は、型に形成されている微細な転写パターンを被成型品に転写する転写装置において、前記被成型品を保持し、ジンバル機構によってベースフレームに支持されている被成型品保持体と、前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で前記被成型品保持体に対して相対的に移動位置決め自在な型保持体と、前記ジンバル機構によって支持されている前記被成型品保持体の姿勢の調整を容易ならしめる一方で、前記被成型品保持体の回り止めを行うように前記被成型品保持体を支持する支持体とを有する転写装置である。
【0013】
請求項6に記載の発明は、第1の部材と、ジンバル機構を介して前記第1の部材に支持されている第2の部材と、前記ジンバル機構による前記第2の部材の回動中心軸に対してほぼ直交する軸の延伸方向に、伸縮方向がほぼ一致するようにして、伸縮方向の一端部が前記第1の部材に一体的に設けられ、伸縮方向の他端部が前記第2の部材に一体的に設けられたベローズとを有する部材支持機構である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ジンバル機構を構成する2つの部材間におけるまわり止めを的確に行うことができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は、本発明の実施形態に係る転写装置1の概略構成を示す図である。
【0016】
なお、説明の便宜のために、水平な一方向をX軸方向とし、水平な他の一方向であってX軸方向に垂直な方向をY軸方向とし、鉛直方向(上下方向)をZ軸方向とする。
【0017】
転写装置1は、石英ガラス等で構成されている薄い平板状の型Mに形成されている微細な転写パターンを、熱硬化性樹脂等で構成されている薄い平板状の被成型品Wに転写する転写装置であって、被成型品保持体3と可動体5と型保持体7と支持体9とを備えて構成されている。なお、被成型品Wとして、たとえば、液晶表示装置のバックライトの導光板を掲げることができる。
【0018】
被成型品保持体3は、真空吸着やボルトやシリンダ等のアクチュエータを用いて被成型品Wを保持するように構成されている。
【0019】
可動体5は、被成型品保持体3に対して接近・離反する方向(Z軸方向)で、被成型品保持体3に対して移動位置決め自在になっている。なお、可動体5に代えてもしくは加えて被成型品保持体3がZ軸方向で移動位置決め自在になっていてもよい。すなわち、可動体5が被成型品保持体3に対して相対的に移動位置決め自在になっていてもよい。
【0020】
型保持体7は、真空吸着やボルトやシリンダ等のアクチュエータを用いて型Mを保持するように構成されている。また、型保持体7は、ジンバル機構11によって可動体5に支持されており、X軸に平行な方向に延びた軸まわりにおける型保持体7の姿勢と、Y軸に平行に延びた軸まわりにおける型保持体7の姿勢とを調節することができるようになっている。そして、転写のときに、微細な転写パターンが形成されている型Mの平面状の下面MAと、被成型品Wの上面(平面状の被転写面)WAとをお互いに平行にすることができるようになっている。
【0021】
支持体9は、たとえば、円筒状等の筒状に形成されたベローズ(伸縮方向がZ軸方向になるように設けられているベローズ)13を備えて構成されている。これにより、ジンバル機構11による型保持体7の姿勢の調整を容易ならしめる一方で、型保持体7の回り止めを行うようになっている。
【0022】
すなわち、型保持体7においては、X軸に平行な方向に延びた軸まわりにおける型保持体7の姿勢と、Y軸に平行に延びた軸まわりにおける型保持体7の姿勢を、型保持体7に僅かな回転モーメントを加わることによって容易に調整できる一方で、可動体5に接近・離反方向に延びている軸(Z軸に平行な軸)であって型保持体7の中心を通る軸Izまわりにおける型保持体7の可動体5に対する回動を抑制するようになっている。
【0023】
また、転写装置1では、真空成型室15が形成されるようになっている。そして、型Mに形成されている微細な転写パターンを被成型品Wに転写するときに、被成型品Wへの微細な気泡の混入を防止すべく、型Mと被成型品Wとが真空成型室15の内側に入るようになっている。
【0024】
真空成型室15として、たとえば、特開2006−297716号公報や特願2008−039226の明細書および図面に記載されているものを掲げることができる。すなわち、真空成型室15は、たとえば、カバー部材17と真空ポンプ19とを備えて構成されており、可動体5(型保持体7)が下降してきて型Mが被成型品Wに接触する直前で、カバー部材17と可動体5と被成型品保持体3と支持体9とで、閉空間SP1が形成されるように構成されている(図1参照)。そして閉空間SP1内の空気を真空ポンプ19で吸引し大気圧よりも低い圧力に減圧して真空成型室15が形成されるようになっている。なお、転写終了後に可動体5が上昇するときに、閉空間SP1(真空成型室15)は無くなるようになっている。
【0025】
また、支持体9は、可動体5と型保持体7との間に設けられており、ジンバル機構11と真空成型室15とが支持体9によって遮断されるように構成されている。
【0026】
ここで、転写装置1についてさらに説明する。
【0027】
被成型品保持体3はベースフレーム21に一体的に支持されている。なお、被成型品保持体3にXYステージを設け、制御装置23の制御の下、被成型品保持体3に載置された被成型品WをX軸方向、Y軸方向で適宜移動位置決めしてもよい。
【0028】
可動体5は、たとえば、図示しないリニアガイドベアリングを介してベースフレーム21に支持されており、Z軸方向で移動自在になっている。また、可動体5は、制御装置23の制御の下、図示しないサーボモータ等のアクチュエータにとボールネジにより、Z軸方向で移動位置決めされるようになっている。
【0029】
ジンバル機構11は、可動体5の下部側に形成された凹面(球面の一部で形成された凹面)状の係合部25と、型保持体7の上側に形成された凸面(球面の一部で形成された凸面)状の係合部27と備えて構成されている。また、可動体5に対する型保持体7の姿勢を変更容易ならしめるために、各係合部25,27の間には、圧縮空気供給装置29から圧縮空気が供給され、可動体5に対して型保持体7が離れる方向(下方向)に力を受けるようになっているが、ベローズ13によって型保持体7が可動体5に近づく方向(上方向)に引っ張られて、力のバランスが取られ、型保持体7が可動体5から無制限に離れることが無いようになっている。なお、圧縮空気の代わりにスプリング31で支持された球状のボール33を用いてもよい。なお、圧縮空気が供給された場合、この供給された圧縮空気は、可動体5に形成されている貫通孔30を通って外部に排出されるようになっている。
【0030】
ベローズ13は、前述したように、円筒状等の筒状に形成されている。そして、前述したように、伸縮方向が可動体5の移動方向(Z軸方向)と一致するようにして設けられている。また、ベローズ13は、型保持体7の一部(ジンバル機構11と型Mを保持する部位との間に位置している中間部位)が内側に入り込むようにして設けられている。さらに、ベローズ13は、ジンバル機構11が存在している空間と型保持体7に保持される型Mが存在する空間(真空成型室15の空間SP1)とを分離するようにして、伸縮方向の一端部が可動体5に一体的に設けられ、伸縮方向の他端部が型保持体7に一体的に設けられている。これにより、ジンバル機構11が真空成型室15の外部に存在することになる。
【0031】
さらに詳細には、ベローズ13の上端部は、リング状の上側支持部材35に一体的に設けられており、ベローズ13の下端部は、リング状の下側支持部材37に一体的に設けられている。上側支持部材35が可動体5に一体的に設けられており、下側支持部材37が型保持体7に一体的に設けられている。
【0032】
なお、気密性を確保するために、下側支持部材37にはOリング39等のシール部材が設けられている。同様にして上側支持部材35にもシール部材(図示せず)が設けられている。
【0033】
また、被成型品Wとして、熱硬化性樹脂を採用している場合には、被成型品保持体3や型保持体7に、熱硬化性樹脂を硬化させるためのヒータが設けられているものとする。
【0034】
一方、被成型品Wとして、紫外線硬化樹脂を採用している場合には、図1に破線で示すような貫通孔41を設け、図示しない紫外線発生装置が発生した紫外線を、貫通孔41と紫外線を透過可能な型Mとを通して、被成型品Wに照射するようになっている。
【0035】
次に、転写装置1の動作について説明する。
【0036】
まず、初期状態として、図1に示すように、被成型品保持体3に転写前の被成型品Wが載置されており、型保持体7に型Mが設置されており、ジンバル機構11が作動しており、可動体5が上昇しているものとする。
【0037】
この初期状態において、制御装置23の制御の下、可動体5を下降させ、型Mが被成型品Wに接触する前までに真空ポンプ19を可動して真空成型室15を形成する。このように真空成型室15を形成したままで、型Mで被成型品Wを押圧し、被成型品Wを硬化させて、微細な転写パターンを被成型品Wに転写する。
【0038】
この転写後に、真空成型室15を無くすと共に、可動体5を上昇させて、型Mを被成型品Wから引き離し、次の転写の準備をする。
【0039】
転写装置1によれば、支持体9がベローズ13を備えて構成されているので、Iz軸(Z軸に平行な軸)まわりにおける型保持体7の回動が規制される一方で、他の軸(X軸に平行な軸やY軸に平行な軸)まわりの型保持体7の回動が容易になっている。したがって、ジンバル機構11による型保持体7の姿勢の調整を容易ならしめる一方で、型保持体7の回り止めを行うことができる。そして、正確な転写を行うことができる。
【0040】
また、転写装置1によれば、ベローズ13によって、ジンバル機構11と真空成型室15とが遮断されるように構成されているので、ジンバル機構11の作動を容易ならしめるためにジンバル機構11の各係合部25,27に圧縮空気を供給しても、この供給された圧縮空気が真空成型室15に流れ込むことを確実に防止することができる。
【0041】
ところで、転写装置1の動作として、前記初期状態において被成型品Wが設置されていない状態で、可動体5を下降させて、型Mの下面MAを被成型品保持体3の平面状の上面に接触させて型Mの下面MAと被成型品保持体3の上面とを平行にし、ジンバル機構11への空気の供給を停止し、空気の供給に代えてたとえば係合部(面)27が係合部(面)25に密着して型保持体7が揺動しないように、型保持体5を真空吸着し(図示しない真空ポンプで真空吸着し)、この後、可動体5を上昇させて、被成型品Wを設置し、可動体5を下降させて、転写を行うようにしてもよい。
【0042】
さらには、前記初期状態において、型Mの姿勢をタッチセンサ等の検出手段で検出し、この検出結果に基づいて、ピエゾハンマー等のアクチュエータで型保持体7を揺動させて、型Mの下面MAと被成型品Wの上面WAとを平行にし、可動体5を下降させて、転写を行うようにしてもよい。
【0043】
なお、ベローズ13に変えて、図2に示すような筒状の部材を採用してもよい。
【0044】
図2に示す部材は、図2(a)に示すような金属製の薄板43を円筒状に曲げて、両端45,47を溶接等で固定して、図2(b)に示すような円筒状にしたものである。なお、薄板43には、薄板43が曲げられる方向(図2(a)の左右方向)に長く延びた長円49が複数形成されている。また、長円49が図2(a)の上下方向で並んでいるが、1段毎に長円49の位相(左右方向の位置)が、長円49の長さの約半分程度(円筒の周の半分程度)ずれている。
【0045】
また、ベローズ13に変えて、図3に示すようなエキスパンドメタル51を採用して筒状の部材を構成してもよい。
【0046】
すなわち、エキスパンドメタル51の一方の両端に帯状の補強材53,55を一体で設け、エキスパンドメタル51の他方の両端57,59を溶接等で接合して、筒状の形成してもよい。なお、図3に示す矢印は、エキスパンドメタル51を成型するときの素材の延伸方向であり、上記矢印の方向においてエキスパンドメタル51が外力に対して変形しやすくなっている。
【0047】
さらに、図2や図3に示す部材を、ゴムの薄板で筒状に形成されたもので覆い、ベローズ13と同様に気密性を確保してもよい。
【0048】
さらに、図2や図3に示すものにおいて、予め円筒状の素材を用意し、この素材に長円49等を設けるようにしてもよい。
【0049】
また、転写装置1において、被成型品保持体3をジンバル機構11で支持するようにしてもよい。すなわち、転写装置を、被成型品を保持しジンバル機構によってベースフレームに支持されている被成型品保持体と、前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で前記被成型品保持体に対して相対的に移動位置決め自在な型保持体と、前記ジンバル機構によって支持されている前記被成型品保持体の姿勢の調整を容易ならしめる一方で、前記被成型品保持体の回り止めを行うように前記被成型品保持体を支持する支持体とを有する転写装置としてもよい。
【0050】
さらに、転写装置1は、第1の部材と、ジンバル機構を介して前記第1の部材に支持されている第2の部材と、前記ジンバル機構による前記第2の部材の回動中心軸(X軸方向に延びた軸、Y軸方向に延びた軸)に対してほぼ直交する軸の延伸方向(Z軸方向)に、伸縮方向がほぼ一致するようにして、伸縮方向の一端部が前記第1の部材に一体的に設けられ、伸縮方向の他端部が前記第2の部材に一体的に設けられたベローズとを有する部材支持機構を備えた装置の例である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施形態に係る転写装置の概略構成を示す図である。
【図2】支持体の変形例を示す図である。
【図3】支持体の変形例を示す図である。
【図4】従来の転写装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
【0052】
1 転写装置
3 被成型品保持体
5 可動体
7 型保持体
9 支持体
11 ジンバル機構
13 ベローズ
15 真空成型室
M 型
W 被成型品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
型に形成されている微細な転写パターンを被成型品に転写する転写装置において、
前記被成型品を保持する被成型品保持体と;
前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で前記被成型品保持体に対して相対的に移動位置決め自在な可動体と;
前記型を保持し、ジンバル機構によって前記可動体に支持されている型保持体と;
前記ジンバル機構によって支持されている前記型保持体の姿勢の調整を容易ならしめる一方で、前記型保持体の回り止めを行うように前記型保持体を支持する支持体と;
を有することを特徴とする転写装置。
【請求項2】
請求項1に記載の転写装置において、
前記支持体は、ベローズを備えて構成されていることを特徴とする転写装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の転写装置において、
前記型に形成されている微細な転写パターンを前記被成型品に転写するときに、前記型と前記被成型品とが内側に入る真空成型室が形成されるように構成されており、
前記支持体は、前記可動体と前記型保持体との間に設けられ、前記ジンバル機構と前記真空成型室とが前記支持体によって遮断されるように構成されていることを特徴とする転写装置。
【請求項4】
型に形成されている微細な転写パターンを被成型品に転写する転写装置において、
ベースフレームに支持され、前記被成型品を保持する被成型品保持体と;
前記ベースフレームに支持され、前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で移動位置決め自在な可動体と;
前記型を保持し、ジンバル機構によって前記可動体に支持されている型保持体と;
筒状に形成され、伸縮方向が前記可動体の移動方向と一致し前記型保持体の一部が内側に入り込み前記ジンバル機構が存在している空間と前記型保持体に保持される型が存在する空間とを分離するようにして、伸縮方向の一端部が前記可動体に一体的に設けられ、伸縮方向の他端部が前記型保持体に一体的に設けられているベローズと;
を有することを特徴とする転写装置。
【請求項5】
型に形成されている微細な転写パターンを被成型品に転写する転写装置において、
前記被成型品を保持し、ジンバル機構によってベースフレームに支持されている被成型品保持体と;
前記被成型品保持体に対して接近・離反する方向で前記被成型品保持体に対して相対的に移動位置決め自在な型保持体と;
前記ジンバル機構によって支持されている前記被成型品保持体の姿勢の調整を容易ならしめる一方で、前記被成型品保持体の回り止めを行うように前記被成型品保持体を支持する支持体と;
を有することを特徴とする転写装置。
【請求項6】
第1の部材と;
ジンバル機構を介して前記第1の部材に支持されている第2の部材と;
前記ジンバル機構による前記第2の部材の回動中心軸に対してほぼ直交する軸の延伸方向に、伸縮方向がほぼ一致するようにして、伸縮方向の一端部が前記第1の部材に一体的に設けられ、伸縮方向の他端部が前記第2の部材に一体的に設けられたベローズと;
を有することを特徴とする部材支持機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−5813(P2010−5813A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−164900(P2008−164900)
【出願日】平成20年6月24日(2008.6.24)
【出願人】(000003458)東芝機械株式会社 (843)
【Fターム(参考)】