説明

近似位置の決定のために履歴上のネットワーク情報を使用する方法と装置

履歴上の位置情報を使用して、モバイルデバイスに関する近似位置を決定するシステムおよび技術。一つの局面では、SLP(SUPL Location Platform、SUPL位置プラットホーム)、これはSUPLの中のロケーションサーバであり、SET(SUPL Enabled Terminal)からデータを受け取ることができる。データは、多重位置IDパラメータを含むことができる。実時間の位置ID パラメータには現在のステータスがなくてもよい。SLPは、SETから受け取られた多重位置IDパラメータ情報に基づいて当該SETに関する近似位置を決定することができる。SLPは、SETあるいはSUPLエージェントに近似位置を送出することができるし、あるいは別の方法で近似位置データを使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【優先権の主張】
【0001】
本願は、その全体の参照によって本願に組み入れられ、2007年1月17日に出願された米国特許仮出願第60/885,338号に対する優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本開示は、一般に通信に関連しており、より具体的には測位を支援することに関する技術に関連している。
【背景技術】
【0003】
無線通信ネットワークは、音声、映像、パケット・データ、通信、放送などのような様々な通信サービスを提供するために広く展開される。これらの無線ネットワークは、利用可能なネットワーク資源の共有により、マルチユーザのための通信を支援することができる多元接続ネットワークにすることができる。そのような多元接続ネットワークの例は、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク及び直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワークを含んでいる。
【0004】
無線ネットワーク中のターミナルの場所を知ることが多くの場合望ましいし、また、時々必要である。「場所」と「位置」という用語は同意語で、ここでは交換可能で使用される。例えば、ユーザーは、ウェブサイトを拾い読みするためにターミナルを利用したり、位置に敏感に反応するコンテンツをクリックすることができる(on location sensitive content.)。その後、ターミナルの位置は決定され、ユーザーに適切な内容を提供するために使用され得る。ターミナルの位置に関する知識が有用である、あるいは必要である他の多くのシナリオがある。
【0005】
様々な測位方法は、ターミナルの位置を決定するために使用され得る。各測位方法はある情報を使用することができ、ターミナルのための位置推定を計算するためにターミナル及びロケーションサーバまたはそのいずれか一方においてある能力を要求することができる。リソースを保存し、かつ遅れを減らすために効率的な方法で測位を支援することは望ましい。
【発明の概要】
【0006】
ターミナルに関する測位を支援することに関する技術がここに記述される。測位は、目的の装置の地理的な位置推定を測定/計算(compute)するためのプロセスを指す。また、位置推定は、場所推定、位置決定などと呼ぶことができる。測位はオープン・モバイル・アライアンス(OMA)からのセキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション(SUPL)のような位置アーキテクチャ/解決(solution)で支援され得る。
【0007】
一つの局面として、SLP(SUPL Location Platform、SUPL位置プラットホーム)、これはSUPLにおけるロケーションサーバで、SET(SUPL Enabled Terminal)からデータを受け取ることができる。このデータは、多重位置IDパラメータを含むことができる。実時間の位置IDパラメータには「現在の」ステータスがなくてもよい。SLPは、SETから受け取られた多重位置IDパラメータのデータに基づいた、当該SETに関する近似位置を決定することができる。それから、SLPは、SETあるいはSUPLエージェントに、近似位置を送信することができるし、あるいは別の方法で近似位置情報を使用することができる。
【0008】
開示の特徴と様々な局面は、以下に、より詳細に記述される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、異なる無線アクセスネットワークの配備を示す。
【図2】図2は、ネットワークで開始される位置サービスに関するメッセージ・フローを示す。
【図3】図3は、測位のためにSLPによって行なわれる処理を示す。
【図4】図4は、SETの履歴上の(historic)位置の場所格子(position grid)を示す。
【図5】図5は、SETの履歴上の位置の場所格子を示す。
【図6】図6は、測位に使用され得る処理を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
上述したように、モバイルデバイスの位置を決定する能力は有益で有り得るし、あるいは実際必要で有り得る。多くの測位技術が現在利用可能である。しかしながら、いくつかの状況の下では、十分な精度で位置を得ることは困難で有り得る。
【0011】
いくつかの測位技術は、提供される位置の精度を高めるため、提供される位置を決定する時間を減少させるため、あるいは両方のために、最初の粗位置推定を使用する。例えば、GPSのような衛星測位システムでは、探索空間を縮小することができるので、シード(seed)位置は、衛星取得処理がより速く行なわれることを可能にする。いくつかの状況では、最初の粗位置推定はより高い精度の位置をうまく決定するために必要である。
【0012】
いくつかの技術は、粗位置推定を提供するための位置要求時に、移動局の、貢献するセル同定を使用する。しかしながら、いくつかの状況で、貢献するセル同定は正確ではない。それは測位性能を低下させる(例えば、位置確定を得るために必要な時間の量を増大させる)。ここでのシステムと技術は、より正確でより信頼できる位置推定を与える。
【0013】
無線ネットワークにおける測位を支援することに関する技術が、ここに記述される。この技術は、無線広域ネットワーク(WWANs、wireless wide area networks)、無線メトロポリタン・エリア・ネットワーク(WMANs、wireless metropolitan area networks)、無線ローカル・エリア・ネットワーク(WLANs、wireless local area networks)、ブロードキャストネットワークなどのような様々な無線ネットワークに使用されてもよい。「ネットワーク」と「システム」という用語は、しばしば交換可能で使われる。
【0014】
WWANは、例えば市、州、国全体などのように、広い地理的なエリアに通信カバレッジ(communication coverage)を提供する無線ネットワークである。WWANは、CDMAネットワーク、TDMAネットワーク、FDMAネットワーク、OFDMAネットワークなどのようなセルラー・ネットワークであってもよい。CDMAネットワークは、WCDMA(Wideband CDMA、広帯域CDMA)、cdma2000、時分割同期符号分割多元アクセス方式(TD-SCDMA)などのような無線技術を実施することができる。cdma2000はIS-2000、IS-95およびIS-856標準をカバーする。以下の記述では、用語「CDMA」はcdma2000を指す。TDMAネットワークは、移動通信用の広域なシステム(GSM、Global System for Mobile Communications)のような無線技術を実施することができる。OFDMAネットワークは、UMB(Ultra Mobile Broadband)、LTE(Long Term Evolution)、フラッシュ-OFDM(Flash-OFDM)(登録商標)などのような無線技術に実施の手段を与えることができる。これらの各種無線技術および標準は、業界で知られている。WCDMA、GSMおよびLTEは「3rd Generation Partnership Project」(3GPP)という名称の組織が提供しているドキュメントに記載されている。CDMAとUMBは、「3rd Generation Partnership Project 2」(3GPP2)という名称の組織が提供しているドキュメントに記載されている。3GPPと3GPP2のドキュメントは、公に入手可能である。
【0015】
WLANは、例えば、ビルディング、店、商店街、家などのような小さいか中位の地理的なエリアに通信カバレッジ(communication coverage)を提供するワイヤレス・ネットワークである。WLANは、IEEE 802.11, Hiperlanなどによって定義されたいずれの無線技術のような無線技術を実施することができる。WMANは、IEEE 802.16によって定義されたいずれの無線技術のような無線技術を実施することができる。IEEE 802.11および802.16は、米国電気電子学会(IEEE)が提供する標準の2シリーズ(families)である。IEEE 802.11シリーズは802.11a、802.11b、802.11gおよび802.11nの標準を含み、一般にWi-Fiと呼ばれる。IEEE 802.16シリーズは802.16eおよび802.16mの標準を含み、一般にWiMAXと呼ばれる。
【0016】
図1は、異なる無線アクセスネットワーク(RANs、radio access networks)の例配備を示す。これはGSMネットワーク110a、WCDMAネットワーク110b、CDMAネットワーク110cおよびWLAN 110dを含んでいる。無線アクセスネットワークは、ターミナル用の無線通信をサポートし、WWAN、WMANあるいはWLANのすべて、あるいは部分であってもよい。例えば、WWANは無線アクセスネットワーク、コアネットワークおよび他のネットワーク、またはそのいずれかを含んでいてもよいし、また、無線アクセスネットワークの一部だけが簡単に図1に示される。また、無線アクセスネットワークは、無線ネットワーク、アクセスネットワークなどと呼ばれてもよい。GSMネットワーク110a、WCDMAネットワーク110bおよびCDMAネットワーク110cは、それらのカバレッジ(coverage)区域内のターミナル用の無線通信を支援する、あらゆる数の基地局をそれぞれ含むことができる。また、基地局もノードB、発展したノードB(evolved Node B)などと呼ばれてもよい。GSMとWCDMAのネットワークでは、用語「セル」は、基地局の最も小さなカバレッジ区域及び/またはこのカバレッジ区域に貢献する基地局サブシステムを指し得る。CDMAネットワークでは、用語「セクター」は、基地局の最も小さなカバレッジ区域及び/またはこのカバレッジ区域に貢献する基地局サブシステムを指し得る。WLAN 110dは、あらゆる数のアクセスポイント(WLAN APs)に関連するターミナル用の無線通信を支援する、あらゆる数のアクセスポイント(WLAN APs)を含むことができる。
【0017】
SET 120のようなターミナルは、通信サービスを得るために、与えられたどの瞬間でも、GSMネットワーク110a、WCDMAネットワーク110b、CDMAネットワーク110cあるいはWLAN 110dと通信することができる。SET 120はまた、測定を行なうため、あるいは位置を計算するのに役立つ情報を得るために、これらのネットワークから信号を単に受け取ることができる。SET 120は、静止体(stationary)、あるいは移動体であってもよいし、また移動局、ユーザー機器、加入者設備、局などと呼んでもよい。ターミナルは、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、携帯型装置、無線装置、ラップトップ・コンピュータ、無線モデム、コードレス電話機、遠隔測定装置、追跡装置などであってもよい。「ターミナル」と「SET」という用語は、交換可能でここでは使われる。
【0018】
衛星に関する擬似距離測定を得るために、SET 120は衛星190から信号を受け取り測定することができる。衛星190は、アメリカ全地球測位システム(GPS)、ヨーロッパガリレオシステム、ロシアGLONASSシステムあるいは他のある衛星測位システム(SPS)の一部であってもよい。アクセスポイント及び/または基地局に関する、タイミング及び/または信号強度の測定を得るために、SET 120は、さらに、WLAN 110dの中のアクセスポイントからの信号及び/または無線アクセスネットワーク110a、110b、及び110c、あるいはそれらのいずれか一つもしくは二つの中の基地局から信号を受信し、測定することができる。SET 120は1つの無線アクセスネットワークと通信することができ、別のアクセスポイント及び/または基地局に関する測定を得るために、別の無線アクセスネットワークの基地局及び/またはアクセスポイントからの信号を、同時に、あるいはより早い時に、受信し測定することもまたできる。衛星190に関する測定、及び/または、アクセスポイント及び/または基地局に関する測定は、SET 120の位置を決定するために使用され得る。
【0019】
実例となる例の中でSUPLを使用して下記の態様が記述されるが、履歴上(historic)のネットワーク情報の使用はSUPLシステム(Secure User Plane Location (SUPL) systems)に限定されない。
【0020】
位置サービス及び/またはSETに関する測位を支援するために、SUPL位置プラットフォーム(SLP)130はSET 120と通信することができる。SLP 130とSET 120の間の通信は、無線アクセスネットワーク110aから110dのうちの任意の1つ、及び/または他のネットワーク(例えばインターネット) を経由してもよい。SLP130は、無線アクセスネットワーク110a、110b、110c及び/または110dと離れていてもよいし、もしくはその一部から離れていてもよい。 SLP 130は、H-SLP(Home SLP)、V-SLP(Visited SLP)、E-SLP,(Emergency SLP)であってもよい。
【0021】
SLP 130は、無線アクセスネットワーク110aから110dと通信するターミナルに関するSUPLサービス管理および測位を支援することができる。SUPLサービス管理は、SETの位置を管理すること、目的のSETの位置情報を格納すること、抽出すること、および修正することを含むことができる。SLP130は、SLC(SUPL Location Center)132およびSPC (SUPL Positioning Center)134を含んでもよい。SLC 132は、位置サービスに関する様々な機能を果たすことができ、SUPLのオペレーションを調整し、SETと対話することができる。SLC 132は、プライバシー、開始、セキュリティ、ローミング・サポート、料金/請求、サービス管理、位置計算などに関する機能を果たすことができる。SPC 134は、SETに関する測位を支援し、またSETへ補助データを送出することができ、位置計算に使用されたメッセージと手続きの責任を負うこともまたできる。SPC 134は、セキュリティ、補助データの送出、参照検索、位置計算などのための機能を果たすことができ、SPC 134はGPSのレシーバー(参照ネットワーク、あるいはグローバルなネットワーク)にアクセスすることができ、補助データを提供することができるように、衛星の信号を受け取ることができる。
【0022】
SET 120に関する位置情報を得るために、 SUPLエージェント140はSLP 130と通信することができる。SUPLエージェントは、位置情報を得るためにネットワーク資源にアクセスするサービスアクセスポイントである。位置情報は、位置推定及び/または位置と関係するどんな情報も含むことができる。SET 120は、SETの内に常駐するSUPLエージェントを所有することができる。SET 120、SLP 130およびSUPLエージェント140は、それぞれどんなSUPLバージョンもサポートすることができる。SUPLバージョン2.0(SUPL 2.0)は、「セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・アーキテクチャー(Secure User Plane Location Architecture)」と名付けられたOMA-AD-SUPL-V2,2007年8月31日に記述され、また「ユーザー・プレーン・ロケーション・プロトコル(UserPlane Location Protocol)」と名付けられたOMA-TS-ULP-V2,2007年9月27日に記述される。これらのSUPLドキュメントは、OMAから公に入手可能である。
【0023】
SET 120は、1つ以上の測位方法、あるいは1つ以上の測位方法のための測定を支援することができる。それらは、SETの位置を決定するために使用されてもよい。表1は、SET 120に支援され得る、いくつかの測位方法を表にし、また各測位方法の短い記述を提供する。高度なフォワードリンク三辺測量術(AFLT、Advanced Forward Link Trilateration)、向上した観測時間差(e-OTD、Enhanced Observed Time Difference)および到着の観測時間差(OTDOA、Observed Time Difference Of Arrival)は、無線アクセスネットワーク中の基地局に関する測定に基づいた測位方法であり、より一般に地球上の範囲に基づいた技術と呼んでもよい。SET 120は、ハイブリッド測位技術(GPSおよび地球上に及ぶことのような異なる測位技術の組み合わせ) を実施することができる。ここでの記述の多くと同様に、表1では、「GPS」は、例えばGPS, ガリレオ, GLONASSなど、任意の衛星測位システムに基づいた測位を指す。
【表1】

【0024】
SET 120は異なる無線アクセスネットワークと通信できるし、及び/または異なる測位方法を支援できる。SLP 130は異なる測位方法及び/または異なる無線アクセスネットワークを支援することができる。それらは、SET 120に支援される無線アクセスネットワークと測位方法と一致してもよいし、一致しなくてもよい。
【0025】
1つのデザイン(design)では、位置IDパラメータは、表2に示されるどの情報も含むことができる。セル情報パラメータは、GSMセル情報、WCDMAセル情報、CDMAセル情報あるいはWLAN AP情報を含むことができる。ステータスパラメータは、セル情報パラメータに含まれるセル/AP情報のステータスを示すことができる。
【表2】

【0026】
1つのデザインでは、多重位置IDパラメータは、表3に示されるどの情報も含むことができる。多重位置IDパラメータ は、1つ以上の無線アクセスネットワークについての1つ以上の位置IDパラメータも含むことができる。それらは、同時あるいは異なる時に得られてもよい。多重位置IDパラメータは、例えば、WLAN測定、セルラー基地局測定および、現在と過去の最近、両方でSET120の近くの多数の基地局やアクセスポイントに関する他の位置に関連付けられたデータを報告するために使用されてもよい。
【表3】

【0027】
1つのデザインでは、表2中の位置IDパラメータのセル情報パラメータ中のSET 120によって送出されたWLAN AP情報は、表4に示されるどの情報も含むことができる。
【0028】
SUPLメッセージ中の様々なパラメータの表は下に与えられる。与えられたSUPLパラメータの表では、表の第1行は、SUPLパラメータの短い記述を与える。その次の行は、SUPLパラメータの異なるフィールド/パラメータを与え、各フィールドはシンボル「>」によって示される。与えられたフィールド/パラメータ(fields/parameters)は、それぞれがシンボル「>>」によって示されるサブフィールドを持つことができる。与えられたサブフィールドは、それぞれがシンボル「>>>」によって示されているサブサブフィールドを持つことができる。タブは不可
【表4】

【0029】

【0030】
1つのデザインでは、表2中の位置IDパラメータのセル情報パラメータ中のSET 120によって送出されたGSMセル情報は、表5に示されるどの情報も含むことができる。
【表5】

【0031】
1つのデザインでは、表2中の位置IDパラメータのセル情報パラメータ中のSET 120によって送出されたWCDMAセル情報は、表6に示されるどの情報も含むことができる。
【表6】

【0032】
1つのデザインでは、表2中の位置IDパラメータのセル情報パラメータ中のSET 120によって送出されるCDMAセル情報は、表7に示されるどの情報も含むことができる。
【表7】

【0033】
表4〜表7は、WLAN アクセスポイント情報、GSMセル情報、WCDMAセル情報およびCDMAセル情報の特定のデザインを示す。一般に、与えられた無線アクセスネットワークに関するセル/アクセスポイント情報は、SETの測位のために使用され得るどんな情報も含んでもよい。
【0034】
表2〜表7の特徴で、SET 120は、SLP 130に、異なる支援された無線アクセスネットワークに関するセル/アクセスポイント情報を効率的に送出することができる。特に、SET 120は、SLP 130に支援された測定パラメータおよび無線アクセスネットワークのみに関するセル/アクセスポイント情報を送出することができるが、SLP 130によって支援されない測定パラメータおよび無線アクセスネットワークに関するセル/アクセスポイント情報を送出しない。これにより、無線通信および処理の資源の浪費が減少し得るし、SLP 130が使用することができないセル/アクセスポイント情報を送るための遅れを減少し得る。
【0035】
図2は、支援されたネットワーク情報を使用するSUPLにおいて、ネットワークで開始された位置サービスに関するメッセージ・フロー200のデザインを示す。SUPLエージェント140は、SET 120に関する位置情報を要求することができるし、SLP 130へのモバイル位置プロトコル(MLP、Mobile Location Protocol) 標準の位置の即時のリクエスト(SLIR、Standard Location Immediate Request)メッセージを送出することができる(ステップA)。SLIRの中で指定されたパラメータの中には、位置の予期された特性(eqop: expected quality of position)があってもよい。SLP 130は、要求された位置情報のためにSUPLエージェント140を確証し正当と認めることができる。その後、SLP 130はSET 120のためにルーティング情報を得ることができる(ステップB)。
【0036】
SLP 130は、SET 120との位置セッションを開始するためにSUPL INITメッセージを送出することができる(ステップC)。 SUPL INITメッセージは、位置セッション、意図した測位方法(posmethod)、要求された測位の品質(QoP: quality of positioning)、支援されたネットワーク情報などを確認するために使用されるセッションIDを含むことができる。SUPL INITメッセージを受け取ると、SET 120はデータ接続セットアップ手続きを行なえるし、SETが既にパケットデータネットワークに加入されていなければ、SET120はパケットデータネットワークに加入でき、SLP 130への安全なIP接続を確立することができる(ステップD)。
【0037】
SET 120は、SET 120が現在通信する無線アクセスネットワーク及び/またはSET 120が現在その信号を受け取るか、既に受け取っている他の無線アクセスネットワークに関するセルあるいはアクセスポイント情報を得ることができる(ステップE)。一般に、セル/アクセスポイント情報は、1つ以上の基地局、アクセスポイント及び/またはターミナル関するどんな情報も含むことができる。それはSETの測位に関係し得る。SET 120は、SLP 130にSUPL POS INITメッセージを送出することができる(ステップF)。SUPL POS INITメッセージはセッションID、位置ID、SET能力および多重位置IDを含むことができる。もしSETによって報告されれば、位置ID及び/または多重位置IDは、ネットワーク測定情報を含むことができる。SLP 130は、SETから受け取られた、位置ID(LID)に含まれる情報に基づいたSET 120に関する位置推定を決定することができる(ステップG)。LIDに含まれる情報から得られる位置推定が十分な品質である場合、SLP 130は、SET 120にSUPL ENDメッセージを送ることができるし(ステップI)、SUPLエージェント140へMLP標準の位置の即時の応答(SLIA、MLP Standard Location Immediate Answer)メッセージ中の要求される位置情報を送出することができる(ステップJ)。
【0038】
SET 120から受け取られるLIDに含まれる情報に基づいて、十分な品質の位置推定が得られない場合、SLP 130およびSET 120は測位セッションのメッセージを交換することができる(ステップH)。 SETに支援される測位については、SLP 130は、SETから受け取られる測位の大きさに基づいたSET 120のための位置推定を算出することができる。SETに基づく測位については、SET 120は、SLP 130から補助に基づく位置推定を算出することができる。ステップGで得られた位置推定がもしあれば、ステップH(例えば、A-GPSのような測位方法用にSET 120に補助データを供給するために使用され得る)を支援するために使用され得るし、及び/または、ステップHに起因するどんな位置推定も確認し改善するために使用され得る。どんな場合も、測位セッションを終える際、SLP 130はSET 120にSUPL ENDメッセージを送出することができるし(ステップI)、SUPLエージェント140へ要求される位置情報を送出することもまたできる(ステップJ)。
【0039】
SET 120から受け取られた(ステップF)位置IDが、そのステータスが現在ではない、あるいは未知であるセル情報を含んでいる場合、SLP 130は、SET 120のための位置推定を決定することができない場合もある。その後、SLP 130はSET 120に補助データを提供することができない場合もある。それは、図2のステップHの測位セッションを支援するために必要で有り得る。いくつかのシナリオでは、その後、SLP 130は、より大きな範囲を包含するデフォルト位置推定を使用することができる。この位置推定の品質は、SUPLエージェント140によって要求される位置の予期された品質を満たすには十分でないかもしれないし、SET 120に適切な補助データを供給するには十分ではないかもしれない。ある場合には、位置IDパラメータ情報を使用して終えられると予想される処理が異常終了し得る。
【0040】
SUPL POS INITメッセージ中で、SET 120によってSLP 130に送出される情報の一部として、SET 120は多重IDパラメータを送出した可能性がある。表3で見られるように、多重位置IDパラメータは、各エントリ(entry)に関連したタイムスタンプを先の位置IDの履歴に提示する。多重位置IDパラメータ情報は、SET 120から受け取られる位置IDパラメータ中のセル/アクセスポイント情報が、そのステータスが現在でない、あるいは未知なセルIDを含んでいる場合に、SET 120について近似位置の計算を考慮に入れることができる。それから、SET 120についてこの近似位置は、より低い品質のデフォルト位置を使用する代わりに、あるいは現在の位置に関する知識の不足によるオペレーションの停止の代わりに、使用され得る。SET 120のためのこの近似位置は、測位セッションを支援するために必要とされる補助データを生成するために使用され得る(ステップH)。
【0041】
多重位置IDパラメータで見られるような履歴上の位置データは、この位置データの評価、および現在位置が分からない状況でのSET 120に関する近似位置の計算を考慮に入れることができる。近似位置は、さらに、履歴上の位置データの評価に基づいた、関連した位置の品質を備えていてもよい。例えば、履歴上の位置データが先行する期間に渡って認識可能な動きがなく同じ位置にSET 120を置く場合、SLP 130はそのときSET 120の近似位置と同じ位置を選ぶ場合がある。代わりに、履歴上の位置データが格納された期間に渡る動きの傾向(motion over the stored time period)を示す場合、カーブフィッティング及び/または他のトレンド技術(trending techniques)は、現在の位置を予報するために使用されてもよいし、また、この位置は、その現在の瞬間にSET 120の近似された位置として使用されてもよい。これに関連して、上で言及した履歴上の位置データは、実際の位置を提供するために処理される必要があり得るセル/アクセスポイント情報、あるいは他のデータから成る場合がある。
【0042】
表4から表7で見られるように、多重位置IDパラメータ内に含まれるデータは、様々な種類のデータを含む。タイムスタンプされた位置IDパラメータの各々には、ネットワークの種類に依存するアクセスポイントID、あるいはセルIDが存在することができる。表4から表7で見られるように、測定データを含む他のデータもまた存在することができる。この他のデータは、いくつかの面でこの発明を実施するために必ずしも必要ではない。この他のデータは、いくつかの面で使用されてもよい。しかしながら、使用されるものは、IDが現在であった時とともに、アクセスポイントIDあるいはセルIDである。
【0043】
図3は、SUPLで測位を支援するためにSLPによって行なわれた処理300のデザインを示す。SLPに支援された1つ以上の無線アクセスネットワーク及び/または測定パラメータを示す、支援されるネットワーク情報は、ターミナル/SETへ送出されることができる(ブロック 302)支援されるネットワーク情報は、どの測定及び/または情報がSETによって送出されるのかを示すことができる。いくつかの面では、SETは支援されるネットワーク情報を受け取らないまま、ネットワークへ情報を送出することができる。SLPに支援された1つ以上の無線アクセスネットワークの少なくとも1つに関するネットワーク測定情報は、SETから受け取られることができる(ブロック 304)。 ネットワークで開始されたSUPLセッションについて、例えば、図2に示されたように、支援されたネットワーク情報は、SUPL INITメッセージの中で送出され得るし、あるいはネットワーク測定情報は、SUPL POS INITメッセージの中で受け取られ得る。SETで開始されたSUPLセッションについて、支援されたネットワーク情報は、SUPL RESPONSEメッセージあるいはSUPL TRIGGERED RESPONSEメッセージの中で送出されて得るし、あるいはネットワーク測定情報はSUPL POS INITメッセージの中で受け取られ得る。
【0044】
SUPL POS INITメッセージに含まれる情報は位置IDパラメータを含むであろう。それは2つのコンポーネント:セル情報およびステータス(表2を参照)を含む。SLPは位置IDデータを評価する(ブロック 306) 。位置IDセル情報ステータスが現在である場合、SLPはSET(308)のための位置推定する処理をすることができる。位置IDセル情報ステータスが現在以外(現在ではない、あるいは未知)である場合、SLPは多重位置IDパラメータの日付を評価することができる(ブロック 310)。履歴上の位置データは、SETの近似位置を決定するために使用され得る(ブロック 312)。処理300は、SETあるいはネットワークで開始されたシナリオのいずれかの中で使用され得る。
【0045】
図4は、履歴上の位置データの図形表現を示す。格子400は、位置を表わすブロック401へ分割することができる。ブロックは緯度と経度の組み合わせを示すことができる。等しいサイズ・ブロックでここに示されたが、履歴上の位置と関係のあるデータのタイプおよび品質に依存して、格子は異なるサイズのブロックを持つことができる。格子の中に見られる数字は、より小さい数は時間的にさらに過去であり、初期の期間でSETの位置を表わすかもしれない。この例において、履歴上の位置は互いに接近して位置し、また、カーブフィッティングプログラムあるいは位置を推定する他の方法は、現在の近似位置402を選び出すことができる。図5は、位置ブロック501から構成された格子500に置かれた履歴上の位置データのもう1セットの図形表現を示す。ブロックは緯度と経度の組み合わせを示すことができる。データは、時間にわたる一般的な動きを示し、データの解析に基づいて期待された近似位置502の選択を導く。
【0046】
図3で見られるように、多重位置IDパラメータは多くの位置ID/タイムスタンプエントリを含むことができる。過去のタイムスタンプされた位置IDパラメータの各々を用いて、現在、現在ではない、未知のいずれかであるセル情報パラメータがあってもよい。1つのデザインでは、セル情報が現在である先の位置IDパラメータだけが現在位置を決定するために先の位置データの評価において使用され得る。
【0047】
異なる位置ID/タイムスタンプエントリは、位置の精度に関して異なる関係する不確実性を持ってもよい。例えば、いくつかの履歴上の位置には他のものより高い精度があるかもしれない。曲線のフィッティングあるいはトレンド解決(trending solutions)は、データの様々な精度を考慮してもよい。
【0048】
時間に関する履歴上の位置データのコヒーレンスに依存して、算出され近似された位置の予想精度も標準方法を使用して評価することができる。例えば、履歴上の位置データがそのタイムスタンプに関連する整然としたやり方でグループ化される場合、そのデータにフィットするカーブからのデータの偏差は小さくなり得るし、したがって、精度は高くなり得る。算出され近似された位置の予想精度は、個々の過去の位置データのポイントに関連した不確実性とともに過去の位置データポイントのグルーピングに依存し得る。したがって、算出された近似位置は、SUPLエージェントによって要求されるような、あるいは別のオペレーションに必要であるような、位置の予期された品質内にあると分かる可能性もあるし、分からない可能性もある。
【0049】
図6は、図1のターミナル120のようなモバイルデバイスの位置を決定するために使用することができる処理600を示す。610で、現在の位置パラメータ識別情報が十分に信頼できないという決定がなされる。上に記述された手段を参照して、これは、セルIDあるいはアクセスポイントIDに「現在」と異なるステータス(例えば、「未知」、「現在でない」)があるという決定に対応し得る。
【0050】
620で、履歴上の位置パラメータ識別情報は、現在の情報が十分に信頼できないという決定に基づいてアクセスされる。例えば、履歴上のタイムスタンプされたセルID情報あるいはアクセスポイントID情報はアクセスされる。
【0051】
630で、履歴上の位置パラメータ識別情報は処理され、また、処理の出力が提供される。例えば、タイムスタンプされたセルIDあるいはアクセスポイントID情報は、曲線のフィッティング、補間あるいは他のトレンド解析技術を使用して処理され得る。
【0052】
640で、モバイルデバイスの近似位置を示す情報は、履歴上の位置パラメータ識別情報の処理の出力を使用して決定される。例えば、処理は、モバイルデバイスが静止している(ほとんど静止している)ことを示すことができるし、また、処理の出力は、「未知」あるいは「現在でない」ステータスであるセルIDあるいはアクセスポイントIDで有り得る。別の例において、曲線のフィッティングあるいは他のトレンド技術は、モバイルデバイスが特定方向あるいは軌道で移動していたと決定することができるし、また、異なるセルID、アクセスポイントIDあるいは位置は傾向(trend)に基づいて提供され得る。なお、処理への入力として使用される情報の種類と処理の出力が異なることもある。例えば、その入力は、特別の位置(セルの中心のような)に関連したセルに対応するセルIDで有り得る。しかしながら、その出力は、別のセルIDではない位置、(傾向の解析によって決定された)特定量による前のセルIDからの位置オフセットに相当するかもしれない。もちろん、多くの手段が可能である。
【0053】
650で、近似位置を示す情報は、モバイルデバイスに関する提供される位置を決定するために使用され得る。例えば、近似位置情報はシード位置情報として衛星測位決定に使用され得る。
【0054】
上記の技術を実施するために使用される装置は、多くの特徴を含むことができる。例えば、図1のターミナル120のようなモバイルデバイスは、上記の技術を実施するためにメモリモジュールおよび演算処理モジュールを含んでいてもよい。例えば、モバイルデバイスは履歴上の位置パラメータ識別情報を格納するように構成されてもよい。上で言及されるように、履歴上の位置パラメータ識別情報は時間情報に関係し得る。履歴上の位置パラメータ識別情報は、(例えば)ステータス表示、周波数、符号及び/またはタイミング、受信信号強度あるいはサービス品質のような経路情報に関連した、貢献するセル同定および近隣のセル測定を含むことができる。一つの例において、モバイルデバイスは少なくともタイムスタンプされたセルID及び/またはアクセスポイントID情報を格納することができる。モバイルデバイスは、上述された技術を実施するために、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、あるいは組み合わせを含んでよい。例えば、SUPLの実施のために、モバイルデバイスは、多重位置IDパラメータの形式で履歴上の位置パラメータ識別情報をフォーマットし送信するように構成されてもよい。
【0055】
同様に、一つのネットワークデバイス、あるいは複数のネットワークデバイスは、モバイルデバイスに関するより正確な近似位置情報を提供するために、履歴上の位置パラメータ識別情報を使用することができる。例えば、SUPL SLP 130(それは1つ以上のサーバーを含んでもよい)のようなネットワーク・システムは、履歴上の位置パラメータ識別情報を受け取り、そこからより正確な近似位置情報を決定することができる。上に言及されるように、1つ以上のトレンド技術が使用されうる。
【0056】
ファームウェア及び/またはソフトウェアの実施について、技術は、ここに記述された機能を果たすコード(例えば手順、機能、モジュール、指示など)で実施されてもよい。一般に、ファームウェア及び/またはソフトウェア・コードを明確に具体化するどんなコンピュータ/プロセッサ判読可能なメディアも、ここに記述された技術を実施するのに使用されてもよい。例えば、ファームウェア及び/またはソフトウェア・コードは記憶装置に格納され、プロセッサによって実行されてもよい。記憶装置は、プロセッサ内部あるいはプロセッサ外部に実施されてもよい。ファームウェア及び/またはソフトウェア・コードはまた、ランダムアクセス記憶装置(RAM)、読み取り専用記憶装置(ROM)、不揮発性ランダムアクセス記憶装置(NVRAM)、プログラム読み取り専用記憶装置(PROM)、電子的に消去可能なプログラム読み取り専用記憶装置(EEPROM)、フラッシュメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクト・ディスク(CD)、DVD、磁気、光学データ記憶装置(DVD)などのようなコンピュータ/プロセッサ読取り可能な媒体に格納されてもよい。コードは、1つ以上のコンピュータ/プロセッサによって実行可能でもよいし、あるいはコンピュータ/プロセッサに、ここに記述された機能性に関するある特徴を機能させてもよい。
【0057】
先行する開示の記載は、当業者が開示の製造又は利用を可能とするために提供される。開示の様々な変形例もまた、当業者には明らかであり、ここで定義された一般原理は、開示の精神又は範囲から逸脱することなく他の変形例にも適用されうる。従って、ここに記載された例とデザインに開示を限定することは意図されておらず、ここに開示された原理及び新規特徴と整合が取れた最も広い範囲と一致するように意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイルデバイスの位置を決定するための方法であって、
履歴上の位置情報および関連する時間情報を前記モバイルデバイス中で格納することと、
ネットワークに前記モバイルデバイスから現在の位置情報および少なくともある履歴上の位置情報を送信することと、
前記少なくともある履歴上の位置情報に基づいた近似位置情報を前記ネットワークから得ることと、
前記モバイルデバイスの現在位置を決定するために前記近似位置情報を使用することと、
を具備する方法。
【請求項2】
前記履歴上の位置情報が、過去の位置データと、該過去の位置データとペアであり該過去の位置データに関するタイムスタンプ・データとを具備する請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記過去の位置データがセルIDを具備する請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記過去の位置データがアクセスポイントIDを具備する請求項2記載の方法。
【請求項5】
前記モバイルデバイスの現在の位置を決定するために、タイムスタンプ・データを用いて前記過去の位置データをカーブフィッティングすることをさらに具備する請求項2記載の方法。
【請求項6】
モバイルデバイスの位置を決定する方法であって、
前記モバイルデバイスから現在の位置情報および少なくともいくつかの履歴上の位置情報をネットワーク内で受け取ることと、
近似された現在の位置情報を決定するために前記履歴上の位置情報を使用することと、
前記モバイルデバイスの現在の位置を決定するために前記近似された現在の位置情報を使用することと、
を具備する方法。
【請求項7】
前記履歴上の位置情報が、過去の位置データと、該過去の位置データとペアであり該過去の位置データに関するタイムスタンプ・データとを具備する請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記過去の位置データがセルIDを具備する請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記過去の位置データがアクセスポイントIDを具備する請求項7記載の方法。
【請求項10】
前記モバイルデバイスの現在の位置を決定するために前記タイムスタンプ・データを用いて前記過去の位置データをカーブフィッティングすることをさらに具備する請求項7記載の方法。
【請求項11】
測位を支援するための装置であって、
プロセッサ、該プロセッサはモバイルデバイスから履歴上の位置データを受け取り、該履歴上の位置データに基づいて該モバイルデバイスに関する位置推定を決定することに適合しており、と、
前記プロセッサに接続されている記憶装置と、
を具備する装置。
【請求項12】
前記プロセッサが、前記位置推定に基づいて前記モバイルデバイスの現在位置を決定することにさらに適合している請求項11記載の装置。
【請求項13】
前記プロセッサが、前記モバイルデバイスに前記位置推定を送出することに適合している請求項11記載の装置。
【請求項14】
モバイルデバイスをさらに含み、
前記モバイルデバイスは前記位置推定に基づいて該モバイルデバイスの現在位置を決定するように構成されている請求項13記載の装置。
【請求項15】
セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーションの中で測位を支援する方法であって、
セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・位置プラットホームに支援された、1つ以上の無線アクセスネットワークの少なくとも1つのために履歴上のネットワーク情報を得ることと、
セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・エナーブルド・ターミナルからセキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・位置プラットホームに、前記履歴上のネットワーク情報を送出することと、
を具備する方法。
【請求項16】
セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・位置プラットホームから支援されたネットワーク情報を得ること、ここで、前記支援されたネットワーク情報は、セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・エナーブルド・ターミナルが履歴上のネットワーク情報を送出することを許可されるかどうかを示す、と、
前記支援されたネットワーク情報に基づいた前記セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・位置プラットホームに支援された1つ以上の無線アクセスネットワークを決定することと、
を具備する方法。
【請求項17】
前記履歴上のネットワーク情報に基づいてセキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・エナーブルド・ターミナルに関する位置推定を決定することをさらに具備する請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記履歴上のネットワーク測定情報に基づいた前記セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・エナーブルド・ターミナルに関する位置推定は、履歴上の位置情報に基づいて位置推定を決定することを具備する請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記履歴上の位置情報が多重位置IDパラメータを具備する請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・エナーブルド・ターミナルに関する前記位置推定の精度を評価することをさらに具備する請求項19記載の方法。
【請求項21】
前記セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・エナーブルド・ターミナルに関する前記位置推定に基づいて補助データを準備することをさらに具備する請求項19記載の方法。
【請求項22】
前記セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・位置プラットホームから前記セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・エナーブルド・ターミナルに前記補助データを送出することをさらに具備する請求項21記載の方法。
【請求項23】
セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーションでの測位を支援する方法であって、
セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・位置プラットホームから支援されたネットワーク情報を得ること、ここで、前記支援されたネットワーク情報は、現在と履歴上のネットワーク測定情報を送出するのをセキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・エナーブルド・ターミナルが許可されるかどうか示す、と、
前記支援されたネットワーク情報に基づいて前記セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・位置プラットホームに支援された1つ以上の無線アクセスネットワークを決定することと、
前記セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・位置プラットホームに支援された1つ以上の無線アクセスネットワークの少なくとも1つのために、現在の時間および履歴上のネットワーク情報を得ることと、
セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・エナーブルド・ターミナルから前記セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・位置プラットホームに前記現在の時間および履歴上のネットワーク情報を送出することと、
を具備する方法。
【請求項24】
前記現在のネットワーク情報が位置IDパラメータを具備する請求項23記載の方法。
【請求項25】
位置IDのステータス・コンポーネントが現在かどうか評価することをさらに具備する請求項24記載の方法。
【請求項26】
前記履歴上のネットワーク情報に基づいて前記セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・エナーブルド・ターミナルに関する位置推定を決定することをさらに具備する請求項25記載の方法。
【請求項27】
前記履歴上のネットワーク情報に基づいて前記セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・エナーブルド・ターミナルに関する位置推定を決めることが、履歴上の位置情報に基づいて位置推定を決定することを具備する請求項26記載の方法。
【請求項28】
前記履歴上の位置情報が多重位置IDパラメータを具備する請求項27記載の方法。
【請求項29】
前記多重位置IDパラメータがセルIDを具備する請求項28記載の方法。
【請求項30】
セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーションでの測位を支援するための装置であって、
プロセッサ、該プロセッサはセキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・位置プラットホームに支援される1つ以上の無線アクセスネットワークを示す支援されたネットワーク情報を、セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・位置プラットホームからセキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・エナーブルド・ターミナルまで送出することに適合し、および
セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・位置プラットホームに支援された1つ以上の無線アクセスネットワークの少なくとも1つのための前記セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・エナーブルド・ターミナルのネットワーク情報をセキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・位置プラットホームから受け取ることに適合し、ここで、前記ネットワーク情報は履歴上の位置データを含む、と、
前記プロセッサに接続されている記憶装置と、
を具備する装置。
【請求項31】
前記プロセッサは前記履歴上の位置データに基づいて前記セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・エナーブルド・ターミナルに関する位置推定を決定することに適合している請求項30記載の装置。
【請求項32】
前記プロセッサは前記セキュア・ユーザー・プレーン・ロケーション・エナーブルド・ターミナルあるいはセキュア・ユーザー・プレーン・ロケーションエージェントに前記位置推定を送出することに適合している請求項31記載の装置。
【請求項33】
モバイルデバイスのための現在推定された位置情報があるかどうか判断することと、
前記モバイルデバイスのための現在推定された位置情報がない場合、履歴上の位置情報にアクセスすることと、
前記履歴上の位置情報を使用して、前記モバイルデバイスの推定された位置を決定することと、
を含む動作を1つ以上のマシンに行なわせる指示を格納するコンピュータ読取り可能な媒体を具備するコンピュータプログラム製品。
【請求項34】
前記動作が前記モバイルデバイスの推定された位置を使用して前記モバイルのデバイスの場所を決定することをさらに具備する請求項33記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項35】
前記コンピュータ読取り可能な媒体が前記モバイルデバイスの推定された位置に基づいて前記モバイルデバイスへ送出する補助データを生成することをさらに具備する請求項33記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項36】
モバイルデバイスの位置を決定するための装置であって、
モバイルデバイスからの現在の位置情報および少なくともある履歴上の位置情報を受け取るための手段と、
近似された現在の位置情報を決定するために前記履歴上の位置情報を使用するための手段と、
また、前記モバイルデバイスの現在位置を決定するために近似位置情報を使用するための手段と、
を具備する装置。
【請求項37】
前記履歴上の位置情報が、過去の位置データと、該過去の位置データとペアであり該過去の位置データに関するタイムスタンプ・データとを具備する請求項36記載の装置。
【請求項38】
前記過去の位置データがセルIDを具備する請求項37記載の装置。
【請求項39】
前記過去の位置データがアクセスポイントIDを具備する請求項37記載の装置。
【請求項40】
前記モバイルデバイスをさらに具備する請求項38記載の装置
【請求項41】
モバイルのデバイスの位置を決定するための装置であって、
履歴上の位置情報および関連する時間情報をモバイルデバイスの中で格納するための手段と、
前記モバイルデバイスからネットワークに現在の位置情報および少なくともある履歴上の位置情報を送信するための手段と、
前記少なくともある履歴上の位置情報に基づいて近似位置情報を前記ネットワークから得るための手段と、
前記モバイルデバイスの現在位置を決定するために前記近似位置情報を使用するための手段と、
を具備する装置。
【請求項42】
前記履歴上の位置情報が、過去の位置データと、該過去の位置データとペアであり該過去の位置データに関するタイムスタンプ・データとを具備する請求項41記載の装置。
【請求項43】
前記過去の位置データがセルIDを具備する請求項42記載の装置。
【請求項44】
前記過去の位置データがアクセスポイントIDを具備する請求項42記載の装置。
【請求項45】
前記モバイルデバイスの現在位置を決定するために前記タイムスタンプ・データを用いて前記過去の位置データをカーブフィッティングするステップをさらに具備する請求項42記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−517376(P2010−517376A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−546500(P2009−546500)
【出願日】平成20年1月16日(2008.1.16)
【国際出願番号】PCT/US2008/051233
【国際公開番号】WO2008/089288
【国際公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】