説明

透明または半透明な可染性プラスチック成形コンパウンドの成形品の複合材料

本発明は少なくとも一の透明か半透明な可染プラスチック成形コンパウンド(材料)の成形品の複合材料に関し、成形品は少なくとも一の透明か半透明な表面層および/または装飾フィルム、機能性フィルム、コート、ゴム、または他のプラスチックに接着される。成形品、表面層または他のプラスチック製造の際に使うプラスチック成形材料はそれぞれ成形材料全量に対し0.01〜5重量%好適には0.01〜2重量%のソルビタンエステル、セバシン酸エステル、ドデカン二酸エステル、ドコサン酸エステル、グリセリン、グリコール、ジエチレングリコール、ステアロイルアミド、ステアリン酸ステアリル、エチレンビスステロイルアミド、オクタンピロリドンからなる群と、無極性パラフィンオイルとテトラコサンとからなる群とから選択した少なくとも一の潤滑剤を含み、他のプラスチック層および/またはシート、コート、ゴムまたは他のプラスチックへ永久に接着される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求の範囲に記載する主題に関する。それ故、より詳細に説明すると、本発明は、少なくとも1つの透明または半透明な可染性プラスチック成形コンパウンドの成形品の複合材料に関する。この成形品は、少なくとも1つの透明または半透明の表面層および/または装飾フィルム、機能性フィルムまたはコートまたはゴムまたは他のプラスチックに接着される。使用するプラスチック成形コンパウンドは、現在までPMMA、ポリカーボネート(PC)または硬化性注型材でしか達成できなかった品質を有する。本発明による材料として使用するプラスチック成形コンパウンドは、特にポリアミド成形コンパウンドである。これらのコンパウンドは、他の構成要素への接着力を阻害しない潤滑剤を含む。本発明による複合材料は、眼鏡レンズまたは眼鏡用サンレンズ、拡大鏡レンズ、レンズ・システム、顕微鏡、カメラ、移動セルラ電話用ディスプレイ、カメラ・レンズ、測定装置、腕時計用ガラスまたは腕時計用ケース、内蔵ディスプレイまたはすべての種類の装置を含むまたは含まない携帯電話用ケースおよびCD、DVD用ケース、LED用レンズ、光学導波管、光カプラ、光増幅器、分配装置およびランプおよびレーザ整合ツール用板ガラス、多層フィルム、コンパウンド・コンテナおよびすべての種類の透明な複合物のような光学構成要素用に使用することができる。
【背景技術】
【0002】
軽量、化学薬品に対する優れた耐性、高い機械的安定性のようなその特有の特性のために、プラスチックは、材料として特に複合材料としてますます重要なものになってきている。さらに、射出成形、注型成形、ブロー成形、押出成形等の際の熱可塑性プラスチックの優れた加工性のために、任意の幾何学的形状のプラスチック製品およびプラスチック成形品を製造することができ、複雑な作業片または複合材料でも高い精度で容易に製造することができる。
【0003】
透明または半透明な熱可塑性プラスチックは、自動車のサイドガラス、自動車ヘッドランプ・デヒューザ、自動車のサンルーフ、航空機およびツーリング・キャラバン用板ガラス、ビル用窓ガラス、テラスおよび温室の屋根、照明公告システムのカバー、保安用窓ガラス、特殊な装飾的効果を有する商品、普通の眼鏡およびサングラス用レンズ、日除け、光学的装置および投影システムの透明な構成要素、モニタおよびTVスクリーン用のコントラスト板ガラス、光ファイバまたは光電池のような様々な用途に使用することができる。しかし、多くの場合、プラスチック固有の欠点のために、ガラスおよび他の材料の代わりに使用することができない。
【0004】
しかし、現在では、透明なプラスチック成形コンパウンド、特に透明なポリアミド成形コンパウンドが、今までは高純度のガラスまたはPMMA、PCまたは硬化性注型材が独占してきた種々の分野でますます使用されるようになってきている。成形コンパウンドは、そこから製造した成形品が、塊の中で、または浸漬浴内で完全な純度および染色性を有するように、目で見ることができる粒子または汚染物を決して含んでいてはならないし、任意の処理ステップにおいてこれら粒子または汚染物を発生してはならない。掻き傷ができない硬質のコーティングで仕上げなければならない光学レンズの分野では、例えば、接着についての特種な要件を満たさなければならない。多くの用途の場合、成形品の基本的な本体は、複合材料を改善し、型内ラベル貼付、型内装飾、型内フィルム装飾、複合射出成形、積層、蒸気コーティング、印刷、接着接合、染色またはコーティング、および密封により他の構成要素に永久に接着しなければならない。この場合、とりわけ、シリコーン含有または液体接着剤は特に不利な行動をする。
【0005】
複合材料は、例えば、装飾用フィルム、偏光フィルムのような機能性フィルム、硬質コート・フィルム、フィルタ・フィルム、またはコートまたはゴムまたは他のプラスチックに結合または接着される透明なプラスチックの構成要素を含む。
【0006】
好適な用途としては、眼鏡レンズまたは眼鏡用サンレンズ、拡大鏡レンズ、レンズ・システム、顕微鏡、カメラ、携帯電話用ディスプレイ、カメラ・レンズ、測定装置、腕時計用ガラスまたは腕時計用ケース、内蔵ディスプレイまたはすべての種類の装置を含むまたは含んでいない携帯電話用ケースのような光学構成要素がある。CD、DVD用ケース、LED用レンズ、光学導波管、光カプラ、光増幅器、分配装置およびランプおよびレーザ整合ツール用板ガラス、多層フィルム、コンパウンド・コンテナおよびすべての種類の透明な複合物は、またこのような品質を必要とし、ほとんどの場合、非常によく接着しなければならない構成要素により改善される。
【0007】
成形品は、完全な品質を有するほかに、複屈折、応力からの解放、コート接着力、結合接着力、化学薬品に対する耐性、強靱さ、交互曲げ強度、破裂強度、温度耐性、および耐候性のための厳しい要件を満たさなければならない。
【0008】
これらの特性は、例えば、飲料水水圧システム、水量計およびボトル内のフィルタ・カップ、中空の部品、圧力容器、流量計、眼鏡、機械部品、レベル・インジケータ、装置用窓、および防弾または耐圧窓ガラスにとって必要なものである。
【0009】
1つの製品内にこれらの特性を最も多く含む理想的な材料は、透明なポリアミドである。
【0010】
ここ数年の間に、PMMAまたはPC成形コンパウンドから作った成形品の品質レベルにするために、透明なポリアミドから作られた成形品の色および透明性が改善された。今までも、透明なポリアミドからレンズ、光学的データ記憶媒体または光学導波管用に使用する高純度のPMMAまたはPC成形品を製造することはできたが、歩留まりが低かった。何故なら、純度および汚染物を含まないという性質が処理方法に大きく依存していたからである。添加物の選択が、後で製造する複合材料によりかなり制限されていた。
【0011】
例えば、紫外線保護のための添加物、および着色顔料、または他の添加物および補助薬剤を含むレンズを製造する場合には、透明な成形品の純度は、さらに悪影響を受ける。
【0012】
射出成形機械のスクリューおよびシリンダ壁部上の堆積物、または換気機能が不十分な型内の堆積物は、成形品の純度および品質に悪い影響を有し、清掃にもっと、手間がかかることになる。
【0013】
それ故、上記の有利な特性、特に改善用構成要素または表面層への優れた接着力を維持しながら、安定な複合材料を製造するために、型の輪郭を正確に再現する、完全な純度および品質を有する成形品を製造することができる透明なプラスチック成形コンパウンドの開発が長い間待望されてきた。さらに、低い射出圧力で流れの長さを長くすることができるように、形成中の溶融物の流動特性を改善しなければならない。
【0014】
上記要件を満たす重要な必要条件は、生産中に清掃間隔を効率的に延ばし、高い歩留まりを維持するために、スクリュー、シリンダ、ダイ上および型内の堆積を防止することである。
【0015】
処理ステップは、優れた一定の流動特性を必要とし、投入時間中の変動が非常に少ないことを必要とし、また溶融装置のシリンダ内での優れた溶融行動を必要とする。
【0016】
流動特性は、通常、ポリマー内の粘度をより低く設定することにより改善される。その欠点は、丈夫さ、破裂強度、または交互曲げ強度のような機械的特性が喪失することである。さらに、例えば、アルコールまたはアセトン内での応力ひび割れに対する耐性のような化学薬品に対する耐性も、例えば、CDを製造するためのPC成形コンパウンド内で低減する。
【0017】
例えば、90〜100℃に、PMMA内で非晶質ポリマーのガラス転移温度をより低い温度に調整すると類似の効果が得られる。この場合、熱変形温度を低くした場合には、通常100〜130℃で行われる保護コート(レンズのためのハードコートなど)の硬化を行うことができない。
【0018】
もう1つの方法は、例えば、ABSの処理行動および衝撃強度を改善する脂肪酸、またはステアリン酸またはパルミチン酸のような金属石鹸、オレイン酸、モンタン酸またはそのカルシウム、マグネシウム、または亜鉛塩のような潤滑剤を使用する方法である(DE100 46 772 A1)。EP−A−0006521号にシリコーン・オイルの悪影響が指摘されている。これらの潤滑剤は、透明なポリアミドの処理行動、添加物の分布および流動特性をかなり改善するが、これらの潤滑剤は、スクリューの上または射出型内の堆積物の形成を十分に防止できないし、コートの接着力または特に複合射出成形部品の接着力に悪影響を与える。
【0019】
DE199 26 622A1号は、流動特性および衝撃強度の点で有利であるABS/ゴム材料内の他の潤滑剤と一緒にパラフィン・オイルを使用する方法を開示している。しかし、堆積物の形成の低減および透明な成形品の純度の改善の詳細については開示していない。
【0020】
パラフィン・オイルは、多くの場合、例えば、(WO98/27153、EP−A−1024167)のようなまたはエラストマー成形コンパウンド内の柔軟剤としての(DE−A−196 45 727)不燃性ポリアミド成形コンパウンドの製造のための赤燐を製造するために使用される。しかし、これらの製品は、全然透明ではない。
WO02/090421A号は、1.60より大きい高屈折率、および1.3g/cmより低い低密度を有する芳香核を有するジアミンおよびジカルボキシル酸を含むコポリアミドをベースとする熱可塑性ポリアミド成形コンパウンドを開示している。さらに、複屈折率が低くなり、硬度が高くなり、掻き傷がつかなくなる。製造は、修正した方法で、従来の圧力オートクレーブ内で行われる。本発明による成形コンパウンドの形成は、熱可塑性プロセスにより行われる。PMMAまたはPCのような周知の材料と比較した場合、高屈折率、硬度および熱変形温度のような光学関連特性が1つの製品で達成された。光学的用途のための特性の有利な組合せの他に、本発明による成形コンパウンドから作った成形品は、例えば、ポリアミドのような周知の化学薬品に対して優れた耐性を有する。光学レンズの場合には、例えば、色付きリングの形成または歪みを避けるために非常に低い複屈折が望ましい。
【0021】
要約として引用したJP58 033429 A号は、ポリスチレンのような反応性の硬化可能な樹脂でコーティングすることができるPVCのような放射線硬化基本材料からできているプラスチック・レンズの製造を開示している。
【0022】
WO01/36524A号は、製造した成形品の非常に優れた機械的特性を維持しながら、処理特性が改善されたポリカーボネート組成物を開示している。このポリカーボネート組成物は、構造I、IIおよび/またはIIIの効果的な量の潤滑剤を含む。構造Iは、29〜39の炭素原子を有するモノカルボキシル酸の混合物を含むグリコールのジエステルであり、構造IIは、同様に、29〜39の炭素原子を有するモノカルボキシル酸の混合物を含むグリセリンのトリエステルであり、構造IIIは、16〜18の炭素原子を有するモノカルボキシル酸の混合物を含むペンタエリスリトルのクオドラプル・エステルである。D3の例1〜7と同じ方法で、これらのポリカーボネート組成物からレンズが作られ、両面がポリシロクサンをベースとする硬質コートでコーティングされる。
【0023】
EP−A−1,092、747 Aは、有機ポリマー用の添加物組成、組成の使用またはコポリアミド、スチレン・コポリマー、ポリカーボネート、ポリメタアクリレート、透明なABS等のような、いくつかの透明なポリマー用の潤滑剤としての組成の1つの成分の使用を開示している。潤滑剤を使用するのは、光学的および機械的特性の制限のない透明なポリマーを作ることができるようにするためである。ポリマー組成は、さらに処理することができ、またコートとしても適している。
【0024】
JP−A−50109247は、低温における靱性を改善するために0.1〜10重量%のパラフィン・オイルを含むポリカーボネート/ABS混合物(アクリロニトリル/EP−ゴム/スチレンの混合物)を開示している。透明な成形品純度および堆積物の形成についての詳細な記述はない。
【0025】
EP1 092 747 B1は、材料を分離し、潤滑にする添加組成物、その使用方法、および500,000g/mol以上の分子量を有する少なくとも1つのポリシロクサン・ポリマーと組み合わせたヘキサメチルテトラコサンおよびそのアイソマを含むグループから選択した飽和炭化水素をベースとする有機ポリマーを含む組成物を開示している。ヘキサメチルテトラコサンおよびポリシロクサン・ポリマーのこの添加組成物を使用すれば、PET、PBT、PENのようなコポリエステル、およびそのコポリマー、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアセタル、ポリアミド、コポリアミド、ポリフェニレン酸化物、ポリイミド、ポリアミド・イミド、ポリスルフォン、ポリケトン、強度の高いポリアミド組成、透明なABS、スチレン樹脂、メタアクリレート、およびポリエーテル・イミドを、スクリュー上または型内に堆積物を生じないで、成形品に処理することができる。EP1 092 747 B1号のいくつかの例の場合には、0.1重量%のポリシロクサン・ポリマーと一緒に、0.1重量%のヘキサメチルテトラコサンが、HDPEの押出し内で添加組成物として使用される。他の例の場合には、PMMAコポリマー、PETおよびスチレン・コポリマーが、上記添加物と一緒に処理される。
【0026】
EP1 092 747 B1によるこれらの利点が、レンズ、CD、DVD、携帯電話のディスプレイ、カメラのレンズまたは光学導波管の分野の用途に適している指定の透明な成形コンパウンドから非常に要求の厳しい透明な成形品を製造するのに十分なものであるかどうかについては、この特許内に詳細な開示はなく、作られた例からもはっきりしない。さらに、EP1 092 747 B1は、35μm以上の大きさの光学的に外乱を起こす粒子が何らかの理由で成形品内に残っているかどうかについて全然説明していないし、なんらの査定も行うことができない。さらに、例えば、レンズ製造の清掃間隔についても詳細な記述がない。改善された成形品またはシート内の他の材料への重要な接着については、むしろ、当業者であれば、EP1 092 747 B1を読めば、移動、潤滑、剥離および液化添加物に欠点を予想するだろう。
【特許文献1】DE199 26 622A1号
【特許文献2】EP1 092 747 B1
【特許文献3】WO98/27153
【特許文献4】EP−A−1024167
【特許文献5】DE−A−196 45 727
【特許文献6】WO02/090421A
【特許文献7】JP58 033429 A
【特許文献8】JP−A−50109247
【特許文献9】EP1 092 747 B1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0027】
それ故、本発明の1つの目的は、透明な表面層等を有し、今まで高純度のPMMAまたはポリカーボネート材料でしか達成できなかった完全な純度および品質を有する、透明または半透明のプラスチック成形コンパウンドの成形品の複合材料を提供することである。この場合、安定な複合材料を製造するための上記の有利な特性、特に改善構成要素または表面層への優れた接着力を維持しながら、型の輪郭が正確に再現される。さらに、形成中の溶融物の流動特性が改善され、それにより低い射出圧力で流れの長さを長くすることができる。
【課題を解決するための手段】
【0028】
上記目的は、少なくとも1つの透明または半透明な可染性プラスチック成形コンパウンドの成形品の複合材料により達成される。上記成形品は、少なくとも1つの透明または半透明な表面層、および/または装飾フィルム、機能性フィルムまたはコートまたはゴムまたは他のプラスチックに接着される。その特徴は、上記成形品、上記表面層または上記他のプラスチックの製造に使用する上記プラスチック成形コンパウンドが、それぞれが成形コンパウンドの全重量に対して、0.01〜5.0重量%、好適には、0.01〜2.0重量%の、ソルビタン・エステル、セバシン酸エステル、ドデカン二酸エステル、ドコサン酸エステル、グリセリン、グリコール、ジエチレン・グリコール、ステアロイル・アミド、ステアリン酸ステアリル、エチレン・ビスステロイル・アミド、オクタン・ピロリドンからなるグループ、および無極性パラフィン・オイルおよびテトラコサンからなるグループから選択した少なくとも1つの潤滑剤を含んでいることと、上記他のプラスチック層および/またはフィルムまたはコートまたはゴムまたは他のプラスチックへ永久に接着されることである(請求項1参照)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本発明による成形品または複合材料の製造のためのプラスチック成形コンパウンド内で使用するための好適なポリアミド材料は、式(0)の下記連鎖により表される。
【0030】
【化1】

【0031】
ここで、x、yは0〜100モル%を表し、基R、R、Rは同じものであっても異なるものであってもよく、2〜18の(CH)単位を有する直鎖脂肪族または分岐連鎖、または脂環核、ジアルキル脂環核、アルキル化脂環核、オルト、メタ、パラ芳香核、オルト、メタ、パラ・ジアルキル芳香核、またはその混合物を有する連鎖からなる。芳香核または脂環核は、1つの核を有するものであってもよいし、複数の核を有するものであってもよく、直接または間接的にまたは直鎖または分岐アルキル基を通して接着することができる(請求項14参照)。
【0032】
本発明による好適なポリアミド材料は、下記のものからなる。
【0033】
A.50重量%以下のトランス、トランス・アイソマを含む10〜70モル%のPACM[ビス−(4−アミノ−シクロヘキシル)メタン]および90〜30モル%のMACM[ビス−(4−アミノ−3−メチル−シクロヘキシル)メタン]の100モル%のジアミン混合物。この場合、0〜10モル%のジアミン混合物は、6〜12の炭素原子を有する他の脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、アルキル置換脂環式ジアミン、枝分かれ脂肪族ジアミン、または必要に応じて、3〜12のアミノ基を含む多重アミンまたはその混合物により置換することができる。
【0034】
B.8〜14炭素原子を有する100モル%の長鎖脂肪族ジカルボキシル酸またはこれらジカルボキシル酸の混合物。この場合、0〜10モル%のこれらのジカルボキシル酸を、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタリン・ジカルボキシル酸、シクロヘキサン・ジカルボキシル酸、またはこれらの混合物からなるグループから特に選択する8〜16の炭素原子を有する他の芳香または脂環ジカルボキシル酸で置換することができる。
【0035】
この場合、0〜100モル%の他の長鎖脂肪族ジアミンおよび0〜100モル%の他の長鎖脂肪族ジカルボキシル酸を、必要に応じて、6〜12の炭素原子を有する0〜20モル%のω−アミノ酸または6〜12の炭素原子を有するラクタムとして加えることができる(請求項17参照)。
【0036】
本発明による好ましい実施形態の場合には、上記成形コンパウンドの上記ポリアミドは、特に1.59以上、特に好適には1.6以上の屈折率n20を有し、式(A)が示す下記の連鎖を特徴とする芳香核を有するジアミンおよびジカルボキシル酸の支配的な重量百分率を有するコポリアミドをベースとするポリアミドである。
【0037】
【化2】

【0038】
ここで、
=40〜100重量%
=60〜0重量%
=0〜30重量%
この場合、n、nおよびnの重量百分率は、100重量%となる。
【0039】
この場合、核R、Rを含むジアミンは、同じものであっても異なるものであってもよく、100モル%のジアミンに対して少なくとも30モル%の量のパラキシリレンまたはメタキシリレン単位からなり、また2〜12(CH)単位を有する直鎖脂肪族または分岐連鎖、または単独でまたは混合物として使用される脂環核を含む連鎖からなる。この場合、100モル%の上記ジカルボキシル酸は、少なくとも40モル%のイソフタル酸(IPA)、および100モル%となる量のテレフタル酸(TPA)からなる。この場合、上記ジカルボキシル酸の全部または一部をナフタリン・ジカルボキシル酸で置換することができる。この場合、最高30重量%の上記成形コンパウンドの上記コポリアミドを、5〜11の(CH)連鎖からなるR核を含むアミノ酸またはラクタムで置換することができる(請求項21参照)。
【0040】
本発明の他の実施形態の場合には、上記ポリアミド成形コンパウンドの上記ポリアミドは、下記のものからなるポリブレンドである。
【0041】
式(I)の組成を有するポリアミド;および
式(II)の組成を有する少なくとも1つの半結晶ポリアミド。この場合、上記ポリアミド(I)および上記ポリアミド(II)の成分は、99:1から1:99、好適には、10:90から90:10の比率で使用される。そのため、合計は100部に等しい。この場合、上記ポリアミド(I)は、下記のモノマー組成を有するか、または下式(Ia)または(Ib)の連鎖により表される。
【0042】
【化3】

【0043】
ここで、
X=イソフェニレン、パラフェニレン、4〜12(CH)単位、シクロヘキシル、ナフチル、ノルボルニル、ノルボルナン・ジメチル、トリメチル・ヘキサメチレン
=イソフェニレン、パラフェニレン、2〜12(CH)単位、シクロヘキシル、ナフチル、ノルボルニル、ノルボルナン・ジメチル、トリメチル・ヘキサメチレン
Y=(CH):2〜12(CH)単位、シクロヘキシル、ビス−(メチル−シクロヘキシル)メタン、ビス−(メチル−シクロヘキシル)エタン、ビス−(メチル−シクロヘキシル)プロパン、ノルボルニル、ノルボルナン・ジメチル、トリメチル・ヘキサメチレン、ビス−(シクロヘキシル)メタン、ビス−(シクロヘキシル)エタン、ビス−(シクロヘキシル)プロパン
=(CH):2〜12(CH)単位、シクロヘキシル、ビス−(メチル−シクロヘキシル)メタン、ビス−(メチル−シクロヘキシル)エタン、ビス−(メチル−シクロヘキシル)プロパン、ノルボルニル、ノルボルナン・ジメチル、トリメチル・ヘキサメチレン、ビス−(メチル−シクロヘキシル)メタン、ビス−(シクロヘキシル)メタン、ビス−(シクロヘキシル)エタン、ビス−(シクロヘキシル)プロパン
Z=(CH):4〜12(CH)単位、シクロヘキシル、ビス−(メチル−シクロヘキシル)メタン、ビス−(メチル−シクロヘキシル)エタン、ビス−(メチル−シクロヘキシル)プロパン、ノルボルニル、ノルボルニル・ジメチル
=(CH):4〜12(CH)単位、シクロヘキシル、ビス−(メチル−シクロヘキシル)メタン、ビス−(メチル−シクロヘキシル)エタン、ビス−(メチル−シクロヘキシル)プロパン、ノルボルニル、ノルボルニル・ジメチル、トリメチル・ヘキサメチレン
a=0〜50モル%、b=0〜100モル%、a=0〜50モル%、b=0〜100モル%、およびa+a+b+bの合計は100モル%、c+cの合計は100重量%;この場合、上記半結晶ポリアミド(II)は、式(IIa)および/または(IIb)の連鎖で表される。
【0044】
【化4】

【0045】
ここで、
u=(CH):4〜12(CH)単位、v=(CH):4〜12(CH)単位
s、s=(CH):2〜12(CH)単位、メタキシリレン、パラキシリレン、
t、t=(CH):2〜12(CH)単位、イソフェニレン、パラフェニレン、
f=0〜50モル%、d=0〜100モル%
=0〜50モル%、e=0〜100モル%
この場合、f+f+d+eの合計は100モル%であり、
g+gの合計は、100重量%である。
【0046】
式(III)の燐化合物の少なくとも0.01〜2.0重量部は、純粋な形でまたは水溶液として使用することができる、式(Ia)/(Ib)、(IIa)/(IIb)の上記ポリアミドの100重量部に対するものである。
【0047】
【化5】

【0048】
ここで、
X=H、−OR”、2−ピリジル、−NH、−NHR’、−NR’R”、この場合、Xを(R’)に結合することもできるし、またはPに直接結合することもできる。
R’=(CHn1、直鎖または分岐鎖、
R”=Li、Na、K、H、(CHn2、直鎖または分岐鎖、
n=0〜5の整数;l=0,1,1.5,2,2.5;m=0〜3の整数;n=1〜12の整数、n=1〜12、および/または
純粋な形でまたは水溶液として使用することができる、式(Ia)/(Ib)、(IIa)/(IIb)の上記ポリアミドの100重量部に対する、式(IV)の0.01〜15重量部の環式無水ホスホン酸化合物
【0049】
【化6】

【0050】
ここで、
n=3、4、5、6、リング内の3、4、5、6の(P−O)単位を含む交互−P−O−複素環
R=CH、C、C、C、イソブチル、2、2、6、6−テトラメチル−4−ピペリジル(請求項25参照)
他の副請求項は、本発明の有利な実施形態を含む。
【0051】
驚くべきことに、ソルビタン・エステル、セバシン酸エステル、ドデカン二酸エステル、ドコサン酸エステル、グリセリン、グリコール、ジエチレン・グリコール、ステアロイル・アミド、ステアリン酸ステアリル、エチレン・ビスステロイル・アミド、オクタン・ピロリドンからなるグループから選択した潤滑剤、特に好適には、例えば、光学レンズ上の硬質コートへの接着に悪影響を与えない無極性パラフィン・オイルからなるグループから選択した潤滑剤を使用して上記対象物を溶解する。
【0052】
特に適しているガラスのように透明で、無色のパラフィン・オイル(HTNP)は、いくつかの低分子パラフィンを有する主成分である2、6、10、15、19、23−ヘキサメチルテトラコサンを含む(GC分析による)。Siの含有量は100ppm以下である。このパラフィン・オイル組成は、融点が−40度、密度が0.810〜0.830g/mlで、水に完全に不溶性のガラスのように透明な液体である。−40℃〜240℃の範囲の温度(10mmHg)で液体である関連製品が市販されている。
【0053】
本発明によれば、これらの潤滑剤は、細粒上に顔料と一緒にまたは顔料を加えないで圧延され、純粋な添加物としての、または主バッチの形をしているベース・ポリマーと混ぜ合わされ、および/または溶融濾過され、または重合または重縮合中にベース・ポリマーにすでに添加してある場合には、押出または射出成形処理プロセス中に有利な結果を生じる。
【0054】
成形品および/または透明な表面層および/または本発明による複合材料の他のプラスチックを製造するためのプラスチック成形コンパウンドは、ポリメチル・メタクリレート、ポリカーボネート、ジエチレン−グリコール−ジアリル・カーボネート(CR39)、ポリスチレン、ポリエチレン・テレフタレート、ポリブチレン・テレフタレート、PENおよびそのコポリマー、ポリアミド、コポリアミド、ポリエーテル・スルフォン、ポリ(アリル)エーテル・ケトン、ポリイミド、ポリウレタン、ポリアセタル、ポリアミド・イミド、ポリエーテル・ケトン、ポリエーテル・イミド、酸化ポリフェニレン、ポリ(オキシメチレン)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン・ポリマーからできているプラスチックからなるグループから選択することができる。
【0055】
本発明による複合材料の成形品は、射出成形プロセスまたは射出圧縮成形プロセス、射出ブロー成形プロセス、射出引っ張りブロー成形プロセス、または押出プロセスまたは特殊な射出成形プロセスにより製造することができる。
【0056】
本発明による複合材料は、型内ラベル表示、型内装飾、型内フィルム装飾、複合射出成形、積層、蒸気コーティング、印刷、接着剤による結合、染色またはコーティング、および密封により特に改善され、他の構成要素に永久に結合される。
【0057】
本発明による複合材料はコーティングすることができ、そして特にコーティングすることが好ましく、特に熱可塑性形成プロセス、またはポリウレタン鋳造コンパウンドのような反応性鋳造コンパウンド用の形成プロセスにより製造した成形品上に、溶液からの下塗りコート層と一緒にまたは下塗りコート層を使用しないで、硬質コートまたは染色可能な硬質コートを取り付け、その後で硬化することが好ましい。
【0058】
好ましい実施形態の場合には、これらの成形品または複合材料に層を塗布するために蒸気コーティング・プロセス(スパッタリング)が使用される。プラズマ処理による準備を行ってまたは行わないで、金属を蒸発させることによりシリコン硬質コートまたは陰が形成される。
【0059】
本発明による複合材料は、眼鏡レンズまたは眼鏡用のサン・レンズ、拡大鏡レンズ、レンズ・システム、顕微鏡、カメラ、移動セルラ電話用ディスプレイ、カメラ・レンズ、測定装置、腕時計用ガラスまたは腕時計用ケース、内蔵ディスプレイまたはすべての種類の装置を含んでいるまたは含んでいない携帯電話用ケース、およびCD、DVD用ケース、LED用レンズ、光学導波管、光カプラ、光増幅器、分配装置およびランプおよびレーザ整合ツール用の板ガラス、多層フィルム、コンパウンド・コンテナおよびすべての種類の透明な複合物のような光学構成要素用に使用することができる。
【0060】
本発明による成形品の製造のために使用するプラスチック成形コンパウンドは、好ましい実施形態の場合には、ポリアミド成形コンパウンドである。ポリアミド成形コンパウンドは、下記の式(0)による透明または半透明なポリアミドを含む。
【0061】
ポリアミド成形コンパウンド用のポリアミド組成は、式(0)のポリアミドの1つまたは複数の成分(上記参照)、および半結晶ポリアミド、コポリアミド、またはブロック・コポリアミドのうちの1つまたは複数の成分からなる。この場合、半結晶性のポリアミド、コポリアミドまたはブロック・コポリアミドの成分の一部または全部を、他のポリマーで置換することができ、または半結晶ポリアミド、コポリアミド、またはブロック・コポリアミドの成分は、移植外装/コア・ポリマーのような衝撃強度修正剤、SBR、SBS、EPS、EPR、SEBS、EMP、EPDM、無水マレイン酸、移植ポリエチレン、プロピレン、エチレン−グリシジル・メタアクリレートのターポリマーのような衝撃強度修正剤からなるグループ、または温度または放射光の波長により陰影が変化するサーモトロピックまたはサーモクロミック添加物からなるグループから選択した他のポリマーを含むことができる。この組成物は、また、他の処理剤、またはガラス繊維またはガラス・ボールのような補強材料、または湿気防止剤を含むこともできる。
【0062】
本発明による成形コンパウンド内においては、同一屈折性移植外装/コア・ポリマーおよび同一屈折性補強材料を使用することが特に好ましい。
【0063】
適当な透明なポリアミドは、ラクタム、アミノ酸および/または適当な量のジアミンを含むジカルボキシル酸、脂肪族、脂環族、または他の代替品または分岐を含むことができる芳香族のグループからの各モノマーの骨格からなる。
【0064】
さらに、非晶質ポリアミドおよび/または非晶質コポリアミドを含む、半結晶ポリアミドおよび/または半結晶コポリアミドの透明なポリアミドは、200〜350℃の範囲内の温度で単一スクリュー押出装置または多重スクリュー押出装置内で混合することにより、ポリマーの混合物または合金として製造することができる。
【0065】
適当なモノマーの組合せの透明なポリアミドは、例えば、最高40バールの圧力オートクレーブ内で周知の重縮合プロセスにより製造することができる。芳香核を有する作動ジアミンを使用する場合には、最高6バールの修正プロセスが使用される。必要に応じて、真空にすることにより反動水を除去して合成ステップに影響を与えることができる。製造は、また2つのステップで行うことができる。最初に、前縮合物ができ、次に、例えば、押出装置内の溶融後縮合プロセス中に所望の粘度に調整される。
【0066】
このようにして得られたポリマー溶融物は、周知の連続的粒子形成装置または高温切断装置によりペレットになる。好適には、ポリマー溶融物は、ペレットにする前に、5〜100μmのメッシュ・サイズを有するスクリーンを使用する、連続的または非連続的溶融物濾過、またはセラミックまたは金属焼結材料からなるサンド・フィルタまたはフィルタ・カートリッジにより清掃することが好ましい。これらのペレットは、空気または窒素のような乾燥用ガスを使用して、60〜180℃の温度のドライヤ内で、または1〜1000ミリバールの真空内で所望の湿度、すなわち0.01〜0.1%の含水量に調整される。
【0067】
透明なポリアミドの組成は、下式(0)から得られる。
【0068】
【化7】

【0069】
ここで、
x、y:0〜100モル%
、R、R:2〜18の(CH)単位を有する直連鎖または分岐鎖;脂環族;ジアルキル脂環族;アルキル化脂環族;オルト/メタ/パラ芳香族;またはその混合物。芳香族または脂環族は、1つの核を有するものであっても、複数の核を有するものであってもよく、直接または直鎖または分岐アルキル基を通して結合することができる。
【0070】
透明なポリアミド混合物の組成は、式(0)の1つまたは複数の成分、および半結晶ポリアミド、コポリアミド、またはブロック・コポリアミドまたは外装/コア・ポリマーのような他の半結晶プラスチックの1つまたは複数の成分によるものである。
【0071】
芳香族を含んでいない透明なポリアミドの好適な組成は、0〜100モル%のPACM[ビス−(4−アミノ−シクロヘキシル)メタン]、および0〜100モル%のMACM[ビス−(4−アミノ−3−メチル−シクロヘキシル)メタン]の100モル%のジアミン混合物からなる成形コンパウンドである。この場合、0〜10モル%のジアミン混合物は、6〜12の炭素原子を有する脂肪族ジアミン、脂環族、アルキル置換脂環族、分岐脂肪族ジアミンまたは3〜12のアミノ基を有するマルチアミンまたはその混合物のような他のジアミンにより置換することができる。この場合、0〜100モル%のこれらのジカルボキシル酸またはその混合物を、100モル%の長鎖脂肪族ジカルボキシル酸、または8〜14の炭素原子を有するこれらのジカルボキシル酸の混合物で置換することができる。この場合、シクロヘキサン・ジカルボキシル酸またはその混合物が好ましい(請求項17参照)。
【0072】
必要に応じて、0〜10モル%の他のジアミン、および1〜10モル%の他のジカルボキシル酸を0〜20モル%のアミノ酸またはラクタムとして添加することができる。
【0073】
50重量%以下のトランス、トランス・アイソマを含む30〜70モル%のビス−(4−アミノ−シクロヘキシル)メタン、および70〜30モル%のビス−(4−アミノ−3−メチル−シクロヘキシル)メタンの100モル%のジアミン混合物から、および100モル%のドデカン二酸またはセバシン酸またはアゼライン酸またはその混合物から作った透明な成形コンパウンドが好ましい。
【0074】
50重量%以下のトランス、トランス・アイソマを含む40〜70モル%のビス−(4−アミノ−シクロヘキシル)メタン、および60〜30モル%のビス−(4−アミノ−3−メチル−シクロヘキシル)メタンの100モル%のジアミン混合物から、および100モル%のドデカン二酸から作った透明な成形コンパウンドが特に好ましい。
【0075】
50重量%以下のトランス、トランス・アイソマを含む50〜70モル%のビス−(4−アミノ−シクロヘキシル)メタン、および50〜30モル%のビス−(4−アミノ−3−メチル−シクロヘキシル)メタンの100モル%のジアミン混合物から、および100モル%のドデカン二酸から作った透明な成形コンパウンドが特に好ましい。
【0076】
商品名が4,4’−ジアミノジシクロヘキシル・メタン(BASF社製のCASNo.1761−71−3)であるDicykanタイプの50重量%以下のトランス、トランス・アイソマを含む50〜70モル%のビス−(4−アミノ−シクロヘキシル)メタン、および商品名が3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシル・メタン(BASF社製のCASNo.6864−37−5)であるLaromin C260タイプの50〜30モル%のビス−(4−アミノ−3−メチル−シクロヘキシル)メタンの100モル%のジアミン混合物から、および100モル%のドデカン二酸から作った透明な成形コンパウンドが特に好ましい。
【0077】
0.5%m−クレソール溶液内で測定した場合に、1.65〜2.00、好適には1.70〜1.95へと所望の相対的粘度を調整するために、適当な過度の量のジアミン酸またはジカルボキシル酸を使用することができる。0.01〜2.0重量%、好適には0.05〜0.5重量%のモノアミンまたはモノカルボキシル酸により調整を行うことが好ましい。
【0078】
適当な調整剤は、安息香酸、酢酸、プロピオン酸、ステアリルアミン、またはその混合物である。HALS(ヒンダード・アミン系光安定剤)タイプまたはトリアセトン・ジアミンまたはイソフタル酸−ジ−トリアセトン・ジアミン誘導体のような、第3ブチル・フェノール・タイプの安定剤グループを含むアミノ酸基またはカルボキシル酸基を含む調整剤が特に好ましい。
【0079】
重縮合を促進するための適当な触媒は、0.01〜0.5重量%、好適には、0.03〜0.1重量%の範囲内の、処理中の変色も低減するHPO、HPO、HPOのような燐を含む酸、その塩または有機誘導体である。
【0080】
排出中の発泡を防止するための適当な発泡防止剤は、10%乳液に対して0.01〜1.0重量%、好適には、0.01〜0.10重量%の範囲内のシリコーンまたはシリコーン誘導体を含む水性乳液である。
【0081】
重縮合を行う前に、0.01〜0.5重量%の適当な熱または紫外線安定剤を処方に添加することができる。好適には、高溶融タイプを使用することが好ましい。Irganox 1098、またはNylostab−SEED、Tinuvin 770、Tinuvin 320、Tinuvin 326、Tinuvin 327を使用することが特に好ましい。
【0082】
本発明による成形コンパウンドの製造は、周知の圧力オートクレーブ内で行われる。最初に、260〜310℃で圧縮段階が実行される。次に、260〜310℃で膨張が行われる。排出も260〜310℃で行われる。次に、成形コンパウンドが押出物として排出され、5〜80℃の水浴内で冷却され、粒子状にされる。粒子は含水量が0.06%以下になるように、80℃で12時間乾燥する。
【0083】
粒子も循環する乾燥プロセス中、潤滑剤、着色剤、安定剤または他のもののような添加物を粒子上に塗布または焼結させることができる。
【0084】
芳香族を含む好適な透明または半透明な可染性ポリアミド成形コンパウンドは、イソフタル酸、テレフタル酸またはナフタレン・ジカルボキシル酸だけ、またはその混合物のような芳香族ジカルボキシル酸を含む。一方、イソフタル酸は最大のフラクションを形成する。もちろん、関連エステルまたは他の置換誘導体も使用することができる。ナフタレン・ジカルボキシル酸の異なる対称または非対称のアイソマを特異的に選択することにより、結晶行動を調整することができる。芳香族ジカルボキシル酸の一部を脂肪族ジカルボキシル酸で置換することができる。
【0085】
好適には、適当なジアミンは、メタキシレン・ジアミンまたはパラキシレン・ジアミンのような芳香核を含むことが好ましく、または適当なジアミンは、芳香族ジアミンまたは置換芳香族ジアミンのグループから選択することが好ましく、また芳香族ジアミンは単独でも混合物としてでも使用することができる。芳香族ジアミンのもっと少ない部分を脂肪族ジアミンまたは脂環式ジアミンで置換することができる。
【0086】
1.59以上、好適には1.6以上の屈折率を有する好適な透明または半透明な染色したポリアミド成形コンパウンドは、式(A)の芳香核を有する支配的な重量百分率のジアミンおよびジカルボキシル酸を含む。
【0087】
【化8】

【0088】
ここで、
=40〜100重量%
=60〜0重量%
=0〜30重量%
この場合、n、nおよびnの重量百分率は、100重量%となる。
【0089】
この場合、核R、Rを含むジアミンは、同じものであっても異なるものであってもよく、パラキシリレンまたはメタキシリレン単位からなり、また2〜12(CH)単位を有する直鎖脂肪族または分岐連鎖、または単独でまたは混合物として使用される脂環式核を含む連鎖からなる(請求項21参照)。
【0090】
100モル%の上記ジカルボキシル酸は、少なくとも40モル%のイソフタル酸(IPA)、および100モル%となる量のテレフタル酸(TPA)からなる。この場合、TPAの全部または一部をナフタリン・ジカルボキシル酸で置換することができる。
【0091】
最高30重量%までの上記成形コンパウンドを、5〜11の(CH)核からなるR核を含むアミノ酸またはラクタムで置換することができる。
【0092】
式(B)の組成が好ましい。
【0093】
【化9】

ここで
メタキシリレン・ジアミン(MXD):20〜100モル%、
ヘキサメチレン・ジアミン(6):80〜0モル%
イソフタル酸(I):50〜100モル%
テレフタル酸(T):50〜100モル%
【0094】
それぞれは、100モル%のジアミンおよび100モル%のジカルボキシル酸に関連する。この場合、メタキシリレンの全部または一部を、パラキシリレン・ジアミンで置換することができる。この場合、テレフタル酸の全部または一部をナフタレン・ジカルボキシル酸で置換することができる。この場合、対称または非対称のアイソマまたはその混合物を使用することができる(請求項22参照)。非対称アイソマが好ましい。
【0095】
式(B)の組成が特に好ましい。
【0096】
【化10】

ここで
メタキシリレン・ジアミン(MXD):20〜80モル%、
ヘキサメチレン・ジアミン(6):80〜20モル%
イソフタル酸(I):60〜80モル%
テレフタル酸(T):40〜20モル%
それぞれは、100モル%のジアミンおよび100モル%のジカルボキシル酸に関連する。
【0097】
式(C)の組成が特に好ましい。
【0098】
【化11】

ここで、
対称または非対称のタイプの置換基位置を有するナフタリン・ジカルボキシル酸(NDC)またはその混合物:20〜80モル%
イソフタル酸(I):80〜20モル%
テレフタル酸(T):40〜0モル%
ヘキサメチレン・ジアミン(6):100モル%、このヘキサメチレン・ジアミンの全部または一部を、8〜12のCH基を含むエチレン・ジアミン、トリメチル・ヘキサメチレン・ジアミンまたは直鎖ジアミン、またはノルボナン・ジアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシル・メタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシル・メタン、またはその混合物のような脂環式ジアミンにより置換することができる。それぞれは、100モル%のジアミンおよび100モル%のジカルボキシル酸に関連する。
【0099】
芳香核を有する適当なジアミンは、例えば、メタキシリレン・ジアミンおよびパラキシリレン・ジアミンである。
【0100】
適当な脂肪族ジアミンまたは脂肪族ジカルボキシル酸は、分岐していなくてもまたは分岐していてもよい、2〜12のCH単位を有する脂肪族ジアミンまたは脂肪族ジカルボキシル酸である。
【0101】
適当な脂環式ジアミンまたは脂環式ジカルボキシル酸は、ノルボニル・メタン、シクロヘキシル・メタン、ジシクロヘキシル・メタン、ジシクロヘキシル・プロパン、ジ(メチル−シクロヘキシル)メタン、ジ(メチル−シクロヘキシル)プロパンのようなスケルトンを含む。
【0102】
芳香核を含む適当なジカルボキシル酸は、イソフタル酸(IPA)、テレフタル酸(TPA)、数個の対称および非対称のアイソマを含むナフタレン・ジカルボキシル酸、および酸またはそのエステルおよびその混合物として使用されるその混合物である。
【0103】
重縮合中反応を促進するために、HPO、HPO、HPOのような燐を含む触媒を、0.01〜0.2重量%だけ水性処方に添加することができる。
【0104】
重合および後の処理のために色を安定させるために、R=Hを含む酸の形をしていて、有機直鎖または環状基を含むRPO、RPO、RPOの燐を含む安定剤を、0.01〜0.2重量%使用することもできるし、立体障害性フェノールを含む安定剤を、0.01〜0.2重量%使用することもできる。
【0105】
チェーンの長さを調整するために、単官能基アミンまたは単官能基酸が重合され、過度のジアミンまたはジカルボキシル酸が使用される。多置換ピペリジニル基および三次ブチル・フェニル基のような安定剤機能を有する調整剤のいくつかのタイプが特に好ましい。
【0106】
本発明によるプラスチック成形コンパウンドは、例えば、400nm以下の紫外線を濾過する紫外線吸収剤、またはレンズに陰をつけるための着色剤、または温度に依存するか、または放射光の波長により陰を変える、サーモトロピックまたはサーモクロミックな添加物、または高衝撃耐性の等反射性移植外装/コア・ポリマー、または潤滑剤および他の処理剤、またはガラス繊維またはボールまたは防湿剤のような等屈折性補強材を含むことができる。
【0107】
本発明によるプラスチック成形コンパウンドは、圧力オートクレーブ内で周知の縮合プロセスにより製造される。その特殊な機能は、タンク内のどの処理ステップも4バールの圧力を超えないことである。圧力がもっと高くなると、芳香核を有するこれらのジアミンは、例えば、260℃における溶融粘度を大きく増大する分岐を形成する傾向があるので、反応装置から排出できなくなる。
【0108】
例えば、400nm以下の紫外線を濾過する紫外線吸収剤、またはレンズに陰をつけるための着色剤、または温度または放射光の波長により陰を変えるフォトトロピック、サーモトロピック、またはサーモクロミック添加物、または高衝撃耐性のための等屈折性移植外装/コア・ポリマーのような所望の添加物中で動作するための適当なプロセスは、押出装置での周知の混合プロセスである。
【0109】
粒子を1つの成分からなるレンズに形成するための適当なプロセスは、熱可塑性プラスチック、特に多数個取り成形用金型での射出成形にとって周知のものである。
【0110】
さらに、本発明による成形コンパウンドを使用すれば、絵付成形シートまたは他の成形品から複合レンズを製造することができる。このレンズは、偏光特性を有し、例えば、400nm以下の紫外線を濾過する紫外線吸収剤、またはレンズに陰をつけるための着色剤、または温度または放射光の波長により陰を変えるフォトトロピック、サーモトロピック、またはサーモクロミック添加物で仕上げられる。さらに、複合レンズは、レンズ材料を含む絵付成形保護フィルムにより製造することができ、それにより化学薬品または機械的応力能力またはスライドまたは磨耗行動への耐性を改善することができる。
【0111】
本発明による屈折率が高い成形コンパウンドの適当な用途は、眼鏡、カメラ、双眼鏡、顕微鏡、電気光学測定、試験機器、光学フィルタ、ヘッドライト・レンズ、ランプ・レンズ、プロジェクタおよびビーマ、観察用窓および中を見るための覗き窓用の光学レンズである。
【0112】
表面を仕上げるために、硬質コート、ソフトコートまたは紫外線保護コートによるコーティング、炭素または金属原子により蒸気コーティング、プラズマ処理、層の移植のような周知のプロセスを使用することができる。
【0113】
本発明によるこれらの成形コンパウンドは、もちろん、他の非晶質または半結晶ポリアミドで混合成分として使用することもできるし、従来の補強材料、ナノ粒子、衝撃強度修正剤、着色剤、難燃剤、柔軟剤、安定剤、および潤滑剤で仕上げることができる。
【0114】
好適で透明なポリアミド混合物は、式Ia/Ibの組成を有するポリアミド(I)、および式IIa/IIbの組成を有する少なくとも1つの半結晶ポリアミド(II)を含む。成分ポリアミド(I)およびポリアミド(II)は、99:1から1:99、好適には、10:90から90:10の割合で使用され、そのため合計は100部に等しくなる(請求項25参照)。
【0115】
もう1つの成分として、100部のポリアミドに対して0.01〜2部の式(III)の少なくとも1つの燐化合物、または100部のポリアミドに対して0.01〜15部の式(IV)の少なくとも1つの燐化合物が添加される。これにより難燃効果も達成される。式(III)および式(IV)の燐化合物は、もちろん、混合物としても使用することができる。
【0116】
必要に応じて、100部のポリアミドに対して0〜2部の1つまたは複数の通常の安定剤を添加することができる。
【0117】
もちろん、充填材、補強材、難燃剤、柔軟剤、潤滑剤、着色剤、処理剤および他の周知の仕上げ剤も添加することができる。
【0118】
ポリアミド(I)は、式(Ia)および(Ib)のモノマー組成を含む。
【0119】
【化12】

および
【0120】
【化13】

ここで、
X=イソフェニレン、パラフェニレン、4〜12(CH)単位、シクロヘキシル、ナフチル、ノルボルニル、トリメチル・ヘキサメチレン
=イソフェニレン、パラフェニレン、2〜12(CH)単位、シクロヘキシル、ナフチル、ノルボルニル、トリメチル・ヘキサメチレン
Y=(CH):2〜12(CH)単位、シクロヘキシル、ビス−(メチル−シクロヘキシル)メタン/エタン/プロパン、ノルボルニル、トリメチル・ヘキサメチレン、ビス−(シクロヘキシル)メタン/エタン/プロパン
=(CH):2〜12(CH)単位、シクロヘキシル、ビス−(メチル−シクロヘキシル)メタン/エタン/プロパン、ノルボルニル、トリメチル・ヘキサメチレン、ビス−(シクロヘキシル)メタン/エタン/プロパン
Z=(CH):4〜12(CH)単位、シクロヘキシル、ビス−(メチル−シクロヘキシル)メタン/エタン/プロパン、ノルボルニル
=(CH):4〜12(CH)単位、シクロヘキシル、ビス−(メチル−シクロヘキシル)メタン/エタン/プロパン、ノルボルニル、
a=0〜50モル%、b=0〜100モル%、
=0〜50モル%、b=0〜100モル%、
a+a+b+bの合計は100モル%。c+cの合計は100重量%。
半結晶ポリアミド(II)は、式(II)のモノマー組成を含む。
【0121】
【化14】

および
【0122】
【化15】

ここで、
u=(CH):4〜12(CH)単位、v=(CH):4〜12(CH)単位、
s、s=(CH):2〜12(CH)単位、メタキシリレン、パラキシリレン、
t、t=(CH):2〜12(CH)単位、イソフェニレン、パラフェニレン、
f=0〜50モル%、d=0〜100モル%
=0〜50モル%、e=0〜100モル%
f+f+d+eの合計は100モル%であり、
g+gの合計は、100重量%である。
【0123】
式(III)の燐化合物を純粋な形でまたは水溶液として添加することができる。
【0124】
【化16】

ここで、
X=H、−OR、2−ピリジル、−NH、−NHR’、−NR’R”、この場合、Xを(R’)に結合することもできるし、またはPに直接結合することもできる。
R’=H、(CHn1、直鎖または分岐鎖
R”=Li、Na、K、H、(CHn2、直鎖または分岐鎖、
n=0〜5;l=0,1,1.5,2,2.5;m=0〜3;n=1〜12、n=1〜12。
【0125】
式(IV)の環式無水ホスホン酸コンパウンドを純粋な形で、または水溶液として添加することができる。
【0126】
【化17】

ここで
n=3、4、5、6、リング内に3、4、5、6の(P−O)単位を有する交互−P−O−複素環
R=CH、C、C、C、イソブチル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル。
もちろん、燐化合物の混合物も使用することができる。
【0127】
本発明によるポリアミド混合物の適当な製造方法は、250〜330℃の間の結果として得られるコンパウンド温度を含む押出温度を使用する場合のすべて周知の押出プロセスである。
【0128】
本発明によるポリアミド混合物の適当な処理方法は、200〜350℃の温度で、成形品、フィルム、プレート、繊維、チューブおよびパイプおよびバーを製造する熱可塑性処理方法である。
【0129】
本発明によるポリアミド混合物からできている成形品、フィルム、プレート、繊維、チューブ、パイプ、バーおよびコーティングの適当な用途は、眼鏡、カメラ、レンズ、照明システム、ミラー、板ガラス、中を見るための覗き窓、光学構成要素、機器パネル、ボトル、容器、医療用、化粧品用、および衛生用製品、歯ブラシ、ハンドル、パッキング、装身具、積層、多重層フィルム、共通押出フィルム、プレート状半製品、シリンダー状半製品、光学導波管、光ファイバ、ケーブル外装、チューブ、パイプ、およびライン、または保護コーティング、ニスおよび溶液からできているワイヤ用絶縁材料、グリッド/グリル、バスケット、金属シート、磁気コイル、偏向コイルである。
【0130】
本発明による潤滑剤を含む仕上げを使用する本発明によるプラスチックまたはポリアミド成形コンパウンドの製造は下記の3つの方法で行うことができる。
a)潤滑剤を含む液体を粒子と混合する方法;
b)主バッチ粒子を作り、粒子混合物を作る方法;
c)重合または重縮合の前または重縮合中に潤滑剤を添加する方法。
【0131】
本発明による成形コンパウンドは、さらに2mmのレンズ内で目に有害な400nm以下の波長の光透過を0.5%以下に低減する紫外線保護剤を含むことができる。
【0132】
適当な紫外線吸収剤は、ヒドロキシフェニル・ベンゾトリアゾル、またはチヌビン、ユビノールまたはその他のようなヒドロキシフェニル・クロロベンゾトリアゾルである。
【0133】
紫外線吸収剤の添加は、本発明による成形コンパウンドの粒子と混合することにより、または本発明による成形コンパウンドを押出すことにより作ったものであって、粒子の形をしている押出装置上の紫外線吸収剤の濃度が高い、粒子の形をしている別々に製造した主バッチを添加することにより行うことができる。
【0134】
別の方法としては、本発明による潤滑剤をこの紫外線主バッチ内に練り込むこともできる。紫外線主バッチ用の基礎材料として、本発明による成形コンパウンドとは違うが、濃い曇りを発生しない透明なポリアミド成形コンパウンドを使用することもできる。
【0135】
押出装置内の1ステップですべての添加物を混入し、それらが均質な粒子として存在する場合には、本発明による成形コンパウンドの製造プロセスは特に有利になる。
【0136】
本発明によるこれらの成形コンパウンドは、Arburg社製のAllrounder 270℃ 500〜100タイプ(締めつけ力が500kNである)のような射出成形機械上で次のステップ中に処理される。
【0137】
参照例または例1〜35の成形コンパウンドを処理するための通常の設定パラメータは、下記の通りである。
【0138】
シリンダ温度:260、265、270、270、270℃
(特に高い設定、ホッパからノズル)
型温度:80℃
スクリューの周囲速度:15m/分(特に高い設定)
特定の背圧:50バール
射出速度:15cm/秒
射出容積:20cm(最大47cm=43%)
保持圧力への切替点:3cm
レンズの型内に1つの凹部を有するよく磨いた型により、本発明による成形コンパウンドから平面−平行の厚さ2mmの関連試験レンズを作った。純度、曇り、透明度および光透過性についてレンズの品質を試験した。
【0139】
密封プロセス中、4つの凹部を有する型内での、本発明による成形コンパウンドの処理の容易さについて試験した。レンズを数日かけて製造した場合には、型の堆積物について試験し、スクリューを清掃しなければならない稼働時間を測定した。
【0140】
パーキン−エルマ・タイプの紫外線スペクトロメータにより、スケーリングアップ・プロセスからのレンズの光透過特性を試験した。
【0141】
掻き傷への耐性を改善するために、従来のプロセスにより塗布した標準コート・システム上で接着の重要な特性を試験し、レンズへの接着力を試験した。この目的のために、紫外線エージングの前後に碁盤目状の傷をつけ、調理水内に貯蔵した後で査定した。
【0142】
熱可塑性形成プロセスにより、またはポリウレタン鋳造コンパウンドのような反応性鋳造コンパウンド用の形成プロセスにより、製造した成形品上に溶液から、下塗りコートPR1165のような下塗りコート層と一緒にまたはこれを使用しないで取り付け、硬化したTC−1179のようなまたはTC−3000のような染色可能なハードコートのようなSDCコーティング社製のハードコートが特に好ましい。
【0143】
例えば、シリコンの固い層または陰が、プラズマ処理を使用してまたは使用しないで金属の蒸着により形成されるこれらの成形品に層を塗布するための蒸気コーティング・プロセス(スパッタリング)が特に好ましい。
【0144】
図1〜図7および表1〜4を参照しながら、下記の例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれにより制限されない。
【0145】
例の中で使用する略語および材料について以下に説明する。
【0146】

参照例1
Tgが155℃であり、相対粘度が1.73(m−クレゾールの0.5%)のMACM12タイプの非常に透明なポリアミドを4%のGrilamid TR MB XE3805 UV400と混合した。両方とも、粒子の形をしているEMS Chemie AG社の製品で、混合物を2つのスクリューを備える押出装置(WP ZSK30、280℃)上で押し出し、粒子に切断し、乾燥して水分を0.06%にした。
この粒子を射出成形機械上で処理して、直径75mm、厚さ2mmの平行平面レンズにした。凸面上に光を放射することによりレンズを測定した。紫外線の吸収は、400nmまでで99.8%以下であった。
光透過率は、89.9%であった。入手したレンズ特性は、Byk−Gardnerヘーズメータで測定した(図1〜図3)。
【0147】
(本発明による)例2、3および5:参照例4
例1の粒子混合物にいくつかの潤滑剤を混入し、次にそれを押し出し、粒子に粉砕し、乾燥して水分を0.06%以下にし、同じ方法で処理して試験レンズにした。例2〜5の場合には、紫外線保護は、400nmまで99.8%であった。
例2:パラフィン・オイル(HTNP)(液体)の+0.05%;
例3:パラフィン・オイル(HTNP)(液体)の+0.10%;
参照例4:ステアリン酸カルシウム(CS)(粉末)の+0.10%
例5:飽和ポリ(オシキエチレン)−ソルビタン脂肪酸エステル(液体)の+0.10%、タイプ:ポリソルバット20(PS20)
光学的特性の比較(図1〜図3)は、液体潤滑剤が最も低いヘーズ値(%単位)、最も高い透明度(%単位)、および著しく増大した透過値(Byk−Gardner方法で測定した%単位)を示す。透明度については、パラフィン・オイルHTNP(0.1%)が、90.3%の最高値を示す。)粉末ステアリン酸カルシウムが1.2%の最高値を示した。
【0148】
参照例6
Tgが155℃であり、相対粘度が1.73(m−クレゾールの0.5%)のMACM12タイプの非常に透明なポリアミドを、4%のGrilamid TR MB XE3805 UV400と混合した。両方とも、粒子の形をしているEMS Chemie AG社の製品で、混合物を2つのスクリューを備える押出装置(WP ZSK30、280℃)上で押し出し、粒子に切断し、乾燥して水分を0.06%にし、オレンジ色の顔料と混合した。
この混合物を射出成形機械上で処理して、直径75mm、厚さ2mmの平行平面レンズにした。凸面上に光を放射することによりレンズを測定した。紫外線の吸収は、400nmまでで99.8%であった。
光透過率は、49.3%であった。入手したレンズ特性は、Byk−Gardnerヘーズメータで測定した(図4〜図6)。
【0149】
(本発明による)例7および8:参照例9
例1の粒子混合物にいくつかの潤滑剤を混入し、同じ方法で処理して試験レンズにした。例7〜9の場合には、紫外線保護は、400nmまでで99.8%であった。
例7:パラフィン・オイル(HTNP)(液体)の+0.05%;
例8:パラフィン・オイル(HTNP)(液体)の+0.10%;
参照例9:ステアリン酸カルシウム(KS)(粉末)の+0.10%
光学的特性の比較(図4〜図6)は、液体潤滑剤HTNPが最も低いヘーズ値(%単位)、最も高い透明度(%単位)、および著しく増大した透過値(Byk−Gardner方法で測定した%単位)を示した。HTNPの場合には、粉末状の着色顔料が明らかによりよく分布していた。
【0150】
参照例10
Tgが155℃であり、相対粘度が1.73(m−クレゾールの0.5%)のEMS Chemie AG社の製品であるMACM12タイプの非常に透明なポリアミドを、射出成形機械上で処理して直径75mm、厚さ2mmの平行平面レンズにした。星形に配置されている凹部および低温ランナーを含む4つの凹部を有する型を使用した。
射出成形機械内の可塑化ユニット上の堆積物の形成を示す、レンズ内の黒い粒子を検出するまでの製造時間を測定した。表1は結果の要約を示す。
【0151】
(本発明による)例11
Tgが155℃であり、相対粘度が1.73(m−クレゾールの0.5%)のEMS Chemie AG社の製品であるMACM12タイプの非常に透明なポリアミドを、粒子の形をしている0.05%のHTNPと混合した。
この混合物を射出成形機械上で処理して直径75mm、厚さ2mmの平行平面レンズにした。星形に配置されている凹部および低温ランナーを含む4つの凹部を有する型を使用した。
射出成形機械内の可塑化ユニット上の堆積物の形成を示すレンズ内の黒い粒子を検出するまでの製造時間を測定した。表1は結果の要約を示す。
【0152】
参照例12
Tgが155℃であり、相対粘度が1.73(m−クレゾールの0.5%)のMACM12タイプの非常に透明なポリアミドを、4%のGrilamid TR MB XE3805 UV400と混合した。両方とも、粒子の形をしているEMS Chemie AG社の製品である。
この混合物を射出成形機械上で処理して、直径75mm、厚さ2mmの平行平面レンズにした。星形に配置されている凹部および低温ランナーを含む4つの凹部を有する型を使用した。
レンズ型の凹部内の堆積物を検出するまでの製造時間を測定した。表1は結果の要約を示す。
【0153】
(本発明による)例13
Tgが155℃であり、相対粘度が1.73(m−クレゾールの0.5%)のMACM12タイプの非常に透明なポリアミドを、4%のGrilamid TR MB XE3805 UV400と混合した。両方とも粒子の形をしているEMS Chemie AG社の製品である。
この混合物を射出成形機械上で処理して、直径75mm、厚さ2mmの平行平面レンズにした。星形に配置されている凹部および低温ランナーを含む4つの凹部を有する型を使用した。
レンズ型の凹部内の堆積物を検出するまでの製造時間を測定した。表1は結果の要約を示す。
【0154】
参照例14
Tgが155℃であり、相対粘度が1.73(m−クレゾールの0.5%)のMACM12タイプの非常に透明なポリアミドを、4%のGrilamid TR MB XE3805 UV400と混合した。両方とも、粒子の形をしていて、0.1%の茶色の顔料を含むEMS Chemie AG社の製品である。
この混合物を射出成形機械上で処理して、直径75mm、厚さ2mmの平行平面レンズにした。星形に配置されている凹部および低温ランナーを含む4つの凹部を有する型を使用した。
レンズ型の凹部内の堆積物を検出するまでの製造時間を測定した。表1は結果の要約を示す。
【0155】
(本発明による)例15
Tgが155℃であり、相対粘度が1.73(m−クレゾールの0.5%)のMACM12タイプの非常に透明なポリアミドを、4%のGrilamid TR MB XE3805 UV400と混合した。両方とも、粒子の形をしていて、0.05%のHTNPおよび0.1%の茶色の顔料を含むEMS Chemie AG社の製品である。
【0156】
この混合物を射出成形機械上で処理して、直径75mm、厚さ2mmの平行平面レンズにした。星形に配置されている凹部および低温ランナーを含む4つの凹部を有する型を使用した。
【0157】
レンズ型の凹部内の堆積物を検出するまでの製造時間を測定した。表1は結果の要約を示す。
【0158】
レンズのコーティングは、レンズ・コーティングのための従来の方法により浸漬浴内で行われる。SDC Coating社の2つのシステム、すなわち、a)Hardcoat TC 1179、およびb)下塗りコートPrimer PR 1165+Hardcoat HC 1179を試験した。レンズを超音波浴(23℃)内で蒸留水により清掃し、20分間空気乾燥した。清掃したレンズを下塗りコート浴(23℃)内に浸漬し、25cm/分の速度で引き出し、20分間空気乾燥した。硬質コート(HC)を塗布するために、レンズをHC浴(23℃)内に浸漬し、30cm/分の速度で引き出し、20分間空気乾燥した。オーブン内で115℃で2時間硬化させた。その後で、コーティングしたレンズを、エージングの前後に碁盤目試験を行った。
【0159】
この目的のために、1mm間隔(例えば、5×5ライン)でコート内に水平および垂直ラインの切れ目を入れたので、1mmのコートの正方形ができた。このグリッドに透明なテープ(例えば、セロテープ(登録商標))を貼った。透明なテープを剥がした後に、剥がれた正方形のコートの数をカウントした。接着力は、正方形のコートの全数に対する剥がれなかった正方形のコートの比率で(%)で表される。
【0160】
【表1】

【0161】
HTNPを添加することにより、スクリュー堆積物ができるまでの間隔をはっきりと延長することができた。型堆積物が形成されるまでの時間的間隔も延長することができ、そのため経済的効率がはっきりと改善され、全プロセスの運転時間がはるかに安定した。
【0162】
ハードコートの接着力に対する予想したマイナスの影響は、「Atlas Suntester CPS+」で複合材料を紫外線エージングした後でも認められなかった。成形コンパウンドに0.1%のHTNPを添加した後で、碁盤目試験を行ったが、接着力の何らの欠陥も認められなかった。
【0163】
光の透過性および紫外線保護、および色効果の感度特性には変化は見られなかった(図7)。参照例14および例15のレンズの透過性曲線は正確に一致した。
【0164】
参照例16
攪拌槽内の30gの水内で36.1gのMACMおよび34.5gのドデカン二酸を混合し、徐々に280℃になるように、各沸点まで圧力を加えないで攪拌しながら加熱した。その後で、必要なトルクになるまで約2時間の間280℃で攪拌しながら混合物のガス抜きをした。次に、得られた透明なポリアミド溶融物を冷却し、粉砕し、水分が0.06%になるまで乾燥した。表2はこの材料の得られたデータの要約を示す。
【0165】
(本発明による)例17〜19
攪拌槽内の30gの水内で36.1gのMACMおよび34.5gのドデカン二酸および種々の量のHTNPを混合し、徐々に280℃になるように、各沸点まで圧力を加えないで攪拌しながら加熱した。その後で、所望のトルクになるまで約2時間の間280℃で攪拌しながら混合物のガス抜きをした。次に、得られた透明なポリアミド溶融物を冷却し、粉砕し、水分が0.06%になるまで乾燥した。表2はこの材料の得られたデータの要約を示す。
【0166】
【表2】

【0167】
いくつかの例が、本発明による成形コンパウンドの製造の際には、重縮合プロセスと干渉を起こさないで、処方に液体HTNPを直接添加することができることを示していた。粘度に対する視覚的な量に依存する効果は、連鎖移動剤の量を調整することにより補償することができた。HTNPを添加することにより縮合時間が有利に短縮した。
【0168】
参照例20
相対粘度が1.73(m−クレゾールの0.5%)であり、Tgが155℃であるMACM12タイプの従来の方法で作った脂環式ポリアミド[BASF製のビス−(4−アミノ−3−メチル−シクロヘキシル)メタン、ラロミンC260、およびドデカン二酸]の流動性を、コンパウンド温度が280℃、および型温度が60℃のArburg射出成形機械上で試験した。型内の流れチャネルの直径は1.5mmであり、幅は10mmであり、螺旋状に配置されていた。流れの長さを1000バールの圧力下でmm単位で測定した。60mm×50mm×3mmのプレート上で黄色度指数および光の透過性を測定した。溶融物の流れ速度(MVR)を275℃/5kgで測定した。
【0169】
(本発明による)例21
参照例20と同じ方法で、脂環式ポリアミドを90%の脂環式ポリアミドおよび10%のステアリン酸カルシウムからなる主バッチと混合した。
【0170】
(本発明による)例22
参照例20と同じ方法で、脂環式ポリアミドを、相対粘度が1.6(m−クレゾールの0.5%)である90%のポリアミド12および10%のステアリン酸カルシウムからなる主バッチと混合した。
【0171】
(本発明による)例23
参照例20と同じ方法で、脂環式ポリアミドを、相対粘度が1.6(m−クレゾールの0.5%)である90%のポリアミド12および10%のHTNPからなる主バッチと混合した。
【0172】
参照例24
参照例20と同じ方法で、75%の脂環式ポリアミドと相対粘度が2.5であるポリアミド12の混合物を使用した。
【0173】
(本発明による)例25〜27
例24のポリアミド混合物を、例21〜23と同じ方法で主バッチと混合した。
【0174】
【表3】

【0175】
表3の例のマトリックスは、PAMACM12またはPAMACM12/PA12の混合物からなる。各主バッチ内の異なる潤滑剤のうち、例23および27の潤滑剤は、透明度に悪影響を与えないで、流れの長さおよび溶融物の流れの速度の点で最も優れた行動を示した。さらに、これら潤滑剤の黄色度指数は若干低減した。
【0176】
参照例28および32
参照例20および24により、相対粘度が1.55であり、Tgが160℃であるMACMI/12タイプの芳香族コポリアミドを使用した。型温度を80℃に上昇した。
【0177】
(本発明による)例29〜31および33〜35
例28のポリアミド混合物を、例21〜23と同じ方法で主バッチと混合した。型の温度は80℃に上昇した。
【0178】
【表4】

【0179】
表4の例のマトリックスは、CoPAMACMI/12またはCoPAMACMI/12/PA12の混合物からなる。各主バッチ内の異なる潤滑剤のうち、例31および35の潤滑剤は、透明度に悪影響を与えないで、流れの長さおよび溶融物の流れの速度の点で最も優れた行動を示した。
【0180】
参照例36
相対粘度が1.73(m−クレゾールの0.5%)であり、Tgが155℃であるMACM12タイプの従来の方法で作った脂環式ポリアミド[BASF製のビス−(4−アミノ−3−メチル−シクロヘキシル)メタン:ラロミンC260、およびドデカン二酸]の取出し行動を、Arburg射出成形機械上で試験した。
この目的のために、中央ゲートを有する若干円錐形のカップを製造し、排出中の取出し力を測定した。カップの寸法は下記の通りである。
底部直径:57mm
開口部直径:58mm
高さ:94mm
壁厚:3.5mm
処理のために下記のパラメータを使用した。
シリンダ温度、ゾーン4:255℃
シリンダ温度、ゾーン3:260℃
シリンダ温度、ゾーン2:265℃
ダイ温度:260℃
型温度:80℃
スクリューの円周速度:9.4m/分
指定背圧:100バール
射出速度:40mm/秒
保持圧力/保持圧力時間:600バール/8秒
400バール/6秒
200バール/6秒
サイクル時間:59秒
【0181】
参照例37
参照例36と同じ方法で、脂環式ポリアミドを、相対粘度が1.55、Tgが160℃であるMACMI/12タイプの90%の芳香族コポリアミドおよび10%のステアリン酸カルシウムからなる主バッチと混合した。
【0182】
参照例38
参照例36と同じ方法で、脂環式ポリアミドを、90%の脂環式ポリアミドおよび10%のステアリン酸カルシウムからなる主バッチと混合した。
【0183】
(本発明による)例39
参照例36と同じ方法で、脂環式ポリアミドを、90%の脂環式ポリアミドおよび10%のHTNPからなる主バッチと混合した。
表5は、本発明による参照例36〜38および例39で測定した取出し力を示す。
【0184】
参照例40
相対粘度が1.55(m−クレゾールの0.5%)であり、Tgが160℃である、MACMI/12タイプの従来の方法で作った芳香族コポリアミド[BASF製のビス−(4−アミノ−3−メチル−シクロヘキシル)メタン:ラロミンC260、イソフタル酸およびラクタム12]の取出し行動を、参照例37と同じ方法でArburg射出成形機械上で試験した。
【0185】
参照例41
参照例40と同じ方法で、脂環式ポリアミドを、相対粘度が1.55、Tgが160℃であるMACMI/12タイプの90%の芳香族コポリアミドおよび10%のステアリン酸カルシウムからなる主バッチと混合した。
【0186】
参照例42
参照例40と同じ方法で、脂環式ポリアミドを、90%の脂環式ポリアミドおよび10%のステアリン酸カルシウムからなる主バッチと混合した。
【0187】
(本発明による)例43
参照例40と同じ方法で、脂環式ポリアミドを、90%の脂環式ポリアミドおよび10%のHTNPからなる主バッチと混合した。
表5は、本発明による参照例40〜42および例43で測定した取出し力を示す。
【0188】
【表5】

【0189】
表5の例のマトリックスは、PAMACM12またはMACMI/12タイプの芳香族コポリアミドからなる。各主バッチ内の異なる潤滑剤のうち、例39および43の潤滑剤は取出し力の点で最も優れた行動を示した。
【0190】
もちろん、本発明の上記結果は、なんら問題なく、材料PMMAおよびPCにも適用することができる。
【0191】
使用した略語のリスト
AA:アゼライン酸
AES:アクリロニトリル/EPゴム/スチレン
バイエル磨耗:測定方法
Byk−Gardner:測定方法
CD:コンパクト・ディスク
CoPA:コポリアミド
CS:ステアリン酸カルシウム
DDA:ドデカン二酸
DVD:デジタル汎用ディスク
Ex.:本発明による例
ex AWT:アプリケーション開発部
GM:潤滑剤
HALS:ヒンダード・アミン光安定剤
HC:ハードコート
hr、hrs:時間
HTNP:低分子パラフィンを有するヘキサメチルテトラコサン
I:イソフタル酸
IPA:イソフタル酸
LED:発光ダイオード
m−:メタ
MACM:ビス−(4−アミノ−3−メチル−シクロヘキシル)メタン
MB:主バッチ
MVR:溶融物流れ速度
MXD:メタ−キシリレン・ジアミン
NDC:ナフタレン・ジカルボキシル酸
o−:オルト
p−:パラ
PA:ポリアミド
PACM:ビス−(4−アミノ−シクロヘキシル)メタン
PC:ポリカーボネート
PMMA:ポリメチル・メタクリレート
Ref.Ex.:参照例
REx.:参照例
RV:相対粘度
SA:セバシン酸
T:テレフタル酸
Tg:ガラス転移温度
TPA:テレフタル酸
UV:紫外線
YI:黄色度指数
【0192】
例で使用した材料
茶色顔料
ステアリン酸カルシウム
CoPA MACMI/12:MACM、IPAおよび相対粘度が1.55およびTgが160℃であるラクタム12のコポリアミド
DDA:ドデカン二酸
Grilamid TR MB XE3805 UV400:EMS−Chemie AG社の製品である透明なポリアミドをベースとする紫外線主バッチ
Hardcoat TC1179:SDC Coating Incontinence社の製品
HTNP:Polychem社の製品、Versapol GP−446
MACM:BASF社の製品、Laromin C260
オレンジ顔料
PA12:RVが2.5のラクタム12のホモポリアミド
PAMACM12:MACMおよびDDAのホモポリアミド
パラフィン・オイルHTNP:Polychem社の製品、Versapol GP−446
ポリアミド12:RVが2.5のラクタム12のホモポリアミド
ポリソルバット20
下塗りPR1165:SDC Coating社の製品
例に示す%データ:処方成分が関する限りの重量%
XE3805:RVが1.73、Tgが155℃のMACMおよびDDAのホモポリアミド
【図面の簡単な説明】
【0193】
【図1】本発明による潤滑剤(ドデカン二酸)の使用の効果を示す。BYKガードナ・へーズ・メータにより測定したレンズ(2mm)の光透過率を示す。この場合、レンズ材料は、参照例1、参照例2、参照例3、参照例4および参照例5(MACM12タイプのポリアミド材料と4%のGrilamid TR MB XE3805+UV400+潤滑剤(ドデカン二酸)との混合)により入手した。特に図1では曇りを測定した。
【図2】本発明による潤滑剤(ドデカン二酸)の使用の効果を示す。参照例1、参照例2、参照例3、参照例4および参照例5により入手したレンズの光透過率の測定値を示す。レンズ特性(透明度)はBYK−Gardnerへーズ・メータにより測定した。
【図3】本発明による潤滑剤(ドデカン二酸)の使用の効果を示す。再度参照例1、参照例2、参照例3、参照例4および参照例5による材料の透明度を示す。
【図4】本発明による潤滑剤(ドデカン二酸)の使用の効果を示す。本発明の参照例6、参照例7、参照例8、および参照例9の組成から入手したBYK−Gardnerへーズ・メータで測定したレンズ特性(2mm)(曇り)を示す。
【図5】本発明による潤滑剤(ドデカン二酸)の使用の効果を示す。本発明の参照例6、参照例7、参照例8、および参照例9による材料から入手した、BYK−Gardnerへーズ・メータにより測定したレンズ特性(2mm)(透明度)を示す。
【図6】本発明による潤滑剤(ドデカン二酸)の使用の効果を示す。本発明の参照例6、参照例7、参照例8、および参照例9による材料から入手したレンズの透明度を示す。
【図7】本発明による潤滑剤(ドデカン二酸)の使用の効果を示す。正確に一致する参照例14および参照例15のレンズの透過曲線を示す。レンズ(2mm)の材料は、本発明の例15およびに参照例14により入手した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの透明または半透明な可染性プラスチック成形コンパウンドの成形品の複合材料であって、前記成形品が、少なくとも1つの透明または半透明な表面層、および/または装飾フィルム、機能性フィルム、またはコートまたはゴムまたは他のプラスチックと接着していて、前記成形品、前記表面層または前記他のプラスチックの製造に使用する前記プラスチック成形コンパウンドが、それぞれが成形コンパウンドの全重量に対して、0.01〜5.0重量%、好適には、0.01〜2.0重量%内に、ソルビタン・エステル、セバシン酸エステル、ドデカン二酸エステル、ドコサン酸エステル、グリセリン、グリコール、ジエチレン・グリコール、ステアロイル・アミド、ステアリン酸ステアリル、エチレン・ビスステロイル・アミド、オクタン・ピロリドンからなるグループ、および無極性パラフィン・オイルおよびテトラコサンからなるグループから選択した少なくとも1つの潤滑剤を含んでいることと、前記他のプラスチック層および/またはフィルムまたはコートまたはゴムまたは他のプラスチックに永久に接着していることとを特徴とする複合材料。
【請求項2】
前記潤滑剤が、テトラコサン基本構造および低分子パラフィンを有する少なくとも1つの炭化水素を含む請求項1に記載の複合材料。
【請求項3】
使用する前記テトラコサンが、2、6、10、15、19、23−ヘキサメチレン・テトラコサンおよび/またはそのアイソマである請求項2に記載の複合材料。
【請求項4】
前記成形品および/または前記透明な表面層および/または前記他のプラスチックを製造するための前記成形コンパウンドが、ポリメチル・メタクリレート、ポリカーボネート、ジエチレン−グリコール−ジアリル・カーボネート(CR39)、ポリスチレン、ポリエチレン・テレフタレート、ポリブチレン・テレフタレート、PENおよびそのコポリマー、ポリアミド、コポリアミド、ポリエーテル・スルフォン、ポリ(アリル)エーテル・ケトン、ポリイミド、ポリウレタン、ポリアセタル、ポリアミド・イミド、ポリエーテル・ケトン、ポリエーテル・イミド、酸化ポリフェニレン、ポリ(オキシメチレン)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン・ポリマーまたはその混合物からなる請求項1乃至3の何れかに記載の複合材料。
【請求項5】
前記プラスチック成形コンパウンドの重合または重縮合中に添加される前記少なくとも1つの潤滑剤が、主バッチとして混合されるか、前記プラスチック成形コンパウンドからできている粒子に塗布されるか、および/または着色顔料の分散のために使用される請求項1乃至4の何れかに記載の複合材料。
【請求項6】
前記成形品を製造するための、および/または前記透明または半透明な表面層を製造するための前記透明または半透明な可染性プラスチック成形コンパウンドが、適当な量のジアミンを含むラクタム、ω−アミノ酸および/またはジカルボキシル酸からできているポリアミド成形コンパウンドであり、各モノマーの構造が、他の置換基または分岐を含むことができる脂肪族、脂環式、または芳香族のグループからのものである請求項1乃至5の何れかに記載の複合材料。
【請求項7】
前記成形品が、射出成形プロセスまたは射出圧縮成形プロセス、射出ブロー成形プロセス、射出引張りブロー成形プロセスまたは押出プロセス、フィルム積層プロセス、または特殊な射出成形プロセスにより製造することができる請求項1乃至6の何れかに記載の複合材料。
【請求項8】
複合材料が、型内ラベル付け、型内装飾、型内フィルム装飾、複合射出成形、積層、蒸気コーティング、印刷、接着接合、染色またはコーティングおよび密封により改善され、他の構成要素に永久に接着される請求項1乃至7の何れかに記載の複合材料。
【請求項9】
複合材料がコーティングされ、特に好適には、ハードコートまたは染色可能なハードコートが、ポリウレタン注型コンパウンドのような反応性注型コンパウンドのための熱可塑性形成プロセスにより、または形成プロセスにより製造された前記成形品上に溶液から下塗りコート層を使用して、または使用しないで取り付けられ、複合材料が硬化する請求項8に記載の複合材料。
【請求項10】
シリコン・ハードコートまたは陰が、プラズマ処理による準備をしてまたはしないで、金属の蒸着により形成されるこれら成形品に層を塗布するために蒸気コーティング・プロセス(スパッタリング)が使用される請求項8または9に記載の複合材料。
【請求項11】
複合材料が、眼鏡レンズまたは眼鏡用サンレンズ、拡大鏡レンズ、レンズ・システム、顕微鏡、カメラ、移動セルラ電話用ディスプレイ、カメラ・レンズ、測定装置、腕時計用ガラスまたは腕時計用ケース、内蔵ディスプレイまたはすべての種類の装置を含むまたは含まない携帯電話用ケース、およびCD、DVD用ケース、LED用レンズ、光学導波管、光カプラ、光増幅器、分配装置およびランプおよびレーザ整合ツール用板ガラス、多層フィルム、コンパウンド・コンテナ、およびすべての種類の透明な複合材料のような光学構成要素に使用される請求項8または10に記載の複合材料。
【請求項12】
塗布した前記コートが、着色材および/または反射防止コーティングおよび/または紫外線保護および/またはフォトクロミックおよび/またはサーモクロミックおよび/または曇り防止および/または撥水および/または掻き傷防止機能を備える請求項8乃至10の何れかに記載の複合材料。
【請求項13】
前記他のプラスチックが、潤滑剤を含む透明なプラスチックからできていて、装飾フィルム、偏光シートのような機能性フィルム、ハードコート・フィルム、フィルタ・フィルムまたはコートまたはゴムまたは他のプラスチックに結合または接着している請求項1乃至12の何れかに記載の複合材料。
【請求項14】
前記成形コンパウンドの前記ポリアミドが、式(0)の下記チェーンにより表される請求項1乃至13の何れかに記載の複合材料:
【化1】

ここで、x、yは0〜100モル%を表し、基R、R、Rは同じものであっても異なるものであってもよく、2〜18の(CH)単位を有する直鎖脂肪族または分岐鎖、または脂環核、ジアルキル脂環核、アルキル化脂環核、オルト、メタ、パラ芳香核、オルト、メタ、パラ・ジアルキル芳香核、またはその混合物を有する連鎖からなり、前記芳香核または脂環核は、1つの核を有するものであってもよいし、複数の核を有するものであってもよく、直接または間接的に、または直鎖または分岐アルキル基を通して接着することができる。
【請求項15】
前記ポリアミド成形コンパウンド用の前記ポリアミド組成が、式(0)の前記ポリアミドの1つまたは複数の成分、および半結晶ポリアミド、コポリアミド、またはブロック・コポリアミドの1つまたは複数の成分からなる請求項14に記載の複合材料。
【請求項16】
前記ポリアミド成形コンパウンド用の前記ポリアミド組成が、式(0)の前記ポリアミドの1つまたは複数の成分、および移植外装/コア・ポリマーのような衝撃強度修正剤、SBR、SBS、EPS、EPR、SEBS、EMP、EPDM、無水マレイン酸、移植ポリエチレン、プロピレン、エチレン−グリシジル・メタアクリレートのターポリマーのような衝撃強度修正剤からなるグループ、および異なるポリマーのグループ、または温度に依存してまたは放射光の波長に依存しないで陰が変化するサーモトロピックまたはサーモクロミック添加物、および他の処理剤のグループ、またはガラス繊維またはボールのような補強材料または湿気防止剤のグループから選択した1つまたは複数の成分からなる請求項14に記載の複合材料。
【請求項17】
前記成形コンパウンドの前記ポリアミドが、下記のものからなる請求項14乃至16の何れかに記載の複合材料:
A.50重量%以下のトランス、トランス・アイソマを含む、10〜70モル%のPACM[ビス−(4−アミノ−シクロヘキシル)メタン]、および90〜30モル%のMACM[ビス−(4−アミノ−3−メチル−シクロヘキシル)メタン]の100モル%のジアミン混合物、0〜10モル%のジアミン混合物は、6〜12の炭素原子を有する他の脂肪族ジアミン、脂環式、アルキル置換脂環式、枝分かれ脂肪族ジアミン、または必要に応じて、3〜12のアミノ基を含む多重アミンまたはその混合物により置換することができる;および
B.8〜14の炭素原子を有する100モル%の長鎖脂肪族ジカルボキシル酸またはこれらジカルボキシル酸の混合物、0〜100モル%のこれらジカルボキシル酸を、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタリン・ジカルボキシル酸、シクロヘキサン・ジカルボキシル酸、またはこれらの混合物からなるグループから特に選択する8〜16の炭素原子を有する他の芳香族または脂環式ジカルボキシル酸で置換することができ、
0〜100モル%の他の長鎖脂肪族ジアミンおよび0〜100モル%の他の長鎖脂肪族ジカルボキシル酸を、必要に応じて、6〜12の炭素原子を有する0〜20モル%のω−アミノ酸または6〜12の炭素原子を有するラクタムとして加えることができる。
【請求項18】
前記ポリアミドが、下記のもの、すなわち、
A.50重量%以下のトランス、トランス・アイソマを含む30〜70モル%のPACM[ビス−(4−アミノ−シクロヘキシル)メタン]、および70〜30モル%のMACM[ビス−(4−アミノ−3−メチル−シクロヘキシル)メタン]の100モル%のジアミン混合物;および
B.100モル%のドデカン二酸(DDA)またはセバシン酸(SA)またはアゼラン酸(AA)またはその混合物からなる請求項17に記載の複合材料。
【請求項19】
前記ポリアミドが、下記のもの、すなわち、
A.50重量%以下のトランス、トランス・アイソマを含む40〜70モル%のPACM[ビス−(4−アミノ−シクロヘキシル)メタン]、および60〜30モル%のMACM[ビス−(4−アミノ−3−メチル−シクロヘキシル)メタン]の100モル%のジアミン混合物;および
B.100モル%のドデカン二酸
からなる請求項17または18に記載の複合材料。
【請求項20】
前記ポリアミドが、下記のもの、すなわち、
A.50重量%以下のトランス、トランス・アイソマを含む50〜70モル%のPACM[ビス−(4−アミノ−シクロヘキシル)メタン]、および50〜30モル%のMACM[ビス−(4−アミノ−3−メチル−シクロヘキシル)メタン]の100モル%のジアミン混合物;および
B.100モル%のドデカン二酸
からなる請求項17乃至19の何れかに記載の複合材料。
【請求項21】
前記成形コンパウンドの前記ポリアミドが、特に1.59以上、特に好適には1.6以上の屈折率n20を有し、式(A)が表す下記の鎖を特徴とする芳香族核を有するジアミンおよびジカルボキシル酸の支配的な重量百分率を有するコポリアミドをベースとするポリアミドである請求項1乃至13の何れかに記載の複合材料:
【化2】

ここで、
=40〜100重量%
=60〜0重量%
=0〜30重量%
ここで、n、nおよびnの重量百分率は、100重量%であり、
核R、Rを有するジアミンは、同じものであっても異なるものであってもよく、100モル%のジアミンに対して少なくとも30モル%の量のパラキシリレンまたはメタキシリレン単位からなり、また2〜12(CH)単位を有する直鎖脂肪族または分岐鎖、または単独でまたは混合物として使用される脂環式核を有する連鎖からなり、100モル%の前記ジカルボキシル酸は、少なくとも40モル%のイソフタリン酸(IPA)、および100モル%となる量のテレフタル酸(TPA)からなり、前記TPAの全部または一部をナフタリン・ジカルボキシル酸で置換することができ、前記成形コンパウンドの最高30重量%の前記コポリアミドを、5〜11の(CH)連鎖からなるR核を含むアミノ酸またはラクタムで置換することができる。
【請求項22】
前記コポリアミドが、下式(B)の組成を含んでいる請求項21に記載の複合材料:
【化3】

ここで、
各成分は、下記のモル百分率を有する:
メタキシリレン・ジアミン(MXD):20〜100モル%、
ヘキサメチレン・ジアミン(6):80〜0モル%
イソフタル酸(I):50〜100モル%、および
テレフタル酸(T):50〜100モル%
それぞれは、100モル%のジアミンおよび100モル%のジカルボキシル酸に関連し、メタキシリレン・ジアミンの全部または一部を、パラキシリレン・ジアミンで置換することができ、テレフタル酸の全部または一部をナフタレン・ジカルボキシル酸で置換することができ、対称または好適には非対称のアイソマまたはその混合物を使用することができる。
【請求項23】
前記コポリアミドが、下式(B)の組成を有する請求項22に記載の複合材料:
【化4】

ここで、
各成分は、下記のモル百分率を有する:
メタキシリレン・ジアミン(MXD):20〜80モル%、
ヘキサメチレン・ジアミン(6):80〜20モル%、
イソフタル酸(I):60〜80モル%、および
テレフタル酸(T):40〜20モル%、
それぞれは、100モル%のジアミンおよび100モル%のジカルボキシル酸に関連する。
【請求項24】
前記コポリアミドが、下式(C)の組成を有する請求項22に記載の複合材料:
【化5】

ここで、
各成分は、下記のモル百分率を有する:
対称または非対称のタイプの置換基位置を有するナフタレン・ジカルボキシル酸(NDC)またはその混合物、特に2,6−ナフタレン・カルボキシル酸:20〜80モル%、
イソフタル酸(I):80〜20モル%、
テレフタル酸(T):40〜0モル%、および
ヘキサメチレン・ジアミン(6):100モル%、このヘキサメチレン・ジアミンの全部または一部を、8〜12CH基を有するエチレン・ジアミン、トリメチル・ヘキサメチレン・ジアミンまたは直鎖ジアミン、またはノルボナン・ジアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシル・メタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシル・メタン、またはその混合物のような脂環式ジアミンにより置換することができ、それぞれは、100モル%のジアミンおよび100モル%のジカルボキシル酸に関連する。
【請求項25】
前記ポリアミド成形コンパウンドの前記ポリアミドが、下記のものからなるポリアミド混合物である請求項1乃至13の何れかに記載の複合材料:
式(I)の組成を有するポリアミド;および
式(II)の組成を有する少なくとも1つの半結晶ポリアミド、前記ポリアミド(I)および前記ポリアミド(II)の成分は、99:1から1:99、好適には、10:90から90:10の比率で使用され、そのため、合計は100部に等しく、前記ポリアミド(I)は、下記のモノマー組成を有するか、または下式(Ia)または(Ib)の連鎖により表される:
【化6】

ここで、
X=イソフェニレン、パラフェニレン、4〜12(CH)単位、シクロヘキシル、ナフチル、ノルボルニル、ノルボルナン・ジメチル、トリメチル・ヘキサメチレン、
=イソフェニレン、パラフェニレン、2〜12(CH)単位、シクロヘキシル、ナフチル、ノルボルニル、ノルボルナン・ジメチル、トリメチル・ヘキサメチレン、
Y=(CH):2〜12(CH)単位、シクロヘキシル、ビス−(メチル−シクロヘキシル)メタン、ビス−(メチル−シクロヘキシル)エタン、ビス−(メチル−シクロヘキシル)プロパン、ノルボルニル、ノルボルナン・ジメチル、トリメチル・ヘキサメチレン、ビス−(シクロヘキシル)メタン、ビス−(シクロヘキシル)エタン、ビス−(シクロヘキシル)プロパン、
=(CH):2〜12(CH)単位、シクロヘキシル、ビス−(メチル−シクロヘキシル)メタン、ビス−(メチル−シクロヘキシル)エタン、ビス−(メチル−シクロヘキシル)プロパン、ノルボルニル、ノルボルナン・ジメチル、トリメチル・ヘキサメチレン、ビス−(シクロヘキシル)メタン、ビス−(シクロヘキシル)エタン、ビス−(シクロヘキシル)プロパン、
Z=(CH):4〜12(CH)単位、シクロヘキシル、ビス−(メチル−シクロヘキシル)メタン、ビス−(メチル−シクロヘキシル)エタン、ビス−(メチル−シクロヘキシル)プロパン、ノルボルニル、ノルボルニル・ジメチル、
=(CH):4〜12(CH)単位、シクロヘキシル、ビス−(メチル−シクロヘキシル)メタン、ビス−(メチル−シクロヘキシル)エタン、ビス−(メチル−シクロヘキシル)プロパン、ノルボルニル、ノルボルニル・ジメチル、トリメチル・ヘキサメチレン、
a=0〜50モル%、b=0〜100モル%、a=0〜50モル%、b=0〜100モル%、およびa+a+b+bの合計は100モル%、c+cの合計は100重量%;前記半結晶ポリアミド(II)は、式(IIa)および/または(IIb)の連鎖で表され、
【化7】

ここで、
u=(CH):4〜12(CH)単位、v=(CH):4〜12(CH)単位、
s、s=(CH):2〜12(CH)単位、メタキシリレン、パラキシリレン、
t、t=(CH):2〜12(CH)単位、イソフェニレン、パラフェニレン、および
f=0〜50モル%、d=0〜100モル%、
=0〜50モル%、e=0〜100モル%、
ここで、f+f+d+eの合計は100モル%であり、
g+gの合計は100重量%であり、
式(III)の燐化合物の少なくとも0.01〜2.0重量部は、純粋な形でまたは水溶液として使用することができる、式(Ia)/(Ib)、(IIa)/(IIb)の前記ポリアミドの100重量部と関連し、
【化8】

ここで、
X=H、−OR”、2−ピリジル、−NH、−NHR’、−NR’R”、Xを(R’)に結合することもできるし、またはPに直接結合することもでき、
R’=(CHn1、直鎖または分岐鎖、
R”=Li、Na、K、H、(CHn2、直鎖または分岐鎖、
n=0〜5の整数;l=0、1、1.5、2、2.5;m=0〜3の整数;n=1〜12の整数、n=1〜12、および/または
純粋な形でまたは水溶液として使用することができる式(Ia)/(Ib)、(IIa)/(IIb)の100重量部の前記ポリアミドと関連する下式(IV)の0.01〜15重量部の環式無水ホスホン酸化合物:
【化9】

ここで、
n=3、4、5、6、リング内の3、4、5、6の(P−O)単位を有する交互−P−O−複素環、
R=CH、C、C、C、イソブチル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル。
【請求項26】
10〜90重量%のポリアミド(I)および90〜10重量%の半結晶ポリアミド(II)を含む請求項25に記載の複合材料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−520377(P2007−520377A)
【公表日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−550189(P2006−550189)
【出願日】平成17年1月31日(2005.1.31)
【国際出願番号】PCT/EP2005/050392
【国際公開番号】WO2005/075190
【国際公開日】平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願人】(500477104)イーエムエス ケミー アクチエン ゲゼルシャフト (5)
【Fターム(参考)】