説明

通信システム、サーバおよび通信方法

【課題】映像リングバックトーンが送信された後、発側端末と着側端末との間で、能力情報の交換を直接行うことなく、テレビ電話通信を行う。
【解決手段】発側端末100から着側端末300への発信が行われた際、映像サーバ500が、発側能力情報データとあらかじめ登録された着側能力情報データとを、発側端末100との間で交換し、着側端末300が応答した際、交換した発側能力情報データと着側能力情報データとを着側端末300との間で交換し、着側CS−MGW400が、発側CS−MGW200へ、発側端末100の接続先を切り替える指示を行い、発側CS−MGW200が、発側端末100の接続先を映像サーバ500から着側端末300へ切り替え、発側端末100が、発側能力情報データおよび着側能力情報データに基づいて、着側端末300との間でテレビ電話通信を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信を行う通信システム、サーバおよび通信方法に関し、特にテレビ電話通信を行う通信システム、サーバおよび通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビ電話通信を行う通信システムにおいて、発信側の端末へのリングバックトーンに映像データを使用する技術が考えられている(例えば、特許文献1,2参照。)。
【0003】
また、3GPP(3rd Generation Partnership Project)規格におけるテレビ電話通信を行うためには、テレビ電話通信の開始時にITU−Tで規格されているH.245のプロトコルに従った端末間の映像、音声符号化などに関する能力情報交換を実施する必要がある。上述したように、発信時に発側端末に送信されるリングバックトーンに映像データを用いた場合、発側端末は映像データのリングバックトーンを送信する映像サーバとの間で、使用する映像符号化を示すためにH.245能力情報の交換を実施する。
【0004】
また、映像リングバックトーンを提供するサーバを介して、着側端末が応答した後のテレビ電話通信を行う技術が考えられている(例えば、特許文献3参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平09−247276号公報
【特許文献2】特開2005−033442号公報
【特許文献3】特表2010−518791号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1,2に記載されたような技術においては、映像リングバックトーンを送信した後、着側端末が応答すると、発側端末と着側端末との間でH.245能力情報の交換を実施する必要がある。しかしながら、H.245においては、同一の通信内における複数回の能力情報交換の手順を規定していない。このため、映像リングバックトーン送信後に、発側端末が接続先を切り替えて、着側端末との間でのテレビ電話通信を行うことができないという問題点がある。
【0007】
また、特許文献3に記載されたような技術においても、発側端末と着側端末との間でのテレビ電話通信を行うためには、映像リングバックトーンを提供するサーバを介さなければならないという問題点がある。
【0008】
本発明の目的は、上述した課題を解決する通信システム、サーバおよび通信方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の通信システムは、
発信の元となる発側端末の通信回線への接続処理を行う発側ゲートウェイと、該発信が着信する着側端末の前記通信回線への接続処理を行う着側ゲートウェイと、前記発側端末から前記着側端末への発信が行われた場合、該着側端末が応答するまでの間、該発側端末へ映像リングバックトーンを送信するサーバとを有する通信システムであって、
前記サーバは、前記発信が行われた際、前記発側端末の能力を示す発側能力情報データと、あらかじめ登録された前記着側端末の能力を示す着側能力情報データとを、該発側端末との間で交換し、前記着側端末が応答した際、前記交換した発側能力情報データと、前記着側能力情報データとを、前記着側端末との間で交換し、
前記着側ゲートウェイは、前記着側端末と前記サーバとの間で前記交換が完了した後、前記発側ゲートウェイへ、前記発側端末の接続先を前記サーバから前記着側端末へ切り替える指示を行い、
前記発側ゲートウェイは、前記切り替えの指示があった際、前記発側端末の接続先を前記サーバから前記着側端末へ切り替え、
前記発側端末は、前記切り替え後、前記発側能力情報データおよび前記着側能力情報データに基づいて、前記着側端末との間でテレビ電話通信を行う。
【0010】
また、本発明のサーバは、
発信の元となる発側端末から該発信が着信する着側端末への発信が行われた場合、該着側端末が応答するまでの間、該発側端末へ映像リングバックトーンを送信するサーバであって、
前記発信が行われた際、前記発側端末の能力を示す発側能力情報データと、あらかじめ登録された前記着側端末の能力を示す着側能力情報データとを、該発側端末との間で交換し、前記着側端末が応答した際、前記交換した発側能力情報データと、前記着側能力情報データとを、前記着側端末との間で交換する。
【0011】
また、本発明の通信方法は、
発信の元となる発側端末の通信回線への接続処理を行う発側ゲートウェイと、該発信が着信する着側端末の前記通信回線への接続処理を行う着側ゲートウェイと、前記発側端末から前記着側端末への発信が行われた場合、該着側端末が応答するまでの間、該発側端末へ映像リングバックトーンを送信するサーバとを有する通信システムにおける通信方法であって、
前記サーバが、前記発信が行われた際、前記発側端末の能力を示す発側能力情報データと、あらかじめ登録された前記着側端末の能力を示す着側能力情報データとを、該発側端末との間で交換する処理と、
前記サーバが、前記着側端末が応答した際、前記交換した発側能力情報データと、前記着側能力情報データとを、前記着側端末との間で交換する処理と、
前記着側ゲートウェイが、前記着側端末と前記サーバとの間で前記交換が完了した後、前記発側ゲートウェイへ、前記発側端末の接続先を前記サーバから前記着側端末へ切り替える指示を行う処理と、
前記発側ゲートウェイが、前記切り替えの指示があった際、前記発側端末の接続先を前記サーバから前記着側端末へ切り替える処理と、
前記発側端末が、前記切り替え後、前記発側能力情報データおよび前記着側能力情報データに基づいて、前記着側端末との間でテレビ電話通信を実施する処理とを行う。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように、本発明においては、映像リングバックトーンが送信された後、発側端末と着側端末との間で、能力情報の交換を直接行うことなく、テレビ電話通信を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の通信システムの実施の一形態を示す図である。
【図2】図1に示した発側CS−MGWの内部構成の一例を示す図である。
【図3】図1に示した着側CS−MGWの内部構成の一例を示す図である。
【図4】図1に示した映像サーバの内部構成の一例を示す図である。
【図5】図1に示したデータベースに登録された着側能力情報データの一例を示す図である。
【図6】図1に示した通信システムにおける通信方法を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明の通信システムの実施の一形態を示す図である。
【0016】
本形態は図1に示すように、発側端末100と、発側CS−MGW200と、着側端末300と、着側CS−MGW400と、映像サーバ500と、データベース600と、通信回線700とから構成されている。
【0017】
発側端末100は、テレビ電話通信を行う際の発信者側の(発信の元となる)電話端末であり、映像表示機能、映像撮影機能、テレビ電話通信機能を備えている。また、発側端末100は、着側端末300との間でテレビ電話通信を行う際、発側端末100の能力を示す発側能力情報データおよび着側端末300の能力を示す着側能力情報データに基づいて、テレビ電話通信を行う。この能力情報データは、H.245の通信プロトコルを用いて、映像データを送受信できる通信端末間で交換される、映像や音声の符号化などに関する能力を示す情報であり、例えば、画像用の符号化方式や表示できる解像度などを示すものである。
【0018】
ここで、「交換」とは、「物の交換」という意味合いではなく、「情報の交換」の意味合いである。つまり、この交換で、自身が持っている情報を相手方へ渡してしまうという意味ではなく、自身が持っている情報を保持したまま、その情報を相手方へ提示し合うという意味である。例えば、2つの装置間でその情報を用いて通信をするためにネゴシエーションを行うことであり、その情報を互いの装置にて認識することができれば良く、当該情報を互いに送受信するものであっても良い(以下の記載について同じ)。
【0019】
発側CS−MGW200(発側ゲートウェイ)は、3GPP規格TS23.002で定義されるCS−MGW(Circuit Switched−Media Gateway)であり、インターネットプロトコルを使用した電話網である通信回線700において発側端末100の通信回線700への接続処理を行う機能を備えている機器である。
【0020】
着側端末300は、テレビ電話通信を行う際の着信者側の電話端末であり、映像表示機能、映像撮影機能、テレビ電話通信機能を備えている。
【0021】
着側CS−MGW400(着側ゲートウェイ)は、3GPP規格TS23.002で定義されるCS−MGWであり、インターネットプロトコルを使用した電話網である通信回線700において着側端末300の通信回線700への接続処理を行う機能を備えている機器である。
【0022】
映像サーバ500は、発側端末100および着側端末300との間で、発側端末100の発側能力情報データおよび着側端末300の着側能力情報データの交換機能、映像データ送出機能、能力情報データを記憶するためのメモリを具備するサーバである。また、この映像データ送出機能は、発側端末100から着側端末300への発信が行われた場合、着側端末300が応答するまでの間、発側端末100へ映像リングバックトーンを送信する機能である。
【0023】
データベース600は、着側端末300の着側能力情報データをあらかじめ記憶する。また、データベース600に記憶されている着側能力情報データは、映像サーバ500から取得可能である。
【0024】
図2は、図1に示した発側CS−MGW200の内部構成の一例を示す図である。
【0025】
図1に示した発側CS−MGW200には図2に示すように、端末インタフェース部210と、回線インタフェース部220と、制御部230とが設けられている。
【0026】
端末インタフェース部210は、発側端末100との間のインタフェース機能を持つ。
【0027】
回線インタフェース部220は、通信回線700との間のインタフェース機能を持つ。
【0028】
制御部230は、後述する発側CS−MGW200が行う処理を実行し、発側CS−MGW200全体を制御する。例えば、制御部230は、発側端末100の通信回線700への接続を制御する。
【0029】
図3は、図1に示した着側CS−MGW400の内部構成の一例を示す図である。
【0030】
図1に示した着側CS−MGW400には図3に示すように、端末インタフェース部410と、回線インタフェース部420と、制御部430とが設けられている。
【0031】
端末インタフェース部410は、着側端末300との間のインタフェース機能を持つ。
【0032】
回線インタフェース部420は、通信回線700との間のインタフェース機能を持つ。
【0033】
制御部430は、後述する着側CS−MGW400が行う処理を実行し、着側CS−MGW400全体を制御する。例えば、制御部430は、着側端末300の通信回線700への接続を制御する。
【0034】
図4は、図1に示した映像サーバ500の内部構成の一例を示す図である。
【0035】
図1に示した映像サーバ500には図4に示すように、データベースインタフェース部510と、回線インタフェース部520と、制御部530と、メモリ540とが設けられている。
【0036】
データベースインタフェース部510は、データベース600との間のインタフェース機能を持ち、データベース600に登録(保存)されている着側能力情報データを取得する(読み出す)。また、データベースインタフェース部510は、データベース600から取得した着側能力情報データを制御部530へ出力する。
【0037】
回線インタフェース部520は、通信回線700との間のインタフェース機能を持つ。
【0038】
制御部530は、後述する映像サーバ500が行う処理を実行し、映像サーバ500全体を制御する。例えば、制御部530は、データベースインタフェース部510から出力されてきた着側能力情報データを用いて、回線インタフェース部520を介して発側端末100との間で発側能力情報データの交換を行う。また、制御部530は、発側端末100から着側端末300への発信が行われた場合、着側端末300が応答するまでの間、回線インタフェース部520を介して発側端末100へ映像リングバックトーンを送信する。このとき、映像リングバックトーンに使用する映像データは、メモリ540に保存されているものであっても良いし、外部のサイト等から取得されたものであっても良い。また、制御部530は、上述した能力情報データの交換で取得した発側能力情報データをメモリ540に書き込む。
【0039】
メモリ540は、制御部530によって書き込まれた発側能力情報データを記憶(保存)する。また、メモリ540は、映像リングバックトーンに使用する映像データを保存するものであっても良い。
【0040】
図5は、図1に示したデータベース600に登録された着側能力情報データの一例を示す図である。
【0041】
図1に示したデータベース600には図5に示すように、着側端末の電話番号と、その着信端末の着側能力情報データとが対応付けられて登録(記憶)されている。これらは、あらかじめ登録されているものである。なお、図5に示した電話番号は、説明の便宜上の番号であり、実在するものとは無関係である。
【0042】
以下に、図1に示した通信システムにおける通信方法について説明する。
【0043】
図6は、図1に示した通信システムにおける通信方法を説明するためのシーケンス図である。ここで、能力情報データを「H.245能力情報データ」として説明する。
【0044】
まず、着側端末300のH.245能力情報データと着側端末300の電話番号とをデータベース600に登録しておく(ステップS1)。
【0045】
発側端末100から着側端末300へ発信が行われると、着側端末300の電話番号が付加された接続要求が、発側端末100から発側CS−MGW200へ送信される(ステップS2)。
【0046】
発側CS−MGW200にて、発側端末100から送信されてきた着側端末300への接続要求が受信されると、発側CS−MGW200から通信回線700を介して着側CS−MGW400へ接続要求が送信される(ステップS3)。
【0047】
着側CS−MGW400にて、発側CS−MGW200から送信されてきた着側端末300への接続要求が受信されると、着側CS−MGW400から着側端末300へ接続要求が送信される(ステップS4)。また、着側CS−MGW400から映像サーバ500へ接続要求が送信される(ステップS5)。この映像サーバ500への接続要求は、映像サーバ500に対する、発側端末100への映像リングバックトーンの送信要求である。
【0048】
映像サーバ500にて、着側CS−MGW400から送信されてきた接続要求が受信されると、受信された接続要求に含まれる着側端末300の電話番号に基づいて、データベース600から着側端末300のH.245能力情報データが取得される(ステップS6)。このとき、受信された接続要求に含まれる着側端末300の電話番号と対応付けられて登録されているH.245能力情報データが、映像サーバ500によってデータベース600から取得される。
【0049】
すると、映像サーバ500と発側端末100との間でH.245能力情報データの交換が行われる(ステップS7)。ここでは、データベース600から取得された着側端末300のH.245能力情報データと、発側端末100のH.245能力情報データとが、映像サーバ500と発側端末100との間で交換される。
【0050】
また、この交換で発側端末100から受信(取得)した発側端末100のH.245能力情報データは、映像サーバ500の制御部530によってメモリ540に保存される(ステップS8)。
【0051】
映像サーバ500と発側端末100との間でのH.245能力情報データの交換が完了すると、映像サーバ500から発側端末100へ映像リングバックトーンが送信される(ステップS9)。
【0052】
その後、発側端末100からの発信に対して着側端末300が応答すると、着側端末300から着側CS−MGW400へ応答が送信される(ステップS10)。
【0053】
着側端末300から送信されてきた応答が着側CS−MGW400にて受信されると、着側CS−MGW400から映像サーバ500へ、着側端末300との接続を行うように指示が送信される(ステップS11)。
【0054】
着側CS−MGW400から接続の指示を受信した映像サーバ500にて、メモリ540に保存してある発側端末100のH.245能力情報データが制御部530によって読み出される(ステップS12)。そして、読み出された発側端末100のH.245能力情報データを用いて、映像サーバ500と着側端末300との間でH.245能力情報データの交換が行われる(ステップS13)。ここでは、メモリ540から読み出された発側端末100のH.245能力情報データと、着側端末300のH.245能力情報データとが、映像サーバ500と着側端末300との間で交換される。
【0055】
映像サーバ500と着側端末300との間におけるH.245能力情報データの交換が完了すると、映像サーバ500から着側CS−MGW400へ、H.245能力情報データの交換完了の旨を示す交換完了通知が送信される(ステップS14)。
【0056】
映像サーバ500から送信された交換完了通知が着側CS−MGW400にて受信されると、着側CS−MGW400から映像サーバ500へ、映像リングバックトーンの送信の停止指示が送信される(ステップS15)。
【0057】
すると、映像サーバ500にて、発側端末100への映像リングバックトーンの送信が停止される(ステップS16)。
【0058】
また、着側CS−MGW400から発側CS−MGW200へ、発側端末100の接続先を映像サーバ500から着側端末300へ切り替えるための接続切り替え指示が送信される(ステップS17)。
【0059】
すると、着側CS−MGW400から送信された接続切り替え指示が発側CS−MGW200にて受信されると、発側CS−MGW200によって、発側端末100の接続先が映像サーバ500から着側端末300へ切り替えられる。そして、発側端末100と着側端末300との間でテレビ電話通信が行われる(実施される)(ステップS18)。このときに用いられるH.245能力情報データは、上述した処理で交換されたH.245能力情報データである。
【0060】
また、発側CS−MGW200および着側CS−MGW400として、回線交換網で使用される交換機を使用するものであっても良い。この場合、発側端末100と着側端末300との間でテレビ電話通信を行う際に、H.245能力情報交換を実施するには、本発明により映像リングバックトーンの提供が可能である。
【0061】
以上説明したように、本発明においては、以下のような効果を奏する。
【0062】
第1の効果は、発側端末100と映像サーバ500との間で、H.245能力情報データの交換を実施しているため、映像サーバ500から発側端末100へ映像リングバックトーンを送信できることである。
【0063】
第2の効果は、映像サーバ500はデータベース600から着側端末300のH.245能力情報データを取得して発側端末100とH.245能力情報交換を実施しているため、着側端末300は発側端末100と直接H.245能力情報交換を実施することなく、発側端末100との間でテレビ電話通信を行うことができることである。
【0064】
第3の効果は、映像サーバ500は発側端末100のH.245能力情報データをメモリ540に格納し、メモリ540に格納されているH.245能力情報データを使用して着側端末300とH.245能力情報交換を実施しているため、発側端末100は着側端末300と直接H.245能力情報交換を実施することなく、着側端末300とのテレビ電話通信を行うことができることである。
【符号の説明】
【0065】
100 発側端末
200 発側CS−MGW
210,410 端末インタフェース部
220,420,520 回線インタフェース部
230,430,530 制御部
300 着側端末
400 着側CS−MGW
500 映像サーバ
510 データベースインタフェース部
540 メモリ
600 データベース
700 通信回線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発信の元となる発側端末の通信回線への接続処理を行う発側ゲートウェイと、該発信が着信する着側端末の前記通信回線への接続処理を行う着側ゲートウェイと、前記発側端末から前記着側端末への発信が行われた場合、該着側端末が応答するまでの間、該発側端末へ映像リングバックトーンを送信するサーバとを有する通信システムにおいて、
前記サーバは、前記発信が行われた際、前記発側端末の能力を示す発側能力情報データと、あらかじめ登録された前記着側端末の能力を示す着側能力情報データとを、該発側端末との間で交換し、前記着側端末が応答した際、前記交換した発側能力情報データと、前記着側能力情報データとを、前記着側端末との間で交換し、
前記着側ゲートウェイは、前記着側端末と前記サーバとの間で前記交換が完了した後、前記発側ゲートウェイへ、前記発側端末の接続先を前記サーバから前記着側端末へ切り替える指示を行い、
前記発側ゲートウェイは、前記切り替えの指示があった際、前記発側端末の接続先を前記サーバから前記着側端末へ切り替え、
前記発側端末は、前記切り替え後、前記発側能力情報データおよび前記着側能力情報データに基づいて、前記着側端末との間でテレビ電話通信を行うことを特徴とする通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の通信システムにおいて、
前記着側能力情報データをあらかじめ登録しておくデータベースを有し、
前記サーバは、前記発信が行われた際、前記データベースから前記着側能力情報データを取得し、該取得した着側能力情報データを用いて、前記発側端末との間で前記発側能力情報データを交換することを特徴とする通信システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の通信システムにおいて、
前記サーバは、前記着側端末との間で前記着側能力情報データの交換が完了した後、前記着側ゲートウェイへ該完了を通知し、
前記着側ゲートウェイは、前記完了の通知を受けた後、前記発側ゲートウェイへ、前記発側端末の接続先を前記サーバから前記着側端末へ切り替える指示を行うことを特徴とする通信システム。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の通信システムにおいて、
前記着側ゲートウェイは、前記着側端末と前記サーバとの間で前記着側能力情報データの交換が完了した後、前記サーバへ前記映像リングバックトーンの送信停止を指示し、
前記サーバは、前記送信停止が指示された場合、前記映像リングバックトーンの送信を停止することを特徴とする通信システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の通信システムにおいて、
前記着側能力情報データおよび前記発側能力情報データを交換する通信プロトコルは、H.245であることを特徴とする通信システム。
【請求項6】
発信の元となる発側端末から該発信が着信する着側端末への発信が行われた場合、該着側端末が応答するまでの間、該発側端末へ映像リングバックトーンを送信するサーバであって、
前記発信が行われた際、前記発側端末の能力を示す発側能力情報データと、あらかじめ登録された前記着側端末の能力を示す着側能力情報データとを、該発側端末との間で交換し、前記着側端末が応答した際、前記交換した発側能力情報データと、前記着側能力情報データとを、前記着側端末との間で交換するサーバ。
【請求項7】
発信の元となる発側端末の通信回線への接続処理を行う発側ゲートウェイと、該発信が着信する着側端末の前記通信回線への接続処理を行う着側ゲートウェイと、前記発側端末から前記着側端末への発信が行われた場合、該着側端末が応答するまでの間、該発側端末へ映像リングバックトーンを送信するサーバとを有する通信システムにおける通信方法であって、
前記サーバが、前記発信が行われた際、前記発側端末の能力を示す発側能力情報データと、あらかじめ登録された前記着側端末の能力を示す着側能力情報データとを、該発側端末との間で交換する処理と、
前記サーバが、前記着側端末が応答した際、前記交換した発側能力情報データと、前記着側能力情報データとを、前記着側端末との間で交換する処理と、
前記着側ゲートウェイが、前記着側端末と前記サーバとの間で前記交換が完了した後、前記発側ゲートウェイへ、前記発側端末の接続先を前記サーバから前記着側端末へ切り替える指示を行う処理と、
前記発側ゲートウェイが、前記切り替えの指示があった際、前記発側端末の接続先を前記サーバから前記着側端末へ切り替える処理と、
前記発側端末が、前記切り替え後、前記発側能力情報データおよび前記着側能力情報データに基づいて、前記着側端末との間でテレビ電話通信を実施する処理とを行う通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−244345(P2012−244345A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−111413(P2011−111413)
【出願日】平成23年5月18日(2011.5.18)
【出願人】(000232254)日本電気通信システム株式会社 (586)
【Fターム(参考)】