説明

通信中継システム、通信中継方法、通信装置、及び、プログラム

【課題】通信装置にて障害が発生した場合に停止することなくデータの転送を制御し且つ通信装置の製造コストを低減することが可能な通信中継システムを提供すること。
【解決手段】システムは、複数の通信装置を介してデータを中継する。通信装置は、物理リソースを用いてデータを転送するデータ転送部と複数の制御部とを備える。各制御部は、制御メッセージに基づいてデータの転送を制御する制御プロトコル部を含む。通信装置は、複数の制御部の1つに含まれる制御プロトコル部の状態を有効状態に設定し、物理リソースを複数の制御部のそれぞれへ仮想リソースとして提供する。制御プロトコル部は、有効状態に設定されている場合に仮想リソースを用いてデータの転送を制御する。システムは、有効状態に設定されている制御プロトコル部における障害の発生が検出された場合、有効状態に設定される制御プロトコル部を変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の通信装置を介してデータを中継する通信中継システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークの運用管理の効率化、並びに、IP(Internet Protocol)ルータ及び光伝送装置等の異種の通信装置間の連携のために、通信装置には様々な通信経路制御プロトコルが実装されている。通信経路制御プロトコルは、ネットワーク構成の発見、データ(主信号トラヒック)の通信経路の最適化、及び、障害発生時の通信経路の変更等に用いられる。
【0003】
例えば、通信経路制御プロトコルは、転送経路を決定する、BGP(Boarder Gateway Control)又はOSPF−TE(Open Shortest Path First: Traffic Engineering)、及び、コネクションの設定を行う、RSVP−TE(ReSource reserVation Protocol)又はLDP(Label Distribution Protocol)等である。
【0004】
これらの通信経路制御プロトコルを用いる通信中継システムにおいては、データの通信経路を制御するための制御メッセージを処理する機能(制御機能)の停止が、主信号トラヒック(データ)の中継(転送)に極めて大きな影響を与える可能性がある。
【0005】
ところで、通信経路制御プロトコルは、ソフトウェアとして通信装置に実装されることが多い。このため、ソフトウェアのバグにより、実行中の処理(プロセス)が異常終了すると、以下のような問題が発生する可能性がある。
【0006】
第1の問題は、通信中の主信号トラヒックの通信経路(転送経路)に関する情報が通信装置から削除されることにより、主信号トラヒックの転送が中断することである。第2の問題は、制御機能が停止するために、新規に発生した主信号トラヒックの転送要求を制御できないことである。第3の問題は、主信号トラヒックの通信障害が発生した場合であっても、主信号トラヒックの通信経路を変更できないことである。
【0007】
また、上記の問題は、ソフトウェアのバグにより発生する問題として記述したが、この限りではない。例えば、ソフトウェアのバージョンアップ(ソフトウェアの更新)を実行している間、若しくは、バージョンアップしたソフトウェアへソフトウェアを切り替える際に、制御機能は停止する。従って、ソフトウェアの更新は、上記の制御機能の停止(障害)と同様の現象であると考えられる。
【0008】
このような制御機能の障害に対する問題を解決するため、下記の技術が知られている。
第1の技術は、Non−Stop Forwardingと呼ばれる技術である。この技術を採用する通信中継システムにおいて、通信装置は、制御機能を有する制御部において障害が発生した場合、障害が発生する直前のトラヒック転送設定(Forwarding Table)を維持し、主信号トラヒックの転送を継続する。
【0009】
この通信中継システムにおいて、制御部にて障害が発生した通信装置(障害発生装置)と、データの通信経路において隣接する通信装置(障害検出装置)は、障害発生装置との間で所定の信号(例えば、Keep Alive信号)を授受することにより、障害の発生を検出する。
【0010】
障害検出装置は、障害の発生を検出した場合に、予め設定された待機時間が経過するまでの間、他の通信装置へ、障害の発生を検出した旨を表す情報を広告しないように構成される。これにより、制御部にて障害が発生した場合であっても、データの通信経路において障害発生装置と隣接する通信装置(隣接装置)、及び、障害発生装置の両方において、主信号トラヒックの転送は、維持されているトラヒック転送設定に従って継続される。
【0011】
その後、障害が発生した制御部を再起動すること等により、制御部が障害から復旧すると、障害発生装置の制御部は、隣接装置等から制御メッセージを取得し、障害が発生する前の状態へ復旧する処理を行う。
【0012】
このような、Non−Stop Forwardingに基づく技術は、例えば、シグナリングプロトコルに関しては文献1の第9章に開示され、ルーティングプロトコルに関しては文献2に開示されている。
【0013】
しかしながら、上述した通信中継システムの問題点は、制御部にて障害が発生している間、制御機能が停止する点である。このため、新たな制御メッセージに基づく処理を実行することができないという問題がある。例えば、制御機能の停止中に新規の主信号トラヒックの転送要求に基づく処理、及び、同時に発生した主信号トラヒックの障害の迂回処理などを行うことができない。
【0014】
この問題に対処するため、Non−Stop Routingと呼ばれる第2の技術が知られている。この技術を採用する通信中継システムは、通信装置が複数の制御部を備える。これにより、運用中(現用)の制御部にて障害が発生した場合であっても、予備の制御部を代替として用いることにより、制御機能が停止することを回避することができる。
【0015】
また、この通信中継システムは、障害が発生した場合に、比較的短い時間にて制御部を切り替える。これにより、制御部にて障害が発生した通信装置(障害発生装置)と、データの通信経路において隣接する通信装置(障害検出装置)に、発生した障害を検出させないようにすることができる。
【0016】
従って、既存の主信号トラヒックの通信経路を変更することなく、主信号トラヒックの転送を継続することができる。更に、新規の主信号トラヒックの転送要求に基づく処理、及び、同時に発生した主信号トラヒックの障害の迂回処理等も実行することができる。即ち、この通信中継システムによれば、通信装置の制御部にて障害が発生した場合に、停止することなくデータの転送を制御することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0017】
【非特許文献1】L. Berger、「Generalized Multi-Protocol Label Switching (GMPLS) Signaling Resource ReserVation Protocol-Traffic Engineering (RSVP-TE) Extensions」、RFC(Request for Comments) 3473、IETF(Internet Engineering Task Force)、2003年1月
【非特許文献2】J. Moy、他、「Graceful OSPF Restart」、RFC 3623、IETF、2003年11月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
ところで、上述した通信中継システムにおいて、1つの通信装置が備える複数の制御部のそれぞれは、主信号トラヒックを転送するための単一の通信リソースを代替的に制御するように構成されている。また、通信経路制御プロトコルに従った場合、通信リソース毎に制御が行われるので、制御部を切り替える際には、運用中の制御部の制御状態を予備の制御部が引き継ぐ必要がある。このため、制御部間で制御状態を常に同期しておく必要がある。
【0019】
ところで、通信中継システムにおいては、制御メッセージが比較的頻繁に授受される。また、制御部の制御状態も、複数の通信プロトコルのそれぞれに対して多数の状態が存在する。このため、制御状態を完全に同期可能な制御部を有する通信装置を製造するためには、膨大な回数の試験、及び、調整が必要とされる。即ち、上述した通信中継システムにおいては、通信装置を製造するためのコスト(通信装置の製造コスト)が過大となるという問題があった。
【0020】
このため、本発明の目的は、上述した課題である「通信装置にて障害が発生した場合に、停止することなくデータの転送を制御できないこと、及び、通信装置の製造コストが過大となること」を解決することが可能な通信中継システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
かかる目的を達成するため本発明の一形態である通信中継システムは、複数の通信装置を含むとともに、当該複数の通信装置を介してデータを中継するシステムである。
【0022】
更に、上記複数の通信装置の1つである第1の通信装置は、
物理的な通信リソースである物理リソースを用いて上記データを転送するデータ転送手段を備えるとともに、
予め定められた通信プロトコルに従った制御メッセージに基づいて上記データの転送を制御する制御プロトコル手段を少なくとも1つ含む制御手段を複数備える。
加えて、上記複数の制御手段は、互いに独立に作動するように構成される。
更に、上記第1の通信装置は、
上記複数の制御手段の1つに含まれる上記制御プロトコル手段の状態を有効状態に設定する状態設定手段と、
上記物理リソースを、上記複数の制御手段のそれぞれへ、互いに異なる仮想的な通信リソースである仮想リソースとして提供する仮想リソース提供手段と、
を備える。
【0023】
更に、上記制御プロトコル手段は、状態が有効状態に設定されている場合に、上記提供された仮想リソースを用いて、上記データの転送を制御するように構成される。
上記通信中継システムは、更に、
上記第1の通信装置が備える上記複数の制御プロトコル手段のうちの、状態が有効状態に設定されている上記制御プロトコル手段における障害の発生を検出する障害検出手段と、
上記制御プロトコル手段における障害の発生が検出された場合に、状態が有効状態に設定される制御プロトコル手段を変更する状態変更手段と、
を備える。
【0024】
また、本発明の他の形態である通信中継方法は、
複数の通信装置を含むとともに、当該複数の通信装置を介してデータを中継する通信中継システムに適用され、
上記複数の通信装置の1つである第1の通信装置が、物理的な通信リソースである物理リソースを用いて上記データを転送し、
上記第1の通信装置が、互いに独立に作動するように構成された複数の制御手段の1つに含まれるとともに、予め定められた通信プロトコルに従った制御メッセージに基づいて上記データの転送を制御する制御プロトコル手段の状態を有効状態に設定し、
上記第1の通信装置が、上記物理リソースを、上記複数の制御手段のそれぞれへ、互いに異なる仮想的な通信リソースである仮想リソースとして提供し、
状態が有効状態に設定されている上記制御プロトコル手段が、上記提供された仮想リソースを用いて、上記データの転送を制御し、
上記第1の通信装置が備える上記複数の制御プロトコル手段のうちの、状態が有効状態に設定されている上記制御プロトコル手段における障害の発生を検出し、
上記制御プロトコル手段における障害の発生が検出された場合に、状態が有効状態に設定される制御プロトコル手段を変更する方法である。
【0025】
また、本発明の他の形態である通信装置は、
物理的な通信リソースである物理リソースを用いてデータを転送するデータ転送手段を備えるとともに、
予め定められた通信プロトコルに従った制御メッセージに基づいて上記データの転送を制御する制御プロトコル手段を少なくとも1つ含む制御手段を複数備える。
更に、上記複数の制御手段は、互いに独立に作動するように構成される。
【0026】
加えて、上記通信装置は、
上記複数の制御手段の1つに含まれる上記制御プロトコル手段の状態を有効状態に設定する状態設定手段と、
上記物理リソースを、上記複数の制御手段のそれぞれへ、互いに異なる仮想的な通信リソースである仮想リソースとして提供する仮想リソース提供手段と、
を備える。
加えて、上記制御プロトコル手段は、状態が有効状態に設定されている場合に、上記提供された仮想リソースを用いて、上記データの転送を制御するように構成される。
【0027】
また、本発明の他の形態であるプログラムは、
物理的な通信リソースである物理リソースを用いてデータを転送する通信装置に、
予め定められた通信プロトコルに従った制御メッセージに基づいて上記データの転送を制御する制御プロトコル手段を少なくとも1つ含む制御手段を複数実現させるためのプログラムである。
更に、上記複数の制御手段は、互いに独立に作動するように構成される。
【0028】
加えて、上記プログラムは、
上記通信装置に、
上記複数の制御手段の1つに含まれる上記制御プロトコル手段の状態を有効状態に設定する状態設定手段と、
上記物理リソースを、上記複数の制御手段のそれぞれへ、互いに異なる仮想的な通信リソースである仮想リソースとして提供する仮想リソース提供手段と、
を実現させる。
更に、上記制御プロトコル手段は、状態が有効状態に設定されている場合に、上記提供された仮想リソースを用いて、上記データの転送を制御するように構成される。
【発明の効果】
【0029】
本発明は、以上のように構成されることにより、通信装置にて障害が発生した場合に、停止することなくデータの転送を制御し、且つ、通信装置の製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1実施形態に係る通信中継システムの概略構成を表す図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る通信装置の機能の概略を表すブロック図である。
【図3】制御メッセージを送受信するネットワークにおいて認識される制御部を概念的に示した説明図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る通信装置の制御部が実行する障害検出プログラムを示したフローチャートである。
【図5】本発明の第1実施形態に係る通信装置の制御部が実行する通信経路変更プログラムを示したフローチャートである。
【図6】本発明の第1実施形態に係る通信中継システム1の作動のうちの、制御部において障害が発生した場合の作動を概念的に示した説明図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る通信中継システムの機能の概略を表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明に係る、通信中継システム、通信中継方法、通信装置、及び、プログラム、の各実施形態について図1〜図7を参照しながら説明する。
【0032】
<第1実施形態>
(構成)
図1に示したように、第1実施形態に係る通信中継システム1は、複数(本例では、4つ)の通信装置100−i(本例では、iは、1〜4の整数)を含む。通信中継システム1は、複数の通信装置100−iを介して主信号トラヒック(データ)を中継するシステムである。
【0033】
各通信装置100−iは、主信号トラヒック(データ)を伝送(送受信)するための主信号線20と、制御メッセージを伝送するための制御線30と、のそれぞれを介して、他の通信装置100−iと通信可能に接続されている。
【0034】
制御メッセージは、予め設定された通信プロトコル(通信経路制御プロトコル)に従った情報であり、且つ、主信号トラヒック(データ)の転送(例えば、通信経路等)を制御するための情報である。本例では、制御メッセージは、ルーティングプロトコル、シグナリングプロトコル、及び/又は、リンクの発見及び管理を行う通信プロトコルである。
【0035】
ルーティングプロトコルは、通信リソースの空き状態(空き帯域、使用されていない帯域)を表す情報の広告、及び、最適な通信経路の決定を行うための通信プロトコルである。例えば、ルーティングプロトコルは、OSPF−TE、IS−IS、又は、BGP等である。
【0036】
シグナリングプロトコルは、通信経路の削除、及び、通信経路の変更を行うための通信プロトコルである。例えば、シグナリングプロトコルは、RSVP−TE、又は、LDP等である。また、リンクの発見及び管理を行う通信プロトコルは、例えば、LDP、又は、LLDP等である。
【0037】
本例では、複数の通信装置100−iは、リング状に接続されている。具体的には、通信装置100−1は、通信装置100−2、及び、通信装置100−3のそれぞれと接続されている。更に、通信装置100−4は、通信装置100−2、及び、通信装置100−3のそれぞれと接続されている。
なお、複数の通信装置100−iは、直線状、ツリー状、又は、メッシュ状に接続されていてもよい。
【0038】
各通信装置100−iは、図示しない複数の情報処理装置を備える。複数の情報処理装置は、互いに独立に動作する。各情報処理装置は、中央処理装置(CPU;Central Processing Unit)、及び、記憶装置(メモリ及びハードディスク駆動装置(HDD;Hard Disk Drive))を備える。各通信装置100−iは、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、後述する機能の一部を実現するように構成されている。
【0039】
(機能)
図2は、上記のように構成された通信装置100−iの機能を表すブロック図である。通信装置100−iの機能は、制御メッセージ送受信部200と、複数(本例では、2つ)の制御部(制御手段、障害検出手段、状態変更情報送信手段、状態変更手段の一部)300A,300Bと、装置管理部(状態設定手段、状態変更手段の一部)400と、主信号転送部(データ転送手段)500と、を含む。
【0040】
制御メッセージ送受信部200は、制御メッセージを他の通信装置100−iとの間で送受信(交換)する。制御メッセージ送受信部200は、複数(本例では、3つ)の制御IF(Interface)部211,212,213と、制御メッセージ振分部220と、制御メッセージ転送部230と、を含む。
【0041】
各制御IF部211,212,213は、制御メッセージを送受信する。各制御IF部211,212,213は、受信した制御メッセージを、制御メッセージ振分部220及び制御メッセージ転送部230のそれぞれへ出力する。各制御IF部211,212,213は、制御メッセージ転送部230からの指示に従って、受信した制御メッセージを他の通信装置100−iへ送信(転送)する。
【0042】
制御メッセージ振分部220は、各制御IF部211,212,213により受信された制御メッセージが、自装置を送信先(宛先)とするメッセージである場合、複数の制御部300A,300Bのそれぞれへ、当該制御メッセージを出力する(即ち、制御メッセージを振り分ける)。
【0043】
制御メッセージ転送部230は、各制御IF部211,212,213により受信された制御メッセージが、自装置以外の通信装置100−iを送信先とするメッセージである場合、当該制御メッセージを転送する旨を表す指示を制御IF部211,212,213へ出力する。
【0044】
このように、制御メッセージ送受信部200が複数の制御IF部211,212,213を備えているので、複数の制御線30を介して、1対の通信装置を接続することにより、当該1対の通信装置間の通信を冗長化することができる。
【0045】
複数の制御部300A,300Bは、制御メッセージ送受信部200を介して制御メッセージを送受信する。
【0046】
制御部300Aは、複数の制御プロトコル部(制御プロトコル手段)310A,…と、制御用通信経路管理部320Aと、仮想リソース管理部330Aと、を含む。なお、制御部300Bも、制御部300Aと同様の、複数の制御プロトコル部310B,…と、制御用通信経路管理部320Bと、仮想リソース管理部330Bと、を含む。
【0047】
各制御プロトコル部310A,…は、当該制御プロトコル部310A,…に対応付けられた通信経路制御プロトコルに従った制御メッセージに基づいて、データの転送を制御するための処理を行う。なお、本例では、複数の制御プロトコル部310A,…は、互いに独立に連携して作動する。また、本例では、制御部300Aに含まれる複数の制御プロトコル部310A,…と制御部300Bに含まれる複数の制御プロトコル部310B,…とも互いに連携して作動可能に構成されている。
【0048】
各制御プロトコル部310A,…は、制御部300Aにより受信された制御メッセージに基づいて、データ(主信号トラヒック)の転送(例えば、通信経路等)を制御する。なお、各制御プロトコル部310A,…は、ある主信号用通信経路に対して、状態が有効状態に設定されている場合に、制御メッセージに基づいて、当該主信号用通信経路を経由するデータ(主信号トラヒック)の転送(例えば、通信経路等)を制御する。
【0049】
また、各制御プロトコル部310A,…は、当該制御プロトコル部310A,…を含む制御部300Aと制御用通信経路において時計方向側にて隣接する制御部における障害の発生を検出する。本例では、各制御プロトコル部310A,…は、予め設定された検出周期が経過する毎に、当該制御プロトコル部310A,…に対応付けられた通信経路制御プロトコルに従ったキープアライブ信号を送受信することによって、障害の発生を検出する。
【0050】
制御用通信経路管理部320Aは、制御プロトコル部310A,…によって設定された制御用通信経路を表す情報を管理(例えば、記憶)する。制御用通信経路は、制御メッセージを中継する通信経路(制御メッセージの通信経路)である。
【0051】
仮想リソース管理部330Aは、制御部300Aに提供されている(割り当てられている)仮想リソースを表す情報を管理する。ここで、仮想リソースは、物理リソースを仮想化した、仮想的な通信リソースである。物理リソースは、主信号トラヒックを転送するために用いられる物理的な通信リソースであり、本例では、主信号転送部500における通信帯域である。
【0052】
なお、制御部300Aは、第1の情報処理装置により実現され、制御部300Bは、第2の情報処理装置により実現される。即ち、各制御部300A,300Bは、互いに異なる情報処理装置により実現される。このような構成により、複数の制御部300A,300Bは、互いに独立に作動する。
【0053】
装置管理部400は、通信装置100−i内の物理リソースの管理、及び、通信装置100−iを構成するハードウェアの制御を行う。
装置管理部400は、主信号用通信経路管理部410と、通信リソース仮想化部(仮想リソース提供手段)420と、物理リソース管理部430と、迂回判定部440と、転送制御部450と、を含む。
【0054】
主信号用通信経路管理部410は、主信号転送部500に設定された主信号用通信経路を表す情報を管理する。主信号用通信経路は、主信号トラヒック(データ)を中継する通信経路(主信号トラヒックの通信経路)である。
【0055】
通信リソース仮想化部420は、物理リソース管理部430により管理されている情報が表す物理リソースを、複数の制御部300A,300Bのそれぞれへ、互いに異なる仮想的な通信リソースである仮想リソースとして提供する。通信リソース仮想化部420は、提供した仮想リソースを特定するための情報を、各制御部300A,300Bへ通知する。
【0056】
物理リソース管理部430は、物理リソースを表す情報を管理する。
迂回判定部440は、制御部300A,300Bからの要求に応じて、受信された制御メッセージが、制御プロトコル部における障害の発生に基づいて送信された(即ち、主信号転送部500の制御を行う)か否かを判定する。
【0057】
また、装置管理部400は、各制御部300A,300Bの状態を表す情報を管理する。各制御部300A,300Bの状態は、主信号転送部500に対して設定されている主信号用通信経路のそれぞれに対して、互いに独立に設定される。
【0058】
更に、1つの主信号用通信経路に対して、通信経路制御プロトコル毎に、複数の制御部300A,300Bのうちの1つに含まれる制御プロトコル部310A,310B,…の状態が有効状態に設定され、且つ、複数の制御部300A,300Bのうちの他のすべてに含まれる制御プロトコル部310A,310B,…の状態が非有効状態に設定される。
【0059】
転送制御部450は、迂回判定部440により、制御メッセージが、制御プロトコル部における障害の発生に基づいて送信されなかった(即ち、新規に主信号用通信経路が設定された)と判定された場合、主信号転送部500の制御を行う。
【0060】
主信号転送部500は、物理リソースを用いて、主信号トラヒック(データ)を他の通信装置100−iとの間で送受信する(即ち、データを転送する)。主信号転送部500は、複数(本例では、4つ)の主信号IF(Interface)部511,512,513,514と、スイッチ部520と、を含む。複数の主信号IF部511,512,513,514と、スイッチ部520と、は、物理リソースを構成している。
【0061】
各主信号IF部511,512,513,514は、主信号トラヒックを送受信する。
スイッチ部520は、各主信号IF部511,512,513,514間の接続を切り替える。
【0062】
ところで、各通信装置100−iが備える複数の制御部300A,300B(具体的には、制御プロトコル部310A,310B,…)は、互いに異なるとともに互いに独立した仮想リソースを介して主信号転送部500を制御する。従って、制御メッセージを送受信するネットワーク(通信網)において、各通信装置100−iが備える複数の制御部300A,300Bは、図3に示したように認識される。
【0063】
ここで、通信装置100−1が備える制御部300Aは、制御部300−1Aとも表記され、通信装置100−1が備える制御部300Bは、制御部300−1Bとも表記される。同様に、通信装置100−2が備える制御部300Aは、制御部300−2Aとも表記され、通信装置100−2が備える制御部300Bは、制御部300−2Bとも表記される。また、通信装置100−3が備える制御部300Aは、制御部300−3Aとも表記され、通信装置100−3が備える制御部300Bは、制御部300−3Bとも表記される。また、通信装置100−4が備える制御部300Aは、制御部300−4Aとも表記され、通信装置100−4が備える制御部300Bは、制御部300−4Bとも表記される。
【0064】
即ち、制御部300−1Aは、制御部300−2A、制御部300−2B、制御部300−3A、及び、制御部300−3Bのそれぞれと接続され、制御部300−1Bは、制御部300−2A、制御部300−2B、制御部300−3A、及び、制御部300−3Bのそれぞれと接続される。更に、制御部300−4Aは、制御部300−2A、制御部300−2B、制御部300−3A、及び、制御部300−3Bのそれぞれと接続され、制御部300−4Bは、制御部300−2A、制御部300−2B、制御部300−3A、及び、制御部300−3Bのそれぞれと接続される。
【0065】
即ち、このネットワークにおいては、各制御部が仮想的な通信装置として認識される。従って、通信経路制御プロトコル毎に、制御部にて障害が発生した場合に、障害が発生した制御部(仮想的な通信装置)を迂回するように、通信経路を変更することにより、制御メッセージの送受信が中断することを回避することができる。
【0066】
また、図2に示したように、各制御部300A,300Bは、制御メッセージ送受信部200に接続された、いずれの制御線30を介しても、制御メッセージを送受信することができる。従って、いずれの制御部300A,300B(仮想的な通信装置)にて障害が発生した場合であっても、障害が発生した制御部(仮想的な通信装置)を迂回することができる。
【0067】
(作動)
次に、上述した通信中継システム1の作動について、図4〜図6を参照しながら説明する。ここでは、説明を簡単にするため、ある1つの通信経路制御プロトコルに対する通信中継システム1の作動について説明する。なお、通信中継システム1は、複数の通信経路制御プロトコルのそれぞれに対して、下記と同様に作動する。
【0068】
図4及び図5は、各制御部300A,300Bが実行するプログラムを示したフローチャートである。図6は、制御部において障害が発生した場合の通信中継システム1の作動を概念的に示した説明図である。
【0069】
ここで、通信装置100−1が備える主信号転送部500は、主信号転送部500−1とも表記され、通信装置100−2が備える主信号転送部500は、主信号転送部500−2とも表記され、通信装置100−4が備える主信号転送部500は、主信号転送部500−4とも表記される。
【0070】
いま、図6に示したように、主信号用通信経路P1として、主信号転送部500−1、主信号転送部500−2、及び、主信号転送部500−4を順に経由する通信経路が設定され、且つ、制御用通信経路P2として、制御部300−1A、制御部300−2A、及び、制御部300−4Aを順に経由する通信経路が設定されている場合を想定する。
【0071】
なお、主信号用通信経路P1及び制御用通信経路P2は、主信号用通信経路P1を構成する通信装置と、制御用通信経路P2を構成する通信装置と、が一致するように設定される。
【0072】
このような状態において、制御部300−2A(即ち、通信装置100−2の制御部300A)に含まれる制御プロトコル部にて障害が発生した場合について説明する。
ところで、各通信装置100−iの各制御部300A,300Bは、図4及び図5にフローチャートにより示したプログラムを自装置の起動時に実行するようになっている。
【0073】
従って、通信装置100−1(第2の通信装置)の制御部300−1Aは、図4のステップS101にて、制御用通信経路P2において時計方向側にて隣接する制御部300−2Aに含まれる制御プロトコル部において障害が発生したことを検出するまで待機する。
【0074】
上記仮定に従えば、制御部300−1Aは、「Yes」と判定して図4のステップS102へ進み、発生した障害によって影響を受ける通信経路を特定する。なお、本例では、制御部300−1Aは、予め設定された検出周期が経過する毎に、キープアライブ信号を送受信することによって、障害の発生を検出する。
【0075】
ここでは、制御部300−1Aは、発生した障害によって影響を受ける通信経路として、制御用通信経路P2を特定する。次いで、制御部300−1Aは、図4のステップS102にて特定された通信経路の代替となる通信経路(代替通信経路)を取得する(図4のステップS103)。
【0076】
具体的には、制御部300−1Aは、図4のステップS102にて特定された制御用通信経路P2(即ち、主信号用通信経路P1)を構成する通信装置と同一の通信装置により構成される通信経路(即ち、制御部300−1A、制御部300−2B、及び、制御部300−4Aを順に経由する通信経路)を代替通信経路P3として取得する。
【0077】
次いで、制御部300−1Aは、代替通信経路において時計方向側にて隣接する制御部300−2Bへ、制御メッセージを送信する(図4のステップS104)。この制御メッセージは、状態が有効状態に設定される制御プロトコル部を変更する旨を表す状態変更情報である。更に、状態変更情報は、代替通信経路P3を特定するための通信経路特定情報を含む。
【0078】
その後、制御部300−1Aは、図4のステップS101へ戻り、ステップS101〜ステップS104の処理を繰り返し実行する。
【0079】
一方、制御部300−2Bは、図5のステップS201にて、制御メッセージを受信するまで待機する。この時点では、制御部300−2Bは、制御部300−1Aから制御メッセージを受信する。
【0080】
従って、制御部300−2Bは、「Yes」と判定してステップS202へ進み、受信した制御メッセージとしての状態変更情報が含む通信経路特定情報により特定される代替通信経路P3を取得する。
【0081】
次いで、制御部300−2Bは、受信された制御メッセージが、制御プロトコル部における障害の発生に基づいて送信されたか否かを判定する。
【0082】
具体的には、制御部300−2Bは、迂回判定部440へ要求を出力し、上記取得された代替通信経路P3を構成する通信装置と、主信号用通信経路P1を構成する通信装置と、が一致しているか否かを判定した結果を迂回判定部440から取得する。
【0083】
制御部300−2Bは、上記取得された通信経路を構成する通信装置と、主信号用通信経路P1を構成する通信装置と、が一致していると判定された場合、受信された制御メッセージが、制御プロトコル部における障害の発生に基づいて送信されたと判定する。一方、制御部300−2Bは、上記取得された通信経路を構成する通信装置と、主信号用通信経路P1を構成する通信装置と、が一致していないと判定された場合、受信された制御メッセージが、制御プロトコル部における障害の発生に基づいて送信されなかったと判定する。
【0084】
この時点では、上記取得された通信経路P3を構成する通信装置と、主信号用通信経路P1を構成する通信装置と、は一致している。従って、制御部300−2Bは、「Yes」と判定してステップS203へ進み、装置管理部400に、状態が有効状態に設定されていた制御プロトコル部(即ち、制御部300−2Aに含まれる制御プロトコル部)の状態を非有効状態に設定させるとともに、状態が非有効状態に設定されていた制御プロトコル部(即ち、制御部300−2Bに含まれる制御プロトコル部)の状態を有効状態に設定させる。
【0085】
これにより、主信号用通信経路P1を管理する制御プロトコル部は、制御部300−2Aに含まれる制御プロトコル部から、制御部300−2Bに含まれる制御プロトコル部に変更される。
【0086】
次いで、制御部300−2Bは、代替通信経路P3において時計方向側にて隣接する制御部300−4A(隣接装置)へ、上記受信された制御メッセージを送信(転送)する(ステップS204)。即ち、この場合、主信号用通信経路P1は変更されない。
【0087】
このように、通信中継システム1は、制御部300A,300Bにおける障害の発生が検出された場合に、主信号用通信経路P1(データの通信経路)を維持する。
【0088】
ところで、制御部において障害が発生した場合、データの通信経路も併せて変更するように構成された通信中継システムが知られている(例えば、非特許文献3を参照)。
【非特許文献3】G. Li、他、「IP over Optical Cross-Connect Architectures」、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.) Communications Magazine 2007 Topics in Optical Communications、IEEE、2007年2月
【0089】
この通信中継システムにおいては、データの通信経路の変更に伴って、データの中継(転送)が中断する。これに対し、第1実施形態に係る通信中継システム1によれば、制御部300A,300Bにおいて障害が発生した場合であっても、データの中継が中断することを防止することができる。
【0090】
その後、制御部300−2Bは、図5のステップS201へ戻り、ステップS201〜ステップS207の処理を繰り返し実行する。
【0091】
一方、制御部300−4Aは、制御部300−2Bから上記制御メッセージを受信すると、応答メッセージを、制御部300−2Bを経由させて制御部300−1Aへ送信する。これにより、制御用通信経路の変更が完了する。
【0092】
このように、通信装置100−2(第1の通信装置)は、状態変更情報としての制御メッセージを受信した場合、主信号用通信経路P1において通信装置100−2と隣接する通信装置である通信装置100−4(第3の通信装置)へ、当該制御メッセージを転送する。
これによれば、通信装置100−2において、状態が有効状態に設定されている制御プロトコル部が変更されたことを、通信装置100−4に迅速に伝達することができる。
【0093】
一方、受信された制御メッセージが、制御プロトコル部における障害の発生に基づいて送信されなかったと判定された場合、制御部300−2Bは、図5のステップS202にて「No」と判定してステップS205へ進む。
【0094】
そして、制御部300−2Bは、制御メッセージとしての状態変更情報が含む通信経路特定情報により特定される制御用通信経路を構成する通信装置と同一の通信装置により構成される主信号用通信経路を新規に設定するため、主信号転送部500を制御する。
【0095】
即ち、通信装置100−2は、受信した制御メッセージに含まれる通信経路特定情報により特定される通信経路が、データの通信経路として既に確保されている通信経路と異なるとき、当該通信経路特定情報により特定される通信経路を、データの通信経路として新たに確保する処理を実行する、と言うことができる。
【0096】
次いで、制御部300−2Bは、通信リソース仮想化部420に、図5のステップS205にて新たに設定された主信号用通信経路を、各制御部300−2A,300−2Bへ通知させる(図5のステップS206)。
【0097】
その後、制御部300−2Bは、図5のステップS205にて新たに設定された主信号用通信経路を、通信中継システム1内に広告する(図5のステップS207)。そして、制御部300−2Bは、上述した場合と同様に、図5のステップS204以降の処理を実行する。
【0098】
なお、制御部300−2Bは、制御メッセージが、終点となる通信装置まで転送され、当該通信装置から応答メッセージを受信した場合に、図5のステップS205〜ステップS207の処理を実行するように構成されていてもよい。
【0099】
以上、説明したように、本発明の第1実施形態に係る通信中継システム1によれば、通信装置100−2(第1の通信装置)は、状態が有効状態に設定されている制御プロトコル部(制御部300−2A(制御手段)に含まれる制御プロトコル部)に障害が発生した場合であっても、停止することなくデータ(主信号トラヒック)の通信経路を制御することができる。
【0100】
更に、状態が有効状態に設定される制御プロトコル部が変更された場合であっても、各制御プロトコル部は互いに異なる仮想リソースを用いてデータの転送を制御するので、データの通信経路の制御状態を制御部300A,300B間で同期する必要がない。この結果、通信装置100−iの製造コストを低減することができる。
【0101】
このように、通信中継システム1によれば、通信装置100−iにて障害が発生した場合に、停止することなくデータの転送を制御することができるとともに、通信装置100−iの製造コストを低減することができる。
【0102】
なお、上記第1実施形態に係る通信中継システム1においては、1つの通信経路制御プロトコルに係る制御プロトコル部において障害が発生した場合、当該通信経路制御プロトコルに係る制御プロトコル部の状態のみを変更するように構成されていた。
【0103】
ところで、上記第1実施形態の変形例に係る通信中継システム1においては、1つの通信経路制御プロトコルに係る制御プロトコル部において障害が発生した場合、すべての通信経路制御プロトコルに係る制御プロトコル部の状態を変更するように構成されていてもよい。具体的には、通信中継システム1は、制御部300Aに含まれる制御プロトコル部の1つにて障害が発生した場合、制御部300Aに含まれる制御プロトコル部のすべての状態を非有効状態に設定し、制御部300Bに含まれる制御プロトコル部のすべての状態を有効状態に設定する。
【0104】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る通信中継システムについて図7を参照しながら説明する。
第2実施形態に係る通信中継システム900は、複数の通信装置910,…を含むとともに、当該複数の通信装置910,…を介してデータを中継するシステムである。
【0105】
更に、複数の通信装置910,…の1つである第1の通信装置910は、
物理的な通信リソースである物理リソースを用いて上記データを転送するデータ転送部(データ転送手段)911を備えるとともに、
複数の制御部(制御手段)913a,913b,…を備える。
【0106】
制御部913aは、予め定められた通信プロトコルに従った制御メッセージに基づいて上記データの転送を制御する制御プロトコル部(制御プロトコル手段)913a1を含む。制御部913bは、予め定められた通信プロトコルに従った制御メッセージに基づいて上記データの転送を制御する制御プロトコル部(制御プロトコル手段)913b1を含む。
【0107】
複数の制御部913a,913b,…は、互いに独立に作動するように構成される。
更に、第1の通信装置910は、
上記複数の制御部913a,913b,…の1つに含まれる制御プロトコル部913a1,913b1,…の状態を有効状態に設定する状態設定部(状態設定手段)914と、
上記物理リソースを、上記複数の制御部913a,913b,…のそれぞれへ、互いに異なる仮想的な通信リソースである仮想リソースとして提供する仮想リソース提供部(仮想リソース提供手段)912と、
を備える。
【0108】
各制御プロトコル部913a1,913b1,…は、状態が有効状態に設定されている場合に、上記提供された仮想リソースを用いて、上記データの転送を制御するように構成される。
【0109】
通信中継システム900は、更に、
第1の通信装置910が備える複数の制御プロトコル部913a1,913b1,…のうちの、状態が有効状態に設定されている制御プロトコル部913a1,913b1,…における障害の発生を検出する障害検出部(障害検出手段)920と、
制御プロトコル部913a1,913b1,…における障害の発生が検出された場合に、状態が有効状態に設定される制御プロトコル部913a1,913b1,…を変更する状態変更部(状態変更手段)930と、
を備える。
【0110】
これによれば、第1の通信装置910は、状態が有効状態に設定されている制御プロトコル部913a1,913b1,…に障害が発生した場合であっても、停止することなくデータ(主信号トラヒック)の転送(例えば、データの通信経路等)を制御することができる。更に、状態が有効状態に設定される制御プロトコル部913a1,913b1,…が変更された場合であっても、各制御プロトコル部913a1,913b1,…は互いに異なる仮想リソースを用いてデータの転送を制御するので、制御状態を制御部913a,913b,…間で同期する必要がない。この結果、第1の通信装置910の製造コストを低減することができる。
【0111】
このように、通信中継システム900によれば、通信装置910,…にて障害が発生した場合に、停止することなくデータの転送を制御することができるとともに、通信装置910,…の製造コストを低減することができる。
【0112】
以上、上記実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成及び詳細に、本願発明の範囲内において当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0113】
なお、上記実施形態において通信中継システム1の機能の一部は、CPUがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現されていたが、回路等のハードウェアにより実現されていてもよい。
【0114】
また、上記実施形態においてプログラムは、記憶装置に記憶されていたが、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記憶されていてもよい。例えば、記録媒体は、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、及び、半導体メモリ等の可搬性を有する媒体である。
【0115】
また、上記実施形態の他の変形例として、上述した実施形態及び変形例の任意の組み合わせが採用されてもよい。
【0116】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のように記載され得るが、以下には限られない。
【0117】
(付記1)
複数の通信装置を含むとともに、当該複数の通信装置を介してデータを中継する通信中継システムであって、
前記複数の通信装置の1つである第1の通信装置は、
物理的な通信リソースである物理リソースを用いて前記データを転送するデータ転送手段を備えるとともに、
予め定められた通信プロトコルに従った制御メッセージに基づいて前記データの転送を制御する制御プロトコル手段を少なくとも1つ含む制御手段を複数備え、
前記複数の制御手段は、互いに独立に作動するように構成され、
更に、前記第1の通信装置は、
前記複数の制御手段の1つに含まれる前記制御プロトコル手段の状態を有効状態に設定する状態設定手段と、
前記物理リソースを、前記複数の制御手段のそれぞれへ、互いに異なる仮想的な通信リソースである仮想リソースとして提供する仮想リソース提供手段と、
を備え、
前記制御プロトコル手段は、状態が有効状態に設定されている場合に、前記提供された仮想リソースを用いて、前記データの転送を制御するように構成され、
前記通信中継システムは、更に、
前記第1の通信装置が備える前記複数の制御プロトコル手段のうちの、状態が有効状態に設定されている前記制御プロトコル手段における障害の発生を検出する障害検出手段と、
前記制御プロトコル手段における障害の発生が検出された場合に、状態が有効状態に設定される制御プロトコル手段を変更する状態変更手段と、
を備える通信中継システム。
【0118】
これによれば、第1の通信装置は、状態が有効状態に設定されている制御プロトコル手段に障害が発生した場合であっても、停止することなくデータ(主信号トラヒック)の転送(例えば、データの通信経路等)を制御することができる。更に、状態が有効状態に設定される制御プロトコル手段が変更された場合であっても、各制御プロトコル手段は互いに異なる仮想リソースを用いてデータの転送を制御するので、制御状態を制御手段間で同期する必要がない。この結果、第1の通信装置の製造コストを低減することができる。
【0119】
このように、上記通信中継システムによれば、通信装置にて障害が発生した場合に、停止することなくデータの転送を制御することができるとともに、通信装置の製造コストを低減することができる。
【0120】
(付記2)
付記1に記載の通信中継システムであって、
前記制御手段における障害の発生が検出された場合に、前記データの通信経路を維持するように構成された通信中継システム。
【0121】
これによれば、制御手段において障害が発生した場合であっても、データの中継が中断することを防止することができる。
【0122】
(付記3)
付記1又は付記2に記載の通信中継システムであって、
前記複数の通信装置のうちの、前記データの通信経路において前記第1の通信装置と隣接する通信装置である第2の通信装置は、
前記障害検出手段と、
前記制御手段における障害の発生が検出された場合に、状態が有効状態に設定される制御プロトコル手段を変更する旨を表す状態変更情報を前記第1の通信装置へ送信する状態変更情報送信手段と、
を備え、
前記状態設定手段は、前記状態変更情報を受信した場合に、状態が有効状態に設定されている前記制御プロトコル手段の状態を非有効状態に設定するとともに、当該制御プロトコル手段以外の制御プロトコル手段の1つの状態を有効状態に設定するように構成された通信中継システム。
【0123】
(付記4)
付記3に記載の通信中継システムであって、
前記第1の通信装置は、前記状態変更情報を受信した場合、前記複数の通信装置のうちの、前記データの通信経路において前記第1の通信装置と隣接する通信装置である第3の通信装置へ、当該状態変更情報を転送するように構成された通信中継システム。
【0124】
これによれば、第1の通信装置において、状態が有効状態に設定されている制御プロトコル手段が変更されたことを、第3の通信装置に迅速に伝達することができる。
【0125】
(付記5)
付記1乃至付記4のいずれか一項に記載の通信中継システムであって、
前記状態変更情報は、通信経路を特定するための通信経路特定情報を含む前記制御メッセージであり、
前記第1の通信装置は、前記制御メッセージを受信した場合、当該制御メッセージに含まれる通信経路特定情報により特定される通信経路が、前記データの通信経路として既に確保されている通信経路と異なるとき、当該通信経路特定情報により特定される通信経路を、前記データの通信経路として新たに確保する処理を実行するように構成された通信中継システム。
【0126】
(付記6)
複数の通信装置を含むとともに、当該複数の通信装置を介してデータを中継する通信中継システムに適用され、
前記複数の通信装置の1つである第1の通信装置が、物理的な通信リソースである物理リソースを用いて前記データを転送し、
前記第1の通信装置が、互いに独立に作動するように構成された複数の制御手段の1つに含まれるとともに、予め定められた通信プロトコルに従った制御メッセージに基づいて前記データの転送を制御する制御プロトコル手段の状態を有効状態に設定し、
前記第1の通信装置が、前記物理リソースを、前記複数の制御手段のそれぞれへ、互いに異なる仮想的な通信リソースである仮想リソースとして提供し、
状態が有効状態に設定されている前記制御プロトコル手段が、前記提供された仮想リソースを用いて、前記データの転送を制御し、
前記第1の通信装置が備える前記複数の制御プロトコル手段のうちの、状態が有効状態に設定されている前記制御プロトコル手段における障害の発生を検出し、
前記制御プロトコル手段における障害の発生が検出された場合に、状態が有効状態に設定される制御プロトコル手段を変更する、通信中継方法。
【0127】
(付記7)
付記6に記載の通信中継方法であって、
前記制御手段における障害の発生が検出された場合に、前記データの通信経路を維持する、通信中継方法。
【0128】
(付記8)
付記6又は付記7に記載の通信中継方法であって、
前記複数の通信装置のうちの、前記データの通信経路において前記第1の通信装置と隣接する通信装置である第2の通信装置が、状態が有効状態に設定されている前記制御プロトコル手段における障害の発生を検出し、
前記第2の通信装置が、前記制御プロトコル手段における障害の発生が検出された場合に、状態が有効状態に設定される制御プロトコル手段を変更する旨を表す状態変更情報を前記第1の通信装置へ送信し、
前記第1の通信装置が、前記状態変更情報を受信した場合に、状態が有効状態に設定されている前記制御プロトコル手段の状態を非有効状態に設定するとともに、当該制御プロトコル手段以外の制御プロトコル手段の1つの状態を有効状態に設定する、通信中継方法。
【0129】
(付記9)
物理的な通信リソースである物理リソースを用いてデータを転送するデータ転送手段を備えるとともに、
予め定められた通信プロトコルに従った制御メッセージに基づいて前記データの転送を制御する制御プロトコル手段を少なくとも1つ含む制御手段を複数備え、
前記複数の制御手段は、互いに独立に作動するように構成され、
更に、
前記複数の制御手段の1つに含まれる前記制御プロトコル手段の状態を有効状態に設定する状態設定手段と、
前記物理リソースを、前記複数の制御手段のそれぞれへ、互いに異なる仮想的な通信リソースである仮想リソースとして提供する仮想リソース提供手段と、
を備え、
前記制御プロトコル手段は、状態が有効状態に設定されている場合に、前記提供された仮想リソースを用いて、前記データの転送を制御するように構成された通信装置。
【0130】
(付記10)
付記9に記載の通信装置であって、
前記制御手段における障害の発生が検出された場合に、前記データの通信経路を維持するように構成された通信装置。
【0131】
(付記11)
付記9又は付記10に記載の通信装置であって、
前記状態設定手段は、状態が有効状態に設定される制御プロトコル手段を変更する旨を表す状態変更情報を受信した場合に、状態が有効状態に設定されている前記制御プロトコル手段の状態を非有効状態に設定するとともに、当該制御プロトコル手段以外の制御プロトコル手段の1つの状態を有効状態に設定するように構成された通信装置。
【0132】
(付記12)
物理的な通信リソースである物理リソースを用いてデータを転送する通信装置に、
予め定められた通信プロトコルに従った制御メッセージに基づいて前記データの転送を制御する制御プロトコル手段を少なくとも1つ含む制御手段を複数実現させるとともに、
前記複数の制御手段は、互いに独立に作動するように構成され、
更に、前記通信装置に、
前記複数の制御手段の1つに含まれる前記制御プロトコル手段の状態を有効状態に設定する状態設定手段と、
前記物理リソースを、前記複数の制御手段のそれぞれへ、互いに異なる仮想的な通信リソースである仮想リソースとして提供する仮想リソース提供手段と、
を実現させ、加えて、
前記制御プロトコル手段は、状態が有効状態に設定されている場合に、前記提供された仮想リソースを用いて、前記データの転送を制御するように構成されたプログラム。
【0133】
(付記13)
付記12に記載のプログラムであって、
前記通信装置に、
前記制御手段における障害の発生が検出された場合に、前記データの通信経路を維持させるためのプログラム。
【0134】
(付記14)
付記12又は付記13に記載のプログラムであって、
前記状態設定手段は、状態が有効状態に設定される制御プロトコル手段を変更する旨を表す状態変更情報を受信した場合に、状態が有効状態に設定されている前記制御プロトコル手段の状態を非有効状態に設定するとともに、当該制御プロトコル手段以外の制御プロトコル手段の1つの状態を有効状態に設定するように構成されたプログラム。
【産業上の利用可能性】
【0135】
本発明は、複数の通信装置を介してデータを中継する通信中継システム等に適用可能である。
【符号の説明】
【0136】
1 通信中継システム
20 主信号線
30 制御線
100−1,100−2,100−3,100−4 通信装置
200 制御メッセージ送受信部
211,212,213 制御IF部
220 制御メッセージ振分部
230 制御メッセージ転送部
300A,300B 制御部
310A,310B,… 制御プロトコル部
320A,320B 制御用通信経路管理部
330A,330B 仮想リソース管理部
400 装置管理部
410 主信号用通信経路管理部
420 通信リソース仮想化部
430 物理リソース管理部
440 迂回判定部
450 転送制御部
500 主信号転送部
511,512,513,514 主信号IF部
520 スイッチ部
900 通信中継システム
910,… 通信装置
911 データ転送部
912 仮想リソース提供部
913a,913b,… 制御部
913a1,913b1,… 制御プロトコル部
914 状態設定部
920 障害検出部
930 状態変更部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の通信装置を含むとともに、当該複数の通信装置を介してデータを中継する通信中継システムであって、
前記複数の通信装置の1つである第1の通信装置は、
物理的な通信リソースである物理リソースを用いて前記データを転送するデータ転送手段を備えるとともに、
予め定められた通信プロトコルに従った制御メッセージに基づいて前記データの転送を制御する制御プロトコル手段を少なくとも1つ含む制御手段を複数備え、
前記複数の制御手段は、互いに独立に作動するように構成され、
更に、前記第1の通信装置は、
前記複数の制御手段の1つに含まれる前記制御プロトコル手段の状態を有効状態に設定する状態設定手段と、
前記物理リソースを、前記複数の制御手段のそれぞれへ、互いに異なる仮想的な通信リソースである仮想リソースとして提供する仮想リソース提供手段と、
を備え、
前記制御プロトコル手段は、状態が有効状態に設定されている場合に、前記提供された仮想リソースを用いて、前記データの転送を制御するように構成され、
前記通信中継システムは、更に、
前記第1の通信装置が備える前記複数の制御プロトコル手段のうちの、状態が有効状態に設定されている前記制御プロトコル手段における障害の発生を検出する障害検出手段と、
前記制御プロトコル手段における障害の発生が検出された場合に、状態が有効状態に設定される制御プロトコル手段を変更する状態変更手段と、
を備える通信中継システム。
【請求項2】
請求項1に記載の通信中継システムであって、
前記制御手段における障害の発生が検出された場合に、前記データの通信経路を維持するように構成された通信中継システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の通信中継システムであって、
前記複数の通信装置のうちの、前記データの通信経路において前記第1の通信装置と隣接する通信装置である第2の通信装置は、
前記障害検出手段と、
前記制御手段における障害の発生が検出された場合に、状態が有効状態に設定される制御プロトコル手段を変更する旨を表す状態変更情報を前記第1の通信装置へ送信する状態変更情報送信手段と、
を備え、
前記状態設定手段は、前記状態変更情報を受信した場合に、状態が有効状態に設定されている前記制御プロトコル手段の状態を非有効状態に設定するとともに、当該制御プロトコル手段以外の制御プロトコル手段の1つの状態を有効状態に設定するように構成された通信中継システム。
【請求項4】
請求項3に記載の通信中継システムであって、
前記第1の通信装置は、前記状態変更情報を受信した場合、前記複数の通信装置のうちの、前記データの通信経路において前記第1の通信装置と隣接する通信装置である第3の通信装置へ、当該状態変更情報を転送するように構成された通信中継システム。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の通信中継システムであって、
前記状態変更情報は、通信経路を特定するための通信経路特定情報を含む前記制御メッセージであり、
前記第1の通信装置は、前記制御メッセージを受信した場合、当該制御メッセージに含まれる通信経路特定情報により特定される通信経路が、前記データの通信経路として既に確保されている通信経路と異なるとき、当該通信経路特定情報により特定される通信経路を、前記データの通信経路として新たに確保する処理を実行するように構成された通信中継システム。
【請求項6】
複数の通信装置を含むとともに、当該複数の通信装置を介してデータを中継する通信中継システムに適用され、
前記複数の通信装置の1つである第1の通信装置が、物理的な通信リソースである物理リソースを用いて前記データを転送し、
前記第1の通信装置が、互いに独立に作動するように構成された複数の制御手段の1つに含まれるとともに、予め定められた通信プロトコルに従った制御メッセージに基づいて前記データの転送を制御する制御プロトコル手段の状態を有効状態に設定し、
前記第1の通信装置が、前記物理リソースを、前記複数の制御手段のそれぞれへ、互いに異なる仮想的な通信リソースである仮想リソースとして提供し、
状態が有効状態に設定されている前記制御プロトコル手段が、前記提供された仮想リソースを用いて、前記データの転送を制御し、
前記第1の通信装置が備える前記複数の制御プロトコル手段のうちの、状態が有効状態に設定されている前記制御プロトコル手段における障害の発生を検出し、
前記制御プロトコル手段における障害の発生が検出された場合に、状態が有効状態に設定される制御プロトコル手段を変更する、通信中継方法。
【請求項7】
請求項6に記載の通信中継方法であって、
前記制御手段における障害の発生が検出された場合に、前記データの通信経路を維持する、通信中継方法。
【請求項8】
請求項6又は請求項7に記載の通信中継方法であって、
前記複数の通信装置のうちの、前記データの通信経路において前記第1の通信装置と隣接する通信装置である第2の通信装置が、状態が有効状態に設定されている前記制御プロトコル手段における障害の発生を検出し、
前記第2の通信装置が、前記制御プロトコル手段における障害の発生が検出された場合に、状態が有効状態に設定される制御プロトコル手段を変更する旨を表す状態変更情報を前記第1の通信装置へ送信し、
前記第1の通信装置が、前記状態変更情報を受信した場合に、状態が有効状態に設定されている前記制御プロトコル手段の状態を非有効状態に設定するとともに、当該制御プロトコル手段以外の制御プロトコル手段の1つの状態を有効状態に設定する、通信中継方法。
【請求項9】
物理的な通信リソースである物理リソースを用いてデータを転送するデータ転送手段を備えるとともに、
予め定められた通信プロトコルに従った制御メッセージに基づいて前記データの転送を制御する制御プロトコル手段を少なくとも1つ含む制御手段を複数備え、
前記複数の制御手段は、互いに独立に作動するように構成され、
更に、
前記複数の制御手段の1つに含まれる前記制御プロトコル手段の状態を有効状態に設定する状態設定手段と、
前記物理リソースを、前記複数の制御手段のそれぞれへ、互いに異なる仮想的な通信リソースである仮想リソースとして提供する仮想リソース提供手段と、
を備え、
前記制御プロトコル手段は、状態が有効状態に設定されている場合に、前記提供された仮想リソースを用いて、前記データの転送を制御するように構成された通信装置。
【請求項10】
物理的な通信リソースである物理リソースを用いてデータを転送する通信装置に、
予め定められた通信プロトコルに従った制御メッセージに基づいて前記データの転送を制御する制御プロトコル手段を少なくとも1つ含む制御手段を複数実現させるとともに、
前記複数の制御手段は、互いに独立に作動するように構成され、
更に、前記通信装置に、
前記複数の制御手段の1つに含まれる前記制御プロトコル手段の状態を有効状態に設定する状態設定手段と、
前記物理リソースを、前記複数の制御手段のそれぞれへ、互いに異なる仮想的な通信リソースである仮想リソースとして提供する仮想リソース提供手段と、
を実現させ、加えて、
前記制御プロトコル手段は、状態が有効状態に設定されている場合に、前記提供された仮想リソースを用いて、前記データの転送を制御するように構成されたプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−199799(P2011−199799A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−67247(P2010−67247)
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成21年度 独立行政法人情報通信研究機構「λユーティリティ技術の研究開発」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】