説明

通信装置

【課題】 要求される言語で記述される情報を含む画像を表わす画像データを、表示部に適切に供給し得る技術を提供する。
【解決手段】 多機能機10は、英語で記述されるウェブページデータが要求される場合に、ROM内の英語文字列テーブルを用いて得られる英語のウェブページデータを、PC300に供給する。多機能機10は、日本語で記述されるウェブページデータが要求される場合に、取得済みの日本語文字列データ用いて得られる日本語のウェブページデータを、PC300に供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書では、ネットワークを介してデータサーバに接続される通信装置を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、LANを介して接続される情報処理装置に、表示データを送信する画像出力装置が開示されている。画像出力装置は、複数の言語に対応する複数個の表示データを格納している。複数個の表示データのそれぞれは、当該表示データに対応する言語で記述される同じ種類の情報(例えばジョブステータス情報)を含む。画像出力装置は、情報処理装置から特定の言語で記述される表示データが要求される場合に、複数個の表示データのうち、当該特定の言語に対応する表示データを、情報処理装置に送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−251261号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の特許文献1の技術では、画像出力装置は、画像出力装置に予め格納されている複数個の表示データ以外の表示データ、即ち、画像出力装置が対応可能な言語以外の言語で記述される表示データが要求されても、当該表示データを送信することができない。
【0005】
本明細書では、要求される言語で記述される情報を含む画像を表わす画像データを、表示部に適切に供給し得る技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書によって開示される技術は、ネットワークを介してデータサーバに接続される通信装置である。通信装置は、第1の情報メモリと、第1の取得部と、第1の供給部と、を備える。第1の情報メモリは、第1の言語で記述される特定情報を表わす第1の特定データを格納する。第1の取得部は、データサーバに格納されている第2の特定データであって、第1の言語とは異なる第2の言語で記述される特定情報を表わす第2の特定データを、データサーバから取得する。第1の供給部は、第1の言語で記述される特定情報が要求される場合に、第1の情報メモリ内の第1の特定データを用いて得られる第1の画像データであって、第1の言語で記述される特定情報を含む第1の画像を表わす第1の画像データに供給し、第2の言語で記述される特定情報が要求される場合に、取得済みの第2の特定データを用いて得られる第2の画像データであって、第2の言語で記述される特定情報を含む第2の画像を表わす第2の画像データを、表示部に供給する。
【0007】
上記の構成によると、通信装置は、第1の言語で記述される特定情報を表わす第1の特定データを予め格納しているために、第1の言語で記述される特定情報が要求される場合に、当該要求に応じて、第1の言語で特定情報が記述される第1の画像を表わす第1の画像データを、表示部に供給することができる。しかも、通信装置は、例えば、第2の言語で記述される特定情報を表わす第2の特定データを予め格納していなくても、第2の特定データをデータサーバから取得することができる。即ち、通信装置は、対応可能な言語を増やすことができる。従って、通信装置は、例えば、通信装置に予め格納されていない第2の言語で記述される特定情報が要求されても、当該要求に応じて、第2の言語で特定情報が記述される第2の画像を表わす第2の画像データを、表示部に供給することができる。即ち、上記の構成によると、通信装置は、要求される言語で記述される情報を含む画像を表わす画像データを、表示部に適切に供給し得る。
【0008】
第1の取得部は、第2の言語で記述される上記の特定情報が要求される際に、第2の特定データを、データサーバから取得してもよい。この構成によれば、第2の言語で記述される特定情報が要求されない環境に通信装置が設置されている状況では、通信装置は、第2の特定データを取得しなくて済むため、ネットワークの負荷を低減することができる。
【0009】
取得済みの第2の特定データは、上記の特定情報に対応する第2の言語の文字列を表わす文字列データを含んでいてもよい。通信装置は、位置データメモリと、生成部と、をさらに備えていてもよい。位置データメモリは、画像上での文字列の位置である第1の文字列位置を示す第1の位置データを格納してもよい。生成部は、第2の言語で記述される上記の特定情報が要求される場合に、位置データメモリ内の第1の位置データと、取得済みの第2の特定データと、を用いて、第1の文字列位置に、上記の特定情報に対応する第2の言語の文字列が配置されている第2の画像を表わす第2の画像データを生成してもよい。第1の供給部は、第2の言語で記述される上記の特定情報が要求される場合に、生成済みの第2の画像データを表示部に供給してもよい。この構成によれば、第1の取得部が第2の画像データ自体をデータサーバから取得する構成と比較して、データサーバから取得するデータのサイズが小さくて済む。この結果、ネットワークの負荷を低減することができる。
【0010】
位置データメモリは、さらに、画像上での文字列の位置である第2の文字列位置であって、第1の文字列位置と異なる第2の文字列位置を示す第2の位置データを格納してもよい。第1の取得部は、さらに、データサーバに格納されている第3の特定データを、データサーバから取得してもよい。第3の特定データは、上記の特定情報に対応する第3の言語の文字列を示す文字列データを含んでいてもよい。第3の言語は、第1及び第2の言語とは異なる言語であってもよい。第3の言語で記述される上記の特定情報が要求される場合に、生成部は、位置データメモリ内の第2の位置データと、取得済みの第3の特定データと、を用いて、第2の文字列位置に、上記の特定情報に対応する第3の言語の文字列が配置されている第3の画像を表わす第3の画像データを生成し、第1の供給部は、生成済みの第3の画像データを表示部に供給してもよい。この構成によれば、通信装置は、要求される言語に応じた位置データを用いて、適切な画像データを生成することができる。
【0011】
上記の特定情報は、通信装置のステータスに関する情報を含んでいてもよい。通信装置は、通信装置のステータスを検出する検出部をさらに備えていてもよい。第1の取得部は、検出部によって検出されるステータスが、第1のステータスである場合に、第2の言語で記述される第1のステータスを表わす第2の特定データを、データサーバから取得し、検出部によって検出されるステータスが、第1のステータスとは異なる第2のステータスである場合に、第2の言語で記述される第2のステータスを表わす第2の特定データを、データサーバから取得してもよい。この構成によれば、通信装置は、通信装置の現在のステータス(例えば通信装置が処理可能な状態であるのか否かのステータス)を表わす第2の特定データを取得して、通信装置の現在のステータスを表わす第2の画像データを、表示部に供給することができる。
【0012】
通信装置は、第2の供給部と第2の取得部とを、さらに備えていてもよい。第2の供給部は、第1の情報メモリ内の第1の特定データと、取得済みの第2の特定データと、の少なくとも一方のデータを、翻訳サーバに供給してもよい。第2の取得部は、翻訳サーバが、少なくとも一方のデータを用いて、言語の翻訳を実行することによって生成される第4の特定データであって、第1及び第2の言語とは異なる第4の言語で記述される上記の特定情報を表わす第4の特定データを、翻訳サーバから取得してもよい。第1の供給部は、第4の言語で記述される上記の特定情報が要求される場合に、取得済みの第4の特定データを用いて得られる第4の画像データであって、第4の言語で記述される上記の特定情報を含む第4の画像を表わす第4の画像データを、表示部に供給してもよい。この構成によれば、通信装置は、例えば、通信装置にもデータサーバにも格納されていない第4の特定データを用いて得られる第4の画像データを、表示部に供給することができる。
【0013】
通信装置は、ネットワークを介して、表示部とウェブブラウザとを備える外部装置に接続されていてもよい。第1の供給部は、外部装置から、第1の言語で記述される上記の特定情報が要求される場合に、ウェブブラウザが解釈可能な形式を有する第1の画像データを、外部装置に供給してもよい。外部装置から、第2の言語で記述される上記の特定情報が要求される場合に、ウェブブラウザが解釈可能な形式を有する第2の画像データを、外部装置に供給してもよい。この構成によると、ユーザは、ウェブブラウザを備える外部装置を用いて、所望の言語で記述される特定情報を通信装置に要求すれば、当該特定情報を含む画像を見ることができる。
【0014】
通信装置は、取得済みの第2の特定データを、第2の情報メモリに格納させる格納制御部をさらに備えていてもよい。第1の供給部は、取得済みの第2の特定データが第2の情報メモリに格納された後に、第2の言語で記述される上記の特定情報が要求される場合に、第2の情報メモリ内の第2の特定データを用いて得られる第2の画像データを、表示部に供給してもよい。この構成によれば、通信装置は、一旦取得した第2の特定データをデータサーバから再度取得せずに済む。
【0015】
取得済みの第2の特定データは、第1の文字列を表わす第1の文字列データと、第2の文字列を表わす第2の文字列データと、を含んでいてもよい。取得済みの第2の特定データが第2の情報メモリに格納された後に、第2の言語で記述される上記の特定情報が要求される場合において、第2の文字列データの代わりに、第3の文字列データが必要である場合に、第1の取得部は、第1の文字列データをデータサーバから取得せずに、第3の文字列データをデータサーバから取得し、第1の供給部は、第2の情報メモリ内の第2の特定データに含まれる第1の文字列データと、取得済みの第3の文字列データと、を用いて得られる第2の画像データを、表示部に供給してもよい。この構成では、第2の特定データが格納された後に、第2の文字列データの代わりに、第3の文字列データが必要である場合に、通信装置は、第2の情報メモリに既に格納されている第1の文字列データを再度取得せず、第2の情報メモリに格納されていない第3の文字列データを取得する。この結果、データサーバから取得するデータのサイズを低減することができる。
【0016】
なお、上記の通信装置を実現するための制御方法、コンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムが記憶された記憶媒体も、新規で有用である。また、上記の通信装置と上記のデータサーバと上記の翻訳サーバとを含むシステムも新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】ネットワークシステムの構成を示す。
【図2】第1のテンプレートデータによって表わされる画像の一例を示す。
【図3】英語ウェブページの一例を示す。
【図4】第2のテンプレートデータによって表わされる画像の一例を示す。
【図5】第3のテンプレートデータによって表わされる画像の一例を示す。
【図6】ウェブページデータ送信処理のフローチャートを示す。
【図7】PCが英語を要求する場合の各装置の動作を示すシーケンス図を示す。
【図8】PCが日本語を要求する場合の各装置の動作を示すシーケンス図を示す。
【図9】PCがドイツ語を要求する場合の各装置の動作を示すシーケンス図を示す。
【図10】PCが中国語を要求する場合の各装置の動作を示すシーケンス図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(ネットワークシステム2の構成)
図1に示すように、ネットワークシステム2は、PC300と、多機能機(即ちPC300の周辺機器)10と、データサーバ100と、翻訳サーバ200と、を備える。各デバイス10,100,200,300は、LAN4を介して互いに通信可能である。
【0019】
(多機能機10の構成)
図1に示すように、多機能機10は、制御部12と表示部14とネットワークインターフェイス16を備える。
【0020】
制御部12は、CPU20、ROM30、及び、RAM50を備える。CPU20は、ROM30に格納されているプログラム32に従って、様々な処理を実行する。これにより、第1の取得部72と、第1の供給部74と、生成部76と、検出部78と、第2の取得部80と、第2の供給部82と、格納制御部84と、の機能が実現される。
【0021】
ROM30は、プログラム32と、複数個(図1では3個)のテンプレートデータ34〜38と、英語文字列テーブル40と、を格納している。各データ32〜40は、多機能機10の出荷段階において、多機能機10に予めインストールされている。即ち、本実施例では、多機能機10には英語文字列テーブル40が予め格納されているために、多機能機10が英語圏の地域で販売されることを想定している。なお、変形例では、多機能機10には英語以外の言語の文字列テーブルが予め格納されていてもよい。プログラム32は、ウェブサーバプログラムを含む。多機能機10は、外部デバイス(例えばPC300)の要求に応じて、ウェブページデータを供給する。
【0022】
各テンプレートデータ34〜38は、言語情報と組み合わせて、ROM30に格納されている。例えば、第1のテンプレートデータ34は、英語及びドイツ語を示す言語情報と組み合わせて格納されている。各テンプレートデータ34〜38は、後述するPC300のウェブブラウザプログラム312が解釈可能な形式(HTML(Hyper Text Markup Language)、XML(Extensible Markup Language)等)で記述されるデータである。
【0023】
(第1のテンプレートデータ34の構成)
第1のテンプレートデータ34には、所定のURLが割り当てられている。図2に示すように、第1のテンプレートデータ34では、<1>から<19>までの複数個の文字列IDのそれぞれについて、当該文字列IDの位置が決められている。なお、生成部76は、第1のテンプレートデータ34と、英語文字列テーブル40と、を用いて、1個のウェブページデータを生成することができる。生成部76は、後述するPC300のウェブブラウザプログラム312が解釈可能な形式(HTML,XML,テキスト等)を有するウェブページデータを生成する。
【0024】
図1に示すように、英語文字列テーブル40には、文字列IDと、動的変数と、英語の文字列データと、の組合せが記録されている。
【0025】
(ウェブページデータの生成処理)
次いで、生成部76が、第1のテンプレートデータ34と英語文字列テーブル40とを用いて、ウェブページデータを生成する処理について説明する。図3に示すように、生成部76は、第1のテンプレートデータ34に含まれる複数個の文字列IDのそれぞれについて、当該文字列IDの位置に、当該文字列IDと組み合わせて英語文字列テーブル40に記録されている文字列データを配置することによって、ウェブページデータを生成する。例えば、図2の第1のテンプレート34の文字列ID<1>の位置には、英語文字列テーブル40の文字列ID<1>と組み合わせて記録されている文字列データである「Basic Setting」が配置される。詳細には、生成部76は、第1のテンプレート34の文字列ID<1>の位置(即ち領域)内に、文字列データで表わされる文字列「Basic Setting」が収まるように、文字列データを配置する。
【0026】
なお、英語文字列テーブル40中の動的変数が「0」以外の値と組み合わせて記録されている文字列データは、多機能機10のステータスを表わす文字列のデータである。多機能機10のステータスは、例えば、多機能機10が現在印刷可能であるのか否かを示す情報、用紙の残量を示す情報等の動的に変化する情報である。従って、英語文字列テーブル40には、動的に変化する多機能機10のステータスを表わす複数個の文字列が、同一の文字列IDと組み合わせて格納されている。例えば、英語文字列テーブル40には、文字列ID<4>と組み合わせて、「Print Available」と「Print Not Available」とが記録されている。RAM50には、多機能機10の現在のステータスを表わす状態変数が格納されている。生成部76は、多機能機10の現在のステータスを表わす状態変数をRAM50から特定する。生成部76は、文字列ID<4>の文字列データ(例えば「Print Available」、「Print Not Available」)の中から、多機能機10の現在のステータスを表わす状態変数のうち、印刷実行の可否に関する状態変数と一致する動的変数と組み合わせて記録されている文字列データ(例えば「Print Available」)を選択して、当該文字列データを第1のテンプレートデータ34に配置する。
【0027】
なお、生成部76は、必要に応じて、RAM50に格納されている状態変数をさらに用いて、ウェブページデータを生成する。例えば、第1のテンプレートデータ34を用いて生成されるウェブページデータでは、多機能機10の各色のインク残量を示す画像(図3参照)が、「BK」、「Y」、「C」及び「M」の各領域内に表わされる。生成部76は、RAM50に格納されているインク残量を示す状態変数を用いて、各色のインク残量を示す画像を、第1のテンプレートデータ34の「BK」、「Y」、「C」及び「M」の各領域内に配置する。
【0028】
(第2のテンプレートデータ36の構成)
第2のテンプレートデータ36は、日本語及び中国語を示す言語情報と組み合わせて格納されている。なお、第2のテンプレートデータ36には、第1のテンプレートデータ34と同じURLが割り当てられている。図4に示すように、第2のテンプレートデータ36では、第1のテンプレートデータ34に含まれる複数個の文字列ID<1>〜<19>と同一の複数個の文字列IDのそれぞれについて、当該文字列IDの位置が決められている。即ち、第2のテンプレートデータ36を用いて生成されるウェブページデータと、第1のテンプレートデータ34を用いて生成されるウェブページデータとは、同一の情報(図3に示されるステータス等を示す画面)を表わす。但し、第1のテンプレートデータ34と第2のテンプレートデータ36とでは、対応する言語が異なる。即ち、本実施例では、ユーザは、図3に示されるステータス等に関する情報を取得したい場合に、ユーザ自身が所望する言語(即ち、英語、独語、日本語、又は、中国語)に関わらず、同一のURLを指定することができる。
【0029】
第2のテンプレートデータ36では、文字列ID<1>〜<19>のうちのいくつかの文字列IDの位置が、第1のテンプレートデータ34と異なる。具体的には、第1のテンプレートデータ34の文字列ID<17>〜<19>の位置は、第2のテンプレートデータ36の文字列ID<17>〜<19>の位置よりも下方である。第2のテンプレートデータ36の文字列ID<16>の位置に配置される日本語又は中国の文字列は、第1のテンプレートデータ34の文字列ID<16>の位置に配置される英語又はドイツ語の文字列よりも、短い文字列である。このため、第2のテンプレートデータ36の文字列ID<16>の位置に配置される日本語又は中国語の文字列は、1行で配置されるように、第2のテンプレートデータ36の文字列ID<16>の位置(即ち領域)が決定されている。一方、第1のテンプレートデータ34の文字列ID<16>の位置に配置される英語又はドイツ語の文字列は、2行で配置されるように、第1のテンプレートデータ34の文字列ID<16>の位置(即ち領域)が決定されている(図3参照)。即ち、第1のテンプレートデータ34の文字列ID<16>の領域は、第2のテンプレートデータ36の文字列ID<16>の領域よりも大きい。この結果、第1のテンプレートデータ34の文字列ID<17>〜<19>の位置は、第2のテンプレート36の文字列ID<17>〜<19>の位置よりも下方である。
【0030】
第1のテンプレートデータ34と第2のテンプレートデータ36とでは、同一の文字列ID<17>〜<19>の位置(即ち、画像上(ウェブページ上)の位置)が異なる。言い換えると、2個のテンプレートデータ34、36で表わされる2個の画像を重ねた場合に、例えば文字列ID<17>に対応する2個の領域は、全く重複していない。一方、第1のテンプレートデータ34と第2のテンプレートデータ36とでは、例えば文字列ID<16>に対応する2個の領域の大きさが異なっている。言い換えると、2個のテンプレートデータ34、36で表わされる2個の画像を重ねた場合に、例えば文字列ID<16>に対応する2個の領域の一部のみが重複している。「画像上の文字列の位置が異なる」という表現は、同じ意味の2個の文字列に対応する2個の領域が全く重複していない場合と、同じ意味の2個の文字列に対応する2個の領域の一部のみが重複している場合と、の両者を含む概念である。
【0031】
(第3のテンプレートデータ38の構成)
第3のテンプレートデータ38は、英語及びドイツ語を示す言語情報と組み合わせて格納されている。なお、第3のテンプレートデータ38には、第1及び第2のテンプレートデータ34,36と異なるURLが割り当てられている。第3のテンプレートデータ38を用いて生成されるウェブページデータは、第1及び第2のテンプレートデータ34,36を用いて生成されるウェブページデータとは異なる情報を表わすウェブページを表わすからである。図5に示すように、第3のテンプレートデータ38は、第1のテンプレートデータ34に含まれる文字列ID<1>〜<19>のうちのいくつかの文字列IDと共通する文字列ID<10>〜<12>を含む。第3のテンプレートデータ38は、さらに、第1のテンプレートデータ34に含まれる文字列ID<1>〜<19>と異なる文字列ID<20>(例えば、多機能機10の所有者を示す「所有者情報」に対応する)を含む。なお、第3のテンプレートデータ38に含まれる文字列ID<10>〜<12>,<20>の中には、多機能機10のステータス(即ち動的な情報)を示す文字列に対応する(動的変数と組み合わせられている)文字列IDが存在しない。
【0032】
図1に示すように、RAM50は、第1の取得部72がデータサーバ100から取得した文字列データ等を一時的に記録可能な文字列テーブル60を備える。RAM50は、CPU20がプログラム32に従って処理を実行する際に用いられるワーク領域を有する。なお、RAM50は、不揮発性メモリ(例えばNVRAM)である。なお、変形例では、RAM50は、揮発性メモリ(例えばSDRAM)であってもよい。
【0033】
RAM50は、多機能機10の現在のステータスを表わす状態変数(印刷実行の可否に関する状態変数、インク残量に関する状態変数等)を格納している。例えば、多機能機10が現在印刷可能である場合、印刷実行の可否に関する状態変数は「1」であり、多機能機10が現在印刷不可能である場合、印刷実行の可否に関する状態変数は「2」である。なお、状態変数は、CPU20によって変更される。なお、文字列テーブル60には、1種類の言語に対応する文字列データが記録される。例えば、日本語の文字列データが文字列テーブル60に記録されている状況で、ドイツ語の文字列データを文字列テーブル60に記録すべき場合、格納制御部84は、文字列テーブル60に記録されている全ての日本語の文字列データを削除する。また、文字列テーブル60には、1個の文字列IDと組み合わせて1個の文字列データが記録される。例えば、文字列テーブル60内に、文字列ID<4>と文字列データ「印刷できます」との組合せが記録されている状況で、文字列ID<4>と文字列データ「印刷できません」との組合せを記録すべき場合、格納制御部84は、文字列ID<4>と文字列データ「印刷できます」との組合せを削除して、字列ID<4>と文字列データ「印刷できません」との組合せを記録する。
【0034】
(データサーバ100の構成)
データサーバ100は、複数個(図1では2個)の文字列テーブル110,120を格納している。本実施例では、文字列テーブル110は、日本語文字列テーブル110であり、文字列テーブル120は、ドイツ語文字列テーブル120である。各文字列テーブル110,120は、文字列IDと、文字列と、の組合せを含む。多機能機10内の英語文字列テーブル40と、データサーバ100内の各文字列テーブル110,120とにおいて、同じ情報を表わす文字列は、同じ文字列IDと組み合わせて記録されている。
【0035】
(翻訳サーバ200の構成)
翻訳サーバ200は、多機能機10から文字列IDと文字列との組合せ及び言語指定情報を含む翻訳要求パケットを受信すると、翻訳要求パケットに含まれる文字列を、言語指定情報によって指定される種類の言語に翻訳する。次いで、翻訳サーバ200は、翻訳後の文字列を、翻訳要求パケットに含まれる文字列IDと組み合わせて、多機能機10に送信する。
【0036】
(PC300の構成)
PC300は、表示部302、操作部304、及び、制御部306を備える。制御部306は、CPU310とウェブブラウザプログラム312とを備える。CPU310は、ウェブブラウザプログラム312に従って、多機能機10から供給されるウェブページデータを、表示部302に表示させる。
【0037】
(多機能機が実行するウェブページデータ送信処理)
次いで、多機能機10が実行する図6のウェブページデータ送信処理の内容について説明する。多機能機10の制御部12は、PC300からウェブページ要求パケットを受信すると、ウェブページデータ送信処理を開始する。詳細には、PC300のユーザは、操作部304の操作によって、ウェブページ要求パケットを多機能機10に送信することを、PC300に指示することができる。まず、ユーザは、操作部304の操作によって、ウェブブラウザプログラム312を起動させる。次いで、PC300のユーザは、複数個のテンプレートデータ34〜38のURLのうち、いずれかのURLを指定する。
【0038】
例えば、ユーザは、多機能機10のステータスに関する情報を取得したければ、第1のテンプレートデータ34のURL(第2のテンプレートデータ36のURLと同一のURLである)を指定する。また、例えば、ユーザは、多機能機10のロケーション及び管理者の連絡先に関する情報を取得したければ、第3のテンプレートデータ38のURLを指定する。なお、URLの指定は、例えば、ユーザがURLの文字列を直接入力することによって実行されてもよいし、ユーザがウェブページ上のハイパーリンクの文字列を選択することによって実行されてもよい。
【0039】
制御部306は、URLが指定されると、指定済みのURLと、ウェブブラウザプログラム312に設定されている言語(例えば日本語、英語等)を示す言語情報と、を含むウェブページ要求パケットを生成して、多機能機10に送信する。
【0040】
ウェブページ要求パケットが受信されると、S12において、多機能機10の生成部76は、ウェブページ要求パケットに含まれるURLが割り当てられているテンプレートデータを、ROM30から選択する。なお、例えば、第1及び第2のテンプレートデータ34,36には同じURLが割り当てられている。従って、当該URLがウェブページ要求パケットに含まれる場合には、生成部76は、第1及び第2のテンプレートデータ34,36を選択する。この場合、生成部76は、さらに、第1及び第2のテンプレートデータ34,36の中から、ウェブページ要求パケットに含まれている言語情報と一致する言語情報に組み合わされているテンプレートデータを選択する。例えば、ウェブページ要求パケットに含まれている言語情報が英語を示す場合、生成部76は、第1のテンプレートデータ34を選択し、当該言語情報が日本語を示す場合、第2のテンプレート36を選択する。
【0041】
S12で選択されたテンプレートデータには、1個以上の文字列IDが含まれている。S14では、生成部76は、S12で選択されたテンプレートデータ(例えば第1のテンプレートデータ34)に含まれる1個以上の文字列ID(例えば文字列ID<1>〜<19>)のうち、1個の文字列IDを特定する。S14で特定された1個の文字列IDについて、後述するS16〜S37の処理が実行される。S14では、未だS16〜S37の処理が実行されていない文字列IDが特定される。なお、以下では、S14で特定された1個の文字列IDのことを「特定の文字列ID」と呼ぶ。
【0042】
S16では、生成部76は、特定の文字列IDが、多機能機10のステータスを表わす文字列の文字列IDであるのか否かを判断する。具体的には、生成部76は、英語文字列テーブル40を参照して、特定の文字列IDが、動的変数が「0」以外の値と組み合わせられているのか否かを判断する。特定の文字列IDに組み合わせられている動的変数が「0」である場合に、S16でNOと判断され、S14で特定された文字列IDに組み合わせられている動的変数が「0」以外の値である場合に、S16でYESと判断される。例えば、S14において、文字列ID<4>が特定された場合、S16でYESと判断される。また、例えば、S14において、文字列ID<1>が特定された場合、S16でNOと判断される。S16でYESの場合に、S18に進み、S16でNOの場合に、S18をスキップしてS20に進む。
【0043】
S18では、検出部78は、多機能機10の現在のステータスを検出する。例えば、S14において文字列ID<4>が特定された場合、検出部78は、RAM50に格納されている文字列ID<4>対応する状態変数(即ち、印刷実行の可否に関する状態変数(「1」又は「2」))を特定する。これにより、多機能機10の現在の印刷実行の可否に関するステータスが検出される。
【0044】
S20では、生成部76は、ウェブページ要求パケットに含まれる言語情報が英語を示す(即ち、ROM30に格納されている英語文字列テーブル40の言語と一致する)のか否かを判断する。言語情報が英語を示す場合(S20でYES)に、S21,S22,S24をスキップしてS26に進み、言語情報が英語以外(日本語、ドイツ語等)を示す場合(S20でNO)に、S21に進む。
【0045】
S21では、生成部76は、ウェブページ要求パケットに含まれる言語情報によって示される言語が、RAM50の文字列テーブル60内に格納されている文字列データの言語と一致するのか否かを判断する。S21でYESの場合に、S22に進み、S21でNOの場合に、S23に進む。例えば、RAM50の文字列テーブル60内に、日本語の文字列データが記録されている状況で、日本語のウェブページデータが要求されている場合には、文字列テーブル60内の文字列データを用いて、ウェブページデータを生成することができる可能性がある。この場合にはS22に進む。一方、例えば、RAM50の文字列テーブル60内に、日本語の文字列データが記録されている状況で、ドイツ語のウェブページデータが要求されている場合には、文字列テーブル60内の文字列データを用いて、ウェブページデータを生成することができない。この場合には、S23に進む。S23では、格納制御部84は、文字列テーブル60に記録されている全ての文字列IDと文字列データとの組合せを削除して、S28に進む。なお、S23において、RAM50の文字列テーブル60内に、文字列データが記憶されていない状況では、S23をスキップする。
【0046】
S22では、生成部76は、特定の文字列IDが、文字列テーブル60に格納されているのか否かを判断する。例えば、過去のウェブページデータ送信処理において、文字列ID<1>〜<19>を含む文字列テーブル60がRAM50に格納された状況において、特定の文字列IDが<1>〜<19>のいずれかの文字列IDである場合には、S22でYESと判断される。また、例えば、上記の状況において、特定の文字列IDが<20>である場合、S22でNOと判断される。S22でYESの場合にS24に進み、S22でNOの場合にS28に進む。
【0047】
S24では、生成部76は、S18で検出されたステータスを表わす文字列が、文字列テーブル60に格納されているのか否かを判断する。具体的には、生成部76は、特定の文字列ID(例えば文字列ID<4>)と、S18で特定された状態変数(例えば「1」)に一致する動的変数と、に組み合わせられている文字列データが、文字列テーブル60に存在するのか否かを判断する。
【0048】
例えば、文字列ID<4>の文字列データが過去に取得された際に、多機能機10の印刷実行の可否に関するステータスが印刷不可能であった場合には、後述のS28において、「印刷できません」を示す文字列データが取得され、後述のS32において、文字列ID<4>と動的変数「2」と当該文字列データとが記録される。ただし、この場合には、印刷可能を示す文字列データ「印刷できます」が取得されないために、文字列ID<4>と動的変数「1」と当該文字列データとが記録されない。このような状況において、例えば、多機能機10の現在の印刷実行の可否に関するステータスが印刷不可能である場合には、S18で状態変数「2」が特定され、その結果、S24では、文字列ID<4>と、状態変数「2」に一致する動的変数「2」と、に組み合わせられている文字列データが、文字列テーブル60に存在すると判断される(S24でYES)。一方において、例えば、多機能機10の現在の印刷実行の可否に関するステータスが印刷可能である場合には、S18で状態変数「1」が特定され、その結果、S24では、文字列ID<4>と、状態変数「1」に一致する動的変数「1」と、に組み合わせられている文字列データが、文字列テーブル60に存在しないと判断される(S24でNO)。S24でNOの場合にS28に進み、S24でYESの場合にS26に進む。なお、S16でNOと判断され、S18の処理がスキップされた場合には、S24ではYESと判断されて、S26に進む。
【0049】
S26では、生成部76は、特定の文字列IDと組み合わせられている文字列データを、英語文字列テーブル40又は文字列テーブル60から特定する。S20でYESの場合(即ち、英語のウェブページデータが要求されている場合)に実行されるS26では、生成部76は、特定の文字列IDと組み合わせて、英語文字列テーブル40に記録されている文字列データを特定する。なお、S18において状態変数が特定されている場合、生成部76は、S14で特定された文字列IDと、S18で特定された状態変数に一致する動的変数と、に組み合わせて、英語文字列テーブル40に記録されている文字列データを特定する。
【0050】
また、S24でYESの場合(即ち、英語以外の言語のウェブページデータが要求されており、要求される言語の文字列データが文字列テーブル60に記録されている場合)に実行されるS26では、生成部76は、特定の文字列IDと組み合わせて、RAM50の文字列テーブル60に記録されている文字列データを特定する。S26が終了すると、S37に進む。
【0051】
S28では、第1の取得部72は、データサーバ100に、文字列データを要求する。具体的には、第1の取得部72は、特定の文字列IDと、ウェブページ要求パケットに含まれる言語情報と、を含む文字列要求パケットを、データサーバ100に送信する。なお、S18で状態変数が特定されている場合には、第1の取得部72は、さらに、状態変数を含む文字列要求パケットを、データサーバ100に送信する。第1の取得部72は、PC300からウェブページデータの要求を受信した後で、文字列データを取得する。一般的には、第1の取得部72は、表示部から特定情報が要求された後に(表示部から特定情報が要求されたことをトリガとして)、データサーバ100から特定データを取得する。
【0052】
データサーバ100は、文字列要求パケットが受信されると、文字列要求パケット内の言語情報で示される言語の文字列テーブルが、データサーバ100自身に格納されているのか否かを判断する。文字列テーブルが格納されていない場合、データサーバ100は、文字列データを送信できない旨を示すパケットを、多機能機10に送信する。一方、文字列テーブルが格納されている場合、データサーバ100は、文字列要求パケット内の言語情報で示される言語の文字列テーブルの中から、文字列要求パケット内の文字列IDと組み合わせて記録されている文字列データを特定する。なお、文字列要求パケット内に状態変数が含まれている場合、データサーバ100は、文字列要求パケットに含まれる文字列IDと、文字列要求パケットに含まれる状態変数に一致する動的変数と、に組み合わせて記録されている文字列データを特定する。
【0053】
次いで、データサーバ100は、特定された文字列と文字列IDと動的変数(組み合わせられている場合)との組合せを、多機能機10に送信する。即ち、本実施例では、データサーバ100は、文字列要求パケット内に状態変数が含まれる場合には、当該状態変数に一致する動的変数と組み合わせられている文字列データのみを送信し、当該状態変数に一致しない動的変数と組み合わせられている文字列データを送信しない。
【0054】
なお、変形例では、第1の取得部72は、S20で特定された言語を示す言語情報を含み、文字列IDと状態変数とを含まない文字列要求パケットを、データサーバ100に送信してもよい。この場合、データサーバ100は、文字列要求パケットの応答として、文字列要求パケット内の言語情報で示される言語の文字列テーブルの全てを含むパケットを、多機能機10に送信してもよい。
【0055】
S30では、第1の取得部72は、データサーバ100から受信したパケットが、文字列データを含むパケットであるのか否かを判断する。文字列データが含まれる場合(S30でYES)、S32において、格納制御部84は、S30で取得されたパケットに含まれる文字列データと文字列IDとの組合せを、RAM50の文字列テーブル60に記録して、S37に進む。格納制御部84は、S30で取得されたパケットに動的変数がさらに含まれる場合には、当該動的変数をさらに組み合わせて、文字列テーブル60に記録する。なお、文字列テーブル60に、文字列IDが一致する組合せが既に記録されている場合、即ち、文字列IDが一致しており、動的変数が一致していない組合せが記録されている場合、格納制御部84は、当該組合せを削除して、S30で取得されたパケットに含まれる組合せを、文字列テーブル60に記録する。
【0056】
なお、格納制御部84は、RAM50の空き容量が少ない場合に、S32で記録された文字列と文字列IDとの組合せを、RAM50から削除する。例えば、外部装置(例えばPC300)から印刷指示パケットが受信される場合に、制御部12は、RAM50を利用して、印刷指示パケットに含まれる印刷対象のデータを、印刷用データに変換する変換処理を実行する。格納制御部84は、RAM50の空き容量が、変換処理を実行するために必要なワーク領域よりも小さい場合に、S32で記録された文字列と文字列IDとの組合せを、RAM50から削除する。この構成によれば、制御部12は、適切に処理を実行することができる。
【0057】
一方、S30で受信されるパケットが、文字列データを送信できない旨を示すパケットである場合(S30でNO)、S34において、第2の供給部82は、特定の文字列IDと、当該特定の文字列IDに組み合わせて英語文字列テーブル40に記録されている文字列データと、の組合せを含む翻訳要求パケットを、翻訳サーバ200に送信する。なお、翻訳要求パケットは、ウェブページ要求パケットに含まれている言語情報を含む。
【0058】
翻訳サーバ200は、翻訳要求パケットに含まれる文字列データを、翻訳要求パケットに含まれる言語情報で示される言語に翻訳可能である場合に、翻訳要求パケットに含まれる文字列データを翻訳する。次いで、翻訳サーバ200は、翻訳後の文字列データと文字列IDとの組合せを含む翻訳後パケットを、多機能機10に送信する。一方、翻訳サーバ200は、翻訳不可能である場合、翻訳することができない旨を示す翻訳不可パケットを、多機能機10に送信する。
【0059】
S36では、第2の取得部80は、翻訳要求パケットの応答として、翻訳サーバ200からパケットを受信することを監視している。第2の取得部80は、翻訳サーバ200から翻訳後パケットを受信する場合(S36でYES)、S37に進む。一方、第2の取得部80が翻訳サーバ200から翻訳不可パケットを受信する場合(S36でNO)、第2の供給部82は、翻訳サーバ200とは異なる翻訳サーバ(図示省略)に、翻訳要求パケットを送信する(S34)。第2の供給部82は、第2の取得部80が翻訳後パケットを受信する(S36でYES)まで、翻訳サーバを変更して、翻訳要求パケットを送信する。
【0060】
S37では、生成部76は、特定の文字列IDと、S26で特定された文字列データ、又は、S32若しくはS36で取得された文字列データと、を用いて、S12で選択されたテンプレートデータ内の特定の文字列IDの位置に、当該文字列データを配置する(書き込む)。
【0061】
次いで、S38では、生成部76は、S14において、S12で選択されたテンプレートデータに含まれる全ての文字列IDについて、S16〜S37の処理が実行されたのか否かを判断する。S38でNOの場合、S14に戻って、新たに、1個の文字列IDが特定される。一方、S38でYESの場合には、S12で選択されたテンプレートデータに含まれる各文字列IDの位置に、各文字列データが配置されている(書き込まれている)。即ち、PC300から要求されたウェブページデータを生成済みである。この場合、S40において、第1の供給部74は、S37で生成されたウェブページデータを、PC300に送信して、ウェブページデータ送信処理を終了する。
【0062】
(本実施例の効果)
本実施例の多機能機10について詳しく説明した。図7から図10を用いて、PC300からウェブページデータ要求パケットを受信する場合の各デバイス10,100,200,300の動作の具体例とともに、本実施例の効果を説明する。
【0063】
(PCから英語のウェブページデータが要求されるケース)
図7に示すように、PC300は、ユーザの操作に応じて、英語のウェブページデータを要求するウェブページ要求パケット(第1のテンプレートデータ34のURLと英語を示す言語情報とを含むパケット)を、多機能機10に送信する。多機能機10は、PC300からウェブページ要求パケットを受信すると、第1のテンプレートデータ34と、英語文字列テーブル40とを用いて、英語のウェブページデータを生成する(図6のS14〜S38)。次いで、多機能機10は、生成した英語のウェブページデータを、PC300に送信する(図6のS40)。これにより、PC300は、英語のウェブページデータを、表示部302に表示させることができる。
【0064】
図7のケースでは、多機能機10は、自身に格納されている第1のテンプレートデータ34と英語文字列テーブル40とを用いて、ウェブページデータを生成することができる。即ち、多機能機10は、データサーバ100等の外部装置から、文字列データを取得せずに済む。これにより、ネットワークシステム2の通信負荷を低減することができる。また、データサーバ100等の外部装置から、文字列データを取得する構成と比較して、ウェブページデータの要求パケットを受信してから、ウェブページデータを送信するまでの期間を短縮することができる。多機能機10が英語圏の地域で販売される場合、主に、英語のウェブページデータが要求される頻度が高い。要求される頻度が高い言語の文字列データを、予め多機能機10に格納しておくことで、多機能機10が、サーバ100,200から、頻繁にデータを取得しなければならない事態を抑制することができる。
【0065】
(PCから日本語のウェブページデータが要求されるケース)
図8に示すように、PC300は、ユーザの操作に応じて、日本語のウェブページデータを要求するウェブページ要求パケット(第2のテンプレートデータ36のURLと英語を示す言語情報とを含むパケット)を、多機能機10に送信する。多機能機10は、ウェブページ要求パケットを受信すると、多機能機10の現在のステータス(例えば、印刷できるのか否かなど)を検出する(図6のS18)。なお、多機能機10の現在のステータスは、「印刷ができる」(即ち状態変数「1」)である。
【0066】
多機能機10は、日本語の文字列データがRAM50に格納されていないと判断する(図6のS21でNO)と、日本語の文字列データを要求する文字列要求パケットを、データサーバ100に送信する(図6のS28)。データサーバ100は、文字列要求パケットに応じて、日本語の文字列データを、多機能機10に送信する。多機能機10は、日本語の文字列データを受信すると(図6のS30でYES)、当該文字列データをRAM50に記録する(図6のS32)。この構成によれば、次回以降に実行されるウェブページデータ送信処理において、同一の文字列データをデータサーバ100から取得せずに済む。
【0067】
多機能機10は、第2のテンプレートデータ36に含まれる各文字列IDについて、データサーバ100から日本語文字列データを取得し、取得された日本語文字列データを、第2のテンプレートデータ36に配置することによって、日本語のウェブページデータを生成する(図6のS14〜S38)。多機能機10は、生成した英語のウェブページデータを、PC300に送信する(図6のS40)。これにより、PC300は、日本語のウェブページデータを、表示部302に表示させることができる。
【0068】
図8のケースでは、多機能機10は、自身に格納されている英語文字列テーブル40を用いても、PC300から要求された日本語のウェブページデータを生成することができない。多機能機10が備えるメモリ(ROM30、RAM50等)は有限であるため、外部デバイス(例えばPC300)から要求される可能性がある全ての言語の文字列データを、多機能機10のメモリに格納させることはできない。この場合、多機能機10は、データサーバ100から、日本語の文字列データを取得することによって、日本語のウェブページデータを生成することができる。この構成によれば、多機能機10は、各メモリ30,50に要求される言語の文字列データが格納されていない場合にも、PC300からの要求に応じて、要求される言語のウェブページデータを、PC300に供給することができる。即ち、多機能機10は、自身に予め格納しておく言語の種類を増やすことなく、PC300に送信することができるウェブページデータの言語の種類を増やすことができる。多機能機10は、要求される言語で記述される情報を含む画像を表わすウェブページデータを、PC300に適切に供給し得る。
【0069】
また、多機能機10は、予めテンプレートデータ34等を、ROM50に格納している。これにより、データサーバ100からウェブページデータ自体を取得する場合と比較して、データサーバ100から取得されるデータサイズを小さくすることができる。さらに、多機能機10は、PC300からのウェブページ要求パケットを受信した後で、データサーバ100から日本語の文字列データを取得するため、日本語のウェブページが供給されない環境に多機能機10が設置されている状況では、多機能機10は、日本語の文字列データを取得しなくて済む。このため、LAN4の負荷を低減することができる。
【0070】
続いて、PC300は、ユーザの操作に応じて、2回目のウェブページ要求パケットを、多機能機10に送信する。多機能機10は、ウェブページ要求パケットを受信すると、多機能機10の現在のステータス(印刷できるのか否か)を検出する。多機能機10の現在のステータスは、「印刷できない」(即ち状態変数「2」)である。上記の場合、前回にデータサーバから取得し、RAM50に格納されているステータスを表わす文字列を用いて、ウェブページデータを生成することができない(図6のS24でNO)。一方、前回のウェブページ要求パケットに含まれるURLと、今回のウェブページ要求パケットに含まれるURLとが一致する。このため、多機能機10のステータス以外の文字列データ(即ち文字列ID<4>以外の文字列IDに組み合わせられている文字列データ)は、RAM50に格納されている文字列データを用いて、ウェブページデータを生成することができる(図6のS22でYES)。
【0071】
多機能機10は、現在の多機能機10のステータス(即ち「印刷できない」)を示す日本語の文字列を、データサーバ100から取得する必要がある。多機能機10は、取得すべきステータスの文字列ID<4>と状態変数「2」とを含み、他の文字列ID及び他の状態変数を含まない文字列要求パケットを、データサーバ100に送信する。(図6のS28)。データサーバ100は、文字列要求パケットに応じて、日本語の文字列データを送信する。多機能機10は、日本語の文字列データを受信すると(図6のS30)、当該文字列データを、RAM50に格納されているステータスを表わす文字列データに代えて、RAM50に格納する(図6のS32)。
【0072】
次いで、多機能機10は、第2のテンプレートデータ36と、RAM50に格納されている日本語文字列データとを用いて、ウェブページデータを生成する。多機能機10は、生成したウェブページデータを、PC300に送信する(図6のS40)。この構成では、多機能機10は、既にRAM50に格納されている文字列データを用いて、ウェブページデータを生成する。このため、データサーバ100から全ての文字列データを取得する場合と比較して、データサーバ100から取得されるデータサイズを小さくすることができる。また、この構成によれば、多機能機10の現在のステータスを適切に表わす文字列データを含むウェブページデータを、PC300に供給することができる。
【0073】
また、多機能機10は、RAM50に格納されているステータスを表わす文字列データが、現在の多機能機10のステータスを表わしていない場合、現在の多機能機10のステータスを表わす文字列データをデータサーバ100から取得する。これにより、現在の多機能機10のステータスを適切に表現する文字列を含むウェブページデータを、PC300に供給することができる。
【0074】
(PCからドイツ語のウェブページデータが要求されるケース)
図9に示すように、PC300は、ユーザの操作に応じて、ドイツ語のウェブページデータを要求するウェブページ要求パケット(第1のテンプレートデータ34のURLとドイツ語を示す言語情報とを含むパケット)を、多機能機10に送信する。多機能機10は、PC300からドイツ語ページ要求パケットを受信すると、多機能機10の現在のステータス(例えば、印刷できるのか否か等)を検出する。
【0075】
多機能機10は、ドイツ語の文字列データがRAM50に格納されていないと判断する(図6のS22でNO)と、ドイツ語の文字列データを要求する文字列要求パケットを、データサーバ100に送信する(図6のS28)。データサーバ100は、文字列要求パケットに応じて、ドイツ語の文字列データを送信する。多機能機10は、ドイツ語の文字列データを受信すると(図6のS30)、当該文字列データをRAM50に格納する(図6のS32)。
【0076】
次いで、多機能機10は、第1のテンプレートデータ34とデータサーバ100から取得したドイツ語文字列データとを用いて、ドイツ語のウェブページデータを生成する(図6のS14〜S38)。多機能機10は、生成したドイツ語のウェブページデータを、PC300に送信する(図6のS40)。これにより、PC300は、ドイツ語のウェブページデータを、表示部302に表示させることができる。
【0077】
図9のケースでは、図8のケースと同様に、多機能機10は、各メモリ30,50に要求される言語の文字列データが格納されていない場合にも、PC300からの要求に応じて、要求される言語のウェブページデータを、PC300に供給することができる。また、言語に応じて、テンプレートデータを変更することによって、適切に文字列が配置されたウェブページを表わすウェブページデータを生成することができる。また、日本語のウェブページデータが要求される場合と、ドイツ語のウェブページデータが要求される場合と、で、ウェブページデータを生成するために用いられるテンプレートデータが異なる。この構成によれば、多機能機10は、要求される言語に応じたテンプレートデータを用いて、適切なウェブページデータを生成することができる。
【0078】
なお、図9のケースの後に、ウェブページ要求パケットが受信されるケースがある。例えば、1回目のURLが第1のテンプレートデータ34のURLであるのに対して、2回目のURLが第3のテンプレートデータ38のURLであるケースがある。第1のテンプレートデータ34と第3のテンプレートデータ38とは、一部の文字列ID<1>、<2>・・・<19>が共通している。即ち、2回目のウェブページ要求パケットが受信された段階で、既に、共通する文字列ID文字列ID<1>、<2>・・・<19>の文字列データは、RAM50に格納されている。
【0079】
しかしながら、第3のテンプレートデータ38には、第1のテンプレートデータ34に含まれていない文字列ID<20>が含まれている。このため、多機能機10は、2回目のウェブページ要求パケットを受信した後、RAM50に格納されていない文字列ID<20>の文字列データのみを取得すればよい。一般的に言うと、取得済みの特定データは特定の文字列データを含む。特定の言語で表わされる特定情報を含む画像を表わす画像データを生成するために用いられる取得済みの特定データが情報メモリに格納された後に、上記の特定情報とは異なる別の情報が要求される場合において、上記の特定の文字列データと、上記の特定の文字列データとは異なる別の文字列データと、が必要である場合に、上記の特定の文字列データをデータサーバから取得せずに、上記の別の文字列データをデータサーバから取得する。
【0080】
(PCから中国語のウェブページデータが要求されるケース)
図10に示すように、PC300は、ユーザの操作に応じて、中国語のウェブページデータを要求するウェブページ要求パケット(第2のテンプレートデータ36のURLとドイツ語を示す言語情報とを含むパケット)を、多機能機10に送信する。多機能機10は、PC300から中国語ページ要求パケットを受信すると、多機能機10の現在のステータスを検出する
【0081】
多機能機10は、中国語の文字列データを要求する文字列要求パケットを、データサーバ100に送信する(図6のS28)。データサーバ100は、中国語の文字列テーブルを格納していない。このため、データサーバ100は、文字列要求パケットに応じて、文字列データを送信できないことを示すパケットを、多機能機10に送信する。
【0082】
多機能機10は、図6のS12で特定された文字列IDを用いて、ROM30に格納されている英語文字列テーブル40から、文字列データを特定する。次いで、多機能機10は、特定された文字列データと、中国語を示す言語情報と、を含む翻訳要求パケットを、翻訳サーバ200に送信する(図6のS34)。
【0083】
翻訳サーバ200は、翻訳要求パケットを受信すると、翻訳要求パケットに含まれる文字列データで示される文字列を、中国語に翻訳する。翻訳サーバ200は、翻訳後の文字列データを、多機能機10に送信する。多機能機10は、翻訳サーバ200から受信したドイツ語の文字列データと、第2のテンプレートデータ36と、を用いて、中国語のウェブページデータを生成する(図6のS14〜S38)。多機能機10は、中国語のウェブページデータを、PC300に送信する(図6のS40)。これにより、PC300は、中国語のウェブページデータを、表示部302に表示させることができる。
【0084】
図10のケースでは、多機能機10は、自身に格納されている英語文字列テーブル40を用いて、中国語のウェブページデータを生成することができない。さらに、多機能機10は、データサーバ100から、中国語の文字データを取得することができない。この場合、多機能機10は、翻訳サーバ200に、自身に格納されている英語の文字列データを送信することによって、英語の文字列データに翻訳させる。この構成によれば、多機能機10は、多機能機10にもデータサーバ100にも格納されていない言語の文字列データを用いて、ウェブページデータを生成することができる。多機能機10は、PC300からの要求に応じて、中国語のウェブページデータを、PC300に供給することができる。
【0085】
ユーザは、ウェブブラウザプログラム312を備えるPC300を用いて、所望の言語で記述される特定情報を多機能機10に要求すれば、当該特定情報を含むウェブページを見ることができる。
【0086】
(対応関係)
上記の多機能機10が「通信装置」の一例である。PC300の表示部302が「表示部」の一例である。ROM30が「第1の情報メモリ」及び「位置データメモリ」、RAM50が「第2の情報メモリ」の一例である。
【0087】
英語文字列テーブル40に記録される文字列データが「第1の特定データ」、データサーバ100から取得される日本語文字列データが「第2の特定データ」、データサーバ100から取得されるドイツ語文字列データが「第3の特定データ」、翻訳サーバ200から送信される中国語の文字列データが「第4の特定データ」の一例である。第1のテンプレートデータ34が「第1の位置データ」、第2のテンプレートデータ36が「第2の位置データ」の一例である。
【0088】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
【0089】
(変形例)
(1)上記の実施例では、生成部76は、英語文字列テーブル40と、第1のテンプレートデータ34とを用いて、英語のウェブページデータを生成する。これに代えて、多機能機10は、英語ウェブページデータ自体を、ROM30に格納していてもよい。この場合、多機能機10は、多機能機10のステータスを示す情報を、英語文字列テーブル40等から取得して、英語のウェブページデータに付加することによって、英語ウェブページデータを完成してもよい。この変形例では、英語のウェブページデータが「第1の特定データ」の一例である。
【0090】
(2)上記の実施例では、第1の取得部72は、データサーバ100から文字列データを取得する。これに代えて、第1の取得部72は、日本語等のウェブページデータを、データサーバ100から取得してもよい。即ち、データサーバ100は、日本語文字列テーブル110等に代えて、日本語ウェブのページデータ等を格納していてもよい。この場合、生成部76は、ウェブページデータを生成しなくて済む。この変形例では、日本語のウェブページデータが「第2の特定データ」の一例である。
【0091】
(3)上記の実施例では、第2の供給部82は、英語文字列テーブル40に記録されている英語の文字列データを、翻訳サーバ200に送信する。これと共に、あるいは、これに代えて、第2の供給部82は、データサーバ100から取得した日本語の文字列データを、翻訳サーバ200に送信してもよい。例えば、第2の供給部82は、日本語の文字列データと、英語の文字列データと、を同時に翻訳サーバ200に送信してもよい。翻訳サーバ200は、日本語の文字列データと英語の文字列データのいずれか一方の文字列データを翻訳してもよい。あるいは、例えば、第2の供給部82は、最初に、英語の文字列データを翻訳サーバ200に送信してもよい。翻訳不可であることを示すパケットが返信される場合、第2の供給部82は、日本語の文字列データを、翻訳サーバ200に送信してもよい。この構成では、例えば、翻訳サーバ200が、英語から中国語に翻訳することが不可能であるが、日本語から中国語に翻訳することが可能である場合に、多機能機10は、翻訳サーバ200から、翻訳後の中国語の文字列データを取得することができる。
【0092】
(4)上記の実施例では、第1の取得部72は、図6のS14で特定された1個の文字列IDを含む文字列要求パケットを、データサーバ100に送信する。しかしながら、第1の取得部72は、図6のS14で特定された複数個の文字列IDを含む文字列要求パケットを、データサーバ100に送信してもよい。この場合、データサーバ100は、文字列要求パケットに含まれる複数個の文字列IDと組み合わせられている複数個の文字列データを含むパケットを、多機能機10に送信してもよい。
【0093】
(5)上記の実施例では、第1の供給部74は、PC300からのページ要求パケットに応じて、ウェブページデータを、PC300に送信する。しかしながら、多機能機10は、自身の表示部14の要求に応じて、ウェブページデータを、表示部14に供給してもよい。この場合、表示部14が、「表示部」の一例である。
【0094】
(6)上記の実施例では、第2の供給部82は、第2の取得部80が翻訳サーバ200等の翻訳サーバから翻訳不可パケットを受信する場合(図6のS36でNO)、別の翻訳サーバ(図示省略)に、翻訳要求パケットを送信する(図6のS34)。しかしながら、翻訳サーバ200等から翻訳不可パケットが受信される場合(図6のS36でNO)、図6のS37において、生成部76は、S14で特定された文字列IDと組み合わせて、英語文字列テーブル40に記録されている英語の文字列データを、S12で選択されたテンプレートデータ内の特定の文字列IDの位置に配置してもよい。例えば、複数個の所定の翻訳サーバのそれぞれから、翻訳不可パケットを受信する場合、上記の処理を実行してもよい。この変形例では、ウェブページデータ内の複数個の文字列のうち、一部又は全ての文字列が英語(即ちROM30の文字列テーブルに記録されている言語)の文字列である(残りの文字列が翻訳サーバ200によって翻訳された文字列である)ウェブページデータが生成される可能性がある。第1の供給部74は、生成されたウェブページデータを、PC300に送信してもよい。なお、第1の供給部74は、ウェブページデータ内の全ての文字列が英語の文字列(即ち要求されている言語と異なる言語の文字列)である場合、要求される言語のウェブページデータを送信することができないことを示す送信不可情報を、ウェブページ要求パケットの送信元デバイス(即ちPC300)に送信してもよい。
【0095】
(7)上記の実施例では、CPU20がプログラムに従って処理を実行することによって、各部72〜84が実現されるが、各部72〜84の少なくとも1個は、論理回路等のハードウェアで実現されてもよい。
【0096】
(8)「通信装置」は、多機能機10でなくてもよく、プリンタ、FAX等の通信装置であってもよい。
【0097】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0098】
2:ネットワークシステム、10:多機能機、ROM:30、34:第1のテンプレートデータ、36:第2のテンプレートデータ、38:第3のテンプレートデータ、50:RAM、72:第1の取得部、74:第1の供給部、76:生成部、78:検出部、80:第2の取得部、82:第2の供給部、84:格納制御部、100:データサーバ、200:翻訳サーバ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介してデータサーバに接続される通信装置であって、
第1の言語で記述される特定情報を表わす第1の特定データを格納する第1の情報メモリと、
前記データサーバに格納されている第2の特定データであって、前記第1の言語とは異なる第2の言語で記述される前記特定情報を表わす前記第2の特定データを、前記データサーバから取得する第1の取得部と、
前記第1の言語で記述される前記特定情報が要求される場合に、前記第1の情報メモリ内の前記第1の特定データを用いて得られる第1の画像データであって、前記第1の言語で記述される前記特定情報を含む第1の画像を表わす前記第1の画像データを、表示部に供給し、
前記第2の言語で記述される前記特定情報が要求される場合に、取得済みの前記第2の特定データを用いて得られる第2の画像データであって、前記第2の言語で記述される前記特定情報を含む第2の画像を表わす前記第2の画像データを、前記表示部に供給する、第1の供給部と、
を備える通信装置。
【請求項2】
前記第1の取得部は、前記第2の言語で記述される前記特定情報が要求される際に、前記第2の特定データを、前記データサーバから取得する、請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
取得済みの前記第2の特定データは、前記特定情報に対応する前記第2の言語の文字列を表わす文字列データを含み、
前記通信装置は、さらに、
画像上での文字列の位置である第1の文字列位置を示す第1の位置データを格納する位置データメモリと、
前記第2の言語で記述される前記特定情報が要求される場合に、前記位置データメモリ内の前記第1の位置データと、取得済みの前記第2の特定データと、を用いて、前記第1の文字列位置に、前記特定情報に対応する前記第2の言語の文字列が配置されている前記第2の画像を表わす前記第2の画像データを生成する生成部と、を備え、
前記第1の供給部は、前記第2の言語で記述される前記特定情報が要求される場合に、生成済みの前記第2の画像データを前記表示部に供給する、請求項1又は2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記位置データメモリは、さらに、画像上での文字列の位置である第2の文字列位置であって、前記第1の文字列位置と異なる前記第2の文字列位置を示す第2の位置データを格納し、
前記第1の取得部は、さらに、前記データサーバに格納されている第3の特定データを、前記データサーバから取得し、
前記第3の特定データは、前記特定情報に対応する第3の言語の文字列を示す文字列データを含み、
前記第3の言語は、前記第1及び第2の言語とは異なる言語であり、
前記第3の言語で記述される前記特定情報が要求される場合に、
前記生成部は、前記位置データメモリ内の前記第2の位置データと、取得済みの前記第3の特定データと、を用いて、前記第2の文字列位置に、前記特定情報に対応する前記第3の言語の文字列が配置されている第3の画像を表わす第3の画像データを生成し、
前記第1の供給部は、生成済みの前記第3の画像データを前記表示部に供給する、請求項3に記載の通信装置。
【請求項5】
前記特定情報は、前記通信装置のステータスに関する情報を含み、
前記通信装置のステータスを検出する検出部をさらに備え、
前記第1の取得部は、
前記検出部によって検出されるステータスが、第1のステータスである場合に、前記第2の言語で記述される前記第1のステータスを表わす前記第2の特定データを、前記データサーバから取得し、
前記検出部によって検出されるステータスが、前記第1のステータスとは異なる第2のステータスである場合に、前記第2の言語で記述される前記第2のステータスを表わす前記第2の特定データを、前記データサーバから取得する、請求項1から4のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項6】
前記第1の情報メモリ内の前記第1の特定データと、取得済みの前記第2の特定データと、の少なくとも一方のデータを、翻訳サーバに供給する第2の供給部と、
前記翻訳サーバが、前記少なくとも一方のデータを用いて、言語の翻訳を実行することによって生成される第4の特定データであって、前記第1及び第2の言語とは異なる第4の言語で記述される前記特定情報を表わす前記第4の特定データを、前記翻訳サーバから取得する第2の取得部と、をさらに備え、
前記第1の供給部は、前記第4の言語で記述される前記特定情報が要求される場合に、取得済みの前記第4の特定データを用いて得られる第4の画像データであって、前記第4の言語で記述される前記特定情報を含む第4の画像を表わす前記第4の画像データを、前記表示部に供給する、請求項1から5のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項7】
前記通信装置は、前記ネットワークを介して、前記表示部とウェブブラウザとを備える外部装置に接続され、
前記第1の供給部は、
前記外部装置から、前記第1の言語で記述される前記特定情報が要求される場合に、前記ウェブブラウザが解釈可能な形式を有する前記第1の画像データを、前記外部装置に供給し、
前記外部装置から、前記第2の言語で記述される前記特定情報が要求される場合に、前記ウェブブラウザが解釈可能な形式を有する前記第2の画像データを、前記外部装置に供給する、請求項1から6のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項8】
取得済みの前記第2の特定データを、第2の情報メモリに格納させる格納制御部をさらに備え、
前記第1の供給部は、取得済みの前記第2の特定データが前記第2の情報メモリに格納された後に、前記第2の言語で記述される前記特定情報が要求される場合に、前記第2の情報メモリ内の前記第2の特定データを用いて得られる前記第2の画像データを、前記表示部に供給する、請求項1から7のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項9】
取得済みの前記第2の特定データは、第1の文字列を表わす第1の文字列データと、第2の文字列を表わす第2の文字列データと、を含み、
取得済みの前記第2の特定データが前記第2の情報メモリに格納された後に、前記第2の言語で記述される前記特定情報が要求される場合において、前記第2の文字列データの代わりに、第3の文字列データが必要である場合に、
前記第1の取得部は、前記第1の文字列データを前記データサーバから取得せずに、前記第3の文字列データを前記データサーバから取得し、
前記第1の供給部は、前記第2の情報メモリ内の前記第2の特定データに含まれる前記第1の文字列データと、取得済みの前記第3の文字列データと、を用いて得られる前記第2の画像データを、前記表示部に供給する、請求項8に記載の通信装置。
【請求項10】
ネットワークを介してデータサーバに接続される通信装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記通信装置は、第1の言語で記述される特定情報を表わす第1の特定データを格納する第1の情報メモリを備え、
前記通信装置に搭載されるコンピュータに、
前記データサーバに格納されている第2の特定データであって、前記第1の言語とは異なる第2の言語で記述される前記特定情報を表わす前記第2の特定データを、前記データサーバから取得する取得処理と、
前記第1の言語で記述される前記特定情報が要求される場合に、前記第1の情報メモリ内の前記第1の特定データを用いて得られる第1の画像データであって、前記第1の言語で記述される前記特定情報を含む第1の画像を表わす前記第1の画像データを、表示部に供給する第1の供給処理と、
前記第2の言語で記述される前記特定情報が要求される場合に、取得済みの前記第2の特定データを用いて得られる第2の画像データであって、前記第2の言語で記述される前記特定情報を含む第2の画像を表わす前記第2の画像データを、前記表示部に供給する第2の供給処理と、
を実行させるコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−181634(P2012−181634A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−43280(P2011−43280)
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】