説明

連結構造およびジョイント

【課題】物品の姿勢変更の自由度を大きく確保できる連結構造およびジョイントを提供する。
【解決手段】連結構造50は、第1球体1604と、第2球体46と、第1挟持板52と、第2挟持板54と、一本の雄ねじ部材56とを含んで構成されている。第1挟持用凹部58と第3挟持用凹部66とを対向させ、第2挟持用凹部60と第4挟持用凹部68とを対向させて、それら第1挟持用凹部58と第3挟持用凹部66の間に第1球体1604を位置させ、第2挟持用凹部60と第4挟持用凹部68の間に第2球体46を位置させる。挿通孔62に挿通した雄ねじ部材56の雄ねじ5602を雌ねじ70に締め付けると、第1球体1604が第1球面状挟持面58Aと第3球面状挟持面66Aにより固定され、第2球体46が第2球面状挟持面60Aと第4球面状挟持面68Aにより固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は連結構造およびジョイントに関する。
【背景技術】
【0002】
種々の物品の表面に球面からなる球状部が突設され、この球状部を介して物品の姿勢を変更できるようにした取り付け構造が提供されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−287800
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の取り付け構造は、単一の球状部しか有していないため、物品の姿勢変更の自由度が少ない不都合がある。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、物品の姿勢変更の自由度を大きく確保できる連結構造およびジョイントを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述の目的を達成するため、本発明の連結構造は、第1の物品に突設された第1球体と、第2の物品に突設された第2球体と、細長形状の第1挟持板と、細長形状の第2挟持板と、それら挟持板の厚さ方向の一方の面である内面を向かい合わせて挟持固定する一本の雄ねじ部材とを含んで構成され、前記第1球体は第1の半径で球状に形成され、前記第2球体は第2の半径で球状に形成され、前記第1挟持板の長手方向の両側における前記内面の箇所に第1挟持用凹部と第2挟持用凹部がそれぞれ形成されると共に、それら挟持用凹部の間の箇所に前記雄ねじ部材の雄ねじの挿通を可能とした挿通孔が貫通形成され、前記第2挟持板の長手方向の両側における前記内面の箇所に第3挟持用凹部と第4挟持用凹部がそれぞれ形成されると共に、それら挟持用凹部の間の箇所に、前記第1挟持用凹部と前記第3挟持用凹部との軸心を合致させ、かつ、前記第2挟持用凹部と前記第4挟持用凹部との軸心を合致させた状態で前記挿通孔に挿通された前記雄ねじ部材の雄ねじに螺合する雌ねじが形成され、前記第1挟持用凹部は、前記内面に開口する部分全周に前記第1の半径で形成された第1球面状挟持面を有し、前記第2挟持用凹部は、前記内面に開口する部分全周に前記第2の半径で形成された第2球面状挟持面を有し、前記第3挟持用凹部は、前記内面に開口する部分全周に前記第1の半径で形成された第3球面状挟持面を有し、前記第4挟持用凹部は、前記内面に開口する部分全周に前記第2の半径で形成された第4球面状挟持面を有し、前記第1挟持用凹部と前記第3挟持用凹部とを対向させ、前記第2挟持用凹部と前記第4挟持用凹部とを対向させて、それら前記第1挟持用凹部と前記第3挟持用凹部の間に前記第1球体を位置させ、前記第2挟持用凹部と前記第4挟持用凹部の間に前記第2球体を位置させて前記挿通孔に挿通した雄ねじ部材の雄ねじを前記雌ねじに締め付けると、前記第1球体が前記第1球面状挟持面と前記第3球面状挟持面により固定され、前記第2球体が前記第2球面状挟持面と前記第4球面状挟持面により固定され、これらにより第1の物品と第2の物品とが連結されることを特徴とする。
また本発明のジョイントは、細長形状の第1挟持板と、細長形状の第2挟持板と、それら挟持板の厚さ方向の一方の面である内面を向かい合わせて挟持固定する一本の雄ねじ部材とを含んで構成され、前記第1挟持板の長手方向の両側における前記内面の箇所に第1挟持用凹部と第2挟持用凹部がそれぞれ形成されると共に、それら挟持用凹部の間の箇所に前記雄ねじ部材の雄ねじの挿通を可能とした挿通孔が貫通形成され、前記第2挟持板の長手方向の両側における前記内面の箇所に第3挟持用凹部と第4挟持用凹部がそれぞれ形成されると共に、それら挟持用凹部の間の箇所に、前記第1挟持用凹部と前記第3挟持用凹部との軸心を合致させ、かつ、前記第2挟持用凹部と前記第4挟持用凹部との軸心を合致させた状態で前記挿通孔に挿通された前記雄ねじ部材の雄ねじに螺合する雌ねじが形成され、前記第1挟持用凹部は、前記内面に開口する部分全周に第1の半径で形成された第1球面状挟持面を有し、前記第2挟持用凹部は、前記内面に開口する部分全周に第2の半径で形成された第2球面状挟持面を有し、前記第3挟持用凹部は、前記内面に開口する部分全周に前記第1の半径で形成された第3球面状挟持面を有し、前記第4挟持用凹部は、前記内面に開口する部分全周に前記第2の半径で形成された第4球面状挟持面を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明の連結構造およびジョイントによれば、第1の物品に突設された第1球体を第1球面状挟持面と第3球面状挟持面との間で所望の向きに回転でき、また、第2の物品に突設された第2球体を第2球面状挟持面と第4球面状挟持面との間で所望の向きに回転でき、したがって、2つの球体を介して物品の姿勢を変更できる。
また、第1球体が、第1球面状挟持面と第3球面状挟持面により挟持され固定され、また、第2球体が、第2球面状挟持面と第4球面状挟持面により挟持され固定されるので、第1、第2球体の2つの球体の挟持固定が確実に行われる。
したがって、物品の姿勢変更の自由度を大きく確保でき、しかも確実に連結することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
次に、本発明の連結構造およびジョイントの実施の形態について図面を参照して説明する。
図1乃至図4は本発明がディスプレイ装置10と吸盤装置20との間に適用された実施の形態の説明図である。
ディスプレイ装置10は、カーナビゲーションシステムの表示部を構成するものであり、矩形板状を呈したケース12と、該ケース12に収容保持された液晶表示パネル14などを含んで構成されている。
吸盤装置20は、ディスプレイ装置10を自動車のダッシュボードやフロントガラスに取り付けるものである。
そして、本実施の形態の連結構造50およびジョイント51によりディスプレイ装置10と吸盤装置20とが姿勢変更可能に連結され、より詳細には、ダッシュボードやフロントガラスに対してディスプレイ装置10が姿勢変更可能に取着される。
まず、ディスプレイ装置10について説明し、次に吸盤装置20について説明し、最後に連結構造50について説明する。
【0007】
まず、ディスプレイ装置10について説明する。
図5は連結具16の正面図を示す。
ケース12の前面は液晶表示パネル14の4辺に沿って延在する矩形枠状を呈し、この前面には電源のオンオフやメニューの選択や切り換え、地図の縮尺の変更用などを行うための操作スイッチが設けられている。
ケース12の背面には、図2に示すように、係合溝1202が形成され、この係合溝1202に連結具16が着脱可能に取着される。
連結具16は、図5に示すように、軸部1602を有し、軸部1602の一端に第1球体1604が設けられ、軸部1602の他端に係合溝1202の内側にスライド可能に挿入される係合板1606が設けられ、軸部1602の他端寄りの箇所にナット1608が螺合されている。
第1球体1604は第1の半径で球状に形成されている。
連結具16の係合溝1202への取り付けは、係合板1606を係合溝1202の内側に挿入して所望の位置にスライドさせ、ナット1608を締め付け、ナット1608と係合板1606とにより係合溝1202の両側のケース12の背面部分を挟持することで行われ、このように連結具16をケース12の背面に取着することで第1球体1604がケース12の背面から突設されることになる。
したがって、連結具16は、物品であるディスプレイ装置10に着脱可能に取着される連結具である。なお、連結具16は、ディスプレイ装置10などのような物品に一体的に設けられていてもよい。
【0008】
次に吸盤装置20について説明する。
図6は吸盤装置20の斜視図、図7は吸盤装置20の平面図、図8は吸盤装置20の側面図、図9は吸盤装置20の側面断面図である。
図6に示すように、吸盤装置20は、吸盤22と、軸状部材24と、ケース26と、弾性体28(図9参照)などを含んで構成されている。
図9に示すように、吸盤22は、厚さ方向の一方の面に吸着面30が形成され厚さ方向の他方の面が背面32とされている。
吸盤22は、吸着面30が形成された円盤状の吸盤本体36を備えており、吸盤本体36の背面32の中央から吸盤軸部38が突設され、この吸盤軸部38に中心軸2404の基部が連結されている。
また、吸盤本体36の外縁に取り外し操作用の片体39が突設されている。
吸盤本体36は、弾性を有する合成樹脂材料、例えば、ウレタン系やスチレン系、シリコン樹脂系など、従来の吸盤に用いられている従来公知の様々な材料が使用可能である。
背面32と反対に位置する吸盤22の面に凹状の取り付け面2210が形成され、取り付け面2210に該取り付け面2210を覆うようにゲルからなるゲル層48が接合され、吸着面30はこのゲル層48の表面で凹状に形成されている。
このようなゲルとして、ポリエチレン系、スチレン系、シリコン樹脂系などの合成樹脂系のゲルが使用可能であり、ポリエチレン系のゲルとして、例えば、市販品である株式会社コスモ計器の商品名「コスモゲル」を使用可能である。スチレン系のゲルとして、例えば、市販品である株式会社イノアックコーポレーションの商品名「NAGFLEX」を使用可能である。シリコン系のゲルとして、例えば、市販品である株式会社ジェルテックの商品名「αGEL」(アルファゲル)を使用可能である。
また、取り付け面2210へのゲル層48の接合は、二色成形や接着剤による接合などの方法が採用可能である。
このような吸盤22によれば、吸盤22の吸着面30がゲル層48で形成されているので、被吸着面2が皮シボ面として形成され、こまかな凹凸面あるいはざらざらな面であっても、吸着面30は凹凸に追従して変形し、凹凸面との間に隙間を介在させずに凹凸面やざらざらな面に吸着面30を密着でき、吸盤22を凹凸面やざらざらな面に確実に吸着させることができ、ディスプレイ装置10のような物品を、ダッシュボードパネルの皮シボ面などの被吸着面2に確実に取り付ける上で有利となる。
【0009】
中心軸2404の先端にねじ42によりキャップ40が取着され、軸状部材24は、このキャップ40と中心軸2404により構成されている。
【0010】
ケース26は、軸状部材24に、軸状部材24の長手方向に移動可能に結合されている。
ケース26は、キャップ40の外周面に軸方向に移動可能に結合される外筒部2602と、外筒部2602の軸方向の中間部の内周面に設けられたつば部2606と、外筒部2602の軸方向の一端から環板状に広がり吸盤本体36の背面32を覆う環板部2608とを備え、外筒部2602の長手方向の他端から第2球体46が突設されている。
第2球体46は、第2の半径で球状に形成されている。本実施の形態では、前記第1の半径と前記第2の半径は同一の値である。
【0011】
コイルスプリング28は、軸状部材24とケース26との間に設けられケース26を吸着面30方向に付勢している。
なお、コイルスプリング28はケース26を吸着面30方向に付勢するものであればよく、ゴムやソリッドなダンパなども使用可能である。
コイルスプリング28は、中心軸2404の外側かつ外筒部2602の内側でキャップ40の凹部の底面とつば部2606との間にわたって設けられている。本実施の形態では、それらコイルスプリング28、キャップ40、つば部2606により特許請求の範囲の付勢機構が構成されている。
【0012】
次に、吸盤装置20の被吸着面2への吸着について説明する。
まず、図9に示すように、吸盤装置20の吸盤22の吸着面30を被吸着面2に臨ませ、吸着面30の外周部を被吸着面2に当て付ける。この状態で、吸着面30と被吸着面2との間には空気が介在した空間が形成されている。
次に、キャップ40を吸着面2方向に押圧したのちキャップ40から指を離す。
まず、キャップ40が押圧されることで、図8に示すように、吸盤22の中央部分が被吸着面2に近接する方向に変形し、吸着面30の全域がダッシュボードやフロントガラスなどの被吸着面2に密着し、前記空間に介在した空気が吸着面30と被吸着面2との間から排出され、吸着面30と被吸着面2との間がほぼ真空状態となり、吸盤22が被吸着面2に吸着され、これにより吸盤装置20が非吸着面2に取り付けられる。
次にキャップ40から指が離されると、コイルスプリング28の弾性力により、吸着面30が被吸着面2に吸着した状態でケース26の環板部2608の外周部全周が吸盤22の背面32に当接され、かつ、当接される方向に付勢されると共に中心軸2404が被吸着面2から離れる方向に付勢され、これにより、吸盤装置20ががたつくことなくダッシュボードやフロントガラスなどの被吸着面2に確実に取着される。
なお、このような吸盤装置20の構成は任意であり、ケース26の環板部2608を、吸着面30が被吸着面2に吸着した状態で吸盤22の外側に位置する被吸着面2の箇所に当接するように設けてもよく、あるいは、コイルスプリング28に代え、中心軸2404とケース26との間に、吸着面30が被吸着面2に吸着した状態でケース26の環板部2608の外周部全周を吸盤22の背面32に、あるいは、吸盤22の外側に位置する被吸着面2の箇所に当接する方向に付勢すると共に中心軸2404を被吸着面2から離れる方向に付勢するカム機構などを設けるなど、従来公知の様々な吸盤装置20の構成が採用可能である。
【0013】
次に連結構造50について説明する。
図10(A)は第1挟持板52の平面図、(B)は同正面図、図11(A)は第2挟持板54の平面図、(B)は同正面図、図12は連結構造50の組み立て図、図13は雄ねじ部材56の斜視図、図14(A)は雄ねじ部材56の平面図、(B)は同正面図である。
連結構造50は、第1球体1604と、第2球体46と、細長形状の第1挟持板52と、細長形状の第2挟持板54と、それら挟持板52、54の厚さ方向の一方の面である内面を向かい合わせて挟持固定する一本の雄ねじ部材56とを含んで構成され、ジョイント51は、細長形状の第1挟持板52と、細長形状の第2挟持板54と、一本の雄ねじ部材56とを含んで構成されている。
【0014】
図10、図11に示すように、第1、第2挟持板52、54はその長手方向と直交する方向の幅が均一の寸法で形成され、本実施の形態では、第1、第2挟持板52、54の幅は同一の寸法で形成され、長手方向の両端は円弧状に形成されている。
図10(A)、(B)に示すように、第1挟持板52の長手方向の両側における内面の箇所に第1挟持用凹部58と第2挟持用凹部60がそれぞれ形成されると共に、それら挟持用凹部58、60の間の箇所に雄ねじ部材56の雄ねじの挿通を可能とした挿通孔62が貫通形成されている。
第1挟持板52の長手方向の両側における内面の箇所は、同一平面上を延在する第1内面52Aとして形成されると共に、第1挟持板52の長手方向の中央部における内面の箇所は、第1内面52Aよりも突出し平面に平行する平面上を延在する第2内面52Bとして形成されている。
また、第1挟持板52の厚さ方向の他方の面である外面52Cは、それらの内面52A、52Bと平行する単一の平面で形成されている。
第1挟持用凹部58と第2挟持用凹部60は第1内面52Aに形成され、挿通孔62は第2内面52Bに形成されている。
第1挟持用凹部58は凹状を呈し、第1内面52Aに開口する部分全周に前記第1の半径で形成された第1球面状挟持面58Aを有している。
本実施の形態では、第1球面状挟持面58Aの中央に第1球面状挟持面58Aの仮想延長面よりも深い深さで第1凹部5802が形成され、第1凹部5802の中央に外面52Cに開口する孔5804が形成されている。
第2挟持用凹部60は凹状を呈し、第1内面52Aに開口する部分全周に前記第2の半径で形成された第2球面状挟持面60Aを有している。
本実施の形態では、第2球面状挟持面60Aの中央に第2球面状挟持面60Aの仮想延長面よりも深い深さで第2凹部6002が形成され、第2凹部6002の中央に外面52Cに開口する孔6004が形成されている。
上述のように前記第1の半径と前記第2の半径とは同一の寸法で形成されており、挿通孔62は、第1挟持用凹部58の軸心と第2挟持用凹部60の軸心との間の中心の箇所に形成されている。
挿通孔62の周囲の第2内面52Bの複数個所から回り止め用のピン64が突設されている。
【0015】
図11(A)、(B)に示すように、第2挟持板54の長手方向の両側における内面の箇所に第3挟持用凹部66と第4挟持用凹部68がそれぞれ形成されると共に、それら挟持用凹部66、68の間の箇所に雄ねじ部材56の雄ねじに螺合する雌ねじ70が形成されている。
第2挟持板54の長手方向の両側における内面の箇所は、同一平面上を延在する第3内面54Aとして形成されると共に、第2挟持板54の長手方向の中央部における内面の箇所は、第3内面54Aよりも突出し平面に平行する平面上を延在する第4内面54Bとして形成されている。
また、第2挟持板54の厚さ方向の他方の面である外面54Cは、それらの内面54A、54Bと平行する単一の平面で形成されている。
第3挟持用凹部66と第4挟持用凹部68は第3内面54Aに形成され、雌ねじ70は第4内面54Bに形成されている。
第3挟持用凹部66は凹状を呈し、第3内面54Aに開口する部分全周に前記第1の半径で形成された第3球面状挟持面66Aを有している。
本実施の形態では、第3球面状挟持面66Aの中央に第3球面状挟持面66Aの仮想延長面よりも深い深さで第3凹部6602が形成され、第3凹部6602の中央に外面54Cに開口する孔6604が形成されている。
第4挟持用凹部68は凹状を呈し、第3内面54Aに開口する部分全周に前記第2の半径で形成された第4球面状挟持面68Aを有している。
本実施の形態では、第4球面状挟持面68Aの中央に第4球面状挟持面68Aの仮想延長面よりも深い深さで第4凹部6802が形成され、第4凹部6802の中央に外面54Cに開口する孔6804が形成されている。
雌ねじ70は、第1挟持用凹部58と第3挟持用凹部66との軸心を合致させ、かつ、第2挟持用凹部60と第4挟持用凹部68との軸心を合致させた状態で、挿通孔62に挿通された雄ねじ部材56の雄ねじに螺合するように形成されている。
上述のように前記第1の半径と前記第2の半径とは同一の寸法で形成されており、雌ねじ70は、第3挟持用凹部66の軸心と第4挟持用凹部68の軸心との間の中心の箇所に形成されている。
雌ねじ70の周囲の第4内面54Bの複数個所に、回り止め用のピン64に係合する係合孔72が形成されている。
【0016】
雄ねじ部材56は、図13、図14に示すように、雄ねじ5602と、頭部5604とを有している。
また、図2、図4に示すように、頭部5604の外形は、回転操作しやすいように、第1、第2挟持板52、54の幅よりも大きな寸法で形成されている。
また、本実施の形態では、頭部5604を指でつかみやすく弱い力でも確実に回転操作しやすいように、頭部5604の断面は、各辺が内側に湾曲した六角形状を呈している。
また、頭部5604の上面には、狭い箇所においても雄ねじ部材56を確実に締め付けできるように、六角孔などのような工具が係脱される回転操作用係合孔5606が形成されている。
【0017】
本実施の形態の連結構造50およびジョイント51では、図12に示すように、第1挟持用凹部58と第3挟持用凹部66とを対向させ、第2挟持用凹部60と第4挟持用凹部68とを対向させて、それら第1挟持用凹部58と第3挟持用凹部66の間に第1球体1604を位置させ、第2挟持用凹部60と第4挟持用凹部68の間に第2球体46を位置させる。
そして、頭部5604を操作して挿通孔62に挿通した雄ねじ部材56の雄ねじ5602を雌ねじ70に締め付けると、図12に示すように、第1球体1604が第1球面状挟持面58Aと第3球面状挟持面66Aにより固定され、第2球体46が第2球面状挟持面60Aと第4球面状挟持面68Aにより固定される。なお、このように締め付け固定された状態で第1挟持板52の第2内面52Bと第2挟持板54の第4内面54Bとの間には隙間が確保され、また、それら内面52B、54Bは平行している。
【0018】
本実施の形態によれば、第1、第2球体1604、46を挟持固定する前に、第1球体1604を第1球面状挟持面58Aと第3球面状挟持面66Aとの間で所望の向きに回転でき、また、第2球体46を第2球面状挟持面60Aと第4球面状挟持面68Aとの間で所望の向きに回転でき、すなわち、2つの球体1604、46により吸盤装置20に対してディスプレイ装置10を所望の姿勢に確実にすることができる。
また、第1球体1604が、この第1球体1604と同じ半径の第1球面状挟持面58Aと第3球面状挟持面66Aにより挟持され固定され、また、第2球体46が、この第2球体46と同じ半径の第2球面状挟持面60Aと第4球面状挟持面68Aにより挟持され固定されるので、第1、第2球体1604、46の挟持固定が確実に行われる。
したがって、ディスプレイ装置10と吸盤装置20とが所望の姿勢で確実に連結され、より詳細には、ダッシュボードやフロントガラスに対してディスプレイ装置10の姿勢変更の自由度を大きく確保でき、ディスプレイ装置10が所望の姿勢で取着される。
特に、従来の取り付け構造を用いてディスプレイ装置10をダッシュボードやフロントガラスに取着する場合には、単一の球状部しか有していないため、ディスプレイ装置10の姿勢変更の自由度が少なく、ディスプレイ装置10を取り付けることができるダッシュボードやフロントガラスの範囲が限られる不都合がある。これに対して本実施の形態では、第1、第2球体1604、46を介してディスプレイ装置10の姿勢を自由に変更できるため、ディスプレイ装置10を取り付けることができるダッシュボードやフロントガラスの範囲が広がり、使い勝手を向上させる上で有利となる。
また、本実施の形態によれば、雄ねじ部材56を緩める、あるいは、締め付けるという簡単な操作で、第1、第2球体1604、46の双方を同時に自由に回転できる状態とし、あるいは、第1、第2球体1604、46の双方を同時に挟持固定することができるため、ディスプレイ装置10の姿勢変更を素早く行え、操作性を向上させる上で有利となる。
【0019】
また、本実施の形態では、第1、第2球体1604、46の半径を同一とし、かつ、挿通孔62を、第1挟持用凹部58の軸心と第2挟持用凹部60の軸心との間の中心の箇所に形成し、かつ、雌ねじ70を、第3挟持用凹部66の軸心と第4挟持用凹部68の軸心との間の中心の箇所に形成したので、雄ねじ部材56を締め付けることによって第1球体1604を第1、第3球面状挟持面58A、66Aで挟持する力と、第2球体46を第2、第4球面状挟持面60A、68Aで挟持する力とを等しくでき、第1、第2球体1604、46の挟持固定を確実に行う上でより有利となる。
【0020】
なお、第1、第2球体1604、46の半径を異ならせ、雄ねじ部材56の配設箇所を、第1挟持用凹部58の軸心と第2挟持用凹部60の軸心との間の中心の箇所から変位させてもよいが、本実施の形態のように構成すると、第1、第2球体1604、46を挟持する力を等しくするための構造を簡素化でき、製造コストの削減を図る上で有利となる。
また、本実施の形態では、連結構造50およびジョイント51によって連結する第1の物品と第2の物品がディスプレイ装置10(詳細にはディスプレイ装置10のケース12の背面の連結具16)と吸盤装置20(詳細には吸盤装置20のケース26)である場合について説明したが、連結構造50およびジョイント51によって2つの吸盤装置20(詳細には2つの吸盤装置20のそれぞれのケース26)を連結するようにしてもよい。
また、連結構造50およびジョイント51によって連結する第1の物品と第2の物品は、物品の部分や部材などであってもよく、物品は、実施の形態のように車室内に配置される物品に限定されず、室内や屋外に配置される建物などの構造物を含む様々な物品に広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る連結構造およびジョイント51がディスプレイ装置10と吸盤装置20との間に適用された実施の形態の説明図である。
【図2】本発明に係る連結構造およびジョイント51がディスプレイ装置10と吸盤装置20との間に適用された実施の形態の説明図である。
【図3】本発明に係る連結構造およびジョイント51がディスプレイ装置10と吸盤装置20との間に適用された実施の形態の説明図である。
【図4】本発明に係る連結構造およびジョイント51がディスプレイ装置10と吸盤装置20との間に適用された実施の形態の説明図である。
【図5】連結具16の正面図である。
【図6】吸盤装置20の斜視図である。
【図7】吸盤装置20の平面図である。
【図8】吸盤装置20の側面図である。
【図9】吸盤装置20の側面断面図である。
【図10】(A)は第1挟持板52の平面図、(B)は同正面図である。
【図11】(A)は第2挟持板54の平面図、(B)は同正面図である。
【図12】連結構造50の組み立て図である。
【図13】雄ねじ部材56の斜視図である。
【図14】(A)は雄ねじ部材56の平面図、(B)は同正面図である。
【符号の説明】
【0022】
1604……第1球体、46……第2球体、50……連結構造、51……ジョイント、52……第1挟持板、54……第2挟持板、52A、54A……内面、56……雄ねじ部材、5602……雄ねじ、58……第1挟持用凹部、60……第2挟持用凹部、62……挿通孔、66……第3挟持用凹部、68……第4挟持用凹部、58A……第1球面状挟持面、60A……第2球面状挟持面、66A……第3球面状挟持面、68A……第4球面状挟持面、70……雌ねじ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の物品に突設された第1球体と、第2の物品に突設された第2球体と、細長形状の第1挟持板と、細長形状の第2挟持板と、それら挟持板の厚さ方向の一方の面である内面を向かい合わせて挟持固定する一本の雄ねじ部材とを含んで構成され、
前記第1球体は第1の半径で球状に形成され、
前記第2球体は第2の半径で球状に形成され、
前記第1挟持板の長手方向の両側における前記内面の箇所に第1挟持用凹部と第2挟持用凹部がそれぞれ形成されると共に、それら挟持用凹部の間の箇所に前記雄ねじ部材の雄ねじの挿通を可能とした挿通孔が貫通形成され、
前記第2挟持板の長手方向の両側における前記内面の箇所に第3挟持用凹部と第4挟持用凹部がそれぞれ形成されると共に、それら挟持用凹部の間の箇所に、前記第1挟持用凹部と前記第3挟持用凹部との軸心を合致させ、かつ、前記第2挟持用凹部と前記第4挟持用凹部との軸心を合致させた状態で前記挿通孔に挿通された前記雄ねじ部材の雄ねじに螺合する雌ねじが形成され、
前記第1挟持用凹部は、前記内面に開口する部分全周に前記第1の半径で形成された第1球面状挟持面を有し、
前記第2挟持用凹部は、前記内面に開口する部分全周に前記第2の半径で形成された第2球面状挟持面を有し、
前記第3挟持用凹部は、前記内面に開口する部分全周に前記第1の半径で形成された第3球面状挟持面を有し、
前記第4挟持用凹部は、前記内面に開口する部分全周に前記第2の半径で形成された第4球面状挟持面を有し、
前記第1挟持用凹部と前記第3挟持用凹部とを対向させ、前記第2挟持用凹部と前記第4挟持用凹部とを対向させて、それら前記第1挟持用凹部と前記第3挟持用凹部の間に前記第1球体を位置させ、前記第2挟持用凹部と前記第4挟持用凹部の間に前記第2球体を位置させて前記挿通孔に挿通した雄ねじ部材の雄ねじを前記雌ねじに締め付けると、前記第1球体が前記第1球面状挟持面と前記第3球面状挟持面により固定され、前記第2球体が前記第2球面状挟持面と前記第4球面状挟持面により固定され、これらにより第1の物品と第2の物品とが連結される、
ことを特徴とする連結構造。
【請求項2】
前記第1挟持用凹部は、前記第1球面状挟持面の中央に前記第1球面状挟持面の仮想延長面よりも深い深さで形成された第1凹部を備え、
前記第2挟持用凹部は、前記第2球面状挟持面の中央に前記第2球面状挟持面の仮想延長面よりも深い深さで形成された第2凹部を備え、
前記第3挟持用凹部は、前記第3球面状挟持面の中央に前記第3球面状挟持面の仮想延長面よりも深い深さで形成された第3凹部を備え、
前記第4挟持用凹部は、前記第4球面状挟持面の中央に前記第4球面状挟持面の仮想延長面よりも深い深さで形成された第4凹部を備える、
ことを特徴とする請求項1記載の連結構造。
【請求項3】
前記第1の半径と前記第2の半径とは同一の寸法で形成され、
前記挿通孔は、前記第1挟持用凹部の軸心と前記第2挟持用凹部の軸心との間の中心の箇所に形成され、
前記雌ねじは、前記第3挟持用凹部の軸心と前記第4挟持用凹部の軸心との間の中心の箇所に形成されている、
ことを特徴とする請求項1記載の連結構造。
【請求項4】
前記第1挟持板の長手方向の両側における前記内面の箇所は、同一平面上を延在する第1内面として形成されると共に、前記第1挟持板の長手方向の中央部における前記内面の箇所は、前記第1内面よりも突出し前記平面に平行する平面上を延在する第2内面として形成され、
前記第1挟持用凹部と前記第2挟持用凹部は前記第1内面に形成され、前記挿通孔は前記第2内面に形成され、
前記第2挟持板の長手方向の両側における前記内面の箇所は、同一平面上を延在する第3内面として形成されると共に、前記第2挟持板の長手方向の中央部における前記内面の箇所は、前記第3内面よりも突出し前記平面に平行する平面上を延在する第4内面として形成され、
前記第3挟持用凹部と前記第4挟持用凹部は前記第3内面に形成され、前記雌ねじは前記第4内面に形成されている、
ことを特徴とする請求項1記載の連結構造。
【請求項5】
前記第1挟持板の長手方向の両側における前記内面の箇所は、同一平面上を延在する第1内面として形成されると共に、前記第1挟持板の長手方向の中央部における前記内面の箇所は、前記第1内面よりも突出し前記平面に平行する平面上を延在する第2内面として形成され、
前記第1挟持用凹部と前記第2挟持用凹部は前記第1内面に形成され、前記挿通孔は前記第2内面に形成され、
前記第2挟持板の長手方向の両側における前記内面の箇所は、同一平面上を延在する第3内面として形成されると共に、前記第2挟持板の長手方向の中央部における前記内面の箇所は、前記第3内面よりも突出し前記平面に平行する平面上を延在する第4内面として形成され、
前記第3挟持用凹部と前記第4挟持用凹部は前記第3内面に形成され、前記雌ねじは前記第4内面に形成され、
前記挿通孔の周囲の前記第2内面の箇所と、前記雌ねじの周囲の前記第4内面の箇所に、前記第1挟持用凹部と前記第3挟持用凹部との軸心を合致させ、かつ、前記第2挟持用凹部と前記第4挟持用凹部との軸心を合致させて前記第2内面と前記第4内面とを向かい合わせた状態で、互いに係合するピンと係合孔とが複数設けられている、
ことを特徴とする請求項1記載の連結構造。
【請求項6】
前記第1挟持板と前記第2挟持板の厚さ方向の他方の面である外面は、それらの内面と平行する単一の平面で形成されている、
ことを特徴とする請求項1記載の連結構造。
【請求項7】
前記第1、第2挟持板の長手方向と直交する方向の幅は均一の寸法で形成され、
前記第1、第2挟持板の幅は同一の寸法で形成されている、
ことを特徴とする請求項1記載の連結構造。
【請求項8】
前記第1、第2挟持板の長手方向と直交する方向の幅は均一の寸法で形成され、
前記第1、第2挟持板の幅は同一の寸法で形成され、
前記雄ねじ部材は、前記雄ねじよりも大きい寸法の外径の頭部を有し、
前記頭部の外径は、前記第1、第2挟持板の幅よりも大きな寸法で形成されている、
ことを特徴とする請求項1記載の連結構造。
【請求項9】
前記第1、第2挟持板の長手方向と直交する方向の幅は均一の寸法で形成され、
前記第1、第2挟持板の幅は同一の寸法で形成され、
前記雄ねじ部材は、前記雄ねじよりも大きい寸法の外径の頭部を有し、
前記頭部の断面は、各辺が内側に湾曲した六角形状を呈し、
前記頭部の外径は、前記第1、第2挟持板の幅よりも大きな寸法で形成されている、
ことを特徴とする請求項1記載の連結構造。
【請求項10】
前記第1、第2挟持板の長手方向と直交する方向の幅は均一の寸法で形成され、
前記第1、第2挟持板の幅は同一の寸法で形成され、
前記雄ねじ部材は、前記雄ねじよりも大きい寸法の外径の頭部を有し、
前記頭部の外径は、前記第1、第2挟持板の幅よりも大きな寸法で形成され、
前記頭部の上面に、工具が係脱される回転操作用係合孔が形成されている、
ことを特徴とする請求項1記載の連結構造。
【請求項11】
前記第1の物品は、物品に着脱可能に取着される連結具であり、前記第2の物品は、吸盤装置のケースであり、
前記吸盤装置は、
厚さ方向の一方の面が吸着面とされ他方の面が背面とされた吸盤と、
前記吸盤の背面の中央から前記厚さ方向に沿って前記背面から離れる方向に突出する中心軸を有し、
前記ケースは、前記吸盤の背面を覆い前記吸盤の背面の外周部に、または、前記吸着面が被吸着面に吸着した状態で前記吸盤の外側に位置する前記被吸着面の箇所に当接可能に設けられ、
前記吸着面が被吸着面に吸着した状態で前記ケースを、前記背面の外周部に、または、前記被吸着面の箇所に、当接する方向に付勢すると共に前記中心軸を前記被吸着面から離れる方向に付勢する付勢機構が前記中心軸と前記ケースとの間に設けられている、
ことを特徴とする請求項1記載の連結構造。
【請求項12】
細長形状の第1挟持板と、細長形状の第2挟持板と、それら挟持板の厚さ方向の一方の面である内面を向かい合わせて挟持固定する一本の雄ねじ部材とを含んで構成され、
前記第1挟持板の長手方向の両側における前記内面の箇所に第1挟持用凹部と第2挟持用凹部がそれぞれ形成されると共に、それら挟持用凹部の間の箇所に前記雄ねじ部材の雄ねじの挿通を可能とした挿通孔が貫通形成され、
前記第2挟持板の長手方向の両側における前記内面の箇所に第3挟持用凹部と第4挟持用凹部がそれぞれ形成されると共に、それら挟持用凹部の間の箇所に、前記第1挟持用凹部と前記第3挟持用凹部との軸心を合致させ、かつ、前記第2挟持用凹部と前記第4挟持用凹部との軸心を合致させた状態で前記挿通孔に挿通された前記雄ねじ部材の雄ねじに螺合する雌ねじが形成され、
前記第1挟持用凹部は、前記内面に開口する部分全周に第1の半径で形成された第1球面状挟持面を有し、
前記第2挟持用凹部は、前記内面に開口する部分全周に第2の半径で形成された第2球面状挟持面を有し、
前記第3挟持用凹部は、前記内面に開口する部分全周に前記第1の半径で形成された第3球面状挟持面を有し、
前記第4挟持用凹部は、前記内面に開口する部分全周に前記第2の半径で形成された第4球面状挟持面を有する、
ことを特徴とするジョイント。
【請求項13】
前記第1挟持用凹部は、前記第1球面状挟持面の中央に前記第1球面状挟持面の仮想延長面よりも深い深さで形成された第1凹部を備え、
前記第2挟持用凹部は、前記第2球面状挟持面の中央に前記第2球面状挟持面の仮想延長面よりも深い深さで形成された第2凹部を備え、
前記第3挟持用凹部は、前記第3球面状挟持面の中央に前記第3球面状挟持面の仮想延長面よりも深い深さで形成された第3凹部を備え、
前記第4挟持用凹部は、前記第4球面状挟持面の中央に前記第4球面状挟持面の仮想延長面よりも深い深さで形成された第4凹部を備える、
ことを特徴とする請求項12記載のジョイント。
【請求項14】
前記第1の半径と前記第2の半径とは同一の寸法で形成され、
前記挿通孔は、前記第1挟持用凹部の軸心と前記第2挟持用凹部の軸心との間の中心の箇所に形成され、
前記雌ねじは、前記第3挟持用凹部の軸心と前記第4挟持用凹部の軸心との間の中心の箇所に形成されている、
ことを特徴とする請求項12記載のジョイント。
【請求項15】
前記第1挟持板の長手方向の両側における前記内面の箇所は、同一平面上を延在する第1内面として形成されると共に、前記第1挟持板の長手方向の中央部における前記内面の箇所は、前記第1内面よりも突出し前記平面に平行する平面上を延在する第2内面として形成され、
前記第1挟持用凹部と前記第2挟持用凹部は前記第1内面に形成され、前記挿通孔は前記第2内面に形成され、
前記第2挟持板の長手方向の両側における前記内面の箇所は、同一平面上を延在する第3内面として形成されると共に、前記第2挟持板の長手方向の中央部における前記内面の箇所は、前記第3内面よりも突出し前記平面に平行する平面上を延在する第4内面として形成され、
前記第3挟持用凹部と前記第4挟持用凹部は前記第3内面に形成され、前記雌ねじは前記第4内面に形成されている、
ことを特徴とする請求項12記載のジョイント。
【請求項16】
前記第1挟持板の長手方向の両側における前記内面の箇所は、同一平面上を延在する第1内面として形成されると共に、前記第1挟持板の長手方向の中央部における前記内面の箇所は、前記第1内面よりも突出し前記平面に平行する平面上を延在する第2内面として形成され、
前記第1挟持用凹部と前記第2挟持用凹部は前記第1内面に形成され、前記挿通孔は前記第2内面に形成され、
前記第2挟持板の長手方向の両側における前記内面の箇所は、同一平面上を延在する第3内面として形成されると共に、前記第2挟持板の長手方向の中央部における前記内面の箇所は、前記第3内面よりも突出し前記平面に平行する平面上を延在する第4内面として形成され、
前記第3挟持用凹部と前記第4挟持用凹部は前記第3内面に形成され、前記雌ねじは前記第4内面に形成され、
前記挿通孔の周囲の前記第2内面の箇所と、前記雌ねじの周囲の前記第4内面の箇所に、前記第1挟持用凹部と前記第3挟持用凹部との軸心を合致させ、かつ、前記第2挟持用凹部と前記第4挟持用凹部との軸心を合致させて前記第2内面と前記第4内面とを向かい合わせた状態で、互いに係合するピンと係合孔とが複数設けられている、
ことを特徴とする請求項12記載のジョイント。
【請求項17】
前記第1挟持板と前記第2挟持板の厚さ方向の他方の面である外面は、それらの内面と平行する単一の平面で形成されている、
ことを特徴とする請求項12記載のジョイント。
【請求項18】
前記第1、第2挟持板の長手方向と直交する方向の幅は均一の寸法で形成され、
前記第1、第2挟持板の幅は同一の寸法で形成されている、
ことを特徴とする請求項12記載のジョイント。
【請求項19】
前記第1、第2挟持板の長手方向と直交する方向の幅は均一の寸法で形成され、
前記第1、第2挟持板の幅は同一の寸法で形成され、
前記雄ねじ部材は、前記雄ねじよりも大きい寸法の外径の頭部を有し、
前記頭部の外径は、前記第1、第2挟持板の幅よりも大きな寸法で形成されている、
ことを特徴とする請求項12記載のジョイント。
【請求項20】
前記第1、第2挟持板の長手方向と直交する方向の幅は均一の寸法で形成され、
前記第1、第2挟持板の幅は同一の寸法で形成され、
前記雄ねじ部材は、前記雄ねじよりも大きい寸法の外径の頭部を有し、
前記頭部の断面は、各辺が内側に湾曲した六角形状を呈し、
前記頭部の外径は、前記第1、第2挟持板の幅よりも大きな寸法で形成されている、
ことを特徴とする請求項12記載のジョイント。
【請求項21】
前記第1、第2挟持板の長手方向と直交する方向の幅は均一の寸法で形成され、
前記第1、第2挟持板の幅は同一の寸法で形成され、
前記雄ねじ部材は、前記雄ねじよりも大きい寸法の外径の頭部を有し、
前記頭部の外径は、前記第1、第2挟持板の幅よりも大きな寸法で形成され、
前記頭部の上面に、工具が係脱される回転操作用係合孔が形成されている、
ことを特徴とする請求項12記載のジョイント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−89088(P2008−89088A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−271030(P2006−271030)
【出願日】平成18年10月2日(2006.10.2)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】