連続チュービングを製造する方法及び熱間圧延ミル
【課題】改善された物理的特性を備えたコイルドチュービングを成形する改良された方法および装置を提供する。
【解決手段】連続コイルドチュービング(100)は、短いフラット金属ストリップ(26)から製造され、フラット金属ストリップ(26)は端部と端部を接合され、管形状(104)に形成され、シーム溶接されて鍛造工程または熱間縮小工程(106)に導入される。仕上げ加工されたコイルドチュービングは、フラット金属ストリップが該工程に供給されるのより速い速度で該工程から引っ張り出される。フラット金属ストリップに施された溶接は滑らかとなり、実質的に仕上げ加工済みコイルドチュービングから消失する。
【解決手段】連続コイルドチュービング(100)は、短いフラット金属ストリップ(26)から製造され、フラット金属ストリップ(26)は端部と端部を接合され、管形状(104)に形成され、シーム溶接されて鍛造工程または熱間縮小工程(106)に導入される。仕上げ加工されたコイルドチュービングは、フラット金属ストリップが該工程に供給されるのより速い速度で該工程から引っ張り出される。フラット金属ストリップに施された溶接は滑らかとなり、実質的に仕上げ加工済みコイルドチュービングから消失する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2005年1月19日付け米国特許出願第11/038,611号の一部係属出願である。
【背景技術】
【0002】
1.発明の属する分野
本発明は、坑井、環状ストリング、パイプライン、ボア、ボアホールで用いられる油田金属コイルドチュービングに関する。
【0003】
より詳細には、本発明は、改良した内部輪郭を備えた金属コイルドチュービング、テーパーチュービング、これら金属コイルドチュービングを製造する方法および装置に関し、当該装置は複数の縮小ステーションを含み、当該方法は、チュービング材が複数の縮小ステーションを通過して、改良された内部輪郭と望ましい外部直径(OD)、内部直径(ID)および望ましいテーパーを具備するコイルドチュービングを形成するようにする。
【0004】
2.関連技術の説明
コイルドチュービング(CT)は、基本的に比較的長い連続チュービングであり、坑井、環状ストリング、パイプライン、ボアおよびボアホールの内外に走りうる。CTは、石油およびガス産業において、掘削、竣工、製造および改修作業用に広く用いられている。あるいは、CTは制御ライン、供給パイプラインおよび比較的長く耐久性のあるチュービングが求められる他の用途に用いることもできる。CTは、一般に鋼鉄または合金鋼から製造される。付属品または道具をCTの内部、外部または端部につけることができ、CTの使用を助けあるいはCTの効用を高める。これらの道具および付属品として、ノズル、センサー、ガイド、ドリル用ビット、セントライザー、ポンプ、モーター、サブ、バルブなどが挙げられる。CTは、内部的にまたは外部的に多様な材料で被覆してもよい。被覆材として、プラスチック塗料、プラスチックおよび金属の混合材、ゴム入り混合材、潤滑材、既知の防食加工品などが挙げられる。使用しない場合には、CTは、基本的に20,000フィートまで、および20,000フィート超の多様な長さでスプールまたはリールに保管される。使用する場合は、CTは保管リールから引き出されまたは伸ばされ、まっすぐになり、支持され、CTを望ましい位置に配置するインジェクタにより前方へ促される。CTを取り除きたい場合には、CTは再び保管リールに巻かれる。CTを再び配置したい場合には、また上記工程が繰り返される。この反復する巻き伸ばしにより、CTに圧力が加わり、処理の力とCTを通過する流体の圧力から生じる力を弱める。反復する巻き伸ばし、圧力サイクル、緊張およびトルク、他の力によるCTに加わる応力のせいで、CTは、負荷サイクルの指定数を限定して障害の可能性を最小限にするようにする。溶着の不備のために時々障害が発生する。この障害は、経験上頻繁ではないけれども、遅延および復旧作業により高額な費用を生じる結果となりうる。
【0005】
CTは、CTの仮のあるいは対象の寸法を指定する一定の外側または外部直径(OD)を具備することが一般的である。例えば、CTは、以下の大きさをとることができる。1.0”、1.25”、1.5”、1.75”、2.0”、2 3/8”、2 5/8”、2 7/8”、3.5”、4.0”、4.5”。CTの壁厚は一定でもよく、または本発明と発明者が同一である米国特許第4,629,218号明細書に記載されるように、その長さに従って変化させてもよい。可変壁厚を備えたCTは、時折「テーパーチュービング」として知られ、障害の可能性を減少させるという利点を有する。
【0006】
コイルドチュービングは、本発明と発明者が同一である米国特許第4,863,091号明細書および米国特許第5,191,911号明細書に記載する方法により製造される。これらの現在既知のCTを製造する方法の中で、一例として、鋼板のロール、通常4’から6’の幅で1,000から3,500’の長さのマスターコイルとして知られるロールをスライスまたはストリップにする方法が挙げられる。これらストリップは、特定のCTの寸法を製造するのに必要な幅を有する。通常は、ストリップの幅はその周囲に相当し、CTのODと関連する。これらストリップの厚さは一定か、または本発明と発明者が同一である米国特許第4,629,218号明細書の示唆に従ってストリップの長さに沿って徐々に変化させることができる。テーパーチュービングは、厚さがその長さに沿って変化するフラット材から製造することもできる。
【0007】
CTを形成するに先立って、共通に横溶接によりフラット供給材のストリップを接合する。第一供給コイルの後ろ端部は、突合せ溶接(90B)またはバイアス溶接(オフ90B)により第二供給コイルの先端部に接合することができる。本発明と発明者が同一である米国特許第4,863,091号明細書および米国特許第5,191,911号明細書に記載されるバイアス溶接では、90B以外の角度を接合されるストリップ間に用いて、いくつかの利点が実現され、障害の可能性を減少させる。
【0008】
先行技術においてバイアス溶接接合部は、同一コイルのフラット材の先端部や中央部などの上流部分がチューブ成形作業において加工されている間に、第一供給コイルの後ろ端部を停止することにより行われる。アキュムレータおよびフラット供給材コンディショナーの使用により、第一供給コイルの後ろ端部は、その後ろ端部と第二供給コイルの先端部との接合を達成するのに十分な時間、すなわち第一供給コイルの上流部がチュービングに成形され続けている間中停止することができる。
【0009】
チュービング成形は、チューブミルにおいて一連の副工程を通して行うことができ、フラット供給材がプラスチックまたは半プラスチックの温度に加熱され、次にチュービング形状に成形される。フラット材からチュービングへの成形は、通常、フラット材を適切な形状へと徐々に促す一連のローラーにより行われる。フラット材の側端縁部は、同時に実質的に円形断面を実現するよう促され、同時に溶接される。このフラット供給材の側端縁部の同時溶接により、CTの全長に沿って縦シーム溶接が形成される。縦溶接は、さまざまな既知の方法により実現することができる。電気抵抗溶接(ERW)を用いて過去に成功した例がある。ERWが用いられる場合、内部でコイルドチュービングが形成され、内部縦バリを分離しあるいは取り除くことが知られる。同様に、外部縦バリを取り除くことも知られる。
【0010】
チュービング成形の後に、CTは熱処理され冷却される。CTを冷却した後、CTは巻き取りリールに巻かれる。CTは、同時に溶接されるぐらいの長さのフラット供給材を含み、チューブミルを介して供給されうる。CTは、チュービング形成工程内に供給される供給材の厚さと同じ壁圧を具備する。上に述べたように、この厚さは一定であってもよく、またはテーパーチュービングを製造するために多様であってもよい。
【0011】
先行技術においては一般に満足なCTを製造するが、改善の余地がある。供給材は化学的および物理的側面を有し、フラット材から成形されるCTの強度および実施性能が知られている。フラット材から成形されるCTの化学的および物理的側面からの劣化またはずれが、一本の供給材を他の供給材に横溶接する際に、または縦溶接の領域においてCTの長さに従って連続的に横溶接する際に生じうる。反復するCTの巻き伸ばし、および射出や坑井からCTを引っ張り出すことにより加わる力から生じる応力により、この状態の結果は悪化する。熱処理およびバイアス溶接技術が連続CTの質を改善するにもかかわらず、なおもCTに障害は発生し、特に縦溶接に沿ってそして横溶接部において生じる。従って、改善された物理的特性を備えたCTを成形する改良された方法および装置を提供する技術的必要があるのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許出願第11/038,611号
【特許文献2】米国特許第4,629,218号明細書
【特許文献3】米国特許第4,863,091号明細書
【特許文献4】米国特許第5,191,911号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、比較的長いコイルドチュービング(CT)の巻き伸ばし圧力に対する品質、信頼性および抵抗をさらに改善することを企図する。本発明は、意図的に大きな周囲となるよう選択される供給金属材の幅を利用し、よって先行技術に従い製造されたCTの外部直径(OD)を利用する。本発明に係るCTの製造方法において、チューブミルから出るチュービングは、鍛造工程へと導入され、意図的に大きくした製造中のコイルドチュービングのODを仮のODまたは対象のODへと実質的に縮小させる。このODの縮小は、チュービングを熱間圧延ミルにかけてチュービング全体を鍛造することにより行うことができる。この鍛造は、CTの品質、力、信頼性、巻き伸ばし圧力に対する耐性、化学抵抗および他の物理的特性を改善し、特にストリップとストリップとの横溶接部および縦シーム溶接部において改善する。さらに、本発明において、巻き取りリールに巻かれるCTのフィート毎分のスピードは、チューブミルに進入するフラット材のスピードよりも速い。このことにより、CTの製造に関し製造時間が速くなる。
【0014】
ある実施形態において、CTを形成する鋼鉄の粒子構造体は改良され、より均質となり、横溶接および縦溶接の領域が実質的にCTの残余部と同一となるようにする。横溶接部における粒子撹乱の発生が最小限にされ、または実質的に除去される。チュービングの縦シーム溶接部における粒子形材の遮断は、最小限にされ、または実質的に除去される。加工スピードが増加し、巻き取りリールに、改善された巻き伸ばし圧力に対する耐性を備えた長いCTを供給する。
【0015】
いくつかの実施形態は、ここに記載する個々の特徴または目的に限定されるものではない。むしろ、実施形態は構造、機能および方法の点で、先行技術から区別される特徴と目的との組合せを含む。本発明の特徴は大まかに記載されており、詳細な説明によってより理解し易くなり、技術的貢献を認識し易くなるであろう。もちろん、請求項の主題に含まれうる追加的特徴については、以下に説明する。本発明、その教示および示唆を利用できる当業者にとっては、ここに開示された概念が、本発明を実行し実施するための他の構造、方法およびシステムを設計する創作的基礎として用いられうるものであると認識される。本発明の特許請求の範囲は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく合法的に同等の装置または方法を含んで読まれることを意図している。
【0016】
本発明は、前述のCTの障害問題と長年の必要性を認識して扱い、多様かつ可能な実施形態とその同等物において、以上の問題に対する解決策を提供しこれらの必要性を十分満足する。本発明、その教示および示唆を利用することができる当業者にとって、他の目的および利点は、添付図面と共に発明の開示の目的で提供される好ましい実施形態に関する以下の説明から理解される。これらの詳細な説明は、本発明を請求する発明者の目的を妨げるよう意図されたものではなく、たとえ他者が形式変更あるいは更なる改良を加えることにより後に本発明を偽装しても発明者の目的は妨げられない。本発明は、連続的CTの新規、有用かつ進歩的な改良と共に、同CTの新規、有用かつ進歩的な製造方法を提供することを目的とする。
【0017】
本発明の特徴を大まかに記載することで、以下の詳細な説明により理解し易くなり、技術的貢献をよりよく認識されるようにする。もちろん、発明の更なる特徴は以下に説明され、この発明に関する請求項の主題に含むこともできる。
【0018】
本発明は、装置に複数のスタンドを具備する鍛造ステーションを提供し、各スタンドは、そのスタンドを通過する一本のチュービングの少なくとも一つの特徴または特性を変化させるように構成される。各ステーションにおいて変化する特徴または特性としては、内部直径(i.d.またはID)、外部直径(o.d.またはOD)、壁厚(WT)、金属微細構造(MMS)、金属調質(MT)あるいは熱工程、冷却工程、熱伸張工程、熱圧縮工程、冷却伸張工程または冷却圧縮工程中に変化しうる他のあらゆる金属的特性または特徴が挙げられる。スタンドは、特徴または特性をステーション毎に約1%ないし約10%変化させるように構成される。このようにして、縦および/または横溶接の後に、最初のチュービングは所定の様式に変形することができ、望ましいOD、ID、WT、MMSおよび/またはMTを具備するチュービングを形成するようにし、これらOD、ID、WT、MMSおよび/またはMTは、チュービングの全長について相対的にあるいは実質的に一定であり、次のチュービングが接続されるチュービングの全長または一定の長さに沿って連続的に変化し、当該特徴は実質的に一定のままであるか、あるいはチュービングは、特性を変化させるチュービングと実質的に一定の特性を具備するチュービングとを具備する。この段落で用いる実質的に一定という用語は、特性の数値が、特性が実質的に一定であるチュービングについて約10%未満変化することを意味する。ある実施形態において、その変化は、特性が実質的に一定であるチュービングについて5%未満の変化である。ある実施形態において、その変化は、特性が実質的に一定であるチュービングについて2%未満の変化である。ある実施形態において、その変化は、特性が実質的に一定であるチュービングについて1%未満の変化である。
【0019】
本発明はまた、多様なチュービング特性を備えた部分(所定の長さのチュービング)を具備するコイルドチュービングの製造方法を提供するものであり、当該方法は、フラット金属シートまたはフラット金属リボンからチュービングを形成する工程を含み、その形成工程は、近接したシートの二つの端縁部を用いてフラットシートをチュービングに加工する。フラットシートからチュービングが形成された後、端縁部は互いに溶接され、縦シームを形成する。シーム溶接工程と同時またはその後に、シーム溶接部におけるチューブの外部表面および内部表面で溶接の残渣をスカーフ継ぎする。スカーフ継ぎの後に、チュービングは圧延されて望ましいチューブ輪郭および/または特性を備えたチュービングが製造され、当該輪郭および/または特性はチュービングの全長について実質的に一定であり、チュービングの全長について変化し、チュービングの全長の一以上の部分について変化しかつチュービングの他の部分について実質的に一定である。当該方法にはまた、圧延工程から出るチュービングの熱処理、調質および/または冷却工程が含まれうる。当該方法にはまた、保管および/または輸送のためにチュービングをリールに巻く工程が含まれうる。
【0020】
本発明は、添付の図面と共に以下の詳細な説明を参照することでより良く理解することができる。同一の構成要素は同じ番号を付してある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】コイルドチュービングを製造する先行技術のシステムの略図である。
【図2】本発明に係る接合方法の略図である。
【図3】接合するストリップの端部の配置を示す。
【図3A】接合するストリップの端部の他の配置を示す。
【図3B】接合するストリップの端部のさらに他の配置を示す。
【図4】ストリップ材の二つの端部を接合する溶接方法の略図である。
【図5】表面仕上げまたは仕上げ前のストリップ材の溶接端部の略図である。
【図6】ストリップの端部を接合するのに用いられる溶接方法により形成された据込みの一部を研磨する略図である。
【図7】ストップを接合するために用いられた横溶接を圧延し、その溶接点の形状を周囲のストリップ材に適合させるようにすることを概略的に示す。
【図8】表面仕上げまたは仕上げ後の横溶接を示す。
【図9】表面仕上げまたは仕上げを施した横溶接の熱処理の略図である。
【図10】接合ステーションを介してチューブミルに搬送されるストリップ材の略フロー図である。
【図11】チューブミルから出るチュービングを鍛造する工程を含む本発明の実施に際して用いられるいくつかの工程の略図である。
【図12】図11の鍛造ステーションを出る比較的大きい直径で厚い壁のチュービングを示す。
【図13】図11の鍛造ステーションを出る比較的小さい直径で薄い壁のチュービングを示す。
【図14】図11の鍛造ステーションを出る比較的小さい直径で厚い壁のチュービングを示す。
【図15A】異なる数のスタンドを示す本発明の縮小ステーションの第一の実施形態の概略図である。
【図15B】異なる数のスタンドを示す本発明の縮小ステーションの第二の実施形態の概略図である。
【図15C】異なる数のスタンドを示す本発明の縮小ステーションの第三の実施形態の概略図である。
【図15D】異なる数のスタンドを示す本発明の縮小ステーションの第四の実施形態の概略図である。
【図15E】チューブ縮小ステーション内のスタンドの相対間隔の略図である。
【図16A】電気スタンドまたは油圧スタンドの詳細の略図である。
【図16B】電気スタンドまたは油圧スタンドの詳細の略図である。
【図17】機械的スタンドの詳細の略図である。
【図18A】製造された多様なチュービングの一つを示す略図である。
【図18B】製造された多様なチュービングの一つを示す略図である。
【図18C】製造された多様なチュービングの一つを示す略図である。
【図18D】製造された多様なチュービングの一つを示す略図である。
【図18E】製造された多様なチュービングの一つを示す略図である。
【図18F】製造された多様なチュービングの一つを示す略図である。
【図18G】製造された多様なチュービングの一つを示す略図である。
【図18H】製造された多様なチュービングの一つを示す略図である。
【発明を実施するための形態】
【発明の詳細】
【0022】
本願発明者は、コイルドチュービングが熱圧延縮小装置を用いて大容量の原料から製造することができることを発見した。この熱圧延縮小装置は、実質的に円形内部輪郭を具備するコイルドチュービングを製造することができる。原料の外部直径、内部直径および/または壁厚をステーションまたはスタンド毎につき約5ないし約6%縮小する複数の縮小ステーションに大容量のチュービングを通過させることにより縮小が行われる。このスタンドは、少なくとも二つ、一般には少なくとも三つのチューブ係合部材またはそのスタンドのチュービングに作用する圧縮力を制御する個々のコントローラに取り付けられた陥凹状ローラーを含む。
【0023】
図1に示す先行技術のシステム20において、CT22の全長は以下の方法により製造することができる。フラットストリップ材26の第一供給コイル24は、アキュムレータ28に供給され、次にコンディショナー30を介してチューブミルまたはチューブフォーマー32内に供給され、続いてチューブが熱処理器34で熱処理され、冷却されて巻き取りリール36に巻かれる。フラット材26の第一供給コイル24は、第一供給コイル24の後ろ端部38が到達するまでシステム20を介して供給される。その後、第二供給コイル40は、バイアス溶接ジョイント42により第一供給コイル24に溶接され、当該工程は望ましい長さのCT22が巻き取りリール36に巻かれるまで中断なく続く。アキュムレータ28が配置されて、チューブミル32が機能し、第一供給コイルの先端部および中央部から製造されるチュービングが巻き取りリール36に巻かれ続けるようし、一方で第一供給コイル24の後ろ端部38は静止して、バイアス溶接ジョイント42を形成することを可能とする。その間、コンディショナー30およびアキュムレータ28の組み合わせにおける「緩み」によって、材料がチューブミル32へと流れ、一方で第一供給コイル24の後ろ端部38は静止したままとなる。これによりバイアス溶接ジョイント42のような溶接ジョイントを形成し、有利には連続作業のために第二供給コイル40を配置するのに十分な時間を得ることができる。アキュムレータ28およびコンディショナー30は、現在先行技術で周知なものでよく、図2に示すように完全に緩んだ位置にまで延在するスロット46内に配置されたローラー44を含み、リールの後ろ端部を停止したい場合には、ローラー44はフラット材供給路の中央線48(図2)へと徐々に移動し、チューブミル32へ材料を連続的に供給する。チューブミル32は、徐々にフラットストリップ材をチューブ形状にするように作動する。これは、フラット材26を円形断面へと促すローラー(図示せず)およびダイス(図示せず)などを使用することにより段階的に行われる。このことにより、究極的には図3に示すようにフラット材26の左右の端部50、52がそれぞれ接近し、形成された円形断面チュービングを閉鎖し、図11に示すように縦シーム溶接54が施される。この縦シーム溶接54は、典型的には、電気抵抗溶接(ERW)の形式となる。内部接合機器56または他の機器を用いて縦に溶接されたチュービング内部に到達させて縦溶接点から過剰な内部溶接物を取り除くようにすることができる。同様に、外部接合機器58などが用いられて、縦溶接点から過剰な外部溶接物を取り除いてチュービングの外側表面を仕上げ加工する。誘導電気加熱炉60が熱処理機34においてチュービングの熱処理に用いられ、冷却ステーション35内で冷却処理がなされた後にCT22は巻き取りリール36に巻かれる。
【0024】
本発明には、既知の方法と同じ部分もある。すなわち、図2に示すように、アキュムレータ62を用いることができ、チューブフォーマーまたはチューブミル32を通過するフラット材26の先端部41および中央部43の移動に対して第一供給コイル64の後ろ端部38を停止させる。このようなアキュムレータ62は、フラット材26を調整する働きをすることができ、チューブミル32を介してフラット材の処理を改善するようにする。第一供給コイル64の後ろ端部38が到達した場合、アキュムレータ62は後ろ端部38の移動を停止するよう作動し、後ろ端部38と第二供給コイル66の先端部39との接合ステーション70における接合を促進する。典型的に、第一供給コイル64の後ろ端部38と第二供給コイル66の先端部39は双方とも切り取られ、整えられあるいは「仕上げ加工され」て接合を促進する。多様な接合技術を接合ステーション70において用いることができ、第一供給コイル64の後ろ端部38の端縁部72を第二供給コイル66の先端部39の先端縁部74に接合するようにする。一つの好適な実施形態において、第一供給コイル64の後ろ端部38は、図3、図3A、図3B、図4および図5に示す鍛接のような既知の方法により第二供給コイル66の先端部39に接合される。鍛造溶接部76は、エネルギー源または電源78を利用して、二本のストリップ材の接触面または接合部82において高熱局部区域80を形成する。図4および図5に示す一つの好適な実施形態において二本のストリップ材は、加熱部80が生じた後に互いに向き合うよう促され鍛造溶接部76を実現するようにする。このことにより、二本のストリップ材の接合面82において材料のわずかな据込み84が生じうる。ストリップ材からなる鋼鉄あるいは合金鋼材料の軸粒子86は、鍛造溶接部76の領域において妨害される。これにより、当該粒子は上方へ向かい、二本のストリップ材の接合部82およびその周りの鍛造溶接部において「木口」88として知られるものを形成する。この位置82での鋼鉄または合金鋼粒子の不整合は、後にフラットストリップ材26から形成されるCT22に対して望ましくない性質を与えうる。例えば、木口88は、腐食に対してより脆弱となるか、または軸粒子86により示される実質的に一貫した軸整合を享受する残余の鋼鉄と同じ物理的特性を示すことはできない。
【0025】
ストリップ材の接合を実現する鍛造溶接部76は、側端縁部50、52と一直線上の端縁部72と先端部74とを実質的に90度で「突合せ溶接」を実現することができ、または90度以外の角度で「バイアス溶接」を実現することができる。バイアス溶接の例として、本願発明と発明者が同一である米国特許第4,863,091号明細書および米国特許第5,191,911号明細書を参照することができる。第一リールの後ろ端部38に第二リールの先端部39を接合する90度突合せ溶接またはバイアス溶接に加えて、図3Aに示すように、90度オフセット溶接90を用いることもできる。90度オフセット溶接は、直角ノッチ91が接合されるべきストリップの後ろ端部38と先端部39の両方に形成されることを要する。直角複数ノッチ(図示せず)、ステップノッチ(図示せず)、ほぞ穴(図示せず)またはT字溝(図示せず)などの他の形状を用いることもできる。さらに、傾斜端縁部72’と共働傾斜先端部74’を利用する90度傾斜溶接93と代替することができる。図3Bに示すように、両傾斜端縁部72’、74’は、実質的に90度で側端縁部50、52と一直線となる。90度オフセット溶接90、90度傾斜溶接93、および前述の他の代替方法は、代替的な好ましい実施形態であり、端接、TIG溶接または他のあらゆる満足いく溶接技術を用いることにより、実現される。
【0026】
いずれにせよ、横溶接部の形状を周辺材料に合わせることが望ましい。すなわち、図8に示すような接合面82の頂部92および底部94に沿って溶接物または母材のいずれかにより形成された据込み84を、例えば、図6に示す研磨機96を用いて研磨し、および/または図7に示すようにローラー98で圧延することにより取り除くことができる。同様に、横溶接の結果として形成される合成ストリップの左側端縁部50および右側端縁部52に対して仕上げ加工を行ってもよい。本発明の実施に際しての目的は、周囲のフラットストリップ材26の厚さおよび幅に大体一致する形状を具備する溶接接合部を実現することにある。溶接接合部の仕上げ加工は、CTを通る中断のない液流を実現し、横溶接接合部の部位での局部的な侵食または腐食の可能性を最小限にするのを促進する。その形状を、アキュムレータ62により提供された時間を可能な限り考慮して、第一供給コイル64の後ろ端部38を静止したままするよう適合させる必要がある。鍛造溶接部76およびそれ以下の仕上げ加工工程は、図10に示す割り当てられた時間内で接合ステーション70において達成することができる。
【0027】
加えて、鍛造溶接部76の熱処理機34による熱処理は、図9に概略を示すように、接合部82にさらに好ましい特徴を与えうる。熱処理は、誘導電気加熱炉60による誘導電気加熱により達成することができ、横溶接部の位置における合成溶接ストリップの温度を上昇させて、化学的、金属学的、物理学的側面の点で溶接接合部の改善された特徴を実現する温度にする。
【0028】
接合ステーション70は、品質管理検査工程を含んでもよい。品質管理検査工程は、X線または超音波あるいは先行技術で知られている他の非破壊検査技術を利用して溶接の不備を検知する。鍛造溶接部の選択により迅速かつ比較的欠陥のない第一供給コイル64の後ろ端部38と第二供給コイル66の先端部39の接合がもたらされる。他の実施形態において、横溶接は高周波溶接、TIG溶接、プラズマアーク溶接またはERWを使用して実現することができる。もちろん、同様の接合工程は、次の供給コイル間、例えば第二および第三供給コイル(図示せず)、第三および第四供給コイル(図示せず)などの間で、望ましい長さのCTが巻き取りリール36に巻かれるまで行われうる。
【0029】
接合ステーション70で供給コイルの接合が行われた後、アキュムレータ/コンディショナー62を調整して、第二供給コイル66からフラット材を再び供給するようにすることができる。このようにして、供給コイルの切り替え中にチューブミル32の動作を中断することはなく、フラット材26はチューブミルを停止させることなく連続してチューブミルに供給される。
【0030】
チューブミル32から出るチュービングは、その外周として、チューブミルに供給されるフラット材26の幅と実質的に同一の寸法を具備する。チューブミル内には、定寸ローラーと、製造されるチュービングのODをチューブミルの動作の許容範囲内の実質的に均一の寸法に合わせる他の既知の配置(図示せず)が含まれる。定寸配置には、定寸ローラー、静止開口部またはダイスなどが挙げられ、フラット供給材26に固有であり、あるいは加工中にもたらされるチュービングの外側寸法の不規則性を取り除く働きをする。
【0031】
図11を参照すると、本発明では、フラット供給材26の幅は、巻き取りリール102に巻かれるCT100の外周(つまりOD)より実質的に大きくなるよう意図的に選択される。すなわち、チューブミル32を出るチュービングは、本発明の対象またはCT100の仮のODより大きな直径を意図的に有する。チューブミル32を出る比較的大きな直径の製造中のチュービング104は、鍛造段階106に導入される。この鍛造段階106は、図11に示す熱間圧延ミル108内で行われうる。熱間圧延ミル108は、製造中のチュービング104を加熱し、そのODが、製造中のチュービング104を鍛造するローラーおよび/またはダイス(図示せず)を介して実質的に縮小して当該ODを調整する温度にする装置である。この加熱作用および製造中のチュービング104の熱間鍛造によって、第一供給コイル64の後ろ端部38を第二供給コイル66の先端部39に接合する横溶接領域において、木口88は有利に再配置される。加えて鍛造作用は、縦シーム溶接部54およびその周りの領域において粒子構造体を有利に再配置する。鍛造工程において、製造中のチュービング104を半プラスチック状態で伸長しまたは伸縮する。これは、熱間圧延ミル108内または熱間圧延ミル108の下流において、駆動ローラー105、定寸ローラー(図示せず)、またはダイス(図示せず)を使用することにより達成され、製造中のチュービング104に軸引張を導入し、この工程段階を介してチュービングのスピードまたは速度を増加させる。それゆえ、鍛造段階または熱間圧延ミルを出るチュービングのスピードは、鍛造段階または熱間圧延ミルに入る製造中のチュービング104の速度よりも速い。処理スピードの増加により、CT100は、供給コイルからのフラット材26の供給速度より速い速度で巻き取りリール102に巻かれる。処理速度の有効な増加は、本発明の示唆に従って達成しうる。
【0032】
鍛造段階または熱間圧延ミルを出る鍛造されたCT100は、加熱機110によりさらに加熱され、急冷槽112内で焼き入れされて、調質熱処理を実現するようにする。調質熱処理の後に、鍛造されたCT100を巻き取りリール102に巻くことができる。
【0033】
図11ないし14に示すように、鍛造工程または熱間圧延ミルにおいて、壁厚(WT)および製造されたCTのODは、多様な側面率(外部直径ODと内部直径IDの比率または外部直径ODと壁厚WTの比率)を具備する。すなわち、製造されたCT100のODがチューブミル32を出る製造中のチュービング104のODと異なるのみでなく、完成したCT100の壁厚もチューブミル32を出る製造中のチュービング104の壁厚と同一であっても、大きくてもまたは小さくてもよい。鍛造工程または熱間圧延ミル内で、温度、駆動速度、製造中のチュービング104への張力、OD縮小率およびパラメータを設定する他の壁厚を調整することができ、チューブミル32を出る製造中のチュービング104の壁厚またはフラット材26の厚さに関する範囲にわたって壁厚を選択するようにする。
【0034】
先行技術において、チューブミル内で製造されるCTのODを変化させることが望ましい場合には、チューブミルのローラーおよび/またはダイスは、手動で変更され、かなりの遅延と相当な人件費を発生させることになり、故障や人員交代をもたらして異なるODのCT用のミルを準備することになる。本発明を用いれば、ミルの解体を必要としない。むしろ、ローラーなどを取替えることなく、かつ大量の労働者を必要とすることなく、当該システムを調整することができ、異なるODのCTを製造するシステムを準備することができる。この柔軟性により、CT形成方法が実施されている間にも製造変更を容易にする。
【0035】
例えば、多様なODを具備するCTを製造することが望ましい場合、これは本発明の製造方法を用いることで達成することができる。このようなチュービングは、一定のまたは異なる壁厚を具備してもよい。すなわち、本発明を用いて、CTを一定の壁厚であるが多様なODを具備するよう製造することができる。あるいは、CTを多様なODと多様な壁厚を具備するよう製造することができる。
【0036】
異なる降伏強度を具備するCTを製造することが望ましい場合には、調質ステーションを方法内に選択的に含むことができる。これは、応用のために多様な降伏強度を具備する連続CTを製造することを容易にし、操作上および経済的利点を提供する。
【0037】
図15AないしDを参照すると、圧延ステーション、鍛造ステーションまたは熱間圧延ミル106は、複数のコイルドチュービング縮小ユニットまたはスタンド200を含む。図15Aを参照すると、圧延ステーション106は、10個のコイルドチュービング縮小スタンド200を含む。図15Bを参照すると、圧延ステーション106は、15個のコイルドチュービング縮小スタンド200を含む。図15Cを参照すると、圧延ステーション106は、20個のコイルドチュービング縮小スタンド200を含む。図15Dを参照すると、圧延ステーション106は、26個のコイルドチュービング縮小スタンド200を含む。
【0038】
スタンド200の正確な数は、外部直径(OD)、内部直径(ID)、および/または製造されるチューブの壁厚(WT)により決定される製造されるCTの性質に応じて調整することができるにもかかわらず、スタンドの数は一般に、OD、IDおよび/またはWTを約1ないし10%変化させる各スタンド200を用いて、望ましい結果を増加的に実現するのに十分となる。さらに、スタンド200の数は、特定設備用に最大に変化するチューブを実現するのに必要な最大数を設定することができる。一定のチュービング製品に必要であるスタンド200が少なくてよい場合、操作者は望ましい数のスタンドを単に止めるだけでよい。
【0039】
一実施形態において、鍛造ステーション106は、5ないし50個のスタンド200を含む。他の実施形態において、鍛造ステーション106は、10ないし40個のスタンド200を含む。他の実施形態において、鍛造ステーション106は、15ないし35個のスタンド200を含む。他の実施形態において、鍛造ステーション106は、20ないし30個のスタンド200を含む。これら全ての実施形態において、可動スタンド200の数は、製造されるチューブに左右される。すなわち、スタンドのいくつかは待機する。各スタンドは個別に加熱することができるが、一般にスタンドは温度管理室に収納され、各スタンドを通過するチュービングの温度を望ましい領域にすることができる。あるいは、一組のスタンドが温度管理室に収納され、これらスタンドの温度を望ましい温度に維持するようにする。この後者の選択肢では、各部屋の温度は同一または異なるようにすることができる。スタンドが個別に加熱される場合には、スタンド間の間隙には、絶縁または加熱された間隙ユニットを含むことができ、チュービングがあるスタンドから次のスタンドへと移動するときに実質的に冷却されないようにする。
【0040】
各スタンド200では、OD、ID、WTなどの一つ以上のチュービング特性に関して一定の変化を実現することが望ましい。従って、複数のスタンド200は、チュービングが鍛造されるときに、チュービング特性の組織的かつ増加的な変化を達成する。一般的に、各スタンド200は、望ましい方法および用いるストリップ材の冶金と、各スタンド200の状態に応じて一つ以上の特性を約1%ないし約10%変化させる。ある実施形態において、各スタンド200は進入チュービングの一つ以上の特性を約2%ないし約8%変化させる。ある実施形態において、各スタンド200は進入チュービングの一つ以上の特性を約4%ないし約7%変化させる。ある実施形態において、各スタンド200は進入チュービングの一つ以上の特性を約5%ないし約6%変化させる。
【0041】
図15Eを参照すると、図15Aの拡大図が示されており、連続スタンド200の間の間隙を図解する。各スタンド200は、隣接した前後のスタンドから約5”ないし約30”の間の間隙距離Δを移動する。ある実施形態において、連続スタンド間の距離は約5”ないし約20”の間である。他の実施形態において、連続スタンド間の距離は約5”ないし約20”の間である。他の実施形態において、連続スタンド間の距離は約8”ないし約12”の間である。他の実施形態において、連続スタンド間の距離は約10”である。間隙の距離は、同一(すなわち、Δ1=Δ2=Δ3=Δ4=Δ5=Δ6=Δ7=Δ8=Δ9=...=Δn)とすることができるが、また間隙の距離を異なるものにすることもできる(すなわち、Δ1≠Δ2≠Δ3≠Δ4≠Δ5≠Δ6≠Δ7≠Δ8≠Δ9≠...≠Δn)。なお、nはスタンドの合計数である。
【0042】
先行技術では、スタンドは一つ以上のチュービング特性を変化させ、チュービングの内部輪郭が実質的に非円形輪郭、一般には六角断面または輪郭をとるような特性に変化する。そのような非円形断面または輪郭には欠点がある。断面はチュービングに挿入することができ、材料の特性をチュービング内およびチュービングを介して伝えることができる道具の大きさを縮小することができる。実質的に滑らかで円形内部断面または輪郭を備えたチュービングを製造するために、各連続スタンド200は、チュービングの内部輪郭内の周囲の不均一性を削減、最小限化または除去するのに十分な角度で前方スタンドに対して回転する。円形内部チュービング輪郭は、(たとえ壁厚がチュービングの全長やチュービングの一部分の長さに従って変化することができても)チュービングが、チュービングの長さに従った全ての位置においてチュービングの周囲で実質的に均一な壁厚(WT)を具備することによって明確にされる。実質的に円形の内部輪郭を製造する方法もまた、縦または横溶接の後の接合工程中に形成される溝の緩和および平滑をもたらす。
【0043】
各スタンド内のチュービング係合部材の数に応じて、連続スタンド間の回転角度は、係合部材が望ましい角度で回転し、係合部材の配置が隣接する前後スタンドと同一とならないような角度とする。例えば、各スタンドが3個のチュービング係合部材を具備する場合、120度の回転により係合部材は同一配置となる。ある実施形態において、3個のチュービング係合部材を具備するスタンドに関して連続スタンド間の回転角度は、約5度ないし約115度または約−5度ないし約−115度の間である。ある実施形態において、3個のチュービング係合部材を具備するスタンドに関して連続スタンド200間の角度は、約10度ないし約110度または約130度ないし約180度の間である。他の実施形態において、3個のチュービング係合部材を具備するスタンドに関して連続スタンド200間の角度は、約30度ないし約90度または約150度ないし約180度の間である。他の実施形態において、3個のチュービング係合部材を具備するスタンドに関して連続スタンド200間の角度は、約180度であり、いわゆるねじれ配置である。他の実施形態において、3個のチュービング係合部材を具備するスタンドに関して連続スタンド200間の角度は、約90度である。他の実施形態において、3個のチュービング係合部材を具備するスタンドに関して連続スタンド200間の角度は、約60度である。他の実施形態において、3個のチュービング係合部材を具備するスタンドに関して連続スタンド200間の角度は、約30度である。他の実施形態において、3個のチュービング係合部材を具備するスタンドに関して連続スタンド200間の角度は、約15度である。スタンド200をねじれ角度とする目的は、各連続スタンド200を通過するチュービングの変化によって、チュービングの内部輪郭に不規則性をもたらす特定の変形が拡大しないように確保することにある。よって、本発明のスタンドは、角度的にねじれていることにより、製造されるチュービングの壁厚の不均一性を削減し、最小限化し、または除去さえする。このようにして、各連続スタンド200は、チュービングの内部輪郭の変形を削減、最小限化または除去することを可能とすることにより、実質的に円形内部郭でありかつ実質的に均一の周囲壁厚を具備するチュービングを形成する。ある実施形態において、各連続スタンドが角度的にねじれることは可能であるが、多数の連続スタンドが同一方向のスタンドであり、その後に第一の数の同一方向スタンドに対して角度的にねじれている多数の同一方向スタンドが続くことも可能である。さらに、角度的ねじれの目的は、いかなる位置においてもチュービングを製造することにあり、チュービングの断面輪郭は、外部直径および内部直径の双方あるいは交互に実質的に円形であり、壁厚は、チュービングのどの断面位置においても実質的に均一で、たとえチュービングの壁厚、内部直径および/または外部直径がチュービングの長さに沿って異なる位置で同一あるいは相違していたとしても、実質的に均一である。
【0044】
図16AおよびBを参照すると、本発明のスタンド200の中央断面図が示され、前方および後方パネル204(後方パネルのみが図示される)を具備し、かつ圧延組立体206を取り付けたハウジング202を含む。圧延組立体206は、スタンド200を通過する際に、チュービング100を係合するよう設計された3個のローラー208を含む。圧延組立体206は、図16Aでは閉鎖状態であり、図16Bでは開口状態である。閉鎖状態では、ローラー208は実質的にチュービング100の全周に係合する。圧延組立体206は2個ないし5個のローラーを含みうるが、図16AおよびBの3個のローラー構成では、各ローラーは実質的にチュービング100の周囲の三分の一を係合する。もちろん、ローラーの数が異なる場合には、各ローラーにより係合される周囲の合計は360度となり、ローラーの数により分割される。
【0045】
組立体206の各ローラー208は、前および後ガイド212(後ガイドのみが図示される)を具備する滑動マウント210に取り付けられ、後方パネル204上に形成される溝214に進入する。マウント210は駆動モーター216を含む。マウント210はソレノイドまたは調整モーター220のシャフト218に取り付けられる。ソレノイドまたはモーター220はマウント210を閉鎖状態とその開口状態とに推移するよう設計される。モーター220はまた、3個のローラー208によりチュービング100に作用する補償力を変化させるように設計される。滑動マウント210は、開口部224を備えた前および後円形プレート222(後プレートのみが図示される)の間に取り付けられる。ハウジング202もまた開口部226を備える。モーター216と220は、油圧でも電動であってもよく、コネクタ228よび230をそれぞれ備えてモーターを電源または油圧源に接続する。各ローラー208は、モーター216で駆動する第一ベアリング234および第二ベアリング236に取り付けられたローラーシャフト232上に取り付けられる。これら二つの図のスタンド200の油圧または電動バージョンを構成することができ、各スタンドの隣接する前スタンドと後スタンドに対する回転方向は、望ましい角度で回転することができるか、あるいはY上またはY下の一定形状のいずれかになりうるようにする。いずれにせよ、スタンドは交互にY上/Y下形状となるか、または後続係合組立体が実質的に円形内部輪郭を備えたチュービングを製造するのに十分なだけ回転するかになる。Y上とは、ローラーマウントの一つが垂直下向きとなってマウントがYを形成するようにすることを意味する。Y下は、ローラーマウントが180度に回転して逆Yを形成するようにすることを意味する。
【0046】
次に図17を参照すると、本発明のスタンド250の他の実施形態が示され、機械駆動システム252(二つのシステムを示す)とスタンドハウジング253上に取り付けられた3個のローラー圧延組立体254を含む。駆動システム252は、モーター256と主要駆動シャフト258を含む。圧延組立体254は、3個のローラー260を含み、各ローラー260は、ローラーハウジング262に取り付けられる。ローラーハウジング262は、ローラーハウジング262をソレノイド268により作動するシャフト266によって内外に移動させることを可能とするガイド264を含み、またはローラーハウジング262を内外に移動させることを可能とする他の装置を含んで、組立体254が閉鎖形状および開口形状とに推移することができるようにする。図16AおよびBの実施形態におけるように、閉鎖形状はローラー260が完全にチュービング100を係合することにより特徴付けられ、一方、開口形状はローラー260が完全にチュービング100から分離することにより特徴付けられ、チュービング100は、変形することなくスタンド200を通過し、またはチュービング100を搭載する間にスタンド200を通過する。ローラーハウジング262を内外に移動させるソレノイド268はまた、圧縮引張を制御するのに加えて、ローラー260はチュービング100を圧迫する。組立体254はまた、駆動シャフト258を係合するよう設計されたギアシステム270を含み、3個のローラー260を同じ速度で回転させてスタンド200を介してチュービング100を進めることができる。機械スタンド250は、一般的にY上またはY下形状の設計のせいで制約を受ける。さらに、スタンド250は一般にねじれたY上/Y下形状であり、実質的に円形内部チュービング輪郭を実現するよう確保する。
【0047】
図18AないしHを参照すると、本発明のスタンドを用いることのできる多様なチュービングの型が示されている。図18Aを見ると、本発明の圧延ステーションは、図示するように、均一の内部直径ID、外部直径ODおよび壁厚WTを具備するチュービング300を製造することができる。上述のように、均一または一定の壁厚を具備するチュービングを製造する能力は、従来のミルと異なり、なぜなら圧縮スタンドにより内部輪郭が六角形状となる傾向にあるからである。相対的方向のスタンドを回転することにより、六角形の輪郭を最小限にし、あるいは削減して実質的に円形輪郭のままにする傾向があり、またはチュービングは実質的に均一な壁厚を具備する。
【0048】
図18Bを参照すると、本発明の圧延ステーションは、図に示すように均一または一定の外部直径ODおよび可変IDおよび可変壁厚WTを具備したチュービング300を製造することができる。図18Bのテーパー壁チュービングの製造方法は、より大きい力でチュービングを引張する連続スタンドを具備して、チュービングが一定のOD、IDおよびWTで進入し、各スタンドを通過した後にIDが増加し、一方でWTは減少しODが同一のままであるようにする。テーパーの量は、ローラーが各スタンド内で一定のローラー開口の際に駆動される速度によって決まる。さらに、スタンドは異なる条件下で全てが動作する必要はなく、すなわち各連続スタンドはさらにチュービングを引き込むが、一つのスタンドは引き込み、一方で多数の後続スタンドは単に引き込みスタンドにより製造された一定のID、ODおよびWTのままにすることができる。この工程は連続させることができ、間に挿入される緩和スタンドを備えた一組のスタンドで引き込みが行われるようにする。さらに、各スタンドは、各スタンドを通過するチュービングのID、ODおよび/またはWTを約1%ないし約10%一般に変化させることができる。
【0049】
図18Cを参照すると、本発明の圧延ステーションは、可変内部直径ID、可変外部直径ODおよび一定壁厚WTを具備するチュービング300を製造することができる。この型のチュービングは、ローラー速度により設定されるスタンドの引き込み速度のみでなく、開口部の直径および各スタンドのチュービングに負荷される力を変化させることにより製造される。よって、各スタンドの引き込み速度および圧縮力が設定され、IDおよびODは変化するが、一定のWTは維持される。
【0050】
図18Dを参照すると、本発明の圧延ステーションは、一定の第一内部直径ID1、一定の第一外部直径OD1および一定の壁厚WTを具備する第一非テーパー部分302を含むチュービング300を製造することができる。チュービング300はまた、可変内部直径IDvおよび可変外部直径ODvおよび同一WTを具備する第二部分304を含む。チュービング300はまた、一定第二内部直径ID2、一定第二外部直径OD2および一定の壁厚WTを具備する第三部分306を含む。この型のチュービングは、第三部分の特徴を備えたチュービングを製造するようスタンド設定を制御し、次に制御された速度で徐々に縮小する第二部分の特徴を備えたチュービングを製造するようスタンド設定を変更し、最後に、第三チュービング部分の特徴を備えたチュービングを製造するようスタンド設定を変更することにより製造される。
【0051】
図18Eを参照すると、本発明に係る圧延ステーションは、可変内部直径ID、可変外部直径ODおよび可変壁厚WTを具備するチュービング300を製造することができる。この型のチュービングはスタンド設定を制御することにより製造され、3つの可変ID、ODおよびWT全てが、引き込み速度(スタンドにおけるローラーの回転速度)と、各スタンドを通過するチュービングに作用する圧縮力と、チュービングが各スタンドを通過する開口寸法とを変化させることによって制御された速度で変化するようにする。
【0052】
図18Fを見ると、本発明に係る圧延ステーションは、一定の内部直径ID、一定第一外部直径OD1および一定壁厚WT1を有する第一非テーパー部分302を含むチュービング300を製造することができる。チュービング300はまた、内部直径ID、可変外部直径ODvおよび可変壁厚WTvを具備する第二部分304を含む。チュービング300はまた、一定内部直径ID、一定第二外部直径OD2および一定第二壁厚WT2を有する第三部分306を含む。この型のチュービングは、第三部分のチュービングを具備するチュービングを製造するようスタンドを設定し、チュービングを徐々に縮小する第二部分を製造するようスタンド設定を変更し、最後に第三部分を製造するようスタンド設定を変更することにより製造される。
【0053】
図18Gを参照すると、本発明の圧延ステーションは、一定内部直径ID、一定第一外部直径OD1および一定第一壁厚WT1を有する第一非テーパー部分302を含むチュービング300を製造することができる。チュービング300はまた、内部直径ID、第一可変外部直径ODv1および第一可変壁厚WTv1を具備する第一テーパー部分304を含む。チュービング300はまた、一定内部直径ID、一定第二外部直径OD2および一定第二壁厚WT2を具備する第二非テーパー部分304を含む。チュービング300はまた、内部直径ID、第二可変外部直径ODv2および第二可変壁厚WTv2を具備する第二テーパー部分308を含む。チュービング300はまた、一定内部直径ID、一定第三外部直径OD3および一定第三壁厚WT3を具備する第三非テーパー部分310を含む。第一ならびに第三外部直径OD1ならびにOD3、および第一ならびに第三壁厚WT1ならびにWT3は、同一または相違することができ、一方で第一ならびに第二可変外部直径ODv1ならびにODv2、および第一ならびに第二可変壁厚WTv1ならびにWTv2は同一または相違することができる。この型のチュービングは、第三非テーパー部分の特徴を備えたチュービングを製造するようスタンドを設定することにより製造することができる。スタンド設定は、次に第二可変部分の特徴を有するチュービングを製造するよう変更される。スタンド設定は、第二非テーパー部分の特徴を有するチュービングを製造するよう変更される。スタンド設定は、第一可変部分の特徴を有するチュービングを製造するよう変更される。最後に、スタンド設定は、第一非テーパー部分の特徴を有するチュービングを製造するよう変更される。もちろん、当該部分は可変内部直径をも有することができる。
【0054】
図18Hを見ると、本発明の圧延ステーションは、一定第一内部直径ID1、一定第一外部直径OD1および一定壁厚WTを有する第一非テーパー部分302を含むチュービング300を製造することができる。チュービング300はまた、第一可変内部直径IDv1、第一可変外部直径ODv1および壁厚WTを具備する第一テーパー部分304を含む。チュービング300はまた、第二一定内部直径ID2、一定第二外部直径OD2および壁厚WTを具備する第二非テーパー部分306を含む。チュービング300はまた、第二可変内部直径IDv2、第二可変外部直径ODv2および壁厚WTを具備する第二テーパー部分308を含む。チュービング300はまた、第三一定内部直径ID3、一定第三外部直径OD3および壁厚WTを具備する第三非テーパー部分310を含む。第一ならびに第三外部直径OD1ならびにOD3、および第一ならびに第三内部直径ID1ならびにID3は、同一または相違することができ、一方で第一ならびに第二可変外部直径ODv1ならびにODv2、および第一ならびに第二可変内部直径IDv1ならびにIDv2は同一または相違することができる。この型のチュービングは、第三非テーパー部分の特徴を備えたチュービングを製造するようスタンドを設定することにより製造することができる。スタンド設定は、次に第二可変部分の特徴を有するチュービングを製造するよう変更される。スタンド設定は、第二非テーパー部分の特徴を有するチュービングを製造するよう変更される。スタンド設定は、第一可変部分の特徴を有するチュービングを製造するよう変更される。最後に、スタンド設定は、第一非テーパー部分の特徴を有するチュービングを製造するよう変更される。もちろん、当該部分は可変壁厚をも有することができる。
【0055】
製造されたチュービングに関連して三つの特徴を説明したが、一度他の二つの特徴が設定されれば、第三の特徴が固定されるので、二つの特徴のみが制御される必要があり、すなわちODおよびIDが設定されるや否やWTは完全に規定される。よって、テーパーは製造されたチュービングの長さに対する歩合とすることができる。長さに対する歩合は、全てのスタンドがその最高速度および圧縮で作動しているときに、チュービングに与えることのできる最大限の変化によって設定される。スタンド設定を変更することにより、テーパーの程度をテーパーがない場合と各スタンドが生み出しうる最大限の変化に対応するテーパーの最大量との間で実現することができる。もちろん、製造されうる最大限の変化は、ミル縮小ステーション内のスタンドの合計数により制御され、各スタンドは各スタンドを通過するチュービングに与えることができる最大限の変化に基づく。もちろん、各スタンドは、金属に対して過剰な圧力および/または負担を与えることなく、またはチュービングを製造する金属の冶金学的特性の形態学的変化を生じることなく、金属特性が鍛造に最適となるような温度に保持されるよう設計される。
【0056】
上述のチュービングの形態は、参照して組み入れられる米国特許第4,863,091号明細書および米国特許第5,191,911号明細書に示されるバイアス突合せ溶接を含む上述の突合せ溶接に従い、フラット材の単一ローラーまたはフラット材突合せ溶接の一つ以上のローラーから製造することができる。
【0057】
以上の通り、当業者には本明細書に開示し添付特許請求の範囲により保護される本発明および実施形態は、上述した目的を実施し特徴を明示するのに適していることが理解されるだろう。本発明の精神および範囲から逸脱することなく主題に関して一定の設計変更をなしうる。本発明の範囲内において、変更が可能であり、以下の請求項に係る各構成要素または工程は、あらゆる等価物または工程に参照される。以下の請求項は、いかなる形態であれ、実現することのできる合法的に可能な限り広範な発明を包含する。ここで請求する発明は35U.S.C.第102セクションに従って新規であり、かつ第102セクションにおける特許性に関する要件を満足している。ここで請求する発明は、35U.S.C.第103セクション規定する基準に従って進歩性があり、かつ第103セクションにおける特許性に関する要件を満足している。明細書および後続の請求項は、35U.S.C.第112セクションの要求に従っている。発明者は本発明および後続の請求項の範囲を決定および評価するために均等論を用いる可能性があり、なぜならそれらが以下の請求項に規定する発明から実質的に逸脱することなく、しかし発明の文字通りの範囲外で方法および装置に関連するからである。
【0058】
ここに引用された全ての引用文献は参照することにより組み入れられる。本発明は過不足なく説明されているが、添付の請求項の範囲内で本発明は具体的に説明したもの以外にも実施することが可能である。本発明は好適な実施形態を参照して開示されるが、この説明を読むことにより当業者は、上述の発明および請求項の範囲および精神から逸脱することなく適当な設計変更や改良をすることができる。
【技術分野】
【0001】
本願は、2005年1月19日付け米国特許出願第11/038,611号の一部係属出願である。
【背景技術】
【0002】
1.発明の属する分野
本発明は、坑井、環状ストリング、パイプライン、ボア、ボアホールで用いられる油田金属コイルドチュービングに関する。
【0003】
より詳細には、本発明は、改良した内部輪郭を備えた金属コイルドチュービング、テーパーチュービング、これら金属コイルドチュービングを製造する方法および装置に関し、当該装置は複数の縮小ステーションを含み、当該方法は、チュービング材が複数の縮小ステーションを通過して、改良された内部輪郭と望ましい外部直径(OD)、内部直径(ID)および望ましいテーパーを具備するコイルドチュービングを形成するようにする。
【0004】
2.関連技術の説明
コイルドチュービング(CT)は、基本的に比較的長い連続チュービングであり、坑井、環状ストリング、パイプライン、ボアおよびボアホールの内外に走りうる。CTは、石油およびガス産業において、掘削、竣工、製造および改修作業用に広く用いられている。あるいは、CTは制御ライン、供給パイプラインおよび比較的長く耐久性のあるチュービングが求められる他の用途に用いることもできる。CTは、一般に鋼鉄または合金鋼から製造される。付属品または道具をCTの内部、外部または端部につけることができ、CTの使用を助けあるいはCTの効用を高める。これらの道具および付属品として、ノズル、センサー、ガイド、ドリル用ビット、セントライザー、ポンプ、モーター、サブ、バルブなどが挙げられる。CTは、内部的にまたは外部的に多様な材料で被覆してもよい。被覆材として、プラスチック塗料、プラスチックおよび金属の混合材、ゴム入り混合材、潤滑材、既知の防食加工品などが挙げられる。使用しない場合には、CTは、基本的に20,000フィートまで、および20,000フィート超の多様な長さでスプールまたはリールに保管される。使用する場合は、CTは保管リールから引き出されまたは伸ばされ、まっすぐになり、支持され、CTを望ましい位置に配置するインジェクタにより前方へ促される。CTを取り除きたい場合には、CTは再び保管リールに巻かれる。CTを再び配置したい場合には、また上記工程が繰り返される。この反復する巻き伸ばしにより、CTに圧力が加わり、処理の力とCTを通過する流体の圧力から生じる力を弱める。反復する巻き伸ばし、圧力サイクル、緊張およびトルク、他の力によるCTに加わる応力のせいで、CTは、負荷サイクルの指定数を限定して障害の可能性を最小限にするようにする。溶着の不備のために時々障害が発生する。この障害は、経験上頻繁ではないけれども、遅延および復旧作業により高額な費用を生じる結果となりうる。
【0005】
CTは、CTの仮のあるいは対象の寸法を指定する一定の外側または外部直径(OD)を具備することが一般的である。例えば、CTは、以下の大きさをとることができる。1.0”、1.25”、1.5”、1.75”、2.0”、2 3/8”、2 5/8”、2 7/8”、3.5”、4.0”、4.5”。CTの壁厚は一定でもよく、または本発明と発明者が同一である米国特許第4,629,218号明細書に記載されるように、その長さに従って変化させてもよい。可変壁厚を備えたCTは、時折「テーパーチュービング」として知られ、障害の可能性を減少させるという利点を有する。
【0006】
コイルドチュービングは、本発明と発明者が同一である米国特許第4,863,091号明細書および米国特許第5,191,911号明細書に記載する方法により製造される。これらの現在既知のCTを製造する方法の中で、一例として、鋼板のロール、通常4’から6’の幅で1,000から3,500’の長さのマスターコイルとして知られるロールをスライスまたはストリップにする方法が挙げられる。これらストリップは、特定のCTの寸法を製造するのに必要な幅を有する。通常は、ストリップの幅はその周囲に相当し、CTのODと関連する。これらストリップの厚さは一定か、または本発明と発明者が同一である米国特許第4,629,218号明細書の示唆に従ってストリップの長さに沿って徐々に変化させることができる。テーパーチュービングは、厚さがその長さに沿って変化するフラット材から製造することもできる。
【0007】
CTを形成するに先立って、共通に横溶接によりフラット供給材のストリップを接合する。第一供給コイルの後ろ端部は、突合せ溶接(90B)またはバイアス溶接(オフ90B)により第二供給コイルの先端部に接合することができる。本発明と発明者が同一である米国特許第4,863,091号明細書および米国特許第5,191,911号明細書に記載されるバイアス溶接では、90B以外の角度を接合されるストリップ間に用いて、いくつかの利点が実現され、障害の可能性を減少させる。
【0008】
先行技術においてバイアス溶接接合部は、同一コイルのフラット材の先端部や中央部などの上流部分がチューブ成形作業において加工されている間に、第一供給コイルの後ろ端部を停止することにより行われる。アキュムレータおよびフラット供給材コンディショナーの使用により、第一供給コイルの後ろ端部は、その後ろ端部と第二供給コイルの先端部との接合を達成するのに十分な時間、すなわち第一供給コイルの上流部がチュービングに成形され続けている間中停止することができる。
【0009】
チュービング成形は、チューブミルにおいて一連の副工程を通して行うことができ、フラット供給材がプラスチックまたは半プラスチックの温度に加熱され、次にチュービング形状に成形される。フラット材からチュービングへの成形は、通常、フラット材を適切な形状へと徐々に促す一連のローラーにより行われる。フラット材の側端縁部は、同時に実質的に円形断面を実現するよう促され、同時に溶接される。このフラット供給材の側端縁部の同時溶接により、CTの全長に沿って縦シーム溶接が形成される。縦溶接は、さまざまな既知の方法により実現することができる。電気抵抗溶接(ERW)を用いて過去に成功した例がある。ERWが用いられる場合、内部でコイルドチュービングが形成され、内部縦バリを分離しあるいは取り除くことが知られる。同様に、外部縦バリを取り除くことも知られる。
【0010】
チュービング成形の後に、CTは熱処理され冷却される。CTを冷却した後、CTは巻き取りリールに巻かれる。CTは、同時に溶接されるぐらいの長さのフラット供給材を含み、チューブミルを介して供給されうる。CTは、チュービング形成工程内に供給される供給材の厚さと同じ壁圧を具備する。上に述べたように、この厚さは一定であってもよく、またはテーパーチュービングを製造するために多様であってもよい。
【0011】
先行技術においては一般に満足なCTを製造するが、改善の余地がある。供給材は化学的および物理的側面を有し、フラット材から成形されるCTの強度および実施性能が知られている。フラット材から成形されるCTの化学的および物理的側面からの劣化またはずれが、一本の供給材を他の供給材に横溶接する際に、または縦溶接の領域においてCTの長さに従って連続的に横溶接する際に生じうる。反復するCTの巻き伸ばし、および射出や坑井からCTを引っ張り出すことにより加わる力から生じる応力により、この状態の結果は悪化する。熱処理およびバイアス溶接技術が連続CTの質を改善するにもかかわらず、なおもCTに障害は発生し、特に縦溶接に沿ってそして横溶接部において生じる。従って、改善された物理的特性を備えたCTを成形する改良された方法および装置を提供する技術的必要があるのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許出願第11/038,611号
【特許文献2】米国特許第4,629,218号明細書
【特許文献3】米国特許第4,863,091号明細書
【特許文献4】米国特許第5,191,911号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、比較的長いコイルドチュービング(CT)の巻き伸ばし圧力に対する品質、信頼性および抵抗をさらに改善することを企図する。本発明は、意図的に大きな周囲となるよう選択される供給金属材の幅を利用し、よって先行技術に従い製造されたCTの外部直径(OD)を利用する。本発明に係るCTの製造方法において、チューブミルから出るチュービングは、鍛造工程へと導入され、意図的に大きくした製造中のコイルドチュービングのODを仮のODまたは対象のODへと実質的に縮小させる。このODの縮小は、チュービングを熱間圧延ミルにかけてチュービング全体を鍛造することにより行うことができる。この鍛造は、CTの品質、力、信頼性、巻き伸ばし圧力に対する耐性、化学抵抗および他の物理的特性を改善し、特にストリップとストリップとの横溶接部および縦シーム溶接部において改善する。さらに、本発明において、巻き取りリールに巻かれるCTのフィート毎分のスピードは、チューブミルに進入するフラット材のスピードよりも速い。このことにより、CTの製造に関し製造時間が速くなる。
【0014】
ある実施形態において、CTを形成する鋼鉄の粒子構造体は改良され、より均質となり、横溶接および縦溶接の領域が実質的にCTの残余部と同一となるようにする。横溶接部における粒子撹乱の発生が最小限にされ、または実質的に除去される。チュービングの縦シーム溶接部における粒子形材の遮断は、最小限にされ、または実質的に除去される。加工スピードが増加し、巻き取りリールに、改善された巻き伸ばし圧力に対する耐性を備えた長いCTを供給する。
【0015】
いくつかの実施形態は、ここに記載する個々の特徴または目的に限定されるものではない。むしろ、実施形態は構造、機能および方法の点で、先行技術から区別される特徴と目的との組合せを含む。本発明の特徴は大まかに記載されており、詳細な説明によってより理解し易くなり、技術的貢献を認識し易くなるであろう。もちろん、請求項の主題に含まれうる追加的特徴については、以下に説明する。本発明、その教示および示唆を利用できる当業者にとっては、ここに開示された概念が、本発明を実行し実施するための他の構造、方法およびシステムを設計する創作的基礎として用いられうるものであると認識される。本発明の特許請求の範囲は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく合法的に同等の装置または方法を含んで読まれることを意図している。
【0016】
本発明は、前述のCTの障害問題と長年の必要性を認識して扱い、多様かつ可能な実施形態とその同等物において、以上の問題に対する解決策を提供しこれらの必要性を十分満足する。本発明、その教示および示唆を利用することができる当業者にとって、他の目的および利点は、添付図面と共に発明の開示の目的で提供される好ましい実施形態に関する以下の説明から理解される。これらの詳細な説明は、本発明を請求する発明者の目的を妨げるよう意図されたものではなく、たとえ他者が形式変更あるいは更なる改良を加えることにより後に本発明を偽装しても発明者の目的は妨げられない。本発明は、連続的CTの新規、有用かつ進歩的な改良と共に、同CTの新規、有用かつ進歩的な製造方法を提供することを目的とする。
【0017】
本発明の特徴を大まかに記載することで、以下の詳細な説明により理解し易くなり、技術的貢献をよりよく認識されるようにする。もちろん、発明の更なる特徴は以下に説明され、この発明に関する請求項の主題に含むこともできる。
【0018】
本発明は、装置に複数のスタンドを具備する鍛造ステーションを提供し、各スタンドは、そのスタンドを通過する一本のチュービングの少なくとも一つの特徴または特性を変化させるように構成される。各ステーションにおいて変化する特徴または特性としては、内部直径(i.d.またはID)、外部直径(o.d.またはOD)、壁厚(WT)、金属微細構造(MMS)、金属調質(MT)あるいは熱工程、冷却工程、熱伸張工程、熱圧縮工程、冷却伸張工程または冷却圧縮工程中に変化しうる他のあらゆる金属的特性または特徴が挙げられる。スタンドは、特徴または特性をステーション毎に約1%ないし約10%変化させるように構成される。このようにして、縦および/または横溶接の後に、最初のチュービングは所定の様式に変形することができ、望ましいOD、ID、WT、MMSおよび/またはMTを具備するチュービングを形成するようにし、これらOD、ID、WT、MMSおよび/またはMTは、チュービングの全長について相対的にあるいは実質的に一定であり、次のチュービングが接続されるチュービングの全長または一定の長さに沿って連続的に変化し、当該特徴は実質的に一定のままであるか、あるいはチュービングは、特性を変化させるチュービングと実質的に一定の特性を具備するチュービングとを具備する。この段落で用いる実質的に一定という用語は、特性の数値が、特性が実質的に一定であるチュービングについて約10%未満変化することを意味する。ある実施形態において、その変化は、特性が実質的に一定であるチュービングについて5%未満の変化である。ある実施形態において、その変化は、特性が実質的に一定であるチュービングについて2%未満の変化である。ある実施形態において、その変化は、特性が実質的に一定であるチュービングについて1%未満の変化である。
【0019】
本発明はまた、多様なチュービング特性を備えた部分(所定の長さのチュービング)を具備するコイルドチュービングの製造方法を提供するものであり、当該方法は、フラット金属シートまたはフラット金属リボンからチュービングを形成する工程を含み、その形成工程は、近接したシートの二つの端縁部を用いてフラットシートをチュービングに加工する。フラットシートからチュービングが形成された後、端縁部は互いに溶接され、縦シームを形成する。シーム溶接工程と同時またはその後に、シーム溶接部におけるチューブの外部表面および内部表面で溶接の残渣をスカーフ継ぎする。スカーフ継ぎの後に、チュービングは圧延されて望ましいチューブ輪郭および/または特性を備えたチュービングが製造され、当該輪郭および/または特性はチュービングの全長について実質的に一定であり、チュービングの全長について変化し、チュービングの全長の一以上の部分について変化しかつチュービングの他の部分について実質的に一定である。当該方法にはまた、圧延工程から出るチュービングの熱処理、調質および/または冷却工程が含まれうる。当該方法にはまた、保管および/または輸送のためにチュービングをリールに巻く工程が含まれうる。
【0020】
本発明は、添付の図面と共に以下の詳細な説明を参照することでより良く理解することができる。同一の構成要素は同じ番号を付してある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】コイルドチュービングを製造する先行技術のシステムの略図である。
【図2】本発明に係る接合方法の略図である。
【図3】接合するストリップの端部の配置を示す。
【図3A】接合するストリップの端部の他の配置を示す。
【図3B】接合するストリップの端部のさらに他の配置を示す。
【図4】ストリップ材の二つの端部を接合する溶接方法の略図である。
【図5】表面仕上げまたは仕上げ前のストリップ材の溶接端部の略図である。
【図6】ストリップの端部を接合するのに用いられる溶接方法により形成された据込みの一部を研磨する略図である。
【図7】ストップを接合するために用いられた横溶接を圧延し、その溶接点の形状を周囲のストリップ材に適合させるようにすることを概略的に示す。
【図8】表面仕上げまたは仕上げ後の横溶接を示す。
【図9】表面仕上げまたは仕上げを施した横溶接の熱処理の略図である。
【図10】接合ステーションを介してチューブミルに搬送されるストリップ材の略フロー図である。
【図11】チューブミルから出るチュービングを鍛造する工程を含む本発明の実施に際して用いられるいくつかの工程の略図である。
【図12】図11の鍛造ステーションを出る比較的大きい直径で厚い壁のチュービングを示す。
【図13】図11の鍛造ステーションを出る比較的小さい直径で薄い壁のチュービングを示す。
【図14】図11の鍛造ステーションを出る比較的小さい直径で厚い壁のチュービングを示す。
【図15A】異なる数のスタンドを示す本発明の縮小ステーションの第一の実施形態の概略図である。
【図15B】異なる数のスタンドを示す本発明の縮小ステーションの第二の実施形態の概略図である。
【図15C】異なる数のスタンドを示す本発明の縮小ステーションの第三の実施形態の概略図である。
【図15D】異なる数のスタンドを示す本発明の縮小ステーションの第四の実施形態の概略図である。
【図15E】チューブ縮小ステーション内のスタンドの相対間隔の略図である。
【図16A】電気スタンドまたは油圧スタンドの詳細の略図である。
【図16B】電気スタンドまたは油圧スタンドの詳細の略図である。
【図17】機械的スタンドの詳細の略図である。
【図18A】製造された多様なチュービングの一つを示す略図である。
【図18B】製造された多様なチュービングの一つを示す略図である。
【図18C】製造された多様なチュービングの一つを示す略図である。
【図18D】製造された多様なチュービングの一つを示す略図である。
【図18E】製造された多様なチュービングの一つを示す略図である。
【図18F】製造された多様なチュービングの一つを示す略図である。
【図18G】製造された多様なチュービングの一つを示す略図である。
【図18H】製造された多様なチュービングの一つを示す略図である。
【発明を実施するための形態】
【発明の詳細】
【0022】
本願発明者は、コイルドチュービングが熱圧延縮小装置を用いて大容量の原料から製造することができることを発見した。この熱圧延縮小装置は、実質的に円形内部輪郭を具備するコイルドチュービングを製造することができる。原料の外部直径、内部直径および/または壁厚をステーションまたはスタンド毎につき約5ないし約6%縮小する複数の縮小ステーションに大容量のチュービングを通過させることにより縮小が行われる。このスタンドは、少なくとも二つ、一般には少なくとも三つのチューブ係合部材またはそのスタンドのチュービングに作用する圧縮力を制御する個々のコントローラに取り付けられた陥凹状ローラーを含む。
【0023】
図1に示す先行技術のシステム20において、CT22の全長は以下の方法により製造することができる。フラットストリップ材26の第一供給コイル24は、アキュムレータ28に供給され、次にコンディショナー30を介してチューブミルまたはチューブフォーマー32内に供給され、続いてチューブが熱処理器34で熱処理され、冷却されて巻き取りリール36に巻かれる。フラット材26の第一供給コイル24は、第一供給コイル24の後ろ端部38が到達するまでシステム20を介して供給される。その後、第二供給コイル40は、バイアス溶接ジョイント42により第一供給コイル24に溶接され、当該工程は望ましい長さのCT22が巻き取りリール36に巻かれるまで中断なく続く。アキュムレータ28が配置されて、チューブミル32が機能し、第一供給コイルの先端部および中央部から製造されるチュービングが巻き取りリール36に巻かれ続けるようし、一方で第一供給コイル24の後ろ端部38は静止して、バイアス溶接ジョイント42を形成することを可能とする。その間、コンディショナー30およびアキュムレータ28の組み合わせにおける「緩み」によって、材料がチューブミル32へと流れ、一方で第一供給コイル24の後ろ端部38は静止したままとなる。これによりバイアス溶接ジョイント42のような溶接ジョイントを形成し、有利には連続作業のために第二供給コイル40を配置するのに十分な時間を得ることができる。アキュムレータ28およびコンディショナー30は、現在先行技術で周知なものでよく、図2に示すように完全に緩んだ位置にまで延在するスロット46内に配置されたローラー44を含み、リールの後ろ端部を停止したい場合には、ローラー44はフラット材供給路の中央線48(図2)へと徐々に移動し、チューブミル32へ材料を連続的に供給する。チューブミル32は、徐々にフラットストリップ材をチューブ形状にするように作動する。これは、フラット材26を円形断面へと促すローラー(図示せず)およびダイス(図示せず)などを使用することにより段階的に行われる。このことにより、究極的には図3に示すようにフラット材26の左右の端部50、52がそれぞれ接近し、形成された円形断面チュービングを閉鎖し、図11に示すように縦シーム溶接54が施される。この縦シーム溶接54は、典型的には、電気抵抗溶接(ERW)の形式となる。内部接合機器56または他の機器を用いて縦に溶接されたチュービング内部に到達させて縦溶接点から過剰な内部溶接物を取り除くようにすることができる。同様に、外部接合機器58などが用いられて、縦溶接点から過剰な外部溶接物を取り除いてチュービングの外側表面を仕上げ加工する。誘導電気加熱炉60が熱処理機34においてチュービングの熱処理に用いられ、冷却ステーション35内で冷却処理がなされた後にCT22は巻き取りリール36に巻かれる。
【0024】
本発明には、既知の方法と同じ部分もある。すなわち、図2に示すように、アキュムレータ62を用いることができ、チューブフォーマーまたはチューブミル32を通過するフラット材26の先端部41および中央部43の移動に対して第一供給コイル64の後ろ端部38を停止させる。このようなアキュムレータ62は、フラット材26を調整する働きをすることができ、チューブミル32を介してフラット材の処理を改善するようにする。第一供給コイル64の後ろ端部38が到達した場合、アキュムレータ62は後ろ端部38の移動を停止するよう作動し、後ろ端部38と第二供給コイル66の先端部39との接合ステーション70における接合を促進する。典型的に、第一供給コイル64の後ろ端部38と第二供給コイル66の先端部39は双方とも切り取られ、整えられあるいは「仕上げ加工され」て接合を促進する。多様な接合技術を接合ステーション70において用いることができ、第一供給コイル64の後ろ端部38の端縁部72を第二供給コイル66の先端部39の先端縁部74に接合するようにする。一つの好適な実施形態において、第一供給コイル64の後ろ端部38は、図3、図3A、図3B、図4および図5に示す鍛接のような既知の方法により第二供給コイル66の先端部39に接合される。鍛造溶接部76は、エネルギー源または電源78を利用して、二本のストリップ材の接触面または接合部82において高熱局部区域80を形成する。図4および図5に示す一つの好適な実施形態において二本のストリップ材は、加熱部80が生じた後に互いに向き合うよう促され鍛造溶接部76を実現するようにする。このことにより、二本のストリップ材の接合面82において材料のわずかな据込み84が生じうる。ストリップ材からなる鋼鉄あるいは合金鋼材料の軸粒子86は、鍛造溶接部76の領域において妨害される。これにより、当該粒子は上方へ向かい、二本のストリップ材の接合部82およびその周りの鍛造溶接部において「木口」88として知られるものを形成する。この位置82での鋼鉄または合金鋼粒子の不整合は、後にフラットストリップ材26から形成されるCT22に対して望ましくない性質を与えうる。例えば、木口88は、腐食に対してより脆弱となるか、または軸粒子86により示される実質的に一貫した軸整合を享受する残余の鋼鉄と同じ物理的特性を示すことはできない。
【0025】
ストリップ材の接合を実現する鍛造溶接部76は、側端縁部50、52と一直線上の端縁部72と先端部74とを実質的に90度で「突合せ溶接」を実現することができ、または90度以外の角度で「バイアス溶接」を実現することができる。バイアス溶接の例として、本願発明と発明者が同一である米国特許第4,863,091号明細書および米国特許第5,191,911号明細書を参照することができる。第一リールの後ろ端部38に第二リールの先端部39を接合する90度突合せ溶接またはバイアス溶接に加えて、図3Aに示すように、90度オフセット溶接90を用いることもできる。90度オフセット溶接は、直角ノッチ91が接合されるべきストリップの後ろ端部38と先端部39の両方に形成されることを要する。直角複数ノッチ(図示せず)、ステップノッチ(図示せず)、ほぞ穴(図示せず)またはT字溝(図示せず)などの他の形状を用いることもできる。さらに、傾斜端縁部72’と共働傾斜先端部74’を利用する90度傾斜溶接93と代替することができる。図3Bに示すように、両傾斜端縁部72’、74’は、実質的に90度で側端縁部50、52と一直線となる。90度オフセット溶接90、90度傾斜溶接93、および前述の他の代替方法は、代替的な好ましい実施形態であり、端接、TIG溶接または他のあらゆる満足いく溶接技術を用いることにより、実現される。
【0026】
いずれにせよ、横溶接部の形状を周辺材料に合わせることが望ましい。すなわち、図8に示すような接合面82の頂部92および底部94に沿って溶接物または母材のいずれかにより形成された据込み84を、例えば、図6に示す研磨機96を用いて研磨し、および/または図7に示すようにローラー98で圧延することにより取り除くことができる。同様に、横溶接の結果として形成される合成ストリップの左側端縁部50および右側端縁部52に対して仕上げ加工を行ってもよい。本発明の実施に際しての目的は、周囲のフラットストリップ材26の厚さおよび幅に大体一致する形状を具備する溶接接合部を実現することにある。溶接接合部の仕上げ加工は、CTを通る中断のない液流を実現し、横溶接接合部の部位での局部的な侵食または腐食の可能性を最小限にするのを促進する。その形状を、アキュムレータ62により提供された時間を可能な限り考慮して、第一供給コイル64の後ろ端部38を静止したままするよう適合させる必要がある。鍛造溶接部76およびそれ以下の仕上げ加工工程は、図10に示す割り当てられた時間内で接合ステーション70において達成することができる。
【0027】
加えて、鍛造溶接部76の熱処理機34による熱処理は、図9に概略を示すように、接合部82にさらに好ましい特徴を与えうる。熱処理は、誘導電気加熱炉60による誘導電気加熱により達成することができ、横溶接部の位置における合成溶接ストリップの温度を上昇させて、化学的、金属学的、物理学的側面の点で溶接接合部の改善された特徴を実現する温度にする。
【0028】
接合ステーション70は、品質管理検査工程を含んでもよい。品質管理検査工程は、X線または超音波あるいは先行技術で知られている他の非破壊検査技術を利用して溶接の不備を検知する。鍛造溶接部の選択により迅速かつ比較的欠陥のない第一供給コイル64の後ろ端部38と第二供給コイル66の先端部39の接合がもたらされる。他の実施形態において、横溶接は高周波溶接、TIG溶接、プラズマアーク溶接またはERWを使用して実現することができる。もちろん、同様の接合工程は、次の供給コイル間、例えば第二および第三供給コイル(図示せず)、第三および第四供給コイル(図示せず)などの間で、望ましい長さのCTが巻き取りリール36に巻かれるまで行われうる。
【0029】
接合ステーション70で供給コイルの接合が行われた後、アキュムレータ/コンディショナー62を調整して、第二供給コイル66からフラット材を再び供給するようにすることができる。このようにして、供給コイルの切り替え中にチューブミル32の動作を中断することはなく、フラット材26はチューブミルを停止させることなく連続してチューブミルに供給される。
【0030】
チューブミル32から出るチュービングは、その外周として、チューブミルに供給されるフラット材26の幅と実質的に同一の寸法を具備する。チューブミル内には、定寸ローラーと、製造されるチュービングのODをチューブミルの動作の許容範囲内の実質的に均一の寸法に合わせる他の既知の配置(図示せず)が含まれる。定寸配置には、定寸ローラー、静止開口部またはダイスなどが挙げられ、フラット供給材26に固有であり、あるいは加工中にもたらされるチュービングの外側寸法の不規則性を取り除く働きをする。
【0031】
図11を参照すると、本発明では、フラット供給材26の幅は、巻き取りリール102に巻かれるCT100の外周(つまりOD)より実質的に大きくなるよう意図的に選択される。すなわち、チューブミル32を出るチュービングは、本発明の対象またはCT100の仮のODより大きな直径を意図的に有する。チューブミル32を出る比較的大きな直径の製造中のチュービング104は、鍛造段階106に導入される。この鍛造段階106は、図11に示す熱間圧延ミル108内で行われうる。熱間圧延ミル108は、製造中のチュービング104を加熱し、そのODが、製造中のチュービング104を鍛造するローラーおよび/またはダイス(図示せず)を介して実質的に縮小して当該ODを調整する温度にする装置である。この加熱作用および製造中のチュービング104の熱間鍛造によって、第一供給コイル64の後ろ端部38を第二供給コイル66の先端部39に接合する横溶接領域において、木口88は有利に再配置される。加えて鍛造作用は、縦シーム溶接部54およびその周りの領域において粒子構造体を有利に再配置する。鍛造工程において、製造中のチュービング104を半プラスチック状態で伸長しまたは伸縮する。これは、熱間圧延ミル108内または熱間圧延ミル108の下流において、駆動ローラー105、定寸ローラー(図示せず)、またはダイス(図示せず)を使用することにより達成され、製造中のチュービング104に軸引張を導入し、この工程段階を介してチュービングのスピードまたは速度を増加させる。それゆえ、鍛造段階または熱間圧延ミルを出るチュービングのスピードは、鍛造段階または熱間圧延ミルに入る製造中のチュービング104の速度よりも速い。処理スピードの増加により、CT100は、供給コイルからのフラット材26の供給速度より速い速度で巻き取りリール102に巻かれる。処理速度の有効な増加は、本発明の示唆に従って達成しうる。
【0032】
鍛造段階または熱間圧延ミルを出る鍛造されたCT100は、加熱機110によりさらに加熱され、急冷槽112内で焼き入れされて、調質熱処理を実現するようにする。調質熱処理の後に、鍛造されたCT100を巻き取りリール102に巻くことができる。
【0033】
図11ないし14に示すように、鍛造工程または熱間圧延ミルにおいて、壁厚(WT)および製造されたCTのODは、多様な側面率(外部直径ODと内部直径IDの比率または外部直径ODと壁厚WTの比率)を具備する。すなわち、製造されたCT100のODがチューブミル32を出る製造中のチュービング104のODと異なるのみでなく、完成したCT100の壁厚もチューブミル32を出る製造中のチュービング104の壁厚と同一であっても、大きくてもまたは小さくてもよい。鍛造工程または熱間圧延ミル内で、温度、駆動速度、製造中のチュービング104への張力、OD縮小率およびパラメータを設定する他の壁厚を調整することができ、チューブミル32を出る製造中のチュービング104の壁厚またはフラット材26の厚さに関する範囲にわたって壁厚を選択するようにする。
【0034】
先行技術において、チューブミル内で製造されるCTのODを変化させることが望ましい場合には、チューブミルのローラーおよび/またはダイスは、手動で変更され、かなりの遅延と相当な人件費を発生させることになり、故障や人員交代をもたらして異なるODのCT用のミルを準備することになる。本発明を用いれば、ミルの解体を必要としない。むしろ、ローラーなどを取替えることなく、かつ大量の労働者を必要とすることなく、当該システムを調整することができ、異なるODのCTを製造するシステムを準備することができる。この柔軟性により、CT形成方法が実施されている間にも製造変更を容易にする。
【0035】
例えば、多様なODを具備するCTを製造することが望ましい場合、これは本発明の製造方法を用いることで達成することができる。このようなチュービングは、一定のまたは異なる壁厚を具備してもよい。すなわち、本発明を用いて、CTを一定の壁厚であるが多様なODを具備するよう製造することができる。あるいは、CTを多様なODと多様な壁厚を具備するよう製造することができる。
【0036】
異なる降伏強度を具備するCTを製造することが望ましい場合には、調質ステーションを方法内に選択的に含むことができる。これは、応用のために多様な降伏強度を具備する連続CTを製造することを容易にし、操作上および経済的利点を提供する。
【0037】
図15AないしDを参照すると、圧延ステーション、鍛造ステーションまたは熱間圧延ミル106は、複数のコイルドチュービング縮小ユニットまたはスタンド200を含む。図15Aを参照すると、圧延ステーション106は、10個のコイルドチュービング縮小スタンド200を含む。図15Bを参照すると、圧延ステーション106は、15個のコイルドチュービング縮小スタンド200を含む。図15Cを参照すると、圧延ステーション106は、20個のコイルドチュービング縮小スタンド200を含む。図15Dを参照すると、圧延ステーション106は、26個のコイルドチュービング縮小スタンド200を含む。
【0038】
スタンド200の正確な数は、外部直径(OD)、内部直径(ID)、および/または製造されるチューブの壁厚(WT)により決定される製造されるCTの性質に応じて調整することができるにもかかわらず、スタンドの数は一般に、OD、IDおよび/またはWTを約1ないし10%変化させる各スタンド200を用いて、望ましい結果を増加的に実現するのに十分となる。さらに、スタンド200の数は、特定設備用に最大に変化するチューブを実現するのに必要な最大数を設定することができる。一定のチュービング製品に必要であるスタンド200が少なくてよい場合、操作者は望ましい数のスタンドを単に止めるだけでよい。
【0039】
一実施形態において、鍛造ステーション106は、5ないし50個のスタンド200を含む。他の実施形態において、鍛造ステーション106は、10ないし40個のスタンド200を含む。他の実施形態において、鍛造ステーション106は、15ないし35個のスタンド200を含む。他の実施形態において、鍛造ステーション106は、20ないし30個のスタンド200を含む。これら全ての実施形態において、可動スタンド200の数は、製造されるチューブに左右される。すなわち、スタンドのいくつかは待機する。各スタンドは個別に加熱することができるが、一般にスタンドは温度管理室に収納され、各スタンドを通過するチュービングの温度を望ましい領域にすることができる。あるいは、一組のスタンドが温度管理室に収納され、これらスタンドの温度を望ましい温度に維持するようにする。この後者の選択肢では、各部屋の温度は同一または異なるようにすることができる。スタンドが個別に加熱される場合には、スタンド間の間隙には、絶縁または加熱された間隙ユニットを含むことができ、チュービングがあるスタンドから次のスタンドへと移動するときに実質的に冷却されないようにする。
【0040】
各スタンド200では、OD、ID、WTなどの一つ以上のチュービング特性に関して一定の変化を実現することが望ましい。従って、複数のスタンド200は、チュービングが鍛造されるときに、チュービング特性の組織的かつ増加的な変化を達成する。一般的に、各スタンド200は、望ましい方法および用いるストリップ材の冶金と、各スタンド200の状態に応じて一つ以上の特性を約1%ないし約10%変化させる。ある実施形態において、各スタンド200は進入チュービングの一つ以上の特性を約2%ないし約8%変化させる。ある実施形態において、各スタンド200は進入チュービングの一つ以上の特性を約4%ないし約7%変化させる。ある実施形態において、各スタンド200は進入チュービングの一つ以上の特性を約5%ないし約6%変化させる。
【0041】
図15Eを参照すると、図15Aの拡大図が示されており、連続スタンド200の間の間隙を図解する。各スタンド200は、隣接した前後のスタンドから約5”ないし約30”の間の間隙距離Δを移動する。ある実施形態において、連続スタンド間の距離は約5”ないし約20”の間である。他の実施形態において、連続スタンド間の距離は約5”ないし約20”の間である。他の実施形態において、連続スタンド間の距離は約8”ないし約12”の間である。他の実施形態において、連続スタンド間の距離は約10”である。間隙の距離は、同一(すなわち、Δ1=Δ2=Δ3=Δ4=Δ5=Δ6=Δ7=Δ8=Δ9=...=Δn)とすることができるが、また間隙の距離を異なるものにすることもできる(すなわち、Δ1≠Δ2≠Δ3≠Δ4≠Δ5≠Δ6≠Δ7≠Δ8≠Δ9≠...≠Δn)。なお、nはスタンドの合計数である。
【0042】
先行技術では、スタンドは一つ以上のチュービング特性を変化させ、チュービングの内部輪郭が実質的に非円形輪郭、一般には六角断面または輪郭をとるような特性に変化する。そのような非円形断面または輪郭には欠点がある。断面はチュービングに挿入することができ、材料の特性をチュービング内およびチュービングを介して伝えることができる道具の大きさを縮小することができる。実質的に滑らかで円形内部断面または輪郭を備えたチュービングを製造するために、各連続スタンド200は、チュービングの内部輪郭内の周囲の不均一性を削減、最小限化または除去するのに十分な角度で前方スタンドに対して回転する。円形内部チュービング輪郭は、(たとえ壁厚がチュービングの全長やチュービングの一部分の長さに従って変化することができても)チュービングが、チュービングの長さに従った全ての位置においてチュービングの周囲で実質的に均一な壁厚(WT)を具備することによって明確にされる。実質的に円形の内部輪郭を製造する方法もまた、縦または横溶接の後の接合工程中に形成される溝の緩和および平滑をもたらす。
【0043】
各スタンド内のチュービング係合部材の数に応じて、連続スタンド間の回転角度は、係合部材が望ましい角度で回転し、係合部材の配置が隣接する前後スタンドと同一とならないような角度とする。例えば、各スタンドが3個のチュービング係合部材を具備する場合、120度の回転により係合部材は同一配置となる。ある実施形態において、3個のチュービング係合部材を具備するスタンドに関して連続スタンド間の回転角度は、約5度ないし約115度または約−5度ないし約−115度の間である。ある実施形態において、3個のチュービング係合部材を具備するスタンドに関して連続スタンド200間の角度は、約10度ないし約110度または約130度ないし約180度の間である。他の実施形態において、3個のチュービング係合部材を具備するスタンドに関して連続スタンド200間の角度は、約30度ないし約90度または約150度ないし約180度の間である。他の実施形態において、3個のチュービング係合部材を具備するスタンドに関して連続スタンド200間の角度は、約180度であり、いわゆるねじれ配置である。他の実施形態において、3個のチュービング係合部材を具備するスタンドに関して連続スタンド200間の角度は、約90度である。他の実施形態において、3個のチュービング係合部材を具備するスタンドに関して連続スタンド200間の角度は、約60度である。他の実施形態において、3個のチュービング係合部材を具備するスタンドに関して連続スタンド200間の角度は、約30度である。他の実施形態において、3個のチュービング係合部材を具備するスタンドに関して連続スタンド200間の角度は、約15度である。スタンド200をねじれ角度とする目的は、各連続スタンド200を通過するチュービングの変化によって、チュービングの内部輪郭に不規則性をもたらす特定の変形が拡大しないように確保することにある。よって、本発明のスタンドは、角度的にねじれていることにより、製造されるチュービングの壁厚の不均一性を削減し、最小限化し、または除去さえする。このようにして、各連続スタンド200は、チュービングの内部輪郭の変形を削減、最小限化または除去することを可能とすることにより、実質的に円形内部郭でありかつ実質的に均一の周囲壁厚を具備するチュービングを形成する。ある実施形態において、各連続スタンドが角度的にねじれることは可能であるが、多数の連続スタンドが同一方向のスタンドであり、その後に第一の数の同一方向スタンドに対して角度的にねじれている多数の同一方向スタンドが続くことも可能である。さらに、角度的ねじれの目的は、いかなる位置においてもチュービングを製造することにあり、チュービングの断面輪郭は、外部直径および内部直径の双方あるいは交互に実質的に円形であり、壁厚は、チュービングのどの断面位置においても実質的に均一で、たとえチュービングの壁厚、内部直径および/または外部直径がチュービングの長さに沿って異なる位置で同一あるいは相違していたとしても、実質的に均一である。
【0044】
図16AおよびBを参照すると、本発明のスタンド200の中央断面図が示され、前方および後方パネル204(後方パネルのみが図示される)を具備し、かつ圧延組立体206を取り付けたハウジング202を含む。圧延組立体206は、スタンド200を通過する際に、チュービング100を係合するよう設計された3個のローラー208を含む。圧延組立体206は、図16Aでは閉鎖状態であり、図16Bでは開口状態である。閉鎖状態では、ローラー208は実質的にチュービング100の全周に係合する。圧延組立体206は2個ないし5個のローラーを含みうるが、図16AおよびBの3個のローラー構成では、各ローラーは実質的にチュービング100の周囲の三分の一を係合する。もちろん、ローラーの数が異なる場合には、各ローラーにより係合される周囲の合計は360度となり、ローラーの数により分割される。
【0045】
組立体206の各ローラー208は、前および後ガイド212(後ガイドのみが図示される)を具備する滑動マウント210に取り付けられ、後方パネル204上に形成される溝214に進入する。マウント210は駆動モーター216を含む。マウント210はソレノイドまたは調整モーター220のシャフト218に取り付けられる。ソレノイドまたはモーター220はマウント210を閉鎖状態とその開口状態とに推移するよう設計される。モーター220はまた、3個のローラー208によりチュービング100に作用する補償力を変化させるように設計される。滑動マウント210は、開口部224を備えた前および後円形プレート222(後プレートのみが図示される)の間に取り付けられる。ハウジング202もまた開口部226を備える。モーター216と220は、油圧でも電動であってもよく、コネクタ228よび230をそれぞれ備えてモーターを電源または油圧源に接続する。各ローラー208は、モーター216で駆動する第一ベアリング234および第二ベアリング236に取り付けられたローラーシャフト232上に取り付けられる。これら二つの図のスタンド200の油圧または電動バージョンを構成することができ、各スタンドの隣接する前スタンドと後スタンドに対する回転方向は、望ましい角度で回転することができるか、あるいはY上またはY下の一定形状のいずれかになりうるようにする。いずれにせよ、スタンドは交互にY上/Y下形状となるか、または後続係合組立体が実質的に円形内部輪郭を備えたチュービングを製造するのに十分なだけ回転するかになる。Y上とは、ローラーマウントの一つが垂直下向きとなってマウントがYを形成するようにすることを意味する。Y下は、ローラーマウントが180度に回転して逆Yを形成するようにすることを意味する。
【0046】
次に図17を参照すると、本発明のスタンド250の他の実施形態が示され、機械駆動システム252(二つのシステムを示す)とスタンドハウジング253上に取り付けられた3個のローラー圧延組立体254を含む。駆動システム252は、モーター256と主要駆動シャフト258を含む。圧延組立体254は、3個のローラー260を含み、各ローラー260は、ローラーハウジング262に取り付けられる。ローラーハウジング262は、ローラーハウジング262をソレノイド268により作動するシャフト266によって内外に移動させることを可能とするガイド264を含み、またはローラーハウジング262を内外に移動させることを可能とする他の装置を含んで、組立体254が閉鎖形状および開口形状とに推移することができるようにする。図16AおよびBの実施形態におけるように、閉鎖形状はローラー260が完全にチュービング100を係合することにより特徴付けられ、一方、開口形状はローラー260が完全にチュービング100から分離することにより特徴付けられ、チュービング100は、変形することなくスタンド200を通過し、またはチュービング100を搭載する間にスタンド200を通過する。ローラーハウジング262を内外に移動させるソレノイド268はまた、圧縮引張を制御するのに加えて、ローラー260はチュービング100を圧迫する。組立体254はまた、駆動シャフト258を係合するよう設計されたギアシステム270を含み、3個のローラー260を同じ速度で回転させてスタンド200を介してチュービング100を進めることができる。機械スタンド250は、一般的にY上またはY下形状の設計のせいで制約を受ける。さらに、スタンド250は一般にねじれたY上/Y下形状であり、実質的に円形内部チュービング輪郭を実現するよう確保する。
【0047】
図18AないしHを参照すると、本発明のスタンドを用いることのできる多様なチュービングの型が示されている。図18Aを見ると、本発明の圧延ステーションは、図示するように、均一の内部直径ID、外部直径ODおよび壁厚WTを具備するチュービング300を製造することができる。上述のように、均一または一定の壁厚を具備するチュービングを製造する能力は、従来のミルと異なり、なぜなら圧縮スタンドにより内部輪郭が六角形状となる傾向にあるからである。相対的方向のスタンドを回転することにより、六角形の輪郭を最小限にし、あるいは削減して実質的に円形輪郭のままにする傾向があり、またはチュービングは実質的に均一な壁厚を具備する。
【0048】
図18Bを参照すると、本発明の圧延ステーションは、図に示すように均一または一定の外部直径ODおよび可変IDおよび可変壁厚WTを具備したチュービング300を製造することができる。図18Bのテーパー壁チュービングの製造方法は、より大きい力でチュービングを引張する連続スタンドを具備して、チュービングが一定のOD、IDおよびWTで進入し、各スタンドを通過した後にIDが増加し、一方でWTは減少しODが同一のままであるようにする。テーパーの量は、ローラーが各スタンド内で一定のローラー開口の際に駆動される速度によって決まる。さらに、スタンドは異なる条件下で全てが動作する必要はなく、すなわち各連続スタンドはさらにチュービングを引き込むが、一つのスタンドは引き込み、一方で多数の後続スタンドは単に引き込みスタンドにより製造された一定のID、ODおよびWTのままにすることができる。この工程は連続させることができ、間に挿入される緩和スタンドを備えた一組のスタンドで引き込みが行われるようにする。さらに、各スタンドは、各スタンドを通過するチュービングのID、ODおよび/またはWTを約1%ないし約10%一般に変化させることができる。
【0049】
図18Cを参照すると、本発明の圧延ステーションは、可変内部直径ID、可変外部直径ODおよび一定壁厚WTを具備するチュービング300を製造することができる。この型のチュービングは、ローラー速度により設定されるスタンドの引き込み速度のみでなく、開口部の直径および各スタンドのチュービングに負荷される力を変化させることにより製造される。よって、各スタンドの引き込み速度および圧縮力が設定され、IDおよびODは変化するが、一定のWTは維持される。
【0050】
図18Dを参照すると、本発明の圧延ステーションは、一定の第一内部直径ID1、一定の第一外部直径OD1および一定の壁厚WTを具備する第一非テーパー部分302を含むチュービング300を製造することができる。チュービング300はまた、可変内部直径IDvおよび可変外部直径ODvおよび同一WTを具備する第二部分304を含む。チュービング300はまた、一定第二内部直径ID2、一定第二外部直径OD2および一定の壁厚WTを具備する第三部分306を含む。この型のチュービングは、第三部分の特徴を備えたチュービングを製造するようスタンド設定を制御し、次に制御された速度で徐々に縮小する第二部分の特徴を備えたチュービングを製造するようスタンド設定を変更し、最後に、第三チュービング部分の特徴を備えたチュービングを製造するようスタンド設定を変更することにより製造される。
【0051】
図18Eを参照すると、本発明に係る圧延ステーションは、可変内部直径ID、可変外部直径ODおよび可変壁厚WTを具備するチュービング300を製造することができる。この型のチュービングはスタンド設定を制御することにより製造され、3つの可変ID、ODおよびWT全てが、引き込み速度(スタンドにおけるローラーの回転速度)と、各スタンドを通過するチュービングに作用する圧縮力と、チュービングが各スタンドを通過する開口寸法とを変化させることによって制御された速度で変化するようにする。
【0052】
図18Fを見ると、本発明に係る圧延ステーションは、一定の内部直径ID、一定第一外部直径OD1および一定壁厚WT1を有する第一非テーパー部分302を含むチュービング300を製造することができる。チュービング300はまた、内部直径ID、可変外部直径ODvおよび可変壁厚WTvを具備する第二部分304を含む。チュービング300はまた、一定内部直径ID、一定第二外部直径OD2および一定第二壁厚WT2を有する第三部分306を含む。この型のチュービングは、第三部分のチュービングを具備するチュービングを製造するようスタンドを設定し、チュービングを徐々に縮小する第二部分を製造するようスタンド設定を変更し、最後に第三部分を製造するようスタンド設定を変更することにより製造される。
【0053】
図18Gを参照すると、本発明の圧延ステーションは、一定内部直径ID、一定第一外部直径OD1および一定第一壁厚WT1を有する第一非テーパー部分302を含むチュービング300を製造することができる。チュービング300はまた、内部直径ID、第一可変外部直径ODv1および第一可変壁厚WTv1を具備する第一テーパー部分304を含む。チュービング300はまた、一定内部直径ID、一定第二外部直径OD2および一定第二壁厚WT2を具備する第二非テーパー部分304を含む。チュービング300はまた、内部直径ID、第二可変外部直径ODv2および第二可変壁厚WTv2を具備する第二テーパー部分308を含む。チュービング300はまた、一定内部直径ID、一定第三外部直径OD3および一定第三壁厚WT3を具備する第三非テーパー部分310を含む。第一ならびに第三外部直径OD1ならびにOD3、および第一ならびに第三壁厚WT1ならびにWT3は、同一または相違することができ、一方で第一ならびに第二可変外部直径ODv1ならびにODv2、および第一ならびに第二可変壁厚WTv1ならびにWTv2は同一または相違することができる。この型のチュービングは、第三非テーパー部分の特徴を備えたチュービングを製造するようスタンドを設定することにより製造することができる。スタンド設定は、次に第二可変部分の特徴を有するチュービングを製造するよう変更される。スタンド設定は、第二非テーパー部分の特徴を有するチュービングを製造するよう変更される。スタンド設定は、第一可変部分の特徴を有するチュービングを製造するよう変更される。最後に、スタンド設定は、第一非テーパー部分の特徴を有するチュービングを製造するよう変更される。もちろん、当該部分は可変内部直径をも有することができる。
【0054】
図18Hを見ると、本発明の圧延ステーションは、一定第一内部直径ID1、一定第一外部直径OD1および一定壁厚WTを有する第一非テーパー部分302を含むチュービング300を製造することができる。チュービング300はまた、第一可変内部直径IDv1、第一可変外部直径ODv1および壁厚WTを具備する第一テーパー部分304を含む。チュービング300はまた、第二一定内部直径ID2、一定第二外部直径OD2および壁厚WTを具備する第二非テーパー部分306を含む。チュービング300はまた、第二可変内部直径IDv2、第二可変外部直径ODv2および壁厚WTを具備する第二テーパー部分308を含む。チュービング300はまた、第三一定内部直径ID3、一定第三外部直径OD3および壁厚WTを具備する第三非テーパー部分310を含む。第一ならびに第三外部直径OD1ならびにOD3、および第一ならびに第三内部直径ID1ならびにID3は、同一または相違することができ、一方で第一ならびに第二可変外部直径ODv1ならびにODv2、および第一ならびに第二可変内部直径IDv1ならびにIDv2は同一または相違することができる。この型のチュービングは、第三非テーパー部分の特徴を備えたチュービングを製造するようスタンドを設定することにより製造することができる。スタンド設定は、次に第二可変部分の特徴を有するチュービングを製造するよう変更される。スタンド設定は、第二非テーパー部分の特徴を有するチュービングを製造するよう変更される。スタンド設定は、第一可変部分の特徴を有するチュービングを製造するよう変更される。最後に、スタンド設定は、第一非テーパー部分の特徴を有するチュービングを製造するよう変更される。もちろん、当該部分は可変壁厚をも有することができる。
【0055】
製造されたチュービングに関連して三つの特徴を説明したが、一度他の二つの特徴が設定されれば、第三の特徴が固定されるので、二つの特徴のみが制御される必要があり、すなわちODおよびIDが設定されるや否やWTは完全に規定される。よって、テーパーは製造されたチュービングの長さに対する歩合とすることができる。長さに対する歩合は、全てのスタンドがその最高速度および圧縮で作動しているときに、チュービングに与えることのできる最大限の変化によって設定される。スタンド設定を変更することにより、テーパーの程度をテーパーがない場合と各スタンドが生み出しうる最大限の変化に対応するテーパーの最大量との間で実現することができる。もちろん、製造されうる最大限の変化は、ミル縮小ステーション内のスタンドの合計数により制御され、各スタンドは各スタンドを通過するチュービングに与えることができる最大限の変化に基づく。もちろん、各スタンドは、金属に対して過剰な圧力および/または負担を与えることなく、またはチュービングを製造する金属の冶金学的特性の形態学的変化を生じることなく、金属特性が鍛造に最適となるような温度に保持されるよう設計される。
【0056】
上述のチュービングの形態は、参照して組み入れられる米国特許第4,863,091号明細書および米国特許第5,191,911号明細書に示されるバイアス突合せ溶接を含む上述の突合せ溶接に従い、フラット材の単一ローラーまたはフラット材突合せ溶接の一つ以上のローラーから製造することができる。
【0057】
以上の通り、当業者には本明細書に開示し添付特許請求の範囲により保護される本発明および実施形態は、上述した目的を実施し特徴を明示するのに適していることが理解されるだろう。本発明の精神および範囲から逸脱することなく主題に関して一定の設計変更をなしうる。本発明の範囲内において、変更が可能であり、以下の請求項に係る各構成要素または工程は、あらゆる等価物または工程に参照される。以下の請求項は、いかなる形態であれ、実現することのできる合法的に可能な限り広範な発明を包含する。ここで請求する発明は35U.S.C.第102セクションに従って新規であり、かつ第102セクションにおける特許性に関する要件を満足している。ここで請求する発明は、35U.S.C.第103セクション規定する基準に従って進歩性があり、かつ第103セクションにおける特許性に関する要件を満足している。明細書および後続の請求項は、35U.S.C.第112セクションの要求に従っている。発明者は本発明および後続の請求項の範囲を決定および評価するために均等論を用いる可能性があり、なぜならそれらが以下の請求項に規定する発明から実質的に逸脱することなく、しかし発明の文字通りの範囲外で方法および装置に関連するからである。
【0058】
ここに引用された全ての引用文献は参照することにより組み入れられる。本発明は過不足なく説明されているが、添付の請求項の範囲内で本発明は具体的に説明したもの以外にも実施することが可能である。本発明は好適な実施形態を参照して開示されるが、この説明を読むことにより当業者は、上述の発明および請求項の範囲および精神から逸脱することなく適当な設計変更や改良をすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
反復する巻き伸ばし圧力に耐える手段を具備する連続コイルドチュービングであり、前記コイルドチュービングは、
第一先端部と第一後ろ端部と第一中央部を備え、さらに第一の幅と第一の厚さを有する第一フラットストリップ材の後ろ端部をトリミングし、第二先端部と第二後ろ端部と第二中央部を備え、さらに前記第一フラットストリップ材の第一の幅と第一の厚さと実質的に同一の第二の幅と第二の厚さを有する第二フラットストリップ材の先端部をトリミングし、
前記第一フラットストリップ材の第一先端部および第一中央部をチュービング形成工程において第一の供給速度で進行させる一方で、前記第一フラットストリップ材の第一後ろ端部を停止させ、
前記第二フラットストリップ材の第二先端部を前記第一フラットストリップ材の停止する第一後ろ端部に横溶接して合成ストリップを形成し、
前記第一フラットストリップ材の第一先端部および第一中央部をチュービング形成工程において第一の供給速度で進行させる一方で、第一および第二フラットストリップ材の幅および厚さに横溶接部を合わせることにより合成ストリップを表面仕上げ加工し、
合成ストリップの対向両端縁部を溶接することによって仕上げ加工済み合成ストリップを第一外部直径および第一壁厚を具備する製造中のチュービングへと形成して縦溶接部を形成し、
製造中のチュービングを熱間圧延ミルに第一供給速度で導入し、当該熱間圧延ミルは複数のスタンドを含み、各スタンドは複数のチューブ係合ローラーを含んで隣接する後スタンドおよび/または前スタンドから間隙により分離され、各スタンドはチュービングの一つ以上の特性を約1%ないし約10%変化させ、当該特性は外部直径、内部直径と冶金特性を含み、各スタンドはローラー方向を有し、かつスタンドのローラー方向はその周囲で実質的に均一な壁厚を有するチュービングを製造するよう構成され、
製造中のチュービングの外部直径を第一外部直径よりも小さい第二外部直径に縮小し、
製造中のチュービングを熱間鍛造し、製造中のチュービング粒子構造体を横溶接部および縦溶接部の位置で再配置して、縦溶接部および端部溶接部の粒子構造体を、第二外部直径を有する製造中のチュービングの粒子構造体にむしろ近い粒子構造体に変化させ、
チュービングを熱間圧延ミルから第一供給速度より速い第二供給速度で引っ張り出すことにより製造されることを特徴とするコイルドチュービング。
【請求項2】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも薄いことを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項3】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚と同一であることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項4】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも厚いことを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項5】
横溶接は、鍛造抵抗溶接を含むことを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項6】
横溶接は、高周波溶接を含むことを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項7】
横溶接は、90度オフセット溶接であることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項8】
横溶接は、90度傾斜溶接であることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項9】
熱間圧延ミルから引っ張り出されたチュービングの少なくともいくつかは、調質されることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項10】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項11】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項12】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも薄いことを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項13】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚と同一であることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項14】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも厚いことを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項15】
横溶接は、鍛造抵抗溶接を含むことを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項16】
横溶接は、高周波溶接を含むことを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項17】
横溶接は、90度オフセット溶接であることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項18】
横溶接は、90度傾斜溶接であることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項19】
熱間圧延ミルから引っ張り出されたチュービングの少なくともいくつかは、調質されることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項20】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項21】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項22】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも薄いことを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項23】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚と同一であることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項24】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも厚いことを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項25】
反復する巻き伸ばし圧力に耐える手段を具備する連続コイルドチュービングであり、前記コイルドチュービングは、
第一先端部と第一後ろ端部と第一中央部を備え、さらに第一の幅と第一の厚さを有する第一フラットストリップ材の後ろ端部をトリミングし、第二先端部と第二後ろ端部と第二中央部を備え、さらに前記第一フラットストリップ材の第一の幅と第一の厚さと実質的に同一の第二の幅と第二の厚さを有する第二フラットストリップ材の先端部をトリミングし、
前記第一フラットストリップ材の第一先端部および第一中央部をチュービング形成工程において第一の供給速度で進行させる一方で、前記第一フラットストリップ材の第一後ろ端部を停止させ、
前記第二フラットストリップ材の第二先端部を前記第一フラットストリップ材の停止する第一後ろ端部に横溶接して合成ストリップを形成し、
前記第一フラットストリップ材の第一先端部および第一中央部をチュービング形成工程において第一の供給速度で進行させる一方で、第一および第二フラットストリップ材の幅および厚さに横溶接部を合わせることにより合成ストリップを表面仕上げ加工し、
合成ストリップの対向両端縁部を溶接することによって仕上げ加工済み合成ストリップを第一外部直径および第一壁厚を具備する製造中のチュービングへと形成して縦溶接部を形成し、
製造中のチュービングを熱間圧延ミルに第一供給速度で導入し、当該熱間圧延ミルは複数のスタンドを含み、各スタンドは複数のチューブ係合ローラーを含んで隣接する後スタンドおよび/または前スタンドから間隙により分離され、各スタンドはチュービングの一つ以上の特性を約1%ないし約10%変化させ、当該特性は外部直径、内部直径と冶金特性を含み、各スタンドはローラー方向を有し、かつスタンドのローラー方向はその周囲で実質的に均一な壁厚を有するチュービングを製造するよう構成され、
製造中のチュービングの外部直径を第一外部直径よりも小さい第二外部直径に縮小し、
製造中のチュービングを熱間鍛造し、製造中のチュービング粒子構造体を横溶接部および縦溶接部の位置で再配置して、縦溶接部および端部溶接部の粒子構造体を、第二外部直径を有する製造中のチュービングの粒子構造体にむしろ近い粒子構造体に変化させ、
チュービングを熱間圧延ミルから第一供給速度より速い第二供給速度で引っ張り出すことにより製造されることを特徴とするコイルドチュービング。
【請求項26】
横溶接は、高周波溶接を含むことを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項27】
横溶接は、90度オフセット溶接であることを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項28】
横溶接は、90度傾斜溶接であることを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項29】
熱間圧延ミルから引っ張り出されたチュービングの少なくともいくつかは、調質されることを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項30】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項31】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項32】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも薄いことを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項33】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚と同一であることを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項34】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも厚いことを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項35】
横溶接は、鍛造抵抗溶接を含むことを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項36】
横溶接は、高周波溶接を含むことを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項37】
横溶接は、90度オフセット溶接であることを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項38】
反復する巻き伸ばし圧力に耐える手段を具備する連続コイルドチュービングの形成方法であり、前記コイルドチュービングは、
第一先端部と第一後ろ端部と第一中央部を備え、さらに第一の幅と第一の厚さを有する第一フラットストリップ材の後ろ端部をトリミングし、第二先端部と第二後ろ端部と第二中央部を備え、さらに前記第一フラットストリップ材の第一の幅と第一の厚さと実質的に同一の第二の幅と第二の厚さを有する第二フラットストリップ材の先端部をトリミングし、
前記第一フラットストリップ材の第一先端部および第一中央部をチュービング形成工程において第一の供給速度で進行させる一方で、前記第一フラットストリップ材の第一後ろ端部を停止させ、
前記第二フラットストリップ材の第二先端部を前記第一フラットストリップ材の停止する第一後ろ端部に横溶接して合成ストリップを形成し、
前記第一フラットストリップ材の第一先端部および第一中央部をチュービング形成工程において第一の供給速度で進行させる一方で、第一および第二フラットストリップ材の幅および厚さに横溶接部を合わせることにより合成ストリップを表面仕上げ加工し、
合成ストリップの対向両端縁部を溶接することによって仕上げ加工済み合成ストリップを第一外部直径および第一壁厚を具備する製造中のチュービングへと形成して縦溶接部を形成し、
製造中のチュービングを熱間圧延ミルに第一供給速度で導入し、当該熱間圧延ミルは複数のスタンドを含み、各スタンドは複数のチューブ係合ローラーを含んで隣接する後スタンドおよび/または前スタンドから間隙により分離され、各スタンドはチュービングの一つ以上の特性を約1%ないし約10%変化させ、当該特性は外部直径、内部直径と冶金特性を含み、各スタンドはローラー方向を有し、かつスタンドのローラー方向はその周囲で実質的に均一な壁厚を有するチュービングを製造するよう構成され、
製造中のチュービングの外部直径を第一外部直径よりも小さい第二外部直径に縮小し、
製造中のチュービングを熱間鍛造し、製造中のチュービング粒子構造体を横溶接部および縦溶接部の位置で再配置して、縦溶接部および端部溶接部の粒子構造体を、第二外部直径を有する製造中のチュービングの粒子構造体にむしろ近い粒子構造体に変化させ、
チュービングを熱間圧延ミルから第一供給速度より速い第二供給速度で引っ張り出すことにより製造されることを特徴とするコイルドチュービングの形成方法。
【請求項39】
熱間圧延ミルから引っ張り出されたチュービングの少なくともいくつかは、調質されることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項40】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項41】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項42】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも薄いことを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項43】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚と同一であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項44】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも厚いことを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項45】
横溶接は、鍛造抵抗溶接を含むことを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項46】
横溶接は、高周波溶接を含むことを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項47】
横溶接は、90度オフセット溶接であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項48】
横溶接は、90度傾斜溶接であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項49】
熱間圧延ミルから引っ張り出されたチュービングの少なくともいくつかは、調質されることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項50】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項51】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項52】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも薄いことを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項53】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚と同一であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項54】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも厚いことを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項55】
横溶接は、鍛造抵抗溶接を含むことを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項56】
横溶接は、高周波溶接を含むことを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項57】
横溶接は、90度オフセット溶接であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項58】
横溶接は、90度傾斜溶接であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項59】
熱間圧延ミルから引っ張り出されたチュービングの少なくともいくつかは、調質されることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項60】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項61】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項62】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも薄いことを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項1】
反復する巻き伸ばし圧力に耐える手段を具備する連続コイルドチュービングであり、前記コイルドチュービングは、
第一先端部と第一後ろ端部と第一中央部を備え、さらに第一の幅と第一の厚さを有する第一フラットストリップ材の後ろ端部をトリミングし、第二先端部と第二後ろ端部と第二中央部を備え、さらに前記第一フラットストリップ材の第一の幅と第一の厚さと実質的に同一の第二の幅と第二の厚さを有する第二フラットストリップ材の先端部をトリミングし、
前記第一フラットストリップ材の第一先端部および第一中央部をチュービング形成工程において第一の供給速度で進行させる一方で、前記第一フラットストリップ材の第一後ろ端部を停止させ、
前記第二フラットストリップ材の第二先端部を前記第一フラットストリップ材の停止する第一後ろ端部に横溶接して合成ストリップを形成し、
前記第一フラットストリップ材の第一先端部および第一中央部をチュービング形成工程において第一の供給速度で進行させる一方で、第一および第二フラットストリップ材の幅および厚さに横溶接部を合わせることにより合成ストリップを表面仕上げ加工し、
合成ストリップの対向両端縁部を溶接することによって仕上げ加工済み合成ストリップを第一外部直径および第一壁厚を具備する製造中のチュービングへと形成して縦溶接部を形成し、
製造中のチュービングを熱間圧延ミルに第一供給速度で導入し、当該熱間圧延ミルは複数のスタンドを含み、各スタンドは複数のチューブ係合ローラーを含んで隣接する後スタンドおよび/または前スタンドから間隙により分離され、各スタンドはチュービングの一つ以上の特性を約1%ないし約10%変化させ、当該特性は外部直径、内部直径と冶金特性を含み、各スタンドはローラー方向を有し、かつスタンドのローラー方向はその周囲で実質的に均一な壁厚を有するチュービングを製造するよう構成され、
製造中のチュービングの外部直径を第一外部直径よりも小さい第二外部直径に縮小し、
製造中のチュービングを熱間鍛造し、製造中のチュービング粒子構造体を横溶接部および縦溶接部の位置で再配置して、縦溶接部および端部溶接部の粒子構造体を、第二外部直径を有する製造中のチュービングの粒子構造体にむしろ近い粒子構造体に変化させ、
チュービングを熱間圧延ミルから第一供給速度より速い第二供給速度で引っ張り出すことにより製造されることを特徴とするコイルドチュービング。
【請求項2】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも薄いことを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項3】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚と同一であることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項4】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも厚いことを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項5】
横溶接は、鍛造抵抗溶接を含むことを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項6】
横溶接は、高周波溶接を含むことを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項7】
横溶接は、90度オフセット溶接であることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項8】
横溶接は、90度傾斜溶接であることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項9】
熱間圧延ミルから引っ張り出されたチュービングの少なくともいくつかは、調質されることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項10】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項11】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項12】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも薄いことを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項13】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚と同一であることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項14】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも厚いことを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項15】
横溶接は、鍛造抵抗溶接を含むことを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項16】
横溶接は、高周波溶接を含むことを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項17】
横溶接は、90度オフセット溶接であることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項18】
横溶接は、90度傾斜溶接であることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項19】
熱間圧延ミルから引っ張り出されたチュービングの少なくともいくつかは、調質されることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項20】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項21】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項22】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも薄いことを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項23】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚と同一であることを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項24】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも厚いことを特徴とする請求項1に記載のコイルドチュービング。
【請求項25】
反復する巻き伸ばし圧力に耐える手段を具備する連続コイルドチュービングであり、前記コイルドチュービングは、
第一先端部と第一後ろ端部と第一中央部を備え、さらに第一の幅と第一の厚さを有する第一フラットストリップ材の後ろ端部をトリミングし、第二先端部と第二後ろ端部と第二中央部を備え、さらに前記第一フラットストリップ材の第一の幅と第一の厚さと実質的に同一の第二の幅と第二の厚さを有する第二フラットストリップ材の先端部をトリミングし、
前記第一フラットストリップ材の第一先端部および第一中央部をチュービング形成工程において第一の供給速度で進行させる一方で、前記第一フラットストリップ材の第一後ろ端部を停止させ、
前記第二フラットストリップ材の第二先端部を前記第一フラットストリップ材の停止する第一後ろ端部に横溶接して合成ストリップを形成し、
前記第一フラットストリップ材の第一先端部および第一中央部をチュービング形成工程において第一の供給速度で進行させる一方で、第一および第二フラットストリップ材の幅および厚さに横溶接部を合わせることにより合成ストリップを表面仕上げ加工し、
合成ストリップの対向両端縁部を溶接することによって仕上げ加工済み合成ストリップを第一外部直径および第一壁厚を具備する製造中のチュービングへと形成して縦溶接部を形成し、
製造中のチュービングを熱間圧延ミルに第一供給速度で導入し、当該熱間圧延ミルは複数のスタンドを含み、各スタンドは複数のチューブ係合ローラーを含んで隣接する後スタンドおよび/または前スタンドから間隙により分離され、各スタンドはチュービングの一つ以上の特性を約1%ないし約10%変化させ、当該特性は外部直径、内部直径と冶金特性を含み、各スタンドはローラー方向を有し、かつスタンドのローラー方向はその周囲で実質的に均一な壁厚を有するチュービングを製造するよう構成され、
製造中のチュービングの外部直径を第一外部直径よりも小さい第二外部直径に縮小し、
製造中のチュービングを熱間鍛造し、製造中のチュービング粒子構造体を横溶接部および縦溶接部の位置で再配置して、縦溶接部および端部溶接部の粒子構造体を、第二外部直径を有する製造中のチュービングの粒子構造体にむしろ近い粒子構造体に変化させ、
チュービングを熱間圧延ミルから第一供給速度より速い第二供給速度で引っ張り出すことにより製造されることを特徴とするコイルドチュービング。
【請求項26】
横溶接は、高周波溶接を含むことを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項27】
横溶接は、90度オフセット溶接であることを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項28】
横溶接は、90度傾斜溶接であることを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項29】
熱間圧延ミルから引っ張り出されたチュービングの少なくともいくつかは、調質されることを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項30】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項31】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項32】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも薄いことを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項33】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚と同一であることを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項34】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも厚いことを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項35】
横溶接は、鍛造抵抗溶接を含むことを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項36】
横溶接は、高周波溶接を含むことを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項37】
横溶接は、90度オフセット溶接であることを特徴とする請求項25に記載のコイルドチュービング。
【請求項38】
反復する巻き伸ばし圧力に耐える手段を具備する連続コイルドチュービングの形成方法であり、前記コイルドチュービングは、
第一先端部と第一後ろ端部と第一中央部を備え、さらに第一の幅と第一の厚さを有する第一フラットストリップ材の後ろ端部をトリミングし、第二先端部と第二後ろ端部と第二中央部を備え、さらに前記第一フラットストリップ材の第一の幅と第一の厚さと実質的に同一の第二の幅と第二の厚さを有する第二フラットストリップ材の先端部をトリミングし、
前記第一フラットストリップ材の第一先端部および第一中央部をチュービング形成工程において第一の供給速度で進行させる一方で、前記第一フラットストリップ材の第一後ろ端部を停止させ、
前記第二フラットストリップ材の第二先端部を前記第一フラットストリップ材の停止する第一後ろ端部に横溶接して合成ストリップを形成し、
前記第一フラットストリップ材の第一先端部および第一中央部をチュービング形成工程において第一の供給速度で進行させる一方で、第一および第二フラットストリップ材の幅および厚さに横溶接部を合わせることにより合成ストリップを表面仕上げ加工し、
合成ストリップの対向両端縁部を溶接することによって仕上げ加工済み合成ストリップを第一外部直径および第一壁厚を具備する製造中のチュービングへと形成して縦溶接部を形成し、
製造中のチュービングを熱間圧延ミルに第一供給速度で導入し、当該熱間圧延ミルは複数のスタンドを含み、各スタンドは複数のチューブ係合ローラーを含んで隣接する後スタンドおよび/または前スタンドから間隙により分離され、各スタンドはチュービングの一つ以上の特性を約1%ないし約10%変化させ、当該特性は外部直径、内部直径と冶金特性を含み、各スタンドはローラー方向を有し、かつスタンドのローラー方向はその周囲で実質的に均一な壁厚を有するチュービングを製造するよう構成され、
製造中のチュービングの外部直径を第一外部直径よりも小さい第二外部直径に縮小し、
製造中のチュービングを熱間鍛造し、製造中のチュービング粒子構造体を横溶接部および縦溶接部の位置で再配置して、縦溶接部および端部溶接部の粒子構造体を、第二外部直径を有する製造中のチュービングの粒子構造体にむしろ近い粒子構造体に変化させ、
チュービングを熱間圧延ミルから第一供給速度より速い第二供給速度で引っ張り出すことにより製造されることを特徴とするコイルドチュービングの形成方法。
【請求項39】
熱間圧延ミルから引っ張り出されたチュービングの少なくともいくつかは、調質されることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項40】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項41】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項42】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも薄いことを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項43】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚と同一であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項44】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも厚いことを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項45】
横溶接は、鍛造抵抗溶接を含むことを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項46】
横溶接は、高周波溶接を含むことを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項47】
横溶接は、90度オフセット溶接であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項48】
横溶接は、90度傾斜溶接であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項49】
熱間圧延ミルから引っ張り出されたチュービングの少なくともいくつかは、調質されることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項50】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項51】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項52】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも薄いことを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項53】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚と同一であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項54】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも厚いことを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項55】
横溶接は、鍛造抵抗溶接を含むことを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項56】
横溶接は、高周波溶接を含むことを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項57】
横溶接は、90度オフセット溶接であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項58】
横溶接は、90度傾斜溶接であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項59】
熱間圧延ミルから引っ張り出されたチュービングの少なくともいくつかは、調質されることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項60】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項61】
熱間圧延ミルからチュービングを引っ張り出す第二の供給速度は、一定であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項62】
熱間圧延ミルから引っ張り出されるチュービングの壁厚は、前記第一壁厚よりも薄いことを特徴とする請求項38に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図18D】
【図18E】
【図18F】
【図18G】
【図18H】
【図2】
【図3】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図18D】
【図18E】
【図18F】
【図18G】
【図18H】
【公開番号】特開2012−51031(P2012−51031A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−222525(P2011−222525)
【出願日】平成23年10月7日(2011.10.7)
【分割の表示】特願2007−552250(P2007−552250)の分割
【原出願日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【出願人】(511173457)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−222525(P2011−222525)
【出願日】平成23年10月7日(2011.10.7)
【分割の表示】特願2007−552250(P2007−552250)の分割
【原出願日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【出願人】(511173457)
【Fターム(参考)】
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