連続加圧技法治療のための装置、方式及び方法
【課題】 この発明は、動物の体の皮膚及び下層組織に非侵害的な治療的に再生可能な加圧マッサージを適用するための装置を提供する。
【解決手段】 被治療体の各種目標組織へのマッサージ治療に使用するため、連続加圧技法装置及び適合する取り付け可能な付属部品が提供される。前記付属部品は、治療専門家の比較的小さな苦労での多数の処置目標の治療と過度の疲労を伴わない多数の人の治療を可能とする治療的に適当に深い圧力の導入を可能とする特徴を備える。提供される連続加圧技法装置は、この装置の使用と同時的に、被治療者の体に加えられる圧力を遠隔的に決める能力を提供する。
【解決手段】 被治療体の各種目標組織へのマッサージ治療に使用するため、連続加圧技法装置及び適合する取り付け可能な付属部品が提供される。前記付属部品は、治療専門家の比較的小さな苦労での多数の処置目標の治療と過度の疲労を伴わない多数の人の治療を可能とする治療的に適当に深い圧力の導入を可能とする特徴を備える。提供される連続加圧技法装置は、この装置の使用と同時的に、被治療者の体に加えられる圧力を遠隔的に決める能力を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明、連続加圧治療(CPT治療)方法、方式及び装置は、附属品をともなって、治療士が彼の努力を倍化して出来るだけ楽に深い(profound)圧力の導入を可能とし且つ身体のいずれの目標部分に対しても再生可能で適当で計量され高度に局在化し、そして/又は連続状の加圧へと至ることを支援する。この発明の装置は、上記のように各種の異なる形式のマッサージ治療とともに使用可能である。付加的には、連続加圧治療のために使用されるCPT装置は、改良された被治療者の反応に関する新しいコンセプト及び治療を提供し、運動疾病の予防、評価及び治療の分野において適用可能である。
【背景技術】
【0002】
マッサージは、治療目的のための身体の柔軟組織の処置と定義することができる。なでる、もむ、こする、圧迫する及び振ることを含む動作の方式が利用される。付加的に、マッサージ治療士は、補助的な機械式用具を使用する。マッサージは、増加する血流、緩和される筋肉緊張及び神経興奮、増加する関節動作範囲を結果する増加した筋肉順応性、減少した受動的又は能動的な硬直さ、及び、増加又は減少の神経興奮性のような複数の効果を身体に提供する。マッサージに追随する副交感神経活動及びホルモンレベルの変化が、緊張緩和反応を結果する。Weerapong P,Hume PA, Kolt GS.,"The mechanisms of massage and effects on performance, muscle recovery and injury prevention." Sports Med. 35(3): 235-56 (2005)参照。
【0003】
マッサージ治療は、負傷又は使いすぎからの治癒過程を支援し、且つ、予防的健康管理の優れた一形態である。その目的は、身体機能を発達させ、維持し、回復し、又は増加し、且つ疼痛を緩和することである。マッサージ治療様式は、それに限定はされないが、水治療法、治療実施、筋膜及び疼痛発作誘発点(trigger point)治療を含む。
【0004】
マッサージ及び加圧治療の分野の当業者に知られた各種の異なる形式のマッサージが存在する、すなわち、他のものに混ざって、シリアックス技法、神経筋肉技法(筋膜疼痛発作誘発点治療、肉食餌療法)、他の柔軟組織技法(冷却/伸長技法、深層組織リリース法、虚血圧迫法、肘技法、等)、スポーツマッサージ、及び指圧がある。
【0005】
特定柔軟組織の組織化が、その上に加えられる荷重に対応する組織の能力の回復のために使用される。それは、組織を従前の引っ張り強さに戻すべく、可能な限り治癒過程の段階に接近して適合するように、力の段階的な且つ漸進的な適用を使用する。筋膜疼痛症候群(MPS)は、しばしば、疼痛外来への紹介を結果する一般的な症状である。疼痛発作誘発点に関連するMPSの発生は、疼痛外来を訪問する人々の30%−85%の間で変化するように見え、この症状は、男性よりも女性の方がより優勢である。MPSを経験する被治療者は、強さを変え且つ最も頻繁に、頭、首、肩、手足及び背中下方に発見される局部的な持続性の疼痛を訴える。筋肉組織学の、筋電計の、サーモグラフの、そして圧力の異常は、MPSに関連する異常として非一貫的に認められる。臨床医は、MPS患者の疼痛の緩和達成を試みる一方、処置のために、疼痛発作誘発点リリース(release)、疼痛発作誘発点注射、乾式穿刺、伸長/噴霧、及び経皮電気神経刺激を含む多次元的手法を採用している。
【0006】
筋膜の疼痛発作誘発点(MTP)は、骨格筋の触診可能な緊張帯内の過剰刺激感受可能な圧痛点と認められる。筋肉及び筋肉群は、典型的には、特徴的な連関疼痛パターンを有する。疼痛発作誘発点(TP)は、筋肉組織の中心である。これらは、圧迫によって痛み、連関領域内で疼痛を誘発する。連関疼痛の領域は、人体の疼痛を訴える箇所のみであり得る。
【0007】
針療法及び指圧は、或る人々の処置において有効な歴史の長い物理治療技法である。人において、記述された疼痛発作誘発点の71%は、また、既に知られた針のつぼである。疼痛発作誘発点処置は、マッサージのような非侵害的手段による、又は、乾式穿刺又は注射のような侵害的手段によるTP刺激であり得る。筋膜の疼痛発作誘発点での疼痛症状は、筋肉での過負荷をともなっており、突然の過負荷によって急激に生起されるか、又は、長期にわたる収縮又は反復的な運動によって徐々に発症し得る。MTP派生疼痛を正確に診断するのに必要な技量は、触診の能力、訓練、及び広い診療経験に依拠する。効果的な非侵害的処置方法には、疼痛発作誘発点圧力リリースと収縮緩和と蒸気冷却剤噴霧/伸長技法による手によるストレッチング並びにMTPの乾式穿刺又は注射が含まれる。
【0008】
リブナーは、疼痛発作誘発点が筋紡錘に見出されることを示した。その説は、疼痛発作誘発点でのアルファ受容体拮抗筋の効果を説明する。他の説は、疼痛発作誘発点で示されるEMGの活動は終板領域で示される活動に似ているので、疼痛発作誘発点が活動過多状態の終板領域を表わしているとの事実にある。末梢神経からのアセチルコリンの放出を妨げることによって筋収縮を抑制するボツリヌス毒素Aの疼痛発作誘発点での注射が、巣状筋膜疼痛疾病に対して効果的であるように思われる。ルント等は、初期線維筋痛症の患者では、筋肉の酸素化は、少なくとも筋肉の疼痛発作誘発点領域では、異常か又は少ないことを検証した。
【0009】
虚血圧迫治療は、即時的な疼痛緩和と筋膜疼痛発作誘発点の神経過敏抑制をもたらす代替的な処置を提供する。TENS同様の、温巻包法に噴霧による伸長及び実動作範囲を加えたもの、並びに、温巻包法に実動作範囲及び筋膜リリース技法同様の干渉電流を加えたもののような治療の組合せが、筋膜疼痛発作誘発点疼痛を緩和し且つ首の実動作範囲を広げるのに効果的である。虚血圧迫は、運動選手の予防措置として使用することができる。虚血加圧及び持続的な伸長、又は疼痛発作誘発点の加温を含むプログラムが、疼痛発作誘発点の神経過敏並びに首及び背中上方の疼痛による個々の疼痛の強さを削減するのに有効であることが示された。股関節の駆血壊死を伴う患者において、神経筋肉疼痛発作誘発点を含む深層組織/深層加圧マッサージ治療技法によって、疼痛緩和及び生活の質に健康的な効果を有することが示された。
【0010】
追加的な背景技術として、
Simons DG, Mense S. Diagnosis and therapy of myofascial trigger points.
Schmerz. 17(6): 419-24 (2003 Dec).
Rivner MH. The neurophysiology of myofascial pain syndrome. Curr Pain Headache Rep. 5 (5): 432-40 (2001 Oct).
Cheshire WP, Abashian SW, Mann JD. Botulinum toxin in the treatment of myofascial pain syndrome. Pain. 59 (1): 65-9 (1994 Oct).
Lund N, Bengtsson A, Thorborg P. Muscle tissue oxygen pressure in primary fibromyalgia. Scand J Rheumatol. 15 (2): 165-73 (1986)
Hou DR, Tsai LC, Cheng KF, Chung KC, Hong CZ. Immediate effects of various physical therapeutic modalities on cervical myofascial pain and trigger-point sensitivity. Arch Phys Med Rehabil. 83 (10): 1406-14 (2002 Oct).
Vecchiet L et al,'latent myofascial trogger points: Changes in muscular and subcutaneous pain thresholds at trigger point and target level'. J of Manual Medicine 5(4) (1990).
Hanten WP, Olson SL, Butts NL, Nowicki AL. Effectiveness of a home program of ischemic pressure followed by sustained stretch for treatment of myofascial trigger points. Phys Ther. 81 (4): 1059-60 (2001 Apr).
Albright GL, Fischer AA. Effects of warning imagery aimed at trigger-point sites on tissue compliance, skin temperature, and pain sensitivity in biofeedback-trained patients with chronic pain: a preliminary study. Percept Mot Skills. 71 (3 Pt 2): 1163-70 (1990 Dec).
Bodhise PB, Dejoie M, Brandon Z, Simpkins S, Ballas SK. Non-pharmacologic management of sickle cell pain. Hematology. 9 (3): 235-7 (2004 Jun).
を引用する。
【0011】
それでもなお、現在の治療法は、現存する個々人全ての疼痛緩和には効力がない。疼痛治療の追加的な論究としては、
Han SC, Harrison P. "Myofascial pain syndrome an trigger-point management." Reg. Anesth. 22 (1): 89-101 (1997 Jan-Feb).
Janssens LA. "Trigger point therapy." Probl Vet Med. 4 (1): 117-24 (1992 Mar).
を参照されたい。
【0012】
深層組織マッサージ又は軽擦法のようなマッサージ技法は、例えば、瘢痕組織により限界付けられた筋線維をゆるめ、全体的な筋肉柔軟性を改善し、たまった浮腫を除き、改善された血液供給によって筋肉への良好な栄養を回復する、効果の豊かな多様性を有する。
【0013】
疼痛処置の間でのマッサージの利用は、通常の看護実施に対する補足的な治療としてより一層有効である。臨床経験は、30人の臨床患者の1群において、筋膜疼痛発作誘発点マッサージ治療法が、心拍数と心臓収縮期血圧と心臓弛緩期血圧とに格段の減少を生ずることを立証した。付加するに、それらの患者は、筋肉緊張と情緒的状態に改善が見られ、格段の改善を示した。より広範な論究としては、
Delaney JP, et al. "The short-term effects of myofascial trigger point massage therapy on cardiac autonomic tone in healthy subjects." J. Adv. Nurs., 37 (4): 364-71 (220).
を参照されたい。
【0014】
摩擦は、コラーゲン線維間の多重交差結合が相当なかたさ又は瘢痕を結果した場合の、後の段階での処置に使用され得る。摩擦は、或る圧縮力で、1回につき数分の間組織の上部を横断して実施される。初期において、疼痛のレベルはかなり強いが、摩擦が進むにつれて消し去られる。より一層拡大された論述としては、
Formby & Mellion. "Identifying and Treating Myofascial Pain Syndrome." Physician & Sports Med Vol 25 No 2 (1997).
Manheim C, 'The Myofascial Release Manual'. 2nd Ed. (1994)
を参照されたい。
【0015】
局部的な柔軟組織の機能障害は、疼痛及びより一般的な筋骨格機能障害に対して重要な関係を有する。神経筋肉技法は、柔軟組織処置の効率的で且つ立証された方法を提供する。それらは、筋膜機能障害を評価し且つ処置し、全般的な機能を改善し、筋肉の緊張をほぐし、疼痛発作誘発点の活動除去を支援し、高浸透圧及び/又は線維性変化を処置して標準化するために使用され得る。
【0016】
筋膜疼痛発作誘発点マッサージ治療法は、準医療的業種に対して特に適切なものであり、慣用的な医療実施に対しては補足的な治療法である。通常の健康目的において、心臓の副交感神経の活動を増大し且つ緊張緩和を改善するに、頭、首及び肩の部分への筋膜疼痛発作誘発点マッサージが効果的である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0017】
この発明は、疼痛が緩和され、体の循環及び動きが改善され、マッサージの各種の他の効果が向上されるように、継続して且つ深い程度にまで圧力が加えられる、被治療者の体にマッサージ治療を施す新しい方法に実施される。この発明は、また、少なくとも1つの加圧ベースが握り部に取り付けられ且つ少なくとも1つの加圧ヘッドが握り部に取り付けられた加圧ヘッドと加圧ベースの取り付けを可能とする1より多い数の取付箇所を備えた延長状パイロン並びに体に適用される力を計量的に決定するための部品又は他の手段を含む動物の体に予め決められた圧点で圧力を適用する装置に実施される。
【0018】
この発明の特定的な一実施例は、圧力のレベルがその装置によって伝えられるようにこの発明の装置の使用者にフィードバックを提供する部品である。このようなフィードバックは、従来開示されておらず、この方式、装置及び方法の使用者が再生可能に加圧治療を適用し且つ動物の体への損傷の蓋然性の高い徴候を認識することを可能とする。このようなフィードバックは、例えば、治療を受けるのが作業用動物であったり、又は、治療を受ける者が、病気又は負傷が原因で痛みを感じ得ないような、治療を受ける側からのフィードバックの提供が不可能な場合に特に有用である。
【0019】
前記装置は、さらに、治療の進行中に加えられる圧力を遠隔監視するための力読取部品を含み、この遠隔監視は、圧力メーター、ダイヤフラム圧力計器、遠隔圧力変換器、又は電子変換器のような入手可能な手段による。前記装置は、例えば、流体圧又はバネによって偏倚され、圧力を伝達し且つ監視する手段を提供するパイロンによって特徴付けられる。前記装置のパイロンは、さらに、代替的には、圧力変換器を提供する手段として、ピストンの流体圧縮によって特徴づけられることが可能である。
【0020】
一実施例において、マッサージ装置は、凹状上面を備えた加圧ベース、ハンドグリップと取付部品を備えたパイロン、圧力変換力読取部品、及び加圧ヘッド部品を取り付けるための部品を提供する。この発明の一部として、圧力供給具に係合する部品と、手との係合が可能な上方の平坦面と、凸形状の弾性材料で形成された下方表面とを特徴とする加圧ヘッドを含む各種の加圧ヘッドの利用が可能である。
【0021】
この発明は、治療の必要における目的組織を決定する過程と、適用圧力を加えるための加圧ベースを選択する過程と、被治療者に予め決められた大きさの圧力を加える過程と、少なくとも1秒の間、適用圧力を継続して維持する過程より成る物理治療方法を提供する。
【0022】
この発明の主要な目的は、合理的に可能な限り苦労なしに、皮膚及び下層の組織に対して非侵害的な治療再生可能加圧マッサージを適用する装置を提供することである。CPT装置及びその附属品は、各種治療目的のための被治療者の体のマッサージ治療に有用である。
【0023】
基本的なCPT装置は、被治療者の体の特定組織への圧力付与用に特化された多数の付属部品とともに使用することができる。開示されている附属品装置は、治療士が、過重疲労なしに、多数の処置目標及び多数の被治療者個人を処置することが可能であるように、比較的に可能な限り小さな苦労で治療的に適切な深い圧力の導入を可能とする特徴を含む。この発明より以前では、深層に位置する組織部位(例えば、手足の深層筋肉)への処置用圧力の適用が利用可能であったとしても、効果的な治療結果を達成するに十分な期間の間、適切に且つ十分に正確に圧力を加えることは常に可能ではなかった。すなわち、以下の開示が示すように、CPT装置のモジュール性が各種のマッサージ及び物理治療技法の効果的な実施を可能とする。
【0024】
この発明の装置は、好ましくは、手での操作が容易なハンドヘルド型のマッサージ装置として構成される。この装置は、多数の治療に容易に適応可能であり、筋骨格系機能障害に対する治療看護のための各種手段に効果的に利用することが可能である。この発明の装置及び方式は、物理療法の専門家に知られた多数の異なる型のマッサージ療法に組み合わせて使用されることが可能である。この療法には、シリアックス技法、神経筋肉技法(筋膜疼痛発作誘発点技法、肉食餌療法、その他を含む)、他の柔軟組織技法(冷却/伸長技法、深層組織リリース技法、虚血圧縮、肘技法、及び、その他を含む)、スポーツマッサージ、指圧、及び反射法が含まれる。この発明の装置の使用は、血流の増加、筋肉の緊張の緩和、関節の動き範囲拡張を結果する筋肉コンプライアンスの増加、受動的又は能動的な堅さの減少、及び神経興奮性の増加又は減少を含む治療上の効果を被治療者に提供することができる。マッサージに続く副交感神経の活動の変化が、反応の緩和を結果する。肉食餌療法における一例に関しては、CPT装置は、頭部の基部における、首の筋肉の、尻の後(上方、中間、そして下方)の、腕の、脚の、及び肩の、緊張を減少するために使用される。
【0025】
マッサージ治療の既存様式の適用のための装置の使用に付け加えるに、好実施例においては、装置は加圧治療の新しい方法に使用されることが可能であり、延長された期間にわたり被治療者に深い圧力(profound pressure)を加える。新規な連続加圧技法(CPT)は、部分的に「連続加圧技法治療」(CPT療法)より成る。CPT療法で適用される連続圧力は、「浅い圧力又は「深い」圧力として発出(deliver)されることができる。この発明は、「深い連続加圧技法療法」(深いCPT療法)に実施される。この発明の装置は、深いCPT療法を実施するのに使用されることが可能であり、広範な種類の運動疾病の緩和のための予防、評価及び治療に使用されることができる。
【0026】
CPT療法は、1本の指、数本の指、手のふくらんだ部分、ひじを使用して、又はこの明細書に開示されたような特殊な装置を使用しての連続状圧力の付加によって実施されることができる。その過程をとおして、エネルギーは、前進的な圧力を使用して皮膚を通るように制御され、そして組織へと配分される。CPT方式は、治療士が、特定加圧点に規定の圧力を加えて、筋肉、腱、骨/腱/筋肉接合箇所又は神経関連疼痛を和らげるのを可能とする、この発明の特殊な装置を利用して容易に実施される。このCPT治療方式装置は、或る実施例では、ダブコール(Davkor)装置として認識されている。この発明の方式は、専門的治療士が、筋肉、腱、及び骨−筋肉−腱接合箇所に規定の圧力を加えることを可能とする装置を利用する。この発明のCPT治療装置の使用によって行なわれるCPT療法は、規定の疼痛発作誘発点、圧痛点、及び/又は規定の指圧つぼ上の皮膚、及び下層の組織に対し計量した圧力を加えるための優れた技術を提供する。この発明の方法、方式及び装置は、この明細書において詳説されるように、疼痛、柔軟性、ストレス、又は緊張を含む、物理治療及び/又はマッサージを必要とする症状への幾つかの適用を提供する。この発明の方法、方式及び装置は、また、瘢痕組織の減少、柔軟性の回復、ストレス又は緊張の減少、制限された身体動作の緩和において、並びに、スポーツ動作及び姿勢の改善のために使用されることができる。
【0027】
この発明の方法で実施されるように、深い連続圧力を加える手段として、CPT装置は、加えられる力を倍化することによって治療専門家を支援し、できる限り小さな苦労で規定の圧力を導入することを可能とする。このCPT装置は、基本的に被治療者の体のいずれの部位に対しても、再生可能で、適当で、範囲を非常に狭められ、そして/又は、計量されての連続圧力の適用を可能とする。特に、PCT装置は、従来より利用されている療法では、疲れの故に専門家が十分な圧力付加ができず、又は圧力の適用の維持ができず、その故に効率的ではなかった身体の深層に位置する部位に対してさえも治療圧力の適用を可能とする。
【0028】
CPT装置の使用を介して、皮膚に圧力を加える適度な力が、装置頭部に備えられた加圧フィンガー上に位置付けられた非常に小さな表面領域に集中される。したがって、比較的小さな力で高い圧力が達成される。この装置を使用しない場合には、深層に位置する組織に同一の圧力を発出するため非常に大きな力の付加が必要である。この装置は、既存の装置とは対照的に、治療士の筋肉の力と体重を利用した場合での深い力の適用を支援する。すなわち、既存の装置は圧力の適用は可能とするものの、その装置自身が、深層に位置する組織目標への持続的な圧力の適用には関与しない。この発明の以前では、治療士は、深いPCT方法実施のための十分な圧力の適用に困難を有しており、また、治療効果を最大とするに十分な時間にわたり必要圧力を維持することにも困難を有していた。
【0029】
この発明の1つの目的は、治療士がより一層楽にそして快適に作業するのを助ける装置を提供することである。CPT治療装置は、治療に使用されたときに3つの付加的な効果を提供する。第1の効果は、混乱を削減し、且つ容易に利用可能で、モジュール式で且つ多機能の装置を提供することにより、治療士の作業領域は、より一層機能的である。第2の効果は、図2、4、7及び8に示す装置のような、位置付け可能な加圧ベース及びヒンジが付けられたそしてスイベルの設けられたアームの設置が、治療士が機械的効果と自身の体重を利用して被治療者に対する適用圧力を増加することを可能とする。第3の利点は、1つ以上の多重装置の固定支持体への位置的な設置が可能な多重装置を利用することにより、治療士は、同時的に多重CPT装置を使用することができる。
【0030】
CPT装置の別の有用な特徴は、運動疾病の予防及び運動疾病の治療において、治療士を助けることである。CPT装置は、再生可能な方式を使用した疼痛の監視により疾病の評価を可能とする(この方式は、被治療者の特定疼痛基準の確定及び/又は記録を提供する)。この発明の別の利点は、既知の指圧のつぼへの規定の力の付与による頭痛又は他の神経痛のような神経構成分による疼痛変調の処置である。
【0031】
この発明の方法、方式及び装置の追加的適用は、また、疼痛の発生原因(例えは、事故及び負傷の後の疼痛、筋肉痙攣を含む手術前症状)に係りなく、急性及び慢性の疼痛の除去を含む。適用部位は、皮膚、腱、骨−腱−筋肉接合部分、筋肉、神経、靭帯、骨、関節及び筋膜であるこれらの領域の1つ又は全てに関して利用されることができる。被治療者の疼痛に緩和を導入するのに使用する方法は、深層連続圧力適用の使用に基づいており、これは、体のいずれの部分にも適用される。
【0032】
この発明の方法、方式及び装置は、疼痛の診断及び評価のために使用可能である。すなわち、この装置は、被治療者に我慢される疼痛の量を評価し且つ計測するのに使用されることができ、計量されたデータは、将来の検診の際に、疾病の進行及び/又は治療の経過を分析するために使用されることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
CPT治療を実施するに適した装置が、図1及び2に示される。図1は、組立てられたCPT装置10の正面図である。図2は、図1の2−2線断面による装置の断面図である。この装置は、概略12にて示される加圧ベースと、概略13にて示されるパイロンと、概略14にて示される加圧ヘッドとである3つの主要部品から構成される。加圧ヘッド12は、18の治療士の指用の開口と概略20で示される隆起部の形成された握り部とを備えたD形状グリップ16に実施して示される。加圧ベースに対して圧力を加える際、この隆起部又は他の手段が加圧ベース上に治療士が手の位置を維持するのを助ける。加圧ベース16は、ベース16の一部として形成されたネジ軸24により概略22に位置付けられる内周にネジの形成された穴に螺合して示される。パイロンの一部としての加圧ベースの、例えば、嵌合、スナップ式適合、又は一体成形又は鋳造によるか、どうか、にかかわらず、加圧ベース16がパイロン13に係合する他の手段に適合するように修正可能であることを当業者は理解されよう。これらの手段のいずれも、加えられた圧力を加圧ベース12からパイロン13を介して加圧ヘッド14へと伝達することが可能である。加圧ベース12の構造は、以下に説明するように、多くの形態をとることが可能である。
【0034】
加圧ヘッド14は、概略ディスク形状にて図1及び2に示される。ヘッド14には、概略26にて示される内周にネジを形成した穴を設け、これは、パイロン13端部の外周ネジ28に螺合する。加圧ベース12のパイロン13への係合と同様に、利用される手段がパイロン13を介する加圧ヘッド14への付加圧力の伝達を可能とする限り、パイロン13に係合する他の手段に適合するように加圧ヘッド14の修正が可能であることを当業者は理解するであろう。図1及び2の特定実施例では、加圧ヘッド14は、加圧チップ32の係合に適合可能な、4つの穴34を形成したプラットフォーム30を備えた、ディスク形状の中央プラットフォーム構造体30と加圧チップ32である2種の部品で構成される。加圧ヘッド14の穴34は、治療士が、図1及び2に示される加圧ヘッド14に穴34に係合する0乃至4の任意の数の加圧チップ32を付けて使用し得るように、加圧チップ32の穴34への取り外し可能な係合を可能とするよう代替的に設計されることが可能である。熟達した専門家は、加圧チップの各種の形状及び数を含む、各種の態様の加圧ヘッド14を備えた装置を利用してこの発明の実施が可能であることを理解されよう。加圧ヘッドの追加的実施例が、以下に、そして付加的に図21−24を参照して、論述される。
【0035】
この発明のプラットフォーム30は、概略36にて示されるわずかに凹状の下面と平坦な上面38とともに、図1及び2に示される。特定の適用のために特殊化された加圧ヘッド14の各種の形状及び構造は、この発明の方法を実施するのに有用である。可能な加圧ヘッドの広範な種類のいくつかが以下に論述される。
CPT装置10のパイロン13に戻るならば、パイロンは、取付け又は加圧ベース12への加圧ヘッド14の接続を可能とする部品によって構成される。パイロンは、この発明の他の部品を支えるのに適合可能である。パイロン13は、加圧ベース12によって加圧ヘッド14に加えられる力を決定する手段を提供する部品を有する。図1及び2において、パイロン13は、治療が行なわれている間に、治療士が、加圧ヘッド14を介して被治療者に加えられる圧力をそれによって決定することのできる計器である部品40とともに示される。被治療者が治療を受けている間に、治療士が付加圧力を同時的に決定することを可能とする公知の従来技術は存在しない。図1及び2に示すように実施されたパイロン13は、シリンダー部品42とピストンロッド部品44とを含む。パイロンのシリンダー部品42は、概略12にて示される加圧ベースへの、ネジ形成穴22内でのような接続点を提供する。パイロンのシリンダー部品42は、概略46で示されるパイロンシリンダーを包囲しており、一方、パイロンシリンダー46は、流体圧流体、水、空気又は他の適当な流体のような流体48を含有する。パイロンシリンダー46は、計器40のニップル52に螺合して図2に示される出口孔ポート50であって、パイロンシリンダーから計器40への流体48の流体圧力の連通を可能とする該出口ポート50を有する。ピストンロッド部品44は、ロッド部品54とピストン部品56により構成される。ピストン部品56は、シリンダー46の内周面に摺動状に係合する。図2に具体的に示されるように、58のOリングシールは、流体48に加えられる圧力がピストン部品56で漏出しないことを目的として含まれる。圧力シリンダー及びピストン組合せ技術の当業者は、ピストン/シリンダー壁の直接接触、ピストンリング、及び、ピストンに適用される弾性シールを含む、圧力シリンダー内にシールを保持する広範な種類の手段を認められるであろう。そのような組合せの全ては、この発明によって考慮されている。
【0036】
すなわち、作動において、加圧ベース12に加えられる圧力は、パイロン13に伝達され、そこで、パイロンシリンダー部品42と流体48を伴うパイロンピストン56の間の相互作用が、加えられた力をロッド部品54に伝え、これにより、パイロン13からの力が加圧ヘッド14へと伝達される。圧力は流体48に加えられるので、加えられる関係圧力を計器40の読みによって決定することが可能である。計器40が、圧力がそれを介して被治療者に伝えられる表面領域を補整するべく計器の読みを調節するために設けられた手段で構成されるならば、加圧ヘッド14及び/又は加圧チップ32を介して被治療者の組織に加えられる実際の力は、計器40の読みによって決定することができる。
【0037】
図3及び4に戻るならば、図3は、この発明の装置によって圧力が加えられている状態の被治療者を示す。図4は、剛性支持物に固定され且つ遠隔読取計器を備えたこの発明の装置を使用して圧力が加えられている状態の被治療者を示す。図3を参照するに、CPT治療の遂行を目的としてCPT装置を使用する場合、治療専門家は、彼の手70で、CPT装置10の一部としてのハンドルグリップ16を握る。加圧ヘッド14は、被治療者74上の治療士によって選択された圧点72に位置付けられる。矢印76により示される力が治療士によって加圧ベース12に加えられると、その力はパイロン13を介して加圧ヘッド14に伝えられる。被治療者74の体又は筋力が、治療士によってCPT装置に加えられる力に耐える。治療士は、78のような、計器40の圧力の読取りの、視覚監視の線により、加えられる圧力を決定することができる。
【0038】
図4を参照するに、CPT装置の別の実施例が80で示される。図4中、加圧ベース82は、マウント88を使用して固定支持物86に取り付けられる。加圧ベース82は、ヒンジ91とヒンジピン92の周りの可動枢軸90によってパイロン83に係合する。この特定実施例では、スイベル94は、パイロン83の一部として含まれており、装置の広い範囲での動作を可能とする。枢軸90とスイベル94のような部品は、この発明の全ての適用において必要ではなく、また、剛性支持物に取り付けられた全ての装置においても必要ではない。マウント88によって加圧ベース82を剛性支持物に固定することによって、被治療者は、治療専門家の直接的な助けなしに、CPT治療を遂行することができ、また、治療士の診療所外でCPT治療を利用することができる。被治療者96は、圧力が1以上の圧点72に加えられるように加圧ヘッド84を位置付ける。枢軸90及びスイベル94は、それを介して1以上の圧点72へ圧力を適用する広い範囲の位置を、被治療者96に対して可能とする。マウント88の取付位置に依拠しつつ、被治療者96は、被治療者の体の多くの箇所に圧力を伝えることができる。CPT装置は、被治療者が、立った状態か、座った状態か、もたれかかった状態かに係りなく、被治療者96の前面又は背面への圧力適用を可能とするように取り付けられることができる。CPT装置は、被治療者の組織に圧力が加えられたときに、マウントの動きが制限される限り、天井、床、又は、家具に取り付けられることが可能である。さらに、加圧ベース82は、追加的なスイベル、枢軸又は位置付け手段を提供する延長アームに取り付けられることができる。
【0039】
図4に具体的に示されるように、被治療者96は、圧点72への圧力発出に必要な力98を、筋肉活動、体重効果、等を介して、供給する。図4に示すように、力は、被治療者96の背面の圧点に加えられている。被治療者が加えられる力を監視するため、遠隔計器100であるこの発明の力読取部品が延長された圧力連通部品102によってパイロンシリンダー部品に接続される。圧力連通部品102は、加圧された管含有流体48として実施されることができ、また、代替的には、ワイヤー式デジタル圧力表示計器に接続されたパイロンシリンダー部品に圧力変換器を連絡接続する金属線とすることができる。圧力の読取は、この発明の装置を使用する者に認識可能な、デジタル式手段、アナログ式手段、聴覚手段、又は他の手段を含む各種の手段によって達成されることができる。圧力変換部品と力読取部品の間の接続は、変換器と読取部品を連係するに有効な種々の方法によって達成されることが可能である。計器100の遠隔読取能力が、被治療者がCPT装置80を直接視認する関係にない場合であっても、被治療者96が計器100によって表示される適用圧力を監視することを可能とする。同様に、装置10は、計器100のような遠隔読取計器を含むCPT装置によっても実施される。装置80のような遠隔読取CPT装置を使用して、治療専門家は、計器の視野を図1の装置10内の配置のように制限する方向で被治療者へCPT治療を施すことができ、被治療者に適用される圧力の監視を継続することができる。この発明の別の実施例では、圧力が加えられる間に適用圧力を監視する治療専門家の能力を改善する方向を指し示すように、計器40又は100等の面を構成することが可能である。
【0040】
この発明の効果の1つとして、指による既存のマッサージ装置は、適用圧力を監視する手段及び治療士が適正な圧点に深い力を正確に発出することを可能とする手段を欠いていると考えられる。当業界に存在する或る指圧装置は、圧力読取りを提供する原理的な手段を提供する。例えば、1972年12月19日付けアイ.エヌ.トフネスに発行された米国特許第3706309号に開示の装置を参照されたい。広範な種類の圧力発出ヘッドが利用可能であるが、それらは、深い圧力の発出には適しておらず、また、従来技術圧力装置を使用する治療士は疲労及び負傷し易いことから、CPT治療での使用に良く適してはいなかった。一例として、1998年10月6日付けにてザーベイに発行された米国特許第5817037号は、困難又は疲労を伴わずに、治療士が、選択された圧点に圧力の適用を継続することを容易には可能としない。トフネス及びザーベイの発明のような装置は、それが不可能ではないとしても、その装置の側面上に目盛りを見ることは全く非実際的であるので、被治療者が彼自身の背中に特定の量の圧力を加えることを決して可能としない。
【0041】
CPT装置の発明は、理想的には、圧力変換部品を有する。図1及び2内の計器40は、流体48と直接連通関係にあり、1つの実施例ではダイヤフラム型の計器であり、これにより、流体48の流体圧力はダイヤフラムの変位を生起し、この変位が計器40の針の作動に変換される。この発明での使用に適した圧力変換器は、また、圧力差を電気的に検出することによって機能可能である。当業界では、機械式変位型の計器の他に、多くの型の圧力変換器が知られている。
【0042】
この発明の重要な特徴は適用圧力を容易に認知可能な読取に変換する手段にあることを考慮しつつ、同一目標を達成し且つCPT治療実施に有用な装置を供給すべくパイロンの組立てにおいて他の構造の採用が可能である。この発明は、流体48及び流体圧計器40をバネ偏倚システムで置換したパイロンで実施することが可能であり、このバネ偏倚システムは、概略46に位置付けられるパイロン構造体内設置のバネの圧縮を機械式計器又は同様に計器40内に位置付けられた機械電気式計器へと変換する。
流体48は、該流体が流体を支配する物理法則に従って概略挙動する限り、多数の異なる流体実施例とともに機能することができることは明白であろう。例えば、既述のようにそして他の箇所で述べたように、流体48は、流体圧流体、油、水、又は、CPT装置に適合可能な物性を備えた他の液体のような比較的に圧縮困難な物質とすることができる。さらに、前記流体48は、空気のような気体の全部又は一部に、例えば、窒素又は希ガス、気液平衡である不活性ガスを含ませることも可能である。流体の圧縮性が重要である、特定の適用、装置を経済的に使用するための前記流体の十分量の有用性、及び、CPT装置によって被治療者の体に与えられる圧力を制限し又は広げる能力、には、異なる流体が適合可能である。
【0043】
図4に示すように、加圧ベースが固定支持物に取り付けられ場合、被治療者の体全体にCPT治療を適用する能力は、加圧ベースの固定位置によって制限される。
【0044】
既述のように、この発明の装置及び方法は、既存の疼痛発作誘発点治療、ポジショナルリリース治療、及び指圧治療に容易に利用されることができる。しかしながら、前述の技法は、筋膜疼痛発作誘発点(すなわち、筋肉痛といわれる)に関連する疼痛の緩和に主要に集中されるのに特に適している。しかしながら、この発明は、広範な種類の組織から発生する疼痛の処置を可能とする。図5及び6に戻るに、当業界で規定するポジショナルリリース点又は筋膜疼痛発作誘発点の位置の図解が示される。図5は、2002年キャノンにて規定された、ジョーンズによって確認されたポジショナルリリース点の位置を示す女性の体の前面図である。屈曲挫傷と共通的に関連する下記のリリース点が示される。すなわち、側頭鱗120、眼窩神経121、前肩峰鎖骨122、眼窩下神経123、闊背筋124、前7番頸部125、前7番胸部126、陥凹上方肋骨127、前8番胸部128、橈骨頭部129、前9番胸部130、腸骨131、内側烏啄132、親指と指133、前2番腰椎134、内側膝蓋骨135、側方半月軟骨136、側方膝腱137、内側足関節138、足関節の屈曲挫傷139。図6は、延長挫傷に共通的に関連する体の後側の筋膜疼痛発作誘発点の相対的位置を示す。すなわち、蝶形骨基部150、右ラムダ縫合151、外後頭隆起点152、椎間張力機能障害153、後肩峰鎖骨154、上方腰椎155、側方肘頭156、上極5番腰椎157、後側方転子158、仙腸骨159、後内側転子160、161、前十字形靭帯挫傷162、腓腹筋163、後十字形靭帯挫傷164、側方足関節挫傷165。図5−6内の筋膜圧痛点又は疼痛発作誘発点は、特定の負荷に応じて両側にあると信じられるが、明瞭さのために図5−6において体の一側の上のみに示されている。特定の位置は、相対的であり、被治療者の間において、また、目標とする疼痛を引き起こした特定のトラウマに関連して、変更し得る。異なる位置は当業界において広く出版されているので、知られている点の全てを特定してはいない。図5−6の図面は、女性の体の上に表示されているが、専門家は、リリース点及び/又は疼痛発作誘発点は、また、男性の体にも生ずることを認めるであろう。これらの位置は、その全てではないが、その多くが、両性の同一の相対的位置に生ずると予測される。
【0045】
この方式及び方法を使用する治療士は、適合する加圧ヘッドを選択して加圧ヘッドの加圧チップ又はフィンガーを被治療者の適合する圧点に対して位置付ける。治療士は、典型的には、加圧ベースを治療士の体にあててその加圧ベース上に寄りかかることによって、加圧ベースに圧力を加える。治療士によって加えられた圧力は、パイロンを介して加圧ヘッドの加圧チップ/フィンガーに伝えられる。加圧チップ又はフィンガーの位置は、パイロンのグリップ上の治療士の手によって制御可能である。加えられる圧力のレベルは、圧力メーター、又は、治療士の経験又は被治療者の激痛の徴候によるような、他の手段によって監視される。CPT装置により、治療士は、自身の指のみを使用した場合よりも大きな総計圧力と長い持続期間と大きな再生可能性を伴って被治療者の目標領域に圧力を発出することが可能となる。再度、図3及び4を参照するに、他の人に治療を施す場合の治療専門家又は自己治療を行なう被治療者は、触診能力、訓練、及び/又は広範な診療経験によるかに係らず、例えば、上記に特定した及び図5乃至6の点の1つである要治療組織箇所の位置を決定する。加圧ヘッド(図3中の14)及び加圧フィンガー72は、選択された位置に適用される。次に、圧力が加圧ヘッドに加えられ、加えられた圧力は、パイロン部品を介して、加圧ヘッド、加圧フィンガー、そしてかくして目標とされた組織部位へと加圧治療のため伝えられる。図3及び4に示される装置によって、加えられた圧力は、圧力計器40又は遠隔表示装置100によって計測される。治療士は加圧治療を開始し、そして、計器の読みと被治療者の疼痛に応じて装置に加える力を調節する。この発明の方法を実施する場合、疼痛の緩和又は他の治療効果を得ることができるように、圧力は、延長された時間の間、組織部位上に維持される。すなわち、目標組織に加えられる圧力及び/又は力の意識が、処置時間の間での最良の治療効果の達成を可能とする。
【0046】
筋膜疼痛症候群の処置に加えるに、この発明の装置は、腱症、粘液包炎、頸部疼痛、片頭痛、頭痛、側頭下あご骨関節機能障害(TMJ症候群)、背部疼痛、慢性疼痛、腰痛、坐骨神経痛、側わん症及び他の脊柱変調、毛根管(手首疼痛)、関節症、スポーツ負傷、反復挫傷損傷、挫傷/挫傷/運動競技の負傷、慢性ストレス及び/又は緊張、緩和、疼痛/痙縮の軽減、線維筋肉痛、慢性疲労症候群、運動性減弱、運動制限、関節固定、体の機能障害による運動消失、体の機能障害、筋肉の弛緩、体位不調/筋肉ノリハビリテーション、リンパの排液、及び循環の改善を含む多数の治療適用に有用である。治療適用のリストが示すように、ポジショナルリリース技法及び筋膜疼痛症候群に関連する特定の疼痛の中心は、この発明の方式、方法及び装置の使用を介して治療効果を達成すべくそこに圧力が加えられる1組の組織目標のみを表している。筋骨格治療装置を使用する当業者は、各種の処置様式に対するこの発明の方式及び装置の適用を認めるであろう。考えられる特定処置養生法の或る特定的記述が、以下の実施例の中に開示される。
【0047】
装置構造の当業者は、CPT装置及び附属品は、この発明の特徴が達成される限り、特定の機械式又は電気式のシステムに限定されないということを認めるであろう。遠隔圧力表示ディスプレイを備えたこの発明の別の実施例及び装置が、図7に示される。図7は、モジュール式加圧ベース172とトランスポンドパイロン173とモジュール式加圧ヘッド174を有するトランスポンド(transponding)CPT装置170の断面図である。加圧ヘッド172は、ヒンジ部品176を備えて図7内に実施されて示される。ヒンジ176は、軸178と板180をパイロン173に接続して、ヒンジ部品176を中心とした広い弧に沿っての板180の再位置付けを可能とする。加圧ベース172は、ヒンジ部品176の一部として形成されたネジの形成された軸184によって、概略182で位置付けられる内周にネジの形成された穴に螺合して示される。スイベルは、また、ヒンジ部品176内に含まれることが可能であり、又は、加圧ベース172は、ネジの形成された軸184を中心として回転することができる。すなわち、加圧ベース172は、パイロン173の上端の周りのいずれの方向近くにも配置可能であり、圧力発出のための装置の位置決めにおいて治療士に顕著な柔軟性を供する。加圧ヘッド174は、図7中に、パイロン173の端部の外周ネジ188に螺合する内周にネジを形成した穴186を備え、概略ディスク形状として示される。加圧ヘッド174は、ディスク形状のプラットフォーム190と2つの加圧チップ192と伴に示される。
【0048】
ここで、図7に示されるCPT装置170のパイロン173を参照するに、パイロンは、加圧ベース172を介して加圧ヘッド174に加えられる力を決定するための手段を提供する圧力変換器200を有する。パイロン173は、図7に示されるように、シリンダー部品202とピストンロッド部品204とから構成される。パイロンシリンダー206は、流体208を含有し、パイロンシリンダーから圧力変換器200への流体208の流体圧連通を可能とする。すなわち、作動において、加圧ベース172に加えられた圧力は、パイロン173に伝えられ、そこで、パイロンシリンダー部品202とパイロンピストン206の間の流体208による相互作用が、パイロン173からの加えられた力を加圧ヘッド174に伝達する。
【0049】
流体208に圧力が加えられると、圧力トランスポンダー200によって、関連する適用圧力が、201でのように遠隔圧力積分器212へと送信(transpond)されることができる。210でのような圧力の送信(transponding)は、示されるように、無線発信機によって、又は、有線接続によって、又は、流体208への物理的接続の手段によって達成されることができる。無線受信器、集積回路、及び制御手段が、ケース214内に含有されている。遠隔圧力積分器212は、調節ダイヤル218であって、例えば、加圧チップ192の表面領域を補正すべく表示器の読みを調節する手段を提供する調節ダイヤル218とともに構成されることができ、この表面領域は、非係合式スイッチ又はバネスイッチ220を押すことによってメーター216上に表示されることができる。安全に関する特徴として、LED216は、CPT装置の最終使用後、加圧ヘッドの表面領域が表示された時にのみ点灯して、加圧ヘッド交換に続く誤った圧力表示を回避する。遠隔表示器212は、また、調節ダイヤル222とともに構成されることができ、この調節ダイヤル222は、もっとも典型的には限界超過表示である圧力限界を設定するのに使用されることができる。非係合式又はバネスイッチ224の押圧により、メーター216上に圧力限界設定が表示される。加えられた圧力が予め設定された限界に近い場合には、LED228は点滅し、圧力限界に到達した場合には、連続して点灯する。遠隔圧力積分器212には、限界超過状態についての可聴表示器も、連結されることができる。すなわち、この発明の装置での調節様式の包含が、この装置での被治療者の必要に関する専門的評価に基づく異なる圧力レベルの適用へのプログラムを可能とする。
【0050】
説明は、ここで、第1にパイロン部品の様式のより完全な説明で開始するCPT装置の部品の詳細な説明、次に、加圧ベース部品の説明、最後に加圧ヘッド部品の変更例の説明に向かう。この発明のパイロン部品は、示されたような、多数の態様に実施されることが可能である。少しだけ図1及び2に戻ると、パイロン部品は、図1及び2内に13にて示されるように、シリンダー及びピストンとして好ましくは実施される。パイロン部品の長さは、好ましくは、長さにおいて約5cmから約120cmである。パイロン部品の断面は、例えば、円形、楕円形、矩形、正方形、又は六角形である。パイロン部品の外径は、好ましくは、約1cmから20cmであり、より好ましくは、約2cmから10cmである。パイロン部品の外径は、パイロンの形状が何であろうと、装置使用中でのパイロン部品の構造的欠陥を避けるために十分な構造的支持の提供のため、少なくとも0.5cmであることが期待される。図2にピストン56、シールリング58及び流体48とともに10で示されるが、ピストンの圧縮は、伝達される圧力を計測して送信(transpond)する手段に沿う圧力発出の達成を可能とする異なる機構によって励起される。すなわち、ピストンロッド部品44とピストンシリンダー42は、また、バネ偏倚、又は、流体、空気、又は油圧ポンプ又は圧縮機又は電気ギヤ又はスクリュウドライブ装置、及び/又は電気又は空圧ハンマー型装置によって励起されるシステムを採用する構成内に実施されることができる。
【0051】
パイロン部品は、また、効率的圧力伝達の目標を達成する別の構造内に実施されることができる。図1、4及び7内に主要円筒構造体とともに示されるが、パイロン部品は、或る角度でのヘッド又はベースへの取り付けに適合した構成にて、又は、パイロンが凹断面を備えるようにその外壁を湾曲した構成にて、円筒形状であるか、直線形状であるか係わらず、特定の使用のための多数の形状を有することが可能である。
【0052】
典型的な作動においては、加えられる圧力の圧力表示のための部品とともにCPT装置が使用される場合、この装置は、加圧ベースのみに加えられる圧力によって作動せしめられる。或る適用においては、圧力は、加圧ベースにのみ加えられるが、加圧ヘッド位置のより強化された制御が望ましい。図8に示されるように、CPT装置250は、治療士がパイロンを彼の前腕に固着することを可能とし、圧力付加での向上された制御を提供し、圧力を加えるための上腕の使用を可能とする。装置250は、加圧ベース252と人間工学的設計のパイロン253と調節可能直線加圧ヘッド254を有する。加圧ベース252を取り付ける手段は、258に設けられる。加圧ベースの湾曲板260には、凹状上面が形成され、これは、その凹面が治療士の上腕周囲への適合を可能とする寸法で設けられる。パイロンロッド部品が264で示されるように、パイロンシリンダー部品は、262で示される。パイロンハンドル266は、パイロンシリンダー部品を収納し、好ましくは、弾性材料で構成される。パイロンハンドルストラップ268は、パイロンシリンダーに直接、又は、示されるようにパイロンハンドル266に、のいずれかで取り付けられる。好ましくは、パイロンストラップには、フックループファスナー、バックル又はスナップが設けられる。パイロンロッド部品264は、好ましくは、弾性材料で形成された人間工学的に形成されたハンドグリップ270を備えるように構成され、ハンドグリップ270は、ロッド264上の位置に接着されるか、ロッド264に沿って摺動するか、のいずれかである。ハンドグリップ270がロッド264に接着されない場合では、治療士の関係する腕によって加えることのできる圧力は制限され、圧力トランスポンダー278によって提供される適用圧力の読取は、より顕著な正確さを有することとなる。CPT装置によって提供される加圧ベース、ハンドル及びグリップを使用するため、図9に示されるように、専門家は、彼の手272で人間工学的設計のハンドグリップ270を握る。治療士の前腕は、(図8の)パイロンハンドル266に沿って存在し、その前腕は、パイロンハンドルストラップ268により、パイロンハンドルに対して取り外し可能に固定される。次に、凹状に湾曲した加圧ベース板260は、治療士の肘の比較的近くで、治療士の上腕周囲に適合する。そのような位置付けによって、治療士は、選択された位置へと加圧ヘッドを注意深く案内して設置することができ、続いて、治療士の上腕及び肩の強力な筋肉を使って有効な力を加えることができる。さらに、追加的な圧力が所望される場合には、加圧ベース板上に寄りかかって、治療士の体重を利用することによって追加的な力を提供することが可能である。
【0053】
既述の説明から明らかであるように、パイロンシステムの構造は各種の形態をとることが可能である。追加的形態には、また、装置の長さ寸法を延長するため又は他の方向での装置の使用を可能とするため加圧ベースとパイロンの間に取り付けられる選択任意なパイロン延長部品を含む。
【0054】
この発明の1実施例では、この発明のモジュール式装置は、モジュール式加圧ベースと、パイロンと、モジュール式加圧ヘッドを含んで構成されることができ、パイロンは、計器又は圧力トランスポンド装置なしに構成される。この場合、被治療者に経験された疼痛又は治療士の経験のような、適用圧力の他の指標が、圧力報知計器によって典型的には提供されるフィードバックと部分的に置換することが可能である。すなわち、連続加圧療法であるこの発明の方法は、圧力報知部品の含有なしに、より原理的なそしてより他覚的な方法で実施されることができる。CPT治療方式のパイロン部品の前述の実施例は、この発明の方法により深い連続圧力の発出に使用するため特殊化した治療装置を提供する。他の適用では、そのように特殊化された装置は必要ではなく、所望されない。すなわち、パイロン方式の特定部品は、例えば、既存治療方式の加圧ヘッドのような当該方式の他の部品を有効に使うために単純化し又は除去することができる。特に、単純化されたパイロン部品は使用されることができ、これは単にこの発明のモジュール式の加圧ベースをこの発明のモジュール式の加圧ヘッドに接続して圧力トランスポンド部品又は圧力計器によって提供されるフィードバックなしでの加圧ヘッドの使用を可能とする。
【0055】
ここで、この発明の加圧ベースのより完全な説明に向かうに、好実施例では、治療士の体は、この発明の方法及び方式の実施に必要な基本的な力の源として作用することを、まず強調されるべきである。治療士の体は、好ましくは、力を加え且つ加圧ベースを支え、そして、処置されるべき被治療者の患部領域へと圧力を加えるべく使用される。加圧ベースは、体に対して保持されることができ、力は、以下の体部位、すなわち、わきの下領域、胸、腹部、尻、陰部領域、上脚、下脚を含む、手、肘、腕と肩の関節、によって加えられる。圧力を加えるためには体の他の部分、例えば、足の使用が可能であるが、ほとんどの治療士は、他の体の部位で被治療者に加圧するのに及び効率的な治療のための十分なコントロールを保持するのには機敏さが不十分である。支持体に取り付けられた加圧ベースによって(図4参照)、圧力は、背中、頭又は足の裏のような他の体の部位に加えられることが可能であることは認識されるべきである。
【0056】
既述したように、図1及び2の加圧ベース12は、ハンドグリップ16を握った状態で、手で圧力を加えるのに特に適している。加圧ベース12は、また、圧痛点に加えられる力の注意深い設定と優れた制御とにより、被治療者の疼痛の閾の決定を可能とする診断過程に適している。この発明の方式のモジュール式の特徴を示しているが、ハンドグリップの加圧ベース12は、図4に示されるパイロン80及び図7のパイロン170のそれを含む各種のパイロン構成に取り付けられることができる。診断過程に使用される遠隔圧力積分器に沿った加圧ベース12とパイロン170の組合せが、治療士に被治療者が耐えることのできる疼痛の量を他覚的に決定する機会を提供し、そのデータは、例えば、被治療者及び故障休暇から復帰する被治療者の能力の評価に使用するための治療過程を追跡調査するべく手の操作により又は自動的に記録されることが可能である。図4に示されるように、加圧ベース82は、適当な固定支持物に取り付けられることができ、さらに、ヒンジ90及びスイベル94のような調節手段が設けられる。図7は、凸面を有する取り外し可能な加圧板180を備えた蝶着された加圧ベース172を示す。板180は、胸骨、わきの下、腹部、及び陰部のような治療士の体の凹面に簡単に当接することができる。当業者が認識するように、板180は、異なる治療士及び異なる解剖学的領域に適合する範囲寸法内に、最適の方法で製作されることができる。蝶着された加圧ベース172の調節可能な方向配置の特徴は、改善された機械的効果と最適な力の適用のために、治療士が加圧ベースを位置付けることを可能とする。例えば、専門家は、加圧ベース板180を胸骨の上に位置付けることができ、横になっている被治療者の上に寄りかかりつつ、立った位置からの適用圧力を維持するためにヒンジ176の角度向きを調節することができる。図8及び9に関連して説明したように、加圧ベース252は、治療士の腕にストラップでとめられたときに特に有効である。治療士の腕は、加圧板260のへこみの中に配置し、前腕部周囲を締め付ける(パイロン部品の一部としての)選択任意のベルト268により固着され、組み立てられたCPT装置に改良された制御を提供する。このような構成は、また、被治療者の組織に加えられる有効な力を倍加する。
【0057】
加圧ベースは図8の板260のように成形されるが、肩及び/又はわきの下の加圧ベースとしては、より大きな寸法が有用である。図11−17は、各種の加圧ベースの透視図及び断面図を示す。再度、これらのベースは、多数の寸法で構成されており、各種解剖学的部位及び個別治療士に適合するように寸法が決められていることを留意されるべきである。図11及び12は、凹状円形加圧板310とネジを形成した取付け軸311を備えた加圧ベース302を示す。より大きな凹状ベースを上脚又は下脚とともに使用することができる。ベース302のような凹状ベースは、また、胸、腹部、尻、陰部、及び下脚の凸面上に該ベースを位置付けることによって、圧力を加えるのに有用である。図13及び14は、凸状円形加圧板313とネジを形成した取付け軸314を備えた加圧ベース312を示す。ベース312のようなより大きな凸状ベースは、胸、腹部、尻、陰部、及び脚の凹面上に該ベースを位置付けることによって圧力を加えるのに有用である。
【0058】
図15及び16に示される加圧ベース316は、概略、円形加圧板317と取付けネジ318を有する。加圧ベース316は、物理治療士の体の上への該ベースの設置に関する顕著な柔軟性を可能とする人間工学的特徴を有する。加圧板317を詳細に見ると、その円形形状が、板の2個の両側での円形板の楕円部分の除去によって中断されていることが分かる。すなわち、板317は、完全な円形状の同様の寸法の加圧板が、専門家にとっては快適ではない箇所、例えば、肩、胸部、又は陰部に快適に適合する。凹形状の人間工学的設計の加圧板は、図13及び14の加圧板313の両側からの楕円部分の除去によって作成されることが可能である。最後に、図17は、構造支持物上に弾性材料での形成が可能なように、(2つの手に適合して示される)人間工学的に形成された把握部321を備えた加圧ベース320を示す。シャフト322は、把握部321の構造支持物に堅く取り付けられ、ネジ形成部分323のような取付け手段が設けられる。同様の加圧ベースが、1つの手に適合するように作成される。
【0059】
加圧ベースは、好ましくは、1つのパイロンを支持するが、或る場合(例えば、固定支持物)には、2又は3又はそれより多い数のパイロンを支持することができる。単一パイロンに取り付けられた二重ベースは、また、治療士の快適さを増すため、また、被治療者に加えられる力を増すために使用されることができる。ベースの加圧板部分は、例えば、円形、楕円形、正方形、又は六角形のような異なる形状を有することができる。ベースは、ベースの位置を治療士の体の上に維持するための図8のパイロンハンドルストラップ268のようなベルト又はストラップを備えることができ、これにより、被治療者の体の上にヘッドを位置付けて治療士の手を利用可能な状態にとどめることが可能である。
【0060】
最後に、この発明の加圧ヘッドのより完全な説明に向かうと、まず、CPT装置の加圧ヘッドは、疾病又は負傷によって影響を受けた被治療者の体の領域への圧力の適用は点接触であるということが明白である。すなわち、この方式の加圧ヘッドは、処置される体の部分の寸法及び解剖学的構造に適している。図1及び2に簡単に言及するに、概略ディスク形状としての、加圧ヘッド14が示される。そのようなディスク形状は、装着されるべき多種の加圧チップ又は加圧フィンガーを可能とすることから、加圧ヘッド構成の好実施例である。プラットフォーム30の寸法は、装着される比較的多い又は比較的少ない加圧チップ32に適合するように、そして、処置される解剖学的部位への適合が改善されるように、変更されることが可能である。プラットフォーム30は、0から4の加圧チップ32の係合に適することが可能な4つの穴34とともに示される。図7に向かうに、加圧ヘッド170が、2つの加圧チップ192を備えた平坦デイスクプラットフォーム190として断面で示される。さらに、図18に向かうに、5つの加圧チップ344を備えたディスク形状の加圧ヘッド340が示される。ヘッド340は、また、ヘッド340のシステムパイロンへの取り付けと取り外しを可能とするプラットフォーム342とパイロン取付け手段346を含んで構成される。加圧ヘッド340は、例えば、緊張性頭痛又は片頭痛の処置での、被治療者の頭骸骨の後への適用に有用な加圧チップの配列を有する。明白であるように、各種の加圧チップ寸法及び1つから約40又はそれより多い数の加圧チップを備えた同様の加圧ヘッドが造られることが可能である。ディスク形状の加圧ヘッドの好実施例では、プラットフォームは、1,2,4,5又は14個の加圧チップを支持する。
【0061】
特定の処置養生法に適する加圧チップの各種の形状がある。図18の加圧チップ344は、軸部分348と面部分350を有する。加圧チップ344の面縁352は、軸348と面350の間のとがった転換部分として作成される。図1及び2に示されるように、加圧チップ32は、面取りされた縁によりむしろ丸くされた先端部を有する。そのような構造は、力を集中された領域に加え、ある程度深く位置付けられた焦点に対し圧力を加え得る。面取りされた縁は、組織損傷及び/又は裂傷又は摩損を回避又は最小化する。より狭い又はよりとがった加圧チップは、治療のための圧力を深く位置する組織目標に適用する潜在性を有する集中された圧力を加えることができる。
【0062】
加圧ヘッドの変更例が図19に示されている。この実施例の加圧ヘッド360は、単一加圧チップを有する。加圧シャフト362は、加圧面364とパイロン取付手段366を支持する。加圧面364には、球面状縁370に沿った中央穴368が形成される。加圧ヘッド360は、被治療者の体のへこんだ体表面又はどこか他の部分上の加圧治療に特に適している。ここで、図20及び21に向かうに、加圧ヘッドは、加圧ヘッド376及び386に示されるように直線状配列の加圧チップとともに形成されることが可能である。加圧ヘッド376は、付加した加圧フィンガー380を備えた加圧ヘッドボデー378に構成される。加圧フィンガー380は、フィンガーシャフト382と球面状加圧面384を有する。同様の加圧ヘッドは、3又はそれより多い数の直線状に配設された加圧フィンガーとともに形成されることができる。図21内に透視図で示される加圧ヘッド386は、加圧ヘッドボデー388に付加された4つの離隔された直線状に配設された加圧フィンガーを有する。加圧ヘッド386は、2つの型の加圧フィンガーとともに形成される。加圧フィンガー390は、加圧フィンガー380と同様であり、その加圧面394は平坦であるが、フィンガーシャフト392と概略球面状の加圧面縁396を有する。加圧ヘッド386上の第2の型の加圧フィンガーは、角度の付けられた加圧フィンガー400である。加圧シャフト402は、角度の付けられた加圧面404と面取りされた加圧面縁406を終端とする。加圧面404は、加圧ヘッドボデー388と加圧フィンガーシャフト402の長軸の両者に対して概ね45度の角度で配設される。加圧ヘッド386上の加圧フィンガーの方向配置は、治療士の4本の指の方向配置を真似たものである。加圧ヘッド386は、背骨又は首の軸に垂直なように凸状表面を横切って圧力を加えるのに適している。簡単に図8及び10に戻ると、調節可能な加圧ヘッド254が示されている。加圧ヘッドボデー280は、内周にネジを形成された穴276として示されるパイロン取付部品を有する。加圧ヘッド386と同様に、角度の付けられた282と丸みの付けられた284である2つの型の加圧フィンガーは、図10に断面で示されるように、加圧ヘッドボデー280内に取外し可能に装着されることができる。代替的には、フィンガー282のような同一加圧フィンガー又は4より少ない数のフィンガーが、加圧ヘッドボデー280上に装着されることができる。加圧ヘッドボデーのスライダー286は、図10に示されるように、専門家が加圧ヘッドの幅を調節することを可能とし、かくして、加圧フィンガーが被治療者の処置目標に正確に位置付けられることを可能とする。
【0063】
加圧ヘッドの変更例が、図22−24に示される。図22を参照するに、加圧ヘッド410は、2つの離隔された直線形状の加圧チップ又はバー414と416を支持する加圧ヘッドボデー412とともに形成される。バー414及び416の寸法並びにバー間隙418は変更可能である。このような加圧ヘッドは、アキレス又は膝腱のような腱に接する領域への深い力の適用、又は、柔軟又は負傷腱組織への力の適用なしに腱又は靭帯の結合箇所に力を適用するに適している。図23に示される加圧ヘッド420は、同様に、ボデー422、2つの離隔された直線形状の加圧バー424と426で形成され、バーの間隙430の幾分かを占める腱バー428を備える。すなわち、バー424と426は、腱に接する組織に格段の圧力を加えることができ、同時に、削減された力が腱バー428によって腱に加えられることができる。そのような圧力ヘッドは、他の使用に対しても適用可能である。図24は、パトイ(patoi)構造として作成される加圧ヘッド440の変更例を示す。加圧ヘッド440は、ボデー442及び加圧フィンガー444とともに形成される。加圧フィンガー444は、比較的短いシャフト446と、中空の加圧フィンガー面448と、球状面縁450を有する。加圧ヘッド440の加圧フィンガーは、三角の方向配置に配列される。このような加圧ヘッドは、腱付着又は筋肉繊維症の処置に有用である。
【0064】
ここで図25を参照するに、全体的に、平たくされた人間の手のような形状にされた加圧ヘッド460がある。ボデー462は、ボデー462に付加された弾性材料製のヒール464を備えた、比較的硬い材料で形成される。ボデー462は、平たくされた加圧フィンガー466へと延在する。取付部品468は、好ましくは、概略470で示される、位置付け可能なスイベル、枢軸、及び/又はヒンジを備えて形成される。すなわち、加圧ヘッド460は、適当なパイロン及び加圧ベースに取り付けられたときに、治療士自身の手の代用として使用されることができ、治療士を疲労及び負傷から解放し、補助具なしに治療士によって典型的に維持されることが可能な圧力よりも大きな圧力の適用を可能とする。
【0065】
明白であるように、この発明の実施には、広範な種類の加圧ヘッドが使用されることが可能である。特定の加圧ヘッドのフィンガーは、長さ及び/又は形状を変更して作成されることが可能である。規定のフィンガー構成の加圧ヘッドは、異なる解剖学的構造を備える被治療者に適合するように異なる寸法で作出されることができる。この発明の加圧フィンガーは、効果的な治療のために必要な可能な最良な方法に装置が適することを目的として治療士によって所望されるように、凹状、凸状、丸みを付けられた、角度を付けられた、球面状、丸みを付けられた球面状、及び中空チップ又はフィンガー形状の混合のような異なる寸法及び異なる形状で、治療士にとっては利用可能である。多重加圧チップ又は加圧フィンガー(例えば、加圧ヘッド38、280、340及び386のような)を備えた加圧ヘッドに関し、治療士は、被治療者の体の寸法及び要求に最高に適合する各被治療者のための適するヘッドを得るべく、加圧チップ又はフィンガーの最適数、長さ及び形状を選択することが可能である。この方式及び装置のモジュール方式は、物理療法及びマッサージの技術の専門家に顕著な柔軟性を可能とし、被治療者の治療に対する改善された反応を提供する。この発明の装置及び方式のモジュール式の別の利点は、或る加圧ベース部品は、また、加圧ヘッドとしても有用であり、或る加圧ヘッドは、加圧ベースとして機能可能であるということである。特定の治療士の選択に依拠して、この発明の全装置は、使用者の選択で逆にすることが可能であり、その場合にも圧力変換機能と力読取機能は作動可能である。代替的には、加圧ベース部品のパイロンへの取付けは、加圧ヘッドに関する取付けと適合するように、そして、この発明のモジュール部品の偶発的な交換を防ぐように形成されることができる。
【0066】
図26−28は、既述した多種のモジュール式部品を使用したこの発明のCPT装置を示す。このCPT装置480の目的は、被治療者へのマッサージ中に手の使用を可能とする一方、治療士を支援して圧力の適用を可能とすることである。加圧ベース482は、治療士の胸又は胸部領域に適合可能な凹面を備えた、図11及び12に示されるベース302と同様である。パイロン483は、力を伝達するに適しており、加えられ、受容され、及び/又は発出された圧力を決定するに適している。加圧ヘッドボデー486は、弾性材料で形成可能な、対にされた人間工学的設計のハンドグリップ488を支持し、加圧ヘッド484をパイロン483に取り付けるためにヒンジ−スイベル490が設けられる。手表面マッサージ(HSM)加圧ヘッド484は、治療士の手を上面496に支持可能な支持ボデー486によって形成され、下面498上のベアリングは、被治療者の体に適用される加圧面500のような各種の適合構造を備えたモジュール式附属品である。HSM加圧ヘッドを使用して、治療士は、負傷を避け且つ疲労を避けるべく手の保護を確保し、延長された時間にわたり治療の継続を可能とする。治療士の手492は、人間工学的設計の二重グリップ488に接触されて、加圧マッサージを適用する広い面を有することが可能である。加圧ヘッド486は、前縁494と上面496を有する。HSM加圧ヘッド方式の1実施例では、加圧面500は、概略、人間の手のような形状に成形されており、そして、HSM加圧ヘッド484は、図25に見られる加圧ヘッド460の変更例である。人間の手を真似て且つ腕以外の部分からの圧力を加える手段を提供することによって、専門家が治療士の体重を利用して力を加えたとき、手の操作によって加圧ベースに加えられる力に依拠する幾分か強いマッサージを導入する加圧ヘッド484の作動を可能とする。手492は自由に加圧ヘッドを位置付け、加圧ヘッドは適当に動かすことができる。加圧ヘッド484は、ハンドグリップ488に近接する前縁494が設計されており、治療士の手は被治療者の皮膚に接して被治療者の状態の手による感知が可能である。図26−28に図解される装置は、手のひらマッサージの利点の全てを有するが、多重HSMでは、比較的良好な取り扱いと制御の追加的な利点が存在する。さらに、下面498には、治療士の必要に応じて異なるヘッドが装着される。装置480は、人間工学的設計のグリップと各種の取り外し可能なヘッドを備えた比較的広い面を有しているが、伝統的なHSMの利点の全てを提供し、被治療者の比較的良好な受け入れ易さを備えた比較的快適な道具を提供する。
実例
【0067】
この発明の方法、方式及び装置の実施をより良く説明するため。以下の実例が提示される。
実例1
【0068】
図29において、CPT治療を受けている被治療者502は、テーブル504上に横になり、テーブル504は調節可能なフレーム508によって支持される。被治療者502は、CPT治療装置510の手段を介して治療を受けている。装置510は、調節可能な加圧ベース512を介してフレーム508に位置付けられ且つ取り付けられ、圧力は、交換可能な加圧ヘッド514を介して駆動可能なパイロン513によって被治療者502へと発出される。パイロン部品は、516で示される選択された圧点での被治療者の必要についての治療専門家の専門的評価に基づいて異なるレベルの圧力を加えることができる。圧力連通部品540は、パイロン513を駆動する加圧流体の発出が可能である。圧力連通部品540は、圧力制御装置542と連通する圧力を支える。圧力制御装置542は、概略544で示される制御手段により、所望の圧力を発出するように専門家によってプログラムされることが可能である。制御装置542は、また、デジタル表示メーター又は計器のような遠隔読取圧力表示手段546を表示する。
【0069】
制御装置542は、発出された圧力が有効な治療のためには余りに高いか又は余りに低い場合に、誤作動モードを表示する可聴的及び視覚的合図の両方を有するように、医療装置製造業の当業者によって造られることが可能である。付け加えるに、制御装置542に含まれる制御手段544は、予め設定した安全の限界を含むように構成されることが可能であり、これにより、被治療者の安全を危険にする誤作動が発生した場合、装置は、加圧装置を非作動とする誤作動モードに入り、被治療者への過剰な圧力の発出及び被治療者の負傷を回避する。安全予防策として、デッドマン自動停止スイッチ及び手動非常停止スイッチが含まれる(図29中には図示されていない)。
【0070】
図29に示されるCPT治療装置の使用の間、専門家は、CPT治療に対する被治療者の要求を評価する。被治療者は、516で示されるような選択された圧点が加圧ヘッド514に近づくのが可能な配置でテーブル504上に位置付けられる。すなわち、被治療者は、被治療者の体の後面、前面、又はどちらか側の側面上で横になることができる。調節可能な加圧ベース512は、516のような選択された圧点の上方の位置へフレーム508に沿って動かされる。制御手段544は、経験、その被治療者の以前の治療実施要領に基づき、又は被治療者の初見により、専門家によって選択された圧力を発出するように調節される。制御装置542は、所望の圧力を発出するようにプログラムされ、圧力連通部品540に所望の圧力を形成する手段を提供する。パイロン510は、技術者には精通されているように、空圧手段、水圧又は他の密度の高い流体によって、又は電気作動駆動装置によって駆動される装置に実施されることが、既述のように、可能である。
【0071】
プログラム可能な制御装置542の実施により、追加的な安全及び治療表示装置が、容易に含まれる。制御装置542の表示メーター又は計器546は、発出された圧力についてのフィードバックを専門家に提供する(付け加えるに、被治療者は、典型的には、十分な圧力又は過剰な圧力のいずれかが加えられた場合を表示することができる)。また、タイマー、累積的力が付与される停止作動装置(圧力を停止する装置)を含む制御装置542上に設置可能な選択任意の表示装置が有る。別の実施例では、圧力計器は、加えられるべき目標圧力に到達したとの可聴的又は視覚的信号の使用者への能力を含む。この発明の別の実例では、圧力、力、及び時間のパラメーターは、計器上の記録装置を使って記録可能である。そのような1つの実例において、データ記憶装置は、データ記録構造をコンピューターと連係する手段、及び/又は、名前、時間及びデータのような、被治療者の表示についての記録データの注釈のための手段に沿ってデータ記憶装置からコンピューターへとデータを伝送する手段を含む。
【0072】
図29の装置は、図解目的のために示されており、被治療者の体に物理療法を施す場合の補助手段を提供する各種の既存フレームに対して外観的な表面類似性を備えている。図29のフレーム装置の構造は、深いそして再生可能な圧力が配分されることが可能であり、同時に装置によって計測及び/又は検知されて、治療士へのフィードバックを提供する基本的コンセプトを図解する。ある種の状況では、被治療者が、自身の治療士として行動する、この場合、CPT装置の取付部分は固定フレームである。疼痛が検知された場合に被治療者の体に発出される圧力のレベルに関するフィードバックを、圧力変換器が治療士に提供することができるということは、被治療者の間での多様性の故に、この発明の重要な特徴である。メイラスへの米国特許第6267737号に開示のような装置は、CPT療法に使用するに適しておらず、且つ、CPT治療での使用に適用可能な圧力閾の使用者へのフィードバックも提供しない。
実例2: 急加圧処置様式での使用を含むこの発明の方式及び装置の使用のための実例実施要領
A.虚弱な被治療者
1.皮膚接触
2.3秒間の圧力X(3X圧力点までゆっくりと上昇)
3.4秒間の圧力3X
4.34秒間の圧力2X
B.標準的被治療者(比較的強い圧力を使用可能)
1.皮膚接触
2.3秒間の圧力X(3X圧力点までゆっくりと上昇)
3.6秒間の圧力4X
4.36秒間の圧力3X
実例3: 実施要領に従う圧力適用
【0073】
この発明の方式及び装置の限定された力の適用に関するソフトな実施要領又は実例実施要領
1.危険状態の被治療者:例えば、骨粗しょう症の被治療者
1.1 緩やかに進行するプログラム
【0074】
NM Davkor Iを使用して、部位に3乃至5Kg使用圧力を加える(利用可能な装置を使用して)。この療法は、敏感な領域に対してはしばしば痛みが強い傾向があるので、この療法は、被治療者が耐えられる程度に加えられるべきである。数秒の間、圧力を維持し、その後、圧力を緩め、そして、15乃至50秒の間、動かさずに一貫的に保持する。これは、最初、しびれの感覚を生ずるが、疼痛をゆっくりと削減するか又は完全に除去する。
2.危険状態にない被治療者
2.1 緩やかに進行するプログラム
【0075】
NM Davkor Iを使用して、部位に4乃至7Kg使用圧力を加える(利用可能な装置を使用して)。この療法は、被治療者が耐えられる程度に加えられるべきである。その圧力を数秒の間維持し、次に、圧力を緩め、そして、20乃至90秒の間、動かさずに一貫的に保持する。これは、最初、しびれの感覚を生ずるが、疼痛をゆっくりと削減するか又は完全に除去する。
2.2 急速回復プログラム
【0076】
NM Davkor Iを使用して、部位に5乃至8Kg使用圧力を加える。最初、疼痛は被治療者の受忍レベルを超える。数秒後に圧力を削減するが、15乃至50秒の間、その削減したレベルで動かさずに一貫的にその圧力を維持する。これは、最初、しびれの感覚を生ずるが、疼痛をゆっくりと削減するか又は完全に除去する。
実例4: 特定の処置目標のための方式及び装置の使用
【0077】
CPT治療は、以下に概説される装置を使用した連続圧力を適用することによって実施されることができる。この過程を介して、圧力は、連続進行する圧力を使用して、皮膚を通過するように規制され、そして、組織に配分される。深層連続加圧療法は、再生可能な圧力を皮膚と下層の組織とに提供する。この方式は、治療士が、特定の圧点に規定の圧力を加えることを可能とする。この方式は、適用圧力が典型的には伝統的マッサージ療法で使用されるものよりも非常に大きいことから、「深い(profound)」連続加圧と称される。この深いCPT方法は、被治療者の疼痛の深刻な閾に圧力を加え、その後、加えられた圧力を少し削減し、そのようにして疼痛の削減が行なわれる。圧力は、上記の実例に提供された実施要領に従って維持される。
【0078】
各種の適用部位が、上記のこの発明の詳細な説明に記述されけたように、最も知られた物理療法を含む、それらの領域の1つ又は全てに関して使用可能である。CPT治療は、顔、目、腹、腎臓、生殖器、又は他の敏感な領域のような傷つき易い体の部分上への使用は禁忌される。CPT治療への応答に特に適した多数のCPT組織目標箇所が、図30及び31に示される。
【0079】
この方式及び方法を使用する治療士は、適当する加圧ヘッドを選択し、加圧ヘッドのチップ/フィンガーを被治療者の適当する圧点に位置付ける。治療士は、典型的には、加圧ベースを治療士の体につけて加圧ベースに寄りかかることによって、加圧ベースに圧力を加える。治療士によって加えられた圧力は、パイロンを介して、加圧ヘッドのチップ/フィンガーに伝えられる。チップ/フィンガーの位置は、パイロンのグリップの上の治療士の手によって制御されることが可能である。加えられる圧力のレベルは、圧力メーターによって、又は、治療士の経験のような他の手段によって、又は被治療者の激痛の徴候によって、監視されることが可能である。治療士は、ダブコール(Davkor)装置によって、治療士の自身の指のみを使用して可能な治療よりも、大きな総計圧力と、長い持続期間と、大きな再生可能性を達成して被治療者の目標領域へ圧力を伝えることが可能である。
【0080】
この明細書に含まれる発明の範囲を逸脱することなく上記の部品及び方法に一定の変更を作成することが可能であることから、上記の説明及び実例に含有され又は添付図面に示されている全ての事項は、例示として解釈されるべきで、限定する趣旨ではない、ことを意図する。この明細書で特に定義されていない全ての用語は、ドーランド図解医療辞典(Dorland’s Illustrated Medical Dictionary)27版により、又は、ドーランド図解医療辞典に定義されていない場合には、ウエブスター ニュー トゥエンティース センチュリー ディクショナリー アンアブリッジッド(Webster’s New Twentieth Century Dictionary Unabridged)第2版に定義されていると認められる。提示された引用の全ての開示は、参照としてこの明細書に特に加えられる。開示された発明は技術の状態を進歩させるものであり、その多くの利点は説明され且つ請求された事項を含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】組立てられた連続加圧技法装置の正面図である。
【図2】図1の2−2線による前記装置の断面図である。
【図3】この発明の前記装置により圧力が適用される被治療者を示す。
【図4】固定支持物に取り付けられ且つ遠隔読取計器を備えた連続加圧技法装置を使用して圧力が適用される被治療者を示す。
【図5】ポジショナルリリース点の配置を示す女性身体の前側を示す。
【図6】延長挫傷と共通的に関係する選択された筋膜疼痛発作誘発点の相対的配置を指し示す女性身体の後側を示す。
【図7】遠隔圧力表示装置を備えた連続加圧技法装置を示す。
【図8】治療専門家がパイロンを前腕に確保することを可能とするように構成し且つ任意的なグリップを設けた連続加圧技法装置の異なる実施例を示す。
【図9】図8の装置のグリップを保持する治療専門家の詳細図である。
【図10】図8に示すような、調節可能な加圧ヘッドの断面図を示す。
【図11】凹状円形加圧プレート及び螺条付き取付軸を備えた加圧ベースの透視図を示す。
【図12】図11に示される加圧ベースの断面図を示す。
【図13】凹状円形加圧プレート及び螺条付き取付軸を備えた加圧ベースの透視図を示す。
【図14】図13に示される凹状円形加圧プレート及び螺条付き取付軸を備えた加圧ベースの断面図を示す。
【図15】全体的に円形の加圧プレート及び取付ネジを備えた加圧ベースの透視図を示す。
【図16】図15に示される加圧ベースの断面図を示す。
【図17】人間工学的に形成された把握部を備えた加圧ベースの透視図を示す。
【図18】5つの加圧チップを備えたディスク形状加圧ヘッドの透視図を示す。
【図19】単一加圧チップと中央空所を備えた加圧ヘッドの透視図を示す。
【図20】離隔された加圧チップの直線配列を備えた加圧ヘッドの透視図を示す。
【図21】加圧ヘッドボデーに設けられた、異なる形状の4つの離隔する直線的に配置された加圧フィンガーを備えた加圧ヘッドの透視図を示す。
【図22】2つの離隔する直線的形状の加圧チップ又はバーを支持する加圧ヘッドボデーの透視図を示す。
【図23】2つの離隔する直線的形状の加圧バーを備え且つ前記バーの間隙の幾分かを占める腱バーを備えた加圧ヘッドボデーの透視図である。
【図24】パトイ(patoi)構造として構成される加圧ヘッドの変形例の透視図を示す。
【図25】全体的に平坦な人間の手のように成形された加圧ヘッドボデーの透視図を示す。
【図26】被治療者のマッサージの間、両手の使用を可能とする一方、治療専門家を支持し且つ加圧適用を可能とする連続加圧技法装置の透視図を示す。
【図27】グリップに力を付与する両手を添えた加圧ヘッドの領域の透視図を示す。
【図28】図26に示される連続加圧技法装置の加圧ヘッド領域の一部断面図を示す。
【図29】被治療者への圧力の調整された発出を可能とする支持フレームに連続加圧技法装置を取り付けたこの発明の実施例を示す。
【図30】この発明の方法及び装置の使用に応じるに適した選択された相対的連続加圧技法組織の目標位置上に印を付けた男性被治療者の前側を示す。
【図31】この発明の方法及び装置の使用に応じるに適した選択された相対的連続加圧技法組織の目標位置上に印を付けた男性被治療者の後側を示す。
【技術分野】
【0001】
この発明、連続加圧治療(CPT治療)方法、方式及び装置は、附属品をともなって、治療士が彼の努力を倍化して出来るだけ楽に深い(profound)圧力の導入を可能とし且つ身体のいずれの目標部分に対しても再生可能で適当で計量され高度に局在化し、そして/又は連続状の加圧へと至ることを支援する。この発明の装置は、上記のように各種の異なる形式のマッサージ治療とともに使用可能である。付加的には、連続加圧治療のために使用されるCPT装置は、改良された被治療者の反応に関する新しいコンセプト及び治療を提供し、運動疾病の予防、評価及び治療の分野において適用可能である。
【背景技術】
【0002】
マッサージは、治療目的のための身体の柔軟組織の処置と定義することができる。なでる、もむ、こする、圧迫する及び振ることを含む動作の方式が利用される。付加的に、マッサージ治療士は、補助的な機械式用具を使用する。マッサージは、増加する血流、緩和される筋肉緊張及び神経興奮、増加する関節動作範囲を結果する増加した筋肉順応性、減少した受動的又は能動的な硬直さ、及び、増加又は減少の神経興奮性のような複数の効果を身体に提供する。マッサージに追随する副交感神経活動及びホルモンレベルの変化が、緊張緩和反応を結果する。Weerapong P,Hume PA, Kolt GS.,"The mechanisms of massage and effects on performance, muscle recovery and injury prevention." Sports Med. 35(3): 235-56 (2005)参照。
【0003】
マッサージ治療は、負傷又は使いすぎからの治癒過程を支援し、且つ、予防的健康管理の優れた一形態である。その目的は、身体機能を発達させ、維持し、回復し、又は増加し、且つ疼痛を緩和することである。マッサージ治療様式は、それに限定はされないが、水治療法、治療実施、筋膜及び疼痛発作誘発点(trigger point)治療を含む。
【0004】
マッサージ及び加圧治療の分野の当業者に知られた各種の異なる形式のマッサージが存在する、すなわち、他のものに混ざって、シリアックス技法、神経筋肉技法(筋膜疼痛発作誘発点治療、肉食餌療法)、他の柔軟組織技法(冷却/伸長技法、深層組織リリース法、虚血圧迫法、肘技法、等)、スポーツマッサージ、及び指圧がある。
【0005】
特定柔軟組織の組織化が、その上に加えられる荷重に対応する組織の能力の回復のために使用される。それは、組織を従前の引っ張り強さに戻すべく、可能な限り治癒過程の段階に接近して適合するように、力の段階的な且つ漸進的な適用を使用する。筋膜疼痛症候群(MPS)は、しばしば、疼痛外来への紹介を結果する一般的な症状である。疼痛発作誘発点に関連するMPSの発生は、疼痛外来を訪問する人々の30%−85%の間で変化するように見え、この症状は、男性よりも女性の方がより優勢である。MPSを経験する被治療者は、強さを変え且つ最も頻繁に、頭、首、肩、手足及び背中下方に発見される局部的な持続性の疼痛を訴える。筋肉組織学の、筋電計の、サーモグラフの、そして圧力の異常は、MPSに関連する異常として非一貫的に認められる。臨床医は、MPS患者の疼痛の緩和達成を試みる一方、処置のために、疼痛発作誘発点リリース(release)、疼痛発作誘発点注射、乾式穿刺、伸長/噴霧、及び経皮電気神経刺激を含む多次元的手法を採用している。
【0006】
筋膜の疼痛発作誘発点(MTP)は、骨格筋の触診可能な緊張帯内の過剰刺激感受可能な圧痛点と認められる。筋肉及び筋肉群は、典型的には、特徴的な連関疼痛パターンを有する。疼痛発作誘発点(TP)は、筋肉組織の中心である。これらは、圧迫によって痛み、連関領域内で疼痛を誘発する。連関疼痛の領域は、人体の疼痛を訴える箇所のみであり得る。
【0007】
針療法及び指圧は、或る人々の処置において有効な歴史の長い物理治療技法である。人において、記述された疼痛発作誘発点の71%は、また、既に知られた針のつぼである。疼痛発作誘発点処置は、マッサージのような非侵害的手段による、又は、乾式穿刺又は注射のような侵害的手段によるTP刺激であり得る。筋膜の疼痛発作誘発点での疼痛症状は、筋肉での過負荷をともなっており、突然の過負荷によって急激に生起されるか、又は、長期にわたる収縮又は反復的な運動によって徐々に発症し得る。MTP派生疼痛を正確に診断するのに必要な技量は、触診の能力、訓練、及び広い診療経験に依拠する。効果的な非侵害的処置方法には、疼痛発作誘発点圧力リリースと収縮緩和と蒸気冷却剤噴霧/伸長技法による手によるストレッチング並びにMTPの乾式穿刺又は注射が含まれる。
【0008】
リブナーは、疼痛発作誘発点が筋紡錘に見出されることを示した。その説は、疼痛発作誘発点でのアルファ受容体拮抗筋の効果を説明する。他の説は、疼痛発作誘発点で示されるEMGの活動は終板領域で示される活動に似ているので、疼痛発作誘発点が活動過多状態の終板領域を表わしているとの事実にある。末梢神経からのアセチルコリンの放出を妨げることによって筋収縮を抑制するボツリヌス毒素Aの疼痛発作誘発点での注射が、巣状筋膜疼痛疾病に対して効果的であるように思われる。ルント等は、初期線維筋痛症の患者では、筋肉の酸素化は、少なくとも筋肉の疼痛発作誘発点領域では、異常か又は少ないことを検証した。
【0009】
虚血圧迫治療は、即時的な疼痛緩和と筋膜疼痛発作誘発点の神経過敏抑制をもたらす代替的な処置を提供する。TENS同様の、温巻包法に噴霧による伸長及び実動作範囲を加えたもの、並びに、温巻包法に実動作範囲及び筋膜リリース技法同様の干渉電流を加えたもののような治療の組合せが、筋膜疼痛発作誘発点疼痛を緩和し且つ首の実動作範囲を広げるのに効果的である。虚血圧迫は、運動選手の予防措置として使用することができる。虚血加圧及び持続的な伸長、又は疼痛発作誘発点の加温を含むプログラムが、疼痛発作誘発点の神経過敏並びに首及び背中上方の疼痛による個々の疼痛の強さを削減するのに有効であることが示された。股関節の駆血壊死を伴う患者において、神経筋肉疼痛発作誘発点を含む深層組織/深層加圧マッサージ治療技法によって、疼痛緩和及び生活の質に健康的な効果を有することが示された。
【0010】
追加的な背景技術として、
Simons DG, Mense S. Diagnosis and therapy of myofascial trigger points.
Schmerz. 17(6): 419-24 (2003 Dec).
Rivner MH. The neurophysiology of myofascial pain syndrome. Curr Pain Headache Rep. 5 (5): 432-40 (2001 Oct).
Cheshire WP, Abashian SW, Mann JD. Botulinum toxin in the treatment of myofascial pain syndrome. Pain. 59 (1): 65-9 (1994 Oct).
Lund N, Bengtsson A, Thorborg P. Muscle tissue oxygen pressure in primary fibromyalgia. Scand J Rheumatol. 15 (2): 165-73 (1986)
Hou DR, Tsai LC, Cheng KF, Chung KC, Hong CZ. Immediate effects of various physical therapeutic modalities on cervical myofascial pain and trigger-point sensitivity. Arch Phys Med Rehabil. 83 (10): 1406-14 (2002 Oct).
Vecchiet L et al,'latent myofascial trogger points: Changes in muscular and subcutaneous pain thresholds at trigger point and target level'. J of Manual Medicine 5(4) (1990).
Hanten WP, Olson SL, Butts NL, Nowicki AL. Effectiveness of a home program of ischemic pressure followed by sustained stretch for treatment of myofascial trigger points. Phys Ther. 81 (4): 1059-60 (2001 Apr).
Albright GL, Fischer AA. Effects of warning imagery aimed at trigger-point sites on tissue compliance, skin temperature, and pain sensitivity in biofeedback-trained patients with chronic pain: a preliminary study. Percept Mot Skills. 71 (3 Pt 2): 1163-70 (1990 Dec).
Bodhise PB, Dejoie M, Brandon Z, Simpkins S, Ballas SK. Non-pharmacologic management of sickle cell pain. Hematology. 9 (3): 235-7 (2004 Jun).
を引用する。
【0011】
それでもなお、現在の治療法は、現存する個々人全ての疼痛緩和には効力がない。疼痛治療の追加的な論究としては、
Han SC, Harrison P. "Myofascial pain syndrome an trigger-point management." Reg. Anesth. 22 (1): 89-101 (1997 Jan-Feb).
Janssens LA. "Trigger point therapy." Probl Vet Med. 4 (1): 117-24 (1992 Mar).
を参照されたい。
【0012】
深層組織マッサージ又は軽擦法のようなマッサージ技法は、例えば、瘢痕組織により限界付けられた筋線維をゆるめ、全体的な筋肉柔軟性を改善し、たまった浮腫を除き、改善された血液供給によって筋肉への良好な栄養を回復する、効果の豊かな多様性を有する。
【0013】
疼痛処置の間でのマッサージの利用は、通常の看護実施に対する補足的な治療としてより一層有効である。臨床経験は、30人の臨床患者の1群において、筋膜疼痛発作誘発点マッサージ治療法が、心拍数と心臓収縮期血圧と心臓弛緩期血圧とに格段の減少を生ずることを立証した。付加するに、それらの患者は、筋肉緊張と情緒的状態に改善が見られ、格段の改善を示した。より広範な論究としては、
Delaney JP, et al. "The short-term effects of myofascial trigger point massage therapy on cardiac autonomic tone in healthy subjects." J. Adv. Nurs., 37 (4): 364-71 (220).
を参照されたい。
【0014】
摩擦は、コラーゲン線維間の多重交差結合が相当なかたさ又は瘢痕を結果した場合の、後の段階での処置に使用され得る。摩擦は、或る圧縮力で、1回につき数分の間組織の上部を横断して実施される。初期において、疼痛のレベルはかなり強いが、摩擦が進むにつれて消し去られる。より一層拡大された論述としては、
Formby & Mellion. "Identifying and Treating Myofascial Pain Syndrome." Physician & Sports Med Vol 25 No 2 (1997).
Manheim C, 'The Myofascial Release Manual'. 2nd Ed. (1994)
を参照されたい。
【0015】
局部的な柔軟組織の機能障害は、疼痛及びより一般的な筋骨格機能障害に対して重要な関係を有する。神経筋肉技法は、柔軟組織処置の効率的で且つ立証された方法を提供する。それらは、筋膜機能障害を評価し且つ処置し、全般的な機能を改善し、筋肉の緊張をほぐし、疼痛発作誘発点の活動除去を支援し、高浸透圧及び/又は線維性変化を処置して標準化するために使用され得る。
【0016】
筋膜疼痛発作誘発点マッサージ治療法は、準医療的業種に対して特に適切なものであり、慣用的な医療実施に対しては補足的な治療法である。通常の健康目的において、心臓の副交感神経の活動を増大し且つ緊張緩和を改善するに、頭、首及び肩の部分への筋膜疼痛発作誘発点マッサージが効果的である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0017】
この発明は、疼痛が緩和され、体の循環及び動きが改善され、マッサージの各種の他の効果が向上されるように、継続して且つ深い程度にまで圧力が加えられる、被治療者の体にマッサージ治療を施す新しい方法に実施される。この発明は、また、少なくとも1つの加圧ベースが握り部に取り付けられ且つ少なくとも1つの加圧ヘッドが握り部に取り付けられた加圧ヘッドと加圧ベースの取り付けを可能とする1より多い数の取付箇所を備えた延長状パイロン並びに体に適用される力を計量的に決定するための部品又は他の手段を含む動物の体に予め決められた圧点で圧力を適用する装置に実施される。
【0018】
この発明の特定的な一実施例は、圧力のレベルがその装置によって伝えられるようにこの発明の装置の使用者にフィードバックを提供する部品である。このようなフィードバックは、従来開示されておらず、この方式、装置及び方法の使用者が再生可能に加圧治療を適用し且つ動物の体への損傷の蓋然性の高い徴候を認識することを可能とする。このようなフィードバックは、例えば、治療を受けるのが作業用動物であったり、又は、治療を受ける者が、病気又は負傷が原因で痛みを感じ得ないような、治療を受ける側からのフィードバックの提供が不可能な場合に特に有用である。
【0019】
前記装置は、さらに、治療の進行中に加えられる圧力を遠隔監視するための力読取部品を含み、この遠隔監視は、圧力メーター、ダイヤフラム圧力計器、遠隔圧力変換器、又は電子変換器のような入手可能な手段による。前記装置は、例えば、流体圧又はバネによって偏倚され、圧力を伝達し且つ監視する手段を提供するパイロンによって特徴付けられる。前記装置のパイロンは、さらに、代替的には、圧力変換器を提供する手段として、ピストンの流体圧縮によって特徴づけられることが可能である。
【0020】
一実施例において、マッサージ装置は、凹状上面を備えた加圧ベース、ハンドグリップと取付部品を備えたパイロン、圧力変換力読取部品、及び加圧ヘッド部品を取り付けるための部品を提供する。この発明の一部として、圧力供給具に係合する部品と、手との係合が可能な上方の平坦面と、凸形状の弾性材料で形成された下方表面とを特徴とする加圧ヘッドを含む各種の加圧ヘッドの利用が可能である。
【0021】
この発明は、治療の必要における目的組織を決定する過程と、適用圧力を加えるための加圧ベースを選択する過程と、被治療者に予め決められた大きさの圧力を加える過程と、少なくとも1秒の間、適用圧力を継続して維持する過程より成る物理治療方法を提供する。
【0022】
この発明の主要な目的は、合理的に可能な限り苦労なしに、皮膚及び下層の組織に対して非侵害的な治療再生可能加圧マッサージを適用する装置を提供することである。CPT装置及びその附属品は、各種治療目的のための被治療者の体のマッサージ治療に有用である。
【0023】
基本的なCPT装置は、被治療者の体の特定組織への圧力付与用に特化された多数の付属部品とともに使用することができる。開示されている附属品装置は、治療士が、過重疲労なしに、多数の処置目標及び多数の被治療者個人を処置することが可能であるように、比較的に可能な限り小さな苦労で治療的に適切な深い圧力の導入を可能とする特徴を含む。この発明より以前では、深層に位置する組織部位(例えば、手足の深層筋肉)への処置用圧力の適用が利用可能であったとしても、効果的な治療結果を達成するに十分な期間の間、適切に且つ十分に正確に圧力を加えることは常に可能ではなかった。すなわち、以下の開示が示すように、CPT装置のモジュール性が各種のマッサージ及び物理治療技法の効果的な実施を可能とする。
【0024】
この発明の装置は、好ましくは、手での操作が容易なハンドヘルド型のマッサージ装置として構成される。この装置は、多数の治療に容易に適応可能であり、筋骨格系機能障害に対する治療看護のための各種手段に効果的に利用することが可能である。この発明の装置及び方式は、物理療法の専門家に知られた多数の異なる型のマッサージ療法に組み合わせて使用されることが可能である。この療法には、シリアックス技法、神経筋肉技法(筋膜疼痛発作誘発点技法、肉食餌療法、その他を含む)、他の柔軟組織技法(冷却/伸長技法、深層組織リリース技法、虚血圧縮、肘技法、及び、その他を含む)、スポーツマッサージ、指圧、及び反射法が含まれる。この発明の装置の使用は、血流の増加、筋肉の緊張の緩和、関節の動き範囲拡張を結果する筋肉コンプライアンスの増加、受動的又は能動的な堅さの減少、及び神経興奮性の増加又は減少を含む治療上の効果を被治療者に提供することができる。マッサージに続く副交感神経の活動の変化が、反応の緩和を結果する。肉食餌療法における一例に関しては、CPT装置は、頭部の基部における、首の筋肉の、尻の後(上方、中間、そして下方)の、腕の、脚の、及び肩の、緊張を減少するために使用される。
【0025】
マッサージ治療の既存様式の適用のための装置の使用に付け加えるに、好実施例においては、装置は加圧治療の新しい方法に使用されることが可能であり、延長された期間にわたり被治療者に深い圧力(profound pressure)を加える。新規な連続加圧技法(CPT)は、部分的に「連続加圧技法治療」(CPT療法)より成る。CPT療法で適用される連続圧力は、「浅い圧力又は「深い」圧力として発出(deliver)されることができる。この発明は、「深い連続加圧技法療法」(深いCPT療法)に実施される。この発明の装置は、深いCPT療法を実施するのに使用されることが可能であり、広範な種類の運動疾病の緩和のための予防、評価及び治療に使用されることができる。
【0026】
CPT療法は、1本の指、数本の指、手のふくらんだ部分、ひじを使用して、又はこの明細書に開示されたような特殊な装置を使用しての連続状圧力の付加によって実施されることができる。その過程をとおして、エネルギーは、前進的な圧力を使用して皮膚を通るように制御され、そして組織へと配分される。CPT方式は、治療士が、特定加圧点に規定の圧力を加えて、筋肉、腱、骨/腱/筋肉接合箇所又は神経関連疼痛を和らげるのを可能とする、この発明の特殊な装置を利用して容易に実施される。このCPT治療方式装置は、或る実施例では、ダブコール(Davkor)装置として認識されている。この発明の方式は、専門的治療士が、筋肉、腱、及び骨−筋肉−腱接合箇所に規定の圧力を加えることを可能とする装置を利用する。この発明のCPT治療装置の使用によって行なわれるCPT療法は、規定の疼痛発作誘発点、圧痛点、及び/又は規定の指圧つぼ上の皮膚、及び下層の組織に対し計量した圧力を加えるための優れた技術を提供する。この発明の方法、方式及び装置は、この明細書において詳説されるように、疼痛、柔軟性、ストレス、又は緊張を含む、物理治療及び/又はマッサージを必要とする症状への幾つかの適用を提供する。この発明の方法、方式及び装置は、また、瘢痕組織の減少、柔軟性の回復、ストレス又は緊張の減少、制限された身体動作の緩和において、並びに、スポーツ動作及び姿勢の改善のために使用されることができる。
【0027】
この発明の方法で実施されるように、深い連続圧力を加える手段として、CPT装置は、加えられる力を倍化することによって治療専門家を支援し、できる限り小さな苦労で規定の圧力を導入することを可能とする。このCPT装置は、基本的に被治療者の体のいずれの部位に対しても、再生可能で、適当で、範囲を非常に狭められ、そして/又は、計量されての連続圧力の適用を可能とする。特に、PCT装置は、従来より利用されている療法では、疲れの故に専門家が十分な圧力付加ができず、又は圧力の適用の維持ができず、その故に効率的ではなかった身体の深層に位置する部位に対してさえも治療圧力の適用を可能とする。
【0028】
CPT装置の使用を介して、皮膚に圧力を加える適度な力が、装置頭部に備えられた加圧フィンガー上に位置付けられた非常に小さな表面領域に集中される。したがって、比較的小さな力で高い圧力が達成される。この装置を使用しない場合には、深層に位置する組織に同一の圧力を発出するため非常に大きな力の付加が必要である。この装置は、既存の装置とは対照的に、治療士の筋肉の力と体重を利用した場合での深い力の適用を支援する。すなわち、既存の装置は圧力の適用は可能とするものの、その装置自身が、深層に位置する組織目標への持続的な圧力の適用には関与しない。この発明の以前では、治療士は、深いPCT方法実施のための十分な圧力の適用に困難を有しており、また、治療効果を最大とするに十分な時間にわたり必要圧力を維持することにも困難を有していた。
【0029】
この発明の1つの目的は、治療士がより一層楽にそして快適に作業するのを助ける装置を提供することである。CPT治療装置は、治療に使用されたときに3つの付加的な効果を提供する。第1の効果は、混乱を削減し、且つ容易に利用可能で、モジュール式で且つ多機能の装置を提供することにより、治療士の作業領域は、より一層機能的である。第2の効果は、図2、4、7及び8に示す装置のような、位置付け可能な加圧ベース及びヒンジが付けられたそしてスイベルの設けられたアームの設置が、治療士が機械的効果と自身の体重を利用して被治療者に対する適用圧力を増加することを可能とする。第3の利点は、1つ以上の多重装置の固定支持体への位置的な設置が可能な多重装置を利用することにより、治療士は、同時的に多重CPT装置を使用することができる。
【0030】
CPT装置の別の有用な特徴は、運動疾病の予防及び運動疾病の治療において、治療士を助けることである。CPT装置は、再生可能な方式を使用した疼痛の監視により疾病の評価を可能とする(この方式は、被治療者の特定疼痛基準の確定及び/又は記録を提供する)。この発明の別の利点は、既知の指圧のつぼへの規定の力の付与による頭痛又は他の神経痛のような神経構成分による疼痛変調の処置である。
【0031】
この発明の方法、方式及び装置の追加的適用は、また、疼痛の発生原因(例えは、事故及び負傷の後の疼痛、筋肉痙攣を含む手術前症状)に係りなく、急性及び慢性の疼痛の除去を含む。適用部位は、皮膚、腱、骨−腱−筋肉接合部分、筋肉、神経、靭帯、骨、関節及び筋膜であるこれらの領域の1つ又は全てに関して利用されることができる。被治療者の疼痛に緩和を導入するのに使用する方法は、深層連続圧力適用の使用に基づいており、これは、体のいずれの部分にも適用される。
【0032】
この発明の方法、方式及び装置は、疼痛の診断及び評価のために使用可能である。すなわち、この装置は、被治療者に我慢される疼痛の量を評価し且つ計測するのに使用されることができ、計量されたデータは、将来の検診の際に、疾病の進行及び/又は治療の経過を分析するために使用されることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
CPT治療を実施するに適した装置が、図1及び2に示される。図1は、組立てられたCPT装置10の正面図である。図2は、図1の2−2線断面による装置の断面図である。この装置は、概略12にて示される加圧ベースと、概略13にて示されるパイロンと、概略14にて示される加圧ヘッドとである3つの主要部品から構成される。加圧ヘッド12は、18の治療士の指用の開口と概略20で示される隆起部の形成された握り部とを備えたD形状グリップ16に実施して示される。加圧ベースに対して圧力を加える際、この隆起部又は他の手段が加圧ベース上に治療士が手の位置を維持するのを助ける。加圧ベース16は、ベース16の一部として形成されたネジ軸24により概略22に位置付けられる内周にネジの形成された穴に螺合して示される。パイロンの一部としての加圧ベースの、例えば、嵌合、スナップ式適合、又は一体成形又は鋳造によるか、どうか、にかかわらず、加圧ベース16がパイロン13に係合する他の手段に適合するように修正可能であることを当業者は理解されよう。これらの手段のいずれも、加えられた圧力を加圧ベース12からパイロン13を介して加圧ヘッド14へと伝達することが可能である。加圧ベース12の構造は、以下に説明するように、多くの形態をとることが可能である。
【0034】
加圧ヘッド14は、概略ディスク形状にて図1及び2に示される。ヘッド14には、概略26にて示される内周にネジを形成した穴を設け、これは、パイロン13端部の外周ネジ28に螺合する。加圧ベース12のパイロン13への係合と同様に、利用される手段がパイロン13を介する加圧ヘッド14への付加圧力の伝達を可能とする限り、パイロン13に係合する他の手段に適合するように加圧ヘッド14の修正が可能であることを当業者は理解するであろう。図1及び2の特定実施例では、加圧ヘッド14は、加圧チップ32の係合に適合可能な、4つの穴34を形成したプラットフォーム30を備えた、ディスク形状の中央プラットフォーム構造体30と加圧チップ32である2種の部品で構成される。加圧ヘッド14の穴34は、治療士が、図1及び2に示される加圧ヘッド14に穴34に係合する0乃至4の任意の数の加圧チップ32を付けて使用し得るように、加圧チップ32の穴34への取り外し可能な係合を可能とするよう代替的に設計されることが可能である。熟達した専門家は、加圧チップの各種の形状及び数を含む、各種の態様の加圧ヘッド14を備えた装置を利用してこの発明の実施が可能であることを理解されよう。加圧ヘッドの追加的実施例が、以下に、そして付加的に図21−24を参照して、論述される。
【0035】
この発明のプラットフォーム30は、概略36にて示されるわずかに凹状の下面と平坦な上面38とともに、図1及び2に示される。特定の適用のために特殊化された加圧ヘッド14の各種の形状及び構造は、この発明の方法を実施するのに有用である。可能な加圧ヘッドの広範な種類のいくつかが以下に論述される。
CPT装置10のパイロン13に戻るならば、パイロンは、取付け又は加圧ベース12への加圧ヘッド14の接続を可能とする部品によって構成される。パイロンは、この発明の他の部品を支えるのに適合可能である。パイロン13は、加圧ベース12によって加圧ヘッド14に加えられる力を決定する手段を提供する部品を有する。図1及び2において、パイロン13は、治療が行なわれている間に、治療士が、加圧ヘッド14を介して被治療者に加えられる圧力をそれによって決定することのできる計器である部品40とともに示される。被治療者が治療を受けている間に、治療士が付加圧力を同時的に決定することを可能とする公知の従来技術は存在しない。図1及び2に示すように実施されたパイロン13は、シリンダー部品42とピストンロッド部品44とを含む。パイロンのシリンダー部品42は、概略12にて示される加圧ベースへの、ネジ形成穴22内でのような接続点を提供する。パイロンのシリンダー部品42は、概略46で示されるパイロンシリンダーを包囲しており、一方、パイロンシリンダー46は、流体圧流体、水、空気又は他の適当な流体のような流体48を含有する。パイロンシリンダー46は、計器40のニップル52に螺合して図2に示される出口孔ポート50であって、パイロンシリンダーから計器40への流体48の流体圧力の連通を可能とする該出口ポート50を有する。ピストンロッド部品44は、ロッド部品54とピストン部品56により構成される。ピストン部品56は、シリンダー46の内周面に摺動状に係合する。図2に具体的に示されるように、58のOリングシールは、流体48に加えられる圧力がピストン部品56で漏出しないことを目的として含まれる。圧力シリンダー及びピストン組合せ技術の当業者は、ピストン/シリンダー壁の直接接触、ピストンリング、及び、ピストンに適用される弾性シールを含む、圧力シリンダー内にシールを保持する広範な種類の手段を認められるであろう。そのような組合せの全ては、この発明によって考慮されている。
【0036】
すなわち、作動において、加圧ベース12に加えられる圧力は、パイロン13に伝達され、そこで、パイロンシリンダー部品42と流体48を伴うパイロンピストン56の間の相互作用が、加えられた力をロッド部品54に伝え、これにより、パイロン13からの力が加圧ヘッド14へと伝達される。圧力は流体48に加えられるので、加えられる関係圧力を計器40の読みによって決定することが可能である。計器40が、圧力がそれを介して被治療者に伝えられる表面領域を補整するべく計器の読みを調節するために設けられた手段で構成されるならば、加圧ヘッド14及び/又は加圧チップ32を介して被治療者の組織に加えられる実際の力は、計器40の読みによって決定することができる。
【0037】
図3及び4に戻るならば、図3は、この発明の装置によって圧力が加えられている状態の被治療者を示す。図4は、剛性支持物に固定され且つ遠隔読取計器を備えたこの発明の装置を使用して圧力が加えられている状態の被治療者を示す。図3を参照するに、CPT治療の遂行を目的としてCPT装置を使用する場合、治療専門家は、彼の手70で、CPT装置10の一部としてのハンドルグリップ16を握る。加圧ヘッド14は、被治療者74上の治療士によって選択された圧点72に位置付けられる。矢印76により示される力が治療士によって加圧ベース12に加えられると、その力はパイロン13を介して加圧ヘッド14に伝えられる。被治療者74の体又は筋力が、治療士によってCPT装置に加えられる力に耐える。治療士は、78のような、計器40の圧力の読取りの、視覚監視の線により、加えられる圧力を決定することができる。
【0038】
図4を参照するに、CPT装置の別の実施例が80で示される。図4中、加圧ベース82は、マウント88を使用して固定支持物86に取り付けられる。加圧ベース82は、ヒンジ91とヒンジピン92の周りの可動枢軸90によってパイロン83に係合する。この特定実施例では、スイベル94は、パイロン83の一部として含まれており、装置の広い範囲での動作を可能とする。枢軸90とスイベル94のような部品は、この発明の全ての適用において必要ではなく、また、剛性支持物に取り付けられた全ての装置においても必要ではない。マウント88によって加圧ベース82を剛性支持物に固定することによって、被治療者は、治療専門家の直接的な助けなしに、CPT治療を遂行することができ、また、治療士の診療所外でCPT治療を利用することができる。被治療者96は、圧力が1以上の圧点72に加えられるように加圧ヘッド84を位置付ける。枢軸90及びスイベル94は、それを介して1以上の圧点72へ圧力を適用する広い範囲の位置を、被治療者96に対して可能とする。マウント88の取付位置に依拠しつつ、被治療者96は、被治療者の体の多くの箇所に圧力を伝えることができる。CPT装置は、被治療者が、立った状態か、座った状態か、もたれかかった状態かに係りなく、被治療者96の前面又は背面への圧力適用を可能とするように取り付けられることができる。CPT装置は、被治療者の組織に圧力が加えられたときに、マウントの動きが制限される限り、天井、床、又は、家具に取り付けられることが可能である。さらに、加圧ベース82は、追加的なスイベル、枢軸又は位置付け手段を提供する延長アームに取り付けられることができる。
【0039】
図4に具体的に示されるように、被治療者96は、圧点72への圧力発出に必要な力98を、筋肉活動、体重効果、等を介して、供給する。図4に示すように、力は、被治療者96の背面の圧点に加えられている。被治療者が加えられる力を監視するため、遠隔計器100であるこの発明の力読取部品が延長された圧力連通部品102によってパイロンシリンダー部品に接続される。圧力連通部品102は、加圧された管含有流体48として実施されることができ、また、代替的には、ワイヤー式デジタル圧力表示計器に接続されたパイロンシリンダー部品に圧力変換器を連絡接続する金属線とすることができる。圧力の読取は、この発明の装置を使用する者に認識可能な、デジタル式手段、アナログ式手段、聴覚手段、又は他の手段を含む各種の手段によって達成されることができる。圧力変換部品と力読取部品の間の接続は、変換器と読取部品を連係するに有効な種々の方法によって達成されることが可能である。計器100の遠隔読取能力が、被治療者がCPT装置80を直接視認する関係にない場合であっても、被治療者96が計器100によって表示される適用圧力を監視することを可能とする。同様に、装置10は、計器100のような遠隔読取計器を含むCPT装置によっても実施される。装置80のような遠隔読取CPT装置を使用して、治療専門家は、計器の視野を図1の装置10内の配置のように制限する方向で被治療者へCPT治療を施すことができ、被治療者に適用される圧力の監視を継続することができる。この発明の別の実施例では、圧力が加えられる間に適用圧力を監視する治療専門家の能力を改善する方向を指し示すように、計器40又は100等の面を構成することが可能である。
【0040】
この発明の効果の1つとして、指による既存のマッサージ装置は、適用圧力を監視する手段及び治療士が適正な圧点に深い力を正確に発出することを可能とする手段を欠いていると考えられる。当業界に存在する或る指圧装置は、圧力読取りを提供する原理的な手段を提供する。例えば、1972年12月19日付けアイ.エヌ.トフネスに発行された米国特許第3706309号に開示の装置を参照されたい。広範な種類の圧力発出ヘッドが利用可能であるが、それらは、深い圧力の発出には適しておらず、また、従来技術圧力装置を使用する治療士は疲労及び負傷し易いことから、CPT治療での使用に良く適してはいなかった。一例として、1998年10月6日付けにてザーベイに発行された米国特許第5817037号は、困難又は疲労を伴わずに、治療士が、選択された圧点に圧力の適用を継続することを容易には可能としない。トフネス及びザーベイの発明のような装置は、それが不可能ではないとしても、その装置の側面上に目盛りを見ることは全く非実際的であるので、被治療者が彼自身の背中に特定の量の圧力を加えることを決して可能としない。
【0041】
CPT装置の発明は、理想的には、圧力変換部品を有する。図1及び2内の計器40は、流体48と直接連通関係にあり、1つの実施例ではダイヤフラム型の計器であり、これにより、流体48の流体圧力はダイヤフラムの変位を生起し、この変位が計器40の針の作動に変換される。この発明での使用に適した圧力変換器は、また、圧力差を電気的に検出することによって機能可能である。当業界では、機械式変位型の計器の他に、多くの型の圧力変換器が知られている。
【0042】
この発明の重要な特徴は適用圧力を容易に認知可能な読取に変換する手段にあることを考慮しつつ、同一目標を達成し且つCPT治療実施に有用な装置を供給すべくパイロンの組立てにおいて他の構造の採用が可能である。この発明は、流体48及び流体圧計器40をバネ偏倚システムで置換したパイロンで実施することが可能であり、このバネ偏倚システムは、概略46に位置付けられるパイロン構造体内設置のバネの圧縮を機械式計器又は同様に計器40内に位置付けられた機械電気式計器へと変換する。
流体48は、該流体が流体を支配する物理法則に従って概略挙動する限り、多数の異なる流体実施例とともに機能することができることは明白であろう。例えば、既述のようにそして他の箇所で述べたように、流体48は、流体圧流体、油、水、又は、CPT装置に適合可能な物性を備えた他の液体のような比較的に圧縮困難な物質とすることができる。さらに、前記流体48は、空気のような気体の全部又は一部に、例えば、窒素又は希ガス、気液平衡である不活性ガスを含ませることも可能である。流体の圧縮性が重要である、特定の適用、装置を経済的に使用するための前記流体の十分量の有用性、及び、CPT装置によって被治療者の体に与えられる圧力を制限し又は広げる能力、には、異なる流体が適合可能である。
【0043】
図4に示すように、加圧ベースが固定支持物に取り付けられ場合、被治療者の体全体にCPT治療を適用する能力は、加圧ベースの固定位置によって制限される。
【0044】
既述のように、この発明の装置及び方法は、既存の疼痛発作誘発点治療、ポジショナルリリース治療、及び指圧治療に容易に利用されることができる。しかしながら、前述の技法は、筋膜疼痛発作誘発点(すなわち、筋肉痛といわれる)に関連する疼痛の緩和に主要に集中されるのに特に適している。しかしながら、この発明は、広範な種類の組織から発生する疼痛の処置を可能とする。図5及び6に戻るに、当業界で規定するポジショナルリリース点又は筋膜疼痛発作誘発点の位置の図解が示される。図5は、2002年キャノンにて規定された、ジョーンズによって確認されたポジショナルリリース点の位置を示す女性の体の前面図である。屈曲挫傷と共通的に関連する下記のリリース点が示される。すなわち、側頭鱗120、眼窩神経121、前肩峰鎖骨122、眼窩下神経123、闊背筋124、前7番頸部125、前7番胸部126、陥凹上方肋骨127、前8番胸部128、橈骨頭部129、前9番胸部130、腸骨131、内側烏啄132、親指と指133、前2番腰椎134、内側膝蓋骨135、側方半月軟骨136、側方膝腱137、内側足関節138、足関節の屈曲挫傷139。図6は、延長挫傷に共通的に関連する体の後側の筋膜疼痛発作誘発点の相対的位置を示す。すなわち、蝶形骨基部150、右ラムダ縫合151、外後頭隆起点152、椎間張力機能障害153、後肩峰鎖骨154、上方腰椎155、側方肘頭156、上極5番腰椎157、後側方転子158、仙腸骨159、後内側転子160、161、前十字形靭帯挫傷162、腓腹筋163、後十字形靭帯挫傷164、側方足関節挫傷165。図5−6内の筋膜圧痛点又は疼痛発作誘発点は、特定の負荷に応じて両側にあると信じられるが、明瞭さのために図5−6において体の一側の上のみに示されている。特定の位置は、相対的であり、被治療者の間において、また、目標とする疼痛を引き起こした特定のトラウマに関連して、変更し得る。異なる位置は当業界において広く出版されているので、知られている点の全てを特定してはいない。図5−6の図面は、女性の体の上に表示されているが、専門家は、リリース点及び/又は疼痛発作誘発点は、また、男性の体にも生ずることを認めるであろう。これらの位置は、その全てではないが、その多くが、両性の同一の相対的位置に生ずると予測される。
【0045】
この方式及び方法を使用する治療士は、適合する加圧ヘッドを選択して加圧ヘッドの加圧チップ又はフィンガーを被治療者の適合する圧点に対して位置付ける。治療士は、典型的には、加圧ベースを治療士の体にあててその加圧ベース上に寄りかかることによって、加圧ベースに圧力を加える。治療士によって加えられた圧力は、パイロンを介して加圧ヘッドの加圧チップ/フィンガーに伝えられる。加圧チップ又はフィンガーの位置は、パイロンのグリップ上の治療士の手によって制御可能である。加えられる圧力のレベルは、圧力メーター、又は、治療士の経験又は被治療者の激痛の徴候によるような、他の手段によって監視される。CPT装置により、治療士は、自身の指のみを使用した場合よりも大きな総計圧力と長い持続期間と大きな再生可能性を伴って被治療者の目標領域に圧力を発出することが可能となる。再度、図3及び4を参照するに、他の人に治療を施す場合の治療専門家又は自己治療を行なう被治療者は、触診能力、訓練、及び/又は広範な診療経験によるかに係らず、例えば、上記に特定した及び図5乃至6の点の1つである要治療組織箇所の位置を決定する。加圧ヘッド(図3中の14)及び加圧フィンガー72は、選択された位置に適用される。次に、圧力が加圧ヘッドに加えられ、加えられた圧力は、パイロン部品を介して、加圧ヘッド、加圧フィンガー、そしてかくして目標とされた組織部位へと加圧治療のため伝えられる。図3及び4に示される装置によって、加えられた圧力は、圧力計器40又は遠隔表示装置100によって計測される。治療士は加圧治療を開始し、そして、計器の読みと被治療者の疼痛に応じて装置に加える力を調節する。この発明の方法を実施する場合、疼痛の緩和又は他の治療効果を得ることができるように、圧力は、延長された時間の間、組織部位上に維持される。すなわち、目標組織に加えられる圧力及び/又は力の意識が、処置時間の間での最良の治療効果の達成を可能とする。
【0046】
筋膜疼痛症候群の処置に加えるに、この発明の装置は、腱症、粘液包炎、頸部疼痛、片頭痛、頭痛、側頭下あご骨関節機能障害(TMJ症候群)、背部疼痛、慢性疼痛、腰痛、坐骨神経痛、側わん症及び他の脊柱変調、毛根管(手首疼痛)、関節症、スポーツ負傷、反復挫傷損傷、挫傷/挫傷/運動競技の負傷、慢性ストレス及び/又は緊張、緩和、疼痛/痙縮の軽減、線維筋肉痛、慢性疲労症候群、運動性減弱、運動制限、関節固定、体の機能障害による運動消失、体の機能障害、筋肉の弛緩、体位不調/筋肉ノリハビリテーション、リンパの排液、及び循環の改善を含む多数の治療適用に有用である。治療適用のリストが示すように、ポジショナルリリース技法及び筋膜疼痛症候群に関連する特定の疼痛の中心は、この発明の方式、方法及び装置の使用を介して治療効果を達成すべくそこに圧力が加えられる1組の組織目標のみを表している。筋骨格治療装置を使用する当業者は、各種の処置様式に対するこの発明の方式及び装置の適用を認めるであろう。考えられる特定処置養生法の或る特定的記述が、以下の実施例の中に開示される。
【0047】
装置構造の当業者は、CPT装置及び附属品は、この発明の特徴が達成される限り、特定の機械式又は電気式のシステムに限定されないということを認めるであろう。遠隔圧力表示ディスプレイを備えたこの発明の別の実施例及び装置が、図7に示される。図7は、モジュール式加圧ベース172とトランスポンドパイロン173とモジュール式加圧ヘッド174を有するトランスポンド(transponding)CPT装置170の断面図である。加圧ヘッド172は、ヒンジ部品176を備えて図7内に実施されて示される。ヒンジ176は、軸178と板180をパイロン173に接続して、ヒンジ部品176を中心とした広い弧に沿っての板180の再位置付けを可能とする。加圧ベース172は、ヒンジ部品176の一部として形成されたネジの形成された軸184によって、概略182で位置付けられる内周にネジの形成された穴に螺合して示される。スイベルは、また、ヒンジ部品176内に含まれることが可能であり、又は、加圧ベース172は、ネジの形成された軸184を中心として回転することができる。すなわち、加圧ベース172は、パイロン173の上端の周りのいずれの方向近くにも配置可能であり、圧力発出のための装置の位置決めにおいて治療士に顕著な柔軟性を供する。加圧ヘッド174は、図7中に、パイロン173の端部の外周ネジ188に螺合する内周にネジを形成した穴186を備え、概略ディスク形状として示される。加圧ヘッド174は、ディスク形状のプラットフォーム190と2つの加圧チップ192と伴に示される。
【0048】
ここで、図7に示されるCPT装置170のパイロン173を参照するに、パイロンは、加圧ベース172を介して加圧ヘッド174に加えられる力を決定するための手段を提供する圧力変換器200を有する。パイロン173は、図7に示されるように、シリンダー部品202とピストンロッド部品204とから構成される。パイロンシリンダー206は、流体208を含有し、パイロンシリンダーから圧力変換器200への流体208の流体圧連通を可能とする。すなわち、作動において、加圧ベース172に加えられた圧力は、パイロン173に伝えられ、そこで、パイロンシリンダー部品202とパイロンピストン206の間の流体208による相互作用が、パイロン173からの加えられた力を加圧ヘッド174に伝達する。
【0049】
流体208に圧力が加えられると、圧力トランスポンダー200によって、関連する適用圧力が、201でのように遠隔圧力積分器212へと送信(transpond)されることができる。210でのような圧力の送信(transponding)は、示されるように、無線発信機によって、又は、有線接続によって、又は、流体208への物理的接続の手段によって達成されることができる。無線受信器、集積回路、及び制御手段が、ケース214内に含有されている。遠隔圧力積分器212は、調節ダイヤル218であって、例えば、加圧チップ192の表面領域を補正すべく表示器の読みを調節する手段を提供する調節ダイヤル218とともに構成されることができ、この表面領域は、非係合式スイッチ又はバネスイッチ220を押すことによってメーター216上に表示されることができる。安全に関する特徴として、LED216は、CPT装置の最終使用後、加圧ヘッドの表面領域が表示された時にのみ点灯して、加圧ヘッド交換に続く誤った圧力表示を回避する。遠隔表示器212は、また、調節ダイヤル222とともに構成されることができ、この調節ダイヤル222は、もっとも典型的には限界超過表示である圧力限界を設定するのに使用されることができる。非係合式又はバネスイッチ224の押圧により、メーター216上に圧力限界設定が表示される。加えられた圧力が予め設定された限界に近い場合には、LED228は点滅し、圧力限界に到達した場合には、連続して点灯する。遠隔圧力積分器212には、限界超過状態についての可聴表示器も、連結されることができる。すなわち、この発明の装置での調節様式の包含が、この装置での被治療者の必要に関する専門的評価に基づく異なる圧力レベルの適用へのプログラムを可能とする。
【0050】
説明は、ここで、第1にパイロン部品の様式のより完全な説明で開始するCPT装置の部品の詳細な説明、次に、加圧ベース部品の説明、最後に加圧ヘッド部品の変更例の説明に向かう。この発明のパイロン部品は、示されたような、多数の態様に実施されることが可能である。少しだけ図1及び2に戻ると、パイロン部品は、図1及び2内に13にて示されるように、シリンダー及びピストンとして好ましくは実施される。パイロン部品の長さは、好ましくは、長さにおいて約5cmから約120cmである。パイロン部品の断面は、例えば、円形、楕円形、矩形、正方形、又は六角形である。パイロン部品の外径は、好ましくは、約1cmから20cmであり、より好ましくは、約2cmから10cmである。パイロン部品の外径は、パイロンの形状が何であろうと、装置使用中でのパイロン部品の構造的欠陥を避けるために十分な構造的支持の提供のため、少なくとも0.5cmであることが期待される。図2にピストン56、シールリング58及び流体48とともに10で示されるが、ピストンの圧縮は、伝達される圧力を計測して送信(transpond)する手段に沿う圧力発出の達成を可能とする異なる機構によって励起される。すなわち、ピストンロッド部品44とピストンシリンダー42は、また、バネ偏倚、又は、流体、空気、又は油圧ポンプ又は圧縮機又は電気ギヤ又はスクリュウドライブ装置、及び/又は電気又は空圧ハンマー型装置によって励起されるシステムを採用する構成内に実施されることができる。
【0051】
パイロン部品は、また、効率的圧力伝達の目標を達成する別の構造内に実施されることができる。図1、4及び7内に主要円筒構造体とともに示されるが、パイロン部品は、或る角度でのヘッド又はベースへの取り付けに適合した構成にて、又は、パイロンが凹断面を備えるようにその外壁を湾曲した構成にて、円筒形状であるか、直線形状であるか係わらず、特定の使用のための多数の形状を有することが可能である。
【0052】
典型的な作動においては、加えられる圧力の圧力表示のための部品とともにCPT装置が使用される場合、この装置は、加圧ベースのみに加えられる圧力によって作動せしめられる。或る適用においては、圧力は、加圧ベースにのみ加えられるが、加圧ヘッド位置のより強化された制御が望ましい。図8に示されるように、CPT装置250は、治療士がパイロンを彼の前腕に固着することを可能とし、圧力付加での向上された制御を提供し、圧力を加えるための上腕の使用を可能とする。装置250は、加圧ベース252と人間工学的設計のパイロン253と調節可能直線加圧ヘッド254を有する。加圧ベース252を取り付ける手段は、258に設けられる。加圧ベースの湾曲板260には、凹状上面が形成され、これは、その凹面が治療士の上腕周囲への適合を可能とする寸法で設けられる。パイロンロッド部品が264で示されるように、パイロンシリンダー部品は、262で示される。パイロンハンドル266は、パイロンシリンダー部品を収納し、好ましくは、弾性材料で構成される。パイロンハンドルストラップ268は、パイロンシリンダーに直接、又は、示されるようにパイロンハンドル266に、のいずれかで取り付けられる。好ましくは、パイロンストラップには、フックループファスナー、バックル又はスナップが設けられる。パイロンロッド部品264は、好ましくは、弾性材料で形成された人間工学的に形成されたハンドグリップ270を備えるように構成され、ハンドグリップ270は、ロッド264上の位置に接着されるか、ロッド264に沿って摺動するか、のいずれかである。ハンドグリップ270がロッド264に接着されない場合では、治療士の関係する腕によって加えることのできる圧力は制限され、圧力トランスポンダー278によって提供される適用圧力の読取は、より顕著な正確さを有することとなる。CPT装置によって提供される加圧ベース、ハンドル及びグリップを使用するため、図9に示されるように、専門家は、彼の手272で人間工学的設計のハンドグリップ270を握る。治療士の前腕は、(図8の)パイロンハンドル266に沿って存在し、その前腕は、パイロンハンドルストラップ268により、パイロンハンドルに対して取り外し可能に固定される。次に、凹状に湾曲した加圧ベース板260は、治療士の肘の比較的近くで、治療士の上腕周囲に適合する。そのような位置付けによって、治療士は、選択された位置へと加圧ヘッドを注意深く案内して設置することができ、続いて、治療士の上腕及び肩の強力な筋肉を使って有効な力を加えることができる。さらに、追加的な圧力が所望される場合には、加圧ベース板上に寄りかかって、治療士の体重を利用することによって追加的な力を提供することが可能である。
【0053】
既述の説明から明らかであるように、パイロンシステムの構造は各種の形態をとることが可能である。追加的形態には、また、装置の長さ寸法を延長するため又は他の方向での装置の使用を可能とするため加圧ベースとパイロンの間に取り付けられる選択任意なパイロン延長部品を含む。
【0054】
この発明の1実施例では、この発明のモジュール式装置は、モジュール式加圧ベースと、パイロンと、モジュール式加圧ヘッドを含んで構成されることができ、パイロンは、計器又は圧力トランスポンド装置なしに構成される。この場合、被治療者に経験された疼痛又は治療士の経験のような、適用圧力の他の指標が、圧力報知計器によって典型的には提供されるフィードバックと部分的に置換することが可能である。すなわち、連続加圧療法であるこの発明の方法は、圧力報知部品の含有なしに、より原理的なそしてより他覚的な方法で実施されることができる。CPT治療方式のパイロン部品の前述の実施例は、この発明の方法により深い連続圧力の発出に使用するため特殊化した治療装置を提供する。他の適用では、そのように特殊化された装置は必要ではなく、所望されない。すなわち、パイロン方式の特定部品は、例えば、既存治療方式の加圧ヘッドのような当該方式の他の部品を有効に使うために単純化し又は除去することができる。特に、単純化されたパイロン部品は使用されることができ、これは単にこの発明のモジュール式の加圧ベースをこの発明のモジュール式の加圧ヘッドに接続して圧力トランスポンド部品又は圧力計器によって提供されるフィードバックなしでの加圧ヘッドの使用を可能とする。
【0055】
ここで、この発明の加圧ベースのより完全な説明に向かうに、好実施例では、治療士の体は、この発明の方法及び方式の実施に必要な基本的な力の源として作用することを、まず強調されるべきである。治療士の体は、好ましくは、力を加え且つ加圧ベースを支え、そして、処置されるべき被治療者の患部領域へと圧力を加えるべく使用される。加圧ベースは、体に対して保持されることができ、力は、以下の体部位、すなわち、わきの下領域、胸、腹部、尻、陰部領域、上脚、下脚を含む、手、肘、腕と肩の関節、によって加えられる。圧力を加えるためには体の他の部分、例えば、足の使用が可能であるが、ほとんどの治療士は、他の体の部位で被治療者に加圧するのに及び効率的な治療のための十分なコントロールを保持するのには機敏さが不十分である。支持体に取り付けられた加圧ベースによって(図4参照)、圧力は、背中、頭又は足の裏のような他の体の部位に加えられることが可能であることは認識されるべきである。
【0056】
既述したように、図1及び2の加圧ベース12は、ハンドグリップ16を握った状態で、手で圧力を加えるのに特に適している。加圧ベース12は、また、圧痛点に加えられる力の注意深い設定と優れた制御とにより、被治療者の疼痛の閾の決定を可能とする診断過程に適している。この発明の方式のモジュール式の特徴を示しているが、ハンドグリップの加圧ベース12は、図4に示されるパイロン80及び図7のパイロン170のそれを含む各種のパイロン構成に取り付けられることができる。診断過程に使用される遠隔圧力積分器に沿った加圧ベース12とパイロン170の組合せが、治療士に被治療者が耐えることのできる疼痛の量を他覚的に決定する機会を提供し、そのデータは、例えば、被治療者及び故障休暇から復帰する被治療者の能力の評価に使用するための治療過程を追跡調査するべく手の操作により又は自動的に記録されることが可能である。図4に示されるように、加圧ベース82は、適当な固定支持物に取り付けられることができ、さらに、ヒンジ90及びスイベル94のような調節手段が設けられる。図7は、凸面を有する取り外し可能な加圧板180を備えた蝶着された加圧ベース172を示す。板180は、胸骨、わきの下、腹部、及び陰部のような治療士の体の凹面に簡単に当接することができる。当業者が認識するように、板180は、異なる治療士及び異なる解剖学的領域に適合する範囲寸法内に、最適の方法で製作されることができる。蝶着された加圧ベース172の調節可能な方向配置の特徴は、改善された機械的効果と最適な力の適用のために、治療士が加圧ベースを位置付けることを可能とする。例えば、専門家は、加圧ベース板180を胸骨の上に位置付けることができ、横になっている被治療者の上に寄りかかりつつ、立った位置からの適用圧力を維持するためにヒンジ176の角度向きを調節することができる。図8及び9に関連して説明したように、加圧ベース252は、治療士の腕にストラップでとめられたときに特に有効である。治療士の腕は、加圧板260のへこみの中に配置し、前腕部周囲を締め付ける(パイロン部品の一部としての)選択任意のベルト268により固着され、組み立てられたCPT装置に改良された制御を提供する。このような構成は、また、被治療者の組織に加えられる有効な力を倍加する。
【0057】
加圧ベースは図8の板260のように成形されるが、肩及び/又はわきの下の加圧ベースとしては、より大きな寸法が有用である。図11−17は、各種の加圧ベースの透視図及び断面図を示す。再度、これらのベースは、多数の寸法で構成されており、各種解剖学的部位及び個別治療士に適合するように寸法が決められていることを留意されるべきである。図11及び12は、凹状円形加圧板310とネジを形成した取付け軸311を備えた加圧ベース302を示す。より大きな凹状ベースを上脚又は下脚とともに使用することができる。ベース302のような凹状ベースは、また、胸、腹部、尻、陰部、及び下脚の凸面上に該ベースを位置付けることによって、圧力を加えるのに有用である。図13及び14は、凸状円形加圧板313とネジを形成した取付け軸314を備えた加圧ベース312を示す。ベース312のようなより大きな凸状ベースは、胸、腹部、尻、陰部、及び脚の凹面上に該ベースを位置付けることによって圧力を加えるのに有用である。
【0058】
図15及び16に示される加圧ベース316は、概略、円形加圧板317と取付けネジ318を有する。加圧ベース316は、物理治療士の体の上への該ベースの設置に関する顕著な柔軟性を可能とする人間工学的特徴を有する。加圧板317を詳細に見ると、その円形形状が、板の2個の両側での円形板の楕円部分の除去によって中断されていることが分かる。すなわち、板317は、完全な円形状の同様の寸法の加圧板が、専門家にとっては快適ではない箇所、例えば、肩、胸部、又は陰部に快適に適合する。凹形状の人間工学的設計の加圧板は、図13及び14の加圧板313の両側からの楕円部分の除去によって作成されることが可能である。最後に、図17は、構造支持物上に弾性材料での形成が可能なように、(2つの手に適合して示される)人間工学的に形成された把握部321を備えた加圧ベース320を示す。シャフト322は、把握部321の構造支持物に堅く取り付けられ、ネジ形成部分323のような取付け手段が設けられる。同様の加圧ベースが、1つの手に適合するように作成される。
【0059】
加圧ベースは、好ましくは、1つのパイロンを支持するが、或る場合(例えば、固定支持物)には、2又は3又はそれより多い数のパイロンを支持することができる。単一パイロンに取り付けられた二重ベースは、また、治療士の快適さを増すため、また、被治療者に加えられる力を増すために使用されることができる。ベースの加圧板部分は、例えば、円形、楕円形、正方形、又は六角形のような異なる形状を有することができる。ベースは、ベースの位置を治療士の体の上に維持するための図8のパイロンハンドルストラップ268のようなベルト又はストラップを備えることができ、これにより、被治療者の体の上にヘッドを位置付けて治療士の手を利用可能な状態にとどめることが可能である。
【0060】
最後に、この発明の加圧ヘッドのより完全な説明に向かうと、まず、CPT装置の加圧ヘッドは、疾病又は負傷によって影響を受けた被治療者の体の領域への圧力の適用は点接触であるということが明白である。すなわち、この方式の加圧ヘッドは、処置される体の部分の寸法及び解剖学的構造に適している。図1及び2に簡単に言及するに、概略ディスク形状としての、加圧ヘッド14が示される。そのようなディスク形状は、装着されるべき多種の加圧チップ又は加圧フィンガーを可能とすることから、加圧ヘッド構成の好実施例である。プラットフォーム30の寸法は、装着される比較的多い又は比較的少ない加圧チップ32に適合するように、そして、処置される解剖学的部位への適合が改善されるように、変更されることが可能である。プラットフォーム30は、0から4の加圧チップ32の係合に適することが可能な4つの穴34とともに示される。図7に向かうに、加圧ヘッド170が、2つの加圧チップ192を備えた平坦デイスクプラットフォーム190として断面で示される。さらに、図18に向かうに、5つの加圧チップ344を備えたディスク形状の加圧ヘッド340が示される。ヘッド340は、また、ヘッド340のシステムパイロンへの取り付けと取り外しを可能とするプラットフォーム342とパイロン取付け手段346を含んで構成される。加圧ヘッド340は、例えば、緊張性頭痛又は片頭痛の処置での、被治療者の頭骸骨の後への適用に有用な加圧チップの配列を有する。明白であるように、各種の加圧チップ寸法及び1つから約40又はそれより多い数の加圧チップを備えた同様の加圧ヘッドが造られることが可能である。ディスク形状の加圧ヘッドの好実施例では、プラットフォームは、1,2,4,5又は14個の加圧チップを支持する。
【0061】
特定の処置養生法に適する加圧チップの各種の形状がある。図18の加圧チップ344は、軸部分348と面部分350を有する。加圧チップ344の面縁352は、軸348と面350の間のとがった転換部分として作成される。図1及び2に示されるように、加圧チップ32は、面取りされた縁によりむしろ丸くされた先端部を有する。そのような構造は、力を集中された領域に加え、ある程度深く位置付けられた焦点に対し圧力を加え得る。面取りされた縁は、組織損傷及び/又は裂傷又は摩損を回避又は最小化する。より狭い又はよりとがった加圧チップは、治療のための圧力を深く位置する組織目標に適用する潜在性を有する集中された圧力を加えることができる。
【0062】
加圧ヘッドの変更例が図19に示されている。この実施例の加圧ヘッド360は、単一加圧チップを有する。加圧シャフト362は、加圧面364とパイロン取付手段366を支持する。加圧面364には、球面状縁370に沿った中央穴368が形成される。加圧ヘッド360は、被治療者の体のへこんだ体表面又はどこか他の部分上の加圧治療に特に適している。ここで、図20及び21に向かうに、加圧ヘッドは、加圧ヘッド376及び386に示されるように直線状配列の加圧チップとともに形成されることが可能である。加圧ヘッド376は、付加した加圧フィンガー380を備えた加圧ヘッドボデー378に構成される。加圧フィンガー380は、フィンガーシャフト382と球面状加圧面384を有する。同様の加圧ヘッドは、3又はそれより多い数の直線状に配設された加圧フィンガーとともに形成されることができる。図21内に透視図で示される加圧ヘッド386は、加圧ヘッドボデー388に付加された4つの離隔された直線状に配設された加圧フィンガーを有する。加圧ヘッド386は、2つの型の加圧フィンガーとともに形成される。加圧フィンガー390は、加圧フィンガー380と同様であり、その加圧面394は平坦であるが、フィンガーシャフト392と概略球面状の加圧面縁396を有する。加圧ヘッド386上の第2の型の加圧フィンガーは、角度の付けられた加圧フィンガー400である。加圧シャフト402は、角度の付けられた加圧面404と面取りされた加圧面縁406を終端とする。加圧面404は、加圧ヘッドボデー388と加圧フィンガーシャフト402の長軸の両者に対して概ね45度の角度で配設される。加圧ヘッド386上の加圧フィンガーの方向配置は、治療士の4本の指の方向配置を真似たものである。加圧ヘッド386は、背骨又は首の軸に垂直なように凸状表面を横切って圧力を加えるのに適している。簡単に図8及び10に戻ると、調節可能な加圧ヘッド254が示されている。加圧ヘッドボデー280は、内周にネジを形成された穴276として示されるパイロン取付部品を有する。加圧ヘッド386と同様に、角度の付けられた282と丸みの付けられた284である2つの型の加圧フィンガーは、図10に断面で示されるように、加圧ヘッドボデー280内に取外し可能に装着されることができる。代替的には、フィンガー282のような同一加圧フィンガー又は4より少ない数のフィンガーが、加圧ヘッドボデー280上に装着されることができる。加圧ヘッドボデーのスライダー286は、図10に示されるように、専門家が加圧ヘッドの幅を調節することを可能とし、かくして、加圧フィンガーが被治療者の処置目標に正確に位置付けられることを可能とする。
【0063】
加圧ヘッドの変更例が、図22−24に示される。図22を参照するに、加圧ヘッド410は、2つの離隔された直線形状の加圧チップ又はバー414と416を支持する加圧ヘッドボデー412とともに形成される。バー414及び416の寸法並びにバー間隙418は変更可能である。このような加圧ヘッドは、アキレス又は膝腱のような腱に接する領域への深い力の適用、又は、柔軟又は負傷腱組織への力の適用なしに腱又は靭帯の結合箇所に力を適用するに適している。図23に示される加圧ヘッド420は、同様に、ボデー422、2つの離隔された直線形状の加圧バー424と426で形成され、バーの間隙430の幾分かを占める腱バー428を備える。すなわち、バー424と426は、腱に接する組織に格段の圧力を加えることができ、同時に、削減された力が腱バー428によって腱に加えられることができる。そのような圧力ヘッドは、他の使用に対しても適用可能である。図24は、パトイ(patoi)構造として作成される加圧ヘッド440の変更例を示す。加圧ヘッド440は、ボデー442及び加圧フィンガー444とともに形成される。加圧フィンガー444は、比較的短いシャフト446と、中空の加圧フィンガー面448と、球状面縁450を有する。加圧ヘッド440の加圧フィンガーは、三角の方向配置に配列される。このような加圧ヘッドは、腱付着又は筋肉繊維症の処置に有用である。
【0064】
ここで図25を参照するに、全体的に、平たくされた人間の手のような形状にされた加圧ヘッド460がある。ボデー462は、ボデー462に付加された弾性材料製のヒール464を備えた、比較的硬い材料で形成される。ボデー462は、平たくされた加圧フィンガー466へと延在する。取付部品468は、好ましくは、概略470で示される、位置付け可能なスイベル、枢軸、及び/又はヒンジを備えて形成される。すなわち、加圧ヘッド460は、適当なパイロン及び加圧ベースに取り付けられたときに、治療士自身の手の代用として使用されることができ、治療士を疲労及び負傷から解放し、補助具なしに治療士によって典型的に維持されることが可能な圧力よりも大きな圧力の適用を可能とする。
【0065】
明白であるように、この発明の実施には、広範な種類の加圧ヘッドが使用されることが可能である。特定の加圧ヘッドのフィンガーは、長さ及び/又は形状を変更して作成されることが可能である。規定のフィンガー構成の加圧ヘッドは、異なる解剖学的構造を備える被治療者に適合するように異なる寸法で作出されることができる。この発明の加圧フィンガーは、効果的な治療のために必要な可能な最良な方法に装置が適することを目的として治療士によって所望されるように、凹状、凸状、丸みを付けられた、角度を付けられた、球面状、丸みを付けられた球面状、及び中空チップ又はフィンガー形状の混合のような異なる寸法及び異なる形状で、治療士にとっては利用可能である。多重加圧チップ又は加圧フィンガー(例えば、加圧ヘッド38、280、340及び386のような)を備えた加圧ヘッドに関し、治療士は、被治療者の体の寸法及び要求に最高に適合する各被治療者のための適するヘッドを得るべく、加圧チップ又はフィンガーの最適数、長さ及び形状を選択することが可能である。この方式及び装置のモジュール方式は、物理療法及びマッサージの技術の専門家に顕著な柔軟性を可能とし、被治療者の治療に対する改善された反応を提供する。この発明の装置及び方式のモジュール式の別の利点は、或る加圧ベース部品は、また、加圧ヘッドとしても有用であり、或る加圧ヘッドは、加圧ベースとして機能可能であるということである。特定の治療士の選択に依拠して、この発明の全装置は、使用者の選択で逆にすることが可能であり、その場合にも圧力変換機能と力読取機能は作動可能である。代替的には、加圧ベース部品のパイロンへの取付けは、加圧ヘッドに関する取付けと適合するように、そして、この発明のモジュール部品の偶発的な交換を防ぐように形成されることができる。
【0066】
図26−28は、既述した多種のモジュール式部品を使用したこの発明のCPT装置を示す。このCPT装置480の目的は、被治療者へのマッサージ中に手の使用を可能とする一方、治療士を支援して圧力の適用を可能とすることである。加圧ベース482は、治療士の胸又は胸部領域に適合可能な凹面を備えた、図11及び12に示されるベース302と同様である。パイロン483は、力を伝達するに適しており、加えられ、受容され、及び/又は発出された圧力を決定するに適している。加圧ヘッドボデー486は、弾性材料で形成可能な、対にされた人間工学的設計のハンドグリップ488を支持し、加圧ヘッド484をパイロン483に取り付けるためにヒンジ−スイベル490が設けられる。手表面マッサージ(HSM)加圧ヘッド484は、治療士の手を上面496に支持可能な支持ボデー486によって形成され、下面498上のベアリングは、被治療者の体に適用される加圧面500のような各種の適合構造を備えたモジュール式附属品である。HSM加圧ヘッドを使用して、治療士は、負傷を避け且つ疲労を避けるべく手の保護を確保し、延長された時間にわたり治療の継続を可能とする。治療士の手492は、人間工学的設計の二重グリップ488に接触されて、加圧マッサージを適用する広い面を有することが可能である。加圧ヘッド486は、前縁494と上面496を有する。HSM加圧ヘッド方式の1実施例では、加圧面500は、概略、人間の手のような形状に成形されており、そして、HSM加圧ヘッド484は、図25に見られる加圧ヘッド460の変更例である。人間の手を真似て且つ腕以外の部分からの圧力を加える手段を提供することによって、専門家が治療士の体重を利用して力を加えたとき、手の操作によって加圧ベースに加えられる力に依拠する幾分か強いマッサージを導入する加圧ヘッド484の作動を可能とする。手492は自由に加圧ヘッドを位置付け、加圧ヘッドは適当に動かすことができる。加圧ヘッド484は、ハンドグリップ488に近接する前縁494が設計されており、治療士の手は被治療者の皮膚に接して被治療者の状態の手による感知が可能である。図26−28に図解される装置は、手のひらマッサージの利点の全てを有するが、多重HSMでは、比較的良好な取り扱いと制御の追加的な利点が存在する。さらに、下面498には、治療士の必要に応じて異なるヘッドが装着される。装置480は、人間工学的設計のグリップと各種の取り外し可能なヘッドを備えた比較的広い面を有しているが、伝統的なHSMの利点の全てを提供し、被治療者の比較的良好な受け入れ易さを備えた比較的快適な道具を提供する。
実例
【0067】
この発明の方法、方式及び装置の実施をより良く説明するため。以下の実例が提示される。
実例1
【0068】
図29において、CPT治療を受けている被治療者502は、テーブル504上に横になり、テーブル504は調節可能なフレーム508によって支持される。被治療者502は、CPT治療装置510の手段を介して治療を受けている。装置510は、調節可能な加圧ベース512を介してフレーム508に位置付けられ且つ取り付けられ、圧力は、交換可能な加圧ヘッド514を介して駆動可能なパイロン513によって被治療者502へと発出される。パイロン部品は、516で示される選択された圧点での被治療者の必要についての治療専門家の専門的評価に基づいて異なるレベルの圧力を加えることができる。圧力連通部品540は、パイロン513を駆動する加圧流体の発出が可能である。圧力連通部品540は、圧力制御装置542と連通する圧力を支える。圧力制御装置542は、概略544で示される制御手段により、所望の圧力を発出するように専門家によってプログラムされることが可能である。制御装置542は、また、デジタル表示メーター又は計器のような遠隔読取圧力表示手段546を表示する。
【0069】
制御装置542は、発出された圧力が有効な治療のためには余りに高いか又は余りに低い場合に、誤作動モードを表示する可聴的及び視覚的合図の両方を有するように、医療装置製造業の当業者によって造られることが可能である。付け加えるに、制御装置542に含まれる制御手段544は、予め設定した安全の限界を含むように構成されることが可能であり、これにより、被治療者の安全を危険にする誤作動が発生した場合、装置は、加圧装置を非作動とする誤作動モードに入り、被治療者への過剰な圧力の発出及び被治療者の負傷を回避する。安全予防策として、デッドマン自動停止スイッチ及び手動非常停止スイッチが含まれる(図29中には図示されていない)。
【0070】
図29に示されるCPT治療装置の使用の間、専門家は、CPT治療に対する被治療者の要求を評価する。被治療者は、516で示されるような選択された圧点が加圧ヘッド514に近づくのが可能な配置でテーブル504上に位置付けられる。すなわち、被治療者は、被治療者の体の後面、前面、又はどちらか側の側面上で横になることができる。調節可能な加圧ベース512は、516のような選択された圧点の上方の位置へフレーム508に沿って動かされる。制御手段544は、経験、その被治療者の以前の治療実施要領に基づき、又は被治療者の初見により、専門家によって選択された圧力を発出するように調節される。制御装置542は、所望の圧力を発出するようにプログラムされ、圧力連通部品540に所望の圧力を形成する手段を提供する。パイロン510は、技術者には精通されているように、空圧手段、水圧又は他の密度の高い流体によって、又は電気作動駆動装置によって駆動される装置に実施されることが、既述のように、可能である。
【0071】
プログラム可能な制御装置542の実施により、追加的な安全及び治療表示装置が、容易に含まれる。制御装置542の表示メーター又は計器546は、発出された圧力についてのフィードバックを専門家に提供する(付け加えるに、被治療者は、典型的には、十分な圧力又は過剰な圧力のいずれかが加えられた場合を表示することができる)。また、タイマー、累積的力が付与される停止作動装置(圧力を停止する装置)を含む制御装置542上に設置可能な選択任意の表示装置が有る。別の実施例では、圧力計器は、加えられるべき目標圧力に到達したとの可聴的又は視覚的信号の使用者への能力を含む。この発明の別の実例では、圧力、力、及び時間のパラメーターは、計器上の記録装置を使って記録可能である。そのような1つの実例において、データ記憶装置は、データ記録構造をコンピューターと連係する手段、及び/又は、名前、時間及びデータのような、被治療者の表示についての記録データの注釈のための手段に沿ってデータ記憶装置からコンピューターへとデータを伝送する手段を含む。
【0072】
図29の装置は、図解目的のために示されており、被治療者の体に物理療法を施す場合の補助手段を提供する各種の既存フレームに対して外観的な表面類似性を備えている。図29のフレーム装置の構造は、深いそして再生可能な圧力が配分されることが可能であり、同時に装置によって計測及び/又は検知されて、治療士へのフィードバックを提供する基本的コンセプトを図解する。ある種の状況では、被治療者が、自身の治療士として行動する、この場合、CPT装置の取付部分は固定フレームである。疼痛が検知された場合に被治療者の体に発出される圧力のレベルに関するフィードバックを、圧力変換器が治療士に提供することができるということは、被治療者の間での多様性の故に、この発明の重要な特徴である。メイラスへの米国特許第6267737号に開示のような装置は、CPT療法に使用するに適しておらず、且つ、CPT治療での使用に適用可能な圧力閾の使用者へのフィードバックも提供しない。
実例2: 急加圧処置様式での使用を含むこの発明の方式及び装置の使用のための実例実施要領
A.虚弱な被治療者
1.皮膚接触
2.3秒間の圧力X(3X圧力点までゆっくりと上昇)
3.4秒間の圧力3X
4.34秒間の圧力2X
B.標準的被治療者(比較的強い圧力を使用可能)
1.皮膚接触
2.3秒間の圧力X(3X圧力点までゆっくりと上昇)
3.6秒間の圧力4X
4.36秒間の圧力3X
実例3: 実施要領に従う圧力適用
【0073】
この発明の方式及び装置の限定された力の適用に関するソフトな実施要領又は実例実施要領
1.危険状態の被治療者:例えば、骨粗しょう症の被治療者
1.1 緩やかに進行するプログラム
【0074】
NM Davkor Iを使用して、部位に3乃至5Kg使用圧力を加える(利用可能な装置を使用して)。この療法は、敏感な領域に対してはしばしば痛みが強い傾向があるので、この療法は、被治療者が耐えられる程度に加えられるべきである。数秒の間、圧力を維持し、その後、圧力を緩め、そして、15乃至50秒の間、動かさずに一貫的に保持する。これは、最初、しびれの感覚を生ずるが、疼痛をゆっくりと削減するか又は完全に除去する。
2.危険状態にない被治療者
2.1 緩やかに進行するプログラム
【0075】
NM Davkor Iを使用して、部位に4乃至7Kg使用圧力を加える(利用可能な装置を使用して)。この療法は、被治療者が耐えられる程度に加えられるべきである。その圧力を数秒の間維持し、次に、圧力を緩め、そして、20乃至90秒の間、動かさずに一貫的に保持する。これは、最初、しびれの感覚を生ずるが、疼痛をゆっくりと削減するか又は完全に除去する。
2.2 急速回復プログラム
【0076】
NM Davkor Iを使用して、部位に5乃至8Kg使用圧力を加える。最初、疼痛は被治療者の受忍レベルを超える。数秒後に圧力を削減するが、15乃至50秒の間、その削減したレベルで動かさずに一貫的にその圧力を維持する。これは、最初、しびれの感覚を生ずるが、疼痛をゆっくりと削減するか又は完全に除去する。
実例4: 特定の処置目標のための方式及び装置の使用
【0077】
CPT治療は、以下に概説される装置を使用した連続圧力を適用することによって実施されることができる。この過程を介して、圧力は、連続進行する圧力を使用して、皮膚を通過するように規制され、そして、組織に配分される。深層連続加圧療法は、再生可能な圧力を皮膚と下層の組織とに提供する。この方式は、治療士が、特定の圧点に規定の圧力を加えることを可能とする。この方式は、適用圧力が典型的には伝統的マッサージ療法で使用されるものよりも非常に大きいことから、「深い(profound)」連続加圧と称される。この深いCPT方法は、被治療者の疼痛の深刻な閾に圧力を加え、その後、加えられた圧力を少し削減し、そのようにして疼痛の削減が行なわれる。圧力は、上記の実例に提供された実施要領に従って維持される。
【0078】
各種の適用部位が、上記のこの発明の詳細な説明に記述されけたように、最も知られた物理療法を含む、それらの領域の1つ又は全てに関して使用可能である。CPT治療は、顔、目、腹、腎臓、生殖器、又は他の敏感な領域のような傷つき易い体の部分上への使用は禁忌される。CPT治療への応答に特に適した多数のCPT組織目標箇所が、図30及び31に示される。
【0079】
この方式及び方法を使用する治療士は、適当する加圧ヘッドを選択し、加圧ヘッドのチップ/フィンガーを被治療者の適当する圧点に位置付ける。治療士は、典型的には、加圧ベースを治療士の体につけて加圧ベースに寄りかかることによって、加圧ベースに圧力を加える。治療士によって加えられた圧力は、パイロンを介して、加圧ヘッドのチップ/フィンガーに伝えられる。チップ/フィンガーの位置は、パイロンのグリップの上の治療士の手によって制御されることが可能である。加えられる圧力のレベルは、圧力メーターによって、又は、治療士の経験のような他の手段によって、又は被治療者の激痛の徴候によって、監視されることが可能である。治療士は、ダブコール(Davkor)装置によって、治療士の自身の指のみを使用して可能な治療よりも、大きな総計圧力と、長い持続期間と、大きな再生可能性を達成して被治療者の目標領域へ圧力を伝えることが可能である。
【0080】
この明細書に含まれる発明の範囲を逸脱することなく上記の部品及び方法に一定の変更を作成することが可能であることから、上記の説明及び実例に含有され又は添付図面に示されている全ての事項は、例示として解釈されるべきで、限定する趣旨ではない、ことを意図する。この明細書で特に定義されていない全ての用語は、ドーランド図解医療辞典(Dorland’s Illustrated Medical Dictionary)27版により、又は、ドーランド図解医療辞典に定義されていない場合には、ウエブスター ニュー トゥエンティース センチュリー ディクショナリー アンアブリッジッド(Webster’s New Twentieth Century Dictionary Unabridged)第2版に定義されていると認められる。提示された引用の全ての開示は、参照としてこの明細書に特に加えられる。開示された発明は技術の状態を進歩させるものであり、その多くの利点は説明され且つ請求された事項を含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】組立てられた連続加圧技法装置の正面図である。
【図2】図1の2−2線による前記装置の断面図である。
【図3】この発明の前記装置により圧力が適用される被治療者を示す。
【図4】固定支持物に取り付けられ且つ遠隔読取計器を備えた連続加圧技法装置を使用して圧力が適用される被治療者を示す。
【図5】ポジショナルリリース点の配置を示す女性身体の前側を示す。
【図6】延長挫傷と共通的に関係する選択された筋膜疼痛発作誘発点の相対的配置を指し示す女性身体の後側を示す。
【図7】遠隔圧力表示装置を備えた連続加圧技法装置を示す。
【図8】治療専門家がパイロンを前腕に確保することを可能とするように構成し且つ任意的なグリップを設けた連続加圧技法装置の異なる実施例を示す。
【図9】図8の装置のグリップを保持する治療専門家の詳細図である。
【図10】図8に示すような、調節可能な加圧ヘッドの断面図を示す。
【図11】凹状円形加圧プレート及び螺条付き取付軸を備えた加圧ベースの透視図を示す。
【図12】図11に示される加圧ベースの断面図を示す。
【図13】凹状円形加圧プレート及び螺条付き取付軸を備えた加圧ベースの透視図を示す。
【図14】図13に示される凹状円形加圧プレート及び螺条付き取付軸を備えた加圧ベースの断面図を示す。
【図15】全体的に円形の加圧プレート及び取付ネジを備えた加圧ベースの透視図を示す。
【図16】図15に示される加圧ベースの断面図を示す。
【図17】人間工学的に形成された把握部を備えた加圧ベースの透視図を示す。
【図18】5つの加圧チップを備えたディスク形状加圧ヘッドの透視図を示す。
【図19】単一加圧チップと中央空所を備えた加圧ヘッドの透視図を示す。
【図20】離隔された加圧チップの直線配列を備えた加圧ヘッドの透視図を示す。
【図21】加圧ヘッドボデーに設けられた、異なる形状の4つの離隔する直線的に配置された加圧フィンガーを備えた加圧ヘッドの透視図を示す。
【図22】2つの離隔する直線的形状の加圧チップ又はバーを支持する加圧ヘッドボデーの透視図を示す。
【図23】2つの離隔する直線的形状の加圧バーを備え且つ前記バーの間隙の幾分かを占める腱バーを備えた加圧ヘッドボデーの透視図である。
【図24】パトイ(patoi)構造として構成される加圧ヘッドの変形例の透視図を示す。
【図25】全体的に平坦な人間の手のように成形された加圧ヘッドボデーの透視図を示す。
【図26】被治療者のマッサージの間、両手の使用を可能とする一方、治療専門家を支持し且つ加圧適用を可能とする連続加圧技法装置の透視図を示す。
【図27】グリップに力を付与する両手を添えた加圧ヘッドの領域の透視図を示す。
【図28】図26に示される連続加圧技法装置の加圧ヘッド領域の一部断面図を示す。
【図29】被治療者への圧力の調整された発出を可能とする支持フレームに連続加圧技法装置を取り付けたこの発明の実施例を示す。
【図30】この発明の方法及び装置の使用に応じるに適した選択された相対的連続加圧技法組織の目標位置上に印を付けた男性被治療者の前側を示す。
【図31】この発明の方法及び装置の使用に応じるに適した選択された相対的連続加圧技法組織の目標位置上に印を付けた男性被治療者の後側を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定められた圧点にて動物の体に圧力を適用するための装置であって、
a)取付部品を支えるのに適した延長状パイロンと
b)伝達圧力又は受領圧力の1以上のための、前記パイロンに取り付けられた少なくとも1つの加圧ベースと、
c)伝達圧力又は受領圧力の1以上のための、前記パイロンに取り付けられた少なくとも1つの加圧ヘッドと、
d)前記動物の体に適用される力を計量的に決定するための、前記パイロンに連係する力読取部品とを特徴とする装置。
【請求項2】
治療が進行中に、適用される圧力を遠隔的に監視する部品をさらに特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記パイロンが、さらに、圧力を伝え且つ監視するバネ偏倚手段を特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記パイロンが、さらに、流体のピストン圧縮を特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記圧力が、ダイヤフラム圧力計器によって監視される請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記圧力が、電子変換器によって遠隔的に監視される請求項1に記載の装置。
【請求項7】
マッサージ装置であって、
a)ハンドグリップと取付部品を備えたパイロンと、
b)凹状上面を備え前記パイロンに取付可能な加圧ベース部品と、
c)前記パイロンと連係する圧力変換部品と、
d)圧力を発出し、伝達し又は支えるための、前記パイロンに取り外し可能に取り付けられた少なくとも1つの加圧ヘッドとを特徴とする装置。
【請求項8】
加圧ヘッドであって、
a)圧力供給手段に係合するための部品と、
b)手に係合するために形成されたグリップを備えた上方平坦面と、
c)凸形状の弾性材料で形成された下面とを特徴とする加圧ヘッド。
【請求項9】
調節可能な加圧ヘッドであって、
a)加圧ヘッドボデーと、
b)前記加圧ヘッドボデーに連係するパイロン取付部品と、
c)前記加圧ヘッドボデーに係合する1より多い加圧フィンガーと、
d)前記加圧ヘッドボデーに取り外し可能に係合し、少なくとも1つの加圧フィンガーを備えた少なくとも1つの位置付け可能な加圧ヘッドボデースライダーとを含む加圧ヘッド。
【請求項10】
加圧ヘッドであって、
a)剛性材質の加圧ヘッドボデーと、
b)枢軸、ヒンジ、ボール及びソケットの1以上の周りに位置付け可能なパイロン取付部品及び前記加圧ヘッドボデーに連係するスイベルと、
c)前記加圧ヘッドボデーに取り付けられた弾性材料のヒールとを含む加圧ヘッド。
【請求項1】
予め定められた圧点にて動物の体に圧力を適用するための装置であって、
a)取付部品を支えるのに適した延長状パイロンと
b)伝達圧力又は受領圧力の1以上のための、前記パイロンに取り付けられた少なくとも1つの加圧ベースと、
c)伝達圧力又は受領圧力の1以上のための、前記パイロンに取り付けられた少なくとも1つの加圧ヘッドと、
d)前記動物の体に適用される力を計量的に決定するための、前記パイロンに連係する力読取部品とを特徴とする装置。
【請求項2】
治療が進行中に、適用される圧力を遠隔的に監視する部品をさらに特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記パイロンが、さらに、圧力を伝え且つ監視するバネ偏倚手段を特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記パイロンが、さらに、流体のピストン圧縮を特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記圧力が、ダイヤフラム圧力計器によって監視される請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記圧力が、電子変換器によって遠隔的に監視される請求項1に記載の装置。
【請求項7】
マッサージ装置であって、
a)ハンドグリップと取付部品を備えたパイロンと、
b)凹状上面を備え前記パイロンに取付可能な加圧ベース部品と、
c)前記パイロンと連係する圧力変換部品と、
d)圧力を発出し、伝達し又は支えるための、前記パイロンに取り外し可能に取り付けられた少なくとも1つの加圧ヘッドとを特徴とする装置。
【請求項8】
加圧ヘッドであって、
a)圧力供給手段に係合するための部品と、
b)手に係合するために形成されたグリップを備えた上方平坦面と、
c)凸形状の弾性材料で形成された下面とを特徴とする加圧ヘッド。
【請求項9】
調節可能な加圧ヘッドであって、
a)加圧ヘッドボデーと、
b)前記加圧ヘッドボデーに連係するパイロン取付部品と、
c)前記加圧ヘッドボデーに係合する1より多い加圧フィンガーと、
d)前記加圧ヘッドボデーに取り外し可能に係合し、少なくとも1つの加圧フィンガーを備えた少なくとも1つの位置付け可能な加圧ヘッドボデースライダーとを含む加圧ヘッド。
【請求項10】
加圧ヘッドであって、
a)剛性材質の加圧ヘッドボデーと、
b)枢軸、ヒンジ、ボール及びソケットの1以上の周りに位置付け可能なパイロン取付部品及び前記加圧ヘッドボデーに連係するスイベルと、
c)前記加圧ヘッドボデーに取り付けられた弾性材料のヒールとを含む加圧ヘッド。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【公表番号】特表2009−520539(P2009−520539A)
【公表日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−546466(P2008−546466)
【出願日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際出願番号】PCT/EP2006/070076
【国際公開番号】WO2007/071759
【国際公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(508185395)
【氏名又は名称原語表記】KHORASSANI ZADEH, David
【住所又は居所原語表記】112, Rue D’enghien, F−95600 Eaubonne (FR)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際出願番号】PCT/EP2006/070076
【国際公開番号】WO2007/071759
【国際公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(508185395)
【氏名又は名称原語表記】KHORASSANI ZADEH, David
【住所又は居所原語表記】112, Rue D’enghien, F−95600 Eaubonne (FR)
【Fターム(参考)】
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