説明

連続包装体のダイカット装置

【課題】 連続包装体の斜行や蛇行を抑制して、精度良く正確に連続包装体をダイカット装置へ搬送し、包装体の製造品質を高いレベルに維持する。
【解決手段】 本発明は、内容物を収容した四方シール包装体が連接されている連続包装体1に対してダイカット処理を施す連続包装体のダイカット装置10であって、連続包装体1のサイドシール部にダイカット処理を施すダイカット部50と、ダイカット部50の搬送方向上流に配設され連続包装体1に搬送力を付与しつつダイカット部50へ送り出す送りロール装置100と、を含み、送りロール装置100は、各サイドシール部に搬送力を付与する2つの駆動ロール102A,102Bと、駆動源の電動モータ108と、2つの駆動ロール間に回転速度差を与える差動機構Xと、を備え、差動機構Xによって不定形状の内容物の片寄りにより生じる斜行等を抑制しつつダイカット部50へ連続包装体1を搬送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続包装体のダイカット装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のダイカット装置における包装体の送りロール機構は、例えば、特許文献1に記載されているように、内容物が充填(収容)された略矩形の包装体(四方シール包装体)が個別に切り離される前の連続包装体において、その連続包装体の平面袋部分に対向する一対のロール(回転体)等により挟み込んで送る(搬送)するようにしていた。
【0003】
しかしながら、連続包装体に充填されている内容物が固形物を含む粒子状物質であるような場合には、対向するゴム状のロール間におけるその内容物の挟み込み(当接圧力)によって、内容物である固形物が破損してしまったり、その挟み込みによって固形物の角部などが包装フィルムを圧迫し、この結果、包装フィルムに穴開き(ピンホール)などを発生させてしまうおそれがあった。
【0004】
このようなことから、略矩形の包装体(四方シール包装体)が複数連続している連続包装体の搬送方向に形成される両端のサイドシール部の各々を、対向する一対のゴム状のロール等によってそれぞれ挟み込んで搬送するようなことも行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−123127号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、自動包装機において製造される連続包装体においては、袋部分(収容部分)に粒状や粉状或いは液状などの形の定まっていない不定形状の内容物が充填されるため、この内容物が袋部分(収容部)内において搬送左右方向などに対して片寄るなどの片寄り現象が発生し易いといった傾向がある。
【0007】
このため、出来上がった連続包装体の袋部分(内容物収容部分)の膨らみ具合に片寄りが生じて搬送方向に沿って形成される両端のサイドシール部の搬送方向長さが左右で異なってしまうなどの現象が発生してしまうおそれがある。
【0008】
このような左右間におけるサイドシール部長さの相違により、連続包装体は僅かに斜め方向に搬送される、いわゆる斜行或いは斜行が交互に入れ替わる蛇行などが生じるおそれがある。
【0009】
更に、連続包装体の搬送方向に沿った両端のサイドシール部が略鉛直方向に縦に並ぶように搬送(横送り)する場合、充填された内容物は横方向に進行する連続包装体の袋部分の下側に溜まることとなるので、このような横送り搬送される連続包装体は、搬送方向下流側は下方に向かって斜行することになる。
【0010】
このような斜行或いは蛇行などが生じた状態で、連続包装体の搬送方向に形成される両端のサイドシール部を、それぞれ対向する一対のロールにより挟み込み、左右それぞれを等速で搬送駆動してしまうと、斜行や蛇行等の影響により、次工程であるダイカット動作における打ち抜き位置に変動などが生じて、包装体の形状不良などによる製品品質を低下させるおそれがある。
【0011】
また、連続包装体の斜行や蛇行等の影響によって、包装体の搬送方向左右方向に配設されているロールが、包装体の袋部内に収容されている内容物を挟み込んでしまうおそれがあり、その挟み込みによって、内容物が固形物である場合には角部などが包装フィルムを圧迫することとなって包装フィルムに穴開き(ピンホール)などの損傷を与えてしまい、以って包装体の製品品質を低下させてしまうおそれもある。
【0012】
本発明は、このような実情に鑑みなされたもので、簡単かつ安価な構成でありながら、連続包装体の斜行や蛇行を抑制して、精度良く正確に連続包装体をダイカット装置へ搬送することができ、以って精度良くダイカット処理を施すことができると共に、損傷等の発生を確実に抑制することができ、延いては包装体の製造品質を高いレベルに維持することに貢献することができる連続包装体のダイカット装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
このため、本発明に係る連続包装体のダイカット装置は、
内容物を収容した四方シール包装体が連接されている連続包装体に対して、所定のダイカット処理を施す連続包装体のダイカット装置であって、
前記ダイカット装置は、
所定形状の輪郭を為す刃を表面に帯びたダイカットロールと、略円筒形状の受けロールとの間で、前記連続包装体を押圧しつつ挟み込むことにより、所定のダイカット処理を施すダイカット部と、
前記ダイカット部の搬送方向上流に配設され、駆動源からの回転駆動力が差動機構を介し分配される2つの駆動ロールと、この二つの駆動ロールと対向する二つの送りロールとの間で、連続包装体の搬送方向に沿って形成されている両端のシール部を挟み込みつつ連続包装体をダイカット部へ搬送する送りロール装置と、
を含んで構成され、
前記送りロール装置は、
連続包装体において内容物の片寄りが発生して連続包装体の両端のシール部間の長さが異なる状態になった場合、二つの駆動ロールそれぞれにかかる回転負荷の違いに反比例した回転駆動力が差動機構を介して二つの駆動ロールに分配することで、連続包装体の両端のシール部間の長さの違いを吸収し、連続包装体が斜行若しくは蛇行する事態を抑えることを特徴とする。
【0014】
本発明において、前記送りロール装置は、
連続包装体において内容物の片寄りが発生して連続包装体の両端のシール部間の長さが異なる状態になった場合、
差動機構によって、連続包装体の両端のシール部のうち、長い方のシール部に対応する駆動ロールの回転速度が速くなるように分配駆動され、短い方のシール部に対応する駆動ロールの回転速度が遅くなるように分配駆動され、
連続包装体の両端のシール部間の長さの違いを吸収し、連続包装体が斜行若しくは蛇行する事態を抑えることを特徴とすることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、簡単かつ安価な構成でありながら、連続包装体の斜行や蛇行を抑制して、精度良く正確に連続包装体をダイカット装置へ搬送することができ、以って精度良くダイカット処理を施すことができると共に、損傷等の発生を確実に抑制することができ、延いては包装体の製造品質を高いレベルに維持することに貢献することができる連続包装体のダイカット装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施の形態に係るダイカット装置の正面図である。
【図2】同上実施の形態に係るダイカット装置の側面図である。
【図3】(A)は同上実施の形態に係る送りロール装置を連続包装体搬送方向下流側から上流側に向かって見た一部に断面を含む平面図であり、(B)は(A)の側面図である。
【図4】同上実施の形態に係る送りロール装置の動作を説明するための模式図である。
【図5】同上実施の形態に係る連続包装体を略矩形の平面に略直交する方向から見た図であって、サイドシール及びダイカット部などを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明に係る一実施の形態を、添付の図面を参照しつつ説明する。なお、以下で説明する実施の形態により、本発明が限定されるものではない。
【0018】
図1は、本実施の形態に係る連続包装体1の送りロール機構(装置)100を備えたダイカット装置10の全体構成を示す正面図であり、図2は当該ダイカット装置10の側面図である。
【0019】
なお、図1に示す連続包装体1は、図示しない自動包装機により製造され、図1の搬送方向に搬送される。連続包装体1は、形が定まっていない不定形状の内容物(粒子状、粉状など大小様々な種々の固形物、練り状物質、液状物質、或いはこれらの組み合わせなど)や収容部内で遊動するような内容物が充填(収容)された略矩形の包装体(四方シール包装体)が個別に切り離される前の状態の包装体であって、個別包装体が複数連接された状態の包装体である。
【0020】
また、本実施の形態に係るダイカット装置10は、自動包装機によって内容物が充填され四方シールされた包装体が複数連接されている連続包装体1を、図1平面に略直交する方向に回動自在に枢軸20Aに支持されている搬送ガイドアーム20によって、案内しつつ引出装置30により搬送方向に引き出した後、バッファー部分40で連続包装体1を所定に弛ませた後、連続包装体1を送りロール機構100に導くようになっている。バッファー部分40は、例えば、装置間における同期調整のため、或いは各種調整時間などを確保するなどのために設けられている。
【0021】
そして、送りロール機構(装置)100は連続包装体1を搬送方向下流方向に送り出す力(搬送力)を連続包装体1へ付与するが、送りロール機構100の搬送方向下流側には、連続包装体1に対して、所望の形状に打ち抜く(或いは切り込む)などのダイカット処理を施すダイカット部50が配設されている。
【0022】
ダイカット部50は、打ち抜き用ダイロール50Aと、これに対向して配設される受けロール50Bと、を含んで構成され、打ち抜き用ダイロール50Aと、受けロール50Bと、の間に連続包装体1を挟み込んで、ここ通過する連続包装体1に対して、打ち抜き用ダイロール50Aの外周に形成されている所定の凸形状などによって、所望の打ち抜きや切れ込みなど(図5等参照)を施すことができるように構成されている。
【0023】
図1や図2に示されるように、ダイカット部50の搬送方向下流側には、連続包装体1を整列させるための整列搬送装置60が配設され、その更に搬送方向下流側には連続包装体1の搬送方向に略直交する方向に形成された横方向シール部の中央付近を切断して、個別の包装体或いは所定個数連続した包装体に切り出すカット装置70が配設されている。
【0024】
カット装置70により切り離された個別の包装体或いは所定個数連続した包装体は、ベルトコンベア80などに載置されて、例えば箱詰めなどの梱包作業などの次工程へ送られるようになっている。
【0025】
ここで、本実施の形態に係る送りロール機構100は、図3に示すように、連続包装体1の搬送方向に沿って形成(延在)される搬送方向左右方向(幅方向)の両端のサイドシール部(図5等参照)が、対向配置されている一対の第1ロール101Aと第2ロール102A、及び一対の第1ロール101Bと第2ロール102Bにより、それぞれ挟み込まれている。
【0026】
第1ロール101A,101Bは、ベアリング等を介して回転自在に支持されていると共に、直動アクチュエータ(エアシリンダなど)110A,110Bを介して、第2ロール102A,102Bに対する相対位置を調整可能に、すなわち連続包装体1に対する押圧力を調整可能に取り付けられている。
【0027】
一方、第1ロール101A,101Bに対して連続包装体1のサイドシール部を挟んで対向配置される第2ロール102A,102Bは、シャフト103にベアリング等を介して回動自在に支持されていると共に、第2ロール102A,102Bの外周には、タイミングベルト104A,104Bが巻き掛けられている。なお、連続包装体1の内容物を支持して正確に搬送できるようにするためのサポートロール103Aが、シャフト103にベアリング等を介して回転自在に取り付けられている。
なお、第2ロール102A,102Bが、本発明に係る駆動ロールに相当する。
【0028】
タイミングベルト104A,104Bは、図3(A)に示すように、第2ロール102A,102Bの反対側において、駆動プーリ105A,105Bに巻き掛けられていると共に、タイミングベルト104A,104Bの張力を調整するテンショナー120A,120Bにより所定張力となるように押圧されている。
【0029】
駆動プーリ105A,105Bは、デファレンシャル機構(差動機構)Xを介してサーボモータ等の電動モータ108により回転駆動されるようになっている。
【0030】
詳細には、図3や図4に示すように、駆動プーリ105A,105Bは、電動モータ108により回転駆動される駆動軸107の外周にベアリング等を介して回転自在に取り付けられている。
【0031】
また、駆動プーリ105Aと一体回転する駆動ギア106Aと、駆動プーリ105Bと一体回転する駆動ギア106Bと、の間には、駆動軸107と一体回転するピニオンシャフト112が配設されると共に、その両端付近にはベアリング等を介してピニオンシャフト112に対して回転自在にピニオンギア111が取り付けられている。
【0032】
ピニオンギア111には、駆動プーリ105Aと一体回転する駆動ギア106Aが噛合されると同時に、駆動プーリ105Bと一体回転する駆動ギア106Bが噛合されている。
【0033】
従って、電動モータ108により駆動シャフト107を回転駆動すると、駆動シャフト107と一体回転するピニオンシャフト112が、駆動シャフト107廻りに回転される。
これにより、ピニオンシャフト112の両端付近に回転自在に支持されているピニオンギア111が駆動シャフト107の周りを公転することになる。
【0034】
このピニオンギア111は、駆動ギア106A、106Bに噛合しているので、駆動ギア106A,106Bの負荷が略均等で略等速で回転可能な場合には、ピニオンギア111はピニオンシャフト112廻りを自転することなく、駆動シャフト107の周りを公転することで駆動ギア106A,106Bを等速で回転駆動することになる。
【0035】
このとき、駆動ギア106A,106Bと駆動プーリ105A,105Bは一体で、駆動プーリ105A,105Bにはタイミングベルト104A,104Bが巻き掛けられているので、第2ロール102Aと第2ロール102Bも等速で回転駆動されることになる。
【0036】
よって、第2ロール102A,102Bと、第1ロール101A,101Bと、により所定押圧力で挟まれている連続包装体1の両端のサイドシール部が両サイド間において等速で搬送方向に送り出されることなる。
【0037】
一方、例えば、連続包装体1の内容物の片寄りなどによって、連続包装体1の収容部の膨らみ具合に片寄りなどが生じて搬送方向に形成された両端のサイドシール部の搬送方向長さが左右で異なるおそれが生じると、その長さの相違に応じて、連続包装体1を整列させるために両端のサイドシール部を表裏方向から押圧するピンチロール100Aなどの搬送方向上流側と、一対の第1ロール101Aと第2ロール102A、及び一対の第1ロール101Bと第2ロール102Bと、の間において連続包装体1の両端のサイドシール部間で張力或いは負荷(図4の張力TL,TR等を参照)が異なるようになるため、対向配置されている一対の第1ロール101A及び第2ロール102Aの回転速度と、一対の第1ロール101B及び第2ロール102Bの回転速度と、の間で相違(回転速度差)が生まれるようになる。
【0038】
この回転速度差は、駆動プーリ105A及び駆動ギア106Aの回転速度と、駆動プーリ105B及び駆動ギア106Bの回転速度と、を異ならせるため、その回転速度差に応じて、ピニオンギア111がピニオンシャフト112廻りで自転するようになる。
【0039】
すなわち、ピニオンギア111がピニオンシャフト112廻りを自転しながら、駆動シャフト107の周りを公転することで、左右の駆動ギア106A,106Bの回転速度差を吸収しながら回転駆動することになり、この結果、連続包装体1の両端のサイドシール部の長さの違いを吸収している。
【0040】
従って、本実施の形態によれば、図3(A)において右側の一対の第2ロール102A及び第1ロール101Aの駆動経路と、図3(A)において左側の一対の第2ロール102B及び第1ロール101Bの駆動経路と、の間に差動機構Xを備えたことで、連続包装体1の内容物の片寄りなどによって両端のサイドシール間で長さが相違して張力(負荷)が変動すると、その変動を吸収するように、図3(A)において右側の第2ロール102A、駆動プーリ105A及び駆動ギア106Aの回転速度と、図3(A)において左側の第2ロール102B、駆動プーリ105B及び駆動ギア106Bの回転速度と、の間に差を生じさせることができるので、連続包装体1が左右の負荷バラツキにより斜行や蛇行をしようとしても、そのような斜行や蛇行を抑制することができる。
【0041】
よって、本実施の形態によれば、斜行や蛇行が抑制され略真っ直ぐに整列された連続包装体1を次工程のダイカット部50へ送り込むことができるため、次工程のダイカット部50でのダイカット動作を精度の高い良好なものとすることができ、以って打ち抜き位置の変動や傾きなどの発生を抑制することができ、延いては包装体の製品品質を高く維持することができる。
【0042】
また、本実施の形態によれば、連続包装体1の斜行や蛇行等を効果的に抑制できるので、図3(A)において右側の一対の第2ロール102A及び第1ロール101A、或いは図3(A)において左側の一対の第2ロール102B及び第1ロール101Bが、連続包装体1に充填(収容)されている内容物を挟み込んでしまうといったおそれを抑制できるため、そのような挟み込みによって、内容物が包装フィルムを圧迫して穴開き(ピンホール)などの損傷が発生してしまうといった事態の発生を抑制でき、延いては包装体の製品品質を高く維持することができる。
【0043】
すなわち、本実施の形態では、四方シールの連続包装体1の両サイドシール部をそれぞれ挟み込んで連続包装体1に搬送力を付与する2つの駆動ロール(102A、102B)と、2つの駆動ロール(102A、102B)に対して駆動力を付与する共通の駆動源(電動モータ108)と、の間に差動装置Xを介在させるようにしたので、駆動源(電動モータ108)から2つの駆動ロール(102A、102B)に伝えられる回転駆動力を、それぞれ駆動ロール(102A、102B)にかかる負荷(連続包装体1のサイドシール部の張力)に反比例した回転速度となるように分配する構成とした。
【0044】
この結果、内容物等の片寄りなどによって両サイドシール部間で長さに相違が生じたとしても、長い方(連続包装体1のサイドシール部の張力が低い方、送り動作に伴う負荷が軽い方)の駆動ロールの回転速度が速くなり、短い方(連続包装体1のサイドシール部の張力が低い方、送り動作に伴う負荷が重い方)の駆動ロールの回転速度が遅くなるため、四方シールの連続包装体における2つのサイドシール部(長手方向シール部)の長さの不均一による斜行や蛇行などを抑制でき、良好に連続包装体を搬送することができることになる。
【0045】
以上説明したように、本実施の形態によれば、複雑な電子制御デバイス等を用いて左右の駆動ギアや駆動プーリの回転速度制御などを行う必要がなく、簡単かつ安価な構成でありながら、連続包装体の斜行や蛇行を抑制して、精度良く正確に連続包装体をダイカット装置へ搬送することができ、以って精度良くダイカット処理を施すことができると共に、損傷等の発生を確実に抑制することができ、延いては包装体の製造品質を高いレベルに維持することができる。
【0046】
なお、本実施の形態では、送りロール機構100は、略垂直方向に連続包装体1を搬送する場合について例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば連続包装体1の搬送方向に沿った両端のサイドシール部が略鉛直方向に縦に並ぶように搬送(横送り)する場合にも適用することができる。
【0047】
以上で説明した実施の形態は、本発明を説明するための例示に過ぎず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0048】
1 連続包装体
10 ダイカット装置
50 ダイカット部
100 送りロール機構(装置)
101A 第1ロール(図3(A)において右側)
101B 第1ロール(図3(A)において左側)
102A 第2ロール(駆動ロール、図3(A)において右側)
102B 第2ロール(駆動ロール、図3(A)において左側)
104A タイミングベルト(図3(A)において右側)
104B タイミングベルト(図3(A)において左側)
105A 駆動プーリ(図3(A)において右側)
105B 駆動プーリ(図3(A)において左側)
106A 駆動ギア(図3(A)において右側)
106B 駆動ギア(図3(A)において左側)
107 駆動シャフト
108 電動モータ
111 ピニオンギア
112 ピニオンシャフト
X デファレンシャル機構(差動機構)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物を収容した四方シール包装体が連接されている連続包装体に対して、所定のダイカット処理を施す連続包装体のダイカット装置であって、
前記ダイカット装置は、
所定形状の輪郭を為す刃を表面に帯びたダイカットロールと、略円筒形状の受けロールとの間で、前記連続包装体を押圧しつつ挟み込むことにより、所定のダイカット処理を施すダイカット部と、
前記ダイカット部の搬送方向上流に配設され、駆動源からの回転駆動力が差動機構を介し分配される2つの駆動ロールと、この二つの駆動ロールと対向する二つの送りロールとの間で、連続包装体の搬送方向に沿って形成されている両端のシール部を挟み込みつつ連続包装体をダイカット部へ搬送する送りロール装置と、
を含んで構成され、
前記送りロール装置は、
連続包装体において内容物の片寄りが発生して連続包装体の両端のシール部間の長さが異なる状態になった場合、二つの駆動ロールそれぞれにかかる回転負荷の違いに反比例した回転駆動力が差動機構を介して二つの駆動ロールに分配することで、連続包装体の両端のシール部間の長さの違いを吸収し、連続包装体が斜行若しくは蛇行する事態を抑えることを特徴とする連続包装体のダイカット装置。
【請求項2】
前記送りロール装置は、
連続包装体において内容物の片寄りが発生して連続包装体の両端のシール部間の長さが異なる状態になった場合、
差動機構によって、連続包装体の両端のシール部のうち、長い方のシール部に対応する駆動ロールの回転速度が速くなるように分配駆動され、短い方のシール部に対応する駆動ロールの回転速度が遅くなるように分配駆動され、
連続包装体の両端のシール部間の長さの違いを吸収し、連続包装体が斜行若しくは蛇行する事態を抑えることを特徴とする請求項1に記載の連続包装体のダイカット装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−56615(P2012−56615A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−203589(P2010−203589)
【出願日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(596092595)三光機械株式会社 (102)
【Fターム(参考)】