説明

進化型パケットシステムにおける音声サービス

進化型パケットシステムにおいて音声サービスを管理する方法および装置を開示する。進化型パケットシステム(Evolved Packet System/EPS)における音声サービスに関係する第1の指標を伴うUEにおける方法例は、第2の指標を伴う第1の非アクセス層(Non Access Stratum/NAS)プロトコル応答メッセージを受信するステップと、第1の指標または第2の指標のうちの少なくとも1つに応答して、UEに別の無線アクセス技術(RAT)を選択させるステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、米国仮出願第61/183,933号(2009年6月3日出願、名称「Voice Service in Evolved Packet System Using IP Multimedia Subsystem」)の非仮出願である。該仮出願は、その全体が参照により本明細書に援用される。
【0002】
(開示の分野)
本願は、概して、移動通信システムに関し、より具体的には、進化型パケットシステム(Evolved Packet System)における音声サービスの提供に関する。
【背景技術】
【0003】
近年、ネットワークサービスの可用性とモバイルデバイスの能力とを調整するために、進化型パケットシステム(EPS)移動通信システムにおいて、音声サービス指標が定義されている。音声サービス指標は、例えば、
「IMSボイスオーバーPSセッション対応(IMS Voice over PS session supported)」指示、
「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」指示、および
「CS音声のみ(CS Voice only)」、「IMS PS音声のみ(IMS PS voice only)」、「CS音声優先、IMS音声二次的(CS voice preferred, IMS voice Secondary)」、または「IMS音声優先、CS音声二次的(IMS Voice preferred, CS voice secondary)」指示
を含む。
【0004】
「IMSボイスオーバーPSセッション対応(IMS Voice over PS session Supported)」指示は、ユーザ機器(UE)に対してネットワークによって提供される(非アクセス層(NAS)登録(例えば、EPSアタッチ)またはNAS登録更新で与えられる)。「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」指示、および、「CS音声のみ(CS Voice Only)」、「IMS PS音声のみ(IMS PS voice only)」、「CS音声優先、IMS音声二次的(CS coice preferred, IMS coice Secondary)」、または「IMS音声優先、CS音声二次的(IMS Voice preferred, CS voice secondary)」指示は、UE上で利用可能である。操作者は、「CS音声のみ(CS Voice Only)」、「IMS PS音声のみ(IMS PS voice only)」、「CS音声優先、IMS音声二次的(CS voice preferred, IMS voice Secondary)」、または「IMS音声優先、CS音声二次的(IMS Voice preferred, CS voice secondary)」指示をUE上で構成することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(略称および用語)
AS: アクセス層(Access Stratum)
CN: コアネットワーク(Core Network)
CS: 回路交換(Circuit Switched)
CSFB: CSフォールバック(CS Fallback)
EMM: 進化型パケットシステム移動性管理(Evolved Packet
System (EPS) Mobility Management)
eNB: eノードB(eNodeB)
EPC: 進化型パケットコア(Evolved Packet Core)
EPS: 進化型パケットシステム(Evolved Packet Syste
m)
E−UTRAN:進化型UTRAN(Evolved UTRAN)
IMS: IPマルチメディアサブシステム(IP Multimedia Su
bsystem)
IM CN: IPマルチメディアコアネットワーク(IP Multimedia
Core Network)
MAC: 媒体アクセス制御(Medium Access Control)
MS: 移動局(Mobile Station)
NAS: 非アクセス層(Non Access Stratum)
NW: ネットワーク(Network)
PS: パケット交換(Packet Switched)
RA: ルーティング領域(Routing Area)
PDCP: パケットデータ収束プロトコル(Packet Data Conve
rgence Protocol)
RAN: 無線アクセスネットワーク(Radio Access Networ
k)
RAU: ルーティング領域更新(Routing Area Update)
RB: 無線ベアラ(Radio Bearer)
RLC: 無線リンク制御(Radio Link Control)
RRC: 無線リソース制御(Radio Resource Control)
TA: 追跡領域(Tracking Area)
TAI: TA識別(TA Identity)
TAU: 追跡領域更新(Tracking Area Update)
TS: 技術仕様(Technical Specification)
UE: ユーザ機器
UMTS: ユニバーサルモバイルモバイルテレコミュニケーションシステム(Un
iversal Mobile Telecommunication
s System)
UTRAN: UMTS地上RAN(UMTS Terrestrial RAN)
VoIMS: ボイスオーバーIMS(Voice over IMS)
本明細書で説明される実装例では、音声サービス指標は、ネットワーク提供されたVoIMS指標、UE使用設定、およびユーザ機器音声設定であり得る。以下の説明では、音声サービス指標は、以下のように呼ばれる。
a)(ネットワーク提供された)(IMS)VoIMS指標は、
上記で参照された「IMSボイスオーバーPSセッション対応(IMS Voice over PS session supported)」指示または上記で参照された「IMSボイスオーバーPSセッション非対応(IMS Voice over PS session not supported)」指示を示し、IPマルチメディアサブシステムによって制御および管理されるボイスオーバーPSセッションがサポートされているか否かを示す。
b)UEの使用設定は、
上記で参照された「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」を示す。UEの使用設定は、UE使用設定は、UEが、データサービスに対する音声サービスの選好またはその逆を有するかどうかを示す、UE設定である。UEが音声サービスの選好を有する場合には、UEの使用設定は「音声中心(Voice Centric)」である。UEがデータサービスの選好を有する場合には、UEの使用設定は、「データ中心(Data Centric)」である。疑念を回避するために、「データ中心(Data Centric)」であるUEは、音声サービスを依然として必要とし得る。UEがデータサービスのみを必要とし、音声サービスがないことを容認できる場合、UEの使用設定は「データのみ(Data Only)」である。2つの設定は、以下の意味を有し得る。
−「音声中心(Voice Centric)」:音声中心UEは、音声サービスを使用できなければならず、したがって、どのようにしてそのようなサービスを使用可能に設定できるかとは無関係に、音声サービスを取得しようとする。
−「データ中心(Data Centric)」:データ中心UEは、たとえこれが音声サービスへのアクセスが可能ではないことを示唆しても、可能な限り最善のPSサービスを有することを好む。
【0006】
「データのみ(Data Only)」というさらなるUEの使用設定が可能である。この追加の設定が可能である場合において、3つの設定は、以下のような意味を有し得る。
−「音声中心(Voice Centric)」:音声中心UEは、音声サービスを使用できなければならず、したがって、どのようにしてそのようなサービスを使用可能に設定できるかとは無関係に、音声サービスを取得しようとする。
−「データ中心(Data Centric)」:データ中心UEは、音声サービスへのアクセスが除外されないならば、可能な限り最善のPSサービスを有することを好む(すなわち、E−UTRANにとどまることを好む)。
−「データのみ(Data Only)」:データ中心UEは、たとえこれが音声サービスへのアクセスが可能ではないことを示唆しても、可能な限り最善のPSサービスを有することを好む。
c)UEの音声設定は、
上記で参照された「CS音声のみ(CS Voice Only)」、「PS音声のみ(PS Voice Only)」、「IMS PS音声のみ(IMS PS Voice Only)」、「CS音声優先、IMS音声二次的(CS Voice Preferred, IMS Voice Secondary)」、または「IMS音声優先、CS音声二次的(IMS Voice Preferred, CS Voice Secondary)」指示を示す。UE音声設定は、音声サービスに使用するドメインを示すUE設定である。
【0007】
表1は、このグループ化および命名規則を要約する。
【0008】
【化1】

【0009】
【化2】

実装例では、ネットワークメッセージは、VoIMS指標を含み得る。例えば、3GPP TS 24.301に従ったアタッチ受理(ATTACH ACCEPT)メッセージが、表2で示されるように実装され得、および/または表3に示された3GPP TS 24.008に従ったIuモードで実装され得る。VoIMS指標は、音声のサポートを示すために、IMS用のセッションを介してネットワークによってUEに送信され得る。
【0010】
【化3】

【0011】
【化4】

本明細書で説明されるように、UEは、複数のプロトコル層を有する。本明細書で説明されるUE例は、3つの層(IMS層、NAS層、およびAS層)を含む。順序付け例は、以下の通りである。IMSがNASおよびAS層より上側にあり、AS層はNASおよびIMS層に対する下層である。したがって、NAS層および/またはAS層は、IMS層の視点から「下層」と呼ばれ得る。IMS層は、上層と呼ばれ得る。
【0012】
いくつかの実装例では、例えば、Iuモードでのアタッチ手順の完了後、VoIMS指標がアタッチ受理(ATTACH ACCEPT)メッセージにおいて利用可能であり、「IMSボイスオーバーPSセッション対応(IMS Voice over PS session supported)」を示す場合、例えば、IPマルチメディアサブシステムへのSIP登録の開始のために、アタッチ手順の完了の成功が上層に示される。いくつかのさらなる実装例では、アタッチ手順の成功完了は、例えば、「PS音声のみ(PS Voice Only)」または「IMS音声優先、CS音声二次的(IMS Voice Preferred, CS Voice Secondary)」のうちの1つに設定されている、UEの音声設定を受ける上層に示される。
【0013】
別の実装例では、3GPP TS 24.301に従った追跡領域更新(TRACKING AREA UPDATE)メッセージが、表4に示されるように実装され得る。
【0014】
【化5】

例えば、Iuモードにおける、いくつかの実装例では、追跡領域更新手順の完了の成功ときに、追跡領域更新受理(TRACKING AREA UPDATE ACCEPT)メッセージの中で受信された場合のVoIMS指標は、上層に示されるであろう。
【0015】
ルーティング領域更新受理(ROUTING AREA UPDATE ACCEPT)メッセージが、UEからのルーティング領域更新要求(ROUTING AREA UPDATE REQUEST)に応答して、GPRS移動性管理データをUEに提供するように、ネットワークによって送信され得る。ルーティング領域更新受理(ROUTING AREA UPDATE ACCEPT)メッセージは、例えば、3GPP TS 24.00に従って、UEに受信または提供された場合、表5に示されるようなVoIMS指標を含み得る。
【0016】
【化6】

例えば、Iuモードでは、ネットワークは、IMSのセッションを介した音声のサポートを示すように、ルーティング領域更新受理(ROUTING AREA UPDATE ACCEPT)メッセージ(または任意の他のメッセージ)にVoIMS指標を含み得る。
【0017】
別の実施例では、MSが状態GMM−REGISTEREDおよびMM−IDLEである場合、およびネットワークがネットワーク動作モードIで動作する場合、およびIuモードである場合、IPマルチメディアサブシステムへのSIP登録が失敗し、例えば、「音声中心(Voice Centric)」に設定されているUEの使用設定を受けるという上層からの指示をUEが受信するときに、複合ルーティング領域更新手順が、MS動作モードAまたはBで動作するGPRS MSによって開始される。
【0018】
いくつかの実装では、例えば、3GPP TS 24.008に従ったアタッチ手順または登録手順の完了後、IM CNへのアクセスが開始され得る。例えば、アクセスは、3GPP TS 24.229、6.2 B.2.2.1項に従って開始され得る。例えば、IM CNへのアクセスは、UEがIM CNサブシステムにまだ登録されておらず、UEの使用設定が「音声中心(Voice Centric)」ではない場合に開始され得る。別の実施例では、IM CNへのアクセスは、UEがIM CNサブシステムにまだ登録されておらず、UEの使用設定が「PS音声のみ(PS Voice Only)」であるか、またはUEの使用設定がIMS音声優先、CS音声二次的(IMS Voice Preferred, CS Voice Secondary)」である場合に開始され得る。さらに別の実施例では、IM CNサブシステム登録失敗の指示は、以下の条件下で下層に提供され得る。
IM CNサブシステムへの登録が失敗した場合、または、
IM CNサブシステムに登録するための繰り返しの試行が失敗した後、UEが事前設定された数の再試行に達し、さらなる試行を終了する場合、または、
登録するための繰り返しの試行が失敗した後、ユーザがIM CNサブシステムに登録するためのさらなる試行を中断する場合、
ユーザが開始した登録解除が行われる場合、または
UEがネットワークによって明示的または暗示的に登録解除される場合。
【0019】
いくつかの実装では、UEは、特定のRATを選択するために、NAS指示に基づく措置を行ない得る。いくつかの実装では、UEが「能力更新要求」に対する情報要素を含み、「システム特有の能力更新要求リスト」に対する情報要素が含まれるメッセージを受信する場合には、「UEシステム特有の能力」情報要素において要求されるRATのそれぞれについて、UEが記載されたRATをサポートするならば、記載されたRATがE−UTRANであり、NASがGERANまたはUTRANを選択するように指示をASに提供していないか、または、記載されたRATがE−UTRANではない場合に、UEは、可変UE_CAPABILITY_REQUESTEDからのIE「UEシステム特有の能力」に、記載されたRATに対するRAT間無線アクセス能力を含み得る。加えて、記載されたRATがGSM(登録商標)であり、GPRSへのPSハンドオーバがサポートされる場合、可変UE_CAPABILITY_REQUESTEDにIE「MS無線アクセス能力(MS Radio Access Capability)」を含む。
【0020】
いくつかのさらなる実装では、UEは、特定のRATを選択するために、NAS指示に基づく措置を行ない得る。いくつかの実装では、RRC_CONNECTED状態ではなくなる場合にセル選択を行う時、GERANまたはUTRANを選択するNAS指示の結果として、RRC_CONNECTEDからRRC_IDLEへの遷移ときに、UEは、GERANおよびUTRAN RAT上でセル選択を行い、E−UTRANセルへのセル選択および再選択を無効にし得る。同様に、UEがRRC_IDLEである間に、NASがGERANまたはUTRANを選択するように指示をASに提供する場合、UEは、GERANおよびUTRAN RAT上でセル選択を行い、E−UTRAセルへのセル選択および再選択を有効にするであろう。
【0021】
いくつかのさらなる実装では、GERANまたはUTRANを選択するNAS指示の結果として、RRC_CONNECTEDからRRC_IDLEへの遷移ときに、RRC_CONNECTED状態ではなくなる場合にセル選択を行う時、UEは、GERANおよびUTRAN RAT上でセル選択を行い、E−UTRANセルへのセル選択および再選択を無効にするであろう。UEがRRC_IDLEである間に、NASがGERANまたはUTRANを選択するように指示をASに提供する場合、UEは、GERANおよびUTRAN RAT上でセル選択を行い、E−UTRAセルへのセル選択および再選択を無効にするであろう。
【0022】
UEがRRC_CONNECTEDである間に、NASがGERANまたはUTRANを選択するように指示をASに提供する場合、UEは、「その他」という解放原因を用いて、RRC_CONNECTEDではなくなる場合に以下の措置を行ない得る。
MACをリセットする。
T320を除き、作動している全てのタイマを停止する。
RLCエンティティ、MAC構成、および全ての確立されたRBに対する関連PDCPエンティティの解放を含んで、全ての無線リソースを解放する。
解放原因とともに、上層にRRCアタッチの解放を示す、
RRC_CONNECTEDではなくなることが、MobilityFromEUTRACommandメッセージの受信によって誘起されなかった場合、
例えば、3GPP TS 36.304で特定されている、RRC_CONNECTEDではなくなる場合に対して定義されるセル選択過程に従って、セル選択を行うことによってRRC_IDLEになる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1A】図1Aは、S2−094178[iii]の図A.2.1−1を示す。
【図1B】図1Bは、S2−094178[iii]の図A.4−1を示す。
【図2A】図2A〜図10Cは、実施例のフローチャートを示す。
【図2B】図2A〜図10Cは、実施例のフローチャートを示す。
【図3A】図2A〜図10Cは、実施例のフローチャートを示す。
【図3B】図2A〜図10Cは、実施例のフローチャートを示す。
【図4A】図2A〜図10Cは、実施例のフローチャートを示す。
【図4B】図2A〜図10Cは、実施例のフローチャートを示す。
【図5A】図2A〜図10Cは、実施例のフローチャートを示す。
【図5B】図2A〜図10Cは、実施例のフローチャートを示す。
【図6A】図2A〜図10Cは、実施例のフローチャートを示す。
【図6B】図2A〜図10Cは、実施例のフローチャートを示す。
【図7A】図2A〜図10Cは、実施例のフローチャートを示す。
【図7B】図2A〜図10Cは、実施例のフローチャートを示す。
【図7C】図2A〜図10Cは、実施例のフローチャートを示す。
【図7D】図2A〜図10Cは、実施例のフローチャートを示す。
【図8A】図2A〜図10Cは、実施例のフローチャートを示す。
【図8B】図2A〜図10Cは、実施例のフローチャートを示す。
【図9A】図2A〜図10Cは、実施例のフローチャートを示す。
【図9B】図2A〜図10Cは、実施例のフローチャートを示す。
【図10A】図2A〜図10Cは、実施例のフローチャートを示す。
【図10B】図2A〜図10Cは、実施例のフローチャートを示す。
【図10C】図2A〜図10Cは、実施例のフローチャートを示す。
【図11A】図11A〜図11Eは、実施例のフローチャートを示す。
【図11B】図11A〜図11Eは、実施例のフローチャートを示す。
【図11C】図11A〜図11Eは、実施例のフローチャートを示す。
【図11D】図11A〜図11Eは、実施例のフローチャートを示す。
【図11E】図11A〜図11Eは、実施例のフローチャートを示す。
【図12】図12は、移動通信デバイスのブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1Aおよび1Bはそれぞれ、S2−094178[iii]の図A.2.1−1および図A.4−1を示し、2つの使用事例のシナリオを図示する。第1の使用事例は、UEの音声設定が「IMS音声優先、CS音声二次的(IMS voice preferred, CS voice secondary)」に設定される時であり、第2の使用事例は、UEの音声設定が「IMS音声のみ(IMS voice only)」に設定される時である。これらの図は、ネットワークのVoIMS指標とUEの使用設定との異なる組み合わせに対する必要なUE動作を示す。
【0025】
第1に図1Aを参照すると、「IMS音声優先、CS音声二次的(IMS voice preferred, CS voice secondary)」というUEの音声設定に対する挙動は、UEの音声設定が、IMS音声優先、CS音声二次的(IMS voice preferred, CS voice secondary)に設定されることを単に示す、ブロック1A−1から始まる。ブロック1A−2では、UEは、EPSアタッチ手順(非複合)を開始する。ブロック1A−3では、UEは、EPSアタッチ手順への応答の一部として受信される、ネットワークからのIMS音声対応指示をチェックする。IMS音声がサポートされる場合には、ブロック1A−4で、UEがIMS音声を使用する。システムにアタッチされている間、UEは、周期的に、またはUEが異なる追跡領域(Tracking Area/TA)に移動するときに、追跡領域更新(Tracking Area Update/TAU)を行ない得る。TAUを行う時、UEは新しいVoIMS指標を受信し得、その場合、UE処理は、VoIMS指標がチェックされるブロック1A−3に戻る。IMS音声がサポートされない場合には、ブロック1A−5で、UEが、TS 23.272にあるようなCSFB用の複合TA/LA更新手順(複合TAUとも呼ばれる)を行う。成功した場合には、ブロック1A−6で、UEはE−UTRANにとどまり、音声サービスを必要とするならばCSFBを使用する。追跡領域更新手順の完了が成功すると、追跡領域更新受理(TRACKING AREA UPDATE ACCEPT)メッセージにおいて受信されるVoIMS指標が、上層に示されるであろう。他方で、失敗した場合には、ブロック1A−7で、UEは「音声中心(Voice centric)」または「データ中心(Data centric)」設定についてUE使用設定をチェックする。設定がデータ中心である場合には、ブロック1A−8で、UEは現在のRAT(E−UTRAN)にとどまる。他方で、設定が音声中心である場合には、ブロック1A−9で、UEは、音声サービスを取得し得る、別のRATを選択する。
【0026】
複合アタッチ手順(Combined Attach Procedure)または複合追跡領域更新(Combined Tracking Area Update)等の複合登録手順は、PSサービスおよびCSサービスの両方に登録しようとするために使用される、単一のNAS登録手順を指し、音声サービスは、CSフォールバック(CSFB)を用いてCSE−UTRAN上で提供される。例えば、EMM−REGISTERED状態において、CS/PSモード1またはCS/PSモード2で動作するUEは、例えば、IMSへのSIP登録が失敗し、UEの使用設定が「音声中心(Voice Centric)」であるという指示をUEが上層から受信するときに、複合追跡領域更新手順を開始するであろう。複合アタッチ手順(Combined Attach Procedure)または複合追跡領域更新(Combined Tracking Area Update)の実施例は、3GPP TS 24.301で見出すことができる。
【0027】
複合登録手順の成功は、UEがPSおよびCSサービスの両方に登録されていることを意味する。複合手順の失敗は、UEがPSサービスには登録されているがCSサービスには登録されていないことを意味する。例えば、そのような失敗は、「CSドメイン非利用可能」に設定された指示または原因値、またはPSドメインが利用可能ではないことを示す値とともに、追跡領域更新受理(Tracking Area Update Accept)またはアタッチ受理(Attach Accept)メッセージを送信するネットワークによって、UEに示され得る。加えて、UEがCSまたはPSサービスに登録されていない失敗等の他の失敗があり得る。
【0028】
NAS登録手順またはEPSアタッチ手順の結果として、手順を開始するUEがネットワークに登録される。このNAS登録の結果として、UEおよびネットワークは、非アクセス層プロトコルの一部として(IP)メッセージの送受信を可能にする情報を取得する。UEおよびネットワークは、これらの(IP)メッセージを送受信することができる。UEおよびネットワークにおける取得された情報は、更新を必要とし得る。取得された情報は、(例えば、タイマの満了により)周期的に更新するか、または明示的に更新することができる。NAS登録は、複合または非複合NAS登録であり得、成功した複合NAS登録は、UEがEPSサービスおよび非EPSサービスに対して登録されるようにする。
【0029】
本明細書で使用される場合、EPSサービスは、3GPP TS 24.008に従ったGPRSサービスであり得る。非EPSサービスは、CSドメインによって提供されるサービスである。本明細書で使用される場合、非EPSサービスは、3GPP TS 24.008に従った非GPRSサービスであり得る。E−UTRAN上にとどまるUEは、EPSサービスおよび非EPSサービスの両方にアタッチすることができる。非アクセス層(NAS)プロトコルは、UTRANにおいて終了されない、UEと移動交換センター(MSC)またはサービングGRPSサポートノード(SGSN)との間のプロトコルであり、およびE−UTRANにおいて終了されない、UEとMMEとの間のプロトコルである。
【0030】
一実装では、NAS登録(例えば、複合NAS登録)手順を開始するUEは、アタッチ要求(ATTACH REQUEST)(例えば、複合アタッチ要求)メッセージ、または追跡領域更新要求(Tracking Area Update Request)(例えば、複合追跡領域更新要求)メッセージのうちの少なくとも1つを送信することができる。メッセージを送信した後、UEは、アタッチ要求(ATTACH REQUEST)(例えば、複合アタッチ要求)メッセージ、または追跡領域更新要求(Tracking Area Update Request)(例えば、複合追跡領域更新要求)メッセージのうちの少なくとも1つを受信することができる。
【0031】
一実装では、NAS登録(例えば、複合NAS登録)情報を更新するUEは、UEとSGSNとの間の非アクセス層プロトコルを使用する時のルーティング領域情報の更新、またはUEとMMEとの間の非アクセス層プロトコルを使用する時の追跡領域情報の更新、またはUEとMSCとの間の非アクセス層プロトコルを使用する時の情報の更新を含み得る。NAS登録(例えば、複合NAS登録)情報を更新するUEは、追跡領域更新(TRACKING AREA UPDATE)(例えば、複合追跡領域更新)、ルーティング領域更新(ROUTING AREA UPDATE)(例えば、複合ルーティング領域更新)のうちの少なくとも1つを送信することができる。メッセージを送信した後、UEは、追跡領域更新(TRACKING AREA UPDATE)(例えば、複合追跡領域更新)(受理/ACCEPT)応答、ルーティング領域更新(ROUTING AREA UPDATE)(例えば、複合ルーティング領域更新)(受理/ACCEPT)応答のうちの少なくとも1つを受信することができる。NAS登録(例えば、複合NAS登録)情報の更新の成功後、UEは、EPSサービスおよび非EPSサービスに登録される。
【0032】
一実装では、NAS登録手順を行った後、UEは、ネットワークからサービスを要求することができる。次いで、UEは、サービス要求(例えば、拡張サービス要求)メッセージをネットワークに送信する。例えば、CSFBを行うために、UEは、EPSサービスおよび非EPSサービスに登録され、UEは、拡張サービス要求NASプロトコルメッセージを送信する。UEは、それに応答して、サービス拒絶(SERVICE REJECT)メッセージを受信し得る。
【0033】
例えば、いくつかの実装では、UEが、「CSドメイン非利用可能」を示すEMM原因値#18とともにアタッチ受理(ATTACH ACCEPT)メッセージを受信した場合、UEは、3GPP TS 24.301に従って、以下の措置を行ない得る。
UEは、依然として作動していればタイマT3410を停止させ、追跡領域更新試行カウンタをリセットし、EPS更新状態をEU1 UPDATEDに設定し、状態EMM−REGISTERED.NORMAL−SERVICEに入るであろう。
UEは、更新状態をU2 NOT UPDATEDに設定するであろう。
動作のCS/PSモード1であるUEは、選択されたPLMNまたは同等PLMNに対して、E−UTRANよりもむしろGERANまたはUTRAN無線アクセス技術を選択し得る。
動作のCS/PSモード2であるUEは、UEのスイッチを切るか、またはUSIMを含むUICCが除去されるまで、現在のPLMNとの複合アタッチまたは複合追跡領域更新手順を試行しないであろう。
UEの使用設定が「データ中心(Data Centric)」または「データのみ(Data Only)」であるUEは、CSドメインが利用可能ではないという通知をユーザまたは上層に提供する。
UEの使用設定が「データ中心(Data Centric)」または「データのみ(Data Only)」から「音声中心(Voice Centric)」に変更された場合、選択されたPLMNまたは同等PLMNに対して、E−UTRANよりもむしろGERANまたはUTRAN無線アクセス技術を選択するように、指示がASに提供されるであろう。
【0034】
いくつかの実装では、UEがRRC_IDLEである間に、NASがGERANまたはUTRANを選択するように指示をASに提供すると、UEは、E−UTRANセルへのセル選択および再選択を無効にし得る。UEがRRC_IDLEである間に、NASがGERANまたはUTRANあるいはE−UTRANを選択するように指示をASに提供すると、UEは、E−UTRANセルへのセル選択および再選択を可能にし得る。
【0035】
別の実装では、サービス要求がネットワークによって受理されることができない場合、ネットワークは、適切なEMM原因値を含むサービス拒絶(SERVICE REJECT)メッセージをUEに返信する。サービス拒絶(SERVICE REJECT)メッセージを受信すると、UEは、タイマT3417を停止させ、適切な措置を講じるであろう。例えば、EMM原因値は、#18(CSドメイン非利用可能)であり得る。要求がCSフォールバックに関係した場合、UEは、指示をMM副層に送信し、複合追跡領域更新手順が完全に完了するまでCSフォールバックを試行しないであろう。次いで、UEは、状態EMM−REGISTERED.NORMAL−SERVICEに入り得る。UE使用設定が「データ中心(Data Centric)」または「データのみ(Data Only)」である場合、UEは、CSドメインが利用可能ではないという通知をユーザまたは上層に提供する。
【0036】
ここで図1Bを参照すると、「IMS PS音声のみ(IMS PS Voice only)」というUE音声設定に対する挙動は、IMS PS音声のみに設定されたUEを単純に示す、ブロック1B−1から始まる。ブロック1B−2では、UEは、EPSアタッチ手順(非複合)を開始する。ブロック1B−3では、UEは、ネットワークからのIMS音声対応指示をチェックする。IMS音声がサポートされる場合には、ブロック1B−4で、UEがIMS音声を使用する。システムにアタッチされている間、UEは、周期的に、またはUEが異なる追跡領域(Tracking Area)に移動するときに、追跡領域更新(Tracking Area Update/TAU)を行ない得る。TAUを行う時、UEは新しいVoIMS指標を受信し得、その場合、UE処理は、VoIMS指標がチェックされるブロック1B−3に戻る。IMS音声がサポートされない場合には、ブロック1B−5で、UEは、「音声中心(Voice centric)」または「データ中心(Data centric)」についてUEの使用設定をチェックする。設定が「データ中心(Data centric)」である場合には、ブロック1B−6では、UEは現在のRAT(E−UTRAN)にとどまる。他方で、設定が「音声中心(Voice centric)」である場合には、ブロック1B−7では、UEは、音声サービスを取得し得る、別のRATを選択する。
【0037】
(第1の問題:IMS登録を開始できないこと)
上記で参照された図1Aおよび図1Bで特定される挙動に関連する第1の問題は、UEがIMS登録を開始するという保証がないことである。より具体的には、VoIMS指標が「IMSボイスオーバーPSセッション対応(IMS Voice over PS session supported)」を示す場合には、UEは「IMS音声を使用する」と見込まれるが、UEの音声設定が「IMS PS音声のみ(IMS PS voice only)」および「IMS音声優先、CS音声二次的(IMS voice preferred, CS voice secondary)」に設定されているときに、UEが確かにIMS登録を開始するという保証は無い。VoIMS指標が「IMSボイスオーバーPSセッション対応(IMS Voice over PS session supported)」を示す場合には、UEは、IMS上で音声サービスを実現できないことを意味するNASまたはAS理由がないことを知っている。しかしながら、これが達成されるために、UEは、第1にIMS登録を開始しなければならない。
【0038】
IMSサブシステムへのIMS登録への言及は、概して、IMSを使用して、UEに情報を送信し、UEから情報を受信することができるために必要とされる情報を取得する、ネットワークの任意の方法を指すと理解することができる。したがって、ネットワークは、IMSを使用して、UEに情報を送信し、UEから情報を受信することができるために必要とされる情報を取得しているか、またはネットワークは情報を持たない。ネットワークは、登録失敗により、またはUEが登録できなかったこと(例えば、UEが該情報をネットワークに提供するようにIMS登録を開始していないこと)により、該情報を持たない場合がある。3GPP TS 24.229によるIMSサブシステムへの音声サービスのSIP登録が、具体的実施例である。
【0039】
音声サービスのIMS登録を行うときに、UEは、音声サービスを要求していることをIMSサブシステムが知るように、適正な指標を含まなければならない。適正な指標が含まれない、または許可されない場合には、IMS対応E−UTRANセル上にとどまるUEは、IMS音声サービスまたはIMS音声移動終端セッション要求を依然として受信しない。
【0040】
いくつかの実装では、UEが適切に反応し、IMS登録を開始することを確実にするために、UEは、以下のように挙動する。
UEの音声設定=「IMS PS音声のみ(IMS PS voice only)」、または
UEの音声設定=「IMS音声優先、CS音声二次的(IMS voice preferred, CS voice secondary)」であり、
かつ、VoIMS指標が「IMSボイスオーバーPSセッション対応(IMS Voice over PS session supported)」を示す場合、
次いで、音声サービスサポートを要求する適正な指標によってIMS登録が誘起される。
【0041】
例えば、アタッチ手順の完了の成功ときに、アタッチ受理(ATTACH ACCEPT)メッセージの中のVoIMS指標が、「IMSボイスオーバーPSセッション対応(IMS Voice over PS session supported)を示し、UEの音声設定を受ける場合、IMSへのSIP登録の開始のために、アタッチ手順の成功した完了が上層に示される。
【0042】
上記で示されるように、いくつかの実装では、IMS登録は、SIP登録を通して達成される。SIPメッセージの例は、SIP要求およびSIP応答である。SIP要求の例は、SIP INVITEまたはSIP REGISTERである。IMS機能的要素の例は、P−CSCF、S−CSCF、I−CSCF、AS、SCC AS、HSSである。
【0043】
IMS登録は、IETF RFC 3261で説明されるように、SIP登録要求を使用して行うことができ、SIP登録要求は、3GPP TS 23.228および3GPP TS 24.229で文書化されるように、IMS機能的要素によって処理される。
【0044】
図2Aは、UEの音声設定が「IMS音声優先、CS音声二次的(IMS voice preferred, CS voice secondary)」に設定される場合に対する実装例の詳細なフローチャートを示す。該図は、音声サービスに対する適正な指標を用いてIMS登録を試行することを伴うブロック2A−1の包含において、図1Aとは異なる。1A−4において、UEがブロックIMS音声を使用し、次いで、TAUを行う場合において、UEは、ブロック1A−3においてVoIMS指標を再びチェックし、VoIMSがサポートされる場合、ブロック2A−1において、UEは、まだ音声サービスにIMS登録されていなければ、音声サービスに対する適正な指標を用いてIMS登録を試行するのみである。
【0045】
図2Bは、UE音声設定が「IMS PS音声のみ(IMS PS voice only)」に設定される場合に対する実装例の詳細なフローチャートを示す。該図は、音声サービスに対する適正な指標を用いてIMS登録を試行することを伴うブロック2B−1の包含において、図1Bとは異なる。ブロック1B−4において、UEがIMS音声を使用し、次いで、TAUを行う場合において、UEは、ブロック1B−3においてVoIMS指標を再びチェックし、VoIMSがサポートされる場合、ブロック2B−1において、UEは、まだ音声サービスにIMS登録されていなければ、音声サービスに対する適正な指標を用いてIMS登録を試行するのみである。
【0046】
(第2の問題:音声に対するIMS登録が失敗する場合がある)
図1Aおよび図1Bを参照して上記で説明される挙動に関連する第2の問題は、音声に対するIMS登録が成功するという保証がないことである。より具体的には、EPSアタッチまたは追跡領域更新(Tracking Area Update)が成功し、ネットワークがIMS音声をサポートするというだけで、音声に対するIMS登録が成功するという保証はない。登録が失敗する場合がある理由の一例は、ユーザの加入における制限により、SIP登録がそれを可能にしないためである。理由の別の例は、撤回されたメッセージまたはメッセージの受信の遅延により、IMS登録が失敗することである。IMS登録が失敗し、UEが何も行わず、EPSアタッチされたままとなるが、音声サービスにIMS登録されない場合には、移動発信または移動終端であるIMS音声セッションを実現することができない。この同じ状況は、SIP登録が成功したが、音声サービスの要求の中の指標が許可されなかった(つまり、音声に対する要求された指標が、SIP登録要求へのSIP 200 OK応答の中で返信されなかった)場合に存在し得る。この場合、UEは、いくつかのサービスの使用のためにIMSに登録され得るが、音声メディアを伝送するためにこの登録を使用することが許可されない場合がある。
【0047】
(実施例1)
いくつかの実装では、UEは、音声に対するIMS登録が失敗しており、UEの音声設定が「IMS音声優先、CS音声二次的(IMS Voice Preferred, CS Voice Secondary)」に設定されている状況を認識することによって、この問題に対処するように構成される。この状況を認識すると、UEは、複合登録手順を即場合に試行するように構成される。次いで、これは、サポートされている場合にCSFBを用いて、UEが音声サービスを取得することを可能にする。複合登録手順が失敗した場合には、UEはUEの使用設定を考慮する。UEの使用設定が「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」である場合には、UEは、音声サービスを取得し得る、別のRATを選択する。UEの使用設定が「データのみ(Data Only)」である場合には、UEは、音声サービスにアクセスすることなく現在のRAT(すなわち、E−UTRAN)にとどまる。
【0048】
図3Aは、この場合に対する実装例の詳細なフローチャートを示す。該図は、30において示されるように、ブロック2A−1におけるIMS登録の誘起後にIMS登録が失敗した場合には、TS 23.272にあるようなCSFBに対する複合登録手順の実施を伴って、処理がブロック1A−5で継続するという点で、図2Aとは異なる。加えて、(32において示されるように)UEが「データのみ」である場合に、ブロック1A−8(現在のRATにとどまる)が行われ、(34において示されるように)UEが「音声中心」または「データ中心」のみである場合に、ブロック1A−9が行われる(UEが別のRATを選択する)。
【0049】
図3Bは、UEの音声設定が「IMS PS音声のみ(IMS PS voice only)」に設定される場合に対する実装例の詳細なフローチャートを示す。該図は、36において示されるように、ブロック2B−1におけるIMS登録の誘起後にIMS登録が失敗した場合には、UEがブロック1B−5においてUEの使用設定をチェックするという点で、図2Bとは異なる。UEの使用設定が(38において示されるように)「データのみ(Data Only)」である場合には、UEは、ブロック1B−6でE−UTRANにとどまり、音声サービスにアクセスできない。(40において示されるように)UEの使用設定が「音声中心(Voice centric)」である場合、またはUEの使用設定が「データ中心(Data Centric)」である場合には、UEは、ブロック1B−7で、音声サービスを取得し得る、別のRATを選択する。
【0050】
(実施例2A)
いくつかの実装では、UEは、音声サービスのIMS登録が失敗しており、UEの音声設定が「データのみ(Data Only)」に設定されている状況を認識することによって、この問題に対処するように構成される。この状況を認識すると、UEは、最良のPSサービスを提供することができるEPSにとどまるように構成される。より具体的には、UEは、E−UTRAN(図中の「現在のRAT」)にとどまり、別のRATを選択しない。最良のPSサービスは、E−UTRANで提供することができる。PSサービスはまた、GERAN/UTRANで提供することもできるが、これらのRATでは、あまり最適化されていない方式で提供される。UEは、複合登録試行を行わないが、代わりに、UEは、音声サービスに対するIMS登録手順を再試行するように構成される。UEは、他のサービスに対してIMSへの登録が成功し得るが、上記で説明されるように、音声サービスへのアクセスが拒否され得、この場合、UEは、音声サービスに対するIMS登録手順を再試行することに留意されたい。他の実装では、例えば、周期的に実行され得る、複数の再試行がある。
【0051】
この挙動の実施例が、図4Aおよび4Bで描写されている。第1に図4Aを参照すると、図4Aは、以下の3つの違いを除いて、図2Aと同じである。
UEは、IMS登録が失敗した後に、50において1回以上の試行を行う。
UEの使用設定が「データのみ」である場合に、ブロック1A−8がブロック1A−7の後に実行される(52において示される)。
UEの使用設定が「音声中心」または「データ中心」である場合に、ブロック1A−9がブロック1A−7の後に実行される(54において示される)。
【0052】
ここで図4Bを参照すると、図4Bは、以下の3つの違いを除いて、図2Bと同じである。
UEは、IMS登録が失敗した後に、56において1回以上の試行を行う。
UEの使用設定が「データのみ」である場合に、ブロック1B−6がブロック1B−5の後に実行される(58において示される)。
UEの使用設定が「音声中心」または「データ中心」である場合に、ブロック1B−7がブロック1B−5の後に実行される(60において示される)。
【0053】
(実施例2C)
いくつかの実装では、上記の実施例1で説明される複合アタッチ手順が失敗し、UEの使用設定が「データのみ(Data Only)」である場合、UEは、音声サービスが利用可能でないことを(ユーザインターフェースまたは何らかの他の警告を介して)ユーザに通知する。例えば、音声サービスを実現することができない場合、指標がユーザに提示され得る。たとえUEがサービスエリアの中にあっても、音声サービスが現在提供されることが可能ではないことをユーザに伝えるために、ユーザへの任意の指標(単なる例として、表示、オーディオ、振動等)を使用することができる。
【0054】
この挙動の実施例は、以下の違いを伴って図2Aと同じである、図5Aで描写されている。
IMS登録試行後の70におけるIMS登録の失敗ときに、UEは、ブロック1A−5で複合TAUを行う。
ブロック1A−7の後、UEの使用設定が「データのみ」である場合、UEは、ブロック5A−1で音声サービスが利用可能ではないことをユーザに通知し、UEは、現在のRATにとどまる(72において示される)。
UEの使用設定が「音声中心」または「データ中心」である場合に、ブロック1A−9がブロック1A−7に続く(74において示される)。
【0055】
この挙動の別の実施例は、以下の違いを伴って図2Bと同じである、図5Bで描写されている。
IMS登録試行後の71におけるIMS登録の失敗ときに、UEは、ブロック1B−5において、「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」についてUEの使用設定をチェックする。
ブロック1B−5の後、UEの使用設定が「データのみ」である場合、UEは、ブロック5B−1で音声サービスが利用可能ではないことをユーザに通知し、UEは、現在のRATにとどまる(73において示される)。
UEの使用設定が「音声中心」または「データ中心」である場合に、ブロック1B−7がブロック1B−5に続く(75において示される)。
【0056】
音声サービスが利用可能ではないことを通知されると、ユーザは、UEの使用設定を「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」に変更することを選択し得る。UEがすでに複合登録手順を試行しており、試行が失敗しているため、「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」へのUEの使用設定の変更は、UEに、音声を提供することができる別のRAT(GERAN/UTRAN等)を選択させる。
【0057】
いくつかの実装では、音声サービスが利用可能ではないというユーザへの通知はまた、音声サービスを取得するために、UEの使用設定を変更したいかどうかをユーザに尋ねるプロンプトも含む。
【0058】
この挙動の実施例が図6Aで描写されている。図6Aは、以下の違いを伴って図5Aと同じである。
ブロック5A−1の後、ユーザが「データのみ」を受理した場合には、UEは、ブロック1A−8で現在のRATにとどまる(82において示される)。
ブロック5A−1の後、ユーザがUEの使用設定を「音声のみ」または「データのみ」に変更した場合には、UEは、ブロック1A−9で別のRATを選択する(84において示される)。
【0059】
いくつかの実装では、UEの使用設定が「データ中心」から「音声中心」に変更されると、UEは、選択されたPLMNまたは同等PLMNに対して、E−UTRANよりもむしろGERANまたはUTRAN無線アクセス技術を選択するように指示をASに提供する。例えば、そのような過程は、UEがEMM原因値#18を受信した後に完了し得る。
【0060】
この挙動の別の実施例が図6Bで描写されている。図6Bは、以下の違いを伴って図5Bと同じである。
ブロック5B−1の後、ユーザが「データのみ」を受理した場合には、UEは、ブロック1B−6で現在のRATにとどまる(100において示される)。
ブロック5B−1の後、ユーザがUEの使用設定を「音声のみ」または「データのみ」に変更した場合には、UEは、ブロック1A−9で別のRATを選択する(102において示される)。
【0061】
(実施例2D)
IMS登録が1回以上の再試行後に失敗し、複合登録手順が自動的に試行されないときに、UEの音声設定が「IMS音声優先、CS音声二次的(IMS Voice Preferred, CS Voice Secondary)」であり、UEの使用設定「データのみ(Data only)」に設定されている場合において、またはUEの音声設定が「IMS PS音声のみ(IMS PS Voice Only)であり、UEの使用設定が「データのみ(Data only)」に設定される場合において、UEは、音声サービスが利用可能でないことを(ユーザインターフェースまたは何らかの他の警告を介して)ユーザに通知するように構成される。この場合、ユーザは、UEの使用設定を「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」に変更することを選択し得る。これは即座に、成功すれば、音声サービスが必要とされるまで、UEがESPにとどまり、この場合、CSFBを用いて音声サービスを取得することを可能にする、複合登録手順(UEの音声設定が「IMS音声優先、CS音声二次的(IMS Voice Preferred, CS Voice Secondary)」である場合)を試行するようにUEを促す。UEの音声設定が「IMS PS音声のみ(IMS PS Voice Only)」である場合において、ユーザは、UEの使用設定を「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」に変更し得、それは、音声サービスをサポートし得る別のRATを再選択するようにUEを促す。
【0062】
この挙動の実施例が図7Aで描写されている。図7Aは、以下の点で図2Aとは異なる。
IMS登録失敗後(112)、UEは、ブロック7A−1において、音声サービスが利用可能ではないことをユーザに通知する。
ユーザが「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」を示す場合(116)には、方法はブロック1A−5で継続する。
ユーザが「データのみ(Data only)」を示す場合には、IMS登録は再試行されず(114)、次いで、方法はブロック1A−8で継続する。
UEの使用設定が「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」である場合(118)において、ブロック1A−9がブロック1A−7に続く。
【0063】
この挙動の別の実施例が図7Bで描写されている。図7Bは、以下の点で図2Bとは異なる。
IMS登録失敗後(122)、UEは、ブロック7B−1において、音声サービスが利用可能ではないことをユーザに通知する。
ユーザが「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」を示す場合(124)には、方法はブロック1B−5で継続する。
ユーザが「データのみ(Data only)」を示す場合には、IMS登録は再試行されず(128)、次いで、方法はブロック1B−6で継続する。
UEの使用設定が「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」である場合(126)において、ブロック1B−9がブロック1B−5に続く。
【0064】
(実施例2E)
実施例2Dに続くものとして、いくつかの実装では、ユーザは、IMS登録(元の数または何らかの数の試行)が失敗したことを指示され、代替として、ユーザは、「音声に対するIMS登録の再試行」を要求することができ、この要求は、「データ中心(Data Centric)」または「音声中心(Voice Centric)」に設定されたUEの使用設定からUEが退き、IMS登録における周期的試行を、成功するまで、またはある数の試行が試行および失敗されるまで、再開するように促すことができる。代替として、ユーザは「データのみ(Data Only)」を示すことができ、その場合、UEは、「データ中心(Data Centric)」に設定されたUEの使用設定から退き、UEは、(音声サービスの目的で)IMS登録を再試行しない。
【0065】
この挙動の別の実施例が図7Cで描写されている。図7Cは、以下の点で図7Aとは異なる。
IMS登録失敗後(112)、UEは、ブロック7A−1において、音声サービスが利用可能ではないことをユーザに通知し、ユーザが110で「再試行(RETRY)」を示す場合には、方法はブロック2A−1で継続する。
【0066】
この挙動の別の実施例が図7Dで描写されている。図7Dは、以下の点で図7Cとは異なる。
IMS登録失敗後(122)、UEは、ブロック7B−1において、音声サービスが利用可能ではないことをユーザに通知し、ユーザが120で「再試行(RETRY)」を示す場合には、方法はブロック2A−1で継続する。
【0067】
(実施例3A)
いくつかの実装では、UEは、IMS登録が失敗しており、UEの使用設定が「音声中心(Voice Centric)」である状況を認識するように構成される。UEは、この状況を認識すると、UEの音声設定が「IMS PS音声のみ(IMS PS voice only)」であるか「IMS音声優先、CS音声二次的(IMS Voice Preferred, CS Voice Secondary)」であるかどうかにかかわらず、音声サービスを実現することができる別のRAT(標的RAT)(例えば、GERAN/UTRAN)を選択/再選択するようにASを誘起するように構成される。
【0068】
この挙動の第1の詳細な実施例が図8Aで描写されている。図8Aは、以下ように図2Aとは異なる。
130におけるIMS登録失敗後、UEは、ブロック8A−1で「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」についてUEの使用設定をチェックする。
設定が132で示されるように「データ中心(Data Centric)」または「データのみ(Data Only)」である場合、方法はブロック1A−5で継続する。
設定が138で示されるように「音声中心(Voice Centric)」である場合には、方法は、別のRATの選択を伴うブロック1A−9で継続する。
ブロック1A−8は、UEの使用設定が「データのみ(Data only)」である場合(134で示される)に対して、ブロック1A−7に続く。
ブロック1A−9は、UEの使用設定が「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)である場合(136で示される)に対して、ブロック1A−7に続く。
【0069】
この挙動の第2の詳細な実施例が図8Bで描写されている。図8Bは、以下ように図2Bとは異なる。
140におけるIMS登録失敗後、UEは、ブロック8B−1で「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」についてUEの使用設定をチェックする。
設定が142で示されるように「データのみ(Data Only)」である場合、方法はブロック1B−6で継続する。
設定が144で示されるように「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」である場合には、方法は、別のRATの選択を伴うブロック1B−7で継続する。
ブロック1B−6は、UEの使用設定が「データのみ(Data Only)」である場合(146で示される)に対して、ブロック1B−5に続く。
ブロック1B−7は、UEの使用設定が「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)である場合(148で示される)に対して、ブロック1B−5に続く。
【0070】
(実施例3B)
いくつかの実装では、UEは、上記の実施例3Aを参照して説明されるようなRAT再選択に続くものとして、標的システムがIMS音声をサポートすることができると知った場合に、いったん標的システムの中にあると、IMS登録を再試行するように構成される。標的システムにおけるIMS登録における、この後続の試行が失敗した場合、この場合、UEは、標的システムにおけるCSを介して音声サービスを取得し得る。
【0071】
この挙動の第1の実施例が、ブロック9A−1、9A−2、および9A−3の追加を伴って図8Aと同じである、図9Aで描写されている。ブロック1A−9の後に、UEは、ブロック9A−1で、標的システムがIMS音声をサポートすることができると知った場合に音声に対するIMS登録を再試行する。成功した場合には、UEは、ブロック9A−2で、標的システムにおけるPSを介して音声サービスを取得する。失敗した場合には、UEは、ブロック9A−3で、標的システムにおけるCSを介して音声サービスを取得する。
【0072】
この挙動の第2の実施例が、ブロック9B−1、9B−2、および9B−3の追加を伴って図8Bと同じである、図9Bで描写されている。ブロック1B−7の後に、UEは、ブロック9B−1で、標的システムがIMS音声をサポートすることができると知った場合に音声に対するIMS登録を再試行する。成功した場合には、UEは、ブロック9B−2で、標的システムにおけるPSを介して音声サービスを取得する。失敗した場合には、UEは、ブロック9B−3で、標的システムにおけるCSを介して音声サービスを取得する。
【0073】
(第3の問題:UEが不適切なRATで拘束される場合がある)
図1Aおよび1Bで特定される挙動に関連する第3の問題は、UEが不適切なRATで拘束される場合があることである。より具体的には、図1Aおよび1BでのUEの使用設定が「データ中心(Data Centric)」に設定される場合、これは、UEが音声サービスを全く得ないことにつながり得る。図1Aおよび1Bでの「データ中心(Data Centric)」が、(たとえあらゆる音声サービスを除外しても)UEがデータサービスのみを求めること、すなわち、「データのみ(Data Only)」を意味するように解釈される場合、これは問題ではない。図1Aおよび1Bでの「データ中心」が、本本書の上記で定義されるような「データ中心(Data Centric)」を意味するように解釈されるには、この挙動は問題である。
【0074】
さらに、ネットワークVoIMS指示(この指示は追跡領域ごとであるため、登録された追跡領域内にある)がサポートを示さなかったので、UEが現在のRATにとどまり、音声サービスにアクセスできないが、移動性により、IMS PS音声がサポートされていることをネットワークVoIMS指標が示す、GERAN/UTRAN無線受信範囲のルーティング領域またはE−UTRAN受信範囲の追跡領域にUEが入った場合には、UEは後に、音声に対するIMS登録を再試行する必要がある。
【0075】
別の状況では、UEの音声設定が「IMS PS音声のみ(IMS PS Voice Only)」または「IMS音声優先、CS音声二次的(IMS Voice Preferred, CS Voice Secondary)」であり、UEの使用設定が「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」に設定される場合、たとえLTEまたはGERAN/UTRANにおけるIMS上の音声サービスが、UEの移動性により利用可能になり得る場合にも、UEは、最終的にGERAN/UTRANにとどまり、音声にCS音声サービスを使用し得る。UEは、移動するにつれて、IMS音声をサポートする、新しいE−UTRAN追跡領域または新しいGERAN/UTRANルーティング領域のサービスエリアの中へ移動し得、その場合、UEが、GERAN/UTRAN上で、またはLTE上でIMS音声サービスを得ることができ、「データ中心」UEについては、GERAN/UTRANに拘束されなければLET上でPSサービスをより良好に得ることができるという可能性がある。
【0076】
(実施例1)
いくつかの実施例では、UEは、UEの使用設定が「データのみ(Data Only)」に設定され、UEの音声設定が「IMS PS音声のみ(IMS PS Voice Only)」または「IMS音声優先、CS音声二次的(IMS Voice Preferred, CS Voice Secondary)」であり、EPSアタッチしようとしたときに、「IMSボイスオーバーPSセッション非対応(IMS Voice over PS session not supported)」であることを知るという状況を認識するように構成され、その結果、UEが音声サービスへのアクセスを伴わずにE−UTRANにとどまる。IMSボイスオーバーPSセッションのサポートは、追跡領域(Tracking Area/TA)ごとである。次いで、UEは、異なるTA/RAを伴うセル(または代替として、UE TAIリスト外のTAを伴うセル)が検出されるまで、隣接E−UTRANセルのTAを監視するように構成される。そのようなLTEセルを検出すると、UEは、このセル上にとどまろうとし、この過程の一部として追跡領域更新(Tracking Area Update)をネットワークに送信する。これに応答して、UEは、追跡領域更新(Tracking Area Update)応答を受信する。追跡領域更新(Tracking Area Update)応答は、この追跡領域に対するネットワークVoIMS指標を含む。指標が「IMSボイスオーバーPSセッション対応(IMS Voice over PS session supported)」である場合には、UEは、音声サービスを要求する指標を用いてIMS登録を再試行する。後から続く挙動は、例えば、IMS登録失敗を取り扱う、上記で説明される実装に従い得る。
【0077】
この挙動の実施例が図10Aで描写されている。UEがブロック1A−8に到達すると、上記で説明されるシナリオが発生し得る。方法は、UEが、異なるTAを伴うセル(または代替として、UE TAIリスト外のTAを伴うセル)が検出されるまで、隣接E−UTRANセルのTAを監視するブロック10A−1において継続する。ブロック10A−2では、そのようなセルを検出すると、UEは、このセル上にとどまろうとし、この過程の一部として追跡領域更新(Tracking Area Update)をネットワークに送信する。これに応答して、UEは、追跡領域更新(Tracking Area Update)応答を受信する。追跡領域更新(Tracking Area Update)応答は、この追跡領域に対するネットワークVoIMS指標を含む。指標が「IMSボイスオーバーPSセッション対応(IMS Voice over PS session supported)」である場合(ブロック10A−3)には、UEは、ブロック10A−4において、音声サービスを要求する指標を用いてIMS登録を再試行する。後から続く挙動は、例えば、IMS登録失敗を取り扱う、上記で説明される実装に従い得る。IMS PS音声のみのUE音声設定については、ステップ10A−1、10A−2、10A−3、および10A−4が、図2Bのブロック1B−6に続く。
【0078】
(実施例2)
いくつかの実施例では、UEは、UEの使用設定が「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」に設定され、UEの音声設定が「IMS PS音声のみ(IMS PS Voice Only)」または「IMS音声優先、CS音声二次的(IMS Voice Preferred, CS Voice Secondary)」であり、EPSアタッチしようとするときに、VoIMS指標を受信し、「IMSボイスオーバーPSセッション非対応(IMS Voice over PS session not supported)」であることを知るという状況を認識するように構成され、その結果、UEは、音声サービスを伴うが最適とはいえないデータサービスを伴ってGERAN/UTRANにとどまる。この場合、UEがアイドルモードである場合、UEは、好適な発見されたE−UTRANセルを再選択しようとする(例えば、定期的な間隔で、またはタイマに基づいて、1回または複数回)ように構成される。上記で説明されるように、この過程は、UEの音声設定が「IMS PS音声のみ(IMS PS Voice Only)」である場合には定期的な追跡領域更新を誘起し、またはUEの音声設定が「IMS音声優先、CS音声二次的(IMS Voice Preferred, CS Voice Secondary)」である場合には複合追跡領域更新を誘起する。TAUまたは複合TA/LA更新手順中に取得されるVoIMS指標が、IMS音声がサポートされていることを示す場合には、UEは続けて、音声サービスを要求する指標を用いてIMS登録を試行する。後から続く挙動は、例えば、IMS登録失敗を取り扱う、上記で説明される実装に従い得る。
【0079】
「IMS PS音声のみ(IMS PS Voice Only)」のUE音声設定に対する、この挙動の実施例が、図10Bで描写されている。UEがブロック1B−7に到達すると、上記で説明されるシナリオが発生し得る。この場合、UEがアイドルモードである時、UEは、ブロック10B−1で、好適な発見されたE−UTRANセルを再選択しようとする(例えば、定期的な間隔で、またはタイマに基づいて、1回または複数回)ように構成される。この過程は、UEの音声設定が「IMS PS音声のみ(IMS PS Voice Only)」である場合には定期的な追跡領域更新を誘起し、またはUEの音声設定が「IMS音声優先、CS音声二次的(IMS Voice Preferred, CS Voice Secondary)」である場合には複合追跡領域更新を誘起する。TAUまたは複合TA/LA更新手順中に取得されるVoIMS指標が、IMS音声がサポートされていることを示す場合には、UEは続けて、10B−2で、音声サービスを要求する指標を用いてIMS登録を試行する。「IMS音声優先、CS音声二次的(IMS Voice Preferred, CS Voice Secondary)」のUE音声設定については、ステップ10B−1および10B−2が、図2Aのブロック1A−9に続く。
【0080】
別の実施例が図10Cで描写されている。UEがブロック1A−9に到達すると、上記で説明されるシナリオが発生し得る。方法は、現在のセルのRAが以前のRAとは異なることをUEが決定するブロック10C−1において継続する。ブロック10C−2では、そのようなセルを検出すると、UEは、この過程の一部としてルーティング領域更新(Routing Area Update)をネットワークに送信する。これに応答して、UEは、ルーティング領域更新(Routing Area Update)応答を受信する。ルーティング領域更新(Routing Area Update)応答は、このルーティング領域に対するネットワークVoIMS指標を含む。指標が「IMSボイスオーバーPSセッション対応(IMS Voice over PS session supported)」である場合(ブロック10C−3)には、UEは、ブロック10C−4において、音声サービスを要求する指標を用いてIMS登録を再試行する。後から続く挙動は、例えば、IMS登録失敗を取り扱う、上記で説明される実装に従い得る。IMS PS音声のみのUE音声設定については、ステップ10C−1、10C−2、10C−3、および10C−4が、図2Bのブロック1B−6に続く。
【0081】
いくつかの実装では、MSが状態GMM−REGISTEREDおよびMM−IDLEであるとき、ネットワークがネットワーク動作モードIで動作するとき、かつ、Iuモードで、IPマルチメディアサブシステムへのSIP登録が失敗しており、UEの使用設定が「音声中心(Voice Centric)」であるという指示を上層からUEが受信するときに、複合ルーティング領域更新手順がMS動作モードAまたはBで動作するGPRS MSによって開始され得る。
【0082】
問題3について説明される可能な実施例の一側面は、UEが、追跡領域更新(Tracking Area Update)またはルーティング領域更新(Routing Area Update)等のNAS登録手順を行うことによって、TAまたはRAに対するVoIMS指標を取得することである。この登録手順は、UEとネットワークとの間の信号伝達を必要とする。例えば、NAS登録応答メッセージは、EPSアタッチ手順への応答、追跡領域更新(TRACKING AREA UPDATE)応答、ルーティング領域更新(ROUTING AREA UPDATE)応答、アタッチ受理(ATTACH ACCEPT)応答、または追跡領域更新受理(TRACKING AREA UPDATE ACCEPT)応答であり得る。いくつかの実装では、ネットワークは、全てのセルによって送信される放送システム情報の一部として、VoIMS指標を放送するように構成される。このVoIMS指標をどのようにして使用することができるかという実施例は、図10Bで説明される実装の軽微な変化例と見なすことができる。定期的な間隔でE−UTRANセルを再選択し、追跡領域更新(Tracking Area Update)を行ってVoIMS指標を取得しようとするUE(図10Bのブロック10B−1に示されるような)の代わりに、UEは、定期的な間隔でE−UTRANセルの放送システム情報を読み取ってVoIMS指標を取得しようとすることができる。放送システム情報で取得されたVoIMS指標が、IMS音声がサポートされていることを示す場合には、UEは続けて、10B−2で音声サービスを要求する指標を用いてIMS登録を試行する。
【0083】
(第4の問題: UEの使用設定が「データのみ(Data Only)」に変更された後に「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」に戻る)
上記で参照された図1Aおよび1Bで特定される挙動に関連する第4の問題は、状況によっては、UEの使用設定が変更されることが望ましいことである。例えば、UEが大量のデータをダウンロードしている場合には、たとえ音声サービスがE−UTRAN上で利用可能ではなくても、UEがE−UTRANを使用するように、UEの使用設定が「データのみ(Data only)」であることが望ましいことがある。大量のデータのダウンロードが完了すると、次いで、たとえ別のRATが選択されることを意味しても、音声が利用可能であることを確実にするために、UEの使用設定が再び「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」になることが望ましいことがある。特定の問題は、ユーザが、UEの使用設定を「データのみ」に設定するが、次いで、後の段階で「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」に設定を戻すことを忘れる場合があることである。
【0084】
(実施例1)
より具体的には、ユーザ選好に基づいて、またはUEで作動するアプリケーションの要件に基づいて、上記で参照された図1Aおよび1BでのUEの使用設定が「データ中心(Data Centric)」に設定される場合、UE使用設定は、データサービスに優先度を与え、したがって、データサービスにとって最良のRAT(すなわち、E−UTRAN)をUEに選択させるように、「データのみ(Data Only)」に修正され得る。しかしながら、後でUE使用設定を元の値(すなわち、「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」)に修正できることが望ましい。実施例として、UE使用設定は、後でユーザによって変更され得る。別の実施例では、UEで作動するアプリケーションが、UEが「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」であり、これに基づき、アプリケーションまたはユーザがUE使用設定を「データのみ(Data Only)」に変更する時でさえも、利用可能な最良のPSサービスを必要とする。しかしながら、いったんアプリケーションが終了すると、アプリケーションまたはUEは、UE使用設定を元の値、つまり、「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」に戻す。
【0085】
そのようなシナリオでは、いったんUE使用設定が「データのみ(Data Only)」に変更されると、UEは最終的に、「データのみ(Data Only)」UEについて上記の実装で説明される挙動に基づいて、RATを選択する。しかしながら、いったんUE使用設定が元の値に修正して戻されると、UEは、適切なRATにアタッチしようとし、IMSの可用性およびUEのUE音声設定に基づいて、音声サービスにアクセスしようとするべきである。しかしながら、UEについて定義される現在の挙動では、UEは、適切なRATを再選択しようとも、IMSが利用可能である場合にIMSに登録しようともしない。
【0086】
あるシナリオでは、UE使用設定は、UEで作動するアプリケーションにとって最良のPSサービスを可能にするように、ユーザまたはUEで作動するアプリケーション(または一式のアプリケーション)によって、「データ中心(Data Centric)」または「音声中心(Voice Centric)」から「データのみ(Data Only)」に修正される。後に、UE使用設定は、一式の可能な誘起条件に基づいて、元の設定に戻される。結果として、UE音声設定に基づくUEは、IMS音声が利用可能であるかどうかを発見し、IMSに登録し、適切なRATを選択するように、上記の実装で説明される手段のうちの1つ以上を行う。
【0087】
図11Aを参照すると、実装では、UEで作動するアプリケーション(または一式のアプリケーション)が、ブロック11A−1でUE使用設定を修正する。ブロック11A−2において、UE使用設定を修正したアプリケーションが終了し(または代替として、「データのみ」動作に必要なアプリケーションが終了する)、UE使用設定を元の値に回復させる。UE音声設定が「IMS音声優先、CS音声二次的(IMS Voice Preferred, CS Voice Secondary)」である場合、UEは、UE音声設定が「IMS音声優先、CS音声二次的(IMS Voice Preferred, CS Voice Secondary)」であるUEに対する上記の実装のように挙動する。UE音声設定が「IMS PS音声のみ(IMS PS Voice only)」である場合、UEは、UE音声設定が「IMS PS音声のみ(IMS PS Voice only)」であるUEに対する上記の実装のように挙動する。これは概して、ブロック11A−3で示される。
【0088】
図11Bを参照すると、実装では、ユーザが、ブロック11B−1において移動発信音声通話を要求する。移動発信音声通話の要求に応じて、UEは、ブロック11B−2において、音声通話を確立できるように、「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」に戻る。次いで、UEは、UE音声設定に応じて、図11Aの実装のように挙動する。これは、ブロック11B−3において元のUE使用設定に戻ること、次いで、前述の方法のうちの1つを継続すること(11B−4)を伴う。
【0089】
図11Cを参照すると、実装では、UEは、ブロック11C−1において、添付ファイルとしての音声メールを伴うEメールを受信する。このEメールを受信すると、UEは、ブロック11C−2において、受けられなかった通話を戻すことができるように、「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」に戻る。次いで、UEは、UE音声設定に応じて、図11Aの実装のように挙動する。これは、ブロック11C−3において元のUE使用設定に戻ること、次いで、前述の方法のうちの1つを継続すること(11C−4)を伴う。
【0090】
図11Dを参照すると、実装では、ユーザは、ブロック11D−1において、音声メールが待機している、または通話を受けられなかったというSMS指示を受信する。このSMSを受信すると、UEは、音声通話を確立して音声メールを回収するために、および/または受けられなかった通話に戻るために、「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」に戻る。次いで、UEは、UE音声設定に応じて、図11Aの実装のように挙動する。これは、ブロック11D−3において元のUE使用設定に戻ること、次いで、前述の方法のうちの1つを継続すること(11D−4)を伴う。
【0091】
図11Eを参照すると、実装では、着信IMS音声通信がIMSインフラストラクチャによって受信されたが、IMS音声に対するIMS登録が成功していなかったため、音声通話をUEに送達することができず、UEは、ブロック11E−1において、そのような受けられなかった通話の通知をIMSから受信する。この通知を受信すると、UEは、ブロック11E−2で、受けられなかった通話に戻ることができるように、「音声中心(Voice Centric)」または「データ中心(Data Centric)」に戻る。次いで、UEは、UE音声設定に応じて、図11Aの実装のように挙動する。これは、ブロック11E−3において元のUE使用設定に戻ること、次いで、前述の方法のうちの1つを継続すること(11E−4)を伴う。
【0092】
上記の全ての実装では、アプリケーションまたはユーザによって修正された場合に、例えば、元のUE使用設定値を記憶し、値を回収することによって、修復を達成することができる。
【0093】
(別のモバイルデバイス)
ここで図12を参照すると、本明細書で説明されるUE関連方法を実装し得る、移動通信デバイス700のブロック図が示されている。モバイルデバイス700は、例示目的のみで、非常に具体的な詳細を伴って示されていることを理解されたい。
【0094】
処理デバイス(マイクロプロセッサ728)は、キーボード714とディスプレイ726との間で連結されるものとして概略的に示されている。マイクロプロセッサ728は、ユーザによるキーボード714上のキーの作動に応じて、ディスプレイ726の動作、ならびにモバイルデバイス700の全体的動作を制御する。
【0095】
モバイルデバイス700は、垂直に細長くてもよい、または他のサイズおよび形状を帯びてもよい、筐体を有する(クラムシェル筐体構造を含む)。キーボード714は、モード選択キー、またはテキスト入力と電話入力とを切り替えるための他のハードウェアあるいはソフトウェアを含み得る。
【0096】
マイクロプロセッサ728に加えて、モバイルデバイス700の他の部品が概略的に示されている。これらは、通信サブシステム770、短距離通信サブシステム702、キーボード714およびディスプレイ726、一式のLED704を含む他の入出力デバイスとともに、一式の補助I/Oデバイス706、シリアルポート708、スピーカ711、およびマイクロホン712、ならびに、フラッシュメモリ716およびランダムアクセスメモリ(RAM)718を含むメモリデバイス、および種々の他のデバイスサブシステム720を含む。モバイルデバイス700は、モバイルデバイス700の能動要素に電力供給するようにバッテリ721を有し得る。モバイルデバイス700は、いくつかの実装では、音声およびデータ通信能力を有する、双方向無線周波数(RF)通信デバイスである。加えて、モバイルデバイス700は、いくつかの実装では、インターネットを介して他のコンピュータシステムと通信する能力を有する。
【0097】
マイクロプロセッサ728によって実行されるオペレーティングシステムソフトウェアは、いくつかの実装では、フラッシュメモリ716等の永続的記憶部に記憶されるが、読み出し専用メモリ(ROM)または同様の記憶要素等の他の種類のメモリデバイスに記憶され得る。加えて、システムソフトウェア、特定デバイスアプリケーション、またはそれらの複数部分は、RAM718等の揮発性記憶部に一時的にロードされ得る。いくつかの実装では、信号配列の不均等性を表す1つ以上のパラメータが、不揮発性メモリまたは揮発性記憶部に記憶される。モバイルデバイス700によって受信される通信信号も、RAM718に記憶され得る。
【0098】
マイクロプロセッサ728は、そのオペレーティングシステム機能に加えて、モバイルデバイス700上でのソフトウェアアプリケーションの実行を可能にする。音声通信モジュール730Aおよびデータ通信モジュール730B等の基本デバイス動作を制御する、所定の一式のソフトウェアアプリケーションが、製造中にモバイルデバイス700上にインストールされ得る。加えて、個人情報マネージャ(PIM)アプリケーションモジュール730Cも、製造中にモバイルデバイス700上にインストールされ得る。PIMアプリケーションは、いくつかの実装では、Eメール、カレンダーイベント、音声メール、予約、およびタスクアイテム等のデータアイテムを整理し、管理することが可能である。PIMアプリケーションはまた、いくつかの実装では、無線ネットワーク710を介してデータアイテムを送受信することも可能である。いくつかの実装では、PIMアプリケーションによって管理されるデータアイテムは、デバイスユーザの対応するデータアイテムが記憶されるか、またはホストコンピュータシステムと関連付けられた状態で、無線ネットワーク710を介してシームレスに統合され、同期化され、更新される。同様に、他のソフトウェアモジュール730Nとして図示される、追加のソフトウェアモジュールが、製造中にインストールされ得る。
【0099】
データおよび音声通信を含む通信機能は、通信サブシステム770を通して、およびおそらく短距離通信サブシステム702を通して果たされる。通信サブシステム770は、受信機750と、伝送機752と、受信アンテナ754および伝送アンテナ756として図示される1つ以上のアンテナとを含む。加えて、通信サブシステム770はまた、デジタル信号プロセッサ(DSP)758等の処理モジュール、および局所発振器(LO)760も含む。通信サブシステム770の特定の設計および実装は、モバイルデバイス700が動作することを目的とする通信ネットワークに依存している。例えば、モバイルデバイス700の通信サブシステム770は、MobitexTM、DataTACTM、または汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service/GPRS)移動データ通信ネットワークとともに動作するように設計され、また、先進移動電話サービス(Advanced Mobile Phone Service/AMPS)、時分割多重アクセス(Time Division Multiple Access/TDMA)、符号分割多重アクセス(Code Division Multiple Access/CDMA)、個人通信サービス(Personal Communications Service/PCS)、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(Global System for Mobile Communications/GSM(登録商標))等の種々の音声通信ネットワークのうちのいずれかとともに動作するように設計され得る。分離および統合型の両方である、他の種類のデータおよび音声ネットワークも、モバイルデバイス700とともに利用され得る。ここで検討中の特定のデバイスは、マルチモードモバイルデバイスであり、そのようなものとして、それらは少なくとも2つのRATを実装するためのハードウェアおよび/またはソフトウェアを含む。より具体的には、特定の実施例では、デバイスによって実装される各RATに対するそれぞれの通信サブシステム770がある。
【0100】
ネットワークアクセスは、通信システムの種類に応じて変化し得る。例えば、MobitexTMおよびDataTACTMネットワークでは、モバイルデバイスは、各デバイスと関連付けられる一意の個人識別番号(Personal Identification Number/PIN)を使用して、ネットワーク上で登録される。しかしながら、GPRSネットワークでは、ネットワークアクセスは、典型的には、デバイスの加入者またはユーザと関連付けられる。したがって、GPRSデバイスは、典型的には、GPRSネットワーク上で動作するために、一般的に加入者識別モジュール(Subscriber Identity Module/SIM)カードと呼ばれる、加入者識別モジュールを有する。
【0101】
ネットワーク登録または起動手順が完了すると、モバイルデバイス700は、通信ネットワーク710上で通信信号を送受信し得る。受信アンテナ754によって通信ネットワーク710から受信される信号は、信号増幅、周波数下方変換、フィルタリング、チャネル選択等を提供し、また、アナログ・デジタル変換も提供し得る、受信機750に送られる。受信した信号のアナログ・デジタル変換は、DSP758が、復調および復号等のより複雑な通信機能を果たすことを可能にする。同様に、ネットワーク710に伝送される信号は、DSP758によって処理(例えば、変調および符号化)され、次いで、デジタル・アナログ変換、周波数上方変換、フィルタリング、増幅、および伝送アンテナ756を介した通信ネットワーク710(または複数のネットワーク)への伝送のために、伝送機752に提供される。
【0102】
通信信号の処理に加えて、DSP758は、受信機750および伝送機752の制御を提供する。例えば、受信機750および伝送機752において通信信号に適用される利得は、DSP758で実装される自動利得制御アルゴリズムを通して、適応的に制御され得る。
【0103】
データ通信モードでは、テキストメッセージまたはウェブページダウンロード等の受信した信号は、通信サブシステム770によって処理され、マイクロプロセッサ728に入力される。次いで、受信した信号はさらに、ディスプレイ726への、または代替として何らかの他の補助I/Oデバイス706への出力のために、マイクロプロセッサ728によって処理される。デバイスユーザはまた、キーボード714、および/またはタッチパッド、ロッカースイッチ、サムホール、あるいは何らかの他の種類の入力デバイス等の何らかの他の補助I/Oデバイス706を使用して、Eメールメッセージ等のデータアイテムを構成し得る。次いで、構成されたデータは、通信サブシステム770を介して、通信ネットワーク710上で伝送され得る。
【0104】
音声通信モードでは、デバイスの全体的動作は、受信した信号がスピーカ711に出力され、伝送のための信号がマイクロホン712によって生成されることを除いて、データ通信モードと実質的に同様である。音声メッセージ録音サブシステム等の代替的な音声またはオーディオI/Oサブシステムもまた、モバイルデバイス700上で実装され得る。加えて、ディスプレイ716はまた、例えば、発呼者の識別、音声通話の持続時間、または他の音声通話関連情報を表示するために、音声通信モードで利用され得る。
【0105】
短距離通信サブシステム702は、モバイルデバイス700と、必ずしも同様のデバイスである必要はない他の近接システムまたはデバイスとの間で、通信を可能にする。例えば、短距離通信サブシステムは、同様に使用可能なシステムおよびデバイスとの通信を提供するように、赤外線デバイスならびに関連回路および構成要素、またはBluetooth(登録商標)通信モジュールを含み得る。
【0106】
上記の教示に照らして、本発明の多数の修正および変化例が可能である。したがって、添付の請求項の範囲内で、本発明は、本明細書で具体的に説明される以外に実践され得ることを理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
進化型パケットシステム(Evolved Packet System/EPS)における音声サービスに関係する第1の指標を伴うユーザ機器(UE)における方法であって、
第2の指標を伴う第1の非アクセス層(Non Access Stratum/NAS)プロトコル応答メッセージを受信するステップと、
前記第1の指標または前記第2の指標のうちの少なくとも1つに応答して、前記UEに別の無線アクセス技術(RAT)を選択させるステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記別のRATを選択するステップは、進化型ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム地上無線アクセス(E-UTRAN)セル再選択および進化型UTRAN(E-UTRAN)セル選択を無効にするステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第3の指標を伴う第2のNAS登録応答メッセージを受信した後に、前記第3の指標に基づいて、前記UEに、E-UTRANセルへのセル選択およびE-UTRANセル再選択を有効にさせるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の指標または前記第2の指標のうちの少なくとも1つに基づいて、前記UEに、E-UTRANセルへのセル選択およびセル再選択を有効にさせるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の指標および前記第2の指標の両方に応答して、前記UEに別のRATを選択させるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の指標または前記第2の指標のうちの少なくとも1つは、音声サービス指標(VSI)である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記VSIは、
ネットワーク提供されたボイスオーバーIPマルチメディアサブシステム(VoIMS)指標と、
UE使用設定と、
ユーザ機器音声設定と
のうちの少なくとも1つである、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記VSIのうちの1つ以上は、
IMSボイスオーバーPSセッション対応(IMS Voice over PS session supported)指示と、
IMSボイスオーバーPSセッション非対応(IMS Voice over PS session not supported)指示と、
音声中心(Voice Centric)と、
データ中心(Data Centric)と、
CS音声のみ(CS Voice Only)と、
IMS PS音声のみ(IMS PS Voice Only)と、
CS音声優先、IMS音声二次的(CS Voice Preferred, IMS Voice Secondary)と、
IMS音声優先、CS音声二次的(IMS Voice Preferred, CS Voice Secondary)と
に設定される、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の指標は、原因値または失敗指示のうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記原因値または前記失敗指示のうちの少なくとも1つは、
回路交換(CS)またはパケット交換(PS)サービスに対してUEを登録できなかったこと、または
CSドメインが利用可能ではないこと、
に設定される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のNASプロトコル応答メッセージは、NAS登録応答メッセージである、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記E-UTRANセル再選択およびE-UTRANセル選択を無効にするステップは、
複合NAS登録後に、前記UEにE-UTRANセル再選択を無効にさせるステップであって、前記複合NAS登録は失敗した、ステップ、
前記UEの使用設定変更後に、前記UEにE-UTRANセル再選択を無効にさせるステップ、
音声サービスへのアクセスが必要とされるまで、前記UEがEPSにとどまることを可能にし、音声サービスへのアクセスを必要とするイベントに応答して、前記UEの使用設定変更後に、前記UEにE-UTRANセル再選択を無効にさせるステップ、
IMS登録失敗後に、前記UEにE-UTRANセル再選択を無効にさせるステップ、
前記UEにE-UTRANセル再選択およびE-UTRANセル選択を無効にさせた後に、VSIに従うIMS登録を再試行するステップ、または
異なるTA/ルーティング領域(RA)またはUE追跡領域識別リスト外のTAのうちの少なくとも1つを伴うセルが検出されるまで、隣接E-UTRANセルの追跡領域(TA)を監視するステップ
のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項13】
命令を記憶した有形コンピュータ可読媒体であって、
前記命令は、実行されると、進化型パケットシステム(Evolved Packet System/EPS)における音声サービスに関係する第1の指標を伴うUEに、
第2の指標を伴う第1の非アクセス層(Non Access Stratum/NAS)プロトコル応答メッセージを受信させ、
前記第1の指標または前記第2の指標のうちの少なくとも1つに応答して、別の無線アクセス技術(RAT)を選択させる、
有形コンピュータ可読媒体。
【請求項14】
前記別のRATを選択するステップは、進化型ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム地上無線アクセス(E-UTRAN)セル再選択および進化型UTRAN(E-UTRAN)セル選択を無効にするステップをさらに含む、請求項13に記載の有形コンピュータ可読媒体。
【請求項15】
前記命令はさらに、第3の指標を伴う第2のNAS登録応答メッセージを受信した後に、前記第3の指標に基づいて、前記UEに、E-UTRANセルへのセル選択およびE-UTRANセル再選択を有効にさせる、請求項13に記載の有形コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記命令はさらに、前記第1の指標または前記第2の指標のうちの少なくとも1つに基づいて、前記UEに、E-UTRANセルへのセル選択およびセル再選択を有効にさせる、請求項13に記載の有形コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記命令はさらに、前記第1の指標および前記第2の指標の両方に応答して、前記UEに別のRATを選択させる、請求項13に記載の有形コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記第1の指標または前記第2の指標のうちの少なくとも1つは、音声サービス指標(VSI)である、請求項13に記載の有形コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記VSIは、
ネットワーク提供されたボイスオーバーIPマルチメディアサブシステム(VoIMS)指標と、
UE使用設定と、
ユーザ機器音声設定と
のうちの少なくとも1つである、請求項18に記載の有形コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記VSIのうちの1つ以上は、
IMSボイスオーバーPSセッション対応(IMS Voice over PS session supported)指示と、
IMSボイスオーバーPSセッション非対応(IMS Voice over PS session not supported)指示と、
音声中心(Voice Centric)と、
データ中心(Data Centric)と、
CS音声のみ(CS Voice Only)と、
IMS PS音声のみ(IMS PS Voice Only)と、
CS音声優先、IMS音声二次的(CS Voice Preferred, IMS Voice Secondary)と、
IMS音声優先、CS音声二次的(IMS Voice Preferred, CS Voice Secondary)と
に設定される、請求項18に記載の有形コンピュータ可読媒体。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図11E】
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【図12】
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【公表番号】特表2012−529250(P2012−529250A)
【公表日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−514161(P2012−514161)
【出願日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際出願番号】PCT/US2010/037339
【国際公開番号】WO2010/141787
【国際公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(500043574)リサーチ イン モーション リミテッド (531)
【氏名又は名称原語表記】Research In Motion Limited
【住所又は居所原語表記】295 Phillip Street, Waterloo, Ontario N2L 3W8 Canada
【Fターム(参考)】