説明

進捗管理装置、及び進捗管理プログラム

【課題】ユーザによる対策すべき差分の把握や対策検討などの効率的な支援を実現できる技術を提供する。
【解決手段】進捗管理装置1の制御部10は、各情報を管理する情報取得部11と、部品別にコストや納入日に関する計画値、実績値などを算出し、計画コストと実績コストとの差分値などを算出し、条件に該当する部品及び差分の情報を抽出する処理を行う差分処理部12と、上記抽出された部品及び差分の情報に関係付けられる差分原因パターンの情報を抽出し画面に表示する処理と、上記差分原因パターンの情報の中からユーザにより差分原因を特定可能とする処理とを行う原因処理部13と、上記特定された差分原因に関係付けられる対策の情報を抽出し画面に表示する処理と、上記対策の情報の中からユーザにより実施すべき対策を特定可能とする処理とを行う対策処理部14とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、進捗管理システム(情報処理システム)等の技術に関し、特に、ユーザによる、事業の案件・製造物(製品)・部品などに関するコスト・日程などの進捗管理及び対策を支援するための技術に関する。製造物としては、例えば、ガスタービン、大型ショベル、フォークリフト、エレベータ、蒸気タービン、原子力プラントなど、受注後に設計し製造する製品(受注設計製品)に関する。部品としては、上記製造物を構成する部品に関する。
【背景技術】
【0002】
進捗管理システムにおいて、製造物の計画コスト超過や部品納入遅延などを防止するため、ユーザ(プロジェクトマネージャやコスト管理責任者や生産管理責任者など)は、コスト進捗状況や部品納入状況などを把握し、予定通り完了する見込みであれば静観し、コスト超過や部品納入遅延などが見込まれる場合は何らかの対策を検討し実行する必要がある。
【0003】
更に、コスト超過や部品納入遅延などに対して対策を講じるためには、コストや部品納入日などに関する計画(計画値)と実績(実績値)との差分(差分値)の原因(「差分原因」)を明らかにすることが必要または有効であると考えられる。
【0004】
上記進捗管理(コスト進捗状況や部品納入状況の把握の支援など)に係わる一般的な技術例としては、プロジェクト管理ツールがある(非特許文献1)。このツール(ソフトウェア)は、作業や部品に対して登録された計画に対する実績の進捗度を表示する機能や、コスト、労働時間、作業の進捗率、その他の数量を累積し、時系列にグラフで表示する機能(いわゆるSカーブ作成機能)などを備えている。
【0005】
また、上記差分原因を明らかにすることに係わる先行技術例として、特開2004−326279号公報(特許文献1)がある。特許文献1は、コストの計画累積値のSカーブと実績累積値のSカーブとの差分のパターン、差分原因、及び対策を、データテーブルとして保持し、上記パターンと製造中の製品のSカーブとを比較し、データテーブルから近似パターンを抽出し、差分原因及び対策を表示することが記載されている。更に、抽出した近似パターンを持つ過去実績をもとに、製造中の製品の遅延日数、及び超過コストを予測する技術について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−326279号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】内舘町子著,「ひと目でわかるMicrosoft Office Project 2007」,日経BPソフトプレス刊,(2007/03)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記特許文献1は、差分原因及び対策を表示することによって、ユーザの対策検討を支援する。しかし、計画と実績との差分原因には、対策が必要なもの以外もあり得る。即ち、顧客責任の仕様変更や、部品の手配元変更など、差分原因が自社に無く対策が不要なもの、為替変動や天災による追加コスト発生など現時点では対策不可能なもの、等が含まれ得る。これら(対策要/不要/不可能の差分原因)の情報は、案件の詳細状況を熟知している担当者のみの知見となっている。そのため、従来技術では、直近で対応しなければならない差分(例えば計画と実績との差分がある程度以上に大きいもの)を関係者全員が把握すること等は実現できていない。
【0009】
特許文献1等の先行技術例では、差分原因の表示までは記載されているが、対策すべき差分及び差分原因の特定や、差分原因への対策の処理の実行や、ユーザ間で連携し情報を把握するといった技術ではない。
【0010】
以上のように、本発明の主な目的は、進捗管理システム等において、案件・製造物・部品などに関するコスト進捗状況・部品納入状況など(コストや部品納入日程などに関する例えば計画と実績との差分など)を可視化し、対策すべき差分、差分原因、対策などの情報を自動的に抽出することにより、ユーザによる対策すべき差分の把握や対策検討などの効率的な支援を実現できる技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明のうち代表的な形態は、案件・製造物・部品などのコストや納入日程などに関する進捗管理装置(情報処理装置)を含む進捗管理システム(情報処理システム)などであって、以下に示す構成を有することを特徴とする。
【0012】
本システムは、コストや部品納入日程などに関する例えば計画と実値との差分である程度以上に大きな差分が生じている部品(及び当該部品に関係付けられる製造物や案件、ユーザ、その他関連情報)を、対策すべき差分として自動的に抽出する処理機能、及び、当該対策すべき差分(部品など)に関する原因や対策などの情報を自動的に抽出し、ユーザに対し出力する処理機能を備える。また本システムは、画面などでユーザにより差分原因や対策を特定可能とする処理機能などを有する。本発明は例えば以下の構成を有する。
【0013】
(0)本システムは、案件、製造物、部品ごとに、コストや日程(手配日、納入日)に関する計画値、実績値、推定(予定)値などを算出し、各差分値(計画値と実績値との差分、計画値と推定値との差分)を算出し、各差分値を所定の条件に従って照合し、該当する部品・差分を抽出する処理を行う。また抽出した情報をユーザに対して出力する処理を行う。
【0014】
(1)本システムは、上記抽出した差分・部品に対応する複数の差分原因パターンを画面に表示し、ユーザ(作業者)が差分原因を選択することにより対策要否を特定し、対策が必要である差分・部品の情報のみを画面に表示する。
【0015】
(2)本システムは、ユーザが選択した差分原因パターンと同様の過去の差分原因パターンと、実施した対策の情報とを画面に表示する。
【0016】
(3)本システムは、上記抽出した差分・部品に対応する複数の差分原因パターンを画面に表示し、これらの中からユーザが選択した差分原因パターンに対する対策の情報(過去に実施・実行された対策の情報を含む)を表示し、ユーザが選択した対策の処理を実行する。また、上記実行された対策及びユーザにより実施された対策の情報(実績情報)を記憶領域に蓄積・反映することにより、次回以降に画面で表示する対策内容を充実させる。
【0017】
(4)本システムは、上記抽出した差分・部品に対応する複数の差分原因パターンを画面に表示し、これらの中からユーザが選択した差分原因パターンが特定の情報、例えば「見積精度不足」や「手配遅れ」である場合、該当の部品の部品情報、コスト情報、部品納入情報などの値をユーザにより画面で修正可能とする。
【0018】
本形態は、例えば、部品サプライヤへ納入を手配する部品を含む複数の部品を含んで生産される製造物を顧客へ納入する案件に関するユーザの進捗管理を支援する情報処理を行う進捗管理装置である。本進捗管理装置は、制御部において、情報取得部と、差分処理部と、原因処理部と、対策処理部とを有する。情報取得部は、例えば、案件情報、部品情報(ないし製品構成情報)、コスト情報、生産計画情報、部品−工程関係付け情報、部品納入情報、差分原因パターン情報、対策情報などの情報を記憶部に格納し管理する。
【0019】
差分処理部は、例えば、部品別に、計画コスト、実績コスト、及び推定コストと、計画手配日、及び実績手配日と、計画納入日、実績納入日、及び推定納入日と、をそれぞれ算出する。また、差分処理部は、上記算出した情報を用いて、計画コストと実績コストとの差分、計画コストと推定コストとの差分、計画手配日と実績手配日との差分、計画納入日と実績納入日との差分、及び、計画納入日と推定納入日との差分などを算出する。そして、差分処理部は、上記各種の差分の情報を用いて、所定の条件(ルール)に従って照合し、対策を検討すべき差分(ある程度以上に大きな差分)を抽出し、当該差分に関係付けられる該当の部品などの情報を抽出する。
【0020】
原因処理部は、記憶部の差分原因パターン情報をもとに、上記抽出した部品・差分の情報に関係付けられる、差分原因パターンを検索等により抽出し、当該抽出した情報をユーザに対し出力、例えば画面に表示する。例えば、差分原因の内容(分類)が同じであるすべて(例えば複数)のパターンが抽出される。そして、原因処理部は、上記画面の差分原因パターンの中からユーザが1つの差分原因を選択等により特定可能とし、特定された差分原因を記憶部の差分原因パターン情報に反映(格納)する。反映された情報は次回以降の抽出の際に候補となる。
【0021】
対策処理部は、記憶部の対策情報をもとに、上記特定された差分原因に対して関係付けられる対策の情報を検索等により抽出し、ユーザに対し出力、例えば画面に表示する。そして、対策処理部は、上記画面の対策の情報の中からユーザが1つの対策を選択等により特定可能とし、特定された対策の情報を記憶部の対策情報に反映(格納)する。反映された情報は次回以降の抽出の際に候補となる。
【発明の効果】
【0022】
本発明のうち代表的な形態によれば、進捗管理システム等において、案件・製造物・部品などに関するコスト進捗状況・部品納入状況などを可視化し、対策すべき差分、差分原因、対策などの情報を自動的に抽出することにより、ユーザによる対策すべき差分の把握や対策検討などの効率的な支援を実現できる。これにより、計画コスト超過、及び部品納入遅延などを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施の形態の進捗管理システムを含む全体概略の構成例、及び各種管理情報例を示す図である。
【図2】本実施の形態の進捗管理装置の構成例を示す図である。
【図3】本実施の形態の進捗管理装置のハードウェア・ソフトウェアの構成例、各種の表示画面の例、及び各社・各ユーザの関係などを示す図である。
【図4】進捗管理装置の制御部の処理全体のフロー図である。
【図5】案件情報(D1)テーブル例を示す図である。
【図6】部品情報(D2)テーブル例を示す図である。
【図7】コスト情報(D3)テーブル例を示す図である。
【図8】生産計画情報(D4)テーブル例を示す図である。
【図9】部品−工程関係付け情報(D5)テーブル例を示す図である。
【図10】部品納入情報(D6)テーブル例を示す図である。
【図11】差分原因パターン情報(D7)テーブル例を示す図である。
【図12】対策情報(D8)テーブル例を示す図である。
【図13】差分情報(D10)テーブル例を示す図である。
【図14】差分処理部の処理(S20)のフロー図である。
【図15】原因処理部の処理(S30)のフロー図である。。
【図16】対策処理部の処理(S40)のフロー図である。。
【図17】条件設定画面(G0)の例を示す図である。
【図18】進捗状況画面(G1)の例を示す図である。
【図19】原因画面(G3)の例を示す図である。
【図20】対策画面(G4)の例を示す図である。
【図21】アラーム画面(G5)の例を示す図である。
【図22】情報修正画面(G6)の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図1〜図22を用いて、本発明の実施の形態である、進捗管理システム、進捗管理装置、及びプログラムなどについて説明する。なお「ID」は一意の識別情報とする。
【0025】
[システム構成]
図1において、本実施の形態の進捗管理システム100の構成例を示している。進捗管理システム100は、ネットワーク3を介して、進捗管理装置1、シミュレーション装置2、案件情報管理装置120、製品構成情報管理装置130、コスト情報管理装置140、生産計画情報管理装置150、調達情報管理装置160、在庫情報管理装置170、及び対策情報管理装置180などが相互に情報送受信可能に接続される構成である。
【0026】
各情報管理装置(110〜170)は、対応する管理情報(201〜207)を内部または外部にデータベースやテーブル等の形で保有し管理する。各管理情報(201〜207)は、本システム(自社)におけるマスタ情報、共有情報であり、進捗管理装置1は、これら各マスタ情報をもとに処理用のデータ情報を取得する。また、各情報管理装置(110〜170)は、予め定められたとき(条件)、または進捗管理装置1からの要求などに応じて、対応する情報(201〜207)を進捗管理装置1に送信する。
【0027】
案件情報管理装置110は、案件情報201として、すべて(1つ以上)の案件の情報を管理する。案件は、他社(顧客)との契約ごとの事業の案件である。1つの案件は、1つ以上の製造物(製品)に関する情報を含む。案件情報201の例として、他社(顧客)の情報、案件で納入する製造物の種類、計画納入日程、過去に納入した製造物の種類、実績納入日程、及び運転開始日程など、案件に関するすべての計画情報や実績情報などを含む。
【0028】
製品構成情報管理装置120は、製品構成情報202として、案件を構成する1つ以上の製造物(製品)の情報(構成情報)を管理する。1つの製造物(製品)の製造(生産)には、1つ以上の系統・機器・部品といった単位に関する情報(製品関連情報)(生産計画情報)が関連付けられる。製品構成情報202の例として、製造物を構成する系統情報、機器情報、部品情報などを含む。なお本実施の形態では、「部品」単位に着目して説明するが、系統や機器などの他の単位に関しても同様に適用可能である。
【0029】
コスト情報管理装置130は、コスト情報203として、過去に納入した製造物ごと及び部品ごとのコストに関する計画値及び実績値などを管理する。また関連する計画と実績との差分値、差分原因、及び対策などの情報を含めてもよい。
【0030】
生産計画情報管理装置140は、生産計画情報204として、案件・製造物ごとの製造開始日程と製造終了日程、工程(製造工程)ごとの開始日程と終了日程、過去に納入した製造物に関する製造工程ごとの開始日程と終了日程などの情報を管理する。また関連する計画と実績との差分、差分原因、及び対策などの情報を含めてもよい。
【0031】
調達情報管理装置150は、調達情報205として、他社(サプライヤ)に対する部品ごとの手配情報、納入情報などの情報を管理する。
【0032】
在庫情報管理装置160は、在庫情報206として、自社に関する在庫部品の種類、入庫数、出庫数、在庫数、等の情報を管理する。
【0033】
対策情報管理装置170は、対策情報207として、進捗管理装置1で管理する対策情報D8に対応した内容の対策情報を進捗管理の履歴情報として格納(蓄積)する。例えば進捗管理装置1から対策情報管理装置170(対策情報208)へ対策情報を送信して格納させる。なお同様に、進捗管理装置1で管理する他の情報(例えば差分、原因など)に関しても、対応した内容の情報を進捗管理の履歴情報として進捗管理装置1の外部に格納(蓄積)してもよい。このように履歴情報を蓄積する場合は、本システムのユーザにより参照可能となるため管理上有用である。
【0034】
シミュレーション装置2は、ソフトウェアプログラムによるシミュレーション処理などを行うコンピュータである(後述、図2)。シミュレーション装置2は、既存のシミュレーション装置を活用可能である。シミュレーション装置2は、特に後述の差分処理部12(図2)の処理(S20)で用いる。例えば進捗管理装置1は、シミュレーション装置2に対してシミュレーション処理の要求を送り、シミュレーション装置2から当該処理結果の応答の情報を受信する。なおシミュレーション装置2の機能を進捗管理装置1の中に組み込んだ形態としてもよい。
【0035】
[進捗管理装置]
図2において、進捗管理装置1の構成例を示している。進捗管理装置1は、制御部10、記憶部20、入力部30、出力部40、及び通信部50を備える。制御部10は、情報取得部11、差分処理部12、原因処理部13、及び対策処理部14を備える。記憶部20は、各記憶領域に、案件情報D1、部品情報D2、コスト情報D3、生産計画情報D4、部品−工程関係付け情報D5、部品納入情報D6、差分原因パターン情報D7、対策情報D8、条件情報D9、及び差分情報D10等を格納する。各情報(D1〜D10)は例えば後述の図5〜図13のようなテーブルの形式で管理される。
【0036】
入力部30は、情報入力処理を行う。これはユーザ(U1等)による情報入力の受付け処理などを含む。出力部40は、情報出力処理を行う。これはユーザ(U1等)に対する画面の表示のための画面生成処理などを含む。通信部50は、ネットワーク3を介した他の装置・コンピュータとの情報送受信処理を行う。
【0037】
案件情報D1(図5)は、案件情報201等に基づく情報である。部品情報D2(図6)は、製品構成情報202及びコスト情報203等に基づく情報である。コスト情報D3(図7)はコスト情報203等に基づく情報である。生産計画情報D4(図8)は生産計画情報204等に基づく情報である。部品−工程関係付け情報D5(図9)は、本システムで新たに作成される情報、または製品構成情報202や生産計画情報204等に基づく情報である。部品納入情報D6(図10)は、調達情報205及び在庫情報206等に基づく情報である。差分原因パターン情報D7(図11)は、本システムで新たに作成される情報であり、最初(システム運用開始時)は初期設定(例えばユーザ入力)され、以降は本システムの使用に伴い内容が蓄積・更新されてゆく。対策情報D8(図12)は、本システムで新たに作成される情報であり、最初は初期設定(例えばユーザ入力)され、以降は本システムの使用に伴い内容が蓄積・更新されてゆく。条件情報D9は、差分抽出条件(ルール)の設定情報でありユーザにより設定可能である。差分情報D10は、制御部10(差分処理部12)で算出(抽出)した差分値の情報である。
【0038】
シミュレーション装置2は、シミュレーション処理部21を含む。シミュレーション処理部21は、差分処理部12の処理を補助する。例えば、シミュレーション処理部21は、案件単位、製造物単位で、時系列における計画コストの累積値、実績コストの累積値、及び推定コストの累積値を計算し、コンピュータ(進捗管理装置1)上に出力する処理と、計画コストと実績コストとの差分値、及び計画日程と実績日程との差分値などを計算し、コンピュータ(進捗管理装置1)上に出力する処理とを行う。更に、シミュレーション処理部21は、複数の案件、複数の製造物を纏めた単位で、時系列の計画コストの累積値、実績コストの累積値、及び推定コストの累積値を算出し、コンピュータ(進捗管理装置1)上に出力する処理を行う。
【0039】
情報取得部11は、外部の各情報管理装置(110等)から各情報(201等)を取得し、取得した情報や、取得した情報に基づき作成される情報を、記憶部20に各情報(D1等)として格納し管理する処理を行う(詳しくは後述、図4のS10)。情報取得部11は、例えば各情報管理装置(110等)に対して情報取得の要求を送信し、それに対して各情報管理装置(110等)は、該当する案件/製造物/部品に関する該当するコスト/納入日/工程などに関する情報を取り出して応答送信する。また、情報取得部11は、必要に応じて記憶部20の情報を入力データとして読み込む処理や、制御部10で作成した情報を出力データとして記憶部20の情報へ書き込む処理を行う。
【0040】
情報取得部11は、予め定められたとき(例えば月に一回)、各情報管理装置(110等)の対応する情報(201等)を要求して取得し、記憶部20のテーブル(D1等)に格納する。情報取得部11は、例えば、案件情報管理装置110の案件情報201に追加や変更など(更新)が起こった際、当該更新分の案件情報を取得し、案件情報D1のテーブルを更新する。同様に、情報取得部11は、製品構成情報管理装置120の製品構成情報202から更新分の製品構成情報(部品情報)を取得して部品情報D2のテーブルを更新する。同様に、情報取得部11は、コスト情報管理装置130のコスト情報203から更新分の情報を取得してコスト情報D3のテーブルを更新する。また例えば、情報取得部11は、部品情報D2のテーブルが更新された際は、製品構成情報管理装置120から当該更新された部品に関する部品情報を取得し、更に、コスト情報管理装置130から当該更新された部品に関するコスト情報を取得し、コスト情報D3のテーブルを更新する。同様に、情報取得部11は、生産計画情報管理装置140の生産計画情報204から更新分の情報を取得して生産計画情報D4のテーブルを更新する。同様に、情報取得部11は、調達情報管理装置150の調達情報205、及び在庫情報管理装置160の在庫情報206から、更新分の部品に関する情報を取得して部品納入情報D6のテーブルを更新する。
【0041】
差分処理部12は、詳しくは、条件設定部12A、進捗状況部12B、差分算出部12C、差分抽出部12Dなどを含む構成である。差分処理部12は、情報取得部11による入力データ、及びシミュレーション装置2の処理を用いて、差分値を算出及び抽出する処理などを行う(詳しくは後述、図4のS20、図14)。また、差分処理部12は、条件設定部12Aによる条件設定画面G0(図17)の表示処理や、進捗状況部12Bによる進捗状況画面G1(図18)の表示処理を行う。また、差分処理部12は、図示しない差分画面G2の表示処理をしてもよい。差分画面G2では、算出・抽出した差分の情報など(差分情報D10)を表示する。
【0042】
原因処理部13は、詳しくは、パターン抽出部13A、原因特定部13Bなどを含む構成である。原因処理部13は、差分処理部12で抽出した差分の情報などを用いて、差分原因の情報の抽出及び特定などの処理を行う(詳しくは後述、図4のS30、図15等)。また、原因処理部13は、原因画面G3(図19)の表示処理を行う。
【0043】
対策処理部14は、原因処理部13で特定した原因の情報などを用いて、対策の情報の
抽出及び特定などの処理を行う(詳しくは後述、図4のS40、図16等)。また、対策処理部14は、対策画面G4(図20)の表示処理や、アラーム画面G5(図21)の表示処理や、情報修正画面G6(図22)の表示処理などを行う。
【0044】
[構成例]
図3は、進捗管理装置1となるコンピュータ300のハードウェア・ソフトウェアを含む構成例を示している。コンピュータ300は、例えば一般的なPCやサーバなどで構成可能であり、プロセッサ301(CPU等)、メモリ302(RAM等)、入力装置303(キーボードやマウス等)、出力装置304(ディスプレイやプリンタ等)、通信I/F装置305、記憶装置306(HDD等)、及びこれら各部を接続するバス等を備える。通信I/F装置305は、インターネットやLANなどのネットワーク3を介して他のコンピュータとの通信処理を行う。記憶装置306には、制御プログラム311(本実施の形態の進捗管理プログラム)や、アプリケーションプログラム312(例えばシミュレーション処理部21のプログラムを組み込んでもよい)や、前述のデータ(D1〜D10)が格納される。
【0045】
プロセッサ301は、記憶装置306の制御プログラム311などをメモリ302へロードして実行することにより、制御部10の処理などを実現する。記憶部20は、プロセッサ301がメモリ302,記憶装置306を利用することにより実現可能である。入力部30は、プロセッサ301が入力装置303を利用することにより実現可能である。出力部40は、プロセッサ301が出力装置304を利用することにより実現可能である。通信部50は、プロセッサ301が通信I/F装置305を利用することにより実現可能である。なお制御プログラム311等は、所定の読取装置を介して記憶媒体から取得してもよいし、通信I/F装置305を介してネットワーク3上から取得してもよい。
【0046】
進捗管理システム100は、上記のようなコンピュータ300を1つ以上用いて実現できる。また特に、ネットワーク3上でサーバ形態のコンピュータ300とクライアント端末(401等)が接続される形態とし、制御部10の処理などをサービス処理として実現してもよい。
【0047】
[ユーザ等]
図3で、自社(事業者)400は、図1の進捗管理システム100と、自社の部品工場や生産管理システムなどの既存のシステムとを含む。ユーザの例として、進捗管理者であるユーザU1、個別の部品などの担当者であるユーザU2(複数)などが存在する。U1はプロジェクトマネージャ、コスト管理責任者、生産管理責任者などに言い換え可能である。U1は、案件や製造物に関して全体的な進捗状況を把握する。U2は自分が担当する部品などの単位で進捗状況を把握する。401はU1が使用するコンピュータであり、図2の進捗管理装置1(図3のコンピュータ300)自体としてもよいし、これら(例えばサーバ形態)に対してネットワーク3を介してアクセスを行うクライアント端末などとしてもよい。同様に402はU2が使用するコンピュータである。
【0048】
U1(401)とU2(402)とが通信可能であり、必要に応じて連携する。例えば、特定の部品に関する対策の必要性が判明した場合、U1からU2へ連携する(例えば後述のアラーム画面G5)。そして、U2(402)により、該当部品に関する進捗状況を確認したり、対策のための情報修正など実施することができる(例えば後述の情報修正画面G6)。
【0049】
また他社(顧客)500は、案件の依頼(発注)元の会社などであり、ユーザU3は、その担当者などである。501はU3が使用するコンピュータである。また他社(サプライヤ)600は、部品サプライヤの会社・工場などであり、ユーザU4は、その担当者などである。601はU4が使用するコンピュータである。
【0050】
また例えば、a1は、他社500のユーザU3(501)から例えばユーザU1(401)に対する案件発注(対応する情報通信等)を示す。同様に、a2は、U1(401)からU3(501)に対する製造物納入を示す。a3は、U2(402)からU4(601)に対する部品手配を示す。a4は、U4(601)からU2(402)に対する部品納入を示す。a3は部品手配日に対応する。a4は部品納入日に対応する。
【0051】
[画面]
図3で、本システムのユーザインタフェースとなる画面例として、条件設定画面G0(図17)、進捗状況画面G1(図18)、差分画面G2、原因画面G3(図19)、対策画面G4(図20)、アラーム画面G5(図21)、情報修正画面G6(図22)等がある。これらの画面が出力装置304で表示される。
【0052】
[制御処理]
次に、図4を用いて、進捗管理装置1の制御部10が実行する処理について順に説明する。S10等は処理ステップを表す。以下、本例では、対象をすべての案件・製造物・部品とする場合で説明するが、複数または1つの案件・製造物・部品を対象とする場合も同様である。上記対象の指定はユーザ操作によっても可能である。
【0053】
(S10) まず、情報取得部11は、前述のように事前に、外部からの各情報を記憶部20に格納して各情報{D1〜D8}のテーブルを更新している。情報取得部11は、記憶部20の各情報{D1〜D8}のテーブルから、対象となるすべての製造物に関する各情報を入力データとして読み込む。
【0054】
(S20) 次に、差分処理部12は、条件設定部12Aにより、図17のような条件設定画面G0(入力画面)を表示し、画面G0で、ユーザ操作による情報入力を受け付け、ユーザにより条件(差分抽出条件)を設定可能とする。条件は、コスト、手配日、納入日ごとに設定可能となっている。画面G0で条件が設定された場合は条件情報D9に格納(反映)される。また、ユーザ設定操作を省略し、予め設定されている条件を使用してもよく、その場合、差分処理部12は、記憶部20の条件情報D9から所定の条件の情報を読み出して以降の処理で使用する。
【0055】
差分処理部12は、差分算出部12Cにより、コスト情報D3,部品納入情報D6等の入力データを用いて、各差分値を算出する処理を行う。即ち、計画コストと実績コストとの差分値SC1,計画コストと推定コストとの差分値SC2,計画手配日と実績手配日との差分値SA1,計画納入日と実績納入日との差分値SD1,計画納入日と推定(予定)納入日との差分値SD2を算出する。上記値の計算では、シミュレーション装置2(シミュレーション処理部21)を用いる。
【0056】
そして、差分処理部12は、差分抽出部12Dにより、上記差分値と条件とを比較照合することにより、上記条件に該当する部品(部品コード,部品名など)と当該部品に関係付けられる差分の情報(差分内容、計画と実績の差分値など)を抽出する。即ちこの処理で、対策を検討すべき差分(ある程度以上に大きな差分)を自動的に抽出する。
【0057】
また、差分処理部12は、進捗状況部12Bにより、必要(ユーザ操作)に応じて、後述の図18のような進捗状況画面G1をユーザに対し表示する。進捗状況画面G1では、全体的な進捗管理状況をSカーブ等のグラフ表示によって可視化する。
【0058】
また、差分処理部12(制御部10)は、上記算出した差分情報などを差分情報D9に格納する。
【0059】
(S30) 次に、原因処理部13は、パターン抽出部13Aにより、S20で抽出された部品・差分の情報と、差分原因パターン情報D7(過去の情報を含んでいる)とを入力データとして用いて、D7からの検索で絞込むことにより、該当の部品別に該当する差分原因(パターン)を抽出し、当該抽出された差分原因(パターン)の情報を含む、後述の図19のような原因画面G3(出力画面)をユーザに対し表示する。
【0060】
そして、原因処理部13は、原因特定部13Bにより、原因画面G3においてユーザ操作による情報入力の受付けにより、上記抽出された差分原因パターン情報の中からユーザにより差分原因(1つ)を選択して特定可能とする処理を行う。また、原因画面G3では、ユーザによる情報入力により、差分原因の詳細情報などを入力可能としてもよく、ここで入力された情報は、差分原因パターン情報D7などに格納(反映)される。
【0061】
なお上記原因画面G3で、ユーザがどの差分原因(パターン)も適切ではないと考える場合や、差分原因パターン情報D7に対する初期設定の時には、ユーザが差分原因の情報を手動で入力し設定することができる。
【0062】
(S40) 次に、対策処理部14は、対策抽出部14Aにより、S30で特定された差分原因と、対策情報D8のテーブル情報とを入力データとして用いて、当該差分原因に関係付けられる対策(対策内容)の情報をすべて抽出し、当該抽出した情報を含む、後述の図20のような対策画面G4(出力画面)をユーザに対し表示する。
【0063】
そして、対策処理部14は、対策特定部14Bにより、対策画面G4においてユーザ操作による情報入力の受付けにより、上記抽出された対策(対策内容)の情報の中からユーザにより実施すべき対策を選択して特定可能とする処理を行う。また、対策画面G4では、ユーザによる情報入力により、対策の詳細情報などを入力可能としてもよく、ここで入力された情報は、対策情報D8などに格納(反映)される。
【0064】
なお上記対策画面G4で、ユーザがどの対策も適切ではないと考える場合や、対策情報D8に対する初期設定の時には、ユーザが対策の情報を手動で入力し設定することができる。
【0065】
また、対策処理部14は、上記選択特定された対策(対策内容)において、コンピュータで自動実行可能な種類の対策(例えばアラーム)を含む場合は、当該対策の処理を自動的に実行する処理を行う。自動実行可能ではない種類の対策を含む場合は、ユーザが当該対策の表示情報に従って対策の作業を実施する。ユーザは、対策画面G4で、実施した対策に関する詳細情報などを手動入力することができる。上記自動実行した対策の処理、及び手動入力された対策の情報は、対策情報D8に格納(反映)される。また前述のように対策情報D8に対応する内容の情報が対策情報管理装置180の対策情報208に実績情報として蓄積される。
【0066】
[管理情報(テーブル)]
本システムの管理情報(D1〜D10)のテーブル例は以下である。具体的な値の例と併せて説明する。
【0067】
[D1:案件情報]
図5は、案件情報D1のテーブル例を示す。図5のD1のテーブルでは、(a)案件ID,(b)案件名,(c)製造物ID,(d)製造物名,(e)納入フラグ,(f)納期,(g)運転開始日、等の情報が各欄に格納される。なお、案件は、複数の部品を含んで製造(生産)される製造物を顧客へ納品する事業の案件である。製造物を構成する部品は、他社(サプライヤ)に手配し納入される部品を含む。
【0068】
(a)案件IDは、案件のID情報、例えばシリアルナンバである。(b)案件名は、当該案件の名称(画面で表示する名称など)の情報である。(c)製造物IDは、当該案件に関係付けられる製造物(製品)のID情報、例えば製造物単体の固有番号(シリアルナンバ)である。(d)製造物名は、当該製造物の名称の情報である。(e)納入フラグは、製造物IDで識別される製造物が納入済みか否かを特定する情報である。例えば納入済みであれば「1」,未納入であれば「0」である。(f)納期は、製造物IDで識別される製造物の納期の情報である。(g)運転開始日は、製造物ID及び納入フラグで特定される製造物の運転開始日の情報である。例えば納入フラグ=1の場合は運転開始日に値が格納され、納入フラグ=0の場合は運転開始日が空欄となる。
【0069】
本例では、IDが501の案件Aは、IDが001の製品Aを納入する案件であり、納入済みの状態である。また、IDが652の案件Qも、IDが001の製品Aを納入する案件であり、未納入の状態である。
【0070】
[D2:部品情報]
図6は、部品情報D2のテーブル例を示す。図6のD2のテーブルでは、(a)部品コード,(b)部品名,(c)種別,(d)購入先,(e)担当者、等の情報が格納される。部品情報D2には、案件ごとに、製造物の製造のために必要となる、加工または組立する部品に関する各情報が格納される。
【0071】
(a)部品コードは、部品ID情報であり、固有の番号や文字列の情報である。(b)部品名は、当該部品の名称の情報である。(c)種別は、当該部品の種別の情報として、自社内で製造する部品か(「内作」(自社))、他社(サプライヤ)に外注し納入させる部品か(「外注」)、他社から購入する部品か(「購入」)、等を特定する情報である。(d)購入先は、部品コード及び種別で特定される部品の購入先などの情報である。例えば種別が「内作」(自社)の場合は空欄とし、種別が「購入」の場合は、当該部品の購入先の社名などの情報を格納し、種別が「外注」の場合は、当該部品の製造を依頼する先の社名などの情報を格納する。(e)担当者は、当該部品の個別の担当者(自社の第2のユーザU2)のID,名称,連絡先,通信アドレスなどの情報である。
【0072】
本例では、IDが0003の部品Cは、種別「購入」,購入先「○○製作所」,担当者「鈴木」である。IDが0004の部品Dは、種別「外注」,購入先「○○金属」,担当者「山田」である。
【0073】
[D3:コスト情報]
図7は、コスト情報D3のテーブル例を示す。図7のD3のテーブルでは、(a)部品コード,(b)部品名,(c)計画コスト,(d)実績コスト,(e)推定コスト、等の情報が格納される。コスト情報D3は、案件ごとに、製造物の製造に必要となる、加工または組立する部品に関する、各種のコスト(計画,実績,推定)の情報が格納される。
【0074】
(a),(b)は前述同様の情報である。(c)計画コストは、当該部品の計画時のコスト(計画立案時の見積りコスト等)の情報が格納される。(d)実績コストは、当該部品の実際に発生したコスト(実際に支払った若しくは確定したコスト)の情報が格納される。(e)推定コストは、当該部品の推定されるコスト(コストが未確定な部品の推定コスト)の情報が格納される。例えば、部品を購入/外注する先の他社(サプライヤ)からのコスト見積回答結果などを反映した値をユーザU2により入力する。また本実施の形態では、後述のように実績コスト情報が有る場合は実績コスト情報を用いて差分を算出し、実績コスト情報が無い場合は推定コスト情報を用いて差分を算出するため、(d),(e)の一方の欄は空欄(値無し)となる(なお両方に値を保持してもよいが、実績コスト情報が有る場合は実績コスト情報を用いて差分を算出する)。
【0075】
本例では、部品Dの計画コスト「6,500,000」(650万円)、実績コスト「7,600,000」(760万円)である。
【0076】
[D4:生産計画情報]
図8は、生産計画情報D4のテーブル例を示す。図8のDのテーブルでは、(a)製造物ID,(b)工程コード,(c)工程名,(d)開始日,(e)終了日、等の情報が格納される。
【0077】
(a)製造物IDは、前述(D1)同様の情報である(または生産計画のシリアルナンバなどでもよい)。(b)工程コードは、当該製造物の工程(製造工程)のID情報、(c)工程名は、当該工程の工程名の情報である。(d)開始日は、当該工程の開始日の情報、(e)終了日は、当該工程の終了日の情報である。
【0078】
本例では、IDが652の製造物における製造工程は、A01〜A05等の工程を含むことを示す。
【0079】
[D5:部品−工程関係付け情報]
図9は、部品−工程関係付け情報D5のテーブル例を示す。図9のD5のテーブルでは、(a)部品コード,(b)工程コードを有する。(a)部品コードで示す部品ごとに、当該部品を加工または組み立てる工程の情報が(b)工程コードで関係付けて格納される。D5は進捗管理装置1で新たに作成(初期設定)して保持する形態としてもよいし、外部から取得して保持する形態としてもよい。外部から取得する場合、例えば製品構成情報202や生産計画情報204から取得してもよいし、それらに含まれている情報(工程情報、部品情報)を組み合わせることで作成してもよい。
【0080】
本例では、A01の工程ではIDが00001の部品及び00002の部品を用いること等が設定されている。
【0081】
[D6:部品納入情報]
図10は、部品納入情報D6のテーブル例を示す。図10のD6のテーブルでは、(a)部品コード,(b)計画手配日,(c)実績手配日,(d)計画納入日,(e)推定納入日,(f)実績納入日、等の情報を有する。
【0082】
(a)は前述同様の情報である。(b)計画手配日は、当該部品を手配する計画日程の情報が格納される。例えば自社の生産計画での情報が入力される。(c)実績手配日は、当該部品を実際に手配した日程の情報が格納される。(d)計画納入日は、当該部品を納入する計画日程の情報が格納される。例えば、自社の生産計画での情報が入力される。
【0083】
(e)推定納入日は、当該部品が納入される推定(予定)の日程の情報が格納される。例えば、他社(サプライヤ)の計画での情報が入力される。例えば、他社(サプライヤ)からの納期回答結果などを反映した日程値を格納する。あるいは手配が遅れた場合の推定の納入日程が格納される。例えば部品手配時(図3、a3)、他社(サプライヤ)側の予定を含めて情報がわかるので、ユーザU2等により(e)値を入力する。また例えば他社(サプライヤ)側の都合で予定が変更された場合などには、当該変更に応じて適宜(e)値が変更される。(f)実績納入日は、当該部品を実際に納入した日程の情報が格納される。例えば、最初は(e)に予定日の値が格納され、後で納入済みの状態になると(f)に値が格納される。(e),(f)の一方の欄は空となる(なお両方に値を保持してもよいが、実績納入日が有る場合は実績納入日を用いて差分を算出する)。
【0084】
本例では、部品コードが00006の部品Fの計画手配日は「2010/4/1」,実績手配日は「2010/5/15」,計画納入日は「2010/8/31」,推定納入日は「2010/9/30」,実績納入日は値無しである。
【0085】
[D7:差分原因パターン情報]
図11は、差分原因パターン情報D7のテーブル例を示す。図11のD7のテーブルでは、(a)差分コード,(b)差分内容(分類),(c)差分原因,(d)詳細、(e)対策要否、等の情報が格納される。D7のそれぞれの行はそれぞれのパターン(差分原因パターン)に対応する。
【0086】
(a)差分コードは、差分のID情報であり、例えばシリアルナンバである。(b)差分内容(分類)は、当該差分コードで識別される差分における分類(タイプ・種類・大きさ等)を表す所定の情報である。本実施の形態では、「コスト超過」,「コスト未消化」,「日程後倒し」,「日程前倒し」などの値がある。この(b)値は、自動的な分類であり、後述の原因処理部13の処理により決定される(ユーザ入力ではない)。
【0087】
(c)差分原因は、当該差分が発生した原因を表す所定の情報である。本実施の形態では、例えば、「仕様変更(顧客責任)」,「仕様変更(自社責任)」,「見積精度不足」,「為替変動」,「原価低減」,「納期変更(顧客責任)」,「手配遅れ」等がある。この(c)値は、(b)値との関係に応じて設定され、ユーザ入力可能である。(d)詳細は、当該(c)差分原因に関する詳細(差分原因詳細)の情報である(後述、図12のD8の(c)と同じ)。この(d)値はユーザ入力される。
【0088】
(e)対策要否は、当該差分に対する対策の要否を表す情報であり、(b),(c)に応じた値である。例えば、「要」、「不要」、「不可能」などの値が格納される。「要」の場合は対策が必要な差分(対策すべき差分)であることを示す。
【0089】
D7の(c)差分原因、(e)対策要否などの情報はセットであり、最初は初期設定(ユーザ入力等)により最低限の情報が格納される(担当者などの知見を利用できる)。以後は自動処理及びユーザ入力により適宜内容が更新されてゆく。
【0090】
例えば1101で示すIDが01〜04の4つの差分の行は、(b)分類が「コスト超過」であり、それぞれ(c)差分原因が異なり、特に02,03の行は(e)対策要否が「要」である。また、1102で示すIDが21〜22の2つの差分の行は、(b)分類が「日程後倒し」であり、それぞれ(c)差分原因が異なり、特に22の行は(e)対策要否が「要」である。
【0091】
[D8:対策情報]
図12は、対策情報D8のテーブル例を示す。図12のD8のテーブルでは、(a)差分コード,(b)差分原因,(c)詳細,(d)対策(対策内容)、等の情報が格納される。D8は、対策の必要な差分(対策すべき差分)に関する、過去に実施・実行した対策内容及びその効果などの情報が含まれている。
【0092】
(a)差分コードは、対策の必要な差分(D7の(e)が「要」の差分)のID情報である。(b)差分原因は、D7の(c)と同様である。(c)詳細は、D7の(d)と同様であり、当該差分について、過去に発生した差分の原因に関する詳細情報が格納される(ユーザ入力可能である)。
【0093】
(d)対策内容は、当該差分コード・差分原因・詳細で特定される差分に対して、過去に実施・実行した対策の内容の情報であり、1つの差分に対して複数の対策を設定可能である。また(d)値をユーザ入力する場合は、今後に実施・実行すべき対策の内容の情報が格納される。また(d)は、コンピュータ自動処理可能な種類の対策処理を設定可能であり、アラーム(情報通知)、情報追加・修正、等がある。
【0094】
特に、対策処理部14、対策情報D8(または外部の対策情報208)では、ユーザにより特定または入力され実施・実行された対策の実績情報を時系列(履歴)で蓄積するようにしてもよい。これにより、本システム継続利用に伴い、対策情報D8(208)の情報量が増えてゆき、対策画面G4で表示される対策内容の情報が充実することになるので、例えばユーザによる実施すべき対策の比較検討などがしやすくなる。
【0095】
同様に、原因処理部13、差分原因パターン情報D7では、ユーザにより特定または入力された原因の情報を時系列(履歴)で蓄積するようにしてもよい。これにより、本システム継続利用に伴い、差分原因パターン情報D7の情報量が増えてゆき、原因画面G3で表示される原因の情報が充実することになるので、例えばユーザによる原因の判断などがしやすくなる。
【0096】
[D9:条件情報]
条件設定部12Aの処理で、図17のような条件設定画面G0での条件の情報の設定(入力)により、条件情報D9が作成され、記憶部20に格納される。条件の情報は、例えば、コストの閾値、手配日の閾値、納入日の閾値などである。
【0097】
[D10:差分情報]
図13は、差分情報D10のテーブル例を示す。図13のD10のテーブルでは、(a)差分コード、(b)部品コード、(c)コスト計画−実績差分SC1、(d)コスト計画−推定差分SC2、(e)手配日計画−実績差分SA1、(f)納入日計画−実績差分SD1、(g)納入日計画−推定差分SD2、等が格納される。
【0098】
(a),(b)は、条件に該当した差分、及び対応する部品を示す、前述のID情報である。(c)SC1は、コスト(C)の計画値と実績値との差分値ΔCの情報である。(d)SC2は、コスト(C)の計画値と推定値との差分値ΔCの情報である。(e)SA1は、部品手配日(AT)の計画値と実績値との差分値ΔATの情報である。(f)SD1は、部品納入日(DT)の計画値と実績値との差分値ΔDTの情報である。(g)SD2は、部品納入日(DT)の計画値と推定値との差分値ΔDTの情報である。
【0099】
コストに関するSC1,SC2は、実績値がある場合はSC1が算出され、実績値が無い場合は推定値によるSC2が算出される。納入日に関するSD1,SD2も同様である。手配日については推定値が無いためSA1が算出される。
【0100】
[S20:差分処理部12]
図14で、差分処理部12の処理(S20)の詳細例について順に説明する。
【0101】
(S201) まず差分処理部12は、部品情報D2(図6)、コスト情報D3(図7)、部品納入情報D6(図10)からデータを読み込む。
【0102】
(S202) 次に差分処理部12は、条件設定部12Aにより、図17の条件設定画面G0(入力画面)を、出力部40を介してユーザに対し表示する。ユーザが入力部30を介して画面G0で情報入力することにより差分抽出条件を設定し、条件情報D9に格納する。
【0103】
[G0:条件設定画面]
図17の条件設定画面G0は、(a)コストに関する差分抽出条件の入力領域、(b)手配日程の差分抽出条件の入力領域、(c)納入日程の差分抽出条件の入力領域、及び実行ボタン等を有する。画面G0でユーザにより閾値などが入力され、実行ボタンにより条件として設定される。
【0104】
(S203a) 次に差分処理部12は、シミュレーション装置2を用いつつ、差分算出部12Cにより、S201で読み込んだ情報(コスト情報,部品納入情報など)を用いて、計画コスト累積値,実績コスト累積値,及び推定コスト累積値を算出する。
【0105】
(S203b) そして、進捗状況部12Bにより、図18のような進捗状況画面G1(出力画面)を、出力部40を介してユーザに対し表示する。
【0106】
[G1:進捗状況画面]
図18の進捗状況画面G1は、(a)進捗状況可視化のグラフ表示の領域、及び(b)実行ボタン(「差分詳細抽出」)等を有する。(a)領域で、例えばすべての部品の総合における、計画コスト累積値(○印),実績コスト累積値(□印),推定コスト累積値(×印)のSカーブ等のグラフを表示する(公知技術)。この表示内容からユーザは全体的な進捗状況を確認できる。そして、(b)実行ボタン(「差分詳細抽出」)により処理ステップS204へ遷移する。
【0107】
(S204) S204では、差分処理部12(及びシミュレーション装置2)は、例えば、差分抽出条件の情報(例えば閾値)と、コスト情報D3及び部品納入情報D6の読み出し情報とを入力し、条件に該当する部品(部品コード,部品名など)及び差分値を抽出し、差分情報D10に格納する。
【0108】
差分算出部12Cにより、部品コードi(iは部品コードを指定するインデックス)ごとに、コスト(C)の差分△Ci(SC1またはSC2),部品手配日(AT)の差分△Ai(SA1),部品納入日(DT)の差分△Di(SD1またはSD2)を、以下の式(1)〜式(5)等により計算する。
【0109】
C1i:部品(i)の計画コスト(値),
C2i:部品(i)の実績コスト(値),
C3i:部品(i)の推定コスト(値),
A1i:部品(i)の計画手配日(値),
A2i:部品(i)の実績手配日(値),
D1i:部品(i)の計画納入日(値),
D2i:部品(i)の実績納入日(値),
D3i:部品(i)の推定(予定)納入日(値),
SC1: △Ci=C1i−C2i ・・・式(1)
SC2: △Ci=C1i−C3i ・・・式(2)
SA1: △Ai=A1i−A2i ・・・式(3)
SD1: △Di=D1i−D2i ・・・式(4)
SD2: △Di=D1i−D3i ・・・式(5)。
【0110】
ここで、差分算出部12Cは、式(1)のSC1、または(OR)、式(2)のSC2を算出する。実績コストC2iに値が有る場合(実績データが有る場合)、式(1)によりSC1を算出する。実績コストC2iに値が無い場合(実績データが無い場合)、式(2)によりSC2を算出する。SC2の算出では、部品コードiで指定した部品の推定コストC3iを用いて、SC2を算出する。推定コストC3iは、例えば前述のサプライヤからのコストの見積回答結果に基づく値である。上記推定コストC3iを用いてSC2を計算することによって、コスト超過の可能性を事前に把握することができる。
【0111】
また、SA1については、実績データを用いるため、式(3)で計算される。また、差分算出部12Cは、式(4)のSD1、または(OR)、式(5)のSD2を算出する。実績納入日D2iに値が有る場合、式(4)によりSD1を算出する。実績納入日D2iに値が無い場合、式(5)によりSD2を算出する。SD2の算出では、部品コードiで指定した部品の推定納入日D3iを用いて、SD2を算出する。推定納入日D3iは、例えば前述のサプライヤからの納期の見積(予定)の回答結果などに基づいた値である。上記推定納入日D3iを用いてSD2を計算することによって、部品納入遅延の可能性を事前に把握することができる。
【0112】
(S205) 次に差分処理部12は、差分抽出部12Dにより、S204で算出した各差分値を差分抽出条件に照合し、条件に該当する部品・差分が存在するか否かを判定する。存在する場合(Y)、S206へ進み、存在しない場合は終了する。ここで条件に該当する部品・差分が、対策を検討すべき差分(ある程度以上に大きな差分)に相当する。
【0113】
(S206) 差分抽出部12Dにより、上記条件に該当する部品・差分について、部品情報D2(図6)、コスト情報D3(図7)、及び部品納入情報D6(図10)等の各テーブルから、部品コード等の部品情報と、当該部品のコスト情報、部品納入情報、担当者情報、各差分情報{コスト差分△Ci,手配日差分△ATi,納入日差分△DTi}などを抽出(読み出し)する。
【0114】
また差分処理部12は、上記で算出・抽出した各差分値の情報やその関連情報を、差分情報D10(図13)に格納して保存する。また、この差分情報D10を用いて、差分情報を含んだ内容の画面(差分画面G2)をユーザに対し表示することにより、ユーザによる各差分値などの確認を可能としてもよい。
【0115】
S20で、具体例では、差分抽出条件は、(a)「-1,000,000」(-100万円)以下または「1,000,000」(100万円)以上、(b)「60」日以前または「30」日以後、(c)「90」日以前または「0」日以後、が設定される。例えばコスト差分値が-100万円以下または+100万円以上の場合は、対策を検討すべき差分(ある程度以上に大きな差分)として抽出するという条件になる。部品コード(i)が00004の部品Dについては、△Ci=-1,100,000(-110万円)である(110万円の超過)。また00006の部品Fについては、△DTi=-30(-30日)である(30日の遅れ(後倒し))。部品Dは、△Ci=-1,100,000であるため、コスト差分の条件(図17)である[△Ci≦-1,000,000 OR △Ci≧1,000,000]に該当する。また部品Fは、△DTi=-30であるため、部品納入日の条件(図17)である[△DTi<0 OR △DTi≧90」に該当する。部品コードが00004の部品D,00006の部品Fにおける上記各情報が抽出される。
【0116】
[S30:原因処理部13]
次に、図15を用いて、原因処理部13の処理(S30)の詳細例について順に説明する。
【0117】
(S301) 原因処理部13は、差分原因パターン情報D7(図11)のテーブル情報を読み込む。
【0118】
(S302) 次に原因処理部13は、パターン抽出部13Aにより、S20で抽出された部品・差分における、部品コード,部品名,コスト情報(差分値),部品納入情報(差分値),担当者情報などの情報を読み込む。
【0119】
(S303) 次に原因処理部13(13A)は、S302で読み込んだ部品に対応する差分を、所定の差分内容{(1)コスト超過,(2)コスト未消化,(3)日程後倒し,(4)日程前倒し}に分類する。S302で読み込んだ差分が、コストに関する情報でかつ符号が負の場合は、(1)「コスト超過」に分類する。また同差分が、コストに関する情報でかつ符号が正の場合は、(2)「コスト未消化」に分類する。また同差分が、日程に関する情報でかつ符号が負の場合は、(3)「日程後倒し」に分類する。また同差分が、日程に関する情報でかつ符号が正の場合は、(4)「日程前倒し」に分類する。
【0120】
(S304) 次に原因処理部13(13A)は、S303で分類された値について、差分原因パターン情報D7のテーブルの(b)の欄から検索することにより、当該分類に関係付けられる差分原因の情報を(c)の欄からすべて抽出し、関連情報(差分コード,差分原因,対策要否など)を抽出(読み出し)する。
【0121】
(S305) 次に原因処理部13(13A)は、S302で読み込んだ部品・差分における部品コード,部品名などの情報、及びS304で抽出した差分原因などの情報を含む、図19のような原因画面G3(出力画面)を、出力部40を介してユーザに対し表示する。特に、対策要否が「要」に該当する情報のみを画面G3に表示する(「不要」「不可能」のものは表示しない)ことにより、ユーザによる把握や検討がしやすい。
【0122】
[G3:原因画面]
図19の原因画面G3は、(A)部品情報の表示領域、(B)差分内容の表示領域、(C)コスト・日程の各値の表示領域、(D)差分原因の表示領域、及び実行ボタン等を含む。(D)領域は、リストボックス(例:LA,LB)等の選択手段を含む。
【0123】
原因処理部13は、画面G3で、(A)領域に、S302で読み込んだ部品の部品コード,部品名などの値を表示する。(B)領域に、S303の分類の情報を表示する。(C)領域に、S302で読み込んだ部品の計画コスト,実績コスト(または推定コスト),計画手配日,実績手配日,計画納入日,実績納入日(または推定納入日)などの値を表示する。(D)領域に、S303で抽出したすべての差分原因の情報を例えばリスト形式で表示する。Dの下側に例示するように、リストボックス(LA,LB)の中からユーザが差分原因を選択特定可能である。
【0124】
リストボックス(LA,LB)では、差分内容(分類)が同じで異なる差分原因の情報がリストで表示される。入力部30を介してユーザ操作により1つの差分原因(部品別)を選択特定可能であり、ここで選択特定された差分原因の情報は、差分原因パターン情報D7に反映される。
【0125】
原因特定部13Bは、上記ユーザによる差分原因を特定する処理を行う。また関連して、画面G3または画面G4でユーザにより差分原因の詳細情報などを入力可能である。
【0126】
(S306) 次に原因処理部13(13B)は、S304,画面G3でユーザにより特定された差分原因(部品別)の情報を受けて、当該差分原因に関係付けられる情報(差分コード,差分原因など)を抽出し、差分原因パターン情報D7に反映(格納)する。
【0127】
S30で、具体例では、部品コードが00004の部品D,00006の部品Fの各情報が読み込まれる。D7の(b)差分内容(分類)が「コスト超過」のとき、差分コードは01,02,03,04であり、それぞれの(c)差分原因は、「仕様変更(顧客要因)」,「仕様変更(自社要因)」,「見積精度不足」,「為替変動」であり、対応する(e)対策要否は「不要」,「要」,「要」,「不可能」である(1101)。部品Dでは△Ci=-1,100,000であるため(1)「コスト超過」に分類され、部品Fでは△DTi=-30であるため(3)「日程後倒し」に分類される。部品Dの分類は「コスト超過」であるため、差分コードが01〜04,差分原因{「仕様変更(顧客要因)」,「仕様変更(自社要因)」,「見積精度不足」,「為替変動」},対策要否{「不要」,「要」「要」「不可能」}が抽出される。画面G3では、例えば部品Dについての情報(分類「コスト超過」,計画コスト「650万円」,実績コスト「760万円」など)が表示され、また差分原因のリストLA{「仕様変更(顧客要因)」,「仕様変更(自社要因)」,「見積精度不足」,「為替変動」}が表示される。また部品Fについての情報(分類「日程後倒し」,計画納入日「2010/8/31」,推定納入日「2010/9/30」など)が表示され、また差分原因のリストLB{「納期変更(顧客責任)」,「手配遅れ」}が表示される。ユーザは、部品Dについて、リストLAの複数(4つ)の差分原因{「仕様変更(顧客責任)」,「仕様変更(自社責任)」,「見積精度不足」,「為替変動」}の中から、例えば「見積精度不足」を選択し、実行ボタンを押すと、部品Dの差分原因(1つ)が「見積精度不足」に特定(決定)される。
【0128】
[S40:対策処理部14]
次に図16を用いて対策処理部14の処理(S40)の詳細例について順に説明する。
【0129】
(S401) まず対策処理部14は、対策情報D8(図12)のテーブル情報を読み込む。
【0130】
(S402) 次に対策処理部14は、対策抽出部14Aにより、S30で決定された部品別の差分原因などの情報(部品コード,部品名,担当者情報,差分コード,差分原因など)を読み込む。
【0131】
(S403) 次に対策処理部14(14A)は、対策情報D8のテーブルから、S402で読み込んだ差分コードを検索し、当該差分コードで関係付けられる情報(差分原因,詳細,対策などの情報)をすべて抽出する。
【0132】
(S404) 次に対策処理部14(14A)は、S402で読み込んだ情報(部品コード,部品情報,担当者情報,差分コード,差分原因)と、S403で抽出した情報(差分詳細,対策内容の情報)とを含む、図20のような対策画面G4(出力画面)を、出力部40を介してユーザに対し表示する。
【0133】
[G4:対策画面]
図20の対策画面G4は、(A)部品情報の表示領域、(B)差分内容(分類)・差分原因・差分詳細などの表示領域、(C)対策(対策内容)の表示領域、(D)担当者の表示領域、(E)選択手段、及び実行ボタン等を有する。
【0134】
対策処理部14は、画面G4において、(A)領域に、S20で抽出した部品別の部品コード,部品名の値を表示する。(B)領域に、S30で抽出した差分内容,差分原因の値、及びS403で抽出した差分詳細の値を表示する。(C)領域に、S403で抽出した対策の値を表示する。(D)領域に、S20で抽出した当該部品の担当者の情報を表示する。(E)選択手段は、当該対策をユーザにより選択特定可能な、チェックボックス等である。各行の(C)の対策ごとに、(E)で実施・実行すべきかどうかを選択可能である。
【0135】
(S405) 次に対策処理部14は、対策特定部14Bにより、対策画面G4でユーザ操作により選択特定される対策を受け付け、実行ボタンに基づき、当該選択特定された対策に関する処理を実行する。対策処理部14は、対策情報D8の(d)対策の欄に、自動実行可能な種類の対策が記述されている場合は、対応する対策処理を自動実行する。
【0136】
例えば、(E)でユーザが選択特定した対策において、(D)の担当者(ユーザU2)へのアラーム(または情報通知)が含まれている場合(例えば図12の1203)、対策処理部14は、図21のようなアラーム画面G5(出力画面)を、該当する担当者(ユーザU2)のコンピュータ(図3の402)等の画面に対して表示する処理を行う。
【0137】
関連して、画面G4でユーザにより対策の情報などを入力可能である。例えば進捗管理者であるユーザU1、あるいは個別の部品の担当者などのユーザU2は、画面G4の表示情報に従って、対策の作業を実施し、また、実施した対策を表す情報を画面G4などに入力可能である。
【0138】
S40で、具体例では、部品Dについては差分コード03,差分原因「見積精度不足」,部品Fについては差分コード22,差分原因「手配遅れ」などの情報が読み込まれる。差分コード03,22により対策情報D8を検索し、1201,1202の行の情報がすべて抽出される。対策画面G4では、部品Dの「コスト超過」に関して、ユーザは、(E)により、原因,詳細に応じた対策として例えば「担当者へ超過金額のアラーム」,「コスト情報,部品情報の購入先を追加,修正」を選択し、実行ボタンを押す。すると例えば対策に「アラーム」が含まれているため、アラーム画面G5が担当者(U2)のコンピュータ(402)の画面に表示される。
【0139】
[G5:アラーム画面]
図21のアラーム画面G5は、(A)部品情報の表示領域、(B)差分原因の表示領域、(C)各種値(コスト、手配日、納入日)の表示領域、(D)情報修正手段、(E)進捗状況画面G1への遷移ボタン、及び実行ボタン等を有する。アラーム画面G5では、該当の担当者(U2)に対するアラーム(または情報通知)として、該当の部品に関し差分が大きいため対策の必要があること等を伝える。
【0140】
対策処理部14は、画面G5において、(A)領域に、S20で抽出した部品の部品コード,部品名を表示する。(B)領域に、S30で抽出した差分原因の値を表示する。(C)領域に、S20で抽出した各コストや日程の値を表示する。(D)情報修正手段は、対策欄に情報追加・修正が記述されている場合の、情報修正画面G6への遷移ボタン等である。ユーザにより(D)のボタンが押されると、図22のような情報修正画面G6へ遷移できる。
【0141】
また例えば、画面G4の(E)でユーザが選択特定した対策において、コスト情報や部品情報に関する情報の追加・修正が記述されている場合(例えば図12の1204)、対策処理部14は、図22のような情報修正画面G6を、該当する担当者のコンピュータ等の画面に対して表示する処理を行ってもよい。
【0142】
[G6:情報修正画面]
図22の情報修正画面G6は、担当者(ユーザU2)により部品ごとのコスト情報や部品情報などを修正する場合の画面例である。画面G6では、部品情報D2やコスト情報D3に基づき、例えば、部品コード,部品名,種別,購入先(サプライヤ)、担当者、コスト値などを表示する。購入先やコストの領域で、ユーザ入力により、当該部品の購入先となるサプライヤの会社情報や、当該部品のコスト値などを修正が可能である。
【0143】
また、原因画面G3でユーザにより選択された差分原因(パターン)が「見積精度不足」や「手配遅れ」である場合において、対策の種類が、部品納入情報の調達リードタイムの修正である場合(例えば図12の1205)、上記同様の情報修正画面G6で、部品納入情報D6(図10)の該当の部品の納入日などの情報を表示し、ユーザにより修正可能とする。
【0144】
また上記アラーム画面G5の例に限らず、例えばEメールによる担当者への情報通知などを行ってもよい。以上のように、対策画面G4、アラーム画面G5、情報修正画面G6などを用いることにより、各ユーザ間で効率的な連携やフィードバック等が可能である。情報修正により、次回以降の計画精度向上を支援することができる。
【0145】
[効果等]
以上説明したように、本実施の形態のシステムは、(1)差分(条件に基づき対策を検討すべき差分)を抽出する処理機能(12C,12D等)、(2)差分原因(過去の情報に基づき関係付けできる原因)を抽出する処理機能(13A等)などに加え、(3)差分原因をユーザにより特定する処理機能(13B等)、(4)差分に関する対策情報(過去の情報に基づき関係付けできる対策)を抽出する処理機能(14A等)、及び(5)対策(実施・実行すべき対策)をユーザにより特定する処理機能(14B等)、などを有する構成である。これにより、例えば計画と実績とである程度以上に大きい差分が生じている部品・差分を抽出・特定可能とし、直近で対策検討すべき差分及び対策の情報をユーザに提示でき、ユーザによる進捗状況の把握や対策検討などの効率的な支援を実現できる。
【0146】
特に、部品単位で、計画コスト、実績コスト、計画納入日、実績納入日などの情報を持ち、部品単位で、計画値と実績値(または推定値)との差分を算出し、条件に従って差分を抽出し、差分原因パターンを抽出する処理などにより、対策すべき部品・差分の情報のみをユーザに対し表示可能である。これにより、例えば計画超過に対してユーザにより迅速に対策を講じることができ、計画コスト超過、及び部品納入遅延などを防止することができる。
【0147】
特に、実際に差分が発生した部品・差分の情報を、次回以降の計画作成時に表示可能とする構成により、計画精度を向上させることができる。
【0148】
特に、実際に発生した差分に対してユーザにより実施した対策とその効果などの情報を蓄積し、画面に表示する対策の情報を充実させることにより、ユーザによる効率的な対策検討ができ、計画コスト超過、及び部品納入遅延などを防止することができる。
【0149】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0150】
本発明は、各種製品に関する進捗管理システム等に利用可能である。
【符号の説明】
【0151】
1…進捗管理装置、2…シミュレーション装置、3…ネットワーク、10…制御部、11…情報取得部(情報取得管理部)、12…差分処理部(差分抽出・特定部)、13…原因抽出部(差分原因抽出・特定部)、14…対策処理部(対策抽出・特定部)、20…記憶部、21…シミュレーション処理部、30…入力部、40…出力部、50…通信部、100…進捗管理システム、110…案件情報管理装置、120…製品構成情報管理装置、130…コスト情報管理装置、140…生産計画情報管理装置、150…調達情報管理装置、160…在庫情報管理装置、170…対策情報管理装置、201…案件情報、202…製品構成情報、203…コスト情報、204…生産計画情報、205…調達情報、206…在庫情報、207…対策情報、D1…案件情報、D2…部品情報、D3…コスト情報、D4…生産計画情報、D5…部品−工程関係付け情報、D6…部品納入情報、D7…差分原因パターン情報、D8…対策情報、D9…条件情報、D10…差分情報、G0…条件設定画面、G1…進捗状況画面、G2…差分画面、G3…原因画面、G4…対策画面、G5…アラーム画面、G6…情報修正画面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の部品を含んで生産される製造物を納入する案件に関するユーザの進捗管理を支援する情報処理を行う進捗管理装置であって、
前記進捗管理装置の制御部において、
(1)部品情報、コスト情報、部品納入情報、差分原因パターン情報、及び対策情報を含む情報を取得して記憶部に格納し管理する処理を行う情報取得部と、
(2)上記情報を用いて、部品別に、計画コスト、実績コスト、推定コスト、計画手配日、実績手配日、計画納入日、実績納入日、及び推定納入日を算出する処理と、
上記算出値を用いて、計画コストと実績コストとの差分値、計画コストと推定コストとの差分値、計画手配日と実績手配日との差分値、計画納入日と実績納入日との差分値、及び計画納入日と推定納入日との差分値を算出する処理と、
上記差分値を用いて、対策を検討すべき差分を抽出するための所定の条件に照合し、当該条件に該当する部品及び差分の情報を抽出する処理と、を行う差分処理部と、
(3)前記記憶部の差分原因パターン情報から、上記抽出された部品及び差分の情報に対して関係付けられる差分原因パターンの情報を抽出し、当該情報をユーザに対して出力する処理と、
上記出力された差分原因パターンの情報の中からユーザ操作により差分原因を特定可能とし、当該特定された差分原因の情報、及びユーザ入力される差分原因の情報を、前記記憶部の差分原因パターン情報に反映する処理と、を行う原因処理部と、
(4)前記記憶部の対策情報から、上記特定された差分原因に対して関係付けられる対策の情報を抽出し、当該情報をユーザに対して出力する処理と、
上記出力された対策の情報の中からユーザ操作により実施すべき対策を特定可能とし、当該特定された対策の情報、及びユーザ入力される対策の情報を、前記記憶部の対策情報に反映する処理と、を行う対策処理部と、を有すること、を特徴とする進捗管理装置。
【請求項2】
請求項1記載の進捗管理装置において、
前記差分原因パターン情報は、差分原因の情報と、対策要否の情報とを含み、
前記原因処理部は、前記差分原因パターンの情報を画面に表示し、
上記表示された情報の中から、ユーザ操作により前記特定する差分原因を選択可能とし、
上記差分原因の選択により、当該差分原因に応じた対策要否が特定され、
前記対策処理部は、上記対策要否で要となる対策すべき差分及び部品に関する情報を画面に表示し、上記対策要否で否となる差分及び部品に関する情報を当該画面に表示しないこと、を特徴とする進捗管理装置。
【請求項3】
請求項1記載の進捗管理装置において、
前記差分原因パターン情報は、差分原因の内容の所定の分類の情報と、差分原因の情報と、対策要否の情報とを含み、
前記原因処理部は、前記抽出された差分を所定の内容に分類する処理を行い、
前記原因処理部は、前記差分原因パターンの情報を画面に表示し、
上記表示された情報の中から、ユーザ操作により前記特定する差分原因を選択可能とし、
上記差分原因の選択により、当該差分原因と前記分類が同じ情報を抽出することにより、当該差分原因と同様の過去の差分原因パターンの情報を画面に表示し、
前記対策処理部は、上記差分原因に関係付けられる過去に実施された対策の情報を画面に表示すること、を特徴とする進捗管理装置。
【請求項4】
請求項1記載の進捗管理装置において、
前記対策情報は、自動実行処理可能な種類の対策内容の情報を含み、
前記原因処理部は、前記差分原因パターンの情報を画面に表示し、
上記表示された情報の中から、ユーザ操作により前記特定する差分原因を選択可能とし、
前記対策処理部は、上記特定された差分原因に関係付けられる対策の情報を画面に表示し、
上記表示された情報の中から、ユーザ操作により実施すべき対策を選択可能とし、
前記対策処理部は、上記選択された対策に関係付けられる前記対策情報の対策内容に前記自動実行処理可能な種類の対策内容の情報を含む場合は、当該対策の処理を自動実行処理すること、を特徴とする進捗管理装置。
【請求項5】
請求項1記載の進捗管理装置において、
前記対策処理部は、更に、前記ユーザにより実施された対策の実績情報を含む情報を、前記記憶部の対策情報に蓄積する処理を行い、次回以降にユーザに対し出力される対策情報を充実させること、を特徴とする進捗管理装置。
【請求項6】
請求項1記載の進捗管理装置において、
前記差分処理部は、前記条件について、前記コスト、手配日、及び納入日の各々の条件を、画面でユーザ操作により設定可能とし、当該設定された条件の情報を前記記憶部に格納する処理を行うこと、を特徴とする進捗管理装置。
【請求項7】
請求項1記載の進捗管理装置において、
前記原因処理部は、前記原因情報を含む情報を表示する画面において、部品情報と、前記差分の内容の分類の情報と、コスト、手配日、及び納入日の情報と、差分原因をユーザが選択可能な領域と、を表示すること、を特徴とする進捗管理装置。
【請求項8】
請求項1記載の進捗管理装置において、
前記対策処理部は、前記対策情報を含む情報を表示する画面において、部品情報と、差分の内容の分類の情報、差分原因、及び原因詳細の情報と、対策情報と、担当者情報と、対策をユーザが選択可能な領域と、を表示すること、を特徴とする進捗管理装置。
【請求項9】
請求項4記載の進捗管理装置において、
前記自動実行処理可能な種類の対策内容の情報は、当該部品に関係付けられる担当者となるユーザへのアラームまたは情報通知を含み、
前記対策処理部は、前記選択された対策に関係付けられる前記対策情報の対策内容における前記アラームまたは情報通知を含む場合、前記部品に関係付けられる担当者となるユーザに対して前記アラームまたは情報通知の画面を表示する処理を行い、
上記画面では、部品情報と、差分原因の情報と、コスト、手配日、及び納入日の情報と、対策の実行をユーザが選択可能な領域と、を表示すること、を特徴とする進捗管理装置。
【請求項10】
請求項4記載の進捗管理装置において、
前記自動実行処理可能な種類の対策内容の情報は、前記コスト情報または部品情報または部品調達情報を含む情報の修正の指示を含み、
前記対策処理部は、前記選択された対策に関係付けられる前記対策情報の対策内容における前記情報の修正の指示を含む場合、前記部品に関係付けられる担当者となるユーザに対して前記コスト情報または部品情報または部品調達情報を含む情報を修正可能とする画面を表示する処理を行い、
上記画面では、部品情報と、コスト情報と、部品の手配先や購入先の情報と、を表示すること、を特徴とする進捗管理装置。
【請求項11】
請求項10記載の進捗管理装置において、
前記部品納入情報は、調達リードタイム情報として、計画手配日、実績手配日、計画納入日、推定納入日、実績納入日、を含み、
前記差分原因の情報の種類として、「仕様変更」や「見積精度不足」や「手配遅れ」を含む自社責任の原因と、「仕様変更」や「納期変更」を含む他社責任の原因と、を有し、
前記対策処理部は、前記特定された差分原因が、前記自社責任の原因である場合、当該差分原因に関係付けられる部品及び差分における、前記コスト情報及び前記部品納入情報の調達リードタイム情報を含む情報をユーザにより修正可能とする画面を表示する処理を行うこと、を特徴とする進捗管理装置。
【請求項12】
請求項1記載の進捗管理装置において、
前記情報取得部は、案件情報、部品情報、コスト情報、生産計画情報、部品−工程関係付け情報、部品納入情報、差分原因パターン情報、対策情報、条件情報、及び差分情報を含む情報を前記記憶部に格納し管理する処理を行うこと、を特徴とする進捗管理装置。
【請求項13】
複数の部品を含んで生産される製造物を納入する案件に関するユーザの進捗管理を支援する情報処理をコンピュータに実行させる進捗管理プログラムであって、
(1)部品情報、コスト情報、部品納入情報、差分原因パターン情報、及び対策情報を含む情報を取得して記憶部に格納し管理する処理を実現するプログラムと、
(2)上記情報を用いて、部品別に、計画コスト、実績コスト、推定コスト、計画手配日、実績手配日、計画納入日、実績納入日、及び推定納入日を算出する処理と、
上記算出値を用いて、計画コストと実績コストとの差分値、計画コストと推定コストとの差分値、計画手配日と実績手配日との差分値、計画納入日と実績納入日との差分値、及び計画納入日と推定納入日との差分値を算出する処理と、
上記差分値を用いて、対策を検討すべき差分を抽出するための所定の条件に照合し、当該条件に該当する部品及び差分の情報を抽出する処理と、を実現するプログラムと、
(3)前記記憶部の差分原因パターン情報から、上記抽出された部品及び差分の情報に対して関係付けられる差分原因パターンの情報を抽出し、当該情報をユーザに対して出力する処理と、
上記出力された差分原因パターンの情報の中からユーザ操作により差分原因を特定可能とし、当該特定された差分原因の情報、及びユーザ入力される差分原因の情報を、前記記憶部の差分原因パターン情報に反映する処理と、を実現するプログラムと、
(4)前記記憶部の対策情報から、上記特定された差分原因に対して関係付けられる対策の情報を抽出し、当該情報をユーザに対して出力する処理と、
上記出力された対策の情報の中からユーザ操作により実施すべき対策を特定可能とし、当該特定された対策の情報、及びユーザ入力される対策の情報を、前記記憶部の対策情報に反映する処理と、を実現するプログラムと、を有すること、を特徴とする進捗管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2012−247964(P2012−247964A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−118650(P2011−118650)
【出願日】平成23年5月27日(2011.5.27)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】