説明

遅延固定ループ及びその駆動方法

【課題】遅延固定にかかる時間を短縮し、遅延固定のための回路の電流消費を低減する遅延固定ループを提供すること。
【解決手段】特定パルス幅を有する遅延パルス(DPULSE)を生成する遅延パルス生成部(210)と、遅延パルスをコード化してコード値(CODE)を出力するコード化部(220)と、入力クロック(CLK)をコード値に該当する分だけ遅延させ、遅延された固定クロック(DLLCLK)を生成する遅延ライン(230)とを備える。遅延パルスが、入力クロックの整数倍に該当する第1の期間と特定レプリカ遅延期間である第2の期間との差に該当する第3の期間の間、ロジックハイレベル状態を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路に関し、特に、半導体メモリ素子の遅延固定ループ及びその駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ダイナミックラム(Dynamic Random Access Memory)(DRAM)のような半導体メモリ装置は、集積度の増加とともに、その動作速度の向上のために改善され続けてきた。動作速度を向上させるために、メモリチップの外部から与えられるクロック(すなわち、外部クロック)と同期して動作可能な同期式(synchronous)メモリ装置が登場した。このようなメモリ装置は、データがクロックの立上がりエッジと立下がりエッジとに正確に同期して出力され得るように、外部クロックを所定期間遅延させた内部クロックを生成する遅延固定ループ(DelayLocked Loop:DLL)を用いている。
【0003】
このように、遅延固定ループは、外部クロックに対してデバイス内部の遅延要素を補償した内部クロックを生成するが、この処理を遅延固定(delay locking)という。このような遅延固定状態は、基準クロックREFCLKとフィードバッククロックFBCLKとが同期した状態をいうが、従来の遅延固定ループでは、遅延量を調整してフィードバッククロックFBCLKと基準クロックREFCLKとを同期させている。
【0004】
図1は、通常の遅延固定ループのブロック図である。
【0005】
同図に示すように、遅延固定ループは、バッファリング部100と、位相比較部110と、遅延制御部120と、可変遅延部130と、遅延モデル部140とを備える。
【0006】
バッファリング部100は、外部クロックEXTCLKを受信し、バッファリングして遅延固定ループの内部に基準クロックREFCLKとして伝達する。位相比較部110は、基準クロックREFCLKとフィードバッククロックFBCLKとの位相を比較し、遅延制御部120は、位相比較部110の出力信号に応じて遅延制御信号CTRを生成する。可変遅延部130は、遅延制御信号CTRに応じて基準クロックREFCLKを遅延させる。遅延モデル部140は、可変遅延部130の出力信号に実際にクロック・データ経路の遅延を反映してフィードバッククロックFBCLKを出力する。
【0007】
ここで、フィードバッククロックFBCLKは、基準クロックREFCLKを、可変遅延部130の遅延時間と遅延モデル部140の遅延時間とを加えた時間だけ遅延したクロックになる。遅延固定ループは、基準クロックREFCLKとフィードバッククロックFBCLKとを比較した場合に、2つのクロックが最小ジッタを有すると、遅延固定がなされて、即ち遅延固定状態が実現されて、所望のDLLクロックDLLCLKを出力するようになる。
【0008】
このような従来のクローズド(closed)ループ構造の遅延固定ループの場合、遅延固定がなされるまで複数回のフィードバック動作を経なければならず、遅延固定時間(遅延固定が実現されるまでに要する時間)が長くかかり、これによる電流消費が多くなるという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記のような従来技術の問題を解決するために提案されたものであって、その目的は、遅延固定ループの遅延固定にかかる時間を短縮し、遅延固定のための回路の電流消費を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そこで、上記の目的を達成するための本発明の一実施形態に係る遅延固定ループは、クロック信号の遅延固定のための遅延量に対応するパルス幅を有した遅延パルスを生成する遅延パルス生成部と、前記遅延パルスに対応するコード値を出力するコード化部と、前記コード値に応じて、前記クロック信号を遅延させる遅延ラインとを備える。
【0011】
また、本発明の他の実施形態に係る遅延固定ループは、レプリカ遅延に対応する周期を有するレプリカ発振信号を生成して出力するレプリカ遅延オシレータ部と、前記レプリカ発振信号及びクロック信号を受信し、分周して出力する分周部と、該分周部の出力信号に応じて、前記クロック信号の遅延固定のための遅延量に対応するパルス幅を有した遅延パルスを生成するパルス生成部と、前記遅延パルスに対応するコード値を出力するコード化部と、前記コード値に応じて、前記クロック信号を遅延させる遅延ラインとを備える。
【0012】
また、本発明のさらに他の実施形態に係る遅延固定ループは、特定パルス幅を有する遅延パルスを生成する遅延パルス生成部と、前記遅延パルスをコード化してコード値を出力するコード化部と、入力クロックを前記コード値に該当する分だけ遅延させ、遅延された固定クロックを生成する遅延ラインとを備え、前記遅延パルスが、前記入力クロックの整数倍に該当する第1の期間と特定レプリカ遅延期間である第2の期間との差に該当する第3の期間の間、ロジックハイレベル状態を有することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の実施形態に係る遅延固定ループの駆動方法は、特定パルス幅を有する遅延パルスを生成する過程と、前記遅延パルスをコード化してコード値を出力する過程と、入力クロックを前記コード値に該当する分だけ遅延させ、遅延された固定クロックを生成する過程とを含み、前記遅延パルスが、前記入力クロックの整数倍に該当する第1の期間と特定レプリカ遅延期間である第2の期間との差に該当する第3の期間の間、ロジックハイレベル状態を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、オープンループ構造の遅延固定ループを用いて遅延固定時間を短縮することにより、速い動作とともに、消費電流が減少するという効果がある。また、本発明は、分周したクロックを用いて遅延固定することにより、ノイズに鈍感になる、即ちノイズの影響を受け難いという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】通常のクローズドループ構造の遅延固定ループを示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る遅延固定ループを示すブロック図である。
【図3】図2に示された遅延パルス生成部の一実施形態を示すブロック図である。
【図4】図3に示されたパルス生成部の一実施形態を示すブロック図である。
【図5】図4に示された検出信号生成部の一実施形態を示す回路図である。
【図6】図4に示された遅延パルス生成部の一実施形態を示す動作タイミング図である。
【図7】図2に示されたコード化部の一実施形態を示すブロック図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係る遅延固定ループを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が、本発明の技術的思想を容易に実施できる程度に詳細に説明するために、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
【0017】
図2は、本発明の実施形態に係る遅延固定ループを示すブロック図である。
【0018】
同図に示すように、遅延固定ループは、クロック信号CLKの遅延固定に必要な遅延量に対応するパルス幅を有した遅延パルスDPULSEを生成する遅延パルス生成部210と、遅延パルスDPULSEを受信し、遅延固定のために必要な遅延量をコード値CODEに変換して出力するコード化部220と、入力されるコード値CODEに応じてクロック信号CLKを遅延させて遅延固定し、DLLクロックDLLCLKを出力する遅延ライン230とで構成されている。
【0019】
図3は、図2に示された遅延パルス生成部210の一実施形態を示すブロック図である。
【0020】
遅延パルス生成部210は、レプリカ遅延オシレータ部310と、クロック制御部320と、パルス生成部330とで構成されている。
【0021】
同図を参照して、遅延パルス生成部210の一実施形態に係る動作を説明する。
【0022】
レプリカ遅延オシレータ部310は、レプリカ遅延(replica delay)(クロック信号の出力経路から発生する遅延)に対応する周期を有したレプリカ発振信号REPOSCを生成し、初期化信号RSTに応じて出力する。
【0023】
クロック制御部320は、クロック信号CLKを受信し、初期化信号RSTに応じてクロック信号iCLKを出力する。
【0024】
パルス生成部330は、レプリカ発振信号REPOSC及びクロック信号iCLKを受信し、遅延固定に必要な遅延量に対応するパルス幅を有した遅延パルスDPULSEを生成して出力する。また、パルス生成部330は、遅延固定ループを初期化させる信号である初期化信号RSTを生成する。パルス生成部330のさらに詳しい動作は、パルス生成部330の詳細ブロック図である図4及びパルス生成部330の一部の回路図である図5の説明部分において説明する。
【0025】
図4は、図3に示されたパルス生成部330の一実施形態を示すブロック図であり、図6は、パルス生成部330の一実施形態に関する動作タイミング図である。
【0026】
図4に示すように、パルス生成部330は、第1の検出信号生成部410と、第2の検出信号生成部420と、ラッチ部430と、初期化信号生成部440とで構成されている。
【0027】
図4及び図6を参照して、パルス生成部330の一実施形態に関する動作を説明する。
【0028】
初期化信号RSTの印加によって遅延固定ループが動作を始める。レプリカ発振信号REPOSCのハイパルス期間は、レプリカによる遅延量REPDを意味する。この場合、遅延固定のために必要な遅延量は、n×tCK−REPD(nは0より大きい整数)になる。
【0029】
第1の検出信号生成部410は、レプリカ発振信号REPOSCの立下がりエッジに対応して活性化される第1の検出信号DET1を生成し、第2の検出信号生成部420は、第1の検出信号DET1の生成後、クロック信号iCLKの立上がりエッジに対応して活性化される第2の検出信号DET2を生成する。
【0030】
第1の検出信号DET1及び第2の検出信号DET2を受信したラッチ部430は、第1の検出信号DET1の活性化時点に活性化され、第2の検出信号DET2の活性化時点に非活性化される遅延パルスDPULSEを生成する。ラッチ部430の一実現例としてRSフリップフロップを挙げることができる。この場合、第1の検出信号をSETに、第2の検出信号をRESETに入力すると、遅延パルスDPULSEを生成することができる。
【0031】
前記遅延パルスDPULSEは、前記クロック信号iCLKの整数倍に該当する第1の期間P1と予め定められたレプリカ遅延期間REPDである第2の期間P2との差に該当する第3の期間P3の間、ロジックハイ状態を有する。
【0032】
初期化信号生成部440は、第2の検出信号DET2を受信し、所定時間遅延させて初期化信号RSTとして出力する。初期化信号生成部440で第2の検出信号DET2を遅延させる遅延量は、第2の検出信号DET2が生成されたときから遅延ライン230がクロック信号CLKをコード値CODEに応じて遅延させるまでにかかる時間と同一であるか、またはそれよりもさらに大きくなければならない。
【0033】
図5は、図4に示された第1の検出信号生成部410及び第2の検出信号生成部420の一例を示す回路図である。
【0034】
第1の検出信号生成部410は、遅延パルスDPULSEを反転させて出力する第1のインバータINV1と、レプリカ発振信号REPOSCを反転させて出力する第2のインバータINV2と、第2のインバータINV2の出力を反転させて出力する第3のインバータINV3と、第1のインバータINV1、第2のインバータINV2、及び第3のインバータINV3の出力を受信し、AND演算処理して第1の検出信号DET1を出力する第1のANDゲートAND1とで構成されている。
【0035】
また、第2の検出信号生成部420は、クロック信号iCLKを反転させて出力する第4のインバータINV4と、遅延パルスDPULSE、クロック信号iCLK、及び第4のインバータINV4の出力を受信し、AND演算処理して第2の検出信号DET2を出力する第2のANDゲートAND2とで構成されている。
【0036】
図5及び図6を参照して、第1の検出信号生成部410及び第2の検出信号生成部420の動作を説明する。
【0037】
まず、第1の検出信号生成部410の動作を説明する。
【0038】
初期化信号RSTによってレプリカ発振信号REPOSCがロジックハイ(logic high)になると、第2のインバータINV2によって第1のANDゲートAND1にはロジックロー(logic low)の信号が印加されてロジックローの第1の検出信号DET1が出力される。レプリカ発振信号REPOSCがロジックハイからロジックローになるt1時点までは、遅延パルスDPULSEはロジックローを維持する。なぜならば、前記遅延量パルスDPULSEは、第1の検出信号DET1がロジックハイに遷移した後、活性化される信号であるためである。したがって、t1時点までは、第1のANDゲートAND1には第1のインバータINV1を経て出力されるロジックハイの信号が印加される。レプリカ発振信号REPOSCがロジックハイからロジックローに遷移しても、第3のインバータINV3の出力は直ちにロジックローにはならない。即ち、レプリカ発振信号REPOSCがロジックハイからロジックローに遷移するt1時点からも、第3のインバータINV3による遅延のため、第1のANDゲートAND1にはロジックハイの信号が第3のインバータINV3の遅延時間の間、印加される。したがって、レプリカ発振信号REPOSCがロジックハイからロジックローに遷移するt1時点から第3のインバータINV3による遅延時間の間、第1のANDゲートAND1の全ての入力端にはロジックハイの信号が印加されるので、第1の検出信号DETはロジックハイになる。その後、第3のインバータINV3による遅延時間が経過した後、第2の入力端(第2のインバータINV2の出力が第1のANDゲートAND1に入力される場所)と第3の入力端(第3のインバータINV3の出力が第1のANDゲートAND1に入力される場所)とは、互いに異なる論理レベルを有するので、第1の検出信号DETはロジックローになる。
【0039】
次に、第2の検出信号生成部420の動作を説明する。
【0040】
初期化信号RSTの発生後、遅延パルスDPULSEは第1の検出信号DET1が活性化されるまでロジックローを維持するので、遅延パルスDPULSEを受信する第2のANDゲートAND2はロジックローの第2の検出信号DET2を出力する。その後、第1の検出信号DET1がロジックハイになるt1時点からクロック信号iCLKがロジックローからロジックハイに遷移するt2時点まで、すなわち、P3期間の間、第2の検出信号DET2はロジックローを維持する。クロック信号iCLKがロジックローからロジックハイに遷移するt2時点から第4のインバータINV4による遅延時間の間、第2の検出信号DET2はロジックハイを維持し、その後にロジックローになる。
【0041】
図7は、図2に示されたコード化部220の一実施形態を示すブロック図である。
【0042】
コード化部220は、オシレータ部710及びカウンタ部720で構成されている。オシレータ部710は、遅延ライン230の単位遅延ユニットの遅延量の整数倍の周期を有する発振信号OSCを生成する。カウンタ部720は、遅延パルスDPULSEのパルス幅に発振信号OSCの1周期が何回含まれるのかをカウントし、その回数をコード化してコード値CODEとして出力する。
【0043】
図8は、本発明の他の実施形態に係る遅延固定ループを示すブロック図である。
【0044】
同図に示すように、本発明の他の実施形態に係る遅延固定ループは、レプリカ遅延オシレータ部310と、クロック制御部320と、分周部810と、パルス生成部330と、コード化部820と、遅延ライン230とで構成されている。
【0045】
本発明の他の実施形態に係る遅延固定ループのレプリカ遅延オシレータ部310、クロック制御部320、パルス生成部330、及び遅延ライン230はそれぞれ、上記した本発明の一実施形態に係る遅延固定ループのレプリカ遅延オシレータ部310、クロック制御部320、パルス生成部330、及び遅延ライン230とその構成が同一である。
【0046】
したがって、以下では、分周部810、コード化部820の動作のみを説明する。
【0047】
分周部810は、レプリカ発振信号REPOSCとクロック信号iCLKとを予め設定された分周比で分周し、分周されたレプリカ発振信号REPOSCDとクロック信号CLKDとをパルス生成部330に出力する。分周部810で分周可能な分周比は、スペック上の要件であるtDDLK(DLL locking time)を満たす範囲内で決められなければならない。例えば、DDR3(Double Date Rate 3)の場合、スペック上のtDLLKの値は、512tCK(tCK:クロック信号の1周期)、すなわち、クロック信号CLKの512周期の間に遅延固定がなされなければならない。したがって、分周部810で分周可能な分周比は、クロック信号CLKの512周期内に遅延固定がなされるように設計されなければならない。
【0048】
コード化部820は、レプリカ発振信号REPOSC及び入力クロックiCLKを分周して用いる場合、分周比に対応して遅延パルスDPULSEのパルス幅も増加するため、これに対応して周期を増加させた発振信号OSCを生成してカウントに用いる。例えば、分周部810において、レプリカ発振信号REPOSC及びクロック信号iCLKを32分周比で分周し、パルス生成部330に出力するとすれば、発振信号OSCの周期は、遅延ライン230の単位遅延端の遅延量を1とした場合、32倍に該当する遅延量を1周期とする発振信号OSCを生成する。したがって、コード化部820では、発振信号OSCの発振回数をカウントし、カウントした値をコード化して遅延ライン230に出力するようになる。
【0049】
半導体内部で用いられるクロック信号CLKは高周波であるため、動作マージン確保の困難やノイズに非常に敏感であり、遅延固定ループの誤動作が発生する可能性がある。したがって、クロック信号CLKを分周して用いることにより、動作マージンの確保やノイズに鈍感に、即ちノイズに影響されることなく動作することが可能である。
【0050】
本発明の技術思想は、上記実施形態によって具体的に記述されたが、上記の実施形態は本発明を説明するためのものであり、本発明を制限するためのものではないということに注意すべきである。また、本発明の技術分野の通常の知識を有する者であれば、本発明の技術思想の範囲内で様々な実施形態が可能であることが理解できるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロック信号の遅延固定のための遅延量に対応するパルス幅を有した遅延パルスを生成する遅延パルス生成部と、
前記遅延パルスに対応するコード値を出力するコード化部と、
前記コード値に応じて、前記クロック信号を遅延させる遅延ラインと、
を備えることを特徴とする遅延固定ループ。
【請求項2】
前記遅延パルス生成部が、
レプリカ遅延に対応する周期を有するレプリカ発振信号を生成して出力するレプリカ遅延オシレータ部と、
前記クロック信号に応じて内部クロック信号を出力するクロック制御部と、
前記レプリカ発振信号及び前記内部クロック信号に応じて、前記遅延パルスを生成するパルス生成部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の遅延固定ループ。
【請求項3】
前記レプリカ遅延オシレータ部及び前記クロック制御部が、初期化信号に応じて、前記レプリカ発振信号と前記内部クロック信号とを同期させて出力することを特徴とする請求項2に記載の遅延固定ループ。
【請求項4】
前記コード化部が、
前記遅延ラインの単位遅延ユニットの遅延量の整数倍の周期を有する発振信号を生成するオシレータ部と、
前記遅延パルスのパルス期間の間、前記発振信号の発振回数をカウントし、得られた発振回数をコード化して出力するカウンタ部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の遅延固定ループ。
【請求項5】
前記パルス生成部が、
前記レプリカ発振信号のエッジを検出して第1の検出信号を出力する第1の検出信号生成部と、
前記内部クロック信号のエッジを検出して第2の検出信号を出力する第2の検出信号生成部と、
前記第1の検出信号及び前記第2の検出信号に応じて、前記遅延パルスを生成するラッチ部と、
前記第2の検出信号を所定時間遅延させて初期化信号を生成する初期化信号生成部と、
を備えることを特徴とする請求項2に記載の遅延固定ループ。
【請求項6】
前記第1の検出信号生成部が、
前記遅延パルスを反転させて出力する第1のインバータと、
前記レプリカ発振信号を反転させて出力する第2のインバータと、
前記第2のインバータの出力を反転させて出力する第3のインバータと、
前記第1のインバータ、前記第2のインバータ、及び前記第3のインバータの出力を受信し、AND演算処理して前記第1の検出信号を出力するロジックゲートと、
を備えることを特徴とする請求項5に記載の遅延固定ループ。
【請求項7】
前記第2の検出信号生成部が、
前記内部クロック信号を反転させて出力するインバータと、
前記遅延パルス、前記内部クロック信号、及び前記インバータの出力を受信し、AND演算処理して前記第2の検出信号を出力するロジックゲートと、
を備えることを特徴とする請求項5に記載の遅延固定ループ。
【請求項8】
前記初期化信号生成部の遅延時間が、前記第2の検出信号生成後、前記遅延ラインを介してクロック信号の遅延がなされるまでの時間よりさらに大きいことを特徴とする請求項5に記載の遅延固定ループ。
【請求項9】
前記ラッチ部が、前記第1の検出信号に応じて活性化された後、前記第2の検出信号に応じて非活性化される前記遅延パルスを生成することを特徴とする請求項5に記載の遅延固定ループ。
【請求項10】
レプリカ遅延に対応する周期を有するレプリカ発振信号を生成して出力するレプリカ遅延オシレータ部と、
前記レプリカ発振信号及びクロック信号を受信し、分周して出力する分周部と、
該分周部の出力信号に応じて、前記クロック信号の遅延固定のための遅延量に対応するパルス幅を有した遅延パルスを生成するパルス生成部と、
前記遅延パルスに対応するコード値を出力するコード化部と、
前記コード値に応じて、前記クロック信号を遅延させる遅延ラインと、
を備えることを特徴とする遅延固定ループ。
【請求項11】
前記クロック信号を前記分周部に送信するクロック制御部をさらに備え、
前記レプリカ遅延オシレータ部及び前記クロック制御部が、各々初期化信号に応じて同期化した前記レプリカ発振信号及び前記クロック信号を出力することを特徴とする請求項10に記載の遅延固定ループ。
【請求項12】
前記コード化部が、
前記遅延ラインの単位遅延ユニットの大きさの整数倍の周期を有する発振信号を生成するオシレータ部と、
前記遅延パルスのパルス期間の間、前記発振信号の発振回数をカウントし、得られた発振回数をコード化して出力するカウンタ部と、
を備えることを特徴とする請求項10に記載の遅延固定ループ。
【請求項13】
前記オシレータ部が、前記分周部の分周比に対応する周期を有する発振信号を生成することを特徴とする請求項12に記載の遅延固定ループ。
【請求項14】
特定パルス幅を有する遅延パルスを生成する遅延パルス生成部と、
前記遅延パルスをコード化してコード値を出力するコード化部と、
入力クロックを前記コード値に該当する分だけ遅延させ、遅延された固定クロックを生成する遅延ラインと、
を備え、
前記遅延パルスが、
前記入力クロックの整数倍に該当する第1の期間と特定レプリカ遅延期間である第2の期間との差に該当する第3の期間の間、ロジックハイレベル状態を有することを特徴とする遅延固定ループ。
【請求項15】
前記遅延パルス生成部が、
前記レプリカ遅延期間に対応する周期を有するレプリカ発振信号を出力するレプリカ遅延オシレータ部と、
前記レプリカ発振信号と前記入力クロックとによって前記遅延パルスを生成するパルス生成部と、
を備えることを特徴とする請求項14に記載の遅延固定ループ。
【請求項16】
前記パルス生成部が、前記第2の期間の終了時点でロジックハイレベル状態に活性化され、前記第3の期間の間にロジックハイレベル状態を維持し、前記第1の期間の終了時点でロジックローレベル状態に非活性化される前記遅延パルスを出力することを特徴とする請求項15に記載の遅延固定ループ。
【請求項17】
前記コード化部が、前記遅延ラインを構成する単位遅延ユニットの遅延量の整数倍の周期を有する発振信号を生成するオシレータ部を備え、前記第3の期間内に含まれる前記発振信号の発振回数をカウントし、得られた発振回数をコード化して前記コード値として出力することを特徴とする請求項14に記載の遅延固定ループ。
【請求項18】
特定パルス幅を有する遅延パルスを生成する過程と、
前記遅延パルスをコード化してコード値を出力する過程と、
入力クロックを前記コード値に該当する分だけ遅延させ、遅延された固定クロックを生成する過程と、
を含み、
前記遅延パルスが、前記入力クロックの整数倍に該当する第1の期間と特定レプリカ遅延期間である第2の期間との差に該当する第3の期間の間、ロジックハイレベル状態を有することを特徴とする遅延固定ループの駆動方法。
【請求項19】
前記遅延パルスを生成する前記過程が、
前記レプリカ遅延期間に対応する周期を有するレプリカ発振信号を出力する過程と、
前記レプリカ発振信号と前記入力クロックとによって前記遅延パルスを生成する過程と、
を含むことを特徴とする請求項18に記載の遅延固定ループの駆動方法。
【請求項20】
前記遅延パルスが、前記第2の期間の終了時点でロジックハイレベル状態に活性化され、前記第3の期間の間にロジックハイレベル状態を維持し、前記第1の期間の終了時点でロジックローレベル状態に非活性化されることを特徴とする請求項19に記載の遅延固定ループの駆動方法。
【請求項21】
前記コード値を出力する前記過程が、
前記遅延ラインを構成する単位遅延ユニットの遅延量の整数倍の周期を有する発振信号を生成する過程と、
前記第3の期間内に含まれる前記発振信号の発振回数をカウントする過程と、
カウントによって得られた発振回数をコード化して前記コード値として出力する過程と、
を含むことを特徴とする請求項18に記載の遅延固定ループの駆動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−139418(P2011−139418A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−109406(P2010−109406)
【出願日】平成22年5月11日(2010.5.11)
【出願人】(591024111)株式会社ハイニックスセミコンダクター (1,189)
【氏名又は名称原語表記】HYNIX SEMICONDUCTOR INC.
【住所又は居所原語表記】San 136−1,Ami−Ri,Bubal−Eup,Ichon−Shi,Kyoungki−Do,Korea
【Fターム(参考)】