説明

遊戯システム、プログラム及び情報記憶媒体

【課題】複数のプレーヤが共同してゲームが行える遊戯システムを提供する。
【解決手段】遊戯媒体の通過または接触を検知する検知手段を有するステーションの検知結果に基づきマルチプレーヤゲームを実行するものであって、各ステーションの検知手段による検知結果によりプレーヤ駒の仮想空間における移動を制御するプレーヤ駒移動制御手段と、仮想空間のプレーヤ駒の位置情報によりプレーヤ駒の位置が所定の条件を満たすか否か判定し、判定結果により各プレーヤ駒に対応するステーションの共同イベント参加の有無を決定する共同イベント参加判定手段と、少なくとも1つのステーションが共同イベントに参加と決定された場合には共同イベントを開始し、開始後に共同イベント参加有りとなったプレーヤ駒も含めた共同イベント参加中のプレーヤ駒に対応した各ステーションの検知手段による検知結果により、共同イベント処理を行う共同イベント処理手段とを、含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メダルや球等の遊戯媒体を遊戯フィールド内で移動させてゲームを行う遊戯システムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊戯媒体の一種であるメダルが入賞口を通過することによってプレーヤ駒が移動されて双六ゲームを行うステーションが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−144603号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記のステーションで行う双六ゲームは、1人でプレイするものであるため、マルチプレーヤゲームとして複数人数で行うことができなかった。
【0004】
また、通常双六ゲームを複数人数で行う場合でも、双六ゲームの性質上、各プレーヤがそれぞれプレーヤ駒を進めて、誰が早くゴールできるかを競うタイプのゲームとなる。
【0005】
しかし各自がどれだけ早くゴールできるかを争うだけでは、ゲームが単調となりマルチプレーヤゲームとしてのおもしろみに乏しいという問題点があった。
【0006】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、遊戯媒体を遊戯空間内で移動させるタイプのゲームを行う遊戯システムにおいて、複数のプレーヤが共同してゲームプレイが行える遊戯システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明は、
遊戯空間における遊戯媒体の通過または接触を検知する検知手段を有するステーションを複数有し、前記ステーションの検知手段の検知結果に基づきマルチプレーヤゲームを実行する遊戯システムであって、
前記各ステーションの検知手段による検知結果に基づいて前記各ステーションに対応するプレーヤ駒の仮想空間における移動を制御するプレーヤ駒移動制御手段と、
仮想空間のプレーヤ駒の位置情報に基づきプレーヤ駒の位置が所定の条件を満たすか否か判定し、判定結果に基づき各プレーヤ駒に対応するステーションの共同イベント参加の有無を決定する共同イベント参加判定手段と、
少なくとも1つのステーションが共同イベントに参加と決定された場合には共同イベントを開始し、開始後に共同イベント参加有りとなったプレーヤ駒も含めた共同イベント参加中のプレーヤ駒に対応した各ステーションの検知手段による検知結果に基づいて、共同イベント処理を行う共同イベント処理手段とを、
含むことを特徴とする。
【0008】
共同イベント処理とは、各ステーションの記検知手段による検知結果に基づいて共同イベントのゲームを進行させ(ゲームパラメータ等の演算)ゲーム演出やゲーム画像を生成する処理、共同イベントのクリア判断、共同イベントの成績に応じて各ステーションに所与する得点等の演算の少なくとも1つを含む。
【0009】
プレーヤ駒移動制御手段は、共同イベント参加中でないプレーヤ駒のステーションの検知手段による検知結果に基づいてプレーヤ駒の仮想空間における移動を制御するようにしてもよい。このようにすると、プレーヤ駒が移動中に共同イベントに遭遇すると移動を中断して共同イベントに参加し、共同イベントに参加中でないプレーヤは移動を行うゲームを実現することができる。
【0010】
共同イベント参加判定手段は、例えばプレーヤ駒の位置が所定の位置になったか否を所定の条件として共同イベント参加判定を行ってもよい。また例えば所定の位置にアイテムを配置し、プレーヤ駒がアイテムの位置に到達してアイテムを取得したか否かを所定の条件として共同イベント参加判定を行ってもよい。また例えばプレーヤ駒が所定の位置を所定回数通過したか否かを所定の条件として共同イベント参加判定を行ってもよい。
【0011】
また共同イベント処理手段は、共同イベント終了条件が満たされたか否か判断し、共同イベント終了条件が満たされた場合には共同イベントを終了させ、共同イベントに参加していたプレーヤ駒に対応するステーションを共同イベント参加なし状態にもどし、プレーヤ駒移動制御手段が、当該プレーヤ駒に仮想空間における移動を行なわせるようにしてもよい。
【0012】
共同イベントは、例えば共同イベントクリア条件を満たした場合に終了させるようにしてもよいし、制限時間が到来したら終了させるようにしてもよい。
【0013】
なお制限時間内に所定の条件を満たした場合に共同イベントをクリアしたと判断して終了させてもよい。また制限時間内に所定の条件をクリアできなかった場合には制限時間が到来した時点で共同イベントをクリアできなかったと判断して終了させてもよい。
【0014】
なお各ステーションでデータを共有して、各ステーションがそれぞれ上記各手段として機能する構成でもよいし、各ステーションからのデータを集中して管理するサーバ装置(各ステーションのなかの所与の1台がサーバ装置として機能する場合も含む)をもうけ、サーバ装置が上記各手段として機能する構成でもよい。
【0015】
本発明のステーションは遊戯媒体を遊戯空間内で移動させることによりマップ上の移動経路に設定されたマスを移動する双六タイプのゲームを行う遊戯装置でもよい。ここにおいて遊戯媒体とは例えばメダルであり、各ステーションの記検知手段とは例えば入賞口4a等である
なお遊戯装置は、例えば投入穴等から投入されたメダルや玉が遊戯フィールド内を移動し、遊戯成績や遊戯結果に応じて遊戯媒体が払い出されるタイプの遊戯装置でもよい。
【0016】
例えばステーションがプッシャー式のメダルゲーム装置である場合には、プレーヤに与えられる成績、得点、遊戯媒体の数、ボーナスアイテムの少なくとも一つに応じてメダル(遊戯媒体)が遊戯フィールドに払い出されるようにしてもよい。
【0017】
遊戯フィールドの所定の位置における遊戯媒体の通過または接触の検出は、例えば遊戯媒体の通過を検出する場合でもよいし、遊戯媒体の接触や衝撃を検出する場合でもよい。検出は例えば遊戯フィールドに通過検出手段(例えばチャッカ)を設け、ここに設けられたセンサー等を用いて行うようにしてもよい。
【0018】
本発明によれば他プレイヤーとの競争が主体であった双六タイプの移動ゲームに、複数のプレーヤで協力して行うという従来にない協力的要素のイベントを加えることが可能となった。従ってマルチプレーヤゲームとしての面白さがより拡大し、飽きられにくいゲームを提供することができる。
【0019】
(2)また本発明に係る遊戯システム、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記共同イベント参加判定手段は、
仮想空間に共同イベント演出オブジェクトを配置する共同イベント演出オブジェクト配置手段をさらに含み、
仮想空間におけるプレーヤ駒の位置情報と共同イベント演出オブジェクトの位置情報とに基づきプレーヤ駒と共同イベント演出オブジェクトが所定の位置関係にあるか否か判定し、判定結果に基づき各プレーヤ駒に対応するステーションの共同イベント参加の有無を決定することを特徴とする。
【0020】
本発明によれば共同イベント演出オブジェクトと遭遇したプレーヤ駒が共同イベントに参加するというゲームを実現することができる。
【0021】
(3)また本発明に係る遊戯システム、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記共同イベント処理手段は、
共同イベントにおいて複数のラウンドを順次設定し、共同イベント参加ステーションの数に基づき、所与のラウンドから次のラウンドに移行するか否かを制御することを特徴とする。
【0022】
各ラウンド毎にラウンドクリア条件が設定され、ラウンドクリア条件が満たされた場合に次のラウンドに行くか否か判断するようにしてもよい。ラウンドクリア条件が満たされない場合には共同イベントを終了するようにしてもよい。
【0023】
次のラウンドに継続するか否かの決定において、共同イベント参加ステーション数に基づき、所与のラウンドから次のラウンドに移行するか否かを制御するとは、例えば共同イベント参加ステーション数に基づき移行の有無を制御する場合でもよいし、共同イベント参加ステーション数に基づき次のラウンドに移行できる確率を変更する場合でもよい。
【0024】
(4)また本発明に係る遊戯システム、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記共同イベント処理手段は、
順次設定されるクリア条件の異なる複数のラウンドを含む共同イベントについて、マルチプレーヤゲーム実行中のステーションの数に基づき、所与のラウンドから次のラウンドに移行するか否かを制御することを特徴とする。
【0025】
次のラウンドに継続するか否かの決定において、マルチプレーヤゲーム実行中のステーション数に基づき、所与のラウンドから次のラウンドに移行するか否かを制御するとは、例えばマルチプレーヤゲーム実行中のステーション数に応じて次のラウンドに移行できる確率を変更する場合でもよいし、マルチプレーヤゲーム実行中のステーション数に応じて移行の有無を変更する場合でもよい。
【0026】
(5)また本発明に係る遊戯システム、プログラム及び情報記憶媒体では、
仮想空間に前記プレーヤ駒を共同イベント演出オブジェクトと所定の位置関係になるよう優先的に導くための優先移動アイテムを配置する手段と、
仮想空間におけるプレーヤ駒の位置情報と前記優先移動アイテムの位置情報とに基づきプレーヤ駒と優先移動アイテムが所定の位置関係にあるか否か判定し、所定の位置関係にある場合にプレーヤ駒は優先移動アイテムを取得したと判断する手段と、を含み
前記プレーヤ駒移動制御手段は、
プレーヤ駒が優先移動アイテムを取得したと判断した場合には、当該プレーヤ駒と共同イベント演出オブジェクトが前記所定の位置関係になるように、または所定の位置関係になる確率が高まるようにプレーヤ駒の移動を制御することを特徴とする。
【0027】
プレーヤ駒移動制御手段は、優先移動アイテムを取得したプレーヤ駒と共同イベント演出オブジェクトが前記所定の位置関係になるように、または所定の位置関係になる確率が高まるようにプレーヤ駒の移動が制御する。本発明によれば優先移動アイテムを取得することにより、プレーヤ駒は共同イベント演出オブジェクトが存在する共同イベント発生ポイントにはやく到着できるようになる。
【0028】
なお例えば各ステーションにおいてメダルの入ったチャッカに関連づけられた数だけ経路上のマスを移動するタイプのゲームの場合、優先移動アイテムを所有していない場合には、プレーヤ駒の移動の際に、経路が分岐しているとランダムにいずれかの経路が選択され、優先移動アイテムを所有している場合には、経路が分岐していると各経路について最も早く共同イベント発生ポイントに到達するための移動数を算出し、当該移動数がより少ない方の経路が選択されるようにしてもよい。
【0029】
(6)また本発明に係る遊戯システム、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記共同イベント処理手段は、
新たなステーションの共同イベント参加または共同イベント参加ステーション数に基づいて、共同イベントまたは共同イベントの所与のラウンドが終了するまでのクリア制限時間を変更する手段をさらに含み、
共同イベント参加ステーションの検知手段の検出結果に基づき共同イベントまたは共同イベントの所与のラウンドのクリア条件を判断し、クリア制限時間内にクリア条件を満たさない場合には、共同イベントまたは共同イベントの所与のラウンドがクリアされていないと判断することを特徴とする。
【0030】
前記共同イベント処理手段は、新たなステーションの共同イベント参加があった場合にクリア制限時間を延長または追加する制御を行うようにしてもよいし、イベント参加ステーション数が増えるほどクリア制限時間が延びるようにクリア時間の設定を行う(具体的にはイベント参加があった場合に、そのときの共同イベント参加ステーション数に基づきクリア制限時間を再設定する)ようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
遊戯媒体がメダルであるステーション(メダルゲーム装置)を例にとり本実施の形態の特徴と処理を図面を用いて説明する。
【0032】
なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を何ら限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0033】
1.遊戯システムの外観構成
図1は、本実施の形態における遊戯システムSの外観図である。
【0034】
遊戯システムSは、メインモニタ110を有する1台のサーバ装置100と、ステーションである複数台のステーション1とが、ネットワーク(図示せず)を介して接続されることにより構成されている。遊戯システムSは、各ステーション1をプレーヤが操作することにより、複数人がゲームに参加可能なシステムであり、ゲームの進行状況に応じたゲーム画面がサーバ装置100のメインモニタ110に表示される。
【0035】
図2は、ステーション1の正面外観図である。
【0036】
図2に示すように、筐体10は、基台10B上に、内部に遊戯空間20を形成する遊戯部10Aが設けられ、遊戯空間20の下方かつ遊戯部10Aの手前側に操作部30を備えて形成されている。遊戯部10Aの上面は、筐体10の上端部である上方奥側から下方手前側にかけて傾斜したガラス窓22で形成されており、このガラス窓22で遊戯空間20と外空間との間が仕切られている。また、操作部30には、メダルMを貯留するメダル貯留部32と、遊戯空間20にメダルを投入するメダル投入口36が設けられている。メダル貯留部32の上部には、筐体10内のメダルMを払い出すための払出口34が設けられている。なお、以下の説明における方向は、ゲームプレイを行うプレーヤの視点に立った方向を指すものとし、図2の上下左右方向を上下左右方向、手前側及び前方をステーション1の操作部30側、奥側及び後方をステーション1の背面側として説明する。
【0037】
図3は、遊戯空間20の外観構成を示す図である。図3に示すように、遊戯空間20の上部後端には、ゲーム盤面3aが略垂直に配置され、ゲーム盤面3aの中央には、ゲームの進行状況に応じたゲーム画面を表示するステーションモニタ16が設けられている。また、ステーションモニタ16をはさんでゲーム盤面3aの上部両側には、メダル投入口36(図2参照)からメダルMが投入されることによりメダルMを放出する2つの放出口17が設けられ、その放出口17の下、ゲーム盤面3aの中央下部両側には、上下方向の動作により放出されたメダルMの進路を変化させる1対の可動式フリッパー18が設けられている。なお、ゲーム盤面3aの手前側には、ステーションモニタ16、放出口17及び可動式フリッパー18を覆うように所定の隙間を空けてアクリル製の透明板19が平行に設けられており、放出口17から放出されたメダルMは、その表面をゲーム盤面3aと平行に保ったまま、ゲーム盤面3aと透明板19との隙間空間を落下する。
【0038】
ゲーム盤面3aの下方には、ゲーム盤面3aの下端に連接するゲーム盤面3bが、奥側から手前側に向けて下向きに傾斜する姿勢で配置されている。ゲーム盤面3bの下方には、その盤面がゲーム盤面3bと略面一の位置(より正確には、回転円盤2の盤面がゲーム盤面3bの盤面の高さと同一又は若干下となる位置)に設けられた回転円盤2が左右に2つ設けられ、この回転円盤2にはメダルMの進路を変更させるための複数のピン2a,2bが設けられている。ゲーム盤面3bの傾斜面を落下したメダルMは、回転円盤2に到達すると回転円盤2の回転動作及びピン2a,2bにより、進路変更されながら回転円盤2上を落下移動する。
【0039】
回転円盤2の下方手前側には、その上面が回転円盤2の盤面と略面一の位置(より正確には、傾斜面部4bの上面が回転円盤2の盤面の高さと同一又は若干下となる位置)に設けられた傾斜面部4bと、この傾斜面部4bに形成された複数の入賞口4aとを有するチャッカ部4が、回転円盤2から所定間隔離れて配置されている。このチャッカ部4は、複数の入賞口4aから進入したメダルMの通過をそれぞれ検知するための通過センサ(不図示)を備え、メダルMの通過が検知された入賞口の種類やメダルMの通過枚数に応じてプレーヤに特典(例えば、各種イベントの発生)が付与される。回転円盤2上を移動落下したメダルMは、チャッカ部4の傾斜面部4bに沿って入賞口4aに進入するか、入賞口4aを外れ傾斜面部4bに沿って落下する。或いは、チャッカ部4の傾斜面部4bに到達せずに、回転円盤2の側端や回転円盤2とチャッカ部4との隙間から落下する。
【0040】
チャッカ部4の下方手前側には、その盤面がチャッカ部4の傾斜面部4bの面方向と交差する位置に傾斜板6が設けられている。この傾斜板6は、チャッカ部4の傾斜面部4bに沿って落下してきたメダルMをはじき返して進行方向を転換させ、プッシャープレート8の上面に落下させる作用をする。
【0041】
遊戯空間20の底部には、一定速度で前後方向に往復動を行うプッシャープレート8を有するメダル載置用のゲームフィールド12が設けられている。プッシャープレート8は、ゲームフィールド12上に水平に設置された板状のものであり、遊戯空間20を落下してきたメダルMが上面に載置される。そして、後ろ方向に移動する際に、プッシャープレート8の上面に対して略鉛直に設けられた当接部が、上面に載置されたメダルMをかき出し、プッシャープレート8が後ろ方向に移動することによって一時的に露出したゲームフィールド12にメダルMが落下する。
【0042】
また、プッシャープレート8の前面部8aは、メダルMの押出部となっており、プッシャープレート8からゲームフィールド12に落下したメダルMを前方側(手前側)に押し出して、ゲームフィールド12に載置されたメダルMを玉突き状態として、入賞メダルダクト13に落下させる。入賞メダルダクト13に落下したメダルMは、筐体10内の払出路(図示せず)を通って、払出口34からメダル貯留部32に払い出される。
【0043】
また、遊戯空間20の中央右側には、遊戯空間20の所定エリアにボーナスメダルMを払い出すためのメダルシュータ14が設けられている。このメダルシュータ14は、遊戯空間20の上部右奥側から湾曲・傾斜して形成され、メダルシュータ14の先端部が傾斜板6上方に位置するように配置されている。ゲームの進行に応じて、ボーナスメダルMがメダルシュータ14から払い出されると、ボーナスメダルMは、直下の傾斜板6上に落下し、傾斜板6にはじき返されてプッシャープレート8の上面に落下する。
【0044】
2.遊戯システム概要
図4(a)はメインモニタ110に表示される双六ゲームの画面例である。同図に示すように、メインモニタ110には複数の駅(マス目)が配置された日本地図が表示される。更に各駅は所定の経路で、ループ状または網目状に接続される。そして各ステーション1に対応するプレーヤ駒40−1、40−2、40−3、40−4及び40−5(以下、包括的に「プレーヤ駒40」と言う。)が日本地図上に配置され、経路に沿って移動表示される。
【0045】
プレーヤはメダルMが入賞口4a(一般的な双六ゲームで言う「サイコロ」に相当する)を通過することを狙い、メダルMを投入口36から投入する。本実施の形態では5つの入賞口4aのそれぞれに1、2、3、4及び6の何れかの数字が対応づけられており、メダルMが通過した入賞口4aに対応する数を移動マス数として、その数だけプレーヤ駒が日本地図上の所定の経路に沿って移動される。何れかのプレーヤ駒がゴールに到着すると、当該プレーヤ駒には遊戯空間20内にボーナスメダルが払い出され、別の駅に新たなゴールが設定されて双六ゲームが再実行される。従って、プレーヤは、ステーション1でメダルプッシャー型のステーションとしての遊戯を楽しみつつ、繰り返し実行される双六ゲームをも楽しむことができる。尚、ボーナスメダルは、遊戯空間20内に放出されるのではなく、メダル払出口34から筐体外部に払いだすこととしてもよい。
【0046】
プレーヤ駒はゴールにちょうどの数で停止しなければならず、ゴールまでのマス数より移動マス数が多い場合はゴールを通過するように移動制御される。また経路の各分岐地点においてどの方向の経路に移動するかはサーバ装置100によって決定される。つまり、ゴール目前に分岐地点がある場合、プレーヤ駒が当該分岐地点に到達してもゴールに近い方向へ分岐するとは限らず、逆にゴールから遠ざかる方向に分岐することもある。この分岐地点における経路の選択方法はランダムとしてもよいし、各プレーヤ駒のゲーム状況に応じて決定されるとしてもよい。
【0047】
41はゴール表示であり、ゴール(目的地)とゴールに一番早く到着したプレーヤ駒に与えられるゴールボーナスとしてのメダル枚数が表示される。44はゴールマークであり、ゴールに設定されている駅(例えば、図4(a)では鹿児島駅)のマス目に表示される。42は現在駅表示であり、各プレーヤ駒が現在位置する駅名が表示される。
【0048】
図4(b)はステーションモニタ16に表示される双六ゲームの画面例である。同図に示すように、ステーションモニタ16には各ステーション1のゲーム状況が表示される。具体的には、46はステーション番号表示であり、自ステーション1の所定の番号が表示される。47は現在駅表示であり、自プレーヤ駒が位置する駅名が表示される。
【0049】
48は移動マス数表示であり、自プレーヤ駒の移動マス数が表示される。49は貯留入賞数表示であり、メダルMが入賞する毎に移動マス数が逐次追加表示される。具体的には、本実施の形態では5つの入賞口4aのそれぞれに1、2、3、4及び6の何れかの数字が対応づけられており、メダルMが何れかの入賞口4aを通過して通過センサに検知されると、入賞検知信号が出力され対応する数が移動マス数としてステーションモニタ16に表示される。自プレーヤ駒は、貯留入賞数表示されている最先の入賞数に基づいて順次移動される。50はメッセージ表示であり、ゴール到着やアイテム発動等、自ステーション1に係るゲーム状況に応じたメッセージ等が表示される。
【0050】
51はアイテム表示であり、自ステーション1が所有しているアイテムが表示される。アイテムとは、種々のイベントを発動させるものである。例えば、他のプレーヤ駒の内、あと1マスでゴールに到着するプレーヤ駒がある場合、当該プレーヤ駒をゴールから遠ざける方向に移動させるアイテムや、ゴールに最も近いプレーヤ駒と自プレーヤ駒を入れ替えるアイテム、自プレーヤ駒の移動マス数を所定倍数分増加させるアイテム等のプレーヤにとってゲームを有利に進めるアイテムの他、自ステーション1が所有しているアイテムを削除する等のプレーヤにとってマイナスの効果をもたらすアイテム等がある。特に他のプレーヤ駒に影響を与えるアイテムの発動により、従来の1人プレイ用のステーションでは味わえない複数人数によるゲーム対戦を楽しむことができ、ゲーム性を高めることができる。アイテムは所定の駅に配置設定されているが、メインモニタ110等には表示されておらず、プレーヤ駒が到着した駅においてアイテムが設定されていれば、当該アイテムを所有することができる。
【0051】
3.共同イベント
次に本実施の形態の共同イベントの内容について説明する。
【0052】
本実施の形態の遊戯システムは、遊戯空間内(図2の20)に放出された遊戯媒体(図2のメダルM)の該遊戯空間の所定部位(図3の入賞口4a)の通過または接触を検知する検知手段(図3の入賞口4aに設けられた図示しないセンサ)を有する複数のステーションの検知手段の検知結果に基づきマルチプレーヤゲームを実行する。本実施の形態では各ステーションの検知手段による検知結果に基づいて前記各ステーションに対応するプレーヤ駒を仮想空間(図4(A)の日本地図(マップ)上の所定の経路に設けられたマス)で移動させ、プレーヤ駒を設定されたゴールまで移動させるとボーナスにメダルを与える双六タイプのゲームを行う。
【0053】
そして仮想空間の各プレーヤ駒の通過可能性のある地点(マス)に共同イベント演出オブジェクトを配置して、仮想空間におけるプレーヤ駒の位置情報と共同イベント演出オブジェクトの位置情報とに基づきプレーヤ駒と共同イベント演出オブジェクトが所定の位置関係にあるか(同じマスに位置するか)否か判定し、判定結果に基づき各プレーヤ駒に対応するプレーヤの共同イベント参加の有無を判断する。具体的には所定の位置関係にある(同じマスに位置する)場合に各プレーヤ駒に対応するステーションが共同イベント参加と決定するようにしてもよい。
【0054】
そして少なくとも1人のプレーヤについて共同イベント参加有りと判断された場合には共同イベントを開始し、イベント参加有りのプレーヤ駒に対応した各ステーションの記検知手段による検知結果に基づいて、イベント処理(イベントのクリア判断又はイベントの成績に応じたプレーヤ駒に対応するステーションに所与の遊戯媒体を付与するように制御)を行う。具体的には、共同イベント参加中の複数のプレーヤで協力して共同イベント演出オブジェクトを倒すゲームを行う。
【0055】
共同イベント演出オブジェクトは仮想空間(マップ上)に突如出現して悪事を働く。例えばゴールの破壊やアイテムの横取りや攻撃等のプレーヤ駒に不利になるイベントを発生させる。プレーヤ駒はマップ上の共同イベント演出オブジェクトと同位置のマスに来る(エンカウント)するとバトル(共同イベントが発生する、以下共同イベント発生位置を共同イベント発生ポイントという)、倒すとボーナスメダルが払い出されるジャックポットになる。共同イベント演出オブジェクトは出現して所定期間はマップ上を動き回り、その後マップ上のいずれかのマスに停止するが、この停止したマスが共同イベント発生ポイントとなる。
【0056】
共同イベントは、いずれかのプレーヤ駒が共同イベント発生ポイントに到達すると開始され、最初に到達したプレイヤーは他のプレーヤが到達するまでは1対1で戦うことになる。そして戦いの最中に他のプレーヤが共同イベント発生ポイントに到達すると、他のプレイヤーも戦いに参加して、参加中のプレーヤは共同して共同イベント演出オブジェクトと戦うゲームが行われる。例えば共同イベント参加中の各プレーヤがメダルを入賞口4aに入れと、入れた入賞口4aに応じた数が共同イベント演出オブジェクトに与えるダメージポイントとなるように構成してもよい。そして共同イベント中に共同イベント参加中の複数のプレーヤが共同イベント演出オブジェクトに与えたダメージポイントを合計して、所定の値に達したら共同イベント演出オブジェクトを倒した(共同イベントをクリアした)と判断するようにしてもよい。なお、共同イベントクリアに対して制限時間を設けるようにしてもよい。すなわち制限時間内にダメージポイントの合計が所定の値に達した場合に共同イベントをクリアしたと判定し、制限時間に達してもダメージポイントの合計が所定の値に達しない場合に共同イベントのクリアに失敗したと判定するようにしてもよい。
【0057】
そして、共同イベント演出オブジェクトを倒した場合には共同イベントに参加した各プレーヤには貢献度に応じた得点を与えるようにしてもよい。
【0058】
図5(A)は、共同イベント発生時のメインモニタ110の画面例(画面の一部)である。
【0059】
図5(A)の620−1、620−2、620−3はプレーヤ駒であり、600は共同イベント演出オブジェクトであり、610は共同イベント演出オブジェクト600が位置するマス(共同イベント発生ポイント)である。
【0060】
プレーヤ駒620−1、620−2、620−3が共同イベント演出オブジェクト600が位置するマス(共同イベント発生ポイント)610に到着して共同イベントが行われているときにはメインモニタ110に図5(A)に示すような画像が表示されている。
【0061】
また、図5(B)はステーションモニタ16の画面例である。
【0062】
図5(B)の620−1は自ステーション(マルチプレーヤゲームを行っている複数のステーションの中のプレーヤ自身が操作しているステーション)のプレーヤ駒であり、620−2、620−3は他ステーション(マルチプレーヤゲームを行っている複数のステーションの中の他のプレーヤが操作しているステーション)のプレーヤ駒であり、600は共同イベント演出オブジェクトである。また660は共同イベント演出オブジェクト600の体力値バーである。本実施の形態では、共同イベント演出オブジェクトと共同イベント参加のプレーヤ駒がバトルをおこない、プレーヤ駒からダメージをあたえられると、与えられたダメージの大きさに応じて共同イベント演出オブジェクトの体力値が減少するように構成されている。従って体力値バー660のゲージの値は体力値に応じて変動する。
【0063】
460はお助けキャラクタ(アイテムの一種)であり、共同イベント参加中のプレーヤがお助けキャラクタのアイテムを有している場合には、当該お助けキャラクタも共同イベント演出オブジェクトにダメージを与える攻撃を行う。従ってお助けキャラクタを所持していると共同イベント演出オブジェクトに与えるダメージポイントの合計が増えやすいので、共同イベントをクリアしやすくなる。なおお助けキャラクタ(アイテムの一種)の共同イベント演出オブジェクトに対する攻撃は、コンピュータが制御するもので、ダメージポイントをランダムに発生させるように制御してもよいし、規則的に発生させるように制御してもよいし、所定のアルゴリズムに従って発生させるようにしてもよい。またお助けキャラクタ(アイテムの一種)を所持するプレーヤのチャッカ検出に関連づけてダメージポイントをランダムに発生させるように制御してもよい。
【0064】
650は制限時間残り表示である。すなわち共同イベントクリアに対して設定された制限時間の残り時間を表示するものである。共同イベント発生時に共同イベントに対して設定されている制限時間を表示し、ゲーム時間または実時間の経過に応じてデクリメントさせていくことで、制限時間残り表示を行うようにしてもよい。
【0065】
なお本実施の形態では新たなプレーヤの共同イベント参加があると制限時間をのばす制御を行うため、新たなプレーヤの共同イベント参加があった場合には、現在表示されている時間に対して所定時間(延長時間)を加えた値が、制限時間残り表示650として表示されることになる。
【0066】
本実施の形態によれば共同イベントに参加して共同イベント演出オブジェクトを倒すと、ボーナスメダルが払い出される。従って自プレーヤ駒がゴールに到着しなくても、共同イベント演出オブジェクトと同じ位置に到着すればボーナスメダルの払い出しを受ける可能性があるため、プレーヤ駒の位置がゴールから離れていても、ボーナスメダルの払い出しに対するプレーヤの期待感を持続させることができる。更に共同イベントでは参加したプレーヤが共同して共同イベント演出オブジェクトを倒すゲームがおこなわれるので、双六タイプのメダルゲームにおいても複数のプレーヤが単に得点を競うだけでなく、協力してゲームを進めるというマルチプレヤゲームを楽しむことができる。
【0067】
図6は、共同イベントがクリアされたときのステーションモニタ16の画面例である。同図において、共同イベントクリアに3人のプレーヤが参加し、本ステーションのプレーヤの活躍度が3人中2番目であり、得点が20枚、活躍ボーナスが10枚で払い出しメダル枚数が30枚であることを示している。
【0068】
ここで得点はクリアボーナス×貢献度で算出してもよい。クリアボーナスとは共同イベントをクリアした共同イベント参加者全体に与えられるボーナスであり、共同イベント参加者はこのクリアボーナスを貢献度に応じて分けることになる。貢献度は各ステーション(プレーヤ)が与えたダメージポイントのダメージポイントの合計に示す割合に応じて算出するようにしてもよい。このようにすると、共同イベント参加の各ステーションに対して、各ステーションが共同イベント演出オブジェクトに与えたダメージポイントに応じてクリアボーナスを配分することができる。
【0069】
4.遊戯システムの構成
図7は、本実施の形態における遊戯システムSの全体構成の一例を示す図である。同図に示すように、遊戯システムSはサーバ装置100と、当該サーバ装置と接続される複数のステーション1とから構成される。各ステーション1は、例えば、無線通信回線、専用線、ツイストペアケーブル、光通信ケーブル等の通信回線を介し、LANまたはWAN等のネットワークを利用してサーバ装置100と接続される。
【0070】
5.ステーション(各遊戯装置)の構成
次に、ステーション1の機能構成について説明する。図8は、ステーション1の内部構成の一例を示すブロック図である。同図に示すように、ステーション1は、通信部71、入賞検知部72、メダル投入検出部78、処理部73、情報記憶媒体74、メダル放出部75、表示部76、ボーナスメダル放出部77、及び音出力部79等によって構成される。
【0071】
通信部71は、通信回線を介して外部(主にサーバ装置100)との情報のやり取りを行う。入賞検知部72は、入賞口4aから進入したメダルMの通過を検知するための通過センサに相当する機能部であり、通過センサによってメダルMの入賞口4aの通過が検知されると、入賞検知信号を処理部73に出力する。メダル投入検出部78は、メダル投入口36からメダルMが投入されたことを検知するための機能部であり、メダルMの投入が検知されると投入検知信号を処理部73に出力する。
【0072】
処理部73は、通信部71及び通信回線を介してサーバ装置100から受信した情報に基づいて演算、処理を行うと共に、当該演算、処理結果を通信部71及び通信回線を介してサーバ装置100へ送信する。更に処理部73は、情報記憶媒体74に記憶されたプログラムやデータ、或いは通信回線を介して接続されたサーバ装置100から送信される情報に基づいて、ステーション1全体の制御、ステーション1内の各機能部への指示、画像処理等の各種処理を行う。この処理部73の機能は、各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)等のハードウェアや所与のプログラムによって実現される。
【0073】
また処理部73は、主な機能部として、双六ゲーム制御部7311を含むゲーム演算部731、メダル放出制御部732、画像生成部733及びボーナスメダル放出制御部734等を備える。ゲーム演算部731は、ゲームの進行処理、画像の生成処理等、種々のゲーム処理を通信部71から入力される情報等に基づいて実行し、その処理結果に基づく画像を画像生成部733に生成させる。またゲーム演算部731は、双六ゲーム処理の実行中にサーバ装置100から通信部71を介してボーナスメダル放出指示が出力された際には、ボーナスメダル放出制御部734に放出枚数データを含むボーナスメダル放出指示信号を出力する。
【0074】
更に双六ゲーム制御部7311は、情報記憶媒体74に記憶された双六ゲームプログラム741に基づいて双六ゲーム処理を実行する。
【0075】
なお本実施の形態の遊戯システムを構成する各ステーション(ステーション)でデータを共有して、各ステーションがそれぞれ、前記各ステーションの検知手段による検知結果に基づいて前記各ステーションに対応するプレーヤ駒の仮想空間における移動を制御するプレーヤ駒移動制御手段と、仮想空間のプレーヤ駒の位置情報に基づきプレーヤ駒の位置が所定の条件を満たすか否か判定し、判定結果に基づき各プレーヤ駒に対応するステーションの共同イベント参加の有無を決定する共同イベント参加判定手段と、少なくとも1台のステーションが共同イベントに参加と決定された場合には共同イベントを開始し、開始後に共同イベント参加有りとなったプレーヤ駒もふくめた共同イベント参加中のプレーヤ駒に対応した各ステーションの記検知手段による検知結果に基づいて、共同イベント処理を行う共同イベント処理手段として機能する構成の場合、双六ゲーム制御部7311を、上記各手段として機能させるようにしてもよい。
【0076】
メダル放出制御部732は、メダル投入検出部78から投入検知信号が出力されると、メダル放出指示信号をメダル放出部75に出力する。メダル放出部75は図3に示す放出口17からメダルMを放出するメダル放出装置(不図示)に相当し、メダル放出信号の入力に従ってメダルMを放出する。
【0077】
画像生成部733は、双六ゲームの進行に応じたゲーム画像を生成し、生成した画像データを表示部76に出力する。表示部76は、図3に示すステーションモニタ16に相当し、画像生成部733から出力された画像データに基づいてゲーム画像を表示する。
【0078】
ボーナスメダル放出制御部734は、ゲーム演算部731から出力されるボーナスメダル放出指示信号に基づいて、ボーナスメダル放出部77にメダルMを放出させる。ボーナスメダル放出部77は、図3に示すメダルシュータ14からメダルMを放出するボーナスメダル放出装置(不図示)に相当し、ボーナスメダル放出制御部734から出力された信号に基づいてボーナスメダルMを放出する。
【0079】
情報記憶媒体74には、各種処理プログラムやデータが記憶され、具体的には、入賞検知プログラム7411、共同イベント処理プログラム7412等を含む双六ゲームプログラム741、自ステーションデータ742及び入賞数バッファ743等、本実施の形態を実現するための各種情報が記憶されている。双六ゲームプログラム741の実行による双六ゲーム処理の流れを説明する前に、自ステーションデータ742及び入賞数バッファ743のデータ構造について説明する。
【0080】
図9は、各ステーション1に記憶されている自ステーションデータ742のデータ構造の一例を示す図である。自ステーションデータ742には、自プレーヤ駒が位置する位置番号と駅名、アイテム番号と所有アイテム、共同イベント参加フラグ等の自ステーション1のゲーム状況が当該ステーション1のステーション番号に対応付けられて記憶されている。
【0081】
共同イベント参加フラグは、マップ(仮想空間)におけるプレーヤ駒の位置情報と共同イベント演出オブジェクトの位置情報とに基づきプレーヤ駒と共同イベント演出オブジェクトが同じマスに存在するか否か(所定の位置関係にあるか否か)判定し、判定結果に基づき設定される。
【0082】
図10は、各ステーション1の入賞数バッファ743のデータ構造の一例を示す図である。入賞数バッファ743には、メダルMが入賞口4aを通過して通過センサに検知される毎に、当該入賞口4aに対応する数が入賞数データとして順番に記憶される。ゲーム演算部731は、入賞数バッファ743に記憶された入賞数データのうち、最先の入賞数データを読み出し、読み出した入賞数データを削除して(FIFO)、当該入賞数データに基づいて画像生成部733にプレーヤ駒の移動表示がなされる。従って、入賞数バッファ743に記憶されている入賞数データが無くなるまで、順次、最先の入賞数分のプレーヤ駒の移動がなされる。
【0083】
6.サーバ装置の構成
次に、サーバ装置100の機能構成について説明する。図11は、サーバ装置100の内部構成の一例を示すブロック図である。同図に示すように、サーバ装置100は、通信部81、入力部82、処理部83、情報記憶媒体84、表示部85等によって構成される。
【0084】
通信部81は、通信回線を介して外部(主にステーション1)との情報のやり取りを行う。入力部82は、サーバ装置100に対する各種操作を入力するための装置である。この入力部82から入力される操作信号は処理部83に出力される。
【0085】
処理部83は、通信部81及び通信回線を介してステーション1から受信した情報に基づいて演算、処理を行うと共に、当該演算、処理結果を通信部81及び通信回線を介してステーション1へ送信する。更に処理部83は、情報記憶媒体84に記憶されたプログラムやデータ、或いは通信回線を介して接続されたステーション1から送信される情報に基づいて、サーバ装置100全体の制御、サーバ装置100内の各機能部への指示、画像処理等の各種処理を行う。この処理部83の機能は、各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)等のハードウェアや所与のプログラムによって実現される。
【0086】
また処理部83は、主な機能部として、双六ゲーム管理制御部8311を含むゲーム演算部831及び画像生成部832等を備える。ゲーム演算部831は、ゲームの進行処理、画像の生成処理等、種々のゲーム処理を通信部81から入力される情報等に基づいて実行し、その処理結果に基づく画像を画像生成部832に生成させる。またゲーム演算部831は各種ボーナスメダルの放出枚数を設定し、双六ゲーム処理の実行中にボーナスメダル放出指示が出力された際には通信部81を介してステーション1に対して放出枚数データを含むボーナスメダル放出指示信号を出力する。更に双六ゲーム管理制御部8311は、情報記憶媒体84に記憶された双六ゲーム管理プログラム84に基づいて双六ゲーム管理処理を実行する。
【0087】
更に双六ゲーム管理制御部8311は、前記各ステーションの入賞検知部72による検知結果に基づいて前記各ステーションに対応するプレーヤ駒の仮想空間における移動を制御するプレーヤ駒移動制御手段と、仮想空間のプレーヤ駒の位置情報に基づきプレーヤ駒の位置が所定の条件を満たすか否か判定し、判定結果に基づき各プレーヤ駒に対応するステーションの共同イベント参加の有無を決定する共同イベント参加判定手段と、少なくとも1つのステーションが共同イベントに参加と決定された場合には共同イベントを開始し、開始後に共同イベント参加有りとなったプレーヤ駒もふくめた共同イベント参加中のプレーヤ駒に対応した各ステーションの記検知手段による検知結果に基づいて、共同イベント処理を行う共同イベント処理手段として機能するようにしてもよい。
【0088】
また双六ゲーム管理制御部8311は、仮想空間の各プレーヤ駒の通過可能性のある地点に共同イベント演出オブジェクトを配置する共同イベント演出オブジェクト配置手段をさらに含み、仮想空間におけるプレーヤ駒の位置情報と共同イベント演出オブジェクトの位置情報とに基づきプレーヤ駒と共同イベント演出オブジェクトが所定の位置関係にあるか否か判定し、判定結果に基づき各プレーヤ駒に対応するステーションの共同イベント参加の有無を決定するようにしてもよい。
【0089】
また双六ゲーム管理制御部8311は、共同イベントにおいて複数のラウンドを順次設定し、共同イベント参加ステーションの数に基づき、所与のラウンドから次のラウンドに移行するか否かを制御するようにしてもよい。
【0090】
双六ゲーム管理制御部8311は、順次設定されるクリア条件の異なる複数のラウンドを含む共同イベントについて、マルチプレーヤゲーム実行中のステーションの数に基づき、所与のラウンドから次のラウンドに移行するか否かを制御するようにしてもよい。
【0091】
また双六ゲーム管理制御部8311は、 仮想空間に各プレーヤ駒と共同イベント演出オブジェクトを優先的に所定の位置関係に導くための優先移動アイテムを配置する手段と、仮想空間におけるプレーヤ駒の位置情報と優先移動アイテムの位置情報とに基づきプレーヤ駒と優先移動アイテムが所定の位置関係にあるか否か判定し、所定の位置関係にある場合にプレーヤ駒は優先移動アイテムを取得したと判断する手段として機能し、プレーヤ駒移動制御手段は、プレーヤ駒が優先移動アイテムを取得したと判断した場合には、当該プレーヤ駒と共同イベント演出オブジェクトが前記所定の位置関係になるように、または所定の位置関係になる確率が高まるようにプレーヤ駒の移動を制御するようにしてもよい。
【0092】
また双六ゲーム管理制御部8311は、新たなステーションの共同イベント参加またはイベント参加プレーヤ数に基づいて、共同イベントまたは共同イベントの所与のラウンドが強制終了するまでのクリア制限時間を変更する手段として機能し、共同イベント参加プレーヤのチャッカ検出結果に基づき共同イベントまたは共同イベントの所与のラウンドのクリア条件を判断し、クリア制限時間内にクリア条件を満たさない場合には、共同イベントまたは共同イベントの所与のラウンドがクリアされていないと判断するようにしてもよい。
【0093】
画像生成部832は、双六ゲームの進行に応じたゲーム画像を生成し、生成した画像データを表示部85に出力する。表示部85は、図1に示すメインモニタ110に相当し、画像生成部832から出力された画像データに基づいてゲーム画像を表示する。
【0094】
情報記憶媒体84には、各種処理プログラムやデータが記憶され、具体的には、アイテム発動プログラム8411等を含む双六ゲーム管理プログラム841、駅データ842、ステーションデータ843、アイテムリスト844及びボーナスメダルデータ845等、本実施の形態を実現するための各種情報が記憶されている。
【0095】
図12は、サーバ装置100の駅データ842のデータ構造の一例を示す図である。駅データ842には、ゴール、共同イベント演出オブジェクトの有無、共同イベント発生ポイントの設置駅状況、各駅に設定されているアイテム名とアイテム番号の情報が、位置番号と駅名に対応付けられて記憶されている。
【0096】
例えば、ゴールが鹿児島駅に設定されている場合、鹿児島駅のゴール欄にフラグとしてのコールであることを示すフラグ情報が記憶される。例えば0/1のフラグ等によって記憶されてもよい。
【0097】
また共同イベント演出オブジェクトが和歌山駅にいる場合、和歌山駅の共同イベント演出オブジェクトの有無欄に共同イベント演出オブジェクトがいる旨のフラグ情報が記憶されている。ここで共同イベント演出オブジェクトは出現してしばらくの間は各駅を移動して回るので、現在共同イベント演出オブジェクトがいる駅の共同イベント演出オブジェクトの有無欄のフラグがONになることになる。
【0098】
そしていずれかのステーションのプレーヤ駒が共同イベント演出オブジェクトが停止している駅に停止したら当該駅が共同イベント発生ポイントになる。例えば和歌山駅において停止している共同イベント演出オブジェクトがいる場合に和歌山駅にいずれかのステーションのプレーヤ駒が到達すると、当該駅が共同イベント発生ポイントとなり、当該駅の共同イベント発生ポイント欄がONになる。
【0099】
各駅のアイテム欄には、アイテムを配置設定する駅に後述するアイテムリスト844に記憶されている各種アイテムの何れかが記憶される。
【0100】
図13は、サーバ装置100のステーションデータ843のデータ構造の一例を示す図である。ステーションデータ843には、各ステーション1に対応するプレーヤ駒が位置する位置番号と駅名、アイテム番号と所有アイテム、共同イベント参加の有無等が各ステーション1のステーション番号に対応付けられて記憶されている。ここで、例えば、ステーション番号5番のステーションデータ8431と、図9において説明したステーション番号5番の自ステーションデータ742のデータ内容は同じ内容を持つことになる。
【0101】
図14は、サーバ装置100のアイテムリスト844のデータ構造の一例を示す図である。アイテムリスト844には、アイテム番号と、アイテム名と、各アイテムの発動条件と、アイテム発動による効果等が記憶されている。例えば、アイテム「お助けキャラクタ
」は共同イベント参加時に実行されるアイテムであり、「お助けキャラクタ」アイテムが実行されると、「お助けキャラクタ」が共同イベント演出オブジェクトに対してダメージポイントを与える処理が行われる。
【0102】
また、アイテム「優先移動」はアイテム獲得直後に実行されるアイテムであり、アイテムが実行されると、当該アイテムを取得したプレーヤ駒と共同イベント演出オブジェクト(共同イベント演出オブジェクト)が前記所定の位置関係になるように、または所定の位置関係になる確率が高まるようにプレーヤ駒の移動が制御される。従って共同イベント発生ポイントにはやく到着できるようになる。
【0103】
なお本実施の形態では、ステーションにおいてメダルの入った入賞口4aに関連づけられた数だけ経路上のマスを移動する。「優先移動」アイテムを所有していない場合には、プレーヤ駒の移動の際に、経路が分岐しているとランダムにいずれかの経路が選択される。ところが「優先移動」アイテムを所有している場合には、経路が分岐していると各経路について最も早く共同イベント発生ポイントに到達するための移動数を算出し、当該移動数がより少ない方の経路が選択されるようにしてもよい。
【0104】
またアイテム「雪だるま」は、マップのマス(移動経路上)に自己アイテムを配置できるアイテムである。アイテムの発動条件は獲得直後であり、所定のタイミング(例えばだれかがゴールしたような場合や何らかのイベントでゲーム上設定されている季節が変動した場合等)で消滅する。当該アイテムは複数個取得して、それぞれマップ上のマスに配置でき、配置した数に応じてボーナス得点が付与されるようにしてもよい。また当該アイテムを配置したマスは他のプレーヤ駒が通れないように制御してもよいし、他のプレーヤ駒が通ると不利益を与えるように制御してもよい。またまた当該アイテムを配置したマスを他のプレーヤ駒が通るとボーナス得点を付与されるように制御してもよい。
【0105】
またアイテム「焼き芋」は、当該アイテムにたいして行われた所定のアクションをカウントして、カウント値が所定回数または所定条件に達した時にアクションを行ったプレーヤが取得できるように制御されるアイテムである。発動条件は当該アイテムに設定されたカウント値が所定回数または所定条件に達した時である。効果は所得によりボーナスポイントが付与される場合でもよいし、その他アイテムに設定された特有の効果をそうする場合でもよい。
【0106】
7.ラウンドの継続
共同イベントは順次設定されるクリア条件の異なる複数のラウンドを含むように構成してもよい。例えばクリア条件の異なる複数のラウンドとしてラウンド1,2・・N、N+1が設定ある場合、ラウンドnがクリアされたらラウンドn+1に継続できるように構成してもよい。ここでラウンドnがクリアされたら次のラウンドn+1が無条件に継続されるようにしてもよいし、ラウンドnがクリアされたら次のラウンドn+1に継続するか否か所定の条件に従って、または抽選で、またはランダムに決定して決定結果によって次のラウンドに進むかいなか判断するようにしてもよい。
【0107】
ここではラウンドnをクリアした場合に次のラウンドに継続するか否か抽選をおこなって決定する構成を例にとり説明する。
【0108】
図15は、本実施の形態のラウンド継続判定について説明するための図である。
【0109】
670は共同イベント参加ステーション数672とマルチプレーヤゲーム実行中のステーション数674と、ラウンド1からラウンド2に継続する確率676、ラウンド2からラウンド3に継続する確率678、ラウンド3からラウンド4に継続する確率680、ラウンド4からラウンド5に継続する確率682を格納する確率テーブルである。
【0110】
次のラウンドに継続するか否かの決定において、共同イベント参加プレーヤの数に基づき、所与のラウンドから次のラウンドに移行するか否かを制御するようにしてもよい。例えば684に示すように、共同イベント参加ステーション数672が所定数以上(ここでは5以上)の場合のみ最終ラウンドに継続できるように、移行の有無を制御する場合でもよいし、共同イベント参加プレーヤの数に基づき移行できる確率を変更する場合のように移行できる確率を制御する場合でもよい。
【0111】
また次のラウンドに継続するか否かの決定において、マルチプレーヤゲーム実行中のプレーヤの数に基づき、所与のラウンドから次のラウンドに移行するか否かを制御するようにしてもよい。例えば686に示すようにマルチプレーヤゲーム実行中のプレーヤの数に応じて次のラウンドに移行できる確率を変更する場合のように移行できる確率を制御する場合でもよいし、マルチプレーヤゲーム実行中のプレーヤの数に応じて移行の有無を変更する場合のように移行の有無を制御する場合でもよい。
【0112】
なおクリアしたラウンド数が多いほど継続しにくいように確率を設定するようにしてもよい。またマルチプレーヤゲーム実行中のステーション数が多いほど継続しやすいように確率を設定しておくようにしてもよい。また共同イベント参加ステーション数が多いほど継続しやすいに確率を設定しておくようにしてもよい。
【0113】
ステーションデータ843と確率テーブル670を参照して、共同イベント参加プレーヤの数、マルチプレーヤゲーム実行中のステーション数に基づき、継続判定の対象となるラウンドの確率を抽出し、継続判定を行うことができる。
【0114】
8.ステーション(各ステーション)の双六ゲームの処理の流れ
次にステーション1の双六ゲーム制御部7311により実行される双六ゲーム処理の流れを図16を用いて説明する。双六ゲーム制御部7311は、まず入賞検知処理を実行する(ステップS11)。
【0115】
図17は入賞検知処理の流れを説明するためのフローチャートである。双六ゲーム制御部7311は入賞検知信号が入力されたか否かを判別し(ステップS31)、入力された場合、入賞数を入賞数バッファ743の最後に記憶する(ステップS32)。そして双六ゲーム制御部7311は当該入賞数に基づき移動マス数をステーションモニタ16の貯留入賞数表示49に表示するために画像生成部733にゲーム画像を生成させ(ステップS33)、処理をステップS31から繰り返す。
【0116】
このように、メダルMが入賞口4aを通過したことを逐次検知し、当該メダルMが通過した入賞口4aに設定されている入賞数を入賞数バッファ743に順次記憶することにより、プレーヤは他のプレーヤの進行を気にすることなく、任意のタイミングでメダルMを投入してゲームを進めることができる。
【0117】
図16に戻り、双六ゲーム制御部7311は、入賞数バッファ743に入賞数データが記憶されているか否かを判別し(ステップS12)、入賞数データが記憶されている場合は最先の入賞数データをサーバ装置100に送信する(ステップS13)。
【0118】
そしてサーバ装置から当該ステーションの共同イベント参加フラグONである場合にはには共同イベント処理を行い、共同イベント処理が終わると(ステップS14、S15)ステップS22にいく。
【0119】
当該ステーションの共同イベント参加フラグONでない場合、双六ゲーム制御部7311は、当該入賞数データに基づいてプレーヤ駒の進行画面をステーションモニタ16に表示するため、画像生成部733にゲーム画像を生成させる(ステップS16)。具体的には、プレーヤ駒が駅を通過する様子等をステーションモニタ16に表示させる。
【0120】
そしてプレーヤ駒の進行画面の表示が終了すると(ステップS17;Yes)、双六ゲーム制御部7311はサーバ装置100から自プレーヤ駒がゴールに到着したことを示すゴール認定信号を受信したか否かを判別する(ステップS18)。ゴール認定信号を受信した場合、双六ゲーム制御部7311はステーションモニタ16にゴール画面を表示するために画像生成部733にゲーム画像を生成させ(ステップS19)、サーバ装置100から送信されたゴールボーナスのメダル枚数に応じてボーナスメダルを放出するようボーナスメダル放出制御部734にボーナスメダル放出信号を出力する(ステップS20)。これにより、メダルシュータ14からボーナスメダルが放出される。
【0121】
一方、ゴール認定信号を受信していない場合、ステップS22にいく。
【0122】
そして双六ゲーム制御部7311は自プレーヤ駒の到着した駅が共同イベント発生ポイントか否かを判別し(ステップS20)、共同イベント発生ポイントでない場合はステップS22へ処理を移行する。共同イベント発生ポイントである場合、共同イベント処理を実行する。
【0123】
次に、双六ゲーム制御部7311はサーバ装置100からアイテム発動に伴って変更されたステーションデータが送信されたか否かを判別し(ステップS22)、ステーションデータが送信されている場合は当該データを受信して自ステーションデータ742を更新して記憶する(ステップS23)。更に双六ゲーム制御部7311は、自ステーションデータ742に基づいて、ステーションモニタ16の表示画面を更新するために、画像生成部733にゲーム画像を生成させる(ステップS24)。そして双六ゲーム制御部7311はステップS12へ処理を移行する。
【0124】
図18は、ステーションの共同イベント処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【0125】
まず、双六ゲーム制御部7311は、ステーションモニタに共同イベント画面を表示する(ステップS40)。表示される内容は共同イベントの状況を反映して生成される。例えば共同イベント演出オブジェクトとのバトル中であれば、共同イベント演出オブジェクトに攻撃を加える演出画像や共同イベント演出オブジェクトがダメージを受ける演出画像や、共同イベント演出オブジェクトから攻撃を受ける演出画像等がバトル状況に応じて生成して表示される。
【0126】
そしてラウンドクリアの状態であれば、当該ステーションの貢献度に応じた得点に対応したボーナスメダルを放出する制御が行われる(ステップS42,S44)。
【0127】
9.サーバ装置の双六ゲーム管理処理の流れ
次にサーバ装置100の双六ゲーム管理制御部8311により実行される双六ゲーム管理処理の流れを図19を用いて説明する。双六ゲーム管理制御部8311は、まずゴールの設定、アイテムの配置駅の設定、共同イベント演出オブジェクトの設定を行う(ステップS51)。
【0128】
ここで共同イベント演出オブジェクトの設定により共同イベント演出オブジェクト制御プログラムが実行されるが共同イベント演出オブジェクト制御プログラムは、双六ゲーム管理処理と並行して実行される。
【0129】
次にアイテム実行処理を実行する(ステップS52)。
【0130】
図20は、アイテム発動処理の流れを説明するためのフローチャートである。双六ゲーム管理制御部8311は、ステーションデータ843及びアイテムリスト844を参照して、各ステーション1の所有アイテムのうち、発動条件に合致したアイテムがあるか否かを判別する(ステップS71)。発動条件に合致したアイテムがある場合、双六ゲーム管理制御部8311は当該アイテムを実行し(ステップS72)、メインモニタ110にアイテム発動の演出表示を行うために画像生成部832にゲーム画像を生成させる(ステップS73)。尚、発動条件が“獲得直後”であるアイテムもステップS72において実行される。
【0131】
そして双六ゲーム管理制御部8311は、アイテム発動の対象となったステーション1のステーションデータ843をアイテムの発動効果に応じて変更し(ステップS74)、変更されたステーションデータ843をアイテム発動の対象となったステーション1へ送信する(ステップS75)。そして双六ゲーム管理制御部8311は、ステーションデータ843から実行されたアイテムを削除し(ステップS76)、ステップS71へ処理を移行する。
【0132】
このように、他のプレーヤ駒のゲーム進行状況に影響を与えるアイテムを設定し、当該アイテムが発動されることにより、従来の1人プレイ用のステーションでは味わえない複数人数によるゲーム対戦を楽しむことができる。
【0133】
図19に戻る。双六ゲーム管理制御部8311は、ステーション1から送信された入賞数データを受信する(ステップS53)。
【0134】
受信したデータが共同イベント参加中のステーションからのものである場合には、受信したデータを共同イベント処理プログラムに渡し、当該ステーションの共同イベント処理を依頼する(ステップS54、S55)。
【0135】
受信したデータが共同イベント参加中のステーションからのものでない場合には、メインモニタ110に対して当該入賞数データに基づいた移動マス数分に応じてプレーヤ駒を移動表示するため、画像生成部832にゲーム画像を生成させる(ステップS56)。
【0136】
そしてプレーヤ駒の移動表示が終了すると(ステップS57;Yes)、双六ゲーム管理制御部8311は、ゴールに到着したプレーヤ駒があるか否かを判別する(ステップS58)。ゴールに到着したプレーヤ駒がない場合、双六ゲーム制御部8311は移動されたプレーヤ駒に対応するステーション1に駅データ842内の到着駅に関する駅データを送信し(ステップS59)、更に当該駅データに基づいて、ステーションデータ843内のプレーヤ駒の現在位置、所有アイテム、共同イベントの参加の有無を更新して記憶する(ステップS60)。
【0137】
そして、双六ゲーム管理制御部8311は、共同イベント発生ポイントに到着したプレーヤ駒があるか否かを判別する(ステップS61)。共同イベント発生ポイントに到着したプレーヤ駒がある場合、双六ゲーム管理制御部8311は当該ステーションの共同イベント参加フラグをONにする(ステップS62)。
【0138】
一方、ゴールに到着したプレーヤ駒がある場合、双六ゲーム管理制御部8311は、ゴールに到着したプレーヤ駒に対応するステーション1にゴール認定信号とボーナスメダルデータ845に基づいてゴールボーナスメダルの放出枚数を送信する(ステップS63)。そして双六ゲーム管理制御部8311は、メインモニタ110に対してゴール画面を表示させるために画像生成部832にゲーム画像を生成させ(ステップS64)、次のゴールとなる駅を設定して駅データ842のゴール欄を更新して記憶する。更に各駅に配置されているアイテムを再設定し、駅データ842を更新して記憶する(ステップS65)。
【0139】
このように、何れかのプレーヤ駒が一旦ゴールしても新しいゴールとなる駅が設定されて双六ゲームが再び開始されるため、ステーション単体でのメダルプッシャー型ステーション自体としての遊戯と、遊戯システムとしての双六ゲームの双方を間断なく楽しむことができる。更に、プレーヤに対してゲームのやめどきのタイミングを減少させることができる。
【0140】
また自ステーションデータ742及び入賞数バッファ743等の各ステーション1のゲーム状況に関する各種データは、新しいゴールとなる駅が設定されて双六ゲームが再び開始されてもデータがリセットされることはなく、そのままデータを持ち越して双六ゲームを行うことができる。更に、入賞検知処理は双六ゲームの進行状況に関係なく、常に処理が行われる。例えば、次の双六ゲームが実行されるまでの空き時間帯にメダルMが入賞口4aに入賞した場合でも、当該入賞口4aに対応する数が入賞数バッファ743に順次記憶される。即ち、双六ゲームが再び開始された際には、入賞数バッファ743に記憶されている入賞数は持ち越されてプレーヤ駒の移動が行われる。
【0141】
10.サーバ装置の共同イベント処理のながれ
図21、図22、図23は、サーバ装置における共同イベント処理の流れについて説明するための図である。共同イベント処理は、図19のステップS51の共同イベント演出オブジェクトの設定処理により起動され、双六ゲーム管理処理のプレーヤ駒の移動処理と並行して実行されることになる。具体的には、ステーションからの受信したデータは、一旦、図19のサーバ装置の双六ゲーム管理処理にて受信されるが、当該ステーションが共同イベントに参加中である場合には、受信したデータは共同イベント処理プログラムにわたされ(図19のステップS55参照)、共同イベント処理プログラムよって処理される。
【0142】
従って共同イベントに参加していないステーションからのデータについては図19のフローチャートに従って、双六ゲームが行われ、共同イベントに参加中のステーションからのデータについては図21、図22、図23のフローチャートに従って、共同イベントゲームが行われる。
【0143】
図21は、共同イベント処理の共同イベント演出オブジェクトが設定されてからエンカウントが発生するまでの処理の流れを示すフローチャートである。
【0144】
まずマップ上に共同イベント演出オブジェクトを出現させる処理を行う(ステップS102)。
【0145】
次に共同イベント演出オブジェクトを目的地駅(ゴール)まで移動させる制御を行う(ステップS104)。
【0146】
次に共同イベント演出オブジェクトに目的地駅(ゴール)を破壊させる処理を行う(ステップS106)。以降共同イベント演出オブジェクトが消滅するまで、ゴール不可となるように制御する。
【0147】
次に共同イベント演出オブジェクトに駅間移動させる処理を行う(ステップS108)。共同イベント演出オブジェクトの移動は所定の条件のもとランダムに制御する。
【0148】
次に所与の駅に所与の時間(ランダムに設定された時間)、共同イベント演出オブジェクトを滞在させる処理を行う(ステップS110)。この間のみエンカウントの受け付け(共同イベント演出オブジェクトが滞在する駅にプレーヤ駒が到達した時に共同イベントを発生させること)を行う(ステップS112)。
【0149】
ここで設定された滞在時間の残りが0になってもエンカウントの受け付けがない場合にはステップS110に戻って再び共同イベント演出オブジェクトに駅間移動を行わせる(ステップS114)。
【0150】
設定された滞在時間ののこりが0になる前にエンカウントが発生した場合にはエンカウント処理を行い、その後バトル開始処理を行う(ステップS116、S118、S120)。
【0151】
図22は共同イベント処理のエンカウント後共同イベントが終了するまでの処理の流れを示すフローチャートである。
【0152】
本実施の形態では、制限時間内に共同イベント演出オブジェクトの体力値を0にすることを共同イベント又はそのラウンドをクリアするためのクリア条件とする。
【0153】
共同イベント開始時の共同イベント演出オブジェクトには所定の体力値がセットされ、クリア制限時間が設定される。共同イベント参加中のプレイヤー側はサイコロを投げて攻撃し、ステーションから送信された入賞数データに基づくサイコロの目の数が与えるダメージ量となる。与えたダメージ量の分だけ共同イベント演出オブジェクトの体力値が減少する。そして制限時間内に共同イベント演出オブジェクトの体力値が0になったら共同イベント又はそのラウンドがクリアされたと判断するようにしても良い。
【0154】
なお他のステーションが新たに共同イベント(バトル)に参加すると制限時間の残りを延長するようにしてもよい。
【0155】
そして払出枚数は各コマが与えたダメージの合計値毎に算出するようにしてもよい。また共同イベント参加中のプレーヤが「お助けキャラクタ」アイテムを有する場合には、「お助けキャラクタも共同イベント演出オブジェクトに対して攻撃をするようにしてもよい。また共同イベント演出オブジェクト側もプレイヤー側に対して攻撃するようにしてもよい。
【0156】
共同イベントにおいて入賞検知停止(入賞検知無効またはOFF)とバトル終了の条件は例えば以下のように設定することができる。
【0157】
制限時間の残りが0になったとき、または共同イベント演出オブジェクトの体力値が0になったとき入賞受付を停止するようにしてもよい。そして残っている貯留入賞は攻撃を行い消化される(入賞検知停止≠バトル終了)。
【0158】
入賞受付停止中に共同イベント参加中の全ステーションの貯留入賞が無くなったときに共同イベントまたはそのラウンドのバトルを終了し、得点算出→メダル払い出しへ移行するようにしてもよい。
【0159】
入賞受け付けを開始する(ステップS122)。
【0160】
入賞受け付け停止中でかつ貯留入賞数が0であればバトルを終了する(ステップS124,S126,S140)。
【0161】
入賞受け付け停止中でかつ貯留入賞数が0でない場合または入賞受け付け停止中でない場合には、貯留入賞データに基づき、共同イベント演出オブジェクトに与えるダメージ量を演算し、共同イベント演出オブジェクトの体力値から減算する(ステップS124,S126,S128)。
【0162】
そして制限時間残りが0であればチャッカ受け付け停止処理を行う(ステップS132、134)。
【0163】
図23は共同イベント処理のバトル終了から共同イベントが終了するまでの処理の流れを示すフローチャートである。
【0164】
バトル終了時に共同イベント演出オブジェクトの体力値が0より大きいか否か判断し。体力値が0より大きい場合にはラウンドクリアに失敗したと判断し、失敗演出画像を生成し出力し、共同イベント終了処理を行う(ステップS142、S170、S172、S176)。
【0165】
バトル終了時に共同イベント演出オブジェクトの体力値が0より大きくない場合にはラウンドクリアに成功したと判断し、各ステーションの得点算出を行う(ステップS142、S144、S146)。各ステーションのラウンドクリアに対する貢献度に応じて各ステーションに与える得点を算出するようにしてもよい。具体的には、得点=クリアボーナス×貢献度で算出するようにしてもよい。ここでクリアボーナスはラウンド毎に設定するようにしてもよい。また貢献度=該当STのダメージポイント÷全STのダメージポイント×100[%]で演算するようにしてもよい。
【0166】
次にメダル払い出し演出を行う(ステップS150)。各ステーションにおける実際のメダルの払い出しは、サーバ装置が算出した各ステーション毎の得点を各ステーションに送信し、是を受信した各ステーションが行う事になる。
【0167】
次に継続判定を行う(ステップS152)。継続判定は、順次設定されるクリア条件の異なる複数のラウンドを含む共同イベントについて、所与のラウンドが終了したときに行われる。例えば最終ラウンドであるか否か判定して最終ラウンドでない場合には、継続するか否か判定するようにしてもよい。ここで継続の判定は、例えば図15に示すように、予め設定された確率テーブルを参照して、共同イベント参加プレーヤの数、マルチプレーヤゲーム実行中のステーション数に基づき、継続判定の対象となるラウンドの確率を抽出し、当該確率に基づき抽選を行うようにしてもよい。
【0168】
継続判定により継続することになった場合には、共同イベント演出オブジェクト爆発演出を行い、次の共同イベント演出オブジェクトの登場演出を行い、ラウンド数をカウントアップして図22のステップS120にいく(ステップS154、S156、S158、S160)。
【0169】
そしてラウンド数が最終ラウンドに達した場合、メインモニタに表示されている日本地図(双六画面)から、全員参加状態の共同イベントの画面に切り替えるように制御する。
【0170】
また継続判定により継続しないことになった場合には、共同イベント演出オブジェクト爆発演出を行い、共同イベント終了処理を行う(ステップS154、S166、S176)。共同イベント終了処理とは例えば、各ステーションに対応付けられた共同イベント参加フラグをOFFにする処理等を含む。
【0171】
11.ステーションのハードウェア構成
次に、本実施の形態におけるステーション1を実現するためのハードウェア構成の一例について、図24を参照して説明する。図24に示す装置では、CPU1000、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006、画像生成IC1010、音生成IC1008、I/Oポート1012、1013及び1014がシステムバス1016により相互にデータ入出力可能に接続されている。I/Oポート1012には入賞検知装置1022が、I/Oポート1013にはメダル放出装置1023が、I/Oポート1014には通信装置1024が、それぞれ接続されている。
【0172】
CPU1000は、情報記憶媒体1006に格納されるプログラム、ROM1002に格納されるシステムプログラム(装置本体の初期化情報等)、入賞検知装置1022によって入力される信号等に従って、装置全体の制御や各種データ処理を行う。
【0173】
RAM1004は、CPU1000の作業領域等として用いられる記憶手段であり、情報記憶媒体1006やROM1002内の所与の内容に基づいて、CPU1000が演算した結果等が格納される。
【0174】
情報記憶媒体1006は、プログラム、画像データ、音データ、プレイデータ等が主に格納されるものであり、情報記憶媒体として、ROM等のメモリやハードディスク、或いはゲームカセット、ICカード、磁気ディスク、光ディスク等が用いられる。この情報記憶媒体1006の機能は、図8に示す情報記憶媒体74に相当する。
【0175】
また、この装置に設けられている画像生成IC1010と音生成IC1008により、音や画像の好適な出力が行えるようになっている。
【0176】
画像生成IC1010は、CPU1000の命令によって、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006等から送られる情報に基づいて画素情報を生成する集積回路であり、生成される表示信号は表示装置1018に出力される。表示装置1018は、CRTやLCD、TV、プラズマディスプレイ、或いはプロジェクター等により実現され、図3に示すステーションモニタ16に相当する。
【0177】
また、音生成IC1008は、CPU1000の命令によって、情報記憶媒体1006やROM1002に記憶される情報、RAM1004に格納される音データに応じた音信号を生成する集積回路であり、生成される音信号はスピーカ1020によって出力される。
【0178】
入賞検知装置1022は、入賞口から進入したメダルMを通過検知するための装置であり、その機能は各種センサにより実現される。また、この入賞検知装置1022は、図3に示す入賞口4a内に位置する通過センサ(不図示)に相当する。
【0179】
メダル放出装置1023は、遊戯空間20内にメダルを放出する装置である。このメダル放出装置1023は、図3に示す放出口17及びメダルシュータ14に相当する。
【0180】
通信装置1024は装置内部で利用される情報を外部とやりとりするものであり、他の装置と通信回線を介して接続されてプログラムに応じた所与の情報を送受すること等に利用される。この通信装置1024は、図8示す通信部71に相当する。
【0181】
そして、双六ゲーム処理等のステーション1に関連する上述した処理は、図8に示す双六ゲームプログラム741等を格納した情報記憶媒体1006と、これらプログラムに従って動作するCPU1000、画像生成IC1010、音生成IC1008等によって実現される。CPU1000及び画像生成IC1010は、図8に示す処理部73に相当するものであり、主にCPU1000が図8に示すゲーム演算部731に、画像生成IC1010が図8に示す画像生成部733に相当する。尚、画像生成IC1010、音生成IC1008等で行われる処理は、CPU1000或いは汎用のDSP等によりソフトウェア的に行ってもよい。
【0182】
12.サーバ装置のハードウェア構成
次に、本実施の形態におけるサーバ装置100を実現するためのハードウェア構成の一例について、図25を参照して説明する。図25に示す装置では、CPU2000、ROM2002、RAM2004、情報記憶媒体2006、画像生成IC2010、音生成IC2008、I/Oポート2012及び2014がシステムバス2016により相互にデータ入出力可能に接続されている。I/Oポート2012にはコントロール装置2022が、I/Oポート2014には通信装置2024が、それぞれ接続されている。
【0183】
CPU2000は、情報記憶媒体2006に格納されるプログラム、ROM2002に格納されるシステムプログラム(装置本体の初期化情報等)、コントロール装置2022によって入力される信号等に従って、装置全体の制御や各種データ処理を行う。
【0184】
RAM2004は、CPU2000の作業領域等として用いられる記憶手段であり、情報記憶媒体2006やROM2002内の所与の内容、CPU2000の演算結果等が格納される。
【0185】
情報記憶媒体2006は、プログラム、画像データ、音データ、プレイデータ等が主に格納されるものであり、情報記憶媒体として、ROM等のメモリやハードディスク、或いはゲームカセット、ICカード、磁気ディスク、光ディスク等が用いられる。この情報記憶媒体2006の機能は、図11に示す情報記憶媒体84に相当する。
【0186】
画像生成IC2010は、CPU2000の命令によって、ROM2002、RAM2004、情報記憶媒体2006等から送られる情報に基づいて画素情報を生成する集積回路であり、生成される表示信号は表示装置2018に出力される。表示装置2018は、図1に示すメインモニタ110に相当する。
【0187】
また、音生成IC2008は、CPU2000の命令によって、情報記憶媒体2006やROM2002に記憶される情報、RAM2004に格納される音データに応じた音信号を生成する集積回路であり、生成される音信号はスピーカ2020によって出力される。
【0188】
コントロール装置2022は、サーバ装置100に対する制御操作を入力するための装置であり、その機能は、レバー、ボタン、筐体等のハードウェアにより実現される。また、このコントロール装置2022は、図11に示す入力部82に相当する。
【0189】
通信装置2024は装置内部で利用される情報を外部とやりとりするものであり、他の装置と通信回線を介して接続されてプログラムに応じた所与の情報を送受すること等に利用される。この通信装置2024は、図11示す通信部81に相当する。
【0190】
そして、双六ゲーム管理処理等のサーバ装置100に関連する上述した処理は、図11に示す双六ゲーム管理プログラム841等を格納した情報記憶媒体2006と、これらプログラムに従って動作するCPU2000、画像生成IC2010、音生成IC2008等によって実現される。CPU2000及び画像生成IC2010は、図11に示す処理部83に相当するものであり、主にCPU2000が図11に示すゲーム演算部831に、画像生成IC2010が図11に示す画像生成部832に相当する。尚、画像生成IC2010、音生成IC2008等で行われる処理は、CPU2000或いは汎用のDSP等によりソフトウェア的に行ってもよい。
【0191】
本発明の遊戯システムを複数のステーション1(装置)で実現する形態としては、例えば、接続されたゲーム端末装置の内の一台がサーバとして機能する形態、等がある。具体的には、図1に示したステーション1の内、何れか1台のステーション1がサーバ装置100の機能を担い、処理部73のゲーム演算部731に双六ゲーム管理制御部8311と同等の機能部が含まれるようにし、情報記憶媒体74に、アイテム発動プログラム841を含む双六ゲーム管理プログラム84、駅データ842、ステーションデータ843、アイテムリスト844及びボーナスメダルデータ845が記憶されるように構成すればよい。尚、メインモニタ110は別途必要である。
【0192】
また、遊戯を行うための媒体は、メダルに限らず、パチンコ玉や100円玉や50円玉といった硬貨等でもよい。また、ステーションをメダルプッシャー型の装置として説明したが、ステーションやピンボール等の装置であってもよい。
【0193】
以上、本発明についての好適な実施の形態について説明したが、本発明は上記したものに限らず、発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜変更可能である。
【0194】
例えば、本発明のうち従属請求項に係る発明においては、従属先の請求項の構成要件の一部を省略する構成とすることもできる。また、本発明の1の独立請求項に係る発明の要部を、他の独立請求項に従属させることもできる。
【0195】
例えば、メダルMの入賞口4a内の通過を検知して、当該入賞口4aに対応付けられた数を入賞数とすることとして説明したが、入賞口4aの通過の検知に代えて、板面に当接センサを設けた入賞板を遊戯空間20内に設け、この入賞板へのメダルMの接触を検知することとしてもよい。また、遊戯空間20内の適当な部位に当接センサを設けることとしてもよい。
【0196】
本実施の形態ではプッシャー式のメダルゲーム装置を例にとり説明したがこれに限られない。例えばプッシャー式以外のメダルゲーム装置でもよいし、他の遊戯媒体を用いた遊戯装置でもよい。例えば遊戯媒体がパチンコ玉であるパチンコゲーム装置でもよい。
【0197】
また本実施の形態では日本地図を用いた双六ゲームを例にとり説明したが他の形態の双六ゲームでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0198】
【図1】遊戯システムの外観図。
【図2】ステーションの正面外観図。
【図3】遊戯空間の外観構成図。
【図4】メインモニタ及びステーションモニタに表示されるゲーム画面の一例を示す図。
【図5】メインモニタ及びステーションモニタに表示されるアイテム発動時のゲーム画面の一例を示す図。
【図6】ステーションモニタに表示される共同イベントクリア時のゲーム画面の一例を示す図。
【図7】遊戯システムの全体構成例を示す図。
【図8】ステーションの構成の一例を示す機能ブロック図。
【図9】自ステーションデータの一例を示す図。
【図10】入賞数バッファの一例を示す図。
【図11】サーバ装置の構成の一例を示す機能ブロック図。
【図12】駅データの一例を示す図。
【図13】ステーションデータの一例を示す図。
【図14】アイテムリストの一例を示す図。
【図15】ラウンド継続判定について説明するための図。
【図16】双六ゲーム処理の一例を示すフローチャート。
【図17】入賞検知処理の一例を示すフローチャート。
【図18】ステーションの共同イベント処理の一例を示すフローチャート。
【図19】双六ゲーム管理処理の一例を示すフローチャート。
【図20】アイテム発動処理の一例を示すフローチャート。
【図21】サーバ装置の共同イベント処理の一例を示すフローチャート。
【図22】サーバ装置の共同イベント処理の一例を示すフローチャート。
【図23】サーバ装置の共同イベント処理の一例を示すフローチャート。
【図24】ステーションを実現するためのハードウェア構成の一例を示す図。
【図25】サーバ装置を実現するためのハードウェア構成の一例を示す図。
【符号の説明】
【0199】
S 遊戯システム
1 ステーション
71 通信部
72 入賞検知部
73 処理部
731 ゲーム演算部
7311 双六ゲーム制御部
732 メダル放出制御部
733 画像生成部
734 ボーナスメダル放出制御部
74 情報記憶媒体
741 双六ゲームプログラム
7411 入賞検知プログラム
7412 共同イベント処理プログラム
742 自ステーションデータ
743 入賞数バッファ
75 メダル放出部
76 表示部
77 ボーナスメダル放出部
100 サーバ装置
81 通信部
82 入力部
83 処理部
831 ゲーム演算部
8311 双六ゲーム管理制御部
832 画像生成部
84 情報記憶媒体
841 双六ゲーム管理プログラム
8411 アイテム発動プログラム
842 駅データ
843 ステーションデータ
844 アイテムリスト
845 ボーナスメダルデータ
85 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊戯空間における遊戯媒体の通過または接触を検知する検知手段を有するステーションを複数有し、前記ステーションの検知手段の検知結果に基づきマルチプレーヤゲームを実行する遊戯システムであって、
前記各ステーションの検知手段による検知結果に基づいて前記各ステーションに対応するプレーヤ駒の仮想空間における移動を制御するプレーヤ駒移動制御手段と、
仮想空間のプレーヤ駒の位置情報に基づきプレーヤ駒の位置が所定の条件を満たすか否か判定し、判定結果に基づき各プレーヤ駒に対応するステーションの共同イベント参加の有無を決定する共同イベント参加判定手段と、
少なくとも1つのステーションが共同イベントに参加と決定された場合には共同イベントを開始し、開始後に共同イベント参加有りとなったプレーヤ駒も含めた共同イベント参加中のプレーヤ駒に対応した各ステーションの検知手段による検知結果に基づいて、共同イベント処理を行う共同イベント処理手段とを、
含むことを特徴とする遊戯システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記共同イベント参加判定手段は、
仮想空間に共同イベント演出オブジェクトを配置する共同イベント演出オブジェクト配置手段をさらに含み、
仮想空間におけるプレーヤ駒の位置情報と共同イベント演出オブジェクトの位置情報とに基づきプレーヤ駒と共同イベント演出オブジェクトが所定の位置関係にあるか否か判定し、判定結果に基づき各プレーヤ駒に対応するステーションの共同イベント参加の有無を決定することを特徴とする遊戯システム。
【請求項3】
請求項1乃至2のいずれかにおいて、
前記共同イベント処理手段は、
共同イベントにおいて複数のラウンドを順次設定し、共同イベント参加ステーションの数に基づき、所与のラウンドから次のラウンドに移行するか否かを制御することを特徴とする遊戯システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかにおいて、
前記共同イベント処理手段は、
順次設定されるクリア条件の異なる複数のラウンドを含む共同イベントについて、マルチプレーヤゲーム実行中のステーションの数に基づき、所与のラウンドから次のラウンドに移行するか否かを制御することを特徴とする遊戯システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかにおいて、
仮想空間に前記プレーヤ駒を共同イベント演出オブジェクトと所定の位置関係になるよう優先的に導くための優先移動アイテムを配置する手段と、
仮想空間におけるプレーヤ駒の位置情報と前記優先移動アイテムの位置情報とに基づきプレーヤ駒と優先移動アイテムが所定の位置関係にあるか否か判定し、所定の位置関係にある場合にプレーヤ駒は優先移動アイテムを取得したと判断する手段と、を含み
前記プレーヤ駒移動制御手段は、
プレーヤ駒が優先移動アイテムを取得したと判断した場合には、当該プレーヤ駒と共同イベント演出オブジェクトが前記所定の位置関係になるように、または所定の位置関係になる確率が高まるようにプレーヤ駒の移動を制御することを特徴とする遊戯システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかにおいて、
前記共同イベント処理手段は、
新たなステーションの共同イベント参加または共同イベント参加ステーション数に基づいて、共同イベントまたは共同イベントの所与のラウンドが終了するまでのクリア制限時間を変更する手段をさらに含み、
共同イベント参加ステーションの検知手段の検出結果に基づき共同イベントまたは共同イベントの所与のラウンドのクリア条件を判断し、クリア制限時間内にクリア条件を満たさない場合には、共同イベントまたは共同イベントの所与のラウンドがクリアされていないと判断することを特徴とする遊戯システム。
【請求項7】
遊戯空間における遊戯媒体の通過または接触を検知する検知手段を有するステーションを複数有し、前記ステーションの検知手段の検知結果に基づきマルチプレーヤゲームを実行する遊戯システムを制御するためのプログラムであって、
前記各ステーションの検知手段による検知結果に基づいて前記各ステーションに対応するプレーヤ駒の仮想空間における移動を制御するプレーヤ駒移動制御手段と、
仮想空間のプレーヤ駒の位置情報に基づきプレーヤ駒の位置が所定の条件を満たすか否か判定し、判定結果に基づき各プレーヤ駒に対応するステーションの共同イベント参加の有無を決定する共同イベント参加判定手段と、
少なくとも1つのステーションが共同イベントに参加と決定された場合には共同イベントを開始し、開始後に共同イベント参加有りとなったプレーヤ駒も含めた共同イベント参加中のプレーヤ駒に対応した各ステーションの検知手段による検知結果に基づいて、共同イベント処理を行う共同イベント処理手段と、
してコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、請求項7に記載のプログラムが記憶されていることを特徴とする情報記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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