説明

遊戯管理システム、遊戯景品および遊戯管理方法

【課題】遊戯店にとって利用価値の高い顧客情報を得る一方、顧客にとっても出玉を利用して利用価値の高い情報・特典を得ることを可能とし、遊戯店の固定客を増加させる。
【解決手段】遊戯球と交換に顧客に提供した景品に一意に付与された景品識別情報と、顧客を識別する顧客識別情報及び顧客が居住する地区を特定する居住地区情報を含む顧客情報とを通信回線を通じて受信可能な受信部と、景品識別情報に対応した数量のポイントを、顧客情報と対応付けて蓄積し記憶するポイント管理部とを備える遊戯管理システムである。顧客が獲得した端玉と交換に提供する景品で、遊戯店を識別可能な店舗識別情報と、当該景品に対し一意に付与されかつ通信回線を通じて送信することによりポイントを蓄積可能な景品識別情報とを含むID表示部を備えた遊戯景品も開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊戯管理システムおよび遊戯景品に係り、特にIDを付けたパチンコ景品を出玉と交換してポイントを蓄積可能とし、各種の情報を通信回線経由で顧客に提供しかつ顧客情報を入手する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ店(本出願にいう「パチンコ」はパチスロを含み、「玉」および「球」はパチスロの遊戯コインを含む)では、最新機種を導入したり各種のイベントを開催するなど様々な趣向を凝らし、宣伝広告活動を行って顧客の確保に努力している。宣伝広告の媒体としては、代表的には新聞の折込みチラシが用いられ、月々相当額の費用をチラシの折込み費用に投入している店舗が少なくない。
【0003】
また、遊戯店の顧客確保を図る発明を開示するものとして下記特許文献がある。
【0004】
【特許文献1】特開2003−44619号公報
【特許文献2】特開2004−147678号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、遊戯店においては、定期的に店舗を訪れる固定客を出来るだけ多く確保することが経営の安定化のために重要である。
【0006】
一方、新たな固定客の確保には、店のサービス自体を魅力あるものとすることが勿論必要であるが、それを見込み客に知らせる宣伝広告が欠かせない。
【0007】
ところが、従来の代表的な宣伝広告手段である折込みチラシは、必ずしも十分な効果を上げているとは言えないのが現状である。
【0008】
その原因は、従来では、来店客がどこに住んでいるのか把握することが全く出来ず、新装開店や各種イベントなどの情報を盛り込んだチラシをどの地区に配布すべきか、正確に把握することが出来ない点にある。このため従来では、何も意図せずに単に店舗周辺の地区にチラシを配布する方法しか採りえなかったのである。
【0009】
他方、来店した顧客の住所を知るためには、例えばアンケート調査を行い、あるいは会員登録を行ってもらうなど顧客から直接情報を入手する方法も考えられる。
【0010】
ところが、店頭におけるアンケートは多数の回答を得ることが困難なうえ、顧客にとって煩わしく、却って顧客の足を遠退かせる原因ともなりかねない。また、会員登録による場合には、多少の粗品・景品をつけたとしても、迷惑メールを受けた経験やセールス等に利用されることを嫌悪し、住所や氏名を知らせることを顧客は避けたがる傾向がある。このため、十分な会員登録数を得ることは難しい。
【0011】
したがって、実際にチラシを配布した地区が、見込み客が多く住む本来チラシを配布すべき地区とずれてしまうことが少なくなく、宣伝広告効果が十分に得られない事態が生じている。
【0012】
一方、前記特許文献1(特開2003−44619)に記載の発明では、来店や遊戯回数、獲得玉数等に応じてポイントを蓄積し、景品やサービスと交換可能とする。またこれに加え、ゲームソフトをダウンロードしたとき、並びに該ゲームソフトのプレイ結果に応じてポイントを与え、遊戯店に来店しなくてもポイントを蓄積可能とすることにより顧客の確保を図る。
【0013】
ところが、この文献記載の発明では、各種のサービスや情報を受けられる者は、基本的に会員登録を行った顧客のみであり、上記会員登録に伴う問題を解消することは出来ない。
【0014】
他方、前記特許文献2(特開2004−147678)に記載の発明は、端玉景品として所定のIDが記載された券を提供し、このIDを携帯電話機から入力することにより着信音や着信メロディをダウンロード出来るようにしたもので、これにより端玉を有効に利用できるとする。
【0015】
しかしながら、この文献記載の発明は、本質的には、端玉景品を従来のチョコレートや使い捨てライタから着信音・着信メロディに代えただけのもので、単に景品の種類を変更しただけのものに過ぎない。したがって、勝ち負けに直結するような顧客にとってより魅力的なサービスを提供できるものではなく、また店舗側にとって利用価値のある情報が得られるものでも全くない。
【0016】
したがって、本発明の目的は、遊戯店にとって利用価値の高い顧客情報を得る一方で、顧客にとっても出玉を有効に利用してより利用価値の高い情報・特典を得ることを可能とし、これにより遊戯店の固定客数を増加させる点にある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記目的を達成して課題を解決するため、本発明に係る遊戯管理システムは、顧客が獲得した遊戯球または遊戯コインと交換に遊戯店が当該顧客に提供した景品に一意に付与された景品識別情報と、顧客を識別する顧客識別情報および当該顧客が居住する地区を特定する居住地区情報を含む顧客情報とを通信回線を通じて受信可能な受信部と、前記景品識別情報に対応して予め定められた数量のポイントを、前記顧客情報と対応付けて蓄積し記憶するポイント管理部とを備えたことを特徴とする。
【0018】
本発明の遊戯管理システムでは、顧客は出玉(遊戯球または遊戯コイン)を上記景品識別情報が付与された景品に交換し、該景品に示された景品識別情報を、例えば携帯電話機を使用し通信回線を通じて上記受信部に送信する。このとき同時に、自分を識別できる情報(顧客識別情報/例えばハンドル名)と居住する地区を示す情報(居住地区情報/例えば区および町名)とを送信する。
【0019】
遊戯管理システム内のポイント管理部は、かかる顧客識別情報と居住地区情報とを含む顧客情報が送信されたことを条件に、当該顧客情報に関連付けてポイントを蓄積する。
【0020】
したがって、顧客はポイントを蓄積するために居住地区情報を提供することとなり、遊戯店は、自己の店舗に来店し遊戯を行った顧客がどの地区に居住するかを知ることが出来る。かかる顧客情報は、営業戦略に利用し、より効率的なマーケティング活動に役立てることが可能である。
【0021】
尚、本発明に言う「居住」ないし「居住地区」とは、必ずしも自宅あるいは住民票の所在地の意味に限定されるものではなく、当該顧客が一定時間居る居所や勤務地、事業を営む地区をも含む概念である。来店する顧客は、例えば会社帰りに遊戯店に立ち寄るなど、必ずしも自宅から来店するとは限らないからである。
【0022】
本発明に係る上記システムでは、特に、完全な住所ではなく、居住地区を特定する情報(例えば区や市、区と町名、丁目まで等)と、何らかの自身を特定する識別情報(例えばハンドル名)だけでポイントを蓄積することが出来るから、顧客にとって当該システムにアクセスし情報を入力するのに抵抗感が少なく、気軽にアクセスして利用しやすい点で有利である。一方、店舗側から見れば、顧客情報を収集しやすい利点がある。
【0023】
前記景品識別情報は、前記遊戯店を特定可能な店舗識別情報を含む場合がある。景品に付する景品識別情報に店舗を特定可能な情報を含めれば、当該店舗識別情報によって顧客から送信された情報を各店舗別に振り分けることが可能となるから、一つのシステム内に複数の店舗に関するポイント管理システムを構築することが可能となる。
【0024】
店舗識別情報は、遊戯店を特定可能なものであればその構成は特に問わない。一例を挙げれば、当該店舗を掌握する事業体を示す情報(例えば企業コード)と、店舗(当該事業体が展開している店舗)を示す情報(例えば店舗コード)とを含むよう構成することが出来る。
【0025】
また、上記遊戯管理システムでは、遊戯球または遊戯コインの出具合を示す出玉情報を格納した出玉情報記憶部と、顧客端末に対して情報を送信可能な送信部とをさらに設け、前記ポイント管理部が、顧客端末から送信された要求に応え、前記出玉情報記憶部に格納された出玉情報を、蓄積された前記ポイントと交換に、前記送信部を介し通信回線を通じて顧客端末に送信するよう構成することが望ましい。
【0026】
パチンコやパチスロ等の遊戯では、特に出玉情報は、顧客の関心の高い重要な情報となる。したがって、このような情報を提供すれば、アクセス数を増やし、会員登録数を増大させることが出来る。顧客もかかる情報が得られることで当該店舗に出向き、入手した情報を実際に試みたくなるから、顧客を店舗に向わせる動機付けともなる。
【0027】
さらに上記遊戯管理システムでは、前記遊戯店において一般顧客に較べ優先的にサービスを享受することを可能とする優待資格を管理する優待資格管理部と、顧客端末に対して情報を送信可能な送信部とをさらに設け、前記ポイント管理部が、顧客端末から送信された要求に応え、前記優待資格を、蓄積された前記ポイントと交換に、前記送信部を介し通信回線を通じて顧客端末に送信するよう構成しても良い。
【0028】
また、懸賞に応募することを可能とする懸賞応募資格を管理する懸賞応募資格管理部と、顧客端末に対して情報を送信可能な送信部とをさらに設け、前記ポイント管理部が、顧客端末から送信された要求に応え、前記懸賞応募資格を、蓄積された前記ポイントと交換に、前記送信部を介し通信回線を通じて顧客端末に送信するよう構成しても良い。
【0029】
また、遊戯用語または遊戯業界ニュースに関する情報を管理する遊戯用語等管理部と、顧客端末に対して情報を送信可能な送信部とをさらに設け、前記ポイント管理部が、顧客端末から送信された要求に応え、前記遊戯用語または遊戯業界ニュースに関する情報を、蓄積された前記ポイントと交換に、前記送信部を介し通信回線を通じて顧客端末に送信するよう構成しても良い。
【0030】
さらに、顧客端末で使用可能でかつ通信回線を通じて送信が可能なダウンロード景品を格納するダウンロード景品記憶部と、顧客端末に対して情報を送信可能な送信部とをさらに設け、前記ポイント管理部が、顧客端末から送信された要求に応え、前記ダウンロード景品を、蓄積された前記ポイントと交換に、前記送信部を介し通信回線を通じて顧客端末に送信するよう構成しても良い。
【0031】
ダウンロード景品には、例えば顧客端末で使用可能なゲームソフトや画像、音声等の各種のコンテンツを含めることが可能である。
【0032】
このように情報や特典・景品をポイントと交換に提供すれば、顧客の満足度をより一層向上させ、アクセス数および会員登録数を増やすことが出来る。
【0033】
また、前記景品識別情報を付与し出玉と交換するする景品は、遊戯店において端玉または端コインと交換可能なものとすることが望ましい。
【0034】
景品交換時には、自分が望む景品と出玉を交換した後に半端な数の玉(又はコイン)が余ることがあるが、このような端玉を有効に活用できるようにするためである。これにより、従来のように余った出玉をさほど欲しくもない端玉景品と交換する必要がなくなり、端玉を上記様々な情報や特典が得られるポイントとして蓄積することが可能となる。
【0035】
一方、本発明に係る遊戯景品は、顧客が獲得した遊戯球または遊戯コインと交換に遊戯店が顧客に提供する景品であって、当該景品に対し一意に付与されかつ通信回線を通じて送信することによりポイントを蓄積可能な景品識別情報を含むID表示部を備えたことを特徴とする。
【0036】
本発明に係る遊戯景品は、前記本発明に係る遊戯管理システムで使用可能なものであり、ポイントを蓄積可能な景品識別情報を含むID表示部を備えている。また、前記景品識別情報は、当該景品を交換した遊戯店を特定可能な店舗識別情報を含む場合がある。
【0037】
景品識別情報は、各景品に対してユニークに付されたIDであり、当該景品を出玉と交換に入手した顧客は、ID表示部に記載された当該景品識別情報を通信回線を介して送信することにより、ポイントを蓄積することが出来る。また、この景品識別情報は、当該ポイント蓄積のために一回限り使用可能なIDとすることが出来る。
【0038】
景品の種類は、特に問わない。例えば、上記景品をスナック菓子とし、ID表示部を、該スナック菓子の包装に貼付可能な粘着部を備えたラベルシールにより形成し、該ラベルシールを、該ラベルシール自体またはカバー材を剥がすことにより前記景品識別情報が隠蔽された第一状態から前記景品識別情報を読み取ることが可能な第二状態へ変化可能に前記包装に貼付することが出来る。
【0039】
このような景品構造によれば、上記ラベルシールを貼付するだけで本発明の遊戯管理システムに使用可能な遊戯景品とすることができ、各店舗独自の景品・包装を作って本発明のシステムを利用できる利点がある。尚、ID表示部は、上記のように包装に貼付可能なラベルシールとすることが望ましいが、包装自体に直接印刷することも可能である。
【0040】
また、上記景品は、遊戯店において端玉または端コインと交換可能なものとすることが、端玉の有効利用を図ることが出来る点で好ましい。
【0041】
さらに上記景品では、前記ポイントを、通信回線を通じて顧客端末に提供されかつ遊戯球または遊戯コインの出具合を示す出玉情報、通信回線を通じて顧客端末に提供されかつ当該遊戯店において一般顧客に較べ優先的にサービスを享受することを可能とする優待資格、通信回線を通じて顧客端末に提供されかつ懸賞に応募することを可能とする懸賞応募資格、通信回線を通じて顧客端末に提供されかつ遊戯用語または遊戯業界ニュースに関する情報、および通信回線を通じて顧客端末に提供されかつ顧客端末で使用可能なダウンロード景品のうちの少なくともいずれか一つと交換可能なものとすることがある。
【0042】
特に、遊戯球または遊戯コインの出具合を示す出玉情報は、遊戯の勝敗に直結し、顧客の関心が最も高い情報であるから、顧客に満足を与え、出玉を当該ID付き景品に交換してポイントを蓄積するきっかけとなり、さらに当該出玉情報を試みるため来店する動機付けにもなるから、該情報を提供することが望ましい。また店舗側にとっても、顧客情報が得られやすくなりメリットが大きい。
【0043】
尚、出玉情報は、将来(現時点以降)の玉(又はコイン)の出具合を予想できる情報を広く含み、表現形式は特に問わない。例えば、将来の出具合を明示するものであっても、暗示するものであっても良い。
【0044】
また、本発明に係る遊戯管理方法は、上記遊戯管理システムにより、あるいは上記遊戯景品を使用して実施される遊戯管理を方法の面から捉えたもので、通信回線を通じ顧客端末から送信された、顧客が獲得した遊戯球または遊戯コインと交換に遊戯店が当該顧客に提供した景品に一意に付与されかつ前記遊戯店を特定可能な店舗識別情報を含む景品識別情報と、顧客を識別する顧客識別情報および当該顧客が居住する地区を特定する居住地区情報を含む顧客情報とを、受信するステップと、前記景品識別情報に対応して予め定められた数量のポイントを、前記顧客情報と対応付けて蓄積し記憶するステップと、をコンピュータが実行する。
【0045】
さらに、上記遊戯管理方法において、顧客端末から送信された要求に応え、遊戯球または遊戯コインの出具合を示す出玉情報を、前記ポイントと交換に、通信回線を通じて顧客端末に送信するステップをコンピュータがさらに実行することがある。
【発明の効果】
【0046】
本発明によれば、遊戯店にとって利用価値の高い顧客情報を得る一方で、顧客にとっても出玉を有効に利用してより利用価値の高い情報・特典を得ることを可能とし、これにより遊戯店の固定客数を増加させることが出来る。
【0047】
本発明の他の目的、特徴および利点は、以下の本発明の実施の形態の説明により明らかにする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る遊戯管理システムの一例を示すもので、図2は、図1のシステム内に設けた各店用システムを示すものである。尚、各図中、同一の符号は、同一又は相当部分を示す。
【0049】
同図に示すようにこの遊戯管理システム1は、公衆通信回線2を介して顧客端末3と通信を可能とする送受信部11と、複数の各店用システム12a,12b,…,12nとを備えている。顧客端末3としては、例えば携帯電話機を使用することが出来る。
【0050】
各店用システム12a,12b,…,12nは、図2に示すようにポイント管理制御部21、ポイント・顧客情報記憶部22、景品ID管理部23、既発行景品ID記憶部24、およびメール送受信部25を備える。尚、重複説明を避けるため、以下の説明ではA店用のシステム12aについてのみ述べるが、他の店用システム12b,…,12nもA店用のシステム12aと同様の構成を備えている。
【0051】
ポイント管理制御部21は、顧客端末3から送信された景品ID、店舗識別情報および顧客情報に基づいて、予め定められた数量のポイントを当該顧客情報と対応付けてポイント・顧客情報記憶部に格納しポイントの蓄積を行う。また、このポイント管理制御部21は、顧客端末3から送信される要求に応じて蓄積されたポイントを消費し、あるいは消費せずに(無償で)、後に詳しく述べる各種の情報、特典または景品を送受信部11を介して顧客端末3に送信する。
【0052】
景品ID管理部23は、ポイント管理制御部21からの照会に応え、既発行景品ID記憶部24に格納された景品IDを検索し、当該景品IDが正当なものか否かをポイント管理制御部21に通知する。本実施形態のシステムで使用するすべての景品41(図5)には、各景品に対して一意に割り振られた景品ID(景品コード)が付されており、既発行景品ID記憶部24は、既に発行された(後述するラベルシール43に印刷された)すべてのIDを格納している。
【0053】
景品IDは、顧客端末3から送信され、ポイントとして使用または蓄積されることにより一度使用されると、景品ID管理部23によって既発行景品ID記憶部24から消去され、再び使用することが出来なくなる。景品IDは、具体的には、例えばシリアル番号であっても良いし、記号と数字を組み合わせたコードその他でも構わない。尚、かかる景品IDの管理の方法は、これに限定されるものではなく、他の方法によることも可能である。
【0054】
前記店舗識別情報は、当該景品が出玉と交換された(したがって当該顧客が遊戯を行った)遊戯店を識別するもので、企業コードと店舗コードとからなる。パチンコ店は、一つの事業体(企業)が複数の店舗を展開している場合が多いが、企業コードは当該事業体を示すコードであり(図6(b)の符号52)、店舗コードは各店舗を識別するためのコードである(図6(b)の符号53)。顧客端末3から送信される情報に、かかる企業コードと店舗コードが含まれることにより、当該顧客がどの事業体のどの店舗で遊戯を行ったかが分かる。
【0055】
また送受信部11は、上記企業コードおよび店舗コードに従って、顧客端末3から送信された当該情報をどの店用システム12a,12b,…,12nに伝送するか判別する。例えば、企業コードおよび店舗コードがA店のものであればA店用システム12aに、企業コードおよび店舗コードがB店のものであればB店用システム12bに、顧客端末3から送信された情報をそれぞれ伝送する。
【0056】
前記顧客情報は、少なくともハンドル名、居住地区情報、顧客IDおよびパスワードを含み、さらに居住地区の種別、職業、性別、年齢、遊戯種別およびメールアドレスを含む。図3は、ポイント・顧客情報記憶部22に格納されたデータテーブルの一例を示すものである。顧客情報は、送受信部11およびポイント管理制御部21を経て、ポイント・顧客情報記憶部22に格納される。ハンドル名101は、顧客が任意に入力した名称である。居住地区102,103は、この例では2つに分けてあり、居住地区(1)102は、当該顧客が居住する区または市を、居住地区(2)103は、さらに細かい町名区画を示す情報である。居住地区の種別104は、前記居住地区の種類(自宅か、勤務先か、それ以外か等)を示すものである。
【0057】
遊戯種別108は、自分(顧客)が主に楽しむ遊戯の種類(パチンコか、パチスロか、両方か)を示すものである。顧客ID110は、会員登録(ポイント・顧客情報記憶部22への顧客情報の登録)を行うときにポイント管理制御部21が当該顧客に対して適当な識別コードを割り付ける。パスワード111は、例えば英文字・数字・記号等からなる文字列であり、顧客端末3から顧客によって送信されたものを保存する。また、かかる顧客情報に関連付けて、当該顧客が蓄積したポイント数112と、景品IDの入力回数113とを格納しておく。景品IDの入力回数113は、来店頻度を判断する情報ともなり得る。
【0058】
さらに顧客情報として、図4に示すように氏名120、郵便番号121、住所122および電話番号123を格納し保存する場合がある。これは、特に、顧客が懸賞応募(後述する)を行い、その賞品を送付するために必要となるもので、通常の会員登録時には顧客は当該情報を入力する必要はない。したがって、自分の本名や住まいの正確な住所を知られることなく、懸賞賞品の入手以外の各種のサービス(情報や特典・景品の入手)の提供を受けることが出来る。
【0059】
尚、顧客情報に含める項目(フィールド)101〜113,120〜123は、上記のものに限定されることはなく、適宜項目を省き、あるいは他の項目を追加することも可能である。
【0060】
メール送受信部25は、顧客端末3との間でメールの授受を行うもので、ポイント管理制御部21からの指令信号の入力に伴い、所定のメールを作成し、顧客端末3に送信する。例えば後に述べるように、蓄積されたポイントと交換に優待資格データ(優先入場チケット等)を作成し、顧客端末3に送信する。また、顧客端末3から送信されたメールを受信することも可能であり、顧客にアンケートを送り、その回答を受信するようにしても良い。
【0061】
各店用システム12a,12b,…,12nはさらに、出玉情報である店長日記情報を格納する店長日記記憶部26a、懸賞情報を格納する懸賞情報記憶部27a、パチンコ・パチスロ用語および当該業界のニュースを格納する用語・ニュース記憶部28a、優待資格情報を格納する優待資格情報記憶部29a、ダウンロード景品を格納するダウンロード景品記憶部30a、イベント情報を格納するイベント情報記憶部31a、イベントカレンダを格納するイベントカレンダ記憶部32a、当該店舗に設置された機種に関する情報を格納する設置機種情報記憶部33a、および当該店舗に勤務するスタッフに関する情報を格納するスタッフ情報記憶部34aを有する。
【0062】
また、これら各記憶部26a〜34a内の情報を管理する管理部(店長日記管理部26、懸賞応募管理部27、用語・ニュース管理部28、優待資格管理部29、ダウンロード景品管理部30、イベント情報管理部31、イベントカレンダ管理部32、設置機種情報管理部33およびスタッフ情報管理部34)を備えており、各記憶部26a〜34a内の情報は、対応する管理部26〜34を通じて最新のものに更新される。情報の更新あるいは変更は、例えば、公衆通信回線2を通じて店舗に設置された端末(パソコン等/図示せず)から実行可能なようにすることも出来る。
【0063】
さらに各管理部26〜34は、ポイント管理制御部21からの信号入力により、対応する各記憶部26a〜34aから当該要求に係るデータを読み出し、ポイント管理制御部21に伝送する。ポイント管理制御部21は、管理部26〜34から伝送されたデータを送受信部11を介して顧客端末3に送信する。このとき、当該データがポイントを消費する情報に関するものであれば、ポイント管理制御部21は、ポイント・顧客情報記憶部22内に格納された当該顧客の蓄積ポイント112から所定のポイント数を減じる処理を行う。また、蓄積ポイント数112が当該情報の提供に必要なポイント数に満たない場合(残高不足)には、ポイント管理制御部21は、当該データを送信せず、顧客端末3にその旨メッセージを送信する。
【0064】
各記憶部26a〜34aに格納され、顧客端末3に提供される情報について具体的に説明する。
【0065】
(店長日記)
店長日記記憶部26aに格納される店長日記は、出玉情報に属するもので、遊戯球または遊戯コイン出具合を顧客が予測できるような情報を表示したものである。情報の記載の仕方は、出具合を明示するものであっても良いし、暗示するものであっても良い。尚、より具体的な例を顧客端末の画面を示しながら後に説明する。
【0066】
店長日記を閲覧する場合には、ポイントが消費される。具体的には、上述したようにポイント管理制御部21が、ポイント・顧客情報記憶部22内に格納された蓄積ポイント112からポイント数を減じる処理を行う。尚、下記、懸賞情報、用語・ニュースの検索・閲覧、優待資格の取得、およびダウンロード景品のダウンロードを行うときにも、予め定められたポイントが消費されるが、これらの場合にもポイント管理制御部21によって同様の処理が行われる。
【0067】
(懸賞情報)
懸賞情報記憶部27aに格納される懸賞情報は、ポイントと交換に懸賞への応募を可能とするもので、様々な賞品を用意することにより、懸賞サービスを提供する。懸賞に応募するには、氏名や住所等の入力が必要となる。入力された氏名等は、ポイント・顧客情報記憶部22内のテーブル中の所定のフィールド120〜123に格納される。
【0068】
(用語・ニュース)
用語・ニュース記憶部28aには、パチンコ用語・パチスロ用語およびパチンコ・パチスロ業界のニュースに関する情報を格納する。顧客端末3から用語が入力され送信されると、用語・ニュース管理部28が用語・ニュース記憶部28a内のデータを検索し、当該用語の説明データを、ポイント管理制御部21および送受信部11を介して顧客端末3に返信する。
【0069】
(優待資格情報)
優待資格情報記憶部29aに格納される優待資格情報は、他の一般顧客と較べて有利な資格を与えるもので、例えば、キャンペーンを行うときに他の顧客より先に店舗に入場できるようにしたり、遊戯台を指定してそれを優先的に使用できる資格を付与するなど、当該優待資格を店舗のスタッフに提示することで、優先的な扱いを受けることが出来るようにするものである。
【0070】
(ダウンロード景品)
ダウンロード景品記憶部30aには、通信回線2を介して送信可能な景品を格納する。例えば、携帯電話機用のアプリケーションプログラムや、各種の画像データ、音声データ等を用意することが出来る。
【0071】
(イベント情報)
イベント情報記憶部31aに格納されるイベント情報には、当該遊戯店が開催する各種のイベント情報が含まれる。例えば、新装開店や新台入荷情報などである。イベント情報、並びに下記のイベントカレンダ、設置機種情報およびスタッフ情報を閲覧するには、ポイントは消費されず、したがって会員登録を行っていない顧客(見込み会員)も閲覧することが出来る。
【0072】
(イベントカレンダ)
イベントカレンダ記憶部32aに格納されるイベントカレンダには、今後開催されるイベントの予定に関する情報が含まれる。具体的には、開催日、イベントの名称およびその内容が格納される。
【0073】
(設置機種情報)
設置機種情報記憶部33aに格納される設置機種情報は、当該店舗に設置されている遊戯台の種類・内容等に関する情報である。例えば、機種別の設置台数や各機種の特徴などが含まれる。
【0074】
(スタッフ情報)
スタッフ情報記憶部34aに格納されるスタッフ情報は、当該店舗で働くスタッフを紹介する情報である。例えば、ニックネームやポートレート画像、顧客へのメッセージ、自己紹介記事等を含めることが出来る。
【0075】
上記各記憶部26a〜34aに格納されたデータは、基本的に次のようにして顧客端末3に提供される。まず、顧客端末3からアクセスがあると、送受信部11は、送信データに含まれる企業コード52および店舗コード53(図6)に基づいて店用システム12a,12b,…,12nを特定し、該特定した店用システム内のポイント管理制御部21に、顧客からの送信データを伝送する。ポイント管理制御部21は、伝送された顧客の送信データに基づいて顧客からの要求内容に係る管理部26〜34を特定し、当該管理部26〜34に対して当該要求内容に係るデータを出力するよう指令信号を出力する。管理部26〜34は、この指令信号に基づいて、要求されたデータを対応する記憶部26a〜34aから読み出し、ポイント管理制御部21に伝送する。ポイント管理制御部21は、このデータを送受信部11を介して顧客端末3に送信する。尚、優待資格情報は、メール送受信部25を介してメールにより送信する。
【0076】
図5は、上記遊戯管理システム1において使用する遊戯景品の一例を示すものであり、図6は、図5に示した遊戯景品に貼付するラベルシールを示すものである。
【0077】
これらの図に示すようにこの遊戯景品41は、包装袋42に詰められたスナック菓子で、所定数の遊戯球および遊戯コインと交換に顧客に提供するものである。交換比率は、各店舗によって適宜設定することが可能であるが、少量の玉と交換可能する。これにより、顧客は端玉を使って当該遊戯景品41を入手することが出来る。
【0078】
包装袋42は、各事業体または各店舗独自のデザインを採用することが出来るが、包装袋42の表面にはラベルシール43を貼付する。このラベルシール43は、2層構造となっており、包装袋42に貼付するため裏面に粘着層を備えたベースラベル45と、該ベースラベル45と略同一の大きさを有しかつ該ベースラベル45に対し剥離可能に重ねて貼り付けられるカバーラベル44とからなる。
【0079】
ベースラベル45の表面には、上記遊戯管理システム1にアクセスするためのURL51と、企業コード52、店舗コード53、および景品ID54が印刷してある。一方、カバーラベル44は、ベースラベル45の表面に印刷した景品ID54等が見えないようにベースラベル45の表面を剥離可能に覆うとともに、当該景品ID54の使用を促す表示を表面に適宜印刷する。また、カバーラベル44の角部には、該ラベル44を剥離しやすいように剥離用タグ部46を形成する。
【0080】
遊戯景品41を出玉と交換に入手した顧客は、カバーラベル44を剥がし、ベースラベル45に記載されたURL51により上記遊戯管理システム1にアクセスした後、企業コード52、店舗コード53および景品ID54を入力して上記各種のサービスを受けることが出来る。尚、上記各コード(企業コード52、店舗コード53および景品ID54)を、バーコード化あるいは二次元コード(例えばQRコード)化しても良く、これによれば各コードの入力の手間を省き、上記遊戯管理システム1をより簡便に利用可能とすることが出来る。尚、景品41は、必ずしもスナック菓子に限られず、他の品物としても良い。
【0081】
図7から図23は、上記遊戯管理システム1にアクセスした顧客端末3の画面を示すものである。これらの図面を順に参照して、上記遊戯管理システム1により提供されるサービスの内容を説明する。尚、端末画面に表示されるページのうち表示項目が多い(長い)ものは、実際には当該携帯電話機の画面に合わせてその一部が表示され、スクロールして見るようになるが、図面では当該ページの全体を表示してある(例えば図7(a),(c)等/また図11(a),図12(a),図13(a)等では2つに分けて示してある全体が一つのページであり、適宜画面をスクロールしてページ内の情報を見ることが可能である)。
【0082】
(見込み客のアクセス)
図7は、見込み客がアクセスした状態を示すものである。尚、見込み客とは、当該店舗で未だ会員登録を行っていない(ポイント・顧客情報記憶部22に顧客情報が格納されていない)顧客をいう。また、会員登録は店舗ごととなっており、ある店舗(例えば上野店)で会員登録を既に行っていても、他の店舗(例えば調布店)で会員登録を行っていなければ、当該店舗(例えば調布店)では見込み客となる。
【0083】
図7(a)に示すように、遊戯管理システム1にアクセスすると、景品識別情報の入力欄(企業コードの入力欄71、店舗コードの入力欄72、および景品IDの入力欄73)、顧客IDの入力欄74、並びにパスワード75の入力欄を含む、遊戯管理システムフロントページが表示される。見込み客は、顧客IDおよびパスワードを有していないから、前記遊戯景品のラベルに印刷された景品識別情報(企業コード、店舗コードおよび景品ID)のみを所定欄71〜73に入力し、「アクセス」ボタン76を押す。
【0084】
すると、図7(b)に示すように上記店舗コードに対応した遊戯店のフロントページに移動する。尚、上記システムのフロントページ(図7(a))には、当該遊戯景品(図ではVスナックと表示されている)についての詳しい説明を掲載したページ(図7(d))に移動可能なジャンプボタン77も用意してある。このボタン77を押し、図7(d)のページに移動することにより、当該景品を使用した遊戯管理システムの説明を参照することが出来る。
【0085】
店舗フロントページ(図7(b))には、当該遊戯店の画像81や広告・メッセージ82等を掲載することが可能である。この画面で「ENTER」ボタン83を押すと、当該店舗が提供するサービスのメニューが表示された画面(図7(c))に移動する。
【0086】
(会員登録)
図8は、会員登録の手順を示す画面である。まず、メニュー画面(図7(c))の「会員登録」ボタン84を押すと、会員登録画面(図8(a))に移動する。この画面で顧客識別情報(ハンドル名)、居住地区種別および居住都道府県を各欄85〜87に入力または選択する。次に、図8(b)から(d)のページに順に進みながら、各ページで前記居住地区(1)の入力欄88、居住地区(2) の入力欄89、並びに職業、性別、年齢、遊戯種別およびメールアドレスの各欄90〜94において各欄に対応する情報を選択または入力する。入力が完了し、次のページ(図9(e))に移動すると、登録事項95が表示され、確認を求める。「OK」ボタン96を押すことにより、前記ポイント・顧客情報記憶部22にこれらの情報が格納され、登録が完了した旨の画面((図9(f))が表示される。
【0087】
(登録会員によるアクセス)
図10は、エコノミー会員がアクセスした状態を示すものである。本実施形態のシステムでは、登録会員としてエコノミー会員とプレミアム会員という2種類の会員種別を設定している。これらの会員は、共にポイントを貯め、貯めたポイントを支払うことにより各種のサービスを受けることが出来るが、プレミアム会員には、エコノミー会員より優れた特典を提供する。例えば、優待資格を提供する場合にエコノミー会員よりさらに優位性の高いチケットを発行したり、あるいは各種サービスを受けるとき消費されるポイントをエコノミー会員より少なくする等である。
【0088】
尚、エコノミー会員とプレミアム会員の分類分けは、この例では、蓄積されたポイント数量によって行う(予め定めた所定量以上のポイントが蓄積されるとエコノミー会員からプレミアム会員となる)が、他の基準(例えば景品IDの入力回数やアクセス回数等)によって、あるいは複数の基準を複合して評価するようにしても良い。また、かかる分類分けを行わないことも可能であるし、3種類以上の会員分類分けを行っても良い。
【0089】
登録会員は、遊戯管理システムフロントページ(図10(a))において、景品識別情報(企業コード,店舗コード,景品ID)、顧客IDおよびパスワードを所定欄71〜75に入力し、店舗フロントページ(同図(b))に移動する。さらにメニュー画面(同図(c))に移動すると、現在蓄積されているポイント数が表示される(符号97)。エコノミー会員の場合には、プレミアム会員になるまでに必要なポイント数も表示される(符号98)。
【0090】
また、図10(d)は、登録会員が当該会員登録を行った店舗と異なる店舗で遊戯景品を交換し、景品識別情報(企業コード,店舗コード,景品ID)を入力してアクセスした状態を示すもので、今回遊戯を行った店舗への会員登録を促す表示がなされている。「YES」ボタンを押せば、前記会員登録画面(図8〜図9)に進むこととなる。
【0091】
(ポイントの蓄積)
図11は、ポイントを蓄積する操作を示すものである。メニュー画面(同図(a))で「ポイントを貯める」201を選択すると、複数の景品識別情報入力欄202〜206を備えた画面が表示され(同図(b))、この例の場合、同時に5個まで景品識別情報を入力することが出来る。「貯める」のボタン207を押すことにより、入力した景品識別情報が遊戯管理システム1に送信され、ポイント・顧客情報記憶部22内の蓄積ポイントデータが書き換えられ、現在のポイント数が表示される(同図(c))。
【0092】
(店長日記の閲覧)
図12は、店長日記の閲覧操作を示すものである。メニュー画面(同図(a))で「店長日記」210を選択すると、ポイント消費の確認画面が表示され(同図(b))、確認を行うと店長日記が表示される(同図(c))。この店長日記には、出玉を明示または暗示する情報211が掲載される。
【0093】
(懸賞応募)
図13から図14は、懸賞の応募操作を示すものである。メニュー画面(図13(a))で懸賞名を表示する「サイトオープン記念」220を選択すると、ポイント消費の確認画面が表示され(同図(b))、確認を行うと懸賞の内容221が表示される(同図(c))。応募する場合には、「基本情報入力」のボタン222を押して氏名や住所等の入力画面に進む(同図(d))。各欄223〜226に氏名・住所等を入力して「確認」ボタンを押すと、登録内容の確認画面が表示され(図14(e))、「応募」ボタンを押すと、応募が完了する(同図(f))。尚、ここで入力され送信された氏名・住所等のデータは、前記ポイント・顧客情報記憶部22に格納される。
【0094】
(用語・ニュースの閲覧)
図15から図16は、パチンコ用語および業界ニュースの閲覧操作を示すものである。メニュー画面(図15(a))で「今更聞けないパチンコ・パチスロ」230を選択すると、用語か業界ニュースかの選択画面が表示された後(同図(b))、ポイント消費の確認画面が表示される(図16(c))。「進む」ボタンを押すと、選択に係る用語または業界ニュースの詳細231,232が表示される(同図(d1)(d2))。
【0095】
(優待資格の入手)
図17から図18は、優待資格(優先入場券)の入手操作を示すものである。メニュー画面(同図(a))で「優先入場券」240を選択すると、当該優先入場券の概要を示す画面が表示され(同図(b))、さらに画面を進めると、当該優先入場券の詳細を示す画面が表示される(同図(c))。「発行希望」のボタン241を押すと確認画面(図18(d))が表示される。この画面で「発行する」のボタン242を押すとURL243が表示され(同図(e))、URL243を押すことにより優先入場券が発行される。この優先入場券は、前記メール送受信部25からメールで顧客端末3に送信され、同図(f)に示すように台番が欄244に画像表示されている。発行を受けた当該顧客は、所定の日時に遊戯店に行き、店舗スタッフに当該入場券が表示された画面を示すことにより当該台番(この例では2055番の遊戯台)を優先的に使用することが出来る。
【0096】
(ダウンロード景品の入手)
図19は、ダウンロード景品の入手操作を示すものである。ダウンロード景品としてこの実施形態では、顧客端末(携帯電話機)で使用可能なアプリケーションソフトウエアを用意している。メニュー画面(同図(a))で「待受アプリ」250を選択すると、遊戯管理システム1内のダウンロード景品記憶部30aから当該ソフトウエアをダウンロードすることができ、当該顧客端末3にインストールすることが出来る。
【0097】
このソフトウエアは、顧客端末に着信がある度に、図19(b)に示すように顧客端末の画面上でルーレット251を回転させて所定の絵柄が揃うと遊戯管理システム1に「当たり」を示す信号が送信されるもので、「当たった」場合には、当該店舗あるいは遊戯管理システムの管理者から当該顧客に対して景品のプレゼントを行うようにすることが出来る。尚、ゲームが開始される着信者は、不特定(すべての着信についてゲームを開始)とすることも出来るし、特定者(ゲームが開始される着信を特定の番号に限定)とすることも可能である。
【0098】
(イベント情報の閲覧)
図20は、イベント情報の閲覧操作を示すものである。メニュー画面(同図(a))で「イベント情報」260を選択すると、当該店舗が開催する各種のイベント内容が表示される(同図(b))。
【0099】
(イベントカレンダの閲覧)
図21は、イベントカレンダの閲覧操作を示すものである。メニュー画面(同図(a))で「イベントカレンダ」265を選択すると、当該店舗が今後開催を予定する各種のイベント内容が開催日とともに表示され(同図(b))、さらに各イベント名を押すその詳細な内容が表示される(同図(c))。
【0100】
(設置機種情報の閲覧)
図22は、設置機種情報の閲覧操作を示すものである。メニュー画面(同図(a))で「設置機種情報」270を選択すると、当該店舗に設置されている遊戯台の数が種別ごとに表示され(同図(b))、例えば「パチンコ」を選択すると、店内に設置されているパチンコ台の一覧が表示される(同図(c))。さらに所望のパチンコ台を選択すると、当該選択したパチンコ台の詳細な内容が画像とともに表示される(同図(d))。
【0101】
(スタッフ情報の閲覧)
図23は、スタッフ情報の閲覧操作を示すものである。メニュー画面(同図(a))で「スタッフ紹介」275を選択すると、当該店舗に勤務するスタッフからのメッセージが画像とともに表示される(同図(b))。
【0102】
本発明ないし本実施形態の利点を述べれば、次のとおりである。
【0103】
(1) 顧客が店舗のイベント情報を把握できるから、従来使用されていた折込みチラシ等の広告媒体が不要となり、広告費を大幅に削減することが出来る。また、効果的な販売促進(再来店促進)活動ともなる。
(2) 特定の顧客(登録会員)だけに“勝つ”ために貴重な情報(ヒント)を提供する。当該顧客は、限定情報を得ることで他の顧客に対する優位意識を持つことができ、これが来店動機につながる。
(3) 従来の折込みチラシのような店舗から顧客への一方的なアクセスでなく、顧客から店舗へのアクセスによって双方向のコミュニケーションが実現され、顧客の定着化につながる。
(4) 端玉を有効に利用し、広告媒体とすることが出来る。
【0104】
(5) サイト(遊戯管理システムが提供するHP)を開くと、まず、当該店舗が告知したい情報ページに入り、店舗の宣伝を行うことが出来る。また、このときアクセス数を直ちに把握できるよう構成することもでき、このような構成によれば当該アクセス数のデータを基に日々営業戦略を立てることが出来る。
(6) 年中身に着けていることが多い携帯電話機を使用するから、身近でインパクトが大きく、提供される情報がタイムリーで、チラシやダイレクトメール(郵便)より情報価値が高い。また、何時でも何処でもアクセスが可能で、チラシやダイレクトメール(郵便)に較べ格段にコストが低廉である。
(7) 会員登録時には、ハンドル名と居住地区の入力で、正式な住所・氏名を入力する必要がないから、会員登録がされやすく、顧客情報を得やすい。したがって、事業者側(企業および各店舗)は、来店顧客の居住地区を把握可能なマップを容易に作成することができ、マーケティング活動(例えばより効果的なチラシ配布・広告宣伝、新規出店計画など)に役立てることが出来る。
【0105】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内で種々の変更を行うことができることは当業者に明らかである。
【0106】
例えば顧客端末は、携帯電話機のほか、通信機能を備えた各種電子機器(例えばPDA、携帯型ゲーム機、パソコン等)を含む。また、ポイントと交換にあるいは交換せずに無償で提供するコンテンツ(情報、特典および景品)は、例えば気象情報(当該店舗がある地区の天気)や初心者に役立つ情報(例えばパチンコの打ち方の基本/遊戯台中における狙うべき場所)など、例示したもののほか様々なものを用意し提供することが出来る。また、ポイントを消費または消費しないサービスの種別を上述した例以外に変更すること(例えば懸賞応募はポイントを消費しないようにすること等々)も適宜可能である。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】本発明の一実施形態に係る遊戯管理システムを示すブロック図である。
【図2】図1に示した遊戯管理システムにおける各店用システムの詳細を示すブロック図である。
【図3】ポイント・顧客情報記憶部に格納されたデータテーブルの一例を示すものである。
【図4】同じくポイント・顧客情報記憶部に格納されたデータテーブルの一例を示すものである。
【図5】前記実施形態に係る遊戯管理システムにおいて使用する遊戯景品の一例を示す斜視図である。
【図6】図5に示した遊戯景品に貼付するラベルシールを示す図である。(a)はラベルシール(カバーラベル)表面を、(b)はカバーラベルを剥がしたベースラベルの表面状態をそれぞれ示す。
【図7】(a)から(d)は、前記実施形態に係る遊戯管理システムにアクセスした携帯電話機の表示画面(見込み客がアクセスした状態)を順に示す図である。
【図8】(a)から(d)は、前記実施形態に係る遊戯管理システムにアクセスした携帯電話機の表示画面(会員登録操作)を順に示す図である。
【図9】(e)から(f)は、同じく前記実施形態に係る遊戯管理システムにアクセスした携帯電話機の表示画面(会員登録操作)を順に示す図である。
【図10】(a)から(d)は、前記実施形態に係る遊戯管理システムにアクセスした携帯電話機の表示画面(登録会員によるアクセス状態)を順に示す図である。
【図11】(a)から(c)は、前記実施形態に係る遊戯管理システムにアクセスした携帯電話機の表示画面(ポイントの蓄積操作)を順に示す図である。
【図12】(a)から(c)は、前記実施形態に係る遊戯管理システムにアクセスした携帯電話機の表示画面(店長日記の閲覧操作)を順に示す図である。
【図13】(a)から(d)は、前記実施形態に係る遊戯管理システムにアクセスした携帯電話機の表示画面(懸賞応募操作)を順に示す図である。
【図14】(e)から(f)は、同じく前記実施形態に係る遊戯管理システムにアクセスした携帯電話機の表示画面(懸賞応募操作)を順に示す図である。
【図15】(a)から(b)は、前記実施形態に係る遊戯管理システムにアクセスした携帯電話機の表示画面(パチンコ用語および業界ニュースの閲覧操作)を順に示す図である。
【図16】(c)から(d2)は、同じく前記実施形態に係る遊戯管理システムにアクセスした携帯電話機の表示画面(パチンコ用語および業界ニュースの閲覧操作)を順に示す図である。
【図17】(a)から(c)は、前記実施形態に係る遊戯管理システムにアクセスした携帯電話機の表示画面(優待資格の入手操作)を順に示す図である。
【図18】(d)から(f)は、同じく前記実施形態に係る遊戯管理システムにアクセスした携帯電話機の表示画面(優待資格の入手操作)を順に示す図である。
【図19】(a)から(c)は、前記実施形態に係る遊戯管理システムにアクセスした携帯電話機の表示画面(ダウンロード景品の入手操作)を順に示す図である。
【図20】(a)から(b)は、前記実施形態に係る遊戯管理システムにアクセスした携帯電話機の表示画面(イベント情報の閲覧操作)を順に示す図である。
【図21】(a)から(c)は、前記実施形態に係る遊戯管理システムにアクセスした携帯電話機の表示画面(イベントカレンダの閲覧操作)を順に示す図である。
【図22】(a)から(d)は、前記実施形態に係る遊戯管理システムにアクセスした携帯電話機の表示画面(設置機種情報の閲覧操作)を順に示す図である。
【図23】(a)から(b)は、前記実施形態に係る遊戯管理システムにアクセスした携帯電話機の表示画面(スタッフ情報の閲覧操作)を順に示す図である。
【符号の説明】
【0108】
1 遊戯管理システム
2 公衆通信回線
3 顧客端末(携帯電話機)
11 送受信部
12a,12b,…,12n 店用システム
21 ポイント管理制御部
22 ポイント・顧客情報記憶部
23 景品ID管理部
24 既発行景品ID記憶部
25 メール送受信部
26 店長日記管理部
26a 店長日記記憶部
27 懸賞応募管理部
27a 懸賞情報記憶部
28 用語・ニュース管理部
28a 用語・ニュース記憶部
29 優待資格管理部
29a 優待資格情報記憶部
30 ダウンロード景品管理部
30a ダウンロード景品記憶部
31 イベント情報管理部
31a イベント情報記憶部
32 イベントカレンダ管理部
32a イベントカレンダ記憶部
33 設置機種情報管理部
33a 設置機種情報記憶部
34 スタッフ情報管理部
34a スタッフ情報記憶部
41 遊戯景品(スナック菓子)
42 包装袋
43 ラベルシール
44 カバーラベル
45 ベースラベル
52 企業コード
53 店舗コード
54 景品ID
71 企業コード入力欄
72 店舗コード入力欄
73 景品ID入力欄
74 顧客ID入力欄
75 パスワード入力欄
202〜206 景品識別情報(企業コード,店舗コード,景品ID)入力欄

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が獲得した遊戯球または遊戯コインと交換に遊戯店が当該顧客に提供した景品に一意に付与された景品識別情報と、顧客を識別する顧客識別情報および当該顧客が居住する地区を特定する居住地区情報を含む顧客情報とを通信回線を通じて受信可能な受信部と、
前記景品識別情報に対応して予め定められた数量のポイントを、前記顧客情報と対応付けて蓄積し記憶するポイント管理部と、
を備えたことを特徴とする遊戯管理システム。
【請求項2】
前記景品識別情報は、前記遊戯店を特定可能な店舗識別情報を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の遊戯管理システム。
【請求項3】
遊戯球または遊戯コインの出具合を示す出玉情報を格納した出玉情報記憶部と、
顧客端末に対して情報を送信可能な送信部と、
をさらに備え、
前記ポイント管理部は、顧客端末から送信された要求に応え、前記出玉情報記憶部に格納された出玉情報を、蓄積された前記ポイントと交換に、前記送信部を介し通信回線を通じて顧客端末に送信する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の遊戯管理システム。
【請求項4】
前記遊戯店において一般顧客に較べ優先的にサービスを享受することを可能とする優待資格を管理する優待資格管理部と、
顧客端末に対して情報を送信可能な送信部と、
をさらに備え、
前記ポイント管理部は、顧客端末から送信された要求に応え、前記優待資格を、蓄積された前記ポイントと交換に、前記送信部を介し通信回線を通じて顧客端末に送信する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の遊戯管理システム。
【請求項5】
懸賞に応募することを可能とする懸賞応募資格を管理する懸賞応募資格管理部と、
顧客端末に対して情報を送信可能な送信部と、
をさらに備え、
前記ポイント管理部は、顧客端末から送信された要求に応え、前記懸賞応募資格を、蓄積された前記ポイントと交換に、前記送信部を介し通信回線を通じて顧客端末に送信する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の遊戯管理システム。
【請求項6】
顧客端末で使用可能でかつ通信回線を通じて送信が可能な遊戯用語または遊戯業界ニュースに関する情報を格納する遊戯用語等記憶部と、
顧客端末に対して情報を送信可能な送信部と、
をさらに備え、
前記ポイント管理部は、顧客端末から送信された要求に応え、前記遊戯用語または遊戯業界ニュースに関する情報を、蓄積された前記ポイントと交換に、前記送信部を介し通信回線を通じて顧客端末に送信する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の遊戯管理システム。
【請求項7】
顧客端末で使用可能でかつ通信回線を通じて送信が可能なダウンロード景品を格納するダウンロード景品記憶部と、
顧客端末に対して情報を送信可能な送信部と、
をさらに備え、
前記ポイント管理部は、顧客端末から送信された要求に応え、前記ダウンロード景品を、蓄積された前記ポイントと交換に、前記送信部を介し通信回線を通じて顧客端末に送信する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の遊戯管理システム。
【請求項8】
前記景品識別情報が付された景品は、前記遊戯店において端玉または端コインと交換可能なものである
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の遊戯管理システム。
【請求項9】
顧客が獲得した遊戯球または遊戯コインと交換に遊戯店が顧客に提供する景品であって、
当該景品に対し一意に付与されかつ通信回線を通じて送信することによりポイントを蓄積可能な景品識別情報を含むID表示部
を備えたことを特徴とする遊戯景品。
【請求項10】
前記景品識別情報は、前記遊戯店を特定可能な店舗識別情報を含む
ことを特徴とする請求項9に記載の遊戯景品。
【請求項11】
前記ポイントは、通信回線を通じて顧客端末に提供されかつ遊戯球または遊戯コインの出具合を示す出玉情報と交換可能なものである
ことを特徴とする請求項9または10に記載の遊戯景品。
【請求項12】
前記ポイントは、
通信回線を通じて顧客端末に提供されかつ当該遊戯店において一般顧客に較べ優先的にサービスを享受することを可能とする優待資格、
通信回線を通じて顧客端末に提供されかつ懸賞に応募することを可能とする懸賞応募資格、
通信回線を通じて顧客端末に提供されかつ遊戯用語または遊戯業界ニュースに関する情報、および
通信回線を通じて顧客端末に提供されかつ顧客端末で使用可能なダウンロード景品
のうちの少なくともいずれか一つと交換可能なものである
ことを特徴とする請求項9から11のいずれか一項に記載の遊戯景品。
【請求項13】
前記景品は、前記遊戯店において端玉または端コインと交換可能なものである
ことを特徴とする請求項9から12のいずれか一項に記載の遊戯景品。
【請求項14】
前記景品は、スナック菓子であり、
前記ID表示部は、該スナック菓子の包装に貼付可能な粘着部を備えたラベルシールにより形成され、
該ラベルシールは、該ラベルシール自体またはカバー材を剥がすことにより、前記景品識別情報が隠蔽された第一状態から、前記景品識別情報を読み取ることが可能な第二状態へ変化可能に前記包装に貼付されている
ことを特徴とする請求項9から13のいずれか一項に記載の遊戯景品。
【請求項15】
通信回線を通じ顧客端末から送信された、顧客が獲得した遊戯球または遊戯コインと交換に遊戯店が当該顧客に提供した景品に一意に付与されかつ前記遊戯店を特定可能な店舗識別情報を含む景品識別情報と、顧客を識別する顧客識別情報および当該顧客が居住する地区を特定する居住地区情報を含む顧客情報とを、受信するステップと、
前記景品識別情報に対応して予め定められた数量のポイントを、前記顧客情報と対応付けて蓄積し記憶するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする遊戯管理方法。
【請求項16】
顧客端末から送信された要求に応え、遊戯球または遊戯コインの出具合を示す出玉情報を、前記ポイントと交換に、通信回線を通じて顧客端末に送信するステップ
をコンピュータがさらに実行することを特徴とする請求項15に記載の遊戯管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2006−122517(P2006−122517A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−317215(P2004−317215)
【出願日】平成16年10月29日(2004.10.29)
【出願人】(503246783)株式会社パック・エックス (2)
【Fターム(参考)】