説明

遊技システム、遊技システムに用いられる遊技端末及びサーバ

【課題】 サーバにおける抽選結果に基づいて遊技端末毎にプログレッシブ機能に関連する所定の遊技レベルを複数段階から設定し、設定された遊技レベルに基づいて画像表示内容又は音の出力内容を変化させることにより、プログレッシブ機能に対する遊技者の期待感を向上させ、遊技者を飽きさせることのない多彩な遊技を可能にした遊技システム、遊技システムに用いられる遊技端末及びサーバを提供する。
【解決手段】 スロットマシン101A〜101Eにおいて現在設定される遊技レベルに対応する演出を用いた遊技処理を行う(S21〜S33)とともに、サーバ102では接続されたスロットマシン101A〜101Eの遊技開始に合わせて現在設定される遊技レベルを変更するか否かの抽選を行い(S111〜S114)、特にサーバ102によって遊技レベルが「レベル3」に上昇すると判定した場合には、JPを払い出す(S12)ように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の遊技端末とサーバとから構成されるとともに、累積的に記憶された遊技媒体を所定の条件で払い出す所謂プログレッシブ機能を有する遊技システム、遊技システムに用いられる遊技端末及びサーバにおいて、特に、サーバにおける抽選結果に基づいて遊技端末毎にプログレッシブ機能に関連する所定の遊技レベルを複数段階から設定し、設定された遊技レベルに基づいて画像表示内容又は音の出力内容を変化させることにより、プログレッシブ機能に対する遊技者の期待感を向上させ、遊技者を飽きさせることのない多彩な遊技を提供可能にした遊技システム、遊技システムに用いられる遊技端末及びサーバに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の遊技端末とサーバに通信可能に接続されたサーバとから構成されるこの種の遊技システムとしては、例えば、カジノやゲームセンタ等に設置されるスロットマシンやビンゴゲーム機等に利用されるものが知られている。この遊技システムを利用する遊技端末である上記ゲーム機は、通常、メダル又は貨幣を投入することにより遊技を開始し、その遊技結果に応じて所定枚数のメダル又は貨幣を遊技者に払い出すものである。そして、このようなゲーム機に対して上記遊技システムを利用すれば、例えば、各ゲーム機に遊技者が支払ったメダル又は貨幣価値の一部(例えば1%)をジャックポットとして累積して加算し、所定の払出条件(例えば、内部抽選に当選した場合、投入された遊技媒体が所定の金額に到達した場合等)を満たしたゲーム機でプレイする遊技者に対して一度に払い出す所謂プログレッシブ機能を備えた遊技を行うことができる。例えば、特開2004−130119号公報には、ジャックポット管理装置がジャックポット払い出し可能と判断したときに、複数のゲーム端末においてジャックポット争奪のためだけの特別ゲームを実行し、その結果、特別ゲームで所定の条件を満たした場合にジャックポットを払い出すゲームシステムについて記載されている。
【特許文献1】特開2004−130119号公報(第7頁〜第10頁、図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記した特許文献1に記載されたゲームシステムにおいては、通常ゲームの他にジャックポットを獲得するための特別ゲームを実施し、プログレッシブ機能を有した多彩な遊技を提供可能としているが、特別ゲームにおいてジャックポットに当選するか否かは、ジャックポット管理装置又はゲーム端末での抽選処理により遊技が開始される毎に決定されていた。
ここで、ジャックポットの当選に関する抽選はゲーム端末毎に完全に独立して行われ、ジャックポットに当選する確率はどのゲーム端末においても基本的に同じ確率であり、また、その当選確率が変動することも無かった。従って、前記従来のゲームシステムでは特別ゲームに移行した場合には遊技者のジャックポットの当選に対する期待感が高まることとなるが、特別ゲームに移行せず通常ゲームを行っている限りはプログレッシブ機能に関連する情報に基づいて何ら遊技端末の遊技状態が変化することなく、遊技者のジャックポット当選に対する期待感が薄れ、遊技意欲が減退することとなっていた。
【0004】
本発明は、前記従来の問題点を解消するためになされたものであり、遊技端末毎に複数段階からなる遊技レベルをサーバの抽選結果に基づいて設定するとともに、当該遊技レベルが所定のレベルとなった場合にジャックポットの当選とし、また、現在の遊技レベルに基づいて遊技端末の遊技に係る演出内容を変化させるので、ジャックポット当選に対する遊技者の期待感を向上させた多彩な遊技が可能な遊技システム、遊技システムに用いられる遊技端末及びサーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するため請求項1に係る遊技システムは、遊技媒体を受け付ける受付手段(例えば、コイン投入部9、紙幣投入部10)と、遊技者の操作を受け付ける操作手段(例えば、操作パネル8)と、所定の報知を行う報知手段(例えば、下部液晶ディスプレイ4、スピーカ5L、5R)と、前記操作手段の操作情報と操作情報に基づいて生じる遊技結果とに基づいて所定価値分の遊技媒体を払い出す払出手段(例えば、CPU50、S12)と、を有する複数の遊技端末(例えば、スロットマシン101A、101B、101C、101D、101E)と、前記複数の遊技端末と通信可能に接続され、前記複数の遊技端末において前記受付手段に受け付けられた遊技媒体の価値の内、所定価値分を累積記憶する累積記憶手段(例えば、累積JP額記憶領域92A)を有するサーバ(例えば、サーバ102)と、からなる遊技システム(例えば、遊技システム100)において、前記遊技端末は、前記遊技端末の遊技状態と前記サーバから送信された遊技レベル指示情報とに基づいて、前記報知手段を制御する報知制御手段(例えば、CPU50、S21〜S33)と、前記サーバから送信された払出指示情報に基づいて、前記累積記憶手段に記憶された累積所定価値分の遊技媒体を払い出す累積遊技媒体払出手段(例えば、CPU50、S12)と、を備え、前記サーバは、前記複数の遊技端末毎に複数段階からなる遊技レベルの内、一の遊技レベルを設定するサーバ側遊技レベル設定手段(例えば、CPU90、S114)と、前記複数の遊技端末毎に前記サーバ側遊技レベル設定手段により設定されている前記遊技レベルを変更するか否かを抽選する遊技レベル抽選手段(例えば、CPU90、S103)と、前記遊技レベル抽選手段の抽選結果に基づいて、前記複数の遊技端末に遊技レベルを指示する遊技レベル指示情報を送信する遊技レベル指示手段(例えば、CPU90、S104)と、いずれかの前記遊技端末の前記遊技レベルが所定のレベルに変更されるか否かを判定する遊技レベル判定手段(例えば、CPU90、S113)と、前記遊技レベル判定手段によって所定のレベルに変更されると判定された場合に、所定のレベルに変更される前記遊技端末に対して前記累積記憶手段に記憶された累積所定価値分の遊技媒体を払い出すことを指示する払出指示情報を送信する累積遊技媒体払出指示手段(例えば、CPU90、S104)と、を備えることを特徴とする。
尚、「遊技媒体」とはメダルや貨幣等の具現化された媒体の他に、磁気カードやICカード等に記録されたクレジットデータによる媒体を含む。
また、「累積遊技媒体払出手段」とは、累積記憶手段に記憶された累積遊技価値の一部又は全部を払い出すことを含む。
【0006】
また、請求項2に係る遊技システムは、請求項1に記載の遊技システム(例えば、遊技システム100)において、前記遊技端末(例えば、スロットマシン101A、101B、101C、101D、101E)は、前記サーバ(例えば、サーバ102)から送信された遊技レベル指示情報に指示された前記遊技レベルの表示を行う指示遊技レベル表示手段(例えば、レベル表示部130)を有することを特徴とする
【0007】
また、請求項3に係る遊技システムは、請求項1又は請求項2に記載の遊技システム(例えば、遊技システム100)において、前記遊技端末(例えば、スロットマシン101A、101B、101C、101D、101E)は、前記サーバ(例えば、サーバ102)から送信された遊技レベル指示情報に基づいて複数段階からなる遊技レベルの内、一の遊技レベルを設定する遊技機側遊技レベル設定手段(例えば、CPU50、S5)と、前記遊技機側遊技レベル設定手段に設定された遊技レベルに基づいて遊技を制御する遊技制御手段(例えば、CPU50、S21〜S33)と、を有することを特徴とする。
【0008】
また、請求項4に係る遊技システムは、請求項3に記載の遊技システム(例えば、遊技システム100)において、前記遊技端末(例えば、スロットマシン101A、101B、101C、101D、101E)は、前記遊技機側遊技レベル設定手段(例えば、CPU50、S5)により設定される前記遊技レベルの表示を行う設定遊技レベル表示手段(例えば、レベル表示部130)を有することを特徴とする。
【0009】
また、請求項5に係る遊技端末は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の遊技システム(例えば、遊技システム100)に用いられる遊技端末(例えば、スロットマシン101A、101B、101C、101D、101E)であることを特徴とする。
【0010】
更に、請求項6に係るサーバは、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の遊技システム(例えば、遊技システム100)に用いられるサーバ(例えば、サーバ102)であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る遊技システムでは、遊技端末毎に複数段階からなる遊技レベルをサーバの抽選結果に基づいて設定するとともに、当該遊技レベルが所定のレベルとなった場合にジャックポットの当選とし、また、現在設定される遊技レベルに基づいて遊技端末の遊技に係る演出内容を変化させるので、ジャックポット当選に対する遊技者の期待感を向上させた多彩な遊技が可能となる。また、ジャックポットに当選する確率が高い遊技レベルに基づく遊技状態を、ゲームをまたがって継続して維持させることが可能となるので、遊技端末で遊技を行う遊技者及びこれから遊技端末で遊技を行う者に対してもその遊技意欲を向上させることが可能となる。
【0012】
また、請求項2に係る遊技システムでは、遊技端末はサーバから指示された遊技レベルの表示を行うので、遊技端末で遊技を行う遊技者及びこれから遊技端末で遊技を行う者に対してサーバにおいて設定された本遊技端末の遊技レベルを認知させることができる。従って、それらの者に対して、ジャックポットに当選する期待感を向上させることが可能となる。
【0013】
また、請求項3に係る遊技システムでは、遊技端末において複数段階からなる遊技レベルを設定するとともに、現在設定される遊技レベルに基づいて遊技端末の遊技に係る演出内容を変化させるので、ジャックポット当選に対する遊技者の期待感を向上させた多彩な遊技が可能となる。また、ジャックポットに当選する確率が高い遊技レベルに基づく遊技状態を、ゲームをまたがって継続して維持させることが可能となるので、遊技端末で遊技を行う遊技者及びこれから遊技端末で遊技を行う者に対してもその遊技意欲を向上させることが可能となる。
【0014】
また、請求項4に係る遊技システムでは、遊技端末は画像表示手段に対して設定された遊技レベルの表示を行うので、遊技端末で遊技を行う遊技者及びこれから遊技端末で遊技を行う者に対して現在の遊技端末で設定された遊技レベルを認知させることができる。従って、それらの者に対して、ジャックポットに当選する期待感を向上させることが可能となる。
【0015】
また、請求項5に係る遊技端末では、現在設定される遊技レベルに基づいて遊技に係る演出内容を変化させるので、通常の遊技においてもジャックポットに関連する演出に基づく多彩な遊技が可能となる。また、ジャックポットに当選する確率が高い遊技レベルに基づく遊技状態を、ゲームをまたがって継続して維持させることが可能となるので、遊技端末で遊技を行う遊技者及びこれから遊技端末で遊技を行う者に対してもその遊技意欲を向上させることが可能となる。
【0016】
更に、請求項6に係るサーバでは、遊技端末毎に複数段階からなる遊技レベルを抽選するとともに、遊技レベルが所定のレベルとなった場合に該当する遊技端末にジャックポットを当選させるので、ジャックポット当選に対する遊技者の期待感を向上させた多彩な遊技が可能となる。また、ジャックポットに当選する確率が高い遊技レベルに基づく遊技状態を、ゲームをまたがって継続して維持させることが可能となるので、遊技端末で遊技を行う遊技者及びこれから遊技端末で遊技を行う者に対してもその遊技意欲を向上させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係る遊技システムについて、本発明を遊技端末である複数のスロットマシンとサーバとからなる遊技システムに具体化した第1及び第2実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0018】
(第1実施形態)
以下、先ず第1実施形態に係る遊技システム100の概略構成について図面に基づいて説明する。図1は第1実施形態に係るの遊技システム100の構成を示す概略構成図である。
この遊技システム100は、メダルを投入してゲームをプレイする複数台(第1実施形態では5台)のスロットマシン101A〜101Eと、各スロットマシン101A〜101Eを管理する一台のサーバ102と、現在のジャックポット(以下、JPとする)の額等の各種情報を遊技者に対して報知する外部液晶ディスプレイ103とから構成される。
そして、各スロットマシン101A〜101E及びサーバ102は有線又は無線の電気通信回線104で接続されており、必要なデータを後述のように双方向に通信することが可能となっている。
【0019】
スロットマシン101A〜101Eは、所謂ビデオリールを用いたスロットマシンであり、変動する図柄が有効入賞ライン上に所定の組合せで停止されると、所定量のクレジット等が払い出されるものである。また、第1実施形態に係るスロットマシン101A〜101Eは、ジャックポット当選に対する当選確率に関連する遊技レベルが「レベル0」〜「レベル3」のいずれかに設定されており、設定された遊技レベルに基づいて下部液晶ディスプレイ4に表示される表示内容及びスピーカ5L、5Rから出力される音声が後述のように変化する。また、遊技の開始時において受け付けられた(ベットされた)クレジット数をサーバ102に対して電気通信回線104を介して送信し、遊技の終了時においては遊技結果(今回の遊技で払い出されたクレジット数)を同じくサーバ102に対して送信する。尚、遊技レベルに関しては後に詳細に説明する。
【0020】
一方、サーバ102は、各スロットマシン101A〜101Eで受け付けられた(ベットされた)クレジット数の内、所定割合(第1実施形態では1%)のクレジットをJPとして累積記憶する累積記憶手段(具体的にはRAM92、図7参照)と、各スロットマシン101A〜101Eで遊技が開始された際に、遊技が開始されたスロットマシン101A〜101Eの現在の遊技レベルを変更するか否かの抽選を行う遊技レベル抽選手段(具体的にはCPU90、図7参照)とを有しており、その抽選結果をスロットマシン101A〜101Eに対して電気通信回線104を介して送信する。
【0021】
また、外部液晶ディスプレイ103は、各スロットマシン101A〜101Eが設置されたエリアの例えば上方に位置する壁部に設置され、その表示画面は各スロットマシン101A〜101Eで遊技する全ての遊技者及びスロットマシン101A〜101Eの周囲に位置する者から認視可能となっている。そして、外部液晶ディスプレイ103には後述のようにサーバ102に現在累積されているJPの額が表示される(図15参照)。
【0022】
ここで、遊技レベルについて説明すると、遊技レベルには「レベル0」、「レベル1」、「レベル2」、「レベル3」の4種類のレベルがあり、各スロットマシン101A〜101Eにおいて、それぞれいずれか一の遊技レベルが設定されている。そして、スロットマシン101A〜101Eの遊技開始時に当該スロットマシンの現在の遊技レベルを上昇させるか否かの抽選がサーバ102によって行われ、上昇させると判定された場合に現在設定されている遊技レベルを所定のレベルまで上昇させる(遊技レベルが上昇するパターンはサーバ102での抽選結果に基づいて、「レベル0」→「レベル1」、「レベル1」→「レベル2」、「レベル2」→「レベル3」、「レベル0」→「レベル2」、「レベル1」→「レベル3」、「レベル0」→「レベル3」の6パターンがある(図14参照))。そして、遊技レベルが最も高い「レベル3」となった際に、サーバ102に記憶されたJPの額を払い出す(JPの当選となる)ように構成されている。ここで、遊技レベルの「レベル3」に上昇する確率、即ちJPに当選する確率は、現在の遊技レベルによって異なり、具体的には「レベル0」より「レベル1」が高く、「レベル1」より「レベル2」が高く設定されている(図14参照)。結果として、スロットマシン101A〜101Eで現在設定されている遊技レベルはJPの当選に対する当選確率を示す基準となる。
【0023】
尚、サーバ102は、複数台のスロットマシン101A〜101Eの内、いずれか一つに内蔵して設置することも可能である。また、遊技システム100は、ゲームセンター等の一箇所に並べて設置された複数台のスロットマシンをサーバ102に接続してもよいし、広い地域に分散して設置されたより多数のスロットマシンをサーバ102に接続してもよい。
【0024】
次に、前記遊技システム100を構成するスロットマシン101A〜101Eの概略構成について、スロットマシン101Aを例にして図2乃至図4に基づき説明する。尚、その他のスロットマシン101B〜101Eの構成は、スロットマシン101Aと基本的に同じ構成を有しており、その説明に関しては省略する。図2は第1実施形態に係るスロットマシン101Aの外観を示す斜視図である。図3は第1実施形態に係るスロットマシン101Aの可変表示部21〜25を示す正面図である。図4は第1実施形態に係るスロットマシン101Aの操作パネル8を示す正面図である。
【0025】
図2において、スロットマシン101Aはその全体を形成するキャビネット2を有しており、かかるキャビネット2の前面上部には上部液晶ディスプレイ3が配設され、また、キャビネット2の前面中央部に設けられた機器前面パネル20には下部液晶ディスプレイ4が配設されている。ここに、上部液晶ディスプレイ3及び下部液晶ディスプレイ4については一般に汎用されている液晶ディスプレイから構成されている。
【0026】
また、上部液晶ディスプレイ3の左右には一対のスピーカ5L、5Rが設けられており、スロットマシン101Aの遊技態様に基づいて所定のBGM、音声、効果音等を遊技者に対して出力する。更に、下部液晶ディスプレイ4の下側には、手前側に突出された操作テーブル6が設けられている。操作テーブル6には、左から順に各種ボタンが配置された操作パネル8、硬貨等の遊技媒体を投入するコイン投入部9、紙幣を投入する紙幣投入部10がそれぞれ設けられている。
【0027】
上部液晶ディスプレイ3には、ゲーム方法、当選役の種類とその配当、ゲームに関する各種演出等ゲームに関する情報が表示される。また、下部液晶ディスプレイ4には、遊技者が現在所有するクレジット数や各種演出画像が表示されるとともに、その中央付近には5つの可変表示部21、22、23、24及び25が表示される。そして、各可変表示部21乃至25には、後述する各種の図柄が上方向から下方向に向かってスクロールしながら変動表示されるとともに、所定時間経過後に所定の図柄の組合せにより停止表示される。
【0028】
従って、第1実施形態のスロットマシン101Aは、下部液晶ディスプレイ4の各可変表示部21乃至25を介して表示されることにより実現されるビデオリールをもって、スロットゲーム(通常ゲームとボーナスゲームの2種類のゲームからなる)が行われる所謂ビデオスロットマシンである。尚、第1実施形態に係るスロットゲーム(通常ゲームとボーナスゲーム)では、各可変表示部21乃至25にて停止表示される図柄はそれぞれ3つ(計15個)ある。
具体的には、図3に示すように、可変表示部21乃至25は、第1停止表示領域211、221、231、241、251と第2停止表示領域212、222、232、242、252と第3停止表示領域213、223、233、243、253にそれぞれ区分されており、これらの各停止表示領域211〜213、221〜223、231〜233、241〜243、251〜253に後述の内部抽選による抽選結果に基づいて所定の図柄がそれそれ停止表示される。
【0029】
また、このスロットゲーム(通常ゲームとボーナスゲーム)では、これらの各停止表示領域211〜213、221〜223、231〜233、241〜243、251〜253のうち5つで形成される入賞ラインが20本ある。各入賞ラインでは、有効化されていれば、図柄がそれぞれ停止表示された際に特定の図柄が特定の態様で並んだときに配当が付与される。ここで、各入賞ラインについて説明する。
【0030】
第1の入賞ラインL1は、第2停止表示領域212,222,232,242,252で形成される。第2の入賞ラインL2は、第1停止表示領域211,221,231,241,251で形成される。第3の入賞ラインL3は、第3停止表示領域213,223,233,243,253で形成される。同様に、第4の入賞ラインL4乃至第20の入賞ラインL20についても、各停止表示領域211〜213、221〜223、231〜233、241〜243、251〜253を用いてそれぞれ形成される。
尚、ここでは、上記20本の入賞ラインのうち、後述の各ベットボタン(BET1 PER LINEボタン33、BET3 PER LINEボタン34、BET5 PER LINEボタン35)の操作に基づいて有効化された入賞ラインを、「有効入賞ライン」という。
【0031】
また、操作テーブル6に設けられた操作パネル8には各種操作ボタンが配置されている。図4を用いて具体的に各操作ボタンについて説明すると、かかる操作パネル8の上段には、最も左側から順にCOLLECTボタン31、GAME RULESボタン32が配置されており、また、中段には、最も左側から順にBET1 PER LINEボタン33、BET3 PER LINEボタン34、BET5 PER LINEボタン35、WIN START FEATUREボタン36が配置されており、また、下段には、最も左側から順にPLAY 1LINEボタン37、PLAY 5LINESボタン38、PLAY 20LINESボタン39、GAMBLE RESERVEボタン40が配設されている。
【0032】
ここに、COLLECTボタン31は、通常、ゲーム終了時に押下されるボタンであり、COLLECTボタン31が押下されると、ゲームにて獲得したクレジット数と等価のコインがスロットマシン101A内部に設けられたホッパー(図示せず)を介して、後述のコイン払出口15からコイン受け部16に払い戻される。尚、COLLECTボタン31には、COLLECTスイッチ45が付設されており、COLLECTボタン31の押下に基づきスイッチ信号がCPU50に出力される(図6参照)。
GAME RULESボタン32は、ゲームの操作方法等が不明な場合に押下されるボタンであり、GAME RULESボタン32が押下されると、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4に各種のヘルプ情報が表示される。かかるGAME RULESボタン32には、GAME RULESスイッチ46が付設されており、GAME RULESボタン32の押下に基づきGAME RULESスイッチ46からスイッチ信号がCPU50に出力される(図6参照)。
【0033】
BET1 PER LINEボタン33は、1回押下する毎に、各有効入賞ラインに対して、遊技者の現在所有するクレジットが1ずつベットされるボタンである。このBET1 PER LINEボタン33には、1−BETスイッチ57が付設されており、BET1 PER LINEボタン33が押下されると、その押下に基づき1−BETスイッチ57からCPU50にスイッチ信号が出力される(図6参照)。
【0034】
BET3 PER LINEボタン34は、その押下に基づき、各有効入賞ラインに対して、3ベットでゲームを開始するためのボタンである。かかるBET3 PER LINEボタン34には、3−BETスイッチ58が付設されており、その押下時には3−BETスイッチ58からスイッチ信号がCPU50に出力される(図6参照)。
【0035】
また、BET5 PER LINEボタン35は、その押下に基づき、各有効入賞ラインに対して、5ベットでゲームを開始するためのボタンである。BET5 PER LINEボタン35には、5−BETスイッチ59が付設されており、その押下に基づき5−BETスイッチ59からスイッチ信号がCPU50に出力される(図6参照)。
従って、BET1 PER LINEボタン33、BET3 PER LINEボタン34、BET5 PER LINEボタン35の押下により、有効入賞ラインの1ライン毎にベットされるベット数が決定する。
【0036】
また、WIN START FEATUREボタン36は、後述のボーナスゲームを開始させたり、ボーナスゲームで獲得した配当をクレジットに加算するためのボタンである。かかるWIN START FEATUREボタン36には、WIN・STARTスイッチ47が付設されており、その押下時にはWIN・STARTスイッチ47からスイッチ信号がCPU50に出力される(図6参照)。
【0037】
PLAY 1LINEボタン37は、その押下に基づき、有効入賞ラインの数を「1」としてゲームを開始するためのボタンである。かかるPLAY 1LINEボタン37には、1−LINEスイッチ60が付設されており、その押下に基づき1−LINEスイッチ60からスイッチ信号がCPU50に出力される(図6参照)。
【0038】
PLAY 5LINES38ボタンは、その押下に基づき、有効入賞ラインの数を「5」としてゲームを開始するためのボタンである。かかるPLAY 5LINEボタン38には、5−LINESスイッチ61が付設されており、その押下に基づき5−LINESスイッチ61からスイッチ信号がCPU50に出力される(図6参照)。
【0039】
PLAY 20LINESボタン39は、その押下に基づき、有効入賞ラインの数を「20」としてゲームを開始するためのボタンである。かかるPLAY 20LINESボタン39には、20−LINESスイッチ62が付設されており、その押下に基づき20−LINESスイッチ62からスイッチ信号がCPU50に出力される(図6参照)。
【0040】
従って、PLAY 1LINEボタン37、PLAY 5LINESボタン38、PLAY 20LINESボタン39の押下により、有効化される入賞ラインの数が決定する。
【0041】
この点、PLAY 1LINEボタン37が押下されると、前記した第1の入賞ラインL1が有効化される。また、PLAY 5LINESボタン38が押下されると、第1の入賞ラインL1〜第5の入賞ラインL5が有効化される。また、PLAY 20LINESボタン39が押下されると、第1の入賞ラインL1〜第20の入賞ラインL20の全てが有効化される。
【0042】
また、PLAY 1LINEボタン37、PLAY 5LINESボタン38、PLAY 20LINESボタン39は、それらが押下されることに基づき現在のベット数と当該有効入賞ラインの数でゲームを開始すべく、下部液晶ディスプレイ4の各可変表示部21乃至25にて各図柄の変動表示が開始されるスタートボタンの役割も有する。
【0043】
GAMBLE RESERVEボタン40は、席を離れる際に押下したり、ボーナスゲームが終了した後にダブルダウンゲームに移行させるためのボタンである。ここで、ダブルダウンゲームとは、ボーナスゲームで獲得したクレジットを使用して行われるゲームであるが、その詳細については省略する。
GAMBLE RESERVEボタン40には、GAMBLE・RESERVEスイッチ48が付設されており、その押下に基づきGAMBLE・RESERVEスイッチ48からスイッチ信号がCPU50に出力される(図6参照)。
【0044】
コイン投入部9には、コインセンサ49が配置されており、コイン投入部9にコインが投入されると、コインセンサ49を介してコイン検出信号がCPU50に出力され(図6参照)、投入されたコイン相当分のクレジットが加算される。また、紙幣投入部10には、紙幣センサ67が配置されており、紙幣投入部10に紙幣が投入されると、紙幣センサ67を介して紙幣検出信号がCPU50に出力され(図6参照)、投入された紙幣相当分のクレジットが加算される。
【0045】
また、キャビネット2の下部には、コイン払出口15が形成されるとともに、コイン払出口15から払い出されたコインを受けるコイン受け部16が設けられている。コイン払出口15の内部には、コインを1枚毎に排出可能なホッパー71とセンサ等より構成される後述のコイン検出部73が配置されており(図6参照)、コイン検出部73はコイン払出口15から払い出されるコインの枚数を検出する。また、コインを直接払い出す代わりに、コインの枚数(価値)を記載したレシート状のものを排出するように構成しても良い。その際には、遊技者は排出されたレシートを遊技店のカウンター等に持参することにより景品等との交換が可能となる。
【0046】
続いて、図5に基づき、通常ゲーム及びボーナスゲームの際に下部液晶ディスプレイ4の各可変表示部21乃至25にてスクロールしながら可変表示される図柄例について説明する。図5において、第1リール帯111で示された図柄の列は可変表示部21にて可変表示される図柄の列、第2リール帯112で示された図柄の列は可変表示部22にて可変表示される図柄の列、第3リール帯113で示された図柄の列は可変表示部23にて可変表示される図柄の列、第4リール帯114で示された図柄の列は可変表示部24にて可変表示される図柄の列、第5リール帯115で示された図柄の列は可変表示部25にて可変表示される図柄の列である。
尚、第1リール帯111乃至第5リール帯115で示された図柄の列の画像を形成するためのドットデータは液晶駆動回路74内の画像ROMに格納されている。
【0047】
ここに、第1リール帯111乃至第5リール帯115で示された図柄の列は、互いに異なる図柄の配列を有しており、これらの各図柄の列は、「LOBSTER」、「SHARK」、「FISH」、「PUNK」、「OCTOPUS」、「CRAB」、「WORM」、「A」、「K」、「Q」、「J」、「WILD」、「SARDINE」の13種の図柄が適宜組み合わされて構成されている。
【0048】
この点、「LOBSTER」とは、ロブスターの図柄を示している。また、「SHARK」、「FISH」、「PUNK」、「OCTOPUS」、「CRAB」、「WORM」、「SARDINE」とは、それぞれ鮫、魚、ギターを持つ人、蛸、蟹、虫、鰯の図柄をそれぞれ示している。また、「A」、「K」、「Q」、「J」、「WILD」とは、各英字の図柄を示している。
【0049】
そして、「LOBSTER」、「SHARK」、「FISH」、「PUNK」、「OCTOPUS」、「CRAB」、「WORM」、「A」、「K」、「Q」、「J」は、前記した第1乃至第20入賞ラインL1〜L20に沿って左端から所定数停止表示された場合に、予め定められたクレジット数が遊技者の所有するクレジットとして追加される。
また、「SARDINE」は、所謂スキャッターシンボルであり、有効入賞ラインに関係なく、可変表示部21乃至25であわせて2つ以上停止表示されると、予め定められたクレジット数が遊技者の所有するクレジットとして追加される。更に、後述するように、「SARDINE」はボーナスゲームに移行するためのボーナスゲーム移行シンボルでもあり、有効入賞ラインに関係なく、可変表示部21乃至25であわせて4つ以上停止表示された場合に、ボーナスゲームに移行することができるものである。尚、第1実施形態のスロットマシン101A〜101Eで行われるボーナスゲームは所謂フリーゲームであり、所定回数分のゲーム(例えば15ゲーム)をクレジットを消費することなく行うことが可能となっている。
また、「WILD」は「SARDINE」(スキャッターシンボル)以外の図柄の代わりとなる所謂ワイルドシンボルである。
【0050】
そして、これらの第1リール帯111乃至第5リール帯115で示された図柄の列は、PLAY 1LINEボタン37、PLAY 5LINESボタン38、PLAY 20LINESボタン39のいずれかが押下され、ゲームが開始されると、各可変表示部21乃至25において上方向から下方向へとスクロール表示され、所定時間経過後に3つの図柄がそれぞれの可変表示部で停止表示される。
更に、前記各図柄の複数種類の組合せに基づき各種の当選役が予め設定されており、当選役に対応する図柄の組合せが有効入賞ライン上で停止した際に、当選役に応じて配当がクレジットに加算される。また、入賞ラインに関係なく「SARDINE」が4つ以上同時に停止表示された場合にはボーナスゲームに移行する。
【0051】
次に、遊技システム100の制御系に係る構成について図6及び図7に基づき説明する。ここで、図6は遊技システム100の特にスロットマシン101Aの制御系を模式的に示すブロック図、図7は遊技システム100の特にサーバ102の制御系を模式的に示すブロック図である。
【0052】
図6に示すように、遊技システム100を構成するスロットマシン101Aの制御系は、基本的に、CPU50を核として構成されており、CPU50にはROM51及びRAM52が接続されている。ROM51は、後述するメイン処理プログラム、通常ゲーム処理プログラム、ボーナスゲーム処理プログラム、停止表示図柄を抽選するための図柄抽選テーブル、停止表示される図柄の組合せに基づく当選役、及び当選役に基づいて払い出すクレジットを設定する配当テーブル、スロットマシン101Aの図柄変動時に行われる予告演出を現在設定されている遊技レベルに基づいて選択する予告演出選択テーブル(図12参照)、スロットマシン101Aの下部液晶ディスプレイ4の背景色を現在設定されている遊技レベルに基づいて選択する背景色選択テーブル(図13参照)、演出時においてスピーカより出力されるキャラクタの音声データ、その他スロットマシン101Aの制御上必要な各種のプログラム、データテーブル等が格納されている。また、RAM52は、現在遊技者が所有するクレジット数、スロットマシン101Aで現在設定する遊技レベル(「レベル0」、「レベル1」、「レベル2」、「レベル3」のいずれか)、及びCPU50で演算された各種データを一時的に記憶しておくメモリである。
【0053】
また、CPU50には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路53及び分周器54が接続されており、また、乱数を発生する乱数発生器55及び乱数サンプリング回路56が接続されている。乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた乱数は、当選役等の各種の抽選に使用される。更に、CPU50には、COLLECTボタン31に付設されるCOLLECTスイッチ45、GAME RULESボタン32に付設されるGAME・RULESスイッチ46、BET1 PER LINEボタン33に付設される1−BETスイッチ57、BET3 PER LINEボタン34に付設される3−BETスイッチ58、BET5 PER LINEボタン35に付設される5−BETスイッチ59、WIN START FEATUREボタン36に付設されるWIN・STARTスイッチ47、PLAY 1LINEボタン37に付設される1−LINEスイッチ60、PLAY 5LINESボタン38に付設される5−LINESスイッチ61、PLAY 20LINESボタン39に付設される20−LINESスイッチ62、及び、GAMBLE RESERVEボタン40に付設されるGAMBLE RESERVEスイッチ48が、それぞれ接続されている。CPU50は、各ボタンの押下により各スイッチから出力されるスイッチ信号に基づき、各ボタンに対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。
【0054】
更に、CPU50には、コイン投入部9に配置されるコインセンサ49及び紙幣投入部10に配置される紙幣センサ67が、それぞれ接続されている。コインセンサ49はコイン投入部9から投入されたコインを検出し、CPU50はコインセンサ49から出力されるコイン検出信号に基づき投入されたコイン枚数を演算する。紙幣センサ67は、紙幣投入部10から投入された紙幣の種類・額を検出し、CPU50は紙幣センサ67から出力される紙幣検出信号に基づき紙幣の額と等価なクレジット数を演算する。
【0055】
CPU50には、ホッパー駆動回路70を介してホッパー71が接続されている。CPU50から駆動信号がホッパー駆動回路70に出力されると、ホッパー71は、所定枚数のコインをコイン払出口15から払い出す。
また、CPU50には、払出完了信号回路72を介してコイン検出部73が接続されている。コイン検出部73はコイン払出口15の内部に配置されており、コイン払出口15から所定枚数のコインが払い出されたことを検出した場合には、コイン検出部73からコイン払出検出信号が払出完了信号回路72に出力され、これに基づき払出完了信号回路72は、CPU50に対して払出完了信号を出力する。更に、CPU50には、液晶駆動回路74を介して上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4が接続されており、CPU50により、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4を制御している。
【0056】
この点、液晶駆動回路74は、プログラムROM、画像ROM、画像制御CPU、ワークRAM、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)及びビデオRAMなどで構成されている。そして、プログラムROMには、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ4での表示に関する画像制御用プログラムや各種選択テーブルが格納されている。また、画像ROMには、例えば、下部液晶ディスプレイ4(又は可変表示部21乃至25)で表示される第1リール帯111乃至第5リール帯115、現在設定されている遊技レベルに対応する演出画像(図19〜図22参照)など、画像を形成するためのドットデータが格納されている。
【0057】
また、CPU50には、LED駆動回路77を介してLED78が接続されている。LED78は、スロットマシン101Aの前面にて多数配設されて各種の演出を行う際に、CPU50からの駆動信号に基づきLED駆動回路77により点灯制御されるものである。特に、第1実施形態に係るスロットマシン101Aでは、ボーナスゲーム時等にLED78を点灯させ演出を盛り上げる。
【0058】
また、音出力回路79及びスピーカ5L、5RがCPU50に接続されており、スピーカ5L、5Rは、音出力回路79からの出力信号に基づき各種演出を行う際に音声や効果音を発生するものである。特に、第1実施形態に係るスロットマシン101Aでは、図柄変動中に所定の確率で行われる予告演出の際に現在の遊技レベルを報知する音声を出力する。
【0059】
また、CPU50には、通信回路63が接続されている。通信回路63はサーバ102と通信を行う為の通信手段であり、所定のタイミングでサーバ102に対して必要なデータを送信し、また、サーバ102から送信されたデータを受信する。
【0060】
また、ROM51には、図8に示すように、乱数値に基づいて可変表示部21〜25の各停止表示領域211〜213、221〜223、231〜233、241〜243、251〜253(図3参照)に停止表示される図柄を決定する図柄抽選テーブル51Aと、各停止表示領域に停止表示された図柄の当選役と配当とを記憶した配当テーブル51Bと、スロットマシン101Aの図柄変動時に行われる予告演出を現在設定される遊技レベルに基づいて選択する際に使用する予告演出選択テーブル51C(図12参照)と、スロットマシン101Aの下部液晶ディスプレイ4の背景色を現在設定される遊技レベルに基づいて選択する際に使用する背景色選択テーブル51D(図13参照)と、前記演出時においてスピーカ5L、5Rより出力されるキャラクタの音声データが記憶された音声データ記憶領域51Eが格納されている。尚、予告演出選択テーブル51C、背景色選択テーブル51D及び図柄変動時に行われる予告演出については後に詳細に説明する。
【0061】
一方、RAM52には、図9に示すように、現在において遊技者が所有するクレジット数が記憶される所有クレジット数記憶領域52Aと、「レベル0」、「レベル1」、「レベル2」、「レベル3」の内、現在スロットマシン101Aに設定されている遊技レベルが記憶される設定遊技レベル記憶領域52Bが設けられている。
尚、上記においてはスロットマシン101Aの制御系について特に示したが、スロットマシン101B〜101Eの制御系に関しても、スロットマシン101Aと同様の制御系を有する。
【0062】
一方、図7示すように、遊技システム100を構成するサーバ102の制御系は、基本的に、CPU90を核として構成されており、CPU90にはROM91及びRAM92が接続されている。ROM91は、後述するメイン処理プログラム、遊技レベル抽選処理プログラム、接続された各スロットマシン101A〜101Eにおける遊技レベルの変更を抽選するための遊技レベル抽選テーブル(図14参照)、その他サーバ102の制御上必要な各種のプログラム、データテーブル等が格納されている。また、RAM92は、現在までに累積されたJPの額、接続された各スロットマシン101A〜101Eの遊技レベル及び当選状況を管理する為の管理データ及びCPU90で演算された各種データを一時的に記憶しておくメモリである。
【0063】
また、CPU90には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路93及び分周器94が接続されており、また、乱数を発生する乱数発生器95及び乱数サンプリング回路96が接続されている。乱数サンプリング回路96を介してサンプリングされた乱数は、スロットマシン101A〜101Eの遊技レベルの変更に関する抽選に使用される。
【0064】
更にCPU90には、液晶駆動回路97が接続されており、液晶駆動回路97に対して外部液晶ディスプレイ103が接続されている。そして、CPU90により、外部液晶ディスプレイ103を制御している。ここで、外部液晶ディスプレイ103は、前記したように各スロットマシン101A〜101Eが設置されたエリアの例えば上方に位置する壁部に設置され、サーバ102のRAM92に現在累積されているJPの額が表示される。
【0065】
この点、液晶駆動回路97は液晶駆動回路74と同様に、プログラムROM、画像ROM、画像制御CPU、ワークRAM、VDP及びビデオRAMなどで構成されている。そして、プログラムROMには、外部液晶ディスプレイ103での表示に関する画像制御用プログラムや各種選択テーブルが格納されている。また、画像ROMには、例えば、外部液晶ディスプレイ103で表示されるJPのクレジット数に関する画像(図15参照)などを形成するためのドットデータが格納されている。
【0066】
また、CPU90には、通信回路98が接続されている。通信回路98はスロットマシン101A〜101Eと通信を行う為の通信手段であり、所定のタイミングでスロットマシン101A〜101Eに対して必要なデータを送信し、また、スロットマシン101A〜101Eから送信されたデータを受信する。
【0067】
また、ROM91には、図10に示すように、乱数値に基づいて各スロットマシン101A〜101Eの遊技開始時に設定されている遊技レベルを変更するか否かを決定する遊技レベル抽選テーブル91A(図14参照)が格納されている。尚、遊技レベル抽選テーブル91Aについては後に詳細に説明する。
【0068】
一方、RAM92には、図11に示すように、現在までに累積されているJPの額が記憶される累積JP額記憶領域92Aと、各スロットマシン101A〜101Eから遊技終了後に送信される遊技結果に基づいて、各スロットマシン101A〜101Eの遊技レベルや当選役の当選状況を管理する為の管理データが記憶されるスロットマシン管理データ記憶領域92Bが設けられている。
【0069】
次に、スロットマシン101AのROM51に記憶された予告演出選択テーブル51Cについて説明する。図12は第1実施形態に係る予告演出選択テーブル51Cについて示した図である。
予告演出選択テーブル51Cは、スロットマシン101Aにて5つの可変表示部21乃至25を使用して通常ゲームを行う際に、図柄の変動中に所定の割合で発生する予告演出の選択に使用されるテーブルである。ここで、第1実施形態に係るスロットマシンでは、図柄変動時に今回の遊技でボーナスゲームに当選(「SARDIN」の図柄が4つ以上停止表示)する可能性を予告する予告演出が所定の確率で発生する。特に、その演出内容はスロットマシン101Aで現在設定されている遊技レベルに対応する画像及び音声を用いた予告演出が行われる。
【0070】
図12に示すように、例えば、スロットマシン101Aの遊技レベルとして「レベル0」が設定されている場合について説明すると、下部液晶ディスプレイ4で「男(ノーマル)」のキャラクタを用いた予告演出が行われ、普通の服のみを身につけた男性の画像120(図19参照)が表示されるとともに、「レベル0だ」と、男性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。
また、スロットマシン101Aの遊技レベルとして「レベル1」が設定されている場合について説明すると、下部液晶ディスプレイ4で「男(剣所持)」のキャラクタを用いた予告演出が行われ、鎧と剣を身につけた男性の画像121(図20参照)が表示されるとともに、「レベル1だ」と、男性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。
また、スロットマシン101Aの遊技レベルとして「レベル2」が設定されている場合について説明すると、下部液晶ディスプレイ4で「女(ノーマル)」のキャラクタを用いた予告演出が行われ、普通の服のみを身につけた女性の画像122(図21参照)が表示されるとともに、「レベル2よ」と、女性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。
また、スロットマシン101Aの遊技レベルとして「レベル3」が設定されている場合、即ちJPに当選した場合について説明すると、下部液晶ディスプレイ4で「女(杖所持)」のキャラクタを用いたJP当選演出が必ず行われ、帽子とマントと杖を身につけた女性の画像123(図22参照)が表示されるとともに、「おめでとう!」と、女性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。
【0071】
次に、スロットマシン101AのROM51に記憶された背景色選択テーブル51Dについて説明する。図13は第1実施形態に係る背景色選択テーブル51Dについて示した図である。
背景色選択テーブル51Dは、スロットマシン101Aにて5つの可変表示部21乃至25を使用して通常ゲームを行う際に、下部液晶ディスプレイ4に表示される演出画像の背景色の色調の選択に使用されるテーブルである。ここで、第1実施形態に係るスロットマシンでは、演出画像の背景色はスロットマシン101Aで現在設定されている遊技レベルに対応する色調により設定される。
【0072】
図13に示すように、例えば、スロットマシン101Aの遊技レベルとして「レベル0」が設定されている場合について説明すると、青色の色調からなる背景色により各種演出が行われる。
また、スロットマシン101Aの遊技レベルとして「レベル1」が設定されている場合について説明すると、緑色の色調からなる背景色により各種演出が行われる。
また、スロットマシン101Aの遊技レベルとして「レベル2」が設定されている場合について説明すると、黄色の色調からなる背景色により各種演出が行われる。
また、スロットマシン101Aの遊技レベルとして「レベル3」が設定されている場合、即ちJPに当選した場合について説明すると、赤色の色調からなる背景色により各種演出が行われる。
【0073】
従って、遊技者は下部液晶ディスプレイ4に表示された画像(背景色含む)やスピーカ5L、5Rより出力された音声等の内容に基づいて、現在のスロットマシン101A〜101Eで設定されている遊技レベルを遊技者やその周囲にいる者が認知することが可能となり、また、遊技レベル毎に設定された様々な予告演出及び背景色により遊技を行うことができる。更に、遊技レベルが高く設定されたスロットマシン101A〜101Eでは、近い内にJPに当選するかもしれないという期待感を遊技者、並びにスロットマシン101A〜101Eの周囲にいる者に抱かせることが可能となり、遊技意欲が向上する。
【0074】
次に、ROM91に記憶された遊技レベル抽選テーブル91Aについて説明する。図14は第1実施形態に係る遊技レベル抽選テーブル91Aについて示した図である。
遊技レベル抽選テーブル91Aは、スロットマシン101A〜101Eのそれぞれの遊技開始時においてスロットマシン101A〜101Eで現在設定されている遊技レベルを他のレベルに変更するか否かをスロットマシン101A〜101E毎に判定する際に使用されるテーブルである。具体的には、現在設定されている遊技レベルと乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた0〜499までの乱数値とを用いた抽選結果によって以下のように判定される。
【0075】
例えば、遊技が開始されるスロットマシン101A〜101Eで現在設定されている遊技レベルが「レベル0」である場合には、サンプリングされた乱数値が0で遊技レベルを「レベル3」に上昇、即ちJPに当選させると判定される。また、サンプリングされた乱数値が1〜10の範囲で遊技レベルを「レベル2」に上昇させると判定される。また、サンプリングされた乱数値が11〜110の範囲で遊技レベルを「レベル1」に上昇させると判定される。また、サンプリングされた乱数値が111〜499の範囲で遊技レベルを上昇させないと判定される。
【0076】
更に、遊技が開始されるスロットマシン101A〜101Eで現在設定されている遊技レベルが「レベル1」である場合には、サンプリングされた乱数値が0〜9の範囲で遊技レベルを「レベル3」に上昇、即ちJPに当選させると判定される。また、サンプリングされた乱数値が10〜109の範囲で遊技レベルを「レベル2」に上昇させると判定される。また、サンプリングされた乱数値が110〜499の範囲で遊技レベルを上昇させないと判定される。
【0077】
更に、遊技が開始されるスロットマシン101A〜101Eで現在設定されている遊技レベルが「レベル2」である場合には、サンプリングされた乱数値が0〜99の範囲で遊技レベルを「レベル3」に上昇、即ちJPに当選させると判定される。また、サンプリングされた乱数値が100〜499の範囲で遊技レベルを上昇させないと判定される。
【0078】
そして、判定結果は該当するスロットマシン101A〜101Eに対して送信され、スロットマシン101A〜101Eは送信された判定結果に基づいて遊技レベルを新たに設定し、設定された遊技レベルに基づいて演出等を行う。尚、「レベル3」に上昇したスロットマシン101A〜101Eは、次回の遊技開始時には「レベル0」にリセットされることとなる。
【0079】
ここで、遊技レベルの「レベル3」に上昇する確率、即ちJPに当選する確率は、現在スロットマシン101A〜101Eで設定されている遊技レベルによって異なり、具体的には「レベル0」が1/500であり、「レベル1」が1/50であり、「レベル2」が1/5となっている。結果として、スロットマシン101A〜101Eで現在設定されている遊技レベルが高いほどJPの当選に対する当選確率が高いこととなり、高い遊技レベルが設定されたスロットマシン101A〜101Eでは、JPの当選に対する遊技者の期待が向上する。
【0080】
次に、サーバ102に接続された外部液晶ディスプレイ103に表示される表示画面107について説明する。図15は第1実施形態に係る外部液晶ディスプレイ103の表示画面107について示した図である。
外部液晶ディスプレイ103の表示画面107には、サーバ102のRAM92の累積JP額記憶領域92Aに現在記憶されるJPの額(クレジット数)を示すJP額表示部108が設けられている。従って、各スロットマシン101A〜101Eで遊技する遊技者及びスロットマシン101A〜101Eの周囲に位置する者は、JPに当選した際に獲得できるクレジット数を認知することが可能となり、遊技意欲が向上する。
【0081】
次に、前記構成を有する第1実施形態に係る遊技システム100におけるスロットマシン101A〜101Eの制御用CPU50が実行するスロットマシン側の遊技処理プログラム、及びサーバ102の制御用CPU90が実行するサーバ側の遊技処理プログラムについて図16に基づき説明する。尚、これら図16にフローチャートで示される各プログラムは、スロットマシン101A〜101Eが備えているROM51やRAM52、又はサーバ102が備えているROM91やRAM92に記憶されており、スロットマシン制御用CPU50又はサーバ制御用CPU90により実行される。
【0082】
先ず、図16に基づいてスロットマシン101A〜101E側の遊技処理プログラムについて説明すると、ステップ(以下、「S」と略記する)1において、遊技の開始操作がなされたか否かが判定される。この判定処理は、RAM52の所有クレジット数記憶領域52Aに記憶されたクレジット数が少なくとも1以上の状態で、BET1 PER LINEボタン33の操作、BET3 PER LINEボタン34の操作、BET5 PER LINEボタン35の操作、PLAY 1LINEボタン37の操作、PLAY 5LINESボタン38の操作、PLAY 20LINESボタン39の操作に基づいて、1−BETスイッチ57、3−BETスイッチ58、5−BETスイッチ59、1−LINEスイッチ60、5−LINESスイッチ61、20−LINESスイッチ62から出力されたスイッチ信号を受け付けることにより遊技が開始されると判定される。
そして、遊技開始の操作がなされていないと判定された場合(S1:NO)には、開始の操作がなされるまで待機する一方、遊技開始の操作がなされたと判定された場合(S1:YES)には、S2において消費(ベット)されたクレジット数を所有クレジット数記憶領域52Aから減算する。
【0083】
S3では、スロットマシン101A〜101Eで遊技が開始されたことを指示する遊技開始信号をサーバ102に対して送信する。また、同時に今回のゲームで消費(ベット)されたクレジット数を指示する信号をサーバ102に対して送信する。それに伴って、サーバ102では、JP額の加算と後述のようにスロットマシン101A〜101Eの遊技レベルの上昇に関する抽選が行われる(S102、S103)。
【0084】
そして、S4においてはサーバ102から送信された遊技レベル情報を受信する。ここで、遊技レベル情報はスロットマシン101A〜101Eで新たに設定される遊技レベルに関する情報(例えば、No.3(接続されたスロットマシン101Cを特定する識別番号)の遊技レベルを「レベル1」から「レベル2」に上昇等)であり、サーバ102で行われる遊技レベルの上昇に関する抽選の結果、遊技レベルを上昇させるか上昇させないかに関わらず送信される。
【0085】
次に、S5では前記S4で受信した遊技レベル情報に基づいてスロットマシン101A〜101Eの遊技レベルが新たに設定される。具体的には、設定遊技レベル記憶領域52Bに設定される遊技レベル(「レベル0」、「レベル1」、「レベル2」、「レベル3」のいずれか)が新たに記憶され、また、下部液晶ディスプレイ4に設けられたレベル表示部130(図19〜図22参照)の表示を新たな遊技レベルに対応して更新する。
ここで、レベル表示部130は現在のスロットマシン101A〜101Eに設定されているレベルを表示する表示部であり、左右方向に長さが変化する棒グラフによってスロットマシン101A〜101Eに現在設定されている遊技レベルが「レベル0」、「レベル1」、「レベル2」、「レベル3」のいずれかであるかが視覚的に容易に判定可能となっている。具体的には、棒グラフの長さが0のときには、そのスロットマシンは「レベル0」に設定されていることを示す。また、棒グラフの長さが一段階伸びているときには、そのスロットマシンは「レベル1」に設定されていることを示す。また、棒グラフの長さが二段階伸びているときには、そのスロットマシンは「レベル2」に設定されていることを示す。そして、棒グラフの長さが最大まで伸びているときには、そのスロットマシンは「レベル3」に設定されていること、即ちJPに当選したことを示す。
【0086】
続いてS6ではシンボル決定処理を行う。ここでは、通常ゲームにおいて、第1の入賞ラインL1上に停止表示される図柄を、各可変表示部21乃至25毎に決定している。具体的には、前記したように各可変表示部21乃至25毎に対応する5つの乱数値を、乱数サンプリング回路56によりサンプリングし、図柄抽選テーブル51AからコードNo.を決定する。更に、コードNo.と第1リール帯111〜第5リール帯115とに基づいて、各可変表示部21乃至25毎に停止表示される図柄を決定する。
【0087】
そして、有効入賞ライン上に停止表示される図柄が決定されると、S7において、役判定処理を行う。役判定処理では、前記S6において決定された図柄と配当テーブル51Bに基づき、当選役及びその配当が決定される。
【0088】
その後、S8において、前記S1にて受け付けられた1−LINEスイッチ60、5−LINESスイッチ61、20−LINESスイッチ62から出力されたスイッチ信号に基づいて、可変表示部21乃至25にて各図柄のスクロールが行われる。
【0089】
続いてS9では、可変表示部21〜25にて図柄が停止する前の変動段階において、所定の確率でボーナスゲームの当選を予告する予告演出を発生させる予告演出処理が行われる。尚、予告演出処理については後に詳細に説明する。
【0090】
その後、図柄がスクロールしている可変表示部21乃至25における各図柄のスクロールが停止される(S10)。そして、S11においては今回のゲームにおける遊技結果(いずれかの当選役に当選したか否か)がサーバ102に対して送信される。
【0091】
更に、S12においては、S10で各可変表示部21乃至25にて停止表示された当選役の図柄組合せに従って、配当テーブル51Bに基づいて決定された配当に相当するクレジットが払い出される。更に、前記S4でサーバ102から遊技レベルを新たに「レベル3」に上昇させる旨の遊技レベル情報を受信した場合、即ち、JPの当選を指示された場合には、RAM92の累積JP額記憶領域92Aに記憶された額に相当するクレジットを遊技者に対して払い出す。尚、払い出されたクレジットは所有クレジット数記憶領域52Aに記憶され、その後、COLLECTボタン31が押下されると、記憶されるクレジット数と等価のコインがスロットマシン101A〜101E内部に設けられたホッパー71を介して、コイン払出口15からコイン受け部16に払い戻される。
【0092】
また、S13では現在設定されている遊技レベルが「レベル3」であるか否か、即ち今回のゲームでサーバ102からJPの当選を指示されたか否かが判定され、現在設定されている遊技レベルが「レベル3」である場合には、現在のスロットマシン101A〜101Eに設定されている遊技レベルを「レベル0」に新たに設定する。その後、当該遊技処理について終了する。
尚、今回のゲームにおいてボーナスゲームに当選した場合(「SARDIN」の図柄が可変表示部21乃至25において、有効入賞ラインに関係なく、同時に4つ以上停止表示した場合)には、前記S1〜S13の通常ゲームの遊技処理が終了した後に所定回数のフリーゲームからなるボーナスゲームの遊技処理が実行される。ここで、ボーナスゲームの遊技処理に関しては公知であり、その詳細は省略する。
【0093】
次に、図16に基づいてサーバ102側の遊技処理プログラムについて説明すると、先ずS101において、前記S3でスロットマシン101A〜101Eから送信された遊技開始信号を受信する。更に、遊技開始信号と併せて、遊技開始信号を送信したスロットマシン101A〜101Eが今回のゲームで消費(ベット)したクレジット数を指示する信号に関しても受信する。
【0094】
S102では、前記S101で受信したクレジット数に基づいて、JPの額を更新する。具体的には、スロットマシン101A〜101Eで新たに消費(ベット)されたクレジット数の1%に当たるクレジット数(例えば、200クレジットがベットされた場合には2クレジット)を累積JP額記憶領域92Aのクレジット数に加算する。また、サーバ102は外部液晶ディスプレイ103の表示画面107に表示されるJP額表示部108のクレジット数を更新する(図15参照)。
【0095】
続いて、S103では前記S101で乱数値に基づいた内部抽選を行うとともに、遊技開始信号を受信したスロットマシン101A〜101Eの遊技レベルを上昇させるか否かを判定する後述の遊技レベル抽選処理が行われる。尚、遊技レベル抽選処理に関しては後に詳細に説明する。
【0096】
そして、S104では前記S103の遊技レベル抽選処理に基づく遊技レベル情報を遊技開始信号を受信したスロットマシン101A〜101Eに対して送信する。ここで、遊技レベル情報は遊技が開始されるスロットマシン101A〜101Eで新たに設定される遊技レベルに関する情報(例えば、No.3(接続されたスロットマシン101Cを特定する識別番号)の遊技レベルを「レベル1」から「レベル2」に上昇等)であり、遊技レベルを上昇させるか上昇させないかに関わらず送信される。この際、特に「レベル3」に上昇するとした遊技レベル情報を送信する場合には、現在の累積JP額記憶領域92Aに記憶されるJP額を併せて送信し、その払い出しを指示する。
【0097】
更に、S105ではスロットマシン101A〜101Eの今回のゲームにおける遊技結果(いずれかの当選役に当選したか否か)に関する情報を受信する。その後、今回のスロットマシンの遊技に基づいてスロットマシン管理データ記憶領域92Bに記憶された管理データの更新を行う(S106)。ここで、管理データには接続された5台のスロットマシン101A〜101E毎に、現在の遊技レベル、JPの当選確率、ペイアウト率等が記憶されており、S105で受信した遊技結果に基づいて、JPの当選確率やペイアウト率等のデータを更新する。尚、前記S103で「レベル3」に上昇する(JPに当選する)と判定されたスロットマシン101A〜101Eに関しては、該当するスロットマシンの遊技レベルを新たに「レベル0」として更新する。その後、当該遊技処理について終了する。
【0098】
次に、前記S9の「予告演出処理」のサブ処理について説明する。図17は本実施形態に係る各スロットマシン101A〜101EのCPU50が実行する「予告演出処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【0099】
予告演出処理で、先ずS21においてCPU50は、RAM52の設定遊技レベル記憶領域52Bから前記S5で設定された現在のスロットマシン101A〜101Eの設定遊技レベルを取得する。
【0100】
その後、S22では前記S21で取得された遊技レベルが「レベル3」であるか否かが判定される。そして、「レベル3」であると判定された場合(S22:YES)には、予告演出選択テーブル51C(図12参照)及び背景色選択テーブル51D(図13参照)に基づいて「レベル3」に対応する演出内容と背景色を選択し(S23)、選択された内容に従って下部液晶ディスプレイ4に画像を表示するとともに、スピーカ5L、5Rから音声を出力し、JPの当選演出を行う(S24)。ここで、図22はスロットマシン101A〜101Eが「レベル3」の遊技レベルとなった場合、即ちJPに当選した場合に下部液晶ディスプレイ4に表示されるJP当選演出の表示画面を示したものである。
【0101】
図22に示すように、JPに当選した場合には、杖とマントと帽子を身につけた女性の画像123が約2秒間表示されるとともに、同時に「おめでとう!」と、女性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。また、「JP当選」の文字列127が下部液晶ディスプレイ4に表示される。更に、下部液晶ディスプレイ4の背景画像は赤を色調とした背景色が用いられる。
【0102】
一方、「レベル3」でないと判定された場合(S22:NO)には、今回の図柄変動において予告演出を行うか否かが判定される。ここで、予告演出を行うか否かはスロットマシン101A〜101Eで別途行われる内部抽選によって決定される。そして、予告演出を行うと判定された場合(S25:YES)には、S26へ移行する。それに対し、予告演出を行わないと判定された場合(S25:NO)には、当該予告演出処理を終了する。
【0103】
また、S26では前記S21で取得された遊技レベルが「レベル2」であるか否かが判定される。そして、「レベル2」であると判定された場合(S26:YES)には、予告演出選択テーブル51C(図12参照)及び背景色選択テーブル51D(図13参照)に基づいて「レベル2」に対応する演出内容と背景色を選択し(S27)、選択された内容に従って下部液晶ディスプレイ4に画像を表示するとともに、スピーカ5L、5Rから音声を出力し、予告演出を行う(S28)。ここで、図21はスロットマシン101A〜101Eが「レベル2」の遊技レベルである場合に下部液晶ディスプレイ4に表示される予告演出の表示画面を示したものである。
【0104】
図21に示すように、遊技レベルが「レベル2」に設定された状態で予告演出が行われるには、普通の服を身につけた女性の画像122が約2秒間表示されるとともに、同時に「レベル2よ」と、女性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。また、「Level2」の文字列126が下部液晶ディスプレイ4に表示される。更に、下部液晶ディスプレイ4の背景画像は黄を色調とした背景色が用いられる。
【0105】
一方、「レベル2」でないと判定された場合(S26:NO)には、続いてS29で前記S21で取得された遊技レベルが「レベル1」であるか否かが判定される。そして、「レベル1」であると判定された場合(S29:YES)には、予告演出選択テーブル51C(図12参照)及び背景色選択テーブル51D(図13参照)に基づいて「レベル1」に対応する演出内容と背景色を選択し(S30)、選択された内容に従って下部液晶ディスプレイ4に画像を表示するとともに、スピーカ5L、5Rから音声を出力し、予告演出を行う(S31)。ここで、図20はスロットマシン101A〜101Eが「レベル1」の遊技レベルである場合に下部液晶ディスプレイ4に表示される予告演出の表示画面を示したものである。
【0106】
図20に示すように、遊技レベルが「レベル1」に設定された状態で予告演出が行われるには、剣と鎧を身につけた男性の画像121が約2秒間表示されるとともに、同時に「レベル1だ」と、男性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。また、「Level1」の文字列125が下部液晶ディスプレイ4に表示される。更に、下部液晶ディスプレイ4の背景画像は緑を色調とした背景色が用いられる。
【0107】
また、「レベル1」でもないと判定された場合(S29:NO)、即ち前記S21で取得された遊技レベルが「レベル0」であると判定された場合には、予告演出選択テーブル51C(図12参照)及び背景色選択テーブル51D(図13参照)に基づいて「レベル0」に対応する演出内容と背景色を選択し(S32)、選択された内容に従って下部液晶ディスプレイ4に画像を表示するとともに、スピーカ5L、5Rから音声を出力し、予告演出を行う(S33)。ここで、図19はスロットマシン101A〜101Eが「レベル0」の遊技レベルである場合に下部液晶ディスプレイ4に表示される予告演出の表示画面を示したものである。
【0108】
図19に示すように、遊技レベルが「レベル0」に設定された状態で予告演出が行われるには、普通の服を身につけた男性の画像120が約2秒間表示されるとともに、同時に「レベル0だ」と、男性の声がスピーカ5L、5Rから出力される。また、「Level0」の文字列124が下部液晶ディスプレイ4に表示される。更に、下部液晶ディスプレイ4の背景画像は青を色調とした背景色が用いられる。その後、当該予告演出処理を終了する。
【0109】
次に、前記S103の「遊技レベル抽選処理」のサブ処理について説明する。図18は本実施形態に係るサーバ102のCPU90が実行する「遊技レベル抽選処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【0110】
遊技レベル抽選処理においては、先ずS111において前記S101で遊技開始信号を受信したスロットマシン101A〜101Eの現在設定されている遊技レベルを、スロットマシン管理データ記憶領域92Bに記憶された管理データから取得する。
【0111】
その後、S112において乱数サンプリング回路96により乱数値を0〜499の範囲でサンプリングする。そして、S113では遊技を開始するスロットマシン101A〜101Eの遊技レベルを上昇させるか否かが判定される。
遊技レベルを上昇させるか否かの判定は、前記S111で取得された現在設定される遊技レベルと、前記S112で取得した乱数値と、に基づいて遊技レベル抽選テーブル91A(図14参照)を用いて行われる。
例えば、現在設定される遊技レベルが「レベル0」の場合であって、取得した乱数値が「80」であった場合には、スロットマシン101A〜101Eの遊技レベルを「レベル0」から「レベル1」に上昇させると判定される。また、現在設定される遊技レベルが「レベル2」の場合であって、取得した乱数値が「338」であった場合には、スロットマシン101A〜101Eの遊技レベルを上昇させることなく「レベル2」とすると判定される。
【0112】
次に、スロットマシン101A〜101Eの遊技レベルの抽選結果に基づいて、スロットマシン管理データ記憶領域92Bに記憶された管理データの更新を行う(S114)。ここで、管理データには接続された5台のスロットマシン101A〜101E毎に、現在の遊技レベル、JPの当選確率、ペイアウト率等が記憶されており、S113の遊技レベルの上昇判定結果に基づいて、今回新たに更新するスロットマシン101A〜101Eに対して新たな遊技レベルを更新する。その後、当該遊技レベル抽選処理を終了する。
【0113】
以上説明した通り第1実施形態に係る遊技システム100では、スロットマシン101A〜101Eにおいて現在設定される遊技レベルに対応する演出を用いた遊技処理を行う(S21〜S33)とともに、サーバ102では接続されたスロットマシン101A〜101Eの遊技開始に合わせて現在設定される遊技レベルを変更するか否かの抽選を行う(S111〜S114)。そして、特にサーバ102によって遊技レベルが「レベル3」に上昇すると判定した場合には、JPの当選となったことを該当するスロットマシン101A〜101Eに対して指示し(S104)、スロットマシン101A〜101Eは累積JP額記憶領域92Aに記憶された現在のJPの額に相当するクレジットを払い出す(S12)ので、JP当選に対する遊技者の期待感を向上させた多彩な遊技が可能となる。
また、現在の設定された遊技レベルに対応した様々な演出パターンに従って遊技を行うことが可能となっているので、遊技者を飽きさせることのない多彩な遊技が実現可能である。
また、下部液晶ディスプレイ4のレベル表示部130において、現在スロットマシンで設定されている遊技レベルがそのレベルにあるかを示すので、スロットマシン101A〜101Eで遊技を行う遊技者及びこれからスロットマシン101A〜101Eで遊技を行う者に対して現在のスロットマシン101A〜101Eで設定された遊技レベルを認知させることができる。従って、それらの者に対してジャックポットに当選する期待感を向上させる。
更に、ジャックポットに当選する確率が高い遊技レベル(例えば「レベル2」)に基づく遊技状態を、ゲームをまたがって継続して維持させることが可能となるので、スロットマシン101A〜101Eで遊技を行う遊技者及びこれからスロットマシン101A〜101Eで遊技を行う者に対してもその遊技意欲を向上させることが可能となる。
【0114】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る遊技システムについて図23に基づいて説明する。尚、以下の説明において上記図1乃至図22の第1実施形態に係る遊技システム100の構成と同一符号は、前記第1実施形態に係る遊技システム100の構成と同一あるいは相当部分を示すものである。
【0115】
この第2実施形態に係る遊技システムの概略構成は、第1実施形態に係る遊技システム100とほぼ同じ構成である。また、各種制御処理も第1実施形態に係る遊技システム100とほぼ同じ制御処理である。
ただし、第1実施形態に係る遊技システム100が、スロットマシン101A〜101Eにおいて通常のスロットゲームに関する抽選処理(S6〜S7)を行う前に、サーバ102において遊技レベルの上昇に関する抽選処理を行い(S103)、新たな遊技レベルの設定を行っている(S5)のに対し、第2実施形態に係る遊技システムは、先ずスロットマシン101A〜101Eにおいて通常のスロットゲームに関する抽選処理を行った後に、サーバ102において遊技レベルの上昇に関する抽選処理を行い、その後に新たな遊技レベルの設定を行う点が異なっている。
【0116】
以下に、第2実施形態に係る遊技システムにおけるスロットマシン101A〜101Eの制御用CPU50が実行するスロットマシン側の遊技処理プログラム、及びサーバ102の制御用CPU90が実行するサーバ側の遊技処理プログラムについて図23に基づき説明する。尚、これら図23にフローチャートで示される各プログラムは、スロットマシン101A〜101Eが備えているROM51やRAM52、又はサーバ102が備えているROM91やRAM92に記憶されており、スロットマシン制御用CPU50又はサーバ制御用CPU90により実行される。
【0117】
先ず、図23に基づいて第2実施形態に係るスロットマシン101A〜101E側の遊技処理プログラムについて説明すると、S201において、遊技の開始操作がなされたか否かが判定される。この判定処理は、RAM52の所有クレジット数記憶領域52Aに記憶された現在のクレジット数が少なくとも1以上の状態で、BET1 PER LINEボタン33の操作、BET3 PER LINEボタン34の操作、BET5 PER LINEボタン35の操作、PLAY 1LINEボタン37の操作、PLAY 5LINESボタン38の操作、PLAY 20LINESボタン39の操作に基づいて、1−BETスイッチ57、3−BETスイッチ58、5−BETスイッチ59、1−LINEスイッチ60、5−LINESスイッチ61、20−LINESスイッチ62から出力されたスイッチ信号を受け付けることにより遊技が開始されると判定される。
そして、遊技開始の操作がなされていないと判定された場合(S201:NO)には、開始の操作がなされるまで待機する一方、遊技開始の操作がなされたと判定された場合(S201:YES)には、S202において消費(ベット)されたクレジット数を所有クレジット数記憶領域52Aから減算する。
【0118】
続いてS203ではシンボル決定処理を行う。ここでは、通常ゲームにおいて、第1の入賞ラインL1上に停止表示される図柄を、各可変表示部21乃至25毎に決定している。具体的には、前記したように各可変表示部21乃至25毎に対応する5つの乱数値を、乱数サンプリング回路56によりサンプリングし、図柄抽選テーブル51AからコードNo.を決定する。更に、コードNo.と第1リール帯111〜第5リール帯115とに基づいて、各可変表示部21乃至25毎に停止表示される図柄を決定する。
【0119】
そして、有効入賞ライン上に停止表示される図柄が決定されると、S204において、役判定処理を行う。役判定処理では、前記S203において決定された図柄と配当テーブル51Bに基づき、当選役及びその配当が決定される。
【0120】
その後、S205では、スロットマシン101A〜101Eで遊技が開始されたことを指示する遊技開始信号をサーバ102に対して送信する。また、同時に今回のゲームで消費(ベット)されたクレジット数を指示する信号をサーバ102に対して送信する。それに伴って、サーバ102では、JP額の加算と後述のようにスロットマシン101A〜101Eの遊技レベルの上昇に関する抽選が行われる(S302、S303)。
【0121】
そして、S206においてはサーバ102から送信された遊技レベル情報を受信する。ここで、遊技レベル情報はスロットマシン101A〜101Eで新たに設定される遊技レベルに関する情報(例えば、No.3(接続されたスロットマシン101Cを特定する識別番号)の遊技レベルを「レベル1」から「レベル2」に上昇等)であり、サーバ102で行われる遊技レベルの上昇に関する抽選の結果、遊技レベルを上昇させるか上昇させないかに関わらず送信される。
【0122】
次に、S207では前記S4で受信した遊技レベル情報に基づいてスロットマシン101A〜101Eの遊技レベルが新たに設定される。具体的には、設定遊技レベル記憶領域52Bに設定される遊技レベル(「レベル0」、「レベル1」、「レベル2」、「レベル3」のいずれか)が新たに記憶され、また、下部液晶ディスプレイ4に設けられたレベル表示部130(図19〜図22参照)の表示を新たな遊技レベルに対応して更新する。
【0123】
尚、以下にS208〜S214で行われる処理に関しては、第1実施形態に係るスロットマシン101A〜101E側の遊技処理プログラムに係るS8〜S14の処理(図16参照)と同様の処理であり、その説明は省略する。
【0124】
次に、図23に基づいて第2実施形態に係るサーバ102側の遊技処理プログラムについて説明すると、先ずS301において、前記S205でスロットマシン101A〜101Eから送信された遊技開始信号を受信する。更に、遊技開始信号と併せて、遊技開始信号を送信したスロットマシン101A〜101Eが今回のゲームで消費(ベット)したクレジット数を指示する信号に関しても受信する。
【0125】
S302では、前記S301で受信したクレジット数に基づいて、JPの額を更新する。具体的には、スロットマシン101A〜101Eで新たに消費(ベット)されたクレジット数の1%に当たるクレジット数(例えば、200クレジットがベットされた場合には2クレジット)を累積JP額記憶領域92Aのクレジット数に加算する。また、サーバ102は外部液晶ディスプレイ103の表示画面107に表示されるJP額表示部108のクレジット数を更新する(図15参照)。
【0126】
続いて、S303では前記S301で乱数値に基づいた内部抽選を行うとともに、遊技開始信号を受信したスロットマシン101A〜101Eの遊技レベルを上昇させるか否かを判定する前記遊技レベル抽選処理が行われる。尚、遊技レベル抽選処理に関しては図18を用いて既に説明したのでその説明は省略する。
【0127】
そして、S304では前記S303の遊技レベル抽選処理に基づく遊技レベル情報を遊技開始信号を受信したスロットマシン101A〜101Eに対して送信する。ここで、遊技レベル情報は遊技が開始されるスロットマシン101A〜101Eで新たに設定される遊技レベルに関する情報(例えば、No.3(接続されたスロットマシン101Cを特定する識別番号)の遊技レベルを「レベル1」から「レベル2」に上昇等)であり、遊技レベルを上昇させるか上昇させないかに関わらず送信される。この際、特に「レベル3」に上昇するとした遊技レベル情報を送信する場合には、現在の累積JP額記憶領域92Aに記憶されるJP額を併せて送信し、その払い出しを指示する。
【0128】
尚、以下にS305〜S306で行われる処理に関しては、第1実施形態に係るサーバ102側の遊技処理プログラムに係るS105〜S106の処理(図16参照)と同様の処理であり、その説明は省略する。
【0129】
以上説明した通り第2実施形態に係る遊技システム100では、スロットマシン101A〜101Eにおいて現在設定される遊技レベルに対応する演出を用いた遊技処理を行うとともに、サーバ102では接続されたスロットマシン101A〜101Eの遊技開始に合わせて現在設定される遊技レベルを変更するか否かの抽選を行う。そして、特にサーバ102によって遊技レベルが「レベル3」に上昇すると判定した場合には、JPの当選となったことを該当するスロットマシン101A〜101Eに対して指示し(S304)、スロットマシン101A〜101Eは累積JP額記憶領域92Aに記憶された現在のJPの額に相当するクレジットを払い出す(S212)ので、JP当選に対する遊技者の期待感を向上させた多彩な遊技が可能となる。
また、現在の設定された遊技レベルに対応した様々な演出パターンに従って遊技を行うことが可能となっているので、遊技者を飽きさせることのない多彩な遊技が実現可能である。
また、下部液晶ディスプレイ4のレベル表示部130において、現在スロットマシンで設定されている遊技レベルがそのレベルにあるかを示すので、スロットマシン101A〜101Eで遊技を行う遊技者及びこれからスロットマシン101A〜101Eで遊技を行う者に対して現在のスロットマシン101A〜101Eで設定された遊技レベルを認知させることができる。従って、それらの者に対してジャックポットに当選する期待感を向上させる。
更に、ジャックポットに当選する確率が高い遊技レベル(例えば「レベル2」)に基づく遊技状態を、ゲームをまたがって継続して維持させることが可能となるので、スロットマシン101A〜101Eで遊技を行う遊技者及びこれからスロットマシン101A〜101Eで遊技を行う者に対してもその遊技意欲を向上させることが可能となる。
【0130】
尚、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、第1及び第2実施形態においては、スロットマシン101A〜101Eで設定されている遊技レベルは、遊技者が変更することとなっても継続して設定されることとなっているが、COLLECTボタン31が押下されて貯留されるクレジットが全て払い出された後には、遊技レベルを「レベル0」にリセットすることとしても良い。
【0131】
また、第1及び第2実施形態においては、ボーナスゲームの当選に係る予告演出を現在設定される遊技レベルに基づいて変化させることとしているが、ボーナスゲームの予告演出に関わらずその他の演出を変化させることとしても良い。
例えば、高い遊技レベルに設定された場合には、有効入賞ライン上に「A−A−A−A−Q」と一旦表示された場合に、最後に停止された「Q」の図柄を「A」の図柄に変更してより高い当選役に当選させる演出を行っても良い。
また、設定された遊技レベルに従って、ボーナスゲームのゲーム内容を変化させることとしても良い。
更に、演出内容を変化させるのではなく、当選役の抽選を行う図柄抽選テーブル51Aを変更し、より高い遊技レベルに設定されるほど、当選役に当選し易くすることとしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】第1実施形態に係る遊技システムの概略構成図である。
【図2】第1実施形態に係るスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図3】第1実施形態に係るスロットマシンの可変表示部を示す正面図である。
【図4】第1実施形態に係るスロットマシンの操作テーブルを示す正面図である。
【図5】第1リール帯乃至第5リール帯により可変表示部にて可変表示される図柄の列を示した模式図である。
【図6】第1実施形態に係る遊技システムの特にスロットマシンの制御系を模式的に示すブロック図である。
【図7】第1実施形態に係る遊技システムの特にサーバの制御系を模式的に示すブロック図である。
【図8】第1実施形態に係るスロットマシンのROMの各記憶領域を示した図である。
【図9】第1実施形態に係るスロットマシンのRAMの各記憶領域を示した図である。
【図10】第1実施形態に係るサーバのROMの各記憶領域を示した図である。
【図11】第1実施形態に係るサーバのRAMの各記憶領域を示した図である。
【図12】第1実施形態に係る予告演出選択テーブルについて示した図である。
【図13】第1実施形態に係る背景色選択テーブルについて示した図である。
【図14】第1実施形態に係る遊技レベル抽選テーブルについて示した図である。
【図15】第1実施形態に係る外部液晶ディスプレイの表示画面について示した図である。
【図16】第1実施形態に係る遊技システムの遊技処理プログラムのフローチャートである。
【図17】第1実施形態に係るスロットマシンの予告演出処理プログラムのフローチャートである。
【図18】第1実施形態に係るサーバの遊技レベル抽選処理プログラムのフローチャートである。
【図19】遊技レベルが「レベル0」に設定された状態においてボーナスゲームの予告演出の際に下部液晶ディスプレイに表示される画像を示す正面図である。
【図20】遊技レベルが「レベル1」に設定された状態においてボーナスゲームの予告演出の際に下部液晶ディスプレイに表示される画像を示す正面図である。
【図21】遊技レベルが「レベル2」に設定された状態においてボーナスゲームの予告演出の際に下部液晶ディスプレイに表示される画像を示す正面図である。
【図22】JPに当選演出の際に下部液晶ディスプレイに表示される画像を示す正面図である。
【図23】第2実施形態に係る遊技システムの遊技処理プログラムのフローチャートである。
【0133】
4 下部液晶ディスプレイ
21〜25 可変表示部
50 CPU
51 ROM
51C 予告演出選択テーブル
51D 背景色選択テーブル
52 RAM
52B 設定遊技レベル記憶領域
90 CPU
91 ROM
91A 遊技レベル抽選テーブル
92 RAM
92A 累積JP額記憶領域
100 遊技システム
101A〜101E スロットマシン
102 サーバ
130 レベル表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技媒体を受け付ける受付手段と、遊技者の操作を受け付ける操作手段と、所定の報知を行う報知手段と、前記操作手段の操作情報と操作情報に基づいて生じる遊技結果とに基づいて所定価値分の遊技媒体を払い出す払出手段と、を有する複数の遊技端末と、
前記複数の遊技端末と通信可能に接続され、前記複数の遊技端末において前記受付手段に受け付けられた遊技媒体の価値の内、所定価値分を累積記憶する累積記憶手段を有するサーバと、からなる遊技システムにおいて、
前記遊技端末は、
前記遊技端末の遊技状態と前記サーバから送信された遊技レベル指示情報とに基づいて、前記報知手段を制御する報知制御手段と、
前記サーバから送信された払出指示情報に基づいて、前記累積記憶手段に記憶された累積所定価値分の遊技媒体を払い出す累積遊技媒体払出手段と、
を備え、
前記サーバは、
前記複数の遊技端末毎に複数段階からなる遊技レベルの内、一の遊技レベルを設定するサーバ側遊技レベル設定手段と、
前記複数の遊技端末毎に前記サーバ側遊技レベル設定手段により設定されている前記遊技レベルを変更するか否かを抽選する遊技レベル抽選手段と、
前記遊技レベル抽選手段の抽選結果に基づいて、前記複数の遊技端末に遊技レベルを指示する遊技レベル指示情報を送信する遊技レベル指示手段と、
いずれかの前記遊技端末の前記遊技レベルが所定のレベルに変更されるか否かを判定する遊技レベル判定手段と、
前記遊技レベル判定手段によって所定のレベルに変更されると判定された場合に、所定のレベルに変更される前記遊技端末に対して前記累積記憶手段に記憶された累積所定価値分の遊技媒体を払い出すことを指示する払出指示情報を送信する累積遊技媒体払出指示手段と、
を備えることを特徴とする遊技システム。
【請求項2】
前記遊技端末は、前記サーバから送信された遊技レベル指示情報に指示された前記遊技レベルの表示を行う指示遊技レベル表示手段を有することを特徴とする請求項1に記載の遊技システム。
【請求項3】
前記遊技端末は、
前記サーバから送信された遊技レベル指示情報に基づいて複数段階からなる遊技レベルの内、一の遊技レベルを設定する遊技機側遊技レベル設定手段と、
前記遊技機側遊技レベル設定手段に設定された遊技レベルに基づいて遊技を制御する遊技制御手段と、
を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技システム。
【請求項4】
前記遊技端末は、前記遊技機側遊技レベル設定手段により設定される前記遊技レベルの表示を行う設定遊技レベル表示手段を有することを特徴とする請求項3に記載の遊技システム。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の前記遊技システムに用いられる遊技端末。
【請求項6】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の前記遊技システムに用いられるサーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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