遊技機およびシミュレーションプログラム
【課題】普通図柄の表示態様と遊技者の遊技内容との関連性を高め、遊技の興趣を向上させる遊技機を提供する。
【解決手段】 本発明に係る遊技機は、普通電動役物と、通過ゲート１３を遊技球が通過したことを契機として液晶表示装置２１における普通図柄を一定時間変動表示させる副制御回路３００のサブＣＰＵ３０１とを備え、サブＣＰＵ３０１は、メインＣＰＵ２０１の決定した図柄が所定の態様ではなかった場合、第１の時間の間、液晶表示装置２１における普通図柄を変動表示させ、一方、メインＣＰＵ２０１の決定した図柄が所定の態様であった場合、第１の時間よりも長い第２の時間の間、液晶表示装置２１における普通図柄を変動表示させる手段を含み、普通電動役物は、始動口とは別個に設けられていることを特徴とする。
【解決手段】 本発明に係る遊技機は、普通電動役物と、通過ゲート１３を遊技球が通過したことを契機として液晶表示装置２１における普通図柄を一定時間変動表示させる副制御回路３００のサブＣＰＵ３０１とを備え、サブＣＰＵ３０１は、メインＣＰＵ２０１の決定した図柄が所定の態様ではなかった場合、第１の時間の間、液晶表示装置２１における普通図柄を変動表示させ、一方、メインＣＰＵ２０１の決定した図柄が所定の態様であった場合、第１の時間よりも長い第２の時間の間、液晶表示装置２１における普通図柄を変動表示させる手段を含み、普通電動役物は、始動口とは別個に設けられていることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、遊技機およびこれらのシミュレーションプログラムに関し、特に可変入賞装置が配置されたパチンコ遊技機およびこれらのシミュレーションプログラムに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来より、遊技者にとって不利な第２の状態から遊技者にとって有利な第１の状態に変化可能な電動チューリップ（可変入賞装置）を備えたパチンコ遊技機があった。
【０００３】
上記遊技機には、普通図柄の変動表示および停止表示が可能な変動表示手段（普通図柄表示装置）と、遊技球が通過ゲートを通過したことを契機として所定の抽選を行う遊技制御手段とが備えられており、当該遊技制御手段にて所定の抽選が行われると、上記普通図柄表示装置においては、一定時間の変動表示が行われ、その後、当該遊技制御手段の抽選結果に応じた停止図柄が表示されるようになっている。そして、可変入賞装置は、上記抽選に当選したことを示す停止図柄が普通図柄表示装置に表示された場合に、遊技者にとって不利な第２の状態から遊技者にとって有利な第１の状態へと変化するようになっている。
【０００４】
なお、遊技が単調となることを防ぐために、上記遊技制御手段による抽選に当選した場合は、当該抽選にはずれた場合に比べて上記普通図柄表示装置における普通図柄の変動表示時間を短縮させる遊技機も知られている（例えば、特許文献１）。
【特許文献１】特開２００２−１５９６８５号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、特許文献１の発明では、遊技制御手段の抽選結果に応じて普通図柄表示装置における普通図柄の変動表示時間を異ならせることはできるものの、遊技者の遊技内容に影響を与える程のものではなかった。
【０００６】
すなわち、普通図柄表示装置における普通図柄の表示態様がどのようになろうとも、普通図柄の表示態様と遊技内容との関連性がなく、盛り上がりに欠けるものがあった。
【０００７】
そこで、本発明は、普通図柄の表示態様と遊技者の遊技内容との関連性を高め、遊技の興趣を向上させる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
上記課題を解決するため、請求項１に記載の本発明の遊技機は、特別図柄の変動表示および停止表示が可能な特別図柄表示装置（液晶表示装置２１）と、普通図柄の変動表示および停止表示が可能な普通図柄表示装置（液晶表示装置２１，普通図柄表示領域２１ｂ）と、遊技領域（遊技領域２ｂ）に設けられ、遊技球の通過が可能な通過部材（通過ゲート１３）と、遊技領域に設けられ、遊技球の入賞が可能な始動口（始動口１７）と、遊技領域に設けられ、遊技球が入賞し易い第１の状態と遊技球が入賞し難い第２の状態とに変化可能な可変入賞装置（普通電動役物１８）と、通過部材を遊技球が通過したことを契機として、普通図柄表示装置に停止表示させる図柄を決定する停止図柄決定手段（主制御回路２００のメインＣＰＵ２０１）と、停止図柄決定手段によって停止表示させる図柄が決定された場合に、普通図柄表示装置における普通図柄を一定時間変動表示させるとともに、当該変動表示の終了後、停止図柄決定手段によって決定された図柄を停止表示させる普通図柄表示制御手段（副制御回路３００のサブＣＰＵ３０１）と、停止図柄決定手段により決定され、且つ、普通図柄表示装置に停止表示された図柄が所定の態様であった場合、可変入賞装置を第１の状態に切り替える遊技制御手段（主制御回路２００のメインＣＰＵ２０１）と、始動口に遊技球が入賞したことを契機として、特別図柄表示装置における特別図柄を変動表示させる特別図柄表示制御手段（副制御回路３００のサブＣＰＵ３０１）とを備え、普通図柄表示制御手段は、停止図柄決定手段の決定した図柄が所定の態様ではなかった場合、第１の時間の間、普通図柄表示装置における普通図柄を変動表示させ、一方、停止図柄決定手段の決定した図柄が所定の態様であった場合、第１の時間よりも長い第２の時間の間、普通図柄表示装置における普通図柄を変動表示させる変動表示時間制御手段（副制御回路３００のサブＣＰＵ３０１）を含み、可変入賞装置は、始動口とは別個に設けられていることを特徴とする。
【０００９】
このように、可変入賞装置は始動口とは別個に設けられている。また、普通図柄表示装置における変動時間が長い場合（第２の時間の場合）は、普通図柄表示装置に所定の態様が表示されて可変入賞装置が第１の状態となるようになっている。
【００１０】
そのため遊技者は、通常は始動口を狙って遊技球を打ち出し、普通図柄表示装置における変動時間が長いと判断した場合には、可変入賞装置が第１の状態となるということを見越して当該可変入賞装置に狙いを切り替えることができる。これにより、普通図柄表示装置の変動表示時間に対する遊技者の関心が高まるとともに、普通図柄表示装置における普通図柄の表示態様と遊技者の遊技内容との関連性が高まり、遊技の興趣をより向上させることができる。
【００１１】
請求項２に記載の本発明は、請求項１に記載の発明の構成に加えて、遊技領域の周縁に遊技球の進行を制限する遊技球進行制限部（弾性部材３０）を備え、可変入賞装置は、遊技進行制限部に衝突した遊技球が流下しやすい位置に設けられていることを特徴とする。
【００１２】
このように、可変入賞装置を、いわゆる遊技球を右打ちしたときに入賞しやすい位置に設けたので、始動口と可変入賞装置の位置の違いがより明確となる。そのため、遊技者は、普通図柄の表示態様の違いによる遊技内容の変化をより明確に意識することができ、遊技者の参加意識を高めることができる。
【００１３】
請求項３に記載の本発明は、請求項１または２に記載の発明の構成に加えて、遊技制御手段は、通常の遊技状態と比べて遊技者にとって有利な特定遊技状態（大当り遊技状態）の制御、および通常の遊技状態（通常遊技状態）と比べて特定遊技状態となりやすい特別遊技状態の制御を行うことが可能であり、変動表示時間制御手段は、遊技制御手段により特別遊技状態の制御が行われている場合、普通図柄表示装置における普通図柄の変動表示時間を第１の時間とすることを特徴とする。
【００１４】
このように、特別遊技状態の制御中においては、普通図柄の変動表示時間を短くするので、遊技内容に不都合を与えることはない。
【００１５】
請求項４に記載の本発明のシミュレーションプログラムは、遊技機のシミュレーションをコンピュータ（コンピュータ端末９６０）に実行させるシミュレーションプログラム（シミュレーションプログラム９５０）であって、コンピュータに、遊技球の通過が可能な通過部材、遊技球の入賞が可能な始動口、および遊技球が入賞し易い第１の状態と遊技球が入賞し難い第２の状態とに変化可能な可変入賞装置を有する遊技領域を模した画像を画面に表示する画像表示機能と、特別図柄の変動表示および停止表示が可能な特別図柄表示装置を模した画像を画面に表示する特別図柄表示機能と、普通図柄の変動表示および停止表示が可能な普通図柄表示装置を模した画像を画面に表示する普通図柄表示機能と、通過部材を遊技球が通過したことを契機として、普通図柄表示機能に停止表示させる図柄を決定する停止図柄決定機能と、停止図柄決定機能によって停止表示させる図柄が決定された場合に、普通図柄表示機能における普通図柄を一定時間変動表示させるとともに、当該変動表示の終了後、停止図柄決定機能によって決定された図柄を停止表示させる普通図柄表示制御機能と、停止図柄決定機能により決定され、且つ、普通図柄表示機能に停止表示された図柄が所定の態様であった場合、可変入賞装置を第１の状態に切り替える遊技制御機能と、始動口に遊技球が入賞したことを契機として、特別図柄表示機能における特別図柄を変動表示させる特別図柄表示制御機能とを実行させ、普通図柄表示制御機能は、停止図柄決定機能の決定した図柄が所定の態様ではなかった場合、第１の時間の間、普通図柄表示機能における普通図柄を変動表示させ、一方、停止図柄決定機能の決定した図柄が所定の態様であった場合、第１の時間よりも長い第２の時間の間、普通図柄表示機能における普通図柄を変動表示させる変動表示時間制御機能を含み、可変入賞装置は、始動口とは別個に設けられていることを特徴とするシミュレーションプログラム。
【００１６】
このように、可変入賞装置は始動口とは別個に設けられている。また、普通図柄表示機能における変動時間が長い場合（第２の時間の場合）は、普通図柄表示機能に所定の態様が表示されて可変入賞装置が第１の状態となるようになっている。
【００１７】
そのため遊技者は、通常は始動口を狙って遊技球を打ち出し、普通図柄表示機能における変動時間が長いと判断した場合には、可変入賞装置が第１の状態となるということを見越して当該可変入賞装置に狙いを切り替えることができる。これにより、普通図柄表示機能の変動表示時間に対する遊技者の関心が高まるとともに、普通図柄表示機能における普通図柄の表示態様と遊技者の遊技内容との関連性が高まり、遊技の興趣をより向上させることができる。
【発明の効果】
【００１８】
本発明によれば以下の効果を奏することができる。
【００１９】
すなわち、本発明によれば、普通図柄の表示態様と遊技者の遊技内容との関連性が高まり、遊技の興趣を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２０】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
【００２１】
以下、本実施の形態における弾球遊技機（以下、遊技機という）１の構成について、図面を参照しながら説明する。図１〜図１９は、プリペイドカード方式を適用した遊技機１の一実施の形態を示している。
【００２２】
図１は本実施の形態に係る遊技機の構成を示す斜視図、図２は図１に示した遊技機の遊技盤を示す正面図、図３は図１に示した遊技機の制御系を示すブロック図、図４は本実施の形態に係る遊技機の主制御回路の処理手順を示すフローチャート、図５は本実施の形態に係るスイッチ入力検出処理の処理手順を示すフローチャート、図６は本実施の形態に係る普通図柄関連スイッチ入力検出処理の処理手順を示すフローチャート、図７は本実施の形態に係る特別図柄制御処理の処理手順を示すフローチャート、図８は本実施の形態に係る特別図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャート、図９は本実施の形態に係る普通図柄制御処理の処理手順を示すフローチャート、図１０は本実施の形態に係る普通図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャート、図１１は本実施の形態に係る普通図柄変動時間管理処理の処理手順を示すフローチャート、図１２は本実施の形態に係る普通図柄表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャート、図１３は本実施の形態に係る普通電役開放処理の処理手順の前段を示すフローチャート、図１４は本実施の形態に係る普通電役開放処理の処理手順の後段を示すフローチャート、図１５は本実施の形態に係る変動表示パターン選択テーブルの一例を示す図、図１６は本実施の形態に係る普通電役関連パターン選択テーブルの一例を示す図、図１７は本実施の形態に係るコマンド受信割込処理の処理手順を示すフローチャート、図１８は本実施の形態に係る遊技機の副制御回路によるメイン処理の処理手順を示すフローチャート、図１９は（ａ）〜（ｃ）は普通図柄表示領域における普通図柄の表示態様の一例を示す説明図、図２０は本発明のシミュレーションプログラムを内蔵するコンピュータ端末を示す図である。
【００２３】
最初に、パチンコ遊技機（遊技機）１の構成について、図１および図２を参照しながら説明する。なお、図１は本実施の形態に係る遊技機の構成を示す斜視図であり、図２は本実施の形態に係る遊技盤の正面図である。
【００２４】
図１および図２に示すように、パチンコ遊技機（遊技機）１は、遊技盤２ａ（図２）が装着されるベースドア３ａがヒンジ（図示せず）を介して島設備に固定されるベース枠３ｂに回動可能に取り付けられ（すなわち、ベースドア３ａは、ベースドア３ａの一方端を回動支点として支持されて当該ベース枠３ｂに開閉可能に取り付けられる。）、これらベースドア３ａおよびベース枠３ｂで遊技機本体３が構成されている。そして、このような遊技機本体３に対して、遊技盤２ａを視認可能に被うガラス扉４、およびガラス扉４の下側に位置する皿ユニット５が取り付けられている。これらガラス扉４および皿ユニット５は、その一端が遊技機本体３に回動可能に軸支されており、他端が遊技機本体３に係合するようになっている。
【００２５】
遊技盤２ａ（図２）は、レール６に包囲され、遊技球の流下が可能な遊技領域２ｂを有している。そして、その遊技領域２ｂには、多数の遊技くぎや風車などの障害物（図示せず）、一般入賞口１２、通過ゲート１３、大入賞口１５、アウト口１６、始動口１７、可変翼１８ａ，１８ｂを備えた普通電動役物（可変入賞装置）１８からなる遊技部材が配置されている。
【００２６】
また、遊技盤２ａの背面には、演出画像（例えば、遊技状態に対応したアニメーションやその他の報知情報など。以下、「演出情報画像」という。）等を表示可能な表示領域２１ａを備えた表示装置である液晶表示装置（ＬＣＤ）２１が配置されている。
【００２７】
なお、液晶表示装置２１の表示領域２１ａは、演出画像を表示する領域と、普通図柄の変動表示を行う普通図柄表示領域（普通図柄表示装置）２１ｂと、特別図柄（識別図柄）の変動表示を行う特別図柄表示領域（特別図柄表示装置）とからなっている。
【００２８】
また、遊技盤２ａが透明である本実施の形態では、液晶表示装置２１の表示領域２１ａが遊技盤２ａを通して視認可能に配置されている。ここで、液晶表示装置２１にかえて、例えばＣＲＴ（陰極線管）あるいはプラズマディスプレイ等を用いることもできる。
【００２９】
ここで、一般入賞口１２は、遊技球が入賞すると所定の数の遊技球が払い戻される装置、通過ゲート１３は、遊技球が通過したことを契機として普通図柄表示領域２１ｂに表示される複数の図柄を変動および停止させるための装置、大入賞口１５は、特別図柄表示領域の停止時における特別図柄の組み合わせが予め設定された特定の図柄の組み合わせ（大当り表示態様）となって特定遊技状態（特定遊技状態とは、いわゆる大当りが発生した状態をいう。以下、「大当り遊技状態」という。）に移行した場合に、所定の設定に従って所定条件の下所定回数だけ扉が開閉（すなわち、所定時間内に大入賞口１５の特定領域を通過する遊技球数が１以上である場合に限り（いわゆるパンクが発生しない限り）所定回数だけ大入賞口１５が開放し、遊技球を受け入れ易い開放状態と、受け入れ難い閉鎖状態とに所定回数だけ変化する。なお、開放状態と、閉鎖状態とに変化する動作をラウンド動作という。）するように制御される装置である。
【００３０】
可変翼１８ａ，１８ｂを備えた普通電動役物１８は、遊技球の受け入れ口を有しており、遊技球が入賞し易い第１の状態と遊技球が入賞し難い第２の状態とに変化可能になっている。
【００３１】
ここで、第２の状態とは、可変翼１８ａ，１８ｂが閉じて遊技球が普通電動役物１８に入りにくくなる状態のことである。一方、第１の状態とは、可変翼１８ａ，１８ｂが逆八字状に開口して遊技球が普通電動役物１８に入りやすくなる状態のことである。
【００３２】
なお、通常時において普通電動役物１８は、第２の状態となっている。また、上述の始動口１７や普通電動役物１８に遊技球が入賞すると、特別図柄表示領域に表示される特別図柄が変動および停止するようになっている。
【００３３】
また、本実施の形態においては、図２に示すように、上記普通電動役物１８の上方に遊技球の進行を阻害する遮断部材２５が配置されているため、特に第２の状態時における普通電動役物１８への入賞が難しくなっている。
【００３４】
また、アウト口１６は、一般入賞口１２、始動口１７、普通電動役物１８、大入賞口１５の何れにも入賞しなかった遊技球が流入して回収される装置である。
【００３５】
ガラス扉４の下方には、図１に示すように皿ユニット５が配置されている。皿ユニット５の上部に、払い出された遊技球および遊技領域に打ち込まれる遊技球が貯留される上皿５ａが配置されているとともに、皿ユニット５の下部に、払い出しにより上皿５ａからオーバーフローした遊技球が貯留される下皿５ｂが配置されている。また、上皿５ａの所定の位置に、遊技終了時などにおいて上皿５ａに貯留された遊技球を下皿５ｂに移動させて取り出す場合に操作されるシャッタレバー８が設けられている。
【００３６】
皿ユニット５の右側には、レール６を介して遊技盤２ａの遊技領域２ｂへ遊技球を打ち込む際に回動操作されるハンドル７が設けられている。ハンドル７には遊技球の打出を停止するストップボタン（図示せず）が設けられている。
【００３７】
遊技者が上記ハンドル７を回転して打ち出し操作をすることにより、上皿５ａ中の遊技球が、打球供給装置（図示せず）により打出装置９０（図３参照）に送出されて、当該打出装置９０によりレール６に沿って遊技領域２ｂに打出される。
【００３８】
ここで、ハンドル７を時計回りの方向に大きく回動して遊技球が強く打ち出されるように操作することもできる（以下、「右打ち」という。）。これにより、遊技球を遊技領域２ｂの右側に配置された普通電動役物１８（図２）に向けて打ち出すことができる。
【００３９】
また、遊技領域２ｂの周縁、すなわち、レール６の至端部には、遊技球の進行を制限する弾性部材（遊技球進行制限部）３０が備えられている。
【００４０】
そして、普通電動役物１８は、当該弾性部材３０に衝突した遊技球が流下しやすい位置、すなわち、当該弾性部材３０の下方に設けられている。そのため遊技者は、右打ちをもって弾性部材３０に遊技球を当てることにより、普通電動役物１８への入賞を狙うこともできる。
【００４１】
なお、本実施の形態の弾性部材３０は、クッション効果を高めるために円柱形のゴムからなっている。但し、本発明においては、弾性部材３０の形状や材質等は特に限定しない。
【００４２】
上記通過ゲート１３は、通過する遊技球を検出するようになっている。この通過ゲート１３を通過した遊技球は保留記憶が可能となっており、この保留記憶情報に基づいて、普通図柄表示領域２１ｂにおける図柄の変動表示が行なわれる。また、遊技領域２ｂの右側上部には、通過ゲート１３の保留記憶個数を表示する４個の普通図柄記憶ＬＥＤ（図示せず）が設けられている。この普通図柄記憶ＬＥＤの点灯個数により、通過ゲート１３を通過した遊技球の保留記憶個数を表示することができる。
【００４３】
上記普通図柄表示領域２１ｂでは、通常、図１９（ａ）に示すように普通図柄が停止表示されている（なお、図１９（ａ）において普通図柄表示領域２１ｂは、はずれを示す停止図柄を表示して停止している。）が、保留記憶情報に基づいて変動表示が行われる場合は、図１９（ｂ）に示すように２個の普通図柄が交互に点滅するようになっている。
【００４４】
ここで、当該普通図柄表示領域２１ｂにおいて２個の普通図柄の点滅が終了（詳しくは後述するが、この点滅が終了するまでの時間（以下、「変動表示時間」という。）は、３０秒間と、５．１秒間の２種類が挙げられる。）して「当り」を示す図柄が表示された場合（図１９（ｃ）参照。すなわち、普通当り時）に、上記普通電動役物１８は、可変翼１８ａ，１８ｂが所定時間だけ逆八字状に開口して遊技球が入りやすい第１の状態に切り換えられる（開口時間は、通常遊技状態中においては０．３秒間。一方、特別遊技状態中である場合は、１．８秒間の開口が３回行われる（図１６参照）。）。
【００４５】
なお、上記普通図柄表示領域２１ｂの替わりに、遊技盤２ａの任意の場所に２個の普通図柄表示ＬＥＤを備え、このＬＥＤの点滅により「当り」を表示してもよい。また、この２個の普通図柄表示ＬＥＤを例えば７セグメント表示器等により構成することもできる。この場合には、７セグメント表示器に表示する普通図柄として、例えば「０」、「１」、「２」、・・・「７」、「８」、「９」等の数字を変動表示し、停止表示された数字が「３」あるいは「７」となった場合を「当り」とする。
【００４６】
また、始動口１７や普通電動役物１８への入賞球は入賞記憶可能となっており、この入賞記憶に基づいて、特別図柄表示領域における特別図柄の変動表示が行なわれる。遊技領域２ｂの中央部には、始動口１７や普通電動役物１８への入賞記憶個数を表示する４個の特別図柄記憶ＬＥＤ（図示せず）が設けられている。この特別図柄記憶ＬＥＤの点灯個数により、始動口１７や普通電動役物１８への入賞記憶個数を表示することができる。
【００４７】
また、特別図柄表示領域に表示される特別図柄は、例えば「０」、「１」、「２」・・・「９」等の３列の数字からなり、始動口１７や普通電動役物１８等へ遊技球が入賞したことを契機としてこれらの数字が変動表示されるようになっている。なお、これらの数字の変動表示が終了し、その変動表示結果（すなわち、停止表示された数字の組み合わせ。停止図柄ともいう。）が『「０」「０」「０」』、『「７」「７」「７」』等のように３個とも同一の数字となった場合の特別図柄の組み合わせを大当り表示態様（大当り図柄）という。この大当り表示態様は、遊技状態が、通常遊技状態と比較して遊技者に有利な大当り遊技状態に移行したこと（すなわち「大当り」となったこと）を遊技者に認識させるための表示態様である。なお、大当り表示態様以外の変動表示結果を非大当り表示態様（はずれ図柄）という。
【００４８】
また、大当り遊技状態とは、例えば後述する大入賞口ＳＯＬ７２Ｓが、大入賞口１５の扉を所定回数だけ開閉することで、通常遊技状態よりも多くの遊技球を入賞させやすくする遊技状態のことである。
【００４９】
なお、大当り遊技状態に移行したことを遊技者に認識させるための上記大当り表示態様は、確率変動大当りを示す表示態様である特別表示態様（確変大当り図柄）と、通常の大当りを示す表示態様である非特別表示態様（通常大当り図柄）とに分かれている。
【００５０】
また、特別表示態様は、「７」や「３」等の所定の数字が３個揃った場合をいい、一方、非特別表示態様は、特別表示態様以外の数字や図柄が３個揃った場合をいう。
【００５１】
なお、特別図柄の変動表示結果が特別表示態様となると（すなわち、確率変動大当りとなると）、大当り遊技状態終了後、特別図柄表示領域における特別図柄の変動表示結果が大当り表示態様となる確率の高い特別遊技状態へ移行される。一方、特別図柄の表示態様が非特別表示態様となると（すなわち、通常の大当りとなると）、大当り遊技状態終了後は通常の遊技状態へ移行される。
【００５２】
なお、本実施の形態において、上述した入賞記憶個数や保留記憶個数は、それぞれ普通図柄記憶ＬＥＤ、特別図柄記憶ＬＥＤに表示されるようになっているが、これに限られず、他の表示方法により表示されてもよい。例えば、表示領域２１ａに表示されるようになっていてもよい。
【００５３】
次に、図１に示したパチンコ遊技機１の制御系について、図３を参照して説明する。なお、図３は図１に示した遊技機の制御系を示すブロック図である。
【００５４】
パチンコ遊技機１の制御系は、主制御回路２００、この主制御回路２００に接続される副制御回路３００、払出制御回路７０ａおよび打出制御回路７０ｂを有している。この制御系は遊技盤２ａの背面側に搭載されている。
【００５５】
パチンコ遊技機１の払出制御回路７０ａには、カードユニット８１が接続されている。
【００５６】
カードユニット８１は、パチンコ遊技機１の近傍に設置され、プリペイドカードを差込可能な差込口を有しており、当該差込口に差し込まれたプリペイドカードに記録された記録情報を読み取る読み取り手段と、球貸し操作パネル９（図３）の操作に応じて、払出制御回路７０ａに対し遊技球の貸出を指令する貸出指令信号を出力する貸出指令信号出力手段と、読み取り手段によって読み取った記録情報から特定される貸出可能数から、貸出指令信号出力手段により貸出を指令した貸出数を減算し、上記差込口に差し込まれているプリペイドカードに当該情報を記録させる書き込み手段とを有している。
【００５７】
主制御回路２００には、予め設定されたプログラムに従ってパチンコ遊技機１の遊技の進行を制御するメインＣＰＵ（超小型演算処理装置）２０１、異常時や電源投入時に各種設定を初期値に戻すためのリセット信号を生成する初期リセット回路２０４、メインＣＰＵ２０１が動作する上で必要な各種データを記憶するメインＲＡＭ２０３、メインＣＰＵ２０１が遊技機１の遊技動作を処理制御するためのプログラム、乱数抽選によって大当り判定をする際に参照される大当り判定テーブル、乱数抽選によって普通当り抽選をする際に参照される普通当り抽選テーブル、乱数抽選によって特別図柄の変動表示パターンを決定する際に参照される当り変動表示パターン決定テーブル、はずれ変動表示パターンテーブル、およびその他の演出を抽選する際に参照される各種確率テーブルを格納しているメインＲＯＭ２０２が実装されている。
【００５８】
メインＲＡＭ２０３は、メインＣＰＵ２０１によって計数された入賞記憶の数（始動口１７や、普通電動役物１８への入賞球数）を記憶するための入賞記憶カウンタ、メインＣＰＵ２０１によって計数された保留記憶の数（通過ゲート１３の通過球数）を記憶するための保留記憶カウンタ、１回のラウンド動作中に大入賞口１５に入球した遊技球の数を記憶するための大入賞口入賞カウンタ、１回の大当り遊技状態中において大入賞口１５が開放した回数を記憶するための大入賞口開放回数カウンタ、可変翼１８ａ，１８ｂの開口中に普通電動役物１８や始動口１７に入賞した遊技球の数を記憶するための普通電役入賞カウンタ、普通当り当選時における可変翼１８ａ，１８ｂの残り開口数を記憶するための普通電役残り開放数カウンタなどを具備する。
【００５９】
メインＣＰＵ２０１は、停止図柄決定手段、変動表示態様決定手段、入賞口切替手段、遊技制御手段、コマンド送信手段、普通当り抽選手段、大当り遊技状態決定手段、識別図柄変動表示パターン決定手段、遊技状態移行手段、および入賞口ＳＯＬ制御手段の各機能を有している。
【００６０】
大当り遊技状態決定手段は、始動口１７や，普通電動役物１８へ遊技球が入賞したことを契機として遊技状態を遊技者にとって有利な大当り遊技状態に移行させるか否かを決定する手段である。
【００６１】
例えば、大当り遊技状態決定手段は、始動口１７や普通電動役物１８に遊技球が入賞した場合、乱数抽選により抽出した大当り判定用乱数値に基づいて大当り判定処理を実行し、この判定処理により大当りとなった場合は、遊技状態を大当り遊技状態に移行させる旨を決定する。
【００６２】
ここで、大当り遊技状態決定手段により大当たり遊技状態に移行させる旨が決定されると、後述する特別図柄表示制御手段による特別図柄の変動表示の終了後、すなわち、特別図柄表示領域に大当り表示態様（大当り図柄）が表示された後に、遊技状態移行手段が、遊技状態を大当り遊技状態に移行させるようになっている。
【００６３】
なお、上述したように大当りには通常の大当りと確率変動大当りとの２種類があり、確率変動大当りであった場合は、大当り遊技状態終了後、大当り遊技状態となりやすい（なる確率の高い）特別遊技状態に移行される。
【００６４】
識別図柄変動表示パターン決定手段は、上記大当り遊技状態決定手段による大当り判定の結果に基づき、特別図柄の変動表示や演出情報の表示を実行させるための変動表示パターンを指示する変動表示パターンコマンド、変動表示の停止図柄を指示するコマンドを生成してセットする手段である。
【００６５】
変動表示パターンには、３つの特別図柄（例えば、「左」、「中」、「右」）それぞれの変動表示時間を示す表示時間情報も含まれている。
【００６６】
また、上記遊技状態移行手段によって移行された遊技状態の制御は、遊技制御手段によって行われる。
【００６７】
遊技制御手段は、通常遊技状態と、通常遊技状態と比べて遊技者にとって有利な大当り遊技状態と、通常遊技状態と比べて大当り遊技状態となりやすい特別遊技状態の制御を行うことが可能となっている。
【００６８】
なお、通常遊技状態は、特別遊技状態と比べて普通電動役物１８の開閉態様が遊技者にとって不利となっている。（例えば、上述したように、可変翼１８ａ，１８ｂの開口時間が相対的に短くなっている（図１６参照））。
【００６９】
入賞口ＳＯＬ制御手段は、遊技状態が大当り遊技状態に移行されると、大入賞口１５の扉を開閉（大入賞口を開放）するように後述する大入賞口ＳＯＬ７２Ｓを制御する。
【００７０】
普通当り抽選手段は、通過ゲート１３を遊技球が通過したことを条件に普通当り抽選（所定の抽選）を行う。具体的には、普通当り抽選手段であるメインＣＰＵ２０１は、通過ゲートＳＷ１９Ｓａから出力された検知信号を検出したこと（すなわち、通過ゲート１３を遊技球が通過したこと）を条件として普通当り抽選用乱数値を抽出し、抽出された普通当り抽選用乱数値に基づいて普通当り抽選を行う。
【００７１】
普通当り抽選においては、例えば、０〜２５５の何れかから抽出した普通当り抽選用乱数値が、所定の値（例えば０〜２５２など。以下「普通当り抽選値」という）であるかどうかの確認が行われる。その結果、普通当り抽選値であれば、普通当りに当選となる。
【００７２】
停止図柄決定手段は、通過ゲート１３を遊技球が通過したことを契機として、普通図柄表示領域２１ｂに停止表示させる図柄（停止図柄）を決定する手段である。
【００７３】
具体的には、停止図柄決定手段は、通過ゲート１３を遊技球が通過したことを契機として普通当り抽選手段の抽選結果に基づき、普通図柄表示領域２１ｂにおける停止図柄を決定するとともに、当該停止図柄を普通図柄表示領域２１ｂに停止表示させるための普通停止図柄コマンドを生成してセットする。なお、停止図柄決定手段は、普通当り抽選手段による抽選に当選した場合には、「普通当り」を示す停止図柄を決定し、一方、普通当り抽選手段による抽選に当選しなかった場合には、「はずれ」を示す停止図柄を決定する。
【００７４】
また、変動表示態様決定手段は、通過ゲート１３を遊技球が通過したことを条件に液晶表示装置２１の普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄の変動表示態様を決定する手段である。具体的には、変動表示態様決定手段であるメインＣＰＵ２０１は、普通図柄の変動表示態様を決定するとともに、決定した変動表示態様に応じた変動表示を普通図柄表示領域２１ｂに行わせるための普通図柄変動表示パターンコマンドを生成してセットする。
【００７５】
また、変動表示態様決定手段は、当該普通図柄の変動表示時間も決定する。変動表示時間の決定は、遊技状態および停止図柄決定手段の決定した図柄の態様に基づいて行われる。
【００７６】
具体的には、図１６に示すテーブルを基に行われる。ここで、図１６を用いて変動表示態様決定手段による変動表示時間の決定態様について説明する。
【００７７】
図１６に示すように、遊技状態が通常遊技状態であり、且つ、停止図柄決定手段の決定した図柄が所定の態様ではなかった場合（すなわち、「はずれ」を示す停止図柄であった場合）には、普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄の変動表示時間は第１の時間（５．１秒）に決定される。一方、遊技状態が通常遊技状態であり、且つ、停止図柄決定手段の決定した図柄が所定の態様であった場合（すなわち、「普通当り」を示す停止図柄であった場合）には、普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄の変動表示時間は第１の時間よりも長い第２の時間（３０秒）に決定される。
【００７８】
また、遊技状態が通常遊技状態以外（例えば、特別遊技状態、大当り遊技状態、時短状態など）であった場合には、停止図柄決定手段の決定した図柄の態様に関わらず、普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄の変動表示時間が第１の時間（５．１秒）に決定される。
【００７９】
このように、通常遊技状態時において「普通当り」となる場合は、「はずれ」の場合に比べて普通図柄の変動表示時間が長く（第２の時間に）なるため、遊技者はこの変動表示時間の違いを確認することにより、普通当りとなって普通電動役物１８が開放されるか否かを予測することができるようになる。
【００８０】
この予測が出来れば、予め普通電動役物１８に狙いを切り替えておくこともでき、普通電動役物１８への入賞確率を上げることができる。そのため、本発明では、変動表示時間の確認が非常に重要となり、普通図柄の変動表示時間に対する遊技者の関心を高めさせることができる。
【００８１】
なお、本実施の形態においては、上述したように通常遊技状態以外の遊技状態時においては、当りはずれに関わらず、普通図柄の変動表示時間は短い時間（第１の時間）となるようになっている。これは、特別遊技状態中に普通図柄の変動表示時間が長くなりすぎてしまうと遊技の進行に不都合を与えてしまうおそれがあるからである。但し、これに限られず、通常遊技状態以外の遊技状態時においても、変動表示時間が長く（第２の時間に）なるようになっていてもよい。
【００８２】
さらに遊技制御手段は、普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄が所定の態様（普通当りを示す停止図柄）で停止した場合に、普通電動役物１８を第１の状態に切り替える入賞口切替手段でもある。具体的には、後述する可動部材ＳＯＬ７１Ｓを駆動して、可変翼１８ａ，１８ｂの開口を行う。この入賞口切替手段により、普通電動役物１８は、第１の状態に切り替わる（普通電動役物１８の開閉態様は、図１６のテーブル参照。すなわち、通常遊技状態中においては０．３秒間の開口が一回。一方、特別遊技状態中である場合は、１．８秒間の開口が３回行われる）。
【００８３】
上述した各手段の機能をそれぞれ実現するためのプログラムがメインＲＯＭ２０２に格納されており、メインＣＰＵ２０１が、これら各プログラムをメインＲＯＭ２０２からローディングするとともに演算結果をメインＲＡＭ２０３へ更新記憶して実行することにより、上述した各手段の機能を実現するようになっている。勿論、上述した各手段は、専用のハードウェアで構成するようにしても良い。
【００８４】
ところで、コマンド送信手段であるメインＣＰＵ２０１は、上述した各手段の機能を遂行することにより、副制御回路３００に対し、遊技における演出の指示に関するコマンドなど、各種のコマンドを送信して、当該遊技における演出を実行させる。
【００８５】
遊技における演出の指示に関するコマンドには、液晶表示装置２１などによる表示の演出の指示に関するコマンド、スピーカなど音発生手段による音の演出の指示に関するコマンド、およびランプあるいはＬＥＤなど発光手段による光の演出の指示に関するコマンドが含まれている。
【００８６】
ちなみに、表示の演出の指示に関するコマンドには、上述した変動表示パターンコマンドなど、各種のコマンドが含まれている。
【００８７】
主制御回路２００のＩ／Ｏポート２０５には、通過ゲート１３の内側に設けられ、遊技球が通過するのを検知するセンサである通過ゲートＳＷ１９Ｓａ、始動口１７に入賞した遊技球を検知するセンサである始動口ＳＷ１９ａ、および普通電動役物１８に入賞した遊技球を検知するセンサである始動口ＳＷ１９ｂが接続されている。
【００８８】
また、Ｉ／Ｏポート２０５には、大入賞口１５内の特定領域に設けられ、入賞した遊技球を検知するセンサであるＶ・カウントＳＷ１９Ｓｄ、大入賞口１５内の一般領域に設けられ、入賞した遊技球を検知するセンサであるカウントＳＷ１９Ｓｅ、一般入賞口１２へ入賞した遊技球を検知するセンサである一般入賞口ＳＷ１９Ｓｂ、およびメインＲＡＭ２０３に記憶されている各種データを消去するためのバックアップクリアＳＷ７４Ｓが接続されている。
【００８９】
さらに、Ｉ／Ｏポート２０５には、次の各構成要素が接続されている。すなわち、普通電動役物１８の可変翼１８ａ，１８ｂを駆動する可動部材ＳＯＬ（ソレノイド）７１Ｓ、大入賞口１５の扉を開閉する大入賞口ＳＯＬ（ソレノイド）７２Ｓ、および大入賞口１５内のシーソを駆動するシーソＳＯＬ（ソレノイド）７３Ｓなどのアクチュエータが接続されている。
【００９０】
ここで、上記各センサが遊技球を検知すると、その検知信号は主制御回路２００のメインＣＰＵ２０１に入力されるので、メインＣＰＵ２０１は、その入力される検知信号に応じて、上記各アクチュエータ７１Ｓ、７２Ｓ、７３Ｓをそれぞれ駆動制御する。
【００９１】
主制御回路２００のコマンド出力ポート２０６からは、副制御回路３００、払出制御回路７０ａ、および打出制御回路７０ｂに対してそれぞれ制御指令（コマンド）が送信される。
【００９２】
この制御指令（コマンド）を受信した副制御回路３００によって液晶表示装置２１、スピーカ８ａ，８ｂ、ランプ・ＬＥＤ３９ａの動作が制御されるとともに、この制御指令（コマンド）を受信した払出制御回路７０ａおよび打出制御回路７０ｂによって、払出装置８２および打出装置９０の動作が制御される。
【００９３】
払出制御回路７０ａには賞球や貸球等を払出す払出装置８２が接続されている。払出制御回路７０ａは、一般入賞口１２および大入賞口１５などに遊技球が入球したことを条件として主制御回路２００から出力される払出指令信号に応じて払出装置８２を駆動制御し、所定数の遊技球を賞球として払出させる。また、払出制御回路７０ａは、カードユニット８１から出力される貸出指令信号に応じて払出装置８２を駆動制御し、所定数の遊技球を貸球として払出させる。
【００９４】
打出制御回路７０ｂには遊技球を遊技領域２ｂに向けて打出す打出装置９０が接続されている。また、打出制御回路７０ｂは、ハンドル７の回動操作に応じて打出ソレノイドを駆動制御することにより、打出装置９０から遊技球を打出させる。
【００９５】
次に、副制御回路３００の構成について説明する。副制御回路３００には、サブＣＰＵ３０１、プログラムＲＯＭ３０２、ワークＲＡＭ３０３、コマンド入力ポート３０４、画像制御回路３０５、音声制御回路３０６、およびランプ制御回路３０７が備えられている。
【００９６】
サブＣＰＵ３０１は、コマンド入力ポート３０４を介して主制御回路２００から受信したコマンドを判定し、その判定結果に従って画像制御回路３０５，音声制御回路３０６，ランプ制御回路３０７等の制御を行う。
【００９７】
また、サブＣＰＵ３０１は、普通図柄表示制御手段の機能を有している。
【００９８】
普通図柄表示制御手段は、停止図柄決定手段である上記メインＣＰＵ２０１によって停止表示させる図柄が決定された場合に（すなわち、普通停止図柄コマンドが送信された場合に）、変動表示態様決定手段によって決定された変動表示態様に応じて、普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄を変動表示させるとともに、当該変動表示の終了後、停止図柄決定手段によって決定された図柄を停止表示させる手段である。
【００９９】
例えば、普通図柄表示制御手段であるサブＣＰＵ３０１は、変動表示態様決定手段であるメインＣＰＵ２０１から送信された普通図柄変動表示パターンコマンドに応じた変動表示を普通図柄表示領域２１ｂに行わせるための指示を画像制御回路３０５に対して行うとともに、メインＣＰＵ２０１から送信された普通停止図柄コマンドに応じた停止図柄を普通図柄表示領域２１ｂに表示させるための指示を画像制御回路３０５に対して行う。
【０１００】
また、普通図柄表示制御手段は、遊技状態が通常遊技状態であり、且つ、停止図柄決定手段の決定した図柄が所定の態様であった場合（すなわち、「普通当り」を示す停止図柄であった場合）、変動表示態様決定手段であるメインＣＰＵ２０１によって決定された第２の時間の間（３０秒間）、普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄を変動表示させ、一方、遊技状態が通常遊技状態でなかった場合や、停止図柄決定手段の決定した図柄が所定の態様ではなかった場合（すなわち、はずれを示す停止図柄であった場合）は、変動表示態様決定手段であるメインＣＰＵ２０１によって決定された第１の時間の間（５．１秒間）、普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄を変動表示させる変動表示時間制御手段を含んでいる。
【０１０１】
また、サブＣＰＵ３０１は、特別図柄表示制御手段の機能を有している。
【０１０２】
特別図柄表示制御手段は、始動口１７もしくは普通電動役物１８に遊技球が入賞したことを契機として、特別図柄表示領域における特別図柄を変動表示させる手段である。
【０１０３】
具体的には、特別図柄表示制御手段は、始動口１７もしくは普通電動役物１８に遊技球が入賞したことを契機としてメインＣＰＵ２０１から送信される変動表示パターンコマンドに応じて特別図柄の変動表示を行う。
【０１０４】
プログラムＲＯＭ３０２には、サブＣＰＵ３０１が、主制御回路２００から出力される各種コマンドに基づいて画像制御回路３０５を処理制御するための制御プログラム（制御データ）、音声制御回路３０６を処理制御するための制御プログラム、ランプ制御回路３０７を処理制御するための制御プログラム、複数種類の報知態様に関するデータなどが格納されている。
【０１０５】
ワークＲＡＭ３０３は、サブＣＰＵ３０１が上記制御プログラムに従って処理制御を行う際の一時的な記憶手段となるものであり、メインＣＰＵ２０１から送信されたコマンド等を記憶する受信バッファ領域（図示せず）と、処理制御するのに必要なデータなどを記憶する作業領域（図示せず）とが割り当てられている。
【０１０６】
画像制御回路３０５は、サブＣＰＵ３０１からの指示（主制御回路２００から受信したコマンドに対応してワークＲＡＭ３０３の所定の作業領域にセットされた制御データに基づいた指示）に応じて、表示領域２１ａに特別図柄の変動表示などの表示を実行するものであり、各種画像データを記憶する画像データＲＯＭ３０５ｂと、サブＣＰＵ３０１からの制御に応じて対応する画像データを画像データＲＯＭ３０５ｂから抽出し、抽出したその画像データを基にして特別図柄の変動表示や演出画像の表示などを実行するためのデータを生成するＶＤＰ（Ｖｉｄｅｏ Ｄｉｓｐｌａｙ Ｐｒｏｃｅｓｓｏｒ）３０５ａと、ＶＤＰ３０５ａにより生成された表示画像データをアナログ信号に変換するＤ／Ａ変換回路（Ｄ／Ａコンバータ）３０５ｄとを具備する。
【０１０７】
例えば、画像制御回路３０５は、サブＣＰＵ３０１の指示に基づいて、表示領域２１ａに対し、大当り判定の結果に対応する特別図柄の変動表示や演出画像の表示などを行わせる画像表示制御処理を行う。
【０１０８】
また、例えば画像データＲＯＭ３０５ｂは、表示領域２１ａにおける特別図柄表示領域に特別図柄を変動表示させるための特別図柄画像データ、表示領域２１ａにおける普通図柄表示領域２１ｂに普通図柄を変動表示させるための普通図柄画像データ、表示領域２１ａに演出画像を表示させるための演出画像データ等を記憶する。ここで、各画像データには、表示領域２１ａに各画像データを表示させるために必要な複数の画素データ（ドット単位のデータ）が含まれている。
【０１０９】
ここで、ＶＤＰ３０５ａには、２つのバッファ領域が設けられたＶＲＡＭ３０５ｃが接続されている。ＶＤＰ３０５ａは、所定時間（例えば、１／３０秒）ごとに送信されるサブＣＰＵ３０１からの指示に基づいて、表示領域２１ａにおける表示を実行するためのデータを生成する際に、以下の処理を行う。ＶＤＰ３０５ａは、画像データＲＯＭ３０５ｂから、所定の画像データを読み出し、ＶＲＡＭ３０５ｃに展開するとともに、ＶＲＡＭ３０５ｃから、展開された画像データを読み出す。具体的には、ＶＤＰ３０５ａは、ＶＲＡＭ３０５ｃに設けられた一方のバッファ領域に対して、展開処理を行い、他方のバッファ領域から、既に展開処理が行われた画像データを読み出す。次にＶＤＰ３０５ａは、サブＣＰＵ３０１の指示に基づいて、展開処理対象のバッファ領域と、読み出し対象のバッファ領域とを切り換える。そして、ＶＤＰ３０５ａは、読み出した画像データを、Ｄ／Ａ変換回路３０５ｄを介して、表示領域２１ａに表示させる。
【０１１０】
なお、本実施の形態では、画像データを展開する記憶装置としてＶＲＡＭを使用しているが、これに限られず、他の記憶装置を利用してもよい。たとえば、データを高速で読み書きできるＳＤＲＡＭを用いてもよい。
【０１１１】
音声制御回路３０６にはスピーカ８ａ，８ｂが接続されている。音声制御回路３０６は、サブＣＰＵ３０１の制御に基づき、音信号を生成する。スピーカ８ａ，８ｂは、入力したこの音信号に基づいて音を発生する。
【０１１２】
ランプ制御回路３０７にはランプ・ＬＥＤ３９ａが接続されている。ランプ制御回路３０７は、サブＣＰＵ３０１の制御に基づき、信号を生成する。ランプ・ＬＥＤ３９ａは、入力したこの信号に基づいて遊技機１の各所に備え付けられているランプやＬＥＤ（例えば、普通図柄記憶ＬＥＤ、特別図柄記憶ＬＥＤ等）などの点灯表示等を行う。
【０１１３】
ここで、スピーカ８ａ，８ｂ、ランプ・ＬＥＤ３９ａおよび上述した液晶表示装置２１は、サブＣＰＵ３０１がセットした制御データに基づいて演出を行う演出手段の機能を果たすものである。
【０１１４】
なお、パチンコ遊技機１における各処理は、主制御回路２００と副制御回路３００とにより制御されているが、主制御回路２００は、副制御回路３００により制御される処理の全部または一部を処理してもよく、副制御回路３００は、主制御回路２００により制御される処理の全部または一部を処理してもよい。
【０１１５】
次に、本実施の形態におけるパチンコ遊技機１の主制御回路２００による処理の手順について、図４を参照して説明する。
【０１１６】
なお、図４（ａ）は、所定の周期（例えば、２ｍｓｅｃ）でメイン処理に割り込むように実行されるシステムタイマ割込処理手順を示すフローチャートであり、図４（ｂ）は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機１のメイン処理手順を示すフローチャートである。
【０１１７】
最初に、システムタイマ割込処理について、図４（ａ）を参照しながら説明する。
【０１１８】
ステップＳ１００において、メインＣＰＵ２０１は、レジスタに格納されている情報を退避させる。
【０１１９】
ステップＳ１１０において、メインＣＰＵ２０１は、大当り判定用乱数値、大当り図柄決定用乱数値、普通当り抽選用乱数値などの値を更新する。
【０１２０】
ステップＳ１２０において、メインＣＰＵ２０１は、スイッチ入力検出処理を行う。スイッチ入力検出処理の具体的な説明は、以下に示す通りである。図５は、本実施の形態に係るスイッチ入力検出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【０１２１】
ステップＳ１２１において、メインＣＰＵ２０１は、Ｖ・カウントＳＷ１９Ｓｄ、カウントＳＷ１９Ｓｅ、始動口ＳＷ１９ａ，１９ｂおよび一般入賞口ＳＷ１９Ｓｂなどにより入力された入力信号を検出する。
【０１２２】
ステップＳ１２２において、メインＣＰＵ２０１は、特別図柄関連スイッチ入力検出処理を行う。以下、特別図柄関連スイッチ入力検出処理について具体的に説明する。
【０１２３】
メインＣＰＵ２０１は、始動口ＳＷ１９ａ，１９ｂ、Ｖ・カウントＳＷ１９Ｓｄ、カウントＳＷ１９Ｓｅなどから出力された検知信号をＩ／Ｏポート２０５を介して検出した場合、その検出した検出信号の内容に応じて、次の（１）〜（３）の処理を実行する。
【０１２４】
（１）メインＣＰＵ２０１は、Ｉ／Ｏポート２０５を介してカウントＳＷ１９Ｓｅからの検知信号を検出した場合は、大当り遊技状態における１回のラウンド中に大入賞口１５に入球した遊技球の数を計数し、大入賞口入賞カウンタを更新する。なお、１回のラウンドとは、上述したように大入賞口１５の扉が開状態となってから所定の時間（例えば、２９．５秒）が経過するまで、または大入賞口１５の扉が開状態となってから所定数（例えば、１０個）の遊技球が大入賞口１５に入球するまでの期間のことである。
【０１２５】
（２）メインＣＰＵ２０１は、Ｉ／Ｏポート２０５を介してＶ・カウントＳＷ１９Ｓｄからの検知信号を検出した場合は、大当り遊技状態における１回のラウンド中に特定領域を遊技球が通過したことを検出するとともに、大入賞口１５に入球した遊技球の数を計数し、大入賞口入賞カウンタを更新する。
【０１２６】
（３）メインＣＰＵ２０１は、Ｉ／Ｏポート２０５を介して始動口１７や普通電動役物１８に設けられた始動口ＳＷ１９ａ，１９ｂからの検知信号を検出した場合は、入賞記憶カウンタの値を確認し、この値が例えば４以下の場合には、乱数抽選により大当り判定用乱数値と大当り図柄決定用乱数値とを抽出し、当該大当り判定用乱数値と、大当り図柄決定用乱数値とを入賞記憶として、メインＲＡＭ２０３の後述する入賞記憶領域に記憶する。
【０１２７】
なお、入賞記憶カウンタの値が０のときは、特別図柄の変動表示が行われておらず、且つ、入賞記憶の数が０の状態である。入賞記憶カウンタの値が１のときは、特別図柄の変動表示が行われている状態であり、且つ、入賞記憶の数が０の状態となる。また、当該カウンタの値が５のときは、特別図柄の変動表示が行われている状態であり、且つ、入賞記憶の数が４である旨が、特別図柄記憶ＬＥＤに表示される状態である。
【０１２８】
ステップＳ１２３において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄関連スイッチ入力検出処理を行う。普通図柄関連スイッチ入力検出処理の具体的な説明は、以下に示す通りである。図６は、本実施の形態における普通図柄関連スイッチ入力検出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【０１２９】
ステップＳ１２３−１において、通過ゲート１３に設けられた通過ゲートＳＷ１９Ｓａにより入力された検知信号を検出したか否かを確認する。また、メインＣＰＵ２０１は、検知信号を検出した場合にはステップＳ１２３−２の処理に移り、検知信号を検出していない場合には普通図柄関連スイッチ入力検出処理を終了する。
【０１３０】
ステップＳ１２３−２において、メインＣＰＵ２０１は、払出要求コマンドをセットする。具体的には、払出装置８２に所定数の遊技球を賞球として払出させるための払出指令信号を生成する。
【０１３１】
ステップＳ１２３−３において、メインＣＰＵ２０１は、保留記憶カウンタの値が上限、すなわち、保留記憶カウンタの値が４より大きいか否かを確認する。また、メインＣＰＵ２０１は、保留記憶カウンタの値が４以下の場合にはステップＳ１２３−４の処理に移り、保留記憶カウンタの値が４より大きい場合には普通図柄関連スイッチ入力検出処理を終了する。
【０１３２】
なお、保留記憶カウンタの値が０のときは、普通図柄表示領域２１ｂにおいて普通図柄の変動表示が行われておらず、且つ、保留記憶の数が０の状態である。保留記憶カウンタの値が１のときは、普通図柄表示領域２１ｂにおいて普通図柄の変動表示が行われている状態であり、且つ、保留記憶の数が０の状態となる。また、当該カウンタの値が５のときは、普通図柄の変動表示が行われている状態であり、且つ、保留記憶の数が４である旨が普通図柄記憶ＬＥＤに表示される状態である（すなわち、普通図柄記憶ＬＥＤには、保留記憶カウンタから「１」を減算した値が表示される。）。
【０１３３】
ステップＳ１２３−４において、メインＣＰＵ２０１は、保留記憶カウンタの値に“１”を加算する。
【０１３４】
ステップＳ１２３−５において、メインＣＰＵ２０１は、乱数抽選により普通当り抽選用乱数値を抽出する。
【０１３５】
ステップＳ１２３−６において、メインＣＰＵ２０１は、ステップＳ１２３−５にて抽出した普通当り抽選用乱数値を保留記憶として、メインＲＡＭ２０３の後述する普通図柄記憶領域に記憶する。
【０１３６】
ステップＳ１３０において、メインＣＰＵ２０１は、変動表示されている普通図柄や特別図柄の残り変動表示時間、表示されている演出情報画像の残り表示時間、待機状態の継続時間、遊技球を受け入れ易い状態にある普通電動役物１８の残り開口時間、大入賞口１５の扉の残り開放時間などを更新する。
【０１３７】
ステップＳ１４０において、メインＣＰＵ２０１は、賞球として払い出された遊技球の数や大当りの発生などの遊技情報を、遊技場に設置されているホールコンピュータへ出力する。
【０１３８】
ステップＳ１５０において、メインＣＰＵ２０１は、可動部材ＳＯＬ７１Ｓ、大入賞口ＳＯＬ７２Ｓ、シーソＳＯＬ７３Ｓなどのソレノイドを駆動制御する。
【０１３９】
ステップＳ１６０において、メインＣＰＵ２０１は、特別図柄の停止図柄を指示するコマンド、変動表示パターンコマンド、普通停止図柄コマンド、普通図柄変動表示パターンコマンド、大当り遊技開始コマンド、大当り遊技終了コマンド、待機状態コマンド、その他のコマンド等を副制御回路３００へ出力する。
【０１４０】
ステップＳ１７０において、メインＣＰＵ２０１は、メインＲＡＭ２０３に記憶されている始動口１７や普通電動役物１８等の入賞記憶個数を特別図柄記憶ＬＥＤの所定領域に表示するように指示する制御指令を副制御回路３００へ出力するとともに、メインＲＡＭ２０３に記憶されている通過ゲート１３の保留記憶個数を普通図柄記憶ＬＥＤの所定領域に表示するように指示する制御指令を副制御回路３００へ出力する。さらに、球切れや下皿満タンなどのエラーを所定のランプに表示するように指示する制御指令、その他必要な制御指令を副制御回路３００へ出力する。
【０１４１】
ステップＳ１８０において、メインＣＰＵ２０１は、遊技球が入球した入賞口の種類（一般入賞口１２や大入賞口１５など）に応じて、所定の遊技球を賞球として払い出すように指示する払出指令信号などの制御指令を払出制御回路７０ａへ出力する。
【０１４２】
ステップＳ１９０において、メインＣＰＵ２０１は、ステップＳ１００で退避した情報をレジスタに復帰させる。
【０１４３】
次に、主制御回路２００によるメイン処理について、図４（ｂ）を参照しながら説明する。
【０１４４】
ステップＳ１０において、メインＣＰＵ２０１は、パチンコ遊技機１における各種設定を、前回電源断となった際の設定内容に復帰させるか、若しくは初期化する。
【０１４５】
次に、ステップＳ２０の特別図柄制御処理について、図７を参照しながら説明する。なお、図７は特別図柄制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【０１４６】
ステップＳ２０−１において、メインＣＰＵ２０１は、制御状態フラグをロードする処理を実行する。なお、制御状態フラグとは、特別図柄ゲームにおける遊技の状態を示すフラグである。メインＣＰＵ２０１は、この制御状態フラグに基づいて、ステップＳ２０−２乃至ステップＳ２０−１０における各処理を実行するか否かを判別する。
【０１４７】
ステップＳ２０−２において、メインＣＰＵ２０１は、特別図柄記憶チェック処理を行う。
【０１４８】
ここで、図８を用いて特別図柄記憶チェック処理の具体的な説明を行う。図８は、本実施の形態における特別図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【０１４９】
ステップＳ２０−２−１において、メインＣＰＵ２０１は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値（００）であるか否かを確認し、この確認の結果、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値（００）である場合には、ステップＳ２０−２−２の処理に移り、一方、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値（００）でない場合は、この特別図柄記憶チェック処理を終了する。
【０１５０】
ステップＳ２０−２−２において、メインＣＰＵ２０１は、入賞記憶カウンタの値が“０”であるか否か（すなわち、入賞記憶個数が“０”であるか否か）を確認し、この確認の結果、入賞記憶カウンタの値が“０”である場合にはステップＳ２０−２−３の処理に移り、一方、入賞記憶カウンタの値が“０”でない場合はステップＳ２０−２−４の処理に移る。
【０１５１】
ステップＳ２０−２−３において、メインＣＰＵ２０１は、デモ演出情報画像の表示を実行するように指示する待機状態コマンドを生成し、セットする。なお、上記待機状態コマンドは、遊技状態が待機状態（特別図柄の変動表示の動作が行われておらず、大当り遊技状態でもなく、入賞記憶もない状態）の場合に、生成される。
【０１５２】
ステップＳ２０−２−４において、メインＣＰＵ２０１は、特別図柄変動表示時間管理を示す値（０１）を制御状態フラグにセットする。
【０１５３】
ステップＳ２０−２−５において、メインＣＰＵ２０１は、入賞記憶に含まれる大当り判定用乱数値に基づいて大当り判定を行う。
【０１５４】
ステップＳ２０−２−６において、メインＣＰＵ２０１は、大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものであるか否か（大当りとなったか否か）を確認し、この確認の結果、大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものである場合には、ステップＳ２０−２−８の処理に移り、一方、大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものでない場合は、ステップＳ２０−２−７の処理に移る。
【０１５５】
ステップＳ２０−２−７において、メインＣＰＵ２０１は、所定の乱数値に基づいてはずれを示す停止図柄を決定する。
【０１５６】
具体的には、メインＣＰＵ２０１は、リーチ判定用の乱数から抽出された乱数値に基づいて、特別図柄の変動表示においてリーチ（リーチ変動表示など）を実行するか否かを決定し、この決定した結果、特別図柄の変動表示においてリーチ（リーチ変動表示など）を実行する場合には、リーチ図柄決定用の乱数から抽出された乱数値に基づいて「左」および「右」の図柄を決定するとともに、中はずれ図柄決定用の乱数から抽出された乱数値に基づいて「中」の図柄を決定する。そして、当該決定に基づいて停止図柄コマンドを生成し、セットする。
【０１５７】
一方、特別図柄の変動表示においてリーチを実行しないと決定したメインＣＰＵ２０１は、「左」、「中」、「右」にそれぞれ対応するはずれ図柄決定用の乱数から抽出された乱数値に基づいて、「左」、「中」、「右」の図柄を決定する。そして、当該決定に基づいて停止図柄コマンドを生成し、セットする。
【０１５８】
ステップＳ２０−２−８において、メインＣＰＵ２０１は、入賞記憶に含まれる大当り図柄決定用乱数値に基づいて大当りを示す停止図柄（「左」、「中」、「右」）を決定するとともに、当該決定に基づいて停止図柄コマンドを生成し、セットする。
【０１５９】
ステップＳ２０−２−１０において、メインＣＰＵ２０１は、特別図柄の変動表示パターンの決定処理を行う。具体的には、メインＣＰＵ２０１は、乱数発生器により０から９９の範囲で発生した乱数のうち、一の乱数値を抽出する。そして、メインＣＰＵ２０１は、抽出した乱数値と、図１５に示す変動表示パターン選択テーブルとを比較して、特別図柄の変動表示パターンを決定する。そして、当該決定に基づいて変動表示パターンコマンドを生成して、セットする。
【０１６０】
例えば、メインＣＰＵ２０１は、大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものではなく、かつ、特別図柄の変動表示においてリーチを実行しない場合には、「通常変動」を特別図柄の変動表示パターンとして決定するとともに、当該決定に基づいて変動表示パターンコマンドを生成し、セットする。
【０１６１】
また、メインＣＰＵ２０１は、大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものではなく、かつ、特別図柄の変動表示においてリーチを実行する場合に抽出された乱数値が０から６９の範囲に含まれるものであったときは、「ノーマルリーチ」を特別図柄の変動表示パターンとして決定し、一方、抽出された乱数値が７０から９９の範囲に含まれるものであったときは、「スーパーリーチ」を特別図柄の変動表示パターンとして決定する。
【０１６２】
さらに、メインＣＰＵ２０１は、大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行するものである場合に、抽出された乱数値が０から３９の範囲に含まれるときは、「ノーマルリーチ当り」を特別図柄の変動表示パターンとして決定するとともに、抽出された乱数値が４０から９４の範囲に含まれるときは、「スーパーリーチ当り」を特別図柄の変動表示パターンとして決定し、さらに、抽出された乱数値が９５から９９の範囲に含まれるときには、「全回転」を特別図柄の変動表示パターンとして決定する。そして、当該決定に基づいて変動表示パターンコマンドを生成し、セットする。
【０１６３】
ステップＳ２０−２−１１において、メインＣＰＵ２０１は、ステップＳ２０−２−１０の処理により決定された変動表示パターンに対応する変動表示時間を待ち時間タイマにセットする。
【０１６４】
なお、特別図柄の変動表示は、ステップＳ２０−２−１１によって決定された変動表示時間の間、ステップＳ２０−２−１０によって決定された変動表示パターンに基づいて行われる。変動表示時間が終了すると、変動表示される特別図柄は、停止図柄コマンドに基づく図柄が表示された状態で停止する。
【０１６５】
ステップＳ２０−２−１２において、メインＣＰＵ２０１は、今回の特別図柄記憶チェック処理に用いられた乱数値などを、所定の記憶領域から消去する。
【０１６６】
ステップＳ２０−３において、メインＣＰＵ２０１は、制御状態フラグが特別図柄変動表示時間管理を示す値（０１）であり、変動表示時間がセットされた待ち時間タイマの値が“０”である場合に、特別図柄表示時間管理処理を示す値（０２）を制御状態フラグにセットするとともに、確定後待ち時間（例えば、１秒）を待ち時間タイマにセットする。
【０１６７】
ステップＳ２０−４において、メインＣＰＵ２０１は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値（０２）であり、また、確定後待ち時間がセットされた待ち時間タイマの値が“０”であり、さらに、上記ステップＳ２０−２の特別図柄チェック処理における大当り判定処理（詳細については後述する）で行われた大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものである場合には、大当り開始インターバル管理処理を示す値（０３）を制御状態フラグにセットするとともに、大当り開始インターバルに対応する時間（例えば、１０秒）を待ち時間タイマにセットする。ここで、メインＣＰＵ２０１は、遊技状態フラグに大当り遊技状態を示す値「２」をセットする。そして、大当り遊技開始コマンドを生成し、セットする。
【０１６８】
また、メインＣＰＵ２０１は、上記大当り判定処理で行われた大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものでない場合（はずれの場合）には、特別図柄ゲーム終了処理を示す値（０８）を制御状態フラグにセットする。
【０１６９】
さて、ステップＳ２０−５において、メインＣＰＵ２０１は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理処理を示す値（０３）であり、大当り開始インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“０”である場合は、大入賞口１５の扉を開放するように大入賞口ＳＯＬ７２Ｓを制御する。メインＣＰＵ２０１は、大入賞口開放中処理を示す値（０４）を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間（例えば、３０秒）を大入賞口開放時間タイマにセットする。
【０１７０】
ステップＳ２０−６において、メインＣＰＵ２０１は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値（０４）である場合に、開放上限時間がセットされた大入賞口時間タイマの値が“０”であるという条件、または大入賞口１５に遊技球が１０個以上入球したという条件が成立しているか否かを確認する。ここで、メインＣＰＵ２０１は、２つの条件のうち、いずれかの条件が成立している場合、大入賞口１５の扉を閉じるように大入賞口ＳＯＬ７２Ｓを制御し、さらに、大入賞口内残留球監視処理を示す値（０５）を制御状態フラグにセットするとともに、大入賞口内残留球監視時間（例えば、１秒）を待ち時間タイマにセットする。
【０１７１】
ステップＳ２０−７において、メインＣＰＵ２０１は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視処理を示す値（０５）であり、大入賞口内残留球監視時間がセットされた待ち時間タイマの値が“０”である場合は、大入賞口１５に具備されている特定領域を遊技球が通過しなかったという条件、または大入賞口開放回数カウンタの値が“１５”以上（最終ラウンド）であるという条件が成立しているか否かを確認する。なお、大入賞口開放回数カウンタとは、大当り遊技状態におけるラウンド数をカウントするものである。
【０１７２】
また、メインＣＰＵ２０１は、ステップＳ２０−７での上述した２つの条件のうち、いずれかの条件が成立している場合には、大当り終了インターバル処理を示す値（０７）を制御状態フラグにセットするとともに、大当り終了インターバルに対応する時間（例えば、５秒）を待ち時間タイマにセットし、次に、大当り遊技終了コマンドを生成してセットする。
【０１７３】
さらに、メインＣＰＵ２０１は、ステップＳ２０−７での上述の条件のうち、いずれの条件も成立していない場合には、大入賞口再開放待ち時間管理処理を示す値（０６）を制御状態フラグにセットするとともにラウンド間インターバルに対応する時間（例えば、１０秒）を待ち時間タイマにセットする。
【０１７４】
ステップＳ２０−８において、メインＣＰＵ２０１は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間処理を示す値（０６）であり、ラウンド間インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“０”である場合は、大入賞口開放回数カウンタの値に“１”を加算する。また、メインＣＰＵ２０１は、大入賞口開放中処理を示す値（０４）を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間（例えば、３０秒）を大入賞口開放時間タイマにセットする。
【０１７５】
ステップＳ２０−９において、メインＣＰＵ２０１は、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値（０７）であり、大当り終了インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“０”である場合は、特別図柄ゲーム終了処理を示す値（０８）を制御状態フラグにセットする。また、メインＣＰＵ２０１は、大当り遊技終了コマンドを生成し、セットする。
【０１７６】
また、メインＣＰＵ２０１は、大当りを示す停止図柄が「７」や「３」などの所定の数字や図柄が３個揃った特別表示態様であるか否か、つまり、所定の確率変動条件が成立しているか否かを確認する。
【０１７７】
ここで、メインＣＰＵ２０１は、所定の確率変動条件が成立していると確認した場合には、遊技状態フラグに特別遊技状態を示す値（５）をセットする。一方、所定の確率変動条件が成立していないと確認した場合は、遊技状態フラグに通常遊技状態を示す値（１）をセットする。
【０１７８】
ステップＳ２０−１０において、メインＣＰＵ２０１は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値（０８）である場合に、入賞記憶カウンタから“１”を減算する。また、メインＣＰＵ２０１は、特別図柄記憶領域（“１”〜“４”）にそれぞれ記憶されているデータを、それぞれ特別図柄記憶領域（“０”〜“３”）にシフトさせるとともに、特別図柄記憶チェック処理を示す値（００）を制御状態フラグにセットする。
【０１７９】
なお、特別図柄記憶領域とは、メインＲＡＭ２０３に割り当てられ、始動口１７や普通電動役物１８に遊技球が入賞したことを条件として抽出される大当り判定用乱数値などが、特別図柄記憶領域“０”から順に記憶される入賞記憶領域のことである。また、特別図柄記憶領域（“１”〜“４”）に記憶されている大当り判定用乱数値などは、特別図柄記憶ＬＥＤに表示される入賞記憶に相当し、特別図柄記憶領域“０”に記憶されている大当り判定用の乱数値などは、ステップＳ２０−２−５における大当り判定などに用いられるものである。
【０１８０】
ステップＳ３０において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄制御処理を実行する。
【０１８１】
ここで、図９を用いて普通図柄制御処理の具体的な説明を行う。図９は、普通図柄制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【０１８２】
ステップＳ３０−１において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄制御状態フラグをロードする処理を実行する。なお、普通図柄制御状態フラグとは、普通図柄ゲームにおける遊技の状態を示すフラグであり、メインＣＰＵ２０１は、この普通図柄制御状態フラグに基づいて、ステップＳ３０−２乃至ステップＳ３０−６における各処理を実行するか否か判別する。
【０１８３】
ステップＳ３０−２において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄記憶チェック処理を行う。
【０１８４】
ここで、図１０を用いて普通図柄記憶チェック処理の具体的な説明を行う。図１０は、本実施の形態における普通図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【０１８５】
ステップＳ３０−２−１において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示す値（００）であるか否かを確認する。また、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示す値（００）である場合には、ステップＳ３０−２−２の処理に移り、普通図柄制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示す値（００）でない場合には、普通図柄記憶チェック処理における処理を終了する。
【０１８６】
ステップＳ３０−２−２において、メインＣＰＵ２０１は、保留記憶カウンタの値が“０”であるか否か（すなわち、保留記憶個数が“０”であるか否か）を確認し、この確認の結果、保留記憶カウンタの値が“０”である場合にはステップＳ３０−２−３の処理に移り、一方、保留記憶カウンタの値が“０”でない場合はステップＳ３０−２−４の処理に移る。
【０１８７】
ステップＳ３０−２−３において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄表示領域２１ｂに、普通図柄デモ演出表示を実行するように指示する普通図柄デモ演出コマンドを生成し、セットする。なお、この普通図柄デモ演出コマンドは、当該普通図柄表示領域２１ｂで普通図柄の変動表示の動作が行われておらず、保留記憶がない状態のときに生成される。また、このコマンドは、所定の送信タイミング（例えばステップ１６０）で副制御回路３００に出力される。
【０１８８】
ステップＳ３０−２−４において、普通当り抽選手段であるメインＣＰＵ２０１は、当該保留記憶に含まれる普通当り抽選用乱数値に基づいて普通当り抽選を行う。
【０１８９】
なお、普通当り抽選は、遊技状態フラグが通常遊技状態を示す値（１）である場合と、遊技状態フラグが特別遊技状態を示す値（５）である場合とで、参照する普通当り抽選テーブルを異ならせている。つまり、通常遊技状態において参照される普通当り抽選テーブルより、特別遊技状態において参照される普通当り抽選テーブルの方が普通当り抽選値が多く設定されており、普通当りに当選されやすくなっている。但し、これに限られず、特別遊技状態時と通常遊技状態時の当選確率を同率にしてもよい。
【０１９０】
ステップＳ３０−２−５において、メインＣＰＵ２０１は、ステップＳ３０−２−４にて行われた抽選結果に基づいて普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄の停止図柄を決定するとともに、当該決定に基づいて普通停止図柄コマンドを生成し、セットする。
【０１９１】
例えば、ステップＳ３０−２−４にて行われた抽選結果が普通当りであった場合は、普通当りを示す停止図柄を決定するとともに、当該決定に基づいて普通停止図柄コマンドを生成し、セットする。一方、ステップＳ３０−２−４にて行われた抽選結果が普通当りでなかった場合は、はずれを示す停止図柄を決定するとともに、当該決定に基づいて普通停止図柄コマンドを生成し、セットする。
【０１９２】
ステップＳ３０−２−６において、メインＣＰＵ２０１は、遊技状態フラグに特別遊技状態を示す値（５）がセットされているか否か、すなわち、遊技状態が特別遊技状態であるか否かを確認する。また、メインＣＰＵ２０１は、遊技状態フラグに特別遊技状態を示す値（５）がセットされている場合には、ステップＳ３０−２−１０の処理に移り、遊技状態フラグに特別遊技状態を示す値（５）がセットされていない場合には、ステップＳ３０−２−７の処理に移る。
【０１９３】
ステップＳ３０−２−７において、メインＣＰＵ２０１は、ステップＳ３０−２−４にて行われた普通当り抽選の結果を確認し、この確認の結果、普通当り抽選の結果が普通当りである場合には、ステップＳ３０−２−９の処理に移り、一方、普通当り抽選の結果が普通当りではない場合は、ステップＳ３０−２−８の処理に移る。
【０１９４】
ステップＳ３０−２−８において、メインＣＰＵ２０１は、乱数抽選により普通図柄の変動表示パターンを決定し、当該決定に基づいて普通図柄変動表示パターンコマンドを生成してセットする。さらに、ステップＳ３０−２−８において、待ち時間として第１の時間（５．１秒）を普通図柄待ち時間タイマにセットする。
【０１９５】
ここで、普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄の変動表示は、普通図柄待ち時間タイマにセットされた時間の間、決定された普通図柄変動表示パターンに基づいて行われる。普通図柄待ち時間タイマの値が“０”になると、変動表示される普通図柄は、普通停止図柄コマンドに基づく図柄が表示された状態で停止する。
【０１９６】
ステップＳ３０−２−９において、メインＣＰＵ２０１は、乱数抽選により普通図柄の変動表示パターンを決定し、当該決定に基づいて普通図柄変動表示パターンコマンドを生成してセットする。さらに、ステップＳ３０−２−９において、待ち時間として第２の時間（３０秒）を普通図柄待ち時間タイマにセットする。
【０１９７】
ステップＳ３０−２−１０において、メインＣＰＵ２０１は、乱数抽選により普通図柄の変動表示パターンを決定し、当該決定に基づいて普通図柄変動表示パターンコマンドを生成してセットする。さらに、ステップＳ３０−２−１０において、待ち時間として第１の時間（５．１秒）を普通図柄待ち時間タイマにセットする。
【０１９８】
ステップＳ３０−２−１１において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄変動時間管理を示す値（０１）を普通図柄制御状態フラグにセットする。
【０１９９】
ステップＳ３０−２−１２において、メインＣＰＵ２０１は、今回の普通図柄記憶チェック処理で用いられた乱数値などを、所定の記憶領域から消去する。
【０２００】
ステップＳ３０−３において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄変動時間管理処理を行う。
【０２０１】
ここで、図１１を用いて普通図柄変動時間管理処理の具体的な説明を行う。図１１は、本実施の形態における普通図柄変動時間管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
【０２０２】
ステップＳ３０−３−１において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄変動時間管理を示す値（０１）であるか否かを確認する。また、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄変動時間管理を示す値（０１）である場合には、ステップＳ３０−３−２の処理に移り、一方、普通図柄変動時間管理を示す値（０１）でない場合には、普通図柄変動時間管理処理を終了する。
【０２０３】
ステップＳ３０−３−２において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄待ち時間タイマの値が“０”であるか否かを確認する。また、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄待ち時間タイマの値が“０”である場合には、普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄の変動表示を終了するためにステップＳ３０−３−３の処理に移り、普通図柄待ち時間タイマの値が“０”でない場合には、普通図柄変動時間管理処理を終了する。
【０２０４】
ステップＳ３０−３−３において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄制御状態フラグに普通図柄表示時間管理を示す値（０２）をセット。
【０２０５】
ステップＳ３０−３−４において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄待ち時間タイマに確定後待ち時間（０．５ｓ）をセットする。
【０２０６】
ステップＳ３０−４において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄表示時間管理処理を行う。
【０２０７】
ここで、図１２を用いて普通図柄表示時間管理処理の具体的な説明を行う。図１２は、本実施の形態における普通図柄表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
【０２０８】
ステップＳ３０−４−１において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間管理を示す値（０２）であるか否かを確認する。また、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄表示時間管理を示す値（０２）である場合には、ステップＳ３０−４−２の処理に移り、普通図柄表示時間管理を示す値（０２）でない場合には、普通図柄表示時間管理処理における処理を終了する。
【０２０９】
ステップＳ３０−４−２において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄待ち時間タイマの値が“０”であるか否かを確認する。また、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄待ち時間タイマの値が“０”である場合には、ステップＳ３０−４−３の処理に移り、普通図柄待ち時間タイマの値が“０”でない場合には、普通図柄表示時間管理処理を終了する。
【０２１０】
ステップＳ３０−４−３において、メインＣＰＵ２０１は、ステップＳ３０−２−４にて行われた普通当り抽選の結果、普通当りに当選したか否かを確認する。そして、メインＣＰＵ２０１は、普通当りに当選した場合には、ステップＳ３０−４−５の処理に移り、普通当りに当選しなかった場合には、ステップＳ３０−４−４の処理に移る。
【０２１１】
ステップＳ３０−４−４において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄ゲーム終了を示す値（０４）を普通図柄制御状態フラグにセットし、普通図柄表示時間管理処理を終了する。
【０２１２】
ステップＳ３０−４−５において、メインＣＰＵ２０１は、遊技状態フラグに通常遊技状態を示す値（１）がセットされているか否かを確認する。そして、メインＣＰＵ２０１は、遊技状態フラグに通常遊技状態を示す値（１）がセットされている場合には、ステップＳ３０−４−８の処理に移り、遊技状態フラグに通常遊技状態を示す値（１）がセットされていない場合には、ステップＳ３０−４−６の処理に移る。
【０２１３】
ステップＳ３０−４−６において、メインＣＰＵ２０１は、普通電役残り開放数カウンタの値に「３」をセットするとともに、普通電役開放時間フラグに開放時間（１．８秒）をセットする（図１６参照）。これにより、後述する普通電役開放処理にて、普通電動役物１８に具備されている可変翼１８ａ，１８ｂの１．８秒間の開口が３回行なわれる。
【０２１４】
ステップＳ３０−４−７において、メインＣＰＵ２０１は、普通電役開放待ち時間タイマに開放待ち時間（６．７秒）をセットする。
【０２１５】
ステップＳ３０−４−８において、メインＣＰＵ２０１は、普通電役残り開放数カウンタの値に「１」をセットするとともに、普通電役開放時間フラグに開放時間（０．３秒）をセットする（図１６参照）。これにより、後述する普通電役開放処理にて、普通電動役物１８に具備されている可変翼１８ａ，１８ｂの０．３秒間の開口が１回行なわれる。
【０２１６】
ステップＳ３０−４−９において、メインＣＰＵ２０１は、普通電役開放待ち時間タイマに開放待ち時間（０．３秒）をセットする。
【０２１７】
ステップＳ３０−４−１０において、メインＣＰＵ２０１は、普通電役開放を示す値（０３）を普通図柄制御状態フラグにセットし、普通図柄表示時間管理処理を終了する。
【０２１８】
ステップＳ３０−５において、メインＣＰＵ２０１は、普通電役開放処理を行う。
【０２１９】
ここで、図１３を用いて普通電役開放処理の具体的な説明を行う。図１３は、本実施の形態における普通電役開放処理の処理手順を示すフローチャートである。
【０２２０】
ステップＳ３０−５−１において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄制御状態フラグが普通電役開放を示す値（０３）であるか否かを確認する。また、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄制御状態フラグが普通電役開放を示す値（０３）である場合には、ステップＳ３０−５−２の処理に移り、普通図柄制御状態フラグが普通電役開放を示す値（０３）でない場合には、普通電役開放処理を終了する。
【０２２１】
ステップＳ３０−５−２において、メインＣＰＵ２０１は、普通電役開放待ち時間タイマに開放待ち時間がセットされているか否かを確認する。確認の結果、開放待ち時間がセットされている場合には、ステップＳ３０−５−３（図１４）の処理に移り、開放待ち時間がセットされていない場合には、ステップＳ３０−５−６の処理に移る。
【０２２２】
ステップＳ３０−５−３において、メインＣＰＵ２０１は、普通電役開放待ち時間タイマの値が“０”であるか否かを確認する。そして、メインＣＰＵ２０１は、普通電役開放待ち時間タイマの値が“０”である場合には、ステップＳ３０−５−４の処理に移り、普通電役開放待ち時間タイマの値が“０”でない場合には、普通電役開放処理を終了する。
【０２２３】
ステップＳ３０−５−４において、メインＣＰＵ２０１は、普通電役開放時間フラグにセットされている開放時間を、普通電役開放時間タイマにセットする。
【０２２４】
ステップＳ３０−５−５において、メインＣＰＵ２０１は、可変翼１８ａ，１８ｂの開口を行い、普通電動役物１８を遊技球が入賞し易い第１の状態に切り替える。
【０２２５】
ステップＳ３０−５−６において、メインＣＰＵ２０１は、普通電役入賞カウンタの値を確認する。そして、メインＣＰＵ２０１は、普通電役入賞カウンタの値が４以上である場合には、ステップＳ３０−５−８に移り、普通電役入賞カウンタの値が４以下である場合には、ステップＳ３０−５−７の処理に移る。
【０２２６】
ステップＳ３０−５−７において、メインＣＰＵ２０１は、普通電役開放時間タイマの値が“０”であるか否かを確認する。そして、メインＣＰＵ２０１は、普通電役開放時間タイマの値が“０”である場合には、ステップＳ３０−５−８の処理に移り、一方、普通電役開放時間タイマの値が“０”でない場合には、普通電役開放処理を終了する。
【０２２７】
なお、通常遊技状態時において普通電役開放時間タイマの値が“０”になった場合は、可変翼１８ａ，１８ｂが開口してから０．３秒が経過したことを意味する。一方、特別遊技状態時において普通電役開放時間タイマの値が“０”になった場合は、可変翼１８ａ，１８ｂが開口してから１．８秒が経過したことを意味する。
【０２２８】
ステップＳ３０−５−８において、メインＣＰＵ２０１は、可変翼１８ａ，１８ｂを閉じて、普通電動役物１８を遊技球が入賞し難い第２の状態に切り替える。また、メインＣＰＵ２０１は、普通電役入賞カウンタの値に「０」をセットするとともに、普通電役残り開放数カウンタの値から「１」を減算する。
【０２２９】
ステップＳ３０−５−９において、普通電役残り開放数カウンタの値が「０」であるか否かを確認する。確認の結果、メインＣＰＵ２０１は、普通電役残り開放数カウンタの値が「０」である場合には、ステップＳ３０−５−１１の処理に移り、一方、普通電役残り開放数カウンタの値が「０」ではない場合には、ステップＳ３０−５−１０の処理に移る。
【０２３０】
ステップＳ３０−５−１０において、普通電役開放待ち時間タイマに開放待ち時間（６．７秒）をセットする。
【０２３１】
ステップＳ３０−５−１１において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄ゲーム終了を示す値（０４）を普通図柄制御状態フラグにセットする。
【０２３２】
ステップＳ３０−６において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄ゲーム終了を示す値（０４）である場合に、保留記憶カウンタの値から“１”を減算する。また、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄記憶領域（“１”〜“４”）にそれぞれ記憶されているデータを、それぞれ普通図柄記憶領域（“０”〜“３”）にシフトさせるとともに、普通図柄記憶チェック処理を示す値（００）を普通図柄制御状態フラグにセットする。
【０２３３】
なお、普通図柄記憶領域とは、メインＲＡＭ２０３に割り当てられ、遊技球が通過ゲート１３を通過したことを条件として抽出される普通当り抽選用乱数値などが、普通図柄記憶領域“０”から順に記憶される保留記憶領域のことである。また、普通図柄記憶領域（“１”〜“４”）に記憶されている普通当り抽選用乱数値などは、普通図柄記憶ＬＥＤに表示される保留記憶に相当し、普通図柄記憶領域“０”に記憶されている普通当り抽選用の乱数値などは、ステップＳ３０−２−４における普通当り抽選などに用いられるものである。
【０２３４】
ステップＳ４０において、メインＣＰＵ２０１は、リーチ図柄決定用乱数、はずれ図柄決定用乱数などの値を更新する。
【０２３５】
なお、メインＣＰＵ２０１は、上述のステップＳ２０からステップＳ４０までの処理を繰り返し行う。
【０２３６】
次に、副制御回路３００によるメイン処理、および主制御回路２００からのコマンドを受信したことを契機としてメイン処理に割込むように実行されるコマンド受信割込処理について説明する。図１７は本発明の実施の形態に係るコマンド受信割込処理の処理手順を示すフローチャートであり、図１８は本発明の実施の形態に係る遊技機の副制御回路によるメイン処理の処理手順を示すフローチャートである。
【０２３７】
最初に、コマンド受信割込処理について、図１７を参照して説明する。このコマンド受信割込処理は、副制御回路３００が主制御回路２００からコマンドを受信する毎に発生するようになっている。
【０２３８】
ステップＳ２０１において、サブＣＰＵ３０１は、現在実行中のプロセス（後述するメイン処理）を中断するために、レジスタに格納されている情報を退避させる。
【０２３９】
ステップＳ２０２において、サブＣＰＵ３０１は、コマンド入力ポート３０４を介して受信したメインＣＰＵ２０１からのコマンド（例えば、変動表示パターンコマンド、大当り遊技開始コマンド、大当り遊技終了コマンド、待機状態コマンド、普通図柄変動表示パターンコマンド、普通停止図柄コマンドなど）を、ワークＲＡＭ３０３の受信バッファ領域へ格納するとともに、当該受信したコマンドに基づいて所定の処理を実行する。
【０２４０】
すなわち、サブＣＰＵ３０１は、受信したコマンドに対応する制御データを、ワークＲＡＭ３０３の作業領域にセットする。
【０２４１】
ステップＳ２０３において、サブＣＰＵ３０１は、ステップＳ２０１で退避させた情報をレジスタに復帰させる。これにより、中断されているプロセスは再開可能となる。
【０２４２】
次に、本実施の形態の副制御回路３００のメイン処理について、図１８を参照しながら説明する。
【０２４３】
ステップＳ２１０において、サブＣＰＵ３０１は、各種設定を初期化する初期化処理を実行する。
【０２４４】
ステップ２２０において、サブＣＰＵ３０１は、ステップＳ２０２（図１７）においてセットした制御データを確認し、当該制御データが画像制御回路３０５を処理制御するための制御プログラムであった場合、当該制御データに基づいて画像表示制御処理を実行する。
【０２４５】
例えば、普通図柄表示制御手段であるサブＣＰＵ３０１は、ステップＳ２０２（図１７）により普通図柄変動表示パターンコマンドに対応する制御データをセットした場合、セットした制御データに含まれる普通図柄変動表示パターンに従った普通図柄の変動表示を行うように、ＶＤＰ３０５ａに指示するためのデータを経時的に変化させる。ＶＤＰ３０５ａが所定時間ごとに送信される上記指示を実行することにより、液晶表示装置２１の普通図柄表示領域２１ｂにおいて、変動表示時間の間（ステップＳ３０−２−８、ステップＳ３０−２−９、ステップＳ３０−２−１０の何れかのステップにてセットされた待ち時間の間）、普通図柄変動表示パターンコマンドに対応する普通図柄の変動表示が行われ、変動表示時間が終了すると、普通停止図柄コマンドが示す図柄を表示して停止する。
【０２４６】
上述したように、本実施の形態においては、遊技状態が通常遊技状態であり、且つ、停止図柄決定手段であるメインＣＰＵ２０１の決定した図柄が所定の態様であった場合（すなわち、「普通当り」を示す停止図柄であった場合）には、普通図柄の変動表示時間は第１の時間よりも長い第２の時間（３０秒）となるため、遊技者は当該変動表示時間を確認することにより普通当りとなるか否かを予測することができる。
【０２４７】
ステップＳ２３０において、サブＣＰＵ３０１は、音声制御処理を実行する。
【０２４８】
具体的には、音声制御処理においてサブＣＰＵ３０１は、ステップＳ２０２（図１７）でセットした制御データが、音声制御に対応するデータであるときは、制御データを音声制御回路３０６に送る。音声制御回路３０６は、制御データに基づいて、スピーカ８ａ，８ｂに、例えば、所定の遊技状態を遊技者に報知するための音信号を出力させる。
【０２４９】
ステップＳ２４０において、サブＣＰＵ３０１は、ランプ・ＬＥＤ点灯制御処理を実行する。
【０２５０】
具体的には、ランプ・ＬＥＤ点灯制御処理においてサブＣＰＵ３０１は、ステップＳ２０２（図１７）でセットした制御データが、ランプもしくはＬＥＤの点灯制御に対応するデータであるときは、制御データをランプ制御回路３０７に送る。ランプ制御回路３０７は、制御データに基づいて、ランプ・ＬＥＤ３９ａに、例えば、所定の点灯・消灯パターンに従った点灯・消灯を行わせる。
【０２５１】
このメイン処理においては、上述したステップＳ２２０からステップＳ２４０までの処理が繰り返し行われる。
【０２５２】
また、本実施の形態において、遊技制御手段であるメインＣＰＵ２０１は、通常遊技状態、大当り遊技状態（特定遊技状態）、特別遊技状態等の遊技状態の制御を行うことが可能であったが、これに加えて時短状態（通常遊技状態と比べて普通電動役物雲１８の開閉態様が遊技者にとって有利な遊技状態）の制御を行うことが可能であってもよい。
【０２５３】
なお、以上においては、現実のパチンコ遊技機１について説明したが、本発明によれば、パチンコ遊技機１と同様の機能を、シミュレーションプログラム９５０を内蔵するテレビゲーム機やパソコン等のコンピュータ端末９６０に実現させることができる（例えば、図２０参照）。
【０２５４】
たとえば、ディスプレイ９７０は、遊技球の通過が可能な通過ゲート１３、遊技球の入賞が可能な始動口１７、および遊技球が入賞し易い第１の状態と遊技球が入賞し難い第２の状態とに変化可能な普通電動役物１８を有する遊技領域２ｂを備えた遊技盤２ａ（図２）を模した画像を画面に表示させるようになっている。
【０２５５】
また、コンピュータ端末９６０に内蔵されているシミュレーションプログラム９５０は、操作スイッチ９８０の操作に応じてディスプレイ９７０の画面上で遊技領域２ｂを模した画像に遊技球を発射する機能を実現させるようになっている。
【０２５６】
シミュレーションプログラム９５０は、コンピュータ端末９６０に、遊技球の通過が可能な通過部材、遊技球の入賞が可能な始動口、および遊技球が入賞し易い第１の状態と遊技球が入賞し難い第２の状態とに変化可能な可変入賞装置を有する遊技領域を模した画像を画面に表示する画像表示機能と、特別図柄の変動表示および停止表示が可能な特別図柄表示装置を模した画像を画面に表示する特別図柄表示機能と、普通図柄の変動表示および停止表示が可能な普通図柄表示装置を模した画像を画面に表示する普通図柄表示機能と、通過部材を遊技球が通過したことを契機として、普通図柄表示機能に停止表示させる図柄を決定する停止図柄決定機能と、停止図柄決定機能によって停止表示させる図柄が決定された場合に、普通図柄表示機能における普通図柄を一定時間変動表示させるとともに、当該変動表示の終了後、停止図柄決定機能によって決定された図柄を停止表示させる普通図柄表示制御機能と、停止図柄決定機能により決定され、且つ、普通図柄表示機能に停止表示された図柄が所定の態様であった場合、可変入賞装置を第１の状態に切り替える遊技制御機能と、始動口に遊技球が入賞したことを契機として、特別図柄表示機能における特別図柄を変動表示させる特別図柄表示制御機能とを実行させるようになっている。
【０２５７】
また、普通図柄表示制御機能は、停止図柄決定機能の決定した図柄が所定の態様ではなかった場合、第１の時間の間、普通図柄表示機能における普通図柄を変動表示させ、一方、停止図柄決定機能の決定した図柄が所定の態様であった場合、第１の時間よりも長い第２の時間の間、普通図柄表示機能における普通図柄を変動表示させる変動表示時間制御機能を含み、可変入賞装置は、始動口とは別個に設けられていることを特徴としている。
【０２５８】
なお、シミュレーションプログラム９５０は、ＲＯＭカートリッジ、ＣＤ−ＲＯＭ、ＤＶＤ等の記録媒体に記憶されたり、通信衛星等のネットワーク環境下、或いはインターネット等の通信回線を利用して配布されたりすることができる。
【０２５９】
以上の構成によって、遊技者は、操作スイッチ９８０を操作することによって現実のパチンコ遊技機１での遊技を疑似体験することができる。
【０２６０】
このように、可変入賞装置は始動口とは別個に設けられており、また、本実施の形態のシミュレーションプログラム９５０において、普通図柄表示機能における変動時間が長い場合（第２の時間の場合）は、普通図柄表示機能に所定の態様が表示されて可変入賞装置が第１の状態となるようになっている。
【０２６１】
そのため遊技者は、通常は始動口を狙って遊技球を打ち出し、普通図柄表示機能における変動時間が長いと判断した場合には、可変入賞装置が第１の状態となるということを見越して当該可変入賞装置に狙いを切り替えることができる。これにより、普通図柄表示機能の変動表示時間に対する遊技者の関心が高まるとともに、普通図柄表示機能における普通図柄の表示態様と遊技者の遊技内容との関連性が高まり、遊技の興趣をより向上させることができる。
【０２６２】
以上説明したように、本実施の形態によれば、普通電動役物１８は始動口１７とは別個に設けられている。また、普通図柄表示領域（普通図柄表示装置）２１ｂにおける変動時間が長い場合（第２の時間の場合）は、普通図柄表示領域２１ｂに所定の態様が表示されて普通電動役物１８が第１の状態となるようになっている。
【０２６３】
そのため遊技者は、通常は始動口１７を狙って遊技球を打ち出し、普通図柄表示領域２１ｂにおける変動時間が長いと判断した場合には、普通電動役物１８が第１の状態となるということを見越して当該普通電動役物１８に狙いを切り替えることができる。これにより、普通図柄表示領域２１ｂの変動表示時間に対する遊技者の関心が高まるとともに、普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄の表示態様と遊技者の遊技内容との関連性が高まり、遊技の興趣をより向上させることができる。
【０２６４】
また、本実施の形態によれば、普通電動役物１８を、弾性部材（遊技進行制限部）３０に衝突した遊技球が流下しやすい位置、つまり、いわゆる遊技球を右打ちしたときに入賞しやすい位置に設けたので、始動口１７と普通電動役物１８の位置の違いがより明確となる。そのため、遊技者は、普通図柄の表示態様の違いによる遊技内容の変化をより明確に意識することができ、遊技者の参加意識を高めることができる。
【０２６５】
さらに、本実施の形態によれば、変動表示時間制御手段であるメインＣＰＵ２０１は、遊技制御手段により特別遊技状態の制御が行われている場合、普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄の変動表示時間を第１の時間とすることを特徴としている。このように、特別遊技状態の制御中においては、普通図柄の変動表示時間を短くするので、遊技内容に不都合を与えることはない。
【産業上の利用可能性】
【０２６６】
以上の説明においては、本発明をパチンコ遊技機本体が遊技台に取り付けられた遊技機に適用した場合が説明されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチスロ遊技機（スロットマシン）、雀球、スマートボールあるいはゲームセンターに設置された各種ゲーム機など、種々の遊技機に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【０２６７】
【図１】本実施の形態に係る遊技機の構成を示す斜視図である。
【図２】図１に示した遊技機の遊技盤を示す正面図である。
【図３】図１に示した遊技機の制御系を示すブロック図である。
【図４】本実施の形態に係る遊技機の主制御回路の処理手順を示すフローチャートである。
【図５】本実施の形態に係るスイッチ入力検出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図６】本実施の形態に係る普通図柄関連スイッチ入力検出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図７】本実施の形態に係る特別図柄制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図８】本実施の形態に係る特別図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図９】本実施の形態に係る普通図柄制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図１０】本実施の形態に係る普通図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図１１】本実施の形態に係る普通図柄変動時間管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図１２】本実施の形態に係る普通図柄表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図１３】本実施の形態に係る普通電役開放処理の処理手順の前段を示すフローチャートである。
【図１４】本実施の形態に係る普通電役開放処理の処理手順の後段を示すフローチャートである。
【図１５】本実施の形態に係る変動表示パターン選択テーブルの一例を示す図である。
【図１６】本実施の形態に係る普通電役関連パターン選択テーブルの一例を示す図である。
【図１７】本実施の形態に係るコマンド受信割込処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図１８】本実施の形態に係る遊技機の副制御回路によるメイン処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図１９】（ａ）〜（ｃ）は普通図柄表示領域における普通図柄の表示態様の一例を示す説明図である。
【図２０】本発明のシミュレーションプログラムを内蔵するコンピュータ端末を示す図である。
【符号の説明】
【０２６８】
１ パチンコ遊技機（遊技機）
２ａ 遊技盤
２ｂ 遊技領域
３ 遊技機本体
３ａ ベースドア
３ｂ ベース枠
４ ガラス扉
５ 皿ユニット
５ａ 上皿
５ｂ 下皿
６ レール
７ ハンドル
８ａ，８ｂ スピーカ（演出手段）
８ シャッタレバー
１２ 一般入賞口
１３ 通過ゲート（通過部材）
１５ 大入賞口
１６ アウト口
１７ 始動口
１８ 普通電動役物（可変入賞装置）
１８ａ，１８ｂ 可変翼
１９Ｓｄ Ｖ・カウントＳＷ
１９Ｓｅ カウントＳＷ
１９Ｓｂ 一般入賞口ＳＷ
１９Ｓａ 通過ゲートＳＷ
１９ａ，１９ｂ 始動口ＳＷ
２１ 液晶表示装置（特別図柄表示装置、普通図柄表示装置、演出手段）
２１ａ 表示領域
２１ｂ 普通図柄表示領域（普通図柄表示装置）
３０ 弾性部材（遊技球進行制限部）
３９ａ ランプ・ＬＥＤ（演出手段）
７０ａ 払出制御回路
７０ｂ 発射制御回路
７１Ｓ 可動部材ＳＯＬ
７２Ｓ 大入賞口ＳＯＬ
７３Ｓ シーソＳＯＬ
７４Ｓ バックアップクリアＳＷ
８１ カードユニット
８２ 払出装置
９０ 発射装置
２００ 主制御回路
２０１ メインＣＰＵ
２０２ メインＲＯＭ
２０３ メインＲＡＭ
２０４ 初期リセット回路
２０５ Ｉ／Ｏポート
２０６ コマンド出力ポート
３００ 副制御回路
３０１ サブＣＰＵ
３０２ プログラムＲＯＭ
３０３ ワークＲＡＭ
３０４ コマンド入力ポート
３０５ 画像制御回路
３０５ａ ＶＤＰ
３０５ｂ 画像データＲＯＭ
３０５ｃ ＶＲＡＭ
３０５ｄ Ｄ／Ａ変換回路
３０６ 音声制御回路
３０７ ランプ制御回路
９５０ シミュレーションプログラム
９６０ コンピュータ端末（コンピュータ）
９７０ ディスプレイ
９８０ 操作スイッチ
【技術分野】
【０００１】
本発明は、遊技機およびこれらのシミュレーションプログラムに関し、特に可変入賞装置が配置されたパチンコ遊技機およびこれらのシミュレーションプログラムに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来より、遊技者にとって不利な第２の状態から遊技者にとって有利な第１の状態に変化可能な電動チューリップ（可変入賞装置）を備えたパチンコ遊技機があった。
【０００３】
上記遊技機には、普通図柄の変動表示および停止表示が可能な変動表示手段（普通図柄表示装置）と、遊技球が通過ゲートを通過したことを契機として所定の抽選を行う遊技制御手段とが備えられており、当該遊技制御手段にて所定の抽選が行われると、上記普通図柄表示装置においては、一定時間の変動表示が行われ、その後、当該遊技制御手段の抽選結果に応じた停止図柄が表示されるようになっている。そして、可変入賞装置は、上記抽選に当選したことを示す停止図柄が普通図柄表示装置に表示された場合に、遊技者にとって不利な第２の状態から遊技者にとって有利な第１の状態へと変化するようになっている。
【０００４】
なお、遊技が単調となることを防ぐために、上記遊技制御手段による抽選に当選した場合は、当該抽選にはずれた場合に比べて上記普通図柄表示装置における普通図柄の変動表示時間を短縮させる遊技機も知られている（例えば、特許文献１）。
【特許文献１】特開２００２−１５９６８５号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、特許文献１の発明では、遊技制御手段の抽選結果に応じて普通図柄表示装置における普通図柄の変動表示時間を異ならせることはできるものの、遊技者の遊技内容に影響を与える程のものではなかった。
【０００６】
すなわち、普通図柄表示装置における普通図柄の表示態様がどのようになろうとも、普通図柄の表示態様と遊技内容との関連性がなく、盛り上がりに欠けるものがあった。
【０００７】
そこで、本発明は、普通図柄の表示態様と遊技者の遊技内容との関連性を高め、遊技の興趣を向上させる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
上記課題を解決するため、請求項１に記載の本発明の遊技機は、特別図柄の変動表示および停止表示が可能な特別図柄表示装置（液晶表示装置２１）と、普通図柄の変動表示および停止表示が可能な普通図柄表示装置（液晶表示装置２１，普通図柄表示領域２１ｂ）と、遊技領域（遊技領域２ｂ）に設けられ、遊技球の通過が可能な通過部材（通過ゲート１３）と、遊技領域に設けられ、遊技球の入賞が可能な始動口（始動口１７）と、遊技領域に設けられ、遊技球が入賞し易い第１の状態と遊技球が入賞し難い第２の状態とに変化可能な可変入賞装置（普通電動役物１８）と、通過部材を遊技球が通過したことを契機として、普通図柄表示装置に停止表示させる図柄を決定する停止図柄決定手段（主制御回路２００のメインＣＰＵ２０１）と、停止図柄決定手段によって停止表示させる図柄が決定された場合に、普通図柄表示装置における普通図柄を一定時間変動表示させるとともに、当該変動表示の終了後、停止図柄決定手段によって決定された図柄を停止表示させる普通図柄表示制御手段（副制御回路３００のサブＣＰＵ３０１）と、停止図柄決定手段により決定され、且つ、普通図柄表示装置に停止表示された図柄が所定の態様であった場合、可変入賞装置を第１の状態に切り替える遊技制御手段（主制御回路２００のメインＣＰＵ２０１）と、始動口に遊技球が入賞したことを契機として、特別図柄表示装置における特別図柄を変動表示させる特別図柄表示制御手段（副制御回路３００のサブＣＰＵ３０１）とを備え、普通図柄表示制御手段は、停止図柄決定手段の決定した図柄が所定の態様ではなかった場合、第１の時間の間、普通図柄表示装置における普通図柄を変動表示させ、一方、停止図柄決定手段の決定した図柄が所定の態様であった場合、第１の時間よりも長い第２の時間の間、普通図柄表示装置における普通図柄を変動表示させる変動表示時間制御手段（副制御回路３００のサブＣＰＵ３０１）を含み、可変入賞装置は、始動口とは別個に設けられていることを特徴とする。
【０００９】
このように、可変入賞装置は始動口とは別個に設けられている。また、普通図柄表示装置における変動時間が長い場合（第２の時間の場合）は、普通図柄表示装置に所定の態様が表示されて可変入賞装置が第１の状態となるようになっている。
【００１０】
そのため遊技者は、通常は始動口を狙って遊技球を打ち出し、普通図柄表示装置における変動時間が長いと判断した場合には、可変入賞装置が第１の状態となるということを見越して当該可変入賞装置に狙いを切り替えることができる。これにより、普通図柄表示装置の変動表示時間に対する遊技者の関心が高まるとともに、普通図柄表示装置における普通図柄の表示態様と遊技者の遊技内容との関連性が高まり、遊技の興趣をより向上させることができる。
【００１１】
請求項２に記載の本発明は、請求項１に記載の発明の構成に加えて、遊技領域の周縁に遊技球の進行を制限する遊技球進行制限部（弾性部材３０）を備え、可変入賞装置は、遊技進行制限部に衝突した遊技球が流下しやすい位置に設けられていることを特徴とする。
【００１２】
このように、可変入賞装置を、いわゆる遊技球を右打ちしたときに入賞しやすい位置に設けたので、始動口と可変入賞装置の位置の違いがより明確となる。そのため、遊技者は、普通図柄の表示態様の違いによる遊技内容の変化をより明確に意識することができ、遊技者の参加意識を高めることができる。
【００１３】
請求項３に記載の本発明は、請求項１または２に記載の発明の構成に加えて、遊技制御手段は、通常の遊技状態と比べて遊技者にとって有利な特定遊技状態（大当り遊技状態）の制御、および通常の遊技状態（通常遊技状態）と比べて特定遊技状態となりやすい特別遊技状態の制御を行うことが可能であり、変動表示時間制御手段は、遊技制御手段により特別遊技状態の制御が行われている場合、普通図柄表示装置における普通図柄の変動表示時間を第１の時間とすることを特徴とする。
【００１４】
このように、特別遊技状態の制御中においては、普通図柄の変動表示時間を短くするので、遊技内容に不都合を与えることはない。
【００１５】
請求項４に記載の本発明のシミュレーションプログラムは、遊技機のシミュレーションをコンピュータ（コンピュータ端末９６０）に実行させるシミュレーションプログラム（シミュレーションプログラム９５０）であって、コンピュータに、遊技球の通過が可能な通過部材、遊技球の入賞が可能な始動口、および遊技球が入賞し易い第１の状態と遊技球が入賞し難い第２の状態とに変化可能な可変入賞装置を有する遊技領域を模した画像を画面に表示する画像表示機能と、特別図柄の変動表示および停止表示が可能な特別図柄表示装置を模した画像を画面に表示する特別図柄表示機能と、普通図柄の変動表示および停止表示が可能な普通図柄表示装置を模した画像を画面に表示する普通図柄表示機能と、通過部材を遊技球が通過したことを契機として、普通図柄表示機能に停止表示させる図柄を決定する停止図柄決定機能と、停止図柄決定機能によって停止表示させる図柄が決定された場合に、普通図柄表示機能における普通図柄を一定時間変動表示させるとともに、当該変動表示の終了後、停止図柄決定機能によって決定された図柄を停止表示させる普通図柄表示制御機能と、停止図柄決定機能により決定され、且つ、普通図柄表示機能に停止表示された図柄が所定の態様であった場合、可変入賞装置を第１の状態に切り替える遊技制御機能と、始動口に遊技球が入賞したことを契機として、特別図柄表示機能における特別図柄を変動表示させる特別図柄表示制御機能とを実行させ、普通図柄表示制御機能は、停止図柄決定機能の決定した図柄が所定の態様ではなかった場合、第１の時間の間、普通図柄表示機能における普通図柄を変動表示させ、一方、停止図柄決定機能の決定した図柄が所定の態様であった場合、第１の時間よりも長い第２の時間の間、普通図柄表示機能における普通図柄を変動表示させる変動表示時間制御機能を含み、可変入賞装置は、始動口とは別個に設けられていることを特徴とするシミュレーションプログラム。
【００１６】
このように、可変入賞装置は始動口とは別個に設けられている。また、普通図柄表示機能における変動時間が長い場合（第２の時間の場合）は、普通図柄表示機能に所定の態様が表示されて可変入賞装置が第１の状態となるようになっている。
【００１７】
そのため遊技者は、通常は始動口を狙って遊技球を打ち出し、普通図柄表示機能における変動時間が長いと判断した場合には、可変入賞装置が第１の状態となるということを見越して当該可変入賞装置に狙いを切り替えることができる。これにより、普通図柄表示機能の変動表示時間に対する遊技者の関心が高まるとともに、普通図柄表示機能における普通図柄の表示態様と遊技者の遊技内容との関連性が高まり、遊技の興趣をより向上させることができる。
【発明の効果】
【００１８】
本発明によれば以下の効果を奏することができる。
【００１９】
すなわち、本発明によれば、普通図柄の表示態様と遊技者の遊技内容との関連性が高まり、遊技の興趣を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２０】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
【００２１】
以下、本実施の形態における弾球遊技機（以下、遊技機という）１の構成について、図面を参照しながら説明する。図１〜図１９は、プリペイドカード方式を適用した遊技機１の一実施の形態を示している。
【００２２】
図１は本実施の形態に係る遊技機の構成を示す斜視図、図２は図１に示した遊技機の遊技盤を示す正面図、図３は図１に示した遊技機の制御系を示すブロック図、図４は本実施の形態に係る遊技機の主制御回路の処理手順を示すフローチャート、図５は本実施の形態に係るスイッチ入力検出処理の処理手順を示すフローチャート、図６は本実施の形態に係る普通図柄関連スイッチ入力検出処理の処理手順を示すフローチャート、図７は本実施の形態に係る特別図柄制御処理の処理手順を示すフローチャート、図８は本実施の形態に係る特別図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャート、図９は本実施の形態に係る普通図柄制御処理の処理手順を示すフローチャート、図１０は本実施の形態に係る普通図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャート、図１１は本実施の形態に係る普通図柄変動時間管理処理の処理手順を示すフローチャート、図１２は本実施の形態に係る普通図柄表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャート、図１３は本実施の形態に係る普通電役開放処理の処理手順の前段を示すフローチャート、図１４は本実施の形態に係る普通電役開放処理の処理手順の後段を示すフローチャート、図１５は本実施の形態に係る変動表示パターン選択テーブルの一例を示す図、図１６は本実施の形態に係る普通電役関連パターン選択テーブルの一例を示す図、図１７は本実施の形態に係るコマンド受信割込処理の処理手順を示すフローチャート、図１８は本実施の形態に係る遊技機の副制御回路によるメイン処理の処理手順を示すフローチャート、図１９は（ａ）〜（ｃ）は普通図柄表示領域における普通図柄の表示態様の一例を示す説明図、図２０は本発明のシミュレーションプログラムを内蔵するコンピュータ端末を示す図である。
【００２３】
最初に、パチンコ遊技機（遊技機）１の構成について、図１および図２を参照しながら説明する。なお、図１は本実施の形態に係る遊技機の構成を示す斜視図であり、図２は本実施の形態に係る遊技盤の正面図である。
【００２４】
図１および図２に示すように、パチンコ遊技機（遊技機）１は、遊技盤２ａ（図２）が装着されるベースドア３ａがヒンジ（図示せず）を介して島設備に固定されるベース枠３ｂに回動可能に取り付けられ（すなわち、ベースドア３ａは、ベースドア３ａの一方端を回動支点として支持されて当該ベース枠３ｂに開閉可能に取り付けられる。）、これらベースドア３ａおよびベース枠３ｂで遊技機本体３が構成されている。そして、このような遊技機本体３に対して、遊技盤２ａを視認可能に被うガラス扉４、およびガラス扉４の下側に位置する皿ユニット５が取り付けられている。これらガラス扉４および皿ユニット５は、その一端が遊技機本体３に回動可能に軸支されており、他端が遊技機本体３に係合するようになっている。
【００２５】
遊技盤２ａ（図２）は、レール６に包囲され、遊技球の流下が可能な遊技領域２ｂを有している。そして、その遊技領域２ｂには、多数の遊技くぎや風車などの障害物（図示せず）、一般入賞口１２、通過ゲート１３、大入賞口１５、アウト口１６、始動口１７、可変翼１８ａ，１８ｂを備えた普通電動役物（可変入賞装置）１８からなる遊技部材が配置されている。
【００２６】
また、遊技盤２ａの背面には、演出画像（例えば、遊技状態に対応したアニメーションやその他の報知情報など。以下、「演出情報画像」という。）等を表示可能な表示領域２１ａを備えた表示装置である液晶表示装置（ＬＣＤ）２１が配置されている。
【００２７】
なお、液晶表示装置２１の表示領域２１ａは、演出画像を表示する領域と、普通図柄の変動表示を行う普通図柄表示領域（普通図柄表示装置）２１ｂと、特別図柄（識別図柄）の変動表示を行う特別図柄表示領域（特別図柄表示装置）とからなっている。
【００２８】
また、遊技盤２ａが透明である本実施の形態では、液晶表示装置２１の表示領域２１ａが遊技盤２ａを通して視認可能に配置されている。ここで、液晶表示装置２１にかえて、例えばＣＲＴ（陰極線管）あるいはプラズマディスプレイ等を用いることもできる。
【００２９】
ここで、一般入賞口１２は、遊技球が入賞すると所定の数の遊技球が払い戻される装置、通過ゲート１３は、遊技球が通過したことを契機として普通図柄表示領域２１ｂに表示される複数の図柄を変動および停止させるための装置、大入賞口１５は、特別図柄表示領域の停止時における特別図柄の組み合わせが予め設定された特定の図柄の組み合わせ（大当り表示態様）となって特定遊技状態（特定遊技状態とは、いわゆる大当りが発生した状態をいう。以下、「大当り遊技状態」という。）に移行した場合に、所定の設定に従って所定条件の下所定回数だけ扉が開閉（すなわち、所定時間内に大入賞口１５の特定領域を通過する遊技球数が１以上である場合に限り（いわゆるパンクが発生しない限り）所定回数だけ大入賞口１５が開放し、遊技球を受け入れ易い開放状態と、受け入れ難い閉鎖状態とに所定回数だけ変化する。なお、開放状態と、閉鎖状態とに変化する動作をラウンド動作という。）するように制御される装置である。
【００３０】
可変翼１８ａ，１８ｂを備えた普通電動役物１８は、遊技球の受け入れ口を有しており、遊技球が入賞し易い第１の状態と遊技球が入賞し難い第２の状態とに変化可能になっている。
【００３１】
ここで、第２の状態とは、可変翼１８ａ，１８ｂが閉じて遊技球が普通電動役物１８に入りにくくなる状態のことである。一方、第１の状態とは、可変翼１８ａ，１８ｂが逆八字状に開口して遊技球が普通電動役物１８に入りやすくなる状態のことである。
【００３２】
なお、通常時において普通電動役物１８は、第２の状態となっている。また、上述の始動口１７や普通電動役物１８に遊技球が入賞すると、特別図柄表示領域に表示される特別図柄が変動および停止するようになっている。
【００３３】
また、本実施の形態においては、図２に示すように、上記普通電動役物１８の上方に遊技球の進行を阻害する遮断部材２５が配置されているため、特に第２の状態時における普通電動役物１８への入賞が難しくなっている。
【００３４】
また、アウト口１６は、一般入賞口１２、始動口１７、普通電動役物１８、大入賞口１５の何れにも入賞しなかった遊技球が流入して回収される装置である。
【００３５】
ガラス扉４の下方には、図１に示すように皿ユニット５が配置されている。皿ユニット５の上部に、払い出された遊技球および遊技領域に打ち込まれる遊技球が貯留される上皿５ａが配置されているとともに、皿ユニット５の下部に、払い出しにより上皿５ａからオーバーフローした遊技球が貯留される下皿５ｂが配置されている。また、上皿５ａの所定の位置に、遊技終了時などにおいて上皿５ａに貯留された遊技球を下皿５ｂに移動させて取り出す場合に操作されるシャッタレバー８が設けられている。
【００３６】
皿ユニット５の右側には、レール６を介して遊技盤２ａの遊技領域２ｂへ遊技球を打ち込む際に回動操作されるハンドル７が設けられている。ハンドル７には遊技球の打出を停止するストップボタン（図示せず）が設けられている。
【００３７】
遊技者が上記ハンドル７を回転して打ち出し操作をすることにより、上皿５ａ中の遊技球が、打球供給装置（図示せず）により打出装置９０（図３参照）に送出されて、当該打出装置９０によりレール６に沿って遊技領域２ｂに打出される。
【００３８】
ここで、ハンドル７を時計回りの方向に大きく回動して遊技球が強く打ち出されるように操作することもできる（以下、「右打ち」という。）。これにより、遊技球を遊技領域２ｂの右側に配置された普通電動役物１８（図２）に向けて打ち出すことができる。
【００３９】
また、遊技領域２ｂの周縁、すなわち、レール６の至端部には、遊技球の進行を制限する弾性部材（遊技球進行制限部）３０が備えられている。
【００４０】
そして、普通電動役物１８は、当該弾性部材３０に衝突した遊技球が流下しやすい位置、すなわち、当該弾性部材３０の下方に設けられている。そのため遊技者は、右打ちをもって弾性部材３０に遊技球を当てることにより、普通電動役物１８への入賞を狙うこともできる。
【００４１】
なお、本実施の形態の弾性部材３０は、クッション効果を高めるために円柱形のゴムからなっている。但し、本発明においては、弾性部材３０の形状や材質等は特に限定しない。
【００４２】
上記通過ゲート１３は、通過する遊技球を検出するようになっている。この通過ゲート１３を通過した遊技球は保留記憶が可能となっており、この保留記憶情報に基づいて、普通図柄表示領域２１ｂにおける図柄の変動表示が行なわれる。また、遊技領域２ｂの右側上部には、通過ゲート１３の保留記憶個数を表示する４個の普通図柄記憶ＬＥＤ（図示せず）が設けられている。この普通図柄記憶ＬＥＤの点灯個数により、通過ゲート１３を通過した遊技球の保留記憶個数を表示することができる。
【００４３】
上記普通図柄表示領域２１ｂでは、通常、図１９（ａ）に示すように普通図柄が停止表示されている（なお、図１９（ａ）において普通図柄表示領域２１ｂは、はずれを示す停止図柄を表示して停止している。）が、保留記憶情報に基づいて変動表示が行われる場合は、図１９（ｂ）に示すように２個の普通図柄が交互に点滅するようになっている。
【００４４】
ここで、当該普通図柄表示領域２１ｂにおいて２個の普通図柄の点滅が終了（詳しくは後述するが、この点滅が終了するまでの時間（以下、「変動表示時間」という。）は、３０秒間と、５．１秒間の２種類が挙げられる。）して「当り」を示す図柄が表示された場合（図１９（ｃ）参照。すなわち、普通当り時）に、上記普通電動役物１８は、可変翼１８ａ，１８ｂが所定時間だけ逆八字状に開口して遊技球が入りやすい第１の状態に切り換えられる（開口時間は、通常遊技状態中においては０．３秒間。一方、特別遊技状態中である場合は、１．８秒間の開口が３回行われる（図１６参照）。）。
【００４５】
なお、上記普通図柄表示領域２１ｂの替わりに、遊技盤２ａの任意の場所に２個の普通図柄表示ＬＥＤを備え、このＬＥＤの点滅により「当り」を表示してもよい。また、この２個の普通図柄表示ＬＥＤを例えば７セグメント表示器等により構成することもできる。この場合には、７セグメント表示器に表示する普通図柄として、例えば「０」、「１」、「２」、・・・「７」、「８」、「９」等の数字を変動表示し、停止表示された数字が「３」あるいは「７」となった場合を「当り」とする。
【００４６】
また、始動口１７や普通電動役物１８への入賞球は入賞記憶可能となっており、この入賞記憶に基づいて、特別図柄表示領域における特別図柄の変動表示が行なわれる。遊技領域２ｂの中央部には、始動口１７や普通電動役物１８への入賞記憶個数を表示する４個の特別図柄記憶ＬＥＤ（図示せず）が設けられている。この特別図柄記憶ＬＥＤの点灯個数により、始動口１７や普通電動役物１８への入賞記憶個数を表示することができる。
【００４７】
また、特別図柄表示領域に表示される特別図柄は、例えば「０」、「１」、「２」・・・「９」等の３列の数字からなり、始動口１７や普通電動役物１８等へ遊技球が入賞したことを契機としてこれらの数字が変動表示されるようになっている。なお、これらの数字の変動表示が終了し、その変動表示結果（すなわち、停止表示された数字の組み合わせ。停止図柄ともいう。）が『「０」「０」「０」』、『「７」「７」「７」』等のように３個とも同一の数字となった場合の特別図柄の組み合わせを大当り表示態様（大当り図柄）という。この大当り表示態様は、遊技状態が、通常遊技状態と比較して遊技者に有利な大当り遊技状態に移行したこと（すなわち「大当り」となったこと）を遊技者に認識させるための表示態様である。なお、大当り表示態様以外の変動表示結果を非大当り表示態様（はずれ図柄）という。
【００４８】
また、大当り遊技状態とは、例えば後述する大入賞口ＳＯＬ７２Ｓが、大入賞口１５の扉を所定回数だけ開閉することで、通常遊技状態よりも多くの遊技球を入賞させやすくする遊技状態のことである。
【００４９】
なお、大当り遊技状態に移行したことを遊技者に認識させるための上記大当り表示態様は、確率変動大当りを示す表示態様である特別表示態様（確変大当り図柄）と、通常の大当りを示す表示態様である非特別表示態様（通常大当り図柄）とに分かれている。
【００５０】
また、特別表示態様は、「７」や「３」等の所定の数字が３個揃った場合をいい、一方、非特別表示態様は、特別表示態様以外の数字や図柄が３個揃った場合をいう。
【００５１】
なお、特別図柄の変動表示結果が特別表示態様となると（すなわち、確率変動大当りとなると）、大当り遊技状態終了後、特別図柄表示領域における特別図柄の変動表示結果が大当り表示態様となる確率の高い特別遊技状態へ移行される。一方、特別図柄の表示態様が非特別表示態様となると（すなわち、通常の大当りとなると）、大当り遊技状態終了後は通常の遊技状態へ移行される。
【００５２】
なお、本実施の形態において、上述した入賞記憶個数や保留記憶個数は、それぞれ普通図柄記憶ＬＥＤ、特別図柄記憶ＬＥＤに表示されるようになっているが、これに限られず、他の表示方法により表示されてもよい。例えば、表示領域２１ａに表示されるようになっていてもよい。
【００５３】
次に、図１に示したパチンコ遊技機１の制御系について、図３を参照して説明する。なお、図３は図１に示した遊技機の制御系を示すブロック図である。
【００５４】
パチンコ遊技機１の制御系は、主制御回路２００、この主制御回路２００に接続される副制御回路３００、払出制御回路７０ａおよび打出制御回路７０ｂを有している。この制御系は遊技盤２ａの背面側に搭載されている。
【００５５】
パチンコ遊技機１の払出制御回路７０ａには、カードユニット８１が接続されている。
【００５６】
カードユニット８１は、パチンコ遊技機１の近傍に設置され、プリペイドカードを差込可能な差込口を有しており、当該差込口に差し込まれたプリペイドカードに記録された記録情報を読み取る読み取り手段と、球貸し操作パネル９（図３）の操作に応じて、払出制御回路７０ａに対し遊技球の貸出を指令する貸出指令信号を出力する貸出指令信号出力手段と、読み取り手段によって読み取った記録情報から特定される貸出可能数から、貸出指令信号出力手段により貸出を指令した貸出数を減算し、上記差込口に差し込まれているプリペイドカードに当該情報を記録させる書き込み手段とを有している。
【００５７】
主制御回路２００には、予め設定されたプログラムに従ってパチンコ遊技機１の遊技の進行を制御するメインＣＰＵ（超小型演算処理装置）２０１、異常時や電源投入時に各種設定を初期値に戻すためのリセット信号を生成する初期リセット回路２０４、メインＣＰＵ２０１が動作する上で必要な各種データを記憶するメインＲＡＭ２０３、メインＣＰＵ２０１が遊技機１の遊技動作を処理制御するためのプログラム、乱数抽選によって大当り判定をする際に参照される大当り判定テーブル、乱数抽選によって普通当り抽選をする際に参照される普通当り抽選テーブル、乱数抽選によって特別図柄の変動表示パターンを決定する際に参照される当り変動表示パターン決定テーブル、はずれ変動表示パターンテーブル、およびその他の演出を抽選する際に参照される各種確率テーブルを格納しているメインＲＯＭ２０２が実装されている。
【００５８】
メインＲＡＭ２０３は、メインＣＰＵ２０１によって計数された入賞記憶の数（始動口１７や、普通電動役物１８への入賞球数）を記憶するための入賞記憶カウンタ、メインＣＰＵ２０１によって計数された保留記憶の数（通過ゲート１３の通過球数）を記憶するための保留記憶カウンタ、１回のラウンド動作中に大入賞口１５に入球した遊技球の数を記憶するための大入賞口入賞カウンタ、１回の大当り遊技状態中において大入賞口１５が開放した回数を記憶するための大入賞口開放回数カウンタ、可変翼１８ａ，１８ｂの開口中に普通電動役物１８や始動口１７に入賞した遊技球の数を記憶するための普通電役入賞カウンタ、普通当り当選時における可変翼１８ａ，１８ｂの残り開口数を記憶するための普通電役残り開放数カウンタなどを具備する。
【００５９】
メインＣＰＵ２０１は、停止図柄決定手段、変動表示態様決定手段、入賞口切替手段、遊技制御手段、コマンド送信手段、普通当り抽選手段、大当り遊技状態決定手段、識別図柄変動表示パターン決定手段、遊技状態移行手段、および入賞口ＳＯＬ制御手段の各機能を有している。
【００６０】
大当り遊技状態決定手段は、始動口１７や，普通電動役物１８へ遊技球が入賞したことを契機として遊技状態を遊技者にとって有利な大当り遊技状態に移行させるか否かを決定する手段である。
【００６１】
例えば、大当り遊技状態決定手段は、始動口１７や普通電動役物１８に遊技球が入賞した場合、乱数抽選により抽出した大当り判定用乱数値に基づいて大当り判定処理を実行し、この判定処理により大当りとなった場合は、遊技状態を大当り遊技状態に移行させる旨を決定する。
【００６２】
ここで、大当り遊技状態決定手段により大当たり遊技状態に移行させる旨が決定されると、後述する特別図柄表示制御手段による特別図柄の変動表示の終了後、すなわち、特別図柄表示領域に大当り表示態様（大当り図柄）が表示された後に、遊技状態移行手段が、遊技状態を大当り遊技状態に移行させるようになっている。
【００６３】
なお、上述したように大当りには通常の大当りと確率変動大当りとの２種類があり、確率変動大当りであった場合は、大当り遊技状態終了後、大当り遊技状態となりやすい（なる確率の高い）特別遊技状態に移行される。
【００６４】
識別図柄変動表示パターン決定手段は、上記大当り遊技状態決定手段による大当り判定の結果に基づき、特別図柄の変動表示や演出情報の表示を実行させるための変動表示パターンを指示する変動表示パターンコマンド、変動表示の停止図柄を指示するコマンドを生成してセットする手段である。
【００６５】
変動表示パターンには、３つの特別図柄（例えば、「左」、「中」、「右」）それぞれの変動表示時間を示す表示時間情報も含まれている。
【００６６】
また、上記遊技状態移行手段によって移行された遊技状態の制御は、遊技制御手段によって行われる。
【００６７】
遊技制御手段は、通常遊技状態と、通常遊技状態と比べて遊技者にとって有利な大当り遊技状態と、通常遊技状態と比べて大当り遊技状態となりやすい特別遊技状態の制御を行うことが可能となっている。
【００６８】
なお、通常遊技状態は、特別遊技状態と比べて普通電動役物１８の開閉態様が遊技者にとって不利となっている。（例えば、上述したように、可変翼１８ａ，１８ｂの開口時間が相対的に短くなっている（図１６参照））。
【００６９】
入賞口ＳＯＬ制御手段は、遊技状態が大当り遊技状態に移行されると、大入賞口１５の扉を開閉（大入賞口を開放）するように後述する大入賞口ＳＯＬ７２Ｓを制御する。
【００７０】
普通当り抽選手段は、通過ゲート１３を遊技球が通過したことを条件に普通当り抽選（所定の抽選）を行う。具体的には、普通当り抽選手段であるメインＣＰＵ２０１は、通過ゲートＳＷ１９Ｓａから出力された検知信号を検出したこと（すなわち、通過ゲート１３を遊技球が通過したこと）を条件として普通当り抽選用乱数値を抽出し、抽出された普通当り抽選用乱数値に基づいて普通当り抽選を行う。
【００７１】
普通当り抽選においては、例えば、０〜２５５の何れかから抽出した普通当り抽選用乱数値が、所定の値（例えば０〜２５２など。以下「普通当り抽選値」という）であるかどうかの確認が行われる。その結果、普通当り抽選値であれば、普通当りに当選となる。
【００７２】
停止図柄決定手段は、通過ゲート１３を遊技球が通過したことを契機として、普通図柄表示領域２１ｂに停止表示させる図柄（停止図柄）を決定する手段である。
【００７３】
具体的には、停止図柄決定手段は、通過ゲート１３を遊技球が通過したことを契機として普通当り抽選手段の抽選結果に基づき、普通図柄表示領域２１ｂにおける停止図柄を決定するとともに、当該停止図柄を普通図柄表示領域２１ｂに停止表示させるための普通停止図柄コマンドを生成してセットする。なお、停止図柄決定手段は、普通当り抽選手段による抽選に当選した場合には、「普通当り」を示す停止図柄を決定し、一方、普通当り抽選手段による抽選に当選しなかった場合には、「はずれ」を示す停止図柄を決定する。
【００７４】
また、変動表示態様決定手段は、通過ゲート１３を遊技球が通過したことを条件に液晶表示装置２１の普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄の変動表示態様を決定する手段である。具体的には、変動表示態様決定手段であるメインＣＰＵ２０１は、普通図柄の変動表示態様を決定するとともに、決定した変動表示態様に応じた変動表示を普通図柄表示領域２１ｂに行わせるための普通図柄変動表示パターンコマンドを生成してセットする。
【００７５】
また、変動表示態様決定手段は、当該普通図柄の変動表示時間も決定する。変動表示時間の決定は、遊技状態および停止図柄決定手段の決定した図柄の態様に基づいて行われる。
【００７６】
具体的には、図１６に示すテーブルを基に行われる。ここで、図１６を用いて変動表示態様決定手段による変動表示時間の決定態様について説明する。
【００７７】
図１６に示すように、遊技状態が通常遊技状態であり、且つ、停止図柄決定手段の決定した図柄が所定の態様ではなかった場合（すなわち、「はずれ」を示す停止図柄であった場合）には、普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄の変動表示時間は第１の時間（５．１秒）に決定される。一方、遊技状態が通常遊技状態であり、且つ、停止図柄決定手段の決定した図柄が所定の態様であった場合（すなわち、「普通当り」を示す停止図柄であった場合）には、普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄の変動表示時間は第１の時間よりも長い第２の時間（３０秒）に決定される。
【００７８】
また、遊技状態が通常遊技状態以外（例えば、特別遊技状態、大当り遊技状態、時短状態など）であった場合には、停止図柄決定手段の決定した図柄の態様に関わらず、普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄の変動表示時間が第１の時間（５．１秒）に決定される。
【００７９】
このように、通常遊技状態時において「普通当り」となる場合は、「はずれ」の場合に比べて普通図柄の変動表示時間が長く（第２の時間に）なるため、遊技者はこの変動表示時間の違いを確認することにより、普通当りとなって普通電動役物１８が開放されるか否かを予測することができるようになる。
【００８０】
この予測が出来れば、予め普通電動役物１８に狙いを切り替えておくこともでき、普通電動役物１８への入賞確率を上げることができる。そのため、本発明では、変動表示時間の確認が非常に重要となり、普通図柄の変動表示時間に対する遊技者の関心を高めさせることができる。
【００８１】
なお、本実施の形態においては、上述したように通常遊技状態以外の遊技状態時においては、当りはずれに関わらず、普通図柄の変動表示時間は短い時間（第１の時間）となるようになっている。これは、特別遊技状態中に普通図柄の変動表示時間が長くなりすぎてしまうと遊技の進行に不都合を与えてしまうおそれがあるからである。但し、これに限られず、通常遊技状態以外の遊技状態時においても、変動表示時間が長く（第２の時間に）なるようになっていてもよい。
【００８２】
さらに遊技制御手段は、普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄が所定の態様（普通当りを示す停止図柄）で停止した場合に、普通電動役物１８を第１の状態に切り替える入賞口切替手段でもある。具体的には、後述する可動部材ＳＯＬ７１Ｓを駆動して、可変翼１８ａ，１８ｂの開口を行う。この入賞口切替手段により、普通電動役物１８は、第１の状態に切り替わる（普通電動役物１８の開閉態様は、図１６のテーブル参照。すなわち、通常遊技状態中においては０．３秒間の開口が一回。一方、特別遊技状態中である場合は、１．８秒間の開口が３回行われる）。
【００８３】
上述した各手段の機能をそれぞれ実現するためのプログラムがメインＲＯＭ２０２に格納されており、メインＣＰＵ２０１が、これら各プログラムをメインＲＯＭ２０２からローディングするとともに演算結果をメインＲＡＭ２０３へ更新記憶して実行することにより、上述した各手段の機能を実現するようになっている。勿論、上述した各手段は、専用のハードウェアで構成するようにしても良い。
【００８４】
ところで、コマンド送信手段であるメインＣＰＵ２０１は、上述した各手段の機能を遂行することにより、副制御回路３００に対し、遊技における演出の指示に関するコマンドなど、各種のコマンドを送信して、当該遊技における演出を実行させる。
【００８５】
遊技における演出の指示に関するコマンドには、液晶表示装置２１などによる表示の演出の指示に関するコマンド、スピーカなど音発生手段による音の演出の指示に関するコマンド、およびランプあるいはＬＥＤなど発光手段による光の演出の指示に関するコマンドが含まれている。
【００８６】
ちなみに、表示の演出の指示に関するコマンドには、上述した変動表示パターンコマンドなど、各種のコマンドが含まれている。
【００８７】
主制御回路２００のＩ／Ｏポート２０５には、通過ゲート１３の内側に設けられ、遊技球が通過するのを検知するセンサである通過ゲートＳＷ１９Ｓａ、始動口１７に入賞した遊技球を検知するセンサである始動口ＳＷ１９ａ、および普通電動役物１８に入賞した遊技球を検知するセンサである始動口ＳＷ１９ｂが接続されている。
【００８８】
また、Ｉ／Ｏポート２０５には、大入賞口１５内の特定領域に設けられ、入賞した遊技球を検知するセンサであるＶ・カウントＳＷ１９Ｓｄ、大入賞口１５内の一般領域に設けられ、入賞した遊技球を検知するセンサであるカウントＳＷ１９Ｓｅ、一般入賞口１２へ入賞した遊技球を検知するセンサである一般入賞口ＳＷ１９Ｓｂ、およびメインＲＡＭ２０３に記憶されている各種データを消去するためのバックアップクリアＳＷ７４Ｓが接続されている。
【００８９】
さらに、Ｉ／Ｏポート２０５には、次の各構成要素が接続されている。すなわち、普通電動役物１８の可変翼１８ａ，１８ｂを駆動する可動部材ＳＯＬ（ソレノイド）７１Ｓ、大入賞口１５の扉を開閉する大入賞口ＳＯＬ（ソレノイド）７２Ｓ、および大入賞口１５内のシーソを駆動するシーソＳＯＬ（ソレノイド）７３Ｓなどのアクチュエータが接続されている。
【００９０】
ここで、上記各センサが遊技球を検知すると、その検知信号は主制御回路２００のメインＣＰＵ２０１に入力されるので、メインＣＰＵ２０１は、その入力される検知信号に応じて、上記各アクチュエータ７１Ｓ、７２Ｓ、７３Ｓをそれぞれ駆動制御する。
【００９１】
主制御回路２００のコマンド出力ポート２０６からは、副制御回路３００、払出制御回路７０ａ、および打出制御回路７０ｂに対してそれぞれ制御指令（コマンド）が送信される。
【００９２】
この制御指令（コマンド）を受信した副制御回路３００によって液晶表示装置２１、スピーカ８ａ，８ｂ、ランプ・ＬＥＤ３９ａの動作が制御されるとともに、この制御指令（コマンド）を受信した払出制御回路７０ａおよび打出制御回路７０ｂによって、払出装置８２および打出装置９０の動作が制御される。
【００９３】
払出制御回路７０ａには賞球や貸球等を払出す払出装置８２が接続されている。払出制御回路７０ａは、一般入賞口１２および大入賞口１５などに遊技球が入球したことを条件として主制御回路２００から出力される払出指令信号に応じて払出装置８２を駆動制御し、所定数の遊技球を賞球として払出させる。また、払出制御回路７０ａは、カードユニット８１から出力される貸出指令信号に応じて払出装置８２を駆動制御し、所定数の遊技球を貸球として払出させる。
【００９４】
打出制御回路７０ｂには遊技球を遊技領域２ｂに向けて打出す打出装置９０が接続されている。また、打出制御回路７０ｂは、ハンドル７の回動操作に応じて打出ソレノイドを駆動制御することにより、打出装置９０から遊技球を打出させる。
【００９５】
次に、副制御回路３００の構成について説明する。副制御回路３００には、サブＣＰＵ３０１、プログラムＲＯＭ３０２、ワークＲＡＭ３０３、コマンド入力ポート３０４、画像制御回路３０５、音声制御回路３０６、およびランプ制御回路３０７が備えられている。
【００９６】
サブＣＰＵ３０１は、コマンド入力ポート３０４を介して主制御回路２００から受信したコマンドを判定し、その判定結果に従って画像制御回路３０５，音声制御回路３０６，ランプ制御回路３０７等の制御を行う。
【００９７】
また、サブＣＰＵ３０１は、普通図柄表示制御手段の機能を有している。
【００９８】
普通図柄表示制御手段は、停止図柄決定手段である上記メインＣＰＵ２０１によって停止表示させる図柄が決定された場合に（すなわち、普通停止図柄コマンドが送信された場合に）、変動表示態様決定手段によって決定された変動表示態様に応じて、普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄を変動表示させるとともに、当該変動表示の終了後、停止図柄決定手段によって決定された図柄を停止表示させる手段である。
【００９９】
例えば、普通図柄表示制御手段であるサブＣＰＵ３０１は、変動表示態様決定手段であるメインＣＰＵ２０１から送信された普通図柄変動表示パターンコマンドに応じた変動表示を普通図柄表示領域２１ｂに行わせるための指示を画像制御回路３０５に対して行うとともに、メインＣＰＵ２０１から送信された普通停止図柄コマンドに応じた停止図柄を普通図柄表示領域２１ｂに表示させるための指示を画像制御回路３０５に対して行う。
【０１００】
また、普通図柄表示制御手段は、遊技状態が通常遊技状態であり、且つ、停止図柄決定手段の決定した図柄が所定の態様であった場合（すなわち、「普通当り」を示す停止図柄であった場合）、変動表示態様決定手段であるメインＣＰＵ２０１によって決定された第２の時間の間（３０秒間）、普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄を変動表示させ、一方、遊技状態が通常遊技状態でなかった場合や、停止図柄決定手段の決定した図柄が所定の態様ではなかった場合（すなわち、はずれを示す停止図柄であった場合）は、変動表示態様決定手段であるメインＣＰＵ２０１によって決定された第１の時間の間（５．１秒間）、普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄を変動表示させる変動表示時間制御手段を含んでいる。
【０１０１】
また、サブＣＰＵ３０１は、特別図柄表示制御手段の機能を有している。
【０１０２】
特別図柄表示制御手段は、始動口１７もしくは普通電動役物１８に遊技球が入賞したことを契機として、特別図柄表示領域における特別図柄を変動表示させる手段である。
【０１０３】
具体的には、特別図柄表示制御手段は、始動口１７もしくは普通電動役物１８に遊技球が入賞したことを契機としてメインＣＰＵ２０１から送信される変動表示パターンコマンドに応じて特別図柄の変動表示を行う。
【０１０４】
プログラムＲＯＭ３０２には、サブＣＰＵ３０１が、主制御回路２００から出力される各種コマンドに基づいて画像制御回路３０５を処理制御するための制御プログラム（制御データ）、音声制御回路３０６を処理制御するための制御プログラム、ランプ制御回路３０７を処理制御するための制御プログラム、複数種類の報知態様に関するデータなどが格納されている。
【０１０５】
ワークＲＡＭ３０３は、サブＣＰＵ３０１が上記制御プログラムに従って処理制御を行う際の一時的な記憶手段となるものであり、メインＣＰＵ２０１から送信されたコマンド等を記憶する受信バッファ領域（図示せず）と、処理制御するのに必要なデータなどを記憶する作業領域（図示せず）とが割り当てられている。
【０１０６】
画像制御回路３０５は、サブＣＰＵ３０１からの指示（主制御回路２００から受信したコマンドに対応してワークＲＡＭ３０３の所定の作業領域にセットされた制御データに基づいた指示）に応じて、表示領域２１ａに特別図柄の変動表示などの表示を実行するものであり、各種画像データを記憶する画像データＲＯＭ３０５ｂと、サブＣＰＵ３０１からの制御に応じて対応する画像データを画像データＲＯＭ３０５ｂから抽出し、抽出したその画像データを基にして特別図柄の変動表示や演出画像の表示などを実行するためのデータを生成するＶＤＰ（Ｖｉｄｅｏ Ｄｉｓｐｌａｙ Ｐｒｏｃｅｓｓｏｒ）３０５ａと、ＶＤＰ３０５ａにより生成された表示画像データをアナログ信号に変換するＤ／Ａ変換回路（Ｄ／Ａコンバータ）３０５ｄとを具備する。
【０１０７】
例えば、画像制御回路３０５は、サブＣＰＵ３０１の指示に基づいて、表示領域２１ａに対し、大当り判定の結果に対応する特別図柄の変動表示や演出画像の表示などを行わせる画像表示制御処理を行う。
【０１０８】
また、例えば画像データＲＯＭ３０５ｂは、表示領域２１ａにおける特別図柄表示領域に特別図柄を変動表示させるための特別図柄画像データ、表示領域２１ａにおける普通図柄表示領域２１ｂに普通図柄を変動表示させるための普通図柄画像データ、表示領域２１ａに演出画像を表示させるための演出画像データ等を記憶する。ここで、各画像データには、表示領域２１ａに各画像データを表示させるために必要な複数の画素データ（ドット単位のデータ）が含まれている。
【０１０９】
ここで、ＶＤＰ３０５ａには、２つのバッファ領域が設けられたＶＲＡＭ３０５ｃが接続されている。ＶＤＰ３０５ａは、所定時間（例えば、１／３０秒）ごとに送信されるサブＣＰＵ３０１からの指示に基づいて、表示領域２１ａにおける表示を実行するためのデータを生成する際に、以下の処理を行う。ＶＤＰ３０５ａは、画像データＲＯＭ３０５ｂから、所定の画像データを読み出し、ＶＲＡＭ３０５ｃに展開するとともに、ＶＲＡＭ３０５ｃから、展開された画像データを読み出す。具体的には、ＶＤＰ３０５ａは、ＶＲＡＭ３０５ｃに設けられた一方のバッファ領域に対して、展開処理を行い、他方のバッファ領域から、既に展開処理が行われた画像データを読み出す。次にＶＤＰ３０５ａは、サブＣＰＵ３０１の指示に基づいて、展開処理対象のバッファ領域と、読み出し対象のバッファ領域とを切り換える。そして、ＶＤＰ３０５ａは、読み出した画像データを、Ｄ／Ａ変換回路３０５ｄを介して、表示領域２１ａに表示させる。
【０１１０】
なお、本実施の形態では、画像データを展開する記憶装置としてＶＲＡＭを使用しているが、これに限られず、他の記憶装置を利用してもよい。たとえば、データを高速で読み書きできるＳＤＲＡＭを用いてもよい。
【０１１１】
音声制御回路３０６にはスピーカ８ａ，８ｂが接続されている。音声制御回路３０６は、サブＣＰＵ３０１の制御に基づき、音信号を生成する。スピーカ８ａ，８ｂは、入力したこの音信号に基づいて音を発生する。
【０１１２】
ランプ制御回路３０７にはランプ・ＬＥＤ３９ａが接続されている。ランプ制御回路３０７は、サブＣＰＵ３０１の制御に基づき、信号を生成する。ランプ・ＬＥＤ３９ａは、入力したこの信号に基づいて遊技機１の各所に備え付けられているランプやＬＥＤ（例えば、普通図柄記憶ＬＥＤ、特別図柄記憶ＬＥＤ等）などの点灯表示等を行う。
【０１１３】
ここで、スピーカ８ａ，８ｂ、ランプ・ＬＥＤ３９ａおよび上述した液晶表示装置２１は、サブＣＰＵ３０１がセットした制御データに基づいて演出を行う演出手段の機能を果たすものである。
【０１１４】
なお、パチンコ遊技機１における各処理は、主制御回路２００と副制御回路３００とにより制御されているが、主制御回路２００は、副制御回路３００により制御される処理の全部または一部を処理してもよく、副制御回路３００は、主制御回路２００により制御される処理の全部または一部を処理してもよい。
【０１１５】
次に、本実施の形態におけるパチンコ遊技機１の主制御回路２００による処理の手順について、図４を参照して説明する。
【０１１６】
なお、図４（ａ）は、所定の周期（例えば、２ｍｓｅｃ）でメイン処理に割り込むように実行されるシステムタイマ割込処理手順を示すフローチャートであり、図４（ｂ）は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機１のメイン処理手順を示すフローチャートである。
【０１１７】
最初に、システムタイマ割込処理について、図４（ａ）を参照しながら説明する。
【０１１８】
ステップＳ１００において、メインＣＰＵ２０１は、レジスタに格納されている情報を退避させる。
【０１１９】
ステップＳ１１０において、メインＣＰＵ２０１は、大当り判定用乱数値、大当り図柄決定用乱数値、普通当り抽選用乱数値などの値を更新する。
【０１２０】
ステップＳ１２０において、メインＣＰＵ２０１は、スイッチ入力検出処理を行う。スイッチ入力検出処理の具体的な説明は、以下に示す通りである。図５は、本実施の形態に係るスイッチ入力検出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【０１２１】
ステップＳ１２１において、メインＣＰＵ２０１は、Ｖ・カウントＳＷ１９Ｓｄ、カウントＳＷ１９Ｓｅ、始動口ＳＷ１９ａ，１９ｂおよび一般入賞口ＳＷ１９Ｓｂなどにより入力された入力信号を検出する。
【０１２２】
ステップＳ１２２において、メインＣＰＵ２０１は、特別図柄関連スイッチ入力検出処理を行う。以下、特別図柄関連スイッチ入力検出処理について具体的に説明する。
【０１２３】
メインＣＰＵ２０１は、始動口ＳＷ１９ａ，１９ｂ、Ｖ・カウントＳＷ１９Ｓｄ、カウントＳＷ１９Ｓｅなどから出力された検知信号をＩ／Ｏポート２０５を介して検出した場合、その検出した検出信号の内容に応じて、次の（１）〜（３）の処理を実行する。
【０１２４】
（１）メインＣＰＵ２０１は、Ｉ／Ｏポート２０５を介してカウントＳＷ１９Ｓｅからの検知信号を検出した場合は、大当り遊技状態における１回のラウンド中に大入賞口１５に入球した遊技球の数を計数し、大入賞口入賞カウンタを更新する。なお、１回のラウンドとは、上述したように大入賞口１５の扉が開状態となってから所定の時間（例えば、２９．５秒）が経過するまで、または大入賞口１５の扉が開状態となってから所定数（例えば、１０個）の遊技球が大入賞口１５に入球するまでの期間のことである。
【０１２５】
（２）メインＣＰＵ２０１は、Ｉ／Ｏポート２０５を介してＶ・カウントＳＷ１９Ｓｄからの検知信号を検出した場合は、大当り遊技状態における１回のラウンド中に特定領域を遊技球が通過したことを検出するとともに、大入賞口１５に入球した遊技球の数を計数し、大入賞口入賞カウンタを更新する。
【０１２６】
（３）メインＣＰＵ２０１は、Ｉ／Ｏポート２０５を介して始動口１７や普通電動役物１８に設けられた始動口ＳＷ１９ａ，１９ｂからの検知信号を検出した場合は、入賞記憶カウンタの値を確認し、この値が例えば４以下の場合には、乱数抽選により大当り判定用乱数値と大当り図柄決定用乱数値とを抽出し、当該大当り判定用乱数値と、大当り図柄決定用乱数値とを入賞記憶として、メインＲＡＭ２０３の後述する入賞記憶領域に記憶する。
【０１２７】
なお、入賞記憶カウンタの値が０のときは、特別図柄の変動表示が行われておらず、且つ、入賞記憶の数が０の状態である。入賞記憶カウンタの値が１のときは、特別図柄の変動表示が行われている状態であり、且つ、入賞記憶の数が０の状態となる。また、当該カウンタの値が５のときは、特別図柄の変動表示が行われている状態であり、且つ、入賞記憶の数が４である旨が、特別図柄記憶ＬＥＤに表示される状態である。
【０１２８】
ステップＳ１２３において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄関連スイッチ入力検出処理を行う。普通図柄関連スイッチ入力検出処理の具体的な説明は、以下に示す通りである。図６は、本実施の形態における普通図柄関連スイッチ入力検出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【０１２９】
ステップＳ１２３−１において、通過ゲート１３に設けられた通過ゲートＳＷ１９Ｓａにより入力された検知信号を検出したか否かを確認する。また、メインＣＰＵ２０１は、検知信号を検出した場合にはステップＳ１２３−２の処理に移り、検知信号を検出していない場合には普通図柄関連スイッチ入力検出処理を終了する。
【０１３０】
ステップＳ１２３−２において、メインＣＰＵ２０１は、払出要求コマンドをセットする。具体的には、払出装置８２に所定数の遊技球を賞球として払出させるための払出指令信号を生成する。
【０１３１】
ステップＳ１２３−３において、メインＣＰＵ２０１は、保留記憶カウンタの値が上限、すなわち、保留記憶カウンタの値が４より大きいか否かを確認する。また、メインＣＰＵ２０１は、保留記憶カウンタの値が４以下の場合にはステップＳ１２３−４の処理に移り、保留記憶カウンタの値が４より大きい場合には普通図柄関連スイッチ入力検出処理を終了する。
【０１３２】
なお、保留記憶カウンタの値が０のときは、普通図柄表示領域２１ｂにおいて普通図柄の変動表示が行われておらず、且つ、保留記憶の数が０の状態である。保留記憶カウンタの値が１のときは、普通図柄表示領域２１ｂにおいて普通図柄の変動表示が行われている状態であり、且つ、保留記憶の数が０の状態となる。また、当該カウンタの値が５のときは、普通図柄の変動表示が行われている状態であり、且つ、保留記憶の数が４である旨が普通図柄記憶ＬＥＤに表示される状態である（すなわち、普通図柄記憶ＬＥＤには、保留記憶カウンタから「１」を減算した値が表示される。）。
【０１３３】
ステップＳ１２３−４において、メインＣＰＵ２０１は、保留記憶カウンタの値に“１”を加算する。
【０１３４】
ステップＳ１２３−５において、メインＣＰＵ２０１は、乱数抽選により普通当り抽選用乱数値を抽出する。
【０１３５】
ステップＳ１２３−６において、メインＣＰＵ２０１は、ステップＳ１２３−５にて抽出した普通当り抽選用乱数値を保留記憶として、メインＲＡＭ２０３の後述する普通図柄記憶領域に記憶する。
【０１３６】
ステップＳ１３０において、メインＣＰＵ２０１は、変動表示されている普通図柄や特別図柄の残り変動表示時間、表示されている演出情報画像の残り表示時間、待機状態の継続時間、遊技球を受け入れ易い状態にある普通電動役物１８の残り開口時間、大入賞口１５の扉の残り開放時間などを更新する。
【０１３７】
ステップＳ１４０において、メインＣＰＵ２０１は、賞球として払い出された遊技球の数や大当りの発生などの遊技情報を、遊技場に設置されているホールコンピュータへ出力する。
【０１３８】
ステップＳ１５０において、メインＣＰＵ２０１は、可動部材ＳＯＬ７１Ｓ、大入賞口ＳＯＬ７２Ｓ、シーソＳＯＬ７３Ｓなどのソレノイドを駆動制御する。
【０１３９】
ステップＳ１６０において、メインＣＰＵ２０１は、特別図柄の停止図柄を指示するコマンド、変動表示パターンコマンド、普通停止図柄コマンド、普通図柄変動表示パターンコマンド、大当り遊技開始コマンド、大当り遊技終了コマンド、待機状態コマンド、その他のコマンド等を副制御回路３００へ出力する。
【０１４０】
ステップＳ１７０において、メインＣＰＵ２０１は、メインＲＡＭ２０３に記憶されている始動口１７や普通電動役物１８等の入賞記憶個数を特別図柄記憶ＬＥＤの所定領域に表示するように指示する制御指令を副制御回路３００へ出力するとともに、メインＲＡＭ２０３に記憶されている通過ゲート１３の保留記憶個数を普通図柄記憶ＬＥＤの所定領域に表示するように指示する制御指令を副制御回路３００へ出力する。さらに、球切れや下皿満タンなどのエラーを所定のランプに表示するように指示する制御指令、その他必要な制御指令を副制御回路３００へ出力する。
【０１４１】
ステップＳ１８０において、メインＣＰＵ２０１は、遊技球が入球した入賞口の種類（一般入賞口１２や大入賞口１５など）に応じて、所定の遊技球を賞球として払い出すように指示する払出指令信号などの制御指令を払出制御回路７０ａへ出力する。
【０１４２】
ステップＳ１９０において、メインＣＰＵ２０１は、ステップＳ１００で退避した情報をレジスタに復帰させる。
【０１４３】
次に、主制御回路２００によるメイン処理について、図４（ｂ）を参照しながら説明する。
【０１４４】
ステップＳ１０において、メインＣＰＵ２０１は、パチンコ遊技機１における各種設定を、前回電源断となった際の設定内容に復帰させるか、若しくは初期化する。
【０１４５】
次に、ステップＳ２０の特別図柄制御処理について、図７を参照しながら説明する。なお、図７は特別図柄制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【０１４６】
ステップＳ２０−１において、メインＣＰＵ２０１は、制御状態フラグをロードする処理を実行する。なお、制御状態フラグとは、特別図柄ゲームにおける遊技の状態を示すフラグである。メインＣＰＵ２０１は、この制御状態フラグに基づいて、ステップＳ２０−２乃至ステップＳ２０−１０における各処理を実行するか否かを判別する。
【０１４７】
ステップＳ２０−２において、メインＣＰＵ２０１は、特別図柄記憶チェック処理を行う。
【０１４８】
ここで、図８を用いて特別図柄記憶チェック処理の具体的な説明を行う。図８は、本実施の形態における特別図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【０１４９】
ステップＳ２０−２−１において、メインＣＰＵ２０１は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値（００）であるか否かを確認し、この確認の結果、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値（００）である場合には、ステップＳ２０−２−２の処理に移り、一方、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値（００）でない場合は、この特別図柄記憶チェック処理を終了する。
【０１５０】
ステップＳ２０−２−２において、メインＣＰＵ２０１は、入賞記憶カウンタの値が“０”であるか否か（すなわち、入賞記憶個数が“０”であるか否か）を確認し、この確認の結果、入賞記憶カウンタの値が“０”である場合にはステップＳ２０−２−３の処理に移り、一方、入賞記憶カウンタの値が“０”でない場合はステップＳ２０−２−４の処理に移る。
【０１５１】
ステップＳ２０−２−３において、メインＣＰＵ２０１は、デモ演出情報画像の表示を実行するように指示する待機状態コマンドを生成し、セットする。なお、上記待機状態コマンドは、遊技状態が待機状態（特別図柄の変動表示の動作が行われておらず、大当り遊技状態でもなく、入賞記憶もない状態）の場合に、生成される。
【０１５２】
ステップＳ２０−２−４において、メインＣＰＵ２０１は、特別図柄変動表示時間管理を示す値（０１）を制御状態フラグにセットする。
【０１５３】
ステップＳ２０−２−５において、メインＣＰＵ２０１は、入賞記憶に含まれる大当り判定用乱数値に基づいて大当り判定を行う。
【０１５４】
ステップＳ２０−２−６において、メインＣＰＵ２０１は、大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものであるか否か（大当りとなったか否か）を確認し、この確認の結果、大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものである場合には、ステップＳ２０−２−８の処理に移り、一方、大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものでない場合は、ステップＳ２０−２−７の処理に移る。
【０１５５】
ステップＳ２０−２−７において、メインＣＰＵ２０１は、所定の乱数値に基づいてはずれを示す停止図柄を決定する。
【０１５６】
具体的には、メインＣＰＵ２０１は、リーチ判定用の乱数から抽出された乱数値に基づいて、特別図柄の変動表示においてリーチ（リーチ変動表示など）を実行するか否かを決定し、この決定した結果、特別図柄の変動表示においてリーチ（リーチ変動表示など）を実行する場合には、リーチ図柄決定用の乱数から抽出された乱数値に基づいて「左」および「右」の図柄を決定するとともに、中はずれ図柄決定用の乱数から抽出された乱数値に基づいて「中」の図柄を決定する。そして、当該決定に基づいて停止図柄コマンドを生成し、セットする。
【０１５７】
一方、特別図柄の変動表示においてリーチを実行しないと決定したメインＣＰＵ２０１は、「左」、「中」、「右」にそれぞれ対応するはずれ図柄決定用の乱数から抽出された乱数値に基づいて、「左」、「中」、「右」の図柄を決定する。そして、当該決定に基づいて停止図柄コマンドを生成し、セットする。
【０１５８】
ステップＳ２０−２−８において、メインＣＰＵ２０１は、入賞記憶に含まれる大当り図柄決定用乱数値に基づいて大当りを示す停止図柄（「左」、「中」、「右」）を決定するとともに、当該決定に基づいて停止図柄コマンドを生成し、セットする。
【０１５９】
ステップＳ２０−２−１０において、メインＣＰＵ２０１は、特別図柄の変動表示パターンの決定処理を行う。具体的には、メインＣＰＵ２０１は、乱数発生器により０から９９の範囲で発生した乱数のうち、一の乱数値を抽出する。そして、メインＣＰＵ２０１は、抽出した乱数値と、図１５に示す変動表示パターン選択テーブルとを比較して、特別図柄の変動表示パターンを決定する。そして、当該決定に基づいて変動表示パターンコマンドを生成して、セットする。
【０１６０】
例えば、メインＣＰＵ２０１は、大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものではなく、かつ、特別図柄の変動表示においてリーチを実行しない場合には、「通常変動」を特別図柄の変動表示パターンとして決定するとともに、当該決定に基づいて変動表示パターンコマンドを生成し、セットする。
【０１６１】
また、メインＣＰＵ２０１は、大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものではなく、かつ、特別図柄の変動表示においてリーチを実行する場合に抽出された乱数値が０から６９の範囲に含まれるものであったときは、「ノーマルリーチ」を特別図柄の変動表示パターンとして決定し、一方、抽出された乱数値が７０から９９の範囲に含まれるものであったときは、「スーパーリーチ」を特別図柄の変動表示パターンとして決定する。
【０１６２】
さらに、メインＣＰＵ２０１は、大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行するものである場合に、抽出された乱数値が０から３９の範囲に含まれるときは、「ノーマルリーチ当り」を特別図柄の変動表示パターンとして決定するとともに、抽出された乱数値が４０から９４の範囲に含まれるときは、「スーパーリーチ当り」を特別図柄の変動表示パターンとして決定し、さらに、抽出された乱数値が９５から９９の範囲に含まれるときには、「全回転」を特別図柄の変動表示パターンとして決定する。そして、当該決定に基づいて変動表示パターンコマンドを生成し、セットする。
【０１６３】
ステップＳ２０−２−１１において、メインＣＰＵ２０１は、ステップＳ２０−２−１０の処理により決定された変動表示パターンに対応する変動表示時間を待ち時間タイマにセットする。
【０１６４】
なお、特別図柄の変動表示は、ステップＳ２０−２−１１によって決定された変動表示時間の間、ステップＳ２０−２−１０によって決定された変動表示パターンに基づいて行われる。変動表示時間が終了すると、変動表示される特別図柄は、停止図柄コマンドに基づく図柄が表示された状態で停止する。
【０１６５】
ステップＳ２０−２−１２において、メインＣＰＵ２０１は、今回の特別図柄記憶チェック処理に用いられた乱数値などを、所定の記憶領域から消去する。
【０１６６】
ステップＳ２０−３において、メインＣＰＵ２０１は、制御状態フラグが特別図柄変動表示時間管理を示す値（０１）であり、変動表示時間がセットされた待ち時間タイマの値が“０”である場合に、特別図柄表示時間管理処理を示す値（０２）を制御状態フラグにセットするとともに、確定後待ち時間（例えば、１秒）を待ち時間タイマにセットする。
【０１６７】
ステップＳ２０−４において、メインＣＰＵ２０１は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値（０２）であり、また、確定後待ち時間がセットされた待ち時間タイマの値が“０”であり、さらに、上記ステップＳ２０−２の特別図柄チェック処理における大当り判定処理（詳細については後述する）で行われた大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものである場合には、大当り開始インターバル管理処理を示す値（０３）を制御状態フラグにセットするとともに、大当り開始インターバルに対応する時間（例えば、１０秒）を待ち時間タイマにセットする。ここで、メインＣＰＵ２０１は、遊技状態フラグに大当り遊技状態を示す値「２」をセットする。そして、大当り遊技開始コマンドを生成し、セットする。
【０１６８】
また、メインＣＰＵ２０１は、上記大当り判定処理で行われた大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものでない場合（はずれの場合）には、特別図柄ゲーム終了処理を示す値（０８）を制御状態フラグにセットする。
【０１６９】
さて、ステップＳ２０−５において、メインＣＰＵ２０１は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理処理を示す値（０３）であり、大当り開始インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“０”である場合は、大入賞口１５の扉を開放するように大入賞口ＳＯＬ７２Ｓを制御する。メインＣＰＵ２０１は、大入賞口開放中処理を示す値（０４）を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間（例えば、３０秒）を大入賞口開放時間タイマにセットする。
【０１７０】
ステップＳ２０−６において、メインＣＰＵ２０１は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値（０４）である場合に、開放上限時間がセットされた大入賞口時間タイマの値が“０”であるという条件、または大入賞口１５に遊技球が１０個以上入球したという条件が成立しているか否かを確認する。ここで、メインＣＰＵ２０１は、２つの条件のうち、いずれかの条件が成立している場合、大入賞口１５の扉を閉じるように大入賞口ＳＯＬ７２Ｓを制御し、さらに、大入賞口内残留球監視処理を示す値（０５）を制御状態フラグにセットするとともに、大入賞口内残留球監視時間（例えば、１秒）を待ち時間タイマにセットする。
【０１７１】
ステップＳ２０−７において、メインＣＰＵ２０１は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視処理を示す値（０５）であり、大入賞口内残留球監視時間がセットされた待ち時間タイマの値が“０”である場合は、大入賞口１５に具備されている特定領域を遊技球が通過しなかったという条件、または大入賞口開放回数カウンタの値が“１５”以上（最終ラウンド）であるという条件が成立しているか否かを確認する。なお、大入賞口開放回数カウンタとは、大当り遊技状態におけるラウンド数をカウントするものである。
【０１７２】
また、メインＣＰＵ２０１は、ステップＳ２０−７での上述した２つの条件のうち、いずれかの条件が成立している場合には、大当り終了インターバル処理を示す値（０７）を制御状態フラグにセットするとともに、大当り終了インターバルに対応する時間（例えば、５秒）を待ち時間タイマにセットし、次に、大当り遊技終了コマンドを生成してセットする。
【０１７３】
さらに、メインＣＰＵ２０１は、ステップＳ２０−７での上述の条件のうち、いずれの条件も成立していない場合には、大入賞口再開放待ち時間管理処理を示す値（０６）を制御状態フラグにセットするとともにラウンド間インターバルに対応する時間（例えば、１０秒）を待ち時間タイマにセットする。
【０１７４】
ステップＳ２０−８において、メインＣＰＵ２０１は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間処理を示す値（０６）であり、ラウンド間インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“０”である場合は、大入賞口開放回数カウンタの値に“１”を加算する。また、メインＣＰＵ２０１は、大入賞口開放中処理を示す値（０４）を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間（例えば、３０秒）を大入賞口開放時間タイマにセットする。
【０１７５】
ステップＳ２０−９において、メインＣＰＵ２０１は、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値（０７）であり、大当り終了インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“０”である場合は、特別図柄ゲーム終了処理を示す値（０８）を制御状態フラグにセットする。また、メインＣＰＵ２０１は、大当り遊技終了コマンドを生成し、セットする。
【０１７６】
また、メインＣＰＵ２０１は、大当りを示す停止図柄が「７」や「３」などの所定の数字や図柄が３個揃った特別表示態様であるか否か、つまり、所定の確率変動条件が成立しているか否かを確認する。
【０１７７】
ここで、メインＣＰＵ２０１は、所定の確率変動条件が成立していると確認した場合には、遊技状態フラグに特別遊技状態を示す値（５）をセットする。一方、所定の確率変動条件が成立していないと確認した場合は、遊技状態フラグに通常遊技状態を示す値（１）をセットする。
【０１７８】
ステップＳ２０−１０において、メインＣＰＵ２０１は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値（０８）である場合に、入賞記憶カウンタから“１”を減算する。また、メインＣＰＵ２０１は、特別図柄記憶領域（“１”〜“４”）にそれぞれ記憶されているデータを、それぞれ特別図柄記憶領域（“０”〜“３”）にシフトさせるとともに、特別図柄記憶チェック処理を示す値（００）を制御状態フラグにセットする。
【０１７９】
なお、特別図柄記憶領域とは、メインＲＡＭ２０３に割り当てられ、始動口１７や普通電動役物１８に遊技球が入賞したことを条件として抽出される大当り判定用乱数値などが、特別図柄記憶領域“０”から順に記憶される入賞記憶領域のことである。また、特別図柄記憶領域（“１”〜“４”）に記憶されている大当り判定用乱数値などは、特別図柄記憶ＬＥＤに表示される入賞記憶に相当し、特別図柄記憶領域“０”に記憶されている大当り判定用の乱数値などは、ステップＳ２０−２−５における大当り判定などに用いられるものである。
【０１８０】
ステップＳ３０において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄制御処理を実行する。
【０１８１】
ここで、図９を用いて普通図柄制御処理の具体的な説明を行う。図９は、普通図柄制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【０１８２】
ステップＳ３０−１において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄制御状態フラグをロードする処理を実行する。なお、普通図柄制御状態フラグとは、普通図柄ゲームにおける遊技の状態を示すフラグであり、メインＣＰＵ２０１は、この普通図柄制御状態フラグに基づいて、ステップＳ３０−２乃至ステップＳ３０−６における各処理を実行するか否か判別する。
【０１８３】
ステップＳ３０−２において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄記憶チェック処理を行う。
【０１８４】
ここで、図１０を用いて普通図柄記憶チェック処理の具体的な説明を行う。図１０は、本実施の形態における普通図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【０１８５】
ステップＳ３０−２−１において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示す値（００）であるか否かを確認する。また、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示す値（００）である場合には、ステップＳ３０−２−２の処理に移り、普通図柄制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示す値（００）でない場合には、普通図柄記憶チェック処理における処理を終了する。
【０１８６】
ステップＳ３０−２−２において、メインＣＰＵ２０１は、保留記憶カウンタの値が“０”であるか否か（すなわち、保留記憶個数が“０”であるか否か）を確認し、この確認の結果、保留記憶カウンタの値が“０”である場合にはステップＳ３０−２−３の処理に移り、一方、保留記憶カウンタの値が“０”でない場合はステップＳ３０−２−４の処理に移る。
【０１８７】
ステップＳ３０−２−３において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄表示領域２１ｂに、普通図柄デモ演出表示を実行するように指示する普通図柄デモ演出コマンドを生成し、セットする。なお、この普通図柄デモ演出コマンドは、当該普通図柄表示領域２１ｂで普通図柄の変動表示の動作が行われておらず、保留記憶がない状態のときに生成される。また、このコマンドは、所定の送信タイミング（例えばステップ１６０）で副制御回路３００に出力される。
【０１８８】
ステップＳ３０−２−４において、普通当り抽選手段であるメインＣＰＵ２０１は、当該保留記憶に含まれる普通当り抽選用乱数値に基づいて普通当り抽選を行う。
【０１８９】
なお、普通当り抽選は、遊技状態フラグが通常遊技状態を示す値（１）である場合と、遊技状態フラグが特別遊技状態を示す値（５）である場合とで、参照する普通当り抽選テーブルを異ならせている。つまり、通常遊技状態において参照される普通当り抽選テーブルより、特別遊技状態において参照される普通当り抽選テーブルの方が普通当り抽選値が多く設定されており、普通当りに当選されやすくなっている。但し、これに限られず、特別遊技状態時と通常遊技状態時の当選確率を同率にしてもよい。
【０１９０】
ステップＳ３０−２−５において、メインＣＰＵ２０１は、ステップＳ３０−２−４にて行われた抽選結果に基づいて普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄の停止図柄を決定するとともに、当該決定に基づいて普通停止図柄コマンドを生成し、セットする。
【０１９１】
例えば、ステップＳ３０−２−４にて行われた抽選結果が普通当りであった場合は、普通当りを示す停止図柄を決定するとともに、当該決定に基づいて普通停止図柄コマンドを生成し、セットする。一方、ステップＳ３０−２−４にて行われた抽選結果が普通当りでなかった場合は、はずれを示す停止図柄を決定するとともに、当該決定に基づいて普通停止図柄コマンドを生成し、セットする。
【０１９２】
ステップＳ３０−２−６において、メインＣＰＵ２０１は、遊技状態フラグに特別遊技状態を示す値（５）がセットされているか否か、すなわち、遊技状態が特別遊技状態であるか否かを確認する。また、メインＣＰＵ２０１は、遊技状態フラグに特別遊技状態を示す値（５）がセットされている場合には、ステップＳ３０−２−１０の処理に移り、遊技状態フラグに特別遊技状態を示す値（５）がセットされていない場合には、ステップＳ３０−２−７の処理に移る。
【０１９３】
ステップＳ３０−２−７において、メインＣＰＵ２０１は、ステップＳ３０−２−４にて行われた普通当り抽選の結果を確認し、この確認の結果、普通当り抽選の結果が普通当りである場合には、ステップＳ３０−２−９の処理に移り、一方、普通当り抽選の結果が普通当りではない場合は、ステップＳ３０−２−８の処理に移る。
【０１９４】
ステップＳ３０−２−８において、メインＣＰＵ２０１は、乱数抽選により普通図柄の変動表示パターンを決定し、当該決定に基づいて普通図柄変動表示パターンコマンドを生成してセットする。さらに、ステップＳ３０−２−８において、待ち時間として第１の時間（５．１秒）を普通図柄待ち時間タイマにセットする。
【０１９５】
ここで、普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄の変動表示は、普通図柄待ち時間タイマにセットされた時間の間、決定された普通図柄変動表示パターンに基づいて行われる。普通図柄待ち時間タイマの値が“０”になると、変動表示される普通図柄は、普通停止図柄コマンドに基づく図柄が表示された状態で停止する。
【０１９６】
ステップＳ３０−２−９において、メインＣＰＵ２０１は、乱数抽選により普通図柄の変動表示パターンを決定し、当該決定に基づいて普通図柄変動表示パターンコマンドを生成してセットする。さらに、ステップＳ３０−２−９において、待ち時間として第２の時間（３０秒）を普通図柄待ち時間タイマにセットする。
【０１９７】
ステップＳ３０−２−１０において、メインＣＰＵ２０１は、乱数抽選により普通図柄の変動表示パターンを決定し、当該決定に基づいて普通図柄変動表示パターンコマンドを生成してセットする。さらに、ステップＳ３０−２−１０において、待ち時間として第１の時間（５．１秒）を普通図柄待ち時間タイマにセットする。
【０１９８】
ステップＳ３０−２−１１において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄変動時間管理を示す値（０１）を普通図柄制御状態フラグにセットする。
【０１９９】
ステップＳ３０−２−１２において、メインＣＰＵ２０１は、今回の普通図柄記憶チェック処理で用いられた乱数値などを、所定の記憶領域から消去する。
【０２００】
ステップＳ３０−３において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄変動時間管理処理を行う。
【０２０１】
ここで、図１１を用いて普通図柄変動時間管理処理の具体的な説明を行う。図１１は、本実施の形態における普通図柄変動時間管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
【０２０２】
ステップＳ３０−３−１において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄変動時間管理を示す値（０１）であるか否かを確認する。また、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄変動時間管理を示す値（０１）である場合には、ステップＳ３０−３−２の処理に移り、一方、普通図柄変動時間管理を示す値（０１）でない場合には、普通図柄変動時間管理処理を終了する。
【０２０３】
ステップＳ３０−３−２において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄待ち時間タイマの値が“０”であるか否かを確認する。また、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄待ち時間タイマの値が“０”である場合には、普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄の変動表示を終了するためにステップＳ３０−３−３の処理に移り、普通図柄待ち時間タイマの値が“０”でない場合には、普通図柄変動時間管理処理を終了する。
【０２０４】
ステップＳ３０−３−３において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄制御状態フラグに普通図柄表示時間管理を示す値（０２）をセット。
【０２０５】
ステップＳ３０−３−４において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄待ち時間タイマに確定後待ち時間（０．５ｓ）をセットする。
【０２０６】
ステップＳ３０−４において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄表示時間管理処理を行う。
【０２０７】
ここで、図１２を用いて普通図柄表示時間管理処理の具体的な説明を行う。図１２は、本実施の形態における普通図柄表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
【０２０８】
ステップＳ３０−４−１において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間管理を示す値（０２）であるか否かを確認する。また、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄表示時間管理を示す値（０２）である場合には、ステップＳ３０−４−２の処理に移り、普通図柄表示時間管理を示す値（０２）でない場合には、普通図柄表示時間管理処理における処理を終了する。
【０２０９】
ステップＳ３０−４−２において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄待ち時間タイマの値が“０”であるか否かを確認する。また、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄待ち時間タイマの値が“０”である場合には、ステップＳ３０−４−３の処理に移り、普通図柄待ち時間タイマの値が“０”でない場合には、普通図柄表示時間管理処理を終了する。
【０２１０】
ステップＳ３０−４−３において、メインＣＰＵ２０１は、ステップＳ３０−２−４にて行われた普通当り抽選の結果、普通当りに当選したか否かを確認する。そして、メインＣＰＵ２０１は、普通当りに当選した場合には、ステップＳ３０−４−５の処理に移り、普通当りに当選しなかった場合には、ステップＳ３０−４−４の処理に移る。
【０２１１】
ステップＳ３０−４−４において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄ゲーム終了を示す値（０４）を普通図柄制御状態フラグにセットし、普通図柄表示時間管理処理を終了する。
【０２１２】
ステップＳ３０−４−５において、メインＣＰＵ２０１は、遊技状態フラグに通常遊技状態を示す値（１）がセットされているか否かを確認する。そして、メインＣＰＵ２０１は、遊技状態フラグに通常遊技状態を示す値（１）がセットされている場合には、ステップＳ３０−４−８の処理に移り、遊技状態フラグに通常遊技状態を示す値（１）がセットされていない場合には、ステップＳ３０−４−６の処理に移る。
【０２１３】
ステップＳ３０−４−６において、メインＣＰＵ２０１は、普通電役残り開放数カウンタの値に「３」をセットするとともに、普通電役開放時間フラグに開放時間（１．８秒）をセットする（図１６参照）。これにより、後述する普通電役開放処理にて、普通電動役物１８に具備されている可変翼１８ａ，１８ｂの１．８秒間の開口が３回行なわれる。
【０２１４】
ステップＳ３０−４−７において、メインＣＰＵ２０１は、普通電役開放待ち時間タイマに開放待ち時間（６．７秒）をセットする。
【０２１５】
ステップＳ３０−４−８において、メインＣＰＵ２０１は、普通電役残り開放数カウンタの値に「１」をセットするとともに、普通電役開放時間フラグに開放時間（０．３秒）をセットする（図１６参照）。これにより、後述する普通電役開放処理にて、普通電動役物１８に具備されている可変翼１８ａ，１８ｂの０．３秒間の開口が１回行なわれる。
【０２１６】
ステップＳ３０−４−９において、メインＣＰＵ２０１は、普通電役開放待ち時間タイマに開放待ち時間（０．３秒）をセットする。
【０２１７】
ステップＳ３０−４−１０において、メインＣＰＵ２０１は、普通電役開放を示す値（０３）を普通図柄制御状態フラグにセットし、普通図柄表示時間管理処理を終了する。
【０２１８】
ステップＳ３０−５において、メインＣＰＵ２０１は、普通電役開放処理を行う。
【０２１９】
ここで、図１３を用いて普通電役開放処理の具体的な説明を行う。図１３は、本実施の形態における普通電役開放処理の処理手順を示すフローチャートである。
【０２２０】
ステップＳ３０−５−１において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄制御状態フラグが普通電役開放を示す値（０３）であるか否かを確認する。また、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄制御状態フラグが普通電役開放を示す値（０３）である場合には、ステップＳ３０−５−２の処理に移り、普通図柄制御状態フラグが普通電役開放を示す値（０３）でない場合には、普通電役開放処理を終了する。
【０２２１】
ステップＳ３０−５−２において、メインＣＰＵ２０１は、普通電役開放待ち時間タイマに開放待ち時間がセットされているか否かを確認する。確認の結果、開放待ち時間がセットされている場合には、ステップＳ３０−５−３（図１４）の処理に移り、開放待ち時間がセットされていない場合には、ステップＳ３０−５−６の処理に移る。
【０２２２】
ステップＳ３０−５−３において、メインＣＰＵ２０１は、普通電役開放待ち時間タイマの値が“０”であるか否かを確認する。そして、メインＣＰＵ２０１は、普通電役開放待ち時間タイマの値が“０”である場合には、ステップＳ３０−５−４の処理に移り、普通電役開放待ち時間タイマの値が“０”でない場合には、普通電役開放処理を終了する。
【０２２３】
ステップＳ３０−５−４において、メインＣＰＵ２０１は、普通電役開放時間フラグにセットされている開放時間を、普通電役開放時間タイマにセットする。
【０２２４】
ステップＳ３０−５−５において、メインＣＰＵ２０１は、可変翼１８ａ，１８ｂの開口を行い、普通電動役物１８を遊技球が入賞し易い第１の状態に切り替える。
【０２２５】
ステップＳ３０−５−６において、メインＣＰＵ２０１は、普通電役入賞カウンタの値を確認する。そして、メインＣＰＵ２０１は、普通電役入賞カウンタの値が４以上である場合には、ステップＳ３０−５−８に移り、普通電役入賞カウンタの値が４以下である場合には、ステップＳ３０−５−７の処理に移る。
【０２２６】
ステップＳ３０−５−７において、メインＣＰＵ２０１は、普通電役開放時間タイマの値が“０”であるか否かを確認する。そして、メインＣＰＵ２０１は、普通電役開放時間タイマの値が“０”である場合には、ステップＳ３０−５−８の処理に移り、一方、普通電役開放時間タイマの値が“０”でない場合には、普通電役開放処理を終了する。
【０２２７】
なお、通常遊技状態時において普通電役開放時間タイマの値が“０”になった場合は、可変翼１８ａ，１８ｂが開口してから０．３秒が経過したことを意味する。一方、特別遊技状態時において普通電役開放時間タイマの値が“０”になった場合は、可変翼１８ａ，１８ｂが開口してから１．８秒が経過したことを意味する。
【０２２８】
ステップＳ３０−５−８において、メインＣＰＵ２０１は、可変翼１８ａ，１８ｂを閉じて、普通電動役物１８を遊技球が入賞し難い第２の状態に切り替える。また、メインＣＰＵ２０１は、普通電役入賞カウンタの値に「０」をセットするとともに、普通電役残り開放数カウンタの値から「１」を減算する。
【０２２９】
ステップＳ３０−５−９において、普通電役残り開放数カウンタの値が「０」であるか否かを確認する。確認の結果、メインＣＰＵ２０１は、普通電役残り開放数カウンタの値が「０」である場合には、ステップＳ３０−５−１１の処理に移り、一方、普通電役残り開放数カウンタの値が「０」ではない場合には、ステップＳ３０−５−１０の処理に移る。
【０２３０】
ステップＳ３０−５−１０において、普通電役開放待ち時間タイマに開放待ち時間（６．７秒）をセットする。
【０２３１】
ステップＳ３０−５−１１において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄ゲーム終了を示す値（０４）を普通図柄制御状態フラグにセットする。
【０２３２】
ステップＳ３０−６において、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄ゲーム終了を示す値（０４）である場合に、保留記憶カウンタの値から“１”を減算する。また、メインＣＰＵ２０１は、普通図柄記憶領域（“１”〜“４”）にそれぞれ記憶されているデータを、それぞれ普通図柄記憶領域（“０”〜“３”）にシフトさせるとともに、普通図柄記憶チェック処理を示す値（００）を普通図柄制御状態フラグにセットする。
【０２３３】
なお、普通図柄記憶領域とは、メインＲＡＭ２０３に割り当てられ、遊技球が通過ゲート１３を通過したことを条件として抽出される普通当り抽選用乱数値などが、普通図柄記憶領域“０”から順に記憶される保留記憶領域のことである。また、普通図柄記憶領域（“１”〜“４”）に記憶されている普通当り抽選用乱数値などは、普通図柄記憶ＬＥＤに表示される保留記憶に相当し、普通図柄記憶領域“０”に記憶されている普通当り抽選用の乱数値などは、ステップＳ３０−２−４における普通当り抽選などに用いられるものである。
【０２３４】
ステップＳ４０において、メインＣＰＵ２０１は、リーチ図柄決定用乱数、はずれ図柄決定用乱数などの値を更新する。
【０２３５】
なお、メインＣＰＵ２０１は、上述のステップＳ２０からステップＳ４０までの処理を繰り返し行う。
【０２３６】
次に、副制御回路３００によるメイン処理、および主制御回路２００からのコマンドを受信したことを契機としてメイン処理に割込むように実行されるコマンド受信割込処理について説明する。図１７は本発明の実施の形態に係るコマンド受信割込処理の処理手順を示すフローチャートであり、図１８は本発明の実施の形態に係る遊技機の副制御回路によるメイン処理の処理手順を示すフローチャートである。
【０２３７】
最初に、コマンド受信割込処理について、図１７を参照して説明する。このコマンド受信割込処理は、副制御回路３００が主制御回路２００からコマンドを受信する毎に発生するようになっている。
【０２３８】
ステップＳ２０１において、サブＣＰＵ３０１は、現在実行中のプロセス（後述するメイン処理）を中断するために、レジスタに格納されている情報を退避させる。
【０２３９】
ステップＳ２０２において、サブＣＰＵ３０１は、コマンド入力ポート３０４を介して受信したメインＣＰＵ２０１からのコマンド（例えば、変動表示パターンコマンド、大当り遊技開始コマンド、大当り遊技終了コマンド、待機状態コマンド、普通図柄変動表示パターンコマンド、普通停止図柄コマンドなど）を、ワークＲＡＭ３０３の受信バッファ領域へ格納するとともに、当該受信したコマンドに基づいて所定の処理を実行する。
【０２４０】
すなわち、サブＣＰＵ３０１は、受信したコマンドに対応する制御データを、ワークＲＡＭ３０３の作業領域にセットする。
【０２４１】
ステップＳ２０３において、サブＣＰＵ３０１は、ステップＳ２０１で退避させた情報をレジスタに復帰させる。これにより、中断されているプロセスは再開可能となる。
【０２４２】
次に、本実施の形態の副制御回路３００のメイン処理について、図１８を参照しながら説明する。
【０２４３】
ステップＳ２１０において、サブＣＰＵ３０１は、各種設定を初期化する初期化処理を実行する。
【０２４４】
ステップ２２０において、サブＣＰＵ３０１は、ステップＳ２０２（図１７）においてセットした制御データを確認し、当該制御データが画像制御回路３０５を処理制御するための制御プログラムであった場合、当該制御データに基づいて画像表示制御処理を実行する。
【０２４５】
例えば、普通図柄表示制御手段であるサブＣＰＵ３０１は、ステップＳ２０２（図１７）により普通図柄変動表示パターンコマンドに対応する制御データをセットした場合、セットした制御データに含まれる普通図柄変動表示パターンに従った普通図柄の変動表示を行うように、ＶＤＰ３０５ａに指示するためのデータを経時的に変化させる。ＶＤＰ３０５ａが所定時間ごとに送信される上記指示を実行することにより、液晶表示装置２１の普通図柄表示領域２１ｂにおいて、変動表示時間の間（ステップＳ３０−２−８、ステップＳ３０−２−９、ステップＳ３０−２−１０の何れかのステップにてセットされた待ち時間の間）、普通図柄変動表示パターンコマンドに対応する普通図柄の変動表示が行われ、変動表示時間が終了すると、普通停止図柄コマンドが示す図柄を表示して停止する。
【０２４６】
上述したように、本実施の形態においては、遊技状態が通常遊技状態であり、且つ、停止図柄決定手段であるメインＣＰＵ２０１の決定した図柄が所定の態様であった場合（すなわち、「普通当り」を示す停止図柄であった場合）には、普通図柄の変動表示時間は第１の時間よりも長い第２の時間（３０秒）となるため、遊技者は当該変動表示時間を確認することにより普通当りとなるか否かを予測することができる。
【０２４７】
ステップＳ２３０において、サブＣＰＵ３０１は、音声制御処理を実行する。
【０２４８】
具体的には、音声制御処理においてサブＣＰＵ３０１は、ステップＳ２０２（図１７）でセットした制御データが、音声制御に対応するデータであるときは、制御データを音声制御回路３０６に送る。音声制御回路３０６は、制御データに基づいて、スピーカ８ａ，８ｂに、例えば、所定の遊技状態を遊技者に報知するための音信号を出力させる。
【０２４９】
ステップＳ２４０において、サブＣＰＵ３０１は、ランプ・ＬＥＤ点灯制御処理を実行する。
【０２５０】
具体的には、ランプ・ＬＥＤ点灯制御処理においてサブＣＰＵ３０１は、ステップＳ２０２（図１７）でセットした制御データが、ランプもしくはＬＥＤの点灯制御に対応するデータであるときは、制御データをランプ制御回路３０７に送る。ランプ制御回路３０７は、制御データに基づいて、ランプ・ＬＥＤ３９ａに、例えば、所定の点灯・消灯パターンに従った点灯・消灯を行わせる。
【０２５１】
このメイン処理においては、上述したステップＳ２２０からステップＳ２４０までの処理が繰り返し行われる。
【０２５２】
また、本実施の形態において、遊技制御手段であるメインＣＰＵ２０１は、通常遊技状態、大当り遊技状態（特定遊技状態）、特別遊技状態等の遊技状態の制御を行うことが可能であったが、これに加えて時短状態（通常遊技状態と比べて普通電動役物雲１８の開閉態様が遊技者にとって有利な遊技状態）の制御を行うことが可能であってもよい。
【０２５３】
なお、以上においては、現実のパチンコ遊技機１について説明したが、本発明によれば、パチンコ遊技機１と同様の機能を、シミュレーションプログラム９５０を内蔵するテレビゲーム機やパソコン等のコンピュータ端末９６０に実現させることができる（例えば、図２０参照）。
【０２５４】
たとえば、ディスプレイ９７０は、遊技球の通過が可能な通過ゲート１３、遊技球の入賞が可能な始動口１７、および遊技球が入賞し易い第１の状態と遊技球が入賞し難い第２の状態とに変化可能な普通電動役物１８を有する遊技領域２ｂを備えた遊技盤２ａ（図２）を模した画像を画面に表示させるようになっている。
【０２５５】
また、コンピュータ端末９６０に内蔵されているシミュレーションプログラム９５０は、操作スイッチ９８０の操作に応じてディスプレイ９７０の画面上で遊技領域２ｂを模した画像に遊技球を発射する機能を実現させるようになっている。
【０２５６】
シミュレーションプログラム９５０は、コンピュータ端末９６０に、遊技球の通過が可能な通過部材、遊技球の入賞が可能な始動口、および遊技球が入賞し易い第１の状態と遊技球が入賞し難い第２の状態とに変化可能な可変入賞装置を有する遊技領域を模した画像を画面に表示する画像表示機能と、特別図柄の変動表示および停止表示が可能な特別図柄表示装置を模した画像を画面に表示する特別図柄表示機能と、普通図柄の変動表示および停止表示が可能な普通図柄表示装置を模した画像を画面に表示する普通図柄表示機能と、通過部材を遊技球が通過したことを契機として、普通図柄表示機能に停止表示させる図柄を決定する停止図柄決定機能と、停止図柄決定機能によって停止表示させる図柄が決定された場合に、普通図柄表示機能における普通図柄を一定時間変動表示させるとともに、当該変動表示の終了後、停止図柄決定機能によって決定された図柄を停止表示させる普通図柄表示制御機能と、停止図柄決定機能により決定され、且つ、普通図柄表示機能に停止表示された図柄が所定の態様であった場合、可変入賞装置を第１の状態に切り替える遊技制御機能と、始動口に遊技球が入賞したことを契機として、特別図柄表示機能における特別図柄を変動表示させる特別図柄表示制御機能とを実行させるようになっている。
【０２５７】
また、普通図柄表示制御機能は、停止図柄決定機能の決定した図柄が所定の態様ではなかった場合、第１の時間の間、普通図柄表示機能における普通図柄を変動表示させ、一方、停止図柄決定機能の決定した図柄が所定の態様であった場合、第１の時間よりも長い第２の時間の間、普通図柄表示機能における普通図柄を変動表示させる変動表示時間制御機能を含み、可変入賞装置は、始動口とは別個に設けられていることを特徴としている。
【０２５８】
なお、シミュレーションプログラム９５０は、ＲＯＭカートリッジ、ＣＤ−ＲＯＭ、ＤＶＤ等の記録媒体に記憶されたり、通信衛星等のネットワーク環境下、或いはインターネット等の通信回線を利用して配布されたりすることができる。
【０２５９】
以上の構成によって、遊技者は、操作スイッチ９８０を操作することによって現実のパチンコ遊技機１での遊技を疑似体験することができる。
【０２６０】
このように、可変入賞装置は始動口とは別個に設けられており、また、本実施の形態のシミュレーションプログラム９５０において、普通図柄表示機能における変動時間が長い場合（第２の時間の場合）は、普通図柄表示機能に所定の態様が表示されて可変入賞装置が第１の状態となるようになっている。
【０２６１】
そのため遊技者は、通常は始動口を狙って遊技球を打ち出し、普通図柄表示機能における変動時間が長いと判断した場合には、可変入賞装置が第１の状態となるということを見越して当該可変入賞装置に狙いを切り替えることができる。これにより、普通図柄表示機能の変動表示時間に対する遊技者の関心が高まるとともに、普通図柄表示機能における普通図柄の表示態様と遊技者の遊技内容との関連性が高まり、遊技の興趣をより向上させることができる。
【０２６２】
以上説明したように、本実施の形態によれば、普通電動役物１８は始動口１７とは別個に設けられている。また、普通図柄表示領域（普通図柄表示装置）２１ｂにおける変動時間が長い場合（第２の時間の場合）は、普通図柄表示領域２１ｂに所定の態様が表示されて普通電動役物１８が第１の状態となるようになっている。
【０２６３】
そのため遊技者は、通常は始動口１７を狙って遊技球を打ち出し、普通図柄表示領域２１ｂにおける変動時間が長いと判断した場合には、普通電動役物１８が第１の状態となるということを見越して当該普通電動役物１８に狙いを切り替えることができる。これにより、普通図柄表示領域２１ｂの変動表示時間に対する遊技者の関心が高まるとともに、普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄の表示態様と遊技者の遊技内容との関連性が高まり、遊技の興趣をより向上させることができる。
【０２６４】
また、本実施の形態によれば、普通電動役物１８を、弾性部材（遊技進行制限部）３０に衝突した遊技球が流下しやすい位置、つまり、いわゆる遊技球を右打ちしたときに入賞しやすい位置に設けたので、始動口１７と普通電動役物１８の位置の違いがより明確となる。そのため、遊技者は、普通図柄の表示態様の違いによる遊技内容の変化をより明確に意識することができ、遊技者の参加意識を高めることができる。
【０２６５】
さらに、本実施の形態によれば、変動表示時間制御手段であるメインＣＰＵ２０１は、遊技制御手段により特別遊技状態の制御が行われている場合、普通図柄表示領域２１ｂにおける普通図柄の変動表示時間を第１の時間とすることを特徴としている。このように、特別遊技状態の制御中においては、普通図柄の変動表示時間を短くするので、遊技内容に不都合を与えることはない。
【産業上の利用可能性】
【０２６６】
以上の説明においては、本発明をパチンコ遊技機本体が遊技台に取り付けられた遊技機に適用した場合が説明されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチスロ遊技機（スロットマシン）、雀球、スマートボールあるいはゲームセンターに設置された各種ゲーム機など、種々の遊技機に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【０２６７】
【図１】本実施の形態に係る遊技機の構成を示す斜視図である。
【図２】図１に示した遊技機の遊技盤を示す正面図である。
【図３】図１に示した遊技機の制御系を示すブロック図である。
【図４】本実施の形態に係る遊技機の主制御回路の処理手順を示すフローチャートである。
【図５】本実施の形態に係るスイッチ入力検出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図６】本実施の形態に係る普通図柄関連スイッチ入力検出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図７】本実施の形態に係る特別図柄制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図８】本実施の形態に係る特別図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図９】本実施の形態に係る普通図柄制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図１０】本実施の形態に係る普通図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図１１】本実施の形態に係る普通図柄変動時間管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図１２】本実施の形態に係る普通図柄表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図１３】本実施の形態に係る普通電役開放処理の処理手順の前段を示すフローチャートである。
【図１４】本実施の形態に係る普通電役開放処理の処理手順の後段を示すフローチャートである。
【図１５】本実施の形態に係る変動表示パターン選択テーブルの一例を示す図である。
【図１６】本実施の形態に係る普通電役関連パターン選択テーブルの一例を示す図である。
【図１７】本実施の形態に係るコマンド受信割込処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図１８】本実施の形態に係る遊技機の副制御回路によるメイン処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図１９】（ａ）〜（ｃ）は普通図柄表示領域における普通図柄の表示態様の一例を示す説明図である。
【図２０】本発明のシミュレーションプログラムを内蔵するコンピュータ端末を示す図である。
【符号の説明】
【０２６８】
１ パチンコ遊技機（遊技機）
２ａ 遊技盤
２ｂ 遊技領域
３ 遊技機本体
３ａ ベースドア
３ｂ ベース枠
４ ガラス扉
５ 皿ユニット
５ａ 上皿
５ｂ 下皿
６ レール
７ ハンドル
８ａ，８ｂ スピーカ（演出手段）
８ シャッタレバー
１２ 一般入賞口
１３ 通過ゲート（通過部材）
１５ 大入賞口
１６ アウト口
１７ 始動口
１８ 普通電動役物（可変入賞装置）
１８ａ，１８ｂ 可変翼
１９Ｓｄ Ｖ・カウントＳＷ
１９Ｓｅ カウントＳＷ
１９Ｓｂ 一般入賞口ＳＷ
１９Ｓａ 通過ゲートＳＷ
１９ａ，１９ｂ 始動口ＳＷ
２１ 液晶表示装置（特別図柄表示装置、普通図柄表示装置、演出手段）
２１ａ 表示領域
２１ｂ 普通図柄表示領域（普通図柄表示装置）
３０ 弾性部材（遊技球進行制限部）
３９ａ ランプ・ＬＥＤ（演出手段）
７０ａ 払出制御回路
７０ｂ 発射制御回路
７１Ｓ 可動部材ＳＯＬ
７２Ｓ 大入賞口ＳＯＬ
７３Ｓ シーソＳＯＬ
７４Ｓ バックアップクリアＳＷ
８１ カードユニット
８２ 払出装置
９０ 発射装置
２００ 主制御回路
２０１ メインＣＰＵ
２０２ メインＲＯＭ
２０３ メインＲＡＭ
２０４ 初期リセット回路
２０５ Ｉ／Ｏポート
２０６ コマンド出力ポート
３００ 副制御回路
３０１ サブＣＰＵ
３０２ プログラムＲＯＭ
３０３ ワークＲＡＭ
３０４ コマンド入力ポート
３０５ 画像制御回路
３０５ａ ＶＤＰ
３０５ｂ 画像データＲＯＭ
３０５ｃ ＶＲＡＭ
３０５ｄ Ｄ／Ａ変換回路
３０６ 音声制御回路
３０７ ランプ制御回路
９５０ シミュレーションプログラム
９６０ コンピュータ端末（コンピュータ）
９７０ ディスプレイ
９８０ 操作スイッチ
【特許請求の範囲】
【請求項１】
特別図柄の変動表示および停止表示が可能な特別図柄表示装置と、
普通図柄の変動表示および停止表示が可能な普通図柄表示装置と、
遊技領域に設けられ、遊技球の通過が可能な通過部材と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球の入賞が可能な始動口と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入賞し易い第１の状態と遊技球が入賞し難い第２の状態とに変化可能な可変入賞装置と、
前記通過部材を遊技球が通過したことを契機として、前記普通図柄表示装置に停止表示させる図柄を決定する停止図柄決定手段と、
前記停止図柄決定手段によって停止表示させる図柄が決定された場合に、前記普通図柄表示装置における普通図柄を一定時間変動表示させるとともに、当該変動表示の終了後、前記停止図柄決定手段によって決定された図柄を停止表示させる普通図柄表示制御手段と、
前記停止図柄決定手段により決定され、且つ、前記普通図柄表示装置に停止表示された図柄が所定の態様であった場合、前記可変入賞装置を第１の状態に切り替える遊技制御手段と、
前記始動口に遊技球が入賞したことを契機として、前記特別図柄表示装置における特別図柄を変動表示させる特別図柄表示制御手段とを備え、
前記普通図柄表示制御手段は、前記停止図柄決定手段の決定した図柄が所定の態様ではなかった場合、第１の時間の間、普通図柄表示装置における普通図柄を変動表示させ、一方、前記停止図柄決定手段の決定した図柄が所定の態様であった場合、第１の時間よりも長い第２の時間の間、普通図柄表示装置における普通図柄を変動表示させる変動表示時間制御手段を含み、
前記可変入賞装置は、前記始動口とは別個に設けられていること、
を特徴とする遊技機。
【請求項２】
前記遊技領域の周縁に遊技球の進行を制限する遊技球進行制限部を備え、
前記可変入賞装置は、前記遊技進行制限部に衝突した遊技球が流下しやすい位置に設けられていること、
を特徴とする請求項１記載の遊技機。
【請求項３】
前記遊技制御手段は、通常の遊技状態と比べて遊技者にとって有利な特定遊技状態の制御、および通常の遊技状態と比べて特定遊技状態となりやすい特別遊技状態の制御を行うことが可能であり、
前記変動表示時間制御手段は、前記遊技制御手段により特別遊技状態の制御が行われている場合、前記普通図柄表示装置における普通図柄の変動表示時間を第１の時間とする、
ことを特徴とする請求項１または２に記載の遊技機。
【請求項４】
遊技機のシミュレーションをコンピュータに実行させるシミュレーションプログラムであって、
コンピュータに、
遊技球の通過が可能な通過部材、遊技球の入賞が可能な始動口、および遊技球が入賞し易い第１の状態と遊技球が入賞し難い第２の状態とに変化可能な可変入賞装置を有する遊技領域を模した画像を画面に表示する画像表示機能と、
特別図柄の変動表示および停止表示が可能な特別図柄表示装置を模した画像を画面に表示する特別図柄表示機能と、
普通図柄の変動表示および停止表示が可能な普通図柄表示装置を模した画像を画面に表示する普通図柄表示機能と、
前記通過部材を遊技球が通過したことを契機として、前記普通図柄表示機能に停止表示させる図柄を決定する停止図柄決定機能と、
前記停止図柄決定機能によって停止表示させる図柄が決定された場合に、前記普通図柄表示機能における普通図柄を一定時間変動表示させるとともに、当該変動表示の終了後、前記停止図柄決定機能によって決定された図柄を停止表示させる普通図柄表示制御機能と、
前記停止図柄決定機能により決定され、且つ、前記普通図柄表示機能に停止表示された図柄が所定の態様であった場合、前記可変入賞装置を第１の状態に切り替える遊技制御機能と、前記始動口に遊技球が入賞したことを契機として、前記特別図柄表示機能における特別図柄を変動表示させる特別図柄表示制御機能とを実行させ、
前記普通図柄表示制御機能は、前記停止図柄決定機能の決定した図柄が所定の態様であった場合と前記停止図柄決定機能の決定した図柄が所定の態様ではなかった場合とで前記普通図柄表示機能における普通図柄の変動表示時間を異ならせる変動表示時間制御機能を含み、
前記普通図柄表示制御機能は、前記停止図柄決定機能の決定した図柄が所定の態様ではなかった場合、第１の時間の間、普通図柄表示機能における普通図柄を変動表示させ、一方、前記停止図柄決定機能の決定した図柄が所定の態様であった場合、第１の時間よりも長い第２の時間の間、普通図柄表示機能における普通図柄を変動表示させる変動表示時間制御機能を含み、
前記可変入賞装置は、前記始動口とは別個に設けられていること、
を特徴とするシミュレーションプログラム。
【請求項１】
特別図柄の変動表示および停止表示が可能な特別図柄表示装置と、
普通図柄の変動表示および停止表示が可能な普通図柄表示装置と、
遊技領域に設けられ、遊技球の通過が可能な通過部材と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球の入賞が可能な始動口と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入賞し易い第１の状態と遊技球が入賞し難い第２の状態とに変化可能な可変入賞装置と、
前記通過部材を遊技球が通過したことを契機として、前記普通図柄表示装置に停止表示させる図柄を決定する停止図柄決定手段と、
前記停止図柄決定手段によって停止表示させる図柄が決定された場合に、前記普通図柄表示装置における普通図柄を一定時間変動表示させるとともに、当該変動表示の終了後、前記停止図柄決定手段によって決定された図柄を停止表示させる普通図柄表示制御手段と、
前記停止図柄決定手段により決定され、且つ、前記普通図柄表示装置に停止表示された図柄が所定の態様であった場合、前記可変入賞装置を第１の状態に切り替える遊技制御手段と、
前記始動口に遊技球が入賞したことを契機として、前記特別図柄表示装置における特別図柄を変動表示させる特別図柄表示制御手段とを備え、
前記普通図柄表示制御手段は、前記停止図柄決定手段の決定した図柄が所定の態様ではなかった場合、第１の時間の間、普通図柄表示装置における普通図柄を変動表示させ、一方、前記停止図柄決定手段の決定した図柄が所定の態様であった場合、第１の時間よりも長い第２の時間の間、普通図柄表示装置における普通図柄を変動表示させる変動表示時間制御手段を含み、
前記可変入賞装置は、前記始動口とは別個に設けられていること、
を特徴とする遊技機。
【請求項２】
前記遊技領域の周縁に遊技球の進行を制限する遊技球進行制限部を備え、
前記可変入賞装置は、前記遊技進行制限部に衝突した遊技球が流下しやすい位置に設けられていること、
を特徴とする請求項１記載の遊技機。
【請求項３】
前記遊技制御手段は、通常の遊技状態と比べて遊技者にとって有利な特定遊技状態の制御、および通常の遊技状態と比べて特定遊技状態となりやすい特別遊技状態の制御を行うことが可能であり、
前記変動表示時間制御手段は、前記遊技制御手段により特別遊技状態の制御が行われている場合、前記普通図柄表示装置における普通図柄の変動表示時間を第１の時間とする、
ことを特徴とする請求項１または２に記載の遊技機。
【請求項４】
遊技機のシミュレーションをコンピュータに実行させるシミュレーションプログラムであって、
コンピュータに、
遊技球の通過が可能な通過部材、遊技球の入賞が可能な始動口、および遊技球が入賞し易い第１の状態と遊技球が入賞し難い第２の状態とに変化可能な可変入賞装置を有する遊技領域を模した画像を画面に表示する画像表示機能と、
特別図柄の変動表示および停止表示が可能な特別図柄表示装置を模した画像を画面に表示する特別図柄表示機能と、
普通図柄の変動表示および停止表示が可能な普通図柄表示装置を模した画像を画面に表示する普通図柄表示機能と、
前記通過部材を遊技球が通過したことを契機として、前記普通図柄表示機能に停止表示させる図柄を決定する停止図柄決定機能と、
前記停止図柄決定機能によって停止表示させる図柄が決定された場合に、前記普通図柄表示機能における普通図柄を一定時間変動表示させるとともに、当該変動表示の終了後、前記停止図柄決定機能によって決定された図柄を停止表示させる普通図柄表示制御機能と、
前記停止図柄決定機能により決定され、且つ、前記普通図柄表示機能に停止表示された図柄が所定の態様であった場合、前記可変入賞装置を第１の状態に切り替える遊技制御機能と、前記始動口に遊技球が入賞したことを契機として、前記特別図柄表示機能における特別図柄を変動表示させる特別図柄表示制御機能とを実行させ、
前記普通図柄表示制御機能は、前記停止図柄決定機能の決定した図柄が所定の態様であった場合と前記停止図柄決定機能の決定した図柄が所定の態様ではなかった場合とで前記普通図柄表示機能における普通図柄の変動表示時間を異ならせる変動表示時間制御機能を含み、
前記普通図柄表示制御機能は、前記停止図柄決定機能の決定した図柄が所定の態様ではなかった場合、第１の時間の間、普通図柄表示機能における普通図柄を変動表示させ、一方、前記停止図柄決定機能の決定した図柄が所定の態様であった場合、第１の時間よりも長い第２の時間の間、普通図柄表示機能における普通図柄を変動表示させる変動表示時間制御機能を含み、
前記可変入賞装置は、前記始動口とは別個に設けられていること、
を特徴とするシミュレーションプログラム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【図１８】
【図１９】
【図２０】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【図１８】
【図１９】
【図２０】
【公開番号】特開２００６−２８８４４１（Ｐ２００６−２８８４４１Ａ）
【公開日】平成１８年１０月２６日（２００６．１０．２６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００５−１０９２６１（Ｐ２００５−１０９２６１）
【出願日】平成１７年４月５日（２００５．４．５）
【出願人】（５９８０９８５２６）アルゼ株式会社 (7,628)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年１０月２６日（２００６．１０．２６）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年４月５日（２００５．４．５）
【出願人】（５９８０９８５２６）アルゼ株式会社 (7,628)
【Ｆターム（参考）】
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