説明

遊技機用照明状態プレビューシステム、遊技機

【課題】遊技機に設けられた照明装置の点灯制御を設定する際の作業の簡素化を図ることができ、作業の利便性を向上させる。
【解決手段】盤面に配設された複数の照明装置13〜13について、特定の発生事象に応じて単数または複数個の所定の纏まり単位からなる照明グループを形成し、該照明グループ単位でそれぞれの照明装置13〜13を点灯制御する制御装置12を有する遊技機10本体における、盤面上の照明装置13〜13の配設状態を示すディスプレイ30と、ディスプレイ30上にて照明グループの点灯属性を設定可能な照明制御用信号生成装置1Aとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機等の遊技機においてLEDの発光状態をプレビューする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機などの遊技機において、近時、映像効果と音響効果だけでなく電飾効果のいっそうの多様化がなされており、そのためにパチンコ機の盤面表面に設置されるLED数は増加傾向にあり、数千個もの数量が設置される場合もある。そして、LEDは通常PWM制御により輝度階調の制御がなされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来、遊技機の照明装置の点灯制御を設定するためには、遊技中のあるタイミングで、特定のしかも多数のLEDを一斉に点灯させたり、点灯と消灯を繰り返したり、その輝度ないし色合いをどのようにするかをプランニングするのに、個々のLEDごとにその点灯/消灯タイミングなどを手作業で決めて必要なデータを作製していた。
【0004】
他方、パチンコ機にあっては、独自のコンテンツに合わせてその電飾効果を発揮するためにLEDの個数、設置位置はさまざまであり、それに対応するために、例えば、個々のLEDに例えば番号付けしてそれぞれのLEDを表計算ソフト(EXCELなど)の一覧表で特定して管理し、その一覧表を基に時系列に所望の点灯タイミングを手作業で書き込んでいたが、その作業量はコンテンツの複雑化に伴い、膨大な作業となるという問題があった。
【0005】
また、パチンコ機に使用されるLEDの種類はメーカ毎、また機種単位で異なるし、また同じメーカ、同じ機種であってもLEDの発光輝度特性のばらつきなどが原因となって、同じパチンコ機であっても、見た目の色合いが他のものと明らかに異なる様相を呈する場合もあったが、その補正手段が提供されていなかった。
【0006】
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、遊技機に設けられた照明装置の点灯制御を設定する際の作業の簡素化を図ることができ、作業の利便性を向上させる遊技機用照明状態プレビューシステム、及び遊技機を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を達成するために、請求項1に記載の発明は、遊技機用照明状態プレビューシステムであって、盤面に配設された複数の照明装置について、特定の発生事象に応じて単数または複数個の所定の纏まり単位からなる照明グループを形成し、該照明グループ単位でそれぞれの前記照明装置を点灯制御する点灯制御手段を有する遊技機本体に対して、前記盤面上の照明装置の配設状態を示す表示手段と、該表示手段上にて前記照明グループの点灯属性を設定可能な点灯パターン作成モジュールとを有することを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記点灯属性は、色、明るさ、点灯タイミングを含むことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加え、前記照明グループは、外部から供給される画像情報をもとに作成される色情報であることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1又は3の何れか一つに記載の構成に加え、前記照明装置はLEDパネルからなることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の構成に加え、前記点灯パターン作成モジュールは、前記色情報と前記点灯制御手段による遊技機本体での実表示との視覚上の相違を補正する補正部を有することを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の構成に加え、前記補正部は、遊技機に使用されている照明装置の輝度特性に対応して異なる補正値が設定されることを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6の何れか一つに記載の構成に加え、前記点灯パターン作成モジュールは、色情報を取得すると共に該色情報を変換して照明装置の点灯状態を制御する照明制御用信号を生成する照明制御用信号生成手段と、前記照明制御用信号を照明装置の点灯状態を制御する照明制御手段に供給する信号供給手段と、前記色情報又は前記照明制御用信号に所定の変換を施して、前記照明装置の点灯状態を表示手段に表示させるプレビューデータを生成するプレビューデータ生成手段とを備え、前記プレビューデータ生成手段は、前記色情報又は前記照明制御用信号に対し、色毎に設定された所定の補正情報を用いて補正を施して前記プレビューデータを生成することを特徴とする。
【0014】
請求項8に記載の発明は、遊技機であって、請求項1乃至7記載の何れか一つに記載の遊技機用照明状態プレビューシステムにおいて、設定された前記照明グループの点灯属性の情報を、前記遊技機本体における点灯制御手段を動作させるプログラム情報として組み込んだことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、盤面に配設された複数の照明装置について、特定の発生事象に応じて単数または複数個の所定の纏まり単位からなる照明グループを形成し、該照明グループ単位でそれぞれの照明装置を点灯制御する点灯制御手段を有する遊技機本体における、盤面上の照明装置の配設状態を示す表示手段と、表示手段上にて照明グループの点灯属性を設定可能な点灯パターン作成モジュールとを有することにより、遊技機用照明装置の制御内容の設定作業を行う者は、遊技機の盤面上に配設された照明装置の点灯制御の状態を視認しながら、点灯パターン作成モジュールで点灯制御の内容を調整できる。これにより、遊技機に設けられた照明装置の点灯状態を設定する際の作業の簡素化を図る(と共に、個々の遊技機ごと、個別の照明装置毎の点灯状態の個体差の調整を容易に行う)ことができ、作業の利便性を向上させることができる。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、点灯属性は、色、明るさ、点灯タイミングを含むことにより、照明装置の点灯制御の内容を確実に調整できる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、照明グループは、外部から供給される画像情報をもとに作成される色情報であることにより、多様な画像情報に基づいて複数の照明装置の点灯制御を行うことが可能になり、複数の照明装置の点灯制御を設定する際の作業の利便性を一層向上させることができる。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、照明装置はLEDパネルであることにより、遊技機への配設に適した照明装置の点灯状態を設定する際の作業の簡素化を図ることができる。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、点灯パターン作成モジュールは、色情報と点灯制御手段による遊技機本体での実表示との視覚上の相違を補正する補正部を有することにより、色情報と輝度情報との相違等により、元の色情報から照明装置の点灯状態を予測できない場合であっても、表示手段上の表示によって照明装置の点灯状態を容易に確認でき、照明装置の点灯状態を設定する際の作業の利便性を向上させることができる。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、前記補正部は、遊技機に使用されている照明装置の輝度特性に対応して異なる補正値が設定されることにより、個々の遊技機ごと、個別の照明装置毎の点灯状態の個体差の調整を容易に行うことができ、照明装置の点灯状態を設定する際の作業の利便性を向上させることができる。
【0021】
請求項7に記載の発明によれば、色情報又は色情報の変換によって生成された照明制御用信号に所定の変換を施して、照明装置の点灯状態を表示手段に表示させるプレビューデータを生成することにより、照明制御装置に制御信号を出力させて実際に照明装置を点灯させることなく表示手段上で照明装置の点灯状態を容易に確認できる。また、色情報又は照明制御用信号に対し、色毎に設定された所定の補正情報を用いて補正を施してプレビューデータを生成することにより、色情報と輝度情報との相違等により、元の色情報から照明装置の点灯状態を予測できない場合であっても、実際に照明装置を点灯させることなく表示手段上に照明装置の点灯状態を容易に確認できる。これにより、遊技機に設けられた照明装置の点灯状態を設定する際の作業の簡素化を図り、作業の利便性を向上させることができる。
【0022】
請求項8に記載の発明によれば、点灯制御手段が組み込まれた遊技機において、点灯状態を設定する際の作業の簡素化を図り、作業の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】この発明の実施の形態1の遊技機用照明状態プレビューシステムにおけるシステム構成図及び機能ブロック図である。
【図2】同上遊技機用照明状態プレビューシステムの動作手順を示すフローチャートである。
【図3】照明装置識別マークが第二の空間に配置された状態を模式的に示した図である。
【図4】画像取得部によって第一の空間に色情報が配置された状態、及び、投影部によって第一の空間に配置された色情報を第二の空間に投影する処理を模式的に示した図である。
【図5】同上遊技機用照明状態プレビューシステムの照明制御用信号、及びプレビューデータを生成する手順を示すフローチャートである。
【図6】プレビューデータのイメージ図である。
【図7】記憶媒体(図示せず)に一時的に記憶された照明制御用信号とプレビューデータとを模式的に示した図である。
【図8】同上遊技機用照明状態プレビューシステムのプレビューデータを再生する手順を示すフローチャートである。
【図9】この発明の実施の形態2の遊技機用照明状態プレビューシステムにおけるシステム構成図及び機能ブロック図である。
【図10】この発明の実施の形態3の遊技機用照明状態プレビューシステムにおけるシステム構成図及び機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[発明の実施の形態1]
図1乃至図8にこの発明の実施の形態1を示す。
【0025】
図1は、この実施の形態1の遊技機用照明状態プレビューシステムのシステム構成図及び機能ブロック図である。
【0026】
この遊技機用照明状態プレビューシステム100Aは、「表示手段」としてのディスプレイ30と、「点灯パターン作成モジュール」としての照明制御用信号生成装置1Aとを有する。ディスプレイ30は、遊技機10の筐体11の盤面に配設された複数の照明装置13〜13について、特定の発生事象に応じて単数または複数個の所定の纏まり単位からなる照明グループを形成し、照明グループ単位でそれぞれの照明装置13〜13を点灯制御する「点灯制御手段」としての制御装置12を有する遊技機10本体における、盤面上の照明装置13〜13の配設状態を示す。照明制御用信号生成装置1Aは、ディスプレイ30上にて照明グループの点灯属性を設定可能に構成される。
【0027】
遊技機用照明状態プレビューシステム100Aを構成する照明制御用信号生成装置1Aは、LSI、マイクロコンピュータ等にプログラム等を入力するための機器であり、主としてパーソナルコンピュータ等の各種コンピュータとプログラムライタとから成り、LSI、マイクロコンピュータ等の「点灯制御手段」としての制御装置12にプログラム等を入力するために用いられる。この実施の形態における制御装置12は、パチンコ機、パチンコ機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機、及びスロットマシン等の遊技機(以下単に「遊技機」と称する。)10の筐体11内部に配設されるが、筐体11外部、例えば複数の遊技機10の動作状態を統合的に管理・操作するための統合制御システム(図示せず)等に設けられていてもよい。
【0028】
遊技機10の筐体11には、n個(n≧1)の照明装置13〜13が設けられている。この照明装置13〜13は、筐体11の遊技盤14の盤面上など、筐体11全体の任意の位置に設置されている。この実施の形態1における照明装置13〜13はフルカラーLEDであり、それぞれ赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のLEDが内蔵されている。この実施の形態の照明装置13〜13はいわゆるLEDパネル(遊技機における所望の形状に合わせて作られる、薄型の窓枠状の基板にLEDが配設されたもの)によって形成される。従って、実際の照明装置13〜13は、遊技機10の機種や筐体11内の設置位置によって大きさが異なる。但し、照明装置13〜13の一部又は全部がLEDランプで形成されていてもよい。
【0029】
照明装置13〜13は、制御装置12によって点灯属性、即ち、それぞれの色、明るさ、点灯タイミングや、輝度階調等が制御される。制御装置12は、フルカラーLEDの点灯状態を制御する照明制御用信号をそれぞれの照明装置13〜13に供給する。
【0030】
そして、照明制御用信号生成装置1Aは、複数のフルカラーLEDの点灯状態をそれぞれ制御するための照明制御用信号を生成し、制御装置12に記憶させる機能を有する。なお、この照明制御用信号は、照明装置13〜13の点灯状態を制御する制御装置12の動作を制御するための、制御データとして生成されて、制御装置12に供給される。また、照明制御用信号生成装置1AにはLCD等のディスプレイ30が接続され、このディスプレイ30には照明制御用信号生成装置1Aで生成されたプレビューデータ(後述)が表示される。
【0031】
図1には図示しないが、照明制御用信号生成装置1AはCPUや記憶媒体を備え、CPUがプログラムやデータを演算処理することで各種機能を実現する。
【0032】
図1に示す通り、照明制御用信号生成装置1Aは、プログラムとハードウェア資源とに基づいて実現される機能手段として、「照明制御用信号生成手段」としての照明制御用信号生成部2、「信号供給手段」としての信号供給部3、「プレビューデータ生成手段」としてのプレビューデータ生成部4Aを備える。照明制御用信号生成部2は、画像取得部21、投影部22、対応付け部23、及び「補正部」としての情報変換部24、照明情報管理部25を有する。
【0033】
照明制御用信号生成部2は、色情報(後述)を取得すると共に、色情報を変換して照明装置の点灯状態を制御する照明制御用信号(後述)を生成する。
【0034】
信号供給部3は、照明制御用信号を制御装置12に供給する。
【0035】
プレビューデータ生成部4Aは、色情報又は照明制御用信号に対し、色毎に設定された所定の補正情報を用いて補正を施してプレビューデータ(後述)を生成する。
【0036】
画像取得部21は、撮像装置、DVDプレーヤ、イメージスキャナ等の画像出力装置20が形成した、図、写真、静的イメージ、動的イメージのうち少なくとも何れか一つに基づいて生成される、ファイル形式の画像情報を取得し、この画像情報に基づく、ピクセルや所定のマトリックス等色情報を後述する第一の空間に配置する。静的イメージや動的イメージには記号や文字も含まれ、2次元画像のみならず3次元画像や1次元画像であってもよい。
【0037】
投影部22は、第一の空間に配置された色情報を、後述する第二の空間に投影(一の空間の特定位置の位置情報を他の空間の特定位置の位置情報に置き換える処理を行うこと。本明細書において同じ。)する。
【0038】
対応付け部23は、一又は複数の照明装置識別マークに、第一の空間から投影された色情報を対応付ける。この実施の形態では色情報はRGB値を用いるが、元の画像情報に基づくそれ以外の値、例えばYCbCr(YUV)値、YIQ値等、どのようなものであってもよい。
【0039】
情報変換部24は、照明装置識別マークに対応付けられた色情報を、照明装置の点灯状態を制御する照明制御用信号に変換し、また必要に応じ、変換された照明制御用信号の補正を行う。ここでの補正とは、色情報と制御装置12による遊技機10本体での実表示との視覚上の相違の補正を指す(詳しくは後述する)。
【0040】
照明情報管理部25は、照明装置識別マークを取得し、取得した照明装置識別マークの記録、変更、修正、第二の空間への配置等の各種処理を行う。
【0041】
次に、この実施の形態1の処理手順について説明する。
【0042】
図2は、この実施の形態1の遊技機用照明状態プレビューシステム100Aの、照明装置識別マークの配置手順を示すフローチャートである。同図に示す通り、まず、照明情報管理部25は、照明装置識別マークを第二の空間に配置する(ステップS1)。具体的には、例えばCAD装置(図示せず)等から遊技機10の設計図のデータ(CADデータ)を供給されて設計図上の照明装置識別マークを取得し、取得したそれぞれの照明装置識別マークにID情報を対応付け、それぞれの照明装置識別マークを第二の空間に配置する。
【0043】
図3は、照明装置識別マークが第二の空間に配置された状態を模式的に示した図である。同図に示す通り、第二の空間40は、水平方向(x方向)と垂直方向(y方向)とに広がる仮想的な空間であり、x座標,y座標に相当する位置情報を有する。また、第二の空間40にはn個(n≧1)、即ち照明装置13〜13と同数の照明装置識別マーク41〜41が配置されている。これら照明装置識別マーク41〜41は、第二の空間40上において固有の位置情報が付与される。ここでは、照明装置識別マーク41〜41は、遊技機10の盤面上の照明装置13〜13の配設状態を示すものとなっている。即ち、それぞれの照明装置識別マーク41〜41は、遊技機10の盤面上のそれぞれの照明装置13〜13の配設位置に対応する位置に配置されている(図6参照)。
また、これら照明装置識別マーク41〜41は、それぞれ付与されたID情報によって照明装置13〜13を識別する。
【0044】
第二の空間40に照明装置識別マーク41〜41を配置したのち、画像取得部21が画像出力装置20によって出力された画像情報を取得する(ステップS2)。画像情報は、図、写真、静的イメージの場合は1の図、写真、静的イメージが取得され、動的イメージの場合には画像の1フレームが取得される。
【0045】
次に、画像取得部21は色情報を第一の空間に配置する(ステップS3)。
【0046】
図4は、画像取得部によって第一の空間50に色情報が配置された状態、及び、投影部22によって第一の空間50に配置された色情報を第二の空間40(後述)に投影する処理を模式的に示した図である。同図の一部に示す通り、第一の空間50は、水平方向(x方向)、垂直方向(y方向)、高さ方向(z方向)に広がる仮想的な3次元空間であり、x座標,y座標,z座標に相当する情報を有する。但し第一の空間50は第二の空間40とは別個に存在し、それぞれの位置情報は別個のものである。
【0047】
図4に示す通り、第一の空間50には、「照明グループ」としてのm個(m≧1)の色情報51〜51(図4ではm=3)が配置されている。色情報51〜51は、ドットの集合によって形成され、画像出力装置20から出力された画像情報における構成要素の形状、大きさ、色、位置関係に依存して第一の空間50に配置される。図4においては、画像出力装置20から3次元画像が出力され、画像取得部21が、この画像情報の構成要素の形状、大きさ、色、位置関係と同一又は相似の色情報51〜51を、第一の空間50内に配置した状態を示している。画像情報が動的イメージの場合には、画像情報の経時的な変化に伴って色情報51〜51の形状、大きさ、位置、色も経時的に変化する。
【0048】
なお、第一の空間50の仮想空間は2次元以下でもよいし、色情報51〜51はどのような形状や色であってもよい。また、画像取得部21が取得した3次元画像を2次元空間の第一の空間50内に投影して配置してもよい。
【0049】
次に、投影部22は、第一の空間50に配置された色情報51〜51を、第二の空間40に投影する(ステップS4)。即ち、第一の空間50の色情報51〜51を形成するそれぞれのドットの位置情報を、投影変換等により、第二の空間40の特定位置の位置情報に置き換える。その結果、図4に模式的に示すように、投影部22によって、第一の空間50の色情報51〜51は、第二の空間40の仮想平面上に投影される。図4は、第一の空間50の色情報51〜51を並行投影変換によって第二の空間40に置き換えた状態を示しているが、透視投影変換等を用いてもよい。
【0050】
この状態で、対応付け部23は、照明装置識別マーク41〜41に、第二の空間40に投影された色情報51〜51を対応付ける(ステップS5)。具体的には、照明装置識別マーク41〜41に、重なり合った色情報51〜51のRGB情報を記録する。つまり、第二の空間に投影された色情報51〜51のそれぞれを単位に、一又は複数の照明装置識別マーク41〜41(によって識別される照明装置13〜13)の点灯属性が一度に設定される。
【0051】
次に、情報変換部24は、照明装置識別マーク41〜41にそれぞれ対応付けられた色情報51〜51を用いて照明制御用信号を生成し、更にプレビューデータ生成部4Aはプレビューデータを生成する(ステップS6)(照明制御用信号生成手順、プレビューデータ生成手順)。
【0052】
図5は、この実施の形態1の遊技機用照明状態プレビューシステム100Aの照明制御用信号、及びプレビューデータを生成する手順を示すフローチャートであり、ステップS6の手順をより具体的に示すものである。
【0053】
まず情報変換部24は、色情報51〜51を形成するRGB情報に所定の階調変換を施す(ステップS61)。例えばR,G,Bのそれぞれが256階調になっている場合、R,G,Bのそれぞれを照明装置13〜13の制御に適した64階調に変換する。なお、色情報51〜51の階調がそのまま照明装置の制御に適している場合にはこの階調変換を行わなくてもよい。
【0054】
そして、情報変換部24は、色情報51〜51を形成するRGB情報を、RGBごとの輝度情報(例えば、Rの輝度、Gの輝度、Bの輝度のそれぞれが0〜63の数値で示される値)にそれぞれ変換する。RGB情報から輝度情報への変換は、予め設けられた変換テーブルを用い、R,G,Bのそれぞれの数値とテーブルに記憶された補正値とを演算することで行われる。
【0055】
また、情報変換部24は、それぞれの照明装置識別マーク41〜41に対応付けられた照明制御用信号の補正を行う(ステップS62)。
【0056】
この補正は、LEDを階調制御する際に必要な補正である。即ち、LEDはアナログ的な非線形な特性を有しており、かかる特性によって、品種単位だけでなく、同じ品種でも相当の特性のばらつきがある。そして、照明装置13〜13を、色情報51〜51に近い色相で発光させたり、理想的な状態で発光させるためには、照明装置13〜13のそれぞれについて補正が必須になる。この問題を解決するために補正が行われる。
【0057】
具体的には、例えば、RGBそれぞれについて予め定められた補正値を、ステップS15で変換されたそれぞれの輝度情報に乗じることで、補正された輝度情報の値を得る。この補正値は、それぞれの遊技機10に使用されている照明装置13〜13の輝度特性、及び、個々の13〜13のそれぞれの輝度特性のうち一方又は双方に対応して、異なる補正値が設定されている。
【0058】
そして、この補正された輝度情報によって照明制御用信号が生成される(ステップS63)。具体的には、輝度情報に基づいて照明装置13〜13を点灯させるための、制御装置12の制御データを生成する。
【0059】
更に、プレビューデータ生成部4Aは、照明装置13〜13の点灯状態をディスプレイ30に表示させるプレビューデータを生成する(ステップS64)。
【0060】
図6の(a),(b)はこの実施の形態1において生成されるプレビューデータのイメージ図である。同図の(a)に示す通り、プレビューデータ60は、基本的に、色情報51〜51が投影された状態の第二の空間40と略同一状態で生成される。なお、同図の(b)に示すように、プレビューデータ60は、筐体11のイメージが表示され、筐体11における照明装置13〜13の配設位置に照明装置識別マーク41〜41が表示された状態であってもよい。プレビューデータ60は動画像データであり、色情報51〜51や照明装置識別マーク41〜41の色の状態が経時的に変化する(即ち、図6の(a),(b)に示すのは、プレビューデータ60を形成する動画像データの1フレームのイメージ図である。)。なお同図に図示しないが、照明制御用信号とプレビューデータ60の各フレームには、それぞれを対応付けるための時間情報が付与されている。
【0061】
プレビューデータを生成する際、プレビューデータ生成部4Aは、照明装置識別マーク41〜41に対応付けられ、ステップS61で階調変換を施した色情報51〜51に、所定の補正を施す。この補正は、画像取得部21が取得して第二の空間40に投影された色情報51〜51と、照明装置13〜13が点灯する際の色の度合いや輝度等が大きく相違する場合が多いため、プレビューデータとして擬似的に表示される照明装置13〜13の点灯状態を、実物に近づけるために行われるものである。
【0062】
具体的には、この補正は、所定の変換テーブルに記憶された補正値を用いて、それぞれの照明装置識別マーク41〜41に関連付けられた色情報51〜51を、ステップS63で生成された照明装置13〜13の輝度情報に近い色に変換する補正を行う。この変換は、予め設けられた、一の色情報を他の色情報に変換するための補正テーブルを用い、R,G,Bのそれぞれの数値とテーブルに記憶された補正値とを演算することで行われる。なお、この補正テーブルは、ステップS62で用いられた変換テーブルと同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。なお、プレビューデータ60が図6の(a)に示すように色情報51〜51が表示されたものである場合、色情報51〜51の補正は、プレビューデータ60に表示される色情報51〜51に対して直接行ってもよい。
【0063】
ステップS1〜S6が終了すると、生成された照明制御用信号及びプレビューデータは照明制御用信号生成装置1の記憶媒体(図示せず)に一時的に記憶される。そして、ステップS1〜S6は、全ての処理が完了する(具体的には、例えば画像出力装置20によって出力された画像の全てについて処理が完了する)まで行なわれる(ステップS7の“No”)。
【0064】
図7は、記憶媒体(図示せず)に一時的に記憶された照明制御用信号とプレビューデータとを模式的に示した図である。同図に示す通り、照明制御用信号70は、それぞれの照明装置識別マーク41〜41に付与されたID番号、RGBそれぞれの輝度の値(0〜63)、同図において「時間(sec)」として示す点灯時間等の情報を有する。同図に示す通り、照明制御用信号とプレビューデータ60の各フレーム61,61,61・・・には、それぞれを対応付けるための時間情報が付与されている。なお、同図に図示しないが、プレビューデータ60の各フレームの画像データには、それぞれ、照明装置識別マーク41〜41に対応する照明装置13〜13の点灯状態(即ち、それぞれの照明装置13〜13の点灯時の色、R,G,Bそれぞれの輝度等)が、色の種類や、光の強弱に対応する色の濃淡等によって反映された状態で設定されている。
【0065】
全ての処理が完了した場合(ステップS7の“Yes”)、照明制御用信号生成装置1Aはプレビューデータ60を再生する(ステップS8)。
【0066】
図8は、この実施の形態1の遊技機用照明状態プレビューシステム100Aのプレビューデータを再生する手順を示すフローチャートであり、ステップS8の手順をより具体的に示すものである。
【0067】
まず、遊技機用照明状態プレビューシステム100Aの利用者(以下単に「利用者」と称する。)は照明制御用信号生成装置1のデータを操作しうる操作手段(例えばキーボードやマウス、図示せず)を操作して、照明制御用信号生成装置1Aに図6の(a)又は(b)に示すプレビューデータ60を再生させ、ディスプレイ30に表示させる(ステップS81)。これにより、ディスプレイ30にはプレビューデータ60が動画像表示され、このプレビューデータ60のそれぞれの照明装置識別マーク41〜41に関連付けられた色情報51〜51の色の種類や濃淡等によって、実際の照明装置13〜13の点灯状態(光の色や光の強さ等)が擬似的に再現される。利用者は、再生されたプレビューデータ60を視認することで、照明装置13〜13がどのような点灯状態で点灯するのかを視認することができる。
【0068】
もし利用者がプレビューデータ60の視認によって照明装置13〜13の点灯状態の不具合(例えば、意図した点灯状態と違う箇所)を発見し、修正を希望する場合(ステップS82の“Yes”)、利用者は、照明制御用信号生成装置1Aの操作手段(図示せず)を操作してプレビューデータ60の修正を行う(ステップS83)。具体的には、プレビューデータ60の特定時間帯のフレームにおける特定の照明装置識別マーク、例えば図6の(a)(b)に示す照明装置識別マーク41に関連付けられた色情報51のRGBごとの階調を、所望の色情報が形成されるように修正を施す。なお、利用者がプレビューデータ60の視認によっても照明装置13〜13の点灯状態の修正を希望しない場合(ステップS82の“No”)、後述するステップS85に進む。
【0069】
プレビューデータ60が修正されると、プレビューデータ生成部4Aは該修正の結果に依存して照明制御用信号70を修正する(ステップS84)。具体的には、ステップS83で修正されたプレビューデータ60のフレームに対応する照明制御用信号70を修正する。例えば、図7においては、プレビューデータ60のうち「時間識別番号」が「0.1」のフレーム61,61,61が修正された場合、照明制御用信号70における「時間(sec)」が「0.1」の情報が修正される。修正は、特定の照明装置識別マーク、(例えば照明装置識別マーク41)に対応する照明装置(例えば照明装置13)が、修正後の照明装置識別マークの色の種類や濃淡等に対応する光の色や光の強さで点灯するように、修正する。
【0070】
利用者がプレビューデータ60の再生を繰り返したい場合(ステップS85の“Yes”)、利用者は操作手段(図示せず)の操作により再び照明制御用信号生成装置1Aにプレビューデータ60の再生を行わせ(ステップS81)、ステップS81〜S84の処理が繰り返される。利用者がプレビューデータ60の再生の繰り返しを希望しない場合(ステップS85の“No”)、一連のプレビューデータの再生は終了する。
【0071】
このように、プレビューデータ60上で照明装置識別マーク41〜41に関連付けられた色情報を修正すれば、この修正に応じて対応する照明装置13〜13の点灯状態を修正することができるため、プレビューデータ60の再生と修正とを繰り返すことで、照明装置13〜13の点灯状態を容易に所望の点灯状態とすることができる。
【0072】
プレビューが終了したら、信号供給部3は、ステップS1〜S6の処理によって生成されて一時的に記憶された全ての照明制御用信号70及びプレビューデータ60を制御装置12に供給して、制御装置12に記憶させる(ステップS8)。なお、制御装置12に供給されるのは照明制御用信号70のみであってもよい。
【0073】
以上、この実施の形態1においては、盤面に配設された複数の照明装置13〜13について、特定の発生事象に応じて単数または複数個の所定の纏まり単位からなる色情報51〜51を形成し、色情報51〜51単位でそれぞれの照明装置13〜13を点灯制御する制御装置12を有する遊技機10本体における、盤面上の照明装置13〜13の配設状態を示すディスプレイ30と、ディスプレイ30上にて色情報51〜51の点灯属性を設定可能な照明制御用信号生成装置1Aとを有することにより、遊技機10用照明装置13〜13の制御内容の設定作業を行う者は、遊技機10の盤面上に配設された照明装置13〜13の点灯制御の状態を視認しながら、照明制御用信号生成装置1Aで点灯制御の内容を調整できる。これにより、遊技機10に設けられた照明装置13〜13の点灯状態を設定する際の作業の簡素化を図ると共に、個々の遊技機ごと、個別の照明装置13〜13毎の点灯状態の個体差の調整を容易に行うことができ、作業の利便性を向上させることができる。
【0074】
この実施の形態1においては、点灯属性は、色、明るさ、点灯タイミングを含むことにより、照明装置13〜13の点灯制御の内容を確実に調整できる。
【0075】
この実施の形態1においては、「照明グループ」は、外部から供給される画像情報をもとに作成される色情報51〜51であることにより、多様な画像情報に基づいて複数の照明装置13〜13の点灯制御を行うことが可能になり、複数の照明装置13〜13の点灯制御を設定する際の作業の利便性を一層向上させることができる。
【0076】
この実施の形態1においては、照明装置13〜13はLEDパネルであることにより、遊技機10への配設に適した照明装置13〜13の点灯状態を設定する際の作業の簡素化を図ることができる。
【0077】
この実施の形態1においては、照明制御用信号生成装置1Aは、色情報51〜51と制御装置12による遊技機10本体での実表示との視覚上の相違を補正する情報変換部24を有することにより、色情報51〜51と輝度情報との相違等により、元の色情報51〜51から照明装置13〜13の点灯状態を予測できない場合であっても、ディスプレイ30上の表示によって照明装置13〜13の点灯状態を容易に確認でき、照明装置13〜13の点灯状態を設定する際の作業の利便性を向上させることができる。
【0078】
この実施の形態1においては、情報変換部24は、遊技機10に使用されている照明装置13〜13の輝度特性に対応して異なる補正値が設定されることにより、個々の遊技機10ごと、個別の照明装置13〜13毎の点灯状態の個体差の調整を容易に行うことができ、照明装置13〜13の点灯状態を設定する際の作業の利便性を向上させることができる。
【0079】
この実施の形態1においては、色情報51〜51に所定の変換を施して、照明装置13〜13の点灯状態をディスプレイ30に表示させるプレビューデータ60を生成することにより、制御装置12に制御信号を出力させて実際に照明装置13〜13を点灯させることなくディスプレイ30上で照明装置13〜13の点灯状態を容易に確認できる。また、色情報51〜51に対し、色毎に設定された所定の補正情報を用いて補正を施してプレビューデータ60を生成することにより、色情報51〜51と輝度情報との相違等により、元の色情報51〜51から照明装置13〜13の点灯状態を予測できない場合であっても、実際に照明装置13〜13を点灯させることなくディスプレイ30上に照明装置の点灯状態を容易に確認できる。これにより、遊技機に設けられた照明装置の点灯状態を設定する際の作業の簡素化を図り、作業の利便性を向上させることができる。
【0080】
この実施の形態1においては、制御装置12が組み込まれた遊技機10において、点灯状態を設定する際の作業の簡素化を図り、作業の利便性を向上させることができる。
【0081】
なお、この実施の形態1においては、照明制御用信号70を補正する手順と、色情報51〜51を輝度情報に変換する手順とにおいて補正テーブルを用いたが、これらの手順の一方又は双方において、予め設定された所定の演算式を用いて行ってもよい。双方の手順で演算式を用いる場合、演算式は双方の手順で同じものを用いてもよいし、異なるものを用いてもよい。また、双方の手順で演算式を用いる場合、この演算式は、照明制御用信号70の補正に用いられた演算式と同じものを用いてもよいし、それらとは別の演算式を用いてもよい。このように、色情報51〜51又は照明制御用信号70に所定の階調変換を施すと共に、所定の演算式を補正情報として用いることにより、高い精度で照明制御用信号70の補正を行うことができる。
【0082】
また、この実施の形態1においては、プレビューデータ60に色情報51〜51や、色情報51〜51が関連付けられた照明装置識別マーク41〜41を表示し、この色情報51〜51に補正を施す構成としたが、これに代えて、ステップS63で生成された照明制御用信号70を新たに照明装置識別マーク41〜41や51〜51の表示位置に関連付けて、この照明制御用信号70の輝度情報に補正テーブルや演算式を用いた補正を施すことものとしてもよい。
[発明の実施の形態2]
図9にこの発明の実施の形態2を示す。
【0083】
図9は、この発明の実施の形態2の遊技機用照明状態プレビューシステムにおけるシステム構成図及び機能ブロック図である。同図に示す通り、この実施の形態2の遊技機用照明状態プレビューシステム100Bにおいては、実施の形態1のプレビューデータ生成部4Aに代えて、「点灯パターン作成モジュール」としての照明制御用信号生成装置1Bによって「プレビューデータ生成手段」としてのプレビューデータ生成プログラムが生成される点が相違する。このプレビューデータ生成プログラム4Bは、制御装置12を実施の形態1のプレビューデータ生成部4Aと同様に動作させる。プレビューデータ生成プログラム4Bは、信号供給部3から制御装置12に供給されると共に、制御装置12において、信号供給部3から制御装置12に供給された照明制御用信号を用いてプレビューデータを生成する。その他の構成及び手順は発明の実施の形態1と同じであるが、図2に示すステップS8の手順とS9の手順は順番が逆になり、ステップS8の手順は制御装置12で行われる。
【0084】
なお、この実施の形態2においては、プレビューデータの再生は制御装置12側で行われるので、図9に示すように、ディスプレイ30が制御装置12に接続される。但し、図1と同様にディスプレイ30が照明制御用信号生成装置1Bに接続され、制御装置12で再生されたプレビューデータが制御装置12から照明制御用信号生成装置1Bを経てディスプレイ30で再生され、照明制御用信号生成装置1Bの操作手段(図示せず)の操作によって図8に示すステップS84の修正処理が行われる構成であってもよい。
【0085】
以上、この実施の形態2においては、プレビューデータ生成手段は照明制御用信号生成装置によって生成されるプログラムであって、照明制御用信号生成装置1Aから制御装置12に供給されて照明制御用信号生成装置1Bから照明制御手段に供給された照明制御用信号を用いてプレビューデータを生成することにより、不特定の制御装置12においてプレビューデータを生成することができて、プレビューデータ生成の利便性を向上させることができる。
[発明の実施の形態3]
図10にこの発明の実施の形態3を示す。
【0086】
図10は、この発明の実施の形態3の遊技機用照明状態プレビューシステムにおけるシステム構成図及び機能ブロック図である。同図に示す通り、この実施の形態3の遊技機用照明状態プレビューシステム100Cにおいては、制御装置12にプレビューデータ生成部4Aが設けられている点が実施の形態1と異なる。プレビューデータ生成部4Aは、「点灯パターン作成モジュール」としての照明制御用信号生成装置1Cの信号供給部3から供給された照明制御用信号を用いてプレビューデータを生成する。なお、ステップS8の手順とS9の手順は実施の形態1とは順番が逆になり、ステップS8の手順は制御装置12で行われる。その他の構成及び手順は発明の実施の形態1、実施の形態2と同じである。
【0087】
以上、この実施の形態3においては、プレビューデータ生成部4Aは制御装置12に設けられることにより、個々の制御装置12の状態に適合した、精度の高いプレビューデータを容易に生成できる。
【0088】
なお、上記実施の形態1,3の遊技機用照明状態プレビューシステム100A,100Cは構成の主要部がプログラム情報として組み込まれたものとして実現されるものとしたが、これに限定されず、照明制御用信号制御装置1A,1Cの全てをハードウェアロジックによって実現させることもできる。
【0089】
上記各実施の形態においては、照明装置13〜13はフルカラーLEDであり、照明制御用信号制御装置1A,1B,1CはフルカラーLED用の照明制御用信号70を生成したが、これに限定されず、例えば照明装置13〜13は単色LED、白熱電球、ハロゲンランプ、ネオン管、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)等の照明装置であり、照明制御用信号70はこれら照明装置13〜13の点灯状態を制御する点灯制御用信号であってもよい。
【0090】
また、上記各実施の形態においては、照明装置13〜13は遊技機10に設けられ、照明制御用信号70は遊技機10に設けられた照明装置13〜13の点灯状態を制御する信号であったが、これに限定されず、照明装置13〜13は、例えばアーケードゲーム等の業務用ゲーム機器、家庭用ゲーム機器、メリーゴーランド等の遊園地用遊具、舞台装置、看板、ビルディングや電波塔等の建築物、プールやトンネル等の建設物に設けられたものであり、照明制御用信号70はこれらの照明装置13〜13の点灯状態を制御する点灯制御用信号であってもよい。
【0091】
上記各実施の形態は本発明の例示であり、本発明が上記各実施の形態のみに限定されることを意味するものではないことは、いうまでもない。
【符号の説明】
【0092】
100A,100B,100C・・・遊技機用照明状態プレビューシステム
1A,1B,1C・・・照明制御用信号生成装置(点灯パターン作成モジュール)
2・・・照明制御用信号生成部(照明制御用信号生成手段)
3・・・信号供給部(信号供給手段)
4A・・・プレビューデータ生成部(プレビューデータ生成手段)
4B・・・プレビューデータ生成プログラム(プレビューデータ生成手段)
10・・・遊技機
12・・・制御装置(点灯制御手段)
13〜13・・・照明装置
30・・・ディスプレイ(表示手段)
51〜51・・・色情報(照明グループ)
60・・・プレビューデータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
盤面に配設された複数の照明装置について、特定の発生事象に応じて単数または複数個の所定の纏まり単位からなる照明グループを形成し、該照明グループ単位でそれぞれの前記照明装置を点灯制御する点灯制御手段を有する遊技機本体における、前記盤面上の照明装置の配設状態を示す表示手段と、
該表示手段上にて前記照明グループの点灯属性を設定可能な点灯パターン作成モジュールとを有することを特徴とする遊技機用照明状態プレビューシステム。
【請求項2】
前記点灯属性は、色、明るさ、点灯タイミングを含むことを特徴とする請求項1に記載の遊技機用照明状態プレビューシステム。
【請求項3】
前記照明グループは、外部から供給される画像情報をもとに作成される色情報であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機用照明状態プレビューシステム。
【請求項4】
前記照明装置はLEDパネルからなることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の遊技機用照明状態プレビューシステム。
【請求項5】
前記点灯パターン作成モジュールは、前記色情報と前記点灯制御手段による遊技機本体での実表示との視覚上の相違を補正する補正部を有することを特徴とする請求項3又は4に記載の遊技機用照明状態プレビューシステム。
【請求項6】
前記補正部は、遊技機に使用されている照明装置の輝度特性に対応して異なる補正値が設定されることを特徴とする請求項5に記載の遊技機用照明状態プレビューシステム。
【請求項7】
前記点灯パターン作成モジュールは、色情報を取得すると共に該色情報を変換して照明装置の点灯状態を制御する照明制御用信号を生成する照明制御用信号生成手段と、
前記照明制御用信号を照明装置の点灯状態を制御する照明制御手段に供給する信号供給手段と、
前記色情報又は前記照明制御用信号に所定の変換を施して、前記照明装置の点灯状態を表示手段に表示させるプレビューデータを生成するプレビューデータ生成手段とを備え、
前記プレビューデータ生成手段は、前記色情報又は前記照明制御用信号に対し、色毎に設定された所定の補正情報を用いて補正を施して前記プレビューデータを生成することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一つに記載の遊技機用照明状態プレビューシステム。
【請求項8】
請求項1乃至7記載の何れか一つに記載の遊技機用照明状態プレビューシステムにおいて、設定された前記照明グループの点灯属性の情報を、前記遊技機本体における点灯制御手段を動作させるプログラム情報として組み込んだことを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−143027(P2011−143027A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−5318(P2010−5318)
【出願日】平成22年1月13日(2010.1.13)
【特許番号】特許第4692680号(P4692680)
【特許公報発行日】平成23年6月1日(2011.6.1)
【出願人】(398034168)株式会社アクセル (80)
【Fターム(参考)】