説明

遊技機

【課題】 携帯端末の操作に基づいて遊技が制御されている間のみに携帯電話の充電を行うことにより遊技客へのサービスと遊技店側の利益を向上させた遊技機を提供する。
【解決手段】 携帯電話機211をタイピングゲーム機1に接続し、操作部216の操作に基づいてタイピングゲームにおける文字列の入力を行う場合(S35:YES)において、携帯電話機211を用いた遊技処理が開始された時点で供給切換スイッチ69をオン制御し、携帯電話機211のバッテリー219の充電を開始するとともに(S61)、携帯電話機211を用いた遊技処理が終了した時点で供給切換スイッチ69をオフ制御し、携帯電話機211のバッテリー219の充電を行わないようにする(S77)ように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続された携帯端末の充電を行うことが可能な遊技機に関し、特に携帯端末の操作に基づいて遊技が制御されている間のみに携帯電話の充電を行うことにより遊技客へのサービスと遊技店側の利益を向上させた遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機に代表される携帯端末は我が国でも高い普及率を有しており、一般の民衆の生活にとって身近な存在となっている。また、携帯電話機の機能は日々多機能化しており、相手と通話を行う以外にも、インターネットのサイトを閲覧したり、電子メールを送信したりすることが可能となっており、最近ではゲームセンターやパチンコ店等に設置された遊技機に対して携帯端末を接続することにより様々なサービスを受けることについても可能となっている(例えば、特開2002−177649号公報参照)。
更に、そのように携帯端末を遊技に使用する遊技客及び遊技には使用しないものの携帯電話機を所持する遊技客に対しては、携帯端末の充電を行うサービスもゲームセンターやパチンコ店等で行われていた。例えば、特開2003−275455号公報には、パチンコ遊技機又は球貸機の筐体内に充電用直流電圧を発生させる電源装置と携帯電話機に接続するコネクタを設け、コネクタに接続された携帯電話機の充電を行う携帯電話の充電装置について記載されている。
【特許文献1】特開2002−177649号公報(第4頁〜第6頁、図6)
【特許文献2】特開2003−275455号公報(第2頁〜第3頁、図1〜図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記特許文献1に記載する携帯電話の充電装置では、接続されている携帯電話機が遊技店内の遊技機で遊技を行う遊技客の携帯電話機であるか否かの判別をすることができなかった。従って、単に携帯電話機の充電を行う為だけに来店した者が同充電装置を用いて携帯電話機の充電を行うことも可能であり、そのような者が使用することによって、本来充電を行わせるべき相手である遊技を行う遊技客が充電することができない事態が考えられ、遊技客に対するサービスが十分に行き届かない結果となっていた。それによって、遊技客が携帯電話機を接続して遊技を行うことは無論のこと、遊技を行うこと自体に対しても意欲が薄れ、遊技店側の利益も減少することとなっていた。
【0004】
本発明は、前記従来の問題点を解消するためになされたものであり、遊技客への携帯端末の充電に関するサービスの向上を図るとともに、遊技客の遊技意欲を向上させ、遊技店側の利益確保を可能とした遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するため請求項1に係る遊技機は、携帯端末(例えば、携帯電話機211)を接続可能な接続手段(例えば、接続コネクタ204)と、前記接続手段に接続された前記携帯端末の操作に基づいて遊技を制御する遊技制御手段(例えば、CPU51、S61〜S77)と、を有する遊技機(例えば、タイピングゲーム機1)において、前記接続手段に前記携帯端末が接続されたことを検出する接続検出手段(例えば、CPU51、S35)と、前記接続手段に前記携帯端末が接続された状態で携帯端末と電気的に接続され、携帯端末の電源(例えば、バッテリー219)に電力を供給する電源充電手段(例えば、電力供給部68)と、前記携帯電話の電源への通電をオン又はオフに切り換える通電切換手段(例えば、供給切換スイッチ69)と、前記接続検出手段によって前記携帯端末が接続されたことが検出され、且つ前記携帯端末の操作に基づく遊技の制御が開始された場合に前記携帯電話の電源への通電をオンするとともに、前記携帯端末の操作に基づく遊技の制御が終了した場合に前記携帯電話の電源への通電をオフするように前記通電切換手段を制御する通電制御手段(例えば、CPU51、S61、S77)と、を有することを特徴とする。
【0006】
また、請求項2に係る遊技機は、請求項1に記載の遊技機(例えば、タイピングゲーム機1)において、前記接続手段(例えば、接続コネクタ204)に接続された前記携帯端末(例えば、携帯電話機211)の操作に基づいて文字列の入力を行う文字列入力手段(例えば、CPU51、S66)と、前記文字列入力手段により入力された文字列が所定の文字列(例えば、演奏される楽曲の歌詞)と一致するか否かを判定する正誤判定手段(例えば、CPU51、S67)と、を有し、前記遊技制御手段(例えば、CPU51、S61〜S77)は前記正誤判定手段の判定結果に基づいて遊技を制御することを特徴とする。
【0007】
また、請求項3に係る遊技機は、請求項1又は請求項2に記載の遊技機(例えば、タイピングゲーム機1)において、前記携帯端末(例えば、携帯電話機211)は携帯電話機であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に係る遊技機では、携帯端末が接続された状態で、且つ前記携帯端末の操作に基づく遊技の制御が開始された場合に携帯電話の電源への通電をオンして充電を開始するとともに、携帯端末の操作に基づく遊技の制御が終了した場合に携帯電話の電源への通電をオフすることにより充電を終了するので、単に携帯電話機の充電を行う為だけに来店した者が遊技機を用いて携帯電話機の充電を行うことを防止し、遊技客への携帯端末の充電に関するサービスの向上を図ることができる。従って、遊技客が携帯端末を用いて遊技を行うことは無論のこと、通常の遊技を行うに際してもその遊技意欲を向上させ、遊技店側の利益を向上させることができる。
【0009】
また、請求項2に係る遊技機では、入力された文字列が所定の文字列と一致するか否かを判定するとともに、その判定結果に基づいて遊技を制御するので、携帯端末を使用してタイピングゲームを実行するタイピングゲーム機に関して、遊技客への携帯端末の充電に関するサービスの向上を図るとともに、遊技客の遊技意欲を向上させ、遊技店側の利益向上を可能とする。
【0010】
また、請求項3に係る遊技機では、携帯端末として携帯電話機を使用するので、携帯電話機を用いて遊技を実行する遊技機に関して、遊技客への携帯電話の充電に関するサービスの向上を図るとともに、遊技客の遊技意欲を向上させ、遊技店側の利益向上を可能とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明に係る遊技機についてゲームセンター等に設置される筐体型のタイピングゲーム機1に具体化した実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。ここで、本実施形態に係るタイピングゲーム機1は、スピーカから楽曲を再生するとともに、流れる楽曲に合わせて歌詞をディスプレイ上に順次表示させ、遊技者が、キーボード或いは外部から接続された携帯端末である携帯電話機により、順次、表示された歌詞の入力操作を行うことで遊技が進行するように構成されている。
尚、説明の便宜上、遊技者が表示された歌詞の入力を、順次、外部から接続された携帯電話での操作部による入力操作により遊技が行われる場合であっても、キーボードでの入力操作により遊技が行われる場合と同様に、タイピングゲームと呼ぶこととする。
【0012】
先ず、本実施形態に係るタイピングゲーム機1の概略構成について図1に基づいて説明する。図1は本実施形態に係るタイピングゲーム機1の斜視図である。
【0013】
図1に示すように、本実施形態に係るタイピングゲーム機1は、タイピングゲーム機1の外形を構成する筐体2と、メインのゲーム画面(図5(B)及び図6(B)参照)が表示される第1液晶ディスプレイ3と、第1液晶ディスプレイ3の上方に位置し、プロモーションビデオや広告等の演出に係る画像(図5(A)及び図6(A)参照)が表示される第2液晶ディスプレイ4と、第1液晶ディスプレイ3の下方に設けられコインやカードの投入口が形成されたセンターパネル5と、遊技者がタイプを行うキーボード6と、第1液晶ディスプレイ3の左右に設けられた照明装置7と、第2液晶ディスプレイ4の左右側部に配置された一対のスピーカ8と、第2液晶ディスプレイ4の上方に配置された5個のスポットライト11と、携帯電話機211を外部から接続するための接続コネクタ204を端部に有する接続ケーブル201などから基本的に構成されている。以下に各構成要素について説明する。
【0014】
第1液晶ディスプレイ3は、筐体2の正面側略中央部に所定角度傾斜して配置された液晶ディスプレイであり、所定角度で後方に傾斜して配設されている。
そして、第1液晶ディスプレイ3では、タイピングゲーム実行時においてスピーカ8を介して再生される楽曲の歌詞、遊技者のキーボード6又は携帯電話機211の操作部216のタイプによる文字列の入力結果、それに伴う得点等の当該タイピングゲームの進行に係る遊技情報(ゲームの進行にあたり遊技者が必要な情報)の表示が行われる(図5(B)及び図6(B)参照)。
【0015】
一方、第1液晶ディスプレイ3の上方に別途配置された第2液晶ディスプレイ4は、第1液晶ディスプレイ3と同様の液晶ディスプレイであるが、第2液晶ディスプレイ4ではタイピングゲーム実行時においてタイピングゲームの演出に関する演出画像を表示する。
ここで、第2液晶ディスプレイ4で表示される演出画像は、前記第1液晶ディスプレイ3に表示される表示内容と異なり、遊技者によるゲームの進行には直接必要とされないもので、タイピングゲームを盛り上げるための補助的な役割を有する。
例えば、本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、楽曲としてある歌手の楽曲が再生され、遊技者は楽曲の歌詞をキーボード6又は携帯電話機211の操作部216の操作による文字列の入力に基づいて、ゲームが進行する。この時、第2液晶ディスプレイ4には、その楽曲に係るプロモーションビデオ(以下、PVと略す)が表示される(図5(A)及び図6(A)参照)。従って、楽曲の演奏とともにアーティストの歌唱する姿が表示された臨場感のある状況下においてのタイピングゲームが可能となり、遊技者を飽きさせることがない。
尚、第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4で表示される表示内容については後に詳細に説明する。
【0016】
また、センターパネル5にはコイン投入口9及びカード挿入口10が設けられている。コイン投入口9は、100円硬貨等のコインが投入される投入口である。コイン投入口9には、コインセンサ63が配置されており、コイン投入口9にコインが投入されると、コインセンサ63を介してコイン検出信号がCPU51に出力される(図10参照)。これにより、CPU51は、コインが投入されたことを検出する。
【0017】
また、カード挿入口10は、タイピングゲームのゲーム結果が記録されるICタグが内蔵されたICカード(図示せず)が挿入される挿入口である。このカード挿入口10の内部には、後述するカードセンサ64と、カードリーダ・ライタ65とが配設されており(図10参照)、ICカードがカード挿入口10に挿入されている場合には、カードセンサ64によってその旨を検出する。ここで、本実施形態に係るタイピングゲーム機1で使用されるICカードは、内蔵されたICタグに所有する遊技者の前回までのゲームにおけるゲーム結果(獲得した得点(スコア)やポイント等)を記憶し、その記憶されたゲーム結果を所定の操作を行うことによって遊技者に表示可能としたものである。
即ち、カードセンサ64によりICカードが検出された場合に、カードリーダ・ライタ65は、ICタグからのタイピングゲームのゲーム結果の読み出し、又はICタグに対する新たなゲーム結果の書き込み等を行う(図13のS3、S10)。
【0018】
また、キーボード6は、筐体2の正面に手前側に突出して配設されており、後述するように「英字(A〜Z)」、「かな(あ〜ん)」、「数字(0〜9)」、「記号(ピリオド、コンマ)」等の入力を行う複数個の文字入力キーやエンターキー、カーソルキー等の機能キーがそれぞれ配列された、日本語108キーボードである(図8参照)。そして、ゲーム中において遊技者は、文字、記号、数字等に対応した各キーを操作して文字入力を行い、ゲームを進行させる。又、遊技開始前や遊技終了後等においては、ゲームを行う曲や入力方法の選択決定、ゲームの実行開始等の指令を各キーの操作に基づいて行う。尚、キーボードの構成については後に詳細に説明する。
【0019】
また、筐体2の正面側両端には、一対の照明装置7が配設されている。各照明装置7の外観は、左右方向に寝かされた状態のリング状の発光体(以下、「発光リング」という)を最大で24個上下方向に積み重ねられた状態で見せることができる円筒状の透明部材で構成されており、また、各照明装置7の内部には、フルカラーで点灯可能な24個のフルカラーLEDが上下方向に等間隔で並べて置かれている。そして、タイピングゲーム機1で再生される楽曲に応じて多様な照明演出を行ったり、遊技者のタイプ経過に応じた照明演出を行ったりする。例えば、照明演出としては、発光リングの位置や照明色を変更する演出や、発光リングの位置や照明色の変更を一定の規則に応じて行う演出、発光リングの点灯・消灯による演出などが可能である。
【0020】
また、第2液晶ディスプレイ4の左右両側には、スピーカ8が配設されている。スピーカ8は、タイピングゲーム機1において再生される楽曲(伴奏音楽とアーティストの音声とが組み合わさることからなる)や効果音等を出力する出力装置である。具体的には、タイピングゲーム実行時において、HDD55(図10参照)に記憶された楽曲の音声データ、演奏データに基づいて、指定されたテンポで伴奏の音楽及びアーティストの歌唱する音声を出力する。
【0021】
また、接続ケーブル201は、筐体2の一側面に突出して配設されており、接続コネクタ204により携帯電話機211を外部からタイピングゲーム機1に対して接続するものである。そして、本実施形態に係るタイピングゲーム機1は、接続された携帯電話機211の操作部216を用いてタイピングゲームに使用する文字列の入力が可能となるとともに、同時に接続された携帯電話機211の電源であるバッテリー219を充電するように構成される。ここで、携帯電話機211について、図1及び図2を用いて以下に簡単に説明する。図2は本実施形態に係るタイピングゲーム機1の特に携帯電話機211と接続する接続コネクタ204付近を拡大して示した模式図である。
【0022】
携帯電話機211は、表示ディスプレイ212と、携帯電話通信手段213と、受話スピーカ214と、通話マイク215と、操作部216と、被接続コネクタ217とから基本的に構成されている。
【0023】
表示ディスプレイ212は、携帯電話機211の一面に配設されており、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイにより構成される。そして、操作部216による入力内容(主に文字列)やインターネットサイト等の各種情報が表示される。
【0024】
携帯電話通信手段213は、所謂ロッドアンテナであり、携帯電話機211に伸縮自在に取り付けられている。そして、電波を媒体として基地局と相互に通話に係る音声信号の通信を行うとともに、インターネット等の通信網に接続することによってサーバ等のDBから各種データの送受信を行う。
【0025】
受話スピーカ214は、携帯電話機211で通話した際に相手側の音声信号を発音するスピーカである。また、通話マイク215は、携帯電話機211で通話した際に自分が発生した音声を音声信号に変換する変換機である。
【0026】
操作部216は、番号/文字入力キー221、表示された内容を選択するためのカーソルを動かすカーソルキー222、選択を確定する決定キー223等が配設されている。そして、文字の入力を行う際には、先ず入力を行いたい文字が対応付けられた番号/文字入力キー221(例えば、「く」を入力する再には「2/か/ABC」が表面に印刷されたキー)を所定回数押下し、その後、漢字やカナに変換する場合にはカーソルキー222を押下することによって変換候補となる文字又は文字列を順に表示させ、希望する変換後の文字又は文字列が表示された時点で決定キー223を押下することによってその変換が確定し、入力が完了する。また、タイピングゲーム機1に携帯電話機211を接続してタイピングゲームを行う場合に関しては、決定キー223を押下することによって作成された文字列がタイピングゲーム機1に送信され、タイピングゲームの正誤判定の対象となる文字列の入力が行われる(図16のS66参照)。
【0027】
被接続コネクタ217は、この携帯電話機211と充電器等の外部機器とを接続させるためのもので、特に本実施形態に係る携帯電話機211はタイピングゲーム機1に設けられた接続ケーブル201の接続コネクタ204を差込むことによりタイピングゲーム機1と接続することが可能となっている。また、接続コネクタ204には、バッテリー用接続端子205A、情報伝達用接続端子205Bをそれぞれ備えており、被接続コネクタ217の内部にもバッテリー用接続端子205A、情報伝達用接続端子205Bに対応する位置に端子(図示せず)を備えている。そして、携帯電話機211をタイピングゲーム機1に接続することにより、バッテリー用接続端子205Aを介して携帯電話機211よタイピングゲーム機1を電気的に接続し、携帯電話機211に内蔵されたバッテリー219をタイピングゲーム機1内部の電力供給部68(図10参照)によって充電可能とするとともに、携帯電話機211の操作部216を用いて作成した文字列情報や各キーの操作情報を情報伝達用接続端子205Bを介してタイピングゲーム機1に送信可能にする。
【0028】
次に、第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4で表示される各表示内容について図3乃至図7を用いて詳細に説明する。尚、第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4により表示される表示内容は、タイピングゲーム開始前、タイピングゲーム実行中、タイピングゲーム終了後の3パターンから基本的に構成される。図3及び図4はタイピングゲーム開始前において第1液晶ディスプレイ3に表示される表示内容を示した模式図、図5(A)及び図6(A)はタイピングゲーム実行中において第2液晶ディスプレイ4に表示される表示内容を示した模式図、図5(B)及び図6(B)はタイピングゲーム実行中において第1液晶ディスプレイに3表示される表示内容を示した模式図、図7(A)はタイピングゲーム終了後において第2液晶ディスプレイ4に表示される表示内容を示した模式図、図7(B)はタイピングゲーム終了後において第1液晶ディスプレイ3に表示される表示内容を示した模式図である。
【0029】
ここで、本実施形態に係るタイピングゲーム機1は、キーボード6若しくは携帯電話機211の操作部216により、演奏される楽曲の歌詞を入力することによりタイピングゲームが行われる。具体的には、先ず、キーボード6若しくは携帯電話機211のいずれの入力方法を用いてゲームを行うかを選択し、その後に遊技者が用意された複数の楽曲の中から遊技を希望する楽曲を選択する。そして、タイピングゲームが開始されると、当該選択した楽曲の伴奏音楽にあたる演奏データと、当該楽曲のアーティストの歌声にあたる音声データがそれぞれ再生される。更に、当該楽曲の演奏データ及び音声データの再生に伴い、遊技者が入力すべき文字列として楽曲の歌詞が、再生される音声データに合わせたタイミングで1フレーズ(phrase)ごとに表示される。
この表示された1フレーズの歌詞に対応する文字列をキーボード6又は携帯電話機211の操作部216により入力することにより、タイピングゲームは進行し、遊技終了時に、タイピングの正確性、入力したタイミング等のタイピングに係る各要素に基づいて、タイピングゲームの成績(タイプのミス回数、獲得した得点、ポイント等)が算定され、表示される。即ち、当該タイピングゲーム機1におけるタイピングゲームは、ゲーム中に演奏される楽曲を楽しみながら、タイピングの入力に係る技量の高低を競うものである。
【0030】
先ず、タイピングゲーム開始前における表示内容について図3を用いて説明する。コイン投入口9に所定金額分のコインを投入した後であって、タイピングゲーム開始前の第1液晶ディスプレイ3においては、先ずゲームで使用する入力方法をキーボード6又は携帯電話機211で選択する入力方法選択画面12が表示される。
【0031】
入力方法選択画面12は、「KEYBOARD」と表示されたキーボード選択部13と、「PORTABLE TELEPHONE」と表示された携帯選択部14と、キーボード選択部13及び携帯選択部14のいずれかを選択可能なモード選択カーソル15とから構成されている。
【0032】
モード選択カーソル15はキーボード6のカーソルキー114(図8参照)の操作によってキーボード選択部13及び携帯選択部14を上下に移動可能となっており、モード選択カーソル15を希望する文字列入力方法が表示された選択部上に位置させた状態でエンターキー112(図8参照)を押下すると、文字列の入力方法が決定され、次に、当該タイピングゲーム機1によって遊技可能な楽曲の一覧を示す図4の曲選択画面16が表示される。
【0033】
ここで、曲選択画面16は、タイピングゲーム機1に収録され遊技することが可能な楽曲の曲名17A、アーティスト名17B、及びサビ部分のPVの画像17Cを表示した楽曲候補表示部17と、楽曲候補表示部17のいずれかを選択する曲選択カーソル18と、曲選択カーソル18によって選択されている楽曲の特にサビ部分のPVが表示される選択PV表示部19と、選択時間表示部90と、から構成されている。
【0034】
楽曲候補表示部17は、現在のタイピングゲーム機1において遊技可能な楽曲(本実施形態では最大で100曲)の内、5曲分の楽曲の曲名等をそれぞれ示したものであり、キーボード6のカーソルキー114(図8参照)の操作によって上下方向にスクロールさせ、収録されている全ての楽曲の曲名等を表示させることが可能となっている。
【0035】
ここで、曲選択画面16によって表示される遊技可能な楽曲とは、後述のHDD55に楽曲データが記憶されている楽曲であり(図10、図11参照)、更に記憶された楽曲データはサーバ80(図9参照)によって管理され、順次更新されている。従って、遊技者はサーバ80によって更新された最新の楽曲を含む複数の楽曲の中から選択して遊技することが可能となっている。
【0036】
また、曲選択カーソル18は表示された5曲分の楽曲候補表示部17の内、中央に位置する楽曲の楽曲候補表示部17の周囲に表示され、曲選択カーソル18によって選択された楽曲候補表示部17は他の楽曲候補表示部17よりサイズがやや大きくなる。そして、曲選択カーソル18が現在位置する楽曲候補表示部17の楽曲(図4では曲名「青い空の彼方へ」及びアーティスト名「YURI」の楽曲)の特にサビ部分のPVが選択PV表示部19に表示され、更にサビ部分の音楽がスピーカ8より出力される。
また、キーボード6のカーソルキー114(図8参照)の操作によって楽曲候補表示部17に表示された楽曲の種類を上下方向にスクロールさせることによって、曲選択カーソル18により選択された楽曲候補表示部17の楽曲を他の楽曲に変更することができる。そして、曲選択カーソル18を希望する楽曲の曲名が表示された楽曲候補表示部17上に位置させた状態でエンターキー112(図8参照)を押下すると、遊技を行う楽曲が決定され、タイピングゲームが開始される。
【0037】
一方、選択時間表示部90は、曲選択画面16が表示されてからの時間経過を遊技者に表示する表示部であり、曲選択画面16に移行した直後に「20」が表示され、1秒毎にその数が1ずつ減少する。そして、「0」が表示されると、エンターキー112が押下されていなくても、その時点で曲選択カーソル18によって選択された楽曲候補表示部17の楽曲が遊技を行う楽曲として決定され、タイピングゲームが開始される。
【0038】
尚、第1液晶ディスプレイ3に入力方法選択画面12や曲選択画面16が表示されている間、第2液晶ディスプレイ4には、任意の楽曲のPVを流すようにしても良い。また、広告の画像等を表示するようにしても良い。更に、入力方法選択画面12や曲選択画面16を第1液晶ディスプレイ3ではなく第2液晶ディスプレイ4に表示するようにしても良い。
【0039】
次に、タイピングゲーム実行中における表示内容について図5及び図6を用いて説明する。図5(A)及び(B)は男性アーティストによる所定の楽曲Aを前記曲選択画面16で選択してタイピングゲームを開始した場合、図6(A)及び(B)は女性アーティストによる所定の楽曲Bを前記曲選択画面16で選択してタイピングゲームを開始した場合における第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4のそれぞれの表示内容を示すものである。
【0040】
図5(A)に示すように、例えば楽曲Aを選択してゲームを開始した場合において、第2液晶ディスプレイ4にはスピーカ8を介して演奏される楽曲Aを歌唱する男性アーティストのPVの映像20が表示される。一方、図6(A)に示すように、例えば楽曲Bを選択してゲームを開始した場合において、第2液晶ディスプレイ4にはスピーカ8を介して演奏される楽曲Bを歌唱する女性アーティストのPVの映像20が表示される。
【0041】
尚、図5(A)及び図6(A)に示すように、PVの映像20が表示されている第2液晶ディスプレイ4の左上方端部には、現在演奏しているアーティストの氏名が表示されるアーティスト名情報表示部95が設けられており、PVの映像20が表示されている第2液晶ディスプレイ4の右下方端部には、現在演奏している曲名が表示される曲名情報表示部96が設けられている。
【0042】
一方、図5(B)及び図6(B)に示すように第1液晶ディスプレイ3には、第2液晶ディスプレイ4によるPVの映像20の表示と並行して、タイピングゲームの進行に係るメインゲーム画面21が表示される。
【0043】
ここで、メインゲーム画面21は、現在演奏するフレーズの歌詞を漢字やかな等により表示する歌詞表示部22と、遊技者がキーボード6又は携帯電話機211の操作部216をタイプすることにより既に入力した文字列を示す入力済文字列23と、、現在、歌詞表示部22で表示する歌詞のフレーズ(phrase)が何番目の曲番(第何ステージ)で更に当該曲番開始時から数えて何番目のフレーズに該当するかを表示する楽曲状況表示部25と、遊技者のタイプの正誤判定結果を表示するタイプ結果表示部26と、現在までに遊技者が獲得した得点(スコア)、ポイント等を表示する得点表示部27と、現在演奏しているアーティストの氏名及び曲名が表示される曲情報表示部28とから構成されている。
【0044】
歌詞表示部22は、現在演奏されている楽曲の1フレーズ分の歌詞に該当する文字列22Aが表示される表示部であり、遊技者が歌詞表示部22に表示される文字列22Aをキーボード6又は携帯電話機211の操作部216でタイプすることによってゲームが進行する。そして、遊技者が表示された歌詞を正しくタイプすると得点が徐々に加算され、一方、歌詞を誤って入力した場合には得点は加算されず、更に誤った入力をした回数としてミス回数が加算される。このタイプのミス回数が楽曲を構成する曲番(ステージ)の内、いずれかの曲番の終了時において所定回数以上となっていると、その時点でゲーム終了となる(図15のS59、図16のS76参照)。
また、本実施形態に係るタイピングゲーム機では、文字列22Aの内、遊技中にタイプミスをした文字部分、及び文字列が表示されている時間内に入力が間に合わなかった文字部分が後述の歌詞表示結果画面35において非表示とされる(図7(A)参照)。
【0045】
入力済文字列23は、歌詞表示部22に表示された歌詞の内、既に遊技者がキーボード6又は携帯電話機211の操作部216の操作により入力した文字列を新たに表示させることにより、現在までにタイプした文字を遊技者に対して報知することが可能となっている。尚、携帯電話機211の操作部216の操作に基づく文字列の入力に関しては、一文字ずつ入力を行う方法の他にも、予め辞書エリア227A(図12参照)により既に記憶されている文字列を利用して一度に多数の文字を入力することも可能である。
【0046】
また、楽曲状況表示部25は、現在、歌詞表示部22で表示する歌詞のフレーズが何番の曲番であり、且つ曲番開始時から数えて何番目のフレーズに該当するかを表示するものである。ここで、本実施形態に係るタイピングゲームは再生される楽曲の曲番(例えば、1曲は1〜3番で構成される)の数に合わせて複数のステージ(例えば、第1〜第3ステージで構成される)から構成されている。例えば、図5(B)では第1ステージ(曲番1)の15番目のフレーズを現在表示していることを示している。また、図6(B)では第2ステージ(曲番2)の5番目のフレーズを現在表示していることを示している。
そして、遊技者によって1フレーズの入力が終了する毎にそのフレーズ数を示す数値25Aが1ずつ加算され、1ステージの入力が終了する毎にそのステージ数(曲番)を示す数値25Bが1ずつ加算される。それによって、現在のステージ数(曲番)と現在までにタイプが終了したフレーズの数を遊技者に対して報知することが可能となっている。
【0047】
タイプ結果表示部26は、遊技者のタイプの正誤判定結果を表示する表示部であり、演奏される楽曲の音声と同一のタイミングで該当する正しい文字をタイプした場合には「PERFECT」が表示される。また、演奏される楽曲の音声と異なるタイミングで正しい文字をタイプした場合には「GOOD」が表示される。一方、タイミングに関わらず誤った文字をタイプした場合には「MISS」が表示される。
【0048】
得点表示部27は、現在までに遊技者の獲得した得点(スコア)及びポイントを表示する表示部である。ここで、得点(スコア)は歌詞表示部22に表示された文字列22Aに従って正しくタイプすることにより加算され、また演奏される楽曲の音声と同一のタイミングで該当する文字をタイプした場合には更に得点が加算される。一方、ポイントは1フレーズ分の文章をタイプミスすることなく全て入力した場合に1ポイントずつ加算される(図15のS54、図16のS71参照)。
また、ゲームが終了するまで当該得点(スコア)とポイントは加算され、前記ICカードをセンターパネル5のカード挿入口10に投入していた場合には、ゲーム終了時にその獲得した得点(スコア)及びポイントがICカードに記憶される(図13のS10参照)。
【0049】
また、曲情報表示部28にはゲーム開始時において遊技者が選択し、現在演奏されている楽曲の曲名とアーティストの氏名がそれぞれ表示される。
【0050】
また、第1液晶ディスプレイ3におけるメインゲーム画面21では、図5(B)及び図6(B)に示すように、その中央上方部に独立画像領域101が設けられている。そして、独立画像領域101においては、第2液晶ディスプレイ4に表示されているPVの映像20が同じタイミングで表示される。尚、図5(B)及び図6(B)では、独立画像領域101は、メインゲーム画面21内の歌詞表示部22及び、入力済文字列23、楽曲状況表示部25、タイプ結果表示部26、得点表示部27、曲情報表示部28と別領域に設けられているが、重なって設けることとしても良い。
【0051】
尚、本実施形態では第1液晶ディスプレイ3にメインゲーム画面21を表示し、第2液晶ディスプレイ4にPVの映像20を表示することとしているが、それとは逆に第1液晶ディスプレイ3にPVの映像20を表示し、第2液晶ディスプレイ4にメインゲーム画面21を表示するようにしても良い。
【0052】
また、本実施形態では歌詞表示部22に表示された1フレーズ分の文章を全て入力することとしているが、別途行うゲーム難易度設定によって、例えば「Easy」が選択された場合には、1フレーズの歌詞の一部(1単語など)に該当する文字列のみをタイピングすることによりゲームが進行することとしても良い。また、「Hard」が選択された場合には、歌詞表示部22に文字列を表示せずに演奏される音楽のみに基づいて歌詞に該当する文字列をタイピングすることによりゲームが進行することとしても良い。
【0053】
次に、タイピングゲーム終了後における表示内容について図7を用いて説明する。図7(A)及び(B)はタイピングゲームが終了した後における第1液晶ディスプレイ3及び第2液晶ディスプレイ4のそれぞれの表示内容を示すものである。
【0054】
図7(A)及び(B)に示すように、本実施形態に係るタイピングゲーム機1においてタイピングゲームが終了した後には、第1液晶ディスプレイ3には今回のタイピングゲームのゲーム結果の一覧を示すゲーム結果画面30を表示させるとともに、第2液晶ディスプレイ4には今回のタイピングゲームで演奏された楽曲の歌詞、即ち歌詞表示部22に表示され、遊技者がタイプする対象とされた文字列22Aの全文を改めて示した歌詞表示結果画面35を表示させる。
【0055】
先ず、第1液晶ディスプレイ3に表示されるゲーム結果画面30について説明すると、ゲーム結果画面30は、今回のタイピングゲームにおけるタイプのミス回数を表示したミス回数表示部31と、獲得したポイントを表示した獲得ポイント表示部32と、獲得した得点(スコア)を表示した獲得得点表示部33と、遊技した遊技者の名前の入力を促す名前入力表示部34とから構成されている。
【0056】
そして、ゲーム結果画面30を参照することにより、遊技者は今回のタイピングゲームにおいてミスした回数、獲得したポイント及び得点(スコア)をそれぞれ認知することが可能となる。また、名前入力表示部34にキーボード6を用いて任意の名前を入力することにより、獲得した得点をランキングに登録することが可能となる。尚、登録したランキングの一覧はデモ画面中等に第1液晶ディスプレイ3又は第2液晶ディスプレイ4に表示される。
【0057】
一方、前記ゲーム結果画面30と合わせて第2液晶ディスプレイ4に表示される歌詞表示結果画面35について説明すると、歌詞表示結果画面35は、前記曲選択画面16(図3参照)で選択され、タイピングゲーム実行中に演奏された楽曲の曲名が表示される歌詞曲名表示部36と、楽曲のアーティスト名が表示される歌詞アーティスト名表示部37と、楽曲の作詞家及び作曲家の名前が表示される歌詞作詞作曲表示部38と、楽曲の歌詞(メインゲーム画面21の歌詞表示部22に表示され、遊技者がタイプする対象とされた文字列22A)を表示した歌詞結果表示部39とから構成されている。
【0058】
また、歌詞表示結果画面35は、歌詞結果表示部39において楽曲の歌詞の全文を表示させるために上方向へと所定の速度でスクロール表示される。そして、歌詞の全文を表示終了した後に歌詞表示結果画面35は消去され、同時に第1液晶ディスプレイ3はゲーム結果画面30からゲーム終了画面(図示せず)へと表示が切り替わる。ゲーム終了画面には、「Game Over」の文字が表示され、今回のゲームが完全に終了したことを遊技者に対して報知する。
【0059】
次に、歌詞結果表示部39に表示される歌詞について説明する。ここで、歌詞結果表示部39に表示される楽曲の歌詞は1フレーズ毎に改行して全曲番の歌詞が表示され、更に2種類の表示形態を有する。具体的には、一方の表示形態は歌詞に該当する文字列を通常の書体(例えば、白文字のゴシック体)により表示する通常文字列40であり、他方は歌詞に該当する文字列の替わりに下線を表示した下線部41である。
【0060】
ここで、歌詞表示結果画面35において楽曲の歌詞が通常文字列40、又は下線部41のどちらの表示形態により表示されるかは、タイピングゲーム中のタイプの正誤判定結果に基づいて決定される。即ち、メインゲーム画面21の歌詞表示部22に表示された文字列の内、正しくタイプされた文字列は歌詞表示結果画面35において通常文字列40として表示される。一方、正しくタイピングできなかった文字列は歌詞表示結果画面35において具体的文字内容が表示されることなく、下線部41に置換して表示される。尚、ここで正しくタイプされた文字列とは、演奏される楽曲の音声とタイミングが一致しているか否かは関係なく、歌詞表示部22に文字列22Aが表示されている間に対応する文字をタイプさえしていれば正しくタイプされた文字列として判定される。
【0061】
例えば、図7(A)に示すように所定の楽曲における曲番1の第2フレーズの文字列である「今、この時間をあなたと」の内、「時間を」の部分の文字列を正しくタイプできなかった場合には、「時間を」の部分は表示されること無く下線部41に置換され、「今、この」と「あなたと」の部分のみが通常文字列40として表示されることとなる。
【0062】
従って、本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、タイピングゲーム終了時において、タイピングゲームで使用した楽曲の歌詞の全文を改めて表示するとともに、タイピングゲーム実行中に正しくタイプすることができなかった文字列の部分を、正しくタイプすることができた文字列と異なった表示態様により表示することにより、遊技者は視覚的に誤って入力した箇所やタイピングすることができなかった箇所を容易に認知することが可能となる。また、タイピングゲーム中に入力することとなる多数の文字列の内、自らタイプを苦手とする文字列の判別が容易に可能となり、遊技者の再度遊技を行う遊技意欲を惹起させることができる。更に、タイピングに用いた楽曲の歌詞を遊技終了後にディスプレイに対して改めて表示させることにより、周囲の遊技客に対しての楽曲の宣伝効果を向上させる。
【0063】
尚、正しくタイピングできなかった文字列を遊技者に示す表示態様は下線部41による表示に限られること無く、正しくタイピングできた文字列の表示態様と遊技者が認識できる程度に異なっていれば良い。
【0064】
また、本実施形態では第1液晶ディスプレイ3にゲームの結果を示すゲーム結果画面30を表示し、第2液晶ディスプレイ4に遊技した楽曲の歌詞を示す歌詞表示結果画面35を表示することとしているが、第1液晶ディスプレイ3又は第2液晶ディスプレイ4のどちらか一方に、ゲームの結果と楽曲の歌詞の両方を同時に表示させるようにしても良い。
【0065】
続いて、タイピングゲーム機1に備えられたキーボード6について図8を用いて説明する。図8は本実施形態に係るタイピングゲーム機に備えられたキーボードを示した平面図である。
【0066】
図8に示すように、キーボード6は「英字(A〜Z)」、「かな(あ〜ん)」、「数字(0〜9)」、「記号(ピリオド、コンマ)」等の入力を行う複数個の文字入力キー111と、エンターキー112、シフトキー113、カーソルキー114、BackSpaceキー116等の機能キー115とがそれぞれ配列された、日本語108キーボードである。そして、遊技中において遊技者は、文字、記号、数字等に対応した文字入力キー111をタイプすることにより文字入力を行いゲームを進行させる。また、遊技開始前や遊技終了後等においてはゲームを行う曲や入力方法の選択決定、ゲームの実行開始等の指令を機能キー115の操作に基づいて行う。また、キーボード6の各種キー内部には発光LED155を備え、CPU51からの制御信号に基づいてキーが様々な態様で発光するように構成されている。具体的に本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、タイピングゲーム中において、キー入力があった場合で、且つ正しいタイプがなされたと判定された場合には、押下された文字入力キー111を青色に発光させる。また、キー入力があった場合で、且つ誤ったタイプがなされたと判定された場合には、押下された文字入力キー111を赤色、入力すべき正しいキーを緑色にそれぞれ発光させる。更に、キー入力がなかった場合には、入力すべき正しいキーのみを緑色に発光させる。
【0067】
尚、本実施形態に係るタイピングゲーム機1は図9に示すように、サーバ80に対してインターネット等の双方向通信可能なネットワーク網Nを介して接続されている。そして、サーバ80から送信されたデータに基づいて、タイピングゲーム機1のHDD55(図11参照)に記憶された楽曲データを更新することが可能となっている。
従って、楽曲データを更新することによってタイピングゲーム機1で遊技可能な楽曲の種類を変更することが可能となっており、また、各遊技店に設置されたタイピングゲーム機を一括に管理することにより、そのデータ更新作業も容易となっている。
【0068】
次に、タイピングゲーム機1の制御系に係る構成について図10に基づき説明する。図10は本実施形態に係るタイピングゲーム機の制御系を模式的に示すブロック図である。
図10に示すように、タイピングゲーム機1の制御系は、タイピングゲーム機1における遊技処理動作等の各種制御を司るCPU51と、CPU51に接続されたROM53及びRAM54と、当該CPU51に電気的に接続された周辺装置(アクチュエータ)とで構成されている。
【0069】
CPU51は、各種コマンドに従って演算処理を行う中央演算処理装置である。I/O52は、第1液晶ディスプレイ3、第2液晶ディスプレイ4、キーボード6、照明装置7、スピーカ8、スポットライト11等とCPU51とを直接的、間接的に電気的接続する接続部である。
ROM53は、後述のフローチャートを動作させるための演算プログラム等が格納されている不揮発性の読出し専用メモリである。
また、RAM54は、CPU51で演算された各種データを一時的に記憶しておくメモリであり、当該タイピングゲームにおける遊技者のタイプのミス回数、獲得した得点(スコア)、獲得したポイント等についても記憶される。また、RAM54には後述するHDD55に記憶された複数の楽曲データの内、今回のタイピングゲームにおいて使用される楽曲データの歌詞データが1フレーズ毎に分割されて一時的に記憶される。
【0070】
HDD55は、タイピングゲーム機1におけるタイピングゲームの実行時に使用される楽曲データが格納されている記憶装置である。ここで、楽曲データは、映像データ、演奏データ、音声データ、歌詞データ、判定基準データ、LED発光パターンデータ、キーボード発光パターンデータ、期限データから構成されており、HDD55内に形成された楽曲データ記憶領域56の各記憶領域に対してそれぞれ記憶されている(図11参照)。
また、楽曲データは楽曲データ記憶領域56に対して複数個(本実施形態では最大で100個)のデータが記憶され、前記したようにサーバ80から送信されるデータに基づいて記憶された各楽曲データが随時更新される。そして、楽曲データ記憶領域56に記憶されている楽曲データの種類に基づいて曲選択画面16(図4参照)で表示される曲名の種類が変化し、曲選択画面16で選択された楽曲に対応する楽曲データに基づいてタイピングゲームが行われる(図5(B)及び図6(B)参照)。
【0071】
ここで、HDD55に形成された楽曲データ記憶領域56について図11を用いてより詳細に説明する。図11は楽曲データ記憶領域を模式的に示す説明図である。
【0072】
図11に示すように、本実施形態に係るタイピングゲーム機1の楽曲データ記憶領域56は、記憶可能な楽曲データ数(本実施形態では100曲)に対応する複数の記憶領域(本実施形態では第1記憶領域〜第100記憶領域)により構成され、各記憶領域毎に映像データ記憶領域56A、演奏データ記憶領域56B、音声データ記憶領域56C、歌詞データ記憶領域56D、判定基準データ記憶領域56E、LED発光パターンデータ記憶領域56F、キーボード発光パターンデータ記憶領域56G、期限データ記憶領域56Hが設けられている。
【0073】
以下に各記憶領域について説明すると、映像データ記憶領域56Aは、当該楽曲データの内、第2液晶ディスプレイ4に表示されるアーティストのPV映像20(図5(A)及び図6(A)参照)に関する映像データが記憶される記憶領域である。
また、演奏データ記憶領域56Bは当該楽曲データの内、スピーカ8から出力される楽器等による伴奏の音楽に関する演奏データが記憶される記憶領域である。
また、音声データ記憶領域56Cは当該楽曲データの内、スピーカ8から出力されるアーティストが歌唱する音声に関する音声データが記憶される記憶領域である。
また、歌詞データ記憶領域56Dは当該楽曲データの内、楽曲の歌詞の文書データに関する歌詞データが記憶される記憶領域である。そして、前記したようにタイピングゲーム実行時には1フレーズごとの歌詞が第1液晶ディスプレイ3に表示される(図5(B)及び図6(B)参照)。また、タイピングゲーム終了時にはその全フレーズが第2液晶ディスプレイ4に表示される(図7(A)参照)。
【0074】
そして、判定基準データ記憶領域56Eは当該楽曲データの内、タイピングゲーム実行時に、遊技者がタイプした文字の正誤判定及び入力タイミングの正誤判定の基準に関する判定基準データが記憶された記憶領域である。そして、CPU51は、記憶された判定基準データとキーボード6からの操作信号とに基づいてミス回数、得点、ポイント等を後述のように加算する。
また、LED発光パターンデータ記憶領域56F及びキーボード発光パターンデータ記憶領域56Gは当該楽曲データの内、照明装置7を発光させる為の照明装置発光パターンデータ及びキー内部に設けられた発光LED155を発光させる為のキーボード発光パターンデータが記憶された記憶領域である。本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、一対の照明装置7は、記憶された照明装置発光パターンデータや後述するタイピングゲーム実行処理プログラム(図14〜図16参照)等に基づいてタイピングゲーム実行中に後述する発光制御回路62によりそれぞれの発光態様(発光色、点灯・消灯)に発光制御される。また、キー内部に設けられた発光LED155は、記憶されたキーボード発光パターンデータに基づいてタイピングゲーム実行中に後述する発光制御回路62によりそれぞれの発光態様(発光色、点灯・消灯)に発光制御される。尚、発光LED155の発光パターンとしては、タイピングゲームの初心者のために、入力すべきキーをキーボード6全体の発光色とは異なる発光色で順次点灯させることにより、キー入力を補助する発光パターンや、楽曲のイメージに合わせて、キーボード6に配設された全てのキーの発光色を変更するようなパターンがある。
【0075】
そして、期限データ記憶領域56Hは当該楽曲データの内、楽曲データの使用期限に関する期限データが記憶された記憶領域であり、期限データは楽曲データの使用可能となった日(使用開始日)と、楽曲データが使用不能となる日(使用終了日)の2つの日付データで構成されている。この期限データは、タイマー58(図10参照)とともに各楽曲データの使用期限の管理に用いられ、使用期限の過ぎた楽曲データを用いたタイピングゲームは遊技できないようにCPU51によって制御される。
【0076】
ここで、図10に戻り、タイピングゲーム機1の制御系について続けて説明する。
ゲーム通信手段57は、タイピングゲーム機1が送り出す信号を電話回線やLANケーブル等の通信形式に応じ、送信可能な形式の信号に変換し、サーバ80に対して送信するとともに、サーバ80から送信された信号を受信し、タイピングゲーム機1が読み取れる形式の信号に再度変換する装置であり、サーバ80のサーバ通信手段81とインターネット等の双方向通信可能なネットワーク網Nを介して接続されている(図9参照)。
【0077】
更に、CPU51には、カレンダー機能付きのタイマー58が接続されている。タイマー58の情報はCPU51に送信され、CPU51はタイマー58の情報とHDD55の期限データ記憶領域56Hに記憶された期限データとから、記憶された楽曲データの使用期限の管理を行う。
【0078】
また、表示制御回路60は、I/O52を介して、CPU51と接続されており、CPU51の演算処理結果に応じて、第1液晶ディスプレイ3、第2液晶ディスプレイ4の表示内容を制御する部分である。ここで、表示制御回路60は、プログラムROM、画像ROM、画像制御CPU、ワークRAM、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)及びビデオRAMなどで構成されている。そして、プログラムROMには、第1液晶ディスプレイ3や第2液晶ディスプレイ4での表示に関する画像制御用プログラムや各種選択テーブルが格納されている。また、画像ROMには、例えば、第1液晶ディスプレイ3で表示される入力方法選択画面12(図3参照)、曲選択画面16(図4参照)やメインゲーム画面21(図5(B)及び図6(B)参照)、ゲーム結果画面30(図7(B)参照)、歌詞表示結果画面35(図7(A)参照)等の各画像を形成するためのドットデータが格納されている。
そして、画像制御CPUは、CPU51で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM内に予め記憶された画像制御プログラムに従い、画像ROM内に予め記憶されたドットデータの中から第1液晶ディスプレイ3や第2液晶ディスプレイ4に表示する画像の決定を行う。また、VDPは、画像制御CPUで決定された表示内容に応じた画像を形成し、第1液晶ディスプレイ3や第2液晶ディスプレイ4に出力する。
【0079】
それによって、例えば、スタンバイ状態においては任意の楽曲のPV、宣伝広告、ランキング一覧等からなるデモ画面を表示し、また、コイン投入口9にコインが投入された後には第1液晶ディスプレイ3に入力方法選択画面12(図3参照)及び曲選択画面16(図4参照)を表示させる。そして、タイピングゲーム機1におけるタイピングゲームが開始実行されている際には、第1液晶ディスプレイ3に、楽曲データを構成する歌詞データを1フレーズ毎に表示するとともに、キーボード6又は携帯電話機211の操作部216を用いて既に遊技者がタイプした文字列を入力済文字列23に表示させる制御等を行う。一方、第2液晶ディスプレイ4には、楽曲データを構成する映像データであるPVを表示させる。また、タイピングゲームが終了した後は、第1液晶ディスプレイ3にゲーム結果画面30(図7(B)参照)を表示させ、第2液晶ディスプレイ4には歌詞表示結果画面35(図7(A)参照)をスクロール表示させる。
【0080】
音制御回路61は、I/O52を介してCPU51に接続されるとともに、スピーカ8と接続されている。そして、タイピングゲームが実行され、HDD55の楽曲データ記憶領域56に記憶された楽曲データが読み出されると、当該楽曲データを構成する演奏データ及び音声データは、音制御回路61により音信号に変換され、スピーカ8より出力される。
【0081】
そして、発光制御回路62は、I/O52を介して、CPU51に接続されるとともに、照明装置7、及びキー内部に配設されている発光LED155と接続されている。発光制御回路62は、CPU51においてHDD55の楽曲データ記憶領域56に記憶された楽曲データが読み出されると、当該楽曲データを構成するLED発光パターンデータ及びキーボード発光パターンデータに基づいて、照明装置7及び発光LED155の発光態様を制御する。
【0082】
更に、CPU51には、キーボード6が接続されている。キーボード6の各キー内部に設けられたキースイッチ(図示せず)は、キートップが押下操作されたことを、スイッチ回路板(図示せず)に流れる電気信号として送信する。CPU51は、各キーの押下により各キースイッチから出力されるスイッチ信号に基づき、各キーに対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。
【0083】
コインセンサ63は、タイピングゲーム機1におけるタイピングゲームの実行の対価として用いられるコイン(例えば100円硬貨)を検出するセンサである。コインセンサ63はコイン投入口9の内部に配設され、I/O52を介してCPU51に接続されている。従って、コインセンサ63は、コイン投入口9からのコインの投入に基づいて、コイン投入信号をCPU51に対して発信する。そして、CPU51は所定金額分(例えば200円)に該当するコイン投入信号を検知することにより、タイピングゲームの実行を可能とする。
【0084】
また、カードセンサ64は、カード挿入口10にICカードが挿入されているか否かを検知するセンサであり、カードリーダ・ライタ65は、当該ICカードに配設されたICタグに対するデータの読出・書込を行う装置である。カードセンサ64、カードリーダ・ライタ65は、共に、カード挿入口10の内部に配設され、I/O52を介して、CPU51に接続されている。そして、カードセンサ64によりICカードが検出された場合であって、所定の操作が行われた場合には、カードリーダ・ライタ65によってタイピングゲームのゲーム結果をICタグから読み出す(図10のS3参照)。また、タイピングゲーム終了時にはICタグに対して新たなゲーム結果(獲得した得点やポイント)の書き込みを行う(図13のS9)。
【0085】
また、スポットライト制御回路66は、I/O52を介して、CPU51に接続されるとともに、スポットライト11と接続されている。そして、スポットライト制御回路66は、CPU51の命令に基づいて、スポットライト11の発光態様を制御し、特に、上述した発光制御回路62等により照明装置7の発光態様が制御されている際に、スポットライト11を回動させながら発光させることにより、照明装置7における照明演出を派手なものにする。従って、HDD55の楽曲データ記憶領域56に記憶された楽曲データを構成するLED発光パターンデータには、照明装置7における照明演出を派手なものにするための、スポットライト11の発光態様を制御するための内容が付加されている。但し、スポットライト11の発光態様を制御するための内容は、当該LED発光パターンデータとは別個に設けてもよい。
【0086】
また、情報伝達部67は、接続コネクタ204に接続された携帯電話機211から情報伝達用接続端子205B及び接続ケーブル201を介して伝達される情報(具体的には、操作部216の操作によって作成された文字列の情報)を受信し、また携帯電話機211へと所定の情報を送信する処理を行う送受信装置であり、携帯電話機211から受信した情報に従ってCPU51は後述のようにタイピングゲームの処理(正誤判定や得点の加算)を行う。
【0087】
また、電力供給部68は、タイピングゲーム機1を動作させる交流電源を利用して充電用の直流電圧(例えばDC3V)を発生させるとともに、接続ケーブル201及びバッテリー用接続端子205Aを介して接続された携帯電話機211のバッテリー219に電力を供給し、充電を行う携帯電話機の充電装置である。
【0088】
また、供給切換スイッチ69は、電力供給部68から接続コネクタ204に接続された携帯電話機211のバッテリー219への通電をオン又はオフするための切換手段であり、CPU51からの指示に基づいて後述のように通電をオン又はオフ状態とする。特に、本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、携帯電話機211が接続コネクタ204に接続され、且つ携帯電話機211の操作部216の操作に基づいてタイピングゲームが行われている場合、即ち、入力方法選択画面12(図3参照)で携帯選択部14を選択して遊技が開始された場合に供給切換スイッチ69がオン制御され、遊技が終了した場合にオフ制御される(図16のS61、S77)。
【0089】
そして、バッテリー用接続端子205A及び情報伝達用接続端子205Bは接続ケーブル201の接続コネクタ204内部に設けられており、接続コネクタ204と携帯電話機211の被接続コネクタ217が嵌合された際に、バッテリー用接続端子205Aは携帯電話機211の被接続コネクタ217内に設けられたバッテリー用接続端子218Aに通電可能に接続される。また、情報伝達用接続端子205Bは同じく被接続コネクタ217内に設けられた情報伝達用接続端子218Bに情報伝達可能に接続される。それによって、電力供給部68を用いて携帯電話機211への充電が可能となるとともに、タイピングゲーム機1と携帯電話機211の間で双方向通信を可能とする。
尚、タイピングゲーム機1と携帯電話機211との間の通信は、接続ケーブル201を用いるのでなく、赤外線などの無線通信により行ってもよい。
【0090】
次に、タイピングゲーム機1に接続される携帯電話機211の制御系に係る構成について図12に基づき説明する。図12は本実施形態に係る携帯電話機211の制御系を模式的に示すブロック図である。
図12に示すように、携帯電話機211の制御系は、携帯電話機211における遊技処理動作等の各種制御を司る携帯電話CPU220と、携帯電話CPU220に接続されたROM226及びRAM227と、当該携帯電話CPU220に電気的に接続された周辺装置(アクチュエータ)とで構成されている。
【0091】
携帯電話CPU220は、各種コマンドに従って演算処理を行う中央演算処理装置である。
ROM226は、後述のフローチャートを動作させるための演算プログラム等が格納されている不揮発性の読出し専用メモリである。
また、RAM227は、携帯電話CPU220で演算された各種データを一時的に記憶しておくメモリであり、入力した文字列を変換する際の候補となる文字列を記憶した辞書エリア227Aが設けられている。尚、RAM227の替わりにフラッシュメモリやHDD等の記憶手段を用いても良い。
【0092】
辞書エリア227Aには、遊技者の利便性を向上させるため、電子メールを作成する場合等によく使用される文字列(例えば「挨拶(おはよう・さようなら)」や「返事(ごめんなさい・ありがとう)」等)が予め記憶されており、更に遊技者が以前に複数回(例えば2回以上)使用した文字列についても次回以降の入力が容易となるように記憶される(所謂、学習機能)。そして、遊技者は番号/文字入力キー221によって記憶されている文字列の頭文字の1〜2文字のみを入力することによって、該当する文字列に変換して入力することが可能となる。
【0093】
また、無線制御部228は、携帯電話CPU220により制御されて、携帯電話通信手段213を通じて電波を媒体として基地局に対して送受信する。
音声制御部229は、携帯電話通信手段213からCPU220を通じて出力された受信信号を受話スピーカ214に出力するとともに、通話マイク215から出力された音声信号を送信信号としてCPU220を通じて携帯電話通信手段213に出力する。尚、携帯電話機211とサーバとの間で行われるデータやプログラムの送受信も、この携帯電話通信手段213を介して行われる。
【0094】
受話スピーカ214は、音声制御部229から出力された受信信号を受信音声に変換して出力し、通話マイク215は、操作者から発せられた送信音声を音声信号に変換して音声制御部229に出力する。
【0095】
また、バッテリー219は、各回路に電力を供給する電源であり、リチウムイオン電池やニッケル水素電池等の二次電池が用いられる。そして、本実施形態に係る携帯電話機211では、専用の充電器(図示せず)の他、タイピングゲーム機1と接続して遊技を行うことによってタイピングゲーム機1の電力供給部68により充電が行われる。
【0096】
また、情報通信部230は、被接続コネクタ217に接続されたタイピングゲーム機1に対して情報伝達用接続端子218B及び接続ケーブル201を介して伝達する情報(具体的には、操作部216の操作によって作成された文字列の情報)を送信し、またタイピングゲーム機1から送信された所定の情報を受信する処理を行う送受信装置であり、携帯電話機211から送信した情報に従ってタイピングゲーム機1は後述のようにタイピングゲームの処理(正誤判定や得点の加算)を行う。
【0097】
そして、バッテリー用接続端子218A及び情報伝達用接続端子218Bは被接続コネクタ217内部に設けられており、接続コネクタ204と携帯電話機211の被接続コネクタ217が嵌合された際に、バッテリー用接続端子218Aはタイピングゲーム機1の接続コネクタ204内に設けられたバッテリー用接続端子205Aに通電可能に接続される。また、情報伝達用接続端子218Bは同じく接続コネクタ204内に設けられた情報伝達用接続端子205Bに情報伝達可能に接続される。それによって、タイピングゲーム機1の電力供給部68を用いて携帯電話機211のバッテリー219の充電が可能となるとともに、タイピングゲーム機1と携帯電話機211の間で双方向通信を可能とする。
【0098】
続いて、前記構成を有するタイピングゲーム機1で行われるメイン処理プログラムについて図13に基づき説明する。図13は本実施形態に係るタイピングゲーム機1のメイン処理プログラムのフローチャートである。尚、以下に図13乃至図16にフローチャートで示される各プログラムはタイピングゲーム機1が備えているROM53やRAM54に記憶されており、CPU51により実行される。
【0099】
図13に示すように、先ずCPU51はカードセンサ64からの検出信号に基づいて、カード挿入口10にICカードが投入されているか否かを判定する。そして、ICカードが投入されていると判定した場合(S1:YES)には、更にS2において遊技者からのデータ内容の確認要求を受けたか否かが判定される。一方、ICカードが投入されていないと判定した場合(S1:NO)には、S4へと移行する。
【0100】
ここで、本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、コインの投入前で且つ遊技者が所有するICカードをカード挿入口10に投入した状態でキーボード6のシフトキー113を押下すると、ICカードに記録されたゲーム結果(前回までのゲームにおいて遊技者が獲得した得点やポイント等)の一覧が第1液晶ディスプレイ3に表示され、遊技者はその内容を確認することが可能となる。
従って、S2の判定においてはキーボード6からの操作信号に基づいてシフトキー113が押下されたか否かが判定され、シフトキー113が押下されたと判定された場合(S2:YES)には、カードリーダ・ライタ65によってICカードに内蔵されたICタグのデータを読み出し、その読み出したデータに基づいて第1液晶ディスプレイ3にゲーム結果の一覧を表示させる(S3)。
【0101】
また、S4においてはスタート受付処理が行われる。具体的にスタート受付処理では、コイン投入口9に対してコイン(100円硬貨等)が所定金額分(本実施形態では200円分)投入されたか否かを判定し、投入されるまでの間はデモプレイのゲーム画面、任意の楽曲のPV、宣伝広告、ランキングデータの一覧等からなるデモ画面などをディスプレイに表示するスタンバイ状態で待機される。尚、本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、コイン投入口9にコインが投入されると、コインセンサ63によって検出され、コイン検出信号がCPU51に出力される。これにより、CPU51は遊技者によるコインの投入を判定することができる。
【0102】
続いて、S5においては入力方法選択処理が行われる。ここで、本実施形態に係るタイピングゲーム機1は、キーボード6若しくは携帯電話機211の操作部216により、演奏される楽曲の歌詞を入力することによりタイピングゲームが行われる。そして、入力方法選択処理では、入力方法選択画面12(図3参照)を第1液晶ディスプレイ3に表示させるとともに、「KEYBOARD」と表示されたキーボード選択部13、又は「PORTABLE TELEPHONE」と表示された携帯選択部14のいずれかを遊技者に選択させ、文字列の入力方法を決定する。
【0103】
次に、S6においては楽曲選択処理が行われる。HDD55の楽曲データ記憶領域56に記憶された楽曲データの種類に基づいて、第1液晶ディスプレイ3に曲選択画面16(図4参照)を表示させ、今回のゲームで使用する楽曲の設定を行う。
【0104】
そして、S7では前記S5で設定した文字列の入力方法及び前記S6で選択された楽曲に基づいて図14乃至図16のタイピングゲーム実行処理が行われる。タイピングゲーム実行処理では後述のように楽曲を演奏するとともにキーボード6又は携帯電話機211の操作部216のタイプ結果に基づいて得点やポイント等が加算され、所定の終了条件を満たすまで継続して行われる。
【0105】
その後、タイピングゲーム実行処理が終了するとゲーム結果表示処理が行われる(S8)。ゲーム結果表示処理では後述のように、前記S7のタイピングゲーム実行処理の結果に基づいて、第1液晶ディスプレイ3にゲーム結果画面30(図7(B)参照)を表示させるとともに、第2液晶ディスプレイ4には歌詞表示結果画面35(図7(A)参照)をスクロール表示させる。
【0106】
次に、S9においてCPU51はカードセンサ64からの検出信号に基づいて、カード挿入口10にICカードが投入されているか否かを判定する。そして、ICカードが投入されていると判定した場合(S9:YES)には、更にS10においてRAM54に記憶された今回のタイピングゲームにおいて獲得したポイントと、獲得した得点(スコア)がそれぞれカードリーダ・ライタ65によってICカードに内蔵されたICタグに書き込まれる。尚、ここで書き込まれたデータは、前記S3のデータ内容表示処理によって参照することが可能となる。
一方、ICカードが投入されていないと判定した場合(S9:NO)には、当該処理を終了する。
【0107】
続いて、メイン制御処理プログラムを構成するタイピングゲーム実行処理(S7)のサブ処理について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図14は、本実施形態に係るタイピングゲーム機のタイピングゲーム実行処理プログラムのフローチャートである。
【0108】
タイピングゲーム実行処理において、CPU51は、先ず、HDD55の楽曲データ記憶領域56の各記憶領域(図10参照)に記憶された楽曲データの内、楽曲選択処理(S6)によって選択された楽曲に対応する楽曲データを読み出す(S31)。ここで、当該楽曲の歌詞データ記憶領域56Dに格納された歌詞データを、フレーズごとに分割してRAM54に一時的に記憶させる。
【0109】
次に、S32においては、CPU51は、第1液晶ディスプレイ3にメインゲーム画面(図5(B)及び図6(B)参照)を表示させる。尚、この時点においては歌詞表示部22には文字列は表示されておらず、得点表示部27の得点やスコアの表示も「0」となっている。
【0110】
続いて、S33では、CPU51は、前記S5で設定された文字列の入力方法が、キーボードによる入力に設定されているか、携帯電話機211の操作部216による入力に設定されているか、を判定する。その結果、前記S5で設定された入力方法が、「キーボードによる入力」である場合(S33:YES)には、キーボードによる入力判定処理(S34)に移行する。キーボードによる入力判定処理では、後述のようにキーボード6の操作に基づいて文字列の入力を行い、入力された文字列に基づいて正誤判定や得点の加算を行う(図15参照)。
【0111】
一方、前記S5で設定された入力方法が、「携帯電話機による入力」である場合(S33:NO)には、続いてS35で携帯電話機211が接続ケーブル201に接続されているか否かが判定される。具体的には、CPU51は情報伝達用接続端子205B、218Bを介してタイピングゲーム機1と携帯電話機211の間で情報が伝達可能となっているか否かを検出することによって判定を行う。そして、携帯電話機211が接続されていると判定した場合(S35:YES)には、携帯電話による入力判定処理(S36)に移行する。携帯電話による入力判定処理では、後述のように接続された携帯電話機211の操作部216の操作に基づいて文字列の入力を行い、入力された文字列に基づいて正誤判定や得点の加算を行う(図16参照)。
【0112】
それに対して、携帯電話機211が接続されていないと判定した場合(S35:NO)には、携帯電話機211を用いて遊技を行うことができないので設定された文字列の入力方法を「携帯電話機による入力」から「キーボードによる入力」に変更し、キーボードによる入力判定処理(S34)に移行する。その後、当該タイピングゲーム実行処理を終了し、S8のゲーム結果表示処理へと移行する。
【0113】
続いて、タイピングゲーム機1で行われる前記S34のキーボードによる入力判定処理のサブ処理について図15に基づいて説明する。図15は本実施形態に係るタイピングゲーム実行処理の特にキーボードによる入力判定処理について示したフローチャートである。
【0114】
キーボードによる入力判定処理において、CPU51は先ずS41で映像データ記憶領域56Aに記憶された映像データに基づいて、第2液晶ディスプレイ4において選択した楽曲に係るPVの映像20の表示を開始する(図5(A)及び図6(A)参照)。また、スピーカ8を介して演奏データ記憶領域56Bに記憶された演奏データに基づく伴奏の音楽の出力、音声データ記憶領域56Cに記憶された音声データに基づく音声の出力をそれぞれ行う。それにより、楽曲が演奏され、且つそれに合わせてPVの映像20が再生されることとなる。
【0115】
次に、S42においてRAM54に格納した歌詞データの1フレーズ分の歌詞を取得しする。そして、取得した歌詞データに対応する文字列22Aをメインゲーム画面21の歌詞表示部22に表示する文字列表示処理が行われる(S43)。それにより、第1液晶ディスプレイ3は楽曲の演奏及び第2液晶ディスプレイ4のPV映像20の表示と並行して、メインゲーム画面21の表示が行われる(図5(B)及び図6(B)参照)。
【0116】
その後、S44では前記S42で取得した1フレーズの歌詞データに基づいて1フレーズの文字数nを算出し、RAM54に格納された任意の変数mに0を代入する(S45)。ここで、任意の変数mは、1フレーズを形成する各文字に対する文字の入力判定に用いられる変数であり、1文字分の入力判定が終了する毎に1ずつ加算される(S52)。従って、以下のS46〜S53において繰り返し行われる各入力判定処理においては、m=t(0≦t≦n−1)のとき、1フレーズの先頭からt+1番目に位置する文字の入力判定が行われることとなる。
【0117】
更に、S46ではキーボード6からの操作信号に基づいて、文字入力キー111によるキー入力がなされたか否かを判定する。キー入力があったと判定された場合(S46:YES)には、押下されたキーの種類と判定基準データ記憶領域56Eに記憶された判定基準データとに基づいて、入力されたキーの正誤判定処理を行う(S47)。具体的には、メインゲーム画面21の歌詞表示部22(図5(B)及び図6(B)参照)に表示された文字列22Aに対応するキーが押下された場合に正しいタイプであると認識される。そして、対応するキー以外のキーが押下されたと判定された場合にはミス回数を1加算する。その後、S50へと移行する。
【0118】
一方、キー入力がなかったと判定された場合(S46:NO)には、所定時間(1フレーズの先頭の文字を入力する際にはメインゲーム画面21に対して1フレーズに対応する文字列を表示した(S43)後から、それ以外の文字を入力する際にはスコアの算出処理を行った(S51)後から計測する。)経過したか否かをタイマー58の情報に基づいて判定する(S48)。そして所定時間経過していないと判定した場合(S48:NO)には、S46の処理へと戻る。
【0119】
それに対して、CPU51が所定時間経過していると判定した場合(S48:YES)には、遊技者によるキー入力が行われなかったとして、RAM54に格納された今回のゲームにおけるミス回数を1加算する(S49)。
【0120】
続いてS50では、キーボード6のキー内部に設けられた発光LED155に基づいてキーの発光処理が行われる。具体的に本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、キー入力があった場合(S46:YES)で、且つ正しいタイプがなされたと判定された場合には、押下された文字入力キー111を青色に発光させる。また、キー入力があった場合(S46:YES)で、且つ誤ったタイプがなされたと判定された場合には、押下された文字入力キー111を赤色、入力すべき正しいキーを緑色にそれぞれ発光させる。更に、キー入力がなかった場合(S46:NO)には、入力すべき正しいキーを緑色に発光させる。
【0121】
また、S51では前記S47の正誤判定処理に基づいてスコアの算出処理が行われる。スコア算出処理では、RAM54に格納されている今回のゲームにおける遊技者の得点(スコア)が、前記正誤判定処理による判定において正しくタイプされていると判定された場合に加算され、また演奏される楽曲の音声と同一のタイミングで該当する文字をタイプしたと判定した場合には更に得点が加算される。
【0122】
その後、S52においては、RAM54に格納された変数mを読み出して「+1」を加算し、再度格納する。続いて、S53では変数mの値がn−1に到達したか否か、即ち1フレーズを形成する各文字に対する文字の入力判定が全て終了したか否かが判定される。
【0123】
そして、変数mの値がn−1に到達していないと判定された場合(S53:NO)には、再度S46へと戻り、1フレーズを構成する各文字の内、次の順序に位置する文字の入力判定が行われる。
【0124】
一方、変数mの値がn−1に到達したと判定された場合(S53:YES)には、1フレーズの文字の入力が完了したこととなるので、S54においてポイント加算処理が行われる。ポイント加算処理では、1フレーズを構成するn個の文字をタイプミス(所定時間経過によるタイプミスの判定(S49)を含む)することなく入力が完了したと判定された場合にポイントを1加算する。
【0125】
続いて、S55ではメインゲーム画面21の歌詞表示部22に表示されている文字列22A及び入力済文字列23を消去する。その後、前記S43〜S55で表示された1フレーズを構成する文字列の内、遊技中に正しくタイプすることができた文字部分(以下、正答文字列とする)と、正しくタイプすることができなかった文字部分(具体的には遊技中にタイプミスをした文字部分又は文字列が表示されている時間内に入力が間に合わなかった文字部分、以下、誤答文字列とする)とを区分して、RAM54に記憶する正誤文字列区分処理が行われる(S56)。尚、前記S8のゲーム結果表示処理では、正誤文字列区分処理によって区分された文字列に基づいて歌詞表示結果画面35(図7(A)参照)で表示される歌詞の文字列の表示態様が変化する。また、ここで正しくタイプされた文字列とは、演奏される楽曲の音声とタイミングが一致しているか否かは関係なく、歌詞表示部22に文字列22Aが表示されている間(前記S43〜S55の間)に対応する文字をタイプさえしていれば正しくタイプされた文字列として判定される。
【0126】
更に、S57では楽曲を構成する複数の曲番(通常、1曲は1〜3番で構成される)の内、いずれかの曲番にあたるステージのフレーズの入力判定が終了したか否かが判定される。そして、1ステージ分の全てのフレーズの入力判定が終了していないと判定された場合(S57:NO)にはS42へと戻り、次のフレーズの歌詞をRAM54から取得し、メインゲーム画面21に対して対応する文字列を歌詞表示部22に表示する。
【0127】
それに対して、1ステージ分の全てのフレーズの入力判定が終了したと判定された場合(S57:YES)には、続けて全ステージ(楽曲の全曲)のフレーズの入力判定が終了したか否かが判定される(S58)。
【0128】
そして、全ステージが終了したと判定された場合(S58:YES)には、遊技者の所有するポイントに関わらず、当該タイピングゲーム実行処理を終了し、S8のゲーム結果表示処理へと移行する。一方、全ステージが終了していないと判定された場合(S58:NO)には、前記S47やS49で加算された現在までの遊技者のタイプミス回数が所定回数未満であるか否かが判定される(S59)。本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、再生される楽曲の曲番の数に合わせて複数のステージから構成されており、一のステージが終了した時点で次の曲番に係るステージを継続して行うためには遊技開始時からのタイプミス回数が所定回数未満であることが条件となる(例えば、曲番の1番に該当する部分を遊技した後に2番を継続して行うのにはタイプミス回数20回未満、2番に該当する部分を遊技した後に3番を継続して行うのには35回未満)。
【0129】
そして、前記S47やS49で加算された遊技者のタイプミス回数が所定回数未満であると判定された場合(S59:YES)にはS42へと戻り、次の曲番の最初のフレーズに該当する歌詞をRAM54から取得し、メインゲーム画面21に対して対応する文字列を歌詞表示部22に表示する。そして、同様に入力判定処理を行う。一方、遊技者のタイプミス回数が所定回数以上であると判定された場合(S59:NO)には、当該タイピングゲーム実行処理を終了し、S8のゲーム結果表示処理へと移行する。
【0130】
次に、タイピングゲーム機1で行われる前記S36の携帯電話機による入力判定処理のサブ処理について図16に基づいて説明する。図16は本実施形態に係るタイピングゲーム実行処理の特に携帯電話機による入力判定処理について示したフローチャートである。
【0131】
携帯電話機による入力判定処理において、CPU51は先ずS61で、供給切換スイッチ69をON制御する。供給切換スイッチ69がONされることによって、電力供給部68からの電力が接続ケーブル201及びバッテリー用接続端子205Aを介して携帯電話機211のバッテリー219に供給され、電力供給部68と接続された携帯電話機211のバッテリー219が通電状態となる。それによって、バッテリー219の充電が開始される。尚、この供給切換スイッチ69は、タイピングゲーム機1の電源投入時の初期設定において常にOFFされている。
【0132】
次に、S62においてCPU51は、映像データ記憶領域56Aに記憶された映像データに基づいて、第2液晶ディスプレイ4において選択した楽曲に係るPVの映像20の表示を開始する(図5(A)及び図6(A)参照)。また、スピーカ8を介して演奏データ記憶領域56Bに記憶された演奏データに基づく伴奏の音楽の出力、音声データ記憶領域56Cに記憶された音声データに基づく音声の出力をそれぞれ行う。それにより、楽曲が演奏され、且つそれに合わせてPVの映像20が再生されることとなる。
【0133】
次に、S63においてRAM54に格納した歌詞データの1フレーズ分の歌詞を取得しする。そして、取得した歌詞データに対応する文字列22Aをメインゲーム画面21の歌詞表示部22に表示する文字列表示処理が行われる(S64)。それにより、第1液晶ディスプレイ3は楽曲の演奏及び第2液晶ディスプレイ4のPV映像20の表示と並行して、メインゲーム画面21の表示が行われる(図5(B)及び図6(B)参照)。
【0134】
その後、S65では前記S64で取得した1フレーズの歌詞データに基づいて1フレーズの文字数を取得する。
更に、S66では接続された携帯電話機211から送信された操作部216の操作結果(具体的には、操作部216の操作によって作成された文字列情報)に基づいて、一又は複数の文字からなる文字列の入力を行う文字列入力受付処理を行う。ここで、文字列入力受付処理について具体的に説明すると、先ず遊技者は携帯電話機211の番号/文字入力キー221を操作して所定数の文字を表示ディスプレイ212に表示させ、更にカーソルキー222を押下することにより表示させた文字を辞書エリア227Aに記憶された文字列や漢字等に変換して希望する文字列を作成する。尚、番号/文字入力キー221及びカーソルキー222を用いた文字列の作成処理は、電子メールの文章などを携帯電話機211で作成する際と同様の一般的な処理であるのでその詳細は省略する。
その後、決定キー223を押下することによって現在表示ディスプレイ212に表示されている文字列(作成された文字列)を入力する文字列として決定し、当該文字列に関する文字列情報を情報伝達用接続端子205B、218Bを介してタイピングゲーム機1に送信する。そして、タイピングゲーム機1のCPU51は送信された文字列情報に基づいて前記携帯電話機211で作成された文字列に相当する文字列の入力処理を行う。
【0135】
次に、S67では、前記S66によって入力された文字列と判定基準データ記憶領域56Eに記憶された判定基準データとに基づいて、入力されたキーの正誤判定処理を行う。具体的には、メインゲーム画面21の歌詞表示部22(図5(B)及び図6(B)参照)に表示された文字列22Aに対応する文字列が入力された場合に正しいタイプであると認識される。そして、対応する文字列以外の文字列が入力されたと判定された場合にはミス回数を加算する。
【0136】
また、S68では前記S67の正誤判定処理に基づいてスコアの算出処理が行われる。スコア算出処理では、RAM54に格納されている今回のゲームにおける遊技者の得点(スコア)が、前記正誤判定処理による判定において正しくタイプされていると判定された場合に加算される。
【0137】
その後、S69においては、前記S65で取得した1フレーズの文字数に基づいて、1フレーズを形成する各文字に対する文字の入力判定が全て終了したか否かが判定される。
【0138】
そして、1フレーズを構成する全ての文字の判定が終了していないと判定された場合(S69:NO)には、更にS70で歌詞表示部22に文字列22Aが表示されてから所定時間経過したか否かが判定される。本実施形態に係るタイピングゲームでは演奏される楽曲に合わせてタイピングを行うので、演奏される楽曲のテンポに合わせて表示された文字列22Aの入力可能な期間も予め文字列毎に設定されている。
【0139】
ここで、所定時間が経過していないと判定された場合(S70:NO)には、再度S66へと戻り、1フレーズを構成する各文字の内、残りの文字の入力判定が行われる。
【0140】
一方、1フレーズを構成する全ての文字の判定が終了したと判定された場合(S69:YES)、及び歌詞表示部22に文字列22Aが表示されてから所定時間経過したと判定された場合(S70:YES)には、S71においてポイント加算処理が行われる。ポイント加算処理では、1フレーズを構成する全ての文字をタイプミスすることなく入力が完了したと判定された場合にポイントを1加算する。
【0141】
続いて、S72ではメインゲーム画面21の歌詞表示部22に表示されている文字列22A及び入力済文字列23を消去する。その後、前記S64〜S72で表示された1フレーズを構成する文字列の内、正答文字列と誤答文字列とを区分して、RAM54に記憶する正誤文字列区分処理が行われる(S73)。尚、前記S8のゲーム結果表示処理では、正誤文字列区分処理によって区分された文字列に基づいて歌詞表示結果画面35(図7(A)参照)で表示される歌詞の文字列の表示態様が変化する。
【0142】
更に、S74では楽曲を構成する複数の曲番(通常、1曲は1〜3番で構成される)の内、いずれかの曲番にあたるステージのフレーズの入力判定が終了したか否かが判定される。そして、1ステージ分の全てのフレーズの入力判定が終了していないと判定された場合(S74:NO)にはS63へと戻り、次のフレーズの歌詞をRAM54から取得し、メインゲーム画面21に対して対応する文字列を歌詞表示部22に表示する。
【0143】
それに対して、1ステージ分の全てのフレーズの入力判定が終了したと判定された場合(S74:YES)には、続けて全ステージ(楽曲の全曲)のフレーズの入力判定が終了したか否かが判定される(S75)。
【0144】
そして、全ステージが終了したと判定された場合(S75:YES)には、遊技者の所有するポイントに関わらず、当該タイピングゲーム実行処理を終了し、S8のゲーム結果表示処理へと移行する。一方、全ステージが終了していないと判定された場合(S75:NO)には、前記S67で加算された現在までの遊技者のタイプミス回数が所定回数未満であるか否かが判定される(S76)。本実施形態に係るタイピングゲームでは、再生される楽曲の曲番の数に合わせて複数のステージから構成されており、一のステージが終了した時点で次の曲番に係るステージを継続して行うためには遊技開始時からのタイプミス回数が所定回数未満であることが条件となる(例えば、曲番の1番に該当する部分を遊技した後に2番を継続して行うのにはタイプミス回数20回未満、2番に該当する部分を遊技した後に3番を継続して行うのには35回未満)。
【0145】
そして、前記S67で加算された遊技者のタイプミス回数が所定回数未満であると判定された場合(S76:YES)にはS63へと戻り、次の曲番の最初のフレーズに該当する歌詞をRAM54から取得し、メインゲーム画面21に対して対応する文字列を歌詞表示部22に表示する。そして、同様に入力判定処理を行う。一方、遊技者のタイプミス回数が所定回数以上であると判定された場合(S76:NO)には、S77へと移行する。
【0146】
S77では、CPU51は供給切換スイッチ69をOFF制御する。供給切換スイッチ69がOFFされることによって、電力供給部68からタイピングゲーム機1に接続された携帯電話機211のバッテリー219への通電が遮断され(即ち非通電状態となり)、バッテリー219の充電が行われなくなる。従って、携帯電話機211のバッテリー219の充電は、携帯電話機211がタイピングゲーム機1に接続され、且つ携帯電話機211を用いて遊技が行われている間のみ実行されることとなる。
【0147】
以上説明した通り、本実施形態に係るタイピングゲーム機1は、携帯電話機211をタイピングゲーム機1に接続し、操作部216の操作に基づいてタイピングゲームにおける文字列の入力を行う場合(S35:YES)において、携帯電話機211を用いた遊技処理が開始された時点で供給切換スイッチ69をオン制御し、携帯電話機211のバッテリー219の充電を開始するとともに(S61)、携帯電話機211を用いた遊技処理が終了した時点で供給切換スイッチ69をオフ制御し、携帯電話機211のバッテリー219の充電を行わないようにする(S77)ので、単に携帯電話機211の充電を行う為だけに来店した者がタイピングゲーム機を用いて携帯電話機211の充電を行うことを防止し、遊技客への携帯電話機211の充電に関するサービスの向上を図ることができる。従って、遊技客が携帯電話機211を用いて遊技を行うことは無論のこと、通常の遊技を行うに際してもその遊技意欲を向上させ、遊技店側の利益を向上させることができる。
【0148】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、本実施形態に係るタイピングゲーム機1では、入力方法選択画面12において携帯電話機211を入力方法に選択し、且つ携帯電話機211がタイピングゲーム機1に対して接続されている場合のみ充電が行われるように構成されているが、携帯電話機211がタイピングゲーム機1に対して接続されていれば、入力方法選択画面12においてキーボード6を入力方法に選択して遊技を行った場合であっても携帯電話機211の充電が行われるように構成しても良い。具体的には、図15のS41の直前に供給切換スイッチ69をオン制御し、S59の直後に供給切換スイッチ69をオフ制御するようにしても良い。それによって、携帯電話機211を用いて遊技を行った否かに関わらず、遊技店内の遊技機で遊技を行った遊技客に対して携帯電話機211の充電に関するサービスを提供することが可能となる。
【0149】
また、携帯電話機211の充電を開始するタイミング及び終了するタイミングは上記実施例のタイミングに限られることなく、例えば前記S6の楽曲選択処理を行う直前やコイン投入直後に充電を開始するようにしても良いし、前記S8のゲーム結果表示処理を行った直後に充電を終了するようにしても良い。
【0150】
また、タイピングゲーム機に接続する携帯端末としては携帯電話機211に限られることなく、PHSやパーム等の外部インタフェースと文字入力手段を備え、タイピングゲーム機1と通信可能な携帯端末であれば適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0151】
【図1】本実施形態に係るタイピングゲーム機の外観斜視図である。
【図2】本実施形態に係るタイピングゲーム機の特に携帯電話機と接続する接続コネクタ付近を拡大して示した模式図である。
【図3】タイピングゲーム開始前において表示ディスプレイに表示される入力方法選択画面を示した模式図である。
【図4】タイピングゲーム開始前において表示ディスプレイに表示される曲選択画面を示した模式図である。
【図5】(A)はタイピングゲーム進行中において第2液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図、(B)はタイピングゲーム進行中において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図6】(A)はタイピングゲーム進行中において第2液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図、(B)はタイピングゲーム進行中において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図7】(A)はタイピングゲーム終了後において第2液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図、(B)はタイピングゲーム終了後において第1液晶ディスプレイに表示される表示内容を示した模式図である。
【図8】本実施形態に係るタイピングゲーム機に備えられたキーボードを示した平面図である。
【図9】本実施形態に係るタイピングゲーム機とサーバとからなるシステムを示したシステムブロック図である。
【図10】本実施形態に係るタイピングゲーム機の制御系を模式的に示すブロック図である。
【図11】本実施形態に係るタイピングゲーム機のHDDの楽曲データ記憶領域を示す模式図である。
【図12】本実施形態に係る携帯電話機の制御系を模式的に示すブロック図である。
【図13】本実施形態に係るタイピングゲーム機のメイン処理プログラムのフローチャートである。
【図14】本実施形態に係るタイピングゲーム機のタイピングゲーム実行処理プログラムのフローチャートである。
【図15】本実施形態に係るタイピングゲーム実行処理の特にキーボードによる入力判定処理について示したフローチャートである。
【図16】本実施形態に係るタイピングゲーム実行処理の特に携帯電話機による入力判定処理について示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0152】
1 タイピングゲーム機
2 筐体
3 第1液晶ディスプレイ
4 第2液晶ディスプレイ
6 キーボード
8 スピーカ
22 歌詞表示部
22A 文字列
51 CPU
53 ROM
54 RAM
55 HDD
56 楽曲データ記憶領域
60 表示制御回路
61 音制御回路
68 電力供給部
69 供給切換スイッチ
201 接続ケーブル
204 接続コネクタ
211 携帯電話機
216 操作部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末を接続可能な接続手段と、
前記接続手段に接続された前記携帯端末の操作に基づいて遊技を制御する遊技制御手段と、を有する遊技機において、
前記接続手段に前記携帯端末が接続されたことを検出する接続検出手段と、
前記接続手段に前記携帯端末が接続された状態で携帯端末と電気的に接続され、携帯端末の電源に電力を供給する電源充電手段と、
前記携帯電話の電源への通電をオン又はオフに切り換える通電切換手段と、
前記接続検出手段によって前記携帯端末が接続されたことが検出され、且つ前記携帯端末の操作に基づく遊技の制御が開始された場合に前記携帯電話の電源への通電をオンするとともに、前記携帯端末の操作に基づく遊技の制御が終了した場合に前記携帯電話の電源への通電をオフするように前記通電切換手段を制御する通電制御手段と、
を有することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記接続手段に接続された前記携帯端末の操作に基づいて文字列の入力を行う文字列入力手段と、
前記文字列入力手段により入力された文字列が所定の文字列と一致するか否かを判定する正誤判定手段と、を有し、
前記遊技制御手段は前記正誤判定手段の判定結果に基づいて遊技を制御することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記携帯端末は携帯電話機であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−29181(P2007−29181A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−213192(P2005−213192)
【出願日】平成17年7月22日(2005.7.22)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】