遊技機
【課題】ハンドルにシャフトと直交する軸回りの力がかかった場合に、ハンドルとシャフトとの連結部分にかかる負荷を軽減することが可能な遊技機の提供を目的とする。
【解決手段】本発明のパチンコ機10によれば、ハンドル31に、回動シャフト100の軸線Eと直交する軸回りの力がかかると、ハンドル31に備えた軸受凹所151の内面151Nと回動シャフト100に備えた接合体102の外面102Gとが互いに摺動してハンドル31が回動シャフト100の軸線Eと直交する軸回りに揺動するので、ハンドル31と回動シャフト100との連結部分にかかる負荷を軽減することができ、連結部分における不具合を防止できる。
【解決手段】本発明のパチンコ機10によれば、ハンドル31に、回動シャフト100の軸線Eと直交する軸回りの力がかかると、ハンドル31に備えた軸受凹所151の内面151Nと回動シャフト100に備えた接合体102の外面102Gとが互いに摺動してハンドル31が回動シャフト100の軸線Eと直交する軸回りに揺動するので、ハンドル31と回動シャフト100との連結部分にかかる負荷を軽減することができ、連結部分における不具合を防止できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、パチンコ機に代表される遊技機には、図17に示すような操作ノブ1が備えられている。操作ノブ1は、1対のノブ構成体2,2の間にハンドル3を回動操作可能に備えてなる。ハンドル3の回動中心にはシャフト4の一端部が固定され、シャフト4の他端部は発射装置(図示せず)に連結されている。そして、シャフト4を中心にハンドル3を回動操作すると、シャフト4が一体回動し、シャフト4に連結された発射装置から、ハンドル3(シャフト4)の回動量に応じた発射力で遊技球が発射される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−201905号公報([0006]、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した従来の遊技機では、ハンドル3とノブ構成体2,2との間に異物5(例えば、コイン等)が挟み込まれ、ハンドル3と異物5との間の摩擦によってハンドル3(シャフト4)の回動量が固定されることがあった。ハンドル3とノブ構成体2,2との間に異物7が挟み込まれると、ハンドル3に、例えば、図29の太線矢印で示すようなシャフト4と直交する軸回りの力がかかるため、ハンドル3とシャフト4との連結部分6に過度の負荷がかかって連結部分が破損する若しくは連結状態が悪化する虞があった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、ハンドルにシャフトと直交する軸回りの力がかかった場合に、ハンドルとシャフトとの連結部分にかかる負荷を軽減することが可能な遊技機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る遊技機は、遊技球を流下させる遊技領域と、遊技領域に遊技球を発射する発射装置と、発射装置の発射力を調節するための回動シャフトと、回動シャフトを回動操作可能なハンドルとを備えた遊技機において、ハンドルと回動シャフトとの間には、それらハンドルと回動シャフトとを連結し、回動シャフトの軸回り方向にハンドルと回動シャフトとを一体に回動させ、かつ、回動シャフトの軸方向に対して直交する一の直交軸回り方向にハンドルの揺動を許容する連結手段を設け、回動シャフトの周りを装飾するシャフト装飾部材と、シャフト装飾部材との間で回動シャフトの軸方向でハンドルを挟んだハンドル前面装飾部材と、ハンドルを回動可能とした状態で、シャフト装飾部材とハンドル前面装飾部材とを連結固定した装飾部材固定部とを備えたところに特徴を有する。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の遊技機において、連結手段は、ハンドル又は回動シャフトの発射力調節用の回動軸の回りを囲む収容体と、その収容体の内部に収容された接合体とからなり、収容体の内面と接合体の外面の少なくとも一方は、一の直交軸を中心軸とした楕円面、長円面、円柱面、円錐面、その他、球面以外の回転円弧面の少なくとも一部で構成されたところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0008】
[請求項1の発明]
請求項1の発明によれば、ハンドルを回動シャフトの軸回り方向に回動操作すると、回動シャフトがハンドルに一体回動するので、ハンドルの回動操作により遊技球の発射力を変更することができる。また、ハンドルに、回動シャフトの軸方向と直交する軸回り方向の力がかかると、その力によってハンドルが回動シャフトの軸方向に対して直交する一の直交軸回り方向に揺動するので、ハンドルと回動シャフトとの連結部分にかかる負荷を軽減することができ、連結部分の破損、若しくは不具合を防止することが可能となる。
また、本発明の構成によれば、ハンドルをハンドル前面装飾部材とシャフト装飾部材とで挟んだ状態で、回動シャフトの軸回り方向に回動させたり、回動シャフトに直交する軸回り方向に揺動させることができる。
【0009】
[請求項2の発明]
請求項2の発明によれば、収容体の内面と接合体の外面の少なくとも一方に備えた回転円弧面の中心軸、即ち、回動シャフトの軸方向と直交する一の直交軸回り方向にハンドルを揺動させることが可能となる。また、収容体の内面と接合体の外面の少なくとも一方が、一の直交軸を中心軸とした球面以外の回転円弧面の少なくとも一部で構成されたので、回動シャフトの軸回り方向において収容体と接合体との相対回転が規制され、ハンドルと回動シャフトとを、回動シャフトの軸回り方向に一体回動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施形態に係るパチンコ機の正面図
【図2】パチンコ機の背面図
【図3】パチンコ機の分解斜視図
【図4】前面枠の背面図
【図5】下皿ユニットの正面図
【図6】発射装置の斜視図
【図7】発射装置の正面図
【図8】操作ノブの側面図
【図9】操作ノブの側断面図
【図10】操作ノブの分解斜視図
【図11】シャフト装飾部材の斜視図
【図12】ハンドル及び回動シャフトの組み付け状態における斜視図
【図13】ハンドル及び回動シャフトの斜視図
【図14】(A)ハンドルの背面図(B)回動シャフトの側面図
【図15】ハンドル装飾部材の斜視図
【図16】揺動姿勢における操作ノブの側断面図
【図17】従来の遊技機に備えられた操作ノブの側断面図
【発明を実施するための形態】
【0011】
[第1実施形態]
以下、本発明を適用したパチンコ機10に係る一実施形態を、図1〜図16に基づいて説明する。本実施形態のパチンコ機10は、遊技場の遊技島に取り付けられる枠体と、枠体から脱着可能な遊技機本体81(図3参照)とに区分することができる。まずは、遊技機本体81について説明すると以下の通りである。
【0012】
遊技機本体81は、図3に示す遊技盤11に種々の部品を組み付けてなる遊技盤側アッシと、同図に示した機構板75に種々の部品を組み付けてなる機構板側アッシの2つのアッシよりなる。遊技盤側アッシを構成する各部品に関して説明すると、遊技盤11は、図3に示すように、木製の概矩形板材で構成されている。また、図1に示すように、遊技盤11の前面には、ガイドレール12が取り付けられ、ガイドレール12の内側が、遊技領域R1となっている。遊技領域R1のほぼ中央部には、表示装置13が設けられ、表示装置13の下方には、始動入賞口14、大入賞口15及びアウト口16が、上から順に間隔を開けて並べて設けられている。また、遊技領域R1のうち表示装置13、及び始動入賞口14等を挟んだ左右の両側には、上から順に、ランプ風車17、始動ゲート18及び風車19、一般入賞口20,21が設けられ、ガイドレール12に沿った両側部には、サイドランプ22,22が設けられている。さらに、これら入賞口等以外に、遊技領域R1には、図示しない複数の釘が起立している。
【0013】
各部位の詳細は、以下のようである。
始動ゲート18は、遊技球が潜って通過可能な門形構造をなし、通過した遊技球は、その始動ゲート18に内蔵した普通図柄始動スイッチによって検出される。そして、その検出信号に基づいて、後述する普通図柄表示部24Bの図柄が変動表示される。
【0014】
始動入賞口14は、所謂、ポケット構造をなして上方に向かって開口しており、その開口の両側部には可動翼片14C,14Cが備えられている。これら両可動翼片14C,14Cは、常には起立状態になっており、両可動翼片14C,14Cに挟まれた始動入賞口14の開口幅は、遊技球が約1つ入る大きさになっている。そして、遊技盤11の裏に設けたソレノイドが駆動されると、可動翼片14C,14Cが横に倒され、遊技球が可動翼片14Cに案内されて始動入賞口14に入り易い状態になる。
【0015】
始動入賞口14に遊技球が入賞すると、始動入賞口14内に設けた始動口センサが遊技球を検出し、その検出信号に基づいて、例えば、4個の遊技球が上皿27Aに払い出されると共に、表示装置13が後述するように図柄を変動表示する。なお、表示装置13が図柄を変動表示している間に、始動入賞口14に入賞した入賞球は、4個まで保留記憶される。
【0016】
大入賞口15は、横長に形成されて、常には、可動扉15Tにて閉塞されている。そして、遊技の当否判定結果が「当たり」となり、パチンコ機10が「大当たり状態」になると、遊技盤11の裏に設けたソレノイドが駆動され、可動扉15Tが所定期間に亘って前側に倒れる。これにより、大入賞口15が開放され、可動扉15Tを案内にして、大入賞口15に多くの遊技球が入賞可能な大当たり遊技が実行される。ここで、可動扉15Tが、開放してから閉じるまでの間を「ラウンド」と称すると、1つのラウンドは、可動扉15Tの開放時間が30秒に達したか、又は、大入賞口15に遊技球が10個入賞したか、の何れかの条件が先に満たされた場合に終了する。そして、大当たり遊技は、最大で、例えば15ラウンドまで継続して行われる。
【0017】
大入賞口15の内部には、継続入賞口と計数入賞口とが設けられている。より詳細には、可動扉15Tが開いたときには、継続入賞口は開放しており、継続入賞口に入賞後、ソレノイドが駆動されて、継続入賞口が閉鎖される一方、計数入賞口は開放されたままとなる。そして、継続入賞口内に設けた特定領域センサが遊技球の入賞を検出すると、前述した終了条件を満たしてラウンドが終了した後で、連続して次のラウンドが実行される。また、計数入賞口内に設けたカウントセンサが遊技球の入賞を検出すると、継続入賞口への入賞球と合わせて、大入賞口15への入賞球がカウントされ、これらが前記したように計10個に達したか否かがチェックされる。なお、大入賞口15に遊技球が入賞すると、例えば、15個の遊技球が上皿27Aに払い出される。
【0018】
前記表示装置13は、例えば、液晶表示装置であって、遊技盤11に貫通形成された開口部11K(図3を参照)に対し、遊技盤11の前面側から取り付けた装飾枠23と、遊技盤11の後面側から取り付けた液晶モジュールとで構成されている。そして、遊技盤11の前面側から、装飾枠23を介して、液晶モジュールに備えた表示部24を見ることができる。
【0019】
表示部24には、特別図柄表示部24Aと普通図柄表示部24Bとが設けられている。特別図柄表示部24Aでは通常、3つの左、中、右の特別図柄が横並びに表示されている。これら各特別図柄は、例えば、「0」〜「11」の数字を表記した複数種類のもので構成されており、通常は、各特別図柄ごと、所定の種類のものが、特別図柄表示部24Aに確定表示されている。そして、始動入賞口14に遊技球が入賞したときに当否判定され、3つの特別図柄が、上下方向にスクロールして変動表示され、所定時間後に、例えば、左、中、右の順で各特別図柄が停止表示される。このとき、例えば、当否判定の結果が当たりで全ての特別図柄が同じ図柄、即ち、ぞろ目になった場合に、遊技が「大当たり状態」になり、可動扉15Tが開かれる。
【0020】
表示部24のうち、特別図柄表示部24Aの左下隅には、普通図柄表示部24Bが設けられている。普通図柄表示部24Bは、始動ゲート18内に設けた普通図柄始動スイッチが遊技球の通過を検出したときに当否判定され、例えば、「0」〜「9」までの数字から構成される普通図柄を所定期間に亘って変動表示した後、所定の数字を確定表示する。そして、確定表示された数字が、例えば、奇数の場合に、前記始動入賞口14に設けた前記可動翼片14C,14Cが所定期間(例えば、0.4秒)に亘って横に倒される。なお、普通図柄表示部24Bで表示する普通図柄は、数字に限るものではなく、アルファベットや記号等でもよい。
【0021】
図3には示されていないが、遊技盤11の後面には、表示制御回路、ランプ制御回路、音声制御回路が取り付けられ、これら各制御回路の後側に重ねてメイン制御回路が取り付けられている。
【0022】
以上が、遊技盤側アッシを構成する各部品の説明である。次いで、機構板側アッシについて説明すると、機構板75は、合成樹脂で構成され、図3に示すように、全体として遊技盤11より縦方向に長い矩形状をなす。機構板75には、図示しない矩形窓が形成され、機構板75が、遊技盤11の後面に重ねられると、遊技盤11の後面に取り付けられたメイン制御回路、表示制御回路、ランプ制御回路、音声制御回路等の制御回路が、矩形窓内に配置される。また、矩形窓の縁部には、前記各制御回路を収容する筐体状のカバー76が着脱可能に取り付けられている。
【0023】
図2に示すように、機構板75のうちカバー76より下方には、払出装置72を制御する払出制御装置59と電源装置58とが横並びにして取り付けられている。
【0024】
図3に示すように、機構板75のうちカバー76より上側には遊技球を貯留する遊技球タンク75Tが設けられ、カバー76の側方部分には遊技球を払い出すための払出装置72が設けられている。遊技球タンク75Tと払出装置72との間は、遊技球誘導レール75Rにより連絡されている。
【0025】
機構板75のうち、遊技球タンク75Tの側方には、パチンコ機10の外部から電力を受ける受電基板73が備えられている。受電基板73は、サージ吸収素子等を備え、全体が樹脂製カバーによって覆われている。受電基板73からは電源コード74が延びており、この電源コードが、パチンコホール備えたAC24V電源に接続されている。
【0026】
図3に示すように、機構板75のうち払出装置72が配された側の側部には、上下方向に1対のヒンジピン71,71が取り付けられ、これらヒンジピン71,71が、枠体に備えた後述する前面枠90の一側部に係合し、機構板75が前面枠90に対して回動可能に組み付けられる。
【0027】
以上、遊技機本体81に関する説明であり、次に枠体の構成について説明する。枠体は、例えば、ボルトによって遊技島に固定された外枠82に前面枠90を回動可能に備えてなる。外枠82は、4つの木製の長板83を縦長矩形状に接合して構成されており、外枠82のうち両側辺を構成する長板83の下端部の間には、前面板84が差し渡され、その前面板84の下縁部が、下辺を構成する長板83に接合されている。
【0028】
外枠82のうち一方の側辺には、その上下の2箇所に、金属製のヒンジ片85,85が取り付けられている。また、外枠82のうちヒンジ片85と反対側の側辺を構成する長板83には、その上端寄りと下端寄りの内面の2箇所に、1対の被係止部86,86が取り付けられている。なお、外枠82のうちヒンジ片85を備えた側の外側面には、図1に示すように、プリペイドカードユニット99が取り付けられている。
【0029】
前面枠90は、例えば、合成樹脂で構成され、外枠82の前面のうち前面板84より上方部分に対応した矩形構造をなす。前面枠90の一方の側辺には、その上下の2箇所に、金属製のヒンジ片91,91が備えられ、これら各ヒンジ片91と前記外枠82に設けた各ヒンジ片85とを重ねて、ヒンジピン92を貫通させてある。これにより、前面枠90が、外枠82に対して開閉可能となる。
【0030】
図4に示すように、前面枠90には、遊技窓90Wが形成されており、前面枠90の前面には、ガラス枠95(図1を参照)が遊技窓90Wに重ねて設けられている。ガラス枠95は、前面枠90のうちヒンジ片91側の側縁部に回動可能に取り付けられており、遊技窓90Wより一回り小さな略円形の窓95Wを備えて、そこにガラス板が張られている。図1に示すように、ガラス枠95の前面のうち窓95Wの縁部には、前方に膨出した装飾ランプ96が備えられている。また、前面枠90のうち窓95Wよりも上側には、左右に1対のスピーカ59S,59Sが設けられている。
【0031】
図1に示すように、前面枠90のうちガラス枠95の下方には、パチンコ機10の前方に向かって膨出した上皿27Aが設けられている。また、上皿27Aを挟むようにして左右に1対のスピーカ59S,59Sが設けられている。
【0032】
前面枠90のうち、上皿27Aよりも下側には、下皿ユニット50が取り付けられている。下皿ユニット50は横長形状をなし、前面枠90に対して開閉可能に取り付けられている。
【0033】
下皿ユニット50の前面中央には、パチンコ機10の前方に膨出した下皿27Bが備えられている。下皿27Bには、上皿27Aから移動した遊技球や、ファール球等が貯留される。下皿27Bの左側方には、灰皿51が設けられている。なお灰皿51は、下皿ユニット50に対して着脱可能となっており、図5には、灰皿51が取り外された状態が示されている。
【0034】
図1に示すように、下皿27Bの右側方には、操作ノブ28が取り付けられ、操作ノブ28を操作することで、上皿27Aに収容された遊技球が発射装置70から遊技盤11上に向けて弾き出されるようになっている。
【0035】
図5に示すように、下皿ユニット50のうち、操作ノブ28が取り付けられる部分には、操作ノブ装着筒52が設けられている。操作ノブ装着筒52は、円筒形状をなし、下皿ユニット50の前面からパチンコ機10の前方に突出している。この操作ノブ装着筒52に操作ノブ28の基端部が挿入されて保護されると共に、螺子によって操作ノブ28が操作ノブ装着筒52に固定されている。以上が、前面枠90の前面についての説明であって、後面は以下のようになっている。
【0036】
図3に示すように、前面枠90の後面のうちヒンジ片91と反対側の側縁部には、1対の係止爪97,97が上下に備えられ、この係止爪97,97を外枠82の被係止部86,86に係止して、前面枠90が閉止状態に施錠される。
【0037】
前面枠90の後面には、遊技窓90Wを囲むように囲壁93が起立している。そして、この囲壁93の内部に前記遊技盤11が嵌合され、囲壁93に備えた複数の係止レバー98にて遊技盤11が前面枠90に係脱可能に固定される。
【0038】
前面枠90の後面のうち、ヒンジ片91と反対側の側縁部の下端位置には、発射装置取付部54が設けられ、ここに、次述する発射装置70が螺子止めされている(図3を参照)。発射装置取付部54には、異形孔54Aが貫通形成されている。異形孔54Aは、前記した下皿ユニット50の操作ノブ装着筒52に連通している(図5を参照)。そして、前面枠90の前面側から、操作ノブ装着筒52(図5を参照)に取り付けられた操作ノブ28は、異形孔54Aを介して、前面枠90の後面に取り付けられた発射装置70と連結されている。なお、異形孔54Aの側方には、発射装置70を前面枠90に取り付けたときに、発射装置70を構成する部品と前面枠90とが干渉するのを避けるための円形孔54Bが貫通形成されている。以上が、枠体の構成についての説明である。
【0039】
次に発射装置70について説明する。図6に示すように、発射装置70は台板65の前後面に種々の部品を組み付けてなる。ここで、台板65の前面とはパチンコ機10の前面側(図6における紙面手前側)のことであり、後面とはパチンコ機10の背面側(図6における紙面奥側)のことである。
【0040】
台板65の後面側には、打撃槌67が配されている。打撃槌67は、略帯板状の本体の先端から打撃部67Sを突出させた構造をなし、打撃部67Sには、打撃用コイルバネが固定されている。打撃部67Sは、発射レール48に形成された打撃窓48Wに臨んでおり、打撃槌67の基端寄り位置に一端を固定された軸体69が、図示しないベアリングにより台板65に回転可能に軸支されることで、打撃槌67が回動し、打撃部67Sが打撃窓48Wに進退する。
【0041】
台板65の後面のうち、打撃槌67の側方位置には発射モータ68が配設されている。また、軸体69を挟んだ上下位置には、ストッパ47,47が備えられ、打撃槌67の回り過ぎを防止している。なお、図6には、上側のストッパ47のみが示されている。
【0042】
台板65の後面には、打撃槌67、発射モータ68、ストッパ47,47等を後側から覆うようにして、基板収納ケース49が取り付けられている。基板収納ケース49は、扁平の箱形状をなし、内部には発射モータ68を駆動制御する発射制御基板(図示せず)が収納されている。なお、基板収納ケース49は、基板収納ケース49に一体形成された複数の脚部36を台板65に螺子止めすることで取り付けられている。
【0043】
図6に示すように、台板65の前面には、前記軸体69が貫通した弾発エレメント62が取り付けられている。弾発エレメント62は、台板65の前面に敷設された回動リング63と、軸体69の先端に固定された円筒キャップ64との間に、ねじりバネ66を挟んでなる。ねじりバネ66は、円筒キャップ64又は回動リング63から延びた図示しない筒部の周りに巻回されている。そして、ねじりバネ66の一方の端部が円筒キャップ64に係止されかつ、他方の端部が回動リング63に係止されている。
【0044】
回動リング63は、軸体69に対して回動可能となっており、この回動リング63と台板65の前面に固定された操作ノブ装着部28Tとがワイヤ46によって連結されている。詳細には、ワイヤ46の一端部は、回動リング63の周面に固定され、他端部は、台板65に回動可能に軸支された滑車45を介して、シャフト固定盤40に固定されている。シャフト固定盤40は、略半円板形状をなし、操作ノブ装着部28Tの内部にて台板65に回動可能に軸支されている。操作ノブ装着部28Tに操作ノブ28を装着する(図6の状態)と、操作ノブ28に備えた回動シャフト200がシャフト固定盤40の回動中心に固定され、操作ノブ28と回動リング63とがシャフト固定盤40及びワイヤ46によって連結される。操作ノブ28が回動操作されるとシャフト固定盤40が回動し、ワイヤ46がシャフト固定盤40の周面に巻き取られる。すると、ワイヤ46に引っ張られて回動リング63が回動し、ねじりバネ66の一方の端部の位置が変更されるようになっている。
【0045】
円筒キャップ64からは、操作ノブ装着部28T側に向かってトルクアーム41が突出しており、トルクアーム41の先端から台板65に向かって摺動ボス41Bが突出している。そして、この摺動ボス41Bと、台板65のうち弾発エレメント62と操作ノブ装着部28Tとの間に設けた回転盤42と、この摺動ボス41Bとが摺動する。
【0046】
回転盤42は、歯車42Aの前面にカム42Bを一体形成してなり、台板65に回転可能に取り付けられている。また、台板65の後面に固定された発射モータ68の回転軸が、台板65の前面のうち歯車42Aの近傍に突出しており、その発射モータ68の回転軸に固定された小ギヤ43が、歯車42Aに噛合している(図7を参照)。そして、発射モータ68を駆動することで、回転盤42の全体が一方に回転するようになっている。
【0047】
また、カム42Bは、半円形をなして歯車42Aに偏在しており、回転盤42が回転することで、カム42Bの曲面とトルクアーム41の摺動ボス41Bとが摺接し、ねじりバネ66に抗して円筒キャップ64が一方向に回転される。そして、カム42Bの曲面が摺動ボス41Bを通過したときに、ねじりバネ66の弾発力によって円筒キャップ64が逆方向に一気に回転する。これにより、円筒キャップ64と共に打撃槌67が往復回動し、発射レール48にセットされた遊技球と打撃槌67の打撃部67Sとが打撃窓48Wにて衝突して、遊技球が発射レール48に案内されて遊技領域R1へ向かって弾き出される。
【0048】
なお、発射モータ68は、例えば、1分間に100回転するように構成されている。つまり、1分間に100球の遊技球を打ち出すことが可能となっている。また、弾発エレメント62の回動リング63とねじりバネ66との係止位置を回動リング63の周方向にずらすことで、ねじりバネ66の初期捻り量を変化させて、発射強度の調整が可能な構成としてもよい。
【0049】
さて、操作ノブ28は以下のような構成となっている。図8に示すように、操作ノブ28は、ハンドル31を挟むようにしてハンドル前面装飾部材30(以下、「ハンドル装飾部材」という)とシャフト装飾部材32とを備えてなる。シャフト装飾部材32には、一端を発射装置70(詳細には、シャフト固定盤40)に固定された回動シャフト200が貫通しており、この回動シャフト200の他端が、ハンドル31に連結されている。また、シャフト装飾部材32とハンドル装飾部材30は、ハンドル31を挟んだ状態で一体に固定されている。そして、ハンドル31が回動シャフト200の軸線回り(例えば、図1における時計回り方向)で、シャフト装飾部材32及びハンドル装飾部材30に対して相対回動すると、回動シャフト200が一体回動して、ハンドル31の回動操作力が発射装置70に伝達されるようになっている。即ち、ハンドル31の回動量に応じて、前記弾発エレメント62に備えたねじりバネ66の捻り量が変化して、遊技球の発射強度が変化するようになっている。ここで、ハンドル31は、発射装置70に備えたねじりバネ66による付勢力によって一方向(例えば、図1における反時計回り方向)に付勢されており、常には、図1に示す初期位置で停止している。
【0050】
操作ノブ28を構成する各部について詳説する。なお、説明の便宜上、適宜、操作ノブ28のうちハンドル装飾部材30側(図9における上方)を前方といい、シャフト装飾部材32側(図9における下方)を後方ということとする。また、以下の説明において、ハンドル31の「回動」とは、「回動シャフト200の軸線回り方向における回動」のことである。
【0051】
図6に示すように、シャフト装飾部材32は、操作ノブ28のうち、最も発射装置70に近い側に設けられている。シャフト装飾部材32は、筒体部25と、筒体部25から段付き状に拡径したカップ部26とから構成される。筒体部25は、外筒体25Gの内側に内筒体25Nを備えた二重構造となっている。また、筒体部25の周面の一部には、操作ノブ28を下皿ユニット50に備えた操作ノブ装着筒52に螺子で固定するための固定部61が設けられている。
【0052】
シャフト装飾部材32のうち、カップ部26は、前方に開放している。カップ部26の中心部にはシャフト支持孔39が形成され、ここに回動シャフト200が遊嵌されている。なお、シャフト支持孔39は、筒体部25の内筒体25Nに連通しており、回動シャフト200は、これらシャフト支持孔39及び内筒体25Nを通ってシャフト装飾部材32を軸方向に貫通している。換言すれば、回動シャフト200のほぼ全体が、シャフト装飾部材32によって覆われている。
【0053】
図10に示すように、カップ部26の内側には、複数(例えば、3つ)の装飾部材固定部33が設けられている。装飾部材固定部33は、円筒形状をなし、カップ部26の底壁34から前方に向かって起立している。装飾部材固定部33は、シャフト支持孔39の上方位置に2つ並んで設けられ、シャフト支持孔39の真下位置に1つ設けられている。また、装飾部材固定部33は、カップ部26の開放端よりも前方へ突出している(図11を参照)。
【0054】
図10に示すように、カップ部26の内側には、発射切替スイッチ89が収容されている。発射切替スイッチ89は、スイッチ本体89Hと、スイッチ操作部材89Sとから構成されており、スイッチ操作部材89Sを操作することでスイッチ本体89Hが、発射装置70による遊技球の発射を許容したオン状態と、遊技球の発射を禁止したオフ状態とに切り替わる。なお、カップ部26の周面の一部には、スイッチ操作部89Sの先端部を、シャフト装飾部材32の外部に露出させるための切り欠き26Cが形成されている。以上がシャフト装飾部材32の説明である。
【0055】
図8に示すように、操作ノブ28のうち、上記シャフト装飾部材32の前方には、ハンドル31が備えられている。図10に示すように、ハンドル31は、扁平な円筒形状をなした外側構成部31Aの内側に、外側構成部31Aよりも小さい略円板形状の内側構成部31Bを備え、これら外側構成部31Aと内側構成部31Bとの間を2つのリブ31C,31Cで繋いだ構造をなしている。また、外側構成部31Aと内側構成部31Bとの間には、円弧形状の開口部37,37が形成されている。
【0056】
ハンドル31は、例えば、合成樹脂製であり、表面全体に金属メッキが施されている。また、ハンドル31には、発射制御基板に接続されたアース線(図示せず)が接続されている。このアース線によって、ハンドル31に遊技者が触れたときに微弱な電流が発射制御基板に流れ、発射制御基板における電圧レベルが変化する。そして、電圧レベルの変化に基づいて、発射制御基板が発射装置70(詳細には、発射モータ68)を駆動する。
【0057】
外側構成部31Aには、ハンドル31を回動操作するときに遊技者が指を掛けるための山形凸部35が一体形成されている。山形凸部35は、外側構成部31Aの外周面から突出し、ほぼ等間隔で例えば、4つ設けられている。
【0058】
図10に示すように、ハンドル31に形成された開口部37,37には、シャフト装飾部材32から起立した装飾部材固定部33が貫通し、ハンドル31の前面よりも前方へ突出している。
【0059】
さて、ハンドル31に連結された回動シャフト200は、全体として略マッチ棒形状をなしている。詳細には、回動シャフト200は、断面「D」字形状をなした非円形軸部101の先端部に、楕円球状の接合体202を備えてなる。即ち、接合体202は、長軸P(図14(B)を参照)に直交する平面による切断面が円形をなし、短軸Qに直交する平面による切断面が楕円形をなす。そして、接合体202の外面202Gは、全体が、楕円をその軸(短軸又は長軸)回りに回転させた楕円面で構成されている。また、接合体202は、その長軸Pが回動シャフト200(非円形軸部101)の軸線Eに直交するように設けられている。
【0060】
これに対し、図13に示すように、ハンドル31の内側構成部31Bの後面中央からは、収容体250が起立している。また、内側構成部31Bの後面周縁部には、収容体250を囲んだ周壁31Sが起立しており、収容体250と周壁31Sとが複数のリブ31Rで連結されている。
【0061】
収容体250は、内側構成部31Bの後面から起立した円柱体の端面に軸受凹所251を陥没形成してなる。軸受凹所251の内部空間は、接合体202と略同一の楕円球をその長軸を含む平面で切断した形状をなす。即ち、軸受凹所251の内面251Nは、接合体202の長軸Pを含む平面による切断面と略同一の楕円を、その軸回りに回転した楕円面の一部で構成されている。そして、図9に示すように、軸受凹所251内に接合体202が突入し、接合体202の先端側部分が軸受凹所251内に収容されかつ、接合体202の外面202Gと軸受凹所251の内面251Nとが面接触している。この構成により、軸受凹所251と接合体202との回動シャフト200の軸線E回りにおける相対回転が不可能となる。
【0062】
ここで、軸受凹所151と接合体202は、本発明の「連結手段」に相当する。
【0063】
図12に示すように、回動シャフト200には、接合体202側から順に弾性リング210、固定リング220、Eリング130が重ねて装着されている。
【0064】
弾性リング210は、例えばゴム製であり、図13に示すように、円板形状をなしている。詳細には、弾性リング210の外径は、収容体250の外径とほぼ同じとなっている。弾性リング210の中心部に形成されたシャフト挿通孔211は、接合体202を短軸Qに直交する平面で切断した切断面と略同一の楕円形状をなす。弾性リング210は、回動シャフト200のうち、接合体202の外面202Gに装着され、一端面が収容体250の端面に突き当たっている。
【0065】
固定リング220は以下のようである。固定リング220は、例えば、合成樹脂製であり、図13に示すように円板形状をなす。固定リング220は、回動シャフト200の接合体202と非円形軸部101との境界部分に装着されている。固定リング220は、弾性リング210の端面に突き当てられており、収容体250との間で弾性リング210を挟持している(図9を参照)。
【0066】
固定リング220の外径は、収容体250の外径とほぼ同じとなっている。固定リング220の中心部分には、回動シャフト200の周面に対応した形状のシャフト挿通孔221が形成されている。即ち、シャフト挿通孔221のうち、接合体202寄り部分の内面221Aは、接合体202の外面202Gと面接触している(図9参照)。また、シャフト挿通孔221のうち非円形軸部101寄り部分221Bは、非円形軸部101の断面形状に対応して、「D」字形状をなしている(図13を参照)。これらにより、固定リング220と回動シャフト200とが、回動シャフト200の軸線E回りに一体回動可能となっている。なお、回動シャフト200の軸線Eが、本発明の「発射力調節用の回動軸」に相当する。
【0067】
このように、接合体202が軸受凹所251内で回動シャフト200の軸線E回りに摺動回転することが禁止されているので、ハンドル31が回動シャフト200の軸線E回りに回動された場合には、ハンドル31と回動シャフト200とが一体回動する。
【0068】
一方、ハンドル31に対し、回動シャフト200と直交する一の直交軸、即ち、接合体202の長軸P回りの力がかかると、軸受凹所251の内面251Nと接合体202の外面202Gとが摺動し、ハンドル31が接合体202の長軸P回りに揺動する。そして、ハンドル31が揺動されることで、ハンドル31と回動シャフト200との連結部分にかかる負荷が軽減され、連結部分における不具合が防止される。
【0069】
回動シャフト200には、前記した弾性リング210及び固定リング220を、収容体250の端面との間で挟持したEリング130が装着されている。Eリング130は、非円形軸部101の周面に形成された係合溝103に係合されている。このEリング130により、弾性リング210と固定リング220の回動シャフト200からの抜け止めがなされている。
【0070】
ここで、係合溝103は、非円形軸部101と接合体202との境界部分の近傍に形成され、非円形軸部101の円弧形状をなした面にのみ形成されている。また、係合溝103の溝幅は、Eリング130の厚さよりも若干大きくなっているので、Eリング130は、その溝幅の範囲で回動シャフト200の軸方向にスライド可能となっている。
【0071】
なお、Eリング130は、工具を用いて回動シャフト200から取り外すことが可能なので、回動シャフト200に装着された固定リング220や弾性リング210を取り外すことが可能である。
【0072】
以上がハンドル31及び回動シャフト200に関する説明であって、次にハンドル装飾部材30について説明する。ハンドル装飾部材30は、中空の略半球体形状をなしており(図9を参照)、内部に、例えば、キャラクター図柄や文字等が描かれたセル板が視認可能に収容されている。詳細には、半球形状のドーム部材30Dの開口部を円板形状の底板部材30Tで塞いだ構造をなす。なお、ハンドル装飾部材30を略半球体形状とすることで、遊技者が操作ノブ28を握り易くなっている。
【0073】
図15に示すように、底板部材30Tには、円形の段付き凹所55が形成されている。また、段付き凹所55よりも外側には、装飾部材固定部56が設けられている。装飾部材固定部56は、円筒形状をなし底板部材30Tから後方(ハンドル31側)に向かって起立している。また、装飾部材固定部56は、ハンドル装飾部材30の周縁部30Sよりも後方に突出している(図10を参照)。そして、この装飾部材固定部56が、シャフト装飾部材32に備えられた装飾部材固定部33の内側に嵌め込まれて(図9を参照)、これら装飾部材固定部33,56同士が螺子止めされている。これにより、ハンドル装飾部材30とシャフト装飾部材32とがハンドル31を回動シャフト200の軸線方向で挟んだ状態で連結固定されている。
【0074】
図15に示すように、底板部材30Tの段付き凹所55には、ハンドル接触壁57が設けられている。ハンドル接触壁57は、円弧状に湾曲しており、底板部材30Tからハンドル31側に向かって起立している。
【0075】
図9に示すように、ハンドル接触壁57は、ハンドル装飾部材30の周縁部30Sよりもハンドル31側に突出しており、ハンドル31の内側構成部31Bの前面に当接している。これにより、ハンドル31とハンドル装飾部材30の周縁部30Sとの間に、若干の隙間60が形成されている。
【0076】
ここで、本実施形態では、ハンドル接触壁57が、底板部材30Tに対して着脱可能となっている。そして、突出量を異ならせた複数種類のハンドル接触壁57が予め用意されており、ハンドル接触壁57を取り替えることでハンドル接触壁57の突出量を変更し、ハンドル31とハンドル装飾部材30の周縁部30Sとの間に形成される隙間60の大きさを変更可能な構成となっている。
【0077】
以上が、本実施形態のパチンコ機10の構成の説明であって、以下動作について説明する。パチンコ機10において遊技球を発射する場合には、操作ノブ28に備えたハンドル31を回動シャフト200の軸回りに回動操作する。このとき、回動シャフト200に嵌合しかつ、ハンドル31に連結された固定リング220により、ハンドル31と回動シャフト200との相対回転が禁止され、回動シャフト200がハンドル31と一体回動する。即ち、ハンドル31の回動操作力が回動シャフト200によって発射装置70に伝達され、発射装置70に備えたねじりバネ66の捻り量が変化して、ハンドル31(回動シャフト200)の回動角度に応じた発射強度で遊技球が遊技領域R1に弾き出される。
【0078】
ところで、ハンドル31とハンドル装飾部材30との間の隙間60に異物を挟み込む等の行為が行われると、ハンドル31に力がかかり、ハンドル31に備えた軸受凹所151の内面251Nが、回動シャフト200に備えた接合体202の外面202Gに摺動して、ハンドル31が揺動する。詳細には、ハンドル31は、接合体202の中心を通りかつ回動シャフト200に直交する長軸P回りで揺動する。
【0079】
ここで、ハンドル31が揺動すると、収容体250と固定リング220との相対位置が変化する。即ち、図12に示すように、ハンドル31が揺動していない通常姿勢の場合には、収容体250の端面と固定リング220の端面とが互いに平行となっている。このとき、ハンドル31と回動シャフト200とがなす角度は略直角である。これに対し、ハンドル31が揺動した揺動姿勢の場合には、図16に示すように、収容体250の端面が固定リング220の端面に対して傾く。すると、収容体250と固定リング220とに挟持された弾性リング210の一部が、収容体250により固定リング220側に押し付けられて弾性変形(圧縮変形)する。
【0080】
ハンドル31は、ハンドル31の外側構成部31Aがハンドル装飾部材30の周縁部30Sに接触するまで揺動可能であり、ハンドル装飾部材30に接触することで、それ以上の揺動が制限される。ここで、本実施形態では、ハンドル31の揺動角度が、係合溝103内でのEリング130のスライド移動等による、軸受凹所151と接合体202との連結部分におけるハンドル31の最大揺動角度に至る前に、ハンドル31がハンドル装飾部材30に接触するように構成されているので、ハンドル31が過剰に揺動して、ハンドルと回動シャフト200との連結部分(弾性リング210、固定リング220等)に不具合が生じることが防止できる。
【0081】
また、ハンドル31の揺動可能角度を変更する場合には、ハンドル31とハンドル装飾部材30との間の隙間60の大きさを変更する。即ち、ハンドル接触壁57の突出量を変更することで、ハンドル31の揺動可能角度を変更することが可能である。
【0082】
ハンドル31とハンドル装飾部材30との間に挟み込まれた異物が取り除かれると、弾性変形(圧縮変形)した弾性リング210の弾性力により、収容体250が押し戻され、ハンドル31が揺動姿勢(図16の状態)から通常姿勢(図12の状態)に戻される。
【0083】
このように、本実施形態によれば、ハンドル31に、回動シャフト200の軸線Eと直交する一の直交軸(長軸P)回りの力がかかると、ハンドル31に備えた軸受凹所151の内面251Nと回動シャフト200に備えた接合体202の外面202Gとが互いに摺動してハンドル31が回動シャフト200の軸線Eと直交する一の直交軸(長軸P)回りに揺動するので、ハンドル31と回動シャフト200との連結部分にかかる負荷を軽減することができ、連結部分の破損やその他の不具合を防止できる。
【0084】
また、ハンドル31の収容体250の端面と、回動シャフト200に嵌合された固定リング220の端面との間に弾性リング210を挟持したことで、ハンドル31の姿勢を常には、通常姿勢に付勢することができかつ、ハンドル31を揺動姿勢から通常姿勢に戻すことができる。
【0085】
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記第1実施形態では、パチンコ機に本発明を適用していたが、遊技機であれば、コイン遊技機やスロットマシン等に備えてもよい。
【0086】
(2)前記第1実施形態では、接合体の外面及び軸受凹所の内面を、楕円面としていたが、長円面、円柱面、円錐面、その他、球面以外の回転円弧面の少なくとも一部で構成してもよい。
【0087】
(3)前記第1実施形態では、収容体と固定リングとの間にゴム製の弾性リングを挟持していたが、弾性部材であればこれに限るものではなく、例えば、コイルバネを挟持させてもよい。
【0088】
(4)前記第1実施形態では、軸受凹所の内面を、接合体の外面と面接触するような楕円面の一部で構成していたが、例えば、軸受凹所151の内面を接合体202の外面に点接触するような平坦面としてもよい。
【0089】
(5)前記第1実施形態では、弾性リング210を、収容体250の端面と、固定リング220の端面との間に挟持していたが、例えば、弾性リングを、シャフト装飾部材32のカップ部26の開口端に敷設してもよい。このようにすれば、ハンドル31が揺動したときに、弾性リングがハンドル31の後面とシャフト装飾部材32の開口端との間で押圧されて弾性変形し、その弾性力により、ハンドル31を揺動姿勢から通常姿勢に戻すことができる。ここで、ハンドル31が通常姿勢のとき、即ち、ハンドル31とシャフト装飾部材32の開口端とが平行となったときに、弾性リングとハンドル31との間に隙間を設けるようにすれば、ハンドル31の回動シャフトの軸線回りへの回動がスムーズに行える。
【0090】
[上記実施形態の構成のまとめ]
上記実施形態には、以下の(1)〜(13)の構成のうち、(6)〜(13)の構成が含まれている。
【0091】
(1)遊技球を流下させる遊技領域と、前記遊技領域に遊技球を発射する発射装置と、回動位置に応じて前記発射装置の発射力を変更可能な回動シャフトと、前記回動シャフトを回動操作可能なハンドルとを備えた遊技機において、前記ハンドルと前記回動シャフトとの間には、それらハンドルと回動シャフトとを連結し、前記回動シャフトの軸回り方向に前記ハンドルと前記回動シャフトとを一体に回動させ、かつ、前記回動シャフトの軸方向と直交する軸回り方向に前記ハンドルの揺動を許容する連結手段を設けたことを特徴とする遊技機。
【0092】
(2)前記連結手段には、前記ハンドル又は前記回動シャフトの発射力調節用の回動軸の回りを囲む摺動内面を有した収容体と、その収容体の内部に収容されかつ前記摺動内面に摺動可能な摺動外面を有した接合体とからなり、前記摺動内面と前記摺動外面の少なくとも一方が球面の一部で構成され、前記ハンドルを前記回動シャフトの軸方向と直交する任意の軸回りに揺動可能とする自在継手部と、前記ハンドルが受けた回動操作力を前記回動シャフトに伝達するための回動操作力伝達部とが備えられたことを特徴とする(1)に記載の遊技機。
【0093】
(3)前記摺動内面と前記摺動外面とが、互いに略同一の球面の一部で構成されたことを特徴とする(2)に記載の遊技機。
【0094】
(4)前記回動操作力伝達部には、前記回動シャフトに形成されかつ断面が非円形の非円形軸部と、前記非円形軸部に嵌合されて一体回動可能な一体回動リングと、前記一体回動リングと前記ハンドルとの何れか一方から他方に向かって突出したトルク伝達部材と、前記トルク伝達部材が内側に挿入可能な連結孔とが備えられたことを特徴とする(2)又は(3)に記載の遊技機。
【0095】
(5)前記回動操作力伝達部には、前記回動シャフトに形成されかつ断面が非円形の非円形軸部と、前記非円形軸部に一体回動可能に嵌合されかつ前記非円形軸部の軸方向と直交する方向への移動が許容された一体回動リングと、前記一体回動リングと前記ハンドルとの間を固定するための連結固定部材とを備えてなることを特徴とする(2)又は(3)に記載の遊技機。
【0096】
(6)遊技球を流下させる遊技領域と、前記遊技領域に遊技球を発射する発射装置と、前記発射装置の発射力を調節するための回動シャフトと、前記回動シャフトを回動操作可能なハンドルとを備えた遊技機において、前記ハンドルと前記回動シャフトとの間には、それらハンドルと回動シャフトとを連結し、前記回動シャフトの軸回り方向に前記ハンドルと前記回動シャフトとを一体に回動させ、かつ、前記回動シャフトの軸方向に対して直交する一の直交軸回り方向に前記ハンドルの揺動を許容する連結手段を設けたことを特徴とする遊技機。
【0097】
(7)前記連結手段は、前記ハンドル又は前記回動シャフトの発射力調節用の回動軸の回りを囲む収容体と、その収容体の内部に収容された接合体とからなり、前記収容体の内面と前記接合体の外面の少なくとも一方は、前記一の直交軸を中心軸とした楕円面、長円面、円柱面、円錐面、その他、球面以外の回転円弧面の少なくとも一部で構成されたことを特徴とする(6)に記載の遊技機。
【0098】
(8)前記ハンドルを、前記回動シャフトに対して揺動可能な範囲における所定の位置に位置決めしかつ付勢する揺動角度位置決付勢手段を備えたことを特徴とする(1)乃至(7)の何れかに記載の遊技機。
【0099】
(9)前記揺動角度位置決付勢手段は、前記ハンドルと、前記回動シャフト又は前記回動シャフトの周りを装飾するシャフト装飾部材とに設けられて、互いに前記回動シャフトの軸方向を向いて対向した1対の弾性体挟持壁と、前記1対の弾性体挟持壁の間に挟持された板状弾性体とを備えてなり、前記ハンドルの揺動に伴って前記1対の弾性体挟持壁の相互の角度が変わることで、前記板状弾性体が弾性変形するように構成されたことを特徴とする(8)に記載の遊技機。
【0100】
(10)前記1対の弾性体挟持壁が平行になったときに、それら弾性体挟持壁と前記板状弾性体との間に隙間が形成されるように構成したことを特徴とする(9)に記載の遊技機。
【0101】
(11)前記回動シャフトの周りを装飾するシャフト装飾部材と、前記シャフト装飾部材との間で前記回動シャフトの軸方向で前記ハンドルを挟んだハンドル前面装飾部材と、前記ハンドルを回動可能とした状態で、前記シャフト装飾部材と前記ハンドル前面装飾部材とを連結固定した装飾部材固定部とを備えたことを特徴とする(1)乃至(10)の何れかに記載の遊技機。
【0102】
(12)前記連結手段は、前記ハンドルが、前記連結手段により前記回動シャフトに対する揺動を許容された最大揺動角度に至る前に、前記ハンドルが前記シャフト装飾部材又は前記ハンドル前面装飾部材に接触して前記ハンドルの揺動角度が制限されるようにしたことを特徴とする(11)に記載の遊技機。
【0103】
(13)前記ハンドル前面装飾部材から前記ハンドル側に突出し、前記ハンドルに接触可能であると共に、突出量を変更することで前記ハンドルとの間の隙間を変更可能としたハンドル接触壁を設けたことを特徴とする(12)に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0104】
10 パチンコ機
28 操作ノブ
30 ハンドル前面装飾部材
31 ハンドル
32 シャフト装飾部材
33,56 装飾部材固定部
57 ハンドル接触壁
70 発射装置
200 回動シャフト
101 非円形軸部
202 接合体
210 弾性リング
220 固定リング
250 収容体
251N 軸受凹所の内面
E 回動シャフトの軸線
R1 遊技領域
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、パチンコ機に代表される遊技機には、図17に示すような操作ノブ1が備えられている。操作ノブ1は、1対のノブ構成体2,2の間にハンドル3を回動操作可能に備えてなる。ハンドル3の回動中心にはシャフト4の一端部が固定され、シャフト4の他端部は発射装置(図示せず)に連結されている。そして、シャフト4を中心にハンドル3を回動操作すると、シャフト4が一体回動し、シャフト4に連結された発射装置から、ハンドル3(シャフト4)の回動量に応じた発射力で遊技球が発射される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−201905号公報([0006]、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した従来の遊技機では、ハンドル3とノブ構成体2,2との間に異物5(例えば、コイン等)が挟み込まれ、ハンドル3と異物5との間の摩擦によってハンドル3(シャフト4)の回動量が固定されることがあった。ハンドル3とノブ構成体2,2との間に異物7が挟み込まれると、ハンドル3に、例えば、図29の太線矢印で示すようなシャフト4と直交する軸回りの力がかかるため、ハンドル3とシャフト4との連結部分6に過度の負荷がかかって連結部分が破損する若しくは連結状態が悪化する虞があった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、ハンドルにシャフトと直交する軸回りの力がかかった場合に、ハンドルとシャフトとの連結部分にかかる負荷を軽減することが可能な遊技機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る遊技機は、遊技球を流下させる遊技領域と、遊技領域に遊技球を発射する発射装置と、発射装置の発射力を調節するための回動シャフトと、回動シャフトを回動操作可能なハンドルとを備えた遊技機において、ハンドルと回動シャフトとの間には、それらハンドルと回動シャフトとを連結し、回動シャフトの軸回り方向にハンドルと回動シャフトとを一体に回動させ、かつ、回動シャフトの軸方向に対して直交する一の直交軸回り方向にハンドルの揺動を許容する連結手段を設け、回動シャフトの周りを装飾するシャフト装飾部材と、シャフト装飾部材との間で回動シャフトの軸方向でハンドルを挟んだハンドル前面装飾部材と、ハンドルを回動可能とした状態で、シャフト装飾部材とハンドル前面装飾部材とを連結固定した装飾部材固定部とを備えたところに特徴を有する。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の遊技機において、連結手段は、ハンドル又は回動シャフトの発射力調節用の回動軸の回りを囲む収容体と、その収容体の内部に収容された接合体とからなり、収容体の内面と接合体の外面の少なくとも一方は、一の直交軸を中心軸とした楕円面、長円面、円柱面、円錐面、その他、球面以外の回転円弧面の少なくとも一部で構成されたところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0008】
[請求項1の発明]
請求項1の発明によれば、ハンドルを回動シャフトの軸回り方向に回動操作すると、回動シャフトがハンドルに一体回動するので、ハンドルの回動操作により遊技球の発射力を変更することができる。また、ハンドルに、回動シャフトの軸方向と直交する軸回り方向の力がかかると、その力によってハンドルが回動シャフトの軸方向に対して直交する一の直交軸回り方向に揺動するので、ハンドルと回動シャフトとの連結部分にかかる負荷を軽減することができ、連結部分の破損、若しくは不具合を防止することが可能となる。
また、本発明の構成によれば、ハンドルをハンドル前面装飾部材とシャフト装飾部材とで挟んだ状態で、回動シャフトの軸回り方向に回動させたり、回動シャフトに直交する軸回り方向に揺動させることができる。
【0009】
[請求項2の発明]
請求項2の発明によれば、収容体の内面と接合体の外面の少なくとも一方に備えた回転円弧面の中心軸、即ち、回動シャフトの軸方向と直交する一の直交軸回り方向にハンドルを揺動させることが可能となる。また、収容体の内面と接合体の外面の少なくとも一方が、一の直交軸を中心軸とした球面以外の回転円弧面の少なくとも一部で構成されたので、回動シャフトの軸回り方向において収容体と接合体との相対回転が規制され、ハンドルと回動シャフトとを、回動シャフトの軸回り方向に一体回動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施形態に係るパチンコ機の正面図
【図2】パチンコ機の背面図
【図3】パチンコ機の分解斜視図
【図4】前面枠の背面図
【図5】下皿ユニットの正面図
【図6】発射装置の斜視図
【図7】発射装置の正面図
【図8】操作ノブの側面図
【図9】操作ノブの側断面図
【図10】操作ノブの分解斜視図
【図11】シャフト装飾部材の斜視図
【図12】ハンドル及び回動シャフトの組み付け状態における斜視図
【図13】ハンドル及び回動シャフトの斜視図
【図14】(A)ハンドルの背面図(B)回動シャフトの側面図
【図15】ハンドル装飾部材の斜視図
【図16】揺動姿勢における操作ノブの側断面図
【図17】従来の遊技機に備えられた操作ノブの側断面図
【発明を実施するための形態】
【0011】
[第1実施形態]
以下、本発明を適用したパチンコ機10に係る一実施形態を、図1〜図16に基づいて説明する。本実施形態のパチンコ機10は、遊技場の遊技島に取り付けられる枠体と、枠体から脱着可能な遊技機本体81(図3参照)とに区分することができる。まずは、遊技機本体81について説明すると以下の通りである。
【0012】
遊技機本体81は、図3に示す遊技盤11に種々の部品を組み付けてなる遊技盤側アッシと、同図に示した機構板75に種々の部品を組み付けてなる機構板側アッシの2つのアッシよりなる。遊技盤側アッシを構成する各部品に関して説明すると、遊技盤11は、図3に示すように、木製の概矩形板材で構成されている。また、図1に示すように、遊技盤11の前面には、ガイドレール12が取り付けられ、ガイドレール12の内側が、遊技領域R1となっている。遊技領域R1のほぼ中央部には、表示装置13が設けられ、表示装置13の下方には、始動入賞口14、大入賞口15及びアウト口16が、上から順に間隔を開けて並べて設けられている。また、遊技領域R1のうち表示装置13、及び始動入賞口14等を挟んだ左右の両側には、上から順に、ランプ風車17、始動ゲート18及び風車19、一般入賞口20,21が設けられ、ガイドレール12に沿った両側部には、サイドランプ22,22が設けられている。さらに、これら入賞口等以外に、遊技領域R1には、図示しない複数の釘が起立している。
【0013】
各部位の詳細は、以下のようである。
始動ゲート18は、遊技球が潜って通過可能な門形構造をなし、通過した遊技球は、その始動ゲート18に内蔵した普通図柄始動スイッチによって検出される。そして、その検出信号に基づいて、後述する普通図柄表示部24Bの図柄が変動表示される。
【0014】
始動入賞口14は、所謂、ポケット構造をなして上方に向かって開口しており、その開口の両側部には可動翼片14C,14Cが備えられている。これら両可動翼片14C,14Cは、常には起立状態になっており、両可動翼片14C,14Cに挟まれた始動入賞口14の開口幅は、遊技球が約1つ入る大きさになっている。そして、遊技盤11の裏に設けたソレノイドが駆動されると、可動翼片14C,14Cが横に倒され、遊技球が可動翼片14Cに案内されて始動入賞口14に入り易い状態になる。
【0015】
始動入賞口14に遊技球が入賞すると、始動入賞口14内に設けた始動口センサが遊技球を検出し、その検出信号に基づいて、例えば、4個の遊技球が上皿27Aに払い出されると共に、表示装置13が後述するように図柄を変動表示する。なお、表示装置13が図柄を変動表示している間に、始動入賞口14に入賞した入賞球は、4個まで保留記憶される。
【0016】
大入賞口15は、横長に形成されて、常には、可動扉15Tにて閉塞されている。そして、遊技の当否判定結果が「当たり」となり、パチンコ機10が「大当たり状態」になると、遊技盤11の裏に設けたソレノイドが駆動され、可動扉15Tが所定期間に亘って前側に倒れる。これにより、大入賞口15が開放され、可動扉15Tを案内にして、大入賞口15に多くの遊技球が入賞可能な大当たり遊技が実行される。ここで、可動扉15Tが、開放してから閉じるまでの間を「ラウンド」と称すると、1つのラウンドは、可動扉15Tの開放時間が30秒に達したか、又は、大入賞口15に遊技球が10個入賞したか、の何れかの条件が先に満たされた場合に終了する。そして、大当たり遊技は、最大で、例えば15ラウンドまで継続して行われる。
【0017】
大入賞口15の内部には、継続入賞口と計数入賞口とが設けられている。より詳細には、可動扉15Tが開いたときには、継続入賞口は開放しており、継続入賞口に入賞後、ソレノイドが駆動されて、継続入賞口が閉鎖される一方、計数入賞口は開放されたままとなる。そして、継続入賞口内に設けた特定領域センサが遊技球の入賞を検出すると、前述した終了条件を満たしてラウンドが終了した後で、連続して次のラウンドが実行される。また、計数入賞口内に設けたカウントセンサが遊技球の入賞を検出すると、継続入賞口への入賞球と合わせて、大入賞口15への入賞球がカウントされ、これらが前記したように計10個に達したか否かがチェックされる。なお、大入賞口15に遊技球が入賞すると、例えば、15個の遊技球が上皿27Aに払い出される。
【0018】
前記表示装置13は、例えば、液晶表示装置であって、遊技盤11に貫通形成された開口部11K(図3を参照)に対し、遊技盤11の前面側から取り付けた装飾枠23と、遊技盤11の後面側から取り付けた液晶モジュールとで構成されている。そして、遊技盤11の前面側から、装飾枠23を介して、液晶モジュールに備えた表示部24を見ることができる。
【0019】
表示部24には、特別図柄表示部24Aと普通図柄表示部24Bとが設けられている。特別図柄表示部24Aでは通常、3つの左、中、右の特別図柄が横並びに表示されている。これら各特別図柄は、例えば、「0」〜「11」の数字を表記した複数種類のもので構成されており、通常は、各特別図柄ごと、所定の種類のものが、特別図柄表示部24Aに確定表示されている。そして、始動入賞口14に遊技球が入賞したときに当否判定され、3つの特別図柄が、上下方向にスクロールして変動表示され、所定時間後に、例えば、左、中、右の順で各特別図柄が停止表示される。このとき、例えば、当否判定の結果が当たりで全ての特別図柄が同じ図柄、即ち、ぞろ目になった場合に、遊技が「大当たり状態」になり、可動扉15Tが開かれる。
【0020】
表示部24のうち、特別図柄表示部24Aの左下隅には、普通図柄表示部24Bが設けられている。普通図柄表示部24Bは、始動ゲート18内に設けた普通図柄始動スイッチが遊技球の通過を検出したときに当否判定され、例えば、「0」〜「9」までの数字から構成される普通図柄を所定期間に亘って変動表示した後、所定の数字を確定表示する。そして、確定表示された数字が、例えば、奇数の場合に、前記始動入賞口14に設けた前記可動翼片14C,14Cが所定期間(例えば、0.4秒)に亘って横に倒される。なお、普通図柄表示部24Bで表示する普通図柄は、数字に限るものではなく、アルファベットや記号等でもよい。
【0021】
図3には示されていないが、遊技盤11の後面には、表示制御回路、ランプ制御回路、音声制御回路が取り付けられ、これら各制御回路の後側に重ねてメイン制御回路が取り付けられている。
【0022】
以上が、遊技盤側アッシを構成する各部品の説明である。次いで、機構板側アッシについて説明すると、機構板75は、合成樹脂で構成され、図3に示すように、全体として遊技盤11より縦方向に長い矩形状をなす。機構板75には、図示しない矩形窓が形成され、機構板75が、遊技盤11の後面に重ねられると、遊技盤11の後面に取り付けられたメイン制御回路、表示制御回路、ランプ制御回路、音声制御回路等の制御回路が、矩形窓内に配置される。また、矩形窓の縁部には、前記各制御回路を収容する筐体状のカバー76が着脱可能に取り付けられている。
【0023】
図2に示すように、機構板75のうちカバー76より下方には、払出装置72を制御する払出制御装置59と電源装置58とが横並びにして取り付けられている。
【0024】
図3に示すように、機構板75のうちカバー76より上側には遊技球を貯留する遊技球タンク75Tが設けられ、カバー76の側方部分には遊技球を払い出すための払出装置72が設けられている。遊技球タンク75Tと払出装置72との間は、遊技球誘導レール75Rにより連絡されている。
【0025】
機構板75のうち、遊技球タンク75Tの側方には、パチンコ機10の外部から電力を受ける受電基板73が備えられている。受電基板73は、サージ吸収素子等を備え、全体が樹脂製カバーによって覆われている。受電基板73からは電源コード74が延びており、この電源コードが、パチンコホール備えたAC24V電源に接続されている。
【0026】
図3に示すように、機構板75のうち払出装置72が配された側の側部には、上下方向に1対のヒンジピン71,71が取り付けられ、これらヒンジピン71,71が、枠体に備えた後述する前面枠90の一側部に係合し、機構板75が前面枠90に対して回動可能に組み付けられる。
【0027】
以上、遊技機本体81に関する説明であり、次に枠体の構成について説明する。枠体は、例えば、ボルトによって遊技島に固定された外枠82に前面枠90を回動可能に備えてなる。外枠82は、4つの木製の長板83を縦長矩形状に接合して構成されており、外枠82のうち両側辺を構成する長板83の下端部の間には、前面板84が差し渡され、その前面板84の下縁部が、下辺を構成する長板83に接合されている。
【0028】
外枠82のうち一方の側辺には、その上下の2箇所に、金属製のヒンジ片85,85が取り付けられている。また、外枠82のうちヒンジ片85と反対側の側辺を構成する長板83には、その上端寄りと下端寄りの内面の2箇所に、1対の被係止部86,86が取り付けられている。なお、外枠82のうちヒンジ片85を備えた側の外側面には、図1に示すように、プリペイドカードユニット99が取り付けられている。
【0029】
前面枠90は、例えば、合成樹脂で構成され、外枠82の前面のうち前面板84より上方部分に対応した矩形構造をなす。前面枠90の一方の側辺には、その上下の2箇所に、金属製のヒンジ片91,91が備えられ、これら各ヒンジ片91と前記外枠82に設けた各ヒンジ片85とを重ねて、ヒンジピン92を貫通させてある。これにより、前面枠90が、外枠82に対して開閉可能となる。
【0030】
図4に示すように、前面枠90には、遊技窓90Wが形成されており、前面枠90の前面には、ガラス枠95(図1を参照)が遊技窓90Wに重ねて設けられている。ガラス枠95は、前面枠90のうちヒンジ片91側の側縁部に回動可能に取り付けられており、遊技窓90Wより一回り小さな略円形の窓95Wを備えて、そこにガラス板が張られている。図1に示すように、ガラス枠95の前面のうち窓95Wの縁部には、前方に膨出した装飾ランプ96が備えられている。また、前面枠90のうち窓95Wよりも上側には、左右に1対のスピーカ59S,59Sが設けられている。
【0031】
図1に示すように、前面枠90のうちガラス枠95の下方には、パチンコ機10の前方に向かって膨出した上皿27Aが設けられている。また、上皿27Aを挟むようにして左右に1対のスピーカ59S,59Sが設けられている。
【0032】
前面枠90のうち、上皿27Aよりも下側には、下皿ユニット50が取り付けられている。下皿ユニット50は横長形状をなし、前面枠90に対して開閉可能に取り付けられている。
【0033】
下皿ユニット50の前面中央には、パチンコ機10の前方に膨出した下皿27Bが備えられている。下皿27Bには、上皿27Aから移動した遊技球や、ファール球等が貯留される。下皿27Bの左側方には、灰皿51が設けられている。なお灰皿51は、下皿ユニット50に対して着脱可能となっており、図5には、灰皿51が取り外された状態が示されている。
【0034】
図1に示すように、下皿27Bの右側方には、操作ノブ28が取り付けられ、操作ノブ28を操作することで、上皿27Aに収容された遊技球が発射装置70から遊技盤11上に向けて弾き出されるようになっている。
【0035】
図5に示すように、下皿ユニット50のうち、操作ノブ28が取り付けられる部分には、操作ノブ装着筒52が設けられている。操作ノブ装着筒52は、円筒形状をなし、下皿ユニット50の前面からパチンコ機10の前方に突出している。この操作ノブ装着筒52に操作ノブ28の基端部が挿入されて保護されると共に、螺子によって操作ノブ28が操作ノブ装着筒52に固定されている。以上が、前面枠90の前面についての説明であって、後面は以下のようになっている。
【0036】
図3に示すように、前面枠90の後面のうちヒンジ片91と反対側の側縁部には、1対の係止爪97,97が上下に備えられ、この係止爪97,97を外枠82の被係止部86,86に係止して、前面枠90が閉止状態に施錠される。
【0037】
前面枠90の後面には、遊技窓90Wを囲むように囲壁93が起立している。そして、この囲壁93の内部に前記遊技盤11が嵌合され、囲壁93に備えた複数の係止レバー98にて遊技盤11が前面枠90に係脱可能に固定される。
【0038】
前面枠90の後面のうち、ヒンジ片91と反対側の側縁部の下端位置には、発射装置取付部54が設けられ、ここに、次述する発射装置70が螺子止めされている(図3を参照)。発射装置取付部54には、異形孔54Aが貫通形成されている。異形孔54Aは、前記した下皿ユニット50の操作ノブ装着筒52に連通している(図5を参照)。そして、前面枠90の前面側から、操作ノブ装着筒52(図5を参照)に取り付けられた操作ノブ28は、異形孔54Aを介して、前面枠90の後面に取り付けられた発射装置70と連結されている。なお、異形孔54Aの側方には、発射装置70を前面枠90に取り付けたときに、発射装置70を構成する部品と前面枠90とが干渉するのを避けるための円形孔54Bが貫通形成されている。以上が、枠体の構成についての説明である。
【0039】
次に発射装置70について説明する。図6に示すように、発射装置70は台板65の前後面に種々の部品を組み付けてなる。ここで、台板65の前面とはパチンコ機10の前面側(図6における紙面手前側)のことであり、後面とはパチンコ機10の背面側(図6における紙面奥側)のことである。
【0040】
台板65の後面側には、打撃槌67が配されている。打撃槌67は、略帯板状の本体の先端から打撃部67Sを突出させた構造をなし、打撃部67Sには、打撃用コイルバネが固定されている。打撃部67Sは、発射レール48に形成された打撃窓48Wに臨んでおり、打撃槌67の基端寄り位置に一端を固定された軸体69が、図示しないベアリングにより台板65に回転可能に軸支されることで、打撃槌67が回動し、打撃部67Sが打撃窓48Wに進退する。
【0041】
台板65の後面のうち、打撃槌67の側方位置には発射モータ68が配設されている。また、軸体69を挟んだ上下位置には、ストッパ47,47が備えられ、打撃槌67の回り過ぎを防止している。なお、図6には、上側のストッパ47のみが示されている。
【0042】
台板65の後面には、打撃槌67、発射モータ68、ストッパ47,47等を後側から覆うようにして、基板収納ケース49が取り付けられている。基板収納ケース49は、扁平の箱形状をなし、内部には発射モータ68を駆動制御する発射制御基板(図示せず)が収納されている。なお、基板収納ケース49は、基板収納ケース49に一体形成された複数の脚部36を台板65に螺子止めすることで取り付けられている。
【0043】
図6に示すように、台板65の前面には、前記軸体69が貫通した弾発エレメント62が取り付けられている。弾発エレメント62は、台板65の前面に敷設された回動リング63と、軸体69の先端に固定された円筒キャップ64との間に、ねじりバネ66を挟んでなる。ねじりバネ66は、円筒キャップ64又は回動リング63から延びた図示しない筒部の周りに巻回されている。そして、ねじりバネ66の一方の端部が円筒キャップ64に係止されかつ、他方の端部が回動リング63に係止されている。
【0044】
回動リング63は、軸体69に対して回動可能となっており、この回動リング63と台板65の前面に固定された操作ノブ装着部28Tとがワイヤ46によって連結されている。詳細には、ワイヤ46の一端部は、回動リング63の周面に固定され、他端部は、台板65に回動可能に軸支された滑車45を介して、シャフト固定盤40に固定されている。シャフト固定盤40は、略半円板形状をなし、操作ノブ装着部28Tの内部にて台板65に回動可能に軸支されている。操作ノブ装着部28Tに操作ノブ28を装着する(図6の状態)と、操作ノブ28に備えた回動シャフト200がシャフト固定盤40の回動中心に固定され、操作ノブ28と回動リング63とがシャフト固定盤40及びワイヤ46によって連結される。操作ノブ28が回動操作されるとシャフト固定盤40が回動し、ワイヤ46がシャフト固定盤40の周面に巻き取られる。すると、ワイヤ46に引っ張られて回動リング63が回動し、ねじりバネ66の一方の端部の位置が変更されるようになっている。
【0045】
円筒キャップ64からは、操作ノブ装着部28T側に向かってトルクアーム41が突出しており、トルクアーム41の先端から台板65に向かって摺動ボス41Bが突出している。そして、この摺動ボス41Bと、台板65のうち弾発エレメント62と操作ノブ装着部28Tとの間に設けた回転盤42と、この摺動ボス41Bとが摺動する。
【0046】
回転盤42は、歯車42Aの前面にカム42Bを一体形成してなり、台板65に回転可能に取り付けられている。また、台板65の後面に固定された発射モータ68の回転軸が、台板65の前面のうち歯車42Aの近傍に突出しており、その発射モータ68の回転軸に固定された小ギヤ43が、歯車42Aに噛合している(図7を参照)。そして、発射モータ68を駆動することで、回転盤42の全体が一方に回転するようになっている。
【0047】
また、カム42Bは、半円形をなして歯車42Aに偏在しており、回転盤42が回転することで、カム42Bの曲面とトルクアーム41の摺動ボス41Bとが摺接し、ねじりバネ66に抗して円筒キャップ64が一方向に回転される。そして、カム42Bの曲面が摺動ボス41Bを通過したときに、ねじりバネ66の弾発力によって円筒キャップ64が逆方向に一気に回転する。これにより、円筒キャップ64と共に打撃槌67が往復回動し、発射レール48にセットされた遊技球と打撃槌67の打撃部67Sとが打撃窓48Wにて衝突して、遊技球が発射レール48に案内されて遊技領域R1へ向かって弾き出される。
【0048】
なお、発射モータ68は、例えば、1分間に100回転するように構成されている。つまり、1分間に100球の遊技球を打ち出すことが可能となっている。また、弾発エレメント62の回動リング63とねじりバネ66との係止位置を回動リング63の周方向にずらすことで、ねじりバネ66の初期捻り量を変化させて、発射強度の調整が可能な構成としてもよい。
【0049】
さて、操作ノブ28は以下のような構成となっている。図8に示すように、操作ノブ28は、ハンドル31を挟むようにしてハンドル前面装飾部材30(以下、「ハンドル装飾部材」という)とシャフト装飾部材32とを備えてなる。シャフト装飾部材32には、一端を発射装置70(詳細には、シャフト固定盤40)に固定された回動シャフト200が貫通しており、この回動シャフト200の他端が、ハンドル31に連結されている。また、シャフト装飾部材32とハンドル装飾部材30は、ハンドル31を挟んだ状態で一体に固定されている。そして、ハンドル31が回動シャフト200の軸線回り(例えば、図1における時計回り方向)で、シャフト装飾部材32及びハンドル装飾部材30に対して相対回動すると、回動シャフト200が一体回動して、ハンドル31の回動操作力が発射装置70に伝達されるようになっている。即ち、ハンドル31の回動量に応じて、前記弾発エレメント62に備えたねじりバネ66の捻り量が変化して、遊技球の発射強度が変化するようになっている。ここで、ハンドル31は、発射装置70に備えたねじりバネ66による付勢力によって一方向(例えば、図1における反時計回り方向)に付勢されており、常には、図1に示す初期位置で停止している。
【0050】
操作ノブ28を構成する各部について詳説する。なお、説明の便宜上、適宜、操作ノブ28のうちハンドル装飾部材30側(図9における上方)を前方といい、シャフト装飾部材32側(図9における下方)を後方ということとする。また、以下の説明において、ハンドル31の「回動」とは、「回動シャフト200の軸線回り方向における回動」のことである。
【0051】
図6に示すように、シャフト装飾部材32は、操作ノブ28のうち、最も発射装置70に近い側に設けられている。シャフト装飾部材32は、筒体部25と、筒体部25から段付き状に拡径したカップ部26とから構成される。筒体部25は、外筒体25Gの内側に内筒体25Nを備えた二重構造となっている。また、筒体部25の周面の一部には、操作ノブ28を下皿ユニット50に備えた操作ノブ装着筒52に螺子で固定するための固定部61が設けられている。
【0052】
シャフト装飾部材32のうち、カップ部26は、前方に開放している。カップ部26の中心部にはシャフト支持孔39が形成され、ここに回動シャフト200が遊嵌されている。なお、シャフト支持孔39は、筒体部25の内筒体25Nに連通しており、回動シャフト200は、これらシャフト支持孔39及び内筒体25Nを通ってシャフト装飾部材32を軸方向に貫通している。換言すれば、回動シャフト200のほぼ全体が、シャフト装飾部材32によって覆われている。
【0053】
図10に示すように、カップ部26の内側には、複数(例えば、3つ)の装飾部材固定部33が設けられている。装飾部材固定部33は、円筒形状をなし、カップ部26の底壁34から前方に向かって起立している。装飾部材固定部33は、シャフト支持孔39の上方位置に2つ並んで設けられ、シャフト支持孔39の真下位置に1つ設けられている。また、装飾部材固定部33は、カップ部26の開放端よりも前方へ突出している(図11を参照)。
【0054】
図10に示すように、カップ部26の内側には、発射切替スイッチ89が収容されている。発射切替スイッチ89は、スイッチ本体89Hと、スイッチ操作部材89Sとから構成されており、スイッチ操作部材89Sを操作することでスイッチ本体89Hが、発射装置70による遊技球の発射を許容したオン状態と、遊技球の発射を禁止したオフ状態とに切り替わる。なお、カップ部26の周面の一部には、スイッチ操作部89Sの先端部を、シャフト装飾部材32の外部に露出させるための切り欠き26Cが形成されている。以上がシャフト装飾部材32の説明である。
【0055】
図8に示すように、操作ノブ28のうち、上記シャフト装飾部材32の前方には、ハンドル31が備えられている。図10に示すように、ハンドル31は、扁平な円筒形状をなした外側構成部31Aの内側に、外側構成部31Aよりも小さい略円板形状の内側構成部31Bを備え、これら外側構成部31Aと内側構成部31Bとの間を2つのリブ31C,31Cで繋いだ構造をなしている。また、外側構成部31Aと内側構成部31Bとの間には、円弧形状の開口部37,37が形成されている。
【0056】
ハンドル31は、例えば、合成樹脂製であり、表面全体に金属メッキが施されている。また、ハンドル31には、発射制御基板に接続されたアース線(図示せず)が接続されている。このアース線によって、ハンドル31に遊技者が触れたときに微弱な電流が発射制御基板に流れ、発射制御基板における電圧レベルが変化する。そして、電圧レベルの変化に基づいて、発射制御基板が発射装置70(詳細には、発射モータ68)を駆動する。
【0057】
外側構成部31Aには、ハンドル31を回動操作するときに遊技者が指を掛けるための山形凸部35が一体形成されている。山形凸部35は、外側構成部31Aの外周面から突出し、ほぼ等間隔で例えば、4つ設けられている。
【0058】
図10に示すように、ハンドル31に形成された開口部37,37には、シャフト装飾部材32から起立した装飾部材固定部33が貫通し、ハンドル31の前面よりも前方へ突出している。
【0059】
さて、ハンドル31に連結された回動シャフト200は、全体として略マッチ棒形状をなしている。詳細には、回動シャフト200は、断面「D」字形状をなした非円形軸部101の先端部に、楕円球状の接合体202を備えてなる。即ち、接合体202は、長軸P(図14(B)を参照)に直交する平面による切断面が円形をなし、短軸Qに直交する平面による切断面が楕円形をなす。そして、接合体202の外面202Gは、全体が、楕円をその軸(短軸又は長軸)回りに回転させた楕円面で構成されている。また、接合体202は、その長軸Pが回動シャフト200(非円形軸部101)の軸線Eに直交するように設けられている。
【0060】
これに対し、図13に示すように、ハンドル31の内側構成部31Bの後面中央からは、収容体250が起立している。また、内側構成部31Bの後面周縁部には、収容体250を囲んだ周壁31Sが起立しており、収容体250と周壁31Sとが複数のリブ31Rで連結されている。
【0061】
収容体250は、内側構成部31Bの後面から起立した円柱体の端面に軸受凹所251を陥没形成してなる。軸受凹所251の内部空間は、接合体202と略同一の楕円球をその長軸を含む平面で切断した形状をなす。即ち、軸受凹所251の内面251Nは、接合体202の長軸Pを含む平面による切断面と略同一の楕円を、その軸回りに回転した楕円面の一部で構成されている。そして、図9に示すように、軸受凹所251内に接合体202が突入し、接合体202の先端側部分が軸受凹所251内に収容されかつ、接合体202の外面202Gと軸受凹所251の内面251Nとが面接触している。この構成により、軸受凹所251と接合体202との回動シャフト200の軸線E回りにおける相対回転が不可能となる。
【0062】
ここで、軸受凹所151と接合体202は、本発明の「連結手段」に相当する。
【0063】
図12に示すように、回動シャフト200には、接合体202側から順に弾性リング210、固定リング220、Eリング130が重ねて装着されている。
【0064】
弾性リング210は、例えばゴム製であり、図13に示すように、円板形状をなしている。詳細には、弾性リング210の外径は、収容体250の外径とほぼ同じとなっている。弾性リング210の中心部に形成されたシャフト挿通孔211は、接合体202を短軸Qに直交する平面で切断した切断面と略同一の楕円形状をなす。弾性リング210は、回動シャフト200のうち、接合体202の外面202Gに装着され、一端面が収容体250の端面に突き当たっている。
【0065】
固定リング220は以下のようである。固定リング220は、例えば、合成樹脂製であり、図13に示すように円板形状をなす。固定リング220は、回動シャフト200の接合体202と非円形軸部101との境界部分に装着されている。固定リング220は、弾性リング210の端面に突き当てられており、収容体250との間で弾性リング210を挟持している(図9を参照)。
【0066】
固定リング220の外径は、収容体250の外径とほぼ同じとなっている。固定リング220の中心部分には、回動シャフト200の周面に対応した形状のシャフト挿通孔221が形成されている。即ち、シャフト挿通孔221のうち、接合体202寄り部分の内面221Aは、接合体202の外面202Gと面接触している(図9参照)。また、シャフト挿通孔221のうち非円形軸部101寄り部分221Bは、非円形軸部101の断面形状に対応して、「D」字形状をなしている(図13を参照)。これらにより、固定リング220と回動シャフト200とが、回動シャフト200の軸線E回りに一体回動可能となっている。なお、回動シャフト200の軸線Eが、本発明の「発射力調節用の回動軸」に相当する。
【0067】
このように、接合体202が軸受凹所251内で回動シャフト200の軸線E回りに摺動回転することが禁止されているので、ハンドル31が回動シャフト200の軸線E回りに回動された場合には、ハンドル31と回動シャフト200とが一体回動する。
【0068】
一方、ハンドル31に対し、回動シャフト200と直交する一の直交軸、即ち、接合体202の長軸P回りの力がかかると、軸受凹所251の内面251Nと接合体202の外面202Gとが摺動し、ハンドル31が接合体202の長軸P回りに揺動する。そして、ハンドル31が揺動されることで、ハンドル31と回動シャフト200との連結部分にかかる負荷が軽減され、連結部分における不具合が防止される。
【0069】
回動シャフト200には、前記した弾性リング210及び固定リング220を、収容体250の端面との間で挟持したEリング130が装着されている。Eリング130は、非円形軸部101の周面に形成された係合溝103に係合されている。このEリング130により、弾性リング210と固定リング220の回動シャフト200からの抜け止めがなされている。
【0070】
ここで、係合溝103は、非円形軸部101と接合体202との境界部分の近傍に形成され、非円形軸部101の円弧形状をなした面にのみ形成されている。また、係合溝103の溝幅は、Eリング130の厚さよりも若干大きくなっているので、Eリング130は、その溝幅の範囲で回動シャフト200の軸方向にスライド可能となっている。
【0071】
なお、Eリング130は、工具を用いて回動シャフト200から取り外すことが可能なので、回動シャフト200に装着された固定リング220や弾性リング210を取り外すことが可能である。
【0072】
以上がハンドル31及び回動シャフト200に関する説明であって、次にハンドル装飾部材30について説明する。ハンドル装飾部材30は、中空の略半球体形状をなしており(図9を参照)、内部に、例えば、キャラクター図柄や文字等が描かれたセル板が視認可能に収容されている。詳細には、半球形状のドーム部材30Dの開口部を円板形状の底板部材30Tで塞いだ構造をなす。なお、ハンドル装飾部材30を略半球体形状とすることで、遊技者が操作ノブ28を握り易くなっている。
【0073】
図15に示すように、底板部材30Tには、円形の段付き凹所55が形成されている。また、段付き凹所55よりも外側には、装飾部材固定部56が設けられている。装飾部材固定部56は、円筒形状をなし底板部材30Tから後方(ハンドル31側)に向かって起立している。また、装飾部材固定部56は、ハンドル装飾部材30の周縁部30Sよりも後方に突出している(図10を参照)。そして、この装飾部材固定部56が、シャフト装飾部材32に備えられた装飾部材固定部33の内側に嵌め込まれて(図9を参照)、これら装飾部材固定部33,56同士が螺子止めされている。これにより、ハンドル装飾部材30とシャフト装飾部材32とがハンドル31を回動シャフト200の軸線方向で挟んだ状態で連結固定されている。
【0074】
図15に示すように、底板部材30Tの段付き凹所55には、ハンドル接触壁57が設けられている。ハンドル接触壁57は、円弧状に湾曲しており、底板部材30Tからハンドル31側に向かって起立している。
【0075】
図9に示すように、ハンドル接触壁57は、ハンドル装飾部材30の周縁部30Sよりもハンドル31側に突出しており、ハンドル31の内側構成部31Bの前面に当接している。これにより、ハンドル31とハンドル装飾部材30の周縁部30Sとの間に、若干の隙間60が形成されている。
【0076】
ここで、本実施形態では、ハンドル接触壁57が、底板部材30Tに対して着脱可能となっている。そして、突出量を異ならせた複数種類のハンドル接触壁57が予め用意されており、ハンドル接触壁57を取り替えることでハンドル接触壁57の突出量を変更し、ハンドル31とハンドル装飾部材30の周縁部30Sとの間に形成される隙間60の大きさを変更可能な構成となっている。
【0077】
以上が、本実施形態のパチンコ機10の構成の説明であって、以下動作について説明する。パチンコ機10において遊技球を発射する場合には、操作ノブ28に備えたハンドル31を回動シャフト200の軸回りに回動操作する。このとき、回動シャフト200に嵌合しかつ、ハンドル31に連結された固定リング220により、ハンドル31と回動シャフト200との相対回転が禁止され、回動シャフト200がハンドル31と一体回動する。即ち、ハンドル31の回動操作力が回動シャフト200によって発射装置70に伝達され、発射装置70に備えたねじりバネ66の捻り量が変化して、ハンドル31(回動シャフト200)の回動角度に応じた発射強度で遊技球が遊技領域R1に弾き出される。
【0078】
ところで、ハンドル31とハンドル装飾部材30との間の隙間60に異物を挟み込む等の行為が行われると、ハンドル31に力がかかり、ハンドル31に備えた軸受凹所151の内面251Nが、回動シャフト200に備えた接合体202の外面202Gに摺動して、ハンドル31が揺動する。詳細には、ハンドル31は、接合体202の中心を通りかつ回動シャフト200に直交する長軸P回りで揺動する。
【0079】
ここで、ハンドル31が揺動すると、収容体250と固定リング220との相対位置が変化する。即ち、図12に示すように、ハンドル31が揺動していない通常姿勢の場合には、収容体250の端面と固定リング220の端面とが互いに平行となっている。このとき、ハンドル31と回動シャフト200とがなす角度は略直角である。これに対し、ハンドル31が揺動した揺動姿勢の場合には、図16に示すように、収容体250の端面が固定リング220の端面に対して傾く。すると、収容体250と固定リング220とに挟持された弾性リング210の一部が、収容体250により固定リング220側に押し付けられて弾性変形(圧縮変形)する。
【0080】
ハンドル31は、ハンドル31の外側構成部31Aがハンドル装飾部材30の周縁部30Sに接触するまで揺動可能であり、ハンドル装飾部材30に接触することで、それ以上の揺動が制限される。ここで、本実施形態では、ハンドル31の揺動角度が、係合溝103内でのEリング130のスライド移動等による、軸受凹所151と接合体202との連結部分におけるハンドル31の最大揺動角度に至る前に、ハンドル31がハンドル装飾部材30に接触するように構成されているので、ハンドル31が過剰に揺動して、ハンドルと回動シャフト200との連結部分(弾性リング210、固定リング220等)に不具合が生じることが防止できる。
【0081】
また、ハンドル31の揺動可能角度を変更する場合には、ハンドル31とハンドル装飾部材30との間の隙間60の大きさを変更する。即ち、ハンドル接触壁57の突出量を変更することで、ハンドル31の揺動可能角度を変更することが可能である。
【0082】
ハンドル31とハンドル装飾部材30との間に挟み込まれた異物が取り除かれると、弾性変形(圧縮変形)した弾性リング210の弾性力により、収容体250が押し戻され、ハンドル31が揺動姿勢(図16の状態)から通常姿勢(図12の状態)に戻される。
【0083】
このように、本実施形態によれば、ハンドル31に、回動シャフト200の軸線Eと直交する一の直交軸(長軸P)回りの力がかかると、ハンドル31に備えた軸受凹所151の内面251Nと回動シャフト200に備えた接合体202の外面202Gとが互いに摺動してハンドル31が回動シャフト200の軸線Eと直交する一の直交軸(長軸P)回りに揺動するので、ハンドル31と回動シャフト200との連結部分にかかる負荷を軽減することができ、連結部分の破損やその他の不具合を防止できる。
【0084】
また、ハンドル31の収容体250の端面と、回動シャフト200に嵌合された固定リング220の端面との間に弾性リング210を挟持したことで、ハンドル31の姿勢を常には、通常姿勢に付勢することができかつ、ハンドル31を揺動姿勢から通常姿勢に戻すことができる。
【0085】
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記第1実施形態では、パチンコ機に本発明を適用していたが、遊技機であれば、コイン遊技機やスロットマシン等に備えてもよい。
【0086】
(2)前記第1実施形態では、接合体の外面及び軸受凹所の内面を、楕円面としていたが、長円面、円柱面、円錐面、その他、球面以外の回転円弧面の少なくとも一部で構成してもよい。
【0087】
(3)前記第1実施形態では、収容体と固定リングとの間にゴム製の弾性リングを挟持していたが、弾性部材であればこれに限るものではなく、例えば、コイルバネを挟持させてもよい。
【0088】
(4)前記第1実施形態では、軸受凹所の内面を、接合体の外面と面接触するような楕円面の一部で構成していたが、例えば、軸受凹所151の内面を接合体202の外面に点接触するような平坦面としてもよい。
【0089】
(5)前記第1実施形態では、弾性リング210を、収容体250の端面と、固定リング220の端面との間に挟持していたが、例えば、弾性リングを、シャフト装飾部材32のカップ部26の開口端に敷設してもよい。このようにすれば、ハンドル31が揺動したときに、弾性リングがハンドル31の後面とシャフト装飾部材32の開口端との間で押圧されて弾性変形し、その弾性力により、ハンドル31を揺動姿勢から通常姿勢に戻すことができる。ここで、ハンドル31が通常姿勢のとき、即ち、ハンドル31とシャフト装飾部材32の開口端とが平行となったときに、弾性リングとハンドル31との間に隙間を設けるようにすれば、ハンドル31の回動シャフトの軸線回りへの回動がスムーズに行える。
【0090】
[上記実施形態の構成のまとめ]
上記実施形態には、以下の(1)〜(13)の構成のうち、(6)〜(13)の構成が含まれている。
【0091】
(1)遊技球を流下させる遊技領域と、前記遊技領域に遊技球を発射する発射装置と、回動位置に応じて前記発射装置の発射力を変更可能な回動シャフトと、前記回動シャフトを回動操作可能なハンドルとを備えた遊技機において、前記ハンドルと前記回動シャフトとの間には、それらハンドルと回動シャフトとを連結し、前記回動シャフトの軸回り方向に前記ハンドルと前記回動シャフトとを一体に回動させ、かつ、前記回動シャフトの軸方向と直交する軸回り方向に前記ハンドルの揺動を許容する連結手段を設けたことを特徴とする遊技機。
【0092】
(2)前記連結手段には、前記ハンドル又は前記回動シャフトの発射力調節用の回動軸の回りを囲む摺動内面を有した収容体と、その収容体の内部に収容されかつ前記摺動内面に摺動可能な摺動外面を有した接合体とからなり、前記摺動内面と前記摺動外面の少なくとも一方が球面の一部で構成され、前記ハンドルを前記回動シャフトの軸方向と直交する任意の軸回りに揺動可能とする自在継手部と、前記ハンドルが受けた回動操作力を前記回動シャフトに伝達するための回動操作力伝達部とが備えられたことを特徴とする(1)に記載の遊技機。
【0093】
(3)前記摺動内面と前記摺動外面とが、互いに略同一の球面の一部で構成されたことを特徴とする(2)に記載の遊技機。
【0094】
(4)前記回動操作力伝達部には、前記回動シャフトに形成されかつ断面が非円形の非円形軸部と、前記非円形軸部に嵌合されて一体回動可能な一体回動リングと、前記一体回動リングと前記ハンドルとの何れか一方から他方に向かって突出したトルク伝達部材と、前記トルク伝達部材が内側に挿入可能な連結孔とが備えられたことを特徴とする(2)又は(3)に記載の遊技機。
【0095】
(5)前記回動操作力伝達部には、前記回動シャフトに形成されかつ断面が非円形の非円形軸部と、前記非円形軸部に一体回動可能に嵌合されかつ前記非円形軸部の軸方向と直交する方向への移動が許容された一体回動リングと、前記一体回動リングと前記ハンドルとの間を固定するための連結固定部材とを備えてなることを特徴とする(2)又は(3)に記載の遊技機。
【0096】
(6)遊技球を流下させる遊技領域と、前記遊技領域に遊技球を発射する発射装置と、前記発射装置の発射力を調節するための回動シャフトと、前記回動シャフトを回動操作可能なハンドルとを備えた遊技機において、前記ハンドルと前記回動シャフトとの間には、それらハンドルと回動シャフトとを連結し、前記回動シャフトの軸回り方向に前記ハンドルと前記回動シャフトとを一体に回動させ、かつ、前記回動シャフトの軸方向に対して直交する一の直交軸回り方向に前記ハンドルの揺動を許容する連結手段を設けたことを特徴とする遊技機。
【0097】
(7)前記連結手段は、前記ハンドル又は前記回動シャフトの発射力調節用の回動軸の回りを囲む収容体と、その収容体の内部に収容された接合体とからなり、前記収容体の内面と前記接合体の外面の少なくとも一方は、前記一の直交軸を中心軸とした楕円面、長円面、円柱面、円錐面、その他、球面以外の回転円弧面の少なくとも一部で構成されたことを特徴とする(6)に記載の遊技機。
【0098】
(8)前記ハンドルを、前記回動シャフトに対して揺動可能な範囲における所定の位置に位置決めしかつ付勢する揺動角度位置決付勢手段を備えたことを特徴とする(1)乃至(7)の何れかに記載の遊技機。
【0099】
(9)前記揺動角度位置決付勢手段は、前記ハンドルと、前記回動シャフト又は前記回動シャフトの周りを装飾するシャフト装飾部材とに設けられて、互いに前記回動シャフトの軸方向を向いて対向した1対の弾性体挟持壁と、前記1対の弾性体挟持壁の間に挟持された板状弾性体とを備えてなり、前記ハンドルの揺動に伴って前記1対の弾性体挟持壁の相互の角度が変わることで、前記板状弾性体が弾性変形するように構成されたことを特徴とする(8)に記載の遊技機。
【0100】
(10)前記1対の弾性体挟持壁が平行になったときに、それら弾性体挟持壁と前記板状弾性体との間に隙間が形成されるように構成したことを特徴とする(9)に記載の遊技機。
【0101】
(11)前記回動シャフトの周りを装飾するシャフト装飾部材と、前記シャフト装飾部材との間で前記回動シャフトの軸方向で前記ハンドルを挟んだハンドル前面装飾部材と、前記ハンドルを回動可能とした状態で、前記シャフト装飾部材と前記ハンドル前面装飾部材とを連結固定した装飾部材固定部とを備えたことを特徴とする(1)乃至(10)の何れかに記載の遊技機。
【0102】
(12)前記連結手段は、前記ハンドルが、前記連結手段により前記回動シャフトに対する揺動を許容された最大揺動角度に至る前に、前記ハンドルが前記シャフト装飾部材又は前記ハンドル前面装飾部材に接触して前記ハンドルの揺動角度が制限されるようにしたことを特徴とする(11)に記載の遊技機。
【0103】
(13)前記ハンドル前面装飾部材から前記ハンドル側に突出し、前記ハンドルに接触可能であると共に、突出量を変更することで前記ハンドルとの間の隙間を変更可能としたハンドル接触壁を設けたことを特徴とする(12)に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0104】
10 パチンコ機
28 操作ノブ
30 ハンドル前面装飾部材
31 ハンドル
32 シャフト装飾部材
33,56 装飾部材固定部
57 ハンドル接触壁
70 発射装置
200 回動シャフト
101 非円形軸部
202 接合体
210 弾性リング
220 固定リング
250 収容体
251N 軸受凹所の内面
E 回動シャフトの軸線
R1 遊技領域
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球を流下させる遊技領域と、
前記遊技領域に遊技球を発射する発射装置と、
前記発射装置の発射力を調節するための回動シャフトと、
前記回動シャフトを回動操作可能なハンドルとを備えた遊技機において、
前記ハンドルと前記回動シャフトとの間には、それらハンドルと回動シャフトとを連結し、前記回動シャフトの軸回り方向に前記ハンドルと前記回動シャフトとを一体に回動させ、かつ、前記回動シャフトの軸方向に対して直交する一の直交軸回り方向に前記ハンドルの揺動を許容する連結手段を設け、
前記回動シャフトの周りを装飾するシャフト装飾部材と、
前記シャフト装飾部材との間で前記回動シャフトの軸方向で前記ハンドルを挟んだハンドル前面装飾部材と、
前記ハンドルを回動可能とした状態で、前記シャフト装飾部材と前記ハンドル前面装飾部材とを連結固定した装飾部材固定部とを備えたことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記連結手段は、前記ハンドル又は前記回動シャフトの発射力調節用の回動軸の回りを囲む収容体と、その収容体の内部に収容された接合体とからなり、前記収容体の内面と前記接合体の外面の少なくとも一方は、前記一の直交軸を中心軸とした楕円面、長円面、円柱面、円錐面、その他、球面以外の回転円弧面の少なくとも一部で構成されたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項1】
遊技球を流下させる遊技領域と、
前記遊技領域に遊技球を発射する発射装置と、
前記発射装置の発射力を調節するための回動シャフトと、
前記回動シャフトを回動操作可能なハンドルとを備えた遊技機において、
前記ハンドルと前記回動シャフトとの間には、それらハンドルと回動シャフトとを連結し、前記回動シャフトの軸回り方向に前記ハンドルと前記回動シャフトとを一体に回動させ、かつ、前記回動シャフトの軸方向に対して直交する一の直交軸回り方向に前記ハンドルの揺動を許容する連結手段を設け、
前記回動シャフトの周りを装飾するシャフト装飾部材と、
前記シャフト装飾部材との間で前記回動シャフトの軸方向で前記ハンドルを挟んだハンドル前面装飾部材と、
前記ハンドルを回動可能とした状態で、前記シャフト装飾部材と前記ハンドル前面装飾部材とを連結固定した装飾部材固定部とを備えたことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記連結手段は、前記ハンドル又は前記回動シャフトの発射力調節用の回動軸の回りを囲む収容体と、その収容体の内部に収容された接合体とからなり、前記収容体の内面と前記接合体の外面の少なくとも一方は、前記一の直交軸を中心軸とした楕円面、長円面、円柱面、円錐面、その他、球面以外の回転円弧面の少なくとも一部で構成されたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2011−458(P2011−458A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−197700(P2010−197700)
【出願日】平成22年9月3日(2010.9.3)
【分割の表示】特願2009−136003(P2009−136003)の分割
【原出願日】平成16年11月30日(2004.11.30)
【出願人】(599104196)株式会社サンセイアールアンドディ (597)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月3日(2010.9.3)
【分割の表示】特願2009−136003(P2009−136003)の分割
【原出願日】平成16年11月30日(2004.11.30)
【出願人】(599104196)株式会社サンセイアールアンドディ (597)
【Fターム(参考)】
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