説明

遊技機

【課題】遊技球通過領域を遊技球が通過したことを遊技機が検出しているか否かを、従来よりも確実に確認することができるようにする。
【解決手段】始動口払い出し可能フラグがオフされているときに、第2の始動入賞口112bを遊技球が通過した場合(普通電動役物駆動指示部312による制御によらずに普通電動役物104が開いているときに、第2の始動入賞口112bを遊技球が通過した場合)に、第1又は第2の電飾部品130a、130bを第1の態様で点灯する。また、大入賞口払い出し可能フラグがオフされているときに、大入賞口113を遊技球が通過した場合(大入賞口開放指示部307による制御によらずに大入賞口扉120が倒伏しているときに、大入賞口113を遊技球が通過した場合)に、第1又は第2の電飾部品130a、130bを第2の態様で点灯する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関し、特に、遊技機の状態を確認するために用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
所謂パチンコ機では、パチンコ機が仕様通りに製作されているか否かを確認するために、出荷検査が行われている。出荷検査の項目として、パチンコ機に設けられた入賞口に遊技球が入賞したときに、正規の数の賞球が行われているかどうかを確認する項目がある。このような検査を行うために、従来は、検査者が、入賞口に遊技球を通し、遊技球を通した入賞口に対応する正規の数の賞球が行われているかどうかを確認するようにしていた(特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−14869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、パチンコ機には、可動役物が開かないと、遊技球が通過しない構成の入賞口が形成されていることがある。このような入賞口に遊技球が入賞したことを検出する場合、前述した従来の技術では、検査者が、可動役物を手動で開けて、遊技球を入賞口に通すようにしていた。
【0005】
しかしながら、不正対策として、例えば、パチンコ機の制御によって可動役物が開かないと、遊技球が入賞口を通過しても、賞球が行われなかったり、図柄の変動表示が行われなかったりするパチンコ機では、前述した従来の技術のように、検査者が可動役物を手動で開けて、遊技球を入賞口に通しても、賞球がなされない。従って、このようなパチンコ機では、出荷検査等において、入賞口に遊技球が入賞したことを検出するスイッチが正常の動作しているか否かを確認することが困難であるという問題点があった。
【0006】
このように、従来の技術では、入賞口等の遊技球通過領域を遊技球が通過したことを遊技機が検出しているか否かを、検査者等が確実に確認できないという問題点があった。
【0007】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、遊技球通過領域を遊技球が通過したことを遊技機が検出しているか否かを、従来よりも確実に確認することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するために、本発明の例示的側面としての遊技機は、遊技盤に発射された遊技球を、前記遊技盤に形成された遊技球通過領域へ案内するために開閉動作する可動役物と、前記可動役物の開閉動作を制御する可動役物制御手段と、前記遊技球通過領域を遊技球が通過したことを検出する検出手段と、前記可動役物制御手段による制御によらずに前記可動役物が開動作したときに、前記遊技球通過領域を遊技球が通過したことが前記検出手段によって検出されると、前記遊技球通過領域を遊技球が通過したことを示す遊技球通過情報を出力する遊技球通過情報出力手段と、前記遊技球通過情報出力手段により出力された遊技球通過情報が入力されると、前記遊技球通過領域を遊技球が通過したことを報知する報知手段とを有し、前記可動役物が開動作しないと、前記遊技盤に発射された遊技球が、その可動役物によって案内される遊技球通過領域を通過しないようにしたことを特徴とする。
【0009】
かかる構成では、遊技機による制御によらずに可動役物が開動作したときに、遊技球通過領域を遊技球が通過すると、遊技球通過領域を遊技球が通過したことを示す遊技球通過信号を出力し、出力した遊技球通過信号が入力されると、遊技球通過領域を遊技球が通過したことを報知する。従って、遊技機の制御によらずに可動役物を開動作させるという不正に対する対策を行っている遊技機であっても、遊技球通過領域を遊技球が通過したことを確実に報知することができる。よって、遊技球通過領域を遊技球が通過したことを遊技機が検出しているか否かを従来よりも確実に確認することができるようになる。
【0010】
また、前記可動役物制御手段による制御によって前記可動役物が開動作したことに基づいて、前記遊技球通過領域を遊技球が通過したことが前記検出手段によって検出されると、遊技球を払い出す払い出し手段を有し、前記払い出し手段は、前記可動役物制御手段による制御によらずに前記可動役物が開動作したことに基づいて、前記遊技球通過領域を遊技球が通過しても、遊技球を払い出さなくてもよい。
【0011】
かかる構成では、遊技機の制御によって可動役物が開動作しないと、遊技球が遊技球通過領域を通過しても、賞球が行われないようにしている遊技機であっても、遊技球通過領域を遊技球が通過したことを確実に報知することができる。
【0012】
また、前記遊技球通過領域は、前記遊技盤に形成された大入賞口を含み、前記可動役物は、前記遊技盤に発射された遊技球を、前記大入賞口へ案内するために開閉動作する大入賞口可動役物を含み、前記払出手段は、前記可動役物制御手段による制御によらずに前記大入賞口可動役物が開動作したときに、前記大入賞口を遊技球が通過したことが前記検出手段によって検出された場合には、遊技球を払い出さなくてもよい。
【0013】
かかる構成では、遊技機の制御によって大入賞口可動役物が開動作しないと、遊技球が大入賞口を通過しても、賞球が行われないようにしている遊技機であっても、大入賞口を遊技球が通過したことを確実に報知することができる。
【0014】
また、前記遊技球通過領域を遊技球が通過したことが前記検出手段によって検出された場合に、図柄の変動表示を開始し、その後、前記変動表示を開始した図柄を停止表示させる図柄表示手段を有し、前記図柄表示手段は、前記可動役物制御手段による制御によらずに前記可動役物が開動作したときに、前記遊技球通過領域を遊技球が通過したことが前記検出手段によって検出された場合には、その遊技球が通過したことに基づく前記図柄の変動表示を行わなくてもよい。
【0015】
かかる構成では、遊技機の制御によって可動役物が開動作しないと、遊技球が遊技球通過領域を通過しても、遊技球の遊技球通過領域への通過に基づく図柄の変動表示を行わないようにしている遊技機であっても、遊技球通過領域を遊技球が通過したことを確実に報知することができる。
【0016】
また、遊技盤に形成された始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて抽選を行う抽選手段を有し、前記遊技球通過領域は、前記始動入賞口を含み、前記可動役物は、前記遊技盤に発射された遊技球を、前記始動入賞口へ案内するために開閉動作する始動入賞口可動役物を含み、前記図柄表示手段は、前記可動役物制御手段による制御によらずに前記始動入賞口可動役物が開動作したときに、前記始動入賞口を遊技球が通過したことが前記検出手段によって検出された場合には、その遊技球の通過による前記図柄の変動表示を行わなくてもよい。
【0017】
かかる構成では、遊技機の制御によって始動入賞口可動役物が開動作しないと、遊技球が始動入賞口を通過しても、遊技球の始動入賞口への通過に基づく図柄の変動表示を行わないようにしている遊技機であっても、始動入賞口を遊技球が通過したことを確実に報知することができる。
【0018】
また、遊技機を識別する遊技機識別情報を出力する遊技機識別情報出力手段を有し、前記報知手段は、前記遊技機識別情報出力手段により出力された遊技機識別情報に応じて、前記遊技球通過領域を遊技球が通過したことを報知する形態を異ならせてもよい。
【0019】
かかる構成では、例えば、外観上は同じ構成であるが、プログラムの内容が異なる遊技機毎に、遊技球通過領域を遊技球が通過したことを報知する形態を異ならせることが可能になる。従って、遊技球通過領域を遊技球が通過したことを報知する形態によって、遊技機に正規のプログラムが組み込まれているかどうかを確認することが可能になる。
【0020】
また、前記遊技球通過領域は、複数あり、前記報知手段は、前記検出手段により検出された遊技球通過領域に応じて、前記遊技球通過領域を遊技球が通過したことを報知する形態を異ならせてもよい。
【0021】
かかる構成では、どの遊技球通過領域を遊技球が通過したのかを、遊技球通過領域を遊技球が通過したことを報知する形態によって、容易に確認することが可能になる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、遊技球通過領域を遊技球が通過したことを遊技機が検出しているか否かを、従来よりも確実に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態を示し、遊技機の外観構成の一例を示す正面図である。
【図2】本発明の実施形態を示し、遊技機のシステム構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態を示し、メイン制御基板の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。
【図4】本発明の実施形態を示し、サブ制御基板の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。
【図5】本発明の実施形態を示し、メイン制御基板における処理動作の一例を示すメインフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態を示し、一般入賞処理の詳細について説明するフローチャートである。
【図7−1】本発明の実施形態を示し、普通図柄作動ゲート通過処理の詳細について説明するフローチャートである。
【図7−2】本発明の実施形態を示し、図7−1に続くフローチャートである。
【図8−1】本発明の実施形態を示し、始動入賞処理の詳細について説明するフローチャートである。
【図8−2】本発明の実施形態を示し、図8−1に続くフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態を示し、特別遊技実行処理の詳細について説明するフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態を示し、サブ制御基板における処理動作の一例を示すメインフローチャートである。
【実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照しながら、本発明の第1の実施形態を詳細に説明する。本実施形態では、遊技機の一例としてパチンコ機を例に挙げて説明する。
【0025】
(遊技機100)
図1は、本実施形態の遊技機の外観構成の一例を示す正面図である。
【0026】
図1において、遊技機(パチンコ機)100は、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)と、遊技盤を支持固定する遊技機枠とを備えて構成される。
【0027】
遊技盤には、複数の釘101、風車102a、102b、普通図柄作動ゲート103、普通電動役物104、センター飾り部品105、特別図柄表示装置106、装飾図柄表示装置107、普通図柄表示装置108、コップ型案内部品119、外レール110、及び内レール109などが遊技部品として設けられている。また、遊技盤には、一般入賞口111、第1及び第2の始動入賞口112a、112b、大入賞口113、及びアウト口114が形成されている。尚、以下の説明では、第1及び第2の始動入賞口112a、112bを必要に応じて、始動入賞口112と総称する。
【0028】
内レール109と外レール110は、発射された遊技球を、遊技領域115へ案内するためのものである。
【0029】
釘101や、風車102a,102bは、遊技領域115の所定の位置に設けられており、例えば、遊技領域115に入って図1の上から下に向けて移動する遊技球の動きを不規則にしたり、一般入賞口111、始動入賞口112、及び大入賞口113への遊技球の入賞や、普通図柄作動ゲート103への遊技球の通過を調整したりする。
【0030】
特別図柄表示装置106は、内レール109の側方に設けられており、例えば、特別図柄を表示する7セグメントLED116と、遊技球の始動入賞口112への入賞数を表示する4つのLED117とを備えて構成されている。ここで、特別図柄とは、遊技球の始動入賞口112への入賞を契機として行われる抽選の結果に応じて、「大当たり」を発生させるか否かを示すための図柄である。
【0031】
本実施形態では、遊技球の始動入賞口112への入賞に基づいて、7セグメントLED116を発光させて、「大当たり」に対応する特別図柄である「0」〜「7」の何れかと、「ハズレ」に対応する特別図柄である「−」とを変動表示させた後に、これらの特別図柄のうちの1つを停止表示させるようにしている。
【0032】
また、遊技球の始動入賞口112への入賞に基づく抽選結果の保留数を表示する4つのLED117は、始動入賞口112に遊技球が入賞する度に順次発光し、また、特別図柄の変動表示を開始する際に順次消灯する。すなわち、前記保留数の上限値に対応する4つのLED117の発光数により、遊技球の始動入賞口112への入賞に基づく抽選結果の現在の保留数を遊技者に報知する。このように、本実施形態では、遊技球の始動入賞口112への入賞に基づく抽選結果の保留数の上限値を4つとしている。そして、この保留数が4つである場合に始動入賞口112に遊技球が入賞した場合には、その遊技球の入賞に基づく抽選を行わずに、始動入賞口112への入賞に対応する数の賞球のみを行うようにしている。
【0033】
装飾図柄表示装置107は、遊技者に視認されやすいように、遊技領域115のほぼ中央位置に設けられており、例えば、装飾図柄などの演出画像を表示する液晶表示装置を備えて構成されている。この装飾図柄表示装置107は、横一列に表示される3つの装飾図柄を、装飾図柄表示装置107の表示画面118内の装飾図柄表示領域118a〜118cに表示する。ここで、装飾図柄とは、前記抽選の結果を視覚的に演出するための図柄である。
【0034】
本実施形態では、装飾図柄表示領域118a〜118cに、装飾図柄として、例えば「0」〜「9」、及び「A」〜「F」を、「0」、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」、「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」の順番で、図1の上から下に向けて変動表示させた後に、「0」〜「9」、及び「A」〜「F」の何れか1つを装飾図柄表示領域118a〜118cに停止表示させるようにしている。そして、装飾図柄表示領域118a〜118cに、特定の装飾図柄の組み合わせが停止表示した場合に、「大当たり」としている。一方、装飾図柄表示領域118a〜118cに停止表示された装飾図柄の組み合わせが、前記特定の装飾図柄の組み合わせの何れにも該当しない場合には、「ハズレ」としている。
【0035】
尚、本実施形態では、特別図柄表示装置106に停止表示される特別図柄と、装飾図柄表示装置107に停止表示される装飾図柄とが意味する内容を一致させるようにしている。例えば、特別図柄表示装置106に停止表示される特別図柄が「大当たり」を示すものであるならば、装飾図柄表示装置107に停止表示される装飾図柄も「大当たり」を示すものになるようにしている(すなわち、前記特定の装飾図柄の組み合わせになるようにしている)。
【0036】
以上のように、本実施形態では、特別図柄と装飾図柄とを連動して表示させるようにして、遊技の結果を表示する際に、矛盾が生じないようにしている。
【0037】
また、装飾図柄表示装置107は、装飾図柄だけでなく、装飾図柄の背景となる背景画像や、大当たりの期待感を遊技者に与えるようにするためのキャラクタ画像などの付随画像も演出画像として表示する。付随画像としては静止画像及び動画像の一方、または双方(例えば、静止した背景画像内でキャラクタ画像が変動する場合など)が表示可能である。具体的に、装飾図柄表示装置107は、装飾図柄表示領域118a〜118cに装飾図柄を変動表示させるとともに、背景画像やキャラクタ画像(双方の場合もある)などの付随画像を表示させる。その後、装飾図柄表示領域118a、118cに同じ装飾図柄を停止表示させ、いわゆるリーチ状態を形成した場合、リーチ状態時のために用意された付随画像に切り換えて、「大当たり」への期待感を遊技者に与えた後に、変動中の残りの装飾図柄を装飾図柄表示領域118bに停止表示させる。このように、装飾図柄表示装置107は、「大当たり」への期待感を遊技者に与えられるように、様々な表示(演出)を行う。更に、後述するように本実施形態では、遊技者による操作スイッチ132の操作に基づいて、装飾図柄表示装置107に表示されている演出画像の表示パターンを変更するようにして、1遊技(1回の図柄変動期間)中に複数の表示パターンで演出画像を表示することができるようにしている。
【0038】
装飾図柄表示装置107の下方には、普通電動役物104が設けられている。この普通電動役物104は、第2の始動入賞口112bへ遊技球を案内するために開閉動作する。
【0039】
普通電動役物104の直上には、コップ型案内部品119が設けられている。コップ型案内部品119内に入ると、遊技球は第1の始動入賞口112aを通過する。
【0040】
尚、普通電動役物104が閉鎖しているときは、その入口がコップ型案内部品119によって遮蔽されている。従って、普通電動役物104が閉鎖しているときには遊技球が普通電動役物104内に入らない。普通電動役物104が開放状態となったときにはじめて遊技球が普通電動役物104内に入る(すなわち、遊技球が第2の始動入賞口112bを通過する)。
【0041】
この普通電動役物104の下方には、大入賞口113が形成されている。この大入賞口113は、「大当たり」となり、特別遊技に移行した場合に、大入賞口扉120が倒伏して開放する。本実施形態では、特別遊技において、最大15回の単位遊技が実行されるようにしている。具体的に説明すると、単位遊技を行っている最中に、大入賞口113に形成されている特定領域(いわゆるVゾーン)121を、遊技球が通過すると、次の単位遊技に移行することが可能になるようにして、最大15回の単位遊技が実行されるようにしている。尚、本実施形態では、大入賞口113に特定領域121を形成するようにしたが、必ずしも特定領域121を形成する必要はない。この場合には、特別遊技に移行すると、15回の単位遊技を実行することが保証されることになる。
【0042】
センター飾り部品105は、半透明の部分を含む成形品であり、装飾図柄表示装置107の周囲に設けられている。このセンター飾り部品105は、装飾図柄表示装置107を保護したり、遊技機100を装飾したりするなどの役割を果たす。また、図1に示した遊技機100においては、センター飾り部品105の上部に形成されたスルー部105aに入った遊技球が、センター飾り部品105内を経由して、センター飾り部品105の下部に形成されたステージ105bまで移動するような流路が形成されるようにしている。
【0043】
普通図柄作動ゲート103は、普通電動役物104と内レール109との間に設けられており、例えば、普通図柄作動ゲート103内を遊技球が上から下へ向けて通過することが可能なように構成されている。
【0044】
普通図柄表示装置108は、普通電動役物104を介して普通図柄作動ゲート103と対向する位置に設けられており、例えば、普通図柄を表示する7セグメントLED122と、遊技球の普通図柄作動ゲート103への通過数を表示する4つのLED123とを備えて構成されている。ここで、普通図柄とは、遊技球の普通図柄作動ゲート103への通過を契機として行われる抽選の結果に応じて、普通電動役物104を開放させるか否かを示すための図柄である。
【0045】
普通図柄表示装置108は、遊技球の普通図柄作動ゲート103への通過に基づいて、7セグメントLED122を発光させて、普通図柄として例えば「7」及び「−」を交互に変動表示させた後に、「7」又は「−」の何れかを停止表示させる。そして、「7」が停止表示された場合に、「当たり」とし、普通電動役物104を開放させる。一方、「−」が停止表示された場合には、「ハズレ」とし、普通電動役物104を開放させない。
【0046】
また、遊技球の普通図柄作動ゲート103への通過数を表示する4つのLED123は、普通図柄作動ゲート103を遊技球が通過する度に順次発光し、また、普通図柄の変動表示を開始する際に順次消灯する。すなわち、4つのLED123の発光数により、普通図柄作動ゲート103の通過数を遊技者に報知する。
【0047】
一般入賞口111は、普通図柄作動ゲート103と、内レール109との間に設けられており、この一般入賞口111を遊技球が通過すると、所定数の遊技球が払い出される。
【0048】
アウト口114は、遊技領域115の最下部に設けられており、始動入賞口112、一般入賞口111、及び大入賞口113の何れにも通過しなかった遊技球を回収する。尚、回収された遊技球は、遊技機100の外部に放出される。
【0049】
遊技機枠は、外枠124、前枠125、透明板126、扉127、及び球皿ユニット128を備えている。
【0050】
外枠124は、開口部分を有し、遊技機100を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠125は、外枠124の開口部分に整合する枠体であり、ヒンジ機構などにより、外枠124へ開閉自在となるように取り付けられる。
【0051】
また、前枠125は、遊技球を発射させるための機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構や、遊技球を誘導又は回収するための機構などを有する。さらに、前枠125の周縁部には、遊技の状態に応じて点灯する遊技効果ランプなどの第1〜第4の電飾部品130a〜130dが設けられている。尚、以下の説明では、第1〜第4の電飾部品130a〜130dを、必要に応じて、電飾部品130と総称する。
【0052】
透明板126は、遊技盤を保護するためのものであり、例えば透明なガラス板である。遊技者は、この透明板126を介して、遊技盤の遊技領域115を透視しながら遊技を行う。
【0053】
扉127は、透明板126を支持するためのものであり、ヒンジ機構などにより、前枠125へ開閉自在となるように取り付けられる。
【0054】
球皿ユニット128は、前枠125の下方に設けられており、遊技球(貸球及び賞球)を一定量貯留する球皿128a、遊技球を貯留するための機構、前記遊技球を発射させるための機構に遊技球を送り出すための機構、貯留中の遊技球を出球収容箱(いわゆるドル箱)に抜き出すための球抜き機構、発射ハンドル131、及び操作スイッチ132などを有する。
【0055】
操作スイッチ132は、例えば、装飾図柄表示装置107に表示される演出画像に基づく操作を遊技者が行うためのものである。
【0056】
尚、本実施形態の遊技機100では、球皿ユニット128に設けられている前記球抜き機構として、押しボタン式のものを採用している。具体的に説明すると、弾抜きボタン128bが遊技者により押されると、球皿128aの底面の一部が開口し、球皿128aに貯留中の遊技球が外部に放出されるようにしている。
【0057】
発射ハンドル131は、遊技球を遊技領域115に向けて発射させる際に遊技者により操作される。遊技者が発射ハンドル131を回動操作すると、回動角度に応じた速度で、遊技球が、内レール109及び外レール110により案内されて遊技領域115に向けて発射される。
【0058】
また、球抜きボタン128bの両側方には、効果音を再生出力するスピーカ133が設けられている。
【0059】
(規定遊技の概要)
ここで、遊技機100における規定遊技の概要について説明する。
【0060】
まず、貸し出された遊技球(貸球)が球皿128aに置かれた状態で、遊技者が、発射ハンドル131を、図1に向かって時計回りの方向に回すと、遊技球が、遊技領域115に向けて発射される。遊技領域115に入った遊技球は、遊技領域115に形成されている釘101や風車102などに衝突して、不規則な動きをしながら、遊技領域115内を上から下に向けて移動する。
【0061】
そして、遊技球が、始動入賞口112を通過(入賞)すると、所定数の賞球(本実施形態では4個の賞球)が球皿128aに払い出されるとともに、特別図柄表示装置106と装飾図柄表示装置107が、図柄の変動表示を開始する。その後、特別図柄表示装置106に所定の特別図柄が停止表示するとともに、装飾図柄表示装置107に所定の装飾図柄の組み合わせ(例えば同じ装飾図柄)が停止表示すると、「大当たり」となり、通常遊技から特別遊技に遊技が移行する。
【0062】
特別遊技では、大入賞口扉120が倒伏して、大入賞口113が開放する。この開放した大入賞口113を遊技球が通過(入賞)する度に、所定数の賞球(本実施形態では15個の賞球)が払い出される。そして、本実施形態では、大入賞口113が29.5秒開放するか、又は大入賞口113に特定個数の遊技球が通過(入賞)するかの何れかの状態になると、大入賞口扉120が起立して、大入賞口113が閉鎖する。尚、以下の説明では、前記特定個数が10個の場合、すなわち、大入賞口113が29.5秒開放するか、又は大入賞口113に10個の遊技球が通過(入賞)するかの何れかの状態になると、大入賞口扉120を起立させるようにする場合を例に挙げて説明する。
【0063】
尚、以上のようにして大入賞口113が開放している間に、大入賞口113内に形成されている特定領域(いわゆるVゾーン)に遊技球が通過した場合には、大入賞口113が再度開放する。本実施形態では、このような大入賞口113の開閉動作が最大15回行われるようにしている。すなわち、前述したように、特別遊技においては、単位遊技が最大15回行われるようにしている。
【0064】
このように、特別遊技が実行されると、短期間で多量の賞球が払い出され、遊技者に大きなメリットを与えることができる。
【0065】
また、遊技球が、普通図柄作動ゲート103を通過すると、普通図柄表示装置108(7セグメントLED122)が普通図柄の変動表示を開始する。その後、普通図柄表示装置108(7セグメントLED122)に所定の普通図柄(本実施形態では「7」)が停止表示すると、普通電動役物104が開閉動作を行う。普通電動役物104が開放すると、遊技球が第2の始動入賞口112bを通過(入賞)することが可能になる。
【0066】
本実施形態では、特別遊技の実行後に、「確変モード」及び「時短モード」の何れかのモードに移行するようにしている。
【0067】
ここで、「確変モード」とは、「大当たり」して、特別遊技が実行された後に、「通常モード」よりも「大当たり」になる確率が高くなる状態を形成するようにするモードである。また、この「確変モード」では、特別遊技の実行後、次の特別遊技が開始するまでの間、普通電動役物104の動作を「通常モード」のときと異ならせて、始動入賞口112を遊技球が通過(入賞)しやすい状態を形成するようにもしている。
【0068】
一方、「時短モード」とは、「大当たり」して、特別遊技が実行された後、例えば100回の特別図柄変動に関する遊技が実行されるまで、普通電動役物104の動作を「通常モード」と異ならせて、遊技球が始動入賞口112に入賞しやすい状態を形成し、前記所定の回数の遊技が実行されると「通常モード」に戻るモードをいう。
【0069】
これら「確変モード」及び「時短モード」では、特別図柄及び装飾図柄の変動表示時間が「通常モード」よりも短くなるようにしている。
【0070】
以上のように、特別遊技の実行後に「確変モード」に移行した場合には、次の特別遊技が開始するまで、持ち球を可及的に減らさないようにすることができる。また、「時短モード」に移行した場合でも、特別遊技の実行後、暫くの間は、持ち球を可及的に減らさないようにすることができる。
【0071】
尚、遊技球が、一般入賞口111を通過(入賞)すると、所定数の賞球(本実施形態では4個の賞球)が球皿128aに払い出される。また、遊技球が何れの入賞口にも入賞しなかった場合には、遊技球は、アウト口114に流入する。本実施形態の遊技機100では、遊技機100の制御によらずに普通電動役物104が開き、遊技球が第2の始動入賞口112bを通過した場合や、遊技機100の制御によらずに大入賞口扉120が倒伏し、遊技球が大入賞口113を通過した場合には、その遊技球の通過に伴う作動を実行しないようにしている。具体的に、遊技機100の制御によらずに普通電動役物104が開き、遊技球が第2の始動入賞口112bを通過した場合には、賞球や、図柄の変動・停止表示等を行わないようにする。また、遊技機100の制御によらずに大入賞口扉120が倒伏し、遊技球が大入賞口113を通過した場合には、賞球等を行わないようにする。尚、遊技機100の制御によらずに普通電動役物104が開いたり、大入賞口扉120が倒伏したりすることは、例えば、遊技機100の出荷検査のときに検査者が行う操作や、遊技者による不正の操作によって起こり得る。
【0072】
また、以下の説明では、遊技機100の制御によらずに普通電動役物104が開き、遊技球が第2の始動入賞口112bを通過したことを、必要に応じて、遊技球が第2の始動入賞口112bを払い出し不能な状態で通過したと称する。さらに、遊技機100の制御によらずに大入賞口扉120が倒伏し、遊技球が大入賞口113を通過したことを、必要に応じて、遊技球が大入賞口113を払い出し不能な状態で通過したと称する。
【0073】
(システム構成)
次に、遊技機100の内部構成等のシステム構成について説明する。図2は、遊技機100のシステム構成の一例を示すブロック図である。
【0074】
遊技機100の筐体内部には、メイン制御基板201、並びにこのメイン制御基板201に接続されたサブ制御基板202、入賞口基板203、LED駆動基板204、発射制御基板205、払出制御基板206、受電基板207、及び電飾基板208などが配置されている。
【0075】
(メイン制御基板201)
メイン制御基板201には、メインCPU201a、ROM201b、RAM201c、及びインターフェース回路(I/F回路)201dが設けられており、これらはバス201eを介して互いに接続されている。
【0076】
メインCPU201aは、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。そして、メインCPU201aは、ROM201bに記憶されているプログラム及びデータなどを読み出し、これらに基づいて遊技機100全体の制御を行う。
【0077】
ROM201bには、メインCPU201aが、後述する図5〜図9に示す処理、及びその他の遊技の制御を行うのに必要なプログラム及びデータなどが記憶されている。また、RAM201cは、メインCPU201aが各種の制御を行うときのワークエリアなどとして用いられ、データなどを一時的に記憶する。
【0078】
I/F回路201dは、メイン制御基板201と、サブ制御基板202、入賞口基板203、LED駆動基板204、発射制御基板205、及び払出制御基板206との間で行われる信号の送受信の際に、タイミングの制御等を行う。ただし、メイン制御基板201とサブ制御基板202との間では、メイン制御基板201からサブ制御基板202への信号の送信は行われるが、サブ制御基板202からメイン制御基板201への信号の送信は行われない。即ち、一方向の送信のみが可能となっている。
【0079】
また、I/F回路201dは、遊技機100の筐体内部に配置されている電源装置209から、受電基板207を介して所定の電力の供給を受ける。この電力によりメイン制御基板201は後述する各種の処理を行うことが可能になる。
【0080】
(サブ制御基板202)
サブ制御基板202には、サブCPU202a、ROM202b、RAM202c、画像制御プロセッサ202d、画像データROM202e、ビデオRAM202f、音源回路202g、アンプ202h、及びインターフェース回路(I/F回路)202iが設けられている。サブCPU202a、ROM202b、RAM202c、画像制御プロセッサ202d、音源回路202g、及びI/F回路202iは、バス202jを介して互いに接続されている。また、画像データROM202e及びビデオRAM202fは、画像制御プロセッサ202dに接続されており、アンプ202hは、音源回路202gに接続されている。さらに、I/F回路202iには、受電基板207、電飾基板208、及び操作スイッチ132が接続されている。
【0081】
サブCPU202aは、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。そして、サブCPU202aは、ROM202bに記憶されているプログラム及びデータ等を読み出し、サブ制御基板202全体の制御、特に遊技者に対する演出の制御を行う。
【0082】
ROM202bには、サブCPU202aが、後述する図10に示す処理、及びその他の遊技中の演出を実行するのに必要なプログラムや、種々のデータが記憶されている。また、RAM202cは、サブCPU202aが各種の制御を行うときのワークエリアなどとして用いられ、データなどを一時的に記憶する。
【0083】
尚、ROM202b及びRAM202cとしては、それぞれメイン制御基板201に設けられたROM201b及びRAM201cと同一のものを用いてもよいが、これらよりも容量の大きいものを用いるのが好ましい。
【0084】
I/F回路202iは、メイン制御基板201からの信号の受信の際に、タイミングの制御などを行う。また、I/F回路202iは、操作スイッチ132の操作を検出し、その検出信号をサブCPU202aに送信する。これにより、サブCPU202aは、操作スイッチ132の操作内容などを認識することができる。
【0085】
装飾図柄表示装置107は、液晶表示装置を備えて構成され、画像制御プロセッサ202dに接続されている。画像データROM202eには、装飾図柄表示装置107に表示されるキャラクタ、文字、及び背景などの画像データが記憶されている。
【0086】
また、ビデオRAM202fは、装飾図柄表示装置107に表示しようとする画像を、画像制御プロセッサ202dが作成するときに用いられるメモリである。画像データROM202eから読み出された画像データは、ビデオRAM202fに展開され、展開された画像データに基づく画像が、装飾図柄表示装置107に表示される。尚、液晶表示装置の代わりに、例えばプラズマディスプレイなどを用いて装飾図柄表示装置107を構成するようにしてもよいということは言うまでもない。
【0087】
音源回路202gは、遊技の演出に応じた音声信号を生成するためのものであり、アンプ202hに接続されている。音源回路202gで生成された音声信号に基づく音声は、アンプ202hで増幅され、スピーカ133から出力される。
【0088】
さらに、本実施形態では、演出用周辺機器として、スピーカ133の他に、遊技の状態に応じて点灯又は消灯する電飾部品130が設けられている。電飾部品130としては、例えば、リーチ状態が形成された場合に点灯する電飾部品(LED)、特別遊技の実行中に点灯する電飾部品(LED)、賞球時に点灯する電飾部品(LED)などが挙げられる。
【0089】
尚、これらの演出用周辺機器は、遊技に直接関係しない周辺機器であって、遊技中の演出の出力を行うものであり、サブ制御基板202によってのみ制御され、メイン制御基板201によっては制御されない。
【0090】
また、前述したように、メイン制御基板201からサブ制御基板202への信号の送信は行われるが、サブ制御基板202からメイン制御基板201への信号の送信は行われない。また、I/F回路202iは、遊技機100の筐体内部に配置されている電源装置209から、受電基板207を介して所定の電力の供給を受ける。この電力によりサブ制御基板202は後述する各種の処理を行うことが可能になる。
【0091】
(電飾基板208)
電飾基板208には、前述した電飾部品130が接続されており、遊技機100の筐体内部に配置されている電源装置209から供給された電力を、電飾部品に出力する。これにより、電飾部品130は、点灯又は消灯を行う。
【0092】
(入賞口基板203)
入賞口基板203には、第1の始動入賞口112aへの遊技球の通過を検出する第1の始動入賞口スイッチ221と、第2の始動入賞口112bへの遊技球の通過を検出する第2の始動入賞口スイッチ210と、普通図柄作動ゲート114への遊技球の通過を検出する普通図柄作動ゲートスイッチ211と、一般入賞口111への遊技球の通過を検出する一般入賞口スイッチ212と、大入賞口113への遊技球の通過を検出する大入賞口スイッチ213と、大入賞口113内に形成されている特定領域121への遊技球の通過を検出する特定領域検出スイッチ214とが接続されている。
【0093】
入賞口基板203は、これら第1及び第2の始動入賞口スイッチ221、210、普通図柄作動ゲートスイッチ211、一般入賞口スイッチ212、大入賞口スイッチ213、及び特定領域検出スイッチ214から送信された信号に基づいて、遊技球がどの領域を通過したのかを識別し、識別した結果を示す遊技球通過信号をメイン制御基板201に送信する。
【0094】
さらに、入賞口基板203には、普通電動役物104を開放させるための普通電動役物ソレノイド215と、大入賞口113を開放させるための大入賞口ソレノイド216と、大入賞口113内での遊技球の動きを制御するための特定領域ソレノイド217とが接続されている。具体的に、特定領域ソレノイド217は、特定領域検出スイッチ214により特定領域121への遊技球の通過が検出されるまでは特定領域への遊技球の通過が容易になる状態にし、特定領域121への遊技球の通過が検出されると特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態を解除する。
【0095】
入賞口基板203は、メイン制御基板201から普通電動役物開放指示信号を入力すると、普通電動役物104を駆動させるための電流を普通電動役物ソレノイド215に出力する。これにより、普通電動役物104が開閉動作を行う。
【0096】
また、入賞口基板203は、メイン制御基板201から大入賞口開放指示信号を入力すると、大入賞口扉120を駆動させるための電流を大入賞口ソレノイド216に出力する。これにより、大入賞口113が開放する。一方、メイン制御基板201から大入賞口閉鎖指示信号を入力すると、大入賞口扉120を駆動させるための電流の出力を中止する。これにより、大入賞口113が閉鎖する。
【0097】
さらに、特定領域に遊技球が通過することにより、特別遊技が次の単位遊技に移行することが確定し、メイン制御基板201から特定領域制御指示信号を入力すると、入賞口基板203は、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態を解除するための電流を特定領域ソレノイド217に出力する。尚、前述したように、本実施形態では、1回の特別遊技において、最大15回の単位遊技が継続するようにしている。
【0098】
(LED駆動基板204)
LED駆動基板204には、特別図柄表示装置106及び普通図柄表示装置108が接続されている。LED駆動基板204は、後述するようにしてメイン制御基板201から特別図柄表示指示信号を入力すると、その特別図柄表示指示信号に基づいて、特別図柄表示装置106に配設されている7セグメントLED116や、入賞数を表示する4つのLED117を発光させる。また、LED駆動基板204は、メイン制御基板201から普通図柄表示指示信号を入力すると、その普通図柄表示指示信号に基づいて、普通図柄表示装置108に配設されている7セグメントLED122や、ゲート通過数を表示する4つのLED123を発光させる。
【0099】
(発射制御基板205)
発射制御基板205には、遊技球を遊技領域115中に発射するための発射ハンドル131に接続されている。発射制御基板205は、発射ハンドル131が遊技者により操作されたことを検出し、検出した結果を示す発射操作検出信号をメイン制御基板201に送信する。これにより、メイン制御基板201は、発射ハンドル131が操作されたことを認識する。
【0100】
そして、メイン制御基板201は、球皿128aに遊技球が一定量以上貯留していない場合に発射許可信号を発射制御基板205に送信する。そうすると、発射制御基板205は、遊技球が遊技領域115に向けて発射されるように発射ハンドル131を制御する。
【0101】
一方、球皿128aに遊技球が一定量以上貯留している場合には、メイン制御基板201は、発射不許可信号を発射制御基板205に送信する。これにより、発射制御基板205は、遊技球が遊技領域115に向けて発射されないように発射ハンドル131を制御する。
【0102】
(払出制御基板206)
払出制御基板206は、後述するようにしてメイン制御基板201から送信された賞球数信号を受信すると、その賞球数信号に応じた数の賞球(遊技球)が球皿128aに払い出されるように、遊技機100の内部に配設されている払出装置218を制御する。これにより、払出装置218は、入賞に応じた賞球(遊技球)を払い出す。
【0103】
尚、入賞口基板203、LED駆動基板204、発射制御基板205、及び払出制御基板206は、受電基板207を介して電源装置209から供給された電力に基づいて動作する。
【0104】
(受電基板207)
受電基板207は、遊技機100の内部に配置されている電源スイッチ219がオンされると、電源装置209から電力の供給を受け、その電力を、前述したように、メイン制御基板201、サブ制御基板202、入賞口基板203、LED駆動基板204、発射制御基板205、払出制御基板206、及び装飾基板208に分配する。
【0105】
次に、メイン制御基板201の機能的な構成について説明する。図3は、メイン制御基板201の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0106】
(入賞制御部301)
入賞制御部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が何れの領域を通過したのかを判定する。具体的に説明すると、入賞制御部301は、前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が、第1の始動入賞口112a、第2の始動入賞口112b、普通図柄作動ゲート103、一般入賞口111、大入賞口113、及び特定領域121の何れを通過したのかを判定する。
【0107】
ここで、第2の始動入賞口112bを遊技球が通過したと判定した場合、入賞制御部301は、フラグ記憶部302に記憶されている始動口払い出し可能フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、フラグ記憶部302に記憶されている始動口払い出し可能フラグがオンされている場合に、第2の始動入賞口112bを遊技球が通過したことに基づく遊技球の払い出し(賞球)と、特別図柄及び装飾図柄の変動・停止表示とを許可する。一方、フラグ記憶部302に記憶されている始動口払い出し可能フラグがオンされていない場合(オフされている場合)、入賞制御部301は、後述する普通電動役物駆動指示部312の制御によらずに普通電動役物104が開いたことにより遊技球が第2の始動入賞口112bを通過したと判定し、そのことを示す始動口不正通過信号を演出コマンド生成部313に出力する。この場合、入賞制御部301は、第2の始動入賞口112bを遊技球が通過したことに基づく遊技球の払い出し(賞球)と、特別図柄及び装飾図柄の変動・停止表示とを許可しない。
【0108】
また、大入賞口113を遊技球が通過したと判定した場合、入賞制御部301は、フラグ記憶部302に記憶されている大入賞口払い出し可能フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、フラグ記憶部302に記憶されている大入賞口払い出し可能フラグがオンされている場合、入賞制御部301は、大入賞口113を遊技球が通過したことに基づく遊技球の払い出し(賞球)を許可する。一方、フラグ記憶部302に記憶されている大入賞口払い出し可能フラグがオンされていない場合(オフされている場合)、入賞制御部301は、後述する大入賞口開放指示部307の制御によらずに大入賞口扉120が倒伏したことにより遊技球が大入賞口113を通過したと判定し、そのことを示す大入賞口不正通過信号を演出コマンド生成部313に出力する。この場合、入賞制御部301は、大入賞口113を遊技球が通過したことに基づく遊技球の払い出し(賞球)を許可しない。
【0109】
入賞制御部301は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。また、フラグ記憶部302は、メイン制御基板201に設けられているRAM201cを用いることにより実現される。
【0110】
(払出指示部303)
払出指示部303は、入賞制御部301により判定された結果に基づいて、賞球数を示す前記賞球数信号を払出制御基板206に送信する。具体的に説明すると、本実施形態では、遊技球が第1の始動入賞口112aを通過したと入賞制御部301が判定すると、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す前記賞球数信号を払出制御基板206に送信するようにしている。
【0111】
また、遊技球が一般入賞口111を通過したと入賞制御部301が判定すると、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す前記賞球数信号を払出制御基板206に送信する。
【0112】
さらに、第2の始動入賞口112bを遊技球が通過したことに基づく遊技球の払い出しが、入賞制御部301によって許可されると、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す前記賞球数信号を払出制御基板206に送信する。すなわち、普通電動役物駆動指示部312の制御によって普通電動役物104が開いたことにより遊技球が第2の始動入賞口112bを通過した場合に、払出指示部303は、遊技球が第2の始動入賞口112bを通過したことに基づく遊技球の払い出しを払出制御基板206に指示する。
【0113】
また、大入賞口113を遊技球が通過したことに基づく遊技球の払い出しが、入賞制御部301によって許可されると、払出指示部303は、賞球数が「15」であることを示す前記賞球数信号を払出制御基板206に送信する。すなわち、大入賞口開放指示部307の制御によって大入賞口扉120が倒伏したことにより遊技球が大入賞口113を通過した場合に、払出指示部303は、遊技球が大入賞口113を通過したことに基づく遊技球の払い出しを払出制御基板206に指示する。
【0114】
これにより、払出制御基板206は、前記賞球数信号に示されている賞球数に応じた払い出しがなされるように、払出装置218を制御する。
【0115】
払出指示部303は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0116】
(特別図柄抽選部304)
特別図柄抽選部304は、遊技球が第1の始動入賞口112aを通過したと、入賞制御部301が判定した場合と、第2の始動入賞口112bを遊技球が通過したことに基づく特別図柄の変動・停止表示が、入賞制御部301によって許可された場合に、例えば「0」〜「65535」までの範囲の乱数、すなわち特別図柄の当否に係る乱数を発生して取得する。更に特別図柄抽選部304は、特別図柄の当否に係る乱数の取得と同時に、例えば「0」〜「255」までの範囲の2種類の乱数、すなわち特別図柄決定用の乱数及び特別図柄変動パターン決定用の乱数を発生して取得する。以下、特別図柄の当否に係る乱数、特別図柄決定用の乱数及び特別図柄変動パターン決定用の乱数からなる3個の乱数を「一組の乱数」と称する。そして、例えばRAM202c内の特別図柄用乱数記憶領域に、「一組の乱数」が一つも記憶されていない場合には、その取得した「一組の乱数」を、当選判定部305に出力する。
【0117】
一方、前記特別図柄用乱数記憶領域に、「一組の乱数」が記憶されている場合には、取得した「一組の乱数」を、前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶させる。本実施形態では、この特別図柄抽選部304で取得した「一組の乱数」を、前記特別図柄用乱数記憶領域に、最大4個まで記憶でき、且つこの「一組の乱数」の記憶順が識別できるようにしている。そして、特別図柄抽選部304は、前記特別図柄用乱数記憶領域に最も早く記憶された「一組の乱数」を、当選判定部305に出力するとともに、出力した「一組の乱数」を前記特別図柄用乱数記憶領域から削除する。
【0118】
特別図柄抽選部304は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a、ROM201b、及びRAM202cを用いることにより実現される。
【0119】
(当選判定部305)
当選判定部305は、先ず特別図柄抽選部304により出力された「一組の乱数」のうち、特別図柄の当否に係る乱数の値に基づいて、特別図柄抽選部304による抽選の結果が「大当たり」又は「ハズレ」の何れに該当するのかを判定する。続いて、当選判定部305は、「大当たり」に該当する場合には、「一組の乱数」のうち、特別図柄決定用の乱数の値が、「確変モード」へ移行することを示す当選領域に属するのか、それとも「時短モード」へ移行することを示す当選領域に属するのかに基づいて、特別遊技を実行した後に「確変モード」及び「時短モード」の何れのモード(遊技状態)に移行するのかを判断する。そして、「大当たり」に該当する場合には、フラグ記憶部302に記憶されているボーナスフラグをオンする。また、「確変モード」に移行する場合には、フラグ記憶部302に記憶されている確変フラグをオンする。一方、「時短モード」に移行する場合には、フラグ記憶部302に記憶されている時短フラグをオンする。
【0120】
更に、当選判定部305は、「一組の乱数」のうち、特別図柄変動パターン決定用の乱数の値に基づいて、特別図柄の変動パターンが何れに該当するのかを判定する。特別図柄の変動パターンの特別図柄変動表示時間としては、例えば5秒、10秒、20秒、30秒、40秒が規定されている。各変動パターンは、「ハズレ」に相当する「−」または「当たり」に相当する「0」〜「7」が予め規定された確率にそれぞれ規定されている。
【0121】
また、本実施形態では、「確変モード」に移行している場合と、その他の場合(「時短モード」に移行している場合、及び「通常モード」を行っている場合)とで異なる抽選テーブルを用いて、前述した「大当たり」又は「ハズレ」の何れに該当するのかの判定を行うようにしている。
【0122】
具体的に説明すると、本実施形態では、「確変モード」に移行している場合に使用する確変用抽選テーブルと、「時短モード」に移行している場合、及び「通常モード」で遊技を行っている場合に使用する通常用抽選テーブルとの2つの抽選テーブルが設けられている。
【0123】
そして、「確変モード」に移行している場合の方が、「時短モード」に移行している場合、及び「通常モード」で遊技を行っている場合よりも、「大当たり」になる確率が高くなるように、前記2つの抽選テーブルの内容が設定されている。
【0124】
尚、当選判定部305は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0125】
(特別図柄表示指示部306)
特別図柄表示指示部306は、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態に基づいて、特別図柄表示装置106における特別図柄変動表示時間を決定するとともに、当選判定部305により判定された結果に基づいて、特別図柄表示装置106に停止表示させる特別図柄を決定する。
【0126】
本実施形態では、確変フラグ又は時短フラグがオンされている場合の方が(前記「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が)、そうでない場合よりも(前記「通常モード」で遊技を行っている場合よりも)、特別図柄変動表示時間を格段に短くするようにしている。
【0127】
ここで、前述したように、「大当たり」に該当した場合には、「0,1,2,3,4,5,6,7」のいずれか1つを特別図柄表示装置106に停止表示させる特別図柄として決定する。一方、「ハズレ」に該当した場合には、「−」を特別図柄表示装置106に停止表示させる特別図柄として決定する。
【0128】
そして、特別図柄表示指示部306は、このようにして決定した停止図柄や、特別図柄変動表示時間などに基づく表示パターンを形成し、この表示パターンを示す前記特別図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、特別図柄表示装置106における特別図柄表示部位116は、前記特別図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った表示を行う。
【0129】
特別図柄表示指示部306は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0130】
(大入賞口開放指示部307)
大入賞口開放指示部307は、当選判定部305により、特別図柄抽選部304による抽選の結果が「大当たり」に該当すると判定され、フラグ記憶部302に記憶されているボーナスフラグがオンされると、入賞口基板203に、前記大入賞口開放指示信号を送信する。これにより、大入賞口113が開放する。また、大入賞口開放指示部307は、フラグ記憶部302に記憶されている大入賞口払い出し可能フラグをオンする。その後、入賞制御部301における判定の結果に基づいて、遊技球が大入賞口113内に形成されている特定領域121を通過したと判断すると、大入賞口開放指示部307は、前記特定領域制御指示信号を入賞口基板203に送信する。これにより、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態を解除する。
【0131】
その後、例えば10個の遊技球が大入賞口113を通過したと判断するか、又は大入賞口113が開放されてから29.5秒が経過したと判断すると、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に大入賞口閉鎖信号を送信する。これにより、大入賞口113が閉鎖する。大入賞口113が閉鎖してから所定時間が経過すると、大入賞口開放指示部307は、フラグ記憶部302に記憶されている大入賞口払い出し可能フラグをオフする。
【0132】
ここで、所定時間とは、大入賞口113が閉鎖する直前に大入賞口扉120の内側に入った遊技球が、大入賞口スイッチ213により検出されるのに必要な時間である。このようにすることによって、大入賞口113が閉鎖する直前に大入賞口扉120の内側に入った遊技球が、正規のもの(払い出しを行うためのもの)であることをメイン制御基板201が認識できる。
【0133】
大入賞口開放指示部307は、以上のようにして大入賞口113が閉鎖されると、大入賞口113を開放していた最中に、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態を解除したか否かを判定する。この判定の結果、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態を解除した場合には、大入賞口開放指示部307は、大入賞口113が15回開放されたか否かを判定する。すなわち、15回の単位遊技が消化したか否かを判定する。
【0134】
これらの判定の結果、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態が解除され、且つ特別遊技における全ての単位遊技が消化していない場合には、大入賞口開放指示部307は、前記大入賞口開放指示信号を入賞口基板203に送信して、次の単位遊技に移行させ、前述したようにして大入賞口113を開閉させるための動作を全ての単位遊技が消化するまで繰り返し行う。
【0135】
一方、特別遊技の全てのラウンドが消化した場合には、特別遊技が終了したので、大入賞口113を開放させない。また、大入賞口113が開放されている間に、特定領域121に遊技球が通過しなかった場合には、いわゆる「パンク」状態であり、特別遊技における全ての単位遊技が消化したか否かに関わらず、特別遊技を強制的に終了させる。したがって、この場合も大入賞口113を開放させない。
【0136】
大入賞口開放指示部307は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0137】
(時短動作計数部308)
時短動作計数部308は、「時短モード」における遊技回数を計数し、「時短モード」が終了したか否かを判定する。ここで、遊技回数とは特別図柄抽選部304における抽選結果の出力回数をいう。
【0138】
具体的に時短動作計数部308は、フラグ記憶部302を参照し、時短フラグがオンの状態でボーナスフラグがオフされると、特別図柄抽選部304における抽選結果が出力されるたびに時短回数に1を加算する。すなわち、現在の遊技が、「時短モード」における何遊技目に該当するのかを計数する。そして、加算値が規定値と一致するか否かを判定する。この判定の結果、これらが一致する場合には、現在の遊技で「時短モード」が終了であるので、時短動作計数部308は、フラグ記憶部302に記憶されている時短フラグをオフする。尚、前記において、規定値とは、「時短モード」における遊技回数の規定値をいい、その値は、例えば「100」である。
【0139】
また、時短動作計数部308は、以上のようにして計数を行っている最中に、ボーナスフラグがオンされると、その計数を中止するとともに、計数値をリセットする。計数を行っている最中に、ボーナスフラグがオンされたということは、「時短モード」中に「大当たり」になったということであるので、現在の遊技が、「時短モード」における何遊技目に該当するのかを計数する必要がないからである。
【0140】
尚、時短動作計数部308は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a、ROM201b、及びRAM201cを用いることにより実現される。
【0141】
(普通図柄抽選部309)
普通図柄抽選部309は、遊技球が普通図柄作動ゲート103を通過したと、入賞制御部301が判定すると、所定の範囲の乱数を発生させて取得する。そして、前記普通図柄用乱数記憶領域に乱数が記憶されていない場合には(すなわち、普通図柄の抽選結果を保留する必要がない場合には)、その取得した乱数を、当選判定部310に出力する。
【0142】
一方、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が、3つ以下の場合には、その取得した乱数を、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶させる。このように、本実施形態では、この普通図柄抽選部309で取得した乱数を、前記普通図柄用乱数記憶領域に、最大4個まで記憶でき、且つこの乱数の記憶順を識別できるようにしている。そして、普通図柄抽選部304は、前記普通図柄用乱数記憶領域に最も早く記憶された乱数を、当選判定部310に出力するとともに、出力した乱数を前記普通図柄用乱数記憶領域から削除する。
【0143】
普通図柄抽選部309は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a、ROM201b、及びRAM201cを用いることにより実現される。
【0144】
(当選判定部310)
当選判定部310は、普通図柄抽選部309より出力された乱数の値に基づいて、普通図柄抽選部309による抽選の結果が「当たり」又は「ハズレ」の何れに該当するのかを判定する。この判定は、例えば、抽選テーブルを用いて行うようにする。
【0145】
本実施形態では、「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が、「通常モード」で遊技を行っている場合よりも、「当たり」になる確率が格段に高くなるように、当選判定部310で使用される各抽選テーブルの内容が設定されている。これにより、「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の普通図柄の当選確率が高くなる。したがって、「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が、「通常モード」で遊技を行っている場合よりも、普通電動役物104の開放頻度が高くなり、可及的に持ち球を減らさずに、遊技を進行させることができるようになる。
【0146】
普通図柄抽選部309は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a、ROM201b、及びRAM201cを用いることにより実現される。
【0147】
(普通図柄表示指示部311)
普通図柄表示指示部311は、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態に基づいて、普通図柄変動表示時間を決定するとともに、当選判定部310により判定された抽選結果に基づいて、普通図柄表示装置108に停止表示させる普通図柄を決定し、普通図柄抽選部309に送信する。
【0148】
本実施形態では、フラグ記憶部302に記憶されている確変フラグ又は時短フラグがオンされている場合の方が(「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が)、それらがオンされていない場合よりも(「通常モード」で遊技を行っている場合よりも)、前記普通図柄変動表示時間を格段に短くするようにしている。
【0149】
また、当選判定部310の判定の結果、「当たり」に該当する場合には、例えば「7」を普通図柄表示装置108に停止表示させる普通図柄として決定する。一方、「ハズレ」に該当した場合には、例えば「−」を普通図柄表示装置108に停止表示させる普通図柄として決定するようにしている。
【0150】
普通図柄表示指示部311は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0151】
(普通電動役物駆動指示部312)
普通電動役物駆動指示部312は、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態、当選判定部310により判定された抽選結果などに基づいて、普通電動役物104の動作態様を決定し、入賞口基板203に、普通電動役物開放指示信号を送信する。これにより、普通電動役物104が開き、第2の始動入賞口112bが開放する。また、普通電動役物駆動指示部312は、フラグ記憶部302に記憶されている始動口払い出し可能フラグをオンする。
【0152】
本実施形態では、普通電動役物駆動指示部312は、フラグ記憶部302に記憶されている確変フラグ又は時短フラグがオンされている場合の方が(「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が)、それらがオンされていない場合よりも(「通常モード」で遊技を行っている場合よりも)、普通電動役物104が開いている時間を長くして、第2の始動入賞口112bに遊技球が入賞し易くなるようにしている。
【0153】
そして、決定した動作態様で普通電動役物104を動作させ終えると、普通電動役物駆動指示部312は、入賞口基板203に普通電動役物閉鎖信号を送信する。これにより、普通電動役物104が閉じ、第2の始動入賞口112bが閉鎖する。第2の始動入賞口112bが閉鎖してから所定時間が経過すると、普通電動役物駆動指示部312は、フラグ記憶部302に記憶されている始動口払い出し可能フラグをオフする。ここで、所定時間とは、第2の始動入賞口112bが閉鎖する直前に普通電動役物104の内側に入った遊技球が、第2の始動入賞口スイッチ210により検出されるのに必要な時間である。このようにすることによって、第2の始動入賞口112bが閉鎖する直前に普通電動役物104の内側に入った遊技球が、正規のもの(払い出しを行うためのもの)であることをメイン制御基板201が認識できる。
【0154】
普通電動役物駆動指示部312は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0155】
(演出コマンド生成部313)
演出コマンド生成部313は、入賞制御部301で判定された結果と、当選判定部305で判定された結果と、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態と、特別図柄表示指示部306で決定された特別図柄変動表示時間と、時短動作計数部308で計数された遊技回数(「時短モード」における遊技回数)などに基づいて、現在の遊技の状態に応じた演出コマンドを生成し、サブ制御基板202に送信する。
【0156】
本実施形態では、普通電動役物駆動指示部312の制御によらずに普通電動役物104が開いたことにより遊技球が第2の始動入賞口112bを通過したことを示す始動口不正通過信号を、入賞制御部301から受け取ると、演出コマンド生成部313は、遊技球が第2の始動入賞口112bを通過したことを示す情報と、メイン制御基板201のROM202bに記憶されている機種識別情報とを含む演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。
【0157】
また、大入賞口開放指示部307の制御によらずに大入賞口扉120が倒伏したことにより遊技球が大入賞口113を通過したことを示す大入賞口不正通過信号を、入賞制御部301から受け取ると、演出コマンド生成部313は、遊技球が大入賞口113を通過したことを示す情報と、メイン制御基板201のROM202bに記憶されている機種識別情報とを含む演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。
【0158】
ここで、機種識別情報とは、メイン制御基板201が制御対象としている機種(例えば、ROM202bに記憶されているプログラムの実行対象となる遊技機)を示す情報である。
【0159】
演出コマンド生成部313は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0160】
次に、サブ制御基板202の機能的な構成について説明する。図4は、サブ制御基板202の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0161】
(演出コマンド解析部701)
演出コマンド解析部701は、メイン制御基板201(演出コマンド生成部313)から送信された演出コマンドを解析し、解析した結果を、装飾図柄決定部702、演出表示パターン決定部703、画像生成部705、音声生成部706、機種判定部707、通過入賞口判定部708、及び報知内容決定部709に出力する。例えば、メイン制御基板201から、当否抽選に当選したか否か(「大当たり」であるか否か)の結果と、特別図柄変動時間とを示す演出コマンドが入力されると、当該遊技で「大当たり」したか否かということと、特別図柄変動表示時間とを判断し、判断した結果を装飾図柄決定部702、演出表示パターン決定部703、及び音声生成部706に出力する。
【0162】
また、メイン制御基板201から、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態を含む演出コマンドが入力されると、演出コマンド解析部701は、そのフラグの状態に基づいて、当該遊技が、特別遊技及び通常遊技の何れであるのかということと、当該遊技の状態が「確変モード」及び「時短モード」の何れかであるのかを判断し、判断した結果を装飾図柄決定部702、演出表示パターン決定部703、及び音声生成部706に出力する。
【0163】
さらに、メイン制御基板201から、時短動作計数部308で計数された遊技回数(「時短モード」における遊技回数)を示す演出コマンドが入力されると、演出コマンド解析部701は、当該遊技が「時短モード」の何遊技目に該当するのかを判断する。
【0164】
また、演出コマンド解析部701は、遊技球が第2の始動入賞口112bを通過したことを示す情報と、メイン制御基板201のROM201bに記憶されている機種識別情報とを含む演出コマンドを、受信すると、普通電動役物指示部312による制御によらずに普通電動役物104が開いているときに、第2の始動入賞口112bを遊技球が通過したと判断する。
【0165】
また、演出コマンド解析部701は、遊技球が大入賞口113を通過したことを示す情報と、メイン制御基板201のROM201bに記憶されている機種識別情報とを含む演出コマンドを受信すると、大入賞口開放指示部307による制御によらずに大入賞口扉120が倒伏しているときに、大入賞口113を遊技球が通過したと判断する。
【0166】
尚、演出コマンド解析部701が行う処理はこれらに限定されるものではなく、コマンドの内容に応じた処理が適宜実行されることになる。
【0167】
演出コマンド解析部701は、例えば、サブ制御基板202に設けられているサブCPU202a、ROM202b、及びRAM202cを用いることにより実現される。
【0168】
(装飾図柄決定部702)
装飾図柄決定部702は、演出コマンド解析部701から出力された抽選結果に基づいて、装飾図柄表示装置107に停止表示させる装飾図柄の組み合わせを決定する。本実施形態では、演出コマンド解析部701から出力された抽選結果が、「大当たり」を示すものである場合には、例えば「000」、「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」、「777」、「888」、「999」、「AAA」、「BBB」、「CCC」、「DDD」、「EEE」、「FFF」のうちの何れか1つの組み合わせを、装飾図柄表示装置107に停止表示させる装飾図柄の組み合わせとして決定する。
【0169】
一方、演出コマンド解析部401から出力された抽選結果が、「ハズレ」を示すものである場合には、3つの装飾図柄が同じにならない組み合わせを装飾図柄表示装置107の表示画面118内の装飾図柄表示領域118a〜118cに停止表示させる装飾図柄の組み合わせとして決定する。
【0170】
尚、装飾図柄表示装置107の表示画面118内の装飾図柄表示領域118a〜118cに停止表示させる装飾図柄の組み合わせの決定は、例えば抽選により行うようにすればよい。
【0171】
装飾図柄決定部702は、例えば、サブ制御基板202に設けられているサブCPU202a、ROM202b、及びRAM202cを用いることにより実現される。
【0172】
(演出表示パターン決定部703)
演出表示パターン決定部703は、装飾図柄決定部702により、装飾図柄表示装置107の表示画面118内の装飾図柄表示領域118a〜118cに停止表示させる装飾図柄の組み合わせが決定されると、演出コマンドに含まれている特別図柄変動表示時間に応じて、演出表示パターン記憶部704に記憶されている複数の表示パターンの1つを、表示する演出画像の表示パターンとして決定する。演出表示パターン記憶部704に記憶されている表示パターンには、装飾図柄を変動表示させる時間(装飾図柄変動表示時間)や、同じ装飾図柄を2つ停止表示させた後に、残りの1つを停止表示させるようにすること(いわゆるリーチ状態を形成すること)や、特異な演出表示を行った後に、装飾図柄を停止表示させること(いわゆる発展系の演出を形成すること)などが設定されている。
【0173】
演出表示パターン決定部703は、例えば、サブ制御基板202に設けられているサブCPU202a、ROM202b、及びRAM202cを用いることにより実現され、演出表示パターン記憶部404は、サブ制御基板202に設けられているROM202bを用いることにより実現される。
【0174】
(画像生成部705)
画像生成部705は、前記規定遊技時には、装飾図柄決定部702で決定された装飾図柄の組み合わせ、演出表示パターン決定部703で決定(又は変更)された表示パターン、及び演出コマンド解析部701から出力された情報などに基づいて、装飾図柄表示装置107の表示画面118に表示させるための画像データなどを生成する。
【0175】
例えば、画像生成部705は、装飾図柄表示装置107で停止表示させる装飾図柄の組み合わせが装飾図柄決定部702で決定され、且つ表示パターンが演出表示パターン決定部703で決定(又は変更)された場合には、これらの内容に応じた装飾図柄が表示されるような画像データを生成する。
【0176】
尚、画像生成部705で生成される画像データは、以上のような演出画像を表示するものに限定されるものではない。
【0177】
画像生成部705は、例えば、サブ制御基板202に設けられている画像制御プロセッサ202d、画像データROM202e、及びビデオRAM202fを用いることにより実現される。
【0178】
(機種判定部707)
機種判定部707は、遊技球が第2の始動入賞口112bを通過したことを示す情報と、メイン制御基板201のROM201bに記憶されている機種識別情報とを含む演出コマンドが、演出コマンド制御部701で受信された場合に、メイン制御基板201が制御対象としている機種を判断する。また、機種判定部707は、遊技球が大入賞口113を通過したことを示す情報と、メイン制御基板201のROM202bに記憶されている機種識別情報とを含む演出コマンドが、演出コマンド制御部701で受信された場合にも、メイン制御基板201が制御対象としている機種を判断する。具体的に、本実施形態では、機種判定部707は、演出コマンドに基づいて、メイン制御基板201が制御対象としている機種を判断し、判断した機種が、ROM202bに記憶されている機種と一致するか否かを判定することによって、メイン制御基板201が制御対象としている機種が、サブ制御基板202が制御対象としている機種であるか否か(自機種であるか、他機種であるか)を判定する。
【0179】
機種判定部707は、例えば、サブ制御基板202に設けられているサブCPU202a、ROM202b、及びRAM202cを用いることにより実現される。
【0180】
(通過入賞口判定部708)
通過入賞口判定部708は、遊技球が第2の始動入賞口112bを通過したことを示す情報と、メイン制御基板201のROM202bに記憶されている機種識別情報とを含む演出コマンドが、演出コマンド制御部701で受信されると、普通電動役物駆動指示部312の制御によらずに普通電動役物104が開き、遊技球が第2の始動入賞口112bを通過したと判断する。
【0181】
通過入賞口判定部708は、遊技球が大入賞口113を通過したことを示す情報と、メイン制御基板201のROM202bに記憶されている機種識別情報とを含む演出コマンドが、メイン制御基板201から受信された場合には、大入賞口開放指示部307の制御によらずに大入賞口扉120が倒伏し、遊技球が大入賞口113を通過したと判断する。
【0182】
通過入賞口判定部708は、例えば、サブ制御基板202に設けられているサブCPU202a、ROM202b、及びRAM202cを用いることにより実現される。
【0183】
(報知内容決定部709)
報知内容決定部709は、機種判定部707及び通過入賞口判定部708で判断された結果に基づいて、点灯する電飾部品130と、点灯するパターンとを決定する。
【0184】
本実施形態では、機種判定部707で判断された機種が、ROM202bに記憶されている機種と一致する場合(自機種である場合)、報知内容決定部709は、点灯する電飾部品130を第1の電飾部品130aと決定する。一方、機種判定部707で判断された機種が、ROM202bに記憶されている機種と一致しない場合(他機種である場合)、報知内容決定部709は、点灯する電飾部品130を第2の電飾部品130bと決定する。
【0185】
また、通過入賞口判定部708で判断された入賞口が、第2の始動入賞口112bであった場合、報知内容決定部709は、第1の電飾部品130a又は第2の電飾部品130bを第1の態様で点灯させると決定する。一方、通過入賞口判定部708で判断された入賞口が、大入賞口113であった場合、報知内容決定部709は、第1の電飾部品130a又は第2の電飾部品130bを第2の態様で点灯させると決定する。本実施形態において、第1の態様とは、例えば、0.5秒間隔で、2秒間、第1の電飾部品130a又は第2の電飾部品130bの点消灯を繰り返す態様を言う。また、第2の態様とは、例えば、0.1秒間隔で、2秒間、第1の電飾部品130a又は第2の電飾部品130bの点消灯を繰り返す態様を言う。ただし、第1の態様と、第2の態様とが異なっていれば、点灯パターンは、このようなものに限定されない。
【0186】
報知内容決定部709は、例えば、サブ制御基板202に設けられているサブCPU202a、ROM202b、及びRAM202cを用いることにより実現される。
【0187】
(音声生成部706)
音声生成部706は、演出コマンド解析部701から出力された情報に基づいて、音声データを生成して、スピーカ133に出力する。例えば、演出コマンド解析部701から、特別図柄の抽選結果が出力された場合には、その抽選結果に応じた音声が、演出表示パターン決定部703により決定された表示パターンに合わせて放音されるような音声データを生成して、スピーカ133に出力する。
【0188】
尚、音声生成部706で生成される音声データはこれらに限定されるものではない。
【0189】
また、音生成部706は、サブ制御基板202に設けられているサブCPU202a、ROM202b、RAM202c、音源回路202g、及びアンプ202hを用いることにより実現される。
【0190】
尚、メイン制御基板201及びサブ制御基板202に、前述した機能以外の機能が設けられていてもよい。
【0191】
次に、図5〜図10のフローチャートを参照しながら、以上のようにして構成された本実施形態の遊技機100における処理動作の一例について説明する。
【0192】
(メイン制御基板201の処理動作)
図5は、メイン制御基板201における処理動作の一例を示すメインフローチャートである。
【0193】
図5のステップS1において、メイン制御基板201は、遊技球発射処理を行う。この遊技球発射処理の具体例を説明すると、まず、メイン制御基板201は、発射ハンドル131が遊技者により操作されたことを示す前記発射操作検出信号が、発射制御基板205から送信された後に、球皿128aに遊技球が一定量以上貯留しているか否かを判定する。
【0194】
この判定の結果、球皿128aに遊技球が一定量以上貯留していない場合には、メイン制御基板201は、発射許可信号を発射制御基板205に送信するとともに、遊技球が遊技領域115に向けて発射されたことを示す演出コマンドを生成し、サブ制御基板202に送信する。これにより、遊技球が遊技領域115中に発射されるとともに、遊技中の演出が開始する。
【0195】
一方、球皿128aに遊技球が一定量以上貯留している場合には、メイン制御基板201は、発射不許可信号を発射制御基板205に送信するとともに、遊技球が遊技領域115中に発射できないことを示す演出コマンドを生成し、サブ制御基板202に送信する。
【0196】
この場合には、遊技者が発射ハンドル131を操作しても、遊技球が遊技領域115に向けて発射されない。また、球皿128aに遊技球が一定量以上貯留していることを、電飾部品130を点灯させることで遊技者に報知する。
【0197】
次に、ステップS2において、メイン制御基板201は、一般入賞処理を行う。この一般入賞処理は、遊技領域115中に発射された遊技球が、一般入賞口111を通過した場合に行われる処理である。一般入賞処理の詳細については、図6を用いて後述する。
【0198】
次に、ステップS3において、メイン制御基板201は、普通図柄作動ゲート通過処理を行う。この普通図柄作動ゲート通過処理は、遊技領域115中に発射された遊技球が、普通図柄作動ゲートを通過した場合に行われる処理である。普通図柄作動ゲート通過処理については、図7−1及び図7−2を用いて後述する。
【0199】
次に、ステップS4において、メイン制御基板201は、始動入賞処理を行う。この始動入賞処理は、遊技領域115中に発射された遊技球が、始動入賞口112(第1の始動入賞口112a、第2の始動入賞口112b)を通過した場合に行われる処理である。始動入賞処理の詳細については、図8−1及び図8−2を用いて後述する。
【0200】
次に、ステップS5において、メイン制御基板201は、特別遊技実行処理を行う。この特別遊技実行処理は、特別図柄表示装置106及び装飾図柄表示装置107に所定の図柄が停止表示されて「大当たり」となり、特別遊技に移行した場合に行われる処理である。特別遊技実行処理の詳細については、図9を用いて後述する。
【0201】
以上のように、メイン制御基板201では、初期化処理を行った後は、遊技球発射処理、一般入賞処理、普通図柄作動ゲート通過処理、始動入賞処理、及び特別遊技実行処理を繰り返し行うが、以下の図6〜図9に示すように、本実施形態では、遊技の状態に応じて、不必要な処理を省略しながら、各処理を繰り返し実行するようにしている。
【0202】
(一般入賞処理)
次に、図6のフローチャートを参照しながら、図5のステップS2における一般入賞処理の詳細について説明する。
【0203】
図6のステップS11において、入賞制御部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が一般入賞口111を通過したか否かを判定する。この判定の結果、遊技球が一般入賞口111を通過した場合には、ステップS12に進み、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す前記賞球数信号を払出制御基板206に送信する。これにより、4個の賞球が球皿128aに払い出される。また、演出コマンド生成部313は、一般入賞口111に入賞したことを示す演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。これにより、サブ制御基板202は、電飾部品130を点灯させるなどして、一般入賞口111を通過したことを遊技者に報知する。そして、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0204】
一方、遊技球が一般入賞口111を通過していない場合には、ステップS12の処理を行う必要がないので、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0205】
(普通図柄作動ゲート通過処理)
次に、図7−1、図7−2のフローチャートを参照しながら、図5のステップS3における普通図柄作動ゲート通過処理の詳細について説明する。
【0206】
図7−1のステップS21において、入賞制御部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が普通図柄作動ゲート103を通過したか否かを判定する、この判定の結果、遊技球が普通図柄作動ゲート103を通過していない場合には、後述する図7−2のステップS36に進む。一方、遊技球が普通図柄作動ゲート103を通過した場合には、ステップS22に進み、普通図柄抽選部309は、乱数を発生させて抽選を行う(すなわち乱数の取得を行う)。
【0207】
次に、ステップS23において、普通図柄表示指示部311は、普通図柄が変動表示中か否かを判定する。この判定の結果、普通図柄が変動表示中の場合には、ステップS24に進み、普通図柄抽選部309は、RAM201c内に設けられている前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下であるか否かを判定する。この判定の結果、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下である場合には、ステップS25に進み、普通図柄抽選部309は、普通図柄の抽選結果(ステップS22で取得した乱数)を、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶させて、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0208】
尚、ステップS24において、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つを超えていると判定した場合には、ステップS22で取得した乱数を保留することも、その乱数に基づく普通図柄の表示も行うことができないので、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0209】
一方、ステップS23において、普通図柄が変動表示中でないと判定された場合には、ステップS26に進み、普通図柄抽選部309は、前記普通図柄用乱数記憶領域に乱数が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、乱数が記憶されている場合には、ステップS27に進み、普通図柄抽選部309は、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下であるか否かを判定する。
【0210】
この判定の結果、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下である場合には、ステップS28に進み、普通図柄抽選部309は、普通図柄の抽選結果(ステップS22で取得した乱数)を、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶させる。
【0211】
次に、ステップS29において、普通図柄抽選部309は、前記普通図柄用乱数記憶領域に最も早く記憶された乱数を読み出して、ステップS30に進む。
【0212】
一方、ステップS26において、乱数が記憶されていないと判定した場合には、ステップS27〜S29を省略してステップS30に進む。
【0213】
また、ステップS27において、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つを超えていると判定した場合には、ステップS22で取得した乱数を保留することも、その乱数に基づく普通図柄の表示も行うことができないので、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0214】
以上のようにして、普通図柄の抽選結果(乱数)が得られると、ステップS30に進み、普通図柄抽選部309は、得られた乱数を当選判定部310に出力する。
【0215】
次に、ステップS31において、当選判定部310は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグまたは確変フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、時短フラグまたは確変フラグがオンされている場合には、「時短モード」または「確変モード」に移行中であると判断して、ステップS32に進み、当選判定部310は、「時短モード」または「確変モード」である場合に使用するデフォルトの抽選テーブルを読み出す。
【0216】
次に、ステップS33において、普通図柄表示指示部311は、「時短モード」または「確変モード」におけるデフォルトの態様で普通図柄の変動表示の開始を指示する前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置108は、前記普通図柄表示指示信号に従って、普通図柄の変動表示を開始する。
【0217】
尚、このとき、ステップS30で普通図柄抽選部309から出力された抽選の結果(乱数)が、ステップS32で抽出した抽選テーブルにおいて「当たり」に該当する場合には、普通図柄表示指示部311は、「時短モード」または「確変モード」におけるデフォルトの普通図柄変動表示時間の間、普通図柄を変動表示させた後、「当たり」であることを示す「7」を停止表示させるような表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。
【0218】
一方、ステップS30で普通図柄抽選部309から出力された抽選の結果(乱数)が、ステップS32で抽出した抽選テーブルにおいて「当たり」に該当しない(「ハズレ」に該当する)場合には、普通図柄表示指示部311は、「時短モード」または「確変モード」におけるデフォルトの普通図柄変動表示時間の間、普通図柄を変動表示させた後、「ハズレ」であることを示す「−」を停止表示させるような表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。
【0219】
また、演出コマンド生成部313は、普通図柄の変動表示を開始したことを示す情報含む演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。そして、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0220】
一方、ステップS31において、時短フラグ及び確変フラグのいずれもオンされていないと判定した場合には、「通常モード」であると判断して、ステップS34に進み、当選判定部310は、「通常モード」である場合に使用するデフォルトの抽選テーブルを抽出する。
【0221】
次に、ステップS35において、普通図柄表示指示部311は、「通常モード」におけるデフォルトの態様で普通図柄の変動表示の開始を指示する前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置108は、前記普通図柄表示指示信号に従って、普通図柄の変動表示を開始する。
【0222】
尚、このとき、ステップS30で普通図柄抽選部309から出力された抽選の結果(乱数)が、ステップS34で抽出した抽選テーブルにおいて「当たり」に該当する場合には、普通図柄表示指示部311は、「通常モード」におけるデフォルトの普通図柄変動表示時間の間、普通図柄を変動表示させた後、「当たり」であることを示す「7」を停止表示させるような表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。
【0223】
一方、ステップS30で普通図柄抽選部309から出力された抽選の結果(乱数)が、ステップS34で抽出した抽選テーブルにおいて「当たり」に該当しない(「ハズレ」に該当する)場合には、普通図柄表示指示部311は、「通常モード」におけるデフォルトの普通図柄変動表示時間の間、普通図柄を変動表示させた後、「ハズレ」であることを示す「−」を停止表示させるような表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。
【0224】
また、演出コマンド生成部313は、普通図柄の変動表示を開始したことを示す情報含む演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。そして、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0225】
ステップS21において、遊技球が普通図柄作動ゲート103を通過していないと判定された場合には、図7−2のステップS36に進む。ステップS36において、普通図柄表示指示部311は、普通図柄が変動表示中か否かを判定する。この判定の結果、普通図柄が変動表示中の場合には、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0226】
一方、普通図柄が変動表示中でない場合には、ステップS37に進む。ステップS37において、普通図柄表示指示部311は、普通図柄が変動表示から停止表示に変更されたか否かを判定する。この判定の結果、普通図柄が変動表示から停止表示に変更されておらず、停止表示が継続中である場合には、後述するステップS46に進む。
【0227】
一方、普通図柄が変動表示から停止表示に変更された場合には、ステップS38に進む。ステップS38において、当選判定部310は、ステップS30で普通図柄抽選部309から出力された抽選の結果(乱数)が、選択した抽選テーブルにおいて「当たり」に該当するのか否かを判定する。すなわち、普通図柄の抽選に当選したか否かを判定する。
【0228】
この判定の結果、普通図柄の抽選に当選していない場合には、普通電動役物104を駆動させないので、ステップS39以降の処理を行う必要はない。従って、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0229】
一方、普通図柄の抽選に当選した場合には、ステップS39に進む。ステップS39において、当選判定部310は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグまたは確変フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、時短フラグまたは確変フラグがオンされていない(オフされている)場合には、「通常モード」に移行中であると判断して、後述するステップS43に進む。
【0230】
一方、時短フラグまたは確変フラグがオンされている場合には、「時短モード」または「確変モード」に移行中であると判断して、ステップS40に進む。ステップS40において、普通電動役物駆動指示部312は、「時短モード」または「確変モード」におけるデフォルトの動作態様を示す前記普通電動役物開放信号を、入賞口基板203に送信する。これにより、普通電動役物104は、前記普通電動役物開放信号に示されている動作態様で動作を行う。
【0231】
次に、ステップS41において、普通電動役物駆動指示部312は、フラグ記憶部302を参照して、始動口払い出し可能フラグをオンする。
【0232】
次に、ステップS42において、演出コマンド生成部313は、始動口払い出し可能フラグがオンされたことを示す情報(遊技球の第2の始動入賞口112bへの通過に伴う作動が許可されたことを示す情報)を含む演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。そして、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0233】
ステップS39において、時短フラグまたは確変フラグがオンされていないと判定された場合には、ステップS43に進む。ステップS43において、普通電動役物駆動指示部312は、「通常モード」におけるデフォルトの動作態様を示す前記普通電動役物開放信号を、入賞口基板203に送信する。これにより、普通電動役物104は、前記普通電動役物開放信号に示されている動作態様で動作を行う。
【0234】
次に、ステップS44において、普通電動役物駆動指示部312は、フラグ記憶部302を参照して、始動口払い出し可能フラグをオンする。
【0235】
次に、ステップS45において、演出コマンド生成部313は、始動口払い出し可能フラグがオンされたことを示す情報(遊技球の第2の始動入賞口112bへの通過に伴う作動が許可されたことを示す情報)を含む演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。そして、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0236】
ステップS37において、普通図柄が変動表示から停止表示に変更されておらず、停止表示が継続中である場合には、ステップS46に進む。ステップS46において、普通電動役物駆動指示部312は、普通電動役物104の動作を終了させるタイミングか否かを判定する。この判定の結果、普通電動役物104の動作を終了させるタイミングでない場合には、後述するステップS48に進む。
【0237】
一方、普通電動役物104の動作を終了させるタイミングである場合には、ステップS47に進む。ステップS47において、普通電動役物駆動指示部312は、普通電動役物104の動作の停止を示す普通電動役物動作停止指示信号を、入賞口基板203に送信する。これにより、普通電動役物104は、前記普通電動役物動作停止指示信号に従って、動作を停止する。そして、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0238】
ステップS46において、普通電動役物104の動作を終了させるタイミングでないと判定された場合には、ステップS48に進む。ステップS48において、入賞制御部301は、フラグ記憶部302を参照して、始動口払い出し可能フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、始動口払い出し可能フラグがオンされていない(オフされている)場合には、後述するステップS52に進む。
【0239】
一方、始動口払い出し可能フラグがオンされている場合には、ステップS49に進む。ステップS49において、普通電動役物駆動指示部312は、ステップS47で普通電動役物104の動作を停止させてから、所定時間が経過したか否かを判定する。この判定の結果、普通電動役物104の動作を停止させてから、所定時間が経過した場合には、ステップS50に進む。ステップS50において、普通電動役物駆動指示部312は、フラグ記憶部302を参照して、始動口払い出し可能フラグをオフする。
【0240】
次に、ステップS51において、演出コマンド生成部313は、始動口払い出し可能フラグがオフされたことを示す情報(遊技球の第2の始動入賞口112bへの通過に伴う作動が禁止されたことを示す情報)を含む演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。そして、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0241】
ステップS49において、普通電動役物104の動作を停止させてから、所定時間が経過していないとい判定された場合には、ステップS50、S51を省略して、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0242】
ステップS48において、始動口払い出し可能フラグがオンされていない場合には、ステップS52に進む。ステップS52において、普通図柄抽選部309は、RAM201c内に設けられている前記普通図柄用乱数記憶領域に、乱数が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、乱数が記憶されている場合には、前述したステップS29に進む。一方、乱数が記憶されていない場合には、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0243】
(始動入賞処理)
次に、図8−1、図8−2のフローチャートを参照しながら、図5のステップS4における始動入賞処理の詳細について説明する。
【0244】
図8−1のステップS61において、入賞制御部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が第1の始動入賞口112aを通過したか否かを判定する。この判定の結果、遊技球が第1の始動入賞口112aを通過していない場合には、後述するステップS91に進む。
【0245】
一方、遊技球が第1の始動入賞口112aを通過した場合には、ステップS62に進み、特別図柄抽選部304は、乱数を発生させて抽選を行う(すなわち特別図柄の当否に係る乱数の取得を行う)。このとき同時に、特別図柄抽選部304は、特別図柄決定用の乱数及び特別図柄変動パターン決定用の乱数の取得を行う。前述したように、特別図柄の当否に係る乱数、特別図柄決定用の乱数及び特別図柄変動パターン決定用の乱数からなる3個の乱数を「一組の乱数」と言う。
【0246】
次に、ステップS63において、特別図柄抽選部304は、フラグ記憶部302を参照して、ボーナスフラグがオフされているか否かを判定する。この判定の結果、ボーナスフラグがオフされている場合には、ステップS64に進み、特別図柄抽選部304は、特別図柄が変動表示中か否かを判定する。この判定の結果、特別図柄が変動表示中の場合には、ステップS65に進み、特別図柄抽選部304は、RAM201c内に設けられている前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つ以下であるか否かを判定する。
【0247】
この判定の結果、前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の一組の数が3つ以下である場合には、ステップS66に進み、特別図柄抽選部304は、特別図柄の抽選結果(ステップS62で取得した乱数)を、前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶させる。
【0248】
一方、ステップS63において、ボーナスフラグがオフされていない(オンされている)と判定した場合には、特別遊技の実行中であるので、ステップS65に進む。
【0249】
尚、ステップS65において、前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つを超えていると判定した場合には、ステップS62で取得した乱数を保留することも、その乱数に基づく特別通図柄の表示も行うこともできないので、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0250】
一方、ステップS64において、特別図柄が変動表示中でないと判定された場合には、ステップS67に進み、特別図柄抽選部304は、前記特別図柄用乱数記憶領域に「一組の乱数」が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、「一組の乱数」が記憶されている場合には、ステップS68に進み、特別図柄抽選部304は、前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つ以下であるか否かを判定する。
【0251】
この判定の結果、前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つ以下である場合には、ステップS69に進み、特別図柄抽選部304は、特別図柄の抽選結果(ステップS62で取得した「一組の乱数」)を、前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶させる。
【0252】
次に、ステップS70において、特別図柄抽選部304は、前記特別図柄用乱数記憶領域に最も早く記憶された「一組の乱数」を読み出して、ステップS71に進む。
【0253】
一方、ステップS67において、「一組の乱数」が記憶されていないと判定した場合には、ステップS68〜S70を省略してステップS71に進む。
【0254】
また、ステップS68において、前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つを超えていると判定した場合には、ステップS62で取得した「一組の乱数」を保留することも、その「一組の乱数」に基づく特別図柄の表示も行うことができないので、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0255】
以上のようにして、特別図柄の抽選結果(乱数)が得られると、ステップS71に進み、特別図柄抽選部304は、得られた「一組の乱数」を当選判定部305に出力する。
【0256】
次に、ステップS72において、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、確変フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、確変フラグがオンされている場合には、「確変モード」に移行中であると判断して、ステップS73に進み、当選判定部305は、「確変モード」である場合に使用するデフォルトの前記確変用抽選テーブルを抽出する。
【0257】
一方、確変フラグがオンされていない場合には、ステップS74に進み、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、時短フラグがオンされている場合には、「時短モード」に移行中であると判断して、ステップS75に進み、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、時短回数に1を加算する。すなわち、現在の遊技が「時短モード」における何遊技目に該当するのか(「時短モード」における遊技回数)を計数する。そして、演出コマンド生成部313は、この「時短モード」における遊技回数を示す演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。
【0258】
次に、ステップS76において、当選判定部310は、「時短モード」である場合に使用するデフォルトの前記通常用抽選テーブルを抽出する。
【0259】
次に、ステップS77において、当選判定部305は、時短動作計数部308の計数値を参照することにより、規定の遊技回数を消化して「時短モード」が終了したか否かを判定する。この判定の結果、規定の遊技回数を消化して「時短モード」が終了した場合には、ステップS78に進み、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグをオフする。
【0260】
尚、ステップS77において、規定の遊技回数を消化していないと判定した場合には、「時短モード」が継続中であるので、ステップS78の処理を省略する。
【0261】
また、ステップS74において、時短フラグがオンされていないと判定した場合には、「通常モード」であるので、ステップS79に進み、当選判定部305は、「通常モード」で使用するデフォルトの前記通常用抽選テーブルを抽出する。
【0262】
以上のように、ステップS73、S76、S79で抽選テーブルを抽出すると、図8−2のステップS80に進み、当選判定部305は、ステップS71で特別図柄抽選部304から出力された抽選の結果(特別図柄の当否に係る乱数)が、抽出した抽選テーブルにおいて「大当たり」に該当するのか否かを判定する。すなわち、特別図柄の抽選に当選したか否かを判定する。
【0263】
この判定の結果、特別図柄の抽選に当選した場合には、ステップS81に進み、当選判定部305は、特別遊技後に「確変モード」又は「時短モード」の何れに移行するかを更に判定するとともに、フラグ記憶部302を参照して、ボーナスフラグをオンする。このとき、確変フラグがオンされている場合には、当選判定部305は、その確変フラグをオフする。そしてステップS82に進む。一方、特別図柄の抽選に当選していない場合には、このステップS81の処理を省略してステップS82に進む。
【0264】
そして、ステップS82において、特別図柄表示指示部306は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグ又は確変フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、時短フラグ又は確変フラグがオンされている場合には、「時短モード」又は「確変モード」のうちの何れかのモードを実行している最中であるので、ステップS83に進み、特別図柄表示指示部306は、ステップS80、S82による判定結果に基づいて、時短、確変モード用の表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記特別図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、特別図柄表示装置106は、前記特別図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った表示動作を行う。
【0265】
一方、時短フラグ又は確変フラグがオンされていない場合には、「通常モード」であるので、ステップS84に進み、特別図柄表示指示部306は、ステップS80、S82による判定結果に基づいて、「通常モード」用の表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記特別図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、特別図柄表示装置106は、特別図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った表示動作を行う。
【0266】
ステップS85において、演出コマンド生成部313は、ステップS80、S82による判定結果に基づいて、現在の遊技の状態に応じた演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。
【0267】
次に、ステップS86において、特別図柄表示装置106は、特別図柄を変動表示させた後に、停止表示すべき特別図柄を停止表示する。また、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す前記賞球数信号を払出制御基板206に送信する。これにより、4個の賞球が球皿128aに払い出される。
【0268】
次に、ステップS87において、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、ボーナスフラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、ボーナスフラグがオンされている場合には、ステップS88に進み、当選判定部305は、「確変モード」に移行することを示す特別図柄(いわゆる確変図柄)が特別図柄表示装置106に停止表示されたか否かを判定する。
【0269】
この判定の結果、確変図柄が特別図柄表示装置106に停止表示された場合には、ステップS89に進み、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、確変フラグをオンする。また、演出コマンド生成部313は、特別遊技を実行した後に、確変モードに移行することを示す演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。これにより、装飾図柄表示装置107は、特別遊技を実行した後に、確変モードに移行することを装飾図柄表示装置107に表示する。そして、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0270】
一方、確変図柄が停止表示されていない場合には、「時短モード」に移行するので、ステップS90に進み、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグをオンする。また、演出コマンド生成部313は、特別遊技を実行した後に、時短モードに移行することを示す演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。これにより、装飾図柄表示装置107は、特別遊技を実行した後に、時短モードに移行することを装飾図柄表示装置107に表示する。そして、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0271】
図8−1のステップS61において、遊技球が第1の始動入賞口112aを通過していないと判定された場合には、ステップS91に進む。ステップS91において、入賞制御部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が第2の始動入賞口112bを通過したか否かを判定する。この判定の結果、遊技球が第2の始動入賞口112bを通過していない場合には、後述するステップS94に進む。
【0272】
一方、遊技球が第2の始動入賞口112bを通過した場合には、ステップS92に進む。ステップS92において、入賞制御部301は、フラグ記憶部302を参照して、始動口払い出し可能フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、始動口払い出し可能フラグがオンされている場合には、遊技球が第2の始動入賞口112bを通過したことに伴う作動が可能であるので、前述したステップS62に進む。
【0273】
一方、始動口払い出し可能フラグがオンされていない(オフされている)場合には、ステップS93に進む。ステップS93において、演出コマンド生成部313は、始動口払い出し可能フラグがオフされているときに、第2の始動入賞口112bを遊技球が通過ことを示す情報(普通電動役物駆動指示部312による制御によらずに普通電動役物104が開いているときに、第2の始動入賞口112bを遊技球が通過したことを示す情報)を含む演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。具体的に本実施形態では、演出コマンド生成部313は、遊技球が第2の始動入賞口112bを通過したことを示す情報と、メイン制御基板201のROM202bに記憶されている機種識別情報とを含む演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。これにより、サブ制御基板202は、普通電動役物駆動指示部312による制御によらずに普通電動役物104が開いているときに、第2の始動入賞口112bを遊技球が通過したことと、メイン制御基板201が制御対象としている機種とを認識できる。
【0274】
ステップS91において、遊技球が第2の始動入賞口112bを通過していないと判定された場合には、ステップS94に進む。ステップS94において、特別図柄抽選部304は、RAM201c内に設けられている特別図柄用乱数記憶領域に、乱数が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、乱数が記憶されている場合には、ステップS95に進む。そして、特別図柄抽選部304は、特別図柄が変動表示中か否かを判定する。この判定の結果、特別図柄が変動表示中でない場合には、前述したステップS70に進む。
【0275】
一方、ステップS94において乱数が記憶されていない場合と、ステップS95において特別図柄が変動表示中であると判定された場合には、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0276】
(特別遊技実行処理)
次に、図9のフローチャートを参照しながら、図5のステップS5における特別遊技実行処理の詳細について説明する。
【0277】
図9のステップS101において、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、ボーナスフラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、ボーナスフラグがオンされていない場合には、後述するステップS123に進む。
【0278】
一方、ボーナスフラグがオンされている場合には、ステップS102に進む。ステップS102において、大入賞口開放指示部307は、大入賞口113の開放を指示しているか否かを判定する。この判定の結果、大入賞口113の開放を指示していない場合には、ステップS103に進む。ステップS103において、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に、前記大入賞口開放指示信号を送信する。これにより、大入賞口113が開放され、15ラウンドからなる特別遊技のうちの1ラウンド(単位遊技)が開始する。
【0279】
次に、ステップS104において、大入賞口開放指示部307は、フラグ記憶部302を参照して、大入賞口払い出し可能フラグをオンする。これにより、遊技球の大入賞口113の通過に伴う作動が許可される。そして、ステップS105に進む。
【0280】
ステップS102において、大入賞口113の開放を既に指示している場合には、ステップS103、S104を省略してステップS105に進む。
【0281】
ステップS105に進むと、入賞制御部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が大入賞口113を通過したか否かを判定する。
【0282】
この判定の結果、遊技球が大入賞口113を通過した場合には、ステップS106に進み、入賞制御部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が特定領域121を通過したか否かを判定する。この判定の結果、遊技球が特定領域121を通過した場合には、ステップS107に進み、大入賞口開放指示部307は、前記特定領域制御指示信号を入賞口基板203に送信してステップS108に進む。これにより、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態が解除される。一方、遊技球が特定領域121を通過していない場合には、このステップS107を省略してステップS108に進む。
【0283】
ステップS108に進むと、入賞制御部301は、フラグ記憶部302を参照して、大入賞口払い出し可能フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、大入賞口払い出し可能フラグがオンされている場合には、後述するステップS110に進む。一方、大入賞口払い出し可能フラグがオンされている(オフされていない)場合には、ステップS109に進む。ステップS109において、演出コマンド生成部313は、大入賞口払い出し可能フラグがオフされているときに、大入賞口113を遊技球が通過したことを示す情報(大入賞口開放指示部307による制御によらずに大入賞口扉120が倒伏しているときに、大入賞口113を遊技球が通過したことを示す情報)を含む演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。具体的に本実施形態では、演出コマンド生成部313は、遊技球が大入賞口113を通過したことを示す情報と、メイン制御基板201のROM202bに記憶されている機種識別情報とを含む演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。これにより、大入賞口開放指示部307による制御によらずに大入賞口扉120が倒伏しているときに、大入賞口113を遊技球が通過したことと、メイン制御基板201が制御対象としている機種とを認識できる。そして、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0284】
ステップS108において、大入賞口払い出し可能フラグがオンされていると判定された場合には、ステップS110に進む。ステップS110において、払出指示部303は、賞球数が「15」であることを示す前記賞球数信号を払出制御基板206に送信する。これにより、15個の賞球が球皿128aに払い出される。
【0285】
次に、ステップS111において、演出コマンド生成部313は、遊技球が大入賞口113内の非特定領域又は特定領域121を通過したことを示す演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。これにより、遊技球が大入賞口113内の非特定領域又は特定領域121を通過したことを示す映像が、装飾図柄表示装置107に表示される。そして、ステップS112に進む。
【0286】
尚、ステップS105において、遊技球が大入賞口113を通過していないと判定された場合には、ステップS106〜S111の処理を省略してステップS112に進む。
【0287】
ステップS112に進むと、大入賞口開放指示部307は、大入賞口113が開放してから所定時間(29.5秒)が経過したか否かを判定する。この判定の結果、所定時間が経過している場合には、ステップS113に進む。ステップS113において、大入賞口開放指示部307は、大入賞口113が閉鎖中か否かを判定する。この判定の結果、大入賞口が閉鎖中の場合には、後述するステップS120に進む。
【0288】
一方、大入賞口が閉鎖していない(開放している)場合には、ステップS114に進む。ステップS114において、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に大入賞口閉鎖信号を送信する。これにより、大入賞口113が閉鎖される。
【0289】
次に、ステップS115において、大入賞口開放指示部307は、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態を解除したか否かを判定する。この判定の結果、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態を解除した場合には、ステップS116に進む。ステップS116において、大入賞口開放指示部307は、特別遊技における全ての単位遊技(すなわち、特別遊技)が終了したか否かを判定する。この判定の結果、特別遊技が終了した場合には、ステップS117に進み、演出コマンド生成部313は、特別遊技の終了を示す演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。これにより、特別遊技の終了を示す映像が、装飾図柄表示装置107に表示される。また、大入賞口開放指示部307は、前記特定領域制御指示信号を入賞口基板203に送信する。これにより、特定領域121への遊技球の通過が容易な状態になる。
【0290】
そして、ステップS118において、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、ボーナスフラグをオフし、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0291】
尚、ステップS116において、特別遊技が終了していないと判定された場合には、ステップS119に進む。ステップS119において、演出コマンド生成部313は、次の単位遊技に進むことを示す演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。これにより、次の単位遊技に進んだことを示す映像が、装飾図柄表示装置107に表示される。また、大入賞口開放指示部307は、前記特定領域制御指示信号を入賞口基板203に送信して、図5に示したメインフローチャートに戻る。これにより、特定領域121への遊技球の通過が容易な状態になる。
【0292】
ステップS113において、大入賞口が閉鎖中であると判定された場合には、ステップS120に進む。ステップS120において、大入賞口開放指示部307は、ステップS114で大入賞口扉120の起立を指示して、大入賞口113を閉鎖してから、所定時間が経過したか否かを判定する。この判定の結果、大入賞口113を閉鎖してから、所定時間が経過していない場合には、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0293】
一方、大入賞口113を閉鎖してから、所定時間が経過した場合には、ステップS121に進む。ステップS121において、大入賞口開放指示部307は、フラグ記憶部302を参照して、大入賞口払い出し可能フラグをオフする。これにより、遊技球の大入賞口113の通過に伴う作動が禁止される。そして、前述したステップS115に進み、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態を解除したか否かを判定する。
【0294】
ステップS112において、大入賞口113が開放されてから所定時間が経過していないと判定した場合には、ステップS122に進み、大入賞口開放指示部307は、入賞制御部301から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、10個以上の遊技球が大入賞口113を通過したか否かを判定する。この判定の結果、大入賞口113を通過した遊技球が10個以上である場合には、単位遊技の終了であるので、前述したステップS113に進み、大入賞口113が閉鎖中であるか否かを判定する。
【0295】
一方、大入賞口113を通過した遊技球が10個以上でない場合には、単位遊技が継続中であるので、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0296】
ステップS101において、ボーナスフラグがオンされていないと判定された場合には、ステップS123に進む。ステップS123において、入賞制御部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が大入賞口113を通過したか否かを判定する。この判定の結果、遊技球が大入賞口113を通過した場合には、ステップS124に進む。ステップS124において、演出コマンド生成部313は、大入賞口払い出し可能フラグがオフされているときに、大入賞口113を遊技球が通過ことを示す情報(大入賞口開放指示部307による制御によらずに大入賞口扉120が倒伏しているときに、大入賞口113を遊技球が通過したことを示す情報)を含む演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。具体的に本実施形態では、演出コマンド生成部313は、遊技球が大入賞口113を通過したことを示す情報と、メイン制御基板201のROM202bに記憶されている機種識別情報とを含む演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。これにより、大入賞口開放指示部307による制御によらずに大入賞口扉120が倒伏しているときに、大入賞口113を遊技球が通過したことと、メイン制御基板201が制御対象としている機種とを認識できる。そして、図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0297】
一方、遊技球が大入賞口113を通過していない場合には、ステップS124を省略して図5に示したメインフローチャートに戻る。
【0298】
尚、演出コマンド生成部313が生成する演出コマンドの内容や、演出コマンドを送信するタイミングは、図6〜図9のフローチャートに示したものに限定されない。
【0299】
(サブ制御基板202の処理動作)
図10は、サブ制御基板202における処理動作の一例を示すメインフローチャートである。
【0300】
図10のステップS131において、演出コマンド解析部701は、メイン制御基板201(演出コマンド生成部313)から送信された演出コマンドを受信したか否かを判定する。この判定の結果、演出コマンドを受信していない場合には、ステップS132〜S135、S137〜S140を省略してステップS136に進み、その他の処理が行われる。
【0301】
一方、メイン制御基板201から送信された演出コマンドを受信すると、ステップS132に進む。ステップS132では、演出コマンド解析部701は、ステップS121で受信した演出コマンドが、遊技球が第2の始動入賞口112bを通過したことを示す情報と、メイン制御基板201のROM202bに記憶されている機種識別情報とを含む演出コマンド、又は遊技球が大入賞口113を通過したことを示す情報と、メイン制御基板201のROM202bに記憶されている機種識別情報とを含む演出コマンドか否かを判定して、遊技球が、第2の始動入賞口112b又は大入賞口113を払い出し不能な状態で通過したか否かを判定する。
【0302】
この判定の結果、ステップS121で受信した演出コマンドが、遊技球が第2の始動入賞口112bを通過したことを示す情報と、メイン制御基板201のROM202bに記憶されている機種識別情報とを含む演出コマンド、又は遊技球が大入賞口113を通過したことを示す情報と、メイン制御基板201のROM202bに記憶されている機種識別情報とを含む演出コマンドでなく、遊技球が、第2の始動入賞口112b又は大入賞口113を払い出し不能な状態で通過していない場合には、後述するステップS136に進み、その他の処理が行われる。
【0303】
一方、ステップS131で受信した演出コマンドが、遊技球が第2の始動入賞口112bを通過したことを示す情報と、メイン制御基板201のROM202bに記憶されている機種識別情報とを含む演出コマンド、又は遊技球が大入賞口113を通過したことを示す情報と、メイン制御基板201のROM202bに記憶されている機種識別情報とを含む演出コマンドであり、遊技球が、第2の始動入賞口112b又は大入賞口113を払い出し不能な状態で通過した場合には、ステップS133に進む。
【0304】
ステップS133において、通過入賞口判定部708は、ステップS131で受信した演出コマンドに基づいて、第2の始動入賞口112bを遊技球が通過したか否かを判定する。この判定の結果、第2の始動入賞口112bを遊技球が通過していない場合には、大入賞口113を遊技球が通過したと判断して、後述するステップS133に進む。
【0305】
一方、第2の始動入賞口112bを遊技球が通過した場合には、ステップS134に進む。ステップS134において、機種判定部707は、メイン制御基板201が制御対象としている機種を判断する。そして、機種判定部707は、判断した機種が、ROM202bに記憶されている機種と一致するか否か(自機種であるか否か)を判定する。この判定の結果、機種判定部707で判断された機種が、ROM202bに記憶されている機種と一致せず、メイン制御基板201が制御対象としている機種が他機種である場合には、後述するステップS137に進む。
【0306】
一方、機種判定部707で判断された機種が、ROM202bに記憶されている機種と一致し、メイン制御基板201が制御対象としている機種が自機種である場合には、ステップS135に進む。ステップS135において、報知内容決定部709は、第1の電飾部品130aを第1の態様で点灯することを示す電飾部品点灯信号を生成して電飾基板208に送信する。これにより、第1の電飾部品130aが、第1の態様で点灯する。そして、ステップS136において、その他の処理が行われ、ステップS131に処理が戻る。
【0307】
ステップS134において、機種判定部707で判断された機種が、ROM202bに記憶されている機種と一致せず、メイン制御基板201が制御対象としている機種が他機種であると判定された場合には、ステップS137に進む。ステップS137において、報知内容決定部709は、第2の電飾部品130bを第1の態様で点灯することを示す電飾部品点灯信号を生成して電飾基板208に送信する。これにより、第2の電飾部品130bが、第1の態様で点灯する。そして、ステップS136に進み、その他の処理が行われる。
【0308】
ステップS133において、第2の始動入賞口112bを遊技球が通過していないと判定され、大入賞口113を遊技球が通過したと判定された場合には、ステップS138に進む。ステップS138において、機種判定部707は、メイン制御基板201が制御対象としている機種を判断する。そして、機種判定部707は、判断した機種が、ROM202bに記憶されている機種と一致するか否か(自機種であるか否か)を判定する。この判定の結果、機種判定部707で判断された機種が、ROM202bに記憶されている機種と一致せず、メイン制御基板201が制御対象としている機種が他機種である場合には、後述するステップS140に進む。
【0309】
一方、機種判定部707で判断された機種が、ROM202bに記憶されている機種と一致し、メイン制御基板201が制御対象としている機種が自機種である場合には、ステップS139に進む。ステップS139において、報知内容決定部709は、第1の電飾部品130aを第2の態様で点灯することを示す電飾部品点灯信号を生成して電飾基板208に送信する。これにより、第1の電飾部品130aが、第2の態様で点灯する。そして、ステップS136に進み、その他の処理が行われる。
【0310】
ステップS138において、機種判定部707で判断された機種が、ROM202bに記憶されている機種と一致せず、メイン制御基板201が制御対象としている機種が他機種であると判定された場合には、ステップS140に進む。ステップS140において、報知内容決定部709は、第2の電飾部品130bを第2の態様で点灯することを示す電飾部品点灯信号を生成して電飾基板208に送信する。これにより、第2の電飾部品130bが、第2の態様で点灯する。そして、ステップS136に進み、その他の処理が行われる。
【0311】
以上のように本実施形態では、始動口払い出し可能フラグがオフされているときに、第2の始動入賞口112bを遊技球が通過した場合(普通電動役物駆動指示部312による制御によらずに普通電動役物104が開いているときに、第2の始動入賞口112bを遊技球が通過した場合)に、第1又は第2の電飾部品130a、130bを第1の態様で点灯する。また、大入賞口払い出し可能フラグがオフされているときに、大入賞口113を遊技球が通過した場合(大入賞口開放指示部307による制御によらずに大入賞口扉120が倒伏しているときに、大入賞口113を遊技球が通過した場合)に、第1又は第2の電飾部品130a、130bを第2の態様で点灯する。従って、遊技機の制御によらずに普通電動役物104や大入賞口扉120を開動作させるという不正に対する対策を行っている遊技機であっても、第2の始動入賞口112b及び大入賞口113の何れを遊技球が通過したのかを、第1又は第2の電飾部品130a、130bの点灯態様によって、検査者等に確実に報知することができる。よって、検査者等は、第2の始動入賞口112b及び大入賞口113の何れを遊技球が通過したのかを従来よりも容易に且つ確実に確認することができるようになる。
【0312】
また、本実施形態では、メイン制御基板201が制御対象としている機種と、サブ制御基板202が制御対象としている機種とが一致している場合に、第1の電飾部品130aを点灯する。一方、メイン制御基板201が制御対象としている機種と、サブ制御基板202が制御対象としている機種とが一致していない場合に、第2の電飾部品130bを点灯する。従って、例えば、外観上は同じ構成であるが、プログラムの内容が異なる遊技機他機種用のメイン制御基板が誤って遊技機100にセットされた場合や、他機種用のプログラムが記憶されたROMがメイン制御基板に誤って取り付けられたこと等を、点灯した電飾基板130(場所)によって、検査者等に確実に報知することができる。よって、検査者等は、遊技機100に正規のプログラムが組み込まれているかどうかを容易に且つ確実に確認することが可能になる。
【0313】
なお、本実施形態では、遊技球が、第2の始動入賞口112b又は大入賞口113を払い出し不能な状態で通過した場合には、そのことを第1又は第2の電飾部品130a、130bを用いて必ず報知するようにした。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はない。
【0314】
例えば、遊技球が、第2の始動入賞口112b又は大入賞口113を払い出し不能な状態で通過したことが、予め設定された時間当たりに予め設定された回数行われた場合に、そのことを第1又は第2の電飾部品130a、130bを用いて報知するようにしてもよい。このようにすれば、不正な行為を行っていることを、第1又は第2の電飾部品130a、130bを用いて、遊技店の店員等に報知することができる。このようにする場合、例えば、ステップS132とステップS133との間に、遊技球が、第2の始動入賞口112b又は大入賞口113を払い出し不能な状態で通過したことが、予め設定された時間当たりに予め設定された回数行われたか否かを判定し、行われていない場合には、ステップS136に進み、行われている場合には、ステップS133に進むようにすればよい。
【0315】
この他、遊技球が、第2の始動入賞口112b又は大入賞口113を払い出し不能な状態で通過したことが、電源スイッチ219がオンされてから予め設定された時間内に行われた場合に、そのことを第1又は第2の電飾部品130a、130bを用いて報知するようにしてもよい。このようにすれば、検査中にだけ報知を行うことが可能になる(遊技店の開店後に報知が行われないようにすることが可能になる)。このようにする場合、例えば、ステップS132とステップS133との間に、遊技球が、第2の始動入賞口112b又は大入賞口113を払い出し不能な状態で通過したことが、電源スイッチ219がオンされてから予め設定された時間内に行われたか否かを判定し、行われていない場合には、ステップS136に進み、行われている場合には、ステップS133に進むようにすればよい。
【0316】
また、本実施形態では、遊技球が第2の始動入賞口112bを通過したことを示す情報、又は遊技球が大入賞口113を通過したことを示す情報と、メイン制御基板201のROM202bに記憶されている機種識別情報とを1つの演出コマンドに含めるようにした。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、機種識別情報を、別途サブ制御基板202に送信するようにしてもよい。具体的に説明すると、例えば、電源スイッチ219がオンされると、メイン制御基板201からサブ制御基板202に機種識別情報を送信し、サブ制御基板202が、その機種識別情報をRAM202c等に記憶するようにしてもよい。このようにすれば、遊技球が第2の始動入賞口112bを通過したことを示す情報や、遊技球が大入賞口113を通過したことを示す情報が含まれる演出コマンドに、機種識別情報を含める必要がなくなる。
【0317】
また、本実施形態では、メイン制御基板201が制御対象としている機種と、サブ制御基板202が制御対象としている機種とが一致しているか否かを判定するようにしたが、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、メイン制御基板201が制御対象としている複数の機種と、報知態様とが関連付けられたテーブルを、予めROM202bに記憶しておき、メイン制御基板201が制御対象としている機種に応じて、異なる態様で報知を行うようにしてもよい。このようにすれば、メイン制御基板201が制御対象としている機種が3種類以上であっても、メイン制御基板201が制御対象としている機種に応じて、異なる態様で報知を行うことができる。
【0318】
また、電飾部品130を用いた報知形態は、前述したものに限定されない。例えば、図10のステップS135、S137、S139、S140において、それぞれ異なる電飾部品130を点灯させてもよい。このようにすれば、遊技球が通過した入賞口と、メイン制御基板201が制御対象としている機種とを、点灯した電飾部品130(場所)によって、報知することができる。また、電飾部品130ではなく、画像や音声を用いて報知するようにしてもよい。すなわち、遊技球が通過した入賞口112b、113と、好ましくはメイン制御基板201が制御対象としている機種が、検査者等に認識できるようになっていれば、報知する形態(例えば、表示位置、表示色、表示パターン、発音内容、発音量、発音位置)は、どのようなものであってもよい。
【0319】
また、本実施形態では、第2の始動入賞口112b又は大入賞口113を遊技球が払い出し不能な状態で通過したことを検出して報知するようにしたが、報知対象となる領域は、可動役物が動くことによってのみ遊技球が通過可能な遊技球通過領域であれば、必ずしも入賞口でなくてもよい。例えば、可動役物が開かないと普通図柄作動ゲートを遊技球が通過しない構成となっている場合には、その普通図柄作動ゲートを、報知対象の領域としてもよい。
【0320】
なお、可動役物が動くことによってのみ遊技球が通過可能な遊技球通過領域を有していれば、本実施形態で説明したパチンコ機以外のパチンコ機にも本実施形態の動作を適用することができる。
【0321】
以上説明した本発明の各実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体、又はかかるプログラムを伝送する伝送媒体も本発明の実施の形態として適用することができる。また、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体などのプログラムプロダクトも本発明の実施の形態として適用することができる。上記のプログラム、コンピュータ読み取り可能な記録媒体、伝送媒体及びプログラムプロダクトは、本発明の範疇に含まれる。
【0322】
また、前述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0323】
101 釘
103 普通図柄作動ゲート
104 普通電動役物
106 特別図柄表示装置
107 装飾図柄表示装置
108 普通図柄表示装置
112a 第1の始動入賞口
112b 第2の始動入賞口
113 大入賞口
131 発射ハンドル
201 メイン制御基板
202 サブ制御基板
202a サブCPU
202b ROM
202c RAM
210 第2の始動入賞口スイッチ
221 第1の始動入賞口スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技盤に発射された遊技球を、前記遊技盤に形成された遊技球通過領域へ案内するために開閉動作する可動役物と、
前記可動役物の開閉動作を制御する可動役物制御手段と、前記遊技球通過領域を遊技球が通過したことを検出する検出手段と、
前記可動役物制御手段による制御によらずに前記可動役物が開動作したときに、前記遊技球通過領域を遊技球が通過したことが前記検出手段によって検出されると、前記遊技球通過領域を遊技球が通過したことを示す遊技球通過情報を出力する遊技球通過情報出力手段と、
前記遊技球通過情報出力手段により出力された遊技球通過情報が入力されると、前記遊技球通過領域を遊技球が通過したことを報知する報知手段とを有し、
前記可動役物が開動作しないと、前記遊技盤に発射された遊技球が、その可動役物によって案内される遊技球通過領域を通過しないようにしたことを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7−1】
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【図7−2】
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【図8−1】
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【図8−2】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−192239(P2012−192239A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−155328(P2012−155328)
【出願日】平成24年7月11日(2012.7.11)
【分割の表示】特願2006−323268(P2006−323268)の分割
【原出願日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】