遊技機
【課題】従来にない斬新なる予告報知を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
【解決手段】対象乱数判定手段(遊技制御装置30)によって、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数が大当り乱数記憶手段(遊技制御装置30)に記憶されるか否かを判定し、乱数記憶判定手段(遊技制御装置30)によって、対象乱数判定手段により大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、該大当り乱数よりも後に大当り乱数記憶手段に大当り乱数が記憶されるか否かを判定し、演出決定実行手段(遊技制御装置30、演出制御装置40)によって、乱数記憶判定手段により大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、当該大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づいて、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様を決定する。
【解決手段】対象乱数判定手段(遊技制御装置30)によって、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数が大当り乱数記憶手段(遊技制御装置30)に記憶されるか否かを判定し、乱数記憶判定手段(遊技制御装置30)によって、対象乱数判定手段により大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、該大当り乱数よりも後に大当り乱数記憶手段に大当り乱数が記憶されるか否かを判定し、演出決定実行手段(遊技制御装置30、演出制御装置40)によって、乱数記憶判定手段により大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、当該大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づいて、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様を決定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変動表示装置において行われる変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を発生させる遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機として特にパチンコ機は、始動入賞領域(始動入賞口)に入賞した遊技球を検出したタイミングで乱数値を抽出し、その抽出した値が当り値となる場合に変動入賞装置が所定期間、所定回数開放されて遊技球が入賞し難い状態から遊技球が入賞し易い状態に変換される特別遊技状態を発生させるパチンコ機が知られている。
この種のパチンコ機では、複数の識別情報を変動させる変動表示ゲームを行う変動表示装置を備え、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて変動表示ゲームを行い、この変動表示ゲームの結果態様に特別結果態様を導出することで、上記抽出した乱数値が当り値であったことを遊技者に報知するようにしている。
また、上記抽出した乱数値を始動入賞領域への入賞に対する変動表示ゲームの開始より前(特に始動入賞時)に判定(事前判定)し、判定結果が大当りであった場合に、その時点で記憶されている始動記憶に対応する変動表示ゲームにおいて連続的に大当りの予告報知を行うものも知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−360859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の遊技機のように、事前判定の結果が大当りであった場合に、その時点で記憶されている始動記憶に対応する変動表示ゲームにおいて連続的に大当りの予告報知を行うのみでは、近年の多様化した遊技機の予告報知において斬新な予告報知であるとは言い難い。
【0005】
本発明の目的は、従来にない斬新なる予告報知を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な変動表示装置と、前記変動表示装置で行われる変動表示ゲームの制御を行う制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記変動表示ゲームの結果態様が予め定めた特別結果態様となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を発生させる遊技機において、
前記始動入賞領域への遊技球の入賞順に所定数を上限として、前記特別結果態様を導出するか否かを決定するための大当り乱数を記憶する大当り乱数記憶手段と、
前記大当り乱数記憶手段に記憶される大当り乱数に対応して記憶され、変動表示ゲームの変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数を記憶する変動パターン決定用乱数記憶手段と、
前記大当り乱数記憶手段および前記変動パターン決定用乱数記憶手段に記憶された大当り乱数および変動パターン決定用乱数の各乱数値に基づく遊技結果情報を、該各乱数値に基づいて実行される変動表示ゲームの開始前に判定する遊技結果事前判定手段と、
前記遊技結果事前判定手段の判定結果に基づき、変動表示ゲームにおける演出態様を決定する演出態様決定手段と、
を備え、
前記演出態様決定手段は、
演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数が前記大当り乱数記憶手段に記憶されるか否かを判定する対象乱数判定手段と、
前記対象乱数判定手段により前記大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、該大当り乱数よりも後に前記大当り乱数記憶手段に大当り乱数が記憶されるか否かを判定する乱数記憶判定手段と、
前記乱数記憶判定手段により前記大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、当該大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づいて、前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様を決定する演出決定実行手段と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、これから実行する変動表示ゲームの演出態様を、この変動表示ゲームよりも後に実行される変動表示ゲームの演出態様に基づいて決定することで、未来に実行される変動表示ゲームの演出態様を利用して、これから実行する変動表示ゲームの演出態様を決定するという、従来にない斬新な演出を実現することができる。
従って、遊技者に従来にない演出態様を体験させることができ、興趣を向上させることができる。
【0008】
ここで、遊技機には、パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの弾球遊技機などが含まれる。
変動表示装置は、液晶表示装置、CRT(陰極線管)表示装置などの単体の装置であっても、また、これら装置と多数の発光素子を配列した表示装置、回転ドラムを使用したメカ式の表示装置などとの組み合わせでもよく、画像表示可能な領域を含んでいればよい。
また、変動表示ゲームは、変動表示装置において、複数の識別情報(例えば、図柄としての文字、数字、記号、キャラクタ等)を変動表示させるものである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機であって、
前記演出決定実行手段は、
前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数の後に前記大当り乱数記憶手段に記憶された大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づく変動パターンを、前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様の一部に設定することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、これから実行する変動表示ゲームよりも後に実行される変動表示ゲームの変動パターンを、これから実行する変動表示ゲームの演出態様の一部に設定することで、従来にない斬新な演出を実現することができる。
従って、遊技者に従来にない演出態様を体験させることができ、興趣を向上させることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機であって、
前記演出態様決定手段は、
前記大当り乱数記憶手段に記憶された1つの大当り乱数に基づく1回の変動表示ゲームにおいて、前記複数の識別情報を所定時間変動表示した後に停止する単位変動表示を一回以上行う擬似連予告演出を、前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様に決定可能であり、
前記演出決定実行手段は、
前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数の後に前記大当り乱数記憶手段に記憶された大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づく変動パターンを、前記擬似連予告演出における単位変動表示に設定することを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、これから実行する変動表示ゲームよりも後に実行される変動表示ゲームの変動パターンを、これから実行する変動表示ゲームの演出態様の一部に設定して擬似連予告演出を行うことで、従来にない斬新な演出を実現することができる。
従って、遊技者に従来にない演出態様を体験させることができ、興趣を向上させることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の遊技機であって、
前記大当り乱数記憶手段に記憶される大当り乱数に対応して記憶され、前記特別結果態様が導出される場合に、遊技者に付与される遊技価値に付加する付加価値を決定するための付加価値決定用乱数を記憶する付加価値決定用乱数記憶手段を備え、
前記遊技結果事前判定手段は、
前記付加価値決定用乱数記憶手段に記憶された付加価値決定用乱数に基づく付加価値を、該付加価値決定用乱数に対応する大当り乱数に基づいて実行される変動表示ゲームの開始前に判定し、
前記演出決定実行手段は、
前記遊技結果事前判定手段の判定結果に基づき、前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様の一部に、前記付加価値の内容を示唆する付加価値示唆演出を設定することを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、これから実行する変動表示ゲームよりも後に実行される変動表示ゲームの変動パターンを、これから実行する変動表示ゲームの演出態様の一部に設定して擬似連予告演出を行うとともに、その擬似連予告演出に付加価値示唆演出を設定するという、従来にない斬新な演出を実現することができるとともに、その後の遊技状態を報知することができる。
従って、遊技者に従来にない演出態様を体験させることができ、興趣を向上させることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、これから実行する変動表示ゲームの演出態様を、この変動表示ゲームよりも後に実行される変動表示ゲームの演出態様に基づいて決定することで、未来に実行される変動表示ゲームの演出態様を利用して、これから実行する変動表示ゲームの演出態様を決定するという、従来にない斬新な演出を実現することができる。
従って、遊技者に従来にない演出態様を体験させることができ、興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明を適用した遊技機における遊技盤の正面図である。
【図2】(1)本発明における遊技機の状態表示器、(2)〜(7)本発明における状態表示器の表示例を示す図である。
【図3】本発明における遊技機の制御系を示すブロック図である。
【図4】メイン処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】メイン処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】タイマ割込処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】特図ゲーム処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】始動口2SW監視処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】始動口2SW監視処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】始動口1SW監視処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】始動口1SW監視処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】演出事前判定コマンドのコマンド形態を説明するためのテーブルである。
【図13】特図普段処理を説明するためのフローチャートである。
【図14】特図2変動開始処理1を説明するためのフローチャートである。
【図15】特図1変動開始処理1を説明するためのフローチャートである。
【図16】後半変動パターングループの振り分けを説明するためのテーブルである。
【図17】後半変動パターングループの振り分けを説明するためのテーブルである。
【図18】特図変動開始処理2を説明するためのフローチャートである。
【図19】変動パターン設定処理を説明するためのフローチャートである。
【図20】特図変動開始処理3を説明するためのフローチャートである。
【図21】前半変動パターンの振り分けを説明するためのテーブルである。
【図22】前半変動パターンの振り分けを説明するためのテーブルである。
【図23】演出パターン作成処理を説明するためのフローチャートである。
【図24】擬似連演出決定処理を説明するためのフローチャートである。
【図25】擬似連演出を行う際のタイミングチャート図である。
【図26】第2実施形態における始動口2SW監視処理を説明するためのフローチャートである。
【図27】第2実施形態における始動口1SW監視処理を説明するためのフローチャートである。
【図28】第2実施形態における演出事前判定コマンドのコマンド形態を説明するためのテーブルである。
【図29】第2実施形態における演出パターン作成処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのパチンコ遊技機について説明を行う。
【0018】
<第1実施形態>
図1に示すように、第1実施形態のパチンコ遊技機100は、内部の遊技領域1a内に遊技球を発射して(弾球して)遊技を行うもので、その前側上半部のガラス板の奥側には、遊技領域1aを構成する遊技盤1が設置されている。
【0019】
遊技盤1は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体1b(木製もしくは合成樹脂製)を備え、該遊技盤本体1bの前面にガイドレール2で囲まれた遊技領域1aを有している。また、遊技盤本体1bの前面であってガイドレール2の外側には、前面構成部材3,3,…が取り付けられている。そして、このガイドレール2で囲まれた遊技領域1a内に発射装置から遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。
【0020】
遊技領域1aの略中央には、飾り特図変動表示ゲームの表示領域となる窓部22を形成するセンターケース20が取り付けられている。このセンターケース20に形成された窓部22の後方には、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な変動表示装置としての表示装置43が配されるようになっている。この表示装置43は、例えば、液晶ディスプレイを備え、表示内容が変化可能な表示部43aがセンターケース20の窓部22を介して遊技盤1の前面側から視認可能となるように配されている。なお、表示装置43は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、EL、CRT等のディスプレイを備えるものであっても良い。
【0021】
また、遊技領域1a内には、普図始動ゲート4が設けられており、遊技球が普図始動ゲート4を通過した場合は、普図変動表示ゲームが実行されるようになっている。また、遊技領域1a内には、第1の始動入賞領域をなす第1始動入賞口13と、第2の始動入賞領域をなす普通変動入賞装置7と、が設けられている。そして、遊技球が第1始動入賞口13に入賞した場合は、補助遊技として第1特図変動表示ゲームが実行され、遊技球が普通変動入賞装置7に入賞した場合は、補助遊技として第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
【0022】
普図始動ゲート4内には、該普図始動ゲート4を通過した遊技球を検出するためのゲートSW4a(図3に図示)が設けられている。そして、遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート4内を通過すると、普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置7が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート4を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が1加算されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。なお、普図変動表示ゲームの始動記憶は、LEDを備える普図記憶表示器15(第1普図記憶表示器15a、第2普図記憶表示器15b)にて表示されるようになっている。
【0023】
普図(普通図柄)変動表示ゲームは、後述する状態表示器17を構成する普図表示器5で実行されるようになっている。なお、表示装置43の表示領域の一部で普図変動表示ゲームを表示するようにしても良く、この場合は識別図柄として、例えば、数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うようにする。この普図変動表示ゲームの停止表示が特別の結果態様となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置7の開閉部材7a,7aが所定時間(例えば、0.5秒間)開放される。これにより、普通変動入賞装置7に遊技球が入賞しやすくなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
【0024】
第1始動入賞口13の内部には第1特図始動口SW13d(図3に図示)が備えられ、この第1特図始動口SW13dによって遊技球を検出することに基づき、補助遊技としての第1特図変動表示ゲームを開始する始動権利が発生するようになっている。また、普通変動入賞装置7の内部には第2特図始動口SW7d(図3に図示)が備えられ、この第2特図始動口SW7dによって遊技球を検出することに基づき、補助遊技としての第2特図変動表示ゲームを開始する始動権利が発生するようになっている。この第1特図変動表示ゲームを開始する始動権利は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で第1始動記憶として記憶される。そして、この第1始動記憶は、第1特図記憶表示器18に表示される。また、第2特図変動表示ゲームを開始する始動権利は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で第2始動記憶として記憶される。そして、この第2始動記憶は、第2特図記憶表示器19にて表示される。
【0025】
普通変動入賞装置7は左右一対の開閉部材7a,7aを具備し、第1始動入賞口13の下部に配設され、この開閉部材7a,7aは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいて閉じた状態、すなわち、遊技球が入賞し難い入賞困難状態(遊技者にとって不利な状態)を保持しているが、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、ソレノイド(普電SOL7b、図3に図示)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置7に遊技球が流入し易い入賞容易状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
【0026】
補助遊技としての第1特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲームは、後述する状態表示器17を構成する第1特図表示器8、第2特図表示器9で実行されるようになっており、複数の識別情報を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置43にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、この特図変動表示ゲームの結果として、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の表示態様が特別結果態様(たとえば「7」)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置43の表示態様も特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字の何れか)となる。なお、第1特図表示器8、第2特図表示器9は、別々の表示器でも良いし同一の表示器ででも良いが、各々独立して特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置43も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機に第1特図表示器8、第2特図表示器9を備えずに、表示装置43のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
【0027】
そして、第1特図変動表示ゲームもしくは第2特図変動表示ゲームが開始可能な状態で、且つ、第1始動記憶数及び第2始動記憶数が0の状態で、例えば、第1始動入賞口13に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って第1始動記憶が記憶されて、第1始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに第1始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲームが開始され、この際に第1始動記憶数が1減算される。また、第1特図変動表示ゲームもしくは第2特図変動表示ゲームが開始可能な状態で、且つ、第1始動記憶数及び第2始動記憶数が0の状態で、例えば、普通変動入賞装置7に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って第2始動記憶が記憶されて、第2始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに第2始動記憶に基づいて、第2特図変動表示ゲームが開始され、この際に第2始動記憶数が1減算される。
【0028】
一方、第1特図変動表示ゲームもしくは第2特図変動表示ゲームが直ちに開始できない状態、例えば、既に第1特図変動表示ゲームもしくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、第1始動入賞口13に遊技球が入賞すると、第1始動記憶数が上限数未満(例えば、4個未満)ならば、第1始動記憶数が1加算されて第1始動記憶が1つ記憶されることになる。同様に、この場合に普通変動入賞装置7に遊技球が入賞すると、第2始動記憶数が上限数未満(例えば、4個未満)ならば、第2始動記憶数が1加算されて第2始動記憶が1つ記憶されることになる。
【0029】
そして、第1特図変動表示ゲームもしくは第2特図変動表示ゲームが開始可能な状態となると、第1始動記憶もしくは第2始動記憶に基づき第1特図変動表示ゲームもしくは第2特図変動表示ゲームが開始される。このとき、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームは同時に実行されることはなく、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、第1始動記憶と第2始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
【0030】
また、遊技領域1aには、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉10aを有し、第1特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する特別変動入賞装置10、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト穴11が設けられている。この他、遊技領域1aには、一般入賞口12,12,…、打球方向変換部材としての風車14、多数の障害釘(図示略)などが配設されている。
【0031】
特別変動入賞装置10は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉10aによって開閉される大入賞口を備えていて、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、開閉扉10aは、例えば、駆動装置としてのソレノイド(大入賞口SOL10b、図3に図示)により駆動される。また、大入賞口の内部(入賞領域)には、該大入賞口に入った遊技球を検出するカウントSW10c(図3に図示)が配設されている。
【0032】
また、遊技領域1aに設けられた各一般入賞口12には、一般入賞口12に入った遊技球を検出するための入賞口SW12a(図3に図示)が配設されている。そして、遊技を開始することにより遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、一般入賞口12,12,…、普通変動入賞装置7、第1始動入賞口13、特別変動入賞装置10等の入賞口の何れかに入賞すると、それぞれの入賞口に対応した所定数の賞球が払出制御装置125(図3に図示)によって払い出されるようになっている。払出制御装置125は、遊技制御装置30の制御の下で制御され所定数の賞球が払い出されるようにする。
【0033】
また、センターケース20の上端部には、普図変動表示ゲーム、第1特図変動表示ゲーム、及び、第2特図変動表示ゲームの遊技状態を報知する状態表示器17が配設されている。この状態表示器17は、図2(1)に示すように、普図変動表示ゲームを表示する普図表示器5と、第1特図変動表示ゲームを表示する第1特図表示器8と、第2特図変動表示ゲームを表示する第2特図表示器9と、普図変動表示ゲームの未処理回数を表示する普図記憶表示器15(第1普図記憶表示器15a、第2普図記憶表示器15b)と、第1特図変動表示ゲームの未処理回数(第1始動記憶)を表示する第1特図記憶表示器18(第1特別図柄1記憶表示器18a、第2特別図柄1記憶表示器18b、第3特別図柄1記憶表示器18c、第4特別図柄1記憶表示器18d)と、第2特図変動表示ゲームの未処理回数(第2始動記憶)を表示する第2特図記憶表示器19(第1特別図柄2記憶表示器19a、第2特別図柄2記憶表示器19b、第3特別図柄2記憶表示器19c、第4特別図柄2記憶表示器19d)と、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームにおける結果が2R大当りか15R大当りかを表示するラウンド数表示器25(第1ラウンド数表示器25a、第2ラウンド数表示器25b)と、第1特図変動表示ゲーム、及び、第2特図変動表示ゲームの遊技状態を報知する遊技状態表示器26(第1遊技状態表示器26a、第2遊技状態表示器26b、第3遊技状態表示器26c)と、を備えている。なお、普図記憶表示器15、普図表示器5、第1特図表示器8、第2特図表示器9、第1特図記憶表示器18、第2特図記憶表示器19、ラウンド数表示器25、及び、遊技状態表示器26は、セグメントLEDとして一体に設けられている。
【0034】
普図表示器5は、普図変動表示ゲームを表示するLEDであり、図2(2)に示すように、普図表示器5が点滅している場合は普図変動表示ゲームが変動表示中であることを示し、普図表示器5が点灯している場合は普図変動表示ゲームの結果が当りであることを示し、普図表示器5が消灯している場合は普図変動表示ゲームの結果がはずれであることを示している。
【0035】
普図記憶表示器15(第1普図記憶表示器15a、第2普図記憶表示器15b)は、普図変動表示ゲームの未処理回数を表示するLEDであり、図2(3)に示すように、第1普図記憶表示器15a及び第2普図記憶表示器15bが共に消灯している場合は普図変動表示ゲームの未処理回数が「0」であることを示し、第1普図記憶表示器15aが点灯し第2普図記憶表示器15bが消灯している場合は普図変動表示ゲームの未処理回数が「1」であることを示し、第1普図記憶表示器15a及び第2普図記憶表示器15bが共に点灯している場合は普図変動表示ゲームの未処理回数が「2」であることを示し、第1普図記憶表示器15aが点滅し第2普図記憶表示器15bが点灯している場合は普図変動表示ゲームの未処理回数が「3」であることを示し、第1普図記憶表示器15a及び第2普図記憶表示器15bが共に点滅している場合は普図変動表示ゲームの未処理回数が「4」であることを示している。
【0036】
ラウンド数表示器25は、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームにおける遊技結果が2R大当りと16R大当りとの何れに決定されたかを表示するLEDであり、図2(4)に示すように、第1ラウンド数表示器25aが点灯し第2ラウンド数表示器25bが消灯している場合は第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの遊技結果が2R大当たりであることを示し、第1ラウンド数表示器25aが消灯し第2ラウンド数表示器25bが点灯している場合は第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの遊技結果が16R大当たりであることを示している。
【0037】
遊技状態表示器26は、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの遊技状態を報知するLEDであり、図2(5)に示すように、第2遊技状態表示器26b及び第3遊技状態表示器26cが共に消灯している場合は第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの変動制御(変動時間)が予め設定された通常動作状態(通常制御状態)であることを示し、第2遊技状態表示器26bが点灯し第3遊技状態表示器26cが消灯している場合は時短動作状態(短縮制御状態)であることを示し、第2遊技状態表示器26b及び第3遊技状態表示器26cが共に点灯している場合は第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームにおいて大当たりとなる確率が所定の確率である通常確率状態よりも高く設定された高確率状態(確率変動状態)であることを示している。
また、図2(6)に示すように、第1遊技状態表示器26aが点灯している場合は第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームにおいて大当たり中(条件装置作動中)であることを示し、第1遊技状態表示器26aが消灯している場合は第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームにおいて大当たりでない状態(条件装置未作動)であることを示している。
さらに、図2(7)に示すように、第2遊技状態表示器26b及び第3遊技状態表示器26cが共に消灯している場合はエラー未報知状態を示し、第2遊技状態表示器26bが消灯し第3遊技状態表示器26cが点灯している場合はエラー報知中状態であることを示している。具体的には、当該遊技機の電源投入時に第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームにおいて大当たりとなる確率が高確率状態となっている場合にエラー状態であると判定して、第3遊技状態表示器26cが点灯される。この第3遊技状態表示器26cが点灯された状態は、高確率状態が停止するまで継続して点灯されることとなる。
【0038】
また、センターケース20は、表示部43aを囲うようにして、その周囲に変動表示ゲームの演出を装飾する装飾部24が備えられている。より具体的には、装飾部24は、変動表示ゲームに基づいて所定の演出動作を行う演出動作役物50と、当該所定の演出動作において補助的な演出を行う補助演出役物51と、を備えている。
【0039】
演出動作役物50は、センターケース20の上部中央に備えられており、役物駆動モータ42(図3に図示)の駆動力によって、当該演出動作役物50は表示部43aの前面を覆うように下方に移動するようになっている。
【0040】
また、本実施形態のパチンコ遊技機100(遊技制御装置30)は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技状態として時短動作状態(特定遊技状態、特定変動表示ゲーム)を発生可能となっている。この時短動作状態(特定遊技状態、特定変動表示ゲーム)は、普通変動入賞装置7の動作状態が、通常動作状態に比べて開放状態となりやすい状態である。この時短動作状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が通常動作状態における長い実行時間よりも短くなるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置7の開放回数が実質的に多くなるように制御される。すなわち、普通変動入賞装置7は、遊技球が受け入れ難い閉状態から遊技球が受け入れやすい開状態に変換可能な入賞容易化手段として機能する。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置7が開放される場合に、開放時間が通常動作状態の短い開放時間より長くされるように制御される(例えば、0.3秒が1.8秒)。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置7が1回ではなく、2回以上の複数回(例えば、2回)開放される。さらに、時短動作状態においては普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常動作状態より高くなるように制御される。すなわち、通常動作状態よりも普通変動入賞装置7の開放回数が増加され、普通変動入賞装置7に遊技球が入賞しやすくなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
【0041】
また、本実施形態のパチンコ遊技機100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技状態として確率変動状態(特定遊技状態、特定変動表示ゲーム)を発生可能となっている。この確率変動(確変)状態(特定遊技状態、特定変動表示ゲーム)は、特図変動表示ゲームでの当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。なお、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき確変状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が確変状態となる。また、確変状態と時短動作状態はそれぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
【0042】
また、図3に示すように、パチンコ遊技機100は、表示装置43において行われる特図変動表示ゲームの制御を行う制御手段としての遊技制御装置30と、この遊技制御装置30からの演出制御指令に基づき、表示装置43における特図変動表示ゲームの演出の制御を行う制御手段としての演出制御装置40と、を備えている。
【0043】
遊技制御装置30は、CPU31aやROM31b、RAM(RWM(Read Write Memory))31cなどを備える遊技用ワンチップマイコン31を備えるとともに、入力インタフェース(入力I/F)32、出力インタフェース(出力I/F)33、外部通信端子34等により構成されている。
【0044】
遊技用ワンチップマイコン31は、内部のCPU31aが制御部、演算部を備え、演算制御を行う他、各特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値などの各種乱数値なども生成している。
【0045】
また、CPU31aは、始動入賞に基づいて各特図変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を開始させる際に、当該特図変動表示ゲームの変動パターン、即ち、識別情報の変動表示時間を含む変動パターンやリーチパターン(リーチアクションの種類)を決定する。
【0046】
遊技用ワンチップマイコン31の内部のRAM31cには、第1始動入賞口13に設けられた第1特図始動口SW13d、普通変動入賞装置7に設けられた第2特図始動口SW7dのオン信号などを記憶する記憶領域や、前記各種乱数値の記憶領域、並びに、CPU31aの作業領域等を備えている。即ち、RAM31cには、CPU31aにより検出された遊技球の入賞が始動入賞として記憶されるようになっている。
【0047】
遊技用ワンチップマイコン31の内部のROM31bには、遊技上の制御プログラムや制御データが書き込まれている他、上述の各種乱数値に対応して、各特図変動表示ゲームの大当り発生を判定するための、特図変動表示ゲームの大当り判定値、変動パターン(前半変動パターン、後半変動パターン)、リーチパターン(リーチアクションの種類)の判定値などが記憶されている。具体的には、例えば、ROM31bには、特図変動表示ゲームの遊技結果(「大当り」又は「はずれ」)に応じた後半変動パターンテーブルと、特図変動表示ゲームの遊技結果(「大当り」又は「はずれ」)に応じた前半変動パターンテーブルと、が記憶されるとともに、当該後半変動パターンテーブルのうちの一の後半変動パターンと、当該前半変動パターンテーブルのうちの一の前半変動パターンと、の組み合わせにより構成される変動時間コマンド(連続予告コマンド、連続予告変更コマンド、連続予告切替コマンド、連続予告終了コマンド等)に係る変動時間コマンドテーブルと、が記憶されている。
なお、変動パターンのうち、前半変動パターンとは、例えば、左図柄領域、右図柄領域、中図柄領域の変動表示領域の各々で行われる一の特図変動表示ゲームにおいて、左図柄領域及び右図柄領域の変動表示領域の図柄が同一図柄で停止するまでの変動表示態様を意味し、後半変動パターンとは、当該左図柄領域及び右図柄領域の図柄が同一図柄で停止した後の変動表示態様を意味するものである。すなわち、左図柄領域及び右図柄領域の変動表示領域が同一図柄で停止し、中図柄領域が未だ変動中である状態(リーチ状態)が発生するまでの変動表示態様を前半変動パターンとし、リーチ状態が発生した以降の変動表示態様を後半変動パターンとしている。なお、変動パターンのうち、前半変動パターン及び後半変動パターンの変動表示態様は、例えば、リーチ状態が発生して変動中の中図柄領域が一旦停止、又は低速変動を開始するまでを前半変動パターンとし、それ以降の変動表示を後半変動パターンとする等、適宜変更できる設計であっても良い。
【0048】
また、入力インタフェース32には、ローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、第1特図始動口SW13d、第2特図始動口SW7d、入賞口SW12a,…、ゲートSW4a、カウントSW10c、ガラス枠開放SW146、遊技機枠開放SW121、球切れSW122、などが接続されている。そして、入力インタフェース32は、これらから入力された各種信号を中継し、遊技用ワンチップマイコン31に対し出力する。なお、ガラス枠開放SW146は、クリア部材保持枠が開放されていることを検出するものであり、遊技機枠開放SW121は、前面枠が開放されていることを検出するものである。また、球切れSW122は、島設備から供給された遊技球を排出装置に誘導するシュートに設けられ、シュート内の遊技球がなくなったことを検出するものである。
【0049】
また、出力インタフェース33には、遊技用ワンチップマイコン31から出力される各種の制御信号が入力される。これら制御信号は、該出力インタフェース33により中継されて、図示しない出力ポート及びドライバを介して、第1特図表示器8、第1特図記憶表示器18、第2特図表示器9、第2特図記憶表示器19、普図表示器5、普図記憶表示器15、普電SOL7b、大入賞口SOL10b、遊技機外部の管理装置などと接続する外部端子板16、払出制御装置125、演出制御装置40に出力される。
【0050】
演出制御装置40は、演算処理用CPU40a、ROM40b、RAM40c及びVDP(Video Display Processor)40d等を備えるとともに、通信インタフェース(通信I/F)40e、入出力インタフェース(入出力I/F)40fを備えている。また、画像や映像データが記憶された画像ROM40g、音声データが記憶された音ROM40h、音の出力を制御する音LSI40iを備えている。
【0051】
この演出制御装置40は、通信インタフェース40eを介して遊技制御装置30から受信した各種信号(演出制御データ(各種コマンドなど))に基づいて(遊技制御装置30の制御の下に)遊技の演出の制御を行うものである。また、入出力インタフェース40fには、遊技機の前面に設けられた演出ボタン41(図3に図示)からの検出信号が入力されるようになっており、演出制御装置40は、この検出信号に基づき(遊技制御装置30の制御の下に)遊技の演出の制御を行うようになっている。
【0052】
さらに、入出力インタフェース40fには、CPU40aから出力される各種の制御信号が入力され、これら制御信号は、該入出力インタフェース40fにより中継されて、図示しない出力ポート及びドライバを介して可動演出装置の役物駆動モータ42、遊技盤1や該遊技盤1の前方を覆うクリア部材保持枠に設けられた装飾用のLEDを備える各種LED基板44などに出力され、遊技の演出が行われるようになっている。なお、CPU40aから出力される制御信号のうち、画像の制御に関する制御信号は、CPU40aからVDP40dに出力され、VDP40dから該制御信号に基づく画像データが表示装置43に出力される。また、音声の制御に関する制御信号は、CPU40aから音LSI40iに出力され、音LSI40iから該制御信号に基づく音声データがスピーカ45に出力される。
【0053】
また、遊技制御装置30には、電源供給装置(図示略)から電力が供給されており、その他の装置にも電源供給装置から電力が供給されるようになっている。さらに、電源供給装置には、停電時等の外部からの電力の供給が途絶えた場合でも電力を供給可能とするためのバックアップ電源が備えられ、停電時等に各制御装置の揮発性メモリに保存されたデータの消失を防止するようになっている。
【0054】
そして、これらの制御装置においては、以下のような遊技制御が行われる。
遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31では、普図始動ゲート4に備えられたゲートSW4aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM31bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器5に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器5に特別の結果態様を表示するとともに、普電SOL7bを動作させ、普通変動入賞装置7の開閉部材7a,7aを所定時間(例えば、0.5秒間)上述のように開放する制御を行う。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器5にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
【0055】
また、第1始動入賞口13に備えられた第1特図始動口SW13dからの遊技球の検出信号の入力に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してRAM31cに第1始動記憶として記憶する処理を行う。同様に、普通変動入賞装置7に備えられた第2特図始動口SW7dからの遊技球の検出信号の入力に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してRAM31cに第2始動記憶として記憶する処理を行う。すなわち、遊技制御装置30が始動入賞領域(第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞順に所定数を上限として、特別結果態様を導出するか否かを決定するための大当り乱数を記憶する大当り乱数記憶手段をなす。
【0056】
また、第1始動記憶による記憶時に、第1始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値をROM31bに記憶されている第1特図変動表示ゲーム用の判定値(当り値)と比較し、第1特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。同様に、第2始動記憶による記憶時に、第2始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値をROM31bに記憶されている第2特図変動表示ゲーム用の判定値(当り値)と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。
【0057】
また、遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31では、始動記憶に基づき、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
【0058】
また、遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31では、第1始動記憶及び第2始動記憶が記憶されている場合に、第2特図変動表示ゲームの実行制御を第1特図変動表示ゲームの実行制御に優先して実行するようになっている。
【0059】
そして、遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31では、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、特図表示器に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。特別遊技状態を発生させる処理においては、例えば、大入賞口SOL10bにより特別変動入賞装置10の開閉扉10aを開放し、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば25秒または1秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば16回または2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。これにより、パチンコ遊技機100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を発生させる遊技機として機能する。なお、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、第1特図表示器8、第2特図表示器9にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
【0060】
また、遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31では、特定条件の成立に基づき、特図変動表示ゲームとは異なる特定変動表示ゲームを実行する。具体的には、普通変動入賞装置7が開状態に変換する頻度を通常状態よりも高める特定遊技状態(時短動作状態、確率変動状態)を発生させる処理を行う。
【0061】
なお、第1特図変動表示ゲームよりも第2特図変動表示ゲームのほうが、特別遊技状態において、または、特別遊技状態の終了後に遊技者に付与される価値が高くなるようにされている。この遊技者に付与される価値が高いとは、例えば、特別遊技状態におけるラウンド数の振り分け率が遊技者にとって有利なこと(第1特図変動表示ゲームは、16R確変大当り発生率:40%、2R確変大当り発生率:20%、16R通常大当り発生率:40%であるのに対し、第2特図変動表示ゲームは、16R確変大当り発生率:55%、2R確変大当り発生率:5%、16R通常大当り発生率:40%)である。また、このように特別遊技状態におけるラウンド数が多いこと(遊技者が獲得可能な賞球数が多いこと)の他、第2特図変動表示ゲームの方が特別遊技状態の終了後に確変状態となる確率が高くなるようにしても良い。また、演出上の価値として、リーチ状態となりやすいことや、普段はなかなか出現しないリーチ演出(いわゆるスーパーリーチやプレミアリーチと呼ばれる演出)が出現しやすいことなどを含んでも良い。
【0062】
また、遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31は、各種入賞口に設けられたセンサ(第1特図始動口SW13d、第2特図始動口SW7d、入賞口SW12a、カウントSW10c)から入力される遊技球の検出信号に基づき、払出制御装置125の払出モータを制御して所定数の遊技球が払い出されるようにする。
【0063】
また、遊技制御装置30は、特図変動表示ゲームの開始タイミング以外に、第1始動記憶もしくは第2始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値と、ROM31bに記憶されている当り値(判定値)とを比較し、未だ特図変動表示ゲームを実行していない始動記憶について、該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されるか否かを判定する処理も行うようになっている。
【0064】
また、演出制御装置40では、遊技制御装置30からの指令信号(変動時間コマンド、変動停止コマンド等)に基づき、表示装置43で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理や、演出の制御を行う。
具体的には、本実施形態のパチンコ遊技機100は、例えば、事前判定(先読み)によって消化順序が4番目の第1始動記憶に遊技結果が大当りとなる大当たり乱数が記憶された場合、この第1始動記憶が実際に消化され、大当りを発生させる第1特図変動表示ゲームが開始される際、当該第1始動記憶よりも後に記憶された第1始動記憶の変動パターン決定用乱数に基づく変動パターンを用いて、この第1特図変動表示ゲームにおいて擬似連予告演出を行う(図25参照)。以下、このような擬似連予告演出を行うための処理について説明する。
【0065】
まず、遊技制御装置30における遊技の制御について説明する。なお、この遊技の制御は、主にメイン処理と、所定時間ごと(例えば、2msecごと)に行われるタイマ割込み処理とからなる。
【0066】
〔メイン処理〕
メイン処理では、プログラム全体の制御を行うようになっている。図4,5に示すように、このメイン処理は、プログラム開始時の処理と、停電発生時の状態へ復帰するための処理と、メインループの処理と、停電発生時の処理とがある。
【0067】
メイン処理においては、まず、プログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理は初めに初期設定として、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行い、割込みベクタをセットする処理(ステップS2)を行う。さらにスタックポインタをセットする処理(ステップS3)を行い、割込みモードを設定する処理(ステップS4)を行う。その後、RAM(RWM)31cへのアクセスを許可する処理(ステップS5)を行い、全出力ポートをOFFにする処理(ステップS6)を行う。
【0068】
次に、バックアップクリアスイッチのチェックを行う。遊技制御装置30のRAM31cは、電源供給装置のバックアップ電源によって、その記憶内容がバックアップされるようになっているが、電源投入時にバックアップクリアスイッチがONである場合には、RAM31cの初期化を行う。このバックアップクリアスイッチのチェックとして、バックアップクリアスイッチがONであるか否かの判定(ステップS7)を行う。
【0069】
バックアップクリアスイッチがONであるか否かの判定(ステップS7)においてバックアップクリアスイッチがONでない場合(ステップS7;No)は、停電復旧の判定を行う。この停電復旧の判定としては、まず、停電検査領域をチェックする処理(ステップS8)を行い、停電復旧であるか否かの判定(ステップS9)を行う。
【0070】
停電検査領域には、後述するように停電によりパチンコ遊技機100の電源が遮断された場合に、停電復旧検査領域チェックデータが設定される(ステップS26)ようになっており、通常時は停電復旧検査領域チェックデータが記憶されていない。よって、この停電復旧検査領域チェックデータの有無を判定することで、停電復旧であるか否かを判定することができる。
【0071】
停電復旧であるか否かの判定(ステップS9)において、停電復旧でない場合(ステップS9;No)は、使用するRAM31cをクリアする処理(ステップS18)を行う。また、停電復旧であるか否かの判定(ステップS9)において、停電復旧である場合(ステップS9;Yes)は、チェックサムは正常であるか否かの判定(ステップS10)を行う。
【0072】
チェックサムは正常であるか否かの判定(ステップS10)においては、バックアップされたRAM31cのデータとチェックデータを比較し、両者が一致すれば正常と判定し、一致しなければ異常と判定する。これにより、RAM31cに記憶されていた情報が正しくバックアップされているかを判断することができる。
【0073】
このチェックサムは正常であるか否かの判定(ステップS10)において、チェックサムが正常でない場合(ステップS10;No)は、使用するRAM31cをクリアする処理(ステップS14)を行う。なお、このようにRAM31cのデータとチェックデータが一致しない場合としては、例えば、落雷の異常電流等によってデータが破壊された場合の他、パチンコ遊技機100をはじめて設置した場合や、電源の遮断時間がバックアップ可能な時間を超過した場合が考えられる。また、何らかの理由で電源供給装置と遊技制御装置30との接続が遮断され、バックアップ電源が供給されなくなったためRAM31cが初期化された場合が考えられる。さらに不正な遊技制御装置30は、RAM31cがバックアップされていないことが多いので、不正な遊技制御装置30が取り付けられたことも考えられる。
【0074】
また、チェックサムは正常であるか否かの判定(ステップS10)において、チェックサムが正常である場合(ステップS10;Yes)は、停電発生時の状態へ復帰するための処理を行う。
【0075】
この停電発生時の状態へ復帰するための処理としては、まず、RAM31cに停電復旧時の初期値を設定する処理(ステップS11)を行う。さらに、遊技枠の状態にかかる領域をクリアする処理(ステップS12)を行った後、停電復旧コマンドを送信する処理(ステップS13)を行う。そして、割込みタイマを起動する処理(ステップS17)を行う。
【0076】
また、バックアップクリアスイッチがONであるか否かの判定(ステップS7)においてバックアップクリアスイッチがONである場合(ステップS7;Yes)は、メインループの処理として電源投入時の初期化処理を行う。
【0077】
この電源投入時の初期化処理としては、まず、使用するRAM31cをクリアする処理(ステップS14)を行い、RAM31cに電源投入時の初期値をセーブする処理(ステップS15)を行う。さらに、電源投入コマンドを送信する処理(ステップS16)を行う。そして、割込みタイマを起動する処理(ステップS17)を行う。
【0078】
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、割込みタイマを起動する処理(ステップS17)を行って、CTC(カウンタ タイマ サーキット)を起動する。次に、割込みを禁止する処理(ステップS18)を行い、初期値乱数更新処理により初期値乱数を更新する処理(ステップS19)を行い、割込みを許可する処理(ステップS20)を行う。
【0079】
そして、RAM31cの停電検査領域をチェックする処理(ステップS21)を行い、停電が発生したか否かの判定(ステップS22)を行う。停電検査領域には、後述するように停電により遊技機の電源が遮断された場合に、チェックデータが設定される(ステップS26)ようになっており、通常時はチェックデータが記憶されていない。よって、このチェックデータの有無を判定することで、停電が発生したか否かを判定することができる。
【0080】
停電が発生したか否かの判定(ステップS22)において、停電が発生していない場合(ステップS22;No)は、上述の割込みを禁止する処理(ステップS18)に戻り、以降、電源の遮断がなければ割込みを禁止する処理(ステップS18)から停電が発生したか否かの判定(ステップS22)を繰り返し行う。
【0081】
停電が発生したか否かの判定(ステップS22)において停電が発生した場合(ステップS22;Yes)は、停電発生時の処理を行う。なお、停電発生の直後は、バックアップ電源により以下の停電発生時の処理を実行可能な電力が供給されるようになっている。
【0082】
この停電発生時の処理では、まず、割り込みを禁止する処理(ステップS23)を行う。そして、全出力ポートをOFFにする処理(ステップS24)を行い、停電検査領域をクリアする処理(ステップS25)を行う。さらに、停電復旧検査領域に停電復旧検査領域チェックデータをセーブする処理(ステップS26)を行った後、RAM31cの電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS27)を行い、RAM31cへのアクセスを禁止する処理(ステップS28)を行って遊技機の電源遮断を待つ。このように、停電復旧検査領域に停電復旧検査領域チェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRAM31cに記憶されていた情報が正しくバックアップされているかを電源投入時に判断することができる。
【0083】
〔タイマ割込処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図6に示すように、このタイマ割込み処理においては、まず、レジスタのデータを待避する処理(ステップa)を行う。次に、各種センサ(第1特図始動口SW13d、第2特図始動口SW7d、ゲートSW4a、入賞口SW12a,12a,…、カウントSW10c、ガラス枠開放SW146、遊技機枠開放SW121、球切れSW122、など)からの入力を処理する入力処理(ステップb)を行う。そして、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL10b、普電SOL7b)等のアクチュエータの駆動制御を行う出力処理(ステップc)を行う。
【0084】
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを各種制御装置に出力するコマンド送信処理(ステップd)を行う。そして、特図変動表示ゲームの当りはずれを判定するための大当り乱数、特図変動表示ゲームの大当り図柄を判定するための大当り図柄乱数、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定するための当り乱数を更新する乱数更新処理1(ステップe)を行う。
【0085】
次に、ゲートSW4a、入賞口SW12a,12a,…から信号の入力があるか否か(遊技球の検出を示す信号が入力されているか否か)を監視する入賞口スイッチ監視処理、そして、各信号とエラーの監視を行うエラー監視処理(ステップf)を行い、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップg)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップh)を行う。
【0086】
次に、遊技盤1に設けられ、遊技に関する各種情報を表示する状態表示器17に関する処理を行うセグメントLED編集処理(ステップi)を行う。そして、外部の管理装置に出力する信号を出力バッファにセットする処理を行う外部情報編集処理(ステップj)を行う。次に、割込み終了宣言をする処理(ステップk)を行い、待避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップl)を行った後、割込みを許可する処理(ステップm)を行い、タイマ割込み処理を終了する。
【0087】
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理の詳細について説明する。
特図ゲーム処理では、第1特図始動口SW13d及び第2特図始動口SW7dの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。図7に示すように、特図ゲーム処理では、まず、第2特図始動口SW7dの監視処理(ステップg1)を行う。この第2特図始動口SW7dの監視処理(ステップg1)では、普通変動入賞装置7に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、第2特図始動口SW7dの監視処理(ステップg1)の詳細については後述する。
【0088】
次いで、第1特図始動口SW13dの監視処理(ステップg2)を行う。この第1特図始動口SW13dの監視処理(ステップg2)では、第1始動入賞口13に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、第1特図始動口SW13dの監視処理(ステップg2)の詳細については後述する。
【0089】
次いで、カウントスイッチ監視処理(ステップg3)を行う。このカウントスイッチ監視処理(ステップg3)では、特別変動入賞装置10内に設けられたカウントSW10cのカウント数を監視する処理を行う。
【0090】
次いで、ゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かの判定(ステップg4)を行う。このゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かの判定(ステップg4)において、ゲーム処理タイマがタイムアップした場合(ステップg4;Yes)は、ゲーム処理ナンバーを取得する処理(ステップg5)を行う。一方、このゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かの判定(ステップg4)において、ゲーム処理タイマがタイムアップしていない場合(ステップg4;No)は、ゲーム処理タイマの更新(タイマのカウント値を1デクリメント)を行ってステップg16に移行し、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の変動制御を行う特図変動制御処理(ステップg16)を行い、特図ゲーム処理を終了する。
【0091】
次いで、ゲーム処理ナンバーを取得する処理(ステップg5)において、取得したナンバーが「0」の場合は、第1始動記憶または第2始動記憶がある場合は、対応する特別図柄の変動開始の設定や、第1始動記憶または第2始動記憶がない場合には、客待ちデモ画面の設定や、さらには、変動パターン決定用乱数1に基づいて特図変動表示ゲームの後半変動パターングループの決定や、変動パターン決定用乱数2に基づいて特図変動表示ゲームの後半変動パターンの決定を行う特図普段処理(ステップg6)を行い、テーブルデータセーブ処理(ステップg15)を行う。そして、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の変動制御を行う特図変動制御処理(ステップg16)を行い、特図ゲーム処理を終了する。なお、特図普段処理(ステップg6)の詳細については後述する。
【0092】
また、ゲーム処理ナンバーを取得する処理(ステップg5)において、取得したナンバーが「1」の場合は、変動パターン決定用乱数3を抽出し、この変動パターン決定用乱数3に基づいて特図変動表示ゲームの前半変動パターンの決定や、乱数のセーブ領域のシフト、飾り特図変動パターンコマンドの設定、飾り特図コマンドの設定、飾り特図始動記憶数コマンドの設定などを行う特図変動開始処理2(ステップg7)を行い、テーブルデータセーブ処理(ステップg15)を行う。そして、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の変動制御を行う特図変動制御処理(ステップg16)を行い、特図ゲーム処理を終了する。なお、特図変動開始処理2(ステップg7)の詳細については後述する。
【0093】
また、ゲーム処理ナンバーを取得する処理(ステップg5)において、取得したナンバーが「2」の場合は、特図変動表示ゲームの実行中に前半変動パターンによって指定される変動時間の経過後、後半変動時間セーブ領域に格納された後半変動パターンの変動時間の値をゲーム処理タイマにセットする特図変動開始処理3(ステップg8)を行い、テーブルデータセーブ処理(ステップg15)を行う。そして、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の変動制御を行う特図変動制御処理(ステップg16)を行い、特図ゲーム処理を終了する。なお、特図変動開始処理3(ステップg8)の詳細については後述する。
【0094】
また、ゲーム処理ナンバーを取得する処理(ステップg5)において、取得したナンバーが「3」の場合は、表示部43aで行われる飾り特図変動表示ゲームの変動停止を指示するコマンド(変動停止コマンド)の設定や、図柄の停止表示時間の設定を行う特図変動中処理(ステップg9)を行い、テーブルデータセーブ処理(ステップg15)を行う。そして、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の変動制御を行う特図変動制御処理(ステップg16)を行い、特図ゲーム処理を終了する。
【0095】
また、ゲーム処理ナンバーを取得する処理(ステップg5)において、取得したナンバーが「4」の場合は、変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類(2R大当りor16R大当り、確変大当りor通常大当り)に応じたファンファーレコマンドの設定や大入賞口開放パターン(2R大当りor16R大当り)に応じたファンファーレ時間の設定を行う特図表示中処理(ステップg10)を行い、テーブルデータセーブ処理(ステップg15)を行う。そして、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の変動制御を行う特図変動制御処理(ステップg16)を行い、特図ゲーム処理を終了する。
【0096】
また、ゲーム処理ナンバーを取得する処理(ステップg5)において、取得したナンバーが「5」の場合は、大入賞口の開放回数の更新を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップg11)を行い、テーブルデータセーブ処理(ステップg15)を行う。そして、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の変動制御を行う特図変動制御処理(ステップg16)を行い、特図ゲーム処理を終了する。
【0097】
また、ゲーム処理ナンバーを取得する処理(ステップg5)において、取得したナンバーが「6」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定し最終ラウンドであれば大当り終了画面のコマンドを設定する処理等を行う大入賞口開放中処理(ステップg12)を行い、テーブルデータセーブ処理(ステップg15)を行う。そして、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の変動制御を行う特図変動制御処理(ステップg16)を行い、特図ゲーム処理を終了する。
【0098】
また、ゲーム処理ナンバーを取得する処理(ステップg5)において、取得したナンバーが「7」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する大入賞口残存球処理(ステップg13)を行い、テーブルデータセーブ処理(ステップg15)を行う。そして、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の変動制御を行う特図変動制御処理(ステップg16)を行い、特図ゲーム処理を終了する。
【0099】
また、ゲーム処理ナンバーを取得する処理(ステップg5)において、取得したナンバーが「8」の場合は、特図普段処理(ステップg6)を行うために必要な情報として、確率状態が高確率であれば高確率用の特図普段動作設定テーブルを、低確率であれば低確率時用の特図普段動作設定テーブルをセットする大当り終了処理(ステップg14)を行い、テーブルデータセーブ処理(ステップg15)を行う。そして、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の変動制御を行う特図変動制御処理(ステップg16)を行い、特図ゲーム処理を終了する。
【0100】
〔始動口2SW監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口2SW監視処理の詳細について説明する。図8,9に示すように、始動口2SW監視処理では、まず、普通変動入賞装置(普通電動役物)7が作動中(電サポ中)か否かの判定(ステップg101)を行う。
【0101】
この普通変動入賞装置7が作動中か否かの判定(ステップg101)において、普通変動入賞装置7が作動中の場合(ステップg101;Yes)は、ステップg103へ移行する。一方、この普通変動入賞装置7が作動中か否かの判定(ステップg101)において、普通変動入賞装置7が作動中ではない場合(ステップg101;No)は、普通変動入賞装置7への不正入賞数が上限値を超えているか否かの判定(ステップg102)を行う。
【0102】
この普通変動入賞装置7への不正入賞数が上限値を超えているか否かの判定(ステップg102)において、普通変動入賞装置7への不正入賞数が上限値を超えている場合(ステップg102;Yes)は、始動口2SW監視処理を終了する。一方、この普通変動入賞装置7への不正入賞数が上限値を超えているか否かの判定(ステップg102)において、普通変動入賞装置7への不正入賞数が上限値を超えていない場合(ステップg102;No)は、普通変動入賞装置(第2特図始動口)7への始動入賞があるか否かの判定(ステップg103)を行う。なお、普通変動入賞装置7に始動入賞があるか否かの判定(ステップg103)は、第2特図始動口SW7dから出力される遊技球の検出信号の有無により判定を行う。
【0103】
この普通変動入賞装置7への始動入賞があるか否かの判定(ステップg103)において、始動入賞がない場合(ステップg103;No)は、始動口2SW監視処理を終了する。一方、普通変動入賞装置7への始動入賞があるか否かの判定(ステップg103)において、始動入賞がある場合(ステップg103;Yes)は、第2始動記憶数(特図2保留数)を取得する処理(ステップg104)を行い、第2始動記憶数(特図2保留数)が4以上であるか否かの判定(ステップg105)を行う。
【0104】
この第2始動記憶数が4以上であるか否かの判定(ステップg105)において、第2始動記憶数が4以上である場合(ステップg105;Yes)、すなわち、第2始動記憶数の上限値を超えている場合は、始動口2SW監視処理を終了する。一方、第2始動記憶数が4以上であるか否かの判定(ステップg105)において、第2始動記憶数が4以上でない場合(ステップg105;No)は、第2始動記憶数を1インクリメントする処理(ステップg106)を行う。
【0105】
次いで、変動表示ゲームの結果が大当りであるか否かを判定するための大当り乱数を抽出する処理(ステップg107)、変動表示ゲームの結果が確変大当り又は通常大当りの何れであるか、16R大当り又は2R大当りの何れであるか等を判定するための大当り図柄乱数2を抽出する処理(ステップg108)、変動パターンのうちの後半変動パターンを決定するための後半変動パターンテーブル(図16、17参照)を決定するための変動パターン決定用乱数1を抽出する処理(ステップg109)を行う。
これにより、遊技制御装置30は、始動入賞領域(普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞順に所定数を上限として、特別結果態様を導出するか否かを決定するための大当り乱数を記憶する大当り乱数記憶手段をなすとともに、大当り乱数記憶手段に記憶される大当り乱数に対応して記憶され、変動表示ゲームの変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数を記憶する変動パターン決定用乱数記憶手段をなす。
【0106】
次いで、ステップg107で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致するか否かの判定(ステップg110)を行う。
【0107】
このステップg107で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致するか否かの判定(ステップg110)において、ステップg107で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致する場合(ステップg110;Yes)は、ステップg108で抽出された大当り図柄乱数2の乱数値が当り値と一致するか否かの判定(ステップg111)を行う。
【0108】
そして、このステップg108で抽出された大当り図柄乱数2の乱数値が当り値と一致するか否かの判定(ステップg111)において、ステップg108で抽出された大当り図柄乱数2の乱数値が当り値と一致する場合(ステップg111;Yes)は、図12に示すように、当該保留記憶が「確変大当り」であることを指示する演出事前判定コマンド21を取得する処理(ステップg112)を行い、ステップg119へ移行する。一方、このステップg108で抽出された大当り図柄乱数2の乱数値が当り値と一致するか否かの判定(ステップg111)において、ステップg108で抽出された大当り図柄乱数2の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg111;No)は、図12に示すように、当該保留記憶が「通常大当り」であることを指示する演出事前判定コマンド20を取得する処理(ステップg113)を行い、ステップg119へ移行する。
【0109】
また、ステップg107で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致するか否かの判定(ステップg110)において、ステップg107で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg110;No)は、変動パターンのうちの前半変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数3を抽出する処理(ステップg114)を行う。
【0110】
次いで、このときの遊技状態及び第2始動記憶の保留数に対応する変動パターン決定用乱数3判定テーブルを取得する処理(ステップg115)を行い、取得された変動パターン決定用乱数3判定テーブルに基づいて変動パターン決定用乱数3に対応する前半変動パターンを取得する処理(ステップg116)を行う。
【0111】
次いで、このときの第2始動記憶の保留数に対応する演出事前判定コマンドテーブルを取得する処理(ステップg117)を行う。ここでは、ステップg107で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg110;No)であるので、例えば、図12に示す演出事前判定コマンド1〜19の何れかが選択されるような演出事前判定コマンドテーブルを取得することとなる。
【0112】
次いで、ステップg117において取得された演出事前判定コマンドテーブルに基づいて、ステップg116において取得された前半変動パターン及びステップg109において抽出された変動パターン決定用乱数1に対応する演出事前判定コマンドを取得する処理(ステップg118)を行う。
【0113】
次いで、ステップg108において抽出された大当り図柄乱数2に対応する停止図柄パターンコマンドを取得する処理(ステップg119)を行う。そして、ステップg118において取得した演出事前判定コマンドを設定する処理(ステップg120)、ステップg119において取得した停止図柄パターンコマンドを設定する処理(ステップg121)、及び飾り特図2保留数コマンドを設定する処理(ステップg122)を行い、始動口2SW監視処理を終了する。
【0114】
これにより、遊技制御装置30は、大当り乱数記憶手段および変動パターン決定用乱数記憶手段に記憶された大当り乱数および変動パターン決定用乱数の各乱数値に基づく遊技結果情報を、該各乱数値に基づいて実行される変動表示ゲームの開始前に判定する遊技結果事前判定手段をなす。
また、遊技制御装置30は、遊技結果事前判定手段の判定結果に基づき、変動表示ゲームにおける演出態様を決定する演出態様決定手段をなす。
また、この演出態様決定手段は、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数が大当り乱数記憶手段に記憶されるか否かを判定する対象乱数判定手段と、対象乱数判定手段により大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、該大当り乱数よりも後に大当り乱数記憶手段に大当り乱数が記憶されるか否かを判定する乱数記憶判定手段と、乱数記憶判定手段により大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、当該大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づいて、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様を決定する演出決定実行手段と、を備えることとなる。
また、遊技制御装置30は、大当り乱数記憶手段に記憶される大当り乱数に対応して記憶され、特別結果態様が導出される場合に、遊技者に付与される遊技価値に付加する付加価値を決定するための付加価値決定用乱数を記憶する付加価値決定用乱数記憶手段をなし、遊技結果事前判定手段は、付加価値決定用乱数記憶手段に記憶された付加価値決定用乱数に基づく付加価値を、該付加価値決定用乱数に対応する大当り乱数に基づいて実行される変動表示ゲームの開始前に判定することとなる。
【0115】
〔始動口1SW監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口1SW監視処理の詳細について説明する。図10,11に示すように、始動口1SW監視処理では、まず、第1始動入賞口13への始動入賞があるか否かの判定(ステップg201)を行う。なお、第1始動入賞口13に始動入賞があるか否かの判定(ステップg201)は、第1特図始動口SW13dから出力される遊技球の検出信号の有無により判定を行う。
【0116】
この第1始動入賞口13への始動入賞があるか否かの判定(ステップg201)において、始動入賞がない場合(ステップg201;No)は、始動口1SW監視処理を終了する。一方、第1始動入賞口13への始動入賞があるか否かの判定(ステップg201)において、始動入賞がある場合(ステップg201;Yes)は、第1始動記憶数(特図1保留数)を取得する処理(ステップg202)を行い、第1始動記憶数(特図1保留数)が4以上であるか否かの判定(ステップg203)を行う。
【0117】
この第1始動記憶数が4以上であるか否かの判定(ステップg203)において、第1始動記憶数が4以上である場合(ステップg203;Yes)、すなわち、第1始動記憶数の上限値を超えている場合は、始動口1SW監視処理を終了する。一方、第1始動記憶数が4以上であるか否かの判定(ステップg203)において、第1始動記憶数が4以上でない場合(ステップg203;No)は、第1始動記憶数を1インクリメントする処理(ステップg204)を行う。
【0118】
次いで、変動表示ゲームの結果が大当りであるか否かを判定するための大当り乱数を抽出する処理(ステップg205)、変動表示ゲームの結果が確変大当り又は通常大当りの何れであるか、16R大当り又は2R大当りの何れであるか等を判定するための大当り図柄乱数1を抽出する処理(ステップg206)、変動パターンのうちの後半変動パターンを決定するための後半変動パターンテーブル(図16、17参照)を決定するための変動パターン決定用乱数1を抽出する処理(ステップg207)を行う。
これにより、遊技制御装置30は、始動入賞領域(第1始動入賞口13)への遊技球の入賞順に所定数を上限として、特別結果態様を導出するか否かを決定するための大当り乱数を記憶する大当り乱数記憶手段をなすとともに、大当り乱数記憶手段に記憶される大当り乱数に対応して記憶され、変動表示ゲームの変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数を記憶する変動パターン決定用乱数記憶手段をなす。
【0119】
次いで、普通変動入賞装置(普通電動役物)7の開放延長がなされているか否かの判定(ステップg208)を行う。この普通変動入賞装置(普通電動役物)7の開放延長がなされているか否かの判定(ステップg208)において、普通変動入賞装置(普通電動役物)7の開放延長がなされている場合(ステップg208;Yes)は、ステップg222に移行する。従って、普通変動入賞装置7の開放延長がなされている場合(ステップg208;Yes)、例えば、確率変動状態や時短動作状態においては、新たに記憶された第1始動記憶に関して事前判定(先読み)を行わない設定となっている。なお、このとき、新たに記憶された第1始動記憶に関して事前判定(先読み)を行うが、当該事前判定により取得した演出事前判定コマンド等を演出制御装置40に送信しないように設定しても良い。
【0120】
一方、この普通変動入賞装置(普通電動役物)7の開放延長がなされているか否かの判定(ステップg208)において、普通変動入賞装置(普通電動役物)7の開放延長がなされていない場合(ステップg208;No)は、このときの遊技状態が大当り中であるか否かの判定(ステップg209)を行う。この遊技状態が大当り中であるか否かの判定(ステップg209)において、遊技状態が大当り中である場合(ステップg209;Yes)は、ステップg222に移行する。従って、遊技状態が大当り中である場合(ステップg209;Yes)は、新たに記憶された第1始動記憶に関して事前判定(先読み)を行わない設定となっている。なお、このとき、新たに記憶された第1始動記憶に関して事前判定(先読み)を行うが、当該事前判定により取得した演出事前判定コマンド等を演出制御装置40に送信しないように設定しても良い。一方、この遊技状態が大当り中であるか否かの判定(ステップg209)において、遊技状態が大当り中でない場合(ステップg209;No)は、ステップg205において抽出した大当り乱数が判定値(当り値)と一致するか、すなわち大当りか否かの判定(ステップg210)を行う。
【0121】
この大当り乱数が判定値(当り値)と一致するか否かの判定(ステップg210)において、大当り乱数が判定値(当り値)と一致する場合(ステップg210;Yes)は、ステップg206で抽出された大当り図柄乱数1の乱数値が当り値と一致するか否かの判定(ステップg211)を行う。
【0122】
そして、このステップg206で抽出された大当り図柄乱数1の乱数値が当り値と一致するか否かの判定(ステップg211)において、ステップg206で抽出された大当り図柄乱数1の乱数値が当り値と一致する場合(ステップg211;Yes)は、図12に示すように、当該保留記憶が「確変大当り」であることを指示する演出事前判定コマンド21を取得する処理(ステップg212)を行い、ステップg219へ移行する。一方、このステップg206で抽出された大当り図柄乱数1の乱数値が当り値と一致するか否かの判定(ステップg211)において、ステップg206で抽出された大当り図柄乱数1の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg211;No)は、図12に示すように、当該保留記憶が「通常大当り」であることを指示する演出事前判定コマンド20を取得する処理(ステップg213)を行い、ステップg219へ移行する。
【0123】
また、ステップg205で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致するか否かの判定(ステップg210)において、ステップg205で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg210;No)は、変動パターンのうちの前半変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数3を抽出する処理(ステップg214)を行う。
【0124】
次いで、このときの遊技状態及び第1始動記憶の保留数に対応する変動パターン決定用乱数3判定テーブルを取得する処理(ステップg215)を行い、取得された変動パターン決定用乱数3判定テーブルに基づいて変動パターン決定用乱数3に対応する前半変動パターンを取得する処理(ステップg216)を行う。
【0125】
次いで、このときの第1始動記憶の保留数に対応する演出事前判定コマンドテーブルを取得する処理(ステップg217)を行う。ここでは、ステップg205で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg210;No)であるので、例えば、図12に示す演出事前判定コマンド1〜19の何れかが選択されるような演出事前判定コマンドテーブルを取得することとなる。
【0126】
次いで、ステップg217において取得された演出事前判定コマンドテーブルに基づいて、ステップg216において取得された前半変動パターン及びステップg206において抽出された変動パターン決定用乱数1に対応する演出事前判定コマンドを取得する処理(ステップg218)を行う。
【0127】
次いで、ステップg206において抽出された大当り図柄乱数1に対応する停止図柄パターンコマンドを取得する処理(ステップg219)を行う。そして、ステップg218において取得した演出事前判定コマンドを設定する処理(ステップg220)、ステップg219において取得した停止図柄パターンコマンドを設定する処理(ステップg221)、及び飾り特図1保留数コマンドを設定する処理(ステップg222)を行い、始動口1SW監視処理を終了する。
【0128】
これにより、遊技制御装置30は、大当り乱数記憶手段および変動パターン決定用乱数記憶手段に記憶された大当り乱数および変動パターン決定用乱数の各乱数値に基づく遊技結果情報を、該各乱数値に基づいて実行される変動表示ゲームの開始前に判定する遊技結果事前判定手段をなす。
また、遊技制御装置30は、遊技結果事前判定手段の判定結果に基づき、変動表示ゲームにおける演出態様を決定する演出態様決定手段をなす。
また、この演出態様決定手段は、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数が大当り乱数記憶手段に記憶されるか否かを判定する対象乱数判定手段と、対象乱数判定手段により大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、該大当り乱数よりも後に大当り乱数記憶手段に大当り乱数が記憶されるか否かを判定する乱数記憶判定手段と、乱数記憶判定手段により大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、当該大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づいて、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様を決定する演出決定実行手段と、を備えることとなる。
また、遊技制御装置30は、大当り乱数記憶手段に記憶される大当り乱数に対応して記憶され、特別結果態様が導出される場合に、遊技者に付与される遊技価値に付加する付加価値を決定するための付加価値決定用乱数を記憶する付加価値決定用乱数記憶手段をなし、遊技結果事前判定手段は、付加価値決定用乱数記憶手段に記憶された付加価値決定用乱数に基づく付加価値を、該付加価値決定用乱数に対応する大当り乱数に基づいて実行される変動表示ゲームの開始前に判定することとなる。
【0129】
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理の詳細について説明する。図13に示すように、特図普段処理では、まず、第2始動記憶数(第2特図保留数)が0か否かの判定(ステップg601)を行う。
【0130】
この第2始動記憶数(第2特図保留数)が0か否かの判定(ステップg601)において、第2始動記憶数(第2特図保留数)が0の場合(ステップg601;Yes)は、第1始動記憶数(第1特図保留数)が0か否かの判定(ステップg602)を行う。
【0131】
この第1始動記憶数(第1特図保留数)が0か否かの判定(ステップg602)において、第1始動記憶数(第1特図保留数)が0の場合(ステップg602)は、客待ちデモに設定がなされているか否かの判定(ステップg603)を行う。
【0132】
この客待ちデモに設定がなされているか否かの判定(ステップg603)において、客待ちデモに設定がなされている場合(ステップg603;Yes)は、特図普段処理を終了する。一方、この客待ちデモに設定がなされているか否かの判定(ステップg603)において、客待ちデモに設定がなされていない場合(ステップg603;No)は、客待ちコマンドをセットする処理(ステップg604)、特図普段動作の設定テーブルを設定する処理(ステップg605)、コマンド設定処理(ステップg606)を行い、特図普段処理を終了する。
【0133】
また、第2始動記憶数(第2特図保留数)が0か否かの判定(ステップg601)において、第2始動記憶数(第2特図保留数)が0でない場合(ステップg601;No)は、特図2変動開始処理1(ステップg607)を行う。
【0134】
この特図2変動開始処理1(ステップg607)は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、図14に示すように、まず、ステップg109において抽出された消化順序が1番目の第2始動記憶に係る変動パターン決定用乱数1を読み出す処理(ステップg607a)を行うとともに、ステップg107において抽出された消化順序が1番目の第2始動記憶に係る大当り乱数値を読み出す処理(ステップg607b)を行う。そして、ステップg607bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致するか、すなわち大当りか否かの判定(ステップg607c)を行う。
【0135】
このステップg607bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致するか否かの判定(ステップg607c)において、ステップg607bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致する場合(ステップg607c;Yes)は、遊技状態に対応する変動パターン決定用乱数1判定テーブルを取得する処理(ステップg607d)を行う。
【0136】
具体的には、例えば、第2特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りとなる場合、図17に示すような後半変動パターン振り分けテーブルが抽出され、このときの遊技状態が低確率モードA(通常モード)又は高確率モードB(潜伏モード)であれば、後半変動パターングループ2、後半変動パターングループ3、後半変動パターングループ4の何れかが選択されるようになっている。また、このときの遊技状態が低確率モードB(時短モード)であれば、後半変動パターングループ2、後半変動パターングループ3、後半変動パターングループ4の何れかが選択されるようになっている。さらに、この他にも図示は省略するが、高確率モードA(確変モード)における変動パターン決定用乱数1判定テーブルが記憶されている。
【0137】
また、このステップg607bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致するか否かの判定(ステップg607c)において、ステップg607bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致しない場合(ステップg607c;No)は、遊技状態及び第2始動記憶の保留数に対応する変動パターン決定用乱数1判定テーブルを取得する処理(ステップg607e)を行う。
【0138】
具体的には、例えば、第2特図変動表示ゲームの遊技結果がはずれとなる場合、図16に示すような後半変動パターン振り分けテーブルが抽出され、このときの遊技状態が低確率モードA(通常モード)又は高確率モードB(潜伏モード)であり、始動記憶数の合計が0から2個の場合、後半変動パターングループ1、後半変動パターングループ2、後半変動パターングループ3、後半変動パターングループ4の何れかが選択されるようになっている。また、このときの始動記憶数の合計が3個の場合、後半変動パターングループ1、後半変動パターングループ2、後半変動パターングループ3、後半変動パターングループ4の何れかが選択されるようになっている。また、この他にも図示は省略するが、始動記憶数が4個の場合の変動パターン決定用乱数1判定テーブルが記憶されている。さらに、遊技状態が低確率モードB(時短モード)の場合、または、高確率モードA(確変モード)の場合においても、始動記憶数に対応した変動パターン決定用乱数1判定テーブルがそれぞれ記憶されている。
【0139】
次いで、ステップg607aにおいて読み出された変動パターン決定用乱数1と、ステップg607d又はステップg607eにおいて取得された変動パターン決定用乱数1判定テーブルとの比較により、後半変動パターングループを決定する処理(ステップg607f)を行う。
【0140】
次いで、後半変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数2を抽出する処理(ステップg607g)を行うとともに、ステップg607hにおいて決定された後半変動パターングループに対応する変動パターン決定用乱数2判定テーブルを取得する処理(ステップg607h)を行う。
【0141】
次いで、ステップg607gにおいて抽出された変動パターン決定用乱数2と、ステップg607hにおいて取得された変動パターン決定用乱数2判定テーブルとの比較により後半変動パターンを決定する処理(ステップg607i)を行う。
【0142】
次いで、後半変動時間セーブ領域に後半変動パターンに対応する時間値を格納する処理(ステップg607j)を行う。そして、特図普段処理に戻り、特図2変動開始の設定テーブルを設定する処理(ステップg608)を行い、特図普段処理を終了する。
【0143】
また、第1始動記憶数(第1特図保留数)が0か否かの判定(ステップg602)において、第1始動記憶数(第1特図保留数)が0でない場合(ステップg602;No)は、特図1変動開始処理1(ステップg609)を行う。
【0144】
この特図1変動開始処理1(ステップg609)は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、図15に示すように、まず、ステップg207において抽出された消化順序が1番目の第1始動記憶に係る変動パターン決定用乱数1を読み出す処理(ステップg608a)を行うとともに、ステップg205において抽出された消化順序が1番目の第2始動記憶に係る大当り乱数値を読み出す処理(ステップg608b)を行う。そして、ステップg608bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致するか、すなわち大当りか否かの判定(ステップg608c)を行う。
【0145】
このステップg608bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致するか否かの判定(ステップg608c)において、ステップg608bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致する場合(ステップg608c;Yes)は、遊技状態に対応する変動パターン決定用乱数1判定テーブルを取得する処理(ステップg608d)を行う。一方、このステップg608bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致するか否かの判定(ステップg608c)において、ステップg608bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致しない場合(ステップg608c;No)は、遊技状態及び第1始動記憶の保留数に対応する変動パターン決定用乱数1判定テーブルを取得する処理(ステップg608e)を行う。
【0146】
次いで、ステップg608aにおいて読み出された変動パターン決定用乱数1と、ステップg608d又はステップg608eにおいて取得された変動パターン決定用乱数1判定テーブルとの比較により、後半変動パターングループを決定する処理(ステップg608f)を行う。
【0147】
次いで、後半変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数2を抽出する処理(ステップg608g)を行うとともに、ステップg608fにおいて決定された後半変動パターングループに対応する変動パターン決定用乱数2判定テーブルを取得する処理(ステップg608h)を行う。
【0148】
次いで、ステップg608gにおいて抽出された変動パターン決定用乱数2と、ステップg608hにおいて取得された変動パターン決定用乱数2判定テーブルとの比較により後半変動パターンを決定する処理(ステップg608i)を行う。
【0149】
次いで、後半変動時間セーブ領域に後半変動パターンに対応する時間値を格納する処理(ステップg608j)を行う。そして、特図普段処理に戻り、特図1変動開始の設定テーブルを設定する処理(ステップg610)を行い、特図普段処理を終了する。
【0150】
〔特図変動開始処理2〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動開始処理2の詳細について説明する。図18に示すように、特図変動開始処理2では、まず、変動パターン設定処理(ステップg701)を行う。具体的には、図19に示すように、変動パターン設定処理(ステップg701)は、まず、前半変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数3を抽出する処理(g701a)を行うとともに、ステップg107において抽出された消化順序が1番目の第2始動記憶に係る大当り乱数値又はステップg205において抽出された消化順序が1番目の第1始動記憶に係る大当り乱数値を読み出す処理(ステップg701b)を行う。そして、ステップg701bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致するか、すなわち大当りか否かの判定(ステップg701c)を行う。
【0151】
このステップg701bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致するか否かの判定(ステップg701c)において、ステップg701bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致する場合(ステップg701c;Yes)は、遊技状態に対応する変動パターン決定用乱数3判定テーブルを取得する処理(ステップg701d)を行う。
【0152】
具体的には、例えば、第2特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りとなる場合、図22に示すような前半変動パターン振り分けテーブル(変動パターン決定用乱数3判定テーブル)が抽出され、このときの遊技状態が低確率モードA(通常モード)又は高確率モードB(潜伏モード)であれば、後半変動パターン720、後半変動パターン730、後半変動パターン740の夫々に対して、通常変動2を行う前半変動パターン2、擬似連予告演出のSTEP2を行う前半変動パターン5、擬似連予告演出のSTEP3を行う前半変動パターン6、擬似連予告演出のSTEP4を行う前半変動パターン7の何れかが選択されるようになっている。また、この他にも図示は省略するが、遊技状態が低確率モードB(時短モード)の場合における変動パターン決定用乱数3判定テーブルや、遊技状態が高確率モードA(確変モード)の場合の変動パターン決定用乱数3判定テーブルが記憶されている。
【0153】
一方、このステップg701bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致するか否かの判定(ステップg701c)において、ステップg701bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致しない場合(ステップg701c;No)は、遊技状態、及び、第1始動記憶又は第2始動記憶の保留数に対応する変動パターン決定用乱数3判定テーブルを取得する処理(ステップg701e)を行う。
【0154】
具体的には、例えば、第2特図変動表示ゲームの遊技結果がはずれとなる場合、図21に示すような前半変動パターン振り分けテーブル(変動パターン決定用乱数3判定テーブル)が抽出され、このとき決定されている後半変動パターンが後半変動パターン10、そして遊技状態が低確率モードA(通常モード)又は高確率モードB(潜伏モード)であり、始動記憶数の合計が0個の場合、通常変動1を行う前半変動パターン1又は擬似連予告演出のSTEP1を行う前半変動パターン4が選択されるようになっている。また、このときの始動記憶数の合計が1〜2個の場合、通常変動2を行う前半変動パターン2又は擬似連予告演出のSTEP1を行う前半変動パターン4が選択されるようになっている。また、このときの始動記憶数の合計が3〜4個の場合、短縮変動を行う前半変動パターン3又は擬似連予告演出のSTEP1を行う前半変動パターン4が選択されるようになっている。
また、同様に、決定されている後半変動パターンが後半変動パターン20、そして遊技状態が低確率モードA(通常モード)又は高確率モードB(潜伏モード)であり、始動記憶数の合計が0個の場合、通常変動1を行う前半変動パターン1、擬似連予告演出のSTEP2を行う前半変動パターン5、擬似連予告演出のSTEP3を行う前半変動パターン6、又は擬似連予告演出のSTEP4を行う前半変動パターン7が選択されるようになっている。また、このときの始動記憶数の合計が1〜4個の場合、通常変動2を行う前半変動パターン2、擬似連予告演出のSTEP2を行う前半変動パターン5、擬似連予告演出のSTEP3を行う前半変動パターン6、又は擬似連予告演出のSTEP4を行う前半変動パターン7が選択されるようになっている。また、この他にも図示は省略するが、始動記憶数が4個の場合の変動パターン決定用乱数1判定テーブルが記憶されている。さらに、遊技状態が低確率モードB(時短モード)の場合、または、高確率モードA(確変モード)の場合においても、始動記憶数に対応した変動パターン決定用乱数1判定テーブルがそれぞれ記憶されている。また、この他にも図示は省略するが、遊技状態が低確率モードB(時短モード)の場合における変動パターン決定用乱数3判定テーブルや、遊技状態が高確率モードA(確変モード)の場合の変動パターン決定用乱数3判定テーブルが記憶されている。
【0155】
次いで、ステップg701aにおいて抽出された変動パターン決定用乱数3と、ステップg701d又はステップg701eにおいて取得された変動パターン決定用乱数3判定テーブルとの比較により、前半変動パターンを決定する処理(ステップg701f)を行う。
【0156】
次いで、前半変動パターンに対応する時間値をゲーム処理タイマにセットする処理(ステップg701g)を行う。そして、特図変動開始処理2に戻り、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものであるか否かの判定(ステップg702)を行う。
【0157】
当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものであるか否かの判定(ステップg702)において、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものである場合(ステップg702;Yes)は、第1特図の乱数セーブ領域をシフトする処理(ステップg703)を行う。これにより、第1始動記憶数が1個消化されることとなる。一方、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものであるか否かの判定(ステップg702)において、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものでない場合(ステップg702;No)は、第2特図の乱数セーブ領域をシフトする処理(ステップg704)を行う。これにより、第2始動記憶数が1個消化されることとなる。
【0158】
次いで、ステップg701の変動パターン設定処理に基づき特図変動パターンコマンドをセットする処理(ステップg705)を行い、コマンド設定処理(ステップg706)を行う。
【0159】
次いで、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものであるか否かの判定(ステップg707)を行う。当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものであるか否かの判定(ステップg707)において、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものである場合(ステップg707;Yes)は、飾り特図1コマンドのMODEデータをセットする処理(ステップg708)を行う。一方、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものであるか否かの判定(ステップg707)において、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものでない場合(ステップg707;No)は、飾り特図2コマンドのMODEデータをセットする処理(ステップg709)を行う。
【0160】
次いで、飾り特図コマンドのACTIONデータをセットする処理(ステップg710)、コマンド設定処理(ステップg711)、第1始動記憶又は第2始動記憶の保留数を1デクリメントする処理(ステップg712)を行う。なお、第1始動記憶数又は第2始動記憶数が1個消化されることとなるタイミングの定義は変更可能であり、この第1始動記憶又は第2始動記憶の保留数を1デクリメントする処理(ステップg712)を以って第1始動記憶数又は第2始動記憶数が1個消化されたと定義しても良い。ただし、この場合、上述の第1特図の乱数セーブ領域をシフトする処理(ステップg703)または第2特図の乱数セーブ領域をシフトする処理(ステップg704)は第1始動記憶数又は第2始動記憶数が1個消化されることとなるタイミングから除外されることとなる。
【0161】
次いで、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものであるか否かの判定(ステップg713)を行う。当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものであるか否かの判定(ステップg713)において、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものである場合(ステップg713;Yes)は、飾り特図1保留数のMODEデータをセットする処理(ステップg714)を行う。一方、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものであるか否かの判定(ステップg713)において、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものでない場合(ステップg713;No)は、飾り特図2保留数のMODEデータをセットする処理(ステップg715)を行う。
【0162】
次いで、特図保留数ACTIONデータをセットする処理(ステップg716)、コマンド設定処理(ステップg717)、変動開始処理設定テーブルを設定する処理(ステップg718)を行い、特図変動開始処理2を終了する。
【0163】
〔特図変動開始処理3〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動開始処理3の詳細について説明する。図20に示すように、特図変動開始処理3では、ステップg701gにおいてゲーム処理タイマにセットされた前半変動パターンに対応する時間値の経過後、まず、ステップg607j又はステップg608jにおいて後半変動時間セーブ領域に格納した時間値をゲーム処理タイマにセットする処理(ステップg801)を行い、特図変動中処理設定テーブルを設定する処理(ステップg802)を行い、特図変動開始処理3を終了する。
【0164】
〔演出パターン作成処理〕
次に、演出制御装置40による演出パターン作成処理について説明する。図23に示すように、この演出パターン作成処理では、まず、遊技制御装置30から演出事前判定コマンドを受信したか否かの判定(ステップS101)を行う。
【0165】
この遊技制御装置30から演出事前判定コマンドを受信したか否かの判定(ステップS101)において、遊技制御装置30から演出事前判定コマンドを受信した場合(ステップS101;Yes)は、事前判定監視フラグが有るか否かの判定(ステップS102)を行う。一方、この遊技制御装置30から演出事前判定コマンドを受信したか否かの判定(ステップS101)において、遊技制御装置30から演出事前判定コマンドを受信していない場合(ステップS101;No)は、演出パターン作成処理を終了する。
【0166】
次いで、この事前判定監視フラグが有るか否かの判定(ステップS102)において、事前判定監視フラグがない場合(ステップS102;No)は、遊技制御装置30から演出事前判定コマンド20又は演出事前判定コマンド21の何れかを受信したか否かの判定(ステップS103)を行う。
【0167】
この遊技制御装置30から演出事前判定コマンド20又は演出事前判定コマンド21の何れかを受信したか否かの判定(ステップS103)において、遊技制御装置30から演出事前判定コマンド20又は演出事前判定コマンド21の何れかを受信した場合(ステップS103;Yes)は、事前判定監視フラグをセットする処理(ステップS104)を行い、遊技制御装置30から受信した演出事前判定コマンドに応じて遊技状態報知演出を選択する処理(ステップS105)を行い、演出パターン作成処理を終了する。一方、この遊技制御装置30から演出事前判定コマンド20又は演出事前判定コマンド21の何れかを受信したか否かの判定(ステップS103)において、遊技制御装置30から演出事前判定コマンド20および演出事前判定コマンド21の何れも受信していない場合(ステップS103;No)は、演出パターン作成処理を終了する。
【0168】
また、この事前判定監視フラグが有るか否かの判定(ステップS102)において、事前判定監視フラグが有る場合(ステップS102;Yes)は、遊技制御装置30から受信した演出事前判定コマンドに基づいて前半変動パターンを取得する処理(ステップS106)を行う。
【0169】
次いで、ステップS106において取得した前半変動パターンが前半変動パターン5、前半変動パターン6、前半変動パターン7の何れかかの判定(ステップS107)を行う。このステップS106において取得した前半変動パターンが前半変動パターン5、前半変動パターン6、前半変動パターン7の何れかかの判定(ステップS107)において、ステップS106において取得した前半変動パターンが前半変動パターン5、前半変動パターン6、前半変動パターン7の何れかである場合(ステップS107;Yes)は、演出パターン作成処理を終了する。一方、このステップS106において取得した前半変動パターンが前半変動パターン5、前半変動パターン6、前半変動パターン7の何れかかの判定(ステップS107)において、ステップS106において取得した前半変動パターンが前半変動パターン5、前半変動パターン6、前半変動パターン7の何れでもない場合(ステップS107;No)は、ステップS106において取得した前半変動パターンを演出格納領域に格納する処理(ステップS108)を行い、演出パターン作成処理を終了する。
【0170】
これにより、演出決定実行手段(演出制御装置40)は、遊技結果事前判定手段の判定結果に基づき、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様の一部に、付加価値の内容を示唆する付加価値示唆演出を設定することとなる。
【0171】
〔擬似連演出決定処理〕
次に、演出制御装置40による擬似連演出決定処理について説明する。図24に示すように、この擬似連演出決定処理では、まず、事前判定監視フラグが有るか否かの判定(ステップS111)を行う。
【0172】
この事前判定監視フラグが有るか否かの判定(ステップS111)において、事前判定監視フラグが有る場合(ステップS111;Yes)は、擬似連演出を行うか否かを決定する対象となる変動表示ゲームの変動表示が終了しているか否かの判定(ステップS112)を行う。一方、この事前判定監視フラグが有るか否かの判定(ステップS111)において、事前判定監視フラグがない場合(ステップS111;No)は、擬似連演出決定処理を終了する。
【0173】
次いで、擬似連演出を行うか否かを決定する対象となる変動表示ゲームの変動表示が終了しているか否かの判定(ステップS112)において、擬似連演出を行うか否かを決定する対象となる変動表示ゲームの変動表示が終了している場合(ステップS112;Yes)は、ステップS121へ移行する。一方、擬似連演出を行うか否かを決定する対象となる変動表示ゲームの変動表示が終了しているか否かの判定(ステップS112)において、擬似連演出を行うか否かを決定する対象となる変動表示ゲームの変動表示が終了していない場合(ステップS112;No)は、遊技制御装置30から擬似連指示コマンドを受信したか否かの判定(ステップS113)を行う。
【0174】
この遊技制御装置30から擬似連指示コマンドを受信したか否かの判定(ステップS113)において、遊技制御装置30から擬似連指示コマンドを受信した場合(ステップS113;Yes)は、擬似連指示コマンドに基づき擬似連予告のSTEP数を算出する処理(ステップS114)を行う。一方、この遊技制御装置30から擬似連指示コマンドを受信したか否かの判定(ステップS113)において、遊技制御装置30から擬似連指示コマンドを受信していない場合(ステップS113;No)は、擬似連演出決定処理を終了する。
【0175】
次いで、演出格納領域に演出パターンが有るか否かの判定(ステップS115)を行う。この演出格納領域に演出パターンが有るか否かの判定(ステップS115)において、演出格納領域に演出パターンがない場合(ステップS115;No)は、擬似連予告のSTEP数に対応させてデフォルト演出を選択する処理(ステップS116)を行い、ステップS121へ移行する。一方、この演出格納領域に演出パターンが有るか否かの判定(ステップS115)において、演出格納領域に演出パターンが有る場合(ステップS115;Yes)は、演出格納領域に格納されている演出パターンを取得する処理(ステップS117)を行う。
【0176】
次いで、ステップS117において取得された演出パターンから前半変動パターンを取得する処理(ステップS118)を行う。
【0177】
次いで、ステップS118において取得された前半変動パターンを擬似連予告の1STEPの演出に設定する処理(ステップS119)を行い、ステップS114において算出されたSTEP数の全STEPに演出設定が済んだか否かの判定(ステップS120)を行う。
【0178】
このステップS114において算出されたSTEP数の全STEPに演出設定が済んだか否かの判定(ステップS120)において、ステップS114において算出されたSTEP数の全STEPに演出設定が済んでいない場合(ステップS120;No)は、ステップS115に戻る。一方、このステップS114において算出されたSTEP数の全STEPに演出設定が済んだか否かの判定(ステップS120)において、ステップS114において算出されたSTEP数の全STEPに演出設定が済んだ場合(ステップS120;Yes)は、事前判定監視フラグをクリアする処理(ステップS121)を行い、演出格納領域をクリアする処理(ステップS122)を行い、擬似連演出決定処理を終了する。
【0179】
これにより、演出態様決定手段(演出制御装置40)は、大当り乱数記憶手段に記憶された1つの大当り乱数に基づく1回の変動表示ゲームにおいて、複数の識別情報を所定時間変動表示した後に停止する単位変動表示を一回以上行う擬似連予告演出を、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様に決定可能であり、演出決定実行手段(演出制御装置40)は、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数の後に大当り乱数記憶手段に記憶された大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づく変動パターンを、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様の一部に設定することとなる。より具体的には、演出決定実行手段は、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数の後に大当り乱数記憶手段に記憶された大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づく変動パターンを、擬似連予告演出における単位変動表示に設定することとなる。
【0180】
次に、図23の演出パターン作成処理もしくは図24の擬似連演出決定処理の具体例について説明する。なお、この例では、タイミングt3に発生した第1始動記憶に基づく大当り乱数は確変大当りとなる値であり、タイミングt4、t5、t6に発生した第1始動記憶に基づく大当り乱数ははずれとなる値であるものとする。また、タイミングt4、t5、t6に発生した第1始動記憶に基づく変動パターン決定用乱数3は前半変動パターン5,6,7以外の前半変動パターンとなる値であるものとする。
【0181】
<飾り変動表示ゲームG1>
図25に示すように、タイミングt1において第1始動入賞口13に遊技球が入賞することにより、第1特図表示器8で特別図柄1の変動表示ゲームが行われるとともに表示部43aにおいても飾り変動表示ゲームG1が行われる。
【0182】
<飾り変動表示ゲームG2>
図25に示すように、タイミングt2において第1始動入賞口13に遊技球が入賞することにより、飾り変動表示ゲームG1の終了後、第1特図表示器8で特別図柄1の変動表示ゲームが行われるとともに表示部43aにおいても飾り変動表示ゲームG2が行われる。
【0183】
<飾り変動表示ゲームG3>
図25に示すように、タイミングt3において第1始動入賞口13に遊技球が入賞することにより、飾り変動表示ゲームG2の終了後、第1特図表示器8で特別図柄1の変動表示ゲームが行われるとともに表示部43aにおいても飾り変動表示ゲームG3が行われる。
【0184】
具体的には、タイミングt3において第1始動入賞口13に遊技球の入賞があると(ステップg201;Yes)、第1始動記憶数を取得し(ステップg202)、このときの第1始動記憶数はタイミングt2の入賞による「1」であるため(ステップg203;No)、第1始動記憶数を「2」とする(ステップg204)。また、大当り乱数の抽出(ステップg205)、大当り図柄乱数1の抽出(ステップg206)、及び、変動パターン決定用乱数1の抽出(ステップg207)を行う。そして、ステップg205において抽出された大当り乱数は大当りとなるものであり(ステップg210;Yes)、ステップg206において抽出された大当り図柄乱数1は当り値となるもの、すなわち確変大当りとなるものであるため(ステップg211;Yes)、演出事前判定コマンド21を取得し(ステップg212)、取得した演出事前判定コマンド21を設定する(ステップg120)。そして、演出制御装置40に演出事前判定コマンド21を送信することとなる。
【0185】
演出制御装置40では、このとき、演出事前判定コマンド21を受信しており(ステップS101;Yes)、事前判定監視フラグがないので(ステップS102;No)、事前判定監視フラグをセットし(ステップS104)、演出事前判定コマンド21に応じた遊技状態報知演出を選択する(ステップS105)。具体的には、図25(1),(2),(3)に示すように、表示部43aに「確変中」と表示するような遊技状態報知演出を選択することとなる。
【0186】
また、タイミングt4において第1始動入賞口13に遊技球の入賞があると(ステップg201;Yes)、第1始動記憶数を取得し(ステップg202)、このときの第1始動記憶数はタイミングt2およびt3の入賞による「2」であるため(ステップg203;No)、第1始動記憶数を「3」とする(ステップg204)。また、大当り乱数の抽出(ステップg205)、大当り図柄乱数1の抽出(ステップg206)、及び、変動パターン決定用乱数1の抽出(ステップg207)を行う。そして、ステップg205において抽出された大当り乱数ははずれとなるものであるため(ステップg210;No)、前半変動パターンを取得する(ステップg116)。
【0187】
演出制御装置40では、このとき、演出事前判定コマンド21を受信しており(ステップS101;Yes)、事前判定監視フラグが有るので(ステップS102;Yes)、取得した前半変動パターンを演出格納領域に格納する(ステップS108)。また、タイミングt5およびt6においても、タイミングt4と同様の処理が行われる。
【0188】
次いで、タイミングT3において、擬似連演出決定処理が行われ、このとき、事前判定監視フラグが有り(ステップS111;Yes)、対象となる変動表示ゲームの変動表示が終了しておらず(ステップS112;No)、擬似連指示コマンドを受信しているので(ステップS113;Yes)、擬似連予告のSTEP数を算出する(ステップS114)。具体的には、ここでは、擬似連予告のSTEP数「3」が算出されることとなる。そして、演出格納領域に演出パターンが有るので(ステップS115;Yes)、前半変動パターンを擬似連予告の1STEPの演出に設定する(ステップS119)。具体的には、タイミングt4の入賞に基づき取得された前半変動パターンを擬似連予告のSTEP1に設定し、タイミングt5の入賞に基づき取得された前半変動パターンを擬似連予告のSTEP2に設定し、タイミングt6の入賞に基づき取得された前半変動パターンを擬似連予告のSTEP3に設定し、事前判定監視フラグをクリアし(ステップS121)、演出格納領域をクリアする(ステップS122)。
【0189】
そして、飾り変動表示ゲームG3が開始されると、まず、擬似連予告STEP1が行われ、図25(1)に示すように、「3,2,5」のはずれ図柄で停止することとなる。なお、擬似連予告STEP1における変動表示中は、表示部43aに表示された第1始動記憶数表示のうち消化順序が1番目の表示が点滅することとなる。これにより、擬似連予告STEP1で行われた演出パターンは、このときの消化順序が1番目の第1始動記憶に基づく変動表示ゲームにおける変動パターンが用いられていることを示唆することが可能となる。
次いで、擬似連予告STEP2が行われ、図25(2)に示すように、「8,2,9」のはずれ図柄で停止することとなる。なお、擬似連予告STEP2における変動表示中は、表示部43aに表示された第1始動記憶数表示のうち消化順序が2番目の表示が点滅することとなる。これにより、擬似連予告STEP2で行われた演出パターンは、このときの消化順序が2番目の第1始動記憶に基づく変動表示ゲームにおける変動パターンが用いられていることを示唆することが可能となる。
次いで、擬似連予告STEP3が行われ、図25(3)に示すように、「6,2,3」のはずれ図柄で停止することとなる。なお、擬似連予告STEP3における変動表示中は、表示部43aに表示された第1始動記憶数表示のうち消化順序が3番目の表示が点滅することとなる。これにより、擬似連予告STEP3で行われた演出パターンは、このときの消化順序が3番目の第1始動記憶に基づく変動表示ゲームにおける変動パターンが用いられていることを示唆することが可能となる。
【0190】
次いで、擬似連予告STEP4が行われ、タイミングt3で抽出された大当り乱数および大当り図柄乱数1に基づいて、図25(4)に示すように、「5,↓,5」のリーチ状態となった後、タイミングTEにおいて「5,5,5」の確変大当り図柄で停止することとなる。
【0191】
以上のことから、本実施形態のパチンコ遊技機100は、始動入賞領域(第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な変動表示装置(表示装置43)と、変動表示装置で行われる変動表示ゲームの制御を行う制御手段(遊技制御装置30、演出制御装置40)と、を備え、制御手段は、変動表示ゲームの結果態様が予め定めた特別結果態様となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を発生させる遊技機において、始動入賞領域への遊技球の入賞順に所定数を上限として、特別結果態様を導出するか否かを決定するための大当り乱数を記憶する大当り乱数記憶手段(遊技制御装置30)と、大当り乱数記憶手段に記憶される大当り乱数に対応して記憶され、変動表示ゲームの変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数を記憶する変動パターン決定用乱数記憶手段(遊技制御装置30)と、大当り乱数記憶手段および変動パターン決定用乱数記憶手段に記憶された大当り乱数および変動パターン決定用乱数の各乱数値に基づく遊技結果情報を、該各乱数値に基づいて実行される変動表示ゲームの開始前に判定する遊技結果事前判定手段(遊技制御装置30)と、遊技結果事前判定手段の判定結果に基づき、変動表示ゲームにおける演出態様を決定する演出態様決定手段(遊技制御装置30、演出制御装置40)と、を備え、演出態様決定手段は、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数が大当り乱数記憶手段に記憶されるか否かを判定する対象乱数判定手段(遊技制御装置30)と、対象乱数判定手段により大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、該大当り乱数よりも後に大当り乱数記憶手段に大当り乱数が記憶されるか否かを判定する乱数記憶判定手段(遊技制御装置30)と、乱数記憶判定手段により大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、当該大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づいて、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様を決定する演出決定実行手段(遊技制御装置30、演出制御装置40)と、を備えることとなる。
【0192】
これにより、これから実行する変動表示ゲームの演出態様を、この変動表示ゲームよりも後に実行される変動表示ゲームの演出態様に基づいて決定することで、未来に実行される変動表示ゲームの演出態様を利用して、これから実行する変動表示ゲームの演出態様を決定するという、従来にない斬新な演出を実現することができる。
従って、遊技者に従来にない演出態様を体験させることができ、興趣を向上させることができる。
【0193】
また、演出決定実行手段は、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数の後に大当り乱数記憶手段に記憶された大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づく変動パターンを、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様の一部に設定することとなる。
【0194】
これにより、これから実行する変動表示ゲームよりも後に実行される変動表示ゲームの変動パターンを、これから実行する変動表示ゲームの演出態様の一部に設定することで、従来にない斬新な演出を実現することができる。
従って、遊技者に従来にない演出態様を体験させることができ、興趣を向上させることができる。
【0195】
また、演出態様決定手段は、大当り乱数記憶手段に記憶された1つの大当り乱数に基づく1回の変動表示ゲームにおいて、複数の識別情報を所定時間変動表示した後に停止する単位変動表示を一回以上行う擬似連予告演出を、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様に決定可能であり、演出決定実行手段は、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数の後に大当り乱数記憶手段に記憶された大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づく変動パターンを、擬似連予告演出における単位変動表示に設定することとなる。
【0196】
これにより、これから実行する変動表示ゲームよりも後に実行される変動表示ゲームの変動パターンを、これから実行する変動表示ゲームの演出態様の一部に設定して擬似連予告演出を行うことで、従来にない斬新な演出を実現することができる。
従って、遊技者に従来にない演出態様を体験させることができ、興趣を向上させることができる。
【0197】
また、本実施形態のパチンコ遊技機100は、大当り乱数記憶手段に記憶される大当り乱数に対応して記憶され、特別結果態様が導出される場合に、遊技者に付与される遊技価値に付加する付加価値を決定するための付加価値決定用乱数を記憶する付加価値決定用乱数記憶手段(遊技制御装置30)を備え、遊技結果事前判定手段は、付加価値決定用乱数記憶手段に記憶された付加価値決定用乱数に基づく付加価値を、該付加価値決定用乱数に対応する大当り乱数に基づいて実行される変動表示ゲームの開始前に判定し、演出決定実行手段は、遊技結果事前判定手段の判定結果に基づき、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様の一部に、付加価値の内容を示唆する付加価値示唆演出を設定することとなる。
【0198】
これにより、これから実行する変動表示ゲームよりも後に実行される変動表示ゲームの変動パターンを、これから実行する変動表示ゲームの演出態様の一部に設定して擬似連予告演出を行うとともに、その擬似連予告演出に付加価値示唆演出を設定するという、従来にない斬新な演出を実現することができるとともに、その後の遊技状態を報知することができる。
従って、遊技者に従来にない演出態様を体験させることができ、興趣を向上させることができる。
【0199】
なお、図24の擬似連演出決定処理において、ステップS122の演出格納領域をクリアする処理を行わないようにしても良い。すなわち、この場合、ステップS108において格納された前半変動パターンを大当り終了後の変動表示ゲームにおいて前半変動パターンとして使用しても良い。
これにより、擬似連予告内の演出で大当り終了後の変動表示ゲームの変動パターンの予習を行うことができ、大当り終了後の変動表示ゲームでは擬似連予告内の演出で行われた変動パターンの復習を行うことができる。
従って、プレミア演出等が発生した場合は、遊技者はこの予習分と復習分で変動パターンを二度確認することができ、プレミア演出を発生させたという優越感を与えることができる。
【0200】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態のパチンコ遊技機100について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態のパチンコ遊技機100と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
【0201】
〔演出事前判定コマンドのコマンド形態〕
図28に示すように、本実施形態の遊技機では、第1実施形態の遊技機における演出事前判定コマンド1〜21の代わりに、「はずれ・リーチなし」であることを指示する「演出事前判定コマンド101」と、「はずれ・N(ノーマル)リーチ」であることを指示する「演出事前判定コマンド102」と、「はずれ・SP(スペシャル)1リーチ」であることを指示する「演出事前判定コマンド103」と、「はすれ・SP(スペシャル)2リーチ」であることを指示する「演出事前判定コマンド104」と、「通常大当り」であることを指示する「演出事前判定コマンド105」と、「確変大当り」であることを指示する「演出事前判定コマンド106」との6種類の演出事前判定コマンドが用いられる。
これにより、第2実施形態におけるパチンコ遊技機100では、遊技制御装置30から演出制御装置40に送信される演出事前判定コマンドの種類を極力少なくすることで、遊技制御装置30側における処理負担を軽減可能となる。
【0202】
〔始動口2SW監視処理〕
図26に示すように、本実施形態の遊技機での始動口2SW監視処理では、図8,9に示す第1実施形態の遊技機における始動口2SW監視処理において、ステップg108で抽出された大当り図柄乱数2の乱数値が当り値と一致する場合(ステップg111;Yes)は、図28に示すように、当該保留記憶が「確変大当り」であることを指示する演出事前判定コマンド106を取得する処理(ステップg123)を行い、ステップg119へ移行する。一方、ステップg108で抽出された大当り図柄乱数2の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg111;No)は、図28に示すように、当該保留記憶が「通常大当り」であることを指示する演出事前判定コマンド105を取得する処理(ステップg124)を行い、ステップg119へ移行する。
【0203】
また、ステップg107で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg110;No)は、このときの第2始動記憶の保留数に対応する演出事前判定コマンドテーブルを取得する処理(ステップg117)を行う。ここでは、ステップg107で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg110;No)であるので、例えば、図28に示す演出事前判定コマンド101〜104の何れかが選択されるような演出事前判定コマンドテーブルを取得することとなる。
【0204】
次いで、ステップg117において取得された演出事前判定コマンドテーブルに基づいて、ステップg109において抽出された変動パターン決定用乱数1に対応する演出事前判定コマンドを取得する処理(ステップg125)を行い、ステップg119へ移行する。
【0205】
〔始動口1SW監視処理〕
図27に示すように、本実施形態の遊技機での始動口1SW監視処理では、図10,11に示す第1実施形態の遊技機における始動口1SW監視処理において、ステップg206で抽出された大当り図柄乱数1の乱数値が当り値と一致する場合(ステップg211;Yes)は、図28に示すように、当該保留記憶が「確変大当り」であることを指示する演出事前判定コマンド106を取得する処理(ステップg223)を行い、ステップg219へ移行する。一方、ステップg206で抽出された大当り図柄乱数1の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg211;No)は、図28に示すように、当該保留記憶が「通常大当り」であることを指示する演出事前判定コマンド105を取得する処理(ステップg224)を行い、ステップg219へ移行する。
【0206】
また、ステップg205で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg210;No)は、このときの第1始動記憶の保留数に対応する演出事前判定コマンドテーブルを取得する処理(ステップg217)を行う。ここでは、ステップg205で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg210;No)であるので、例えば、図28に示す演出事前判定コマンド101〜104の何れかが選択されるような演出事前判定コマンドテーブルを取得することとなる。
【0207】
次いで、ステップg217において取得された演出事前判定コマンドテーブルに基づいて、ステップg207において抽出された変動パターン決定用乱数1に対応する演出事前判定コマンドを取得する処理(ステップg225)を行い、ステップg219へ移行する。
【0208】
〔演出パターン作成処理〕
図29に示すように、本実施形態の遊技機での演出パターン作成処理では、図23に示す第1実施形態の遊技機における演出パターン作成処理において、事前判定監視フラグがない場合(ステップg102;No)は、遊技制御装置30から演出事前判定コマンド105又は演出事前判定コマンド106の何れかを受信したか否かの判定(ステップS201)を行う。
【0209】
この遊技制御装置30から演出事前判定コマンド105又は演出事前判定コマンド106の何れかを受信したか否かの判定(ステップS201)において、遊技制御装置30から演出事前判定コマンド105又は演出事前判定コマンド106の何れかを受信した場合(ステップS201;Yes)は、事前判定監視フラグをセットする処理(ステップS104)を行い、遊技制御装置30から受信した演出事前判定コマンドに応じて遊技状態報知演出を選択する処理(ステップS105)を行い、演出パターン作成処理を終了する。一方、この遊技制御装置30から演出事前判定コマンド105又は演出事前判定コマンド106の何れかを受信したか否かの判定(ステップS201)において、遊技制御装置30から演出事前判定コマンド105および演出事前判定コマンド106の何れも受信していない場合(ステップS201;No)は、演出パターン作成処理を終了する。
【0210】
また、事前判定監視フラグが有るか否かの判定(ステップg102)において、事前判定監視フラグが有る場合(ステップg102;Yes)は、後半変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数2´を抽出する処理(ステップS202)を行う。
【0211】
次いで、後半変動パターングループに対応する変動パターン決定用乱数2´判定テーブルを取得する処理(ステップS203)を行い、ステップS202において抽出された変動パターン決定用乱数2´とステップS203において取得された変動パターン決定用乱数2´判定テーブルとの比較により後半変動パターンを決定する処理(ステップS204)を行う。
【0212】
次いで、前半変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数3´を抽出する処理(ステップS205)、遊技状態に対応する変動パターン決定用乱数3´判定テーブルを取得する処理(ステップS206)を行い、ステップS205において抽出された変動パターン決定用乱数3´とステップS206において取得された変動パターン決定用乱数3´判定テーブルとの比較により前半変動パターンを決定する処理(ステップS207)を行う。
【0213】
次いで、ステップS204において決定された後半変動パターンとステップS207において決定された前半変動パターンとから構成される変動パターンを演出格納領域に格納する処理(ステップS208)を行い、演出パターン作成処理を終了する。
これにより、第2実施形態におけるパチンコ遊技機100では、演出制御装置40側で演出格納領域に前半変動パターンのみではなく、後半変動パターンをも格納することで、この前半変動パターンと後半変動パターンを組み合わせた変動パターンが格納されることとなる。そして、図24に示す擬似連演出決定処理のステップS119の処理によって、その変動パターンが擬似連予告の1つのSTEPの演出として設定されることとなる。したがって、擬似連予告の1つのSTEPにおいて前半変動パターンのみならず、一連の変動パターンをも確認することができる。しかも、この擬似連予告の1つのSTEPに使用する変動パターンは演出制御装置40側で作成されるため、遊技制御装置30側における処理負担を軽減可能となる。
【0214】
なお、本発明の遊技機は、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0215】
100 パチンコ遊技機(遊技機)
30 遊技制御装置(制御手段、遊技結果事前判定手段、演出態様決定手段、対象乱数判定手段、乱数記憶判定手段、演出決定実行手段)
31c RAM(大当り乱数記憶手段、変動パターン決定用乱数記憶手段)
40 演出制御装置(制御手段、演出態様決定手段、対象乱数判定手段、演出決定実行手段)
43 表示装置(変動表示装置)
【技術分野】
【0001】
本発明は、変動表示装置において行われる変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を発生させる遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機として特にパチンコ機は、始動入賞領域(始動入賞口)に入賞した遊技球を検出したタイミングで乱数値を抽出し、その抽出した値が当り値となる場合に変動入賞装置が所定期間、所定回数開放されて遊技球が入賞し難い状態から遊技球が入賞し易い状態に変換される特別遊技状態を発生させるパチンコ機が知られている。
この種のパチンコ機では、複数の識別情報を変動させる変動表示ゲームを行う変動表示装置を備え、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて変動表示ゲームを行い、この変動表示ゲームの結果態様に特別結果態様を導出することで、上記抽出した乱数値が当り値であったことを遊技者に報知するようにしている。
また、上記抽出した乱数値を始動入賞領域への入賞に対する変動表示ゲームの開始より前(特に始動入賞時)に判定(事前判定)し、判定結果が大当りであった場合に、その時点で記憶されている始動記憶に対応する変動表示ゲームにおいて連続的に大当りの予告報知を行うものも知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−360859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の遊技機のように、事前判定の結果が大当りであった場合に、その時点で記憶されている始動記憶に対応する変動表示ゲームにおいて連続的に大当りの予告報知を行うのみでは、近年の多様化した遊技機の予告報知において斬新な予告報知であるとは言い難い。
【0005】
本発明の目的は、従来にない斬新なる予告報知を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な変動表示装置と、前記変動表示装置で行われる変動表示ゲームの制御を行う制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記変動表示ゲームの結果態様が予め定めた特別結果態様となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を発生させる遊技機において、
前記始動入賞領域への遊技球の入賞順に所定数を上限として、前記特別結果態様を導出するか否かを決定するための大当り乱数を記憶する大当り乱数記憶手段と、
前記大当り乱数記憶手段に記憶される大当り乱数に対応して記憶され、変動表示ゲームの変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数を記憶する変動パターン決定用乱数記憶手段と、
前記大当り乱数記憶手段および前記変動パターン決定用乱数記憶手段に記憶された大当り乱数および変動パターン決定用乱数の各乱数値に基づく遊技結果情報を、該各乱数値に基づいて実行される変動表示ゲームの開始前に判定する遊技結果事前判定手段と、
前記遊技結果事前判定手段の判定結果に基づき、変動表示ゲームにおける演出態様を決定する演出態様決定手段と、
を備え、
前記演出態様決定手段は、
演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数が前記大当り乱数記憶手段に記憶されるか否かを判定する対象乱数判定手段と、
前記対象乱数判定手段により前記大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、該大当り乱数よりも後に前記大当り乱数記憶手段に大当り乱数が記憶されるか否かを判定する乱数記憶判定手段と、
前記乱数記憶判定手段により前記大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、当該大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づいて、前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様を決定する演出決定実行手段と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、これから実行する変動表示ゲームの演出態様を、この変動表示ゲームよりも後に実行される変動表示ゲームの演出態様に基づいて決定することで、未来に実行される変動表示ゲームの演出態様を利用して、これから実行する変動表示ゲームの演出態様を決定するという、従来にない斬新な演出を実現することができる。
従って、遊技者に従来にない演出態様を体験させることができ、興趣を向上させることができる。
【0008】
ここで、遊技機には、パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの弾球遊技機などが含まれる。
変動表示装置は、液晶表示装置、CRT(陰極線管)表示装置などの単体の装置であっても、また、これら装置と多数の発光素子を配列した表示装置、回転ドラムを使用したメカ式の表示装置などとの組み合わせでもよく、画像表示可能な領域を含んでいればよい。
また、変動表示ゲームは、変動表示装置において、複数の識別情報(例えば、図柄としての文字、数字、記号、キャラクタ等)を変動表示させるものである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機であって、
前記演出決定実行手段は、
前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数の後に前記大当り乱数記憶手段に記憶された大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づく変動パターンを、前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様の一部に設定することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、これから実行する変動表示ゲームよりも後に実行される変動表示ゲームの変動パターンを、これから実行する変動表示ゲームの演出態様の一部に設定することで、従来にない斬新な演出を実現することができる。
従って、遊技者に従来にない演出態様を体験させることができ、興趣を向上させることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機であって、
前記演出態様決定手段は、
前記大当り乱数記憶手段に記憶された1つの大当り乱数に基づく1回の変動表示ゲームにおいて、前記複数の識別情報を所定時間変動表示した後に停止する単位変動表示を一回以上行う擬似連予告演出を、前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様に決定可能であり、
前記演出決定実行手段は、
前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数の後に前記大当り乱数記憶手段に記憶された大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づく変動パターンを、前記擬似連予告演出における単位変動表示に設定することを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、これから実行する変動表示ゲームよりも後に実行される変動表示ゲームの変動パターンを、これから実行する変動表示ゲームの演出態様の一部に設定して擬似連予告演出を行うことで、従来にない斬新な演出を実現することができる。
従って、遊技者に従来にない演出態様を体験させることができ、興趣を向上させることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の遊技機であって、
前記大当り乱数記憶手段に記憶される大当り乱数に対応して記憶され、前記特別結果態様が導出される場合に、遊技者に付与される遊技価値に付加する付加価値を決定するための付加価値決定用乱数を記憶する付加価値決定用乱数記憶手段を備え、
前記遊技結果事前判定手段は、
前記付加価値決定用乱数記憶手段に記憶された付加価値決定用乱数に基づく付加価値を、該付加価値決定用乱数に対応する大当り乱数に基づいて実行される変動表示ゲームの開始前に判定し、
前記演出決定実行手段は、
前記遊技結果事前判定手段の判定結果に基づき、前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様の一部に、前記付加価値の内容を示唆する付加価値示唆演出を設定することを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、これから実行する変動表示ゲームよりも後に実行される変動表示ゲームの変動パターンを、これから実行する変動表示ゲームの演出態様の一部に設定して擬似連予告演出を行うとともに、その擬似連予告演出に付加価値示唆演出を設定するという、従来にない斬新な演出を実現することができるとともに、その後の遊技状態を報知することができる。
従って、遊技者に従来にない演出態様を体験させることができ、興趣を向上させることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、これから実行する変動表示ゲームの演出態様を、この変動表示ゲームよりも後に実行される変動表示ゲームの演出態様に基づいて決定することで、未来に実行される変動表示ゲームの演出態様を利用して、これから実行する変動表示ゲームの演出態様を決定するという、従来にない斬新な演出を実現することができる。
従って、遊技者に従来にない演出態様を体験させることができ、興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明を適用した遊技機における遊技盤の正面図である。
【図2】(1)本発明における遊技機の状態表示器、(2)〜(7)本発明における状態表示器の表示例を示す図である。
【図3】本発明における遊技機の制御系を示すブロック図である。
【図4】メイン処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】メイン処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】タイマ割込処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】特図ゲーム処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】始動口2SW監視処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】始動口2SW監視処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】始動口1SW監視処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】始動口1SW監視処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】演出事前判定コマンドのコマンド形態を説明するためのテーブルである。
【図13】特図普段処理を説明するためのフローチャートである。
【図14】特図2変動開始処理1を説明するためのフローチャートである。
【図15】特図1変動開始処理1を説明するためのフローチャートである。
【図16】後半変動パターングループの振り分けを説明するためのテーブルである。
【図17】後半変動パターングループの振り分けを説明するためのテーブルである。
【図18】特図変動開始処理2を説明するためのフローチャートである。
【図19】変動パターン設定処理を説明するためのフローチャートである。
【図20】特図変動開始処理3を説明するためのフローチャートである。
【図21】前半変動パターンの振り分けを説明するためのテーブルである。
【図22】前半変動パターンの振り分けを説明するためのテーブルである。
【図23】演出パターン作成処理を説明するためのフローチャートである。
【図24】擬似連演出決定処理を説明するためのフローチャートである。
【図25】擬似連演出を行う際のタイミングチャート図である。
【図26】第2実施形態における始動口2SW監視処理を説明するためのフローチャートである。
【図27】第2実施形態における始動口1SW監視処理を説明するためのフローチャートである。
【図28】第2実施形態における演出事前判定コマンドのコマンド形態を説明するためのテーブルである。
【図29】第2実施形態における演出パターン作成処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのパチンコ遊技機について説明を行う。
【0018】
<第1実施形態>
図1に示すように、第1実施形態のパチンコ遊技機100は、内部の遊技領域1a内に遊技球を発射して(弾球して)遊技を行うもので、その前側上半部のガラス板の奥側には、遊技領域1aを構成する遊技盤1が設置されている。
【0019】
遊技盤1は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体1b(木製もしくは合成樹脂製)を備え、該遊技盤本体1bの前面にガイドレール2で囲まれた遊技領域1aを有している。また、遊技盤本体1bの前面であってガイドレール2の外側には、前面構成部材3,3,…が取り付けられている。そして、このガイドレール2で囲まれた遊技領域1a内に発射装置から遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。
【0020】
遊技領域1aの略中央には、飾り特図変動表示ゲームの表示領域となる窓部22を形成するセンターケース20が取り付けられている。このセンターケース20に形成された窓部22の後方には、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な変動表示装置としての表示装置43が配されるようになっている。この表示装置43は、例えば、液晶ディスプレイを備え、表示内容が変化可能な表示部43aがセンターケース20の窓部22を介して遊技盤1の前面側から視認可能となるように配されている。なお、表示装置43は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、EL、CRT等のディスプレイを備えるものであっても良い。
【0021】
また、遊技領域1a内には、普図始動ゲート4が設けられており、遊技球が普図始動ゲート4を通過した場合は、普図変動表示ゲームが実行されるようになっている。また、遊技領域1a内には、第1の始動入賞領域をなす第1始動入賞口13と、第2の始動入賞領域をなす普通変動入賞装置7と、が設けられている。そして、遊技球が第1始動入賞口13に入賞した場合は、補助遊技として第1特図変動表示ゲームが実行され、遊技球が普通変動入賞装置7に入賞した場合は、補助遊技として第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
【0022】
普図始動ゲート4内には、該普図始動ゲート4を通過した遊技球を検出するためのゲートSW4a(図3に図示)が設けられている。そして、遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート4内を通過すると、普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置7が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート4を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が1加算されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。なお、普図変動表示ゲームの始動記憶は、LEDを備える普図記憶表示器15(第1普図記憶表示器15a、第2普図記憶表示器15b)にて表示されるようになっている。
【0023】
普図(普通図柄)変動表示ゲームは、後述する状態表示器17を構成する普図表示器5で実行されるようになっている。なお、表示装置43の表示領域の一部で普図変動表示ゲームを表示するようにしても良く、この場合は識別図柄として、例えば、数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うようにする。この普図変動表示ゲームの停止表示が特別の結果態様となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置7の開閉部材7a,7aが所定時間(例えば、0.5秒間)開放される。これにより、普通変動入賞装置7に遊技球が入賞しやすくなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
【0024】
第1始動入賞口13の内部には第1特図始動口SW13d(図3に図示)が備えられ、この第1特図始動口SW13dによって遊技球を検出することに基づき、補助遊技としての第1特図変動表示ゲームを開始する始動権利が発生するようになっている。また、普通変動入賞装置7の内部には第2特図始動口SW7d(図3に図示)が備えられ、この第2特図始動口SW7dによって遊技球を検出することに基づき、補助遊技としての第2特図変動表示ゲームを開始する始動権利が発生するようになっている。この第1特図変動表示ゲームを開始する始動権利は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で第1始動記憶として記憶される。そして、この第1始動記憶は、第1特図記憶表示器18に表示される。また、第2特図変動表示ゲームを開始する始動権利は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で第2始動記憶として記憶される。そして、この第2始動記憶は、第2特図記憶表示器19にて表示される。
【0025】
普通変動入賞装置7は左右一対の開閉部材7a,7aを具備し、第1始動入賞口13の下部に配設され、この開閉部材7a,7aは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいて閉じた状態、すなわち、遊技球が入賞し難い入賞困難状態(遊技者にとって不利な状態)を保持しているが、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、ソレノイド(普電SOL7b、図3に図示)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置7に遊技球が流入し易い入賞容易状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
【0026】
補助遊技としての第1特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲームは、後述する状態表示器17を構成する第1特図表示器8、第2特図表示器9で実行されるようになっており、複数の識別情報を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置43にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、この特図変動表示ゲームの結果として、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の表示態様が特別結果態様(たとえば「7」)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置43の表示態様も特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字の何れか)となる。なお、第1特図表示器8、第2特図表示器9は、別々の表示器でも良いし同一の表示器ででも良いが、各々独立して特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置43も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機に第1特図表示器8、第2特図表示器9を備えずに、表示装置43のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
【0027】
そして、第1特図変動表示ゲームもしくは第2特図変動表示ゲームが開始可能な状態で、且つ、第1始動記憶数及び第2始動記憶数が0の状態で、例えば、第1始動入賞口13に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って第1始動記憶が記憶されて、第1始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに第1始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲームが開始され、この際に第1始動記憶数が1減算される。また、第1特図変動表示ゲームもしくは第2特図変動表示ゲームが開始可能な状態で、且つ、第1始動記憶数及び第2始動記憶数が0の状態で、例えば、普通変動入賞装置7に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って第2始動記憶が記憶されて、第2始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに第2始動記憶に基づいて、第2特図変動表示ゲームが開始され、この際に第2始動記憶数が1減算される。
【0028】
一方、第1特図変動表示ゲームもしくは第2特図変動表示ゲームが直ちに開始できない状態、例えば、既に第1特図変動表示ゲームもしくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、第1始動入賞口13に遊技球が入賞すると、第1始動記憶数が上限数未満(例えば、4個未満)ならば、第1始動記憶数が1加算されて第1始動記憶が1つ記憶されることになる。同様に、この場合に普通変動入賞装置7に遊技球が入賞すると、第2始動記憶数が上限数未満(例えば、4個未満)ならば、第2始動記憶数が1加算されて第2始動記憶が1つ記憶されることになる。
【0029】
そして、第1特図変動表示ゲームもしくは第2特図変動表示ゲームが開始可能な状態となると、第1始動記憶もしくは第2始動記憶に基づき第1特図変動表示ゲームもしくは第2特図変動表示ゲームが開始される。このとき、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームは同時に実行されることはなく、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、第1始動記憶と第2始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
【0030】
また、遊技領域1aには、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉10aを有し、第1特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する特別変動入賞装置10、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト穴11が設けられている。この他、遊技領域1aには、一般入賞口12,12,…、打球方向変換部材としての風車14、多数の障害釘(図示略)などが配設されている。
【0031】
特別変動入賞装置10は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉10aによって開閉される大入賞口を備えていて、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、開閉扉10aは、例えば、駆動装置としてのソレノイド(大入賞口SOL10b、図3に図示)により駆動される。また、大入賞口の内部(入賞領域)には、該大入賞口に入った遊技球を検出するカウントSW10c(図3に図示)が配設されている。
【0032】
また、遊技領域1aに設けられた各一般入賞口12には、一般入賞口12に入った遊技球を検出するための入賞口SW12a(図3に図示)が配設されている。そして、遊技を開始することにより遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、一般入賞口12,12,…、普通変動入賞装置7、第1始動入賞口13、特別変動入賞装置10等の入賞口の何れかに入賞すると、それぞれの入賞口に対応した所定数の賞球が払出制御装置125(図3に図示)によって払い出されるようになっている。払出制御装置125は、遊技制御装置30の制御の下で制御され所定数の賞球が払い出されるようにする。
【0033】
また、センターケース20の上端部には、普図変動表示ゲーム、第1特図変動表示ゲーム、及び、第2特図変動表示ゲームの遊技状態を報知する状態表示器17が配設されている。この状態表示器17は、図2(1)に示すように、普図変動表示ゲームを表示する普図表示器5と、第1特図変動表示ゲームを表示する第1特図表示器8と、第2特図変動表示ゲームを表示する第2特図表示器9と、普図変動表示ゲームの未処理回数を表示する普図記憶表示器15(第1普図記憶表示器15a、第2普図記憶表示器15b)と、第1特図変動表示ゲームの未処理回数(第1始動記憶)を表示する第1特図記憶表示器18(第1特別図柄1記憶表示器18a、第2特別図柄1記憶表示器18b、第3特別図柄1記憶表示器18c、第4特別図柄1記憶表示器18d)と、第2特図変動表示ゲームの未処理回数(第2始動記憶)を表示する第2特図記憶表示器19(第1特別図柄2記憶表示器19a、第2特別図柄2記憶表示器19b、第3特別図柄2記憶表示器19c、第4特別図柄2記憶表示器19d)と、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームにおける結果が2R大当りか15R大当りかを表示するラウンド数表示器25(第1ラウンド数表示器25a、第2ラウンド数表示器25b)と、第1特図変動表示ゲーム、及び、第2特図変動表示ゲームの遊技状態を報知する遊技状態表示器26(第1遊技状態表示器26a、第2遊技状態表示器26b、第3遊技状態表示器26c)と、を備えている。なお、普図記憶表示器15、普図表示器5、第1特図表示器8、第2特図表示器9、第1特図記憶表示器18、第2特図記憶表示器19、ラウンド数表示器25、及び、遊技状態表示器26は、セグメントLEDとして一体に設けられている。
【0034】
普図表示器5は、普図変動表示ゲームを表示するLEDであり、図2(2)に示すように、普図表示器5が点滅している場合は普図変動表示ゲームが変動表示中であることを示し、普図表示器5が点灯している場合は普図変動表示ゲームの結果が当りであることを示し、普図表示器5が消灯している場合は普図変動表示ゲームの結果がはずれであることを示している。
【0035】
普図記憶表示器15(第1普図記憶表示器15a、第2普図記憶表示器15b)は、普図変動表示ゲームの未処理回数を表示するLEDであり、図2(3)に示すように、第1普図記憶表示器15a及び第2普図記憶表示器15bが共に消灯している場合は普図変動表示ゲームの未処理回数が「0」であることを示し、第1普図記憶表示器15aが点灯し第2普図記憶表示器15bが消灯している場合は普図変動表示ゲームの未処理回数が「1」であることを示し、第1普図記憶表示器15a及び第2普図記憶表示器15bが共に点灯している場合は普図変動表示ゲームの未処理回数が「2」であることを示し、第1普図記憶表示器15aが点滅し第2普図記憶表示器15bが点灯している場合は普図変動表示ゲームの未処理回数が「3」であることを示し、第1普図記憶表示器15a及び第2普図記憶表示器15bが共に点滅している場合は普図変動表示ゲームの未処理回数が「4」であることを示している。
【0036】
ラウンド数表示器25は、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームにおける遊技結果が2R大当りと16R大当りとの何れに決定されたかを表示するLEDであり、図2(4)に示すように、第1ラウンド数表示器25aが点灯し第2ラウンド数表示器25bが消灯している場合は第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの遊技結果が2R大当たりであることを示し、第1ラウンド数表示器25aが消灯し第2ラウンド数表示器25bが点灯している場合は第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの遊技結果が16R大当たりであることを示している。
【0037】
遊技状態表示器26は、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの遊技状態を報知するLEDであり、図2(5)に示すように、第2遊技状態表示器26b及び第3遊技状態表示器26cが共に消灯している場合は第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの変動制御(変動時間)が予め設定された通常動作状態(通常制御状態)であることを示し、第2遊技状態表示器26bが点灯し第3遊技状態表示器26cが消灯している場合は時短動作状態(短縮制御状態)であることを示し、第2遊技状態表示器26b及び第3遊技状態表示器26cが共に点灯している場合は第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームにおいて大当たりとなる確率が所定の確率である通常確率状態よりも高く設定された高確率状態(確率変動状態)であることを示している。
また、図2(6)に示すように、第1遊技状態表示器26aが点灯している場合は第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームにおいて大当たり中(条件装置作動中)であることを示し、第1遊技状態表示器26aが消灯している場合は第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームにおいて大当たりでない状態(条件装置未作動)であることを示している。
さらに、図2(7)に示すように、第2遊技状態表示器26b及び第3遊技状態表示器26cが共に消灯している場合はエラー未報知状態を示し、第2遊技状態表示器26bが消灯し第3遊技状態表示器26cが点灯している場合はエラー報知中状態であることを示している。具体的には、当該遊技機の電源投入時に第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームにおいて大当たりとなる確率が高確率状態となっている場合にエラー状態であると判定して、第3遊技状態表示器26cが点灯される。この第3遊技状態表示器26cが点灯された状態は、高確率状態が停止するまで継続して点灯されることとなる。
【0038】
また、センターケース20は、表示部43aを囲うようにして、その周囲に変動表示ゲームの演出を装飾する装飾部24が備えられている。より具体的には、装飾部24は、変動表示ゲームに基づいて所定の演出動作を行う演出動作役物50と、当該所定の演出動作において補助的な演出を行う補助演出役物51と、を備えている。
【0039】
演出動作役物50は、センターケース20の上部中央に備えられており、役物駆動モータ42(図3に図示)の駆動力によって、当該演出動作役物50は表示部43aの前面を覆うように下方に移動するようになっている。
【0040】
また、本実施形態のパチンコ遊技機100(遊技制御装置30)は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技状態として時短動作状態(特定遊技状態、特定変動表示ゲーム)を発生可能となっている。この時短動作状態(特定遊技状態、特定変動表示ゲーム)は、普通変動入賞装置7の動作状態が、通常動作状態に比べて開放状態となりやすい状態である。この時短動作状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が通常動作状態における長い実行時間よりも短くなるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置7の開放回数が実質的に多くなるように制御される。すなわち、普通変動入賞装置7は、遊技球が受け入れ難い閉状態から遊技球が受け入れやすい開状態に変換可能な入賞容易化手段として機能する。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置7が開放される場合に、開放時間が通常動作状態の短い開放時間より長くされるように制御される(例えば、0.3秒が1.8秒)。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置7が1回ではなく、2回以上の複数回(例えば、2回)開放される。さらに、時短動作状態においては普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常動作状態より高くなるように制御される。すなわち、通常動作状態よりも普通変動入賞装置7の開放回数が増加され、普通変動入賞装置7に遊技球が入賞しやすくなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
【0041】
また、本実施形態のパチンコ遊技機100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技状態として確率変動状態(特定遊技状態、特定変動表示ゲーム)を発生可能となっている。この確率変動(確変)状態(特定遊技状態、特定変動表示ゲーム)は、特図変動表示ゲームでの当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。なお、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき確変状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が確変状態となる。また、確変状態と時短動作状態はそれぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
【0042】
また、図3に示すように、パチンコ遊技機100は、表示装置43において行われる特図変動表示ゲームの制御を行う制御手段としての遊技制御装置30と、この遊技制御装置30からの演出制御指令に基づき、表示装置43における特図変動表示ゲームの演出の制御を行う制御手段としての演出制御装置40と、を備えている。
【0043】
遊技制御装置30は、CPU31aやROM31b、RAM(RWM(Read Write Memory))31cなどを備える遊技用ワンチップマイコン31を備えるとともに、入力インタフェース(入力I/F)32、出力インタフェース(出力I/F)33、外部通信端子34等により構成されている。
【0044】
遊技用ワンチップマイコン31は、内部のCPU31aが制御部、演算部を備え、演算制御を行う他、各特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値などの各種乱数値なども生成している。
【0045】
また、CPU31aは、始動入賞に基づいて各特図変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を開始させる際に、当該特図変動表示ゲームの変動パターン、即ち、識別情報の変動表示時間を含む変動パターンやリーチパターン(リーチアクションの種類)を決定する。
【0046】
遊技用ワンチップマイコン31の内部のRAM31cには、第1始動入賞口13に設けられた第1特図始動口SW13d、普通変動入賞装置7に設けられた第2特図始動口SW7dのオン信号などを記憶する記憶領域や、前記各種乱数値の記憶領域、並びに、CPU31aの作業領域等を備えている。即ち、RAM31cには、CPU31aにより検出された遊技球の入賞が始動入賞として記憶されるようになっている。
【0047】
遊技用ワンチップマイコン31の内部のROM31bには、遊技上の制御プログラムや制御データが書き込まれている他、上述の各種乱数値に対応して、各特図変動表示ゲームの大当り発生を判定するための、特図変動表示ゲームの大当り判定値、変動パターン(前半変動パターン、後半変動パターン)、リーチパターン(リーチアクションの種類)の判定値などが記憶されている。具体的には、例えば、ROM31bには、特図変動表示ゲームの遊技結果(「大当り」又は「はずれ」)に応じた後半変動パターンテーブルと、特図変動表示ゲームの遊技結果(「大当り」又は「はずれ」)に応じた前半変動パターンテーブルと、が記憶されるとともに、当該後半変動パターンテーブルのうちの一の後半変動パターンと、当該前半変動パターンテーブルのうちの一の前半変動パターンと、の組み合わせにより構成される変動時間コマンド(連続予告コマンド、連続予告変更コマンド、連続予告切替コマンド、連続予告終了コマンド等)に係る変動時間コマンドテーブルと、が記憶されている。
なお、変動パターンのうち、前半変動パターンとは、例えば、左図柄領域、右図柄領域、中図柄領域の変動表示領域の各々で行われる一の特図変動表示ゲームにおいて、左図柄領域及び右図柄領域の変動表示領域の図柄が同一図柄で停止するまでの変動表示態様を意味し、後半変動パターンとは、当該左図柄領域及び右図柄領域の図柄が同一図柄で停止した後の変動表示態様を意味するものである。すなわち、左図柄領域及び右図柄領域の変動表示領域が同一図柄で停止し、中図柄領域が未だ変動中である状態(リーチ状態)が発生するまでの変動表示態様を前半変動パターンとし、リーチ状態が発生した以降の変動表示態様を後半変動パターンとしている。なお、変動パターンのうち、前半変動パターン及び後半変動パターンの変動表示態様は、例えば、リーチ状態が発生して変動中の中図柄領域が一旦停止、又は低速変動を開始するまでを前半変動パターンとし、それ以降の変動表示を後半変動パターンとする等、適宜変更できる設計であっても良い。
【0048】
また、入力インタフェース32には、ローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、第1特図始動口SW13d、第2特図始動口SW7d、入賞口SW12a,…、ゲートSW4a、カウントSW10c、ガラス枠開放SW146、遊技機枠開放SW121、球切れSW122、などが接続されている。そして、入力インタフェース32は、これらから入力された各種信号を中継し、遊技用ワンチップマイコン31に対し出力する。なお、ガラス枠開放SW146は、クリア部材保持枠が開放されていることを検出するものであり、遊技機枠開放SW121は、前面枠が開放されていることを検出するものである。また、球切れSW122は、島設備から供給された遊技球を排出装置に誘導するシュートに設けられ、シュート内の遊技球がなくなったことを検出するものである。
【0049】
また、出力インタフェース33には、遊技用ワンチップマイコン31から出力される各種の制御信号が入力される。これら制御信号は、該出力インタフェース33により中継されて、図示しない出力ポート及びドライバを介して、第1特図表示器8、第1特図記憶表示器18、第2特図表示器9、第2特図記憶表示器19、普図表示器5、普図記憶表示器15、普電SOL7b、大入賞口SOL10b、遊技機外部の管理装置などと接続する外部端子板16、払出制御装置125、演出制御装置40に出力される。
【0050】
演出制御装置40は、演算処理用CPU40a、ROM40b、RAM40c及びVDP(Video Display Processor)40d等を備えるとともに、通信インタフェース(通信I/F)40e、入出力インタフェース(入出力I/F)40fを備えている。また、画像や映像データが記憶された画像ROM40g、音声データが記憶された音ROM40h、音の出力を制御する音LSI40iを備えている。
【0051】
この演出制御装置40は、通信インタフェース40eを介して遊技制御装置30から受信した各種信号(演出制御データ(各種コマンドなど))に基づいて(遊技制御装置30の制御の下に)遊技の演出の制御を行うものである。また、入出力インタフェース40fには、遊技機の前面に設けられた演出ボタン41(図3に図示)からの検出信号が入力されるようになっており、演出制御装置40は、この検出信号に基づき(遊技制御装置30の制御の下に)遊技の演出の制御を行うようになっている。
【0052】
さらに、入出力インタフェース40fには、CPU40aから出力される各種の制御信号が入力され、これら制御信号は、該入出力インタフェース40fにより中継されて、図示しない出力ポート及びドライバを介して可動演出装置の役物駆動モータ42、遊技盤1や該遊技盤1の前方を覆うクリア部材保持枠に設けられた装飾用のLEDを備える各種LED基板44などに出力され、遊技の演出が行われるようになっている。なお、CPU40aから出力される制御信号のうち、画像の制御に関する制御信号は、CPU40aからVDP40dに出力され、VDP40dから該制御信号に基づく画像データが表示装置43に出力される。また、音声の制御に関する制御信号は、CPU40aから音LSI40iに出力され、音LSI40iから該制御信号に基づく音声データがスピーカ45に出力される。
【0053】
また、遊技制御装置30には、電源供給装置(図示略)から電力が供給されており、その他の装置にも電源供給装置から電力が供給されるようになっている。さらに、電源供給装置には、停電時等の外部からの電力の供給が途絶えた場合でも電力を供給可能とするためのバックアップ電源が備えられ、停電時等に各制御装置の揮発性メモリに保存されたデータの消失を防止するようになっている。
【0054】
そして、これらの制御装置においては、以下のような遊技制御が行われる。
遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31では、普図始動ゲート4に備えられたゲートSW4aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM31bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器5に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器5に特別の結果態様を表示するとともに、普電SOL7bを動作させ、普通変動入賞装置7の開閉部材7a,7aを所定時間(例えば、0.5秒間)上述のように開放する制御を行う。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器5にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
【0055】
また、第1始動入賞口13に備えられた第1特図始動口SW13dからの遊技球の検出信号の入力に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してRAM31cに第1始動記憶として記憶する処理を行う。同様に、普通変動入賞装置7に備えられた第2特図始動口SW7dからの遊技球の検出信号の入力に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してRAM31cに第2始動記憶として記憶する処理を行う。すなわち、遊技制御装置30が始動入賞領域(第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞順に所定数を上限として、特別結果態様を導出するか否かを決定するための大当り乱数を記憶する大当り乱数記憶手段をなす。
【0056】
また、第1始動記憶による記憶時に、第1始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値をROM31bに記憶されている第1特図変動表示ゲーム用の判定値(当り値)と比較し、第1特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。同様に、第2始動記憶による記憶時に、第2始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値をROM31bに記憶されている第2特図変動表示ゲーム用の判定値(当り値)と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。
【0057】
また、遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31では、始動記憶に基づき、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
【0058】
また、遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31では、第1始動記憶及び第2始動記憶が記憶されている場合に、第2特図変動表示ゲームの実行制御を第1特図変動表示ゲームの実行制御に優先して実行するようになっている。
【0059】
そして、遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31では、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、特図表示器に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。特別遊技状態を発生させる処理においては、例えば、大入賞口SOL10bにより特別変動入賞装置10の開閉扉10aを開放し、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば25秒または1秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば16回または2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。これにより、パチンコ遊技機100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を発生させる遊技機として機能する。なお、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、第1特図表示器8、第2特図表示器9にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
【0060】
また、遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31では、特定条件の成立に基づき、特図変動表示ゲームとは異なる特定変動表示ゲームを実行する。具体的には、普通変動入賞装置7が開状態に変換する頻度を通常状態よりも高める特定遊技状態(時短動作状態、確率変動状態)を発生させる処理を行う。
【0061】
なお、第1特図変動表示ゲームよりも第2特図変動表示ゲームのほうが、特別遊技状態において、または、特別遊技状態の終了後に遊技者に付与される価値が高くなるようにされている。この遊技者に付与される価値が高いとは、例えば、特別遊技状態におけるラウンド数の振り分け率が遊技者にとって有利なこと(第1特図変動表示ゲームは、16R確変大当り発生率:40%、2R確変大当り発生率:20%、16R通常大当り発生率:40%であるのに対し、第2特図変動表示ゲームは、16R確変大当り発生率:55%、2R確変大当り発生率:5%、16R通常大当り発生率:40%)である。また、このように特別遊技状態におけるラウンド数が多いこと(遊技者が獲得可能な賞球数が多いこと)の他、第2特図変動表示ゲームの方が特別遊技状態の終了後に確変状態となる確率が高くなるようにしても良い。また、演出上の価値として、リーチ状態となりやすいことや、普段はなかなか出現しないリーチ演出(いわゆるスーパーリーチやプレミアリーチと呼ばれる演出)が出現しやすいことなどを含んでも良い。
【0062】
また、遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31は、各種入賞口に設けられたセンサ(第1特図始動口SW13d、第2特図始動口SW7d、入賞口SW12a、カウントSW10c)から入力される遊技球の検出信号に基づき、払出制御装置125の払出モータを制御して所定数の遊技球が払い出されるようにする。
【0063】
また、遊技制御装置30は、特図変動表示ゲームの開始タイミング以外に、第1始動記憶もしくは第2始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値と、ROM31bに記憶されている当り値(判定値)とを比較し、未だ特図変動表示ゲームを実行していない始動記憶について、該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されるか否かを判定する処理も行うようになっている。
【0064】
また、演出制御装置40では、遊技制御装置30からの指令信号(変動時間コマンド、変動停止コマンド等)に基づき、表示装置43で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理や、演出の制御を行う。
具体的には、本実施形態のパチンコ遊技機100は、例えば、事前判定(先読み)によって消化順序が4番目の第1始動記憶に遊技結果が大当りとなる大当たり乱数が記憶された場合、この第1始動記憶が実際に消化され、大当りを発生させる第1特図変動表示ゲームが開始される際、当該第1始動記憶よりも後に記憶された第1始動記憶の変動パターン決定用乱数に基づく変動パターンを用いて、この第1特図変動表示ゲームにおいて擬似連予告演出を行う(図25参照)。以下、このような擬似連予告演出を行うための処理について説明する。
【0065】
まず、遊技制御装置30における遊技の制御について説明する。なお、この遊技の制御は、主にメイン処理と、所定時間ごと(例えば、2msecごと)に行われるタイマ割込み処理とからなる。
【0066】
〔メイン処理〕
メイン処理では、プログラム全体の制御を行うようになっている。図4,5に示すように、このメイン処理は、プログラム開始時の処理と、停電発生時の状態へ復帰するための処理と、メインループの処理と、停電発生時の処理とがある。
【0067】
メイン処理においては、まず、プログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理は初めに初期設定として、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行い、割込みベクタをセットする処理(ステップS2)を行う。さらにスタックポインタをセットする処理(ステップS3)を行い、割込みモードを設定する処理(ステップS4)を行う。その後、RAM(RWM)31cへのアクセスを許可する処理(ステップS5)を行い、全出力ポートをOFFにする処理(ステップS6)を行う。
【0068】
次に、バックアップクリアスイッチのチェックを行う。遊技制御装置30のRAM31cは、電源供給装置のバックアップ電源によって、その記憶内容がバックアップされるようになっているが、電源投入時にバックアップクリアスイッチがONである場合には、RAM31cの初期化を行う。このバックアップクリアスイッチのチェックとして、バックアップクリアスイッチがONであるか否かの判定(ステップS7)を行う。
【0069】
バックアップクリアスイッチがONであるか否かの判定(ステップS7)においてバックアップクリアスイッチがONでない場合(ステップS7;No)は、停電復旧の判定を行う。この停電復旧の判定としては、まず、停電検査領域をチェックする処理(ステップS8)を行い、停電復旧であるか否かの判定(ステップS9)を行う。
【0070】
停電検査領域には、後述するように停電によりパチンコ遊技機100の電源が遮断された場合に、停電復旧検査領域チェックデータが設定される(ステップS26)ようになっており、通常時は停電復旧検査領域チェックデータが記憶されていない。よって、この停電復旧検査領域チェックデータの有無を判定することで、停電復旧であるか否かを判定することができる。
【0071】
停電復旧であるか否かの判定(ステップS9)において、停電復旧でない場合(ステップS9;No)は、使用するRAM31cをクリアする処理(ステップS18)を行う。また、停電復旧であるか否かの判定(ステップS9)において、停電復旧である場合(ステップS9;Yes)は、チェックサムは正常であるか否かの判定(ステップS10)を行う。
【0072】
チェックサムは正常であるか否かの判定(ステップS10)においては、バックアップされたRAM31cのデータとチェックデータを比較し、両者が一致すれば正常と判定し、一致しなければ異常と判定する。これにより、RAM31cに記憶されていた情報が正しくバックアップされているかを判断することができる。
【0073】
このチェックサムは正常であるか否かの判定(ステップS10)において、チェックサムが正常でない場合(ステップS10;No)は、使用するRAM31cをクリアする処理(ステップS14)を行う。なお、このようにRAM31cのデータとチェックデータが一致しない場合としては、例えば、落雷の異常電流等によってデータが破壊された場合の他、パチンコ遊技機100をはじめて設置した場合や、電源の遮断時間がバックアップ可能な時間を超過した場合が考えられる。また、何らかの理由で電源供給装置と遊技制御装置30との接続が遮断され、バックアップ電源が供給されなくなったためRAM31cが初期化された場合が考えられる。さらに不正な遊技制御装置30は、RAM31cがバックアップされていないことが多いので、不正な遊技制御装置30が取り付けられたことも考えられる。
【0074】
また、チェックサムは正常であるか否かの判定(ステップS10)において、チェックサムが正常である場合(ステップS10;Yes)は、停電発生時の状態へ復帰するための処理を行う。
【0075】
この停電発生時の状態へ復帰するための処理としては、まず、RAM31cに停電復旧時の初期値を設定する処理(ステップS11)を行う。さらに、遊技枠の状態にかかる領域をクリアする処理(ステップS12)を行った後、停電復旧コマンドを送信する処理(ステップS13)を行う。そして、割込みタイマを起動する処理(ステップS17)を行う。
【0076】
また、バックアップクリアスイッチがONであるか否かの判定(ステップS7)においてバックアップクリアスイッチがONである場合(ステップS7;Yes)は、メインループの処理として電源投入時の初期化処理を行う。
【0077】
この電源投入時の初期化処理としては、まず、使用するRAM31cをクリアする処理(ステップS14)を行い、RAM31cに電源投入時の初期値をセーブする処理(ステップS15)を行う。さらに、電源投入コマンドを送信する処理(ステップS16)を行う。そして、割込みタイマを起動する処理(ステップS17)を行う。
【0078】
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、割込みタイマを起動する処理(ステップS17)を行って、CTC(カウンタ タイマ サーキット)を起動する。次に、割込みを禁止する処理(ステップS18)を行い、初期値乱数更新処理により初期値乱数を更新する処理(ステップS19)を行い、割込みを許可する処理(ステップS20)を行う。
【0079】
そして、RAM31cの停電検査領域をチェックする処理(ステップS21)を行い、停電が発生したか否かの判定(ステップS22)を行う。停電検査領域には、後述するように停電により遊技機の電源が遮断された場合に、チェックデータが設定される(ステップS26)ようになっており、通常時はチェックデータが記憶されていない。よって、このチェックデータの有無を判定することで、停電が発生したか否かを判定することができる。
【0080】
停電が発生したか否かの判定(ステップS22)において、停電が発生していない場合(ステップS22;No)は、上述の割込みを禁止する処理(ステップS18)に戻り、以降、電源の遮断がなければ割込みを禁止する処理(ステップS18)から停電が発生したか否かの判定(ステップS22)を繰り返し行う。
【0081】
停電が発生したか否かの判定(ステップS22)において停電が発生した場合(ステップS22;Yes)は、停電発生時の処理を行う。なお、停電発生の直後は、バックアップ電源により以下の停電発生時の処理を実行可能な電力が供給されるようになっている。
【0082】
この停電発生時の処理では、まず、割り込みを禁止する処理(ステップS23)を行う。そして、全出力ポートをOFFにする処理(ステップS24)を行い、停電検査領域をクリアする処理(ステップS25)を行う。さらに、停電復旧検査領域に停電復旧検査領域チェックデータをセーブする処理(ステップS26)を行った後、RAM31cの電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS27)を行い、RAM31cへのアクセスを禁止する処理(ステップS28)を行って遊技機の電源遮断を待つ。このように、停電復旧検査領域に停電復旧検査領域チェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRAM31cに記憶されていた情報が正しくバックアップされているかを電源投入時に判断することができる。
【0083】
〔タイマ割込処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図6に示すように、このタイマ割込み処理においては、まず、レジスタのデータを待避する処理(ステップa)を行う。次に、各種センサ(第1特図始動口SW13d、第2特図始動口SW7d、ゲートSW4a、入賞口SW12a,12a,…、カウントSW10c、ガラス枠開放SW146、遊技機枠開放SW121、球切れSW122、など)からの入力を処理する入力処理(ステップb)を行う。そして、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL10b、普電SOL7b)等のアクチュエータの駆動制御を行う出力処理(ステップc)を行う。
【0084】
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを各種制御装置に出力するコマンド送信処理(ステップd)を行う。そして、特図変動表示ゲームの当りはずれを判定するための大当り乱数、特図変動表示ゲームの大当り図柄を判定するための大当り図柄乱数、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定するための当り乱数を更新する乱数更新処理1(ステップe)を行う。
【0085】
次に、ゲートSW4a、入賞口SW12a,12a,…から信号の入力があるか否か(遊技球の検出を示す信号が入力されているか否か)を監視する入賞口スイッチ監視処理、そして、各信号とエラーの監視を行うエラー監視処理(ステップf)を行い、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップg)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップh)を行う。
【0086】
次に、遊技盤1に設けられ、遊技に関する各種情報を表示する状態表示器17に関する処理を行うセグメントLED編集処理(ステップi)を行う。そして、外部の管理装置に出力する信号を出力バッファにセットする処理を行う外部情報編集処理(ステップj)を行う。次に、割込み終了宣言をする処理(ステップk)を行い、待避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップl)を行った後、割込みを許可する処理(ステップm)を行い、タイマ割込み処理を終了する。
【0087】
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理の詳細について説明する。
特図ゲーム処理では、第1特図始動口SW13d及び第2特図始動口SW7dの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。図7に示すように、特図ゲーム処理では、まず、第2特図始動口SW7dの監視処理(ステップg1)を行う。この第2特図始動口SW7dの監視処理(ステップg1)では、普通変動入賞装置7に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、第2特図始動口SW7dの監視処理(ステップg1)の詳細については後述する。
【0088】
次いで、第1特図始動口SW13dの監視処理(ステップg2)を行う。この第1特図始動口SW13dの監視処理(ステップg2)では、第1始動入賞口13に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、第1特図始動口SW13dの監視処理(ステップg2)の詳細については後述する。
【0089】
次いで、カウントスイッチ監視処理(ステップg3)を行う。このカウントスイッチ監視処理(ステップg3)では、特別変動入賞装置10内に設けられたカウントSW10cのカウント数を監視する処理を行う。
【0090】
次いで、ゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かの判定(ステップg4)を行う。このゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かの判定(ステップg4)において、ゲーム処理タイマがタイムアップした場合(ステップg4;Yes)は、ゲーム処理ナンバーを取得する処理(ステップg5)を行う。一方、このゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かの判定(ステップg4)において、ゲーム処理タイマがタイムアップしていない場合(ステップg4;No)は、ゲーム処理タイマの更新(タイマのカウント値を1デクリメント)を行ってステップg16に移行し、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の変動制御を行う特図変動制御処理(ステップg16)を行い、特図ゲーム処理を終了する。
【0091】
次いで、ゲーム処理ナンバーを取得する処理(ステップg5)において、取得したナンバーが「0」の場合は、第1始動記憶または第2始動記憶がある場合は、対応する特別図柄の変動開始の設定や、第1始動記憶または第2始動記憶がない場合には、客待ちデモ画面の設定や、さらには、変動パターン決定用乱数1に基づいて特図変動表示ゲームの後半変動パターングループの決定や、変動パターン決定用乱数2に基づいて特図変動表示ゲームの後半変動パターンの決定を行う特図普段処理(ステップg6)を行い、テーブルデータセーブ処理(ステップg15)を行う。そして、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の変動制御を行う特図変動制御処理(ステップg16)を行い、特図ゲーム処理を終了する。なお、特図普段処理(ステップg6)の詳細については後述する。
【0092】
また、ゲーム処理ナンバーを取得する処理(ステップg5)において、取得したナンバーが「1」の場合は、変動パターン決定用乱数3を抽出し、この変動パターン決定用乱数3に基づいて特図変動表示ゲームの前半変動パターンの決定や、乱数のセーブ領域のシフト、飾り特図変動パターンコマンドの設定、飾り特図コマンドの設定、飾り特図始動記憶数コマンドの設定などを行う特図変動開始処理2(ステップg7)を行い、テーブルデータセーブ処理(ステップg15)を行う。そして、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の変動制御を行う特図変動制御処理(ステップg16)を行い、特図ゲーム処理を終了する。なお、特図変動開始処理2(ステップg7)の詳細については後述する。
【0093】
また、ゲーム処理ナンバーを取得する処理(ステップg5)において、取得したナンバーが「2」の場合は、特図変動表示ゲームの実行中に前半変動パターンによって指定される変動時間の経過後、後半変動時間セーブ領域に格納された後半変動パターンの変動時間の値をゲーム処理タイマにセットする特図変動開始処理3(ステップg8)を行い、テーブルデータセーブ処理(ステップg15)を行う。そして、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の変動制御を行う特図変動制御処理(ステップg16)を行い、特図ゲーム処理を終了する。なお、特図変動開始処理3(ステップg8)の詳細については後述する。
【0094】
また、ゲーム処理ナンバーを取得する処理(ステップg5)において、取得したナンバーが「3」の場合は、表示部43aで行われる飾り特図変動表示ゲームの変動停止を指示するコマンド(変動停止コマンド)の設定や、図柄の停止表示時間の設定を行う特図変動中処理(ステップg9)を行い、テーブルデータセーブ処理(ステップg15)を行う。そして、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の変動制御を行う特図変動制御処理(ステップg16)を行い、特図ゲーム処理を終了する。
【0095】
また、ゲーム処理ナンバーを取得する処理(ステップg5)において、取得したナンバーが「4」の場合は、変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類(2R大当りor16R大当り、確変大当りor通常大当り)に応じたファンファーレコマンドの設定や大入賞口開放パターン(2R大当りor16R大当り)に応じたファンファーレ時間の設定を行う特図表示中処理(ステップg10)を行い、テーブルデータセーブ処理(ステップg15)を行う。そして、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の変動制御を行う特図変動制御処理(ステップg16)を行い、特図ゲーム処理を終了する。
【0096】
また、ゲーム処理ナンバーを取得する処理(ステップg5)において、取得したナンバーが「5」の場合は、大入賞口の開放回数の更新を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップg11)を行い、テーブルデータセーブ処理(ステップg15)を行う。そして、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の変動制御を行う特図変動制御処理(ステップg16)を行い、特図ゲーム処理を終了する。
【0097】
また、ゲーム処理ナンバーを取得する処理(ステップg5)において、取得したナンバーが「6」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定し最終ラウンドであれば大当り終了画面のコマンドを設定する処理等を行う大入賞口開放中処理(ステップg12)を行い、テーブルデータセーブ処理(ステップg15)を行う。そして、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の変動制御を行う特図変動制御処理(ステップg16)を行い、特図ゲーム処理を終了する。
【0098】
また、ゲーム処理ナンバーを取得する処理(ステップg5)において、取得したナンバーが「7」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する大入賞口残存球処理(ステップg13)を行い、テーブルデータセーブ処理(ステップg15)を行う。そして、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の変動制御を行う特図変動制御処理(ステップg16)を行い、特図ゲーム処理を終了する。
【0099】
また、ゲーム処理ナンバーを取得する処理(ステップg5)において、取得したナンバーが「8」の場合は、特図普段処理(ステップg6)を行うために必要な情報として、確率状態が高確率であれば高確率用の特図普段動作設定テーブルを、低確率であれば低確率時用の特図普段動作設定テーブルをセットする大当り終了処理(ステップg14)を行い、テーブルデータセーブ処理(ステップg15)を行う。そして、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の変動制御を行う特図変動制御処理(ステップg16)を行い、特図ゲーム処理を終了する。
【0100】
〔始動口2SW監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口2SW監視処理の詳細について説明する。図8,9に示すように、始動口2SW監視処理では、まず、普通変動入賞装置(普通電動役物)7が作動中(電サポ中)か否かの判定(ステップg101)を行う。
【0101】
この普通変動入賞装置7が作動中か否かの判定(ステップg101)において、普通変動入賞装置7が作動中の場合(ステップg101;Yes)は、ステップg103へ移行する。一方、この普通変動入賞装置7が作動中か否かの判定(ステップg101)において、普通変動入賞装置7が作動中ではない場合(ステップg101;No)は、普通変動入賞装置7への不正入賞数が上限値を超えているか否かの判定(ステップg102)を行う。
【0102】
この普通変動入賞装置7への不正入賞数が上限値を超えているか否かの判定(ステップg102)において、普通変動入賞装置7への不正入賞数が上限値を超えている場合(ステップg102;Yes)は、始動口2SW監視処理を終了する。一方、この普通変動入賞装置7への不正入賞数が上限値を超えているか否かの判定(ステップg102)において、普通変動入賞装置7への不正入賞数が上限値を超えていない場合(ステップg102;No)は、普通変動入賞装置(第2特図始動口)7への始動入賞があるか否かの判定(ステップg103)を行う。なお、普通変動入賞装置7に始動入賞があるか否かの判定(ステップg103)は、第2特図始動口SW7dから出力される遊技球の検出信号の有無により判定を行う。
【0103】
この普通変動入賞装置7への始動入賞があるか否かの判定(ステップg103)において、始動入賞がない場合(ステップg103;No)は、始動口2SW監視処理を終了する。一方、普通変動入賞装置7への始動入賞があるか否かの判定(ステップg103)において、始動入賞がある場合(ステップg103;Yes)は、第2始動記憶数(特図2保留数)を取得する処理(ステップg104)を行い、第2始動記憶数(特図2保留数)が4以上であるか否かの判定(ステップg105)を行う。
【0104】
この第2始動記憶数が4以上であるか否かの判定(ステップg105)において、第2始動記憶数が4以上である場合(ステップg105;Yes)、すなわち、第2始動記憶数の上限値を超えている場合は、始動口2SW監視処理を終了する。一方、第2始動記憶数が4以上であるか否かの判定(ステップg105)において、第2始動記憶数が4以上でない場合(ステップg105;No)は、第2始動記憶数を1インクリメントする処理(ステップg106)を行う。
【0105】
次いで、変動表示ゲームの結果が大当りであるか否かを判定するための大当り乱数を抽出する処理(ステップg107)、変動表示ゲームの結果が確変大当り又は通常大当りの何れであるか、16R大当り又は2R大当りの何れであるか等を判定するための大当り図柄乱数2を抽出する処理(ステップg108)、変動パターンのうちの後半変動パターンを決定するための後半変動パターンテーブル(図16、17参照)を決定するための変動パターン決定用乱数1を抽出する処理(ステップg109)を行う。
これにより、遊技制御装置30は、始動入賞領域(普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞順に所定数を上限として、特別結果態様を導出するか否かを決定するための大当り乱数を記憶する大当り乱数記憶手段をなすとともに、大当り乱数記憶手段に記憶される大当り乱数に対応して記憶され、変動表示ゲームの変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数を記憶する変動パターン決定用乱数記憶手段をなす。
【0106】
次いで、ステップg107で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致するか否かの判定(ステップg110)を行う。
【0107】
このステップg107で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致するか否かの判定(ステップg110)において、ステップg107で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致する場合(ステップg110;Yes)は、ステップg108で抽出された大当り図柄乱数2の乱数値が当り値と一致するか否かの判定(ステップg111)を行う。
【0108】
そして、このステップg108で抽出された大当り図柄乱数2の乱数値が当り値と一致するか否かの判定(ステップg111)において、ステップg108で抽出された大当り図柄乱数2の乱数値が当り値と一致する場合(ステップg111;Yes)は、図12に示すように、当該保留記憶が「確変大当り」であることを指示する演出事前判定コマンド21を取得する処理(ステップg112)を行い、ステップg119へ移行する。一方、このステップg108で抽出された大当り図柄乱数2の乱数値が当り値と一致するか否かの判定(ステップg111)において、ステップg108で抽出された大当り図柄乱数2の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg111;No)は、図12に示すように、当該保留記憶が「通常大当り」であることを指示する演出事前判定コマンド20を取得する処理(ステップg113)を行い、ステップg119へ移行する。
【0109】
また、ステップg107で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致するか否かの判定(ステップg110)において、ステップg107で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg110;No)は、変動パターンのうちの前半変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数3を抽出する処理(ステップg114)を行う。
【0110】
次いで、このときの遊技状態及び第2始動記憶の保留数に対応する変動パターン決定用乱数3判定テーブルを取得する処理(ステップg115)を行い、取得された変動パターン決定用乱数3判定テーブルに基づいて変動パターン決定用乱数3に対応する前半変動パターンを取得する処理(ステップg116)を行う。
【0111】
次いで、このときの第2始動記憶の保留数に対応する演出事前判定コマンドテーブルを取得する処理(ステップg117)を行う。ここでは、ステップg107で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg110;No)であるので、例えば、図12に示す演出事前判定コマンド1〜19の何れかが選択されるような演出事前判定コマンドテーブルを取得することとなる。
【0112】
次いで、ステップg117において取得された演出事前判定コマンドテーブルに基づいて、ステップg116において取得された前半変動パターン及びステップg109において抽出された変動パターン決定用乱数1に対応する演出事前判定コマンドを取得する処理(ステップg118)を行う。
【0113】
次いで、ステップg108において抽出された大当り図柄乱数2に対応する停止図柄パターンコマンドを取得する処理(ステップg119)を行う。そして、ステップg118において取得した演出事前判定コマンドを設定する処理(ステップg120)、ステップg119において取得した停止図柄パターンコマンドを設定する処理(ステップg121)、及び飾り特図2保留数コマンドを設定する処理(ステップg122)を行い、始動口2SW監視処理を終了する。
【0114】
これにより、遊技制御装置30は、大当り乱数記憶手段および変動パターン決定用乱数記憶手段に記憶された大当り乱数および変動パターン決定用乱数の各乱数値に基づく遊技結果情報を、該各乱数値に基づいて実行される変動表示ゲームの開始前に判定する遊技結果事前判定手段をなす。
また、遊技制御装置30は、遊技結果事前判定手段の判定結果に基づき、変動表示ゲームにおける演出態様を決定する演出態様決定手段をなす。
また、この演出態様決定手段は、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数が大当り乱数記憶手段に記憶されるか否かを判定する対象乱数判定手段と、対象乱数判定手段により大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、該大当り乱数よりも後に大当り乱数記憶手段に大当り乱数が記憶されるか否かを判定する乱数記憶判定手段と、乱数記憶判定手段により大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、当該大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づいて、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様を決定する演出決定実行手段と、を備えることとなる。
また、遊技制御装置30は、大当り乱数記憶手段に記憶される大当り乱数に対応して記憶され、特別結果態様が導出される場合に、遊技者に付与される遊技価値に付加する付加価値を決定するための付加価値決定用乱数を記憶する付加価値決定用乱数記憶手段をなし、遊技結果事前判定手段は、付加価値決定用乱数記憶手段に記憶された付加価値決定用乱数に基づく付加価値を、該付加価値決定用乱数に対応する大当り乱数に基づいて実行される変動表示ゲームの開始前に判定することとなる。
【0115】
〔始動口1SW監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口1SW監視処理の詳細について説明する。図10,11に示すように、始動口1SW監視処理では、まず、第1始動入賞口13への始動入賞があるか否かの判定(ステップg201)を行う。なお、第1始動入賞口13に始動入賞があるか否かの判定(ステップg201)は、第1特図始動口SW13dから出力される遊技球の検出信号の有無により判定を行う。
【0116】
この第1始動入賞口13への始動入賞があるか否かの判定(ステップg201)において、始動入賞がない場合(ステップg201;No)は、始動口1SW監視処理を終了する。一方、第1始動入賞口13への始動入賞があるか否かの判定(ステップg201)において、始動入賞がある場合(ステップg201;Yes)は、第1始動記憶数(特図1保留数)を取得する処理(ステップg202)を行い、第1始動記憶数(特図1保留数)が4以上であるか否かの判定(ステップg203)を行う。
【0117】
この第1始動記憶数が4以上であるか否かの判定(ステップg203)において、第1始動記憶数が4以上である場合(ステップg203;Yes)、すなわち、第1始動記憶数の上限値を超えている場合は、始動口1SW監視処理を終了する。一方、第1始動記憶数が4以上であるか否かの判定(ステップg203)において、第1始動記憶数が4以上でない場合(ステップg203;No)は、第1始動記憶数を1インクリメントする処理(ステップg204)を行う。
【0118】
次いで、変動表示ゲームの結果が大当りであるか否かを判定するための大当り乱数を抽出する処理(ステップg205)、変動表示ゲームの結果が確変大当り又は通常大当りの何れであるか、16R大当り又は2R大当りの何れであるか等を判定するための大当り図柄乱数1を抽出する処理(ステップg206)、変動パターンのうちの後半変動パターンを決定するための後半変動パターンテーブル(図16、17参照)を決定するための変動パターン決定用乱数1を抽出する処理(ステップg207)を行う。
これにより、遊技制御装置30は、始動入賞領域(第1始動入賞口13)への遊技球の入賞順に所定数を上限として、特別結果態様を導出するか否かを決定するための大当り乱数を記憶する大当り乱数記憶手段をなすとともに、大当り乱数記憶手段に記憶される大当り乱数に対応して記憶され、変動表示ゲームの変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数を記憶する変動パターン決定用乱数記憶手段をなす。
【0119】
次いで、普通変動入賞装置(普通電動役物)7の開放延長がなされているか否かの判定(ステップg208)を行う。この普通変動入賞装置(普通電動役物)7の開放延長がなされているか否かの判定(ステップg208)において、普通変動入賞装置(普通電動役物)7の開放延長がなされている場合(ステップg208;Yes)は、ステップg222に移行する。従って、普通変動入賞装置7の開放延長がなされている場合(ステップg208;Yes)、例えば、確率変動状態や時短動作状態においては、新たに記憶された第1始動記憶に関して事前判定(先読み)を行わない設定となっている。なお、このとき、新たに記憶された第1始動記憶に関して事前判定(先読み)を行うが、当該事前判定により取得した演出事前判定コマンド等を演出制御装置40に送信しないように設定しても良い。
【0120】
一方、この普通変動入賞装置(普通電動役物)7の開放延長がなされているか否かの判定(ステップg208)において、普通変動入賞装置(普通電動役物)7の開放延長がなされていない場合(ステップg208;No)は、このときの遊技状態が大当り中であるか否かの判定(ステップg209)を行う。この遊技状態が大当り中であるか否かの判定(ステップg209)において、遊技状態が大当り中である場合(ステップg209;Yes)は、ステップg222に移行する。従って、遊技状態が大当り中である場合(ステップg209;Yes)は、新たに記憶された第1始動記憶に関して事前判定(先読み)を行わない設定となっている。なお、このとき、新たに記憶された第1始動記憶に関して事前判定(先読み)を行うが、当該事前判定により取得した演出事前判定コマンド等を演出制御装置40に送信しないように設定しても良い。一方、この遊技状態が大当り中であるか否かの判定(ステップg209)において、遊技状態が大当り中でない場合(ステップg209;No)は、ステップg205において抽出した大当り乱数が判定値(当り値)と一致するか、すなわち大当りか否かの判定(ステップg210)を行う。
【0121】
この大当り乱数が判定値(当り値)と一致するか否かの判定(ステップg210)において、大当り乱数が判定値(当り値)と一致する場合(ステップg210;Yes)は、ステップg206で抽出された大当り図柄乱数1の乱数値が当り値と一致するか否かの判定(ステップg211)を行う。
【0122】
そして、このステップg206で抽出された大当り図柄乱数1の乱数値が当り値と一致するか否かの判定(ステップg211)において、ステップg206で抽出された大当り図柄乱数1の乱数値が当り値と一致する場合(ステップg211;Yes)は、図12に示すように、当該保留記憶が「確変大当り」であることを指示する演出事前判定コマンド21を取得する処理(ステップg212)を行い、ステップg219へ移行する。一方、このステップg206で抽出された大当り図柄乱数1の乱数値が当り値と一致するか否かの判定(ステップg211)において、ステップg206で抽出された大当り図柄乱数1の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg211;No)は、図12に示すように、当該保留記憶が「通常大当り」であることを指示する演出事前判定コマンド20を取得する処理(ステップg213)を行い、ステップg219へ移行する。
【0123】
また、ステップg205で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致するか否かの判定(ステップg210)において、ステップg205で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg210;No)は、変動パターンのうちの前半変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数3を抽出する処理(ステップg214)を行う。
【0124】
次いで、このときの遊技状態及び第1始動記憶の保留数に対応する変動パターン決定用乱数3判定テーブルを取得する処理(ステップg215)を行い、取得された変動パターン決定用乱数3判定テーブルに基づいて変動パターン決定用乱数3に対応する前半変動パターンを取得する処理(ステップg216)を行う。
【0125】
次いで、このときの第1始動記憶の保留数に対応する演出事前判定コマンドテーブルを取得する処理(ステップg217)を行う。ここでは、ステップg205で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg210;No)であるので、例えば、図12に示す演出事前判定コマンド1〜19の何れかが選択されるような演出事前判定コマンドテーブルを取得することとなる。
【0126】
次いで、ステップg217において取得された演出事前判定コマンドテーブルに基づいて、ステップg216において取得された前半変動パターン及びステップg206において抽出された変動パターン決定用乱数1に対応する演出事前判定コマンドを取得する処理(ステップg218)を行う。
【0127】
次いで、ステップg206において抽出された大当り図柄乱数1に対応する停止図柄パターンコマンドを取得する処理(ステップg219)を行う。そして、ステップg218において取得した演出事前判定コマンドを設定する処理(ステップg220)、ステップg219において取得した停止図柄パターンコマンドを設定する処理(ステップg221)、及び飾り特図1保留数コマンドを設定する処理(ステップg222)を行い、始動口1SW監視処理を終了する。
【0128】
これにより、遊技制御装置30は、大当り乱数記憶手段および変動パターン決定用乱数記憶手段に記憶された大当り乱数および変動パターン決定用乱数の各乱数値に基づく遊技結果情報を、該各乱数値に基づいて実行される変動表示ゲームの開始前に判定する遊技結果事前判定手段をなす。
また、遊技制御装置30は、遊技結果事前判定手段の判定結果に基づき、変動表示ゲームにおける演出態様を決定する演出態様決定手段をなす。
また、この演出態様決定手段は、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数が大当り乱数記憶手段に記憶されるか否かを判定する対象乱数判定手段と、対象乱数判定手段により大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、該大当り乱数よりも後に大当り乱数記憶手段に大当り乱数が記憶されるか否かを判定する乱数記憶判定手段と、乱数記憶判定手段により大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、当該大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づいて、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様を決定する演出決定実行手段と、を備えることとなる。
また、遊技制御装置30は、大当り乱数記憶手段に記憶される大当り乱数に対応して記憶され、特別結果態様が導出される場合に、遊技者に付与される遊技価値に付加する付加価値を決定するための付加価値決定用乱数を記憶する付加価値決定用乱数記憶手段をなし、遊技結果事前判定手段は、付加価値決定用乱数記憶手段に記憶された付加価値決定用乱数に基づく付加価値を、該付加価値決定用乱数に対応する大当り乱数に基づいて実行される変動表示ゲームの開始前に判定することとなる。
【0129】
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理の詳細について説明する。図13に示すように、特図普段処理では、まず、第2始動記憶数(第2特図保留数)が0か否かの判定(ステップg601)を行う。
【0130】
この第2始動記憶数(第2特図保留数)が0か否かの判定(ステップg601)において、第2始動記憶数(第2特図保留数)が0の場合(ステップg601;Yes)は、第1始動記憶数(第1特図保留数)が0か否かの判定(ステップg602)を行う。
【0131】
この第1始動記憶数(第1特図保留数)が0か否かの判定(ステップg602)において、第1始動記憶数(第1特図保留数)が0の場合(ステップg602)は、客待ちデモに設定がなされているか否かの判定(ステップg603)を行う。
【0132】
この客待ちデモに設定がなされているか否かの判定(ステップg603)において、客待ちデモに設定がなされている場合(ステップg603;Yes)は、特図普段処理を終了する。一方、この客待ちデモに設定がなされているか否かの判定(ステップg603)において、客待ちデモに設定がなされていない場合(ステップg603;No)は、客待ちコマンドをセットする処理(ステップg604)、特図普段動作の設定テーブルを設定する処理(ステップg605)、コマンド設定処理(ステップg606)を行い、特図普段処理を終了する。
【0133】
また、第2始動記憶数(第2特図保留数)が0か否かの判定(ステップg601)において、第2始動記憶数(第2特図保留数)が0でない場合(ステップg601;No)は、特図2変動開始処理1(ステップg607)を行う。
【0134】
この特図2変動開始処理1(ステップg607)は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、図14に示すように、まず、ステップg109において抽出された消化順序が1番目の第2始動記憶に係る変動パターン決定用乱数1を読み出す処理(ステップg607a)を行うとともに、ステップg107において抽出された消化順序が1番目の第2始動記憶に係る大当り乱数値を読み出す処理(ステップg607b)を行う。そして、ステップg607bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致するか、すなわち大当りか否かの判定(ステップg607c)を行う。
【0135】
このステップg607bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致するか否かの判定(ステップg607c)において、ステップg607bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致する場合(ステップg607c;Yes)は、遊技状態に対応する変動パターン決定用乱数1判定テーブルを取得する処理(ステップg607d)を行う。
【0136】
具体的には、例えば、第2特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りとなる場合、図17に示すような後半変動パターン振り分けテーブルが抽出され、このときの遊技状態が低確率モードA(通常モード)又は高確率モードB(潜伏モード)であれば、後半変動パターングループ2、後半変動パターングループ3、後半変動パターングループ4の何れかが選択されるようになっている。また、このときの遊技状態が低確率モードB(時短モード)であれば、後半変動パターングループ2、後半変動パターングループ3、後半変動パターングループ4の何れかが選択されるようになっている。さらに、この他にも図示は省略するが、高確率モードA(確変モード)における変動パターン決定用乱数1判定テーブルが記憶されている。
【0137】
また、このステップg607bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致するか否かの判定(ステップg607c)において、ステップg607bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致しない場合(ステップg607c;No)は、遊技状態及び第2始動記憶の保留数に対応する変動パターン決定用乱数1判定テーブルを取得する処理(ステップg607e)を行う。
【0138】
具体的には、例えば、第2特図変動表示ゲームの遊技結果がはずれとなる場合、図16に示すような後半変動パターン振り分けテーブルが抽出され、このときの遊技状態が低確率モードA(通常モード)又は高確率モードB(潜伏モード)であり、始動記憶数の合計が0から2個の場合、後半変動パターングループ1、後半変動パターングループ2、後半変動パターングループ3、後半変動パターングループ4の何れかが選択されるようになっている。また、このときの始動記憶数の合計が3個の場合、後半変動パターングループ1、後半変動パターングループ2、後半変動パターングループ3、後半変動パターングループ4の何れかが選択されるようになっている。また、この他にも図示は省略するが、始動記憶数が4個の場合の変動パターン決定用乱数1判定テーブルが記憶されている。さらに、遊技状態が低確率モードB(時短モード)の場合、または、高確率モードA(確変モード)の場合においても、始動記憶数に対応した変動パターン決定用乱数1判定テーブルがそれぞれ記憶されている。
【0139】
次いで、ステップg607aにおいて読み出された変動パターン決定用乱数1と、ステップg607d又はステップg607eにおいて取得された変動パターン決定用乱数1判定テーブルとの比較により、後半変動パターングループを決定する処理(ステップg607f)を行う。
【0140】
次いで、後半変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数2を抽出する処理(ステップg607g)を行うとともに、ステップg607hにおいて決定された後半変動パターングループに対応する変動パターン決定用乱数2判定テーブルを取得する処理(ステップg607h)を行う。
【0141】
次いで、ステップg607gにおいて抽出された変動パターン決定用乱数2と、ステップg607hにおいて取得された変動パターン決定用乱数2判定テーブルとの比較により後半変動パターンを決定する処理(ステップg607i)を行う。
【0142】
次いで、後半変動時間セーブ領域に後半変動パターンに対応する時間値を格納する処理(ステップg607j)を行う。そして、特図普段処理に戻り、特図2変動開始の設定テーブルを設定する処理(ステップg608)を行い、特図普段処理を終了する。
【0143】
また、第1始動記憶数(第1特図保留数)が0か否かの判定(ステップg602)において、第1始動記憶数(第1特図保留数)が0でない場合(ステップg602;No)は、特図1変動開始処理1(ステップg609)を行う。
【0144】
この特図1変動開始処理1(ステップg609)は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、図15に示すように、まず、ステップg207において抽出された消化順序が1番目の第1始動記憶に係る変動パターン決定用乱数1を読み出す処理(ステップg608a)を行うとともに、ステップg205において抽出された消化順序が1番目の第2始動記憶に係る大当り乱数値を読み出す処理(ステップg608b)を行う。そして、ステップg608bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致するか、すなわち大当りか否かの判定(ステップg608c)を行う。
【0145】
このステップg608bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致するか否かの判定(ステップg608c)において、ステップg608bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致する場合(ステップg608c;Yes)は、遊技状態に対応する変動パターン決定用乱数1判定テーブルを取得する処理(ステップg608d)を行う。一方、このステップg608bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致するか否かの判定(ステップg608c)において、ステップg608bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致しない場合(ステップg608c;No)は、遊技状態及び第1始動記憶の保留数に対応する変動パターン決定用乱数1判定テーブルを取得する処理(ステップg608e)を行う。
【0146】
次いで、ステップg608aにおいて読み出された変動パターン決定用乱数1と、ステップg608d又はステップg608eにおいて取得された変動パターン決定用乱数1判定テーブルとの比較により、後半変動パターングループを決定する処理(ステップg608f)を行う。
【0147】
次いで、後半変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数2を抽出する処理(ステップg608g)を行うとともに、ステップg608fにおいて決定された後半変動パターングループに対応する変動パターン決定用乱数2判定テーブルを取得する処理(ステップg608h)を行う。
【0148】
次いで、ステップg608gにおいて抽出された変動パターン決定用乱数2と、ステップg608hにおいて取得された変動パターン決定用乱数2判定テーブルとの比較により後半変動パターンを決定する処理(ステップg608i)を行う。
【0149】
次いで、後半変動時間セーブ領域に後半変動パターンに対応する時間値を格納する処理(ステップg608j)を行う。そして、特図普段処理に戻り、特図1変動開始の設定テーブルを設定する処理(ステップg610)を行い、特図普段処理を終了する。
【0150】
〔特図変動開始処理2〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動開始処理2の詳細について説明する。図18に示すように、特図変動開始処理2では、まず、変動パターン設定処理(ステップg701)を行う。具体的には、図19に示すように、変動パターン設定処理(ステップg701)は、まず、前半変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数3を抽出する処理(g701a)を行うとともに、ステップg107において抽出された消化順序が1番目の第2始動記憶に係る大当り乱数値又はステップg205において抽出された消化順序が1番目の第1始動記憶に係る大当り乱数値を読み出す処理(ステップg701b)を行う。そして、ステップg701bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致するか、すなわち大当りか否かの判定(ステップg701c)を行う。
【0151】
このステップg701bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致するか否かの判定(ステップg701c)において、ステップg701bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致する場合(ステップg701c;Yes)は、遊技状態に対応する変動パターン決定用乱数3判定テーブルを取得する処理(ステップg701d)を行う。
【0152】
具体的には、例えば、第2特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りとなる場合、図22に示すような前半変動パターン振り分けテーブル(変動パターン決定用乱数3判定テーブル)が抽出され、このときの遊技状態が低確率モードA(通常モード)又は高確率モードB(潜伏モード)であれば、後半変動パターン720、後半変動パターン730、後半変動パターン740の夫々に対して、通常変動2を行う前半変動パターン2、擬似連予告演出のSTEP2を行う前半変動パターン5、擬似連予告演出のSTEP3を行う前半変動パターン6、擬似連予告演出のSTEP4を行う前半変動パターン7の何れかが選択されるようになっている。また、この他にも図示は省略するが、遊技状態が低確率モードB(時短モード)の場合における変動パターン決定用乱数3判定テーブルや、遊技状態が高確率モードA(確変モード)の場合の変動パターン決定用乱数3判定テーブルが記憶されている。
【0153】
一方、このステップg701bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致するか否かの判定(ステップg701c)において、ステップg701bにおいて読み出された大当り乱数値が判定値(当り値)と一致しない場合(ステップg701c;No)は、遊技状態、及び、第1始動記憶又は第2始動記憶の保留数に対応する変動パターン決定用乱数3判定テーブルを取得する処理(ステップg701e)を行う。
【0154】
具体的には、例えば、第2特図変動表示ゲームの遊技結果がはずれとなる場合、図21に示すような前半変動パターン振り分けテーブル(変動パターン決定用乱数3判定テーブル)が抽出され、このとき決定されている後半変動パターンが後半変動パターン10、そして遊技状態が低確率モードA(通常モード)又は高確率モードB(潜伏モード)であり、始動記憶数の合計が0個の場合、通常変動1を行う前半変動パターン1又は擬似連予告演出のSTEP1を行う前半変動パターン4が選択されるようになっている。また、このときの始動記憶数の合計が1〜2個の場合、通常変動2を行う前半変動パターン2又は擬似連予告演出のSTEP1を行う前半変動パターン4が選択されるようになっている。また、このときの始動記憶数の合計が3〜4個の場合、短縮変動を行う前半変動パターン3又は擬似連予告演出のSTEP1を行う前半変動パターン4が選択されるようになっている。
また、同様に、決定されている後半変動パターンが後半変動パターン20、そして遊技状態が低確率モードA(通常モード)又は高確率モードB(潜伏モード)であり、始動記憶数の合計が0個の場合、通常変動1を行う前半変動パターン1、擬似連予告演出のSTEP2を行う前半変動パターン5、擬似連予告演出のSTEP3を行う前半変動パターン6、又は擬似連予告演出のSTEP4を行う前半変動パターン7が選択されるようになっている。また、このときの始動記憶数の合計が1〜4個の場合、通常変動2を行う前半変動パターン2、擬似連予告演出のSTEP2を行う前半変動パターン5、擬似連予告演出のSTEP3を行う前半変動パターン6、又は擬似連予告演出のSTEP4を行う前半変動パターン7が選択されるようになっている。また、この他にも図示は省略するが、始動記憶数が4個の場合の変動パターン決定用乱数1判定テーブルが記憶されている。さらに、遊技状態が低確率モードB(時短モード)の場合、または、高確率モードA(確変モード)の場合においても、始動記憶数に対応した変動パターン決定用乱数1判定テーブルがそれぞれ記憶されている。また、この他にも図示は省略するが、遊技状態が低確率モードB(時短モード)の場合における変動パターン決定用乱数3判定テーブルや、遊技状態が高確率モードA(確変モード)の場合の変動パターン決定用乱数3判定テーブルが記憶されている。
【0155】
次いで、ステップg701aにおいて抽出された変動パターン決定用乱数3と、ステップg701d又はステップg701eにおいて取得された変動パターン決定用乱数3判定テーブルとの比較により、前半変動パターンを決定する処理(ステップg701f)を行う。
【0156】
次いで、前半変動パターンに対応する時間値をゲーム処理タイマにセットする処理(ステップg701g)を行う。そして、特図変動開始処理2に戻り、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものであるか否かの判定(ステップg702)を行う。
【0157】
当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものであるか否かの判定(ステップg702)において、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものである場合(ステップg702;Yes)は、第1特図の乱数セーブ領域をシフトする処理(ステップg703)を行う。これにより、第1始動記憶数が1個消化されることとなる。一方、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものであるか否かの判定(ステップg702)において、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものでない場合(ステップg702;No)は、第2特図の乱数セーブ領域をシフトする処理(ステップg704)を行う。これにより、第2始動記憶数が1個消化されることとなる。
【0158】
次いで、ステップg701の変動パターン設定処理に基づき特図変動パターンコマンドをセットする処理(ステップg705)を行い、コマンド設定処理(ステップg706)を行う。
【0159】
次いで、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものであるか否かの判定(ステップg707)を行う。当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものであるか否かの判定(ステップg707)において、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものである場合(ステップg707;Yes)は、飾り特図1コマンドのMODEデータをセットする処理(ステップg708)を行う。一方、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものであるか否かの判定(ステップg707)において、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものでない場合(ステップg707;No)は、飾り特図2コマンドのMODEデータをセットする処理(ステップg709)を行う。
【0160】
次いで、飾り特図コマンドのACTIONデータをセットする処理(ステップg710)、コマンド設定処理(ステップg711)、第1始動記憶又は第2始動記憶の保留数を1デクリメントする処理(ステップg712)を行う。なお、第1始動記憶数又は第2始動記憶数が1個消化されることとなるタイミングの定義は変更可能であり、この第1始動記憶又は第2始動記憶の保留数を1デクリメントする処理(ステップg712)を以って第1始動記憶数又は第2始動記憶数が1個消化されたと定義しても良い。ただし、この場合、上述の第1特図の乱数セーブ領域をシフトする処理(ステップg703)または第2特図の乱数セーブ領域をシフトする処理(ステップg704)は第1始動記憶数又は第2始動記憶数が1個消化されることとなるタイミングから除外されることとなる。
【0161】
次いで、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものであるか否かの判定(ステップg713)を行う。当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものであるか否かの判定(ステップg713)において、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものである場合(ステップg713;Yes)は、飾り特図1保留数のMODEデータをセットする処理(ステップg714)を行う。一方、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものであるか否かの判定(ステップg713)において、当該特図変動開始処理2が第1特図変動表示ゲームの変動に対するものでない場合(ステップg713;No)は、飾り特図2保留数のMODEデータをセットする処理(ステップg715)を行う。
【0162】
次いで、特図保留数ACTIONデータをセットする処理(ステップg716)、コマンド設定処理(ステップg717)、変動開始処理設定テーブルを設定する処理(ステップg718)を行い、特図変動開始処理2を終了する。
【0163】
〔特図変動開始処理3〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動開始処理3の詳細について説明する。図20に示すように、特図変動開始処理3では、ステップg701gにおいてゲーム処理タイマにセットされた前半変動パターンに対応する時間値の経過後、まず、ステップg607j又はステップg608jにおいて後半変動時間セーブ領域に格納した時間値をゲーム処理タイマにセットする処理(ステップg801)を行い、特図変動中処理設定テーブルを設定する処理(ステップg802)を行い、特図変動開始処理3を終了する。
【0164】
〔演出パターン作成処理〕
次に、演出制御装置40による演出パターン作成処理について説明する。図23に示すように、この演出パターン作成処理では、まず、遊技制御装置30から演出事前判定コマンドを受信したか否かの判定(ステップS101)を行う。
【0165】
この遊技制御装置30から演出事前判定コマンドを受信したか否かの判定(ステップS101)において、遊技制御装置30から演出事前判定コマンドを受信した場合(ステップS101;Yes)は、事前判定監視フラグが有るか否かの判定(ステップS102)を行う。一方、この遊技制御装置30から演出事前判定コマンドを受信したか否かの判定(ステップS101)において、遊技制御装置30から演出事前判定コマンドを受信していない場合(ステップS101;No)は、演出パターン作成処理を終了する。
【0166】
次いで、この事前判定監視フラグが有るか否かの判定(ステップS102)において、事前判定監視フラグがない場合(ステップS102;No)は、遊技制御装置30から演出事前判定コマンド20又は演出事前判定コマンド21の何れかを受信したか否かの判定(ステップS103)を行う。
【0167】
この遊技制御装置30から演出事前判定コマンド20又は演出事前判定コマンド21の何れかを受信したか否かの判定(ステップS103)において、遊技制御装置30から演出事前判定コマンド20又は演出事前判定コマンド21の何れかを受信した場合(ステップS103;Yes)は、事前判定監視フラグをセットする処理(ステップS104)を行い、遊技制御装置30から受信した演出事前判定コマンドに応じて遊技状態報知演出を選択する処理(ステップS105)を行い、演出パターン作成処理を終了する。一方、この遊技制御装置30から演出事前判定コマンド20又は演出事前判定コマンド21の何れかを受信したか否かの判定(ステップS103)において、遊技制御装置30から演出事前判定コマンド20および演出事前判定コマンド21の何れも受信していない場合(ステップS103;No)は、演出パターン作成処理を終了する。
【0168】
また、この事前判定監視フラグが有るか否かの判定(ステップS102)において、事前判定監視フラグが有る場合(ステップS102;Yes)は、遊技制御装置30から受信した演出事前判定コマンドに基づいて前半変動パターンを取得する処理(ステップS106)を行う。
【0169】
次いで、ステップS106において取得した前半変動パターンが前半変動パターン5、前半変動パターン6、前半変動パターン7の何れかかの判定(ステップS107)を行う。このステップS106において取得した前半変動パターンが前半変動パターン5、前半変動パターン6、前半変動パターン7の何れかかの判定(ステップS107)において、ステップS106において取得した前半変動パターンが前半変動パターン5、前半変動パターン6、前半変動パターン7の何れかである場合(ステップS107;Yes)は、演出パターン作成処理を終了する。一方、このステップS106において取得した前半変動パターンが前半変動パターン5、前半変動パターン6、前半変動パターン7の何れかかの判定(ステップS107)において、ステップS106において取得した前半変動パターンが前半変動パターン5、前半変動パターン6、前半変動パターン7の何れでもない場合(ステップS107;No)は、ステップS106において取得した前半変動パターンを演出格納領域に格納する処理(ステップS108)を行い、演出パターン作成処理を終了する。
【0170】
これにより、演出決定実行手段(演出制御装置40)は、遊技結果事前判定手段の判定結果に基づき、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様の一部に、付加価値の内容を示唆する付加価値示唆演出を設定することとなる。
【0171】
〔擬似連演出決定処理〕
次に、演出制御装置40による擬似連演出決定処理について説明する。図24に示すように、この擬似連演出決定処理では、まず、事前判定監視フラグが有るか否かの判定(ステップS111)を行う。
【0172】
この事前判定監視フラグが有るか否かの判定(ステップS111)において、事前判定監視フラグが有る場合(ステップS111;Yes)は、擬似連演出を行うか否かを決定する対象となる変動表示ゲームの変動表示が終了しているか否かの判定(ステップS112)を行う。一方、この事前判定監視フラグが有るか否かの判定(ステップS111)において、事前判定監視フラグがない場合(ステップS111;No)は、擬似連演出決定処理を終了する。
【0173】
次いで、擬似連演出を行うか否かを決定する対象となる変動表示ゲームの変動表示が終了しているか否かの判定(ステップS112)において、擬似連演出を行うか否かを決定する対象となる変動表示ゲームの変動表示が終了している場合(ステップS112;Yes)は、ステップS121へ移行する。一方、擬似連演出を行うか否かを決定する対象となる変動表示ゲームの変動表示が終了しているか否かの判定(ステップS112)において、擬似連演出を行うか否かを決定する対象となる変動表示ゲームの変動表示が終了していない場合(ステップS112;No)は、遊技制御装置30から擬似連指示コマンドを受信したか否かの判定(ステップS113)を行う。
【0174】
この遊技制御装置30から擬似連指示コマンドを受信したか否かの判定(ステップS113)において、遊技制御装置30から擬似連指示コマンドを受信した場合(ステップS113;Yes)は、擬似連指示コマンドに基づき擬似連予告のSTEP数を算出する処理(ステップS114)を行う。一方、この遊技制御装置30から擬似連指示コマンドを受信したか否かの判定(ステップS113)において、遊技制御装置30から擬似連指示コマンドを受信していない場合(ステップS113;No)は、擬似連演出決定処理を終了する。
【0175】
次いで、演出格納領域に演出パターンが有るか否かの判定(ステップS115)を行う。この演出格納領域に演出パターンが有るか否かの判定(ステップS115)において、演出格納領域に演出パターンがない場合(ステップS115;No)は、擬似連予告のSTEP数に対応させてデフォルト演出を選択する処理(ステップS116)を行い、ステップS121へ移行する。一方、この演出格納領域に演出パターンが有るか否かの判定(ステップS115)において、演出格納領域に演出パターンが有る場合(ステップS115;Yes)は、演出格納領域に格納されている演出パターンを取得する処理(ステップS117)を行う。
【0176】
次いで、ステップS117において取得された演出パターンから前半変動パターンを取得する処理(ステップS118)を行う。
【0177】
次いで、ステップS118において取得された前半変動パターンを擬似連予告の1STEPの演出に設定する処理(ステップS119)を行い、ステップS114において算出されたSTEP数の全STEPに演出設定が済んだか否かの判定(ステップS120)を行う。
【0178】
このステップS114において算出されたSTEP数の全STEPに演出設定が済んだか否かの判定(ステップS120)において、ステップS114において算出されたSTEP数の全STEPに演出設定が済んでいない場合(ステップS120;No)は、ステップS115に戻る。一方、このステップS114において算出されたSTEP数の全STEPに演出設定が済んだか否かの判定(ステップS120)において、ステップS114において算出されたSTEP数の全STEPに演出設定が済んだ場合(ステップS120;Yes)は、事前判定監視フラグをクリアする処理(ステップS121)を行い、演出格納領域をクリアする処理(ステップS122)を行い、擬似連演出決定処理を終了する。
【0179】
これにより、演出態様決定手段(演出制御装置40)は、大当り乱数記憶手段に記憶された1つの大当り乱数に基づく1回の変動表示ゲームにおいて、複数の識別情報を所定時間変動表示した後に停止する単位変動表示を一回以上行う擬似連予告演出を、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様に決定可能であり、演出決定実行手段(演出制御装置40)は、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数の後に大当り乱数記憶手段に記憶された大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づく変動パターンを、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様の一部に設定することとなる。より具体的には、演出決定実行手段は、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数の後に大当り乱数記憶手段に記憶された大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づく変動パターンを、擬似連予告演出における単位変動表示に設定することとなる。
【0180】
次に、図23の演出パターン作成処理もしくは図24の擬似連演出決定処理の具体例について説明する。なお、この例では、タイミングt3に発生した第1始動記憶に基づく大当り乱数は確変大当りとなる値であり、タイミングt4、t5、t6に発生した第1始動記憶に基づく大当り乱数ははずれとなる値であるものとする。また、タイミングt4、t5、t6に発生した第1始動記憶に基づく変動パターン決定用乱数3は前半変動パターン5,6,7以外の前半変動パターンとなる値であるものとする。
【0181】
<飾り変動表示ゲームG1>
図25に示すように、タイミングt1において第1始動入賞口13に遊技球が入賞することにより、第1特図表示器8で特別図柄1の変動表示ゲームが行われるとともに表示部43aにおいても飾り変動表示ゲームG1が行われる。
【0182】
<飾り変動表示ゲームG2>
図25に示すように、タイミングt2において第1始動入賞口13に遊技球が入賞することにより、飾り変動表示ゲームG1の終了後、第1特図表示器8で特別図柄1の変動表示ゲームが行われるとともに表示部43aにおいても飾り変動表示ゲームG2が行われる。
【0183】
<飾り変動表示ゲームG3>
図25に示すように、タイミングt3において第1始動入賞口13に遊技球が入賞することにより、飾り変動表示ゲームG2の終了後、第1特図表示器8で特別図柄1の変動表示ゲームが行われるとともに表示部43aにおいても飾り変動表示ゲームG3が行われる。
【0184】
具体的には、タイミングt3において第1始動入賞口13に遊技球の入賞があると(ステップg201;Yes)、第1始動記憶数を取得し(ステップg202)、このときの第1始動記憶数はタイミングt2の入賞による「1」であるため(ステップg203;No)、第1始動記憶数を「2」とする(ステップg204)。また、大当り乱数の抽出(ステップg205)、大当り図柄乱数1の抽出(ステップg206)、及び、変動パターン決定用乱数1の抽出(ステップg207)を行う。そして、ステップg205において抽出された大当り乱数は大当りとなるものであり(ステップg210;Yes)、ステップg206において抽出された大当り図柄乱数1は当り値となるもの、すなわち確変大当りとなるものであるため(ステップg211;Yes)、演出事前判定コマンド21を取得し(ステップg212)、取得した演出事前判定コマンド21を設定する(ステップg120)。そして、演出制御装置40に演出事前判定コマンド21を送信することとなる。
【0185】
演出制御装置40では、このとき、演出事前判定コマンド21を受信しており(ステップS101;Yes)、事前判定監視フラグがないので(ステップS102;No)、事前判定監視フラグをセットし(ステップS104)、演出事前判定コマンド21に応じた遊技状態報知演出を選択する(ステップS105)。具体的には、図25(1),(2),(3)に示すように、表示部43aに「確変中」と表示するような遊技状態報知演出を選択することとなる。
【0186】
また、タイミングt4において第1始動入賞口13に遊技球の入賞があると(ステップg201;Yes)、第1始動記憶数を取得し(ステップg202)、このときの第1始動記憶数はタイミングt2およびt3の入賞による「2」であるため(ステップg203;No)、第1始動記憶数を「3」とする(ステップg204)。また、大当り乱数の抽出(ステップg205)、大当り図柄乱数1の抽出(ステップg206)、及び、変動パターン決定用乱数1の抽出(ステップg207)を行う。そして、ステップg205において抽出された大当り乱数ははずれとなるものであるため(ステップg210;No)、前半変動パターンを取得する(ステップg116)。
【0187】
演出制御装置40では、このとき、演出事前判定コマンド21を受信しており(ステップS101;Yes)、事前判定監視フラグが有るので(ステップS102;Yes)、取得した前半変動パターンを演出格納領域に格納する(ステップS108)。また、タイミングt5およびt6においても、タイミングt4と同様の処理が行われる。
【0188】
次いで、タイミングT3において、擬似連演出決定処理が行われ、このとき、事前判定監視フラグが有り(ステップS111;Yes)、対象となる変動表示ゲームの変動表示が終了しておらず(ステップS112;No)、擬似連指示コマンドを受信しているので(ステップS113;Yes)、擬似連予告のSTEP数を算出する(ステップS114)。具体的には、ここでは、擬似連予告のSTEP数「3」が算出されることとなる。そして、演出格納領域に演出パターンが有るので(ステップS115;Yes)、前半変動パターンを擬似連予告の1STEPの演出に設定する(ステップS119)。具体的には、タイミングt4の入賞に基づき取得された前半変動パターンを擬似連予告のSTEP1に設定し、タイミングt5の入賞に基づき取得された前半変動パターンを擬似連予告のSTEP2に設定し、タイミングt6の入賞に基づき取得された前半変動パターンを擬似連予告のSTEP3に設定し、事前判定監視フラグをクリアし(ステップS121)、演出格納領域をクリアする(ステップS122)。
【0189】
そして、飾り変動表示ゲームG3が開始されると、まず、擬似連予告STEP1が行われ、図25(1)に示すように、「3,2,5」のはずれ図柄で停止することとなる。なお、擬似連予告STEP1における変動表示中は、表示部43aに表示された第1始動記憶数表示のうち消化順序が1番目の表示が点滅することとなる。これにより、擬似連予告STEP1で行われた演出パターンは、このときの消化順序が1番目の第1始動記憶に基づく変動表示ゲームにおける変動パターンが用いられていることを示唆することが可能となる。
次いで、擬似連予告STEP2が行われ、図25(2)に示すように、「8,2,9」のはずれ図柄で停止することとなる。なお、擬似連予告STEP2における変動表示中は、表示部43aに表示された第1始動記憶数表示のうち消化順序が2番目の表示が点滅することとなる。これにより、擬似連予告STEP2で行われた演出パターンは、このときの消化順序が2番目の第1始動記憶に基づく変動表示ゲームにおける変動パターンが用いられていることを示唆することが可能となる。
次いで、擬似連予告STEP3が行われ、図25(3)に示すように、「6,2,3」のはずれ図柄で停止することとなる。なお、擬似連予告STEP3における変動表示中は、表示部43aに表示された第1始動記憶数表示のうち消化順序が3番目の表示が点滅することとなる。これにより、擬似連予告STEP3で行われた演出パターンは、このときの消化順序が3番目の第1始動記憶に基づく変動表示ゲームにおける変動パターンが用いられていることを示唆することが可能となる。
【0190】
次いで、擬似連予告STEP4が行われ、タイミングt3で抽出された大当り乱数および大当り図柄乱数1に基づいて、図25(4)に示すように、「5,↓,5」のリーチ状態となった後、タイミングTEにおいて「5,5,5」の確変大当り図柄で停止することとなる。
【0191】
以上のことから、本実施形態のパチンコ遊技機100は、始動入賞領域(第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な変動表示装置(表示装置43)と、変動表示装置で行われる変動表示ゲームの制御を行う制御手段(遊技制御装置30、演出制御装置40)と、を備え、制御手段は、変動表示ゲームの結果態様が予め定めた特別結果態様となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を発生させる遊技機において、始動入賞領域への遊技球の入賞順に所定数を上限として、特別結果態様を導出するか否かを決定するための大当り乱数を記憶する大当り乱数記憶手段(遊技制御装置30)と、大当り乱数記憶手段に記憶される大当り乱数に対応して記憶され、変動表示ゲームの変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数を記憶する変動パターン決定用乱数記憶手段(遊技制御装置30)と、大当り乱数記憶手段および変動パターン決定用乱数記憶手段に記憶された大当り乱数および変動パターン決定用乱数の各乱数値に基づく遊技結果情報を、該各乱数値に基づいて実行される変動表示ゲームの開始前に判定する遊技結果事前判定手段(遊技制御装置30)と、遊技結果事前判定手段の判定結果に基づき、変動表示ゲームにおける演出態様を決定する演出態様決定手段(遊技制御装置30、演出制御装置40)と、を備え、演出態様決定手段は、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数が大当り乱数記憶手段に記憶されるか否かを判定する対象乱数判定手段(遊技制御装置30)と、対象乱数判定手段により大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、該大当り乱数よりも後に大当り乱数記憶手段に大当り乱数が記憶されるか否かを判定する乱数記憶判定手段(遊技制御装置30)と、乱数記憶判定手段により大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、当該大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づいて、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様を決定する演出決定実行手段(遊技制御装置30、演出制御装置40)と、を備えることとなる。
【0192】
これにより、これから実行する変動表示ゲームの演出態様を、この変動表示ゲームよりも後に実行される変動表示ゲームの演出態様に基づいて決定することで、未来に実行される変動表示ゲームの演出態様を利用して、これから実行する変動表示ゲームの演出態様を決定するという、従来にない斬新な演出を実現することができる。
従って、遊技者に従来にない演出態様を体験させることができ、興趣を向上させることができる。
【0193】
また、演出決定実行手段は、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数の後に大当り乱数記憶手段に記憶された大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づく変動パターンを、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様の一部に設定することとなる。
【0194】
これにより、これから実行する変動表示ゲームよりも後に実行される変動表示ゲームの変動パターンを、これから実行する変動表示ゲームの演出態様の一部に設定することで、従来にない斬新な演出を実現することができる。
従って、遊技者に従来にない演出態様を体験させることができ、興趣を向上させることができる。
【0195】
また、演出態様決定手段は、大当り乱数記憶手段に記憶された1つの大当り乱数に基づく1回の変動表示ゲームにおいて、複数の識別情報を所定時間変動表示した後に停止する単位変動表示を一回以上行う擬似連予告演出を、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様に決定可能であり、演出決定実行手段は、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数の後に大当り乱数記憶手段に記憶された大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づく変動パターンを、擬似連予告演出における単位変動表示に設定することとなる。
【0196】
これにより、これから実行する変動表示ゲームよりも後に実行される変動表示ゲームの変動パターンを、これから実行する変動表示ゲームの演出態様の一部に設定して擬似連予告演出を行うことで、従来にない斬新な演出を実現することができる。
従って、遊技者に従来にない演出態様を体験させることができ、興趣を向上させることができる。
【0197】
また、本実施形態のパチンコ遊技機100は、大当り乱数記憶手段に記憶される大当り乱数に対応して記憶され、特別結果態様が導出される場合に、遊技者に付与される遊技価値に付加する付加価値を決定するための付加価値決定用乱数を記憶する付加価値決定用乱数記憶手段(遊技制御装置30)を備え、遊技結果事前判定手段は、付加価値決定用乱数記憶手段に記憶された付加価値決定用乱数に基づく付加価値を、該付加価値決定用乱数に対応する大当り乱数に基づいて実行される変動表示ゲームの開始前に判定し、演出決定実行手段は、遊技結果事前判定手段の判定結果に基づき、演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様の一部に、付加価値の内容を示唆する付加価値示唆演出を設定することとなる。
【0198】
これにより、これから実行する変動表示ゲームよりも後に実行される変動表示ゲームの変動パターンを、これから実行する変動表示ゲームの演出態様の一部に設定して擬似連予告演出を行うとともに、その擬似連予告演出に付加価値示唆演出を設定するという、従来にない斬新な演出を実現することができるとともに、その後の遊技状態を報知することができる。
従って、遊技者に従来にない演出態様を体験させることができ、興趣を向上させることができる。
【0199】
なお、図24の擬似連演出決定処理において、ステップS122の演出格納領域をクリアする処理を行わないようにしても良い。すなわち、この場合、ステップS108において格納された前半変動パターンを大当り終了後の変動表示ゲームにおいて前半変動パターンとして使用しても良い。
これにより、擬似連予告内の演出で大当り終了後の変動表示ゲームの変動パターンの予習を行うことができ、大当り終了後の変動表示ゲームでは擬似連予告内の演出で行われた変動パターンの復習を行うことができる。
従って、プレミア演出等が発生した場合は、遊技者はこの予習分と復習分で変動パターンを二度確認することができ、プレミア演出を発生させたという優越感を与えることができる。
【0200】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態のパチンコ遊技機100について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態のパチンコ遊技機100と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
【0201】
〔演出事前判定コマンドのコマンド形態〕
図28に示すように、本実施形態の遊技機では、第1実施形態の遊技機における演出事前判定コマンド1〜21の代わりに、「はずれ・リーチなし」であることを指示する「演出事前判定コマンド101」と、「はずれ・N(ノーマル)リーチ」であることを指示する「演出事前判定コマンド102」と、「はずれ・SP(スペシャル)1リーチ」であることを指示する「演出事前判定コマンド103」と、「はすれ・SP(スペシャル)2リーチ」であることを指示する「演出事前判定コマンド104」と、「通常大当り」であることを指示する「演出事前判定コマンド105」と、「確変大当り」であることを指示する「演出事前判定コマンド106」との6種類の演出事前判定コマンドが用いられる。
これにより、第2実施形態におけるパチンコ遊技機100では、遊技制御装置30から演出制御装置40に送信される演出事前判定コマンドの種類を極力少なくすることで、遊技制御装置30側における処理負担を軽減可能となる。
【0202】
〔始動口2SW監視処理〕
図26に示すように、本実施形態の遊技機での始動口2SW監視処理では、図8,9に示す第1実施形態の遊技機における始動口2SW監視処理において、ステップg108で抽出された大当り図柄乱数2の乱数値が当り値と一致する場合(ステップg111;Yes)は、図28に示すように、当該保留記憶が「確変大当り」であることを指示する演出事前判定コマンド106を取得する処理(ステップg123)を行い、ステップg119へ移行する。一方、ステップg108で抽出された大当り図柄乱数2の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg111;No)は、図28に示すように、当該保留記憶が「通常大当り」であることを指示する演出事前判定コマンド105を取得する処理(ステップg124)を行い、ステップg119へ移行する。
【0203】
また、ステップg107で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg110;No)は、このときの第2始動記憶の保留数に対応する演出事前判定コマンドテーブルを取得する処理(ステップg117)を行う。ここでは、ステップg107で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg110;No)であるので、例えば、図28に示す演出事前判定コマンド101〜104の何れかが選択されるような演出事前判定コマンドテーブルを取得することとなる。
【0204】
次いで、ステップg117において取得された演出事前判定コマンドテーブルに基づいて、ステップg109において抽出された変動パターン決定用乱数1に対応する演出事前判定コマンドを取得する処理(ステップg125)を行い、ステップg119へ移行する。
【0205】
〔始動口1SW監視処理〕
図27に示すように、本実施形態の遊技機での始動口1SW監視処理では、図10,11に示す第1実施形態の遊技機における始動口1SW監視処理において、ステップg206で抽出された大当り図柄乱数1の乱数値が当り値と一致する場合(ステップg211;Yes)は、図28に示すように、当該保留記憶が「確変大当り」であることを指示する演出事前判定コマンド106を取得する処理(ステップg223)を行い、ステップg219へ移行する。一方、ステップg206で抽出された大当り図柄乱数1の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg211;No)は、図28に示すように、当該保留記憶が「通常大当り」であることを指示する演出事前判定コマンド105を取得する処理(ステップg224)を行い、ステップg219へ移行する。
【0206】
また、ステップg205で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg210;No)は、このときの第1始動記憶の保留数に対応する演出事前判定コマンドテーブルを取得する処理(ステップg217)を行う。ここでは、ステップg205で抽出された大当り乱数の乱数値が当り値と一致しない場合(ステップg210;No)であるので、例えば、図28に示す演出事前判定コマンド101〜104の何れかが選択されるような演出事前判定コマンドテーブルを取得することとなる。
【0207】
次いで、ステップg217において取得された演出事前判定コマンドテーブルに基づいて、ステップg207において抽出された変動パターン決定用乱数1に対応する演出事前判定コマンドを取得する処理(ステップg225)を行い、ステップg219へ移行する。
【0208】
〔演出パターン作成処理〕
図29に示すように、本実施形態の遊技機での演出パターン作成処理では、図23に示す第1実施形態の遊技機における演出パターン作成処理において、事前判定監視フラグがない場合(ステップg102;No)は、遊技制御装置30から演出事前判定コマンド105又は演出事前判定コマンド106の何れかを受信したか否かの判定(ステップS201)を行う。
【0209】
この遊技制御装置30から演出事前判定コマンド105又は演出事前判定コマンド106の何れかを受信したか否かの判定(ステップS201)において、遊技制御装置30から演出事前判定コマンド105又は演出事前判定コマンド106の何れかを受信した場合(ステップS201;Yes)は、事前判定監視フラグをセットする処理(ステップS104)を行い、遊技制御装置30から受信した演出事前判定コマンドに応じて遊技状態報知演出を選択する処理(ステップS105)を行い、演出パターン作成処理を終了する。一方、この遊技制御装置30から演出事前判定コマンド105又は演出事前判定コマンド106の何れかを受信したか否かの判定(ステップS201)において、遊技制御装置30から演出事前判定コマンド105および演出事前判定コマンド106の何れも受信していない場合(ステップS201;No)は、演出パターン作成処理を終了する。
【0210】
また、事前判定監視フラグが有るか否かの判定(ステップg102)において、事前判定監視フラグが有る場合(ステップg102;Yes)は、後半変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数2´を抽出する処理(ステップS202)を行う。
【0211】
次いで、後半変動パターングループに対応する変動パターン決定用乱数2´判定テーブルを取得する処理(ステップS203)を行い、ステップS202において抽出された変動パターン決定用乱数2´とステップS203において取得された変動パターン決定用乱数2´判定テーブルとの比較により後半変動パターンを決定する処理(ステップS204)を行う。
【0212】
次いで、前半変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数3´を抽出する処理(ステップS205)、遊技状態に対応する変動パターン決定用乱数3´判定テーブルを取得する処理(ステップS206)を行い、ステップS205において抽出された変動パターン決定用乱数3´とステップS206において取得された変動パターン決定用乱数3´判定テーブルとの比較により前半変動パターンを決定する処理(ステップS207)を行う。
【0213】
次いで、ステップS204において決定された後半変動パターンとステップS207において決定された前半変動パターンとから構成される変動パターンを演出格納領域に格納する処理(ステップS208)を行い、演出パターン作成処理を終了する。
これにより、第2実施形態におけるパチンコ遊技機100では、演出制御装置40側で演出格納領域に前半変動パターンのみではなく、後半変動パターンをも格納することで、この前半変動パターンと後半変動パターンを組み合わせた変動パターンが格納されることとなる。そして、図24に示す擬似連演出決定処理のステップS119の処理によって、その変動パターンが擬似連予告の1つのSTEPの演出として設定されることとなる。したがって、擬似連予告の1つのSTEPにおいて前半変動パターンのみならず、一連の変動パターンをも確認することができる。しかも、この擬似連予告の1つのSTEPに使用する変動パターンは演出制御装置40側で作成されるため、遊技制御装置30側における処理負担を軽減可能となる。
【0214】
なお、本発明の遊技機は、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0215】
100 パチンコ遊技機(遊技機)
30 遊技制御装置(制御手段、遊技結果事前判定手段、演出態様決定手段、対象乱数判定手段、乱数記憶判定手段、演出決定実行手段)
31c RAM(大当り乱数記憶手段、変動パターン決定用乱数記憶手段)
40 演出制御装置(制御手段、演出態様決定手段、対象乱数判定手段、演出決定実行手段)
43 表示装置(変動表示装置)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な変動表示装置と、前記変動表示装置で行われる変動表示ゲームの制御を行う制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記変動表示ゲームの結果態様が予め定めた特別結果態様となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を発生させる遊技機において、
前記始動入賞領域への遊技球の入賞順に所定数を上限として、前記特別結果態様を導出するか否かを決定するための大当り乱数を記憶する大当り乱数記憶手段と、
前記大当り乱数記憶手段に記憶される大当り乱数に対応して記憶され、変動表示ゲームの変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数を記憶する変動パターン決定用乱数記憶手段と、
前記大当り乱数記憶手段および前記変動パターン決定用乱数記憶手段に記憶された大当り乱数および変動パターン決定用乱数の各乱数値に基づく遊技結果情報を、該各乱数値に基づいて実行される変動表示ゲームの開始前に判定する遊技結果事前判定手段と、
前記遊技結果事前判定手段の判定結果に基づき、変動表示ゲームにおける演出態様を決定する演出態様決定手段と、
を備え、
前記演出態様決定手段は、
演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数が前記大当り乱数記憶手段に記憶されるか否かを判定する対象乱数判定手段と、
前記対象乱数判定手段により前記大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、該大当り乱数よりも後に前記大当り乱数記憶手段に大当り乱数が記憶されるか否かを判定する乱数記憶判定手段と、
前記乱数記憶判定手段により前記大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、当該大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づいて、前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様を決定する演出決定実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記演出決定実行手段は、
前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数の後に前記大当り乱数記憶手段に記憶された大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づく変動パターンを、前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様の一部に設定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記演出態様決定手段は、
前記大当り乱数記憶手段に記憶された1つの大当り乱数に基づく1回の変動表示ゲームにおいて、前記複数の識別情報を所定時間変動表示した後に停止する単位変動表示を一回以上行う擬似連予告演出を、前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様に決定可能であり、
前記演出決定実行手段は、
前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数の後に前記大当り乱数記憶手段に記憶された大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づく変動パターンを、前記擬似連予告演出における単位変動表示に設定することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記大当り乱数記憶手段に記憶される大当り乱数に対応して記憶され、前記特別結果態様が導出される場合に、遊技者に付与される遊技価値に付加する付加価値を決定するための付加価値決定用乱数を記憶する付加価値決定用乱数記憶手段を備え、
前記遊技結果事前判定手段は、
前記付加価値決定用乱数記憶手段に記憶された付加価値決定用乱数に基づく付加価値を、該付加価値決定用乱数に対応する大当り乱数に基づいて実行される変動表示ゲームの開始前に判定し、
前記演出決定実行手段は、
前記遊技結果事前判定手段の判定結果に基づき、前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様の一部に、前記付加価値の内容を示唆する付加価値示唆演出を設定することを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
【請求項1】
始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な変動表示装置と、前記変動表示装置で行われる変動表示ゲームの制御を行う制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記変動表示ゲームの結果態様が予め定めた特別結果態様となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を発生させる遊技機において、
前記始動入賞領域への遊技球の入賞順に所定数を上限として、前記特別結果態様を導出するか否かを決定するための大当り乱数を記憶する大当り乱数記憶手段と、
前記大当り乱数記憶手段に記憶される大当り乱数に対応して記憶され、変動表示ゲームの変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数を記憶する変動パターン決定用乱数記憶手段と、
前記大当り乱数記憶手段および前記変動パターン決定用乱数記憶手段に記憶された大当り乱数および変動パターン決定用乱数の各乱数値に基づく遊技結果情報を、該各乱数値に基づいて実行される変動表示ゲームの開始前に判定する遊技結果事前判定手段と、
前記遊技結果事前判定手段の判定結果に基づき、変動表示ゲームにおける演出態様を決定する演出態様決定手段と、
を備え、
前記演出態様決定手段は、
演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数が前記大当り乱数記憶手段に記憶されるか否かを判定する対象乱数判定手段と、
前記対象乱数判定手段により前記大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、該大当り乱数よりも後に前記大当り乱数記憶手段に大当り乱数が記憶されるか否かを判定する乱数記憶判定手段と、
前記乱数記憶判定手段により前記大当り乱数が記憶されたと判定された場合は、当該大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づいて、前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様を決定する演出決定実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記演出決定実行手段は、
前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数の後に前記大当り乱数記憶手段に記憶された大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づく変動パターンを、前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様の一部に設定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記演出態様決定手段は、
前記大当り乱数記憶手段に記憶された1つの大当り乱数に基づく1回の変動表示ゲームにおいて、前記複数の識別情報を所定時間変動表示した後に停止する単位変動表示を一回以上行う擬似連予告演出を、前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様に決定可能であり、
前記演出決定実行手段は、
前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数の後に前記大当り乱数記憶手段に記憶された大当り乱数に対応する変動パターン決定用乱数に基づく変動パターンを、前記擬似連予告演出における単位変動表示に設定することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記大当り乱数記憶手段に記憶される大当り乱数に対応して記憶され、前記特別結果態様が導出される場合に、遊技者に付与される遊技価値に付加する付加価値を決定するための付加価値決定用乱数を記憶する付加価値決定用乱数記憶手段を備え、
前記遊技結果事前判定手段は、
前記付加価値決定用乱数記憶手段に記憶された付加価値決定用乱数に基づく付加価値を、該付加価値決定用乱数に対応する大当り乱数に基づいて実行される変動表示ゲームの開始前に判定し、
前記演出決定実行手段は、
前記遊技結果事前判定手段の判定結果に基づき、前記演出態様の決定を行う対象となる大当り乱数に基づく変動表示ゲームの演出態様の一部に、前記付加価値の内容を示唆する付加価値示唆演出を設定することを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【公開番号】特開2013−52246(P2013−52246A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−248175(P2012−248175)
【出願日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【分割の表示】特願2008−318167(P2008−318167)の分割
【原出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【出願人】(000132747)株式会社ソフイア (2,465)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【分割の表示】特願2008−318167(P2008−318167)の分割
【原出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【出願人】(000132747)株式会社ソフイア (2,465)
【Fターム(参考)】
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