説明

遊技機

【課題】発光体を簡易に遊技板に装着することができる技術を提供する。
【解決手段】遊技球による遊技が行われる遊技領域111を有するパチンコ遊技機において、透光性を有する部材で形成され、表面に遊技領域111を有するとともに、裏面側にこの裏面から厚さ方向に突出する突出部60aを有する遊技板60と、通電されることにより発光する発光素子116aが実装され、遊技板60の突出部60aを介して遊技板60に装着されるプリント基板116bと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、透明な遊技板の背面側に発光体を設けた遊技機が提案されている。
例えば、特許文献1に記載の遊技機は、透光性を有する遊技盤を備え、更に遊技盤の背面側に発光体を有する照明装置を設けた遊技機において、照明装置は遊技盤の背面側に設けられる透明基板上に設けられると共に、照明装置は遊技盤の背面側に形成された収容部内に収容される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−223586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
低コスト化を図るためには、発光体を、簡易に遊技板に装着できることが望ましい。
本発明は、発光体を簡易に遊技板に装着することができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成する本発明は、遊技球による遊技が行われる遊技領域111を有する遊技機100において、透光性を有する部材で形成され、表面に前記遊技領域111を有するとともに、裏面側に当該裏面から厚さ方向に突出する突出部60aを有する遊技板60と、通電されることにより発光する発光体116aが実装され、前記遊技板60の前記突出部60aを介して当該遊技板60に装着される基板116bと、を備えることを特徴とする遊技機100である。
【0006】
ここで、前記遊技板60の前記突出部60aには、前記厚さ方向に延びるように形成されたねじ穴が形成され、当該ねじ穴にビス66がねじ込まれることにより前記基板116bが当該遊技板60に締結されるとよい。
または、前記遊技板60の前記突出部60aには、前記厚さ方向に延びるように形成された円柱状の凹部が形成され、当該凹部にピンが圧入されることにより前記基板116bが当該遊技板60に保持されるとよい。
【0007】
また、前記基板116bに実装された前記発光体116aは、当該基板60の手前側に実装されているとよい。
また、前記遊技板60の裏面であって、前記基板116bに実装された前記発光体116aと対向する部位には、凹凸部60bが設けられているとよい。
【0008】
なお、本欄における上記符号は、本発明の説明に際して例示的に付したものであり、この符号により本発明が減縮されるものではない。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、発光体を簡易に遊技板に装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態に係るパチンコ遊技機の概略正面図である。
【図2】本実施形態のパチンコ遊技機の部分拡大図である。
【図3】本実施形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。
【図4】本実施の形態に係る盤ランプの支持態様を示す図であり、図1のIV−IV部の断面図である。
【図5】遊技板の変形例を示す、図1のIV−IV部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
同図に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
【0012】
遊技盤110は、前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域111と、下方から発射された遊技球が上昇して遊技領域111の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材112と、遊技領域111の右側に遊技球を案内する案内部材113とを備えている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
【0013】
遊技領域111には、遊技球が落下する方向に変化を与えるための図示しない遊技くぎおよび風車等が配設されている。また、遊技領域111には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。また、遊技領域111には、遊技領域111に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかったものを遊技領域111の外に排出する排出口117が配設されている。
【0014】
本実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121および第2始動口122と、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動するゲート124と、が遊技盤110に配設されている。ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器を作動させることとなる遊技球の入賞に係る入賞口をいう。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば6秒間)および規定回数(例えば3回)だけ開く。
【0015】
なお、パチンコ遊技機100は、所定の条件下で、特別図柄抽選において大当たりに当選する大当たり確率が変動する場合(低確状態(例えば300分の1)から高確状態(例えば30分の1)への変動)がある。また、パチンコ遊技機100は、所定の条件下で、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間が短縮されたり、普通図柄抽選時の当選する確率が高まったり、普通図柄抽選時の普通図柄変動時間が短縮されたり、電動チューリップ123の羽根の開時間が延長されたり、電動チューリップ123の羽根が開く回数が増えたりする場合がある。
【0016】
また、本実施の形態では、入賞や抽選に関するその他の役物として、特別図柄抽選の結果に応じて開放する特別電動役物としての大入賞口125と、遊技球が入賞しても抽選が始動しない普通入賞口126と、が遊技盤110に配設されている。
なお、本実施の形態では、遊技領域111に第1始動口121および第2始動口122が配設されているが、いずれか一方のみを配設する構成例やさらに他の始動口を配設する構成例も考えられる。また、本実施の形態では、遊技領域111に大入賞口125が1つ配設されているが、大入賞口125を複数配設する構成例も考えられる。
本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
【0017】
枠部材150は、遊技者がハンドル151に触れてレバー152を時計方向に回転させる操作を行うとその操作角度に応じた打球力にて遊技球を所定の時間間隔(例えば1分間に100個)で電動発射する発射装置(不図示)を備えている。また、枠部材150は、遊技者のレバー152による操作と連動したタイミングで不図示の発射装置に遊技球を1つずつ順に供給する供給装置(不図示)と、不図示の供給装置が不図示の発射装置に供給する遊技球を一時的に溜めておく上皿153(図2参照)と、を備えている。この上皿153には、例えば払い出しユニット560による払出球が払い出される。
また、枠部材150は、上皿153が遊技球でいっぱいになったときに、あふれた遊技球を一時的に溜めておくことが可能な下皿160を備えている。下皿160は上皿153よりも下側に位置する。本実施の形態では、上皿153と下皿160とを分離する構成を採用しており、上下皿一体とする構成を採用していない。このため、賞球としての遊技球をより多く溜めることが可能になる。
なお、不図示の発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
【0018】
また、枠部材150は、不図示の発射装置のハンドル151に遊技者が触れている状態であっても遊技球の発射を一時的に停止させるための停止ボタン154と、上皿153に溜まっている遊技球を下皿160に落下させるための上球抜きボタン163と、下皿160に溜まっている遊技球を箱(不図示)に落下させて取り出すための下球抜きボタン164と、を備えている。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行い、また、枠ランプ157は、点灯点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
枠部材150は、枠ランプ157とは別の枠ランプ171,172,173と、光源を内蔵して駆動力により収納および展開が相互に切り替え可能な枠駆動演出部180と、を備えている。枠ランプ171,172,173は、連続的に配置されている。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板159を備えている。透明板159は、遊技盤110の盤面を覆っている。
【0019】
図2は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100を説明する図であり、(a)は、遊技盤110の右下に配設された表示器130の一例を示す拡大図であり、(b)は、パチンコ遊技機100の部分平面図である。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2の(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過することにより普通図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222および普通図柄表示器223の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって各抽選結果を表す図柄が表示される。
【0020】
また、表示器130は、第1特別図柄表示器221での保留に対応して作動する第1特別図柄保留表示器218と、第2特別図柄表示器222での保留に対応して作動する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄表示器223での保留に対応して作動する普通図柄保留表示器220と、を備えている。第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって保留数が表示される。
【0021】
ここで、保留について説明する。特別図柄や普通図柄の変動表示動作中(入賞1回分の変動表示が行なわれている間)にさらに他の遊技球による入賞があると、その入賞した遊技球に対する図柄の変動表示動作は、先に入賞した遊技球に対する変動表示動作が終了するまで、規定個数(例えば4個)を限度に保留される。このような保留がなされていることおよびその保留の数(未抽選数)が、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220に表示される。
【0022】
パチンコ遊技機100の枠部材150は、遊技者が演出に対する入力を行うための入力装置を備えている。図2の(b)に示すように、本実施の形態では、入力装置の一例として、演出ボタン161と、演出ボタン161に隣接し、略十字に配列された押しボタンである4つのキーからなる演出キー162と、が枠部材150に配設されている。演出ボタン161は、上皿153の近傍に位置し、また、演出キー162は、演出ボタン161と上皿153との間に位置する。遊技者は、4つのキーを操作することにより、例えば画像表示部114に表示されている複数の画像のいずれかを選ぶことが可能である。
【0023】
〔制御ユニットの構成〕
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、内部抽選および当選の判定等といった払い出す賞球数に関する各種制御を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部400と、を備えている。
【0024】
〔遊技制御部の構成・機能〕
遊技制御部200は、内部抽選および当選の判定等といった払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選での当選か否かの判定結果を演出制御部300に送る。また、特別図柄抽選時の当選確率の変動設定(例えば300分の1から30分の1への変動設定)、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間の短縮設定、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間の短縮設定を行い、設定内容を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、電動チューリップ123の羽根の開時間の延長、および電動チューリップ123の羽根が開く回数の設定、さらには羽根が開く際の開閉動作間隔の設定を制御する。また、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的にゲート124を通過したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
また、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口125が所定条件(例えば30秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
【0025】
さらに、遊技制御部200は、第1始動口121、第2始動口122、大入賞口125および普通入賞口126に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出制御部400に対する指示を行う。例えば、第1始動口121に遊技球が入賞すると3個の賞球、第2始動口122に遊技球が入賞すると4個の賞球、大入賞口125に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口126に遊技球が入賞すると10個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部400に指示命令(コマンド)を送る。なお、ゲート124を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは払出制御部400に指示しない。
払出制御部400が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部400から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
【0026】
遊技制御部200には、図2に示すように、第1始動口121への遊技球の入賞を検出する第1始動口検出部(第1始動口スイッチ(SW))211と、第2始動口122への遊技球の入賞を検出する第2始動口検出部(第2始動口スイッチ(SW))212と、電動チューリップ123を開閉する電動チューリップ開閉部213と、ゲート124への遊技球の通過を検出するゲート検出部(ゲートスイッチ(SW))214と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
【0027】
また、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(大当たり抽選)の未抽選分の保留個数を限度個数内(例えば4個)で表示する第1特別図柄保留表示器218と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の未抽選分の保留個数を限度個数内で表示する第2特別図柄保留表示器219と、ゲート124への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する未抽選分の保留個数を限度個数内で表示する普通図柄保留表示器220と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
【0028】
そして、第1始動口スイッチ211、第2始動口スイッチ212、ゲートスイッチ214、大入賞口スイッチ215および普通入賞口スイッチ217にて検出された検出信号が、遊技制御部200に送られる。また、遊技制御部200からの制御信号が、電動チューリップ開閉部213、大入賞口開閉部216、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219、普通図柄保留表示器220、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222、普通図柄表示器223および状態表示器224に送られる。それにより、遊技制御部200は、上記した払い出し賞球数に関連する各種制御を行う。
【0029】
さらに、遊技制御部200には、ホールに設置されたホストコンピュータ(不図示)に対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板250が接続されている。そして、遊技制御部200は、払出制御部400から取得した払い出した賞球数に関する情報や遊技制御部200の状態等を示す情報を、盤用外部情報端子基板250を介してホストコンピュータに送信する。
【0030】
〔演出制御部の構成・機能〕
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果に基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン等(演出ボタン161および演出キー162)を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。その際、演出ボタン等を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。また、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、遊技制御部200が特別図柄抽選時の当選確率を変動させた場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させた場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させた場合には、演出制御部300は設定された内容に対応させて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
【0031】
〔画像/音響制御部の構成・機能〕
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。さらには、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
【0032】
〔ランプ制御部の構成・機能〕
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
また、ランプ制御部320は、枠ランプ171,172,173および枠駆動演出部180の制御を行う。
【0033】
〔払出制御部の構成・機能〕
払出制御部400は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU401と、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM402と、CPU401の作業用メモリ等として用いられるRAM403と、を備えている。
そして、払出制御部400は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部400は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部411を制御する。ここでの払出駆動部411は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
【0034】
また、払出制御部400には、払出駆動部411により遊技球の貯留部から実際に払い出された賞球の数を検出する払出球検出部412と、貯留部(不図示)での遊技球の貯留の有無を検出する球有り検出部413と、遊技者が遊技する際に使用する遊技球や払い出された賞球が保持される下皿160が満タン状態に有るか否かを検出する満タン検出部414と、が接続されている。そして、払出制御部400は、払出球検出部412、球有り検出部413および満タン検出部414にて検出された検出信号を受け取り、これらの検出信号に応じた所定の処理を行う。
さらに、払出制御部400には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板450が接続されている。そして、払出制御部400は、例えば払出駆動部411に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部412にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
【0035】
次に、遊技盤110について詳述する。
遊技盤110は、板状の遊技板60に、上述したレール部材112、案内部材113、画像表示部114、可動役物115および盤ランプ116などが装着されて構成される。この遊技板60の前面には遊技領域111が形成されるとともに、遊技球が落下する方向に変化を与えるための遊技くぎおよび風車等が配設されている。また、この遊技板60に形成された遊技領域111には、入賞や抽選に関する種々の役物と、遊技領域111に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかったものを遊技領域111の外に排出する排出口117とが設けられている。また、遊技板60の後面には、内部が視認可能な透明のカバーによって覆われた、各種の基板等が取り付けられている。
【0036】
本実施の形態に係る遊技板60は、ベニヤ(合板、木)製ではなく、光を透過する樹脂製の板状部材である。より具体的には、遊技板60は、材料としてポリカーボネート(PC)が用いられ、射出成形により成形された、透明遊技板である。射出成形により成形されるがゆえに、遊技板60には、平らな板面から突出する凸部や板面から凹んだ凹部、および板を貫通する貫通孔が成形型により成形されている。つまり、本実施の形態に係る遊技板60には、切削加工を施すことなく、凸部や凹部、貫通孔が形成されている。
【0037】
遊技板60を、ポリカーボネートを用いた射出成形にて成形することにより、ベニヤ製やアクリル製の場合に比べて、以下の利点を有する。
先ず、遊技板60がベニヤ製である場合に比べて優れている点としては、遊技板60自体が透明であることから、遊技板60の裏側に、役物、盤ランプ116、装飾物を配置しても、遊技板60を通してユーザに視認させることが可能になるため、役物、盤ランプ116、装飾物の構成の自由度を向上させることが可能となるとともに、見た目のインパクトや高級感が増す。
【0038】
また、遊技板60がアクリル製の場合に比べて優れている点としては、成形法の違いに起因することが多い。アクリル製の場合には、アクリル製の板材(アクリル製の板材を接着剤などで互いに貼り合わせた物も含む)に対して、切削加工により凸部や凹部、貫通孔を形成する。それゆえ、ポリカーボネートを用いた射出成形にて成形することで、アクリル製では必要となる切削加工をなくすことができ、切削加工費や切削することで無駄となってしまう分の材料費を低減することが可能となる。
他に優れている点としては、環境に良いこと、量産性に優れていること、遊技くぎが折れ難いこと、管理がし易いこと、重量が軽くなることなども挙げられる。アクリルは吸水することで変形が起こり易いために外気の温度や湿度の管理を必要とするが、ポリカーボネートは、成形後の変形がほとんどなく、外気の温度や湿度の管理をアクリルの場合よりも厳密に行う必要がない。このため、成形後の管理の違いが顕著である。
【0039】
以上、説明したような、本実施の形態に係る遊技板60がポリカーボネートを材料とする射出成形により成形された透明遊技板である点を利用して、本実施の形態に係る盤ランプ116の支持態様を以下のようにする。
図4は、本実施の形態に係る盤ランプ116の支持態様を示す図であり、図1のIV−IV部の断面図である。
盤ランプ116は、通電されることにより発光する発光体の一例としての発光素子116aと、この発光素子116aを実装するプリント基板116bとを有する。図1および図4では、複数の発光素子116aを1枚のプリント基板116bに実装した例を示している。プリント基板116bには、ねじなどの軸部分を通すための貫通孔116cが複数(図1および図4では2つ)形成されている。
他方、遊技板60の裏側に、板面と直交する方向(板の厚さ方向)に突出する複数(図1および図4では2つ)の突出部60aを設ける。そして、突出部60aの先端部を板面と平行な平面とするとともに、中央部に、板面と直交する方向に延びるねじ穴を形成する。
【0040】
そして、図4に示すように、プリント基板116bを、遊技板60の裏側に設けた複数の突出部60aに接触させるとともに、ビス66の軸部を、プリント基板116bに形成された貫通孔116cを通し、突出部60aに形成されたねじ穴に締結する。つまり、ビス66および突出部60aを介してプリント基板116bを遊技板60に装着する。その際、プリント基板116bにおける発光素子116aが実装された面が手前側を向くように、プリント基板116bを遊技板60に装着する。言い換えれば、プリント基板116bに実装された発光素子116aが遊技板60の裏面と対向するようにプリント基板116bを遊技板60に装着する。
【0041】
以上のように構成され、遊技板60に支持された盤ランプ116においては、発光素子116aが通電されることにより発光する。そして、発光素子116aにより発光された光は透明遊技板である遊技板60を透過する。これにより、遊技者は、発光素子116aにより発光された光を直に視認することが可能となる。なお、遊技板60における手前側の面であって、奥側にプリント基板116bが配置された部位に、装飾的な模様などが付されたシールを貼るとよい。これにより、遊技者にプリント基板116bを見え難くしつつ、発光素子116aにより発光された光のみを視認させることが可能となる。
【0042】
本実施の形態においては遊技板60の裏側に突出部60aを設け、この突出部60aに形成されたねじ穴にビス66をねじ込むことで、発光素子116aが実装されたプリント基板116bを遊技板60に締め付ける。つまり、遊技板60に、発光素子116aにより発光された光を通過させる貫通孔や、発光素子116aを収納する凹部を形成するための切削加工を施すことなく、遊技者に、発光素子116aにより発光された光を視認させることが可能となる。このように、本実施の形態に係る構成によれば、発光素子116aを簡便に遊技板60に装着することが可能となる。
【0043】
また、遊技板60に、発光素子116aにより発光された光を通過させる貫通孔や発光素子116aを収納する凹部を形成する必要がないので、プリント基板116bに実装する発光素子116a同士の間隔を小さくすることができ、単位面積当たりの発光素子116aの数を多くすることが可能となる。それゆえ、遊技者に視認させることが可能な光の数を多くすることができ、遊技者に与えるインパクトを高めることが可能となる。
また、遊技領域111における遊技くぎを配置する部位には、発光素子116aにより発光された光を通過させる貫通孔や発光素子116aを収納する凹部を形成することが困難であるが、本実施の形態に係る構成であれば、遊技くぎを配置する部位の奥にも発光素子116aを配置することが可能となる。かかる点からも、遊技者に視認させることが可能な光の数を多くすることができ、遊技者に与えるインパクトを高めることが可能となる。
【0044】
図5は、遊技板60の変形例を示す、図1のIV−IV部の断面図である。
図5に示すように、遊技板60の裏面であって、プリント基板116bに実装された発光素子116aと対向する部位に、裏面から突出した凸部と裏面から凹んだ凹部とを有する凹凸部60bを設けるとよい。凹凸部60bを設けることにより、発光素子116aにより発光された光を乱反射させることができ、遊技者にとっての視覚的な効果を向上させることができるからである。遊技板60を、ポリカーボネートを材料とする射出成形により成形することで、この凹凸部60bを成形型にて成形できるので、切削加工を施して形成する場合と比べて安く、簡便に、遊技者にとっての視覚的な効果を向上させることができる。
【0045】
なお、遊技板60の裏面から奥側に突出する突出部60aの高さを変え、遊技板60の裏面とプリント基板116bに実装された発光素子116aとの間の距離を、機種毎に変更してもよい。これにより、例えば、遊技板60の裏面に凹凸部60bが設けられている場合には、発光素子116aにより発光された光を反射する角度を異ならせることが可能となる。遊技板60を、ポリカーボネートを材料とする射出成形により成形することで、突出部60aの高さを、切削加工を施して形成する場合と比べて容易に変更することが可能である。これらにより、光による多彩な演出、装飾を、簡便に実現することができる。
【0046】
上述した実施の形態においては、遊技板60の裏面から奥側に突出する突出部60aにねじ穴を形成し、このねじ穴にビス66をねじ込むことで、発光素子116aが実装されたプリント基板116bを遊技板60に装着しているが、特にかかる態様に限定されない。例えば、突出部60aの中央部に、板面と直交する方向に延びる円柱状の凹部を形成し、この凹部に、頭部と軸部とから構成されるピンの軸部を圧入することでプリント基板116bを遊技板60に装着してもよい。
【符号の説明】
【0047】
60…遊技板、60a…突出部、100…パチンコ遊技機、110…遊技盤、116…盤ランプ、116a…発光素子、116b…プリント基板、200…遊技制御部、300…演出制御部、320…ランプ制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球による遊技が行われる遊技領域を有する遊技機において、
透光性を有する部材で形成され、表面に前記遊技領域を有するとともに、裏面側に当該裏面から厚さ方向に突出する突出部を有する遊技板と、
通電されることにより発光する発光体が実装され、前記遊技板の前記突出部を介して当該遊技板に装着される基板と、
を備えることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記遊技板の前記突出部には、前記厚さ方向に延びるように形成されたねじ穴が形成され、当該ねじ穴にビスがねじ込まれることにより前記基板が当該遊技板に締結されることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記遊技板の前記突出部には、前記厚さ方向に延びるように形成された円柱状の凹部が形成され、当該凹部にピンが圧入されることにより前記基板が当該遊技板に保持されることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項4】
前記基板に実装された前記発光体は、当該基板の手前側に実装されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項5】
前記遊技板の裏面であって、前記基板に実装された前記発光体と対向する部位には、凹凸部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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