説明

運動検知装置とその方法

【課題】従来よりも演算のデータ量が少なく、演算速度を十分に向上させることができると共に、ハード-ウエアのコストを下げることができる運動検知装置を提供する。
【解決手段】本発明の運動検知装置は2本のリニアセンサーを含み、それらは平行ではないように設置されており、光源信号データを検知するのに用いられる。演算ユニットは、2本のリニアセンサーが検知した光源信号データにより順次、関連性、運動方向の判定、速度の演算などを行い、それにより、検知する表面9に対する運動検出装置の移動方向と速度を知ることができる。本発明は2本のリニアセンサーにより光源信号のデータを順次検知するため、従来の面型のセンサーで光源信号を検知するよりも演算のデータ量が少なく、演算速度を十分に向上させることができると共に、ハード-ウエアのコストを下げることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運動検知装置とその方法に関し、特にリニアセンサーアレイを利用する運動検知装置とその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、運動検知の応用範囲は相当広く、その中で映像を利用した検知技術による運動検知には、例えば光学マウスや自走式の車などがある。
【0003】
一般に用いられている運動検知装置は、検知装置を設置して検出する表面で反射して戻ってきた光源信号を検知する。また通常、検知装置は面型の検知装置である。面型の検知装置は、n*nの映像検知素子の列を含み、表面で反射した光学映像信号を検知して読み取る。運動検知装置による表面の検知の移動に伴って、面型の検知装置上のn*nの映像検知素子は表面の映像信号を取得し始める。その後、既に取得した映像信号との間で関連性の演算を行うことで、運動検知装置の表面に対する移動方向と距離を判断する。
【0004】
上述の運動検知装置は、面型の検知装置を利用して検出する表面で反射した光学映像信号を検知し、検知した信号の関係を判断することで、運動検知の機能を実現している。但し、面型検知装置を使用するには比較的多くの映像検知素子を用いる必要があり、コストが比較的高くなる。また、比較的多くの映像検知素子を用いるので、その後に必要な処理と演算データは莫大であり、演算機能が強い演算ユニットが必要となり、該演算ユニットにより製品の速度に適した演算を行うことができるが、但しこれにより更に運動検知装置のコストが増加する。
【0005】
そこで、既存の運動検知装置において改善を望まれるのが、そのハード面のコストを下げるということと、演算の速度を向上させるという問題である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これらに鑑み、本発明は運動検知装置とその方法に関し、本発明の運動検知装置には2本のリニアセンサーアレイが設置され、検出する表面で反射する光学映像信号を検知する。そして2本のリニアセンサーアレイが検知した光学信号により、この運動検知装置は、検知した表面に対する運動方向を判断する。本発明は、たった2本のリニアセンサーアレイを利用して表面の映像を検知するので、必要とする映像検知素子は既存の運動検知装置よりも少なく、かつ検知するデータ量も既存の運動検知装置よりも少ない。このため、既存のコストの高さとデータ量の多さを改善でき、演算速度の問題も解決できる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は運動検知装置であり、検出する表面に向けて光を投射し、該表面で光源の信号(光学信号)を反射させる光源と、システムクロック(System timing clock)に基づいて前記光源の信号を検知する第一リニアセンサーアレイ(Linearsensor array)と、第一リニアセンサーアレイと平行とならずに(つまり、非平行に)設置され、システムクロックに基づいて前記光源の信号を検知する第二リニアセンサーアレイと、第一リニアセンサーアレイが検知した光源の信号と第二リニアセンサーアレイが検知した光源の信号を保存するデータ保存ユニットと、前記データ保存ユニットと接続され、前記第一リニアセンサーアレイが検知した光学信号と第二リニアセンサーアレイが検知した光学信号により該運動検知装置の前記表面に対する運動方向と速度を計算する演算ユニットとを含む。
【0008】
本発明はそのほかに運動検知方法を提供する。まず、第一リニアセンサーアレイと第二リニアセンサーアレイを運動検知装置上に非平行に設置し、第一リニアセンサーアレイがシステムクロックに基づいて光学の信号を検知し、第一光学信号データ列を発生させ、同時に第二リニアセンサーアレイは前記システムクロックに基づいて光学信号を検知し、第二光学信号データ列を発生させる。続いて、前記第一光学信号データ列と第二光学信号データ列を保存する。その後、前記第一光学信号データ列の列と列の間の関連性(correlation)と、前記第二光学信号データ列の列と列の間の関連性をそれぞれ計算することで、前記第一リニアセンサーアレイが第一リニアセンサーアレイの垂直方向において測った、検出する表面に対する移動距離と、前記第二リニアセンサーアレイが第二リニアセンサーアレイの垂直方向において測った、前記表面に対する移動距離を決定する。更に、前記第一リニアセンサーアレイがその垂直方向において測った、前記表面に対する移動速度と、前記第二リニアセンサーアレイがその垂直方向において測った、前記表面に対する移動速度をそれぞれ計算する。最後に、前記第一リニアセンサーアレイがその垂直方向において測った、前記表面に対する移動速度と、前記第二リニアセンサーアレイがその垂直方向において測った、前記表面に対する移動速度とを用いて、ベクトル量を分解もしくは合成することにより、該運動検知装置の計測した表面に対する運動方向と速度が得られる。
【発明の効果】
【0009】
上述のように、本発明の運動検知装置は2本のリニアセンサーアレイを利用して表面の光の映像を検知するので、その観測データ量は従来の面型の検知装置より大幅に少なく、それでいて運動装置の運動速度を的確に判断できる。この原理により、ハードウェアが必要とする検知部品は従来の面型の検知装置に比べて少なくてすみ、運動検知装置のハードウェアのコストも下げることができる。
本発明の目的を達成するために採用する技術、手段、効果をより一層理解するために、以下、本発明に関する詳細な説明を添付の図面を参照しながら行う。これにより、本発明の目的、特徴を理解でき、更に深い具体的な理解を得られるであろう。しかしながら、付属図は参考と説明のために提供するに過ぎず、本発明に制限を加えるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の好ましい実施例の詳細な説明と図を下記に記す。
【0011】
図1は本発明の運動検知装置の機能を説明するための図である。本発明の運動検知装置1は、光源11、第一リニアセンサーアレイ12、第二リニアセンサーアレイ13、データ保存ユニット14、演算ユニット15,センサー制御ユニット16を含む。光源11は表面9に光を投射し、運動検知装置1が表面9を検知する際、第一リニアセンサーアレイ12と第二リニアセンサーアレイ13に光学信号(光源の信号)が反射される。前記光学信号は、光源11の光が表面9に投射され、それを反射した表面の映像(すなわち、表面映像)もしくは表面の特徴映像であり、その表面映像、もしくは表面の特徴映像は第一リニアセンサーアレイ12と第二センサーアレイ13がシステムクロックに基づいて検知する。第一リニアセンサーアレイ12と第二リニアセンサーアレイ13は互いに平行でないように(つまり、非平行に)配列され、かつそれぞれ一つ以上の検知素子を有する。図1Aは本発明のリニアセンサーアレイの好ましい第一実施例の概略図である。この図は第一リニアセンサーアレイ12と第二リニアセンサーアレイ13の設置状況を説明するための平面図である。第一リニアセンサーアレイ12と第二リニアセンサーアレイ13は互いに垂直に運動検知装置中に設置されており、表面9が反射した光学信号データを検知する。また、図1Bは本発明のリニアセンサーの好ましい第二実施例の概略図である。この図における第一リニアセンサーアレイ12と第二リニアセンサーアレイ13は互いに平行でないように(つまり、非平行に)運動検知装置中に設置され、表面9が反射した光学信号を検知する。
【0012】
図1に戻って、上述のように、第一リニアセンサーアレイ12と第二リニアセンサーアレイ13はシステムクロックに基づいて、表面9で反射された光学信号を検知する。システムクロックはセンサー制御ユニット16により提供される。センサー制御ユニット16は第一リニアセンサーアレイ12と第二リニアセンサーアレイ13とに接続され、またデータ保存ユニット14と演算ユニット15とに接続される。第一リニアセンサーアレイ12はシステムクロックに基づいて前記光学信号を検知した後、第一光学信号データ列を発生させ、その第一光学信号データ列をデータ保存ユニット14に保存する。一方、第二リニアセンサーアレイ13はシステムクロックに基づいて前記光学信号を検知した後、第二光学信号データ列を発生させ、その第二光学信号データ列をデータ保存ユニット14に保存する。その後、演算ユニット15はデータ保存ユニット14の中の第一光学信号データ列と第二光学信号データ列を読み取り、運動検知装置1の表面9に対する運動方向と速度の関連を演算する。
【0013】
上述の光源11は可干渉性の光源(coherent light)であり、例えば、レーダー光源(LASER)もしくは面発光型レーザー光源(VCSEL)、空洞共振器のLED(Resonant Cavity LED)、発光ダイオードである。光源11は可干渉性の光を運動検知装置1から投射することで表面9で反射した光学信号、すなわち白斑映像(換言すれば、光斑点映像、Speckle image)を、第一リニアセンサーアレイ12と第二リニアセンサーアレイ13とが検知する。あるいは、光源11は非干渉性の光源とレンズの装置を含み、それらによって運動検知装置1が検知する表面9の映像(表面映像)を発生させ、その表面映像を第一リニアセンサーアレイ12と第二リニアセンサーアレイ13とが検知するようにしてもよい。
【0014】
続いて、図2は本発明の運動検知方法の過程を示すステップ図である。まず、光源11を利用して運動検知装置1から表面9に光を投射し、光学信号を反射させる(図2のステップS201)。光学信号は第一リニアセンサーアレイ12と第二リニアセンサーアレイ13とに反射され、第一リニアセンサーアレイ12と第二センサーアレイ13はシステムクロックに基づいて前記光学信号を検知し、第一光学信号データ列と第二光学信号データ列をそれぞれ発生する(図2のステップS203)。続いて、第一光学信号データ列と第二光学信号データ列をデータ保存ユニット14に保存する(図2のステップS205)。更に、演算ユニット15を用いて第一光学信号データ列中の列と列の間の関連性を計算し、また、第二光学信号データ列中の列と列の間の関連性を計算し、これにより、第一リニアセンサーアレイ12が第一リニアセンサーアレイ12の垂直方向に移動した距離と方向を決定し、また第二リニアセンサーアレイ13が第二リニアセンサーアレイ13の垂直方向に移動した距離と方向を決定する(図2のステップS207)。続いて、第一リニアセンサーアレイ12が検知した垂直方向への移動距離とシステムクロックの時間データを用いて演算し、第一リニアセンサーアレイ12の垂直方向に移動した速度を求める。続いて、第二リニアセンサーアレイ13が検知した垂直方向へ移動距離とシステムクロックの時間データを用いて演算し、第二リニアセンサーアレイ13の垂直方向に移動した速度を求める(図2のステップS209)。上述の移動速度の演算は、乗法もしくは微分の演算である。最後に、第一リニアセンサーアレイ12が求めた垂直方向への移動速度と第二リニアセンサーアレイ13が求めた垂直方向への移動速度を別々、或いは合わせてベクトルの演算を行い、運動検知装置1の表面9に対する運動方向と速度を求める(図2のステップS211)。
【0015】
ステップS207における、第一光学信号データ列の列と列の間と、第二光学信号データ列の列と列の間の関連性を利用した演算はさまざまな関連演算式を用いて行われるが、本実施形態では以下の第一の比較的好ましい関連性の演算式(公式1)、もしくは第二の比較的好ましい関連性の演算式(公式2)により関連性の演算を行う。第一の比較的好ましい関連性の演算式(公式1)と第二の比較的好ましい関連性の演算式(公式2)を以下に示す。
(公式1)
【数1】

ただし、Crは関連性の演算のパラメーターであり、xiは第一光学信号データ列もしくは第二光学信号データ列中のデータ参考アレイであり、またyiは第一光学信号データ列もしくは第二光学信号データ列中のデータ対比アレイである。
(公式2)
【数2】

ただし、Crは関連性の演算パラメーターであり、xiは第一光学信号データ列と第二光学信号データ列のデータ参考アレイであり、yiは第一光学信号データ列と第二光学信号データ列のデータ対比アレイであり、
【数3】

は前記データ参考アレイの平均値であり、
【数4】

は前記データ対比アレイの平均値である。
【0016】
上記の関連性の演算により、第一リニアセンサーアレイ12がその垂直方向において計測した、表面9に対する移動距離を求めることができ、また、第二リニアセンサーアレイ13が垂直方向において計測した、表面9に対する移動距離を求めることができる。図3は本発明のリニアセンサーアレイの運動の概略図である。運動検知装置1上に第一リニアセンサーアレイ12と第二リニアセンサーアレイ13があるとき、その位置は表面9に対して位置P1から位置P2まで移動する。上記の関連性の計算により、第一リニアセンサーアレイ12が、その垂直方向における、表面9に対する移動距離D1と方向を求めることができ、また、第二リニアセンサーアレイ13が、その垂直方向における、表面9に対する移動距離D2と方向を求めることができる。続いて、センサー制御ユニット16のシステムクロックにより運動検知装置1が位置P1から位置P2まで移動するのにかかった移動時間tが分かる。それから、第一リニアセンサーアレイ12が、その垂直方向における表面9に対する移動距離D1とその移動時間tとを用いて演算し、第一リニアセンサーアレイ12の垂直方向における移動速度V1が分かる。また、第二リニアセンサーアレイ13が、その垂直方向における表面9に対する移動距離D2とその移動時間tとを用いて演算し、第二リニアセンサーアレイ13の垂直方向における移動速度V2が分かる。最後に、移動速度V1と移動速度V2のベクトルの演算、すなわち、移動速度V1と移動速度2のベクトル分解もしくはベクトル合成により、運動検知装置1が位置P1から位置P2まで移動する方向と速度V3が求められる。同じ原理により、運動検知装置1は表面9に対してどの方向へ移動しても、その運動と速度を求められる。なお、上述したのは第一リニアセンサーアレイ12と第二リニアセンサーアレイ13が運動検知装置1に互いに垂直に設置された場合の好ましい実施例であるが、上述の運動検知方法は、図1Bに示すように、第一リニアセンサーアレイ12と第二リニアセンサーアレイ13とが運動検知装置1に、並行ではないように設置されていればよい。
【0017】
以上は、本発明の比較的好ましい具体的な実施例の詳細な説明及び図に過ぎず、本発明の特徴はこれに制限されるものではなく、以上の説明が本発明に制限を加えることはなく、本発明の権利範囲は添付の特許請求の範囲で決まるべきである。本発明の特許請求の範囲の範疇において行った類似する変更による実施例は、すべて本発明の範囲に含まれ、いかなる当業者が本発明の範囲内で考えうる変化や修飾をしても、それらは本発明の特許請求の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の運動検知装置の機能を説明するための図である。
【図1A】本発明のリニアセンサーアレイの第一の好ましい実施例を説明するための概略図である。
【図1B】本発明のリニアセンサーアレイの第二の好ましい実施例を説明するための概略図である。
【図2】本発明の運動検知方法を説明するための図である。
【図3】本発明のリニアセンサーアレイの運動を説明するための図である。
【符号の説明】
【0019】
1 運動検知装置
9 表面
11 光源
12 第一リニアセンサーアレイ
13 第二リニアセンサーアレイ
14 データ保存ユニット
15 演算ユニット
16 センサー制御ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出する表面に向けて光を投射し、該表面で光源の信号を反射させる光源と、
システムクロックに基づいて前記光源の信号を検知する第一リニアセンサーアレイと、
前記第一リニアセンサーアレイとは非平行に設置され、前記システムクロックに基づいて前記光源の信号を検知する第二リニアセンサーアレイと、
前記第一リニアセンサーアレイが検知した前記光源の信号及び前記第二リニアセンサーアレイが検知した前記光源の信号を保存するデータ保存ユニットと、
前記データ保存ユニットと接続され、前記第一リニアセンサーアレイが検知した前記光源の信号及び前記第二リニアセンサーアレイが検知した前記光源の信号により、運動検知装置の前記表面に対する運動方向及び速度を計算する演算ユニットとを具備することを特徴とする運動検出装置。
【請求項2】
前記第一リニアセンサーアレイと前記第二リニアセンサーアレイはそれぞれセンサー素子を1つ以上有することを特徴とする請求項1に記載の運動検出装置。
【請求項3】
さらに前記第一リニアセンサーアレイ、前記第二リニアセンサーアレイ、前記データ保存ユニット、前記演算ユニットと接続され、前記システムクロックを提供するセンサー制御ユニットを含むことを特徴とする請求項1に記載の運動検出装置。
【請求項4】
前記光源が可干渉性の光源であることを特徴とする請求項1に記載の運動検出装置。
【請求項5】
前記光源がレーザー光源、或いは面発光型レーザー光源であることを特徴とする請求項4に記載の運動検出装置。
【請求項6】
前記光源の信号は、可干渉性の光源により前記表面に投射され反射した光斑点映像であることを特徴とする請求項1に記載の運動検出装置。
【請求項7】
前記光源が空洞共振器のLEDであることを特徴とする請求項1に記載の運動検出装置。
【請求項8】
前記光源が、当該運動検出装置が検出する前記表面の映像を発生させる非干渉性の光源とレンズを含むことを特徴とする請求項1に記載の運動検出装置。
【請求項9】
前記可干渉性の光源は発光ダイオードであることを特徴とする請求項6に記載の運動検出装置。
【請求項10】
前記第一リニアセンサーアレイと前記第二リニアセンサーアレイが互いに垂直に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の運動検出装置。
【請求項11】
第一リニアセンサーアレイと第二リニアセンサーアレイを運動検出装置上に非平行に設置し、第一リニアセンサーアレイがシステムクロックに基づいて光源の信号を検知して第一光源信号のデータ列を順次発生させ、また、第二リニアセンサーアレイがシステムクロックに基づいて光源の信号を検知して第二光源信号のデータ列を順次発生させる工程と、
前記第一光源信号のデータ列及び第二光源信号のデータ列を保存する工程と、
前記第一光源信号のデータ列における列と列の間の関連性及び前記第二光源信号のデータ列における列と列の間の関連性をそれぞれ計算し、前記第一リニアセンサーアレイが、該第一リニアセンサーアレイの垂直方向において測った、検出する表面に対する移動距離と、前記第二リニアセンサーアレイが、該第二リニアセンサーアレイの垂直方向において測った、表面に対する移動距離を求める工程と、
前記第一リニアセンサーアレイが、その垂直方向において測った、表面に対する移動速度と、前記第二リニアセンサーアレイが、その垂直方向において測った、表面に対する移動速度をそれぞれ計算する工程と、
前記第一リニアセンサーアレイが、その垂直方向において測った、表面に対する移動速度と、前記第二リニアセンサーアレイが、その垂直方向において測った、表面に対する移動速度により、ベクトルの演算を行い、前記運動検出装置の前記表面に対する運動方向と速度を求める工程とを具備することを特徴とする記載の運動検出装置。
【請求項12】
さらに、光源により光線を該運動検出装置が検出する表面に投射し、該表面で前記光源の信号を反射させ、該光源の信号を検知することで、前記第一リニアセンサーアレイが前記第一光源信号のデータ列を発生し、前記第二リニアセンサーアレイが前記前記第二光源信号のデータ列を発生する工程を含むことを特徴とする請求項11に記載の運動検出装置。
【請求項13】
前記第一リニアセンサーアレイがその垂直方向において測った、前記表面に対する移動速度と、前記第二リニアセンサーアレイがその垂直方向において測った、前記表面に対する移動速度は、それぞれ前記第一リニアセンサーアレイがその垂直方向において測った前記表面に対する移動距離と前記システムのクロックのタイミング情報、及び、前記第二リニアセンサーアレイがその垂直方向において測った前記表面に対する移動距離と前記システムのクロックのタイミング情報により演算を行うことを特徴とする請求項11に記載の運動検出方法。
【請求項14】
前記演算は除法或いは微分演算であることを特徴とする請求項13に記載の運動検出方法。
【請求項15】
前記第一光源信号のデータ列における列と列の間及び前記第二光源信号のデータ列における列と列の間の関連性の計算式は
【数1】

であり、上記式において、Crは関連性のパラメーター、xiはデータの参考アレイ、yiはデータの対比アレイであることを特徴とする請求項10に記載の運動検出方法。
【請求項16】
前記第一光源信号のデータ列における列と列の間及び前記第二光源信号のデータ列における列と列の間の関連性の計算式は
【数2】

であり、上記式において、Crは関連性のパラメーター、xiはデータの参考アレイで、yiはデータの対比アレイで、
【数3】

は前記データの参考アレイの平均値で、
【数4】

はデータの対比アレイの平均値であることを特徴とする請求項10に記載の運動検出方法。

【図1】
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【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−250520(P2008−250520A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−89288(P2007−89288)
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(505110815)敦南科技股▲分▼有限公司 (13)
【Fターム(参考)】