説明

過電流保護回路及びこれを用いた降圧型スイッチング電源装置

【課題】過電流保護動作時の発熱を抑える。
【解決手段】過電流保護回路15は、降圧型スイッチング電源装置1の出力電流Ioutが第1過電流保護値I1を上回ってから出力トランジスタ11を強制オフするまでの間に出力電流Ioutを第1過電流保護値I1よりも低い第2過電流保護値I2まで引き下げる過電流保護動作部153を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、過電流保護回路及びこれを用いた降圧型スイッチング電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、同期整流方式の降圧型スイッチング電源装置には、過電流検出時に出力トランジスタ(上側トランジスタ)と同期整流トランジスタ(下側トランジスタ)を強制的にオフとして出力動作をシャットダウンさせる過電流保護回路が設けられている。このように、出力トランジスタと同期整流トランジスタをいずれも強制オフする構成であれば、過電流の発生原因(コントローラIC外部の状態)に関わらず、過電流の流れ得る経路を遮断して、システムを安全な状態に保つことができる。
【0003】
なお、上記に関連する従来技術の一例としては、特許文献1や特許文献2を挙げることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−289308号公報
【特許文献2】特開2002−153047号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の降圧型スイッチング電源装置において、出力段のコイルは、過電流検出時に出力トランジスタと同期整流トランジスタが強制的にオフされた後にも、接地端から同期整流トランジスタのボディダイオードを介して出力端に向けた電流を流し続ける。そのため、例えば、ボディダイオードの順方向降下電圧を0.7Vとし、ボディダイオードに流れる電流の最大値を10Aとした場合、ボディダイオードでは7Wもの大電力が消費されることになるので、大きな発熱を生じて降圧型スイッチング電源装置(またはこれを搭載したアプリケーション)の熱破壊を招くおそれがあった。
【0006】
なお、上記で例示した同期整流方式の降圧型スイッチング電源装置に限らず、非同期整流方式の降圧型スイッチング電源装置についても同様の課題が存在する。
【0007】
本発明は、本願の発明者らにより見出された上記の問題点に鑑み、過電流保護動作時の発熱を抑えられる過電流保護回路、及び、これを用いた降圧型スイッチング電源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る過電流保護回路は、降圧型スイッチング電源装置の出力電流が第1過電流保護値を上回ってから出力トランジスタを強制オフするまでの間に前記出力電流を前記第1過電流保護値よりも低い第2過電流保護値まで引き下げる過電流保護動作部を有する構成(第1の構成)とされている。
【0009】
なお、上記第1の構成から成る過電流保護回路において、前記過電流保護動作部は、前記第2過電流保護値を複数段階に引き下げる構成(第2の構成)にするとよい。
【0010】
また、上記第1または第2の構成から成る過電流保護回路において、前記過電流保護動作部は、前記出力電流が前記第1過電流保護値を上回った直後に前記出力電流を前記第2過電流保護値まで引き下げる構成(第3の構成)にするとよい。
【0011】
また、上記第1〜第3いずれかの構成から成る過電流保護回路において、前記過電流保護動作部は、前記出力電流が前記第1過電流保護値を上回ってから第1時間が経過するまでの間、前記出力電流の上限値を前記第1過電流保護値にクランプし、前記第1時間が経過してからさらに第2時間が経過するまでの間、前記出力電流の上限値を前記第2過電流保護値にクランプし、前記第2時間が経過した時点で前記出力トランジスタを強制的にオフとする構成(第4の構成)にするとよい。
【0012】
また、上記第4の構成から成る過電流保護回路において、前記過電流保護動作部は、前記第1時間及び前記第2時間を計時するタイマを含む構成(第5の構成)にするとよい。
【0013】
また、上記第1〜第5いずれかの構成から成る過電流保護回路は、前記出力電流を監視する電流監視部と、前記第1過電流保護値と前記第2過電流保護値を設定する保護値設定部と、を有し、前記過電流保護動作部は、前記電流監視部の出力と前記保護値設定部の出力を比較して過電流保護動作を行う構成(第6の構成)にするとよい。
【0014】
また、本発明に係る降圧型スイッチング電源装置は、上記第1〜第6いずれかの構成から成る過電流保護回路を有する構成(第7の構成)とされている。
【0015】
なお、上記第7の構成から成る降圧型スイッチング電源装置は、整流素子として同期整流トランジスタを有する構成(第8の構成)にするとよい。
【0016】
また、上記第8の構成から成る降圧型スイッチング電源装置において、前記過電流保護動作部は、前記出力トランジスタを強制オフする際、前記同期整流トランジスタも同時に強制オフする構成(第9の構成)にするとよい。
【0017】
また、上記第7の構成から成る降圧型スイッチング電源装置は、整流素子として整流ダイオードを有する構成(第10の構成)にするとよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、過電流保護動作時の発熱を抑えられる過電流保護回路、及び、これを用いた降圧型スイッチング電源装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】降圧型スイッチング電源装置の一構成例を示す図
【図2】過電流保護回路15の一構成例を示す図
【図3】過電流保護動作の第1例を示すタイムチャート
【図4】過電流保護動作の第2例を示すタイムチャート
【図5】過電流保護動作の第3例を示すタイムチャート
【図6】降圧型スイッチング電源装置の一変形例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0020】
<降圧型スイッチング電源装置>
図1は、降圧型スイッチング電源装置の一構成例を示す図である。本構成例の降圧型スイッチング電源装置1は、半導体装置10と、半導体装置10に外付けされる種々のディスクリート部品(コイルL1、キャパシタC1、抵抗R1及びR2)と、を有する。
【0021】
半導体装置10は、外部との電気的な接続を確立するために、少なくとも外部端子X1〜X3を有する。半導体装置10の外部において、外部端子(電源端子)X1は、入力電圧Vinの印加端に接続されている。外部端子(スイッチ端子)X2は、コイルL1の第1端に接続されている。コイルL1の第2端、キャパシタC1の第1端、及び、抵抗R1の第1端は、いずれも出力電圧Voutの印加端に接続されている。キャパシタC1の第2端は、接地端に接続されている。抵抗R1の第2端、及び、抵抗R2の第1端は、いずれも半導体装置10の外部端子(帰還端子)X3に接続されている。抵抗R2の第2端は接地端に接続されている。抵抗R1及びR2は、互いの接続ノードから出力電圧Voutを分圧した帰還電圧Vfbを出力する帰還電圧生成部として機能する。コイルL1及びキャパシタC1は、外部端子X2に現れる矩形波状のスイッチ電圧Vswを平滑化して出力電圧Voutを生成する出力平滑部として機能する。
【0022】
半導体装置10は、トランジスタ11と、トランジスタ12と、ドライバ13と、コントローラ14と、過電流保護回路15と、を集積化したいわゆるスイッチング電源コントローラICである。
【0023】
トランジスタ11は、外部端子X1と外部端子X2との間に接続され、ドライバ13から入力されるゲート信号G1に応じてオン/オフ制御される出力トランジスタ(上側トランジスタ)である。トランジスタ11をNMOSFET[N-channel type metal oxide semiconductor field effect transistor]で形成した場合、トランジスタ11には、図示の向きでボディダイオードD1が寄生する。
【0024】
トランジスタ12は、外部端子X2と接地端との間に接続され、ドライバ13から入力されるゲート信号G2に応じてオン/オフ制御される同期整流トランジスタ(下側トランジスタ)である。なお、トランジスタ12をNMOSFETで形成した場合、トランジスタ12には、図示の向きでボディダイオードD2が寄生する。
【0025】
ドライバ13は、コントローラ14から入力されるスイッチ制御信号S0に応じてゲート信号G1及びG2を生成し、所定の駆動周波数(例えば500kHz)でトランジスタ11及び12を相補的(排他的)にスイッチング制御する。なお、本明細書中で用いられる「相補的(排他的)」という文言は、トランジスタ11及び12のオン/オフが完全に逆転している場合だけでなく、貫通電流防止の観点からトランジスタ11及び12のオン/オフ遷移タイミングに所定の遅延が与えられている場合(同時オフ期間が設けられている場合)も含む。トランジスタ11及び12が相補的(排他的)にオン/オフされることにより、外部端子X2には矩形波状のスイッチ電圧Vswが生成される。
【0026】
コントローラ14は、外部端子X3に入力される帰還電圧Vfbが所定の目標値と一致するようにスイッチ制御信号S0を生成する。なお、コントローラ14によるトランジスタ11及び12の駆動方式としては、PWM[pulse width modulation]駆動方式やPFM[pulse frequency modulation]駆動方式など、いかなる方式を採用しても構わない。
【0027】
過電流保護回路15は、降圧型スイッチング電源装置1に流れる出力電流Ioutが過電流状態であるか否かを監視し、その監視結果に応じたクランプ制御信号S1とシャットダウン制御信号S2をコントローラ14に出力する。
【0028】
<過電流保護回路>
図2は、過電流保護回路15の一構成例を示す図である。本構成例の過電流保護回路15は、電流監視部151と、保護値設定部152と、過電流保護動作部153を有する。
【0029】
電流監視部151は、出力電流Ioutを監視して、出力電流Ioutの電流値に応じた電流検出信号(電圧信号または電流信号)を過電流保護動作部153に出力する。出力電流Ioutの電流値を監視する手法としては、トランジスタ11での電圧降下量を監視する手法や、出力電流Ioutの導通経路上に設けられたセンス抵抗での電圧降下量を監視する手法などが考えられる。
【0030】
保護値設定部152は、電流検出信号と比較参照される過電流保護値I1及びI2(ただしI1>I2)を設定する。
【0031】
過電流保護動作部153は、電流監視部151の出力と保護値設定部152の出力とを比較して過電流保護動作を行う。なお、過電流保護動作部153は、過電流の誤検出を防止するためのマスク時間T(=T1+T2)を計時するタイマ154を含んでおり、出力電流Ioutが過電流保護値I1を上回っている状態がマスク時間Tにわたって継続したときに、トランジスタ11及び12を強制オフして出力動作をシャットダウンさせる。
【0032】
<過電流保護動作>
図3は、過電流保護動作の第1例を示すタイムチャートであり、上から順に、出力電流Iout及びコイル電流ILの電流波形、並びに、出力電圧Voutの電圧波形が描写されている。なお、実線は本発明の挙動を示しており、破線は従来の挙動を示している。
【0033】
何らかの異常によって出力電流Ioutが過電流状態に陥り、時刻t1において出力電流Ioutが過電流保護値I1を上回ると、過電流保護動作部153は、タイマ154を用いてマスク時間T(例えば1μs)の計時を開始する。
【0034】
時刻t1から時間T1(例えば500ns)が経過するまでの間、過電流保護動作部153は、出力電流Ioutの上限値を過電流保護値I1にクランプするようにクランプ制御信号S1を生成する。クランプ制御信号S1の入力を受けたコントローラ14は、出力電流Ioutの上限値を過電流保護値I1にクランプするようにスイッチ制御信号S0を生成する。なお、出力電流Ioutの上限値が過電流保護値I1にクランプされたことに伴い、出力電圧Voutは目標値から低下する。
【0035】
時刻t1から時間T1が経過して時刻t2に至ると、過電流保護動作部153は、保護値設定部152に対して過電流保護値I1を過電流保護値I2とするように指示を送る。そして、時刻t2からさらに時間T2(例えば500ns)が経過するまでの間、過電流保護動作部153は、出力電流Ioutの上限値を過電流保護値I2にクランプするようにクランプ制御信号S1を生成する。クランプ制御信号S1の入力を受けたコントローラ14は、出力電流Ioutの上限値を過電流保護値I2にクランプするようにスイッチ制御信号S0を生成する。なお、出力電流Ioutの上限値が過電流保護値I2へ引き下げられたことに伴い、出力電圧Voutは目標値からさらに低下する。
【0036】
時刻t2から時間T2が経過して時刻t3に至ると、過電流保護動作部152は、トランジスタ11及び12を強制オフするようにシャットダウン信号S2を生成する。シャットダウン信号S2の入力を受けたコントローラ14は、トランジスタ11及び12を強制オフするようにスイッチ制御信号S0を生成する。その結果、降圧型スイッチング電源装置1の出力動作はシャットダウンされる。
【0037】
このとき、出力段のコイルL1は、トランジスタ11及び12が強制的にオフされた後にも、接地端からトランジスタ12のボディダイオードD2を介して出力端に向けた電流を流し続ける。ただし、図3で示したように、過電流保護動作部153は、時刻t1において出力電流Ioutが過電流保護値I1を上回ってから、時刻t3においてトランジスタ11及び12を強制オフするまでの間に、出力電流Ioutを過電流保護値I1よりも低い過電流保護値I2まで引き下げる構成とされている。
【0038】
このような構成とすることにより、ボディダイオードD2での消費電力を低減することができるので、過電流保護動作時の発熱を抑えて、降圧型スイッチング電源装置1(またはこれを搭載したアプリケーション)の熱破壊を回避することが可能となる。
【0039】
なお、過電流保護動作の第1例(図3)では、過電流保護値I2が一つだけ設定された構成を例に挙げて説明を行ったが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、過電流保護動作の第2例(図4)で示したように、過電流保護動作部153は、過電流保護値I2を複数段階(I2a、I2b)で引き下げる構成としてもよい。
【0040】
また、過電流保護動作の第1例(図3)や第2例(図4)では、出力電流Ioutが過電流保護値I1を上回ってから時間T1が経過した後に過電流保護値I1を過電流保護値I2に引き下げる構成を例に挙げて説明を行ったが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、過電流保護動作の第3例(図5)で示したように、過電流保護動作部153は、出力電流Ioutが過電流保護値I1を上回った直後に出力電流Ioutを過電流保護値I2まで引き下げる構成(時間T1をゼロ値に設定した構成)としても構わない。
【0041】
このように、過電流保護動作の第2例(図4)や第3例(図5)を採用すれば、過電流保護動作の第1例(図3)と同様の効果を享受し得るほか、トランジスタ11及び12の強制オフ後に生じる発熱のみならず、トランジスタ11及び12のスイッチング動作が継続されるマスク時間Tに生じる発熱についても、できる限り抑制することが可能となる。
【0042】
<電流クランプ手法>
まず、第1の電流クランプ手法(コンパレータモード)について説明する。第1の電流クランプ手法では、トランジスタ11またはトランジスタ12(いずれもオン抵抗値:Ron)でのドロップ電圧Vdrop(=Ron×Iout)と、過電流保護値I1に相当する閾値電圧が比較され、その比較結果に基づいてクランプ制御信号S1が生成される。クランプ制御信号S1の入力を受けたコントローラ14では、出力電流Ioutの上限値を過電流保護値I1にクランプするようにスイッチ制御信号S0が生成される。
【0043】
次に、第2の電流クランプ手法(カレントモード)について説明する。第2の電流クランプ手法では、トランジスタ11に流れる出力電流Ioutが電圧信号(クランプ制御信号S1)として取り出され、この電圧信号がコントローラ14内のカレントスロープ生成部(図1では不図示)に送出される。カレントスロープ生成部では、上記の電圧信号が電流に再変換され、この電流に基づいてスロープ電圧Vslpの角度(立上り速度)が可変制御される。コントローラ14では、帰還電圧Vfbに応じて生成された誤差電圧Verr(=帰還電圧Vfbと参照電圧Vrefとの差分電圧)と上記のスロープ電圧Vslpが比較され、その比較結果に基づいてトランジスタ11のオンデューティが決定される。具体的に述べると、カレントスロープ生成部では、トランジスタ11に流れる出力電流Ioutが過電流保護値I1に近いほどトランジスタ11のオンデューティが小さくなるように、スロープ電圧Vslpの角度が周期的に可変制御されるので、出力電流Ioutの上限値を過電流保護値I1にクランプするようにスイッチ制御信号S0が生成される。
【0044】
<その他の変形例>
また、上記の実施形態では、同期整流方式の降圧型スイッチング電源装置を例に挙げて説明を行ったが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、例えば、図6(降圧型スイッチング電源装置の一変形例)で示すように、同期整流トランジスタ12に代えて整流ダイオード16を有する非同期整流方式の降圧型スイッチング電源装置にも本発明を適用することが可能である。
【0045】
このように、本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。例えばバイポーラトランジスタとMOS電界効果トランジスタとの相互置換や、各種信号の論理レベル反転は任意である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、降圧型スイッチング電源装置の安全性を高めるための技術として利用することが可能である。
【符号の説明】
【0047】
1 降圧型スイッチング電源装置
10 半導体装置
11 出力トランジスタ
12 同期整流トランジスタ
13 ドライバ
14 コントローラ
15 過電流保護回路
151 電流監視部
152 保護値設定部
153 過電流保護動作部
154 タイマ
16 整流ダイオード
L1 コイル
C1 キャパシタ
R1、R2 抵抗

【特許請求の範囲】
【請求項1】
降圧型スイッチング電源装置の出力電流が第1過電流保護値を上回ってから出力トランジスタを強制オフするまでの間に前記出力電流を前記第1過電流保護値よりも低い第2過電流保護値まで引き下げる過電流保護動作部を有することを特徴とする過電流保護回路。
【請求項2】
前記過電流保護動作部は、前記第2過電流保護値を複数段階に引き下げることを特徴とする請求項1に記載の過電流保護回路。
【請求項3】
前記過電流保護動作部は、前記出力電流が前記第1過電流保護値を上回った直後に前記出力電流を前記第2過電流保護値まで引き下げることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の過電流保護回路。
【請求項4】
前記過電流保護動作部は、
前記出力電流が前記第1過電流保護値を上回ってから第1時間が経過するまでの間、前記出力電流の上限値を前記第1過電流保護値にクランプし、
前記第1時間が経過してからさらに第2時間が経過するまでの間、前記出力電流の上限値を前記第2過電流保護値にクランプし、
前記第2時間が経過した時点で前記出力トランジスタを強制的にオフとする、
ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の過電流保護回路。
【請求項5】
前記過電流保護動作部は、前記第1時間及び前記第2時間を計時するタイマを含むことを特徴とする請求項4に記載の過電流保護回路。
【請求項6】
前記出力電流を監視する電流監視部と、
前記第1過電流保護値と前記第2過電流保護値を設定する保護値設定部と、
を有し、
前記過電流保護動作部は、前記電流監視部の出力と前記保護値設定部の出力を比較して過電流保護動作を行うことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の過電流保護回路。
【請求項7】
請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の過電流保護回路を有することを特徴とする降圧型スイッチング電源装置。
【請求項8】
整流素子として同期整流トランジスタを有することを特徴とする請求項7に記載の降圧型スイッチング電源装置。
【請求項9】
前記過電流保護動作部は、前記出力トランジスタを強制オフする際、前記同期整流トランジスタも同時に強制オフすることを特徴とする請求項8に記載の降圧型スイッチング電源装置。
【請求項10】
整流素子として整流ダイオードを有することを特徴とする請求項7に記載の降圧型スイッチング電源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−46490(P2013−46490A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−182499(P2011−182499)
【出願日】平成23年8月24日(2011.8.24)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】