説明

道路交通情報システム

【課題】ミクロレベルの道路交通流シミュレータを応用し、車載装置へ車両1台1台レベルで道路交通状況の情報を提供できる道路交通情報システムを提供する。
【解決手段】道路に設置されその設置個所を通過する車両を検出するセンサー1とネットワーク2を介して接続された道路交通管制センター3を有する。このセンター3では、センサー情報を収集し、単位時間当たりの車両台数や平均速度などの交通流情報としてデータベース6に保持させ、この交通流情報を用いて、交通流シミュレーション手段7により現時点から所定時間後における車両個々の位置を予測する。路側処理装置9は、シミュレーション結果を道路上の車両に送信する。車両では、車載装置12の受信手段13によりシミュレーション結果を受信し、情報表示手段14により自車以外の個々の車両の将来の分布状況を運転者に伝達する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車道路において、道路交通状況に関する情報を運転手へ情報提供するための道路交通情報システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両運転者への、道路交通状況に関する情報提供は、路側の可変情報板により、走行所要時間や渋滞状況等を数値化データや模式図データ等で表示し、情報提供することが一般的である。また、カーナビにおいても、VICS(Vehicle Information and Communication System)により、文字表示(レベル1)、模式的な図形表示(レベル2)、地図上におけるある区間の状態表示(レベル3)等、マクロの情報提供が主であり、車両に関する図形情報表示に関しては、地図上に自車両が表示されているだけである。
【0003】
また、車両1台1台がお互いの位置等を相互に利用するような技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。これは、車両同士が無線通信により相手車両の位置を認識して運転者に通知する車両用認知支援システムであり、特に、ナビゲーション機能を有しない車両がナビゲーション機能を有する近隣の車両と通信リンクを確立してナビゲーション情報を取得し、各車両が相手車両との相対的な位置関係を認識できるようにしている。
【0004】
さらには、車両1台1台の位置を推定する技術も提案されている(例えば、特許文献2参照)。すなわち、道路交通管制システムにおいては、路上に設置されている車両感知器と呼ばれるセンサーの計測結果として、時間交通量、平均速度、占有率がマクロ情報として得られる。そこで、道路の車両走行方向に沿って設けた複数の車両感知器からの信号に基づき、各車両感知器の設置地点を通過した車両の台数や速度を集計周期毎に集計し、各設置地点を通過した個々の車両に、その通過時刻及び通過速度を設定し、各車両感知器の設置位置と設定された通過時刻及び通過速度から各車両の位置と速度を集計周期毎に推定するものである。
【特許文献1】特許第3773040号公報
【特許文献2】特開2003−317184号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらの例には、車載器により、自車両以外の車両を、実際の状況に即した形で1台1台図形表示し、その分布状況を運転者に知らせる例はない。また、車両1台1台レベルの交通状況の将来の変化状況に関する情報が提供されている例もない。運転の支援や道路交通管制においては、道路交通状況を把握するために車両1台1台の分布状況、また分布状況の将来の推移に関する情報までがわかることが有利である。
【0006】
本発明の目的は、ミクロレベルの道路交通流シミュレータを応用し、車載装置へ車両1台1台レベルで道路交通状況の情報を提供できる道路交通情報システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の道路交通情報システムは、道路に設置されその設置個所を通過する車両を検出するセンサーと、このセンサーとネットワークを介して接続され、前記センサーからのセンサー情報を収集し、単位時間当たりの車両台数や平均速度などの交通流情報としてデータベースに保持させるセンサー情報処理手段、及び前記交通流情報を用いて、現時点から所定時間後における車両個々の位置を予測する交通流シミュレーション手段を有する道路交通管制センターと、道路側に設けられ、前記道路交通管制センターとは前記ネットワークを介して接続され、前記交通流シミュレーション手段によるシミュレーション結果を前記道路上の車両に送信するシミュレーション結果送信手段を有する路側処理装置と、前記車両に設けられ、前記シミュレーション結果送信手段により送信されたシミュレーション結果の受信手段、及びこの受信したシミュレーション結果に基づいて、自車以外の個々の車両の将来の分布状況を運転者に伝達可能な道路交通情報表示手段を有する車載装置とを備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の道路交通情報システムは、路側処理装置に交通流シミュレーション手段を設置してもよい。
【0009】
本発明では、路側処理装置のシミュレーション結果送信手段は、車載装置に一方的に連続で情報を送信し、車載装置は、その搭載車両が、前記シミュレーション結果送信手段との通信可能領域に進入することにより前記送信情報であるシミュレーション結果を受信する。
【0010】
また、本発明では、車載装置は、運転手による交通流シミュレーション要求の入力手段、及びこの入力された交通流シミュレーション要求を路側処理装置に送信する運転手要求入力伝送手段を有し、路側処理装置は、前記車載装置から送信されてくる交通量シミュレーション要求を受信する運転手要求受信手段を有し、シミュレーション結果送信手段は、前記受信したシミュレーション要求に対応するシミュレーション結果を車載装置に送信する機能を有する構成でもよい。
【0011】
また、本発明では、交通流シミュレーション手段は、道路上の特定された範囲についてのシミュレーションを行うようにしてもよい。
【0012】
この場合、道路上の特定された範囲は、交通流シミュレーション手段を有する路側処理装置の担当範囲とする。
【0013】
また、道路上の特定された範囲は、運転手によるシミュレーション要求の中で指定された範囲でもよい。
【0014】
さらに、道路上の特定された範囲は、予め渋滞発生頻度が高いと予測される範囲でもよい。
【0015】
また、本発明の、路側処理装置のシミュレーション結果送信手段は、サービスエリア、パーキングエリア、ガソリンスタンドを含む道路上の車両停止位置近傍に設置するとよい。
【0016】
また、本発明では、路側処理装置は、運転手によるシミュレーション要求の中で指定された範囲についてのシミュレーション結果を他の路側処理装置に伝送する機能を有する構成でもよい。
【0017】
さらに、本発明の、路側処理装置と車載装置との通信方式としては、電波ビーコン通信または光ビーコン通信を利用するか、狭域通信(DSRC)を利用するか、可視光通信を利用することのいずれでもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、車載器にて、自車両以外の車両が、実際の状況に即した形で1台1台図形表示され、その分布状況を運転者に知らせることができると共に、車両1台1台レベルの交通状況の将来の変化状況に関する情報を提供できるので、車両運転者は、自車両以外の車両1台1台の分布状況、及びその将来の推移に関する情報まで把握でき、的確な道路交通状況による運転支援が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明による道路交通情報システムの一実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0020】
図1はこの実施の形態の全体構成を示している。このシステムは、図1に示す様に、路側のセンサー1a,1b,・・・、ネットワーク2、道路交通管制センター3、路側処理装置9a,9b,・・・、車載装置12a,12b,・・・により大略構成される。
【0021】
センサー1a,1b,・・・は、図示しない道路に、その長さ方向に沿って所定間隔(例えば、1〜2km)で設置され、その設置個所を通過する車両を検出する。
【0022】
道路交通管制センター3は、センサー1a,1b,・・・とネットワーク2を介して接続され、これらセンサー1a,1b,・・・から出力されるセンサー情報を情報収集手段4により収集し、単位時間当たりの車両台数や平均速度などの交通流情報としてデータベース6に保持させるセンサー情報処理手段5を有する。また、この道路交通管制センター3は、前記交通流情報を用いて、現時点から所定時間後における車両個々の位置を予測する交通流シミュレーション手段7、及びそのシミュレーション結果をネットワーク2に送出するセンター側のシミュレーション結果送信手段8を有する。なお、ネットワーク2としては、路側に設置されている光LANを利用すればよい。
【0023】
路側処理装置9(9a,9b,・・・は同じ構成であり、代表して説明する場合はサフィックスa,bを省略し、符号9とする。以下、サフィックスa,bを付した他の後述する装置、手段についても同じである。)は、前記道路側に設けられ、道路交通管制センター3とはネットワーク2を介して接続している。この路側処理装置9は、道路交通管制センター3に設けられた交通流シミュレーション手段7によるシミュレーション結果を、ネットワーク2を介して受信する路側のシミュレーション結果受信手段10と、この受信したシミュレーション結果を道路上の図示しない車両に設けられた車載装置12へ送信する路側のシミュレーション結果送信手段11とを有する。
【0024】
車載装置12は上述のように図示しない車両に設けられ、路側のシミュレーション結果送信手段11により送信されたシミュレーション結果を受信する受信手段13、及びこの受信したシミュレーション結果に基づいて、自車以外の個々の車両の将来の分布状況を運転者に伝達する道路交通情報表示手段14を有する。
【0025】
次に、作用を説明する。まず、路側のセンサー1a,1b,・・・にて収集された計測結果は、ネットワーク2を通して道路交通管制センター3の情報収集手段4にて収集蓄積される。路側のセンサー1a,1b,・・・は、前述のように道路側に複数設置されており、例えば、車両感知器があげられる。設置間隔は、通常個所では前述のように1〜2km毎に設置されるが、渋滞が頻繁に発生する場所などでは、数百m毎に設置されている例もある。車両感知器としては、超音波式車両感知器などが知られており、交通量(単位時間に通過した車両の台数)や、平均速度(センシングヘッドが2ヘッドの場合にそれぞれの通過時刻の差をもとに演算可能)、時間占有率などが計測可能である。
【0026】
この様なマクロな計測結果により、単位時間毎、例えば5分毎(1分毎などでもよい)の積算値や平均値を作成し、利用する。また、超音波式のセンサーヘッドの構造では、通過時刻が計測可能であるため、これを1台1台の通過時刻データとして取得するための機能を付加することで、これらの情報も入手可能である。
【0027】
ネットワーク2を介して道路交通管制センター3へ伝送されてきた計測結果は、センター側のセンサー情報収集手段4にて受信される。受信された計測結果は、センター側のセンサー情報処理手段5により、道路交通管制センター3で処理可能なデータとし、データベース(センサー情報DB)6に蓄積される。センター側のセンサー情報処理手段5では、送信されてきた計測結果に対して、例えば、計測位置や計測時刻等を付加し、検索しやすい形式としてセンサー情報DB6に蓄積する。
【0028】
センター3側に設けられた交通流シミュレーション手段7では、センサー情報DB6に蓄積された計測結果を使用し、交通流シミュレーションを行う。すなわち、道路交通状況について車両1台1台の挙動レベルであるミクロなシミュレーションを実施する。シミュレーション手法に関しては、例えば、特開2005−62944号公報、特開2004−258889号公報、特開2007−41782号公報に開示されているようなシミュレーション技術が利用可能である。この他、利用可能なシミュレーション技術については、参考文献「交通工学通論」越正毅編、技術書院、p.88〜89参照、参考文献「やさしい交通シミュレーション」交通工学研究会編、丸善、p.23〜38参照、などがある。
【0029】
シミュレーション結果は、単位時間毎、例えば5分毎(1分毎等でもよい)に2時間分の将来の車両1台1台の位置を予測し、単位時間毎の車両位置として利用する。また、必要に応じて、各車両の速度予測値もシミュレーション結果として利用する。シミュレーションを実施する際の車両の初期位置(シミュレーション開始時点における各車両の位置)については、先に記したセンサーの通過時刻および速度計測値を用いて初期位置を設定すればよい。また、前述した特許文献2に示す様な車両位置推定方法を用いることもできる。
【0030】
シミュレーション手法は上述したように種々利用可能であるが、例えば、ある所定期間、ある地点を通過した車両にIDを付し、これら車両がシミュレーション開始時点にどの位置に存在するかを、前記地点通過時の走行速度などから推定して初期位置を特定し、これまでの交通流の推移傾向などから、将来の(例えば5分毎の)各車両の位置を2時間分予測し、その結果をシミュレーション結果として出力する、などの手法を用いる。
【0031】
このようにして、センター3側の交通流シミュレーション手段7にてシミュレーションされた結果は、センター側のシミュレーション結果送信手段8により、ネットワーク2を介して路側処理装置9へ送信される。この際に、各路側処理装置9a,9b,・・・へは、それらが設置されている箇所の周辺近辺のシミュレーション結果を、それぞれ送信する。
【0032】
この場合、送信対象の路側処理装置9a,9b,・・・の設置場所を、図5に示す様な渋滞が発生しやすい箇所、例えば、分岐合流点近辺、料金所入口近辺などに絞ることで、センター3側のシミュレーション負荷およびシミュレーション結果送信負荷を低減することが可能である。
【0033】
このように、センター3側から各路側処理装置9a,9b,・・・に送信するシミュレーション結果は、各路側処理装置9a,9b,・・・が設置されている箇所の周辺近辺のシミュレーション結果であり、しかも、渋滞が発生しやすい箇所に絞ることで、交通流シミュレーション手段7でのシミュレーションは、道路上の特定された範囲、すなわち、各路側処理装置9a,9b,・・・の担当範囲、或いは、予め渋滞発生頻度が高いと予測される範囲についてのシミュレーションを行えばよく、シミュレーション負荷およびシミュレーション結果送信負荷を低減することとなる。
【0034】
なお、渋滞発生頻度が高いと予測される箇所の決定方法としては、センサーから得られる計測結果から、例えば、平均速度20km/hが頻繁に発生する箇所を渋滞箇所とする方法等が利用可能である。また、シミュレーション範囲としては、例えば、各路側処理装置9a,9b,・・・が設置されている地点(渋滞箇所)を起点に、車両の進行方向へ渋滞原因の発生地点、例えば、トンネルやサグ(下降傾斜から上昇傾斜に切り替わる地点)までの範囲とする。このように、絞ることで、シミュレーション演算の負荷も低減する。
【0035】
ネットワーク2を介して対応する路側処理装置9へ送信された道路交通流のシミュレーション結果は、路側のシミュレーション結果受信手段10にて受信される。この受信されたシミュレーション結果は、路側のシミュレーション結果送信手段11にて車両の車載装置12へ無線で送信される。車載装置12への送信手段に関しては、従来のVICSの様に電波ビーコン通信または光ビーコン通信や、ETCで利用されているDSRC通信(狭域通信)などを用いて送信する。
【0036】
また、路側処理装置9の設置箇所として、サービスエリアやパーキングエリア、ガソリンスタンドなど、車両が一定時間停車する場所に設置してもよい。このようにすると、車載装置12への送信手段として、現在実用化開発が進められている可視光通信を利用できる。すなわち、車両の停車中に照明を利用した可視光通信装置で情報を授受することが可能である。
【0037】
このように、情報の送信方法としては、さまざまなものがあるが、ここでは各路側処理装置9に特化したシミュレーション結果(それぞれの路側処理装置9a,9b,・・・が設置されている周辺のシミュレーション結果)がセンター3側から送信されてくるため、送られてきたシミュレーション結果をそのまま車載装置12へ伝送し続ける方法が利用できる。例えば、ラジオ放送による道路交通情報提供と同様に、ひたすら路側処理装置9よりシミュレーション結果を送信し、それを車載装置12が路側処理装置9と通信可能な場所を通過した場合(または停車している場合)に受信する形をとる。
【0038】
すなわち、路側処理装置9のシミュレーション結果送信手段11は、車載装置12に一方的に連続で情報を送信し、車載装置12は、その搭載車両が、前記シミュレーション結果送信手段11との通信可能領域に進入することにより、送信情報であるシミュレーション結果情報を受信する。
【0039】
このように車載装置12へ送信されたシミュレーション結果は、車載側のシミュレーション結果受信手段13にて受信される。車載装置12は車両に設置されており、路側処理装置9からの情報の受信処理から運転手への情報提供までを行う。車載側のシミュレーション結果受信手段13は、路側処理装置9の送信手段による送信情報が受信可能な受信手段にて構成される。
【0040】
例えば、路側処理装置9がビーコン通信(電波ビーコン通信または光ビーコン通信)を採用している場合は、ビーコン受信手段にて構成され、路側処理装置9がDSRC通信を採用している場合は、DSRC受信手段にて構成される。ビーコン通信を利用する場合は、例えば、VICSにて用いられているアップリンク通信が可能であり、双方向通信可能な光ビーコン通信が利用可能である(双方向通信可能な光ビーコン通信に関しては、文献「アップリンク情報処理とOD推定」増山他著、電気学会道路交通研究会資料(RTA-98-24)または文献「ITSセカンドステージにおけるプローブ」山田他著、第4回ITSシンポジウム2005予稿集p.293〜297、「高度交通システム2006シンポジウム論文集」情報処理学会シンポジウムシリーズVol.2006,No.3,p.3〜24を参照)。
【0041】
DSRC通信を利用する場合には、ETCにて利用されているDSRC通信方法を機能拡張したものが利用可能である(DSRC通信の将来的な機能拡張に関しては、文献「ITSインフォメーションシャワー」DSRCシステム研究会編クリエイト・クルーズ発行を参照)。
【0042】
路側処理装置9が可視光通信を採用している場合は、可視光通信における受信手段にて構成される。もっとも簡単な方法では、電波強度を調節するなどで電波送信範囲を狭域としてラジオ放送の形式とし、ラジオ放送と同様の受信手段により構成する方法がある。
【0043】
車載側のシミュレーション結果受信手段13にて受信された道路交通シミュレーション結果は、車載側の交通情報表示手段14により道路交通情報として運転手に提供される。運転手への提供方法としては、図6に示す様に、車載のディスプレイに、車両1台1台の道路交通状況を示す方法や、道路交通状況をマクロに表したアナウンス文を音声合成で音声により提供する方法が利用可能である。
【0044】
前者は、シミュレーション結果として提供される将来の時刻に相当する車両1台1台の位置をもとに、道路形状を図式化した画像(もしくはカメラ撮影した画像)上に、ある時間間隔毎にプロットしていくものである。データとしては、例えば以下の様なデータが利用可能である。
【表1】

【0045】
上表は、装置IDが「5」の路側処理装置9への送信情報であり、各時刻(上表では現在時刻10:00から5分毎の将来時刻)での各車両(ID10〜15)の位置(車線含む)、速度が記載されている。図中、時刻10:10では、新たな車両(ID:15が位置「10」に侵入したことを表している。
【0046】
ここで、各路側処理装置9は、渋滞が頻繁に発生する箇所などに特定した場合を想定しているものとする。また、この様に特定しているため、各路側処理装置9にて提供する情報は、ある範囲内としている(例えば、路側処理装置9を起点として車両進行方向に渋滞の原因の位置まで等)。よって、車両の位置は、各路側処理装置9の起点(路側処理装置設置位置等)からの距離としている。これらの情報を利用することで、ある単位時間毎の将来の道路交通状況を運転手へ提供することが可能である。
【0047】
また、後者の音声情報としては、上表では、車両1台1台の情報があるが、これをマクロな情報(例えば10:00〜10:05の交通量や平均速度等)から渋滞状況を判断し、音声情報で情報提供する方法が利用できる。例えば、シミュレーション結果を用いて今後の5分毎の平均速度の推移から渋滞の推移を判断し、音声情報として提供する方法等がある。この場合、平均速度の推移が5分刻みで、例えば、5分後:40km/h,10分後:35km/h,15分後:20km/hと推移する場合、渋滞の判定閾値が20km/hとすると、例えば「15分後に渋滞する可能性があります」という様な音声情報を提供する。
【0048】
以上の様な作用にて、交通流シミュレーション結果をもとにした道路交通情報を運転手に提供することが可能である。
【0049】
本実施の形態によれば、路側に設置されているセンサー1a,1b,・・・の計測結果をもとに、道路交通管制センター3にてシミュレーションした結果を、路側処理装置9を通じて車載装置12へ送信することで、将来の道路交通状況を運転手へ情報提供することが可能である。この際に、道路交通流シミュレーション結果を送信するための路側処理装置9を、渋滞が頻繁に発生する箇所(分岐・合流前や料金所出入口等)に特化し、情報提供範囲も各路側処理装置近辺とすれば、道路交通流シミュレーションおよびシミュレーション結果伝送の負荷を低減する効果を持つ。路車間の通信手段としては、既存のVICSにて利用されているビーコン通信(電波ビーコン通信または光ビーコン通信)や、ETCにて利用されているDSRC通信を利用可能である。また、路側処理装置をサービスエリア、パーキングエリア、ガソリンスタンドなどに設置することで、停車中の車両にも情報提供可能である。これらの場合(特にサービスエリアなどで停車している場合)、路側処理装置と照明を組み合わせ、可視光通信を行うことで、可視光通信の利用も可能である。
【0050】
また、情報提供に関しては、道路交通管制センター3から送信される道路交通流シミュレーション結果を、各路側処理装置9より、それぞれの路側処理装置9にて必要な部分の情報を連続して送信し、車両が路側処理装置と通信可能な箇所を通過した際に、送信されている道路交通流シミュレーション結果を受信することで、ラジオ放送を受信するように道路交通流シミュレーション結果を受信することが可能である。
【0051】
次に、図2で示す実施の形態を説明する。この実施の形態では、図2に示す様に、車載装置121(121a,図示しない121b,・・・を代表しており、サフィックスaは省略する。以下後述するサフィックスaが付された他の手段についても同じ。)は、運転手要求入力手段15及び運転手要求入力伝送手段16を有する。この運転手要求入力手段15は、車両運転手による道路交通流シミュレーション要求が入力可能なものであり、運転手要求入力伝送手段16は、入力された道路交通流シミュレーション要求を、路側処理装置91に送信する。
【0052】
路側処理装置91は、車載装置121から送信されてくる道路交通量シミュレーション要求を受信する路側の運転手要求受信手段17、及びこの受信したシミュレーション要求を道路交通管制センター31へネットワーク2を介して伝送する路側の運転手要求伝送手段18を有する。シミュレーション結果送信手段11は、前記シミュレーション要求に対応してセンター31側から送信されて来るシミュレーション結果を、車載装置121のシミュレーション結果受信手段13に送信する。
【0053】
道路交通管制センター31は、上記路側の運転手要求伝送手段18からネットワーク2を介して送られてくる運転手要求を受信する手段19、この受信した運転手要求の処理手段20、この処理手段20から入力される運転手要求(シミュレーション要求)に従って指定された道路上の交通流シミュレーションを実行する運転手要求考慮型の交通流シミュレーション手段71を有する。
【0054】
この他の構成は図1と同じであり、対応する部分に同一符号を付し説明は省略する。
【0055】
この様に構成された本実施の形態における作用を説明する。図2において、路側センサー1、ネットワーク2、センター側のセンサー情報収集手段4、センター側のセンサー情報処理手段5、センサー情報DB6、センター側の道路交通流シミュレーション結果送信手段8、路側の交通流シミュレーション結果受信手段10、路側の交通流シミュレーション結果送信手段11、車載側のシミュレーション結果受信手段13、車載側の道路交通情報表示手段14に関しては、図1で説明した実施形態での作用と同等の作用を持つ。
【0056】
道路交通管制センター31、路側処理装置91、車載装置121は、図1で説明した実施の形態とは一部機能が異なり、以下の作用を持つ。
【0057】
まず、車載装置121では、運転手要求入力手段15、及び運転手要求入力伝送手段16が新たに設けられており、運転手からの情報提供要求の入力、伝送が可能となっている。
【0058】
運転手要求入力手段15は、運転手による情報提供要求の入力を行うものであり、運転手は、道路交通流シミュレーション情報がほしい領域を、音声入力や、タッチパネル等で入力する。
【0059】
入力された運転手要求入力は、車載側の運転手要求入力伝送手段16により、路側処理装置91における運転手要求受信手段17へ伝送される。この路車間の伝送方法としては、図1の実施の形態で説明した路側の交通流シミュレーション結果送信手段11と車載側のシミュレーション結果受信手段13との伝送に利用される方法と同様の方法にて実施する。
【0060】
路側処理装置91の運転手要求受信手段17によって受信された運転手要求は、運転手要求伝送手段18によりネットワーク2を介して道路交通管制センター31へ伝送される。
【0061】
道路交通管制センター31では、伝送されてきた運転手要求を運転手要求受信手段19にて受信し、運転手要求処理手段20にてシミュレーション実施時に利用可能な形態に処理する。
【0062】
運転手要求としては、例えば、要求発生時刻、運転手要求が送信された車両のID、運転手要求が伝送された路側処理装置91のID、要求内容(どの位置の道路交通シミュレーション結果がほしいかの要求)からなりたつ。また、運転手の要求を発生のみに簡略化することでシステムの簡略化が可能である。この場合、運転手が要求した箇所の路側処理装置91の担当箇所を、道路交通流シミュレーションを実施する要求箇所とすればよい。
【0063】
センター31側の運転手要求処理手段20にて処理された運転手要求に応じて、センター31側の運転手要求考慮型の交通流シミュレーション手段71では、必要箇所の道路交通流シミュレーションを実施する。シミュレーションに関しては、運転手要求に基づいて要求があった箇所のみのシミュレーションを行う。この様に要求に応じたシミュレーションを行うことで、シミュレーションに要する計算機リソースや負荷を低減することが可能である。
【0064】
センター31側の運転手要求考慮型道路交通流シミュレーション手段71にて得られたシミュレーション結果は、センター側の交通流シミュレーション結果送信手段8により路側処理装置91に送信され、路側の交通流シミュレーション結果受信手段10にて受信される。さらに、路側の交通流シミュレーション結果送信手段11にて車載装置121へ送信され、車載側のシミュレーション結果受信手段13で受信されて、車載側の道路交通情報表示手段14にて運転手へ情報提供される。
【0065】
ここで、センター側の交通流シミュレーション結果送信手段8により路側処理装置91へ伝送する際には、要求を出した車両が道路を走行している場合、要求を受信した路側処理装置91では通信できない箇所まで走行している可能性がある。その様な場合、すなわち、路側処理装置91の交通流シミュレーション結果送信手段11にて送信不可の箇所まで要求を発した車両が走行している場合は、その車両の走行先の路側処理装置91へ道路交通流シミュレーション結果を伝送し、該当車両へ情報を提供する。このためには、路側処理装置91の交通流シミュレーション結果送信手段11には、送信先の車載側で正常に送信ができたかどうかの確認をする問い合わせ機能と、先の路側処理装置へ道路交通流シミュレーション結果を伝送する機能を設ける必要がある。
【0066】
すなわち、路側処理装置91には、運転手によるシミュレーション要求の中で指定された範囲についてのシミュレーション結果を、他の路側処理装置91に伝送する機能を持たせておく。
【0067】
以上の様な作用にて、運転手の要求に応じた道路交通流シミュレーション結果を運転手に提供することが可能である。
【0068】
本実施の形態によれば、運転手の要求に応じた道路交通流シミュレーション結果を提供することが可能であり、さらに、運転手の要求箇所のみのシミュレーションを実施すればよいため、道路交通管制センター31における道路交通流シミュレーションに要する計算機リソースや負荷を低減することが可能である。
【0069】
次に、図3及び図4で示す実施の形態を説明する。これらの実施の形態は、図1及び図2の実施の形態のように、交通流シミュレーション手段7,71を道路交通完成センター3,31に設けるのではなく、路側処理装置92(図3)又は93(図4)に、路側の交通流シミュレーション手段72,73として設けている。
【0070】
先ず、図3の実施の形態を説明する。図3における路側処理装置92は、路側の交通流シミュレーション手段72、及び路側のセンサー情報受信手段24を有する。センサー情報受信手段24は、ネットワーク2を介してセンター32に設けられたセンサー情報送信手段22と接続している。路側の交通流シミュレーション手段72は、所定の周期で、自己が担当する道路範囲の交通流シミュレーションを行うが、その際、必要な交通流情報を、路側のセンサー情報受信手段24、ネットワーク2、及びセンター32側のセンサー情報送信手段22を介してセンサー情報DB6から入手する。
【0071】
この様に構成された本実施の形態における作用を説明する。図3に示す様に路側処理装置92には交通流シミュレーション手段72が設けられており、その演算機能を利用する。この場合、路側処理装置92の設置位置により道路交通流シミュレーション範囲が決定され、これに応じて路側の交通流シミュレーション手段72が道路交通流シミュレーションを実施する。すなわち、該当する範囲のセンサー情報を、路側のセンサー情報受信手段24により、センター32側のセンサー情報DB6から入手し、シミュレーションを実施する。シミュレーション結果は、路側のシミュレーション結果送信手段11により車載装置12へ送信し、車載装置12の道路交通情報表示手段14により車両の運転手に提供する。
【0072】
図4の実施の形態は、図2の実施の形態で説明したように、車載装置121側から運転手によるシミュレーション要求が可能な場合である。
【0073】
ここで、車載装置121は図2の実施形態で示したものと同じであり、運転手要求入力手段15及び運転手要求入力伝送手段16を有する。これに対し、路側処理装置93は、車載装置121からの道路交通量シミュレーション要求を受信する路側の運転手要求受信手段17、路側の運転手要求伝送手段18、及び路側のシミュレーション結果送信手段11を有することは図2で示した実施の形態と同じであり、また、路側のセンサー情報受信手段24を有することは図3で示した実施の形態と同じである。しかし、運転手要求考慮型の交通流シミュレーション手段73を有する構造が、図2で示した実施の形態と大きく異なる。また、この路側処理装置93は、上述のように運転手要求考慮型の交通流シミュレーション手段73を有することから、前記路側の運転手要求伝送手段18は、運転手のシミュレーション要求を、図2の場合のようにセンター32に伝送するのではなく、路側の運転手要求考慮型の交通流シミュレーション手段73、及び路側のセンサー情報受信手段24に伝送する。路側のセンサー情報受信手段24は、この運転手のシミュレーション要求を受けることにより、センター32側にシミュレーションに必要なデータを要求し、センター32から送られてきたデータを路側の運転手要求考慮型の交通流シミュレーション手段73に与え、シミュレーションを実行させる。
【0074】
この様に構成された本実施の形態における作用を説明する。図4において、路側のセンサー1、ネットワーク2、センター側のセンサー情報収集手段4、センター側のセンサー情報処理手段5、センサー情報DB6、車載装置121、車載側のシミュレーション結果受信手段13、車載側の道路交通情報表示手段14、車載側の運転手要求入力手段15、車載側の運転手要求入力伝送手段16、路側の運転手要求受信手段17に関しては、図1及び図2で説明した実施の形態と同等の作用を持つ。
【0075】
道路交通管制センター32は、図3で示した実施の形態と同様に、センサー情報送信手段22を持つ。このセンサー情報送信手段22は、道路交通管制センター32に収集され、センサー情報DB6に蓄積されたセンサー1の計測結果を、運転手要求考慮型の交通流シミュレーション手段73を有する路側処理装置93へ送信する。この送信されるセンサー情報は、各運転手のシミュレーション要求に基づく情報である。運転手要求に関しては、図2の実施の形態で説明したように、例えば、要求発生時刻、運転手要求が送信された車両のID、運転手要求が伝送された路側処理装置のID、要求内容(どの位置の道路交通シミュレーション結果がほしいかの要求)である。
【0076】
このように、路側処理装置93は、道路交通流シミュレーション機能を有しており、センター32側のセンサー情報送信手段22より送信されたセンサーの計測結果と、車載装置121からの運転手要求をもとに、道路交通流シミュレーションを行う。
【0077】
このシミュレーションは、まず、車載装置121の運転手要求入力伝送手段16により、路側処理装置93の運転手要求受信手段17を通して得られた運転手によるシミュレーション要求を、路側の運転手要求伝送手段18にて処理し、必要なセンサー情報の要求を、路側のセンサー結果受信手段24へ伝送するとともに、シミュレーション範囲に関する運転手要求を路側の運転手要求考慮型の交通流シミュレーション手段73へ伝送する。
【0078】
路側のセンサー結果受信手段24では、運転手要求から“必要なセンサー情報”の伝送をセンター32側のセンサー情報送信手段22へ伝送する。センター32側のセンサー情報送信手段22では、これに応じて“必要なセンサー情報”を路側のセンサー結果受信手段24へ送信する。
【0079】
路側のセンサー結果受信手段24にて受信されたセンサーの計測結果を用いて、運転手が望んでいる道路交通流シミュレーション範囲をもとに、路側の運転手要求考慮型道路交通流シミュレーション手段73にて道路交通流シミュレーションを行う。
【0080】
本実施の形態によれば、運転手の要求に応じた道路交通流シミュレーションを路側処理装置93で実施することが可能であり、運転手への迅速な道路交通状況情報の提供が可能であり、道路交通管制センター32における道路交通流シミュレーションに要する計算機リソースや負荷を低減することが可能である。
【0081】
上記説明では、道路交通シミュレーション結果を道路交通情報提供として提供する機能に関して記しているが、走行所要時間情報等、既存の他の情報提供機能との融合、共存も可能である。この場合、例えば、VICSの路車間通信機能を拡張する等の方法で実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明による道路交通情報システムの一実施の形態を示すシステムブロック図である。
【図2】本発明の、車載装置側からのシミュレーション要求を入力可能な実施の形態を示すシステムブロック図である。
【図3】本発明の、路側に道路交通流シミュレーション手段を設置した実施の形態を示すシステムブロック図である。
【図4】本発明の、車載装置側からのシミュレーション要求を入力可能で、かつ、路側に道路交通流シミュレーション手段を設置した実施の形態を示すシステムブロック図である。
【図5】本発明装置による道路交通流情報提供対象の路側設備例の概略構成を示す模式図である。
【図6】本発明に用いられる車載装置の情報表示手段の表示例を示す模式図である。
【符号の説明】
【0083】
1a,1b,・・・ 道路側のセンサー
2 ネットワーク
3,31,32 道路交通管制センター
5 センサー情報処理手段
6 センサー情報データベース
7,71,72,73 道路交通流シミュレーション手段
9,91,92,93 路側処理装置
11 シミュレーション結果送信手段
12,121 車載装置
13 シミュレーション結果受信手段
14 情報表示手段
15 運転手要求入力手段
16 運転手要求入力伝送手段
17 運転手要求受信手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路に設置されその設置個所を通過する車両を検出するセンサーと、
このセンサーとネットワークを介して接続され、前記センサーからのセンサー情報を収集し、単位時間当たりの車両台数や平均速度などの交通流情報としてデータベースに保持させるセンサー情報処理手段、及び前記交通流情報を用いて、現時点から所定時間後における車両個々の位置を予測する交通流シミュレーション手段を有する道路交通管制センターと、
道路側に設けられ、前記道路交通管制センターとは前記ネットワークを介して接続され、前記交通流シミュレーション手段によるシミュレーション結果を前記道路上の車両に送信するシミュレーション結果送信手段を有する路側処理装置と、
前記車両に設けられ、前記シミュレーション結果送信手段により送信されたシミュレーション結果の受信手段、及びこの受信したシミュレーション結果に基づいて、自車以外の個々の車両の将来の分布状況を運転者に伝達可能な道路交通情報表示手段を有する車載装置と
を備えたことを特徴とする道路交通情報システム。
【請求項2】
道路に設置されその設置個所を通過する車両を検出するセンサーと、
このセンサーとネットワークを介して接続され、前記センサーからのセンサー情報を収集し、単位時間当たりの車両台数や平均速度などの交通流情報としてデータベースに保持させるセンサー情報処理手段を有する道路交通管制センターと、
道路側に設けられ、前記道路交通管制センターとは前記ネットワークを介して接続され、前記交通流情報を用いて、現時点から所定時間後における車両個々の位置を予測する交通流シミュレーション手段、及びこの交通流シミュレーション手段によるシミュレーション結果を前記道路上の車両に送信するシミュレーション結果送信手段を有する路側処理装置と、
前記車両に設けられ、前記シミュレーション結果送信手段により送信されたシミュレーション結果の受信手段、及びこの受信したシミュレーション結果に基づいて、自車以外の個々の車両の将来の分布状況を運転者に伝達可能な道路交通情報表示手段を有する車載装置と
を備えたことを特徴とする道路交通情報システム。
【請求項3】
路側処理装置のシミュレーション結果送信手段は、車載装置に一方的に連続で情報を送信し、車載装置は、その搭載車両が、前記シミュレーション結果送信手段との通信可能領域に進入することにより前記送信情報であるシミュレーション結果を受信することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の道路交通情報システム。
【請求項4】
車載装置は、運転手による交通流シミュレーション要求の入力手段、及びこの入力された交通流シミュレーション要求を路側処理装置に送信する運転手要求入力伝送手段を有し、
路側処理装置は、前記車載装置から送信されてくる交通量シミュレーション要求を受信する運転手要求受信手段を有し、シミュレーション結果送信手段は、前記受信したシミュレーション要求に対応するシミュレーション結果を車載装置に送信する機能を有する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の道路交通情報システム。
【請求項5】
交通流シミュレーション手段は、道路上の特定された範囲についてのシミュレーションを行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の道路交通情報システム。
【請求項6】
道路上の特定された範囲は、交通流シミュレーション手段を有する路側処理装置の担当範囲であることを特徴とする請求項2に記載の道路交通情報システム。
【請求項7】
道路上の特定された範囲は、運転手によるシミュレーション要求の中で指定された範囲であることを特徴とする請求項4に記載の道路交通情報システム。
【請求項8】
道路上の特定された範囲は、予め渋滞発生頻度が高いと予測される範囲であることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の道路交通情報システム。
【請求項9】
路側処理装置のシミュレーション結果送信手段は、サービスエリア、パーキングエリア、ガソリンスタンドを含む道路上の車両停止位置近傍に設置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の道路交通情報システム。
【請求項10】
路側処理装置は、運転手によるシミュレーション要求の中で指定された範囲についてのシミュレーション結果を他の路側処理装置に伝送する機能を有することを特徴とする請求項4又は請求項7のいずれかに記載の道路交通情報システム。
【請求項11】
路側処理装置と車載装置との通信方式として、電波ビーコン通信または光ビーコン通信を利用することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の道路交通情報システム。
【請求項12】
路側処理装置と車載装置との通信方式として、狭域通信(DSRC)を利用することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の道路交通情報システム。
【請求項13】
路側処理装置と車載装置との通信方式として、可視光通信を利用することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の道路交通情報システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−193212(P2009−193212A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−31618(P2008−31618)
【出願日】平成20年2月13日(2008.2.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】