遠隔タイムシフト監視システム
【課題】現場における作業の作業シークエンスにおいて、監視項目となる部分をチェックポイントとしてマーキングを行い、マーキングにより作成したマーク情報を参照してチェックポイントの画像を抽出し、監視モニターに表示した一画面に抽出した複数画像を表示するマルチビューを実現することが一つの課題である。
また、作業員への監視結果の通知および監視結果に基づく指示を通知することにより、作業員に現在進行中の作業の状態や評価、あるいは適切な作業をするための指示をフィードバックして現場の作業を安全かつ効率的なものとする監視システムを提供することも課題となる。
【解決手段】作業現場A1001、作業現場B1002、ネットワーク1003、以下に説明する各種機能を制御するサーバとして構成される画像管理手段1004、監視所1005という構成である。
また、作業員への監視結果の通知および監視結果に基づく指示を通知することにより、作業員に現在進行中の作業の状態や評価、あるいは適切な作業をするための指示をフィードバックして現場の作業を安全かつ効率的なものとする監視システムを提供することも課題となる。
【解決手段】作業現場A1001、作業現場B1002、ネットワーク1003、以下に説明する各種機能を制御するサーバとして構成される画像管理手段1004、監視所1005という構成である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、距離及び/又は時間を隔てて作業を監視するシステム、特にカメラによる画像を利用して地理的に及び/又は時間的に作業現場と異なった場所及び/又は時刻において作業を監視するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、作業の確実性と安全性を重視する現場においては、直接作業をする作業員と監視員とが現場において時間と場所を共有するものであった。そのため一つの作業に対して、作業員と監視員とを対で配置することとなり、非効率的であった。
【0003】
また、作業現場に直接作業に係らない人員(監視員)が存在することによる余分な危険もあった。例えば、薬局業務において汚染原因となる余分な人員がいることは、コンタミネーション防止観点から問題となるし、放射性のある薬物を扱うにおいては被爆の危険が増加することとなる。
そこで発明者たちの鋭意研究の末、撮像手段(CCDカメラ等)による画像を利用するシステムに改良を加え、現場作業と監視とを距離的に及び/又は時間的に分離して、直接作業と監視とを合わせた全体業務を効率的かつ安全にする監視システムを発明するにいたった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
薬剤を混合して注射薬を生成するための混注作業を監視する混注監査システムに関して、従来行われていなかった,混注作業の動作を,混注作業者から離れた場所で監査することのできる監査システムが提案されている。
ここでは、撮影済みの作業画像、現在の作業現場のビデオ画像、模範作業を映したマスタ画像の3つを一画面内に表示する複数映像を表示する技術は提案されているが、時系列で進行する作業シークエンスにおいて重要な部分に係る映像を抽出し、複数のチェックポイント画像を一画面内に表示する技術を記載されていない。
そのため監視対象とする作業のチェックポイントの映像を一覧し、要所となるチェックポイントのみに監査者の労力を集中できるような仕組みとはなっていない。
【特許文献1】 特許第4612646号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
(マルチビューによる監視画面)
現場における作業の作業シークエンスにおいて、監視項目となる部分をチェックポイントとしてマーキングを行い、マーキングにより作成したマーク情報を参照してチェックポイントの画像を抽出し、監視モニターに表示した一画面に抽出した複数画像を表示するマルチビューを実現することが一つの課題である。
【0006】
(作業員へのフィードバック)
また、作業員への監視結果の通知および監視結果に基づく指示を通知することにより、作業員に現在進行中の作業の状態や評価、あるいは適切な作業をするための指示をフィードバックして現場の作業を安全かつ効率的なものとする監視システムを提供することも課題となる。
【0007】
(監視員への逆フィードバック、申し送り)
さらには、作業者から監視所の監視員に処理をした作業の監査を依頼するといった監視員への通知を簡単にするための機構を備えた監視システムを提供することも課題となる。
加えて、チェックポイントのマーキングをするときに、コメント(申し送り)等の連絡事項をマーク情報を参照して呼び出し可能にすることができるような機構をそなえるシステムとすることも課題である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の発明は、監視システムにおいて、
作業現場における作業に係る対象を撮影する、ネットワークに接続した撮像手段と、
前記撮像手段によって取得された画像データ群を管理する、前記ネットワークに接続した画像管理手段と、
前記作業の作業ID、開始時刻、そして終了時刻を検知し、前記撮像手段を制御する信号を前記ネットワークに発信する検知手段と、
前記作業の作業シークエンス中において、監視の項目に係るシークエンス部分の画像データを識別するためのマーク情報を取得し、記録するマーキング手段と、
前記作業現場に配置され、前記作業に係る監視結果又は未処理の前記作業の存在の通知を行う第1の通知手段と、
前記監視を行う監視所に配置され、前記監視に係る通知を行う第2の通知手段と、
前記監視所に配置され、前記取得された画像データ群から前記マーク情報に係る画像データを複数抽出し、該複数画像データの画像を一のモニター画面にマルチビュー表示する監視手段とから構成され、前記作業と監視業務とを支援することを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のシステムにおいて、前記撮像手段は複数であって、少なくとも1つは作業指示書を撮影する撮像手段であり、前記マルチビュー表示には作業指示書の画像を表示するビュー表示が含まれることを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載のシステムにおいて、
前記検知手段は、前記作業指示書に装着したRFIDタグと、
前記作業現場に配置し、ネットワークに接続したRFIDリーダーとから構成され、
前記RFIDタグの検知を監視対象作業の開始として前記撮像手段による撮影をスタートさせ、前記RFIDタグの検知から非検知への移行を監視対象作業の終了として撮影をストップさせ、前記RFIDタグの有するID情報から作業IDを特定することを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1又は2のいずれかに記載のシステムにおいて、
前記検知手段は、
前記作業指示書に付加したバーコードと、
前記作業現場に配置し、ネットワークに接続したバーコードリーダーとから構成され、
前記バーコードの読取検知を監視対象作業の開始として前記撮像手段による撮影をスタートさせ、前記バーコードの検知から非検知への移行を監視対象作業の終了として撮影をストップさせ、前記バーコードの有するID情報から作業IDを特定することを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載のシステムにおいて、
前記マーキング手段は、
前記作業者に装着し、該作業者IDを保持するコード媒体と、
前記作業現場に配置し、前記ネットワークに接続したコード読取装置とから構成され、前記作業者が前記コード媒体を前記コード読取装置に読み取らせることにより、前記マーク情報として撮影時刻、作業者、又はこれらの両方を送信することを特徴とする。
【0013】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載のシステムにおいて、
前記マーキング手段は、
前記作業現場に配置した、予め設定した監視に関する連絡事項を特定する連絡事項IDを保持するコード媒体と、
前記作業現場に配置し、前記ネットワークに接続したコード読取装置とから構成され、
前記作業者が所望の前記連絡事項に係るコード媒体を選択し、前記コード読取装置に読み取らせることにより、所望の連絡事項IDを送信することを特徴とする。
【0014】
請求項7記載の発明は、請求項5又は6のいずれかに記載のシステムにおいて、
前記コード媒体はRFIDタグ又はバーコードであって、前記コード読取機はRFIDリーダー又はバーコードリーダーであることを特徴とする。
【0015】
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載のシステムにおいて、
前記画像データは、撮影時刻、作業開始時刻、作業終了時刻、作業ID、作業者ID、監視に関する連絡事項から選ばれる少なくとも1つのデータ項目と関連付けされていることを特徴とする。
【0016】
請求項9記載の発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載のシステムにおいて、
前記第1の通知手段は、異なる種類の音又は光によるものであって、音又は光の種類によって通知内容の種別を伝える通知装置であることを特徴とする。
【0017】
請求項10記載の発明は、請求項9記載のシステムにおいて、
前記第1の通知手段は、さらに前記通知に係る前記監視結果又は該監視結果に基づく指示をモニター表示する表示装置を備えていることを特徴とする。
【0018】
請求項11記載の発明は、請求項1乃至10のいずれかに記載のシステムにおいて、
前記第2の通知手段は、異なる種類の音又は光によるものであって、音又は光の種類によって通知内容の種別を伝える通知装置であることを特徴とする。
【0019】
請求項12記載の発明は、請求項1乃至11のいずれかに記載のシステムにおいて、
前記通知内容の種別には、前記RFIDタグ又はバーコードの読取が検知されたことによる監視対象作業の開始が含まれることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明のシステムは、監視が要求される作業において、従来監視員と作業員とが同じ時間・同じ場所でそれぞれの役割を果たすことが当然とされていた業務において、監視と作業を分離し、監視員と作業員のワークバランスを最適化し、トータルの人員数を適正化することが可能であり、業務全体の効率化と、直接作業に係らない監視員を作業現場から隔離することにより監視員に対する危険を減らす効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施例の概略構成図
【図2】作業現場の構成
【図3】第1の通知手段の構成
【図4】撮像手段等の機器の動作を示したフローチャート
【図5】作業指示書のセットの態様
【図6】記録されたデータの構造を示す概念図
【図7】マーキング動作の態様
【図8】記録されたデータの構造を示す概念図
【図9】RFIDタグをリーダーにかざす動作
【図10】記録されたデータの構造を示す概念図
【図11】読取位置から外す動作
【図12】記録されるデータ構造を示した概念図
【図13】監視データのデータ構造を示した概念図
【図14】マーク情報の構造
【図15】作業グループデータのデータ構造
【図16】監視所の内部構成を示したイメージ図
【図17】監視業務のフローチャート
【図18】モニター画面の一例(マルチビューを含む)
【図19】作業に関するマルチビュー
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の具体例につき図面を用いた実施例において説明する。
【実施例】
【0023】
図1は、本発明の実施例のシステムの概略構成図である。
作業現場A1001、作業現場B1002、ネットワーク1003、以下に説明する各種機能を制御するサーバとして構成される画像管理手段1004、監視所1005という構成である。
上記サーバの動作は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行し、各種デバイスを制御することにより実現される。また、これらのプログラムは、たとえばハードディスク、CD−ROM、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出され、システムのユーザが操作すること又はシステム内の他のノードからの信号を受信することによって実行される。
ここで作業現場が2か所、監視所が1か所としているが、作業の性質や監視の負担に応じて作業現場や監視所の数を変更することが可能である。
【0024】
(作業現場)
図2は、作業現場の構成を示したものである。作業現場A1001および作業現場B1002は、同様の構成を採用するものとするが、構成する機材、装置等の配置および数量は作業の性質に応じて適宜変更可能である。
2001は、作業指示書2004を撮影するための撮像手段であり、ここでは特に図示しない回線によってネットワーク1003に接続したCCDカメラを採用するものとするが、作業指示書の記載を画像取得できる装置であれば適宜採用可能である。
2002は、上記と同様にネットワーク1003に接続したコード読取装置であり、ここではRFIDリーダーである。作業指示書2004にはRFIDタグ2003が装着されており、上記RFIDリーダーが近距離無線通信により格納されたID情報を読み取り、ネットワークへ送信する構成である。このID情報は、装着した作業指示書に対応する作業IDと関連付けられており、予め設定したID情報と作業IDとの参照テーブルをネットワークに接続した記憶装置、例えば画像管理手段に格納しておけば、必要に応じてアクセスして参照することにより作業IDを特定できる。
尚、コードとしてバーコードを採用する構成も可能であり、コード読取装置としてバーコードリーダーを採用し、作業指示書にはバーコードを付加すればよい。
【0025】
2005は、作業に係る対象を撮影する撮像手段であり、特に図示しない回線によってネットワーク1003に接続したCCDカメラを採用するものとするが、作業の性質など応じて汚染に強いタイプのものなどを適宜採用することが可能である。
2006は作業エリアであり、ここでの作業員2007の作業動作、作業の成果物が撮影の対象となる。2008は、作業者の手首に装着したコード媒体であり、ここではカフスボタンに作成したRFIDタグを使用するものとするが、ネームプレートとして首からかけるなど適宜装着可能である。ここではID情報として作業者IDを格納している。特に図示しない回線によってネットワーク1003に接続したRFIDリーダー2010と近距離無線通信することにより、作業者IDが読み取られ、ネットワークへ送信される構成となっている。
2009は、予め設定した作業の監視に関する連絡事項と関連付けられた連絡事項IDを格納したカードのRFIDタグであり、RFIDリーダー2010と近距離無線通信することにより、連絡事項IDが読みだされネットワークへ送信される。ここでカードとしたが、ボタン、ロケットなど適宜形状を選択して採用可能である。
尚、連絡事項の内容と連絡事項IDを関連付けた参照テーブルを予め作成してネットワークに接続した記憶装置、例えば画像管理手段に格納しておけば、必要に応じてアクセスして参照することにより連絡事項の内容を特定できる。
【0026】
2011は、第1の通知手段であり、図3で示す様に赤3002、黄色3003、青3004という複数色のLEDランプから構成された信号機3001と、液晶画面による通知情報の内容表示する表示装置3005から構成される。
ここでは赤、黄、青の3色としたが、本発明はこれに限られるものではなく、他の色を採用すること、2色、4色、5色等適宜採用することが可能である。また、これらランプの所定の点灯動作をすることだけでなく、スピーカーによる音声通知など適宜採用可能である。
【0027】
(作業現場におけるフロー)
図4は作業現場における作業員の動作に連動して動作する撮像手段等の機器の動作を示したフローチャートである。
検知ステップ4001において、作業員の手作業により作業指示書2004を予め設定したRFIDリーダー2002の読取位置にセットする。図5はその手作業に態様を示したイメージ図である。近距離無線通信による読取により、読み取られたRFIDタグ2003のID情報がネットワークを介して予め設定した送信先へ送信される。ここで送信先は、撮像手段2001、2005もしくは画像管理手段1004とするものである。
【0028】
画像記録開始ステップ4002において、上記2つの撮像手段が直接に上記ID情報の送信信号をトリガとして受信して起動し撮影開始とする構成とするが、受信した画像管理手段からの上記撮像手段による撮影開始の制御をする構成でもよい。
ここで、画像管理手段では、上記読取の検知時における本システム内のタイマーが示す時刻又は、上記ID情報の送信信号のヘッダーに記載された送信時刻を作業(撮影)開始時刻として、上記作業IDに関連付けられた作業IDとともに記録を行う。
図6は記録されたデータの構造を示す概念図であり、作業ID6001、作業開始時刻6002という構成である。
【0029】
第1のマークステップ4003において、作業員が監視のチェックポイントにマーキングをするために手首に装着したRFIDタグ2008をRFIDリーダー2010の近くにかざす。図7はその動作の態様を示したイメージ図である。
ここで読み取られた作業者IDとその読取時刻は、マーク情報として構成され、画像管理手段1004に記録される。
図8は記録されたデータの構造を示す概念図であり、マークの管理情報であるマークID8001、撮影時刻8002、作業者ID8003という構造である。ここで撮影時刻とは、上記読取時刻に対応する画像を特定する時刻となるので撮影時刻というデータ項目名で取り扱われている。
【0030】
第2のマークステップ4004では、作業員が監視のチェックポイントに連絡事項のマーキングをするために所望の連絡事項に係るカード型RFIDタグ2009をRFID置き場9001から手に取り、RFIDリーダーにかざして、読み取らせる。図9はその態様を示したイメージ図である。
ここで各RFIDタグを対応する連絡事項の内容毎に色、文字、形状を変えて、RFIDタグの選択間違いを防ぐようにすると、誤った連絡事項の通知を防ぐことができて、業務全体の効率化に有益である。
ここで読み取られた連絡事項IDとその読取時刻は、マーク情報として構成され、画像管理手段1004に記録される。
図10は記録されたデータの構造を示す概念図であり、マークの管理情報であるマークID10001、撮影時刻10002、連絡事項10003という構造である。ここで連絡事項の内容をデータ項目として格納する構造としたが、連絡事項IDを格納し、別途参照テーブルを作成し、システム内の記憶装置に格納し、必要に応じて参照テーブルにアクセスし、内容を呼び出す方式のデータ構造であってもよい。
【0031】
上記第1のマークステップおよび第2のマークステップは、チェックポイントの数に応じてなされるものであり、ここで示すような各1回づつに限られない
【0032】
フィードバックステップ4005では、チェックポイントについて監視所において監視業務が行われた結果の通知や、当該作業に割り当てられたチェックポイントの処理の一部に未処理が存在している場合の通知が行われる。
ここで通知とは以下のようなものであるが、作業や監視の性質に応じて適宜点灯の方式を変更可能である。監視の結果に不合格(NG)があった場合、第1の通知手段2011のランプ3002が赤く点灯する。また、監視の結果が合格(OK)であった場合、ランプ3004が青く点灯する。さらに、当該作業に設定されたチェックポイントの作業のうち未処理作業が存在している場合、ランプ3003が黄色に点灯する。
さらには、表示装置3005において、監視結果の詳細な内容、NGとなったチェックポイントの処理についての監視員からの指示、さらには処理済みチェックポイントの処理、未処理であるチェックポイントの処理をリスト表示等により閲覧することができる。
【0033】
ここで通知の方法は上記ランプに限られるものではなく、監査人の待機室に設けたスピーカー等をホストコンピュータが制御して所定の通知メッセージを発声する方式や、ブザーを鳴らす方式であってもよい。
また、フィードバックステップは作業開始の検知から次のステップの作業終了による非検知まで、通知の必要に応じて随時発生するものであり、フローチャート作成の便宜上第2のマークステップの後に記載しているものである。
【0034】
非検知への移行ステップ4006は、作業に係るチェックポイント処理をすべて済ませ、作業員が手作業により作業指示書2004を読取位置から取り外すことにより、RFIDタグ2003が非検知とするものである。図11はその動作の態様を示したイメージ図である。
【0035】
画像記録終了ステップ4007において、非検知へ移行がトリガとなって、作業終了時刻として作業IDともに画像管理手段において記録されるとともに、2つの撮像手段2001,2005の撮影終了制御がなされ、撮影開始から撮影終了までの画像ファイルが一つの作業IDに係るグループとして画像管理手段において記録・管理される。図12は記録されるデータ構造を示した概念図であり、作業ID12001、作業終了時刻12002という構造となる。
【0036】
監視依頼ステップ4008では、監視員からの通知がない時や、作業の成果物を急ぎ納品したい時などに作業現場1001や1002に備えた監視催促のコードを格納したRFIDタグをRFIDリーダー2010で読み取らすことで、監視の催促のコードを送信する。コードを受信した画像管理手段は、監視所に設けたLEDランプを制御して、赤色点滅といった予め設定した動作を行わせることにより、監視員に通知する。
【0037】
図13は、撮影したが画像から形成され、画像管理手段において管理される監視データのデータ構造を示した概念図である。1つのデータとして格納されている必要はなく、複数のデータが共通するデータ項目(例えば、作業ID、撮影時刻、作業者ID)を介して、関連付けられていてもよい。
監視データのデータ項目は、取得した画像を一意に特定し管理するためのキーとなる画像ID13001、撮影時刻13002、監視対象の作業を特定するための作業ID13003、作業者ID13004、撮影を行った撮像手段を特定するためのカメラID13005そして画像情報そのものである撮影画像13006という構成である。
ここで撮像手段は作業現場に固定されているため、カメラIDは作業現場を特定する場所IDとして利用することも可能である。
【0038】
図14は、上記監視データに関連付けられて生成され、画像管理手段に格納されたマーク情報である。作業者IDと撮影時刻から、関連する監視データを特定することができ、予め該当するマーク情報と監視データを関連付けして画像管理手段に格納することにより、後で説明する監視画面においてマルチビュー表示されたチェックポイントの画像を指定するだけで、高速にマーク情報を呼び出すことが出来るので、監視業務が非常に効率的になる効果がある。
【0039】
図15は、作業グループデータのデータ構造である。一つの作業指示書に係る監視データをグループ化する台帳としての役割を果たすものである。作業ID15001、撮影(作業)開始時刻15002、撮影(作業)終了時刻15003、作業者ID15004、マークID15005という構造である。ここで作業終了時刻のかわりに作業の所要時間としてもよい。作業や監視業務の性質に応じて、適宜採用可能である。作業者IDおよびマークIDは複数登録される場合があり、拡張性を持たせたデータ領域確保の方式を採用する
【0040】
図16は監視所1005の内部構成を示したイメージ図である。
モニター画面16002を備えた監視装置16001、監視結果や指示を入力するための入力手段16003、監視員16004、第2の通知手段としてのLEDランプ16005という構成である。LEDランプは赤色ランプ16006、黄色ランプ16007、ランプ青色16008の3色を備えており、通知の種類に応じたランプが点灯する構成となっている。
ここでランプの種類は3種、色は赤、黄、青を採用したが、2種、4種、5種等あるいはその他の色の採用等適宜変更可能である。
【0041】
図17は、監視業務のフローチャートである。
未処理通知ステップ17001において、図16で説明した黄色ランプ16007が点灯する。黄色ランプは監査が済んでいない未処理が存在するときに点灯するように予め設定されている。前述の作業現場における作業においてチェックポイントでのマーキングがなされると、送信されたマーク情報を受信することで、監査が必要な画像が取得されていることを画像管理手段は検知する。そして、チェックポイントに係る監視データが画像管理手段にアップロードされていることを黄色ランプの点灯により、監視員に通知する。
【0042】
作業リスト表示17002において、監視員は上記通知により監視装置のモニター画面16002を注視すると、作業リストに未処理を有する作業IDが表示される。
図18はモニター画面の一例を示したものである。作業リストは18001で示された領域である。作業リストは上段の未処理リストと下段のOK処理リストに分かれ、表示されるデータ項目は、作業ID18002、作業開始時刻18003、作業者18004である。ここで作業者18004の表示は、予め作成しておいた作業者名、作業者IDの参照テーブルをシステム内の画像管理手段等の記憶装置から呼び出して、表示すればよい。
【0043】
作業ID選択ステップ17003において、監査員が監査をしようとする作業に係る処理についての作業ID表示を選択し、入力手段16003を操作してアクションを加える。ここでは、未処理の内18005で示されるチェックポイントに係る作業IDを選択する
【0044】
マルチビュー表示ステップ17004において、上記選択したチェックポイントに係る画像が複数のビューで一画面表示される。図18におけるマルチビューは、作業指示書の画像18006と業務に係る対象の画像18007から構成される。作業に係る画像は図19に示されるようにビュー19001、ビュー19002、ビュー19003、ビュー19004の4つである。
【0045】
チェックポイント選択ステップ17005において、監査しようとするチェックポイントに係るビューに入力手段からクリック等の選択アクションを加える。このアクションにより、画面右端に拡大ビュー18009に当該チェックポイントに係る画像が表示される。ここでは19003のビューにアクションを加えるものとする。
18008は拡大ビューの画像の撮影時刻であり、18010には当該チェックポイントに係る作業IDが表示され、18011には撮影日時が表示され、18012には当該作業の所要時間が表示される。
【0046】
確認ステップ17007において、監視員は拡大ビュー18009の画像を観察し、判断をする。ここで現在表示されている画像以外の当該チェックポイントに係る画像を観察したい場合は、図19に示される「次」ボタン19008にクリック等のアクションを加えて別の画像に切り替えることが出来る。
【0047】
ここで監視の結果が不合格(NG)であれば、NGボタン19007にアクションを加える。NGの監視結果の場合、NG結果・指示通知ステップ17007において、監視手段から直接もしくは、画像管理手段を介して、作業現場の第1の通知手段に通知され、赤色ランプ3002の点灯等の所定の通知がなされる。ここで必要であれば、監視装置から指示情報を入力または選択をして、表示装置3005に指示の表示を行う構成としてもよい。
【0048】
合格(OK)であれば、次の「未処理はあるか」ステップ17008に進む。ここでは、監視装置が作業リストを検索し、未処理があれば第2の通知手段の黄色ランプ16007が点灯し、まだ未処理があることを監視員に通知する。
ここで「未処理はあるか」ステップを確認ステップの後ろに記載したが、黄色ランプは未処理が残っている限り、常に点灯し続けるように構成されている。
未処理が「有り」であれば、さらに次のチェックポイント選択17005を実行する。
【0049】
未処理が無くなると、作業記録ステップ17009に移行し、画像管理手段は監視済みの作業として監視データの記録の動作を実行する。
【0050】
フィードバックステップ17010において、監視の対象とするチェックポイントすべてに合格(OK)が記録されたこと示す予め設定したトリガ信号を送信し、作業現場の通知手段2011の青色ランプ3004を点灯させるように制御することにより、作業員に知らせる。
このようにフィードバックを迅速に行うことにより、作業現場から作業成果物等の出荷を即時行うことが出来て、業務全体の効率が高まる効果がある。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明のシステムは、監視が要求される作業において、特に監視員と作業員とが同じ時間・同じ場所でそれぞれの役割を果たすことが当然とされていた業務において利用可能性が高い。監視と作業を分離し、監視員と作業員のワークバランスを最適化し、トータルの人員数を適正化することが可能であり、業務全体の効率化と、直接作業に係らない監視員を作業現場から隔離することにより監視員に対する危険を減らす効果があり、作業現場の危険度が高い産業においても採用の機会がある。
【符号の説明】
【0052】
1001 作業現場A
1002 作業現場B
1003 ネットワーク
1004 画像管理手段
1005 監視所
【技術分野】
【0001】
本発明は、距離及び/又は時間を隔てて作業を監視するシステム、特にカメラによる画像を利用して地理的に及び/又は時間的に作業現場と異なった場所及び/又は時刻において作業を監視するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、作業の確実性と安全性を重視する現場においては、直接作業をする作業員と監視員とが現場において時間と場所を共有するものであった。そのため一つの作業に対して、作業員と監視員とを対で配置することとなり、非効率的であった。
【0003】
また、作業現場に直接作業に係らない人員(監視員)が存在することによる余分な危険もあった。例えば、薬局業務において汚染原因となる余分な人員がいることは、コンタミネーション防止観点から問題となるし、放射性のある薬物を扱うにおいては被爆の危険が増加することとなる。
そこで発明者たちの鋭意研究の末、撮像手段(CCDカメラ等)による画像を利用するシステムに改良を加え、現場作業と監視とを距離的に及び/又は時間的に分離して、直接作業と監視とを合わせた全体業務を効率的かつ安全にする監視システムを発明するにいたった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
薬剤を混合して注射薬を生成するための混注作業を監視する混注監査システムに関して、従来行われていなかった,混注作業の動作を,混注作業者から離れた場所で監査することのできる監査システムが提案されている。
ここでは、撮影済みの作業画像、現在の作業現場のビデオ画像、模範作業を映したマスタ画像の3つを一画面内に表示する複数映像を表示する技術は提案されているが、時系列で進行する作業シークエンスにおいて重要な部分に係る映像を抽出し、複数のチェックポイント画像を一画面内に表示する技術を記載されていない。
そのため監視対象とする作業のチェックポイントの映像を一覧し、要所となるチェックポイントのみに監査者の労力を集中できるような仕組みとはなっていない。
【特許文献1】 特許第4612646号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
(マルチビューによる監視画面)
現場における作業の作業シークエンスにおいて、監視項目となる部分をチェックポイントとしてマーキングを行い、マーキングにより作成したマーク情報を参照してチェックポイントの画像を抽出し、監視モニターに表示した一画面に抽出した複数画像を表示するマルチビューを実現することが一つの課題である。
【0006】
(作業員へのフィードバック)
また、作業員への監視結果の通知および監視結果に基づく指示を通知することにより、作業員に現在進行中の作業の状態や評価、あるいは適切な作業をするための指示をフィードバックして現場の作業を安全かつ効率的なものとする監視システムを提供することも課題となる。
【0007】
(監視員への逆フィードバック、申し送り)
さらには、作業者から監視所の監視員に処理をした作業の監査を依頼するといった監視員への通知を簡単にするための機構を備えた監視システムを提供することも課題となる。
加えて、チェックポイントのマーキングをするときに、コメント(申し送り)等の連絡事項をマーク情報を参照して呼び出し可能にすることができるような機構をそなえるシステムとすることも課題である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の発明は、監視システムにおいて、
作業現場における作業に係る対象を撮影する、ネットワークに接続した撮像手段と、
前記撮像手段によって取得された画像データ群を管理する、前記ネットワークに接続した画像管理手段と、
前記作業の作業ID、開始時刻、そして終了時刻を検知し、前記撮像手段を制御する信号を前記ネットワークに発信する検知手段と、
前記作業の作業シークエンス中において、監視の項目に係るシークエンス部分の画像データを識別するためのマーク情報を取得し、記録するマーキング手段と、
前記作業現場に配置され、前記作業に係る監視結果又は未処理の前記作業の存在の通知を行う第1の通知手段と、
前記監視を行う監視所に配置され、前記監視に係る通知を行う第2の通知手段と、
前記監視所に配置され、前記取得された画像データ群から前記マーク情報に係る画像データを複数抽出し、該複数画像データの画像を一のモニター画面にマルチビュー表示する監視手段とから構成され、前記作業と監視業務とを支援することを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のシステムにおいて、前記撮像手段は複数であって、少なくとも1つは作業指示書を撮影する撮像手段であり、前記マルチビュー表示には作業指示書の画像を表示するビュー表示が含まれることを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載のシステムにおいて、
前記検知手段は、前記作業指示書に装着したRFIDタグと、
前記作業現場に配置し、ネットワークに接続したRFIDリーダーとから構成され、
前記RFIDタグの検知を監視対象作業の開始として前記撮像手段による撮影をスタートさせ、前記RFIDタグの検知から非検知への移行を監視対象作業の終了として撮影をストップさせ、前記RFIDタグの有するID情報から作業IDを特定することを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1又は2のいずれかに記載のシステムにおいて、
前記検知手段は、
前記作業指示書に付加したバーコードと、
前記作業現場に配置し、ネットワークに接続したバーコードリーダーとから構成され、
前記バーコードの読取検知を監視対象作業の開始として前記撮像手段による撮影をスタートさせ、前記バーコードの検知から非検知への移行を監視対象作業の終了として撮影をストップさせ、前記バーコードの有するID情報から作業IDを特定することを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載のシステムにおいて、
前記マーキング手段は、
前記作業者に装着し、該作業者IDを保持するコード媒体と、
前記作業現場に配置し、前記ネットワークに接続したコード読取装置とから構成され、前記作業者が前記コード媒体を前記コード読取装置に読み取らせることにより、前記マーク情報として撮影時刻、作業者、又はこれらの両方を送信することを特徴とする。
【0013】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載のシステムにおいて、
前記マーキング手段は、
前記作業現場に配置した、予め設定した監視に関する連絡事項を特定する連絡事項IDを保持するコード媒体と、
前記作業現場に配置し、前記ネットワークに接続したコード読取装置とから構成され、
前記作業者が所望の前記連絡事項に係るコード媒体を選択し、前記コード読取装置に読み取らせることにより、所望の連絡事項IDを送信することを特徴とする。
【0014】
請求項7記載の発明は、請求項5又は6のいずれかに記載のシステムにおいて、
前記コード媒体はRFIDタグ又はバーコードであって、前記コード読取機はRFIDリーダー又はバーコードリーダーであることを特徴とする。
【0015】
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載のシステムにおいて、
前記画像データは、撮影時刻、作業開始時刻、作業終了時刻、作業ID、作業者ID、監視に関する連絡事項から選ばれる少なくとも1つのデータ項目と関連付けされていることを特徴とする。
【0016】
請求項9記載の発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載のシステムにおいて、
前記第1の通知手段は、異なる種類の音又は光によるものであって、音又は光の種類によって通知内容の種別を伝える通知装置であることを特徴とする。
【0017】
請求項10記載の発明は、請求項9記載のシステムにおいて、
前記第1の通知手段は、さらに前記通知に係る前記監視結果又は該監視結果に基づく指示をモニター表示する表示装置を備えていることを特徴とする。
【0018】
請求項11記載の発明は、請求項1乃至10のいずれかに記載のシステムにおいて、
前記第2の通知手段は、異なる種類の音又は光によるものであって、音又は光の種類によって通知内容の種別を伝える通知装置であることを特徴とする。
【0019】
請求項12記載の発明は、請求項1乃至11のいずれかに記載のシステムにおいて、
前記通知内容の種別には、前記RFIDタグ又はバーコードの読取が検知されたことによる監視対象作業の開始が含まれることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明のシステムは、監視が要求される作業において、従来監視員と作業員とが同じ時間・同じ場所でそれぞれの役割を果たすことが当然とされていた業務において、監視と作業を分離し、監視員と作業員のワークバランスを最適化し、トータルの人員数を適正化することが可能であり、業務全体の効率化と、直接作業に係らない監視員を作業現場から隔離することにより監視員に対する危険を減らす効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施例の概略構成図
【図2】作業現場の構成
【図3】第1の通知手段の構成
【図4】撮像手段等の機器の動作を示したフローチャート
【図5】作業指示書のセットの態様
【図6】記録されたデータの構造を示す概念図
【図7】マーキング動作の態様
【図8】記録されたデータの構造を示す概念図
【図9】RFIDタグをリーダーにかざす動作
【図10】記録されたデータの構造を示す概念図
【図11】読取位置から外す動作
【図12】記録されるデータ構造を示した概念図
【図13】監視データのデータ構造を示した概念図
【図14】マーク情報の構造
【図15】作業グループデータのデータ構造
【図16】監視所の内部構成を示したイメージ図
【図17】監視業務のフローチャート
【図18】モニター画面の一例(マルチビューを含む)
【図19】作業に関するマルチビュー
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の具体例につき図面を用いた実施例において説明する。
【実施例】
【0023】
図1は、本発明の実施例のシステムの概略構成図である。
作業現場A1001、作業現場B1002、ネットワーク1003、以下に説明する各種機能を制御するサーバとして構成される画像管理手段1004、監視所1005という構成である。
上記サーバの動作は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行し、各種デバイスを制御することにより実現される。また、これらのプログラムは、たとえばハードディスク、CD−ROM、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出され、システムのユーザが操作すること又はシステム内の他のノードからの信号を受信することによって実行される。
ここで作業現場が2か所、監視所が1か所としているが、作業の性質や監視の負担に応じて作業現場や監視所の数を変更することが可能である。
【0024】
(作業現場)
図2は、作業現場の構成を示したものである。作業現場A1001および作業現場B1002は、同様の構成を採用するものとするが、構成する機材、装置等の配置および数量は作業の性質に応じて適宜変更可能である。
2001は、作業指示書2004を撮影するための撮像手段であり、ここでは特に図示しない回線によってネットワーク1003に接続したCCDカメラを採用するものとするが、作業指示書の記載を画像取得できる装置であれば適宜採用可能である。
2002は、上記と同様にネットワーク1003に接続したコード読取装置であり、ここではRFIDリーダーである。作業指示書2004にはRFIDタグ2003が装着されており、上記RFIDリーダーが近距離無線通信により格納されたID情報を読み取り、ネットワークへ送信する構成である。このID情報は、装着した作業指示書に対応する作業IDと関連付けられており、予め設定したID情報と作業IDとの参照テーブルをネットワークに接続した記憶装置、例えば画像管理手段に格納しておけば、必要に応じてアクセスして参照することにより作業IDを特定できる。
尚、コードとしてバーコードを採用する構成も可能であり、コード読取装置としてバーコードリーダーを採用し、作業指示書にはバーコードを付加すればよい。
【0025】
2005は、作業に係る対象を撮影する撮像手段であり、特に図示しない回線によってネットワーク1003に接続したCCDカメラを採用するものとするが、作業の性質など応じて汚染に強いタイプのものなどを適宜採用することが可能である。
2006は作業エリアであり、ここでの作業員2007の作業動作、作業の成果物が撮影の対象となる。2008は、作業者の手首に装着したコード媒体であり、ここではカフスボタンに作成したRFIDタグを使用するものとするが、ネームプレートとして首からかけるなど適宜装着可能である。ここではID情報として作業者IDを格納している。特に図示しない回線によってネットワーク1003に接続したRFIDリーダー2010と近距離無線通信することにより、作業者IDが読み取られ、ネットワークへ送信される構成となっている。
2009は、予め設定した作業の監視に関する連絡事項と関連付けられた連絡事項IDを格納したカードのRFIDタグであり、RFIDリーダー2010と近距離無線通信することにより、連絡事項IDが読みだされネットワークへ送信される。ここでカードとしたが、ボタン、ロケットなど適宜形状を選択して採用可能である。
尚、連絡事項の内容と連絡事項IDを関連付けた参照テーブルを予め作成してネットワークに接続した記憶装置、例えば画像管理手段に格納しておけば、必要に応じてアクセスして参照することにより連絡事項の内容を特定できる。
【0026】
2011は、第1の通知手段であり、図3で示す様に赤3002、黄色3003、青3004という複数色のLEDランプから構成された信号機3001と、液晶画面による通知情報の内容表示する表示装置3005から構成される。
ここでは赤、黄、青の3色としたが、本発明はこれに限られるものではなく、他の色を採用すること、2色、4色、5色等適宜採用することが可能である。また、これらランプの所定の点灯動作をすることだけでなく、スピーカーによる音声通知など適宜採用可能である。
【0027】
(作業現場におけるフロー)
図4は作業現場における作業員の動作に連動して動作する撮像手段等の機器の動作を示したフローチャートである。
検知ステップ4001において、作業員の手作業により作業指示書2004を予め設定したRFIDリーダー2002の読取位置にセットする。図5はその手作業に態様を示したイメージ図である。近距離無線通信による読取により、読み取られたRFIDタグ2003のID情報がネットワークを介して予め設定した送信先へ送信される。ここで送信先は、撮像手段2001、2005もしくは画像管理手段1004とするものである。
【0028】
画像記録開始ステップ4002において、上記2つの撮像手段が直接に上記ID情報の送信信号をトリガとして受信して起動し撮影開始とする構成とするが、受信した画像管理手段からの上記撮像手段による撮影開始の制御をする構成でもよい。
ここで、画像管理手段では、上記読取の検知時における本システム内のタイマーが示す時刻又は、上記ID情報の送信信号のヘッダーに記載された送信時刻を作業(撮影)開始時刻として、上記作業IDに関連付けられた作業IDとともに記録を行う。
図6は記録されたデータの構造を示す概念図であり、作業ID6001、作業開始時刻6002という構成である。
【0029】
第1のマークステップ4003において、作業員が監視のチェックポイントにマーキングをするために手首に装着したRFIDタグ2008をRFIDリーダー2010の近くにかざす。図7はその動作の態様を示したイメージ図である。
ここで読み取られた作業者IDとその読取時刻は、マーク情報として構成され、画像管理手段1004に記録される。
図8は記録されたデータの構造を示す概念図であり、マークの管理情報であるマークID8001、撮影時刻8002、作業者ID8003という構造である。ここで撮影時刻とは、上記読取時刻に対応する画像を特定する時刻となるので撮影時刻というデータ項目名で取り扱われている。
【0030】
第2のマークステップ4004では、作業員が監視のチェックポイントに連絡事項のマーキングをするために所望の連絡事項に係るカード型RFIDタグ2009をRFID置き場9001から手に取り、RFIDリーダーにかざして、読み取らせる。図9はその態様を示したイメージ図である。
ここで各RFIDタグを対応する連絡事項の内容毎に色、文字、形状を変えて、RFIDタグの選択間違いを防ぐようにすると、誤った連絡事項の通知を防ぐことができて、業務全体の効率化に有益である。
ここで読み取られた連絡事項IDとその読取時刻は、マーク情報として構成され、画像管理手段1004に記録される。
図10は記録されたデータの構造を示す概念図であり、マークの管理情報であるマークID10001、撮影時刻10002、連絡事項10003という構造である。ここで連絡事項の内容をデータ項目として格納する構造としたが、連絡事項IDを格納し、別途参照テーブルを作成し、システム内の記憶装置に格納し、必要に応じて参照テーブルにアクセスし、内容を呼び出す方式のデータ構造であってもよい。
【0031】
上記第1のマークステップおよび第2のマークステップは、チェックポイントの数に応じてなされるものであり、ここで示すような各1回づつに限られない
【0032】
フィードバックステップ4005では、チェックポイントについて監視所において監視業務が行われた結果の通知や、当該作業に割り当てられたチェックポイントの処理の一部に未処理が存在している場合の通知が行われる。
ここで通知とは以下のようなものであるが、作業や監視の性質に応じて適宜点灯の方式を変更可能である。監視の結果に不合格(NG)があった場合、第1の通知手段2011のランプ3002が赤く点灯する。また、監視の結果が合格(OK)であった場合、ランプ3004が青く点灯する。さらに、当該作業に設定されたチェックポイントの作業のうち未処理作業が存在している場合、ランプ3003が黄色に点灯する。
さらには、表示装置3005において、監視結果の詳細な内容、NGとなったチェックポイントの処理についての監視員からの指示、さらには処理済みチェックポイントの処理、未処理であるチェックポイントの処理をリスト表示等により閲覧することができる。
【0033】
ここで通知の方法は上記ランプに限られるものではなく、監査人の待機室に設けたスピーカー等をホストコンピュータが制御して所定の通知メッセージを発声する方式や、ブザーを鳴らす方式であってもよい。
また、フィードバックステップは作業開始の検知から次のステップの作業終了による非検知まで、通知の必要に応じて随時発生するものであり、フローチャート作成の便宜上第2のマークステップの後に記載しているものである。
【0034】
非検知への移行ステップ4006は、作業に係るチェックポイント処理をすべて済ませ、作業員が手作業により作業指示書2004を読取位置から取り外すことにより、RFIDタグ2003が非検知とするものである。図11はその動作の態様を示したイメージ図である。
【0035】
画像記録終了ステップ4007において、非検知へ移行がトリガとなって、作業終了時刻として作業IDともに画像管理手段において記録されるとともに、2つの撮像手段2001,2005の撮影終了制御がなされ、撮影開始から撮影終了までの画像ファイルが一つの作業IDに係るグループとして画像管理手段において記録・管理される。図12は記録されるデータ構造を示した概念図であり、作業ID12001、作業終了時刻12002という構造となる。
【0036】
監視依頼ステップ4008では、監視員からの通知がない時や、作業の成果物を急ぎ納品したい時などに作業現場1001や1002に備えた監視催促のコードを格納したRFIDタグをRFIDリーダー2010で読み取らすことで、監視の催促のコードを送信する。コードを受信した画像管理手段は、監視所に設けたLEDランプを制御して、赤色点滅といった予め設定した動作を行わせることにより、監視員に通知する。
【0037】
図13は、撮影したが画像から形成され、画像管理手段において管理される監視データのデータ構造を示した概念図である。1つのデータとして格納されている必要はなく、複数のデータが共通するデータ項目(例えば、作業ID、撮影時刻、作業者ID)を介して、関連付けられていてもよい。
監視データのデータ項目は、取得した画像を一意に特定し管理するためのキーとなる画像ID13001、撮影時刻13002、監視対象の作業を特定するための作業ID13003、作業者ID13004、撮影を行った撮像手段を特定するためのカメラID13005そして画像情報そのものである撮影画像13006という構成である。
ここで撮像手段は作業現場に固定されているため、カメラIDは作業現場を特定する場所IDとして利用することも可能である。
【0038】
図14は、上記監視データに関連付けられて生成され、画像管理手段に格納されたマーク情報である。作業者IDと撮影時刻から、関連する監視データを特定することができ、予め該当するマーク情報と監視データを関連付けして画像管理手段に格納することにより、後で説明する監視画面においてマルチビュー表示されたチェックポイントの画像を指定するだけで、高速にマーク情報を呼び出すことが出来るので、監視業務が非常に効率的になる効果がある。
【0039】
図15は、作業グループデータのデータ構造である。一つの作業指示書に係る監視データをグループ化する台帳としての役割を果たすものである。作業ID15001、撮影(作業)開始時刻15002、撮影(作業)終了時刻15003、作業者ID15004、マークID15005という構造である。ここで作業終了時刻のかわりに作業の所要時間としてもよい。作業や監視業務の性質に応じて、適宜採用可能である。作業者IDおよびマークIDは複数登録される場合があり、拡張性を持たせたデータ領域確保の方式を採用する
【0040】
図16は監視所1005の内部構成を示したイメージ図である。
モニター画面16002を備えた監視装置16001、監視結果や指示を入力するための入力手段16003、監視員16004、第2の通知手段としてのLEDランプ16005という構成である。LEDランプは赤色ランプ16006、黄色ランプ16007、ランプ青色16008の3色を備えており、通知の種類に応じたランプが点灯する構成となっている。
ここでランプの種類は3種、色は赤、黄、青を採用したが、2種、4種、5種等あるいはその他の色の採用等適宜変更可能である。
【0041】
図17は、監視業務のフローチャートである。
未処理通知ステップ17001において、図16で説明した黄色ランプ16007が点灯する。黄色ランプは監査が済んでいない未処理が存在するときに点灯するように予め設定されている。前述の作業現場における作業においてチェックポイントでのマーキングがなされると、送信されたマーク情報を受信することで、監査が必要な画像が取得されていることを画像管理手段は検知する。そして、チェックポイントに係る監視データが画像管理手段にアップロードされていることを黄色ランプの点灯により、監視員に通知する。
【0042】
作業リスト表示17002において、監視員は上記通知により監視装置のモニター画面16002を注視すると、作業リストに未処理を有する作業IDが表示される。
図18はモニター画面の一例を示したものである。作業リストは18001で示された領域である。作業リストは上段の未処理リストと下段のOK処理リストに分かれ、表示されるデータ項目は、作業ID18002、作業開始時刻18003、作業者18004である。ここで作業者18004の表示は、予め作成しておいた作業者名、作業者IDの参照テーブルをシステム内の画像管理手段等の記憶装置から呼び出して、表示すればよい。
【0043】
作業ID選択ステップ17003において、監査員が監査をしようとする作業に係る処理についての作業ID表示を選択し、入力手段16003を操作してアクションを加える。ここでは、未処理の内18005で示されるチェックポイントに係る作業IDを選択する
【0044】
マルチビュー表示ステップ17004において、上記選択したチェックポイントに係る画像が複数のビューで一画面表示される。図18におけるマルチビューは、作業指示書の画像18006と業務に係る対象の画像18007から構成される。作業に係る画像は図19に示されるようにビュー19001、ビュー19002、ビュー19003、ビュー19004の4つである。
【0045】
チェックポイント選択ステップ17005において、監査しようとするチェックポイントに係るビューに入力手段からクリック等の選択アクションを加える。このアクションにより、画面右端に拡大ビュー18009に当該チェックポイントに係る画像が表示される。ここでは19003のビューにアクションを加えるものとする。
18008は拡大ビューの画像の撮影時刻であり、18010には当該チェックポイントに係る作業IDが表示され、18011には撮影日時が表示され、18012には当該作業の所要時間が表示される。
【0046】
確認ステップ17007において、監視員は拡大ビュー18009の画像を観察し、判断をする。ここで現在表示されている画像以外の当該チェックポイントに係る画像を観察したい場合は、図19に示される「次」ボタン19008にクリック等のアクションを加えて別の画像に切り替えることが出来る。
【0047】
ここで監視の結果が不合格(NG)であれば、NGボタン19007にアクションを加える。NGの監視結果の場合、NG結果・指示通知ステップ17007において、監視手段から直接もしくは、画像管理手段を介して、作業現場の第1の通知手段に通知され、赤色ランプ3002の点灯等の所定の通知がなされる。ここで必要であれば、監視装置から指示情報を入力または選択をして、表示装置3005に指示の表示を行う構成としてもよい。
【0048】
合格(OK)であれば、次の「未処理はあるか」ステップ17008に進む。ここでは、監視装置が作業リストを検索し、未処理があれば第2の通知手段の黄色ランプ16007が点灯し、まだ未処理があることを監視員に通知する。
ここで「未処理はあるか」ステップを確認ステップの後ろに記載したが、黄色ランプは未処理が残っている限り、常に点灯し続けるように構成されている。
未処理が「有り」であれば、さらに次のチェックポイント選択17005を実行する。
【0049】
未処理が無くなると、作業記録ステップ17009に移行し、画像管理手段は監視済みの作業として監視データの記録の動作を実行する。
【0050】
フィードバックステップ17010において、監視の対象とするチェックポイントすべてに合格(OK)が記録されたこと示す予め設定したトリガ信号を送信し、作業現場の通知手段2011の青色ランプ3004を点灯させるように制御することにより、作業員に知らせる。
このようにフィードバックを迅速に行うことにより、作業現場から作業成果物等の出荷を即時行うことが出来て、業務全体の効率が高まる効果がある。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明のシステムは、監視が要求される作業において、特に監視員と作業員とが同じ時間・同じ場所でそれぞれの役割を果たすことが当然とされていた業務において利用可能性が高い。監視と作業を分離し、監視員と作業員のワークバランスを最適化し、トータルの人員数を適正化することが可能であり、業務全体の効率化と、直接作業に係らない監視員を作業現場から隔離することにより監視員に対する危険を減らす効果があり、作業現場の危険度が高い産業においても採用の機会がある。
【符号の説明】
【0052】
1001 作業現場A
1002 作業現場B
1003 ネットワーク
1004 画像管理手段
1005 監視所
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業現場における作業に係る対象を撮影する、ネットワークに接続した撮像手段と、
前記撮像手段によって取得された画像データ群を管理する、前記ネットワークに接続した画像管理手段と、
前記作業の作業ID、開始時刻、そして終了時刻を検知し、前記撮像手段を制御する信号を前記ネットワークに発信する検知手段と、
前記作業の作業シークエンス中において、監視の項目に係るシークエンス部分の画像データを識別するためのマーク情報を取得し、記録するマーキング手段と、
前記作業現場に配置され、前記作業に係る監視結果又は未処理の前記作業の存在の第1通知を行う第1の通知手段と、
前記監視を行う監視所に配置され、前記監視に係る第2通知を行う第2の通知手段と、
前記監視所に配置され、前記取得された画像データ群から前記マーク情報に係る画像データを複数抽出し、該複数画像データの画像を一のモニター画面にマルチビュー表示する監視手段とから構成され、前記作業と監視業務とを支援することを特徴とする監視システム。
【請求項2】
前記撮像手段は複数であって、少なくとも1つは作業指示書を撮影する撮像手段であり、前記マルチビュー表示には作業指示書の画像を表示するビュー表示が含まれることを特徴とする請求項1に記載の監視システム。
【請求項3】
前記検知手段は、前記作業指示書に装着したRFIDタグと、
前記作業現場に配置し、ネットワークに接続したRFIDリーダーとから構成され、
前記RFIDタグの検知を監視対象作業の開始として前記撮像手段による撮影をスタートさせ、前記RFIDタグの検知から非検知への移行を監視対象作業の終了として撮影をストップさせ、前記RFIDタグの有するID情報から作業IDを特定することを特徴とする請求項1又は2に記載の監視システム。
【請求項4】
前記検知手段は、
前記作業指示書に付加したバーコードと、
前記作業現場に配置し、ネットワークに接続したバーコードリーダーとから構成され、
前記バーコードの読取検知を監視対象作業の開始として前記撮像手段による撮影をスタートさせ、前記バーコードの検知から非検知への移行を監視対象作業の終了として撮影をストップさせ、前記バーコードの有するID情報から作業IDを特定することを特徴とする請求項1又は2に記載の監視システム。
【請求項5】
前記マーキング手段は、
前記作業者に装着し、該作業者IDを保持するコード媒体と、
前記作業現場に配置し、前記ネットワークに接続したコード読取装置とから構成され、前記作業者が前記コード媒体を前記コード読取装置に読み取らせることにより、前記マーク情報として撮影時刻、作業者、又はこれらの両方を送信することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の監視システム。
【請求項6】
前記マーキング手段は、
前記作業現場に配置した、予め設定した監視に関する連絡事項を特定する連絡事項IDを保持するコード媒体と、
前記作業現場に配置し、前記ネットワークに接続したコード読取装置とから構成され、
前記作業者が所望の前記連絡事項に係るコード媒体を選択し、前記コード読取装置に読み取らせることにより、所望の連絡事項IDを送信することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の監視システム。
【請求項7】
前記コード媒体はRFIDタグ又はバーコードであって、前記コード読取機はRFIDリーダー又はバーコードリーダーであることを特徴とする特許請求項5又は6に記載の監視システム。
【請求項8】
前記画像データは、撮影時刻、作業開始時刻、作業終了時刻、作業ID、作業者ID、監視に関する連絡事項から選ばれる少なくとも1つのデータ項目と関連付けされていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の監視システム。
【請求項9】
前記第1の通知手段は、異なる種類の音又は光によるものであって、音又は光の種類によって前記第1通知の種別を伝える通知装置であることを特徴とする請求項1乃至8に記載の監視システム。
【請求項10】
前記第1の通知手段は、さらに前記第1通知に係る前記監視結果又は該監視結果に基づく指示をモニター表示する表示装置を備えていることを特徴とする請求項9に記載の監視システム。
【請求項11】
前記第2の通知手段は、異なる種類の音又は光によるものであって、音又は光の種類によって第2通知の種別を伝える通知装置であることを特徴とする請求項1乃至10に記載の監視システム。
【請求項12】
前記第2通知の種別には、前記RFIDタグ又はバーコードの読取が検知されたことによる監視対象作業の開始が含まれることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の監視システム。
【請求項1】
作業現場における作業に係る対象を撮影する、ネットワークに接続した撮像手段と、
前記撮像手段によって取得された画像データ群を管理する、前記ネットワークに接続した画像管理手段と、
前記作業の作業ID、開始時刻、そして終了時刻を検知し、前記撮像手段を制御する信号を前記ネットワークに発信する検知手段と、
前記作業の作業シークエンス中において、監視の項目に係るシークエンス部分の画像データを識別するためのマーク情報を取得し、記録するマーキング手段と、
前記作業現場に配置され、前記作業に係る監視結果又は未処理の前記作業の存在の第1通知を行う第1の通知手段と、
前記監視を行う監視所に配置され、前記監視に係る第2通知を行う第2の通知手段と、
前記監視所に配置され、前記取得された画像データ群から前記マーク情報に係る画像データを複数抽出し、該複数画像データの画像を一のモニター画面にマルチビュー表示する監視手段とから構成され、前記作業と監視業務とを支援することを特徴とする監視システム。
【請求項2】
前記撮像手段は複数であって、少なくとも1つは作業指示書を撮影する撮像手段であり、前記マルチビュー表示には作業指示書の画像を表示するビュー表示が含まれることを特徴とする請求項1に記載の監視システム。
【請求項3】
前記検知手段は、前記作業指示書に装着したRFIDタグと、
前記作業現場に配置し、ネットワークに接続したRFIDリーダーとから構成され、
前記RFIDタグの検知を監視対象作業の開始として前記撮像手段による撮影をスタートさせ、前記RFIDタグの検知から非検知への移行を監視対象作業の終了として撮影をストップさせ、前記RFIDタグの有するID情報から作業IDを特定することを特徴とする請求項1又は2に記載の監視システム。
【請求項4】
前記検知手段は、
前記作業指示書に付加したバーコードと、
前記作業現場に配置し、ネットワークに接続したバーコードリーダーとから構成され、
前記バーコードの読取検知を監視対象作業の開始として前記撮像手段による撮影をスタートさせ、前記バーコードの検知から非検知への移行を監視対象作業の終了として撮影をストップさせ、前記バーコードの有するID情報から作業IDを特定することを特徴とする請求項1又は2に記載の監視システム。
【請求項5】
前記マーキング手段は、
前記作業者に装着し、該作業者IDを保持するコード媒体と、
前記作業現場に配置し、前記ネットワークに接続したコード読取装置とから構成され、前記作業者が前記コード媒体を前記コード読取装置に読み取らせることにより、前記マーク情報として撮影時刻、作業者、又はこれらの両方を送信することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の監視システム。
【請求項6】
前記マーキング手段は、
前記作業現場に配置した、予め設定した監視に関する連絡事項を特定する連絡事項IDを保持するコード媒体と、
前記作業現場に配置し、前記ネットワークに接続したコード読取装置とから構成され、
前記作業者が所望の前記連絡事項に係るコード媒体を選択し、前記コード読取装置に読み取らせることにより、所望の連絡事項IDを送信することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の監視システム。
【請求項7】
前記コード媒体はRFIDタグ又はバーコードであって、前記コード読取機はRFIDリーダー又はバーコードリーダーであることを特徴とする特許請求項5又は6に記載の監視システム。
【請求項8】
前記画像データは、撮影時刻、作業開始時刻、作業終了時刻、作業ID、作業者ID、監視に関する連絡事項から選ばれる少なくとも1つのデータ項目と関連付けされていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の監視システム。
【請求項9】
前記第1の通知手段は、異なる種類の音又は光によるものであって、音又は光の種類によって前記第1通知の種別を伝える通知装置であることを特徴とする請求項1乃至8に記載の監視システム。
【請求項10】
前記第1の通知手段は、さらに前記第1通知に係る前記監視結果又は該監視結果に基づく指示をモニター表示する表示装置を備えていることを特徴とする請求項9に記載の監視システム。
【請求項11】
前記第2の通知手段は、異なる種類の音又は光によるものであって、音又は光の種類によって第2通知の種別を伝える通知装置であることを特徴とする請求項1乃至10に記載の監視システム。
【請求項12】
前記第2通知の種別には、前記RFIDタグ又はバーコードの読取が検知されたことによる監視対象作業の開始が含まれることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の監視システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
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【図6】
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【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2013−9282(P2013−9282A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−151255(P2011−151255)
【出願日】平成23年6月22日(2011.6.22)
【出願人】(399005482)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月22日(2011.6.22)
【出願人】(399005482)
【Fターム(参考)】
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