説明

遠隔制御装置

【課題】ユーザに意識させずに動作モードを切り替えることで消費電力を抑制する遠隔制御装置を提供する。
【解決手段】ジェスチャーパターンを読み取る第1の入力手段と、アプリケーションの起動を入力する第2の入力手段と、前記ジェスチャーパターンの情報の送信及びコマンドを送受信する送受信手段と、前記第2の入力手段により特定のアプリケーションの起動が入力された場合、前記第1の入力手段を起動し、前記第1の入力手段でタッチオンされた後に前記特定のアプリケーション起動時における動作モードの指定を要求するコマンドを送信し、前記動作モードを指定するコマンドの受信に基づいて前記動作モードを設定する制御手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、入力に応じて画面表示を操作する遠隔操作技術に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、近年では、テレビジョン放送のデジタル化が推進されてきている。例えば、日本国内においては、BS(broadcasting satellite)デジタル放送及び110度CS(communication satellite)デジタル放送等の衛星デジタル放送だけでなく、地上デジタル放送も開始されている。このような背景から、デジタルテレビジョン放送受信装置の高機能化、多機能化が進んできる。
【0003】
例えば、放送受信装置は、ネットワークを介して外部機器と接続されている。ユーザは、放送受信装置にリモートコントローラを用いて操作を入力することで外部機器に対して連動操作できる。さらに、ユーザは、放送受信装置でインターネットを利用することもできる。この場合、ユーザは、リモートコントローラを用いて放送受信装置にポインタの移動及び文字入力する。
【0004】
またユーザは、放送受信装置に表示されたEPG(Electric Program Guide)画面を参照して、リモートコントローラを用いて録画予約または視聴番組を選択できる。放送受信装置の高機能化、多機能化に伴い、リモートコントローラも多機能化が求められている。
【0005】
特許文献1には、トラックパッド部で指の移動によって取得した位置情報に基づいて、操作パネル上のフォーカスの移動を入力するリモートコントローラについて開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−348371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の構成では、画面上でトラックパッド部による操作が有効か無効かに関係なく、ユーザが無意識にトラックパッド部を指で触る場合であってもリモートコントローラはTV装置にデータを送信する。したがって、リモートコントローラにおける消費電力が増大する。
【0008】
さらに、リモートコントローラに静電式のタッチパッドを搭載した場合、リモートコントローラは、タッチパッドの起動及びタッチパッドによる入力の検出に比べて、データの送受信に非常に多くの電力を消費する。タッチパッドは通常リモートコントローラの前面側に設けられているので、ユーザが無意識状態でタッチパッドを操作する場合がある。したがって、リモートコントローラにおける消費電力の抑制は困難である。
【0009】
そこで、この発明は、ユーザに意識させずに動作モードを切り替えることで消費電力を抑制する遠隔制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る遠隔制御装置は、ジェスチャーパターンを読み取る第1の入力手段と、アプリケーションの起動を入力する第2の入力手段と、前記ジェスチャーパターンの情報の送信及びコマンドを送受信する送受信手段と、前記第2の入力手段により特定のアプリケーションの起動が入力された場合、前記第1の入力手段を起動し、前記第1の入力手段でタッチオンされた後に前記特定のアプリケーション起動時における動作モードの指定を要求するコマンドを送信し、前記動作モードを指定するコマンドの受信に基づいて前記動作モードを設定する制御手段とを有する。
【発明の効果】
【0011】
上記した発明によれば、ユーザに意識させずに動作モードを切り替えることで消費電力を抑制する遠隔制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態に係るデジタルテレビジョン放送受信装置の概略構成を示すブロック図。
【図2】実施形態に係るリモートコントローラの外観図。
【図3】実施形態に係るリモートコントローラの概略構成を示すブロック図。
【図4】実施形態に係るリモートコントローラのタッチパッド上での操作例を示す図。
【図5】実施形態に係るリモートコントローラにおける各モードの信号波形を示す図。
【図6】実施形態に係るリモートコントローラにおけるモード設定を説明するフローチャート。
【図7】実施形態に係るリンク機能の選択画面を示す図。
【図8】実施形態に係るリンク機能を起動してマルチサムネイル表示した状態の画面図。
【図9】実施形態に係る手書き文字入力画面を示す図。
【図10】実施形態に係るインターネット機能の選択画面を示す図。
【図11】実施形態に係るインターネット機能を起動してブラウザ表示した状態の画面図。
【図12】実施形態に係る過去番組表を示す画面図。
【図13】実施形態に係るデータ放送画面を示す図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照し、本実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るデジタルテレビジョン放送受信装置1の概略構成を示すブロック図である。すなわち、BS/CSデジタル放送受信用のアンテナで受信した衛星デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子11を介して衛星デジタル放送チューナ12に供給される。衛星デジタル放送チューナ12は、所望のチャンネルの放送信号を選局する。
【0014】
そして、衛星デジタル放送チューナ12で選局された放送信号は、PSK(phase shift keying)復調モジュール13に供給されて、デジタルの映像信号及び音声信号に復調された後、信号処理モジュール14に出力される。
【0015】
また、地上波放送受信用のアンテナ15で受信した地上デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子16を介して視聴用地上デジタル放送チューナ17に供給される。視聴用地上デジタル放送チューナ17は、ユーザが所望するチャンネルの放送信号を切り替えて選局する。視聴用地上デジタル放送チューナ17で選局された放送信号は、OFDM(orthogonal frequency division multiplexing)復調モジュール18に供給されて、デジタルの映像信号及び音声信号に復調された後、上記信号処理モジュール14に出力される。
【0016】
第1の録画用地上デジタル放送チューナ19で選局された放送信号は、OFDM復調モジュール20に供給されて、デジタルの映像信号及び音声信号に復調された後、上記信号処理モジュール14に出力される。
【0017】
第2の録画用地上デジタル放送チューナ21とOFDM復調モジュール22の組、第3の録画用地上デジタル放送チューナ23とOFDM復調モジュール24の組、第4の録画用地上デジタル放送チューナ25とOFDM復調モジュール26の組、第5の録画用地上デジタル放送チューナ27とOFDM復調モジュール28の組、第6の録画用地上デジタル放送チューナ29とOFDM復調モジュール30の組、第7の録画用地上デジタル放送チューナ31とOFDM復調モジュール32の組、第8の録画用地上デジタ放送チューナ33とOFDM復調モジュール34の組についても同様である。
【0018】
本実施形態では、デジタルテレビジョン放送受信装置1が、録画用地上デジタル放送チューナを8つ備えるケースについて説明するが、録画用地上デジタル放送チューナを7つ以下または9以上備える構成としてもよい。
【0019】
上記信号処理モジュール14は、PSK復調モジュール13、OFDM復調モジュール18、20、22、24、26、28、30、32、34からそれぞれ供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対して、選択的に所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理モジュール36及び音声処理モジュール39に出力している。
【0020】
このうち、グラフィック処理モジュール36は、信号処理モジュール14から供給されるデジタルの映像信号に、OSD(on screen display)信号生成モジュール37で生成されるOSD信号を重畳して出力する機能を有する。このグラフィック処理モジュール36は、信号処理モジュール14の出力映像信号と、OSD信号生成モジュール37の出力OSD信号とを選択的に出力すること、また、両出力をそれぞれ画面の半分を構成するように組み合わせて出力することができる。
【0021】
グラフィック処理モジュール36から出力されたデジタルの映像信号は、映像処理モジュール38に供給される。映像処理モジュール38により処理された映像信号は、映像表示器61に供給され、また出力端子41にも供給される。映像表示器61は、映像信号に基づく映像を表示し、出力端子41に対して外部機器が接続されると、出力端子41に供給された映像信号は、外部機器へ入力される。
【0022】
また、上記音声処理モジュール39は、入力されたデジタルの音声信号を、前記スピーカ62で再生可能なフォーマットのアナログ音声信号に変換した後、スピーカ62に出力して音声再生させるとともに、出力端子40を介して外部に導出させる。
【0023】
ここで、このデジタルテレビジョン受像機1は、上記した各種の受信動作を含むその全ての動作を制御モジュール42によって統括的に制御されている。この制御モジュール42は、CPU(central processing unit)等を内蔵しており、前記操作モジュール63からの操作情報、または、リモートコントローラ10から送出され受光モジュール65を介して受信した操作情報を受けて、その操作内容が反映されるように各モジュールをそれぞれ制御している。
【0024】
制御モジュール42は、主として、そのCPUが実行する制御プログラムを格納したROM(read only memory)43と、該CPUに作業エリアを提供するRAM(random access memory)44と、各種の設定情報及び制御情報等が格納される不揮発性メモリ45とを利用している。
【0025】
信号処理モジュール14には、内蔵HDD(hard disk drive)46が接続されている。内蔵HDD46は、第1の録画用地上デジタル放送チューナ19から第8の録画用地上デジタル放送チューナ33それぞれで選局した放送信号の番組の映像信号及び音声信号を同時に記憶する。この動作をマルチチャンネル同時録画と称す。制御モジュール42は、予め設定されたチャンネル、曜日、時刻に基づいて、マルチチャンネル同時録画を実行する。本実施形態では、デジタルテレビジョン放送受信装置1が、内蔵HDDを1つ備えるケースについて説明するが、内蔵HDDを2つ以上備える構成としてもよい。
【0026】
本実施形態では、視聴用地上デジタル放送チューナ17は、ユーザがリモートコントローラ10を用いて視聴したいチャンネルを選択した場合、対応するチャンネルに切り替えて放送信号を選局する。映像表示器61は、その放送信号に基づいて番組の映像を表示する。
【0027】
第1の録画用地上デジタル放送チューナ19から第8の録画用地上デジタル放送チューナ33それぞれは、ユーザがリモートコントローラ10を用いて指定したチャンネルに対応するチャンネルの放送信号を常に選局するように設定されている。第1の録画用地上デジタル放送チューナ19から第8の録画用地上デジタル放送チューナ33それぞれは、録画用のチューナとして用いられる。
【0028】
また、制御モジュール42は、HDMI(high definition multimedia interface) I/F48を介してHDMI端子66に接続されている。これにより、制御モジュール42は、HDMI端子66に接続された外部機器と情報伝送することができる。
【0029】
また、制御モジュール42は、通信I/F49を介してLAN(local area network)端子67に接続されている。これにより、制御モジュール42は、LAN端子67に接続されたネットワークから通信I/F49を介して情報伝送することができる。
【0030】
また、制御モジュール42は、USB(universal serial bus) I/F50を介してUSB端子68に接続されている。これにより、制御モジュール42は、USB端子68に接続された外部機器と情報伝送することができる。
【0031】
図2はリモートコントローラ10の外観を示す図である。リモートコントローラ10は、主として、タッチパッド10a、決定キー10b、チャンネルキー10c、リンクキー10d、ブロードバンドキー10e、タイムシフトキー10f、番組表キー10g、データキー10hが設けられている。
【0032】
タッチパッド10aは、後述するジェスチャーパターンの入力に用いられる。ユーザは、タッチパッド10aを指でなぞることでジェスチャーパターンを入力する。タッチパッド10aは、通常の使用状態における上下左右側の4箇所がそれぞれ方向キーとなっている。方向移動キーは、タッチパッド10aの領域内に設けられている。決定キー10bは、決定選択に用いられる。チャンネルキー10cは、例えば視聴用地上デジタル放送チューナ17で選局する放送信号のチャンネルの選択に用いられる。リンクキー10dは、内蔵HDD46またはデジタルテレビジョン放送受信装置1と接続された外部機器からのデータの読み出し等の連動操作の選択に用いられる。ブロードバンドキー10eは、インターネットへのアクセス選択に用いられる。タイムシフトキー10fは、内蔵HDD46またはデジタルテレビジョン放送受信装置1と接続されたHDDなどの記憶装置に記憶されている録画番組に対応する過去番組表の表示選択に用いられる。番組表キー10gは、現在または未来の番組表であるEPG(electric program guide)画面の表示選択に用いられる。データキー10hは、データ放送または衛星デジタルラジオ放送の選択に用いられる。
【0033】
ユーザは、所定のキーを押下することでリモートコントローラ10をデジタルテレビジョン放送受信装置1に対して初期登録することができる。ユーザは、所定のキーを押下することでリモートコントローラ10の呼び出し機能を設定できる。呼び出し機能は、ユーザがリモートコントローラ10を見つけられない場合、デジタルテレビジョン放送受信装置1の操作モジュール63の所定のキーを押下すると、リモートコントローラ10でブザーを鳴らす機能である。また、ユーザは、所定のキーを押下することでタッチパッド10aにおける指でなぞる動作の速度を設定できる。さらに、ユーザは、所定のキーを押下することでタッチパッド10aの動作オン/オフを設定できる。
【0034】
図3はリモートコントローラ10の概略構成を示すブロック図である。リモートコントローラ10は、タッチパッド10a、制御モジュール101、メモリ102、カウンタ103、送受信モジュール104を有する。
【0035】
タッチパッド10aは、ユーザがタッチパッド10aを指でなぞってジェスチャーパターンを指令した場合、そのジェスチャーパターンを読み取る。制御モジュール101は、ユーザがタッチパッド10aをなぞったジェスチャーパターンの軌跡情報をタッチパッドデータとして取得する。制御モジュール101は、後述するように、リモートコントローラ10における動作モード設定を制御する。
【0036】
メモリ102は、決定キー10bなどの各種キーに対応するコマンドを記憶している。制御モジュール101は、各種キーの押下に基づいてメモリ102から対応するコマンドを取得する。カウンタ103は、時間をカウントする。送受信モジュール104は、タッチパッド10aでジェスチャーパターンが入力された場合、タッチパッドデータの信号を例えば赤外線を用いてデジタルテレビジョン放送受信装置1に送信する。また、送信モジュール104は、各種キーが押下された場合、対応するコマンドの信号をデジタルテレビジョン放送受信装置1に送信する。さらに、送受信モジュール104は、デジタルテレビジョン放送受信装置1から送信される信号を受信する。
【0037】
図4は、タッチパッド10aにおけるジェスチャーパターンの一例を示す図である。はじめに、カーソルの移動のジェスチャーパターンについて説明する。ユーザは、例えば映像表示器61の画面上でカーソルを上方向に移動させたい場合、タッチパッド10aを決定キー10bの位置から上方向になぞる。リモートコントローラ10は、タッチパッドデータをデジタルテレビジョン放送受信装置1に出力する。デジタルテレビジョン放送受信装置1の制御モジュール42は、カーソルを上方に移動して映像表示器61に表示制御する。下、左、右、右上、右下、左上、左下方向へのカーソルの移動についても同様である。
【0038】
次に、上下ページ切換のジェスチャーパターンについて説明する。ユーザは、例えば映像表示器61に表示されたページを1つ上のページに切り換えたい場合、タッチパッド10aの決定キー10bを通らず、左下の位置から左上の位置に向かう方向または右下の位置から右上の位置に向かう方向になぞる。リモートコントローラ10は、タッチパッドデータをデジタルテレビジョン放送受信装置1に出力する。デジタルテレビジョン放送受信装置1の制御モジュール42は、ページを上方向に切り換えて映像表示器61に表示制御する。ユーザは、ページを1つ下のページに切換えたい場合、タッチパッド10aの決定キー10bを通らず、左上の位置から左下の位置に向かう方向または右上の位置から右下の位置に向かう方向になぞる。
【0039】
次に、左右ページ切換のジェスチャーパターンについて説明する。ユーザは、例えば映像表示器61に表示されたページを1つ左のページに切り換えたい場合、タッチパッド10aの決定キー10bを通らず、右上の位置から左上の位置に向かう方向または右下の位置から左下の位置に向かう方向になぞる。ユーザは、ページを1つ右のページに切換えたい場合、タッチパッド10aの決定キー10bを通らず、左上の位置から右上の位置に向かう方向または左下の位置から右下の位置に向かう方向になぞる。
【0040】
次に、ワンタッチリプレイ/スキップのジェスチャーパターンについて説明する。ユーザは、例えば映像表示器61で表示された再生した録画番組をリプレイしたい場合、タッチパッド10aの左側の破線部分の表面を押さずに2回続けて軽くたたく(ダブルタップ)。ユーザは、例えば映像表示器61で表示された再生した録画番組をスキップしたい場合、タッチパッド10aの右側の破線部分の表面を押さずに2回続けて軽くたたく。
【0041】
次に、リモートコントローラ10における動作モードの設定について説明する。図5は、各モードの信号波形を示す図である。制御モジュール101は、タッチパッド10aの動作モードをモード0、モード1、モード2のうちいずれかに切り換える。モード0は、停止モードである。タッチパッド10aは動作を停止しているため、ユーザがモード0と設定されたタッチパッド10aでジェスチャーパターンを入力しても、タッチパッドデータを読み取らない。したがって、リモートコントローラ10は、タッチパッドデータをデジタルテレビジョン放送受信装置1へ送信しない。
【0042】
モード1は、フルモードである。図5に示すように、ユーザがモード1と設定されたタッチパッド10aでジェスチャーパターンを入力すると、タッチパッド10aはタッチパッドデータを読み取る。リモートコントローラ10は、タッチオンからタッチオフまでの間のタッチパッドデータを連続してデジタルテレビジョン放送受信装置1へ送信する。
【0043】
モード2は、エッジモードである。図5に示すように、ユーザがモード2と設定されたタッチパッド10aでジェスチャーパターンを入力すると、タッチパッド10aはタッチパッドデータを読み取る。リモートコントローラ10は、リモートコントローラ10に動作モードとしてモード2が設定された後、最初のタッチオンから一定の連続時間だけタッチパッドデータを連続してデジタルテレビジョン放送受信装置1へ送信する。この連続時間を起動時連続時間と称す。制御モジュール101は、リモートコントローラ10に動作モードが設定された後、起動時連続時間経過後タッチオフまでの間、送受信モジュール104を介したタッチパッドデータの送信動作をスリープ状態とする。
【0044】
制御モジュール101は、モード1またはモード2の状態でタッチオフから一定時間内にタッチオンされないとスリープ状態となる。制御モジュール101は、モード1またはモード2をタッチパッド10aに設定した後、スリープ状態以外はアクティブ状態である。制御モジュール101は、モード1またはモード2をタッチパッド10aに設定した後、カウンタ103で予め設定された動作モードの継続時間としてアクティブ状態(マイコンアクティブ状態)の時間をカウントする。この継続時間を起動時継続時間と称す。制御モジュール101は、送受信モジュール104を介したタッチパッドデータの送信動作をアクティブ状態の間は継続する。
【0045】
次に、リモートコントローラ10におけるモード設定について説明する。図5は、モード設定を示すフローチャートである。リモートコントローラ10は、通常はモード0に設定されている。
【0046】
はじめに、制御モジュール101は、特定キーが押下されたか否かを判断する(ステップS101)。特定キーとは、例えば、リンクキー10d、ブロードバンドキー10e、タイムシフトキー10f、番組表キー10g、データキー10hである。特定キーは、上記説明したタッチパッド10aにおける入力を必要とするアプリケーションの起動をデジタルテレビジョン放送受信装置1に要求するキーであればこれに限られない。また、特定キーの押下以外であっても、ユーザが映像表示器61に表示されたメニュー画面上でアプリケーションの起動を選択した場合も同様である。
【0047】
制御モジュール101が特定キーは押下されていない判断した場合、つまり、例えばチャンネルキー10cが押下されたと判断した場合(ステップS101、NO)、制御モジュール101は、リモートコントローラ10における動作モード設定を終了する。
【0048】
制御モジュール101が特定キーは押下されたと判断した場合(ステップS101、YES)、制御モジュール101は、タッチパッド10aを起動する(ステップS102)。このとき、制御モジュール101は、リモートコントローラ10における初期動作モードをモード2に設定する。制御モジュール101は、例えば、起動時連続時間を4秒、起動時継続時間を10秒とするモード2を設定する。また、カウンタ103は、起動時連続時間及び起動時継続時間をカウントする。リモートコントローラ10の動作モードがモード2と設定されている起動時継続時間中、タッチパッド10aは起動状態である。
【0049】
このとき、デジタルテレビジョン放送受信装置1では、制御モジュール42は、リモートコントローラ10で押下されたキーに対応するアプリケーションを起動して映像表示器61に表示制御する。
【0050】
制御モジュール101は、モード2の起動時継続時間経過後、送受信モジュール104を介して、デジタルテレビジョン放送受信装置1で起動中のアプリケーションにおけるリモートコントローラ10の動作モードの指定を要求するコマンドをデジタルテレビジョン放送受信装置1に送信する(ステップS103)。その後、制御モジュール101は、リモートコントローラ10を受信モードに移行する(ステップS104)。制御モジュール101は、送受信モジュール104を介したデジタルテレビジョン放送受信装置1からの動作モードの指定コマンドの受信を待機する。つまり、制御モジュール101は、送受信モジュール104を介したタッチパッドデータの送信動作をスリープ状態とする。受信モード中はユーザにとって待ち時間なので短い時間である方が望ましい。例えば、受信モードの時間は500m秒である。カウンタ103は、受信モードに移行した後から受信モードの時間をカウントする。
【0051】
次に、制御モジュール101は、受信モード中にデジタルテレビジョン放送受信装置1から送信された動作モードの指定コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS105)。制御モジュール101が動作モードの指定コマンドを受信していないと判断した場合(ステップS105、NO)、制御モジュール101は、送受信モジュール104を介して動作モードの指定コマンドを受信していない旨の確認信号をデジタルテレビジョン放送受信装置1に送信する(ステップS106)。リモートコントローラ10が動作モードの指定コマンドを受信できない場合とは、例えば、ユーザがリモートコントローラ10を用いてデジタルテレビジョン放送受信装置1で起動しているアプリケーションの終了を選択した場合である。そのため、制御モジュール101は、リモートコントローラ10における動作モードをモード0に設定して終了する。
【0052】
制御モジュール101が動作モードの指定コマンドを受信したと判断した場合(ステップS105、YES)、制御モジュール101は、リモートコントローラ10における動作モードを動作モードの指定コマンドに応じて移行する(ステップS107)。制御モジュール101は、送受信モジュール104を介してリモートコントローラ10における動作モードを移行した旨の確認信号をデジタルテレビジョン放送受信装置1に送信する(ステップS108)。
【0053】
次に、制御モジュール101は、リモートコントローラ10における動作モードがモード0に移行したか否かを判断する(ステップS109)。制御モジュール101が動作モードはモード0に移行したと判断した場合(ステップS109、YES)、制御モジュール101は、リモートコントローラ10における動作モード設定を終了する。
【0054】
制御モジュール101が動作モードはモード0に移行していないと判断した場合、つまり、モード1またはモード2に移行したと判断した場合(ステップS109、NO)、制御モジュール101は、モード1またはモード2の継続時間経過後、送受信モジュール104を介して、リモートコントローラ10の動作モードの指定を要求するコマンドをデジタルテレビジョン放送受信装置1に送信する(ステップS110)。リモートコントローラ10の動作モードがモード1またはモード2と設定されている継続時間中、タッチパッド10aは起動状態である。モード2における最初のタッチオンからの一定の連続時間はアプリケーション毎、操作毎で異なる。さらに、モード1及びモード2の継続時間もアプリケーション毎で異なる。カウンタ103は、連続時間及び継続時間をカウントする。
【0055】
その後、制御モジュール101は、ステップS104に戻ってリモートコントローラ10を受信モードに移行する。
【0056】
次に、ユーザがリモートコントローラ10の特定キーとしてリンクキー10d、ブロードバンドキー10e、タイムシフトキー10f、番組表キー10g、データキー10hそれぞれを押下した場合におけるリモートコントローラ10における動作モード設定について説明する。
【0057】
まず、ユーザがリモートコントローラ10のリンクキー10dを押下した場合について説明する。図7は、デジタルテレビジョン放送受信装置1の映像表示器61に表示されたリンクメニューの画面図である。映像表示器61にはリンクメニューとして録画番組再生/ダビング、動画再生、写真再生、予約確認、音楽再生、HDMI連動機器操作が表示されている。
【0058】
録画番組再生/ダビングメニューは、内蔵HDD46またはUSB端子68に接続された記録装置に記憶されている録画番組の再生またはダビングを設定するメニューである。動画再生メニューは、LAN端子67を介してネットワーク上の各種サーバの動画コンテンツの視聴を設定するメニューである。写真再生メニューは、内蔵HDD46、USB端子68に接続された記録装置、メモリーカード、LAN端子67を介してネットワーク上の各種サーバ、に記憶された写真の表示を設定するメニューである。予約確認メニューは、内蔵HDD46またはUSB端子68に接続された記録装置に対して設定された番組の録画予約の確認または削除を設定するメニューである。音楽再生メニューは、LAN端子67を介してネットワーク上の各種サーバの音楽コンテンツの視聴を設定するメニューである。HDMI連動機器操作メニューは、HDMI端子66を介して連動操作可能な外部機器に対して操作するメニューである。
【0059】
このリンクメニュー画面では、ユーザはタッチパッド10aにおけるジェスチャーパターンとして例えば以下の操作を入力することができる。例えば、録画番組再生/ダビングメニューでは、録画リストでのページ切換、録画番組のワンタッチスキップである。予約確認メニューでは、予約リストのページ切換である。動画再生メニューでは、動画リストのページ切換、動画再生のワンタッチスキップである。写真再生メニューでは、写真リストのページ切換である。音楽再生メニューでは、音楽リストのページ切換、音楽再生のワンタッチスキップである。
【0060】
図8は、録画番組を映像表示器61にマルチサムネイル表示した画面図である。ユーザがリモートコントローラ10を用いて録画番組再生/ダビングメニューを選択すると、制御モジュール42は、選択された機器に記憶されている録画番組を映像表示器61にマルチサムネイル表示する。ユーザが図4のカーソル移動に示したジェスチャーパターンでタッチパッド10aを指でなぞると、カーソルはマルチサムネイル表示画面上で8方向に移動する。
【0061】
図9は、手書き文字入力画面を示す図である。制御モジュール42は、リンクメニュー上で文字入力を要求する場合、映像表示器61に文字入力画面を表示制御する。文字入力画面には、タッチパッド10aと対応するタッチパッド画面が表示されている。ユーザがタッチパッド10aを指でなぞって手書きで文字入力すると、制御モジュール42は文字入力画面上のタッチパッド画面にもタッチパッド10a上の指の軌跡と同じ軌跡を表示制御する。制御モジュール42はユーザがタッチパッド10a上で文字を1文字入力する毎に文字入力画面上に変換候補を列挙して表示制御する。
【0062】
以上のように、ユーザがタッチパッド10a上で手書きで文字入力する場合、タッチオンしてから1回の入力を完了するまでに時間を要する。一方、ユーザがタッチパッド10a上でカーソル移動またはコマンド入力する場合、タッチオンしてから1回の入力を完了するまでに手書きで文字入力する場合に比べて時間を要しない。
【0063】
したがって、リンクキー10dが押下された場合、制御モジュール101は、図6のステップS102でリモートコントローラ10における初期動作モードとして起動時連続時間4秒、起動時継続時間10秒のモード2と設定する。さらに、制御モジュール42は、リンクメニューのアプリケーションを起動した場合、ステップS107で文字入力時は動作モードとして連続時間4秒、継続時間1分のモード2と指定するコマンドをリモートコントローラ10に送信する。制御モジュール42は、文字入力時以外は動作モードとして文字入力時よりも短い連続時間1秒、継続時間1分のモード2と指定するコマンドをリモートコントローラ10に送信する。
【0064】
つまり、映像表示器61に文字入力画面が表示されている場合、制御モジュール101は、モード2で連続時間を4秒と設定されていれば、ユーザによるタッチパッド10a上で入力された文字入力のタッチパッドデータを確実にデジタルテレビジョン放送受信装置1に送信することができる。一方、映像表示器61に文字入力画面以外の画面が表示されている場合、制御モジュール101は、モード2で連続時間を1秒と設定されていても、ユーザによるタッチパッド10a上で入力されたカーソル移動またはコマンド入力のタッチパッドデータを確実にデジタルテレビジョン放送受信装置1に送信することができる。
【0065】
次に、ユーザがリモートコントローラ10のブロードバンドキー10eを押下した場合について説明する。図10は、デジタルテレビジョン放送受信装置1の映像表示器61に表示されたブロードバンドメニューの画面図である。映像表示器61にはブロードバンドメニューとしてサイトAからサイトEまでが表示されている。ブロードバンドメニューは、検索サイト、動画サイトなどである。
【0066】
このブロードバンドメニュー画面では、ユーザはタッチパッド10aにおけるジェスチャーパターンとして例えば、ブラウザのフリーポインタの移動、ブラウザのページ切換、動画サイトにおけるワンタッチスキップ、手書きの文字入力をすることができる。
【0067】
図11は、映像表示器61に検索サイトを表示した画面図である。ユーザがリモートコントローラ10を用いて例えばサイトAを選択すると、制御モジュール42は、LAN端子67を介してインターネットにアクセスして検索サイトを映像表示器61にブラウザ表示制御する。ユーザが図4のカーソル移動に示したジェスチャーパターンでタッチパッド10aを指でなぞると、フリーポインタはブラウザ表示画面上を8方向に移動する。ユーザが図4の上下ページ切換に示したジェスチャーパターンでタッチパッド10aを指でなぞると、ブラウザ表示画面は上下方向にスクロールする。
【0068】
以上のように、ユーザがタッチパッド10a上でブラウザ表示時に操作する場合及び手書きで文字入力する場合、タッチオンしてから1回の入力を完了するまでに時間を要する。一方、ユーザがタッチパッド10a上でカーソル移動またはコマンド入力する場合、タッチオンしてから1回の入力を完了するまでにブラウザ表示画面時に操作する場合及び手書きで文字入力する場合に比べて時間を要しない。
【0069】
したがって、ブロードバンドキー10eが押下された場合、制御モジュール101は、図6のステップS102でリモートコントローラ10における初期動作モードとして起動時連続時間4秒、起動時継続時間10秒のモード2と設定する。さらに、御モジュール42は、ブロードバンドメニューのアプリケーションを起動した場合、ステップS107でブラウザ表示時及び文字入力時は動作モードとして継続時間10分のモード1と指定するコマンドをリモートコントローラ10に送信する。制御モジュール42は、ブラウザ表示時及び文字入力時以外は動作モードとして連続時間1秒、継続時間10分のモード2と指定するコマンドをリモートコントローラ10に送信する。
【0070】
つまり、映像表示器61にブラウザ表示画面及び文字入力画面が表示されている場合、制御モジュール101は、モード2ではなくモード1で設定されているため、ユーザによるタッチパッド10a上の入力に時間を要する場合であっても、タッチパッドデータを確実にデジタルテレビジョン放送受信装置1に送信することができる。一方、映像表示器61にブラウザ表示画面及び文字入力画面以外の画面が表示されている場合、制御モジュール101は、モード2で連続時間を1秒と設定されていても、ユーザによるタッチパッド10a上での入力に時間を要さないため、タッチパッドデータを確実にデジタルテレビジョン放送受信装置1に送信することができる。
【0071】
ブロードバンドメニューのアプリケーションを起動した場合、ユーザがブロードバンドメニュー上で長時間操作すると想定されるため、制御モジュール42は、継続時間を10分と長く設定したモード2と指定するコマンドをリモートコントローラ10に送信している。継続時間が長く設定されていれば、リモートコントローラ10はこの継続時間中は動作モードの指定を要求するコマンドの送信、動作モードの指定コマンドの受信、受信モード設定をする必要がない。したがって、消費電力の削減及びユーザの利便性の点で効果的である。
【0072】
次に、ユーザがリモートコントローラ10のタイムシフトキー10fを押下した場合について説明する。図12は、デジタルテレビジョン放送受信装置1の映像表示器61に表示された過去番組表の画面図である。過去番組表は、マルチチャンネル同時録画によって内蔵HDD46または外部の記憶装置に記憶されている録画番組をチャンネル毎、時間帯毎に一覧表示している。
【0073】
この過去番組表画面では、ユーザはタッチパッド10aにおけるジェスチャーパターンとして例えば、過去番組欄間のカーソル移動、過去番組表のページ切換、録画番組のワンタッチスキップをすることができる。
【0074】
ユーザが図4のカーソル移動に示したジェスチャーパターンでタッチパッド10aを指でなぞると、カーソルは過去番組表画面上の過去番組欄間を8方向に移動する。ユーザが図4の上下ページ切換または左右ページ切換に示したジェスチャーパターンでタッチパッド10aを指でなぞると、ブラウザ表示画面は上下方向または左右方向にスクロールする。
【0075】
以上のように、ユーザがタッチパッド10a上で過去番組表におけるカーソル移動を操作する場合、タッチオンしてから1回の入力を完了するまでに時間を要する。一方、ユーザがタッチパッド10a上で過去番組表におけるカーソル移動を操作する場合、タッチオンしてから1回の入力を完了するまでにカーソル移動を操作する場合に比べて時間を要しない。
【0076】
したがって、タイムシフトキー10fが押下された場合、制御モジュール101は、図6のステップS102でリモートコントローラ10における初期動作モードとして起動時連続時間4秒、起動時継続時間10秒のモード2と設定する。さらに、御モジュール42は、過去番組表のアプリケーションを起動した場合、ステップS107で過去番組表におけるカーソル移動時は動作モードとして連続時間4秒、継続時間1分のモード2と指定するコマンドをリモートコントローラ10に送信する。制御モジュール42は、過去番組表におけるカーソル移動時以外は動作モードとして連続時間1秒、継続時間1分のモード2と指定するコマンドをリモートコントローラ10に送信する。
【0077】
つまり、映像表示器61に過去番組表が表示されている場合、制御モジュール101は、過去番組表におけるカーソル移動かそれ以外で異なる連続時間で動作モードを設定しているため、タッチパッドデータを確実にデジタルテレビジョン放送受信装置1に送信することができる。
【0078】
ここでは、ユーザがタイムシフトキー10fを押下した場合について説明したが、番組表キー10を押下した場合も同様である。番組表キー10gが押下された場合、制御モジュール101は、図6のステップS102でリモートコントローラ10における初期動作モードとして起動時連続時間4秒、起動時継続時間10秒のモード2と設定する。さらに、御モジュール42は、現在番組表のアプリケーションを起動した場合、ステップS107で現在番組表におけるカーソル移動時は動作モードとして連続時間4秒、継続時間1分のモード2と指定するコマンドをリモートコントローラ10に送信する。制御モジュール42は、現在番組表におけるカーソル移動時以外は動作モードとして連続時間1秒、継続時間1分のモード2と指定するコマンドをリモートコントローラ10に送信する。
【0079】
次に、ユーザがリモートコントローラ10のデータキー10hを押下した場合について説明する。図13は、デジタルテレビジョン放送受信装置1の映像表示器61に表示されたデータ放送の画面図である。データ放送は、番組とは無関係の独立したデータ放送であっても、テレビ番組に関連したデータ放送であってもよい。ラジオ放送についても同様である。
【0080】
このデータ放送画面では、ユーザはタッチパッド10aにおけるジェスチャーパターンとして例えば、リンク機器操作のワンタッチスキップ、データ放送の手書き文字入力することができる。
【0081】
以上のように、ユーザがタッチパッド10a上でデータ放送画面上で手書き文字入力する場合、タッチオンしてから1回の入力を完了するまでに時間を要する。一方、ユーザがタッチパッド10a上で手書き文字入力以外を操作する場合、タッチオンしてから1回の入力を完了するまでにカーソル移動を操作する場合に比べて時間を要しない。
【0082】
したがって、タイムシフトキー10fが押下された場合、制御モジュール101は、図6のステップS102でリモートコントローラ10における初期動作モードとして起動時連続時間4秒、起動時継続時間10秒のモード2と設定する。さらに、御モジュール42は、データ放送のアプリケーションを起動した場合、ステップS107で手書き文字入力時は動作モードとして連続時間4秒、継続時間1分のモード2と指定するコマンドをリモートコントローラ10に送信する。制御モジュール42は、手書き文字入力時以外は動作モードとして連続時間1秒、継続時間1分のモード2と指定するコマンドをリモートコントローラ10に送信する。
【0083】
つまり、映像表示器61にデータ放送が表示されている場合、制御モジュール101は、文字入力時かそれ以外で異なる連続時間で動作モードを設定しているため、タッチパッドデータを確実にデジタルテレビジョン放送受信装置1に送信することができる。
【0084】
本実施形態によれば、ユーザが意識することなく、リモートコントローラ10がデジタルテレビジョン放送受信装置1とデータ通信するのみでアプリケーションに応じてタッチパッド10aに操作制限が加えられる。リモートコントローラ10は、ユーザの意図しないタッチパッド10a操作によるデータ通信を制限することが可能である。したがって、リモートコントローラ10とデジタルテレビジョン放送受信装置1との間における不必要なデータ通信は削減する。さらに、リモートコントローラ10は、アプリケーションを起動してはじめて動作モードの指定を要求するため、任意のタイミングで定期的に動作モードの指定を要求する場合と異なり、データの通信回数が減り、消費電力を削減できる。 本実施形態では、ユーザがタッチパッド10aを起動時に指で触ると、制御モジュール101は指の軌跡に応じたタッチパッドデータの信号をデジタルテレビジョン放送受信装置1に送信しているがこれに限られない。例えば、制御モジュール101は、ユーザがタッチパッド10aで図4に示すような予め決められたジェスチャーパターンを入力したと判断した場合、入力されたジェスチャーパターンに対応するタッチパッドデータの信号をテレビジョン放送受信装置1に送信するようにしてもよい。この場合、リモートコントローラ10はテレビジョン放送受信装置1で起動しているアプリケーションの操作に関係のないタッチパッドデータの信号を送信することはない。したがって、ユーザによるリモートコントローラ10の操作性を低下させることなく、リモートコントローラ10における消費電力を削減できる。
【0085】
なお、本実施形態にかかるリモートコントローラ10に近接センサーを設け、かかるセンサーにて人間の指が近づけられたのを検出し、それをトリガーにしてパッドを起動させることもできる。かかる構成によれば、人間の指がタッチパッド10aに近づくとタッチパッド10aが起動するため、その後のタッチパッド10a操作による情報の読み取り漏れを防ぐことができる。また、近接センサーを用いることにより、マイコンを起動もしくは停止させ消費電力を抑えることができる。
【0086】
なお、この発明は上記した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を種々変形して具体化することができる。また、上記した実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜に組み合わせることにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良いものである。さらに、異なる実施の形態に係る構成要素を適宜組み合わせても良いものである。
【0087】
以下に、原出願の分割直前の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0088】
[1]
ジェスチャーパターンを読み取る第1の入力手段と、
アプリケーションの起動を入力する第2の入力手段と、
前記ジェスチャーパターンの情報の送信及びコマンドを送受信する送受信手段と、
前記第2の入力手段により特定のアプリケーションの起動が入力された場合、前記第1の入力手段を起動し、前記特定のアプリケーション起動時における動作モードの指定を要求するコマンドを送信し、前記動作モードを指定するコマンドの受信に基づいて前記動作モードを設定する制御手段と、
を有し、
前記制御手段は、前記第1の入力手段における入力を前記送受信手段を介して送信しない第1のモード、前記第1の入力手段におけるタッチオンからタッチオフまでの入力を前記送受信手段を介して送信する第2のモード、前記第1の入力手段におけるタッチオンから一定の連続時間の入力を前記送受信手段を介して送信する第3のモードのいずれかを前記動作モードとして設定することを特徴とする遠隔制御装置。
【0089】
[2]
前記制御手段は、前記動作モードを指定するコマンドに基づいて前記動作モードをアクティブ状態に継続する継続時間を設定することを特徴とする[1]記載の遠隔制御装置。
【0090】
[3]
前記制御手段は、前記動作モードを指定するコマンドに基づいて、第1のアプリケーションと第2のアプリケーションで異なる前記継続時間及び前記連続時間の少なくとも一方を設定することを特徴とする[2]記載の遠隔制御装置。
【0091】
[4]
前記制御手段は、前記第1の入力手段の起動時に前記第3のモードを設定することを特徴とする[2]記載の遠隔制御装置。
【0092】
[5]
特定のアプリケーションの起動のコマンド及び前記特定のアプリケーション起動時における動作モードの指定を要求するコマンドを受信する受信手段と、
前記特定のアプリケーションの起動のコマンドに基づいて前記特定のアプリケーションの表示画面情報を出力する制御手段と、
前記動作モードの指定を要求するコマンドに基づいて前記特定のアプリケーション起動時における前記動作モードを第1のモード、第2のモード、第3のモードのいずれかに指定するコマンドを送信する送信手段と、
を有し、
前記第1のモードは、ジェスチャーパターンを読み取る入力手段における入力を送信しないモードであり、
前記第2のモードは、前記入力手段におけるタッチオンからタッチオフまでの入力を送信するモードであり、
前記第3のモードは、前記入力手段におけるタッチオンから一定の連続時間の入力を送信するモードであることを特徴とする放送受信装置。
【0093】
[6]
特定のアプリケーションの起動の入力に基づいてタッチパッドを起動し、
前記特定のアプリケーション起動時における動作モードの指定を要求するコマンドを送信し、
前記動作モードを指定するコマンドを受信し、
前記動作モードを指定するコマンドの受信に基づいて、前記タッチパッドにおける入力を送信しない第1のモード、前記タッチパッドにおけるタッチオンからタッチオフまでの入力を送信する第2のモード、前記タッチパッドにおけるタッチオンから一定の連続時間の入力を送信する第3のモードのいずれかを前記動作モードとして設定する、
ことを特徴とするモード設定方法。
【符号の説明】
【0094】
1…デジタルテレビジョン放送受信装置、10…リモートコントローラ、17a…タッチパッド、42…制御モジュール、61…映像表示器、101…制御モジュール、102…メモリ、103…カウンタ、104…送受信モジュール。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジェスチャーパターンを読み取る入力手段と、
前記ジェスチャーパターンの情報の送信及びコマンドを送受信する送受信手段と、
アプリケーションが起動された場合、前記入力手段を起動し、前記アプリケーション起動時における動作モードの指定を要求するコマンドを送信し、前記動作モードを指定するコマンドの受信に基づいて前記動作モードを設定する制御手段と、
を有し、
前記制御手段は、前記入力手段における入力を前記送受信手段を介して送信しない第1のモード、前記入力手段におけるタッチオンからタッチオフまでの入力を前記送受信手段を介して送信する第2のモードのいずれかを前記動作モードとして設定することを特徴とする遠隔制御装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記動作モードを指定するコマンドに基づいて前記動作モードをアクティブ状態に継続する継続時間を設定することを特徴とする請求項1記載の遠隔制御装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記動作モードを指定するコマンドに基づいて、第1のアプリケーションと第2のアプリケーションで異なる前記継続時間を設定することを特徴とする請求項2記載の遠隔制御装置。
【請求項4】
アプリケーション起動時における動作モードの指定を要求するコマンドを受信する受信手段と、
前記アプリケーションの表示画面情報を出力する制御手段と、
前記動作モードの指定を要求するコマンドに基づいて前記アプリケーション起動時における前記動作モードを第1のモード、第2のモードのいずれかに指定するコマンドを送信する送信手段と、
を有し、
前記第1のモードは、ジェスチャーパターンを読み取る入力手段における入力を送信しないモードであり、
前記第2のモードは、前記入力手段におけるタッチオンからタッチオフまでの入力を送信するモードであることを特徴とする放送受信装置。
【請求項5】
アプリケーションが起動された場合、ジェスチャーパターンを読み取る入力手段を起動し、
前記アプリケーション起動時における動作モードの指定を要求するコマンドを送信し、
前記動作モードを指定するコマンドを受信し、
前記動作モードを指定するコマンドの受信に基づいて、前記入力手段における入力を送信しない第1のモード、前記入力手段におけるタッチオンからタッチオフまでの入力を送信する第2のモードのいずれかを前記動作モードとして設定する、
ことを特徴とするモード設定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−166794(P2011−166794A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−46733(P2011−46733)
【出願日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【分割の表示】特願2009−231986(P2009−231986)の分割
【原出願日】平成21年10月5日(2009.10.5)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】