説明

遠隔操作装置、ネット家電、遠隔操作システム、および遠隔操作方法

【課題】より少ないユーザ負担でネット家電を遠隔操作することができる遠隔操作装置を提供すること。
【解決手段】リモコン400は、自己の識別情報を光信号510により送出するカメラ200および自己の識別情報を光信号520により送出するテレビジョン300(ネット家電)を遠隔操作するためのものであり、遠隔操作の対象とするネット家電から送出される光信号を受信する受光部と、ネット家電が接続された通信ネットワークに接続するネットワークインタフェースと、所定の操作が行われるときに受光部によりネット家電の識別情報が受信されるとき、その識別情報が示すネット家電を、通信ネットワークを介して遠隔操作する遠隔操作部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネット家電を遠隔操作するための遠隔操作装置、遠隔操作システム、および遠隔操作方法、並びに遠隔操作を受けるネット家電に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、通信ネットワークに接続可能な家庭用電気機器(以下「ネット家電」という)の普及に伴い、複数のネット家電を連携させて動作させることにより、ユーザの操作負担を軽減する技術が注目されている。例えば、DVD(digital video disc)プレーヤでDVDの再生が開始されると、テレビジョンを連動して起動させるとともにテレビジョンの表示をDVDプレーヤからの入力信号に切り替えるといった技術である。
【0003】
ところが、近年のように、各種ネット家電の高機能化が進み、組み合わせによる機能の多様化が進むと、複数のネット家電を連携させた操作(以下「連携操作」という)を行うための操作インタフェースをどのようにするかが問題となる。ネット家電を連携操作するための操作インタフェースに関して、様々なアイデアが試みられている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1記載には、GUI(graphical user interface)とデスクトップメタファ(desktop metaphor)を応用した操作インタフェースに関する技術が記載されている。特許文献1記載の技術は、複数のネット家電を画像認識により特定し、パーソナルコンピュータのディスプレイ等の表示装置の画面上に、各ネット家電を示すオブジェクトを表示する。そして、パーソナルコンピュータに付属するポインティングデバイスによる画面上のオブジェクトに対する操作に対応して、ネット家電を制御する。これにより、ユーザは、例えば、画面上でいわゆるドラッグアンドドロップ(drag and drop)の操作を行うことにより、ネット家電間でのデータ転送やこれに付随する操作を、手軽にしかも直感的に行うことができる。
【0005】
ところが、ネット家電の操作インタフェースとしては、小型軽量のリモートコントローラ(以下「リモコン」と略称する)が既に広く普及している。リモコンは、手軽にしかも好きな位置から操作を行うことができるためである。したがって、上記したネット家電の連携操作も、リモコンによって実現されることが望ましい。
【0006】
そこで、表示装置上でのドラッグアンドドロップの操作をリモコンで行う技術(例えば特許文献2参照)を、上記特許文献1記載の技術に適用することが考えられる。
【0007】
特許文献2記載の技術は、表示装置の表示画面上に複数の受光部を複数配置し、リモコンに高い指向性で光信号を出力する発光部を設けている。すなわち、リモコンを表示画面上のオブジェクトに向けることにより、そのオブジェクトを指定した操作を行うことができる。このような特許文献2記載の技術を上記特許文献1の技術に適用することにより、リモコン操作で、上記ドラッグアンドドロップの操作を簡単に行うことができる。
【特許文献1】特開2001−136504号公報(第21頁、図1)
【特許文献2】国際公開第03/036829号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1と特許文献2を組み合わせた技術は、連携操作の対象となるネット家電の位置を画像認識により特定するための複雑な設備が必要となり、設備の設置場所の確保や設置コストを鑑みると、個人ユーザにとって導入は困難である。ユーザが手動でネット家電の位置の登録を行うことも考えられるが、負担が大きいだけでなく、ネット家電の位置が変化する度に再登録をしなければならない。また、ネット家電を示すオブジェクトを表示するための表示装置が必要であり、ユーザは表示画面を注視しながら操作を行わなければならないという課題がある。
【0009】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、より少ないユーザ負担でネット家電を遠隔操作することができる遠隔操作装置、遠隔操作システムおよび遠隔操作方法、並びにこれらの遠隔操作を受けるネット家電を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の遠隔操作装置は、自己の識別情報を無線信号により送出する少なくとも1つのネット家電を遠隔操作するための遠隔操作装置であって、前記遠隔操作の対象とするネット家電から送出される前記無線信号を受信する信号受信部と、前記ネット家電が接続された通信ネットワークに接続する通信ネットワーク接続部と、所定の操作が行われるときに前記信号受信部により前記ネット家電の識別情報が受信されるとき、当該識別情報が示すネット家電を、前記通信ネットワークを介して遠隔操作する遠隔操作部とを有する。
【0011】
本発明のネット家電は、上記遠隔操作装置によって操作されるネット家電であって、自装置の識別情報を無線信号により送出する信号送出部と、通信ネットワークに接続する通信ネットワーク接続部と、前記通信ネットワークを介して、前記遠隔操作装置から遠隔操作を受ける被遠隔操作部とを有する。
【0012】
本発明の遠隔操作システムは、自己の識別情報を無線信号により送出する少なくとも1つのネット家電を遠隔操作するための遠隔操作システムであって、前記遠隔操作の対象とするネット家電から送出される前記無線信号を受信する信号受信部と、通信ネットワークに接続する通信ネットワーク接続部と、所定の操作が行われるときに前記信号受信部により前記ネット家電の識別情報が受信されるとき、当該識別情報が示すネット家電に対して、前記通信ネットワークを介して所定の動作を要求する遠隔操作部とを有する遠隔操作装置と、自装置の識別情報を無線信号により送出する信号送出部と、前記通信ネットワークに接続する通信ネットワーク接続部と、前記通信ネットワークを介して受け取った前記遠隔操作装置の要求に従って動作する被遠隔操作部とを有するネット家電とを具備する。
【0013】
本発明の遠隔操作方法は、自己の識別情報を無線信号により送出する少なくとも1つのネット家電を遠隔操作するための遠隔操作方法であって、所定の操作が行われたとき、前記所定の操作が行われたことを検出するステップと、前記遠隔操作の対象とするネット家電から送出される前記無線信号を受信する信号受信部において受信される前記ネット家電の識別情報のうち、前記所定の操作が行われたことを検出したときに受信された識別情報が示すネット家電を、当該ネット家電が接続された通信ネットワークを介して遠隔操作するステップとを有する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ネット家電が識別情報を無線信号により送出する場合に、ユーザがどのネット家電に遠隔操作装置を対象として操作を行ったかに基づいて、特に複雑な設備を要することなく、ネット家電を遠隔操作することができる。これにより、より少ないユーザ負担でネット家電を遠隔操作することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の各実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
各実施の形態において、「アクティブコンテンツ」とは、ネット家電間での移動の対象となるコンテンツであるコンテンツ本体と、コンテンツ本体にアクセスするための情報であるアクセス用情報とを総称したものとする。
【0017】
具体的には、アクティブコンテンツは、例えば、次の3つの概念を指す。
【0018】
1つ目の概念は、いわゆるコンテンツまたはコンテンツのリストである。ここで、「いわゆるコンテンツ」とは、ネット家電によって再生または蓄積される映像、音楽、音声、写真、および文章等の表現物や、ネット家電によって実行されるプログラムデータを指す。「ネット家電」とは、上述の通り、通信ネットワークに接続される家庭用電気機器の総称である。また、コンテンツは、静的および動的の双方を含む。前者は、例えば、ハードディスクビデオレコーダに蓄積された映像や、デジタルスチルカメラによって撮影された写真等である。後者は、例えば、音楽のストリーミングコンテンツや、テレビジョン放送において放送中の番組である。また、コンテンツは、そのコンテンツのデータ自体でもよいし、そのコンテンツを差し示すポインタ(例えば、そのコンテンツへのURL)のいずれでもよい。
【0019】
2つ目の概念は、ネット家電を操作するためのユーザインタフェースである。例えば、ハードディスクビデオレコーダにおける録画予約画面や、エアーコンディショナー(以下「エアコン」と略称する)の場合の室温設定・送風切換え画面である。
【0020】
3つ目の概念は、ネット家電の状態やネット家電の外部の状態を示す情報である。例えば、エアコンの設定温度や部屋の気温・湿度を示す情報である。
【0021】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る遠隔操作システムの概要を示す図である。本実施の形態では、本発明を、リモコンによるドラッグアンドドロップ操作を用いて、実空間でアクティブコンテンツをネット家電間で移動させることができる遠隔操作システムに適用した例について説明する。本実施の形態では、カメラに保持された写真のデジタルデータを、コンテンツ本体とし、このデジタルデータへのポインタを記述したデータを、アクセス用情報とする。
【0022】
図1に示すように、本実施の形態の遠隔操作システム100は、本発明に係るネット家電としてのカメラ200およびテレビジョン300と、本発明に係る遠隔操作装置としてのリモコン400とを有する。
【0023】
カメラ200、テレビジョン300、およびリモコン400は、例えば、住居内の居間に配置され、無線または有線のIP(internet protocol)ネットワーク(図示せず)を介して互いに接続されている。カメラ200、テレビジョン300、およびリモコン400は、それぞれ、HTTP(hypertext transfer protocol)およびREST(representational state transfer)を実装しており、HTTPメッセージの交換および遠隔機能呼び出しが可能となっている。
【0024】
カメラ200は、撮影機能を有するデジタルスチルカメラであり、コンテンツ本体として、撮影済みの写真であるデジタルデータ(以下「写真データ」という)を保持する。また、カメラ200は、これらのコンテンツ本体にアクセスするためのアクセス用情報として、コンテンツ本体のURL(uniform resource locator)をリスト化したコンテンツリスト(以下「写真リスト」という)を生成する。コンテンツ本体は、必ずしもカメラ200に保持されている全ての写真データである必要はなく、例えば、蓄積された写真データのうち、1週間以内に撮影された写真データとしてもよい。
【0025】
また、カメラ200は、本体外面に光ビーコン210を有しており、この光ビーコン210から、自己の識別情報を含む光信号510を定期的に発信する。光信号510は、例えば、所定の波長の赤外光を変調した信号である。光信号510に含まれる識別情報の詳細については後述する。
【0026】
更に、カメラ200は、通信ネットワークを介してHTTPのGETリクエスト(以下、適宜「GETリクエスト」と称する)を受信したとき、指定された情報を返信する。このとき、カメラ200は、アクセス用情報を指定された場合には、アクセス用情報(ここでは写真リスト)を返信し、コンテンツ本体を指定された場合には、指定されたコンテンツ本体を返信する。
【0027】
テレビジョン300は、映像表示機能を有し、テレビジョン放送による通常の映像だけでなく、IPネットワークから取得した画像を画面に表示する。
【0028】
また、テレビジョン300は、本体外面に光ビーコン310を有し、この光ビーコン310から、自己の識別情報を含む光信号520を定期的に発信する。光信号520は、カメラ200の光信号510と同様に、例えば、所定の波長の赤外光を変調した信号である。
【0029】
更に、テレビジョン300は、通信ネットワークを介して、HTTPのPOSTリクエスト(以下、適宜「POSTリクエスト」と称する)を受信したとき、指定された情報を取得する。このとき、テレビジョン300は、アクセス用情報を指定された場合には、アクセス用情報に基づいて、他のネット家電に保持されたコンテンツ本体にアクセスする。テレビジョン300は、POSTリクエストで指定されたアクセス用情報が上記写真リストの場合には、写真リストに記述されたURLを指定したGETリクエストをカメラ200に送信することにより、カメラ200から写真データを取得し、写真データを画面に表示する。
【0030】
リモコン400は、装置本体を基準とした指向性の方向(以下「指向方向」という)530で上記所定の波長の赤外光を受光する。すなわち、リモコン400は、指向方向530がカメラ200に向いているときには、カメラ200の光信号510を受信し、指向方向530がテレビジョン300に向いているときには、テレビジョン300の光信号520を受信する。また、リモコン400は、GETボタン410およびPUTボタン420を有する。リモコン400は、GETボタン410が押下されたときに光信号を受信すると、その光信号に含まれる識別情報に対応するネット家電に対して、アクセス用情報を指定したGETリクエストを送信する。一方、リモコン400は、PUTボタン420が押下されたときに光信号を受信すると、その光信号に含まれる識別情報に対応するネット家電に対して、直前に取得したアクセス用情報を指定したPOSTリクエストを送信する。
【0031】
このような遠隔操作システム100によれば、リモコン400の簡単な操作により、カメラ200の中の写真データを、テレビジョン300で表示させることができる。具体的な操作は、ユーザが、まず、リモコン400をカメラ200に向けた状態(541)でGETボタン410を押下し、その後、リモコン400をテレビジョン300に向けた状態(542)でPUTボタン420を押下する操作である。
【0032】
GETリクエストやPOSTリクエストは、送信先および指定対象の種類に応じて、遠隔制御システム100における機能が異なる。
【0033】
リモコン400からネットワークを介してカメラ200へと送信される、アクセス用情報を指定したGETリクエストは、アクセス用情報およびコンテンツ本体を外部から取得するための要求として機能する。以下、このようなGETリクエストを、適宜、「アクティブコンテンツ取得要求」という。
【0034】
また、リモコン400からネットワークを介してテレビジョン300へと送信される、カメラ200の写真リストを指定したPOSTリクエストは、コンテンツ本体を取得して表示させるための要求として機能する。以下、このようなPOSTリクエストを、適宜、「アクティブコンテンツ表示要求」という。
【0035】
また、テレビジョン300からネットワークを介してカメラ200へと送信される、カメラ200のコンテンツ本体を指定したGETリクエストは、コンテンツ本体を送信させるための要求として機能する。以下、このようなGETリクエストを、適宜、「コンテンツ送信要求」という。
【0036】
図2は、リモコン400の構成を示すブロック図であり、通信ネットワーク、カメラ200、およびテレビジョン300についても併せて図示している。
【0037】
図2に示すように、リモコン400、カメラ200、およびテレビジョン300は、上述のIPネットワークである通信ネットワーク600に接続されている。図2において、リモコン400は、ネットワークインタフェース430、アクティブコンテンツ保持部440、受光部450、復号部460、GETボタン410、GET処理部470、PUTボタン420、およびPUT処理部480を有する。
【0038】
ネットワークインタフェース430は、通信ネットワーク600に接続し、他のネット家電との通信を行う。ネットワークインタフェース430は、ネットワークインタフェースカード等のハードウエアおよびソフトウエアを含めた機能ブロック全体であり、物理層からアプリケーション層にまたがる通信機能およびその実現手段である。具体的には、ネットワークインタフェース430は、通信ネットワーク600に接続するためのハードウエアおよびドライバ、管理ソフトウエア、TCP(transmission control protocol)のプロトコルスタック、IPのプロトコルスタック、HTTP(hypertext transfer protocol)のプロトコルスタック、HTTPサーバ機能、HTTPクライアント機能、およびRESTの機能を含む。
【0039】
また、ネットワークインタフェース430は、ネットワーク情報を記憶するネットワーク情報記憶部431に、ネットワーク情報を保持している。ネットワーク情報記憶部431に保持されるネットワーク情報は、通信ネットワーク600のネットワークマスクと、リモコン400に割り当てられたIPアドレスとを含む。このネットワークマスクおよびIPアドレスは、例えば、リモコン400が通信ネットワーク600に接続する際に、通信ネットワーク600に配置されたDHCP(dynamic host configuration protocol)サーバ(図示せず)により設定される。
【0040】
アクティブコンテンツ保持部440は、後述のGET処理部470によりカメラ200から取得された写真リストを含む各種データを保持する。
【0041】
受光部450は、カメラ200およびテレビジョン300からの光ビーコン210、310で用いられる赤外光を受光するための受光素子(図示せず)を有し、カメラ200およびテレビジョン300から出力される光信号を受信する。
【0042】
復号部460は、受光部450が受信した光信号から、光信号に含まれる識別情報を復号し、更に、識別情報に基づいて、識別情報の送信元の通信ネットワークにおけるIPアドレス(以下単に「IPアドレス」という)を取得し、アクティブコンテンツ保持部440に格納する。
【0043】
GETボタン410は、装置外面に設けられたキースイッチであり、ユーザ操作により押下されると、GET処理部470に実行トリガを出力する。
【0044】
GET処理部470は、復号部460によってアクティブコンテンツ保持部440に最後に格納されたIPアドレスを宛先としアクセス用情報を指定したGETリクエストを生成し、ネットワークインタフェース430から送信する。また、GET処理部470は、GETリクエストに対する応答として取得したアクセス用情報を、アクティブコンテンツ保持部440に格納する。
【0045】
PUTボタン420は、装置外面に設けられたキースイッチであり、ユーザ操作により押下されると、PUT処理部480に実行トリガを出力する。
【0046】
PUT処理部480は、復号部460によってアクティブコンテンツ保持部440に最後に格納されたIPアドレスを宛先とし、アクティブコンテンツ保持部440に最後に格納されたアクセス用情報を指定したPOSTリクエストを生成する。そして、PUT処理部480は、生成したPOSTリクエストを、ネットワークインタフェース430から送信する。
【0047】
リモコン400は、例えば、CPU(central processing unit)、制御プログラムを格納したROM(read only memory)等の記憶媒体、RAM(random access memory)等の作業用メモリ等を有する。この場合には、上記各部の機能は、CPUが制御プログラムを実行することで実現される。
【0048】
このようなリモコン400によれば、受光部450をカメラ200に向けた状態でGETボタン410を押下されたときに、カメラ200に対して、アクセス用情報を指定したGETリクエスト、つまり、アクティブコンテンツ取得要求を、通信ネットワーク600を介して送信することができる。また、続けて、受光部450をテレビジョン300に向けた状態でPUTボタン420が押下されたときに、テレビジョン300に対して、カメラ200のアクセス用情報を指定したPOSTリクエストを、通信ネットワーク600を介して送信することができる。すなわち、アクティブコンテンツ表示要求を送信することができる。
【0049】
図3は、リモコン400の斜視図である。
【0050】
図3に示すように、リモコン400は、スティック状(棒状)の形状をしており、ユーザが図の下部分を持って操作することを想定して設計されている。GETボタン410およびPUTボタン420は、リモコン400を持った状態でユーザが押下しやすい位置に設けられている。リモコン400の先端には、柱状の穴451が設けられ、穴451の奥の底面に受光素子452が配置されている。穴451の側面は、赤外線を吸収する素材で作られており、穴451の形状および受光素子452の位置により、受光部450の指向性が実現されている。すなわち、リモコン400の先端を向けた方向(穴451の軸方向)から来る赤外光550のみが受光素子452まで届き、斜め方向から来る赤外光560は受光素子452まで届かないような構成を有することにより、受光部450の指向性は、実現されている。
【0051】
図4は、カメラ200の構成を示すブロック図であり、通信ネットワーク600についても併せて図示している。
【0052】
図4に示すように、カメラ200は、写真記憶部220、ネットワークインタフェース230、光ビーコン210、および光ビーコン発信部240を有する。
【0053】
写真記憶部220は、写真データ221を保持する。写真記憶部220は、例えば、SD(secure digital)カード等のメモリカードである。写真データ221は、例えば、写真の撮像を行う撮像部(図示せず)で取得された写真の画像データであり、本実施の形態における移動の対象としてのコンテンツ本体である。写真データ221は、例えば、JPEG(Joint Photographic Experts Group)データである。なお、近年では、多くのデジタルスチルカメラに動画を撮影する機能が搭載されているので、コンテンツ本体は、動画データであってもよい。
【0054】
ネットワークインタフェース230は、リモコン400のネットワークインタフェース430と同様に、通信ネットワーク600に接続するための機能を有する。ネットワークインタフェース230は、その内部要素として、HTTPサーバ231、CGI(common gateway interface)232、ネットワーク情報記憶部233を有する。
【0055】
HTTPサーバ231は、HTTPに従って各種処理を行う。HTTPサーバ231は、セキュリティに関する条件等が満たされる場合には、HTTPに従ってアクセスしてきた他のネット家電からの要求を受け付ける。この要求は、例えば、写真データ221の送信や後述するCGI232の起動である。
【0056】
CGI232は、HTTPサーバ231がアクティブコンテンツ取得要求を受信したとき、つまり、アクセス用情報を指定したGETリクエストを受信したときに呼び出されて起動するCGIである。CGI232は、写真記憶部220に格納された写真データ221の写真リストを作成し、例えば、XML(extensive markup language)形式等の所定の形式に整えたものを、アクセス用情報として、アクティブコンテンツ取得要求の送信元に送信する。
【0057】
ネットワーク情報記憶部233は、ネットワーク情報を保持している。ネットワーク情報記憶部233に保持されるネットワーク情報は、通信ネットワーク600のネットワークマスクと、カメラ200に割り当てられたIPアドレスとを含む。このネットワークマスクおよびIPアドレスは、例えば、カメラ200が通信ネットワーク600に接続する際に、通信ネットワーク600に配置されたDHTPサーバにより設定される。
【0058】
光ビーコン210は、リモコン400本体と着脱可能に接続されている。光ビーコン210は、できるだけ多くの方向に光信号を送出すべく、光源として、面発光の光源や、比較的広角の発光ダイオードを数個集めた光源を採用することが望ましい。また、光ビーコン210は、例えば、テレビリモコン用の光信号の送信素子として普及している赤外線発光ダイオードおよびその駆動回路を、シリアルインタフェース等の汎用のインタフェースでリモコン400本体に接続する構成とすることが望ましい。これにより、安価に、光ビーコン210を構成することが可能となる。
【0059】
光ビーコン発信部240は、英数字および記号(いわゆるASCII文字)に対応する信号を生成し、その信号に従ったパターンで、光ビーコン210を発信する。本実施の形態の光ビーコン発信部240は、ネットワークインタフェース230のネットワーク情報記憶部233に格納されたIPアドレスに基づいて、自装置の識別情報を生成する。光ビーコン発信部240により生成された識別情報を符号化した光信号は、例えば、1秒に2、3回程度の周期で光ビーコン210から発信される。光ビーコン発信部240は、上記シリアルインタフェースを介して光ビーコン210を制御するソフトウエアとして実装されていることが望ましい。これにより、シリアルインタフェースとソフトウエア(ドライバ)のインストール機能とを有する汎用のネット家電に対して、その購入後に、安価に光ビーコン発信機能を追加することが可能となる。
【0060】
カメラ200は、例えば、CPU、制御プログラムを格納したROM等の記憶媒体、RAM等の作業用メモリ等を有する。この場合には、上記各部の機能は、CPUが制御プログラムを実行することで実現される。
【0061】
このようなカメラ200によれば、自己の識別情報を含む光信号を定期的に発信することができる。また、アクセス用情報を指定したGETリクエスト、つまり、アクティブコンテンツ取得要求を受信したときに、通信ネットワークを600介してアクセス用情報(写真リスト)を返信することができる。また、コンテンツ本体を指定したGETリクエスト、つまり、コンテンツ送信要求を受信したときに、通信ネットワーク600を介してコンテンツ本体を返信することができる。
【0062】
図5は、テレビジョン300の構成を示すブロック図である。
【0063】
図5に示すように、テレビジョン300は、映像表示部320、ネットワークインタフェース330、および光ビーコン発信部340を有する。
【0064】
映像表示部320は、テレビジョン放送により放送される映像を含むデジタル映像データの映像を表示する。映像表示部320は、ディスプレイ321、チューナ322、映像入力部323、動画表示部324、グラフィック表示部325、重畳部326、ユーザ入力受信部327、解釈部328、および記憶部329を有する。
【0065】
ディスプレイ321は、例えば、液晶ディスプレイパネル(図示せず)を有し、映像を表示する。
【0066】
チューナ322は、テレビジョン放送の放送波を受信するためのものであり、受信した放送波から映像信号を抽出する。
【0067】
映像入力部323は、DVDプレーヤ等の外部機器から、映像信号を入力する。
【0068】
動画表示部324は、チューナ322から出力される映像信号または映像入力部323から出力される映像信号に基づいて、映像表示部320の画面に映像を表示させる。
【0069】
グラフィック表示部325は、ネットワークインタフェース330を介して入力された画像データに基づいて、画像の描画(レンダリング)を行う。
【0070】
重畳部326は、グラフィック表示部325で描画される画像を、動画表示部324により表示される映像に重畳して、ディスプレイ321に表示させる。
【0071】
ユーザ入力受信部327は、ディスプレイ321に表示された映像に対するユーザ操作を受け付ける。具体的には、テレビジョン300用のリモコンやポインティングデバイス等の外部入力機器350から、外部入力機器350におけるユーザ操作の内容を示す情報を受信する。ユーザ操作には、例えば、グラフィック表示部325で描画された画像に対して、表示位置を変えたり、表示サイズを拡大したり、画面から削除する操作が含まれる。
【0072】
解釈部328は、ユーザ入力受信部327から出力される信号を解釈して、ユーザ操作に対応する処理を後述のCGIを用いて実現する。
【0073】
記憶部416は、テレビジョン300の各部が動作するために必要である場合に、データの記憶に利用される、汎用の記憶装置である。
【0074】
ネットワークインタフェース330は、カメラ200のネットワークインタフェース230と同様に、通信ネットワーク600に接続するための機能を有する。ネットワークインタフェース330は、その内部要素として、HTTPサーバ331、CGI332、ネットワーク情報記憶部333を有する。
【0075】
HTTPサーバ331は、カメラ200のHTTPサーバ231と同様に、HTTPに従って各種処理を行う。
【0076】
CGI332は、HTTPサーバ231がアクティブコンテンツ表示要求を受信したとき、つまり、アクセス用情報を指定したPOSTリクエストを受信したときに呼び出されて起動するCGIである。CGI332は、POSTリクエストのボディ部が指定するデータの型が、写真データ等のイメージデータのリスト、つまり、写真リストである場合には、そのURLにアクセスし、対応するコンテンツ本体を取得する。
【0077】
ネットワーク情報記憶部333は、ネットワーク情報を保持している。ネットワーク情報記憶部333に保持されるネットワーク情報は、通信ネットワーク600のネットワークマスクと、テレビジョン300に割り当てられたIPアドレスとを含む。このネットワークマスクおよびIPアドレスは、例えば、テレビジョン300が通信ネットワーク600に接続する際に、通信ネットワーク600に配置されたDHTPサーバにより設定される。
【0078】
光ビーコン310は、カメラ200の光ビーコン210と同様に、テレビジョン300本体と着脱可能に接続されている。
【0079】
光ビーコン発信部340は、カメラ200の光ビーコン発信部340と同様に、ネットワークインタフェース330のネットワーク情報記憶部333に格納されたIPアドレスに基づいて、自装置の識別情報を符号化した光信号を光ビーコン210から発信する。
【0080】
テレビジョン300は、例えば、CPU、制御プログラムを格納したHDD(hard disk drive)等の記憶媒体、およびRAM等の作業用メモリ等を有する。この場合には、上記各部の機能は、CPUが制御プログラムを実行することで実現される。
【0081】
このようなテレビジョン300によれば、自己の識別情報を含む光信号を定期的に発信することができる。また、アクセス用情報を指定したPOSTリクエスト、つまり、アクティブコンテンツ表示要求を受信したときに、アクセス用情報(写真リスト)に基づいてコンテンツ本体を取得し、表示することができる。
【0082】
ここで、光信号によって送受信される識別情報について説明する。
【0083】
本実施の形態では、説明の簡便のため、使用されるネットワークアドレスを、IPv4(internet protocol version 4)アドレスとする。通信ネットワーク600は、単一のサブネットからなる小規模なネットワークであり、IPv4アドレスの4オクテットのうち、上の3オクテットをネットワーク部とし、下の1オクテットをホスト部としている。なお、オクテット(octet)は、8ビット単位の情報を示す。
【0084】
以下、通信ネットワーク600のネットワークアドレスが、「192.168.1.0」(ネットマスクは「255.255.255.0」)であり、カメラ200のIPアドレスが、「192.168.1.123」であり、テレビジョン300のIPアドレスが「192.168.1.124」であるものとする。
【0085】
カメラ200およびテレビジョン300は、自己に割り当てられたIPアドレスのうち、ホスト部、つまり、下1オクテットを、光信号によって送信する識別情報として採用する。したがって、カメラ200は、自己の識別情報を「123」とし、テレビジョン300は、自己の識別情報を「124」とする。また、カメラ200およびテレビジョン300は、送信の効率を向上させるべく、識別情報を、10進数表記から16進数表記に変換し、変換後の文字列を光信号により発信する。したがって、カメラ200は、「7B」という文字列を識別情報として発信し、テレビジョン300は、「7C」という文字列を識別情報として発信する。2桁の数値である16進数によるデータは、3桁の数値である10進数によるデータに比べて、送信時間を33%程度削減することができる。
【0086】
一方、リモコン400は、カメラ200およびテレビジョン300が上記手法により識別情報を発信している前提で、受信した光信号に含まれる識別情報から、元のIPアドレスを復号する。具体的には、リモコン400は、抽出した識別情報を10進数表記の文字列に変換し、この変換後の文字列を「192.168.1」の下1オクテットに置いて、IPアドレスを生成する。
【0087】
このように、IPアドレスをサイズの小さいデータに可逆的に変換したデータを識別情報として採用することにより、送信1回当たりのデータ量および送信時間をより縮小した状態で、ネット家電からリモコン400に対するIPアドレスの通知を実現することができる。
【0088】
なお、識別情報の符号化の手法またはプロトコルは、特定のものに限定されない。例えば、家電製品協会により標準化されたテレビジョンのリモコンのためのフォーマットを、2桁の16進数文字列の送信用に翻案して利用すればよい。
【0089】
以下、上記構成を有する遠隔操作システム100の動作について説明する。まず、リモコン400の全体動作について説明し、次いで、カメラ200およびテレビジョン300の、リモコン400によって遠隔操作を受けるための処理(以下「被遠隔操作処理」という)について説明する。そして、ユーザ操作の一例を用いて、遠隔操作システム100全体の動作について説明する。
【0090】
図6は、リモコン400の全体動作を示すフローチャートである。
【0091】
まず、ステップS1000で、復号部460は、受光部450の受光信号の復号を試みる処理を行う。具体的には、復号部460は、受光部450の受光をトリガとして動作を開始し、受光部450の受光信号を復号した結果を、アクティブコンテンツ保持部440に格納する。例えば、リモコン400がカメラ200に向けられた状態で処理が行われた場合には、この時点で、アクティブコンテンツ保持部440には、復号部460により、カメラ200のIPアドレスが格納される。なお、復号部460は、GETボタンまたはPUTボタンが押下されたタイミングで、復号した結果を、アクティブコンテンツ保持部440に格納してもよい。また、リモコン400がいずれのネット家電にも向けられていない状態で処理が行われた場合には、アクティブコンテンツ保持部440へのネット家電のIPアドレスの格納は行われない。
【0092】
なお、リモコン400がいずれかのネット家電に向けられてから長い時間が経過したにもかかわらず、カメラ200のIPアドレスが保持されているといった事態を防ぐために、復号部460は、格納後一定時間が経過したIPアドレスをアクティブコンテンツ保持部440から削除することが望ましい。
【0093】
また、リモコン400は、受光信号を復号した結果が得られるごとに、音、光、または振動等を用いてその旨を知らせるようにすると、ユーザインタフェースとしてより好ましい。ユーザが、狙ったネット家電にリモコン400が向いていること、つまり、リモコン400が識別情報を取得可能な状態にあることを認識することができるからである。
【0094】
そして、ステップS1010で、GET処理部470は、ユーザによりGETボタン410が押下されたか否か、つまり、GETボタン410から実行トリガが入力されたか否かを判断する。GET処理部470は、GETボタン410が押下された場合には(S1010:YES)、ステップS1020へ進む。
【0095】
ステップS1020で、GET処理部470は、アクティブコンテンツ保持部440から対応するIPアドレスが取得することができたか否かを判断し、IPアドレスを取得することができた場合には(S1020:YES)、ステップS1030へ進む。上記対応するIPアドレスとは、つまり、GETボタン410が押下されたとき、またはその直前に、リモコン400が向けられていたネット家電のIPアドレスである。
【0096】
ステップS1030で、GET処理部470は、アクセス用情報を指定したGETリクエストを、ステップS1020で取得したIPアドレスを宛先として送信する。リモコン400がカメラ200に向けられた状態でGETボタン410が押下された場合には、このGETリクエストは、アクティブコンテンツ取得要求となる。
【0097】
図7は、アクティブコンテンツ取得要求の一例を模式的に示す図である。
【0098】
図7に示すように、アクティブコンテンツ取得要求710は、HTTPのGETリクエストであり、宛先パスとして「/ac/get」が記述されている(1行目)。したがって、アクティブコンテンツを取得するためのURLは、「http://192.168.1.123/ac/get」となる。このURLにより、カメラ200のCGI232が起動される。すなわち、カメラ200に対するGETリクエストにおけるアクセス用情報の指定とは、CGI232の起動を指定することである。
【0099】
カメラ200からは、GETリクエストに対し、HTTPの200OKレスポンスが返信される。GETリクエストが図7に示すアクティブコンテンツ取得要求である場合には、これに対する応答として、カメラ200からは、カメラ200のCGI232で生成されたアクセス用情報(写真リスト)が返信される。
【0100】
図8は、図7に示すアクティブコンテンツ取得要求に対する応答の一例を模式的に示す図である。
【0101】
図8に示すように、アクティブコンテンツ取得要求に対する応答720には、そのボディ部(7行目〜14行目)に、CGI232で生成されたアクセス用情報(写真リスト)が記述されている。また、ボディ部には、「type」タグに囲まれて、「picture」と記載されている。これは、ボディ部が指定するデータの型が、写真データ等のイメージのリスト、つまり、写真リストであるということを示す。
【0102】
図6のステップS1040で、GET処理部470は、GETリクエストに対する応答によりアクセス用情報を受信したか否かを判断し、アクセス用情報を受信した場合には(S1040:YES)、ステップS1050へ進む。リモコン400がカメラ200に向けられた状態でGETボタン410が押下された場合には、このアクセス用情報は、カメラ200の写真リストとなる。
【0103】
ステップS1050で、GET処理部470は、取得したアクセス用情報を、アクティブコンテンツ保持部440に保持する。
【0104】
なお、GET処理部470は、GETボタン410が押下されてから長い時間が経過したにもかかわらずアクセス用情報が保持されているといった事態を防ぐようになっていることが望ましい。この場合、GET処理部470は、例えば、格納後一定時間が経過したアクセス用情報をアクティブコンテンツ保持部440から削除すればよい。
【0105】
また、この時点で、リモコン400は、音、光、または振動等を用いて、ユーザに対して保持するアクセス用情報が更新されたことを知らせるようにすると、ユーザインタフェースとしてより好ましい。ユーザが、GETボタンに対応する操作、つまり、ドラッグ操作が成功したことを認識することができるからである。
【0106】
そして、ステップS1060で、リモコン400は、ユーザ操作により処理の終了を指示されたか否か等に基づいて、処理を継続すべきか否かを判断し、処理を継続しない場合には(S1060:NO)、一連の処理を終了し、処理を継続する場合には(S1060:YES)、ステップS1000へ戻る。ユーザ操作による処理の終了の指示は、例えば、装置外面に設けられた電源ボタン(図示せず)の押下により実現される。
【0107】
次に、例えば、S1000で、リモコン400がテレビジョン300に向けられている場合には、アクティブコンテンツ保持部440には、復号部460により、テレビジョン300のIPアドレスが格納される。
【0108】
GETボタンが押下されていない場合には(S1010:NO)、次に、ステップS1070で、PUT処理部480は、PUTボタンが押下されたか否か、つまり、PUTボタン420から実行トリガが入力されたか否かを判断する。PUT処理部480は、PUTボタン420が押下された場合には(S1070:YES)、ステップS1080へ進む。
【0109】
ステップS1080で、PUT処理部480は、アクティブコンテンツ保持部440から対応するIPアドレスが取得することができたか否かを判断する。PUT処理部480は、IPアドレスを取得することができた場合には(S1080:YES)、ステップS1090へ進む。上記対応するIPアドレスとは、つまり、PUTボタン420が押下されたとき、またはその直前に、リモコン400が向けられていたネット家電のIPアドレスである。
【0110】
ステップS1090で、PUT処理部480は、アクティブコンテンツ保持部440にアクセス用情報が保持されているか否かを判断し、アクセス用情報が保持されている場合には(S1090:YES)、ステップS1100へ進む。PUTボタン420が押下される直前に、リモコン400がカメラ200に向けられた状態でGETボタン410が押下された場合には、このアクセス用情報は、カメラの写真リストとなる。
【0111】
ステップS1100で、PUT処理部480は、アクティブコンテンツ保持部440に保持されたアクセス用情報を指定したPOSTリクエストを、ステップS1080で取得したIPアドレスを宛先として送信する。リモコン400がテレビジョン300に向けられた状態でPUT420ボタンが押下された場合には、このPOSTリクエストは、アクティブコンテンツ表示要求となる。
【0112】
図9は、アクティブコンテンツ表示要求の一例を模式的に示す図である。
【0113】
図9に示すように、アクティブコンテンツ表示要求730は、HTTPのPOSTリクエストであり、その宛先パスには、テレビジョン300のCGI332を記述するためのURLが用いられている。すなわち、テレビジョン300に対するPOSTリクエストにおけるアクセス用情報の指定とは、CGI332の起動を指定することである。アクティブコンテンツ表示要求730のボディ部(6行目〜13行目)には、図8に示す応答により取得された写真リストが、XMLテキストとして記述されている。
【0114】
テレビジョン300からは、POSTリクエストに対し、HTTPの200OKレスポンスが返信される。
【0115】
図10は、図9に示すアクティブコンテンツ表示要求に対する応答の一例を模式的に示す図である。図10に示すアクティブコンテンツ表示要求に対する応答750は、HTTPの200OKレスポンスであり、要求を受け入れたことを通知するものである。
【0116】
リモコン400は、アクセス用情報を指定したPOSTリクエストを送信した後、図6のステップS1060へ進む。GETボタン410もPUTボタン420も押下されない間は、処理の終了が指示されるまで、ステップS1000〜S1070の判断処理が繰り返される。
【0117】
このようなリモコン400の全体動作により、ユーザは、通常のドラッグアンドドロップの操作と同様の感覚でリモコン400を操作して、テレビジョン300に対し、カメラ200からのコンテンツ本体の取得および表示を指示することができる。
【0118】
なお、操作は、GETボタン410の押下に対して、直後の1回のPUTボタン420の押下のみを対応させることが望ましい。この場合には、リモコン400は、アクティブコンテンツ表示要求の送信時に、送信された写真リストを削除または送信禁止とすればよい。また、操作は、PUTボタン420の押下に対して、直前の1回のGETボタン410の押下のみを対応させることが望ましい。この場合には、リモコン400は、写真リストの受信時に、既に保持されている写真リストを削除または送信禁止とすればよい。
【0119】
図11は、カメラ200の被遠隔操作処理を示すフローチャートである。
【0120】
まず、ステップS1110で、カメラ200のHTTPサーバ231は、アクセス用情報を指定したGETリクエストを受信したか否かを判断し、アクセス用情報を指定したGETリクエストを受信した場合には(S1110:YES)、ステップS1120へ進む。このGETリクエストは、上記したアクティブコンテンツ取得要求である。
【0121】
ステップS1120で、HTTPサーバ231は、CGI232を起動させ、CGI232で生成されたアクセス用情報(写真リスト)を、アクティブコンテンツ取得要求に対する応答として返信する。
【0122】
図12は、CGI232によりアクセス用情報として生成される写真リストの内容の一例を示す図である。
【0123】
図12に示すように、CGI232により生成される写真リスト740は、XML(extensive markup language)のフォーマットで表現され、保存される際の実体は、文字列を保持することができるメモリまたはファイルである。ここでは、写真リスト740のうち、「item」タグで囲まれた3つの文字列(4行目〜7行目)が、カメラ200に保持された写真データ221のURLである。すなわち、写真リスト740全体は、3つの写真データ221のURLをリスト化して表現したものとなっている。
【0124】
ここでは、「010.jpg」、「009.jpg」、および「008.jpg」という名前のコンテンツがリストアップされている。
【0125】
HTTPサーバ231は、このような写真リスト740を、アクティブコンテンツ取得要求の送信元(リモコン400)を宛先とする200 OKレスポンスのボディ部に埋め込むことにより、図8に示す応答を生成する。
【0126】
そして、図11のステップS1130で、HTTPサーバ231は、ユーザ操作により処理の終了を指示されたか否か等に基づいて、処理を継続すべきか否かを判断し、処理を継続しない場合には(S1130:NO)、一連の処理を終了し、処理を継続する場合には(S1130:YES)、ステップS1110へ戻る。
【0127】
HTTPサーバ231は、アクセス用情報を指定したGETリクエストを受信していない場合には(S1110:NO)、次に、ステップS1140で、コンテンツ本体を指定したGETリクエストを受信したか否かを判断する。このGETリクエストは、上記したコンテンツ送信要求である。HTTPサーバ231は、コンテンツ本体を指定したGETリクエストを受信した場合には(S1140:YES)、ステップS1150へ進む。
【0128】
ステップS1150で、HTTPサーバ231は、要求されたコンテンツ本体を、コンテンツ送信要求に対する応答として返信する。コンテンツ送信要求において、図12に示す写真リスト740にリストアップされたURLが指定された場合には、写真記憶部220に格納された3つの写真データ221が送信されることになる。コンテンツ送信要求に対応して写真データ221が返信される手順は、ウェブブラウザがHTTPサーバから写真データを取得する通常の手順と同様である。
【0129】
HTTPサーバ231は、コンテンツ本体を指定したGETリクエストに対して応答した後、ステップS1130へ進む。アクティブコンテンツ取得要求もコンテンツ送信要求も受信しない間は、処理の終了が指示されるまで、ステップS1110〜S1140の判断処理が繰り返される。
【0130】
このような被遠隔操作処理により、カメラ200は、リモコン400からの要求に応じてアクセス用情報(写真リスト)を返信し、テレビジョン300からの要求に応じてコンテンツ本体(写真データ)を返信することができる。
【0131】
図13は、テレビジョン300の被遠隔操作処理を示すフローチャートである。
【0132】
まず、ステップS1210で、テレビジョン300のHTTPサーバ331は、アクセス用情報を指定したPOSTリクエストを受信したか否かを判断し、アクセス用情報を指定したPOSTリクエストを受信した場合には(S1210:YES)、ステップS1220へ進む。このPOSTリクエストは、上記したアクティブコンテンツ表示要求である。また、このとき、テレビジョン300のHTTPサーバ331は、図10で示す応答を返信する。
【0133】
ステップS1220で、テレビジョン300のHTTPサーバ331は、CGI332を起動させ、その結果、アクセス用情報に基づいて、コンテンツ本体を指定したGETリクエストが送信される。受信したPOSTリクエストが、図9に示すように、カメラ200の写真リストをアクセス用情報として含む場合には、このGETリクエストは、上記したコンテンツ送信要求となる。
【0134】
そして、ステップS1230で、テレビジョン300のCGI332は、GETリクエストに対する応答によりコンテンツ本体を受信したか否かを判断し、コンテンツ本体を受信した場合には(S1230:YES)、ステップS1240へ進む。
【0135】
ステップS1240で、CGI332は、取得したコンテンツ本体に対する処理を行う。CGI332は、受信したPOSTリクエストが、図9に示すアクティブコンテンツ表示要求である場合には、カメラ200が保持する写真データを、グラフィック表示部325および重畳部326を介して、ディスプレイ321に表示する。
【0136】
図14は、カメラ200の写真データが表示された状態のテレビジョン300の外観の一例を示す斜視図である。
【0137】
図14に示すように、テレビジョン300のディスプレイ321には、複数のグラフィックオブジェクト761〜763が表示される。グラフィックオブジェクトとは、グラフィックプレーンにレンダリング可能なオブジェクトの総称であり、そのサブクラスとして、写真オブジェクトおよび写真リストオブジェクト、または単に写真データおよび写真リストを持つものである。また、グラフィックオブジェクトは、テレビジョンの外部入力機器350等によるポインティングデバイスにより、画像単位でフォーカスを当てることができるものである。
【0138】
テレビジョン300のディスプレイ321には、図12に示す写真リスト740にリストアップされた、「010.jpg」、「009.jpg」、および「008.jpg」という名前のコンテンツ本体の縮小画像のグラフィックオブジェクト761〜763が、写真リスト764として表示される。すなわち、ディスプレイ321には、カメラ200に格納されたコンテンツ本体がそのままのサイズで1枚ずつ表示されるのではなく、より小さいサイズで複数同時に表示される。この縮小画像は、カメラ200で写真リスト用に用意してもよいし、テレビジョン300でサイズ縮小により生成してもよい。縮小画像がカメラ200で用意されている場合には、これらのコンテンツ本体に、更に、フルサイズの写真データの所在に関する情報が対応付けられている必要がある。なお、図中、説明の便宜のため、コンテンツの名前を記載しているが、実際には表示対象となる画像が表示されるものとする。また、写真リスト764は、画面上では、境界のある不可視透明なものとして表現される。
【0139】
表示された写真リスト764は、外部入力機器350の操作により、任意の写真(コンテンツ本体)を選択可能となっており、選択操作が行われると、選択された写真データのフルサイズの写真データが画面に表示される。
【0140】
そして、図13のステップS1250で、HTTPサーバ331は、ユーザ操作により処理の終了を指示されたか否か等に基づいて、処理を継続すべきか否かを判断し、処理を継続しない場合には(S1250:NO)、一連の処理を終了し、処理を継続する場合には(S1250:YES)、ステップS1210へ戻る。
【0141】
このような被遠隔操作処理により、テレビジョン300は、リモコン400からの要求に応じて、カメラ200に保持された写真データを取得して画面に表示することができる。
【0142】
以上のようなリモコン400の動作およびネット家電の動作により、遠隔操作システム100では、実空間上でのリモコン400によるドラッグアンドドロップ操作により、ネット家電間でコンテンツ本体を移動させることができる。また、カメラ200であればカメラ200で撮像された写真データというように、送信側のネット家電の特性に応じたコンテンツを、移動の対象とすることができる。更に、テレビジョン300であれば映像表示または画像表示というように、受信側のネット家電の特性に応じた手法で、移動されたコンテンツ本体を処理することができる。
【0143】
以下、ユーザ操作の一例を用いて、遠隔操作システム100全体の動作について説明する。
【0144】
図15は、遠隔操作システム100の全体動作の一例を模式的に示す図である。図16は、図15に示す全体動作のシーケンス図である。図15および図16を用いて、遠隔操作システム100における機器内部の動作やデータの流れについて説明する。
【0145】
ここでは、ユーザが、まずリモコン400をカメラ200に向けてGETボタンを押下し、次いでリモコン400をテレビジョン300に向けてPUTボタンを押下した場合の、遠隔操作システム100の動作について説明する。すなわち、ユーザが、リモコン400を用いて、実空間上でカメラ200からテレビジョン300へとドラッグアンドドロップ操作を行った場合の動作について説明する。
【0146】
まず、カメラ200において、光ビーコン発信部240は、ネットワークインタフェース230が保持するネットワーク情報を取得する(S1401)。この結果、光ビーコン発信部240は、自装置のIPアドレスが「192.168.1.123」であり、通信ネットワーク600のネットマスクが「255.255.255.0」であることを認識する。そして、光ビーコン発信部240は、この認識結果に基づいて、自装置の識別情報を周期的に発信する(S1402)。具体的には、光ビーコン発信部240は、自装置のIPアドレスのホスト部が「123」であることを算出し、そのホスト部の値「123」を、16進数表現である「7B」に変換して、「7」および「B」という2文字を発信するように光ビーコン210を制御する(S1403)。この結果、光ビーコン210からは、変調波として、識別情報「7B」771が周期的に発信される(S1301、S1404)。
【0147】
ここで、ユーザにより、リモコン400がカメラ200に向けられると(S1302、S1405)、カメラ200の光ビーコン210から出力される光信号は、リモコン400の受光部450に到達する(S1406)。この結果、復号部460は、受光部450で受光された光信号に対する復号を行い、識別情報「7B」771を得る(S1407)。そして、復号部460は、復号した識別情報から、カメラ200のIPアドレスを算出し、算出結果を、アクティブコンテンツ保持部440に格納する(S1408)。ここでは、復号部460は、ネットワークアドレス「192.168.1.0」の下の1オクテットを、「7B」の10進数である「123」に置き換えた、カメラ200のIPアドレス「192.168.1.123」を算出し、格納する(S1408)。
【0148】
ここで、ユーザにより、リモコン400のGETボタン410が押下されると(S1409)、GET処理部470は、図6で説明した処理を開始する(S1410)。GET処理部470は、その時点で最後に復号部460により復号されたIPアドレスを宛先として、つまり、カメラ200を宛先として、HTTPリクエストであるアクティブコンテンツ取得要求を、通信ネットワーク600を介して送信する(S1411)。そして、リモコン400は、この要求に対する応答待ち状態に入る。
【0149】
アクティブコンテンツ取得要求を受信したカメラ200のHTTPサーバ231は、CGI232を起動して、写真リスト772およびHTTPレスポンスを作成する(S1412)。具体的には、HTTPサーバ231により起動されたCGI232が、写真記憶部220の写真データ221のURLを写真リスト772にリスト化し、その写真リスト772をHTTPレスポンスのボディ部に記述する。そして、CGI232は、HTTPレスポンスにより、写真リスト772を、通信ネットワーク600経由でリモコン400に返す(S1303、S1413)。
【0150】
リモコン400のGET処理部470は、HTTPレスポンスを受信すると、そのボディ部に記述された写真リスト772を、アクティブコンテンツとしてアクティブコンテンツ保持部440に記憶させる(S1414)。
【0151】
一方、テレビジョン300においても、光ビーコン発信部340は、ネットワーク情報を取得し(S1415)、取得したネットワーク情報に基づいて、周期的に自装置の識別情報を発信する(S1304、S1416)。具体的には、光ビーコン発信部340は、光ビーコン310から、テレビジョン300のIPアドレスのホスト部「124」を16進数で表わした識別情報「7C」773を発信する。
【0152】
ここで、ユーザにより、リモコン400がテレビジョン300に向けられると(S1305、S1417)、カメラ200の場合と同様に、テレビジョン300の光ビーコン310から出力される光信号は、リモコン400の受光部450に到達する(S1310、S1418)。
【0153】
この結果、復号部460は、カメラ200からの受光の場合と同様に、識別情報「7C」773を復号し(S1419)、テレビジョン300のIPアドレス「192.168.1.124」を算出して、アクティブコンテンツ保持部440に格納する(S1420)。
【0154】
ここで、ユーザにより、リモコン400のPUTボタン420が押下されると(S1421)、PUT処理部480は、図6で説明した処理を開始する(S1422)。PUT処理部480は、まず、アクティブコンテンツ保持部440から写真リスト772を読み出し、HTTPリクエストであるアクティブコンテンツ表示要求を生成する(S1423)。具体的には、PUT処理部480は、写真リスト772を、HTTPのPOSTリクエストのボディ部に記述する。そして、PUT処理部480は、その時点で最後に復号部460により復号されたIPアドレスを宛先として、つまり、テレビジョン300を宛先として、HTTPリクエストであるアクティブコンテンツ表示要求を、通信ネットワーク600を介して送信する(S1306、S1424)。そして、リモコン400は、この要求に対する応答待ち状態に入る。
【0155】
アクティブコンテンツ表示要求を受け取ったテレビジョン300のHTTPサーバ331は、CGI332を起動して、図12で説明したCGI動作を開始させる(S1425)。このCGI動作では、HTTPサーバ331により起動されたCGI332が、HTTPレスポンスを作成し(S1426)、作成したHTTPレスポンスを、リモコン400に返す(S1427)。具体的には、CGI332は、アクティブコンテンツ表示要求に対する実質的な処理を開始する前に、200OKのHTTPレスポンスを組み立てて、リモコン400に返す。このように、先に応答を返すことにより、リモコン400を応答待ち状態から早期に開放することができる。
【0156】
その後、CGI332は、アクティブコンテンツ表示要求から、そのボディ部に記述されたテキストデータを取得し、そのテキストデータが指定するコンテンツの型(Type)を判断する。ここでは、図8で説明したように、コンテンツの型は「picture」である。したがって、CGI332は、アクティブコンテンツ表示要求が表示を要求する対象が写真リストであると判断し、その写真リストにリストアップされた写真を表示するための写真データの取得を行う。この取得は、写真リストから写真データのURLを取得し(S1428)、取得したURLにアクセスして、該当する写真データを取得する処理を写真データの枚数分(たとえばn枚)だけ繰り返すことによって行われる(S1429)。具体的には、CGI332は、HTTPのGETリクエストを、通信ネットワーク600を介してカメラ200に送信し(S1430)、カメラ200から返された写真データを(S1431)、通信ネットワーク600を介して受信する(S1307、S1432)。
【0157】
そして、CGI332は、取得した写真データを、グラフィック表示部325を介してテレビジョン300のディスプレイ321に、グラフィックオブジェクトとして表示させる(S1433)。このとき、CGI332は、それぞれのグラフィックスオブジェクトの元となる写真データのURLを、グラフィックオブジェクトに対応付けて記憶する。これにより、例えば、グラフィックオブジェクトが選択されたときに、その選択されたグラフィックオブジェクトに対応する各種のデータを取得および表示することが容易となる。グラフィックスオブジェクトに対応する各種のデータとは、例えば、写真データがある写真データを縮小したデータである場合には、縮小する前の元の写真データである。
【0158】
このような遠隔操作システム100の動作により、ユーザとっては、あたかも、カメラ200を狙い撃ってアクティブコンテンツを吸い上げ、続けてテレビジョン300を狙い撃ってアクティブコンテンツを投下して表示させる、というような感覚となる。
【0159】
以上説明したように、本実施の形態によれば、リモコン400は、リモコン400本体が向けられた方向に指向性を有する受光部450を有している。そして、リモコン400は、GETボタン410またはPUTボタン420が押下されたときに、受光部450においてネット家電からの光信号を受信したとき、その光信号に含まれる識別情報が示すネット家電を、通信ネットワーク600を介して遠隔操作する。これにより、ユーザがどのネット家電を指定してGETボタン410またはPUTボタン420を押下したかに基づいて、ネット家電を遠隔操作することができる。すなわち、ユーザは、リモコン400を、実空間上のポインティングデバイスとして用いることができる。しかも、複雑な設備や表示装置の設置や、ネット家電の登録作業を必要とすることなく、上記遠隔操作を行うことができる。
【0160】
また、カメラ200は、自装置に向けてリモコン400でGETボタン410が押下されたときの処理として、記憶している写真データのリストを、通信ネットワーク600を介してリモコン400に返信する。そして、テレビジョン300は、自装置に向けてリモコン400でPUTボタン420が押下されたときの処理として、指定された写真データを取得して表示する。これにより、ユーザは、リモコン400を直感的に操作することにより、カメラ200に記憶されている写真データを複製し、テレビジョン300の画面に表示させることができる。すなわち、カメラ200に記憶されている写真データを、簡単な操作で即時に、テレビジョン300の大きな画面で表示させることができる。
【0161】
ネット家電の普及のために重要な要素の1つとして、高い操作性の実現が挙げられる。本実施の形態に係る遠隔操作システム100によれば、ユーザが、マニュアルの熟読や機械操作の習熟を必要とせずに、直感的にかつ流れるようにネット家電を操作することを可能にするので、ネット家電の普及を促進することができる。
【0162】
また、高い操作性を持つネット家電群は、一般ユーザでも場所を選ばずに簡単に設置や設定できることが望まれる。また、ネット家電群の操作のために特別な装置が必要だとしても、その装置は安価で手に入り安いものであることが望まれる。本実施の形態に係る遠隔操作システム100によれば、特殊な装置やソフトウエアを必要としないため、これらの市場の要求に応えることができ、ネット家電の普及を更に促進することができる。
【0163】
また、アクティブコンテンツ取得要求を受信した場合に何をコンテンツ本体としてどのようなアクセス用情報を返信するか、およびアクティブコンテンツ表示要求を受信した場合に取得したコンテンツ本体に対してどのような処理を行うかは、ネット家電側で設定することができる。したがって、ネット家電の特性に適合させて、状況に応じて、または、ネット家電のメーカ側の意図に即して、リモコン400により可能な遠隔制御の内容を設定することができる。例えば、表示デバイスの能力が低い表示装置が、サイズの大きい写真データを指定したPOSTリクエストを受信した場合には、表示は行わずに、内部の記憶媒体に蓄積する処理を選択するということが可能である。
【0164】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2として、テレビジョンの画面上に表示されている画像を、カメラの記録媒体に記憶させることを可能にした遠隔操作システムについて説明する。
【0165】
実施の形態2に係る遠隔操作システムでは、実施の形態1のリモコンを、テレビジョンの外部入力機器と兼用としている。また、実施の形態1のカメラおよびテレビジョンのCGI機能を拡張し、テレビジョンに表示された画像のうち、外部入力機器としてのリモコンによって指定された画像を、カメラへとドラッグアンドドロップ操作することを可能にする。
【0166】
図17は、本実施の形態に係る遠隔操作システムのテレビジョンにおける画像選択の様子を示す図である。
【0167】
図17に示すように、本実施の形態では、リモコン400aは、テレビジョン300aのディスプレイ321の画面上でカーソル801を動かすことができる。また、リモコン400aは、画面に表示されているグラフィックオブジェクト761〜763の中から任意のオブジェクトに対してカーソル801でポインティングし、更に、ポインティングされているオブジェクトに対して各種の操作を行うことができる。
【0168】
カーソル801の移動およびポインティングの操作は、例えば、リモコン400aに十字ボタン等の方向キーと選択キーとを設け、操作内容を示す情報を、通信ネットワーク600を介してリモコン400aからテレビジョン300aへと送信することにより行う。また、例えば、テレビジョン300aにリモコン400aが自己の画面上のどの位置に向けられているか、および選択操作が行われたかどうかを検出するための検出装置を設け、この検出装置の検出結果を用いてもよい。ここでは、リモコン400aに十字ボタン等の方向キーと選択キーとが設けられている場合について説明する。
【0169】
図18は、リモコン400aの構成を示すブロック図であり、実施の形態1の図2に対応するものである。図2と同一部分には同一符号を付し、これについての説明を省略する。また、図18において、カメラ200aおよびテレビジョン300aの構成のうち実施の形態1と異なる部分の構成についても併せて図示している。
【0170】
図18に示すように、リモコン400aは、テレビジョン操作部490aを有する。テレビジョン操作部490aは、操作部および情報送信部(いずれも図示せず)を有する。操作部は、方向キーとしての十字ボタンを、装置外面に有する。情報送信部は、操作部において操作が行われるごとに、その操作内容を示す情報を、ネットワークインタフェース430および通信ネットワーク600を介してテレビジョン300aに送信する。テレビジョン操作部490aは、実施の形態1の図5に示す外部入力機器350に含まれるものである。
【0171】
テレビジョン300aおよびカメラ200aは、実施の形態1のネットワークインタフェース330、230に代えて、ネットワークインタフェース330a、230aを有する。ネットワークインタフェース330a、230bは、実施の形態1のCGI332、232に代えて、これらとは異なる内容の被遠隔操作処理を実現するCGI332a、232aをそれぞれ有する。以下、テレビジョン300aの被遠隔操作処理およびカメラ200aの被遠隔操作処理についてのみ説明する。
【0172】
テレビジョン300aは、コンテンツ本体として、表示中の写真のデジタルデータ(以下「写真データ」という)を保持する。また、テレビジョン300aは、これらのコンテンツ本体にアクセスするためのアクセス用情報として、コンテンツ本体のURL(以下適宜「写真URL」という)を生成する。
【0173】
また、テレビジョン300aは、通信ネットワークを介してHTTPのGETリクエストを受信したとき、指定された情報を返信する。このとき、テレビジョン300aは、アクセス用情報を指定された場合には、アクセス用情報(ここでは写真URL)を返信し、コンテンツ本体を指定された場合には、指定されたコンテンツ本体を返信する。
【0174】
カメラ200aは、通信ネットワーク600を介して、HTTPのPOSTリクエストを受信したとき、指定された情報を取得する。このとき、カメラ200aは、アクセス用情報を指定された場合には、アクセス用情報に基づいて、他のネット家電に保持されたコンテンツ本体にアクセスする。また、カメラ200aは、アクセス用情報が上記写真URLの場合には、その写真URLを指定したGETリクエストを送信することにより、写真URLに対応する写真データをテレビジョン300aから取得する。そして、カメラ200aは、取得した写真データを、写真記憶部220に記録する。
【0175】
以下、適宜、リモコン400aからテレビジョン300aへと送信される、アクセス用情報を指定したGETリクエストを、「アクティブコンテンツ取得要求」という。また、リモコン400aからカメラ200aへと送信される、テレビジョン300aの写真URLを指定したPOSTリクエストを、「アクティブコンテンツ記録要求」という。また、カメラ200aからテレビジョン300aへと送信される、テレビジョン300aのコンテンツ本体を指定したGETリクエストを、「コンテンツ送信要求」という。
【0176】
「アクティブコンテンツ記録要求」は、形式的には、実施の形態1の「アクティブコンテンツ表示要求」と同一である。上記したように、アクティブコンテンツを指定したHTTPリクエストに対する解釈および処理は、ネット家電の特性に合わせて任意に作り込むことができる。したがって、同一のPOSTリクエストであっても、受信側のネット家電によってその機能は異なる。本実施の形態では、カメラ200aは、「アクティブコンテンツ表示要求」と同一形式のHTTPリクエスト(POSTリクエスト)を受信した場合には、画像表示ではなく、自己の内部メモリへの記録を行うように予め作り込まれている。したがって、本実施の形態では、説明の便宜上、カメラ200aへと送信される「アクティブコンテンツ表示要求」と同一形式のPOSTリクエストを、「アクティブコンテンツ記録要求」というするものとする。
【0177】
カメラ200aが実行する被遠隔操作処理とテレビジョン300aが実行する被遠隔操作処理は、保持するコンテンツ本体と、生成するアクセス用情報と、取得したコンテンツ本体に対する処理とが異なるが、他の処理は共通している。そこで、カメラ200aおよびテレビジョン300aによる被遠隔操作処理を、全てのネット家電のHTTPサーバに共通の処理として説明する。
【0178】
図19は、ネット家電の被遠隔操作処理を示すフローチャートであり、実施の形態1の図11および図13に対応するものである。図11および図13と同一部分には同一ステップ番号を付し、これについての説明を省略する。
【0179】
ネット家電のHTTPサーバは、アクセス用情報を指定したGETリクエストを受信したか否か(S1110)、コンテンツ本体を指定したGETリクエストを受信したか否か(S1140)、およびアクセス用情報を指定したPOSTリクエストを受信したか否か(S1210)を、繰り返し判断する。そして、HTTPサーバは、いずれかのHTTPリクエストを受信した場合には、図11および図13で説明した対応する処理を行う。
【0180】
ただし、テレビジョン300aの処理とカメラ200aの処理には、以下のような違いがある。
【0181】
テレビジョン300aのCGI332aは、ステップS1120において、移動の対象となるコンテンツ本体を決定し、決定したコンテンツ本体(写真データ)のURL(写真URL)を返信する。具体的には、CGI332aは、解釈部328で解釈されたユーザ操作の内容に基づいて、画面に表示されている写真データのうちどの写真データが選択されているかを判断し、選択されている写真データを、移動の対象として決定する。そして、CGI332aは、決定した写真データのURLを、リモコン400aに返信する。
【0182】
また、テレビジョン300aのCGI332aは、コンテンツ本体を指定したGETリクエストを受信した場合には(S1140:YES)、ステップS1150で、指定されたコンテンツ本体を返信する。
【0183】
一方、カメラ200aのCGI232aは、アクセス用情報を指定したPOSTリクエストを受信した場合には(S1210:YES)、アクセス用情報に基づき、コンテンツ本体を指定したGETリクエストを送信する(S1220)。そして、CGI232aは、コンテンツ本体を受信すると(S1230:YES)、コンテンツ本体に対する処理を行う(S1240)。CGI232aは、受信したPOSTリクエストが、アクティブコンテンツ記録要求である場合には、テレビジョン300aが表示している写真データのうち、ユーザが選択した写真データを、写真記録部220に記録する。CGI232aは、POSTリクエストで指定されたコンテンツ本体が記録可能か否かを、例えば、コンテンツ本体が、特定の画像データ型で表現されているかにより判断する。
【0184】
このような被遠隔処理により、テレビジョン300aは、アクセス用情報(写真URL)を、リモコン400aからの要求に応じて返信し、カメラ200aからの要求に応じてコンテンツ本体(写真データ)を返信することができる。また、カメラ200aは、リモコン400aからの要求に応じて、テレビジョン300aに表示された写真データを取得して写真記憶部220に記録することができる。しかも、テレビジョン300aに表示中の写真データのうち、リモコン400aの操作により選択された写真データのURLのみを、カメラ200aに記録することができる。
【0185】
以下、ユーザ操作の一例を用いて、遠隔操作システム100a全体の動作について説明する。
【0186】
図20は、遠隔操作システム100aの全体動作の一例を模式的に示す図である。図21は、図20に示す全体動作のシーケンス図である。図20および図21を用いて、遠隔操作システム100における機器内部の動作やデータの流れについて説明する。
【0187】
ここでは、ユーザが、まずリモコン400aを、複数の写真データが表示されているテレビジョン300aに向けてGETボタンを押下し、次いでリモコン400aをカメラ200aに向けてPUTボタンを押下した場合の、遠隔操作システム100aの動作について説明する。すなわち、ユーザが、リモコン400aを用いて、実空間上でテレビジョン300aからカメラ200aへとドラッグアンドドロップ操作を行った場合の動作について説明する。
【0188】
まず、テレビジョン300aにおいて、実施の形態1と同様に、光ビーコン発信部340は、自装置のIPアドレスおよびネットワークアドレスを取得し(S2401)、自装置の識別情報「7C」771を、光ビーコン310からの光信号により周期的に発信する(S2301、S2402)。また、カメラ200aにおいても、実施の形態1と同様に、光ビーコン発信部240は、自装置のIPアドレスおよびネットワークアドレスを取得し(S2403)、自装置の識別情報「7B」を、光ビーコン210からの光信号により周期的に発信する(S2302、S2404)。
【0189】
ここで、ユーザにより、リモコン400aがテレビジョン300aに向けられると(S2303、S2405)、テレビジョン300aの光信号がリモコン400の受光部450に到達し、リモコン400aで、光信号の復号およびIPアドレスの算出が行われる(S2407、S2408)。
【0190】
ここで、ユーザにより、リモコン400aを用いて、テレビジョン300aの画面のある写真にフォーカスが当てられているものとする。
【0191】
図22は、テレビジョン300aで写真にフォーカスが当てられている様子を示す図である。
【0192】
図22に示すように、ここでは、カーソル801がグラフィックオブジェクト763にポインティングされた状態(例えば、太線枠が表示される)で決定操作が行われ、グラフィックオブジェクト763に対応する「008.jpg」という写真データ775にフォーカスが当てられたものとする。
【0193】
図22に示す状態、つまり、写真データ775にフォーカスが当てられた状態で(S2409)、リモコン400aのGETボタン410が押下されたとする(S2410)。この場合、GET処理部470は、図6で説明した処理を開始し(S2411)、テレビジョン300aにアクティブコンテンツ取得要求を送信した後(S2412)、要求に対する応答待ち状態に入る。
【0194】
アクティブコンテンツ取得要求を受信したテレビジョン300aのHTTPサーバ331は、CGI332aを起動して、写真URL774に基づいてHTTPレスポンスを作成する(S2413)。具体的には、CGI332aが、リモコン400a操作により選択された写真データを特定し、特定した写真データのURL(ここでは写真データ775のURL)を、HTTPレスポンスのボディ部に記述する。そして、CGI332aは、HTTPレスポンスにより、写真URL774を、通信ネットワーク600経由でリモコン400aに返す(S2304、S2414)。
【0195】
GET処理部470は、HTTPレスポンスを受信すると、そのボディ部に記述された写真URLをアクティブコンテンツ保持部440に記憶させる(S2415)。
【0196】
ここで、ユーザにより、リモコン400aがカメラ200aに向けられると(S2305、S2416)、カメラ200aの光信号は、リモコン400aの受光部450に到達し(S2417)、リモコン400aで、光信号の復号およびIPアドレスの算出が行われる(S2418、S2419)。
【0197】
ここで、ユーザにより、リモコン400aのPUTボタン420が押下されたとする(S2420)。すると、PUT処理部480は、図6で説明した処理を開始し(S2421)、カメラ200aにアクティブコンテンツ記録要求を送信した後(S2306、S2422)、要求に対する応答待ち状態に入る。
【0198】
アクティブコンテンツ記録要求を受け取ったカメラ200aのHTTPサーバ231は、CGI232aを起動して、HTTPレスポンスを作成する(S2424)。具体的には、CGI232aが、アクティブコンテンツ記録要求に対する実質的な処理を開始する前に、200OKのHTTPレスポンスを作成し、リモコン400aに返す(S2425)。
【0199】
その後、カメラ200aのCGI232aは、図19で説明した処理を開始する(S2423)。CGI232aは、CGI232aを起動して、図19で説明したCGI動作を開始させる(S2423)。このCGI動作では、CGI232aが、HTTPレスポンスを作成し(S2424)、作成したHTTPレスポンスを、リモコン400aに返す(S2425)。そして、カメラ200aのCGI232aは、アクティブコンテンツ記録要求から、そのボディ部に記述されたテキストデータを取得し、記述されたコンテンツの型および写真URLに基づいて、写真データの取得を行う(S2426)。具体的には、CGI232aは、HTTPのGETリクエストを、通信ネットワーク600を介してテレビジョン300aに送信する(S2427)。そして、CGI232aは、テレビジョン300aから返された写真データを(S2428)、通信ネットワーク600を介して受信する(S2307、S2429)。
【0200】
そして、CGI232aは、取得した写真データを、カメラ200aの写真記憶部220に蓄積する(S2430)。
【0201】
このような遠隔操作システム100aの動作により、ユーザにとっては、あたかも、テレビジョン300aを狙い撃ってアクティブコンテンツを吸い上げ、続けてカメラ200aを狙い撃ってアクティブコンテンツを投下して記録させる、というような感覚となる。
【0202】
このように、本実施の形態によれば、テレビジョン300aは、自装置に向けてリモコン400aでGETボタン410が押下されたときの処理として、表示している写真データのうちユーザ操作により選択された写真データのURLを、リモコン400に返信する。また、カメラ200aは、自装置に向けてリモコン400でPUTボタン420が押下されたときの処理として、指定されたURLの写真データを取得して記録する。これにより、ユーザは、リモコン400aを直感的に操作することにより、テレビジョン300aの画面で選択した写真データを、カメラ200a内部の記録媒体に保存することができる。すなわち、テレビジョン300aの画面で気に入った写真データを、簡単な操作で即時に、複製してカメラ200aの記録媒体に保存することができる。また、カメラ200aのような携帯性を有するネット家電に保存することにより、写真データを、容易に持ち出し可能な状態とすることができる。
【0203】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3として、エアコンを、テレビジョンの画面上で操作することを可能にした遠隔操作システムについて説明する。
【0204】
実施の形態3に係る遠隔操作システムでは、実施の形態2と同様に、リモコンを、テレビジョンの外部入力機器と兼用としている。また、実施の形態2に係る遠隔操作システム100aは、実施の形態2に係るカメラ200aを、ネット家電としてのエアコンに置き換えた構成となっている。また、エアコンの遠隔操作に関する構成の大部分は、カメラ200aと共通している。そこで、この共通部分についての説明を省略するとともに、以下の図において、エアコンのカメラとの共通部分に対してカメラと同一の符号を付す。
【0205】
図23は、エアコンの構成を示すブロック図であり、実施の形態1の図4に対応するものである。
【0206】
図23に示すように、エアコン200bは、エアコンディショニングを行うためのエアコン機能部250bを有する。また、エアコン200bは、図4に示すネットワークインタフェース230に代えて、ネットワークインタフェース230bを有する。このネットワークインタフェース230bは、図4に示すカメラ200のCGI232に代えて、これとは異なる内容の被遠隔操作処理を実現するCGI232bを有する。
【0207】
CGI232bは、HTTPサーバ231がアクティブコンテンツ取得要求を受信したとき、つまり、アクセス用情報を指定したGETリクエストを受信したときに呼び出されて起動するCGIである。CGI232bは、エアコン機能部250bをディスプレイ等の画面上で操作するためのユーザインタフェース(user interface:UI)を、コンテンツ本体として格納している。ここで、操作ユーザインタフェースとは、GUI操作画面から、レイアウト情報等を除き、エアコン機能部250bの操作機能および操作範囲等を抽出して、抽出した内容をXMLで記述したものである。
【0208】
本実施の形態では、説明の簡便化のため、「現在の室温を表示するための機能」および「動作モードを選択するための機能」が記述されたXMLテキストとする。この操作ユーザインタフェースのURLにアクセスすることにより、他のネット家電の画面上で、現在の室温を表示したり、エアコン200bの動作モードを変更することが可能となる。
【0209】
図24は、本実施の形態に係る遠隔操作システムの全体動作の一例を模式的に示す図である。
【0210】
遠隔操作システム100bにおいて、エアコン200bのネットワーク情報記憶部233には、自装置のIPアドレスとして、「192.168.1.125」が格納されているものとする。この場合、エアコン200bは、このIPアドレスの下の1オクテットである識別情報「7D」を、光信号により周期的に発信する(S3301)。
【0211】
ここで、ユーザにより、リモコン400aがエアコン200bに向けられて(S3302)、リモコン400aのGETボタン410が押下されると、リモコン400aは、エアコン200bに対して、通信ネットワーク600を介してアクティブコンテンツ取得要求を送信する。これに対し、リモコン400aのCGI232bは、アクセス用情報として、操作ユーザインタフェース251bのURL772bを返信する(S3303)。
【0212】
また、テレビジョン300aから、識別情報「7C」が周期的に発信されており(S3304)、ユーザにより、リモコン400aがテレビジョン300aに向けられて(S3305)、リモコン400aのPUTボタン420が押下されたとする。この場合、リモコン400aは、テレビジョン300aに対して、エアコン200bから取得したアクセス用情報(操作ユーザインタフェース251bのURL772b)を含むアクティブコンテンツ表示要求を、通信ネットワーク600を介して送信する(S3306)。
【0213】
テレビジョン300aは、受信したアクティブコンテンツ表示要求に含まれる操作ユーザインタフェースのURL772bに基づいて、エアコン200bの操作ユーザインタフェース251bを取得し、エアコン200bに対する操作画面を表示する(S3307)。
【0214】
図25は、エアコン200bの操作画面が表示された状態のテレビジョン300aの外観の一例を示す斜視図である。
【0215】
図25に示すように、テレビジョン300aのディスプレイ321には、エアコン200bに対する操作画面810が表示される。操作画面810は、現在の室温を表示するエリア811と、動作モードの選択ボタンを表示するエリア812とを有する。操作画面810では、リモコン400aでカーソル820を動かして好みの操作モードを選択する等、エアコン200bに対する各種操作が可能となっている。
【0216】
このような遠隔操作システム100bの動作により、ユーザとっては、あたかも、エアコン200bを狙い撃ってアクティブコンテンツを吸い上げ、続けてテレビジョン300aを狙い撃ってアクティブコンテンツを投下して表示させる、というような感覚となる。
【0217】
このように、本実施の形態によれば、エアコン200bは、自装置に向けてリモコン400aでGETボタン410が押下されたときの処理として、自装置のエアコン機能の操作インタフェースのURLを、通信ネットワーク600を介してリモコン400aに返信する。これにより、ユーザは、リモコン400aを直感的に操作することにより、エアコン200bの操作や情報表示を行うための画面を、テレビジョン300aの大きな画面に表示させることができる。そして、ユーザは、好みの操作モードを選択する等、テレビジョン300aの画面を通して、エアコン200bを操作することができる。
【0218】
空調機器や調理機器等のいわゆる白物家電は、通常、カメラやテレビジョン等のAV(audio visual)機器とは異なり、映像、写真、または音楽等の、視聴覚を目的としたコンテンツは保持していないが、何らかの操作インタフェースを有する。本実施の形態によれば、この操作インタフェースを、ドラッグアンドドロップ操作の対象とすることで、テレビジョン等のリッチなユーザインタフェースを利用した、より自由度の高い遠隔操作を実現することができる。
【0219】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4として、いわゆるテレビ電話機の画面上で通話相手とグラフィックオブジェクトを共有し、かつ、このグラフィックオブジェクトに対する実空間上でのドラッグアンドドロップ操作を可能にした遠隔操作システムについて説明する。
【0220】
実施の形態4に係る遠隔操作システムでは、実施の形態2に係るテレビジョン300aを、ネット家電としてのテレビ電話機に置き換えた構成となっている。このテレビ電話機の映像表示および表示内容に対する操作に関する構成の大部分は、テレビジョン300aと共通しており、外部入力機器によってユーザ操作を受け付けるようになっている。本実施の形態でも、実施の形態2と同様に、リモコンを、テレビ電話機の外部入力機器と兼用とする。
【0221】
図26は、実施の形態4に係る遠隔操作システムの構成を示すシステム構成図である。
【0222】
図26において、遠隔操作システム100cは、互いに離隔した第1の部屋910−1および第2の部屋910−2にまたがって構築されている。遠隔操作システム100cは、第1のLAN(local area network)600c−1、第2のLAN600c−2、およびWAN(wide area network)610cを有する。第1のLAN600c−1は、第1の部屋910−1に設置されている。第2のLAN600c−2は、第2の部屋910−2に設置されている。WAN610cは、IPネットワークであり、例えば、インターネットである。第1のLAN600c−1と第2のLAN600c−2とは、物理的に隔てられているものの、論理的にはWAN610cを介して接続されており、互いに自由にアクセス可能となっている。
【0223】
第1のLAN600c−1には、実施の形態2に係る第1のリモコン400a−1および第1のカメラ200a−2と、第1のテレビ電話機300c−1とが接続されている。第2のLAN600c−2には、実施の形態2に係る第2のリモコン400a−2および第2のカメラ200a−2と、第2のテレビ電話機300c−2とが接続されている。
【0224】
図27は、テレビ電話機300cの構成を示すブロック図であり、実施の形態1の図5に対応するものである。図5と同一部分には同一符号を付し、これについての説明を省略する。
【0225】
図27に示すように、テレビ電話機300cは、図5の映像表示部320およびネットワークインタフェース330に代えて、テレビ電話部320cおよびネットワークインタフェース330cを有する。また、テレビ電話機300cは、同期部360cを有する。
【0226】
テレビ電話部320cは、図5のディスプレイ321、チューナ322、映像入力部323、動画表示部324、および重畳部326に代えて、ディスプレイ・スピーカ部321c、カメラ・マイク部322c、テレビ電話送受信部323c、音声映像表示部324c、および重畳部326cを有する。
【0227】
ディスプレイ・スピーカ部321cは、例えば、液晶ディスプレイパネルおよびラウドスピーカ(図示せず)を有し、映像の表示および音声の出力を行う。
【0228】
カメラ・マイク部322cは、デジタルテレビカメラおよびマイクロフォンを有し、通話のためにユーザの音声を入力するとともに、通話中のユーザの映像を撮像する。
【0229】
テレビ電話送受信部323cは、ネットワークインタフェース330cを介して接続された相手先のテレビ電話機との間で、IPテレビ電話通信を確立する。その後、テレビ電話送受信部323cは、カメラ・マイク部322cで入力された音声および映像を、電話通信が確立された相手先のテレビ電話機(以下「相手先」という)に送信するとともに、相手先から音声および映像を受信する。
【0230】
音声映像表示部324cは、テレビ電話送受信部323cで相手先から受信した音声および映像を、ディスプレイ・スピーカ部321cで出力させる。
【0231】
重畳部326cは、グラフィック表示部325で描画される画像を、音声映像表示部324cにより出力される映像に重畳して、ディスプレイ・スピーカ部321cに表示させる。
【0232】
ネットワークインタフェース330cは、図5のCGI332に代えて、これとは異なる内容の被遠隔操作処理を実現するCGI332cを有する。
【0233】
CGI332cは、実施の形態2の図18に示すCGI332aの機能に加えて、後述の同期部360cを用いて、相手先との間でグラフィックオブジェクトの表示の同期を取る機能を有する。
【0234】
同期部360cは、相手先との間で、グラフィックオブジェクトの表示の同期を取る。具体的には、同期部360cは、自局で受けたアクティブコンテンツ表示要求を複製して相手先に送信することにより、自装置と相手先とで同じコンテンツ本体を表示させる。また、同期部360cは、自装置または相手先で、表示されているグラフィックオブジェクトに対する操作内容を共有し、グラフィックオブジェクトの表示内容に対して同じ変化を与える。
【0235】
図28は、同期部360cによりグラフィックオブジェクトの表示の同期が取られる様子を模式的に示す図である。
【0236】
図28に示すように、第1および第2のテレビ電話機300c−1、300c−2は、描画用プレーンとして、グラフィックプレーン921および動画プレーン922をそれぞれ有する。グラフィックプレーン921は、グラフィック表示部325が描画を行うための描画用プレーンである。動画プレーン922は、音声映像表示部324cが、相手先から受信した映像を描画するための描画用プレーンである。重畳部326cは、これら2つの描画プレーンの画像を重ね合わせて、ディスプレイ・スピーカ部321cに表示する。
【0237】
第1のテレビ電話機300c−1を使用する第1のユーザ930−1の映像931−1は、第2のテレビ電話機300c−2の動画プレーン922に表示される。第2のテレビ電話機300c−2を使用する第2のユーザ930−2の映像931−2は、第1のテレビ電話機300c−1の動画プレーン922に表示される。
【0238】
ここで、第1のテレビ電話機300c−1に第1のリモコン400a−1からのアクティブコンテンツ表示要求が到達し、第1のテレビ電話機300c−1のグラフィックプレーン921に第1のグラフィックオブジェクト940−1が表示されたとする。このとき、第1のテレビ電話機300c−1の同期部360cは、アクティブコンテンツ表示要求を、WAN610cを介して、第2のテレビ電話機300c−2に転送する。アクティブコンテンツ表示要求を受信した第2のテレビ電話機300c−2は、第1のテレビ電話機300c−1と同様に、コンテンツ本体を取得する。そして、第2のテレビ電話機300c−2は、第1のグラフィックオブジェクト940−1と同じ画像である第2のグラフィックオブジェクト940−2を、同じ相対位置および大きさで、自装置のグラフィックプレーン921に描画する。
【0239】
第1および第2のテレビ電話機300c−1、300c−2の同期部360cは、アクティブコンテンツ表示要求に基づいて表示したグラフィックオブジェクト940に対して、なんらかのユーザ操作が行われるごとに、その操作内容を、相手先の同期部360cに通知する。相手先から操作内容を通知された同期部360cは、通知された操作内容を、同じ装置内のCGI332cにおいて実現する。操作内容には、例えば、移動、表示サイズ変更、アイコン化、および削除が含まれる。その結果、第1および第2のテレビ電話機300c−1、300c−2で表示される第1および第2のグラフィックオブジェクト940−1、940−2は、同一の状態に保たれ、かつ、同じ位置および大きさで表示される。したがって、第1のユーザ930−1と第2のユーザ930−2との間では、あたかもガラス板を一枚間にはさんでコミュニケーションをしているような、密度の高いコミュニケーションをとることが可能となる。
【0240】
図29は、同期部360cの動作を示すフローチャートである。
【0241】
まず、ステップS4010で、同期部360cは、被遠隔操作の機能を有する相手先(ここでは、本実施の形態に係るテレビ電話機300c)との間で通話が行われているか否かを判断する。同期部360cは、通話中である場合には(S4010:YES)、ステップS4020へ進む。
【0242】
ステップS4020で、同期部360cは、コンテンツ本体を指定したPOSTリクエストを、相手先以外のネット家電から受信したか否かを判断する。この判断は、CGI332cで行い、判断結果が同期部360cに渡されるようにしてもよい。同期部360cは、コンテンツ本体を指定したPOSTリクエストを相手先以外のネット家電から受信した場合には(S4020:YES)、ステップS4030へ進む。
【0243】
ステップS4030で、同期部360cは、受信したPOSTリクエストに基づいて、同じコンテンツ本体を指定したPOSTリクエストを生成し、WAN610cを介して相手先に送信する。このPOSTリクエストの生成は、CGI332cに行わせるようにしてもよい。リモコン400aがテレビ電話機300cに向けられた状態でPUT420ボタンが押下された場合には、このPOSTリクエストは、アクティブコンテンツ表示要求となる。但し、ここで生成されるアクティブコンテンツ表示要求は、相手先で自装置からのアクティブコンテンツ表示要求であることを認識するための情報を含む。
【0244】
図30は、同期部360cにより作成されるアクティブコンテンツ表示要求の内容の一例を示す図である。ここでは、実施の形態1の図9に示すアクティブコンテンツ表示要求を受信した場合を例として説明する。
【0245】
図30に示すように、同期部360cにより作成されるアクティブコンテンツ表示要求730cでは、図9のアクティブコンテンツ表示要求730のメタデータ部分(HTTPリクエストのヘッダ部分)のうち、宛先(2行目)が、相手先のIPアドレスに変更されている。また、図9のアクティブコンテンツ表示要求730のメタデータ部分(HTTPリクエストのヘッダ部分)に、付加情報(3行目)および同期情報(4行目、5行目)が挿入されている。
【0246】
付加情報は、アクティブコンテンツ表示要求を送信した相手先において、自装置からのアクティブコンテンツ表示要求であるか否かを判断させ、アクティブコンテンツ表示要求のループを防止させるためのものである。
【0247】
第1および第2のテレビ電話機300c−1、300c−2は、同期している間、原則として、アクティブコンテンツ表示要求を受信すると、受信したアクティブコンテンツ表示要求を、相手先に転送する。この場合、何ら対策を講じなければ、一旦アクティブコンテンツ表示要求の転送が開始されると、第1および第2のテレビ電話機300c−1、300c−2との間で、無限に転送を繰り返すことになる。
【0248】
そこで、第1および第2のテレビ電話機300c−1、300c−2は、互いの間で転送するアクティブコンテンツ表示要求に関しては、自己のIPアドレスを示す付加情報(例えば、図30に示すように「X−Synchronized−by: 192.168.1.124」)を付加する。また、第1および第2のテレビ電話機300c−1、300c−2は、付加情報が付加されたアクティブコンテンツ表示要求に関しては、その付加情報で示されたIPアドレスへの転送を行わない。
【0249】
また、同期情報は、第1のテレビ電話機300c−1と第2のテレビ電話機300c−2との間で画面の状態を同期させるための情報である。例えば、図30では、「X−ObjectID:135837」という同期情報(4行目)と、「X−Position: 100 100 360 200」という同期情報(5行目)とが記述されている。これは、「X−ObjectID:135837」で指定されるオブジェクトを、画面の座標「100,100」の位置に、横「360」および縦「200」のサイズで描画することを指定するものである。
【0250】
具体的には、CGI332cは、付加情報(図30の3行目)が記述されているアクティブコンテンツ表示要求については、相手先から受信したアクティブコンテンツ表示要求であると判断して、図28のステップS4030には進まない。すなわち、付加情報により、アクティブコンテンツ表示要求のダイレクトを禁止することができる。
【0251】
図29のステップS4040で、同期部360cは、ユーザ操作により処理の終了を指示されたか否か等に基づいて、処理を継続すべきか否かを判断し、処理を継続する場合には(S4040:YES)、ステップS4010へ戻る。
【0252】
同期部360cは、コンテンツ本体を指定したPOSTリクエストを受信していない場合には(S4020:NO)、次に、ステップS4050で、自装置側でグラフィックオブジェクトに対する何らかの操作があったか否かを判断する。同期部360cは、操作があった場合には(S4050:YES)、ステップS4060へ進む。
【0253】
ステップS4060で、同期部360cは、グラフィックオブジェクトに対する操作内容を相手先に送信し、ステップS4040へ進む。
【0254】
また、同期部360cは、自装置側でグラフィックオブジェクトに対する操作が特に行われていない場合には(S4050:NO)、次に、ステップS4070で、相手先からグラフィックオブジェクトに対して行われた操作内容を受信したか否かを判断する。同期部360cは、相手先から操作内容を受信した場合には(S4070:YES)、ステップS4080へ進み、受信していない場合には(S4070:NO)、ステップS4040へ進む。
【0255】
ステップS4080で、同期部360cは、受信したグラフィックオブジェクトに対する操作内容を、自装置のCGI332cで実現し、ステップS4040へ進む。操作内容の実現は、HTTPサーバ331が、受信した操作内容を、直接にCGI332cに渡すことによって行われてもよい。
【0256】
同期部360cは、相手先との通話が行われていない間は(S4010:NO)、ステップS4040の判断処理を繰り返す。
【0257】
そして、同期部360cは、処理を継続しない場合には(S4040:NO)、一連の処理を終了する。
【0258】
このような動作により、同期部360cは、相手先との間で、グラフィックオブジェクトの表示の同期を取ることができる。また、このような同期部360cを有するテレビ電話機300cを配置することにより、離隔したネットワーク間で、テレビ電話機300cを介して、直感的な操作により、コンテンツ本体を移動させることができる。
【0259】
以下、ユーザ操作の一例を用いて、遠隔操作システム100cの全体の動作について説明する。
【0260】
図31は、遠隔操作システム100cの全体動作の一例を模式的に示す図である。図32は、図31に示す全体動作のシーケンス図である。図31および図32を用いて、遠隔操作システム100cにおける機器内部の動作やデータの流れについて説明する。
【0261】
ここでは、第1のテレビ電話機300c−1と第2のテレビ電話機300c−2との間で通話が確立されているものとする。そして、第1のユーザが、まず第1のリモコン400a−1を第1のカメラ200a−1に向けてGETボタンを押下し、次いで第1のリモコン400a−1を第1のテレビ電話機300c−1に向けてPUTボタンを押下した場合の、遠隔操作システム100cの動作について説明する。
【0262】
また、続けて、第2のユーザが、まず第2のリモコン400a−2を第2のテレビ電話機300c−2に向けてGETボタンを押下し、次いで第2のリモコン400a−2を第2のカメラ200a−2に向けてPUTボタンを押下した場合の、遠隔操作システム100cの動作について説明する。すなわち、第1のユーザおよび第2のユーザが、リモコン400aを用いて、カメラ200aおよびテレビ電話機300cに対してドラッグアンドドロップ操作をそれぞれ行った場合の動作について説明する。
【0263】
まず、第1のカメラ200a−1および第1のテレビ電話機300c−1からは、それぞれのIPアドレスのホスト部を示す光信号が発信されており(S4301、S4302、S4401、S4402)、その光信号を、第1のリモコン400a−1で受光可能となっている。また、第2のカメラ200a−2および第2のテレビ電話機300c−2からも、それぞれのIPアドレスのホスト部を示す光信号が発信されており(S4303、S4304、S4403、S4404)、その光信号を、第2のリモコン400a−2で受光可能となっている。
【0264】
ここで、第1のリモコン400a−1は、第1のユーザによって第1のカメラ200a−1に向けられると(S4305)、第1のカメラ200aの光信号を受光し、第1のカメラ200a−1のIPアドレスを取得する(S4405、S4406)。続いて、第1のユーザによってGETボタン410が押下されると(S4407)、GET処理部470は、図6で説明した処理を開始する(S4408)。GET処理部470は、第1のカメラ200a−1に対して、アクティブコンテンツ取得要求を通信ネットワーク600c−1を介して送信し、そのレスポンスとして、第1のカメラ200a−1内に蓄積されていた写真データの写真リストを取得する(S4409)。
【0265】
次に、第1のリモコン400a−1は、第1のユーザによって第1のテレビ電話機300c−1に向けられると(S4306)、第1のテレビ電話機300c−1の光信号を受光し、第1のテレビ電話機300c−1のIPアドレスを取得する(S4410、S4411)。続いて、第1のユーザによってPUTボタン420が押下されると(S4412)、PUT処理部480は、図6で説明した処理を開始する(S4413)。PUT処理部480は、第1のテレビ電話機300c−1に対して、第1のカメラ200a−1の写真データを指定したアクティブコンテンツ表示要求を通信ネットワーク600c−1を介して送信する。
【0266】
アクティブコンテンツ表示要求を受信した第1のテレビ電話機300c−1は、CGI332cを起動して、図19で説明したCGI動作を開始させる(S4414)。CGI332cは、アクティブコンテンツ表示要求に対する応答を返信するとともに(S4415)、同期部360cに対して図29で説明した動作の開始を命令する(S4416)。この命令を受けて、第1のテレビ電話機300c−1の同期部360cは、相手先である第2のテレビ電話機300c−2に対して、第1のカメラ200a−1の写真データを指定したアクティブコンテンツ表示要求を、WAN610を介して送信する。
【0267】
また、CGI332cは、アクティブコンテンツ表示要求に基づいて、第1のカメラ200a−1が保持する写真データを取得し(S4418)、取得した写真データをディスプレイ・スピーカ部321cに表示する(S4419)。
【0268】
アクティブコンテンツ表示要求を受信した第2のテレビ電話機300c−1は、CGI332cを起動して、図19で説明したCGI動作を開始させる(S4420)。CGI332cは、アクティブコンテンツ表示要求に基づいて、第1のカメラ200a−1が保持する写真データをWAN610cを介して取得し(S4421)、取得した写真データをディスプレイ・スピーカ部321cに表示する(S4422)。
【0269】
この結果、第1のテレビ電話機300c−1および第2のテレビ電話機300c−2には、第1のカメラ200a−1が保持する写真データという、同一のグラフィックオブジェクト940−1、940−2が表示される。すなわち、この時点で、第1のユーザの最初の目標であった、自局側の写真を第2のユーザに見せることが達成される。
【0270】
そして、第1のテレビ電話機300c−1の同期部360cと、第2のテレビ電話機300c−2の同期部360cとによって、グラフィックオブジェクト940−1、940−2の表示状態の継続的な同期が取られる(S4423)。なお、自局側のCGI332cからは、同期部360に同期を取る旨が命令されるのに、対局側のCGI332cからは、同期部360cに同期を取る旨が命令されないのは、上述の通り、アクティブコンテンツ表示要求にループを防ぐため処置が施されているからである。
【0271】
ここで、例えば、第1のユーザが、テレビ電話回線を通じて、第2のユーザに対して、「その写真が気に入ったらコピーしてよい」と言って、写真データのコピーを勧め、第2のユーザは、表示されている写真を気に入ったとする。
【0272】
第2のユーザによって、第2のリモコン400a−2を用いて第2のテレビ電話機300c−2のグラフィックスオブジェクト940−2にフォーカスが当てられると(S4424)、第2のテレビ電話機300c−2はこれを検出する(S4425)。そして、第2のリモコン400a−2は、第2のテレビ電話機300c−2に向けられた状態であるため(S4307)、第2のテレビ電話機300c−2の光信号を受光し、第2のテレビ電話機300c−2のIPアドレスを取得する(S4426、S4427)。続いて、第2のユーザによってGETボタン410が押下されると(S4428)、GET処理部470は、図6で説明した処理を開始する(S4429)。GET処理部470は、第2のテレビ電話機300c−2に対して、アクティブコンテンツ取得要求を通信ネットワーク600c−2を介して送信し、そのレスポンスとして、第2のテレビ電話機300c−2に表示されているグラフィックオブジェクトのURLを取得する(S4430)。
【0273】
次に、第2のリモコン400a−2は、第2のユーザによって第2のカメラ200a−2に向けられると(S4308)、第2のカメラ200a−2の光信号を受光し、第2のカメラ200a−2のIPアドレスを取得する(S4431、S4432)。続いて、第2のユーザによってPUTボタン420が押下されると(S4433)、PUT処理部480は、図6で説明した処理を開始する(S4434)。PUT処理部480は、第2のカメラ200a−2に対して、第2のテレビ電話機300c−1でフォーカスが当てられたグラフィックオブジェクトの写真データを指定したアクティブコンテンツ記録要求を送信する。
【0274】
アクティブコンテンツ記録要求を受信した第2のカメラ200a−2は、CGI332cを起動して、図19で説明したCGI動作を開始させる(S4435)。CGI332cは、アクティブコンテンツ記録要求に対する応答を返信する(S4436)。
【0275】
各グラフィックオブジェクトには、上述の通り、元となる写真データのURLが対応付けられている。したがって、第1のカメラ200a−1から取得されて第2のテレビ電話機300c−2に表示されているグラフィックスオブジェクト940−2には、第1のカメラ200a−1の元のURLが対応付けられている。したがって、第2のカメラ200a−2のCGI332cは、アクティブコンテンツ記録要求に基づいて、第1のカメラ200a−1が保持する写真データをWAN610cを介して取得し(S4437)、取得した写真データを、写真記憶部220に蓄積する(S4438)。これにより、最終的に、第1のカメラ200a−1に保持された写真データが、第2のカメラ200a−2にコピーされる。
【0276】
このような遠隔操作システム100cの動作により、ユーザにとっては、リモコン400cの実空間でのドラッグアンドドロップ操作により、テレビ電話機300cの画面を通して通話相手とアクティブコンテンツを受け渡しする、というような感覚となる。
【0277】
このように、本実施の形態によれば、物理的に隔たれた場所に設置されたネット家電間でも、ユーザは、通常のドラッグアンドドロップの操作と同様の感覚で、コンテンツ本体の複製や移動を行うことができる。
【0278】
なお、以上説明した各実施の形態の構成には、更に、以下のようなバリエーションを適用することができる。
【0279】
リモコンのGETボタンとPUTボタンとを、1つのボタンに統合してもよい。この場合、GETボタンの押下のタイミングを、統合されたボタンが押下されていない状態から押下された状態に遷移するタイミングに置き換え、PUTボタンの押下タイミングを、押下された状態から押下されていない状態に遷移するタイミングに置き換えればよい。
【0280】
GETボタン、PUTボタン、および統合されたボタンは、キースイッチではなく、タッチパッドやタッチパネルのように、物理的に押下せずに押下・リリースに相当する状態変更を行える入力機器に置き換えてもよい。また、加速度センサ、モーションセンサ、または圧力センサを用いて、リモコンの3次元位置もしくは姿勢の変化、またはリモコンの握られる力の変化等を検出し、GETボタンおよびPUTボタンの操作内容を、この検出結果に置き換えてもよい。
【0281】
リモコンには、リモコンの受光部の指向方向と一致して光線を出力するレーザポインタ等の照明装置を設けてもよい。これにより、ユーザは、操作の対象としたいネットワークにより正確にリモコンの指向方向を向けることができ、操作の精度を向上させることができる。また、光線のオンオフや色変化を、GETボタンの操作およびPUTボタンの操作に連動させるようにしてもよい。これにより、ユーザは、自己の各ネット家電に対する操作内容を確認しながら、操作を行うことができる。
【0282】
ネット家電から周期的に出力される光信号は、赤外光以外の光、例えば、可視光を用いてもよい。光信号として可視光を用いる場合には、ユーザは、光信号の出力の有無を確認することができ、より直感的に操作を行うことができる。
【0283】
ネット家電に、識別情報が光信号により発信されているときにこれをユーザに通知するための装置を設けてもよい。具体的には、光ビーコンに近接させて、インジケータとしての可視光のランプを設置してこれを点灯させたり、スピーカを設置して音声を出力する。
【0284】
識別情報は、光信号以外の無線信号で発信されてもよい。但し、電波信号や音波信号の場合には、反射による影響が大きいため、この影響を低減するための構成を追加すべきである。
【0285】
ネット家電の識別情報は、IPアドレスのホスト部に限定されるものではなく、当該ネット家電を特定し、結果として当該ネット家電にアクセスすることが可能な他の情報を適用してもよい。例えば、識別情報の送信に使用できる通信容量が十分に高い場合には、識別情報として、IPアドレス全体を用いてもよい。また、IPアドレス以外の識別情報を用いてもよい。例えば、工場における生産時に、ネット家電に他のネット家電とは重複しない識別情報を付与されている場合には、その識別情報を利用してもよい。同様に、ユーザ側でネット家電にホスト名を設定した場合には、そのホスト名を利用してもよい。また、FQDN(fully qualified domain name)を利用してもよい。但し、これらの場合には、識別情報とIPアドレスとを対応付けたテーブルを用意する必要がある。
【0286】
リモコンまたはネット家電に、リモコンが現在どのネット家電から識別情報を受信しているかを、光または音声によってユーザに通知する機能を追加してもよい。この通知は、ユーザが問い合わせることによって行われてもよい。これにより、ユーザは、リモコンがどのネット家電に対して操作可能であるかをリアルタイムで確認しながら、操作を行うことができる。上記通知は、ネット家電の情報(外観の写真や、製品名等)の表示によって行うようにしてもよい。
【0287】
IPアドレスの算出を、GETボタンまたはPUTボタンの押下が行われたときにのみ行うようにしてもよい。これにより、リモコンの処理負荷を低減することができる。
【0288】
CGIは、HTTPサーバを介して他のネット家電から起動可能であれば、その実装手段は問わず、一般的なHTTPサーバの構築技法を利用することができる。例えば、JSP(Java server page)やPHP(hypertext preprocessor)等のサーバサイドスクリプトや、Java(登録商標)サーブレット(servlet)を実装してもよい。また、HTTP上で遠隔機能呼び出しを行うための機能を実現するための技術として、SOAP(simple object access protocol)等の他の技術を採用してもよい。更に、アクティブコンテンツ取得要求等の制御は、例えばRPC(remote procedure call)のように、HTTP以外のサーバクライアント方式の遠隔手続呼出と論理的に同等な手法で実現してもよい。
【0289】
アクティブコンテンツが移動される際、移動元からアクティブコンテンツを削除したり、この削除を行うか否かをユーザが選択できるようにしてもよい。この場合には、アクセス用情報に含まれるコンテンツ本体のURLを、コンテンツ本体の移動に合わせて書き換える必要がある。
【0290】
連携操作の対象は、上記各実施の形態で挙げたネット家電に限定されるものではなく、例えば、テレビジョン、HDDレコーダ等の、画像データ、映像データ、または音声データを保持または出力する各種AV機器、およびエアコンや冷蔵庫等の各種白物家電とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0291】
本発明に係る遠隔操作装置、ネット家電、遠隔操作システム、および遠隔操作方法は、より少ないユーザ負担でネット家電を遠隔操作することができる遠隔操作装置、ネット家電、遠隔操作システム、および遠隔操作方法として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0292】
【図1】本発明の実施の形態1に係る遠隔操作システムの概要を示す図
【図2】実施の形態1に係るリモコンの構成を示すブロック図
【図3】実施の形態1に係るリモコンの斜視図
【図4】実施の形態1に係るカメラの構成を示すブロック図
【図5】実施の形態1に係るテレビジョンの構成を示すブロック図
【図6】実施の形態1に係るリモコンの全体動作を示すフローチャート
【図7】実施の形態1におけるアクティブコンテンツ取得要求の一例を模式的に示す図
【図8】実施の形態1におけるアクティブコンテンツ取得要求に対する応答の一例を模式的に示す図
【図9】実施の形態1におけるアクティブコンテンツ表示要求の一例を模式的に示す図
【図10】実施の形態1におけるアクティブコンテンツ表示要求に対する応答の一例を模式的に示す図
【図11】実施の形態1に係るカメラの被遠隔操作処理を示すフローチャート
【図12】実施の形態1におけるアクセス用情報としての写真リストの内容の一例を示す図
【図13】実施の形態1に係るテレビジョンの被遠隔操作処理を示すフローチャート
【図14】実施の形態1に係るテレビジョンの外観の一例を示す斜視図
【図15】実施の形態1に係る遠隔操作システムの全体動作の一例を模式的に示す図
【図16】実施の形態1に係る遠隔操作システムの全体動作の一例のシーケンス図
【図17】本発明の実施の形態2に係るテレビジョンにおける画像選択の様子を示す図
【図18】実施の形態2に係るリモコンの構成を示すブロック図
【図19】実施の形態2に係るネット家電の被遠隔操作処理を示すフローチャート
【図20】実施の形態2に係る遠隔操作システムの全体動作の一例を模式的に示す図
【図21】実施の形態2に係る遠隔操作システムの全体動作の一例のシーケンス図
【図22】実施の形態2に係るテレビジョンで写真にフォーカスが当てられている様子を示す図
【図23】本発明の実施の形態3に係るエアコンの構成を示すブロック図
【図24】実施の形態3に係る遠隔操作システムの全体動作の一例を模式的に示す図
【図25】実施の形態3に係るテレビジョンの外観の一例を示す斜視図
【図26】本発明の実施の形態4に係る遠隔操作システムの構成を示すシステム構成図
【図27】実施の形態4に係るテレビ電話機の構成を示すブロック図
【図28】実施の形態4においてグラフィックオブジェクトの表示の同期が取られる様子を模式的に示す図
【図29】実施の形態4における同期部の動作を示すフローチャート
【図30】実施の形態4におけるアクティブコンテンツ表示要求の内容の一例を示す図
【図31】実施の形態4に係る遠隔操作システムの全体動作の一例を模式的に示す図
【図32】実施の形態4に係る遠隔操作システムの全体動作の一例のシーケンス図
【符号の説明】
【0293】
100、100a、100b、100c 遠隔操作システム
200、200a カメラ
200b エアコン
210、310 光ビーコン
220 写真記憶部
230、230a、230b、330、330a、330c、430 ネットワークインタフェース
231、331 HTTPサーバ
232、232a、232b、332、332a、332c CGI
233、333、431 ネットワーク情報記憶部
240、340 光ビーコン発信部
250b エアコン機能部
300、300a テレビジョン
300c テレビ電話機
320 映像表示部
320c テレビ電話部
321 ディスプレイ
321c ディスプレイ・スピーカ部
322 チューナ
322c カメラ・マイク部
323 映像入力部
323c テレビ電話送受信部
324 動画表示部
324c 音声映像表示部
325 グラフィック表示部
326、326c 重畳部
327 ユーザ入力受信部
328 解釈部
329 記憶部
350 外部入力機器
360c 同期部
400、400a リモコン
410 GETボタン
420 PUTボタン
440 アクティブコンテンツ保持部
450 受光部
451 穴
452 受光素子
460 復号部
470 GET処理部
480 PUT処理部
490a テレビジョン操作部
600 通信ネットワーク
600c LAN
610c WAN



【特許請求の範囲】
【請求項1】
自己の識別情報を無線信号により送出する少なくとも1つのネット家電を遠隔操作するための遠隔操作装置であって、
前記遠隔操作の対象とするネット家電から送出される前記無線信号を受信する信号受信部と、
前記ネット家電が接続された通信ネットワークに接続する通信ネットワーク接続部と、
所定の操作が行われるときに前記信号受信部により前記ネット家電の識別情報が受信されるとき、当該識別情報が示すネット家電を、前記通信ネットワークを介して遠隔操作する遠隔操作部と、
を有する遠隔操作装置。
【請求項2】
前記無線信号は、前記識別情報を少なくとも定期的に送出する光信号であり、
前記信号受信部は、
当該装置の向きを基準とする指向性の方向で、前記光信号の受信を行う、
請求項1記載の遠隔操作装置。
【請求項3】
前記所定の操作は、第1の操作と第2の操作とを含み、
前記遠隔操作部は、
前記第1の操作が行われるときに受信される識別情報が示す第1のネット家電に対して、第1の動作を要求し、
前記第2の操作が行われるときに受信される識別情報が示す第2のネット家電に対して、前記第1の動作とは異なる第2の動作を要求する、
請求項2記載の遠隔操作装置。
【請求項4】
前記第1の動作は、前記第1のネット家電が保持するコンテンツ本体にアクセスするためのアクセス用情報を返信する動作であり、前記第2の動作は、前記第2のネット家電が前記アクセス用情報に基づいて前記コンテンツ本体を取得する動作である、
請求項3記載の遠隔操作装置。
【請求項5】
前記識別情報は、前記通信ネットワークにおけるアドレスであり、
前記遠隔操作部は、
前記通信ネットワークを介して、前記第1の動作および前記第2の動作を要求する、
請求項3記載の遠隔操作装置。
【請求項6】
前記第1のネット家電の前記第1の動作以外の動作、または前記第2のネット家電の前記第2の動作以外の動作を制御する機器動作制御部、を更に有する、
請求項3記載の遠隔操作装置。
【請求項7】
当該装置の外形を成す棒状の筐体、を更に有し、
前記信号受信部は、
前記筐体の長手方向に前記指向性の方向を一致させて、前記筐体の先端に配置されている、
請求項1記載の遠隔操作装置。
【請求項8】
前記遠隔操作部は、
HTTPメッセージを用いて、前記ネット家電を遠隔操作する、
請求項1記載の遠隔操作装置。
【請求項9】
前記第2の動作は、前記第2のネット家電が前記アクセス用情報に基づいて取得した前記コンテンツ本体を、表示または記録する動作を更に含む、
請求項4記載の遠隔操作装置。
【請求項10】
請求項1記載の遠隔操作装置によって操作されるネット家電であって、
自装置の識別情報を無線信号により送出する信号送出部と、
通信ネットワークに接続する通信ネットワーク接続部と、
前記通信ネットワークを介して、前記遠隔操作装置から遠隔操作を受ける被遠隔操作部と、
を有するネット家電。
【請求項11】
自己の識別情報を無線信号により送出する少なくとも1つのネット家電を遠隔操作するための遠隔操作システムであって、
前記遠隔操作の対象とするネット家電から送出される前記無線信号を受信する信号受信部と、通信ネットワークに接続する通信ネットワーク接続部と、所定の操作が行われるときに前記信号受信部により前記ネット家電の識別情報が受信されるとき、当該識別情報が示すネット家電に対して、前記通信ネットワークを介して所定の動作を要求する遠隔操作部と、を有する遠隔操作装置と、
自装置の識別情報を無線信号により送出する信号送出部と、前記通信ネットワークに接続する通信ネットワーク接続部と、前記通信ネットワークを介して受け取った前記遠隔操作装置の要求に従って動作する被遠隔操作部と、を有するネット家電と、
を有する遠隔操作システム。
【請求項12】
自己の識別情報を無線信号により送出する少なくとも1つのネット家電を遠隔操作するための遠隔操作方法であって、
所定の操作が行われたとき、前記所定の操作が行われたことを検出するステップと、
前記遠隔操作の対象とするネット家電から送出される前記無線信号を受信する信号受信部において受信される前記ネット家電の識別情報のうち、前記所定の操作が行われたことを検出したときに受信された識別情報が示すネット家電を、当該ネット家電が接続された通信ネットワークを介して遠隔操作するステップと、
を有する遠隔操作方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公開番号】特開2010−35055(P2010−35055A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−197074(P2008−197074)
【出願日】平成20年7月30日(2008.7.30)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】