説明

適合輪郭モデルの姿勢検出方法およびそのシステム、ならびに姿勢最適化方法

【課題】 従来のシステムでは一定の不足があるので、高齢者介護の需要を満たすことはできない。このような従来技術の欠点を克服する。
【解決手段】 本発明は、適合輪郭モデルの姿勢検出方法およびそのシステム、ならびに姿勢最適化方法を提供する。姿勢検出方法において、まず複数の検出値を含む検出データを取得する(102)。その後、この検出データに基づいて、少なくとも一つの姿勢モデルを含む群の中から少なくとも一つの可能性のある姿勢を分析する(104)。最後に、その少なくとも一つの可能性のある姿勢の中から、決定分析の技術で、使用者の姿勢を判定する(106)。その検出データは、判断の精度を高めるために姿勢モデルを最適化するものにも用いられる(108)。検出値の取得頻度は動的に調整できることで、近同期の状態を実現することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報通信技術を用いて使用者の姿勢を検出する適合輪郭モデルの姿勢検出方法およびそのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
高齢者人口の増加に伴って、将来、高齢者の介護および老人養護サービスがより多く求められるようになる。しかしながら、介護に投入される人材が同じ速度で成長することは難しいため、将来、高齢者の介護における人的資源はかなり不足すると思われる。そしてこの不足した状況において、より多くの介護の人材が必要となる中・重度の要介護者にとってはかなり厳しいものとなる。中・重度の要介護者の介護には褥瘡(床ずれ)の予防も含まれるが、介護人材が不足する状況下で、限られた人材の中で如何にその他の補助的な方法をもって、中・重度の要介護者が褥瘡を起こさないようにするかということは、非常に重要な研究開発の方向となっている。
【0003】
褥瘡は、細胞が酸素欠乏になって壊死した現象を指し、その発生原因は長時間同じ姿勢でいたため、皮膚の局部およびその下方の軟組織が長時間圧迫されていたことによる。褥瘡の発生率を下げるためには、介護者が定期的に要介護者の姿勢を変えるのを補助して、圧迫される部位を解放してあげる必要がある。
【0004】
要介護者が長時間同じ姿勢とならないようにするために、姿勢を監視する様々な警告システムが開発されている。特許文献1および2では、体にセンサを装着する必要がある監視および警告装置またはシステムが開示されている。しかしながら、これらシステムではセンサを体に装着しなければならず、使用者の不快感を招きやすい。
【0005】
特許文献3および4には、ベッドに設けられている圧力センサを用いてベッド上での患者の位置を検出するベッド上における患者の位置の検出装置が開示されている。しかし当該装置では位置を検出できるのみで、患者が長時間同じ姿勢でいたか否かを知ることはできない。
【0006】
特許文献5では、センサで、体温、位置、移動、マットへの圧力、呼吸および心拍数、そしていびきまたは歯ぎしりなどの情報を収集するものが開示されている。このシステムでは患者の姿勢は検出していない。
【0007】
特許文献6では、患者の状態モデルに対して警報を発するように設定可能な装置が提案されているが、この装置でも患者の姿勢は検出していない。
【0008】
そしてNishida,Y等が、マイクロフォン、CCD(電荷結合素子)、221個の圧力センサ(感圧抵抗体素子;FSR)を用いた監視システムを提案している(非特許文献1)。しかしこのシステムでは、閾値を用いて、二分法をもってセンサの検出値を区別した後、圧力分布状況に基づいて姿勢の識別を行うものの、このシステムでは誤判別が生じやすく、しかもより多くのセンサが必要となる。
【0009】
T.Haradaが、圧力分布画像により姿勢を判断するシステムを提案している(非特許文献2)。このシステムでは、より多くのセンサおよびより多くのシステムリソースを必要とするうえ、使用者が最適化する機構に欠けている。
【0010】
T.Haradaが、乳児行動認識システムを提案している(非特許文献3)。このシステムでは、より多くのセンサが必要となるうえ、乳児にしか適用されない。
【0011】
T.Haradaが、ベッド上の物体または人を識別し、呼吸の頻度を測定し、横臥姿勢、腰掛けまたは手を挙げているなどの動作を識別可能なシステムを提案している(非特許文献4)。このシステムでは、より多くのセンサおよびより多くのシステムリソースを必要とするうえ、使用者が最適化する機構に欠けている。
【特許文献1】米国特許第5,038,137号明細書
【特許文献2】米国特許第5,914,660号明細書
【特許文献3】米国特許第5,184,112号明細書
【特許文献4】米国特許第5,844,488号明細書
【特許文献5】米国特許第6,468,234号明細書
【特許文献6】米国特許第6,791,460号明細書
【非特許文献1】Nishida,Y., Takeda,M., Mori,T., Mizoguchi,H. and Sato,T., Monitoring patient respiration and posture using human symbiosis system, Intelligent Robots and Systems, Proceedings of the 1997 IEEE/RSJ International Conference on IROS ’97,2,pp.632-639,1997
【非特許文献2】T.Harada, T.Mori, Y.Nishida, and T. Sato, “Body parts positions and posture estimation system based on pressure distribution image,” IEEE Proc. of International Conference on Robotics and Automation, Vol.2,pp.968-975,1999
【非特許文献3】T.Harada, A.Saito, T.Sato, and T.Mori, “Infant Behavior Recognition System Based on Pressure Distribution Image, “Proceedings of the 2000 IEEE International Conference on Robotics and Automation, San Francisco, pp.4082-4088,2000
【非特許文献4】Tatsuya Harada, Tomomasa Sato, Taketoshi Mori: Estimation of Bed-Riden Human’s Gross and Sight Movement Based on Pressure Sensors Distribution Bed. ICRA 2002:3795-3800
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上記を総合すると、従来のシステムでは一定の不足があるので、高齢者介護の需要を満たすことはできない。したがって、上記した各種不足を克服できるシステムの開発が待たれていた。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一態様における適合輪郭モデルの姿勢検出方法によれば、この方法は、まず複数の検出値を含む検出データを取得する。その後、この検出データに基づいて、少なくとも一つの姿勢モデルを含む群の中から少なくとも一つの可能性のある姿勢を分析する。最後に、その可能性のある姿勢の中から、決定分析の技術で、使用者の姿勢を判定する。
【0014】
本発明の別の態様における姿勢最適化方法によれば、この方法は、まず複数の検出値を含む使用者の姿勢の検出データを取得する。その後、この検出データに基づいて、少なくとも一つの特徴パラメータを抽出する。最後に、その特徴パラメータに基づいて姿勢モデルパラメータを計算するとともに、この姿勢モデルパラメータにより姿勢モデルを更新する。
【0015】
本発明の他の態様における適合輪郭モデルの姿勢検出システムによれば、検出手段と、制御手段とを備えている。この検出手段は、各々の検出値が対応するセンサにより生成される複数の検出値を含む検出データの生成に用いられる。前記制御手段はネットワークを介して、その検出データを取得し分析するものであり、この制御手段は、前記検出値を収集するように構成されている検出値収集モジュールと、前記検出データに基づいて使用者の姿勢を判断するように構成されている姿勢判別モジュールとを備えている。
【0016】
本発明の他の態様における適合輪郭モデルの姿勢検出システムによれば、前記検出手段と、検出コントローラと、演算手段とを備えている。この検出コントローラはネットワークを介して前記検出値を取得する。前記演算手段は前記検出データを分析するために前記検出コントローラに接続されており、この演算手段は、前記検出値を収集するように構成されている検出値収集モジュールと、前記検出データに基づいて使用者の姿勢を判断するように構成されている姿勢判別モジュールとを備えている。
【0017】
以上の説明は本発明の技術的思想を概略的に説明するに過ぎない。本発明の技術的手段、ならびに明細書の内容に基づいて実施できることがより明確に理解できるように、以下に本発明の複数の実施例をもって図面を合わせて詳細な説明を下記のとおり行う。
【0018】
本発明の上記およびその他目的、特徴および長所がより明確に理解できるように、下記にて複数の実施例を挙げるとともに、添付した図面を合わせて、詳細な説明を以下のとおり行う。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は本発明の一実施例における適合輪郭モデルの姿勢検出方法のフローチャートを示す。この方法は、まず近同期の検出データを取得する(102)。このうち検出データは、各々の検出値が対応するセンサによりネットワークを介して取得される複数の検出値を含んでいる。このうち検出値の取得方式は、収集された検出値の大小に基づいてサンプリング頻度を自動的に調整することで、近同期で取得することになる。その後、収集された検出値を処理し、姿勢分析を行い、少なくとも一つの姿勢モデルを含む群の中から可能性のある姿勢を分析する(104)。最後に、決定分析の技術で、姿勢分析の誤判別率を低減するとともに、これにより使用者の姿勢を判定する(106)。このうち、本発明にて開示する方法は、収集された検出値を用いて、異なる使用者の習慣に応じて姿勢モデルを最適化する(108)ことにより、姿勢検出の精度を高めるものをさらに含む。本態様においては、姿勢モデルには、仰向け(supine)、左向き横臥(left lying)および右向き横臥(right lying)などの姿勢に基づいて作成されたモデルを含む。
【0020】
図2は本発明の一実施例における近同期検出値の取得方法のフローチャートを示す。検出値の取得方法では、まず各検出値のサンプリング頻度を設定する(204)。その後、そのサンプリング頻度に基づいて各検出値を取得する(202)。サンプリング頻度は動的に調整できるものであり、そして収集された検出値に基づいてパラメータを計算して、このパラメータを用いてサンプリング頻度を最適化し(206)、これにより設定されたサンプリング頻度を更新するとともに、近同期の検出データの収集が達成されるものである。そのパラメータは、例えば検出値の閾値に対する大小、検出値の変化量および検出値の変化率などを含むことができる。
【0021】
図3は本発明の一実施例における姿勢検出方法のフローチャートを示す。姿勢検出の方法において、まず検出値に基づいて少なくとも一つの特徴パラメータを抽出する(302)。このうちその特徴パラメータには、例えば重心位置、検出値の平均数、検出値の標準偏差、検出値分布の尖度値(Kurtosis;k)、検出値分布の歪度値(Skewness;s)などの一種類または一種類以上の数値を含むことができる。続いて、データベース306(少なくとも一つの姿勢モデルを含む群を備える)から少なくとも一つの可能性のある姿勢をマッチングさせる姿勢モデルのマッチング(304)を行うが、このステップは各種姿勢の可能性について評価を行うものである。
【0022】
本実施例においては、特徴パラメータに含まれる検出値分布の尖度および検出値分布の歪度は下記数式(a)および(b)により計算される。
【数1】

【数2】

【0023】
式中、nはデータの個数、sはサンプルの標準偏差、xは検出値、xは検出値の平均値である。
【0024】
可能性のある姿勢を探し出すステップにおいては、マッチングに用いる姿勢モデルは姿勢サンプルまたは姿勢確率モデルなどとしてもよい。本実施例においては、姿勢サンプルは各種姿勢のパラメータ空間中におけるシンボルであり、パラメータ空間が実施例において示すものは尖度および歪度係数で構成される二次元平面であり、各種姿勢のシンボルは期待値ベクトルμω=[E(k),E(s)]’であり、これは同じ姿勢に属する全てのデータの計算により得られるものである。このうちωの下付き文字の変数が示すものは各種姿勢(仰向け、左向き横臥および右向き横臥が含まれる)であり、E(k)およびE(s)はそれぞれ尖度および歪度の期待値を示している。姿勢モデルのマッチングは一つのデータと各種姿勢モデルとのマッチング程度であり、これはデータと各姿勢モデルとの間のマッチング値を計算するとともに、これによりそのマッチング程度を判定するものである。もし姿勢モデルが姿勢サンプルであれば、マッチング程度の計算方式は距離(例えば、ユークリッド距離)とすることができる。
【0025】
本実施例においては、姿勢確率モデルは正規分布モデルを採用している。例えば、一組の所定の特徴パラメータX=[Kurtosis,Skewness]’に対して、その姿勢が仰向けである確率は(c)により計算することができる。
【数3】

【0026】
式中、μsupine-kurt、σsupine-kurt、μsupine-skewおよびσsupine-skewおよびは仰向けの姿勢モデルパラメータであり、これは予め定義されている各種姿勢の尖度および歪度の平均値および標準偏差である。姿勢確率モデルのマッチング方法は距離または近似度とすることができる。距離の計算法はマハラノビス距離で最短距離を取ったものを最後に判定する姿勢結果とすることができる。そして近似度は計算により、確率が最大となるものを取って、最後に判定する姿勢結果とする。
【0027】
図4は本発明の一実施例における姿勢判別方法のフローチャートを示している。誤検出率を低減させるために、姿勢モデルのマッチングの結果について決定分析を行う。この分析方法は、最大事後確率決定モデル(402)を用いて最も可能性の高い使用者の姿勢を求める、および/または決定平面推定算出法で最も可能性の高い使用者の姿勢を求める(404)ものを含む。
【0028】
本実施例には、ベイズ決定の定理により決定分析をするものが含まれており、事後確率の推定に基づいて、最も可能性の高い使用者の姿勢を判断するが、下記数式(d)で計算することができる。
【数4】

【0029】
式中、

【0030】
は最も可能性の高い使用者の姿勢を判断するものであり、ωは可能性のある全ての姿勢を表わし、X=[Kurtosis,Skewness]’は特徴パラメータを表わし、P(X|ω)は姿勢ωの事前確率である。
【0031】
本実施例は、可能性のある全て姿勢の間で、いずれか二つの姿勢モデルが例えば数式(e)の決定平面推定算出法で決定分析を行い、これにより使用者の姿勢を分析するものを別に含んでいる。このうち数式(e)は以下のとおりである。
【数5】

【0032】
式中、ω1およびω2は可能性のある二つの姿勢を表わしている。
【0033】
例をもって説明すれば、仰向けおよび左向き横臥の決定を例にとると、決定平面推定算出は、
【数6】

【0034】
平均値性を所定とする仮定の前提において、数式(f)はさらに下記のように簡素化できる。
【数7】

【0035】
図5は本発明の一実施例における使用者の最適化方法のフローチャートを示す。個人によってそれぞれ体型および習慣が異なることから、その姿勢モデルは異なりうる。もし検出精度をさらに高めたいのであれば、使用者の最適化方法を追加することで、異なる使用者によってその姿勢モデルを作成することができる。図5を参照されたい。まず最適化目標としての使用者の検出データを収集する(502)。このデータには使用回数が一回以上の検出値が含まれる。次に、検出データの特徴パラメータを抽出する(504)。その後、特徴パラメータに基づいて姿勢モデルパラメータを計算するとともに、姿勢モデルを最適化する(506)。最後に、再度特徴パラメータに基づいて姿勢モデルを更新する(508)。本実施例においては、抽出する特徴パラメータが検出データ分布の尖度および歪度である。
【0036】
図6は本発明の一実施例における適合輪郭モデルの姿勢検出システム600の概略図を示す。本発明に開示する姿勢検出システム600は、検出手段603と、検出コントローラ604と、演算手段606とを備えている。検出手段603は、各々の検出値が対応するセンサ602により生成される複数の検出値を含む検出データを生成するためのものである。検出コントローラ604はネットワークを介して前記検出値を照会して取得する。演算手段606は検出コントローラ604に接続されて、前記検出データを分析するためのものであり、この中には前記検出値を収集するように構成されている検出値収集モジュール608と、その検出データに基づいて使用者の姿勢を判断するように構成されている姿勢判別モジュール610とを備えている。一実施例においては、前記ネットワークは有線ネットワークおよび無線ネットワークを含む。このネットワークはネット型、スター型、バス型、リング型またはツリー型のネットワークトポロジーとして構築される。
【0037】
図7は本発明の他の実施例における適合輪郭モデルの姿勢検出システム700の概略図を示す。本発明に開示する姿勢検出システム700は少なくとも一つの検出手段603と、制御手段704とを備えている。制御手段704はネットワークを介して検出データを取得して分析するとともに、前記検出値を収集するように構成されている検出値収集モジュール708と、前記検出データに基づいて使用者の姿勢を判断するように構成されている姿勢判別モジュール710とを備えている。
【0038】
図8は本発明の一実施例における検出手段の設置概略図を示す。本実施例においては、検出手段801は複数のセンサ804を備えており、検出値はセンサ804により得られる。検出手段801はマットレス802の上半部に設けられることで、圧力検出データを収集して姿勢判別を行う。本実施例においては、センサ804は圧力センサであり、測定する検出値は電流値、電圧値または抵抗値であってよい。
【0039】
上記をまとめると、本発明に開示する装置およびその方法は従来技術に比べて以下のような長所を備えている。ベッド上における患者の姿勢を検出することができる一方で使用者にセンサを装着する必要はなくなる。大量のセンサを使用する必要がなく、近同期の方式で検出値を抽出するため多くのシステムリソースを消費しなくてもよい。使用者への最適化の機能を備えているため、姿勢検出の精度を高めることができる。そして決定分析を用いることで、姿勢検出の精度を高めることができる。
【0040】
本発明の技術内容および技術的特徴は上記に開示したとおりであるが、当業者であれば本発明の教示および開示を基に、本発明の技術的思想に違わない各種の置換および付加を行うことができる。したがって、本発明の保護範囲は実施例に開示するものに限定されることなく、本発明に違わない各種の置換および付加を包括するとともに、別紙の特許請求の範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の一実施例における適合輪郭モデルの姿勢検出方法のフローチャート
【図2】本発明の一実施例における近同期検出値の取得方法のフローチャート
【図3】本発明の一実施例における姿勢検出方法のフローチャート
【図4】本発明の一実施例における姿勢判別方法のフローチャート
【図5】本発明の一実施例における使用者の最適化方法のフローチャート
【図6】本発明の一実施例における適合輪郭モデルの姿勢検出システムの概略図
【図7】本発明の他の実施例における適合輪郭モデルの姿勢検出システムの概略図
【図8】本発明の一実施例における検出手段の設置概略図
【符号の説明】
【0042】
306 データベース
600 姿勢検出システム
602 センサ
603 検出手段
604 検出コントローラ
606 演算手段
608 検出値収集モジュール
610 姿勢判別モジュール
700 姿勢検出システム
704 制御手段
708 検出値収集モジュール
801 検出手段
802 マットレス
804 センサ
102〜108,202〜206,302〜304,402〜404,502〜50 手順ステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
適合輪郭モデルの姿勢検出方法であって、
複数の検出値を含む検出データを取得するステップと、
前記検出データに基づいて、少なくとも一つの姿勢モデルを含む群の中から少なくとも一つの可能性のある姿勢を分析するステップと、
前記少なくとも一つの可能性のある姿勢の中から、決定分析の技術で、使用者の姿勢を判定するステップと、
を有してなる姿勢検出方法。
【請求項2】
前記検出データに基づいて、前記少なくとも一つの姿勢モデルを最適化するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の姿勢検出方法。
【請求項3】
前記検出データを取得するステップが、
前記検出値の各々のサンプリング頻度を設定するステップと、
前記サンプリング頻度に基づいて前記検出値を取得するステップと、
取得した前記検出値の各々で、前記検出値の各々のパラメータを計算して、その対応するサンプリング頻度を最適化するステップと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の姿勢検出方法。
【請求項4】
前記パラメータが、検出値の閾値、検出値の変化量および検出値の変化率を含むことを特徴とする請求項3に記載の姿勢検出方法。
【請求項5】
少なくとも一つの可能性のある姿勢を分析する前記ステップが、
前記検出データに基づいて少なくとも一つの特徴パラメータを抽出するステップと、
前記特徴パラメータを用いて、前記少なくとも一つの姿勢モデルの群の中から前記少なくとも一つの可能性のある姿勢をマッチングさせるステップと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の姿勢検出方法。
【請求項6】
前記特徴パラメータが、重心位置と、前記複数の検出値の平均数と、前記複数の検出値の標準偏差と、前記複数の検出値分布の尖度値と、前記複数の検出値分布の歪度値とを含むことを特徴とする請求項5に記載の姿勢検出方法。
【請求項7】
前記姿勢モデルは少なくとも一つの姿勢モデルパラメータを含み、前記姿勢モデルパラメータは前記姿勢の各々の尖度および歪度の平均値および標準偏差を含むことを特徴とする請求項5に記載の姿勢検出方法。
【請求項8】
前記姿勢モデルが姿勢サンプルまたは姿勢確率モデルであることを特徴とする請求項5に記載の姿勢検出方法。
【請求項9】
前記可能性のある姿勢をマッチングさせる前記ステップが、距離または近似度であるマッチング値に基づいて、前記可能性のある姿勢をマッチングさせるステップを含むことを特徴とする請求項8に記載の姿勢検出方法。
【請求項10】
前記決定分析の技術が、最大事後確率の決定モデルおよび決定平面推定算出法に基づいて行われる分析であることを特徴とする請求項1に記載の姿勢検出方法。
【請求項11】
姿勢最適化方法であって、
複数の検出値を含む使用者の姿勢の検出データを取得するステップと、
前記検出データに基づいて、少なくとも一つの特徴パラメータを抽出するステップと、
前記特徴パラメータに基づいて姿勢モデルパラメータを計算するとともに、前記姿勢モデルパラメータにより姿勢モデルを更新するステップと、
を有してなる姿勢最適化方法。
【請求項12】
前記特徴パラメータが、重心位置と、前記複数の検出値の平均数と、前記複数の検出値の標準偏差と、前記複数の検出値分布の尖度値と、前記複数の検出値分布の歪度値とを含むことを特徴とする請求項11に記載の姿勢最適化方法。
【請求項13】
前記姿勢モデルが姿勢サンプルまたは姿勢確率モデルであることを特徴とする請求項11に記載の姿勢最適化方法。
【請求項14】
適合輪郭モデルの姿勢検出システムであって、
各々の検出値が対応するセンサにより生成される複数の検出値を含む検出データを生成する検出手段と、
ネットワークを介して、前記検出データを取得し分析する制御手段と、
を備え、前記制御手段は、
前記検出値を収集するように構成されている検出値収集モジュールと、
前記検出データに基づいて使用者の姿勢を判断するように構成されている姿勢判別モジュールと
を備えたことを特徴とする適合輪郭モデルの姿勢検出システム。
【請求項15】
適合輪郭モデルの姿勢検出システムであって、
各々の検出値が対応するセンサにより生成される複数の検出値を含む検出データを生成する検出手段と、
ネットワークを介して前記検出値を取得する検出コントローラと、
前記検出データを分析するために前記検出コントローラに接続されている演算手段と、
を備え、前記演算手段は、
前記検出値を収集するように構成されている検出値収集モジュールと、
前記検出データに基づいて使用者の姿勢を判断するように構成されている姿勢判別モジュールと、
を備えたことを特徴とする適合輪郭モデルの姿勢検出システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−69282(P2010−69282A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−291937(P2008−291937)
【出願日】平成20年11月14日(2008.11.14)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 研究集会名:「2008年第10回イーヘルスネットワーキング、アプリケーションおよびサービスに関するIEEE国際会議」 主催者名:米国電気電子学会 開催日:2008年7月7日〜9日
【出願人】(507084073)インダストリアル テクノロジー リサーチ インスティテュート (22)
【氏名又は名称原語表記】INDUSTRIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE
【Fターム(参考)】