説明

適応可能な周波数帯域幅RFIDタグ

RFIDタグ、タグ回路及び受信周波数帯域幅を適合させる方法。タグは、受信周波数帯域幅設定に従う第一の受信無線信号をデコードするためのデコーダを有する。タグはまた、セレクタスイッチ、つまり、異なるフィルタを使用するように切り換えることで、異なる設定へと移行させるためのセレクタスイッチを有する。引き続いて受信された第二信号は、新たな受信周波数帯域幅の設定に従ってデコードされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線周波数識別(RFID)タグの分野に関し、特にその受信周波数帯域幅を適合させることが可能なタグに関する。
【背景技術】
【0002】
無線周波数識別(RFID)タグは、それらが付設された対象物の位置を探し、そして識別するために各種方法で使用することができる。RFIDタグは製品関連及びサービス関連の産業において処理され、棚卸しされ又は取り扱われる多数の対象物を追跡するために、特に有用である。そのような場合、RFIDタグは通常、個々の物品又はそれらのパッケージに取り付けられる。
【0003】
原理的に、RFID技術は、1つ以上のRFIDタグに問い合わせるためのRFID読取器(リーダ)と称するデバイスの使用を伴う。問合せは無線周波数(RF)波を送信することによって行われる。この問合せのRF波を検出したタグは、後方散乱(backscatter)として知られているプロセスで、別のRF波を送り返して応答する。後方散乱はいくつかの方法で行うことができる。その応答はタグ内部に記憶された数字をさらにエンコード(符号化)することができる。応答、及び可能ならば数字が読取器によってデコード(復号化)され、それによって関連する物品を識別し、計数するか又は物品との間で情報をやりとりする。この数字は、シリアル番号、価格、日付、宛先、他の属性、属性の任意の組み合わせ等を示すことができる。
【0004】
RFIDタグは通常、アンテナシステム、無線部、ロジック部及びメモリを含んでいる。半導体技術の進歩によって電子機器が非常に小サイズ化したので、RFIDタグは、それが受信した無線信号だけで電力供給を受けて後方散乱を生成することができ、あるRFIDタグはバッテリなしで動作することができる。
【0005】
RFIDシステムの動作における難題は、他のRF信号が近くで同時に送信されたときの干渉に起因する。RF信号への干渉については、例えば、他のRFID読取器、及びセルラー電話、携帯情報端末等、近隣の無線デバイスから生成される可能性がある。このような場合に、RFIDタグは、問合せのRF波を高い信頼性をもって検出できないか、又はそのコマンドを構文解析できない。
【0006】
RFID読取器は干渉があることを検出した場合に、その送信のデータレートを下げることができる。これによって送信信号を受け取る任意のRFIDタグは、信号をより確実に分析することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前記の難題は、RFID読取器によって送信のデータレートが変更されたことを、RFIDタグが知り得ないという虞が生じることである。従って、RFIDタグは、干渉するRF信号から問合せのRF波を識別することができない可能性がある。もしこのことが生じると、RFIDタグは、応答のために問合せのRF波を正しく分析できなくなる虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、従来技術を改良するものである。簡潔に言えば、本発明は受信周波数帯域幅(バンド幅)を適合させるための、RFIDタグ、タグ回路、及び方法を提供する。本発明によるタグは、受信周波数帯域幅設定に従う第一の受信無線信号をデコードするためのデコーダを有する。そして、タグはまた、異なるフィルタを使用するように切り換えることで、異なる設定へと移行させるためのセレクタスイッチを有する。引き続いて受信される第二信号は新たな受信周波数帯域幅設定に従ってデコードされる。
【0009】
本発明は、RFIDタグが、到来した信号及びその環境に最も適した周波数帯域幅でデータを受信するように構成されるという利点を提供する。
【0010】
本発明のこれらの特徴や他の特徴及び利点については、以下の詳細な記載及び添付図面を含む本発明の説明からさらに深く理解される。
【0011】
本発明は、添付図面を参照した次の詳細な説明から、より容易に明らかとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明を以下に説明する。本発明はその好ましい形態で開示されているが、ここに開示され、そして図示された本発明の特定の実施形態については、制限された意味で考慮されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が綿密であって完全であり、発明の範囲を当業者に完全に伝えるように提供される。実際、本発明が各種の方法で変更可能であることは、本説明を見れば容易に明らかである。特に本発明は、デバイス、方法、ソフトウェア等で具体化することができる。
【0013】
従って、本発明は、主にハードウェアの実施態様、主にソフトウェアの実施態様、又はソフトウェアとハードウェアとを組み合わせた実施態様での形態をとることができる。以下の詳細な説明は、従って限定的な意味に取られるべきではない。
【0014】
また、本発明は、バッテリを用いるか又はバッテリを用いることなく動作可能なRFIDタグで実現することができる。
【0015】
既述のように、本発明は、異なるフィルタを使用するように切り換えること等によって受信周波数帯域幅を適合させる、タグ回路及び方法を提供する。本発明を以下に詳説する。
【0016】
図1は、本発明によるRFIDシステム100の図である。RFID読取器110は、問合せのRF波を送信し、このRF波は連続的であり得る。各信号が異なる処理を受ける可能性があることを示すために、2つのRF信号112、113が不連続であるかのように示されているが、それは図示のためだけであって、実際上、それらは同じ連続した信号の一部であり得る。RFID読取器110の近傍のRFIDタグ120は、問合せのRF波を検出し、そして後方散乱(図示せず)を生成することができる。RFID読取器110は、受信した如何なる後方散乱をも検出し、これを解釈する。
【0017】
近傍では干渉も存在し、ここでは他の発信源(図示せず)からのRF波122の形態で示されている。RF波122は、意図した問合せ信号112と同時にタグ120に到達する。RF波122は、問合せ信号112と同一の搬送周波数を持たない可能性がある一方で、RF波122は、信号112とのビート周波数を生成する、十分に近い搬送周波数を持っている可能性がある。ビート周波数は、以下に示すように受信と干渉する。
【0018】
図2A、2B、2Cは、3つの異なるデータレートでの、図1の問合せのRF信号112についてサンプル波形212−A、212−B、212−Cをそれぞれ表している。サンプル波形212−A、212−B、212−Cはプリアンブルの波形であり、4個のゼロシンボルで始まり、次に「バイオレーション(規則違反)」と呼ばれる1個の事前設定されたシンボル、そして他のゼロシンボルが続く。全ての場合に、最初のローレベルのパルスは、少なくとも12.5μsec(マイクロ秒)の、同じ継続時間を持っており、これは時刻T1で検知され、そして測定できる。しかし、残りの遷移については、異なるデータレートで発生する。例えば、波形212−A、212−B、212−Cは、それぞれ40、80、160kbpsで発生する場合がある。
【0019】
図3は、本発明の実施形態による、図1のRFIDタグ120の構成要素のグループ320を示すブロック図である。グループ320はタグ120の復調器の一部であり、タグ320はさらに別の構成要素を有することが分かる。グループ320のブロックについては、アナログ又はディジタル部品、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)等の、技術的に既知とされる任意の方法で実現できる。
【0020】
アンテナが信号112を受信し、そして遅れた信号113を受信したときに、アンテナ信号ASがアンテナ(図示せず)から生成される。アンテナ信号ASは包絡線(エンベロープ)検出器ブロック340に入力され、そこから次に包絡線信号ESが出力される。
【0021】
フィルタブロック350は、包絡線信号ESを受け取り、それに応答してフィルタ処理された信号FSを出力する。ブロック350は1つ以上のフィルタを含み、その周波数帯域幅は矢印334に従って調整することができる。
【0022】
デコーダ360は、以下に示すように、単一のデコーダ360又は一群のデコーダのいずれかを含んでいる。デコーダ360は、アナログの、フィルタ処理された信号FSを受け取り、さらなる処理のために、ディジタルの、デコードされた信号DSを出力する。受信周波数帯域幅の設定は矢印335に従って制御可能とされる。尚、デコーダ360に関する別の可能な実施形態については、図7を参照して後述する。
【0023】
グループ320はまた、セレクタスイッチ333を含む。図4を参照して後述するように、セレクタスイッチ333は、グループ320の受信周波数帯域幅の設定を制御する。本発明による制御については、異なるブロックを動作させることによって可能となる。図3の実施形態において、制御については、矢印334によってフィルタブロック350を動作させるか、又は矢印335によってブロック360を動作させるかの、いずれかで示されている。信号112がデコードされた後で設定が調整された場合に、信号113のような、遅れて受信された信号は、信号112とは異なる条件でデコードされる。
【0024】
本発明のいくつかの実施形態では、セレクタスイッチ333が、デコードされた信号DSに対して直ちに応答して設定を調整するように構成されている。ある実施形態において、デコーダ360はデコードされた信号DSからトリガ信号TSを生成し、そしてセレクタスイッチ333がトリガ信号TSから制御されるようになっている。当然ではあるが、トリガ信号TSが提供されるか否か、及びその正確な機能については特定の実施形態に依存する。また、ある場合には、1つの周波数帯域幅から別の周波数帯域幅への移行の決定がある場合にのみ、トリガ信号TSが生成される。
【0025】
図3の実施形態において、グループ320はまた受信周波数帯域幅調整器380を含んでいる。さらに周波数帯域幅調整器380は、トリガ信号TSに対して直ちに応答してセレクタスイッチ333を制御するように構成されている。周波数帯域幅調整器380は、トリガ信号TSを受け取り、そして制御信号CSを生成し、該信号を用いてセレクタスイッチ333を制御する。いくつかの実施形態では、周波数帯域幅調整器380が、どの設定に切り換えるかを決定する。また、他の実施形態では、周波数帯域幅調整器380が、異なる設定へと移行させるか否かを決定する。
【0026】
本発明のいくつかの実施形態において、デコーダ360はデコードされた信号DSをプリセット(事前設定)コード768と比較するように構成されている。そのような場合に、トリガ信号TSは比較結果に応答して生成される。プリセットコードは、図2A、2B、2Cに示すようなプリアンブルの一部であり得る。
【0027】
比較及びその結果については、本発明に従って多くの方法で実現することができる。多くの実施形態では、デコードされた信号がプリセットコードと一致しない場合に、セレクタスイッチが新たな設定へと移行させる。例えば、タグはプリアンブルを待っていることがあり、タグがプリアンブルを受信しない限り、タグは異なる設定を試みることがある。そのようないくつかの実施形態では、プリセット(事前設定)期間が経過してもデコードされた信号がプリセットコードに一致しない場合に設定が変更される。その期間は、例えば、プリアンブル継続時間の2倍又はそれと同等とされる。設定が良好な結果を与えなかった場合に、好ましくは、より低い周波数帯域幅で、別の設定を試行することができる。
【0028】
他の多くの実施形態において、デコードされた信号がプリセットコードと一致した場合にセレクタスイッチが新たな設定へと移行させる。例えば、図2A、2B、2Cを参照すると、時刻T1にて、プリアンブルの最初のローパルスが3つの周波数のいずれかにおいて受信されたと判断された場合に、設定はデフォルトで最高の周波数帯域幅へスキップし、そこから読取器に適合しようと企てて、より低い周波数帯域幅へと反対にたどってくることができる。いくつかの実施形態では、タグが最初は最低の周波数帯域幅設定から開始し、最高の周波数帯域幅へと移行し、それから再び最低の周波数帯域幅へと後戻りしていって終了する場合がある。
【0029】
いくつかの実施形態において、タグ120のデコーダ360又は別の要素は、読取器110が送信している信号112のアクティブなデータレート(データ速度)を決定することができる。好ましい実施形態において、デコーダ360は、調整器380で使用するため、トリガ信号におけるアクティブなデータレートをエンコードする。
【0030】
アクティブなデータレートは、あらゆる方法を用いて決定できる。ある実施形態において、ビット周期は、デコードされた第一信号の連続して受信されたシンボルの間で決定される。例えば、図2A、2B、2Cを再度参照すると、ビット周期BP1、BP2、BP3がそれぞれの波形212−A、212−B、212−Cにおいて測定され、それらは順次にアクティブなデータレートを齎す。別の実施形態では、慣例に従って様々なプリアンブルが様々なデータレートと事前に関連付けられるものとされる。その場合、アクティブなデータレートは識別されたプリアンブルから決定される。本発明のさらに別の実施形態では、DATA RATEコマンドが慣例に従って導入され、これは第一データレートでの信号112の送信中に使用され、次の信号113を第二データレートで送信するという、間近の変更を予告することができる。その場合、プリセットコードはDATA RATEコマンドであって、デコードされた第一信号は、関連するデータレート指令を持ったDATA RATEコマンドである。その場合に、アクティブなデータレートはその指令から決定される。
【0031】
デコーダ360のこれら全ての機能についてはまた、タグ120の他の構成要素によって分散された方法で等価に実行することができる。
【0032】
図4は、本発明による受信周波数帯域幅の選択を示す概念的な状態図400である。状態図400は電気的な考え方と同様に機能する。
【0033】
状態図400はブロック451、...、459を含んでおり、これらはグループ320で実行されるフィルタリング作用のための異なる受信周波数帯域幅の選択を表している。本発明のある実施形態において、利用可能なデータレートと同じく多数の周波数帯域幅の選択が提供されるが、そのことは本発明を実施する上で必要でない。他の実施形態において、図400は、少なくとも1つの領域に亘って、連続的にチューニング(調整)可能な周波数帯域幅の選択を提供する。
【0034】
状態図400はまた、概念的なセレクタスイッチ433を含む。概念的なスイッチ433はブロック451、...、459のうち、どの1つがグループ320の受信周波数帯域幅の選択を設定するかを制御する。この回路は、ある周波数帯域幅から別の周波数帯域幅へと移行させるが、これはどのブロックを指すのかを変更するスイッチ433によって行うことができる。
【0035】
図4の概念的な状態図については、多くの方法で実現できる。その数例をこれ以降に説明する。
【0036】
あるグループの実施形態では、単一のフィルタが使用され、セレクタスイッチが該フィルタの周波数帯域幅を調整する。このフィルタはパッシブ(受動型)であってもアクティブ(能動型)であってもよい。その周波数帯域幅は、ある領域で連続的に調整可能とされるか、又は離散的な値に調整される。後者は、以下の例のように、別の構成要素をスイッチオンし又はスイッチオフすることで実施することができる。
【0037】
図5は、第一フィルタ回路520の回路図であり、図3のグループ320におけるフィルタブロック350の一部である。回路520は、包絡線信号ESを受け取り、かつフィルタ処理された信号FSを出力するフィルタを実現する。2つの制御信号CS1、CS2は、セレクタスイッチ533A、533Bをそれぞれに動作させ、既存の抵抗に対して追加の抵抗をスイッチオンし、またスイッチオフする。結果的に、制御信号CS1、CS2は、フィルタ回路520の周波数帯域幅を調整する。
【0038】
図5の例からさらに進んで、フィルタは、1つの抵抗、1つのキャパシタンス及び1つのインダクタンスのうちの2つ以上、あるいは3つ全てを含んでもよい。含まれている抵抗、キャパシタンス及びインダクタンスの少なくとも1つをスイッチでオンし又はオフすることができる。また、他の実施形態において、フィルタは空洞、水晶等から構成された共振器を含む。さらに他の実施形態において、フィルタは、1つのコンデンサ及び可変速度でスイッチされる1つのスイッチから構成してもよい。他の実施形態では、弾性表面波(SAW)の実装を用いるといったことが可能である。
【0039】
別のグループの実施形態では、受信した信号の可能なパスにおいて、複数のフィルタを配置することができる。セレクタスイッチは、受信した第一及び第二信号が、複数のパスのうちの異なる1つのパスを通るように、その経路を定める。
【0040】
図6は、第二フィルタ回路620についての、ブロック図と回路図が混在した図であり、図3におけるグループ320のフィルタブロック350の代替部である。回路620は、包絡線信号ESを受け取り、かつフィルタ処理された信号FSを出力するフィルタを実現する。複数のフィルタ651、652、653が包絡線信号ESの可能なパスに配置され、セレクタスイッチ633A、633Bは、フィルタ処理される包絡線信号ESが異なるパスを通るように経路を決めることによって、回路を異なる周波数帯域幅へと移行させる。セレクタスイッチ633A、633Bは制御信号CSA、CSBに従って動作し、それ故、フィルタ回路620の全体的な周波数帯域幅を制御する。
【0041】
別グループの実施形態では、フィルタリングが、異なる周波数帯域幅に従って行われ、異なるフィルタ処理された信号を生成し、その後にセレクタスイッチが、フィルタ処理された信号の1つを選択する。そのような実施形態をこれ以降に説明する。
【0042】
図7Aは、フィルタブロック750及びデコーダ760−Aを示すブロック図720−Aであり、それらはともに図3のグループ320のフィルタブロック350及びデコーダ360に類似している。フィルタブロック750は、異なる周波数帯域幅とされる、個々のフィルタ751、752、753を含む。これらのフィルタ751、752、753は全て包絡線信号ESを受け取り、これに応答して個々のフィルタ処理された信号FS1、FS2、FS3をそれぞれに出力する。セレクタスイッチ734は制御信号CSによって制御され、そして個々のフィルタ処理された信号FS1、FS2、FS3のうち、どの1つがフィルタ処理された信号FSとなるかを選択する。別の実施形態では、セレクタスイッチ734が、フィルタブロック750とは別に設けられるのではなく、該ブロックの一部として提供される。これらの全実施形態において、制御信号CSは、セレクタスイッチ734に向けられる。
【0043】
注目すべきは、図7の実施形態において、セレクタスイッチ734がフィルタ751、752、753の後段に配置されていることである。それは実際の具体化にとって好ましいが、その理由は、それが全てのフィルタ751、752、753にいくらかの追加の静定時間を許容し、それによって、より信頼性の高い、フィルタ処理された信号FS1、FS2、FS3を選択する結果を齎すからである。しかしながら、セレクタスイッチ734を、フィルタ751、752、753の前段に配置することは、本発明の等価な実施形態の1つである。
【0044】
図7Aの実施形態において、デコーダ760−Aは、フィルタ処理された信号FSからディジタル信号MSを生成するために検出決定部764−Aを含んでいる。検出決定部764−Aは、好ましくはアナログ信号からハイ(H)及びロー(L)の値を持つディジタル信号を生成するための比較器を含む。また、デコーダ760−Aは、ディジタル信号MSからデコードされた信号DSを出力するための、解釈部(インタープリタ)766−Aを含む。
【0045】
図7Bは、フィルタブロック750及びデコーダ760−Bを示すブロック図720−Bであり、それらはともに図3のグループ320のフィルタブロック350及びデコーダ360に類似している。実際、フィルタブロック750はグループ720−Aに示すものと同一であり、個々のフィルタ処理された信号FS1、FS2、FS3を出力する。
【0046】
図7Bの実施形態において、デコーダ760−Bは、検出決定回路761、762、763のグループ764−Bを含み、その各々は図7Aの検出決定部764と同様に形成される。検出決定回路761、762、763は、個々のフィルタ処理された出力信号FS1、FS2、FS3からディジタル信号MS1、MS2、MS3をそれぞれに生成する。
【0047】
セレクタスイッチ735は、ディジタル信号MS1、MS2、MS3のうち、どの1つが選ばれて信号MSとなるかを選択するように配置されている。別の実施形態では、セレクタスイッチ735がブロック764−Bとは別に設けられるのではなく、該ブロックの一部として提供される。
【0048】
また、デコーダ760−Bは、先にグループ720−Aで記述したものと同様の解釈部766−Aを含んでいる。解釈部766−Aは、ディジタル信号MSからデコードされた信号DSを出力する。他の実施形態では、3個の解釈部が設けられ、その1つの出力が選択される。
【0049】
図8は、本発明の、ある実施形態による方法を示すフローチャート800である。フローチャート800の方法については、本発明の様々な実施形態、つまり、RFIDタグ120や、構成要素のグループ320、520、620、720−A、及び720−Bを有するRFIDタグを含む形態で実行することができるが、それらには限定されない。
【0050】
ブロック810では、受信周波数帯域幅の設定が提供される。これは、工場での設定として、又は電源投入時に実行されるようにプログラムされた設定として実現できる。このブロックで与えられる設定は、それが変更されるまでの間、現行の設定となる。フローチャート800のブロックの残りについては、この設定又は別の設定で実行される。
【0051】
次ブロック820では、1つの信号が受信される。これは読取器等からのRF無線信号であるか、又はRF無線信号の受信に応答して回路の異なる部分で生成された信号である。
【0052】
次ブロック830では、受信した信号がフィルタ処理される。これについては、受信信号から包絡線信号が抽出された後で実行し得る。それは現行の受信周波数帯域幅設定に従って1回だけ実行してもよいし、また多数回実行してもよく、その後に信号の1つが選択される。
【0053】
次ブロック840では、信号が現行の受信周波数帯域幅設定に従ってデコードされる。これは、信号がフィルタ処理された後で実行できる。上記により、デコーディングは、現行の受信周波数帯域幅設定に従ってフィルタ処理され、及び/又は選択された信号から1回だけ実行することができる。又は、デコーディングが多数のフィルタ処理された信号に対して実行され、そして解釈の前又は後において、現行の受信周波数帯域幅の設定に従ってそれらの1つの選択が行われるようにしてもよい。
【0054】
次ブロック850では、図4で示した設定の1つのような、新たな受信周波数帯域幅設定へと移行するか否かが決定される。ある実施形態では、上記のブロック840において現行の設定でデコードされた信号に従って決定が下される。また、ある実施形態では、デコードされた信号に応答して移行がなされる。
【0055】
上記の決定については、デコードされた信号を、図7A及び7Bのコード768のようなプリセットコードと比較することによって実行できる。ある実施形態において、コード768は少なくともプリアンブルの一部である。そして、第二設定へ移行するか否かの決定は、比較結果に依存する。
【0056】
ブロック850で移行しないことが決定された場合には、実行はブロック820へ戻る。次に他の信号又は信号の一部が受信され、そして上記のように移行なしで同じ現行の設定で処理される。
【0057】
ある実施形態では、ブロック850での比較において、デコードされた信号がプリセットコードと一致しない場合に移行が決定される。換言すると、RFIDタグは、現行設定で受信したものを認識せずに、新たな周波数帯域幅の設定を試みる。そのような実施形態では、移行する前に、タグはいくらかの待機時間中に現行設定で受信する(あるいは「とどまる」)。その待機時間は、プリアンブル継続期間の2倍程度のような、任意の適切な時間とされる。
【0058】
他の実施形態では、ブロック850での比較において、デコードされた信号がプリセットコードと一致した場合に移行が決定される。例えば、図2A、2B、2Cを参照すると、時刻T1で、一致したプリセットコードは、多数のプリアンブルの開始のコードである。それ以降、いずれかへ移行が決定される。
【0059】
ブロック850において移行が決定された場合に、オプションの次ブロック860では、新たな設定のどれに移行するかが決定される。ある場合には、複数の受信周波数帯域幅設定が与えられ、その各々が異なる受信周波数帯域幅に対応する。これらの場合のいくつかにおいて、周波数帯域幅は連続的である。その選択は周波数帯域幅に従ってなされる。
【0060】
いくつかの実施形態では、新たな設定が最大の周波数帯域幅を持つ設定とされる。例えば、図2A、2B、2Cを参照すると、最初のプリアンブルに対する時刻T1までの受信が、一定の、例えば約50kHzの周波数帯域幅で行われる。そして、検出時に、新たな設定がデフォルト設定にて最高の周波数帯域幅をもつ設定とされる。
【0061】
他の実施形態において、新たな設定は現行設定に依存する。例えば、新たな設定は徐々に周波数帯域幅を減少させる設定とすることができる。不連続な周波数帯域幅の選択肢が与えられる場合に、より小さな次の選択肢をもつステップまで減少することになる。そのような場合、RFIDタグは最低値に到達するまで、順次に周波数帯域幅を減少させることができる。これらの実施形態のいくつかでは、RFIDタグは最高値から開始することができる。
【0062】
さらに他の実施形態においては、送信のアクティブなデータレートが、デコードされた信号から決定される。そして、順次に試行する必要はなく、その代わりに新たな設定については、アクティブなデータレートに最も適合した周波数帯域幅を持つ設定とすることができる。
【0063】
送信のアクティブなデータレートは、様々な方法で決定できる。ある実施形態では、アクティブなデータレートが、デコードされた信号の、連続して受信されるシンボル間のビット周期を調べて決定することによって決まる。別の実施形態において、デコードされた信号は、事前に関連付けられたデータレートを持つプリアンブルであり、そしてアクティブなデータレートが、事前に関連付けられたデータレートから決定される。さらに別の実施形態では、デコードされた第一信号がDATA RATEコマンドであり、それに関連するデータレート指令が続く。DATA RATEコマンドは慣例に従って取り決められる。アクティブなデータレートはその指令から決定される。
【0064】
オプションの次ブロック870では、次の決定された設定への移行がある。この移行は、例えば、フィルタの周波数帯域幅を調整し、又は受信された信号パスを変更する等により、様々な方法で実現できる。信号パスは第一フィルタを含み、そしてスイッチングにより、次の信号が第二フィルタを通るように経路を定めることができる。
【0065】
実行は次にブロック820に戻る。そして他の信号又は信号の一部が受信され、これは上記のように新たな設定で処理される。
【0066】
以下、受信周波数帯域幅の設定を切り換えることの効果及び利点を説明する。
【0067】
図9Aは、図1のRFIDタグのアンテナに同時に到着する、2つのRF信号のパワースペクトル密度を示す強度−周波数図である。信号112は搬送波S112を有し、その信号の残りが搬送波の周辺に分布しているのに対して、信号122は搬送波S122を有する。尚、説明の簡単化のため、信号122を搬送波のみと仮定しているが、そうである必要はない。これらの信号はともにアンテナ信号ASを形成する。
【0068】
図9Bは、図3の包絡線検出器から出る、図9Aの干渉信号のパワースペクトル密度を示す強度−周波数図である。減衰や増幅等により、図は必ずしも縦軸に沿ってスケールどおりではないことが理解される。信号112は搬送波S112及びその周辺の信号として存在しており、そしてまた直流周波数搬送波S0の周囲に反復されている。搬送波S122は同様に現れる。加えて、干渉はまた、搬送波S112とS122との減算によって差ビート周波数SD1を引き起こし、両搬送波の加算によって和ビート周波数SS1を引き起こす。差ビート周波数SD1及び和ビート周波数SS1の各々は、その周辺に信号を有する。これら全ての信号は包絡線信号ESを形成する。
【0069】
信号のフィルタリングは、有利には、直流周波数搬送波S0の周辺において実行される。これが好ましい理由は、帯域通過フィルタの代わりに低域通過フィルタだけを用いれば済むからである。周波数帯域幅を減少させる一連の設定に対応した、3つの選択を以下に示す。
【0070】
図9Cは、図9Bの信号に応答して図3のフィルタブロックから出てくる信号のパワースペクトル密度を示す強度−周波数図である。第一フィルタ周波数帯域幅である選択951がなされている。注目すべきは、フィルタ処理された信号FS1が、目的とする成分FS0を含むが、しかし差ビート周波数SD1及びその周辺の信号をも含むことである。さらには、他の全ての信号が排除されていることが注目される。
【0071】
図9Dは、図9Bの信号に応答して図3のフィルタブロックから出てくる信号のパワースペクトル密度を示す強度−周波数図である。第二フィルタ周波数帯域幅の選択952がなされている。差ビート周波数SD1の周辺の一部の信号もまた排除されているという点において、フィルタ処理された信号FS2は、フィルタ処理された信号FS1よりもさらに功を奏することが注目される。
【0072】
図9Eは、図9Bの信号に応答して図3のフィルタブロックから出てくる信号のパワースペクトル密度を示す強度−周波数図である。第三フィルタ周波数帯域幅の選択953がなされている。差ビート周波数SD1の周辺の全ての信号が排除されているので、フィルタ処理された信号FS3は、フィルタ処理された信号FS2よりもさらに功を奏することが注目される。
【0073】
以上の説明では多数の詳細について示したが、それらは全体として本発明の、より徹底した理解を与えるものとして捉えられるべきである。他の例では、既知の特長は詳細に説明されなかったが、これは本発明を不必要に分かり難くしないためである。
【0074】
本発明はここで開示された各種要素、特長、機能及び/又は性質の結合及び副結合を含む。請求項は新規性があり、自明でないと見做される、いくつかの結合及び副結合を規定している。特長、機能、要素及び/又は性質についての、他の結合及び副結合に対する追加の請求項は本文書又は関連文書において示すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明によるRFIDシステムのブロック図である。
【図2A】3つの異なるデータレートにおける、図1の問合せRF波の波形を示す図である。
【図2B】3つの異なるデータレートにおける、図1の問合せRF波の波形を示す図である。
【図2C】3つの異なるデータレートにおける、図1の問合せRF波の波形を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態による図1のRFIDタグについて、一群の構成要素を示すブロック図である。
【図4】本発明による図3のRFIDタグにおいて、受信された無線信号をデコードするための受信周波数帯域幅設定を制御する能力を示す概念的な状態図である。
【図5】本発明による図4の選択を実行するための第一回路について、その一部を示す回路図である。
【図6】本発明による図4の選択を実行するための第二回路について、ブロック図と回路図が混在した図である。
【図7A】図4の選択を実行するための第三回路を示すブロック図である。
【図7B】図7Aの回路について別の実施形態を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施形態に従った方法を示すフローチャート図である。
【図9A】図1のRFIDタグのアンテナに同時に到達する、2つのRF信号のパワースペクトル密度を示す強度−周波数図である。
【図9B】図3の包絡線検出器から出る、図9Aの干渉信号のパワースペクトル密度を示す強度−周波数図である。
【図9C】第一フィルタ周波数帯域幅選択が実行された場合において、図9Bの信号に応答して図3のフィルタブロックから出る信号のパワースペクトル密度を示す強度−周波数図である。
【図9D】第二フィルタ周波数帯域幅選択が実行された場合において、図9Bの信号に応答して図3のフィルタブロックから出る信号のパワースペクトル密度を示す強度−周波数図である。
【図9E】第三フィルタ周波数帯域幅選択が実行された場合において、図9Bの信号に応答して図3のフィルタブロックから出る信号のパワースペクトル密度を示す強度−周波数図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信周波数帯域幅の設定に従って受信された第一の無線信号をデコードするためのデコーダと、
第二の引続き受信される第二信号のデコーダによって、さらなるデコーディングを制御するために第二の異なる設定へと移行させるためのセレクタスイッチと、を備えたRFIDタグ。
【請求項2】
さらにフィルタを備え、前記セレクタスイッチが該フィルタの周波数帯域幅を調整する、請求項1に記載のタグ。
【請求項3】
前記フィルタがアクティブフィルタである、請求項2に記載のタグ。
【請求項4】
前記フィルタがパッシブフィルタである、請求項2に記載のタグ。
【請求項5】
前記周波数帯域幅が、ある領域に亘って連続的に調整可能とされた、請求項2に記載のタグ。
【請求項6】
前記フィルタが、抵抗、キャパシタンス、及びインダクタンスのうちの2つ以上を含み、
そして抵抗、キャパシタンス及びインダクタンスの少なくとも1つがスイッチでオン又はオフし得るようにされた、請求項2に記載のタグ。
【請求項7】
前記フィルタが、コンデンサ及び可変速度で切り換わるスイッチを含む、請求項2に記載のタグ。
【請求項8】
前記フィルタが共振器を含む、請求項2に記載のタグ。
【請求項9】
受信した信号の可能なパスにおいて複数のフィルタをさらに備え、
前記セレクタスイッチは、受信した第一及び第二信号が、前記パスにおいて異なるパスを通るように経路を定める、請求項1に記載のタグ。
【請求項10】
前記デコーダが、第一信号のデコーディングに応答してデコードされた信号を生成するように構成され、
前記セレクタスイッチが、第一のデコードされた信号に応答して異なる設定へと移行させるように構成された、請求項1に記載のタグ。
【請求項11】
前記デコーダが、デコードされた信号からトリガ信号を生成するようにさらに構成され、
前記トリガ信号に応答して前記セレクタスイッチを制御するように構成された、フィルタの周波数帯域幅調整器をさらに備えた、請求項10に記載のタグ。
【請求項12】
前記デコーダが、デコードされた信号をプリセットコードと比較するようにさらに構成され、そして比較結果に応答して前記トリガ信号を生成する、請求項11に記載のタグ。
【請求項13】
前記プリセットコードが少なくともプリアンブルの一部である、請求項12に記載のタグ。
【請求項14】
デコードされた信号が前記プリセットコードと一致する場合に、前記セレクタスイッチが異なる設定へと移行させるように構成されている、請求項13のタグ。
【請求項15】
デコードされた信号が前記プリセットコードと一致しない場合に、前記セレクタスイッチが異なる設定へと移行させるように構成されている、請求項12に記載のタグ。
【請求項16】
事前設定された期間後に、前記デコードされた信号が前記プリセットコードと一致しない場合に、前記セレクタスイッチが異なる設定へと移行させるように構成されている、請求項12に記載のタグ。
【請求項17】
前記の事前設定された期間が、プリアンブル継続時間の2倍とされた、請求項16に記載のタグ。
【請求項18】
前記デコーダがさらに第一信号のアクティブなデータレートを決定するとともに、
前記トリガ信号においてアクティブなデータレートをエンコードする、請求項12に記載のタグ。
【請求項19】
前記アクティブなデータレートが、デコードされた前記第一信号の連続的に受信されるシンボル間のビット周期を決定することによって決まる、請求項18に記載のタグ。
【請求項20】
デコードされた前記第一信号が、事前に関連付けられたデータレートを有するプリアンブルであり、
前記アクティブなデータレートが、事前に関連付けられたデータレートから決定される、請求項18に記載のタグ。
【請求項21】
前記プリセットコードがDATA RATEコマンドであって、
デコードされた前記第一信号が、関連付けられたデータレート指令を持つDATA RATEコマンドであり、
前記アクティブなデータレートが前記指令から決定される、請求項18に記載のタグ。
【請求項22】
第一及び第二の無線信号を受信する手段と、
第一受信周波数帯域幅設定に従う第一信号及び第一設定とは異なる第二周波数帯域幅設定に従う第二信号をデコードする手段と、
第一設定から第二設定へと移行させる手段と、を備えた装置。
【請求項23】
デコードされた第一信号に応答して移行がなされる、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
デコードされた第一信号をプリセットコードと比較する手段と、
比較結果に応じて前記第二設定へと移行させるか否かを決定する手段と、をさらに備えた、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
移行しないことが決定された場合に、前記第二信号が前記第二設定の代わりに前記第一設定に従ってデコードされる、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記プリセットコードが少なくともプリアンブルの一部である、請求項24に記載の装置。
【請求項27】
デコードされた前記第一信号が前記プリセットコードと一致しなかった場合に移行が決定される、請求項24に記載の装置。
【請求項28】
デコードされた前記第一信号が、事前に設定された待機時間の後に前記プリセットコードと一致しなかった場合に、移行が決定される、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
事前に設定された待機時間が、プリアンブル継続時間の約2倍である、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
デコードされた前記第一信号が前記プリセットコードと一致した場合に移行が決定される、請求項24に記載の装置。
【請求項31】
複数の受信周波数帯域幅の設定が与えられ、
前記第二設定が、利用可能な最大の受信周波数帯域幅に関連する複数の設定のうちの1つである、請求項22に記載の装置。
【請求項32】
前記第一設定が約50kHzの周波数帯域幅に関連している、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記第二設定が前記第一設定に依存する、請求項22に記載の装置。
【請求項34】
複数の受信周波数帯域幅の設定が与えられ、
前記第二設定が前記第一設定に比して徐々に変化していく、より小さな次の利用可能周波数帯域幅に関連する複数の設定のうちの1つである、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
デコードされた前記第一信号からアクティブなデータレートを決定するための手段をさらに備え、
複数の受信周波数帯域幅の設定が与えられ、
前記第二設定がアクティブなデータレートに最も適合する周波数帯域幅に関連する複数の設定のうちの1つである、請求項22に記載の装置。
【請求項36】
前記アクティブなデータレートが、デコードされた前記第一信号の連続的に受信されるシンボル間のビット周期を決定することによって決まる、請求項35に記載の装置。
【請求項37】
デコードされた前記第一信号が、事前に関連付けられたデータレートを有するプリアンブルであり、
前記アクティブなデータレートが事前に関連付けられたデータレートから決定される、請求項35に記載の装置。
【請求項38】
デコードされた前記第一信号が、関連付けられたデータレート指令を持つDATA RATEコマンドであり、
前記アクティブなデータレートが前記指令から決定される、請求項35に記載の装置。
【請求項39】
フィルタの周波数帯域幅の調整によって移行がなされる、請求項22に記載の装置。
【請求項40】
第一の受信信号と比較される第二の受信信号のパスを変更することによって移行がなされる、請求項22に記載の装置。
【請求項41】
信号パスが第一フィルタを含み、前記移行によって第二フィルタを通る信号を経路が決まる、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
第一無線信号を受信して、
第一受信周波数帯域幅設定に従って第一信号をデコードし、
第一設定とは異なる第二受信周波数帯域幅の設定へと移行し、
第二無線信号を受信して、
第二設定に従って第二信号をデコードすること、を含むRFIDタグのための方法。
【請求項43】
デコードされた第一信号に応答して移行がなされる、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
デコードされた前記第一信号をプリセットコードと比較し、
比較結果に応じて前記第二設定へと移行させるか否かを決定すること、をさらに含む請求項34に記載の方法。
【請求項45】
移行しないことが決定された場合に、前記第二信号が前記第二設定の代わりに前記第一設定に従ってデコードされる、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記プリセットコードが少なくともプリアンブルの一部である、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
デコードされた前記第一信号が前記プリセットコードと一致しなかった場合に、移行が決定される、請求項44に記載の方法。
【請求項48】
事前に設定された待機時間の後にデコードされた前記第一信号が前記プリセットコードと一致しなかった場合に、移行が決定される、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
事前に設定された待機時間が、プリアンブル継続時間の約2倍である、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
デコードされた前記第一信号が前記プリセットコードと一致した場合に、移行が決定される、請求項44に記載の方法。
【請求項51】
前記第二設定とは異なる第三受信周波数帯域幅の設定へと移行させ、
第三信号を受信して、
第三設定に従って前記第三信号をデコードすること、をさらに含む請求項50に記載の方法。
【請求項52】
複数の受信周波数帯域幅の設定が与えられ、そして第二設定が利用可能な最大の受信周波数帯域幅に関連する複数のうちの1つである、請求項42に記載の方法。
【請求項53】
前記第一設定が約50kHzの周波数帯域幅に関連している、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記第二設定が第一設定に依存する、請求項42に記載の方法。
【請求項55】
複数の受信周波数帯域幅の設定が与えられ、
前記第二設定が前記第一設定に比して徐々に変化していく、より小さな次の利用可能周波数帯域幅に関連する複数の設定のうちの1つである、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
デコードされた前記第一信号からアクティブなデータレートを決定することをさらに含み、
複数の受信周波数帯域幅の設定が与えられ、
前記第二設定がアクティブなデータレートに最も適合する周波数帯域幅に関連する複数の設定のうちの1つである、請求項42に記載の方法。
【請求項57】
前記アクティブなデータレートが、デコードされた前記第一信号の連続的に受信されるシンボル間のビット周期を決定することによって決まる、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
デコードされた前記第一信号が、事前に関連付けられたデータレートを持つプリアンブルであり、
前記アクティブなデータレートが、事前に関連付けられたデータレートから決定される、請求項56に記載の方法。
【請求項59】
デコードされた前記第一信号が、関連付けられたデータレート指令を持つDATA RATEコマンドであり、
前記アクティブなデータレートが前記指令から決定される、請求項56に記載の方法。
【請求項60】
フィルタの周波数帯域幅の調整によって移行がなされる、請求項42に記載の方法。
【請求項61】
第一の受信信号と比較される第二の受信信号のパスの変更によって移行がなされる、請求項42に記載の方法。
【請求項62】
信号パスが第一フィルタを含み、前記移行によって第二フィルタを通る信号の経路が決まる、請求項61に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図9E】
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【公表番号】特表2007−533269(P2007−533269A)
【公表日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−508492(P2007−508492)
【出願日】平成17年4月12日(2005.4.12)
【国際出願番号】PCT/US2005/012490
【国際公開番号】WO2005/101305
【国際公開日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願人】(505008349)インピンジ インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】