説明

遮熱性複層防水シート

【課題】
建造物の屋上、屋根、ベランダなどの屋根材として敷設される遮熱性のある防水シートであって、遮熱性に優れるとともに、軽量で、柔軟性に富み、施工性に優れる遮熱性複層防水シートを提供する。
【解決手段】
防水シート基材層上に、熱可塑性樹脂に顔料が含有されて700〜2100nmの波長域における日射反射率が30%以上となる赤外線反射樹脂層が形成され、防水シート基材層と熱反射樹脂層との間には熱可塑性樹脂を発泡してなる発泡樹脂層が形成されたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建造物の屋上、屋根、ベランダなどの屋根材として敷設される、赤外線反射樹脂層を有した赤外線反射性の高い遮熱性複層防水シートに関する。
【背景技術】
【0002】
建造物の屋上、屋根、ベランダなどの屋根には、合成樹脂からなる防水シートの施工がなされることがあり、そのうち太陽光線が照射される箇所に敷設された防水シートは、とくに夏場、表面温度が上昇することによって、熱変形を起こしたり、熱劣化が進行し、寿命が短くなる場合がある。そこで、このような日照下に敷設される防水シートとしては、防水シート基材表面に赤外線反射率の高い塗料を塗布した塗布タイプの防水シート(特許文献1)や赤外線反射率の高い添加剤を熱可塑性樹脂に練り込んでシートにし、それを防水シート基材に積層して得る複層の防水シート(特許文献2)が提案されている。
【0003】
このうち、特許文献1の塗料タイプの防水シートは、表面塗膜が紫外線などで劣化して剥離しやすいなどの欠点がある。そこで、耐久性の点からは、特許文献2の表面に赤外線反射率の高い顔料を含んだシート層を表面層として設けた複層の防水シートが採用されるのが好ましい。この文献によれば、赤外線反射効率の高い顔料の他にセラミックバルーンが添加されることが望ましいとされている。これは、セラミックバルーンが中空形状のために、樹脂中に添加されると多数の気泡が存在することとなり、その気泡が断熱作用を生み、熱の伝達を遮るためである。この添加剤を含んだシートを得るための成形法としては、カレンダー成形、および押出成形による方法が示唆されている。
【特許文献1】特開2004−156003
【特許文献2】特開2004−360332
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記文献2の技術において、カレンダー成形または押出成形によって、セラミックバルーンを含んだ熱可塑性樹脂をシート成形した場合には、圧縮強度の高いセラミックバルーンを選定したとしても、その中空形状の多くが消失して、そのシートの遮熱効果が失われる場合がある。これは、カレンダー成形や押出成形などの混練圧延過程で生じる強いせん断力によって、セラミックバルーンの被膜が少なからず破裂されるためである。この問題に対しては、せん断力を低く抑えた条件で成形することが考えられるが、そうした場合には、シートの所望の厚さや表面平滑性が得られず、表面外観に劣るという問題が生じる。一方、遮熱効果を向上させるためにセラミックバルーンの添加量を増加させることが考えられるが、この場合には、防水シートの重量増加を招くとともに、シートの柔軟性を阻害することとなり、屋根などの施工現場に防水シートの巻回物を運び込み、それを平板状に戻して敷き延べるといった方法が常套法である防水施工法にとっては、施工性上好ましくないものであった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、遮熱性に優れるとともに、軽量で、柔軟性に富み、施工性に優れる遮熱性複層防水シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は鋭意研究を進めた結果、防水シート基材層上に赤外線反射率の高い顔料を含んだシートを表面層として設けるとともに、防水シート基材層と赤外線反射樹脂層との間に熱可塑性樹脂を発泡してなる発泡樹脂層を形成させることによって、上記課題が解決できることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は、防水シート基材層上に、熱可塑性樹脂に顔料が含有されて700〜2100nmの波長域における日射反射率が30%以上となる赤外線反射樹脂層が形成された遮熱性複層防水シートにおいて、前記防水シート基材層と前記熱反射樹脂層との間に熱可塑性樹脂を発泡してなる発泡樹脂層が形成されたことを特徴とする遮熱性複層防水シートを要旨とする。
【0008】
この発泡樹脂層は1.1倍〜3.0倍に発泡されてなることが好ましい。
【0009】
また、防水シート基材層は、軟質ポリ塩化ビニル樹脂系防水シート層であるのが好ましい。
【0010】
また、この遮熱性複層防水シートは、前記発泡樹脂層と前記赤外線反射樹脂層を共押出成形法により一体的に形成させた後、前記防水シート基材層とラミネート法により積層させることによって得られることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の遮熱性複層防水シートは、防水シート基材層と赤外線反射樹脂層との間に熱可塑性樹脂を発泡してなる発泡樹脂層が形成されたため、発泡樹脂層が赤外線反射樹脂層から伝わってくる熱を遮り、防水シート基材層と建造物躯体の温度上昇を防ぐことができる。すなわち、建造物内の居住空間における省エネルギー化に寄与するといった効果がある。
【0012】
また、発泡樹脂層が形成されることにより、軽量で、柔軟性に富むものとなり、すなわち施工性に優れたものとなる。
【0013】
また、発泡樹脂層の発泡倍率が1.1倍〜3.0倍に特定されることにより、建造物躯体の温度上昇を防ぐことができ、かつ軽量で、柔軟性に富むものとなるとともに、とくに防水シートとしての物性を損ないにくいという効果がある。
【0014】
また、防水シート基材層を軟質ポリ塩化ビニル樹脂系防水シート層とすることにより、経済性に優れたものとなる。
【0015】
また、発泡樹脂層と赤外線反射樹脂層を共押出成形法により一体的に形成させた後、防水シート基材層とラミネート法により積層させることによって、長尺の遮熱性複層防水シートが効率よく得られることとなり、とくに経済性に優れたものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
つぎに、本発明にかかる遮熱性複層防水シートを図1を参照して、説明する。
【0017】
図1は、本発明にかかる遮熱性複層防水シート1の断面を示したもので、防水シート基材層2と表層として設けられた赤外線反射樹脂層3の間に発泡樹脂層4が形成されて、それらが積層一体化している状態を示している。
【0018】
防水シート基材層2は、熱可塑性樹脂製の防水シートからなるシート層である。例えば、軟質ポリ塩化ビニル系防水シート、オレフィンなどの熱可塑性エラストマー系防水シート、エチレン酢酸ビニル系防水シートからなるシート層が代表的なものとしてあげられる。なかでも、経済性に優れる点から軟質ポリ塩化ビニル系防水シート層であることが好ましい。
【0019】
なお、防水シート基材層2には、中間、または片面若しくは両面にポリエステル繊維織物やガラス繊維織物などの繊維強化層が介装または積層されたものであってもよい。好適な例として、図1には、熱可塑性樹脂製の防水シートの片面にポリエステル繊維織物からなる繊維強化層2aが積層されたものを例示している。防水シート基材層の厚さは、特に制限はないが、0.4〜2mmが好ましい。
【0020】
この防水シート基材層2は、熱可塑性樹脂を必要に応じ可塑剤、安定剤、滑剤、充填剤、色剤、その他の添加剤とともに配合され、混合された後、カレンダー法、押出法、などの常套法によってシート成形され、場合に応じて、繊維強化層2aとラミネート法などによって積層される。
【0021】
つぎに、本発明にかかる赤外線反射樹脂層3は、最外の表面層として形成される層である。
【0022】
赤外線反射樹脂層3は、700〜2100nmの波長域における日射反射率が30%以上である必要がある。日射反射率は、JISA5759「窓ガラス用フィルム」における光学的性能試験に準じた方法によって特定される。日射反射率を30%以上とするには、赤外線反射効率の高い顔料を熱可塑性樹脂中に所定量添加することによってなされる。
【0023】
赤外線反射効率の高い顔料としては、公知のものが使用でき、フタロシアニン系、イソインドリノン系、ペリレン系、アゾ系、縮合アゾ系、キナクリドン系、アンスラキノン系、アニリンブラック系、トリフェニルメタン系、ジオキサジン系、酸化チタン系、酸化鉄系、酸化クロム系、クロム酸鉛系、スピネル型焼成系、ジケトピロロピロール系、酸化マンガン−酸化ビスマス複合塩系、酸化マンガン−酸化イットリウム複合塩系、酸化鉄−酸化クロム複合塩系等の顔料があげられる。
【0024】
この赤外線反射樹脂層3を構成する熱可塑性樹脂としてはとくに制限はなく、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化塩化ビニル系樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、オレフィン系熱可塑性エラストマー、エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂、エチレン−アクリル酸エステル共重合樹脂などがあげられる。なかでも、防水シート基材層2、および発泡樹脂層4における熱可塑性樹脂と熱融着によって接合可能な樹脂であるのが好ましい。例えば、防水シート基材層2、および発泡樹脂層4における熱可塑性樹脂が軟質ポリ塩化ビニル系樹脂であれば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂などがあげられ、また防水シート基材層2、および発泡樹脂層4における熱可塑性樹脂がオレフィン系熱可塑性エラストマーであれば、ポリプロピレン、ポリエチレン、オレフィン系熱可塑性エラストマーなどがあげられる。
【0025】
赤外線反射樹脂層3は、上記熱可塑性樹脂に、上記赤外線反射効率の高い顔料を所定比率配合して、必要に応じ、可塑剤、安定剤、滑剤、充填剤、その他の添加剤とともに配合し、混合した後、カレンダー法、押出法などの常套の成形方法によって得られる。その層の厚さは、耐久性を確保する点から、0.1mm以上であることが好ましい。さらに好ましくは0.3mm以上である。
【0026】
つぎに、本発明にかかる発泡樹脂層4は、熱可塑性樹脂を発泡してなる層である。発泡倍率については、1.1倍〜3.0倍に発泡されてなるのが好ましい。さらに好ましくは、1.1〜2.0倍である。発泡倍率を1.1倍以上に特定することによって、防水シート基材層と躯体の温度上昇を確実に抑えることができる。一方、発泡倍率が1.0の場合、つまり発泡がなされない場合には、熱反射樹脂層から伝わってくる熱を効果的に遮ることができないため好ましくない。3.0倍を超過する場合には、発泡樹脂層から凝集剥離しやすくなるなど防水シートにとっては要求される物性を達成することができない場合があるため、可能な限り、3.0倍以下にすることが好ましい。
【0027】
発泡樹脂層4の厚さについては、0.1mm以上であるのが好ましい。さらに好ましくは0.3.mm以上である。0.1mm未満では、赤外線反射樹脂層3から伝わってくる熱を十分に遮ることができない場合があるからである。
【0028】
発泡樹脂層4は、熱可塑性樹脂に発泡剤を所定量添加するとともに、必要に応じ、可塑剤、安定剤、滑剤、充填剤、色剤、その他の添加剤を配合し、混合した後、押出法などの常套の成形方法によって得られる、いわゆる化学的発泡法によるか、または、熱可塑性樹脂に、必要に応じ、可塑剤、安定剤、滑剤、充填剤、色剤、その他の添加剤を配合し、混合して、押出成形機などのシート成形機に投入し、樹脂が溶融状態になったときに、高圧で窒素や炭酸ガスなどのガスを圧入するか、またはブタンやペンタンなどの易揮発性液体を注入することによって得られる、いわゆる物理的発泡法が採用できる。
【0029】
この発泡樹脂層を構成する熱可塑性樹脂については、とくにその種類に制限はなく、上述した赤外線反射樹脂層における熱可塑性樹脂と同様の熱可塑性樹脂が選択される。とりわけ、防水シート基材層1、および赤外線反射樹脂層3における熱可塑性樹脂と熱融着によって接合可能な樹脂が採用されるのが好ましい。
【0030】
上述の化学的発泡法における発泡剤については、例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、4,4'オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)など、通常押出成形に用いられる発泡剤が代表的なものとして使用でき、複数の種類の異なる発泡剤が組み合わされてもよい。
【0031】
本発明においては、防水シート基材層2、発泡樹脂層4、赤外線反射樹脂層3がこの順で積層されてなることを特徴とする。
【0032】
その積層方法については、予めカレンダー成形法や押出成形法などの常套法により成形しておいた防水シート基材層2、発泡樹脂層4、赤外線反射樹脂層3の各シート層を、熱圧プレス成形、ラミネート法などで一体化することがあげられる。または、各層のいずれかの複層を予め共押出成形法やカレンダー成形法により複層一体化しておき、この複層シート層を、他の別のシート層と熱圧プレス、ラミネート法などの積層方法で積層一体化する方法があげられる。
【0033】
なかでも、発泡樹脂層4と赤外線反射樹脂層3を共押出成形法により2層一体化させた後、この2層一体化したシート層を予め準備しておいた防水シート基材層とラミネート法により積層させてなる方法が採用されるのが好ましい。こうすることで、長尺の遮熱性複層防水シートを効率よく得られることとなり、とくに経済性に優れる効果がある。
【0034】
このようにして得られた本発明にかかる遮熱性複層防水シート1の厚さは、上記に示した防水シート基材層2、発泡樹脂層4、および赤外線反射樹脂層3の厚さの兼ね合いから総厚さで0.7〜6mmほどであるのが好ましい。
【実施例】
【0035】
つぎに実施例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0036】
[実施例1]
厚さ0.7mm、グレー色のポリ塩化ビニル樹脂製裏面用シートを押出法によって作製するとともに、その表面にポリエステル繊維織物をラミネート法により積層して、防水シート基材層を得た。
【0037】
次いで赤外線反射率の高い顔料として、表1に示す、酸化チタン、イソインドリノン、銅フタロシアニン、およびジケトピロロピロールの各顔料をポリ塩化ビニル樹脂に所定量配合して、赤外線反射樹脂層となる樹脂組成物を得た。一方、ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対し表1に示すように発泡剤を1重量部添加して、発泡樹脂層となる樹脂組成物を得た。それら樹脂組成物を共押出成形法により成形することによって、厚さ0.2mmのグレー色の赤外線反射層と厚さ0.6mmの発泡樹脂層とが2層一体化した複層シート層を得た。
【0038】
そしてさらに、この複層シート層と上記の防水シート基材層を、複層シート層における発泡樹脂層側と防水シート基材層におけるポリエステル繊維織物積層側とが重なり合う態様で、ラミネート法によって積層し、総厚さ1.5mmの遮熱性複層防水シートを得た。得られたシートについては、日射反射率と0℃での曲げ弾性率を以下に示す方法に基づいて測定を行った。これら得られた結果を表1に示す。
<日射反射率>
JIS A 5797「窓ガラス用フィルム」の日射反射率の測定方法に準じて、400〜700nmの可視光領域における反射率(可視光反射率)と、700〜2100nmの赤外線領域における反射率(赤外線反射率)を測定した。
<0℃での曲げ弾性率>
ASTM D790の測定方法に準じ、遮熱性複層防水シートの試験温度0℃での曲げ弾性率の測定を行なった。
【0039】
つぎに、50mm厚さ、600mm×600mmサイズの発泡ポリスチレン断熱材を用意し、その表面中央部に温度センサーを取り付け、外周にはポリ塩化ビニル樹脂被覆鋼板を固定した後、上記で得た遮熱性複層防水シートを発泡ポリスチレン断熱材の表面全面に張り付け、その周縁をポリ塩化ビニル樹脂被覆鋼板の所要部と溶剤溶着にて接合することによって、測定用試験体を作製した。
【0040】
この測定用試験体を建造物におけるコンクリート下地上に載置し、屋外暴露して、外気最高温度、防水シート裏面最高温度の各項目について、以下に示す方法に基づいて測定を行った。これら得られた結果を併せて表1に示す。
<外気最高温度>
測定時における外気の最高温度を測定した。
<防水シート裏面最高温度>
遮熱性複層防水シートの裏面と下地の間に取り付けた温度センサーによって、測定時における防水シート裏面の最高温度を測定した。
【0041】
【表1】

【0042】
[実施例2]
表1に記した顔料を、酸化チタン、および酸化マンガン−酸化ビスマス複合塩に変更した以外は、実施例1と同じにようにして、各項目の測定および評価を行った。その結果を併せて表1に記す。
【0043】
[実施例3]
表1に記した顔料を、酸化チタン、および酸化マンガン−酸化イットリウム複合塩に変更した以外は、実施例1と同じようにして各項目の測定および評価を行った。その結果を併せて表1に記す。
【0044】
[実施例4]
表1に記した顔料を、酸化チタン、および酸化鉄−酸化クロム複合塩に変更した以外は、実施例1と同じようにして各項目各項目の測定および評価を行った。その結果を併せて表1に記す。
【0045】
[比較例1]
表1に記した発泡剤の添加部数を0重量部に変更した、すなわち発泡剤を添加しなかった以外は、実施例1と同じようにして各項目各項目の測定および評価を行った。その結果を併せて表1に記す。
【0046】
[比較例2]
表1に記した顔料を酸化チタン、およびカーボンブラックに変更した以外は、実施例1と同じようにして各項目各項目の測定、および評価を行った。その結果を併せて表1に記す。
【0047】
表1からわかるように、700〜2100nmの波長域における赤外線反射率が30%以上であり、かつ、発泡剤が添加されて発泡樹脂層が設けられた実施例1〜4に記載の遮熱性複層防水シートは、防水シートの裏面最高温度の上昇が抑えられており、遮熱効果があったことが認められる。また、0℃での曲げ弾性率からわかるように、実施例1〜4に記載の遮熱性複層防水シートはいずれも低温で良好な柔軟性を示しており、これは、防水シートの施工性が優れていることを示している。これに対し、発明の要旨を逸脱する比較例1および2に記載の遮熱性複層防水シートは、いずれかの評価に劣るものであった。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明にかかる遮熱性複層防水シート1の断面図である。
【符号の説明】
【0049】
1 遮光性複層防水シート
2 防水シート基材層
2a 繊維強化層
3 赤外線反射樹脂層
4 発泡樹脂層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
防水シート基材層上に、熱可塑性樹脂に顔料が含有されて700〜2100nmの波長域における日射反射率が30%以上となる赤外線反射樹脂層が形成された遮熱性複層防水シートにおいて、前記防水シート基材層と前記熱反射樹脂層との間に熱可塑性樹脂を発泡してなる発泡樹脂層が形成されたことを特徴とする遮熱性複層防水シート。
【請求項2】
前記発泡樹脂層の発泡倍率が、1.1倍〜3.0倍であることを特徴とする請求項1に記載の遮熱性複層防水シート。
【請求項3】
前記防水シート基材層は軟質ポリ塩化ビニル樹脂系防水シート層であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の遮熱性複層防水シート。
【請求項4】
前記発泡樹脂層と前記赤外線反射樹脂層を共押出成形法により2層一体化させた後、この2層一体化したシート層を前記防水シート基材層とラミネート法により積層させてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の遮熱性複層防水シート。

【図1】
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【公開番号】特開2006−316411(P2006−316411A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−136956(P2005−136956)
【出願日】平成17年5月10日(2005.5.10)
【出願人】(000223414)筒中プラスチック工業株式会社 (54)
【Fターム(参考)】