説明

選択的アンドロゲン受容体調節薬、その類似体及び誘導体とそれらの使用

本発明は、核内ホルモン受容体結合化合物、それを含んでなる組成物、及び、特に、前立腺癌及び/又は骨及び筋肉の疾患又は障害が含まれる、多様な疾患又は状態を被検者において治療することにおけるそれらの使用の方法を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

[式中:
は、C(O)Rであり、Xは、Hである、又はXとXは、それらが付くピペリジン環と一緒に、式II:
【化2】

により表される6員環を形成し、
Rは、NH、OH、又はCHであり;
Pは、H又は
【化3】

であり、
は、O、S、SO、S(O)[=CHCHN(CH]、SO、NH、NR、NO、C1−4アルキレン、C(OH)[CHCHN(CH]、C(=CHCHN(CH)、PO(C1−4アルキル)、N[CHCHN(CH]、NO[CHCHN(CH)]であり;
は、H、ハロゲン化物であり;
Aは、(CHであり(nは、0又は3である);
は、H、OH、又は=Oであり;
は、H、オキソ(=O)、又はQであり;Rは、Hである;又は
とRはHであり、それらが付く炭素は、二重結合により連結され;
YとRは、独立して、H、C1−4アルキル、CF、CN、又はハロゲン化物であり;
Zは、H、CN、NO、又はハロゲン化物であり;そして
Qは、H、CN、NO、ハロゲン化物、C(O)CHNH、C(O)NH(C1−4アルキル)、C(O)N(C1−4アルキル)、C(O)NH、NH(C1−4アルキル)、NHC(O)NH、NHCO(C1−4アルキル)、又はNHSO(C1−4アルキル)であり;ここで
がCOOHであれば、そのときRはハロゲン化物ではない;又は
がCOOHであれば、そのときZ、Y、及びRは、Hではない]の構造により表される化合物。
【請求項2】
式III:
【化4】

[式中:
は、O、S、SO、S(O)[=CHCHN(CH]、SO、NH、NR、NO、C1−4アルキレン、C(OH)[CHCHN(CH]、C(=CHCHN(CH)、PO(C1−4アルキル)、N[CHCHN(CH]、NO[CHCHN(CH]であり;
Rは、NH、OH、CHであり;
は、H、ハロゲン化物であり;
Aは、(CHであり(nは、0又は1である);
は、H、OH、又は=Oであり;
は、H、オキソ(=O)、又はQであり;Rは、Hである;又は
とRはHであり、それらが付く炭素は、二重結合により連結され;
YとRは、独立して、H、C1−4アルキル、CF、CN、又はハロゲン化物であり;
Zは、H、CN、NO、又はハロゲン化物であり;そして
Qは、H、CN、NO、ハロゲン化物、C(O)CHNH、C(O)NH(C1−4アルキル)、C(O)N(C1−4アルキル)、C(O)NH、NH(C1−4アルキル)、NHC(O)NH、NHCO(C1−4アルキル)、又はNHSO(C1−4アルキル)である]の構造により表される、請求項1の化合物。
【請求項3】
式IV:
【化5】

[式中、R、R、R、R、R、Z、Y、Q、及びXは、式IIIについて上記に記載の通りである]の構造により表される、請求項2の化合物。
【請求項4】
がOHである、請求項3の化合物。
【請求項5】
がOである、請求項3の化合物。
【請求項6】
ZがCNである、請求項3の化合物。
【請求項7】
YがCFである、請求項3の化合物。
【請求項8】
QがCNである、請求項3の化合物。
【請求項9】
ZがCNであり、YがCFであり、RがOHであり、R、R、R、及びRがHであり、XがOであり、そしてQがCNである、請求項3の化合物。
【請求項10】
式V:
【化6】

[式中、R、R、R、R、Z、Y、Qは、式IIIについて上記に記載の通りである]の構造により表される、請求項2の化合物。
【請求項11】
とRがHである、請求項10の化合物。
【請求項12】
ZがCNである、請求項10の化合物。
【請求項13】
YがCFである、請求項10の化合物。
【請求項14】
QがCNである、請求項10の化合物。
【請求項15】
、R、R、及びRがHであり、ZがCNであり、YがCFであり、そしてQがCNである、請求項10の化合物。
【請求項16】
式VI:
【化7】

[式中、R、R、Z、Y、Q、及びXは、式IIIについて上記に記載の通りである]の構造により表される、請求項2の化合物。
【請求項17】
がOである、請求項16の化合物。
【請求項18】
ZがCNである、請求項16の化合物。
【請求項19】
YがCFである、請求項16の化合物。
【請求項20】
QがCNである、請求項16の化合物。
【請求項21】
ZがCNであり、RがHであり、RがHであり、YがCFであり、XがOであり、そしてQがCNである、請求項16の化合物。
【請求項22】
式VII:
【化8】

[式中、R、R、Z、Y、Q、及びXは、式IIIについて上記に記載の通りである]の構造により表される、請求項2の化合物。
【請求項23】
がOである、請求項22の化合物。
【請求項24】
ZがCNである、請求項22の化合物。
【請求項25】
YがCFである、請求項22の化合物。
【請求項26】
QがCNである、請求項22の化合物。
【請求項27】
ZがCNであり、YがCFであり、RがHであり、RがHであり、XがOであり、そしてQがCNである、請求項22の化合物。
【請求項28】
式VIII:
【化9】

[式中、R、R、R、Z、Y、Q、A、及びXは、式IIIについて上記に記載の通りである]の構造により表される、請求項2の化合物。
【請求項29】
AがCHである、請求項28の化合物。
【請求項30】
がOである、請求項28の化合物。
【請求項31】
ZがCNである、請求項28の化合物。
【請求項32】
YがCFである、請求項28の化合物。
【請求項33】
QがCNである、請求項28の化合物。
【請求項34】
ZがCNであり、YがCFであり、RとRがHであり、XがOであり、そしてQがCNである、請求項28の化合物。
【請求項35】
式IX:
【化10】

[式中:
は、H、OH、又は=Oであり;
は、H、=O(オキソ)、CN、NO、ハロゲン化物、C(O)CHNH、C(O)NH(C1−4アルキル)、C(O)N(C1−4アルキル)、C(O)NH、NH(C1−4アルキル)、NHC(O)NH、NHCO(C1−4アルキル)、又はNHSO(C1−4アルキル)であり;
は、Hである;又は
とRはHであり、それらが付く炭素は、二重結合により連結され;
Rは、NH、OH、CHであり;
YとRは、独立して、H、C1−4アルキル、CF、CN、又はハロゲン化物であり;そして
Zは、H、CN、NO、又はハロゲン化物である]の構造により表される、請求項1の化合物。
【請求項36】
式X:
【化11】

[式中、R、R、R、Z、及びYは、式IXについて上記に記載の通りである]の構造により表される、請求項35の化合物。
【請求項37】
がHであり、RがH又はNH(C1−4アルキル)である、請求項36の化合物。
【請求項38】
、R、及びRがHである、請求項36の化合物。
【請求項39】
ZがCNである、請求項36の化合物。
【請求項40】
YがCFである、請求項36の化合物。
【請求項41】
ZがCNであり、YがCFである、請求項36の化合物。
【請求項42】
前記構造が式XI:
【化12】

[式中、Y、Z、R、及びXは、構造IXについて上記に記載の通りであり;
ここで:
がCOOHであれば、そのときRはハロゲン化物ではない;又は
がCOOHであれば、そのときZ、Y、及びRは、Hではない]の構造により表される、請求項1の化合物。
【請求項43】
ZがCNである、請求項42の化合物。
【請求項44】
YがCFである、請求項42の化合物。
【請求項45】
がHであり、ZがCNであり、そしてYがCFである、請求項42の化合物。
【請求項46】
請求項1の化合物、及び/又はその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、結晶、N−オキシド、水和物、又はこれらのあらゆる組合せ;並びに、好適な担体又は希釈剤を含んでなる医薬組成物。
【請求項47】
請求項1の化合物、及び/又はその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、結晶、N−オキシド、水和物、又はこれらのあらゆる組合せの有効量;並びに、医薬的に許容される担体、希釈剤、又は塩を含んでなる医薬組成物。
【請求項48】
男性被検者における避妊の方法であって、請求項1の化合物、及び/又はその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、結晶、N−オキシド、水和物、又はこれらのあらゆる組合せを、前記被検者における精子産生を抑制するのに有効な量で前記被検者へ投与して、それにより前記被検者において避妊をもたらす工程を含んでなる、前記方法。
【請求項49】
請求項1の化合物、及び/又はその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、結晶、N−オキシド、水和物、又はこれらのあらゆる組合せと被検者のアンドロゲン受容体を、アンドロゲン依存状態において変化をもたらすのに有効な量で接触させる工程を含んでなる、ホルモン療法の方法。
【請求項50】
前立腺癌に罹患している被検者を治療する方法であって、請求項1の化合物、及び/又はその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、結晶、N−オキシド、水和物、又はこれらのあらゆる組合せを、前記被検者において前立腺癌を治療するのに有効な量で前記被検者へ投与する工程を含んでなる、前記方法。
【請求項51】
前立腺癌に罹患している被検者において前立腺癌の進行を遅らせる方法であって、請求項1の化合物、及び/又はその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、結晶、N−オキシド、水和物、又はこれらのあらゆる組合せを、前記被検者において前立腺癌の進行を遅らせるのに有効な量で前記被検者へ投与する工程を含んでなる、前記方法。
【請求項52】
被検者において骨関連障害を治療する、被検者において骨量を高める、又は被検者において骨形成を促進する方法であって、請求項1の化合物、又はその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、結晶、N−オキシド、水和物、又はこれらのあらゆる組合せを、前記骨関連障害を治療するのに有効な量で前記被検者へ投与する工程を含んでなる、前記方法。
【請求項53】
前記被検者が、骨粗鬆症、骨減少症、骨吸収の増加、骨折、骨虚弱性、骨ミネラル密度(BMD)の損失、又はこれらのあらゆる組合せに罹患している、請求項52の方法。
【請求項54】
前記被検者の骨の強度を高める、請求項52の方法。
【請求項55】
前記化合物が骨芽細胞形成(osteoblastogenesis)を刺激するか又は増強する、請求項52の方法。
【請求項56】
前記化合物が破骨細胞増殖を阻害する、請求項52の方法。
【請求項57】
被検者において筋肉消耗障害を治療する、その発症を抑える、その進行を遅らせる、その重症度を抑える、又はそれに関連した症状を緩和する方法であって、請求項1の化合物、又はその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、結晶、水和物、N−オキシド、又はこれらのあらゆる組合せを、前記被検者において前記筋肉消耗障害を治療するのに有効な量で前記被検者へ投与する工程を含んでなる、前記方法。
【請求項58】
前記筋肉消耗障害が、病変、病気、疾患、又は状態に起因する、請求項57の方法。
【請求項59】
前記病変、病気、疾患、又は状態が、神経性、感染性、慢性、又は遺伝性である、請求項58の方法。
【請求項60】
前記病変、病気、疾患、又は状態が、筋ジストロフィー、筋萎縮症、X連鎖性球脊髄性筋萎縮症(SBMA)、悪液質、低栄養、らい病、糖尿病、腎疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、癌、末期腎不全、サルコペニア、気腫、骨軟化症、HIV感染症、AIDS、又は心筋症である、請求項58の方法。
【請求項61】
前記筋肉消耗障害が、加齢関連性の筋肉消耗障害;廃用性機能低下関連性の筋肉消耗障害であるか、又は筋肉消耗障害が、慢性腰痛;熱傷;中枢神経系(CNS)の損傷又は傷害;末梢神経の損傷又は傷害;脊髄の損傷又は障害;化学的な損傷又は傷害;又はアルコール中毒に起因する、請求項57の方法。
【請求項62】
ヒト被検者において糖尿病を治療する、その重症度を抑える、その発症を抑える、その発病を遅らせる、又はその病因を抑える方法であって、請求項1の化合物、及び/又はその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、結晶、N−オキシド、水和物、又はこれらのあらゆる組合せを前記被検者へ投与する工程を含んでなる、前記方法。
【請求項63】
ヒト被検者においてグルコース不耐性を治療する、その重症度を抑える、その発症を抑える、その発病を遅らせる、又はその病因を抑える方法であって、請求項1の化合物、及び/又はその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、結晶、N−オキシド、水和物、又はこれらのあらゆる組合せを前記被検者へ投与する工程を含んでなる、前記方法。
【請求項64】
ヒト被検者において高インスリン血症を治療する、その重症度を抑える、その発症を抑える、その発病を遅らせる、又はその病因を抑える方法であって、請求項1の化合物、及び/又はその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、結晶、N−オキシド、水和物、又はこれらのあらゆる組合せを前記被検者へ投与する工程を含んでなる、前記方法。
【請求項65】
ヒト被検者においてインスリン抵抗性を治療する、その重症度を抑える、その発症を抑える、その発病を遅らせる、又はその病因を抑える方法であって、請求項1の化合物、及び/又はその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、結晶、N−オキシド、水和物、又はこれらのあらゆる組合せを前記被検者へ投与する工程を含んでなる、前記方法。
【請求項66】
糖尿病に関連した疾患を治療する、その重症度を抑える、その発症を抑える、その発病を遅らせる、又はその病因を抑える方法であって、請求項1の化合物、及び/又はその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、結晶、N−オキシド、水和物、又はこれらのあらゆる組合せを前記被検者へ投与する工程を含んでなる、前記方法。
【請求項67】
ヒト被検者において脂肪肝状態を治療する、その重症度を抑える、その発症を抑える、その発病を遅らせる、又はその病因を抑える方法であって、請求項1の化合物、及び/又はその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、結晶、N−オキシド、水和物、又はこれらのあらゆる組合せを前記被検者へ投与する工程を含んでなる、前記方法。
【請求項68】
ヒト被検者において心臓血管系疾患を治療する、その重症度を抑える、その発症を抑える、その発病を遅らせる、又はその病因を抑える方法であって、請求項1の化合物、及び/又はその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、結晶、N−オキシド、水和物、又はこれらのあらゆる組合せを前記被検者へ投与する工程を含んでなる、前記方法。
【請求項69】
被検者において悪液質を治療する、その重症度を抑える、その発症を抑える、その発病を遅らせる、又はその病因を抑える方法であって、請求項1の化合物、及び/又はその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、結晶、N−オキシド、水和物、又はこれらのあらゆる組合せを前記被検者へ投与する工程を含んでなる、前記方法。
【請求項70】
前記悪液質が、肺癌、非ホジキンリンパ腫、又は結直腸癌に起因する、請求項69の方法。
【請求項71】
前記肺癌が非小細胞肺癌である、請求項70の方法。
【請求項72】
被検者において慢性腎臓病(CKD)を治療する、その重症度を抑える、その発症を抑える、その発病を遅らせる、又はその病因を抑える方法であって、請求項1の化合物、及び/又はその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、結晶、N−オキシド、水和物、又はこれらのあらゆる組合せを前記被検者へ投与する工程を含んでなる、前記方法。
【請求項73】
被検者において末期腎疾患(ESRD)を治療する、その重症度を抑える、その発症を抑える、その発病を遅らせる、又はその病因を抑える方法であって、請求項1の化合物、及び/又はその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、結晶、N−オキシド、水和物、又はこれらのあらゆる組合せを前記被検者へ投与する工程を含んでなる、前記方法。
【請求項74】
被検者において性腺機能低下症を治療する、その重症度を抑える、その発症を抑える、その発病を遅らせる、又はその病因を抑える方法であって、請求項1の化合物、及び/又はその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、結晶、N−オキシド、水和物、又はこれらのあらゆる組合せを前記被検者へ投与する工程を含んでなる、前記方法。
【請求項75】
被検者においてサルコペニアを治療する、その重症度を抑える、その発症を抑える、その発病を遅らせる、又はその病因を抑える方法であって、請求項1の化合物、及び/又はその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、結晶、N−オキシド、水和物、又はこれらのあらゆる組合せを前記被検者へ投与する工程を含んでなる、前記方法。
【請求項76】
被検者において虚弱性を治療する、その重症度を抑える、その発症を抑える、その発病を遅らせる、又はその病因を抑える方法であって、請求項1の化合物、及び/又はその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、結晶、N−オキシド、水和物、又はこれらのあらゆる組合せを前記被検者へ投与する工程を含んでなる、前記方法。

【公表番号】特表2009−543872(P2009−543872A)
【公表日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−520822(P2009−520822)
【出願日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際出願番号】PCT/US2007/016312
【国際公開番号】WO2008/011073
【国際公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(593172050)ジ・オハイオ・ステイト・ユニバーシティ・リサーチ・ファウンデイション (33)
【氏名又は名称原語表記】THE OHIO STATE UNIVERSITY RESEARCH FOUNDATION
【出願人】(500296088)ユニバーシティ オブ テネシー リサーチ ファウンデーション (9)
【Fターム(参考)】