説明

還元剤補給容器

【課題】ノズル体に付着した還元剤の残液が外部へ流出したり、その臭いが外部へ放散するのを防止し、これを簡易かつ低コストな機構で可能にする。
【解決手段】容器本体12はグリップ部26が一体に形成され、尿素水貯留室28とグリップ部26の内部に形成されたノズル体収納室30とに仕切られている。ノズル体44は、中空筒状体46と、内周面に中空筒状体46の基端部46aが接続された中空円筒形状の基部48とからなる。基部48は、中空円筒体42の外ネジ42aに螺着する第1の内ネジ50と、中空円筒体38の外ネジ38aに螺着する第2の内ネジ52と、基端部46aの開口を閉鎖する弾性膜54とを備えている。ノズル体44を中空円筒体38に螺着したとき、小径中空円筒体56がスリット54aを押し曲げ、尿素水注出開口58を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に装備されたディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置に用いる還元剤を収納し、携行できるようにした還元剤補給容器に関する。
【背景技術】
【0002】
トラック、バス等に装備されたディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置として、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)を浄化するために尿素を還元剤に用いたSCR(Selectve Catalytic Reduction)触媒を使用することが実用化されている。SCR触媒を用いた排気ガス浄化装置は、排気ガスが流通する排気管の途中に、酸素共存下でも選択的に排気ガス中の窒素酸化物(NOx)を還元剤と反応させる性質を備えたSCR触媒を設け、排気ガス中のNOxを選択的にSCR触媒に吸着させて清浄化するものである。
【0003】
SCR触媒上流側の排気通路中に尿素水を噴射し、該尿素水中の尿素を加水分解し還元剤であるアンモニア(NH)を生成して、アンモニアをSCR触媒に供給し、SCR触媒に吸着したNOxを還元して窒素と水に分解して排出させることで、NOxの排出濃度を低減させるものである。
【0004】
このようなSCR触媒を用いた排気ガス浄化装置を使用する車両においては、SCR触媒上流側の排気通路中に尿素水を噴射するため、尿素水を貯留する尿素水タンクを備えており、尿素水タンク内の尿素水がなくなると、専用設備を有したスタンド、販売店等で購入して供給する必要がある。
【0005】
しかし、尿素水は、販売店舗も限られており、燃料のように容易に入手することはできない。従って、ドライバーは尿素水がなくなるというリスクを少しでも低減するために、万一に備えて尿素水数リットルを入れた汎用の容器を車室内などに携行している場合も少なくない。そして、入手タイミングを逸した時には、容器内に尿素水を尿素水タンク内に補給するようにして、排ガス浄化装置の機能を確保するようにしている場合もある。
【0006】
特許文献1には、容器内の液体を注出しやすくした容器の構成が開示されている。この容器の構成を図6で説明する。この容器100は、容器本体102の口頸部104に、下端面閉塞で、上端面に複数の開口108及びフランジ110を有する流量制御筒106を遊挿させている。そして、流量制御筒106の内側にノズル体112を倒立状態で挿入させている。ノズル体112のフランジ114はフランジ110に係合している。ノズル体112の上端開口面にはキャップ116が着脱自在に嵌合されている。また、フランジ114の外側から締付け部材118が口頸部104に螺着している。
【0007】
容器100から液体を注出させるときには、口頸部104から締付け部材118を外し、流量制御筒106からノズル体112を取り出し、ノズル体112を反転させた状態で、再び締付け部材118でノズル体112のフランジ114を固定し、ノズル体112を締付け部材118のフランジ孔120を通して口頸部104の外側に突出させるようにする。これによって、容器本体102内の液体は、流量制御筒106の開口108を通ってノズル体112内から注出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】実公昭62−19548号公告公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
尿素水は、高温下で強い臭いを発する。そのため、尿素水の注出時ノズル体に付着した残液といえども開放した状態にするのは好ましくない。特許文献1に開示された容器に尿素水を貯留した場合、尿素水の注出後、ノズル体112の内面に付着した尿素水は、締付け部材118のフランジ孔120を通して外部へ流出し、かつ臭いが外部へ放散されてしまうという問題が生じる。
【0010】
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、ノズル体をノズル体収納室に収納するとき、ノズル体に付着した還元剤の残液が外部へ流出したり、あるいはその臭いが外部へ放散するのを防止すると共に、これを、キャップ又は複雑な弁機構を必要とせず、簡易かつ低コストな機構で可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
かかる目的を達成するため、本発明の還元剤補給容器は、車両の排気ガス浄化装置に用いる液体の還元剤を収納し、携行可能できるようにした還元剤補給容器において、内部が還元剤貯留室とノズル体収納室とに仕切られた容器本体と、該還元剤貯留室に設けられた還元剤注入出口と、ノズル体収納室に設けられたノズル体収納開口と、ノズル体収納室内に保管され、使用時に還元剤注入出口に装着されるノズル体と、を備え、該ノズル体は、中空筒状体と、該中空筒状体の基端部が内周面に接続された中空円筒体をなす基部とからなり、該基部は、基部をノズル体収納開口に装着する第1の装着部と、基部を還元剤注入出口に装着する第2の装着部と、第1の装着部と第2の装着部との間に設けられ、中空筒状体の基端部開口を閉鎖するスリット付き弾性膜と、を備え、還元剤注入出口は、ノズル体が装着されたとき弾性膜を押し曲げてスリットを拡開する拡開部材を備えているものである。
【0012】
本発明の還元剤補給容器は、容器本体の内部に還元剤貯留室に対して仕切られたノズル体収納室が形成され、還元剤の注出時以外は、ノズル体をノズル体収納室に収納しておくノズル体収納型の容器である。ノズル体の基部には、中空筒状体の基端部開口を閉鎖する弾性膜を備えており、該弾性膜はスリットを有するが、弾性膜に力が付加されていないとき、弾性膜は密閉状態となる。そのため、ノズル体をノズル体収納室に収納したとき、ノズル体に付着した還元剤の残液がノズル体収納室の外部へ流出したり、あるいはその臭いが外部へ放散するのを防止できる。また、これを、複雑な弁機構を設けることなく低コストな構成で達成できる。
【0013】
また、還元剤の注出時に、ノズル体を還元剤注出開口の中空円筒体に装着したとき、還元剤注入出口は弾性膜を押し曲げてスリットを拡開する拡開部材を備えているので、何の操作も必要とせず、基部の内部に還元剤注出開口を形成でき、還元剤を容器外に支障なく注出できる。
【0014】
本発明の還元剤補給容器において、容器本体が直方体状をなし、還元剤注出口及びノズル体収納開口が容器本体頂面に設けられ、容器本体側面に沿って容器本体と一体にグリップ部が形成されると共に、該グリップ部の内部にノズル体収納室が形成されているとよい。これによって、作業員がグリップ部を把持し、容器本体を略直角に傾けるだけで、尿素水を容器外に注出できる。最後に、容器の底部に残った尿素水も、グリップ部を大きく傾けることのない楽な体勢で、容易に外部へ注出できる。
【0015】
本発明において、前記第1の装着部が基部の内周面に形成された第1の内ネジを備え、ノズル体収納開口の周囲に外周面に外ネジを有する中空円筒体が設けられ、中空筒状体をノズル体収納室に収納した状態で第1の内ネジを該外ネジに螺着させるように構成するとよい。これによって、簡易かつ低コストな構成で、ノズル体の基部をノズル体収納開口に固定できる。
【0016】
本発明において、前記第2の装着部が基部の内周面に形成された第2の内ネジを備え、還元剤注入出口の周囲に外周面に外ネジを有する中空円筒体が設けられ、前記中空筒状体を容器本体の外部に配置した状態で第2の内ネジを該外ネジに螺着させるように構成するとよい。これによって、還元剤の注出時に、簡易かつ低コストな構成で、ノズル体の基部を還元剤注入出口に固定できる。
【0017】
本発明において、前記拡開部材が中空円筒体の先端に一体形成された小径中空円筒体で構成され、ノズル体が還元剤注入出口に装着されたとき、該小径中空円筒体で弾性膜を還元剤の注出方向に押し曲げ、還元剤注出開口を形成させるように構成するとよい。これによって、簡易かつ低コストな構成で、還元剤の注出時に、何の操作も必要とせず、ノズル体を還元剤注出開口の中空筒状体に装着するだけで、基部の内部に還元剤注出開口を形成でき、還元剤を容器外に支障なく注出できる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、車両の排気ガス浄化装置に用いる液体の還元剤を収納し、携行可能できるようにした還元剤補給容器において、内部が還元剤貯留室とノズル体収納室とに仕切られた容器本体と、該還元剤貯留室に設けられた還元剤注入出口と、ノズル体収納室に設けられたノズル体収納開口と、ノズル体収納室内に保管され、使用時に還元剤注入出口に装着されるノズル体と、を備え、該ノズル体は、中空筒状体と、該中空筒状体の基端部が内周面に接続された中空円筒体をなす基部とからなり、該基部は、基部をノズル体収納開口に装着する第1の装着部と、基部を還元剤注入出口に装着する第2の装着部と、第1の装着部と第2の装着部との間に設けられ、中空筒状体の基端部開口を閉鎖するスリット付き弾性膜と、を備え、還元剤注入出口は、ノズル体が装着されたとき弾性膜を押し曲げてスリットを拡開する拡開部材を備えているので、還元剤の注出後、ノズル体をノズル体収納室の内部に収納したとき、複雑な弁機構を設けることなく低コストな構成で、還元剤の放散を防止できると共に、還元剤の注出時に、ノズル体を還元剤注出開口に装着するだけで、他に何の操作も必要とせず、還元剤を支障なく注出できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係る尿素水補給容器の斜視図である。
【図2】前記尿素水補給容器の正面視断面図である。
【図3】前記尿素水補給容器のノズル体の断面図である。
【図4】前記尿素水補給容器の一部拡大平面図である。
【図5】前記尿素水補給容器の尿素水注出時の操作を示す説明図である。
【図6】従来の容器の液体注出部の一構成例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
【0021】
本発明に係る還元剤補給容器の一実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。図1において、本実施形態に係る尿素水補給容器10の容器本体12は、扁平な直方体をなし、最大面積を有する側面20に貫通空間24が形成され、側面20と交差する側面16側で、頂面14又は底面22と略直交する方向に、円筒形状のグリップ部26が形成されている。
【0022】
図2に示すように、容器本体12の内部は、仕切壁32によって、尿素水貯留室28とノズル体収納室30とに仕切られている。ノズル体収納室30はグリップ部26の内部で円筒形状の空間を形成している。側面16に相対する側面18側の頂面14に、尿素水貯留室28に尿素水を注出又は注入するための尿素水注入出口34が設けられ、側面16側の頂面14に、ノズル体収納室30にノズル体44を出し入れするためのノズル体収納開口36が設けられている。
【0023】
頂面14の外面で、尿素水注入出口34の周囲に、外周面に外ネジ38aを形成した中空円筒体38が設けられている。尿素水を尿素水貯留室28に注入又は注出する時以外、中空円筒体38には内周面に内ネジ40aを形成したキャップ40が螺着され、尿素水注入出口34を密閉している。
【0024】
頂面14の外面で、ノズル体収納開口36の周囲に、外周面に外ネジ42aを形成した中空円筒体42が設けられている。尿素水補給容器10から尿素水を注出する時以外、中空円筒体42にはノズル体44の基部48が螺着され、ノズル体収納開口36を密閉している。ノズル体44は、軸方向に波形断面を形成した蛇腹状の中空筒状体46と、該中空筒状体46の基端部46aが接続された中空円筒形状の基部48とからなる。中空筒状体46は蛇腹状になっているため、折れ曲がりが容易である。
【0025】
図3に示すように、ノズル体44の基部48は、中空円筒体をなし、内周面に第1の内ネジ50及び第2の内ネジ52を形成している。第1の内ネジ50は中空円筒体42の外ネジ42aと螺合し、第2の内ネジ52は中空円筒体38の外ネジ38aと螺合するように、それら内ネジの径が設定されている。第1の内ネジ50と第2の内ネジ52との間の基部48の内周面に、中空筒状体46の基端部46aが固着されている。
【0026】
また、基端部46aに隣接した基部48の内周面に、シリコンゴム等で構成された円板状の弾性膜54が固着され、基部48の内側空間を遮蔽している。図4に示すように、弾性膜54には中央に直線状のスリット54aが設けられている。弾性膜54に力が付加されていないとき、スリット54aは密閉されている。そのため、弾性膜54が変形していないとき、基部48の内側空間は閉鎖される。中空円筒体38の先端には、中空円筒体38より小径の中空円筒体56が一体に形成されている。
【0027】
かかる構成において、尿素水を尿素水補給容器10に注入するときは、キャップ40を取り外して尿素水を注入する。図2に示すように、尿素水を車両等に設けられた尿素水タンクに補給するとき以外は、ノズル体44は、ノズル体収納室30の内部に収納されている。即ち、基部48の第1の内ネジ50が中空円筒体42の外ネジ38aに螺着した状態となっている。この状態で、ノズル体44は、ノズル体収納室30の内壁に接触しないので、ノズル体44に付着した尿素水がノズル体収納室30の内壁に付着することはない。
【0028】
この時、基部48の内側空間は弾性膜54で閉鎖されている。そのため、尿素水補給容器10から尿素水を注出するために使用されたノズル体44がノズル体収納室30に収納され、ノズル体44に尿素水の残液が付着していた場合でも、尿素水がノズル体収納室30の外部へ流出又は放散することはない。
【0029】
尿素水補給容器10の尿素水を尿素水タンクに補給するときは、キャップを尿素水注入出口34から外し、ノズル体44をノズル体収納室30から取り出す。そして、図3に示すように、基部48の第2の内ネジ52を中空円筒体38の外ネジ38aに螺合させる。基部48を所定深さまで外ネジ38aにねじ込むことで、基部48を中空円筒体38に安定して固定できると共に、弾性膜54が小径中空円筒体56に押し曲げられ、スリット54aが小径中空円筒体56の端部形状に応じて円形に開口する。これによって、基部48の内部に円形の尿素水注出開口58を形成することができる。
【0030】
この状態で、次に、図5により、尿素水を尿素水補給容器10から注出するときの操作を説明する。図5において、図5(a)は、ノズル体44をノズル体収納室30から取り出すときの状態を示し、図5(b)は、尿素水注入出口34からキャップ40を外し、その後、尿素水注入出口34にノズル体44を装着した状態を示している。図5(c)では、作業員がグリップ部26を握り、容器本体12を略直角に傾け、尿素水をノズル体44から外部へ注出している状態を示している。
【0031】
尿素水補給容器10は、例えば、トラック、バス等の運転席のバックシート背面に固定具を用いて固定しておく。あるいはドア内側空間等のスペースを利用して保管してもよく、さらに、車室外の収納スペースを利用してもよい。
【0032】
本実施形態によれば、ノズル体44をノズル体収納室30に収納したとき、弾性膜54によって基部48の内側空間が閉鎖されているので、ノズル体44に付着した尿素水がノズル体収納室30の外部へ流出したり、あるいはその臭いが外部へ放散するのを防止できる。また、これを、複雑な弁機構を設けることなく、弾性膜54を設けただけの簡易かつ低コストな構成で達成できる。さらに、尿素水の注出時に、何の操作も必要とせず、ノズル体44を尿素水注入出口34の中空円筒体38に装着するだけで、基部48の内部に円形の尿素水注出開口58を形成でき、尿素水を容器外に支障なく注出できる。
【0033】
また、作業員がグリップ部26を把持し、容器本体12を略直角に傾けるだけで、尿素水を容器外に注出できる。最後に、容器10の底部に残った尿素水も、グリップ部26を大きく傾けることのない楽な体勢で、容易に外部へ注出できる。
【0034】
また、ノズル体44をノズル体収納開口36又は尿素水注入出口34に装着するとき、ノズル体44の基端部46aに設けられた第1の内ネジ50を中空円筒体38の外ネジ38aに螺着させ、又は第2の内ネジ52を中空円筒体42の外ネジ42aに螺着させるようにしているので、ノズル体44のノズル体収納開口36又は尿素水注入出口34への装着を、簡易かつ低コストな構成で可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明によれば、ノズル体収納型還元剤補給容器で、簡易かつ低コストな構成で、ノズル体に付着した還元剤の容器外への流出及び放散を防止できる。
【符号の説明】
【0036】
10 尿素水補給容器
12,102 容器本体
14 頂面
16,18,20 側面
22 底面
24 貫通空間
26 グリップ部
28 尿素水貯留室
30 ノズル体収納室
32 仕切壁
34 尿素水注入出口
36 ノズル体収納開口
38,42 中空円筒体
38a、42a 外ネジ
40,116 キャップ
44,112 ノズル体
46 中空筒状体
46a 基端部
48 基部
50 第1の内ネジ(第1の装着部)
52 第2の内ネジ(第2の装着部)
54 弾性膜
56 小径中空円筒体
58 尿素水注出開口
100 容器
104 口頸部
106 流量制御筒
108 開口
110,114 フランジ
118 締付け部材
120 フランジ孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の排気ガス浄化装置に用いる液体の還元剤を収納し、携行可能できるようにした還元剤補給容器において、
内部が還元剤貯留室とノズル体収納室とに仕切られた容器本体と、該還元剤貯留室に設けられた還元剤注入出口と、ノズル体収納室に設けられたノズル体収納開口と、ノズル体収納室内に保管され、使用時に還元剤注入出口に装着されるノズル体と、を備え、
前記ノズル体は、中空筒状体と、該中空筒状体の基端部が内周面に接続された中空円筒体をなす基部とからなり、該基部は、基部をノズル体収納開口に装着する第1の装着部と、基部を還元剤注入出口に装着する第2の装着部と、第1の装着部と第2の装着部との間に設けられ、中空筒状体の基端部開口を閉鎖するスリット付き弾性膜と、を備え、
還元剤注入出口は、ノズル体が装着されたとき前記弾性膜を押し曲げてスリットを拡開する拡開部材を備えていることを特徴とする還元剤補給容器。
【請求項2】
前記容器本体が直方体状をなし、前記還元剤注出口及び前記ノズル体収納開口が容器本体頂面に設けられ、容器本体側面に沿って容器本体と一体にグリップ部が形成されると共に、該グリップ部の内部に前記ノズル体収納室が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の還元剤補給容器。
【請求項3】
前記第1の装着部が基部の内周面に形成された第1の内ネジを備え、前記ノズル体収納開口の周囲に外周面に外ネジを有する中空円筒体が設けられ、前記中空筒状体をノズル体収納室に収納した状態で第1の内ネジを該外ネジに螺着させるように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の還元剤補給容器。
【請求項4】
前記第2の装着部が基部の内周面に形成された第2の内ネジを備え、前記還元剤注入出口の周囲に外周面に外ネジを有する中空円筒体が設けられ、前記中空筒状体を容器本体の外部に配置した状態で第2の内ネジを該外ネジに螺着させるように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の還元剤補給容器。
【請求項5】
前記拡開部材が前記中空円筒体の先端に一体形成された小径中空円筒体で構成され、前記ノズル体が還元剤注入出口に装着されたとき、該小径中空円筒体で前記弾性膜を還元剤の注出方向に押し曲げ、還元剤注出開口を形成させるように構成したことを特徴とする請求項4に記載の還元剤補給容器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2012−163036(P2012−163036A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−23717(P2011−23717)
【出願日】平成23年2月7日(2011.2.7)
【出願人】(303002158)三菱ふそうトラック・バス株式会社 (1,037)
【Fターム(参考)】