説明

部品実装装置及び部品実装方法

【課題】部品の状態と基板の状態の双方を認識し、スルーホールへのピンの圧入作業の精度を向上させることを課題とする。
【解決手段】部品実装装置は、基板の上方へ移動可能である部品把持手段と、この部品把持手段とともに移動する光源、光源から照射される光を複数に分光する分光手段を備える。また、部品実装装置は、分光手段によって分光され、基板に照射された光を撮像する第1撮像手段と、分光手段によって分光された他の光を部品が備えるピンとともに撮像する第2撮像手段を備える。さらに、第1撮像手段によって取得された画像に画像処理を施し、基板の状態を演算するとともに、第2撮像手段によって取得された画像に画像処理を施し、部品の状態を演算する演算部と、演算部によって取得された基板の状態及び部品の状態に基づいて、前記基板と前記部品との位置関係を補正する補正手段と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品実装装置及び部品実装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ピンを備えたコネクタ等の電子部品を基板に搭載する際に、基板に設けられたスルーホールにピンを圧入する。このようにピンをスルーホールに圧入することによって部品を基板に搭載することが可能な部品実装装置として、以下のような装置が知られている。このような部品実装装置は、実装ヘッドに回転部を備え、この回転部の先端部にそれぞれ吸装着ノズルを有する。そして、一の吸装着ノズルの途中部に透過光源が設けられ、他の吸装着ノズルの途中部に反射板が設けられる。さらに、実装ヘッドの側方に、ラインセンサ、レンズ系、ミラー及び反射光源、ビームスプリッタを有する撮像装置を一体に設ける(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−148888号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
部品を基板に搭載するとき、部品の状態だけでなく、基板の状態も把握することにより、ピンをスルーホールへ圧入する作業の精度を向上させることができる。
【0005】
しかしながら、上記のような部品実装装置は、部品の状態を認識し、部品の位置補正等は可能であるが、部品が搭載される基板の状態を把握することまでは考慮されていない。
【0006】
そこで、本明細書開示の部品実装装置及び部品実装方法は、部品の状態と基板の状態の双方を認識し、スルーホールへのピンの圧入作業の精度を向上させることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書開示の部品実装装置は、基板の上方へ移動可能である部品把持手段と、
前記部品把持手段とともに移動する光源と、前記光源から照射される光を複数に分光する分光手段と、前記分光手段によって分光され、基板に照射された光を撮像する第1撮像手段と、前記分光手段によって分光された他の光を前記部品が備えるピンとともに撮像する第2撮像手段と、前記第1撮像手段によって取得された画像に画像処理を施し、前記基板の状態を演算するとともに、前記第2撮像手段によって取得された画像に画像処理を施し、前記部品の状態を演算する演算部と、前記演算部によって取得された前記基板の状態及び前記部品の状態に基づいて、前記基板と前記部品との位置関係を補正する補正手段と、を備えたことを特徴とする部品実装装置。
【0008】
光源から照射された光を分光し、一の光を部品の状態の判別に用い、他の光を基板の状態の判別に用いる。これにより、部品の状態と基板の状態の双方を認識し、スルーホールへのピンの圧入作業の精度を向上させることができる。
【発明の効果】
【0009】
本明細書開示の部品実装装置によれば、部品の状態と基板の状態の双方を認識し、スルーホールへのピンの圧入作業の精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、比較例の部品実装装置を模式的に示した説明図である。
【図2】図2は、比較例の部品実装装置の問題点を指摘する説明図である。
【図3】図3は、比較例の部品実装装置の問題点を指摘する説明図である。
【図4】図4は、比較例の部品実装装置の問題点を指摘する説明図である。
【図5】図5は、実施例の部品実装装置のブロック図である。
【図6】図6は、コネクタ搬送部が第1カメラの上方に位置した状態の部品実装装置を模式的に示す説明図である。
【図7】図7は、コネクタ搬送部がプリント基板上に移動した状態の部品実装装置を模式的に説明図である。
【図8】図8(A)はアパーチャを装着していない状態のレーザー光の照射の様子を示し、図8(B)は、アパーチャを装着した状態のレーザー光の照射の様子を示した説明図である。
【図9】図9は、実施例の部品実装装置によるコネクタ実装の一例を示すフローチャートである。
【図10】図10は、コネクタの位置ズレ及び傾きの検出方法の説明図である。
【図11】図11は、プリント基板の傾き検出方法の説明図である。
【図12】図12は、プリント基板高さの検出方法の説明図である。
【図13】図13は、Y軸及びZ軸の説明図である。
【図14】図14は、アライメントマーカーの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。ただし、図面中、各部の寸法、比率等は、実際のものと完全に一致するようには図示されていない場合がある。
【実施例】
【0012】
まず、本実施例の部品実装装置1を説明する前に、図1乃至図4を参照しつつ比較例の部品実装装置100について説明する。図1は、比較例の部品実装装置100を模式的に示した説明図である。図2乃至図4は、比較例の部品実装装置100の問題点を指摘する説明図である。
【0013】
部品実装装置100は、図1に示すように、コネクタ150を基板に相当する搬送するプリント基板151上に搬送する。ピン150Pを備えたコネクタ150は、プリント基板151に搭載される部品の一例である。ピン150Pは行列をなすように複数設けられている。
【0014】
部品実装装置100は、移動レール110に沿って、プリント基板151の上方に移動可能であるコネクタ搬送部120を備えている。このコネクタ搬送部120は、コネクタ150を把持するハンド機構121を備えている。
【0015】
そして、コネクタ搬送部120には、進行方向前側に配置された第1基準ピン122を備えている。また、進行方向後側に第2基準ピン123を備えている。また、コネクタ搬送部120は、プリント基板151の状態を認識するためにプリント基板151を撮像する第1カメラ124を備えている。さらに、コネクタ搬送部120は、プリント基板151までの距離を測位する基板測位センサ125を備えている。なお、部品実装装置100は、プリント基板151が設置されるステージ側にコネクタ150のピン150Pとともに第1基準ピン122及び第2基準ピン123を撮像する第2カメラ130を備えている。また、部品実装装置100は、コネクタ搬送部120が移動レールに沿って移動するときに、第2カメラ130によって撮像される第1基準ピン122、第2基準ピン123、コネクタ150のピン150Pを照射する照明140を備えている。
【0016】
部品実装装置100は、ハンド機構121に把持されたコネクタ150の状態、具体的には、どのようなズレを生じているかを検出するため、行列をなすピン150Pの並びを第2カメラ130で撮像し、画像処理を行う。このとき、仮に、第1基準ピン122、第2基準ピン113が省略されており、ピン150Pのみを撮像すると、ピン150Pのコネクタ搬送部120に対するズレを判断するための基準となる点を取得することができなくなる。この場合、ピン150Pと、コネクタ搬送部120の所定の一部を基準とすることが考えられるが、撮像した画像を画像処理するときに、ピン150Pのみを抽出することが困難となることが考えられる。
【0017】
比較例の部品実装装置100であれば、コネクタ搬送部120に固定された第1基準ピン122、第2基準ピン123をピン150Pとともに撮像してこの撮像画像を元にしてコネクタ150の状態を把握することができる。
【0018】
しかしながら、比較例の部品実装装置100では、以下のような不都合が生じることが懸念される。
【0019】
まず、図2に示すように、ハンド機構121によって把持される対象が、高さ方向の寸法の異なるコネクタ150aとコネクタ150bである場合、以下のような不都合が生じる。第2カメラ130でピン150aPを第1基準ピン、第2基準ピン123とともに撮像しようとするとき、第1基準ピン122、第2基準ピン123の先端と第2カメラ130迄の距離をピン150aPの先端と第2カメラ130迄の距離を一致させる。これにより、第1基準ピン122、第2基準ピン123、ピン150aPをピントが合った状態で撮像することができる。ところが、ハンド機構121がコネクタ150aに代えてコネクタ150bを把持する場合、そのままでは、第1基準ピン122、第2基準ピン123の先端よりも、ピン150bPの先端の位置が第2カメラ130に近づく。このため、ピントを合わせた状態で撮像するためには、第1基準ピン122の先端、第2基準ピン123の先端の位置調整が必要となる。これは、部品実装の工数増加と作業性低下を招く。
【0020】
また、図3に示すように、コネクタ150a用の第1基準ピン122a、第2基準ピン123aを準備し、コネクタ150b用の第1基準ピン122b、第2基準ピン123bを準備する場合、以下のような不都合が生じる。ここで、第1基準ピン122a、第2基準ピン123aの高さは、ピン150aPの高さと一致させている。第1基準ピン122b、第2基準ピン123bの高さは、ピン150bPの高さと一致させている。ハンド機構121を取り替えることにより、コネクタ搬送部120の中心部から第1基準ピン122aまでの距離Aと、第1基準ピン122bまでの距離Bとにバラツキが生じるおそれがある。このように基準ピンの位置にバラツキが生じるのでは、基準ピンを基準として用いることができない。また、ハンド機構121を取り替えるときに、図中、矢示Cで示すように、上下方向のバラツキが生じるおそれもある。
【0021】
さらに、図4に示すように、プリント基板151上に既に他の部品153が搭載されている場合は以下のような不都合が考えられる。すなわち、コネクタ搬送部120をプリント基板151上に搭載しようとすると、第1基準ピン122や第2基準ピン123が部品153と接触してしまうことがある。これにより、部品153や第1基準ピン122、第2基準ピン123が破損するおそれがある。また、他の部品153が搭載されていないときであっても、ピン150Pの先端と第1基準ピン122、第2基準ピン123の先端は同じ高さに調節されている。このため、コネクタ150の圧入時に第1基準ピン122、第2基準ピン123がプリント基板151に接触し、第1基準ピン122、第2基準ピン123を曲げてしまう等の不都合が生じるおそれがある。これに対処すべく、第1基準ピン122、第2基準ピン123にバネ材等を仕込むことも考えられるが、その反面、位置のバラツキ発生のおそれが増す。
【0022】
つぎに、本実施例の部品実装装置1について図5〜図7を参照しつつ説明する。図5は、実施例の部品実装装置1のブロック図である。図6は、コネクタ搬送部20が第1カメラ31の上方に位置した状態の部品実装装置1を模式的に示す説明図である。図7は、コネクタ搬送部20機構がプリント基板151上に移動した状態の部品実装装置1を模式的に説明図である。
【0023】
部品実装装置1は、移動レール10に沿って、プリント基板151の上方に移動可能であるコネクタ搬送部20を備えている。コネクタ搬送部20は、図6に示すように部品実装行程において矢示70の方向に移動する。このコネクタ搬送部20は、コネクタ150を把持する部品把持手段の一例であるハンド機構21を備えている。また、コネクタ搬送部20は、Z方向の移動を実現する上下移動機構22を備える。コネクタ搬送部20は、X軸方向の移動を実現する左右移動機構23を備える。コネクタ搬送部20は、Z軸回りの回転を実現するハンド回転機構24を備える。なお、本明細書において、Z軸方向、X軸方向、Y軸方向は図6に示す方向とする。
【0024】
部品実装装置1は、ハンド機構21を含むコネクタ搬送部20とともに移動する光源、すなわち、第1レーザー発光部(第1光源)25と第2レーザー発光部(第2光源)27を備えている。光源は、どのような光源であっても採用することができるが、指向性が良好なレーザー光源を用いている。すなわち、例えば、ハロゲンや、LED(Light Emitting Diode)を用いることができるが、これらの光源は、光量不足となることが考えられる。光量不足の対策として、カメラのゲイン調整(アップ)を行っても、コネクタ150のピン150Pの光量が強く、ハレーションが発生するおそれがあり、ピン150Pの画像が適切に取り込めないおそれがある。そこで、レーザー光源を用いることが望ましい。第1レーザー発光部25は、コネクタ搬送部20の進行方向前側に配置され、第2レーザー発光部27は、コネクタ搬送部20の進行方向後側に配置されている。第1レーザー発光部25、第2レーザー発光部27は、コネクタ搬送部20に取り付けられているため、発光するレーザー光を基準点とすることができる。レーザー光を利用することで、比較例で発生するおそれがあった、プリント基板150や既にプリント基板150へ搭載された部品への接触、破損を回避することができる。
【0025】
部品実装装置1は、第1レーザー発光部25から照射される光(レーザー光)L1を分光する第1分光手段の一例である第1ハーフミラー26を備えている。第1ハーフミラー26は、第1レーザー発光部25との位置関係を維持したまま移動し、第1レーザー発光部25から照射される光L1を透過光L2と屈折光L3とに分光する。
【0026】
部品実装装置1は、第2レーザー発光部27から照射される光(レーザー光)L1を分光する第2分光手段の一例である第2ハーフミラー28を備えている。第2ハーフミラー28は、第2レーザー発光部27との位置関係を維持したまま移動し、第2レーザー発光部26から照射される光L1を透過光L2と屈折光L3とに分光する。
【0027】
第1レーザー発光部25、第1ハーフミラー26、第2レーザー発光部27、第2ハーフミラー28は、光学系に含まれる。第1レーザー発光部25、第2レーザー発光部27には、それぞれアパーチャが装着されている。図8(A)はアパーチャを装着していない状態のレーザー光が照射されたレーザーポインタLPの様子を示している。図8(B)は、アパーチャを装着した状態のレーザー光が照射されたレーザーポインタLPの様子を示した説明図である。アパーチャを装着したことにより、レーザーポインタLPの形状を絞り、安定化させることができる。このため、後に行われる画像処理において、レーザーポインタLPの重心を精度よく演算することができるようになる。図8(A)、(B)中、参照番号150PPは、撮像画像におけるピンを示している。
【0028】
部品実装装置1は、コネクタ搬送部20とともに移動する第1カメラ29を備えている。第1カメラ29は、基板151の状態を認識するための撮像を行う。第1カメラ29は、エリアセンサ−カメラであるが、ラインセンサ−カメラとすることもできる。このような第1カメラ29は、第1撮像手段の一例である。図7に示すように、第1カメラ29は、第1ハーフミラー26によって分光され、プリント基板151に照射された屈折光L3と、前記第2ハーフミラー28によって分光され、基板に照射された屈折光を撮像する。
【0029】
部品実装装置1は、コネクタピン撮像部30を備える。コネクタピン撮像部30は、コネクタ搬送部20とは別個に、プリント基板151が設置されるステージ側に設けられている。コネクタピン撮像部30は、第2カメラ31とを含む。第2カメラ31は、第1ハーフミラー26によって分光された透過光と、第2ハーフミラー28によって分光された透過光と、コネクタ150が備えるピン150Pを撮像する。第2カメラ31は、ラインセンサ−カメラであるが、エリアセンサ−カメラとすることもできる。このような第2カメラ31は、第2撮像手段の一例である。
【0030】
部品実装装置1は、基板位置決め部40を備える。基板位置決め部40は、プリント基板151をY軸方向に移動させる基板移動機構41を含む。また、基板位置決め部40は、プリント基板151をY軸回りに回転させる第1基板回転機構42、プリント基板151をZ軸回りに回転させる第2基板回転機構43を含む。なお、プリント基板151をZ方向に移動させる機構は、備えられていない。この理由は、コネクタ搬送部20が備える上下移動機構22により、プリント基板151とコネクタ150との相対的な位置調整が可能であるためである。
【0031】
部品実装装置1は、演算部50を備える。演算部50は、第1カメラ29によって取得された画像に画像処理を施し、プリント基板151の状態を演算する。また、第2カメラ31によって取得された画像に画像処理を施し、コネクタ150の状態を演算する。具体的に、演算部50は、2値化処理部51、基準特徴パターン検出部52、重心検出部53を備える。さらに、演算部50は、ピン位置演算部54、コネクタ位置演算部55、基板高さ及び傾き演算部56、基板位置演算部57を備える。
【0032】
部品実装装置1は、制御部60を備えている。制御部60は、部品実装装置1全体の制御を司る。制御部60は、コネクタ搬送部20、コネクタピン撮像部30と電気的に接続されている。制御部60は、演算部50によって取得されたプリント基板151の状態及びコネクタ150の状態に基づいてプリント基板150とコネクタ150との位置関係を補正する補正指令を発する。具体的には、補正手段に含まれる上下移動機構22、左右移動機構23、ハンド回転機構24、基板移動機構41、第1基板回転機構42、第2基板回転機構43に対して制御部60より補正指令が発せれる。
【0033】
このように、本実施例の部品実装装置1は、比較例の部品実装装置100と異なる。部品実装装置1と部品実装装置100との相違点を整理すると、部品実装装置1は、第1基準ピン122に代えて、第1レーザー発光部25及び第1ハーフミラー26を備えている。また、部品実装装置1は、第2基準ピン123に代えて、第2レーザー発光部27及び第2ハーフミラー28を備えている。
【0034】
つぎに、以上のような部品実装装置1の動作について、図9を参照しつつ説明する。部品実装装置1の動作は、制御部60の指令に基づいて行われる。
【0035】
まず、ステップS1において、ハンド機構21によってコネクタ150を把持する。そして、ステップS2において、コネクタ150を把持したコネクタ搬送部20を移動レール10に沿って移動させる。このとき、コネクタ搬送部20とともに移動する第1レーザー発光部25から照射されたレーザー光L1を第1ハーフミラー26により透過光L2と屈折光L3とに分光する。また、コネクタ搬送部20とともに移動する第2レーザー発光部27から照射されたレーザー光L1を第2ハーフミラー28により透過光L2と屈折光L3とに分光する。そして、移動レール10に沿って移動するコネクタ150が備えるピン150Pと二つの透過光L2をラインセンサーカメラである第2カメラ31によって撮像する。
【0036】
つぎに、ステップS3において、ステップS2で撮像した画像に対し演算部50による画像処理を行う。具体的には、2値化処理部51において2値化処理を行い、2値化処理が行われた画像に対し、基準特徴パターン検出部52により基準特徴パターンの検出を行う。ここで、基準特徴パターンとは、2値化処理された画像上のレーザー画像LPとピン150Pが映し出されたピン画像PPの配列である。ステップS3では、さらに、重心検出部53による重心検出が行われる。重心検出は、レーザー画像LP、ピン画像PPの位置座標を得るために、各画像の重心を検出するものである。
【0037】
つぎに、ステップS4において、ピン位置演算部54、コネクタ位置演算部55によるコネクタ把持ズレの算出を行う。すなわち、二つの透過光L2と、コネクタ150が備えるピン150Pを撮像した画像に画像処理を施し、コネクタ150の状態を演算する。このコネクタ把持ズレには、コネクタ150のコネクタ搬送部20に対するX軸方向及びY軸方向の位置ズレ(Sx、Sy)とZ軸回りの角度ズレθ1が含まれる。図10は、画像処理を行い、検出された重心の配置の一例を示したものである。図10中、符号Pfは、第1レーザー発光部25による透過光L2の位置を示している。符号Prは、第2レーザー発光部27による透過光L2の位置を示している。レーザー照射点Pfとレーザー照射点Prとの距離はLであり、この距離Lは固定値である。この例では、コネクタ150は、4行×10列のピン150Pを備えている。図10では、1行1列目に位置するピン150Pの重心がP11と表されている。そして、その位置座標は、レーザー照射点Pfを原点として、X軸方向に距離a離れ、Y軸方向に距離b離れた座標(Xa、Yb)と表記される。
【0038】
ここで、より正確な座標(Xa、Yb)を得るために、X軸方向の直線近似式Xapp、Y軸方向の直線近似式Yappを算出し、この交点を座標(Xa、Yb)とする。図10において、1行2列目の重心は、P12と表され、1行3列目の重心は、P13と表され、1行10列目の重心は、P110と表される。4行1列目の重心はP41と表され、4行10列目の重心は、P410と表される。直線近似式Xappは、X軸方向に延びるP11〜P110の重心の座標を用いることによって得る。直線近似式Yappは、Y軸方向に延びるP11〜P41の重心の座標を用いることによって得る。
【0039】
制御部60は、重心P11が本来位置するべき正規座標(X0、Y0)の情報を予め記憶している。正規座標(X0、Y0)は、コネクタ搬送部20個々の固有の値である。制御部60は、直線近似式Xappと直線近似式Yappの交点として得られた座標(Xa、Yb)との差分を算出する。すなわち、
(Xa、Yb)−(X0、Y0)=位置ズレ量(Sx、Sy)
となる。
【0040】
角度ズレθ1は、直線近似式XappのX軸方向に対する角度である。この角度ズレθ1は、以下のようにして算出する。
【0041】
図10中、符号Pin1は、レーザー照射点PfからY軸方向に延長した第1線分Yex1と直線近似式Xappとの交点である。この交点Pin1の位置Pfからの距離はcである。図10中、符号Pin2は、レーザー照射点PrからY方向に延長した第2線分Yex2と直線近似式Xappとの交点である。この交点Pin2の位置Prからの距離はdである。これにより、図10中に示した距離eを算出し、θ1を算出することができる。すなわち、
tan−1=e/L
(e=d−c)
となる。
【0042】
以上のように、コネクタ150の位置ズレ(Sx、Sy)と、角度ズレθ1を算出することができる。
【0043】
ステップS5では、制御部60は、位置ズレ(Sx、Sy)と、角度ズレθ1を補正するように、左右移動機構23、ハンド回転機構24、基板移動機構41に指令を発する。なお、図13(A)、(B)は、各軸に対するプリント基板151の回転の様子を示している。コネクタ150の角度ズレθ1が生じている場合であっても、プリント基板151を回転させることにより、相対的な位置合せを行うことができる。
【0044】
ステップS6では、制御部60は、コネクタ150を基板、すなわちプリント基板151上に搬送する。なお、ステップS6の処理は、ステップS3〜ステップS5の処理と並行して行ってもよい。
【0045】
コネクタ150がプリント基板151上に搬送されたら、ステップ7において、第1カメラ29によりプリント基板151に照射された二つの屈折光L3を撮像する。
【0046】
ステップS8では、ステップS7で撮像した画像に対し演算部50による画像処理を行う。具体的には、二つの屈曲光L3の重心を求め、その座標を検出する。重心は、ステップS3の場合と同様に行う。
【0047】
ステップS9では、基板高さ及び傾き演算部56により、プリント基板151のY軸回りの傾きθ3を算出する。傾きθ3の算出につき、図11を参照しつつ説明する。屈曲光L3の水平方向との角度θ2を固定値として設定しておく。第1レーザー発光部25と第2レーザー発光部27との中心線と、第1ハーフミラー26による屈曲光L3のプリント基板151上の位置と距離Wlを計測する。これは画像処理した画像を用いて行う。これにより、第1レーザー発光部25が位置する側(前側)のプリント基板151の端部の高さHlを算出することができる。すなわち、
Wl/tanθ2=Hl
となる。
【0048】
他方、第1レーザー発光部25と第2レーザー発光部27との中心線と、第2ハーフミラー28による屈曲光L3のプリント基板151上の位置と距離Wrを計測する。これは画像処理した画像を用いて行う。これにより、第2レーザー発光部27が位置する側(後側)のプリント基板151の端部の高さHrを算出することができる。すなわち、
Wr/tanθ2=Hr
となる。
【0049】
そして、
Hl−Hr=Ht
Wl+Wr=Wt
を算出し、その後、
tan−1θ3=Ht/Wt
により、プリント基板151のY軸回りの傾きθ3が算出される。
【0050】
ステップS10では、制御部60は、傾きθ3を補正するように、第1基板回転機構42に指令を発する。
【0051】
ステップS11では、再び第1カメラ29によりプリント基板151に照射された二つの屈折光L3を撮像する。すなわち、傾き補正が終了した状態でプリント基板151に照射された二つの屈折光L3を撮像する。
【0052】
ステップS12では、ステップS11で撮像した画像に対し演算部50による画像処理を行う。具体的には、二つの屈曲光L3の重心を求め、その座標を検出する。重心は、ステップS3の場合と同様に行う。
【0053】
ステップS13では、基板高さ及び傾き演算部56により、プリント基板151の高さΔHを算出する。高さΔHの算出につき、図12を参照しつつ説明する。まず、第1ハーフミラー26と第2ハーフミラー28と間隔を第1レーザー発光部25と第2レーザー発光部27の間隔と同様に距離Lに設定しておく。距離Lは固定値である。また、屈曲光L3の水平方向との角度θ2を固定値として設定しておく。
【0054】
そして、プリント基板151上に照射された屈曲光L3の重心の間隔Wを画像処理した画像から求める。これにより、
L/2・tanθ2=H
W/2・tanθ2=h
が算出され、
ΔH=H−h
が算出される。
【0055】
ステップS14では、制御部60は、規定高さとの基板高さズレを補正するように、上下移動機構22に指令を発する。なお、プリント基板151が設置されたテーブルに上下移動機構が装着されている場合には、この上下移動機構によって高さ調整を行ってもよい。
【0056】
ステップS15では、再び第1カメラ29によりプリント基板151に照射された二つの屈折光L3を撮像する。すなわち、傾き補正、高さ補正が終了した状態でプリント基板151に照射された二つの屈折光L3を撮像する。このとき、図14に示すようなアライメントマーカーMを併せて撮像する。アライメントマーカーMは、プリント基板151の表面に矩形に配置されており、これを基準とすることにより、プリント基板151のZ軸回りのズレを検出することができる。
【0057】
ステップS16では、ステップS15で撮像した画像に対し演算部50による画像処理を行う。具体的には、二つの屈曲光L3の重心及びアライメントマーカーMの重心を求め、その座標を検出する。重心は、ステップS3の場合と同様に行う。
【0058】
ステップS17では、基板位置演算部57により、プリント基板151のZ軸回りのズレを算出する。具体的には、アライメントマーカーMの重心の並びがX軸及びY軸に対してどの程度乖離しているかによって算出する。
【0059】
ステップS18では、制御部60は、プリント基板151のZ軸回りの傾きを補正するように、第2基板回転機構43、もしくはハンド回転機構24に指令を発する。
【0060】
ステップS19では、制御部60は、上下移動機構22に指令を発し、あらかじめ規定された量だけコネクタ150をプリント基板151側へ移動させ、ピン150Pをプリント基板151に設けられたスルーホールに圧入する。
【0061】
以上が、部品実装装置1の一連の動作である。本実施例の部品実装装置1は、第1レーザー発光部25、第2レーザー発光部27によって発光したレーザー光を用いてコネクタ150の傾きや、ズレといった状態を検出しているため、装置がプリント基板151やプリント基板151に搭載された部品に接触してしまうことがない。また、レーザー光を分光してプリント基板151の傾きや、ズレといった状態を把握し、これに基づいて補正を行っている。すなわち、コネクタ(部品)150の状態とプリント基板151の状態の双方を認識し、スルーホールへのピン150Pの圧入作業の精度を向上させることができる。
【0062】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。例えば、第1レーザー発光部25や第2レーザー発光部27のレーザー光をさらに分光することにより、プリント基板151のX軸回りの傾きも算出し、これを補正することができる。
【0063】
(付記)
(付記1)
基板の上方へ移動可能である部品把持手段と、
前記部品把持手段とともに移動する光源と、
前記光源から照射される光を複数に分光する分光手段と、
前記分光手段によって分光され、基板に照射された光を撮像する第1撮像手段と、
前記分光手段によって分光された他の光を前記部品が備えるピンとともに撮像する第2撮像手段と、
前記第1撮像手段によって取得された画像に画像処理を施し、前記基板の状態を演算するとともに、前記第2撮像手段によって取得された画像に画像処理を施し、前記部品の状態を演算する演算部と、
前記演算部によって取得された前記基板の状態及び前記部品の状態に基づいて、前記基板と前記部品との位置関係を補正する補正手段と、
を、備えたことを特徴とする部品実装装置。
【0064】
(付記2)
前記光源は、前記部品把持手段とともに移動する第1光源および第2光源とを含み、
前記分光手段は、前記第1光源との位置関係を維持したまま移動し、前記第1光源から照射された光を透過光と屈折光とに分光する第1分光手段と、前記第2光源との位置関係を維持したまま移動し、前記第2光源から照射された光を透過光と屈折光とに分光する第2分光手段とを含み、
前記第1撮像手段は、前記第1分光手段によって分光され、基板に照射された屈折光と、前記第2分光手段によって分光され、基板に照射された屈折光を撮像し、
前記第2撮像手段は、前記第1分光手段によって分光された透過光と、前記第2分光手段によって分光された透過光と、前記部品が備えるピンを撮像することを特徴とする付記1記載の部品実装装置。
【0065】
(付記3)
移動レールに沿って移動可能である部品把持手段と、
前記部品把持手段とともに移動する第1光源と、
前記第1光源との位置関係を維持したまま移動し、前記第1光源から照射された光を透過光と屈折光とに分光する第1分光手段と、
前記部品把持手段とともに移動する第2光源と、
前記第2光源との位置関係を維持したまま移動し、前記第2光源から照射された光を透過光と屈折光とに分光する第2分光手段と、
前記第1分光手段によって分光され、基板に照射された屈折光と、前記第2分光手段によって分光され、基板に照射された屈折光を撮像する第1撮像手段と、
前記第1分光手段によって分光された透過光と、前記第2分光手段によって分光された透過光と、前記部品が備えるピンを撮像する第2撮像手段と、
前記第1撮像手段によって取得された画像に画像処理を施し、前記基板の状態を演算するとともに、前記第2撮像手段によって取得された画像に画像処理を施し、前記部品の状態を演算する演算部と、
前記演算部によって取得された前記基板の状態及び前記部品の状態に基づいて、前記基板と前記部品との位置関係を補正する補正手段と、
を、備えたことを特徴とする部品実装装置。
【0066】
(付記4)
前記第1光源は、前記部品把持手段の進行方向前側に配置され、前記第2光源は、前記部品把持手段の進行方向後側に配置されたことを特徴とする付記2又は3記載の部品実装装置。
【0067】
(付記5)
部品を把持した部品把持手段を基板の上方へ移動させつつ、前記部品把持手段とともに移動する光源から照射された光を分光する行程と、
基板に照射された前記光源の一の分光を撮像した画像に画像処理を施し、前記基板の状態を演算する行程と、
基板に照射された前記光源の一の分光を撮像する行程と、
前記光源の他の分光と、前記部品が備えるピンを撮像する行程と、
前記光源の他の分光と、前記部品が備えるピンを撮像した画像に画像処理を施し、前記部品の状態を演算する行程と、
演算された前記部品の状態と基板の状態とに基づいて、前記部品と前記基板との位置関係を補正する行程と、
を、備えたことを特徴とする部品実装方法。
【0068】
(付記6)
前記光源は、第1の光源と第2の光源とを含み、
前記分光する行程は、第1光源から照射された光を透過光と屈折光とに分光するとともに、前記部品把持手段とともに移動する第2光源から照射された光を透過光と屈折光とに分光する行程を含み、
基板に照射された前記光源の一の分光を撮像する行程は、基板に照射された前記二つの屈折光を撮像する行程であり、
前記光源の他の分光と、前記部品が備えるピンを撮像する行程は、前記第1光源の透過光と前記第2光源の透過光と、前記部品が備えるピンを撮像する行程であり、
基板に照射された前記光源の一の分光を撮像した画像に画像処理を施し、前記基板の状態を演算する行程は、前記二つの屈折光を撮像した画像に画像処理を施し、前記基板の状態を演算する行程であり、
前記光源の他の分光と、前記部品が備えるピンを撮像した画像に画像処理を施し、前記部品の状態を演算する行程は、前記第1光源の透過光と前記第2光源の透過光と、前記部品が備えるピンを撮像する行程であることを特徴とする付記5記載の部品実装方法。
【0069】
(付記7)
部品を把持した部品把持手段を移動レールに沿って移動させつつ、前記部品把持手段とともに移動する第1光源から照射された光を透過光と屈折光とに分光するとともに、前記部品把持手段とともに移動する第2光源から照射された光を透過光と屈折光とに分光する行程と、
基板に照射された前記二つの屈折光を撮像する行程と、
前記二つの透過光と、前記部品が備えるピンを撮像する行程と、
前記二つの屈折光を撮像した画像に画像処理を施し、前記基板の状態を演算する行程と、
前記二つの透過光と、前記部品が備えるピンを撮像した画像に画像処理を施し、前記部品の状態を演算する行程と、
演算された前記基板の状態と部品の状態とに基づいて、前記基板と前記部品との位置関係を補正する行程と、
を、備えたことを特徴とする部品実装方法。
【符号の説明】
【0070】
1…部品実装装置
10…移動レール
20…コネクタ搬送部
21…ハンド機構
22…上下移動機構
23…左右移動機構
24…ハンド回転機構
25…第1レーザー発光部
26…第1ハーフミラー
27…第2レーザー発光部
28…第2ハーフミラー
30…コネクタピン撮像部
31…第1カメラ
32…ピン照射用照明
40…基板位置決め部
41…基板移動機構
42…第1基板回転機構
43…第2基板回転機構
50…画像処理部
51…2値化処理部
52…基準特徴パターン検出部
53…重心検出部
54…基準ピン位置演算部
55…コネクタ傾き演算部
56…基板位置演算部
60…制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の上方へ移動可能である部品把持手段と、
前記部品把持手段とともに移動する光源と、
前記光源から照射される光を複数に分光する分光手段と、
前記分光手段によって分光され、基板に照射された光を撮像する第1撮像手段と、
前記分光手段によって分光された他の光を前記部品が備えるピンとともに撮像する第2撮像手段と、
前記第1撮像手段によって取得された画像に画像処理を施し、前記基板の状態を演算するとともに、前記第2撮像手段によって取得された画像に画像処理を施し、前記部品の状態を演算する演算部と、
前記演算部によって取得された前記基板の状態及び前記部品の状態に基づいて、前記基板と前記部品との位置関係を補正する補正手段と、
を、備えたことを特徴とする部品実装装置。
【請求項2】
前記光源は、前記部品把持手段とともに移動する第1光源および第2光源とを含み、
前記分光手段は、前記第1光源との位置関係を維持したまま移動し、前記第1光源から照射された光を透過光と屈折光とに分光する第1分光手段と、前記第2光源との位置関係を維持したまま移動し、前記第2光源から照射された光を透過光と屈折光とに分光する第2分光手段とを含み、
前記第1撮像手段は、前記第1分光手段によって分光され、基板に照射された屈折光と、前記第2分光手段によって分光され、基板に照射された屈折光を撮像し、
前記第2撮像手段は、前記第1分光手段によって分光された透過光と、前記第2分光手段によって分光された透過光と、前記部品が備えるピンを撮像することを特徴とする請求項1記載の部品実装装置。
【請求項3】
前記第1光源は、前記部品把持手段の進行方向前側に配置され、前記第2光源は、前記部品把持手段の進行方向後側に配置されたことを特徴とする請求項2記載の部品実装装置。
【請求項4】
部品を把持した部品把持手段を基板の上方へ移動させつつ、前記部品把持手段とともに移動する光源から照射された光を分光する行程と、
基板に照射された前記光源の一の分光を撮像した画像に画像処理を施し、前記基板の状態を演算する行程と、
基板に照射された前記光源の一の分光を撮像する行程と、
前記光源の他の分光と、前記部品が備えるピンを撮像する行程と、
前記光源の他の分光と、前記部品が備えるピンを撮像した画像に画像処理を施し、前記部品の状態を演算する行程と、
演算された前記部品の状態と基板の状態とに基づいて、前記部品と前記基板との位置関係を補正する行程と、
を、備えたことを特徴とする部品実装方法。
【請求項5】
前記光源は、第1の光源と第2の光源とを含み、
前記分光する行程は、第1光源から照射された光を透過光と屈折光とに分光するとともに、前記部品把持手段とともに移動する第2光源から照射された光を透過光と屈折光とに分光する行程を含み、
基板に照射された前記光源の一の分光を撮像する行程は、基板に照射された前記二つの屈折光を撮像する行程であり、
前記光源の他の分光と、前記部品が備えるピンを撮像する行程は、前記第1光源の透過光と前記第2光源の透過光と、前記部品が備えるピンを撮像する行程であり、
基板に照射された前記光源の一の分光を撮像した画像に画像処理を施し、前記基板の状態を演算する行程は、前記二つの屈折光を撮像した画像に画像処理を施し、前記基板の状態を演算する行程であり、
前記光源の他の分光と、前記部品が備えるピンを撮像した画像に画像処理を施し、前記部品の状態を演算する行程は、前記第1光源の透過光と前記第2光源の透過光と、前記部品が備えるピンを撮像する行程であることを特徴とする請求項4記載の部品実装方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−84701(P2012−84701A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−230016(P2010−230016)
【出願日】平成22年10月12日(2010.10.12)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】